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【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 七冊目【SS】

181白猫:2008/06/07(土) 19:09:20 ID:rOHiPurc0

   ――――…

それら全ての短剣がルフィエに到達する寸前、止まる。
 「――!?」
その光景に目を見開いたクレリアは、慌てて腰から巨大な投擲斧を抜く。
が、

   ――――…

締め付けられる。
体中が、まるで鉄で固められてしまったかのように。
と、

 「 お前は、この世にあってはならない存在 」

ルフィエの口から、マペットの言葉が紡がれる。
その言葉と同時、
両掌に突き刺さっていた短剣が、白い光に包まれ、抜ける。
トン、と地面へと降り立ったルフィエは、そも水色の瞳でクレリアを睨む。
 「 お前を、今ここに―― 」
ルフィエの豹変ぶりに、今更クレリアは気付いた。

彼女は、ネリエルや自分などという次元を超えている。
恐らく"コイツ"は、単純な戦闘力だけなら――あの[四強]すらも、凌ぐ存在なのかもしれない。
 「 ――断罪する。一十百千万億兆、この世に賜る愚かな生命、今ここに我断罪せん――『 ジャッジメント 』 」

瞬間、

たったの一撃、たった一撃の十字架で。
ヴァリオルド本低諸共、クレリア=ヴァリオルドを爆滅させた。








 「……ルフィ、エ」
ヴァリオルド邸が消滅したのを見、ネルは目を見開いた。
そして、ヴァリオルドの上空に召喚された十字架。
ルゼルでも、あれほど巨大な十字架を召喚することができただろうか。
それほど巨大で、強大な力が渦巻いているのを感じられた。
それでも被害が本邸だけで済んだのは恐らく――
 「至近距離で十字架を召喚したせいで、内部に力が集中したのか?」
 「――!? カリン、生きていたんですか。子供たちやセバス、執事たちは無事なんでしょうね」
 「……チッ。無事だよ。全員無傷だ」
ネルの言葉に舌を打ったカリンは、しかしネルの視界から自分の腕を遠ざけた。
それに気付かなかったネルは、消滅し跡形も無くなった本低へと走り出した。
その後ろ姿に溜息を吐いたカリンは、小さく「あの剣取っておけば良かった……」と呟いた。


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