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汎用スレpart1
1
:
◆vzVlxBPoGo
:2011/09/26(月) 01:39:54 ID:lt3Zpmxg
スーパーロボット大戦世界の汎用スレです。
多様な場面のロールにお使い下さい
尚、戦闘は戦場スレでお願いします。
2
:
ミカ
◆ZcWWqEU16Q
:2011/09/26(月) 22:44:26 ID:faF3kno2
【プロローグ『彼女の旅立ち』】
『…………よし、テストは終わりだ。なかなか、いい操縦だな……ミカ・フランクリン准尉。』
コロニー周辺の宙域に、一隻の小型艇と白い機動兵器『パーソナル・トルーパー(通称PT)』がいた。そのPTのパイロットに向けて小型艇に乗っている軍需メーカーの社員が試運転の終了を告げる通信を入れた。
「……ハァ……ハァ…………っと、了解です!ミカ・フランクリン、帰投します。」
連邦宇宙軍のパイロットスーツに身を包んだ少女は通信に対して返答をし、機体を小型艇に向けて走らせた。
それから彼女のPTは無事に着艦し、即座に機体から降りてメーンブリッジに向かった。
「……おかえり、准尉。アルヴァローのテストはこれで全て完了した。貴官は予定通り、連邦宇宙軍独立遊撃部隊旗艦『シュタール』に転属となる。
そして、同時に連邦宇宙軍PTパイロットスクールの飛び級卒業だ。おめでとう……」
ブリッジには軍需メーカーのスタッフだけでなく、彼女が通っていた連邦宇宙軍のパイロットスクールの教官も同席していた。彼女はスクールで好成績を出しており、そこに目を付けたを『シュタール』のメンバーがスカウトしていたのだった。
それに伴い、連邦宇宙軍の主要軍需メーカーの新型量産機の先行量産型の一機が彼女にプレゼントされたのである。
「これで、晴れてアルヴァローが実戦に出せる…………いい戦闘データ、期待しているよ。」
「は……はいっ、ありがとうございます!!」
教官にメーカー社員にと、様々な人々から祝福と期待の眼差しを浴びる彼女は、少し照れながらも軍人としてシャキッと敬礼で返す。
そんなやり取りをしながら、小型艇はコロニーに戻ってゆく。
「准尉、アルヴァローはこちらでシュタールへ搬送しておく。貴官は指定時間までに乗船すればいい。
…………あそこのハドウ艦長は前大戦でも活躍をなされた信頼のおける方だ。くれぐれも無礼のないようにな。」
「はいっ、教官!今までお世話になりました!!
……ミカ・フランクリン准尉、いってまいります!!!」
宇宙港で教官に最後の挨拶を済ませ、ミカはザックを背負って買い物のためコロニーの市街地へと向かう。
3
:
ヒカル
◆vzVlxBPoGo
:2011/09/26(月) 23:44:30 ID:1lz8OqlQ
『プロローグ【勇者守護神】』
少年は夜空を見上げた
地球から遠く離れた、このコロニーでも
夜空と星は見える、誰も居ない自宅
両親は他界、少年は一人でこの家に住んでいる。
少年は星を眺めるのが好きだった……この間は何も考えなくてもいいから
――コロニー内研究所
「OS最終テストクリア!!」
「反応オールグリーン……っと所長やりましたね、おめでとうございます」
それなりに大きな規模の研究所だった。
格納庫らしき所に居るのは、所員兼秘書のまだ若い男性と
初老の男性の二人だけだった。
研究所の広さも研究員がこの二人だけなのも
ましてこの二人の組み合わせも聊か、不釣合いに見える。
二人の前には。
パトカーとそれを中心に巨大なトレーラーらしき乗り物と
鋭敏なフォルムの電車(新幹線と言うものだろう)
男二人で熱心に研究、開発するにはどうにも歪な物だ。
だが老人と男性は満足げに
「これが、新たな脅威から人類を守る盾」
「そして……脅威に牙を突き立てる、剣じゃ」
見れば二人の傍のモニターには、乗り物ではない別の姿。
そう、巨大なロボットの姿が映し出されている。
……まるで、この三機の乗り物が変形し合体したようなデザインだ。
「行けるんですか?月面帝国でしたっけ?あの連中に……パイロットもいないのに」
「戦わねばならんよ、これは……ウィンガードはそのための物じゃ、それにパイロットは何れ連邦軍に協力を仰いで見つけるさ」
「連邦軍に……我々は連邦の窓際族、所員二人の軍の場末の研究機関、話なんて聞いてくれますかね?」
「大丈夫じゃ、近々ハドウ大佐率いるシュタールって万能母艦がこのコロニーに寄航する、何でも戦力を集めているそうじゃ……月面帝国と本気でやり合うらしい」
「そりゃまた……偉い事で、じゃあもう連絡済みって事ですね〜」
二人は改めて、その乗り物達を見つめた。
新たな人類の脅威、それに立ち向かうべく作られた
その姿を、名前の通り人類の勇者と守護神となる事を願って……。
――????宅
少年はふと、その星に気が付いた
流れ星か?いや、違う
妙に数が多い、動きもおかしい、何だろう?
そんな思索に耽っていると
ふと気が付く
もうベランダに出て2時間は経っている。
少年は慌てて自分の部屋に戻る。
まだ中学生だ、明日には学校もある遅くまでは起きていられない。
部屋のライトを消す。
少年の名はヒカル・アマデラ
これから自分の身に起こる運命を
自分が辿る事になる道筋を、まだ知らない……。
4
:
◆XBXunO3VT6
:2011/09/27(火) 08:10:47 ID:o5fIw126
【プロローグ『黒の復讐者』】
「っ……ぐす。…み…んな!みんなどこぉぉ!?」
とあるコロニーの市街部は鳥獣を模した機体を筆頭にした数体の機動兵器の攻撃を受け真っ赤に炎上していた。月の強硬派による血の粛清が行われたのだ。
人々の冨の象徴である建物は高級な物から安価そうな家屋も何の関係も無く無惨に崩れ落ち、同じような瓦礫となってしまっている。
そんな灼熱地獄と化した街並みを黒髪の少女がよろめきながら歩いている。足を負傷している様で、今は走る事など到底出来はしない状態だろう。
少女は避難する途中で軽い爆発に巻き込まれ、たった今まで瓦礫に埋まって意識を失っていたのだ。
その結果、少女は偶然にも月の機動兵器による粛清をやり過ごした。
少女が歩いていくその周りには必ず幾つかの死体が転がって居た。部位の欠損した物、焼き払われ、思わず目を背けたくなる様な醜い屍となった物も沢山有った。
「ううう!……いやだよぉ。……どうして?……どうしてこんなこと」
少女は涙で顔をぐちゃぐちゃにしながらそれでも歩く。もしかしたら自分の家族達は生き残っているかも知れないと言う一筋の希望を信じて。
だが、すぐに少女は見てはいけない物を見つけてしまう。既に事切れている家族を発見してしまったのだ。それも先程見た身元判別すら不可能な醜悪な焼死体の様なものでは無く、致死量の出血をしているものも比較的綺麗な状態で転がっていた。それが家族の死をより決定づかせ、彼女の希望は完膚無きまでに打ち砕かれてしまった。
「あ……ああああ……あ!!!!いやああああ!……お母さんっ!!…お父さん!!ダイチ!!……レミも!!……みんな!みんな!なんで死ななきゃならないの!?わたし、もう独りじゃない!!」
少女はただ家族の死体にすがりながら泣きわめくしか出来ない弱い人間だ。むしろそれでいいと思っていた。
だが、泣き続け涙も枯れ果てようとした頃、ふと頭にはコロニーを襲った火の鳥の様な機動兵器達がフラッシュバックし、何やらドス黒い感情が彼女を支配する。
「……ユルサナイ。……殺してやる」
その日から少女は復讐者となった。
―――――――――――――――――
「!?!?……ぅぅ?夢?」
ビクッと飛び起きる。
ここはアメリカから宇宙へ出発したシャトルの中である。上記のコロニーの話はどうやら彼女の見た夢だった様だ。
「ほんと……最低の目覚め」
頭でも痛むのか、こめかみを押さえ、しかめっ面をしているツーサイドアップの黒い髪の少女。彼女の名前はツバサ=センリ。民間企業ブラック・ワークスの社員でありテストパイロットを兼任している。
現在、連邦軍の独立遊撃部隊との合流予定ポイントへ向かっている最中である。
(軍の最前線部隊。そこでなら私の復讐を……ね)
彼女の目的はただ復讐する事だけである。その為だけに今の自分はある。そう考えている。
5
:
妃碼嘩
◆ZcWWqEU16Q
:2011/09/27(火) 13:15:48 ID:lSVXycco
【プロローグ『煉獄の魔女』/前】
…………眼前には、無惨にも焼けてゆく街。爆音をあげて、立派だったビルは瓦礫となり、穏やかに育った樹木は灰に帰し、無力なる市民は焼け爛れて“ヒトであったもの”へとなり果ててゆく。
一言で喩えるならば、その光景は『煉獄』。炎に包まれた地獄である。
……………………どうしてこうなったのか。何故、宇宙に浮かぶ人口居住区『コロニー』が焼け野原にならねばならないのか。
「フフフ…………ガイアの子らも、この程度か。奴等の粛正とやらに付き合ってみたものだが…………これは呆気ない。少しは愉しめるものだと思っていたが、……………………厭きたわ。」
灼熱の業火の渦の中心で一機、滞空していたモノがいた。それは火の鳥、朱雀、鳳凰、不死鳥、そのどれをも思わせるアカの鳥獣。それはとても地球のモノとは思えない雰囲気を醸し出していた。
現に鳥獣と共にこの粛正を行った月面帝国のパイロットは味方ながらも恐怖していた。或る者は操縦桿を握る手が震え、また或る者は熱気の中にいながら寒気を感じ、他にも“ヒトであったもの”を目の当たりにして嘔吐する者もいた。
…………これはやり過ぎだ。余りにも酷い……………………
多くの月面帝国兵はそう感じていた。……………………ただ、朱い鳥獣に乗る彼女を除いて。
「フフフ…………アハハハ…………」
全てが灰へと変わりゆくコロニーの中で一人、愉快にから嗤う魔女。無下に焼けゆく人々の悲鳴や嗚咽、そして彼らの恐れを、彼女は己の悦びとした。
……………………魔女はただ、虐殺を愉しんでいた
「…………何か、もっと私を昂らせるモノは……………………そうだな、アレが丁度良さそうだな。」
退屈凌ぎと彼女がたまたま見つけたモノは燃え盛る街で逃げ惑う少女とそれを懸命の探しているだろう家族であった。
…………あと少し、あと少しだけ走れば少女は家族と再会出来る。そんな僅かな距離であった
。
「フフフ…………お前に“所以”をやろう。生きる所以、闘う所以…………さぁ、絶望に抱かれるがよい。」
魔女は迷いもなく、ただ鳥獣の右手にある火炎砲の引き鉄をひく。ただ一点、少女を探す家族の居る場所に向けて………
6
:
◆uTkuQH8JvI
:2011/09/27(火) 15:32:24 ID:/RXEya0E
【プロローグ アナトリア編 気楽!極楽!傭兵稼業!!その終わり】
地球 ユーラシア北部積雪地帯
白銀に染め上げられた岩山、その麓になにやら不穏な気配
ここは先ほどの大戦で、連邦軍を一時的に追いつめた組織の残党が隠れる施設
年中を通しての積雪と吹雪で、天然の要害として、これまで連邦軍の部隊を退けて来た
そこで連邦軍は苦肉の策とばかりに傭兵に仕事を依頼した
依頼された傭兵はアナトリア・ラインアーク
先の大戦でそこそこの活躍を見せた傭兵、腕と依頼料とのバランスが絶妙との評
彼女が駆る機体はファンタズマ・グローリア
既存の機体とは一線を画す、細いシルエット。色は今回は迷彩も兼ねて白く塗られている
赤いモノアイが怪しく光っている
彼女は現在、基地まであと2kmといったところでブーステッドライフルを構えている
基地を守る敵機動兵器をそのスコープで捉えていた
基地周辺の防衛施設をかいくぐり、ここまでやってくるのにいささか神経をすり減らしすぎたのか、コクピットの中の彼女は
いささか疲れた様子だった
「やっとここまで来た。私は少々疲れました」
彼女が深いため息を出すとすかさず
『頑張れ、後少しだ』
支援AIがハッパをかける。この支援AIは主に火器管制や照準補正の役割があるが、気の利いた開発者が高度な会話機能を搭載させていた
「疲れ知らずのあなたに、言われても余計に疲労感を感じるだけ」
『そんなことはない。右足の関節が摩耗し始めているし前部装甲板の一部が凍結を開始している。人間で言うところの疲労といえるのではないか?』
「おしゃべりなあなたのせいで、私の疲労はさらに5%アップです」
言い終わる頃には狙っていた機体は爆発していた
『ここからは時間との勝負だ。思い上がった革命家気取りの残りかす共を殲滅したらいい。いや、しろ』
「機械に命令されるのは、人間として大切ななにかを失った気がする」
数十分後、防衛戦略の大半を失い、連邦軍本隊に占拠された
「任務完了」
『次の依頼も連邦軍からだ。今回からは連邦軍に所属することになる。明日から公務員だ」
「知ってる。スカウトされたのは私」
アナトリアは吹雪く極北の空を見上げた。その先にある新たなる戦場へ想いを馳せながら
7
:
◆ZcWWqEU16Q
:2011/09/27(火) 18:38:46 ID:F1wg3tj6
【プロローグ『煉獄の魔女』/後】
放たれた業火によって家族はあっという間に“ヒトであったもの”へと変貌してゆく。藻掻きながら、苦しみながら、最後の最後まで娘の名を叫び、地に臥せる。
少女は程なく“家族だったもの”が居た場所に辿り着き、其れを目撃するだろう…………
「…………これであの娘は私に対して憎悪と殺意を抱く。そうすれば、あの娘は私に復讐をしに足掻いてくるようになる筈だ。
……………………そして、あと一歩で復讐を完遂出来る所を私が返り討つ…………フフフ…………ハハハ…………!!実に愉しいだろうなぁ、復讐のために闘う道を選んだ少女の己の“生きる所以”を粉々に壊された時の絶望というものは!!」
穢れ帯びた空気を纏って焼け野原を見下す鳥獣に向けられた少女の憎悪は、魔女を悦ばせていた。…………堪らなく心地が良い、無力なる者から浴びせられる怒りや哀しみは。
「……………………さて、種は蒔いたぞガイアの子らよ。芽を摘み取る時には精々、私を愉しませてくれ…………」
自分の行動に満足したのか、魔女を乗せた鳥獣は月面帝国の他の機体を無視して勝手にコロニーから離れた。
「……………………あぁ、私だ。予定通りに滞りなく焼いておいた。
あの天体だが…………フッ…………面白い使い道を思いついてな。外側はカタチを保っておいた。詳しくは後で話そう。」
月へと帰投する途中で、魔女は誰かに連絡を取っていた。相手が誰なのかは…………
「……………………それと私のこちらでの名前なのだが、翻訳機によれば真名の『朱の紅の姫』を訳すると『妃碼嘩・ルージェ・アドゥーム』となった。よくは分からないが、ガイアの子らにはそう名乗ると決めて…………な。
これからは『妃碼嘩(ヒメカ)』で頼む。それでは、………■■■■■■■■」
最後に彼女が発した言語は地球のものとは大きく異なるものであった。
……………………これが事の始まりである。
8
:
◆vGTe9D4z5Y
:2011/09/27(火) 21:34:56 ID:BKH7SCAk
【プロローグ アオイ・キリシマ】
「キリシマ軍曹、今日をもってして、連邦宇宙軍所属だ」
連邦軍制服をまとった少女──正確に言うと服に着られている少女が上官から声をかけられる
現在の地球は比較的安定している
DC残党が多少の動きは見せるが、従来の勢力でも十全なものだ
一方で、月面帝国の決起により、今宇宙は混沌の渦にある
連邦宇宙軍はそれこそ猫の手でも借りたい勢いだ
貴重な念動力者を地球側に割るようなことはしない
特に彼女は軍の最新鋭機を駆り、非常に強力な念動力をもつとされている
必然回されるのは最前線
「キシリマ軍曹、大丈夫やれるさ。君にはそれだけの力がある、頑張りたまえ」
上官がポンと肩を叩き、激励を飛ばす
転属の書類を受け取ると、大きく溜め息をついた
慣れ親しんだ地球を離れるのは流石に抵抗がある
宙間戦闘の経験も一切ない
「……でも、やるしかないよね」
一人でも多くの命を救いたい
──その意志にオンスロートは反応したのだから
次の日、彼女を乗せたシャトルがシュタールに向け、飛び立っていった
9
:
◆zwG.6Bg2jY
:2011/09/28(水) 21:09:26 ID:tNnTE4cw
【プロローグ ――――――アスト・ゼイビア】
星々の光が彩る闇の中、青い流星のように火を燈し翔る姿があった。
丸々とした白く小さな星を背中に、その向こうには青く美しい地球の姿が見え隠れしている
「クッ、もう追っ手が来たのか……っ!」
パイロットスーツも着ずにコックピットに座り込む男は、後ろから迫るその影に気がつくと周囲へと目を配った
―――― 身を隠せそうな場所や、デブリはこの一帯には無い
「こんなことを言える立場じゃないかも知れないが、騎士として背中を見せるわけにもいかない……!」
機体を旋回させ、追跡者へと向き直る
左の手に持つ盾を構え、視界いっぱいを睨み付けた
10
:
◆TtasBXElB2
:2011/09/28(水) 21:17:18 ID:JD9vtNxw
>>9
「いたぞ!」
騎士のような外見をした機体に接近する機体のパイロットが叫ぶ。
「奴はテストすらまだまともにされていない!攻撃を仕掛ける!」
機体が持つM950マシンガンが白い騎士に対して火を噴いた。
11
:
◆vzVlxBPoGo
:2011/09/28(水) 21:22:04 ID:8D4V.Ur6
>>9
>>10
「了解、逃がすな!!」
「脱走機体を発見!本部、本部に連絡!!」
その白い騎士の機体と対峙するかのように
仲間と連携を取りながら、攻撃を仕掛け、近付く機体
マシンガンの銃口を向け
その騎士の如き機体に向け、一気に放つ
12
:
◆zwG.6Bg2jY
:2011/09/28(水) 21:35:45 ID:tNnTE4cw
>>10
>>11
放たれた銃弾に臆することは無い
重力の網から開放された世界で、むしろ砲火とすれ違うかのように一直線に加速をつけてくる。
勇ましさすら感じさせるその力強い動きと溢れ出る覇気が、
まるで機体を燃え上がらせているかのようにも見えた。
盾を前面へと構えて機体を左右にぶらしながら迫る。
チリチリと装甲に銃弾が掠り、盾に鉛弾が叩き付けられ火花を散らしていた
その動きから、一般の兵と白い機体のパイロットでは実力の差は明らかといえただろう。
「『行かせてくれ』なんていえない……だから、押し通らせて貰うっ!」
接近した一機の視界を覆うように盾が押し出され
その隙を突かんと滑り込むように右手に握られた長剣が伸びる
13
:
◆vzVlxBPoGo
:2011/09/28(水) 21:47:09 ID:8D4V.Ur6
>>12
流石は騎士と呼ばれた、その男故の行動だろうか?
いい判断とセンスは、一介の兵士のそれを完全に圧倒している
「ひッ、ひいいいい!!来るな!!来るな!!」
放った銃弾は、回避された物以外は
盾に弾かれる
やがて、その白い騎士の右腕から伸びる長剣が
その内の機体に突き刺さり、食い込むように……
「ぎゃああああああああッ!!」
【リカーナザンス残りHP0%】
ドォウンッ
派手な爆発音を上げて、傍で撃墜される味方機体
「野郎ッ!!倍返しだッ!!!!」
その背後を目掛け
撃ち漏らしたリカーナザンスが武装を展開
火炎放射器を向けて、背後からその状態のモレトス目掛け、それを放った。
14
:
◆zwG.6Bg2jY
:2011/09/28(水) 22:44:30 ID:tNnTE4cw
>>13
騎士はすぐ様振り返り、左の盾を前に構える
炎によって赤く照らされながら、熱によって染め上がりながらも距離をつめてゆく。
熱による内部への負荷と装甲への蓄積ダメージがコックピット内に知らされる
炎の壁を突き抜けるようにして伸ばされた切っ先は確かに敵へと向かっていった
敵の機体を一閃に撃ち貫く白刃、だがそれは―――――
――――その道筋を辿れば、リカーナザンスによって握られた武器があった
リカーナザンスのパイロットがとっさに盾にしたのか
それとも炎によって視界が遮られていた為偶然貫いたのかは分からない。
「――――しまっ……!!」
火炎放射器のダクトからあふれ出す燃料は、既にスパークを始めた動力炉に触発される。
それは一瞬の出来事、儚い星が1つ、暗闇を照らし消えていった
15
:
◆maj0cqbB5s
:2011/10/02(日) 04:49:08 ID:GOmDbEy6
【プロローグ:エンディミオンの悪鬼】
エンディミオン市。
フンボルト海近のクレーター上に位置するその大都市は『月面最後の中立地帯』として戦火を遠ざけ、民を守り続けていた。
だが、それも数日前までのこと。
開戦以降、帝国の圧力にじりじりと蝕まれつつあった中立思想は、月面への最後の足掛かりを失うまいとする連邦軍の強引な進駐により、たちどころに均衡を失い、崩壊。
シーン市長一家の惨殺を皮切りに、一帯は、月面帝国と連邦宇宙軍との武力衝突の舞台と化した。
後生、エンディミオン戦役と呼ばれるの開戦から2日。
焼けただれた、真新しい鋼の骸が散乱する宙域に、それは現れた。
「カノープス、轟沈!!」
「リーアム隊、応答ありません!」
「敵影健在! ほ、本艦に急速接近!!」
「対空防御、何をやっているか! 撃ち落とせ!!」
艦側面から放たれる無数の光軸。しかし、そのいずれもが対象を貫くことなく、宇宙の闇へと吸い込まれていく。
「あ、あり得ん…! ペレグリン級三隻もの戦力をもって…!?」
未知の機影が翻るごとに、一機、また一機と、艦載機であるゲシュペンストの反応が消失する。
よしんば無事に拠点へと帰還し、ここに至るまでの経緯を報告したとしても、信じる者はまず居ないだろう。
たった一機のPTが、この窮状を引き起こしたなどと。
「て…敵機より、高エネルギー反応!! カノープス撃沈時と同一の…!!」
「やむを得ん!! 総員、退艦命令……」
そこまでを口にして、艦中は息を呑んだ。
ブリッジの正面に伸びた、緑色の光の柱ーー大口径ビーム砲の火線かと思われたそれが、時計の長針のごとく宇宙に弧を描き、
周辺のゲシュペンスト諸共、隣接するペレグリンの船体を両断していく光景が目に映ったのだ。
「ば……」
そして、軌道を変えた光が、灼熱と共に彼の立つブリッジを照らした。
「化け物……」
16
:
◆maj0cqbB5s
:2011/10/02(日) 05:17:19 ID:GOmDbEy6
「『エンディミオンの悪鬼』……? あんなガキがか?」
「シッ、聞こえるぜ……」
すれ違いざま、青年は連邦軍兵たちの囁きを耳にした。
今更気にはしない。これまでに渡り歩いてきたどの艦でも、乗員は似たような反応をした。
恐らくは、次の異動先撿撿シュタールなる艦でも、似たような視線に晒されるのだろう。
廊下を抜けた先の格納庫で、青年は悪鬼の片割れと対面する。
その濃紺の機体の胸部へ、無重力を活かして一足に跳ぶと、何やら計器類を繋げて悪戦苦闘している男たちの背に言葉をかける。
「『ESシステム』の調整でしょう? やりますよ」
静かだが通りのいいその一声に、整備士の一人がギョッとして振り返る。
「やりますったって、お前…」
「慣れてます。それに、俺以外には無理ですから」
手際よく身を切り返して、開け放たれたコックピットのシートに背を合わせる。
その瞬間に、気持ちが落ち着くのがわかった。
エンディミオンを発ったあの日から、このシートの感触だけは常に変わらない。
まるでこのコックピットだけが自分に許された居場所であるかのようで 、
青年は安堵と共に、微かな嫌悪の念を覚える。
(いつまで、こんなことを続ける……)
瞳を閉じれば、念に共鳴したマシンの駆動音が低く響き始めた。
17
:
ヒカル/エリス
◆vzVlxBPoGo
:2011/10/04(火) 00:08:32 ID:Dse3BgE6
――コロニー、シュタール停泊基地前の公道
「……」
パトカー形態のウィンに乗り込み
その中学の制服姿の少年は、シュタールから出てきた。
少年の顔は相変らず浮かないが
成り行きで、若干理不尽だと感じても
もはや致し方のない事だった。
この艦で作戦に従事しなければならない。
素の為には先ず荷物をまとめ、必要なものを買出しに行かなければならない
幸い、家は少年一人で暮らしていた為、なんとかなる。
そこで、ハドウ艦長の許可に従い
コロニーの街で必要な買い物をする事にした。
ウィンを車として出す許可を貰ったため。
部隊の、やはり買い物目的の数名を事のついでと乗せていく事にした。
「あ、あのー……皆さん、同じデパートでいいんですよね?」
若干緊張気味に
同行の何人かに、そう尋ねた
18
:
◆maj0cqbB5s
:2011/10/04(火) 00:35:57 ID:8Lw1fWQM
>>17
「ああ…ここなら、大体のものは揃いそうだな」
顔合わせの印象からすれば、一二を争うほどの意外な人物が後部座席から現れた。
ダークブルーのシャツに明るいグレーのネクタイ、その上に同じくライトグレーのトレンチコートを纏った、ロディ・シーン伍長だ。
(穴の開いた裏側と比べて、こっちの区画は落ち着いてるな…)
「…ヒカル、だったな。上の階から順に回って見る。それでいいか?」
自然体というか、相変わらず低めのテンションでヒカルに尋ねる。
19
:
ヒカル/エリス
◆vzVlxBPoGo
:2011/10/04(火) 00:59:51 ID:Dse3BgE6
>>18
「あ、ロディさん……解りました、ではデパートに向かいます」
同乗しているその青年
ロディに同意し、パトカー形態のウィンを発進させた
この状態では、普通の車と(パトカーだが)大きな違いは無い。
「はい、僕もその方がいいと思います……」
デパートの座標を入力し
キュルルルル、とタイヤを回転させ自動で発進、動いていく。
ヒカルは萎縮している、と言うより
まだあまり話したことの無い人物で、慣れないと言うのが
主だった所のようだ。
「ロディさんは、何が必要でしたっけ?」
デパートへと向かって行く車内で
徐にそう聞いた。
20
:
アナトリア
◆uTkuQH8JvI
:2011/10/04(火) 01:02:13 ID:8sUedY0s
>>17
「ふむ、私の効率的な攻撃で破壊されてなくてよかった」
短い金髪の下に20代も半ばに差し掛かった割に少々幼い顔つきである
服は水色のワンピースにサンダルと夏の令嬢と言った服装だ
おまけに白いつば広のお嬢様帽子まで被っている
やたら胸部が盛り上がっているのが周囲の男性の視線を誘う
そんな少々場違いな格好でデパートの間に降り立った
「さて、ヒカルさん。お姉さんがアイスをあげましょう。これでも私は元凄腕の傭兵です
なんでも好きなアイスを奢ってあげるぐらいのお金はあります。」
>>18
「エンデュミオンの悪鬼さんとデパートデートとは私はいささか緊張してしまいます
ふつつか者ですが、よろしくお相手ください」
ロディにぺこりとお辞儀した
21
:
ヒカル/エリス
◆vzVlxBPoGo
:2011/10/04(火) 01:11:06 ID:Dse3BgE6
>>20
「あ、は、はい……よろしく、お願いします……」
コロニーの戦闘から外れた区画、そこは被害はあまり無い様で
道路も商店も普通に機能していた。
車を走らせる最中、ヒカルは聊かその女性(主にそのスイルのよさや、思わず目を引く容姿と服装)に
緊張しながら、そう挨拶し
「あ、すいません、ありがとうございます……じゃあストロベリーを……」
ウィンをパーキングに駐車し
(自動ゲートだったので、特に人の目に止まる事はなかった)
アナトリアの言葉に、そう若干戸惑いつつも答えた
デパートは、それなりに大型のショッピングモール、と言った具合だ。
いろいろな物が一気に揃うだろう。
22
:
アナトリア
◆uTkuQH8JvI
:2011/10/04(火) 01:18:26 ID:8sUedY0s
>>21
「店ごとと言わない当たりが謙虚でお姉さんは好印象です」
アナトリアは今日も笑顔を絶やさない
「隊で頼まれた物以外は自費で……メモにはそう書かれています
公金横領は真面目な私にはとても出来ない重犯罪、ヒカルさんはお金が足りなければお姉さんを頼ればよろしい」
『そうだぞ。お子様はお姉さんに甘える物だ』
クマのぬいぐるみが喋っる中にはセレンが入っている
「それにしても、君は幼いのに巻き込まれて大変だな」
どこか他人事のように話す
23
:
アオイ
◆vGTe9D4z5Y
:2011/10/04(火) 01:35:49 ID:pHwxKFf6
>>17
「正直びっくりかな、まさかこんなすぐにみんなで出かけることになるなんて」
お互いよくわからないままでいるよりは、こうやって交流をはかれたほうが良い
アオイの積極性に欠ける性格では、ここ数日ではほとんど話しかけることは出来なかった
今日出かけるとしったアオイはここをチャンスと思い、少しでも仲良くなろうと心に決めていた
・・ただこうやって出かけるとたいてい事件が起きるというジンクスがあったため、少し不安材料ではあったが。
24
:
ヒカル/エリス
◆vzVlxBPoGo
:2011/10/04(火) 01:42:10 ID:Dse3BgE6
>>22
「い、いえ、そんな……会ったばかりなのに、奢ってもらうなんてそれだけで悪いですから……」
そう照れたように言って
「い、いえ、それは……流石に悪いですよ、お金は一応持ち合わせがありますから……」
両親の死後その遺産を受け継ぎ
生活する少年は、一応ある程度の蓄えは有り
身支度を整える程度なら、賄えると
「ぬいぐるみが、話した!?AIか何かですか?」
そのぬいぐるみを興味深げに眺め
やがて、掛けられた言葉に
「……半分は僕の行動が悪かったみたいですし、逃げられそうも無いので、諦めました……」
と、俯きながらもそう答えた
顔には諦めの表情と、絶望感、そして不安が見て取れる。
ロディの言うとおり、最上階から順々にと言った具合に周る様だ。
最上階は服の店が、幾つもショップを出している。
「自由行動中の服と、下着と靴下と……」
着の身着のまま乗り込んだメンバーは
ここでの買い物は多そうだ。
25
:
ヒカル/エリス
◆vzVlxBPoGo
:2011/10/04(火) 01:47:18 ID:Dse3BgE6
>>23
「気持ちは、解ります……初めて会った人ばかりで……」
加えて今まで一般の世界からは
ある種隔絶されたような、連邦のパイロットの人々だ。
緊張も大きい。
居心地の悪さと、不慣れを感じながら
それを隠すかのように、アオイに笑顔を作ってそう答えた。
「先ずは最上階、服のショップですね……買う物が多そう……」
デパートの最上階、多くの服のテナントが軒を連ねる階だった。
自由行動中の私服、普段の下着や靴下、着の身着のままでシュタールに乗り込んだメンバーは
ここでの買い物も多そうだ。
26
:
◆zwG.6Bg2jY
:2011/10/04(火) 01:50:48 ID:pKDIew0Y
>>24
「服……」
そんなメンバーから少し離れた後方に青年はいた。
このメンバーの中で、彼ほど何も所有していない人物は居ないだろう。
本来ならば彼はこの買い物であらゆる物を調達しておかなければならないのだが―――
そう、彼はその身一つで機体に乗り込み脱出してきている
剣を袋にも入れず鞘に収めた状態で乗り込んでいたほどだ、よほどの緊迫状態であったのだ事が伺えた
つまりは
「お金が無い以上、俺はついてくる意味はあったのだろうか……」
護衛という名目の元、必要な品を買ってこいと言われてはいたが
無い物は出せない。
そして何よりも鞘に納めているとは言え剣も持っていない、護衛として必要だったのか――――
なんて事を考えながら、かけられている布の塊を視線を移しながら見ていた
27
:
ヒカル/エリス
◆vzVlxBPoGo
:2011/10/04(火) 01:57:34 ID:Dse3BgE6
>>26
「あ、え、えーっと……」
その様子に少し困惑したヒカルが、アストに声を掛ける
「アストさん、その……必要な買い物はしなくていいんですか?」
事情を察しかねたヒカルが
やや、明後日な質問をする
私服はまだいいとしても、靴下、下着、防寒具と言ったものは必要にはなってくる
周囲の服を眺めて動かないアストに、不安げに声を掛ける
だが、そこで気が付く
「あ、お金でしたら、ハドウ艦長から公費としてアストさんの分は出すように預かってますよ」
青年には持ち合わせの通貨が無かった
故に買い物が出来なかった、と。
事前にハドウから言付かり、公費を預かっている事を告げる。
28
:
アナトリア
◆uTkuQH8JvI
:2011/10/04(火) 02:00:09 ID:8sUedY0s
>>23
「確かに、ただ私はいつでも誰にでもフレンドリーだ。」
誰にでも笑顔で接しようとするのがアナトリアの生き方だ
別に過去に何があったというわけではないが彼女は昔からそうだった
>>24
「そうか、ヒカリ君の年齢ぐらいなら私はいつでもお腹をすかせていたものだがな」
これも生まれがどうこうというわけでもなく、ただの食いしん坊なだけだった
彼女の過去は平凡に彩られていたそんな彼女がなぜに傭兵に
それは後々に語られるかも知れない
>「ぬいぐるみが、話した!?AIか何かですか?」
「察しがいいな、そうだAIだ。元はファンタズマ・グローリアの火器管制のためのAI
しかし、開発者が悪ふざけで自分の奥さんの人格を投影してしまったのです」
『まったく迷惑な話だ』
「オリジナルと会うたびに楽しそうに話すくせに」
>「……半分は僕の行動が悪かったみたいですし、逃げられそうも無いので、諦めました……」
「諦めると言うか。まあ、ヒカルさんには許容し難い事態でしょうね。確かに仕方がない」
アナトリアは納得したような仕草の後、それ以上追求しようとはしなかった
その後はふらっとどこかに消えたが……
「確かに年齢相応の下着だな・・・・・・」
下着を物色しているヒカルの後ろから声をかけた
29
:
ヒカル/エリス
◆vzVlxBPoGo
:2011/10/04(火) 02:07:03 ID:Dse3BgE6
>>28
「へえ〜、凄い技術……こんなに自然に会話できるAIは初めて見ます」
純粋に感心しているようだった。
ウィンにもAIは搭載されているが、こうも人間らしく会話したり思考したりはしないからだ。
人格を投影、と言うのも興味深いと感じた
「ええ、本当は日常に戻って、何もかも忘れたかったのに……」
仕方がない、仕方の無い事だった。
彼の日常は、まさにあの戦いの瞬間から壊された。
経緯はどうあれ、そこに戻る事はもう出来ないだろう……。
そして下着を選んでいる後ろから
「わッ!?ちょ、ちょっとアナトリアさん!」
急いでそれ(トランクスタイプのパンツ)を隠すようにして
「な、何を観察してるんですか!?ふ、普通のパンツですよ!」
随分と恥ずかしそうにしている。
30
:
アナトリア
◆uTkuQH8JvI
:2011/10/04(火) 02:21:06 ID:8sUedY0s
>>26-27
「騎士様らしい甲冑はどうでしょう?
探したらあるかもしれませんよ。ここは広いですし」
アナトリアはからかっているわけではがバカにしているようにしか聞こえないだろう
アストには決してそのようには聞こえないだろう
>>29
「そうだな。人格コピーだからこその精度だ。どうやって人格コピーをしたかは企業秘密らしい
しかし、自分のお嫁さんをコピーに選ぶとは悪趣味だ」
『まったくだ』
>>「な、何を観察してるんですか!?ふ、普通のパンツですよ!」
「いや、なに君がなにやら悩んでいるようだったから、青少年の悩みというもに興味があった」
ヒカルが隠した下着を観察しようと首をのばす
そのあと改まったように咳払いをして話し始めた
その顔はいままでとは違ういたって真面目な顔だ
「やめたければやめればいい。艦長も許すだろう
未成年を戦場に置いておくほうが異常
でも、戦場に身を置くのも悪くない、私は傭兵であったときや今の生活を非常に気に入っている
しばらく戦って合わなければ、一段落ついた後にでもやめればいいさ
死ぬ心配はしなくていいぞ。私のそばにいる限りはな」
言い終わったあと、いつもの笑顔に戻った
31
:
◆zwG.6Bg2jY
:2011/10/04(火) 02:26:48 ID:pKDIew0Y
>>27
「公費として?だけど……」
押し黙り、何かを考え始めた。
確かに、このままでは軍の至急品を使うだけだろう。
となれば、ここは好意に甘えておくほうが正しい選択であろうか……
「分かりました、では必要最低限の物だけ購入させていただきます」
そう返すと、下着類に手を伸ばし始める。
どれもシンプルなボクサーパンツ……それとインナーとしてのシャツだろう
32
:
ヒカル/エリス
◆vzVlxBPoGo
:2011/10/04(火) 02:29:07 ID:Dse3BgE6
>>30
傍から見ていればそれはぬいぐるみと女性の
シュールな掛け合いで、そして光景だけ見れば非常に残念にも見えるかもしれない
やがて、その下着を隠そうとする
(ちなみに色は黒、グレー、青のトランクスだ柄は地味目だが)
「な、悩んでなんて……少なくともパンツでは悩んでないですよ」
とそう、後半部分は声を小さくしてだが
言った。
「え?そ、それは……」
ふと真面目な話に切り替わる
確かに先のコロニーの戦い
少年は無我夢中で交戦した
しかし、少年にはその実感が無かった
戦ったという実感が
あるのは途方もない恐怖、それだけだった。
「よ、よろしくお願いします」
ただアナトリアの
その無性に安心できる笑みと言葉に
少年はそう答えた。
私服も選び、レジに進む。
33
:
ヒカル/エリス
◆vzVlxBPoGo
:2011/10/04(火) 02:32:57 ID:Dse3BgE6
>>31
「それなりの額は預かっていますので……好きなのを選んでいいと思いますよ」
そう、頑なに
必要最低限の品物を、とするアストに
一足先に買い物を終えたヒカルがそう言った。
アストはその状況から
最も買う物が多いように見える、それを見越してそれなりの額を預けた
そう言うことだろう。
故に遠慮は無用、と。
「あ、お会計の時は言って下さいね、お金出しますから……」
そう言って、ヒカルはアストを待つ事に
34
:
◆zwG.6Bg2jY
:2011/10/04(火) 03:15:38 ID:pKDIew0Y
>>30
「甲冑……はちょっとないですね」
いやいやと手を振りながら、困ったように笑っていた。
>>33
「ありがとう、キリシマさん」
とはいっても本当に最低限の物しか手に持った様子は無い。
性格というべきか、それとも余り迷惑をかけたくないのか……分をわきまえているとでも言うべきか―――
特に装飾も無いシンプルな物ばかり……一つ不思議な物があるといえば、それは長い竹刀袋だろう
「これだけだが……大丈夫だろうか」
心配しているのもまた、彼らしいというべきか
35
:
アオイ
◆vGTe9D4z5Y
:2011/10/04(火) 03:26:01 ID:pHwxKFf6
>>25
「そうだね、私も最初はびっくりだったよ。だって、周りはみんな年上だったし」
思い返すように言葉を口にする。
彼女のいた部隊もちょうどこんな感じの年齢層だった。いたのはたったの二ヶ月だったが、どこか懐かしく感じてしまう
「でもほら、私含めて軍人っぽくない人ばっかりだし、そっちはすぐに慣れるはずだよ」
そう言ってはにかむように笑った
「せっかくだから服いろいろ買おうかな」
普段は軍服とはいえ、彼女も年頃の少女
そういったものに興味がないかと言えば嘘だ
ちなみに今の服装はホワイト系のレースカットソーに、青のフレアスカートといったものであった
>>28
「誰にでもフレンドリーな方がいいですよ。みんなと仲良くなれた方が絶対楽しいですから」
彼女の言葉に同意するようにうなづく。
「・・・そういえば、自己紹介きちんとしてませんでしたね。私はアオイ・キリシマです。よろしくお願いします」
握手を求めるために、手を差し出した
36
:
◆maj0cqbB5s
:2011/10/04(火) 09:00:17 ID:8Lw1fWQM
>>19
「俺は……整髪料とか洗面用具とか、それとコーヒー、かな」
素直に、好物を買い求める旨を挙げる。
敵の潜伏地点が割り出せていない以上、追撃が望めない以上、ロディもロディなりに、オフの状態に切り替えようとしているらしい。
「ヒカルやアストさんはいろいろ必要だろ? 俺はそんなに大荷物にならない。荷物持ちをやるよ」
>>20
「それは、帝国にいた頃の呼び名ですよ。今はただのパイロットです」
アナトリアの言葉に、特に不機嫌になるでもなく答える。
皮肉や当て付けで言われているわけではないと、何となくわかるからだ。
「……いや、パイロットですらないか、今は」
彼女に弄られるヒカルを見ながら、ぼそっと呟く。
こうして一行の様子を眺めていると、とても軍隊の買い出しとは思えない雰囲気がある。
不思議な感覚を覚えながら、ロディも自分の予備の肌着を見立て始めた。
>>30
と、そこで二人の会話の内容が耳に入ってくる。
やめたければやめてもいいーー。
「……」
ヒカルがアストに買い物の状況を確認しにいくのを見計らって、彼女に声をかけた。
「……アナトリアさん」
その顔には皮肉でも憤りでもなく、どちらかといえば希望的な色が浮かんでいる。
「あいつをやめさせられるタイミング、有りそうなんですか?」
そうした場合、少なくともハドウ艦長は力になってやるものだろうと、先程のやり取りで実感している。
あとは、軍の事情に明るく、経験の豊富そうなこの女性に太鼓判をもらえるなら、安心できそうな気がしたのだ。
37
:
アナトリア
◆uTkuQH8JvI
:2011/10/04(火) 13:57:42 ID:8sUedY0s
>>32
「大船に乗ったつもりでいたらいい、ヒカル君を守るのは私だけではないだろうさ」
彼がレジに進む前にそう声をかけた
本人も柄にもないことをいったかなと思ったがもう一言だけ
「だけど、男の子として守られてばかりというのは情けない」
『ロボはいっちょまえなんだ。頑張れば君の力になるさ』
彼女はそう言ってヒカルに先ほど買ってきたダンベル(10kg×2)を渡す
「私からのプレゼントだ。これで体を鍛えよう」
>>34
「そうか、騎士としては残念だね?」
アナトリアは少しだけ悲しそうな顔をした]
「私も甲冑を探したけどなかった。このデパートは期待はずれだ」
>>35
「そう、楽しくないところに価値はない
家も職場も戦場も楽しくなければ、私は離れるさ」
「アオイさんこちらこそよろしく」
アナトリアは彼女の手を優しく握り返した
>>36
「そうですか、ならパイロットさん
冗談です。ロディさん、ごめんなさい」
彼女はぺこりと頭を下げた
その後、ヒカルがレジに並ぶ間に声をかけられる
「やめさせる?私にそのような気はない。彼が自分からやめると言うなら、私は助けてあげる
彼が戦いを選ぶとしてもそれはそれで助けてあげるけど」
おそらく、アナトリアの言葉はロディが望む言葉ではない
しかし、彼女は無理矢理、彼に何かを無理強いさせようとは思ってはいない
自ら生きる道を決めた彼女は、ヒカルにも自分の道を決めて欲しいと少なからず思っていた
38
:
◆maj0cqbB5s
:2011/10/04(火) 16:10:54 ID:8Lw1fWQM
>>37
アナトリアの言葉に俯くが、特に落胆したり、反発するわけではなかった。
「……選択権があるなら、それでいいんです。無理強いされるわけじゃないっていうなら。ただ……」
視界にヒカルとアオイを収めて、ロディは目を細める。
「俺が14や15の頃には、普通に家族がいて、学校に行けば友達とか好きな女の子がいて。
勉強したり、遊びに行って馬鹿みたいなことではしゃいだり……
帝国だのエアロゲイターだのなんて考えずに、毎日そうやって暮らしててよかったはずなんです。そういうのが、一編に吹き飛ばされて、二度と戻れないなんて、
普通のことじゃないと思ったから……」
そして一つ息を吐くと、自信もレジに向かって歩き出した。
どうやら、彼も、ヒカルやアオイと似たような経緯を辿っているようだ。
39
:
ヒカル/エリス
◆vzVlxBPoGo
:2011/10/04(火) 22:27:38 ID:2rd0FfYA
>>34
「これですね、解りました、今お金払って来ます」
そう言って、アストから品物を受け取り
レジに持って行こうとする
内容を見て
「シンプル、だな……」
と呟き、そしてソレに気付いた
「え?竹刀袋??アストさん、これ買うんですか??」
>>35
「うん、それよく解る気がします……今まさにって言う訳じゃなくて……その環境も周りの人も全然違うから」
なんと言ったら……と言う様に言葉を探しながら
アオイの言葉に答える
やがて笑顔と共に向けられる話に
「正直、僕もそう思いました……このメンバーに、早く慣れたらいいなって」
ここでようやく、ヒカルは笑顔を見せて答える。
まだ戦う事に抵抗が無いと言えば、嘘にはなる
しかし、このある意味軍人離れした部隊が嫌いでなかったのもまた事実だった
そして……
「アオイさん、今日の服よく似合ってて……その、可愛いいと思います……」
そんな事を言う。
言った後は酷く照れているようだが
>>36
「コーヒー?ですか?……コーヒーだったらさっき艦内の自販機で見ましたよ」
艦にも置いてある物を、自分でも用意するのだろうか?
疑問になった様だ。もっとも艦内のは缶コーヒーだが……。
初めて顔を合わせたあの時より、接し易く感じる。
そしてロディの申し出に
「そ、そんな!悪いですよ!だ、大丈夫です、自分で持てますから……」
流石にそれは申し訳がない、そう感じ
慌て気味に答えた。
>>37
「アナトリアさん……」
「その、僕はウィンガードの事も、戦いの事もまだよく解らないですが……なるべく足は引っ張らない様に努力します……こんな事しか言えなくて、すいません、その……ありがとうございます
と、頭を下げて
しかし、はっきりとそう言った。
「こ、これを?」
「あ、ありがとうございます……」
そして、差し出される「プレゼント」を受け取り
「お、重い!?」
10kgダンベルが二つだ、それは重い筈
何とか荷物共に運んで行く
40
:
◆maj0cqbB5s
:2011/10/04(火) 22:41:33 ID:8Lw1fWQM
>>39
会計を済ませたロディは、コーヒーについてのヒカルの発言に、僅かに口をへの字にした。
「あれは、あくまで缶コーヒーだ。
挽いて淹れたものとじゃ、駄菓子とケーキぐらいの違いがある」
そして、荷物持ちを任せることを躊躇する彼に、そっと手を差し伸べる。
「いいさ、ほら。……まだ、買い物は長いからな」
こうしてデパートで買い物をするという何でもない日常さえ、しばらくは味わえなくなるのだ。
ヒカルにはなるべく、この時間を思うままに満喫させてやりたいと、
顔には出さないもののロディは考えていた。
(うっ……)
そして、程なくして20kgのダンベルの重みに、
ほんの少しだけ後悔を覚えた。
41
:
◆zwG.6Bg2jY
:2011/10/04(火) 22:57:17 ID:pKDIew0Y
>>35
(……軍人、じゃ無くてただの女の子だな)
その麗しい姿を見て、何かを考え込む。
きっとあの彼女―――確かツバサ・センリ、本来ならばこの様な少女なのだろう
そしてあの時刃を交えた、自分のことを「お兄ちゃん」と呼んだ少女。
あの子もきっと――――
「……俺はあの子に剣を向けてよかったのか……?」
>>36
「いや、自分の荷物くらいは自分で持てるよ」
照れるように笑いながら、いやいやと手を振ってみせる。
確かに衣服は本当に必要最低限清潔と言える程度のものであった。
……そして、その体つきからしてロディよりも鍛えられていることも明白であった
「それに、何が必要って言うのかも分からないからさ」
>>39
「剣を持って歩きたいんだ」
何も手にしていないその両手をひらひらと動かした。
確かにシンプルな見目であったがあれは剣としか言いようが無いものだった。
そんな物を持って歩き回ることはそう出来ない
外出しようものならまずは不可能であろう、それゆえに文字通り蓑として欲しいと言った所か
42
:
アナトリア
◆uTkuQH8JvI
:2011/10/04(火) 23:39:02 ID:8sUedY0s
>>38
「一般的な生き方が面白くないと思った人間もいるというのに世の中は不幸な人間もいるものですね」
自分の生い立ちに不幸と言える点はない。ただおかしな選択をしたという自覚はあった
ロディの顔をみているわけではない、いま自分はたぶん恐ろしい程ニコニコしている。それはわかっていた
>>39
「べつに少年に足を引っ張られた怒るほど、私は子供じゃありませんことよ
そんなことより私のダンベルでレッツ筋肉トレーニング!!」
拳を空に向かって突き出した。おそらく周囲の視線は彼女に集まっていることだろう
>>40
「あらあら、案外だらしないエースパイロットさんですね
青少年の荷物もそんな重そうに持つなんて、あらあらお姉さんは失望しそうです」
ひどく意地の悪い笑顔を浮かべながらロディの重そうにしている姿を楽しそうに眺めていた
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