[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
汎用スレpart1
5
:
妃碼嘩
◆ZcWWqEU16Q
:2011/09/27(火) 13:15:48 ID:lSVXycco
【プロローグ『煉獄の魔女』/前】
…………眼前には、無惨にも焼けてゆく街。爆音をあげて、立派だったビルは瓦礫となり、穏やかに育った樹木は灰に帰し、無力なる市民は焼け爛れて“ヒトであったもの”へとなり果ててゆく。
一言で喩えるならば、その光景は『煉獄』。炎に包まれた地獄である。
……………………どうしてこうなったのか。何故、宇宙に浮かぶ人口居住区『コロニー』が焼け野原にならねばならないのか。
「フフフ…………ガイアの子らも、この程度か。奴等の粛正とやらに付き合ってみたものだが…………これは呆気ない。少しは愉しめるものだと思っていたが、……………………厭きたわ。」
灼熱の業火の渦の中心で一機、滞空していたモノがいた。それは火の鳥、朱雀、鳳凰、不死鳥、そのどれをも思わせるアカの鳥獣。それはとても地球のモノとは思えない雰囲気を醸し出していた。
現に鳥獣と共にこの粛正を行った月面帝国のパイロットは味方ながらも恐怖していた。或る者は操縦桿を握る手が震え、また或る者は熱気の中にいながら寒気を感じ、他にも“ヒトであったもの”を目の当たりにして嘔吐する者もいた。
…………これはやり過ぎだ。余りにも酷い……………………
多くの月面帝国兵はそう感じていた。……………………ただ、朱い鳥獣に乗る彼女を除いて。
「フフフ…………アハハハ…………」
全てが灰へと変わりゆくコロニーの中で一人、愉快にから嗤う魔女。無下に焼けゆく人々の悲鳴や嗚咽、そして彼らの恐れを、彼女は己の悦びとした。
……………………魔女はただ、虐殺を愉しんでいた
「…………何か、もっと私を昂らせるモノは……………………そうだな、アレが丁度良さそうだな。」
退屈凌ぎと彼女がたまたま見つけたモノは燃え盛る街で逃げ惑う少女とそれを懸命の探しているだろう家族であった。
…………あと少し、あと少しだけ走れば少女は家族と再会出来る。そんな僅かな距離であった
。
「フフフ…………お前に“所以”をやろう。生きる所以、闘う所以…………さぁ、絶望に抱かれるがよい。」
魔女は迷いもなく、ただ鳥獣の右手にある火炎砲の引き鉄をひく。ただ一点、少女を探す家族の居る場所に向けて………
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板