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それは連鎖する物語Season2 ♯2
1
:
数を持たない奇数頁
:2014/09/05(金) 21:07:09 ID:LUyN3zHI0
つまりリレー小説なのだ
49
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/02(木) 12:36:36 ID:eI1ZcU520
お兄ちゃんの話が思い付かないなら朝霞と三馬鹿出して話の腰を折ればいいんじゃないかな
と、ふと思った
50
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/09(木) 22:31:46 ID:88QcdURQ0
「いやいや、よさないか」
劔は手のひらを夕霧に向けて制止した。もう片方の手は後頭部を掻き、顔は俯き気味だ。照れ隠しである。
「とりあえずあれだ。そういう話は家に戻ってからだな……」
劔がボソボソとそう言うと、ソウジはやれやれといった感じでため息を吐いた。
「やっぱり、兄さんなんだなぁ」
ソウジは何度目かの懐かしさと、兄の存在の温かさをかみしめる。そして、これから実家へ赴くことを考えれば、大層心強くもあった。
「では、僕はこの辺でお暇させていただきます。僕にも僕の、里帰りがありますので」
真川は丁寧に頭を下げ、別れを告げた。ソウジから付き添ったことへの感謝を受けた真川は、三人が見えなくなるまで手を振って見送った。
真川は懐から携帯端末を取り出す。慣れた手つきでそれを操作し、通話を開始した。
「僕です。お久しぶりです」
「ええ、実は……まあ、そんなところです」
「はい、もちろん戻りますよ」
「今は里帰り中で……そうそう彼と道中一緒でしたよ。ええ彼です。お兄さんとも会えて元気そうでした」
「え?それだけですけど。何故って?あー……何となく、ってやつですかね。では。」
何かを遮るように通話を切った真川はふと空を見つめ、ため息を漏らす。
「さて、帰ってどう話したものだろう……。信じてもらえるだろうか……」
51
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/09(木) 22:32:57 ID:88QcdURQ0
以上
時間がかかった癖に短くて申し訳ない
ただ真川をフェードアウトさせただけww
タタリん後は任せた
52
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/09(木) 23:26:50 ID:Mwk94bqw0
乙ポn…真川さん帰っちゃった!?
53
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/10(金) 00:03:01 ID:6OhfrzfY0
何でいるのかわからんかったから帰しちゃった……
54
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/17(金) 21:36:55 ID:eISI9iWE0
ド ド ド ド
ド ド ド ド ド
”一週間”だ……!
55
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/18(土) 11:11:19 ID:ne48Myqc0
田舎に新キャラ出すかどうか迷ってるが、もう結構多いから今回は見送ろうかな
そのうち誰かが拾ってくれるだろ、多分
56
:
タタリ 1/2
:2014/10/22(水) 01:08:23 ID:smnMc0lo0
八百段の石段を上り抜け、伏神山の麓にある上伏神社へ出る。境内を少し歩くと更に蛇行して君臨する石の階段。その数、実に千五百。それが伏神本家へ通じる「舗道」である。
無論、物資や生活消耗品などの搬入に使う車道も存在するが、そちらは馬車馬の負担を減らす様にやや勾配のあるほとんど平坦な道になっていて、人が歩く分には遠くなる。何とも恐ろしい事に、直通するなら二千三百段もの階段を歩いた方が早いのだ。
更に恐ろしい事実をもう一つ。伏神の祭殿はもっと山頂に近かった。そこに到達する為には更に二千三百段の石段を登らねばならない。まぁ、今は過去のアレコレのせいで、中途あたりからクレーターみたく抉れて跡形もないんだけど。
「……ああ、もう。エスカレーターとか設置しようぜ、兄さん」
「えすか……れぇたぁ……? 何だそれ?」
段差を一つ一つ踏み抜き、登りながら、先を歩く劔に提案するが怪訝な表情を返された。しまった、そもそもこのクソ田舎、電気すら通ってないんだった。
旅行バッグは麓の分家に預け、後で届ける様に伝えてある。分家の人が馬車を出すと提案してくれた時は渡りに船と感動したものだが、兄さんが健康の為には少しくらい運動しないとなハッハッハーなんて言い出さなければこんな事には……!
というか、オイそこの筋肉。そもそもその筋肉に少しくらいの運動が必要あるのかと問いたい。
「休憩……神社に着いたら休憩しよう、兄さん。マジで足腰がもたない……」
「おいおい。もうへばったのか? このくらい、昔は麓に行くのに何往復もしてただろう?」
「機界の利器は人を駄目にするって絶賛実感中だよ!」
改めて帰省してみて当時の異常さがよく分かる。あの頃の俺はどうやってこの階段を下って麓の学習塾に向かい、昼には家に帰って食事を済ませ、夜深くまで外で遊び歩いていたと言うのだろうか。こんなの片道でギブアップだよ!
「まぁ、いいんじゃないかな? たぶんこの時間帯は私の妹も神社にいるだろうし、顔合わせはしておくべきだろう?」
夕霧さんの提案に、劔兄さんが「それもそうか」と同意する。思わぬ方向からの援護射撃に感謝の極みである。ありがとう夕霧さんとやら。
……しかし妹、妹ときたか。俺は改めてフードを目深に被った夕霧さんの顔を横目で眺める。
フードの裾から覗く銀の髪に、吹雪の夜を彷彿とさせる紫色の瞳は切れ長で眼光鋭い。肌は白く、それだけに顔の右半分を覆い尽す様な赤い刺青がよく映える。
うん。もう嫌な予感しかしない。帰るんじゃなかった。
日差しは木々に遮られているとは言っても、残暑は残暑だ。階段登りで披露はピークに達しようと言う現在、俺は汗だくである。やがて神社の鳥居が見えて来た頃には四肢を使い、登ってるのか転んでるのか判断つかない様な状態であった。
「「暑っつい……」」
鳥居を潜り、上伏神社の境内に入った開口一番に吐いた俺の悪態は、鳥居の日陰で日差しを避けていた人物と見事にハモった。お互いに首を向けて、お互いに存在を確認し、観念した様に同時にため息を漏らした。
「まぁ、なんつーか……夕霧さんに妹がいるって聞いた時点でお前だろうと思ったよ」
「姉さんの婚約者が伏神なんて珍しい苗字の時点で、こうなる事は分かってたさ……」
俺、および鳥居にいた人物はそれぞれ左右の鳥居の脚に腰を下ろし、息も絶えだえに諦める事にした。長い階段を登ってきた俺は疲労で、あちらさんは残暑にやられて言い争う力さえ残っていない。
劔兄さんと夕霧さんは俺たちが知り合いだと思っていなかったらしく、きょとんとした表情でこちらを見ていた。
「あぁ、自己紹介はとっくの前に済ませてる。クラスメイトだよ、俺ら」
そう。何を隠そう、鳥居の下で日差しを避けていた人物とは驚くべき事に、クラスメイトであるガングロ雪女の柳瀬川朝霞だったのだ。(棒読み)
57
:
タタリ 2/2
:2014/10/22(水) 01:10:11 ID:smnMc0lo0
「で、お前はこんなところで何をやってたんだ?」
「姉さんが婚約者の弟を迎えに行くって言うから、着いていこうとしてたんだよ。……あたしは努力はした。超頑張った」
「その努力は買おう。気持ちは分かる」
大人組が神社の神主である織守拓人(おりがみタクト)に挨拶に行っている間、俺と朝霞は適当な会話で時間を潰す事にした。朝霞の態度がいやにしおらしいと思うなかれ。これは単に夏バテしてて喧嘩腰になるのも億劫だというだけだろう。
「それだけじゃないけどな」
「どういう事だ?」
「そうだな……テメェにあたしらの事情を喋んのは癪だが、伏神の末裔ならいずれ分かる事だし、仕方ねーか」
言いながら、朝霞は神社よりやや高い場所を指差す。そちらに視線を預けてみると、よくよく見れば一部の森が伐採されている事が分かる。火を起こしているのだろう、僅かな煙が立ち上がっている。
先にも述べたが、伏神山は霊山であり、一部の登山ルートを除いて一般人の立ち入りは禁止されている。標高が高い訳ではなく、地盤も安定しているので雨災時の土石流などもあまり発生せず、生活は安定しているにも関わらず、だ。
その一部が開拓されている。これは俺が五界統合学院に行く頃にはなかった。つまり、俺が実家を空けている間に何らかの介入が行われたという事に他ならない。
「あの辺に、あたしたち魔界人の移籍集落がある。区画整備で居所を無理やり造っただけの杜撰な物だがな」
「知らなかったな、初耳だ」
必要最低限すら連絡を取ってなかった訳だから、当然といえば当然なのだが。
「伏神山が霊山って事は知ってる。僅か数十人だけとは言え、居所を与えてくれた劔さんには感謝してるよ。……まぁ、御意見役の老人たちと一悶着も二悶着もあったって聞いてるけど」
「あの老害どもは本当にしょうもないな」
「で、居住区を提供するための交換条件が、集落から一名の代表者を伏神家で生活させること。そして、定期的に集落の状況を伏神家に報告させること。最後に、代表者の親族を五界統合学院に編入させること」
「……お前、それって……」
老害どもは、本当に姑息で卑劣な手を使ってくるものだ。誇るつもりは微塵もないが、同じ伏神の血統として実に腹立たしく思う。
つまり、体の良い人質だ。魔界人が不審な行動を行った場合、柳瀬川姉妹がどうなっても知らないぞという脅し文句だ。わざわざ五界統合学院に朝霞を編入させたと言う事は、守手四十七氏の権力を経由して人間界政府とも手配済みだろう。
魔界人の脅威を出来る限り分散させて、意思の疎通を物理的に切断する。そこに白羽の矢が立てられたのが、柳瀬川姉妹という訳だ。
58
:
タタリ 3/2
:2014/10/22(水) 01:10:37 ID:smnMc0lo0
「幸いと言うか何と言うか、劔さんと姉さんは元々知り合いだったらしいから、形だけでも結婚という体裁を執る事で御意見役たちの意見を通したらしい。姉さんは今や伏神の本家で生活してるって話だが、少しは待遇も緩和されてるんじゃないかな」
「兄さんらしいや」
困った人を見捨てられなかったり、理不尽な権力を嫌ったりするところは相変わらずらしく、かつての記憶と変わらぬ兄の姿にほっとため息を吐く。
しかし、これで合点がいった。初対面の朝霞は俺にやたらと辛辣な態度を取っていたが、あれは俺がどうという問題だけではなかったのだろう。いや、第一印象が最悪だったからこそ原因は全く別とは思わないが、あれはたぶん……人間界そのものへの憎悪があったのだろう。
「ま、あたしがこの辺の事情を知ったのは、つい昨日の事なんだけどな」
「そういや、先にここに来てたって事は、俺より早く出たって事だもんな。俺は兄さんから連絡を受けた翌日に都内を出たが、お前は休日前に出立してたのか」
「あぁ。伏神ってのは少なからず嫌いだが、劔さんとは少し話して、悪意がない事は分かった。テメェは未だにいけ好かねぇが、劔さんの面子もあるし、まぁ少しくらい認めてやらんでもない」
「どんだけ上から目線だよお前」
いやまぁ、別にいいんだけどな。ゴミ屑からゴミにランクアップしたところで実数値的な差はなかろうて。
そんな事情を聞き終わった頃、織守と話を終えた大人組二人が帰ってきた。手には風呂敷を抱えている。おそらく織守さんち秘伝のおはぎだろう。あれは昔から美味いんだ。
「仲良さそうだな、二人とも」
「「いや、全く良くねぇよ」」
くつくつと笑いながら歩み寄ってくる夕霧さんに向かって、顔の前でパタパタと手を振る俺と朝霞。コイツと仲がいいなんて死んでもゴメンだ。アシュリーとよろしくやってる方が百倍マシってもんだよ。
さて。だいぶ時間を食ってしまったが、いよいよ本家に足を踏み入れる事になってしまった。
ああ嫌だ。覚悟は決めていた筈なのに、いざ帰るとなると本当に憂鬱だ。当初の予定であった兄さんの結婚報告は聞いたのだし、もう帰っても問題ないと言うのに。
……って言うか。その前にもう千五百段ほど階段登らなくちゃならないってのが一番イヤなんだが。
59
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/22(水) 01:11:26 ID:smnMc0lo0
今回短くなったし二回でいけるかと思ったが長すぎって怒られたでござる
60
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/22(水) 01:42:55 ID:Zmz5bmng0
忘れてたが次はどあにんお願いね!
61
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/22(水) 01:55:46 ID:cCyl9.zc0
タタリんおっつ
まだ老害が生き残ってるんか…(呆れ)
62
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/22(水) 02:09:17 ID:Zmz5bmng0
過去の事件でいったん全滅してたとしても、空いたポストに収まりたがる奴はいっぱいいるだろうからね
何度でも蘇るさ!
63
:
どあにん
:2014/10/22(水) 07:25:31 ID:Br5L8hFc0
やりたい事・やらなきゃいけない事の山積みで嬉しい悲鳴が上がりっぱなしれす
がんばりゅ
64
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/22(水) 18:39:36 ID:cCyl9.zc0
ソウジくんって土下座したらやらせてくれそう(人間の屑)
65
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/22(水) 20:49:21 ID:Sy2jEpHY0
たたりん乙
やったー朝霞ちゃんがきたぞ!!
66
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/22(水) 23:20:31 ID:Zmz5bmng0
ドキドキ!朝香ちゃんはいつデレるか?チキンレース開幕だ!
いや、朝霞の出番が少なかったってのもあるが、これまでずっとツン貫いてるし、そろそろルートに入れてもいいよなって思う反面、
誰が最初に辛抱たまらずルートに入れるのかなって思ったらこんな謎タイトルを思い付いた
67
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/23(木) 17:39:15 ID:UGqp8o.Y0
今のところのヒロイン候補
·エクリエル
·ダミアン
·朝霞
男女比1:2で何もおかしいところはない、いいね?
68
:
どあにん
:2014/10/25(土) 21:57:47 ID:DeHnp81Y0
すまんな
おじいちゃん(強キャラ)出す
69
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/25(土) 22:05:35 ID:sWDdU4jc0
田舎だしね、強キャラのおじいちゃんの一人や二人はいるよね
70
:
どあにん
:2014/10/25(土) 22:09:22 ID:DeHnp81Y0
そーじくんのじいちゃんの名前どうしようかなー
ニイチャンが剣だからジイチャンは盾かな
71
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/25(土) 22:26:46 ID:sWDdU4jc0
ちなみに父ちゃんは巌斎(がんさい)だよ
前スレ
>>928
72
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/26(日) 00:03:59 ID:68XJe8HQ0
劔の名前を考えるに当たって伏神家の設定考えたけど多分活かされる事は無いだろう
73
:
どあにん
:2014/10/29(水) 23:30:26 ID:iOfsKXsw0
持病の長い文章書けない病がががが
キリのいい所で切り上げて三馬鹿も進めちゃう(ゲス顔)
74
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/29(水) 23:31:55 ID:x8OF0eBY0
三馬鹿が本家に来るのか!?
75
:
どあにん
:2014/10/29(水) 23:38:10 ID:iOfsKXsw0
伏神山に眠る賢者の書物を探すよ!
ちなみにオチはもう考えてあるぞ ククク……
76
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/29(水) 23:39:54 ID:UJfX1qHE0
お、投下か?
77
:
どあにん
:2014/10/29(水) 23:43:40 ID:iOfsKXsw0
ダメだ伏神家の人達の家の話が思い浮かばん
三馬鹿書いてブン投げる大悪行を実行する
78
:
西口
:2014/10/29(水) 23:46:38 ID:UJfX1qHE0
構わん、後は任せろ
79
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/30(木) 21:00:30 ID:8TNovphY0
多分ソウジくんは中等部の頃エクリエルに何発も殴られてる
80
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/30(木) 21:12:05 ID:gXUXZiYw0
エクリエル「君が! 死にたがらなくなるまで! 殴るのを! やめない!」
ルカ「死にたがりやめる前にお兄ちゃんが死にそうだ」(止めない)
81
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/30(木) 21:14:16 ID:8TNovphY0
アシュリー「やっぱりクソ天使じゃないか(呆れ)」
82
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/31(金) 13:55:49 ID:aIHEouMg0
自分が出した登場人物の服装とか考えたけど画力が圧倒的に欠如していた
83
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/31(金) 17:23:32 ID:4fylqOxk0
エクリエルはユニセックス
ルカはストリート
ソウジはアメカジ
ダミアンはロック
アシュリーと朝霞はお姉系かギャル系
クロガネはフェミニン
84
:
数を持たない奇数頁
:2014/10/31(金) 17:31:51 ID:4fylqOxk0
※個人の感想です。
ロックなダミアンを見てみたいので誰かオネシャス
85
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 00:13:43 ID:nFENdCs.0
実は個人で楽しむようにてきとーに連鎖キャラ描いたりしてた
86
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 00:18:50 ID:wdCrz6Y.0
晒すのだ
87
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 00:42:28 ID:nFENdCs.0
でもイメージがそれぞれあるだろうしこういうのって晒してもいいんかな
顔を簡単に描いた程度だし決して影響力がある絵じゃないんだけど
88
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 00:48:23 ID:wdCrz6Y.0
いいなじゃない? 前にも一回晒した人いたし
89
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 00:49:16 ID:wdCrz6Y.0
いいなじゃないってなんだ
いいんじゃない、だ
90
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 10:56:09 ID:5gLLpsnw0
個人のイメージだからいいんじゃね?
91
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 17:34:17 ID:ORLy3Mjw0
是非とも晒すが良いのである
ハリーハリーハリー
92
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 17:57:16 ID:LwmR02UY0
ポッター
93
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 20:42:41 ID:lwHwYyZE0
何故か久遠絵が描かれたファブニルさん
94
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 20:46:39 ID:nFENdCs.0
ちょっと写真とってきます
95
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 20:58:40 ID:nFENdCs.0
シャーペンだから薄いけど
http://dl1.getuploader.com/g/saraswati2/289/rensa.jpg
全員わかったら100万円
96
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 21:02:56 ID:afbGeF3.0
描き分けすげー!
97
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 21:31:09 ID:nFENdCs.0
描き分けてるってよりムラがありすぎるだけなんです
同じキャラもう一回描いたら別人になるんです
98
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 21:38:04 ID:s7S1fEN20
上から一段、左から順に真川、ルカ、クロガネ、エクリエル(?)
二段、黒龍、ダグダエル
三段、朝霞、ソウジ、ダミアン、黄龍(?)
四段、緑龍、白龍、赤龍
かな?
99
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 21:41:49 ID:nFENdCs.0
>>98
二段目から全部正解!ルカとクロガネも正解!
真川は描いてません!
100
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 21:42:57 ID:s7S1fEN20
・・・アシュリー?
101
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 21:45:18 ID:s7S1fEN20
いや、これひょっとしてエクリエル、ルカ、クロガネ、聡理か?
102
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 21:45:58 ID:nFENdCs.0
正解は
左がエクリエルで右は俺が今後出そうと思ってる未登場キャラでしたー!!
103
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 21:48:01 ID:s7S1fEN20
oh・・・
104
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 21:50:59 ID:nFENdCs.0
しばらく前に描いたやつだから聡理とかの新しいキャラはまだでした
105
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 23:06:08 ID:wdCrz6Y.0
エクリエルイケメンだな
106
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/01(土) 23:18:25 ID:nFENdCs.0
クールビューティーです!
107
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/02(日) 11:57:13 ID:9Nj2cTg.0
赤龍「やっほーソウジ遊びに来たよー」
ソウジ「何しに来たクソホモ野郎」
赤龍「この世界にはなんでもTRPGというゲームがあるそうじゃないか。ソウジがGMでクトゥルフの呼び声やろう(提案)」
緑龍/黒龍/黄龍「お願いしまーす」
ソウジ「存在そのものがコズミックホラーな連中が何言ってんの!?」
108
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/02(日) 12:17:56 ID:MmC4muicC
グダグダエルせんせーから溢れ出る強キャラ臭
109
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/02(日) 23:38:44 ID:5fbPB6Lo0
グダグダエル先生は強キャラを直接倒すのではなく、強キャラとの決戦の舞台を整えてくれる露払い役が似合う
110
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/03(月) 00:31:21 ID:nPLz81Cc0
あの学校の先生は皆エリート中のエリートだと思う
111
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/03(月) 01:14:44 ID:S7GYf0Kg0
今出てる先生ってグダグダエル、ユーザス、ハヅキと辞めたカザルル先生で四人でいいのかな?
112
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/03(月) 01:43:36 ID:S7GYf0Kg0
書いてる人によってソウジうんの口調ぶれるよね
113
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/03(月) 01:53:26 ID:S7GYf0Kg0
家で起きた騒動とかソウジくんの病とか妹の死とかをこねくり回してたらまたソウジくんに設定生えてきたんだけど
114
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/03(月) 08:54:21 ID:CjxIoM020
過積載いいじゃない
115
:
どあにん
:2014/11/04(火) 06:32:21 ID:d02w3gSM0
ようやく1500段を登り切って後ろを振り向くと空は橙色に染まり、麓の村々がまるで宝石をまき散らしたかのように輝いている。
幼い頃に幾度と無く見てきた光景は、今も変わらないままそこにあった事に、つい涙腺が緩みかける。
本当に泣きたくなるのは、これからだと言うのに。
「お帰りなさいませ、聡治様」
開けた瞬間、音の波がソウジの鼓膜を叩く。
屋敷中の女中全員が石道の脇で頭を深く下げている、そんな事など一切望んで居ないのに。
だからソウジは心を殺して無心になる、脇にいるのは全員石なのだ……そう考えていなければ居心地の悪さに押し潰されそうだから。
最も、玄関の前に佇んでいるのはその居心地の悪さの発生源とも言うべきか。
「……戻ったか、聡治」
伏神家27代目頭首、伏神楯一郎。
御年80を超える肉体は大きな隆起が彫り込まれている為老いによる衰えを一切感じさせない。
着物から見える肌からは勿論、顔にも巨大な傷痕が刻み込まれている事から、歴戦の強者だと言う事を認識させられる。
ソウジは幼い頃から自分の祖父はあまり好きになれなかった、なぜならば。
「……ただいま、爺ちゃん」
「ぬわぁぁあああああん!!!会いたかったよぉぉおおおお!そうじぃぃぃいいいい!!」
……超が千個付いても足りないくらいの孫LOVEだからだ。
116
:
どあにん
:2014/11/04(火) 06:32:37 ID:J5/sM53A0
「見苦しい所を見せたな、聡治」
「あー……うん、いいよ気にしなくて……」
はだけた衣装を直しながら今更威厳たっぷりに言っても遅いよ爺ちゃん、とそっと呟いた。
第一に筋骨隆々の老人がソウジの足元でゴロゴロと転がりまわるカオス過ぎる光景を見た劔や朝霞に夕霞も苦笑いしていた。
伏神一族は変人一族だと思われそうで怖い。
「ま……何はともあれ、お祖父様もお元気d」
「お前には話しておらん、黙っておれ」
何故か楯一郎は劔に対して厳しいと言うより嫌ってるようなフシがある。
息子を未だ溺愛する姑の如き嫌われっぷり、短く笑う劔だったけどその眼には微かな涙。
そして夕霞と朝霞の冷ややかな眼が劔に追い打ちをかける、その眼はあぁやっぱり変人一族だ、と無言の罵倒。
夕霞さんの表情が"なんでこんな奴と結婚しちまったんだろ、今から離婚届出そうかな"みたいな顔をしている。
ソウジは内心"やめてくれマジで"と叫び続けた、そんな事になったら余計劔が楯一郎にあーだこーだ言われそうだからだ。
「うむ、長旅で疲れたろう 上がっていけ。 夕霞さんにその妹さんもな」
背を向けて一人家の中へ入っていったのを皮切りに、女中達が本来やるべき仕事へと戻っていくのを脇目に、劔と夕霞さんは歓談しながら、朝霞は面倒くさそうなしながら家の中へ入っていった。
ソウジはと言うと荷物を置く為に自分が使っていた部屋に行こうとした際、楯一郎がソウジの名前を連呼しながら跳ねるような音が聞こえたので、ソウジはそっと聞こえないフリをした。
部屋に荷物を置いて面倒くさそうに必要最低限身支度を整える、ソウジにとって最も嫌いな時間である御意見役の老人達への報告があるからだ。
最終決定権は楯一郎にあるものの、近頃は暴走が目に余ると劔から言われていた上に楯一郎を決定を待たずして執行する事が多くなってきたからだ。
幼い頃からずっと御意見役の老害に嫌われていたソウジ、唇を軽く噛み締めてから力無く歩き始めた。
◇
一方その頃。
「俺のセンサーがビンビンに感じてるぜ!多分あっちだ!」
「言っとくけど、股間にぶら下がってる粗末なモンの事指してるならブン殴るからな!」
「ま、待って……おいてかないで……」
三馬鹿はジョエルの無駄に元気な一声を元に道なき道を行っていた。
117
:
どあにん
:2014/11/04(火) 06:33:30 ID:J5/sM53A0
時間掛かった割にはここまでと言う体たらく
業務連絡が2つ程
・VIPRPG紅白祭りに専念したいんでちょっとローテからハズレます
・今日付けで25歳になりました
118
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/04(火) 08:44:57 ID:/.zIbLUA0
乙ポニ&おめなんだぜぇ
じいちゃん…(^ω^)
紅白祭りって期限いつまでなのかな?
ローテ抜けるのって一時的にって事なんだよね?
119
:
西口
:2014/11/04(火) 08:55:54 ID:HKpU2GSg0
どあにん乙、そしておめでとう
さてどうしようか
120
:
どあにん
:2014/11/04(火) 09:16:22 ID:J5/sM53A0
>>118
そそ、一時的
12/23 23:59 期限内提出締め切り
・12/25 作品公開予定
・12/31 23:59 エントリー締め切り
・1/1 投票開始
・1/31 更新終了予定 ※遅刻、更新受付などもここで終了です。
正直MAP作り苦手なんでめっちゃ手間取ると予想される
121
:
どあにん
:2014/11/04(火) 09:24:07 ID:J5/sM53A0
じいちゃんのイメージは薙切仙左衛門みたいな感じ
性格は斉木 熊五郎になっちゃった☆ミ
違うんだ、ちょっとそーじが好きなだけのじいちゃんにしたかったのに 自分でもどうしてこうなった
122
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/04(火) 09:25:50 ID:HKpU2GSg0
おう、分かった
多分木曜日には投下するぜ
123
:
どあにん
:2014/11/04(火) 09:27:53 ID:J5/sM53A0
ssmcみたいに適当なMAPを作るのは許されないんDA!
完成したらまたテストプレイ頼むかも
124
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/04(火) 09:35:41 ID:/.zIbLUA0
色々ひっくるめて3ヶ月は厳しいって事か、了解
しかしビジュアルとメンタルのギャップが酷いなwwwwwwww
125
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/04(火) 19:31:36 ID:HKpU2GSg0
朝霞ちゃんのお家の事情書こうとも思ったけど、なんか面倒になったから
劔と夕霧の会話だけ書いて投下するわ
126
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/04(火) 19:42:44 ID:i3.smytw0
競作もあるしね
127
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/04(火) 19:44:15 ID:HKpU2GSg0
せやな(完結できるとは言ってない)
128
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/04(火) 19:52:01 ID:lebpsASc0
どあにん乙
そしておめでとう
テストプレイなら任せろー
129
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/04(火) 20:48:54 ID:HKpU2GSg0
またもや変に盛大な設定が出てくる予感
頑張ってくれ(他力本願)
130
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/04(火) 20:52:19 ID:QryxEgE.0
(実は密かにリレーキャラでもSW2.0妄想をしている)
131
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/04(火) 20:55:15 ID:HKpU2GSg0
とりあえずリプレイ風に序盤仕上げてください! 誰かが何でもすると思いますから!
132
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/04(火) 21:10:27 ID:QryxEgE.0
ダグダエル「今度こそ転校生の歓迎会を兼ねてTRPGをしよう(提案)」
ソウジ&朝霞&ダミアン「え、ヤだ…」
ダグダエル「ダンくんにGMを任せたから、詳しい事は彼に聞いてね」
三人「聞いてよ」
ダグダエル「PL三人じゃ厳しいだろうから、あと二人呼んどいたよ」
三人「なに余計なことしてくれてんの?」
エクリエル&アシュリー「呼ばれた」
三人「なんでこの二人選んだの!?」
ソウジ「…で、技能どうなった? 俺はタンクファターにするつもりだが」
ダミアン「前衛デーモンルーラー」
朝霞「前衛コンジャラー」
エクリエル「2H神官フェンサー」
アシュリー「投擲神官フェンサー」
ソウジ「前のめりにも程があるだろ!」
なんかこんな感じ
133
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/05(水) 11:14:21 ID:30VxKSUY0
聡里が何年前に死んだかって、具体的な数字出てないよね?
134
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/05(水) 11:52:53 ID:MKAcsOcs0
とりあえず小ネタとかを含めて中等部に上がる前辺りで考えてた
何となく中等部から入学したと考えれば、逃げ出した件とかとも合致しなくもないし
135
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/05(水) 15:12:14 ID:lB57E22E0
つまり要約するとソウジはJC6の妹に剣道で負けていた
136
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/05(水) 15:14:05 ID:lB57E22E0
JSだった
137
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/05(水) 17:56:27 ID:30VxKSUY0
やべえ、考えが文章として纏まらん
これじゃ設定の羅列になっちゃうやばいやばい
138
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/05(水) 18:09:32 ID:UFFqn54Q0
作中の設定説明は1回か2回でいいよなぁ、と最近思い始めた
あとの細かいのは場面と一緒に見せていきたい
139
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/06(木) 08:54:39 ID:nCtYb.aA0
というかこれお兄ちゃんとじいちゃんのどっちが頭首なんだ
140
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/06(木) 09:04:35 ID:1FPTg.nQ0
壮健と言っても既に80超えてるおじいちゃんに当主は任せられないんじゃないかな
141
:
西口
:2014/11/06(木) 09:37:08 ID:nCtYb.aA0
投下しますわ
142
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/06(木) 09:37:25 ID:nCtYb.aA0
夜の森林は、月明かりすら遮る漆黒の要塞である。
人工灯のない人間界の奥地にあると来れば、それは言うまでもない。
獣すら近寄らぬそこに跋扈する魑魅魍魎は、はたして悪鬼の類か、それとも精霊か。
「彼」の容姿のみを見れば、誰もが前者だと答える事だろう。
草臥れた漆黒のスーツに身を包んだ、巌の如き頑健な肉体を持つ青年。
その眼光は右手に握る太刀のそれにも劣らぬほどに冷たく輝いており、その瞳で射竦められて正気を保てる者はそういないだろう。
地面に横たわり、首元に太刀の切っ先を突きつけられているローブ姿の女性は、その数少ない一人であった。
「届かせて貰ったぞ、キリ。些か手古摺ったがな」
青年――伏神劔は、普段弟に向けているそれとは打って変わったような、ゾッとするほどに冷たい声音で呟いた。
地面に横たわる夕霧を逃がすつもりなど毛頭無いのだろう。勝敗が決したと思しき場面でありながら、総身には未だ緊張が漲っている。
夕霧はその顔を無感情な目で見返し、やがて大きなため息を吐いた。
「……ええ、完敗ね。情けないことこの上ないわ、劔」
そうして彼女は恭順の意思を示すかのように両目を閉じる。
フードから投げ出された白雪色の髪は土に汚れ、見る影もなくなっている。
普段の彼女ならばこの上ない渋面を浮かべるだろうが、疲労の極致にいる今となってはそんな事言っていられないのか、何も言わない。
いや、ただ諦めているのだろう。
人は死ねば唯の肉。その見てくれを演出する必要などない。
彼女は死を覚悟しているのだろう。このような状況に陥ってしまったがゆえの、当然の報いだと。
「殺しなさい。一廉の戦士なら、敗者を辱める様な事はしないんでしょ? 私は守った事ないけど」
「そもそも尖兵たる露払いにそんな矜持は求められないものなんだが。というか、それ以前に――」
――約束をたがえる気か?
どこか砕けた声音で、劔は言う。
夕霧はいまさらといったタイミングで、この上ない渋面を浮かべた。
「ストーカー気質ね。何でまだ覚えているのよ」
「差し迫ってきたからだよ。早急に君が欲しくなった」
「斬新な婚活ね。まあ、貴方みたいな人間の所に嫁いでくる人間なんているわけないとは思うけど」
「……相変わらず、口が減らないな」
ぼやきながら刀を引き、納刀。
キン、という特徴的な金属音が、一瞬だけ夜のしじまを侵した。
「俺が勝ったら何でも言うことを聞くんだろう? 死ぬ事は許さんぞ」
手を差し伸べて、劔は言う。
渋々といった様子でその手を取り、立ち上がった夕霧は、「仕方ないわね」と本当に嫌々といった様子で呟く。
「14歳の頃から6年間、貴方に負ける日が来るなんて思わなかったけど、もうダメね。今後貴方に勝てるようになるヴィジョンが浮かばないわ
よくもまあここまで鍛え上げたものだわ。何かきっかけでもあるの?」
「ああ、ちょっとな」
劔の顔に、微かに陰影が差す。その中に微かに灯るのは、憎しみの色だろうか。
夕霧が初めてみる表情だった。
戦争当時の機界人めいた冷徹さや無感動さを纏った彼の姿には慣れていたが、そこまで剥き出しの感情を面に出す劔の姿は、初めてだった。
「……本当に、何があったの?」
「――妹が死んだ」
表情を見られまいとしているのか、劔は天を仰いだ。
「母が死んだ。叔父が死んだ。祖母が死んだ。従兄弟が死んだ。使用人が死んだ。彼ら、彼女らの子供も死んだ。沢山、沢山な」
きつく握り締めた劔の右手から血が流れる。気付く夕霧だが、話の腰を折ることも出来ず、無言のまま続きを促す。
「父が、老害どもが見果てぬ妄執に取り付かれたせいで、皆死んだ。だというのに、伏神はまだ残り、そこにへばり付く老害どももまだ大量にいる」
「貴方、まさか……」
「伏神を潰す。あの死にぞこないどもを、一人残らず地獄に叩き落してやる」
劔の視線が、夕霧のほうへと戻る。
「夕霧。君たち雪女全体にではなく、君個人に頼む。力を貸してくれ」
そうして、頭を下げた。
143
:
西口
:2014/11/06(木) 09:37:47 ID:nCtYb.aA0
「あら、どうかしたの?」
伏神邸、自室。
伏神劔は開け放った窓から見える、茜差す伏神山の光景に目を細め、見入っていた。
じっとりと汗ばんではいるものの、薄手の甚平一枚という格好は妙に涼しげである。
それと正反対のような暑苦しいローブを纏った夕霧が、その後姿に声を掛けつつ、開け放たれた障子戸を閉めつつ入室する。
「物思いにふけるなんて、貴方らしくもない。耄碌でもしたのかしら?」
「いや、お前の手を取った日を思い出してな。そうか、あの日からもう四年も経つのか」
「走馬灯を見るには早すぎるわよ。まだ何も終わってはいないわ」
その傍らに寄り添うように座り、夕霧は忠告めいた口調でそう言う。
「ああ、そうだな。……チャンスは明日の夜。ソウジと朝霞ちゃんに気付かれる前に全てを終わらせよう」
「ええ、分かっているわ。そのためには、貴方の右腕の力が必要になる。ちゃんと使いこなせているのね、その竜の力」
劔は首肯のみで以ってそれに応じ、右腕を撫でる。
分厚い筋肉に鎧われたそれは、強靭ではあるものの、さしておかしな部分は見当たらない。
――今はまだ、であるが。
「しかし、まさかお前と結婚する事になるとはな。都合がいいとはいえ、流石に予想外だったぞ」
「それは私の台詞よ。伏神家は前々から嫌いだったけど、上が「ああ」じゃ腐ってて当然ね」
「耳の痛い話だ。全てが終わったら、婚姻関係を解消してくれて構わない」
「……して欲しいの?」
眉を顰めながら、不機嫌さの塊のような声でそんな事を言った夕霧に、劔は驚いた。
夕霧は劔の顔を真っ直ぐ見つめ、「私が妻じゃ迷惑かしら」と続ける。
「いや、そういう事じゃなくて、お前の自主性を重んじようと思ってだな」
「答えになってないわ。貴方はどうかと聞いているの」
ずずいと身を乗り出して聞く夕霧。その勢いに気圧され、仰け反る劔。その巨体を威圧する眼光はただ事ではない。
彼女は今、紛れもなく怒っている。
「あーと、それは、だな……」
「口ごもらない。好きか否かを、娶るに足るか否かだけを答えなさい。今すぐに。ナウ」
「す、あー。好き、だよ。お前が妻になってくれるのなら嬉しい」
「……そう、ならいいわ」
潮が引くように萎んで行く彼女の怒り。
睨んだ相手の心臓を鷲掴みにするかのような威圧感も、また同時に。
劔は心底からの安堵のため息を漏らした。
「貴方気付いていなさそうだから言っておくけれど、私貴方の事大好きなのよ。勿論恋愛的な意味で。
突き放すような事言わないで頂戴。悲しくなるから」
「は、初耳なんだが」
「初めて言ったもの。ああ、恥ずかしい。顔から火が出そうだわ」
顔を逸らしながらそういうが、夕霧の声音は飽くまで平坦である。
だがそれが紛れない真実であることが分かる程度には、劔と彼女の関係は深い。
劔は無言のままその頭を抱き寄せ、夕霧もされるがままだ。
窓の外。伏神山に野鳥の声が木霊する。
少し紫がかった夕空に、沈み行く夕陽。徐々に降りてくる夜の帳が、それらを美しく演出する。
劔にとっては慣れ親しんだ光景だ。幾度となく流し見してきた光景だ。
だが改めて見ると、そのためいきでも出そうなほどに幻想的な風景はどうだ。
これで見納めかもしれない。
そう無意識かに思っているのだろう。二人はただ黙って、日が没するその時まで共にその光景を眺めていた。
144
:
西口
:2014/11/06(木) 09:40:22 ID:nCtYb.aA0
以上、今回は短めで
劔の夕霧への呼び方変わってたらいいな、とかいう妄想の下よくわかんない過去編の回想
説明不足の設定羅列
夕霧&劔のイチャイチャ(?)とデスノボリライジング
全部やれてるかは知らないけど、後は任せた
145
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/06(木) 12:18:27 ID:o8ZmQX620
乙ポニ
何だよコイツら…末永く爆発しろよ…
キリって呼び名はいいね。今や形式的な婚姻関係だけど、つい素が出ちゃうとかなら俺得ですな
146
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/06(木) 22:34:28 ID:nCtYb.aA0
次Kの人でいいんだっけ?
147
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/06(木) 23:32:08 ID:.IjIfjkg0
西口乙
何やら事件が起こりそうな雰囲気
次はKの人だと思う
148
:
数を持たない奇数頁
:2014/11/06(木) 23:35:21 ID:cD9FtIOY0
あいむナナ砲布教中のPOK
西口おっつおっつ&パス了解だぜ。ただ競作の方の締め切り近いからそっち優先でちょっと遅くなるかも
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