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『解析概論』輪読
264
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/05(火) 04:14:27
定理 ある区間においてxの函数yが狭義単調であれば,
yの変動区域においてxはyの逆函数である.yが連続であればxも連続であり,
yが微分可能であればxも微分可能であり
(dy/dx)・(dx/dy)=1.
265
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/05(火) 04:14:42
証明 y=f(x),x=φ(y)とする.
yの変動区域内の任意の点をηとし,
{y_n}を値をyの変動区域内にとるηに収束する単調数列であるとする.
各y_nに対してy_n=f(x_n)となるx_nがとれるが,{x_n}も有界単調.
よって
lim[n→∞]x_n
が存在するが,
この点をξとおくとfが連続であることから,
η=lim[n→∞]y_n=lim[n→∞]f(x_n)=f(ξ).
よってφ(η)=ξ.
即ち
lim[n→∞]φ(y_n)
=lim[n→∞]x_n=ξ=φ(η),
即ちφも連続.
(⊿x/⊿y)=(1/(⊿y/⊿x))
が成り立つがここで⊿y→0のとき⊿x→0となるが,
このとき
dx/dy=1/(dy/dx).
ただし,dy/dx=0となるところでは⊿x/⊿y→±∞.
(このことをdx/dy=±∞と書いたりもする.)■
266
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/05(火) 04:19:18
逆三角函数
1. arcsin
y=sin xは区間[(2n-1)π/2,(2n+1)π/2](nは整数)において狭義単調で,[-1,1]に値をとる.
よってnを一つの値に固定すれば逆函数が存在するが,これをarcsinと書く.
詳しくはarcsinの一つの枝という.これらarcsinの無数の枝のうち,
[-π/2,π/2]に値をとるものを主値といい,Arcsinと書く.
x=sin yとすれば,d sin y/dy=cos yより
d Arcsin x/dx=1/cos y=1/±√(1-x^2),
主値に関しては
-π/2≦y≦π/2だからcos y≧0.
よって
d Arcsin x/dx=1/√(1-x^2).
267
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/05(火) 04:21:11
2. arctan
y=tan xは区間[(2n-1)π/2,(2n+1)π/2](nは整数)において狭義単調で,(-∞,∞)に値をとる.
よってnを一つの値に固定すれば逆函数が存在するが,これをarctanと書く.
詳しくはarctanの一つの枝という.これらarctanの無数の枝のうち,
[-π/2,π/2]に値をとるものを主値といい,Arctanと書く.
x=tan yとすれば,
d tan y/dy=1/cos^2y
より
d Arctan x/dx=cos^2y=1/(1+x^2).
268
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/05(火) 04:23:58
3. arccos
y=arcsin√(1-x^2)
⇔sin y=√(1-x^2)
⇔sin^2y=1-x^2
⇔x^2=cos^2y.
よってarcsinの値を主値にとれば,
グラフは(-1,0),(0,, {π/2}),(1,0)の3点をとおり,点(0,π/2)で尖っている.
arcsinの値を-1≦x≦0では[π/2,3π/2]に,0≦x≦1では主値にとれば,
グラフは
(-1,π),(0,π/2),(1,0)
の3点を通る滑らかな曲線になる.
これは,値を[0,π]にとったときのarccos xの枝である.
arcsinの値を-1≦x≦0では主値に,0≦x≦1では[π/2,3π/2]にとれば,
グラフは
(-1,0),(0,π/2),(1,π)
の3点を通る滑らかな曲線になる.
これは,値を[0,π]にとったときのarccos(-x)の枝である.
269
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/05(火) 04:26:01
d Arcsin√(1-x^2)/dx
=1/√(1-(√(1-x^2))^2)・(-x/√(1-x^2))
=(-x/|x|)・(1/√(1-x^2)).
x=0では,D^+(Arcsin√(1-x^2))=-1,D^-(Arcsin√(1-x^2))=1.
270
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/05(火) 04:29:21
4. arccot
y=arctan(1/x)
⇔tan y=1/x
⇔x=cot y.
arctanの値を主値にとれば,グラフは
(-3,-π/6),(-1,-π/4),(0,-π/2)
を通る断片と
(0,π/2),(1,π/4),(3,π/6)
を通る断片を併せたx=0で不連続となるものである.
arctanの値をx≦0では(π/2,3π/2)に,x>0では主値にとれば,
グラフは
(-√3,5π/6),(-1,3π/4),(0,π/2),(1,π/4),(√3,π/6)
を通る滑らかな曲線になる.
これは値を(0,π)にとったときのArccot xの枝である.
arctanの値をx≦0では主値に,x>0では(-3π/2,-π/2)にとれば,
グラフは
(-√3,-π/6),(-1,-π/4),(0,-π/2),(1,-3π/4),(√3,-5π/6)
を通る滑らかな曲線になる.
これは値を(-π,0)にとったときのArccot xの枝である.
271
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/05(火) 04:33:23
例. y=arcsin2x√(1-x^2).
y=arcsin2x√(1-x^2)
⇔sin y=2x√(1-x^2)
⇔2sin(y/2)cos(y/2)=2x√(1-x^2)
⇔sin(y/2)√(1-sin^2(y/2))=x√(1-x^2).
よって
sin^2(y/2)(1-sin^2(y/2))=x^2(1-x^2)
⇔x^4-x^2+sin^2(y/2)-sin^4(y/2)=0
⇔(x^2-sin^2(y/2))(x^2+sin^2(y/2))-(x^2-sin^2(y/2))=0
⇔(x^2-sin^2(y/2))(x^2+sin^2(y/2)-1)=0
⇔(x^2-sin^2(y/2))(x^2-cos^2(y/2))=0.
arcsinの値を主値にとれば,
-1≦x≦-(√2/2)でx=-cos(y/2),
-(√2/2)≦x≦(√2/2)でx=sin(y/2),
√2/2≦x≦1でx=cos(y/2).
272
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/24(日) 04:51:10
5.指数函数および対数函数
底aをa>1とすれば,指数函数a^xは-∞<x<∞で連続かつ単調増加であることは
>>108-113
ですでに見た.
任意の正数Mに対してx_0=log[a]Mとおけば,x>x_0を満たすすべての実数xに対して
a^x>a^(x_0)=M
であるので
lim[x→∞]a^x=∞.
これより
lim[x→∞]a^(-x)=lim[x→∞](1/(a^x))=0.
よってa^xは0<a^x<∞.
273
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/24(日) 04:51:37
h>0に対しては,
(a^(x+h)-a^x)/h
=a^x・((a^h-1)/h)
=a^x・(1/(1/(a^h-1)))・(log[a]a^h)
=a^x・(1/(1/(a^h-1)))・(log[a](1+(a^h-1)))
=a^x・(1/(log[a](1+(a^h-1))^(1/(a^h-1)))).
>>108-113
において指数函数は連続であることを示したので
lim[x→0]a^x=a^0=1.
よって
lim[x→0](a^x-1)=0
となるので
lim[h→0]((a^(x+h)-a^x)/h)
=a^x・(1/log[a]e)=a^xlog[e]a.
274
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/24(日) 04:51:57
h<0なら
(a^{x+h}-a^x)/h
=a^x・((a^h-1)/h)
=a^x・((a^(-(-h))-1)/(-(-h)))
=-a^x・((1-a^(-h))/(-h))・(1/(a^(-h)))
=a^x・((a^(-h)-1)/(-h))・(1/a^(-h))
より
lim[h→0]((a^(x+h)-a^x)/h)
=a^xlog[e]a・(1/a^(-0))
=a^xlog[e]a.
以上より
d(a^x)/dx=a^xlog[e]a.
275
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/24(日) 04:52:16
底aを0<a<1とすると,
a^x=((1/a))^(-x)
であるので
d(a^x)/dx
=-((1/a)^(-x))log[e](1/a)
=a^xlog[e]a.
特にa=eとすれば
d(e^x)/dx=e^x.
定理
>>264
よりa>0,x>0のとき
d(log[a]x)/dx=1/(xlog[e]a),
d(log[e]x)/dx=1/x.
底がeである対数函数はかくのごとく便利がよい.
以下単にlogと書けば底はeであるとする.このeを底とする対数を自然対数といい,
log nat,lnなどと書く.
276
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/24(日) 04:52:38
x<0に対して,
D(log(-x))=(-1)/(-x)=1/x
であるのでxが負の場合もこめて
Dlog|x|=1/x.
277
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/24(日) 04:52:55
対数微分法
u,v,wを微分可能なxの函数とするとu≠0,v≠0,w≠0なる点で
Dlog|uvw|=D(log|u|+log|v|+log|w|)=(u'/u)+(v'/v)+(w'/w),
また
Dlog|uvw|=(uvw)'/(uvw).
よって
(uvw)'/(uvw)=(u'/u)+(v'/v)+(w'/w).
同様に
D(log|(u/v)|=((u/v))'/(u/v))=D(log|u|-log|v|)=(u'/u)-(v'/v).
また,
log a^x=xlog a
より
D(log a^x)=D(a^x)/a^x=log a.
これからも
D(log a^x)=a^xlog a
が得られる.
278
:
Мечислав(☆12)
◆QRDTxrDxh6
:2007/06/24(日) 04:53:14
冪函数
x>0のとき,任意の実数aに対して
log x^a=alog x
なので
D(log x^a)=D(x^a)/(x^a)=a/x.
これより一般の指数aに対して
D(x^a)=ax^(a-1)
が得られる.
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