サンディエゴ州立大学(San Diego State University)で起きた事件は、大学警察当局がヘイトクライムと強盗などの疑いで捜査している。大学警察によると、被害者の女子学生は構内で2人から「トランプ次期大統領とイスラム教コミュニティーに関する複数の言葉」を浴びせられ、財布とリュックサック、車の鍵を奪われた。女子学生は助けを求めに行き、警察官と共に現場に戻ったが、その時には既に車も盗まれていたという。
全米各地の教育機関では、リベラルな校風で知られる学校も含め、ここ数日で憂慮すべき事件が立て続けに起こり、学校側は対処を約束するメールを保護者らに送る事態に迫られている。中には、トイレの壁にトランプ氏陣営のキャッチフレーズ「米国を再び偉大に(Make America Great Again)」をもじって「米国を再び白人の国に(Make America White Again)」というスローガンが落書きされていたケースもあった。
■危惧される暴力の激化
言葉の暴力だけでは終わらなかった例もある。
カリフォルニア(California)州サンノゼ州立大学(San Jose State University)では、イスラム教徒の女子学生が背後からいきなり白人男性にヘッドスカーフを引っ張られ、首が絞まりそうになる事件が発生。ミシガン大学(University of Michigan)でも、ヘッドスカーフを外さなければライターで火をつけるぞとイスラム教徒の女子学生が男性に脅される事件があった。
モンタナ(Montana)州ミズーラ(Missoula)では、ユダヤ人がメディアを牛耳っていると非難するアメリカ・ナチ党(American Nazi Party)のパンフレットが地域で配布され、地元のシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)が警察に警備を強化するよう要請した。
クレイ郡開発事業団(Clay County Development Corp.)のパメラ・ラムジー・テイラー(Pamela Ramsey Taylor)代表は、米大統領選でドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が勝利したことを受け、フェイスブックに「これで気品があって美しくて堂々としたファーストレディーをホワイトハウス(White House)に迎えられるかと思うとわくわくする」「ヒールを履いた類人猿は見飽きた」などと投稿したとされる。
そんなトランプに、レーガン大統領らしさを見出すエキスパートがいる。レーガン政権時代、商務省審議官を務めた米国経済戦略研究所所長のクライド・プレストウィッツ氏だ。選挙戦では、レーガン元大統領の受け売りともいえる”Make America Great Again”を連発してきたトランプだが、彼は、”第二のレーガン”となれるのか? 『JAPAN RESTORED』の著者で、日本にも精通しているプレストウィッツ氏に話を聞いた。(在米ジャーナリスト/飯塚真紀子)
【AFP=時事】今月8日に行われた米大統領選の開票で、敗れた民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官の得票数でのリードが200万票を超えたことが23日、米インターネットメディア「クック・ポリティカル・リポート(Cook Political Report)」のまとめで明らかになった。
【AFP=時事】今月8日に行われた米大統領選の開票で、敗れた民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官の得票数でのリードが200万票を超えたことが23日、米インターネットメディア「クック・ポリティカル・リポート(Cook Political Report)」のまとめで明らかになった。