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製紙産業スレッド

1荷主研究者:2003/12/03(水) 00:45
業界の再編が進み、世界市場への進出と世界の上位を伺う日本の製紙産業。国内2強の王子製紙と日本ユニパックホールディングを筆頭に個性的な製紙メーカーも多い。また原料から製品まで鉄道貨物輸送との関連も深く興味深い産業である。

日本製紙連合会
http://www.jpa.gr.jp/

印刷関連リンク集(製紙メーカー、商社、インクメーカー等ある)
http://www.idek.jp/print/link.asp

832荷主研究者:2017/05/21(日) 21:48:47

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170512/bsc1705120500001-n1.htm
2017.5.12 05:00 Fuji Sankei Business i.
王子と三菱が合弁事業 青森に家庭紙生産新工場

 王子ホールディングス(HD)と三菱製紙は11日、家庭紙で合弁事業を行うと発表した。三菱の八戸工場(青森県八戸市)内に、約50億円をかけてティッシュやトイレットペーパーを生産する新工場棟を建設する。東北地方における生産・供給体制強化が主な狙い。

 6月中旬をめどに、合弁会社「エム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ」を設立する。資本金は8000万円で、三菱が70%、王子HD子会社の王子ネピアが30%を出資する。新工場棟の生産能力は年間約1万8000トンで、王子ネピアの工場から設備を移して2019年4月に稼働させる。30人以上の新規雇用を見込んでいる。

 製紙業界は人口減やデジタル化に苦しんでいるが、家庭紙はインバウンド(訪日外国人)の増加もあり堅調な需要が続く。三菱では、家庭紙生産で八戸工場の収益力を高める考え。

833荷主研究者:2017/06/01(木) 00:48:47

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170522/bsc1705220500004-n1.htm
2017.5.22 05:51 Fuji Sankei Business i.
日本製紙、王子HDが“夢の素材”を相次ぎ量産化 自動車への採用目指す

王子HDが量産するCNFシート【拡大】

■低コスト化で自動車市場開拓へ

 製紙各社が、夢の素材といわれるセルロースナノファイバー(CNF)の量産に相次ぎ乗り出している。日本製紙は石巻工場(宮城県石巻市)で4月下旬に世界最大級の量産設備を立ち上げ、王子ホールディングス(HD)なども近く量産に乗り出す。紙と同じく木材パルプから作るCNFは、軽いにもかかわらず強度があり、2030年には市場が1兆円規模に育つとの予測もある。各社では量産化で製造コストを引き下げ、ゆくゆくは巨大な需要が見込める自動車への採用を目指す考えだ。

■新設備は年産500トン規模

 「新設備が相次ぎ稼働する17年は、当社にとってエポックメーキングな年になる」

 日本製紙の馬城文雄社長は、4月25日に石巻工場で行われた量産開始の式典で、CNFの普及に向けた意気込みをそう語った。

 同社はこれまで岩国工場(山口県岩国市)で試験生産してきたが、石巻に16億円をかけて新設備を導入した。岩国の生産能力が年30トンなのに対し、石巻は500トンとはるかに上回る。

 CNFは、木材パルプをナノ(10億分の1)レベルに解きほぐした極細繊維だ。重さが5分の1の重さしかないが、強度は5倍と普及で先行する炭素繊維に匹敵する。ほかにも水に混ぜると粘り気が出たり、熱を加えても変形しにくいといった特徴を備える。植物由来で生産廃棄時の環境負荷が少なく、木材資源が豊富な日本なら原料を輸入に頼る必要もない。

 実用化はすでにスタートしている。日本製紙子会社の日本製紙クレシアは、大人用紙おむつに抗菌・消臭用途で採用。三菱鉛筆は、粘り気を増やしたボールペンのインクを開発済みだ。

 日本製紙の石巻工場では、研究の第一人者である東京大学の磯貝明教授らが開発した「TEMPO触媒酸化法」を採用。紙おむつの抗菌・消臭や塗料の添加剤、ゴムの強化剤を想定し、直径3〜4ナノメートルと超極細のCNFを生産する。また、同社は江津事業所(島根県江津市)でも11億円をかけて30トンの能力を持つ新工場棟を建設し、9月から別の製法で食品や化粧品向けに量産する計画。生産拡大でコストを引き下げるとともに、いち早く市場を押さえる考えだ。

■背景には深刻な紙離れ

 量産に乗り出す製紙会社は同社だけではない。王子HDは昨年12月、徳島県阿南市の富岡工場で、40トン規模の実証設備を導入。今年後半には25万平方メートルの透明シートを量産できる設備を導入する。中越パルプ工業も鹿児島県薩摩川内市の工場で6月から年100トンを量産。同社は4月に丸紅と提携し、販売先確保や用途開拓にも力を注ぐ。

 ほかにも大王製紙は、昨年4月に三島工場(愛媛県四国中央市)で100トン規模の試験設備を稼働。さらに乾燥させて粉末にし、樹脂などに混ぜやすくする設備を今年度中に追加する。

 将来的には自動車への採用を目指している。軽くて強いCNFを樹脂に混ぜ、車体の素材に使えば、安全性と燃費性能を高レベルで両立でき、環境負荷も減らせる。このため官民挙げて研究が進められており、日本製紙は6月に富士工場(静岡県富士市)でCNF樹脂の実証設備を立ち上げる方針だ。

 製紙各社が相次いで量産に乗り出す背景には、深刻な紙離れがある。日本製紙連合会によると、今年の国内需要は11年連続でマイナスとなる見通しだ。経済成長が続く新興国ならまだしも、人口減や電子媒体の普及に直面する国内では、増加は望めそうにない。原料調達や製造のノウハウを生かせて、ビジネスを拡大できるCNFへの期待は大きい。

 課題はコストだ。現状では1キロ当たりで数千〜1万円とされるが、自動車に採用されるには500円にまで引き下げる必要がある。日本製紙の馬城社長は「パルプから紙を作る技術に加えて、木材成分を活用するバイオケミカルでも高度な技術を蓄積してきた」と語り、課題克服に意欲をみせる。(井田通人)

835荷主研究者:2017/06/11(日) 13:29:49

http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20170530/201705300917_29756.shtml
2017年05月30日09:17 岐阜新聞
大王製紙 可児工場に物流拠点

起工式に臨む大王製紙や大和ハウス工業の関係者=可児市土田、大王製紙可児工場

 大王製紙は、可児市土田の可児工場の敷地に倉庫を集約し、中部地方の物流拠点とする。工場の生産品の一部を保管するため借りていた倉庫を集約し、物流コストの削減を図るのが狙いで、来年5月の稼働を目指す。

 原料の資材置き場として使用している2万3900平方メートルの敷地に、鉄骨2階建て延べ2万7千平方メートルの倉庫を設ける。主に県内で借りていた倉庫9棟のうち7棟を集約する。

 倉庫は、大和ハウス工業が敷地を賃借して建設。大王製紙子会社のダイオーロジスティクス中部支店が大和ハウス工業の特定目的会社から倉庫を賃借して使用する。

 可児工場は家庭用紙製品の基幹工場としてティッシュやトイレットペーパー、印刷用紙などを製造し、生産能力は1日1010トン。主に東京、大阪、名古屋方面に出荷している。

 26日に起工式を行い、関係者が工事の安全を祈った。

836荷主研究者:2017/07/09(日) 11:13:03

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00433973?isReadConfirmed=true
2017/6/30 05:00 日刊工業新聞
セルロースナノファイバー最前線・企業編(10)北越紀州製紙

特殊紙事業に付加価値

耐湿・耐水性が求められる用途を想定したCNF撥水エアロゲル

【捕集性能向上】
 北越紀州製紙は2016年末、セルロースナノファイバー(CNF)をガラス繊維シート(不織布)との複合体およびエアロゲル(多孔体)の2形態でサンプル供給する体制を整えた。エアフィルター濾材に使われるガラス繊維シートは、特殊紙事業の主力製品。ガラス繊維の隙間にCNFをクモの巣状に張り巡らし、ナノメートルサイズ(ナノは10億分の1)まで捕集性能を高めている。

 一方、比表面積が極めて大きくなるCNFエアロゲルは超高性能の断熱材や触媒の担持体、吸着材への利用を想定。CNFの分散媒として水に親水性のアルコールを加え、乾燥時の凝集を防いでスポンジ状のエアロゲルを作製することに成功した。

【CNFの弱点】
 同社のガラス繊維シートは、半導体・液晶製造などのクリーンルーム用高性能エアフィルターにも使われている。これまでにCNFガラス繊維シート複合体を空調設備工事大手を含め、十数社にサンプル供給した。性能評価試験の結果が出始め、「CNFの弱点ともいえる耐湿性を補う撥水処理などの改善要望が寄せられている」(中俣恵一技術開発本部研究所長兼新機能材料開発室長兼環境統括部長)という。

 すでにエアロゲルでは耐湿・耐水性が求められる用途を想定し、シーズとして撥水タイプも開発済み。需要創出の可能性を広げている。

 北越紀州は12年に買収したフランスの特殊紙メーカー、デュマとともに車載用バッテリーセパレーターの世界展開を進めるなど、特殊紙事業を成長分野に位置付ける。軽量・超高強度というCNFの特性を生かした構造材用途の実用化が遅れている実態もあり、当面は「CNFによって特殊紙や板紙などの既存事業で付加価値を高める」(同)ことに重点を置く。

【CNCも供給】
 また、CNFに続いて17年初め、カナダのパルプ製造・販売子会社からパルプを硫酸で化学処理してセルロースの結晶部分だけにしたセルロースナノクリスタル(CNC)の日本向けサンプル供給を始めた。国内で研究開発が進む繊維状のCNFに比べアスペクト比(長さ/幅比)が小さく、取り扱いが容易なのが特長。製造コストはCNFに比べ現状で3分の1程度とされ、結晶体なので乾燥・粉末加工しやすい。主に流動性向上や摩擦抵抗を低減する添加剤としての用途が期待されている。

 「CNFとCNCのどちらが先行するか分からないが、両にらみで用途開発を進める」(岸本晢夫社長)としている。

(金曜日に掲載)

(2017/6/30 05:00)

837荷主研究者:2017/07/26(水) 22:26:45

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20170713/CK2017071302000101.html
2017年7月13日 中日新聞
《経済》 軽くて丈夫 CNFの量産化目指す

◆日本製紙・富士工場

樹脂にセルロースナノファイバー(CNF)を混ぜて強度を高めた「CNF強化樹脂」=富士市の日本製紙富士工場で

 軽くて高強度な木質由来の新素材・セルロースナノファイバー(CNF)の研究開発に取り組む製紙大手の日本製紙(東京)は、富士市の富士工場で建設を進めてきた「CNF強化樹脂」の実証生産設備を稼働し、十二日に報道陣に公開した。「次世代新素材」といわれるCNFを混ぜて強度を高めた樹脂は自動車部品や家電などで活用が期待されており、日本製紙は技術やコスト面の課題を検証しながら、将来の量産化を目指す。

 工場敷地内にある建屋の中に、原料の木材パルプが水となじまないようにする「疎水化処理設備」と、CNFと樹脂を混ぜる「強化樹脂混練設備」を設けた。工程は、疎水化したパルプの主成分のセルロースを繊維にほぐしてCNFをつくりながら、樹脂と混ぜ合わせる。年間約十トンの生産量を見込む。自動車や家電、建材などの関連メーカー向けにサンプルを提供しながら活用法を広げる計画だ。

疎水化したパルプと樹脂を混ぜ合わせ、CNF強化樹脂を製造する混練設備=富士市の日本製紙富士工場で

 自動車ではバンパーやドアパネルなどでの活用を想定する。現行のガラス繊維を混ぜた強化樹脂より軽く、少ない配合量で同じ強度を確保できることから、CNF強化樹脂への代替が進めば車の軽量化や燃費向上につながると期待される。

 会見した山崎和文副社長は「自動車に求められる厳しいコストや品質基準を満たすことができれば、各分野への応用が進む。自動車分野での実用化にチャレンジしたい」と強調した。

 木質由来でリサイクルも容易なCNFは次世代素材として注目度が高い。経済産業省は自動車用CNF強化樹脂の市場に関し、二〇三〇年に年間五百億〜二千五百億円の規模に成長すると試算。家電や化粧品などを含めた全産業用で一兆円規模になると予想する。

 一方で、実用化にはコスト低減が欠かせず、自動車に多く使うポリプロピレンなどの樹脂の種類によっては、現状では十分な強度を確保できないという課題もある。山崎副社長は「自動車産業が集積する静岡県はCNFの研究開発の場所として望ましい。課題に取り組み、できるだけ早く量産化を実現したい」と述べた。

 日本製紙は〇七年、京都大を拠点とする新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトに参加してCNFの研究開発を始めた。衛生用品や化粧品などに使うCNFは既に量産に乗り出し、宮城県の石巻工場などで今年から生産している。

(西山輝一)

 <セルロースナノファイバー(CNF)> 木材チップから取り出したパルプの繊維をナノレベル(10億分の1メートル)までほぐし、微細化したバイオマス素材。鉄と比べて5分の1の軽さで、5倍の丈夫さを持つとされる。繊維が細くて表面積が大きい特質から、消臭や抗菌の機能を高めた紙おむつなどの衛生用品として既に実用化されている。水中に分散すると粘りが出てゲル化する性質もあり、食品や化粧品の添加剤としても使われている。

838とはずがたり:2017/08/03(木) 12:49:53
製紙工場ってアンモニア何につかうんだっけ??

アンモニア水浴び重体の男性死亡 愛知の製紙工場事故
10:35朝日新聞
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/ASK832R42K83OIPE001.html

 愛知県春日井市王子町の王子製紙春日井工場で、配管からアンモニア水が漏れた事故で、愛知県警春日井署は3日、意識不明の重体だった男性社員が2日夜に全身やけどで死亡したと発表した。

 署によると、死亡したのは春日井市柏井町3丁目の会社員村本秀樹さん(41)。村本さんは7月28日午前、アンモニア水が入ったステンレスタンクのメンテナンス中に、タンクの配管から漏れたアンモニア水を全身に浴びたという。

839荷主研究者:2017/08/14(月) 16:36:15

http://www.nipponpapergroup.com/news/year/2017/news170803003882.html
塗工紙の生産体制見直しについて
〜秋田工場の1号塗工機・石巻工場の2号塗工機を停機〜

2017年08月03日 日本製紙株式会社

 日本製紙株式会社(社長:馬城 文雄)は、塗工紙の国内需要の減少を踏まえ、2018年5月末に、秋田工場(秋田県秋田市)の1号塗工機と石巻工場(宮城県石巻市)の2号塗工機を停機いたします。

 印刷用紙の国内需要は少子化や電子媒体の伸長により構造的な減少傾向にあり、その中でも塗工紙は年率約4パーセントのマイナス成長が続いています。今後もその傾向は継続すると見込まれるため、当社は、両塗工機で生産する塗工紙を他工場に集約し、より効率的な生産体制を実現することで、塗工紙事業の競争力強化を図ってまいります。

 現在、秋田工場(秋田県秋田市)の1号塗工機と石巻工場(宮城県石巻市)の2号塗工機は、主に上質系塗工紙を生産しております。

    生産能力(千トン/年)品種 停機時期
秋田工場 1号塗工機 150 上質コート紙 軽量コート紙 2018年5月末
石巻工場 2号塗工機 90 上質コート紙 2018年5月末

以上

840荷主研究者:2017/09/09(土) 19:11:48

http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20170810/201708100844_30236.shtml
2017年08月10日08:44 岐阜新聞
丸山木材工業が海外輸出 県産材をアジアや北米に供給

伐期を迎えた東濃桧など。国有林から切り出し、アジアや北米に輸出する=中津川市付知町

 木材製品の販売などを手掛ける丸山木材工業(岐阜県中津川市、丸山輝城社長)は、東濃桧(ひのき)の原木や製品など県産材の輸出に乗り出す。戦後に植林された木は伐期を迎えており、海外で住宅の内装材として高まる需要が追い風になった。第1弾として同市内の国有林で伐採した木材を韓国や台湾、米国やカナダに輸出する。丸山大知専務国産材事業部長は「良質でブランド力のある県産材を幅広く海外に供給し、世界的な産地に育てたい」と意気込む。

 輸出するのは、同市内の付知裏木曽国有林(4.75ヘクタール)と加子母裏木曽国有林(4.85ヘクタール)から切り出した樹齢約60年の東濃桧とスギ。いずれも国の「緑のオーナー制度」で植林された分収育林で、森林備蓄量は計4千立方メートル。同社が一般競争入札で落札した。

 第1便は約200立方メートルの丸太をコンテナに積み、9月末に名古屋港から船で韓国に送る。木材製品は台湾に送り、米国やカナダ向けは年内にも輸出したい考え。今後も定期的に輸出する。

 輸出の背景にあるのが、国産材の資源価値の高まりだ。戦後に植林された木は50〜70年たち、切り頃を迎えている。だが、安価な輸入材が主流になったことで木材産業は臨海部に移転し、山林を手入れする林業者も減少。伐期を迎えた国内の木のほとんどが手付かずのままで、切り倒して山に放置する未利用木材も多いのが現状だ。

 50年ほど前まで国産材を手掛けていた同社も輸入材にシフトしたが、昨秋、国産材需要の高まりを見込み、国産材事業部を立ち上げて国内の山林開発に再参入した。国内の都市部や海外市場をターゲットとして、手付かずになっている国有林や民有林の木材を売り込みたい考え。

 丸山専務は「日本の山林では毎年、使用量以上に木が成長し、樹齢の高齢化が進んでいる。東濃桧をはじめ、国産材は香りも見た目も良く、海外からの引き合いが多い。日本の山林は、内装材や柱などの構造材、紙の原料やバイオマス発電の燃料として活用される再生可能な資源。伐期を迎えた高品質な国産材を世界に広めたい」と話す。

842荷主研究者:2017/10/01(日) 10:36:01

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/130615?rct=n_economy
2017年09/07 05:00 北海道新聞
増える道産材の大型建築 公共、商業施設など 加工技術進歩

オホーツクウッドピアの工場。道産カラマツの集成材をフル稼働で製造している

 道内で道産木材を公共施設や商業施設など大型建築物に活用する事例が増えている。道産材の強度を生かしたり、欠点を補ったりして、大型建築に向く加工技術が進歩したほか、内装でも木のぬくもりの集客効果が再評価されているためだ。日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)交渉の大枠合意により、EU産木材の関税が削減、撤廃されることで競争激化は必至だが、道内業者は高層建築などで市場を開拓し、生き残りを図る考えだ。

 北見市留辺蘂町の木材加工業者らでつくる協同組合「オホーツクウッドピア」の加工場。道内各地の自治体などから相次ぐ建材の注文に応じ、木材を切断、接着する機械音が休みなく響いていた。塚谷重之業務部長は「技術革新で木材の活用の幅が広がり、ここ10年ほどは大型建築の注文が伸びている」と話す。

 同組合は道産カラマツを原料に、大規模建築の柱や梁(はり)に使われる「集成材」を手がける。

 カラマツは強度はあるが、ねじれやすい欠点があり、かつては建材に向かないとされていた。同組合では、異なる性質の板を貼り合わせることで、カラマツのねじれを抑える集成材の技術で克服。スギやヒノキより高い強度を売りに、十勝管内足寄町役場や道内各地の保育所や幼稚園などに建材を供給してきた。同組合による集成材の生産実績(非住宅)は2016年度に2800立方メートルと、この10年で4倍以上に増えた。

■木のぬくもり魅力

 道産材の利用が伸びたのは、国や自治体の後押しによるところも大きい。国は10年、自治体施設に国産木材の活用を促す公共建築物木材利用促進法を施行。林野庁の交付金もあり、コストが下がった公共施設での活用が一気に広まった。

 道によると、09年度に始まった林野庁の交付金で道産材を使って建てた公共施設の累計は同年度の18施設から、17年度は8月末時点で161施設と9倍になっている。

 木材を使った内装の良さも見直されている。「木のぬくもりなどの魅力が広く認識され、商業施設での利用も進んでいる」と話すのは、渡島管内森町の製材業ハルキの春木芳則社長。同社は道南スギを病院の内装に活用。函館市内で4月に開業した無印良品の店舗内装にも使った。「地場の木材により、建物に愛着を持ってもらうことができる」

 道内では戦後、カラマツやトドマツが炭鉱の坑木の需要を見込んで各地で植えられた。だが、その後炭鉱の閉山が相次いだことなどで、道内の木材産業は低迷した。一方、近年は多くのカラマツやトドマツが伐採の適齢期を迎え、利活用の好機となっている。林業関係者は木材の利用が広がれば、伐採後の植林により、森林の適切な維持、更新にもつながるとみている。

 今後、建築物での道産材需要を大きく広げる切り札として注目されるのが、一般的な集成材より多方向から加えられる力に対する強度が高く高層ビルなどにも使える大型木製パネル「クロス・ラミネイティド・ティンバー(CLT)」だ。

843荷主研究者:2017/10/01(日) 10:37:50
>>842 続き

■CLTで需要開拓

 柱を使わなくても壁や床など「面」で建物を支えられる強度があり、施工が簡単なため、鉄筋コンクリート造りの建物と比べ、工期を約3分の2に短縮できる利点がある。耐震性や断熱性、遮音性、耐火性にも優れ、欧州で普及が先行。道外では集合住宅やホテルで活用が進んでいる。

 オホーツクウッドピアは2月、道内で初めてCLTの生産に必要な日本農林規格(JAS)認定を取得した。渡島管内知内町で今月着工する移住希望者向けの研修・宿泊施設(3階建て、延べ350平方メートル)に、ウッドピアで製造した知内産スギのCLTを使う。来年3月の完成を目指しており、道内3例目のCLT建築となる予定で、ウッドピアとして製造は初めて。今回の事業を足がかりに、さらなる需要開拓を目指す。

 道立総合研究機構林産試験場(旭川)の松本和茂研究主幹は「従来は木材を使いにくかった高層ビルなどにも利用でき、公共施設だけでなく民間建築物にも普及する可能性を秘めている。都市部の木材需要が増えれば、地方の林業発展にもつながる」と期待する。

 課題は価格面だ。現時点でCLTによる建物の建設費は、鉄筋コンクリート造りの1・5〜9倍ほどかかる。道は「量産によって価格を下げ、普及につなげたい」(林業木材課)とし、26年度に木造住宅2500軒相当の5万立方メートルのCLTを道内で生産する体制づくりを目標に掲げている。(経済部 五十地隆造)

<ことば>CLT 木材の繊維の向きが交差するように厚さ3センチほどの薄い板を重ねて接着した大型パネル。軽量で強度に優れ、1990年代から林業を国の基幹産業として位置づけるオーストリアを中心に欧州各国で普及した。欧州では一般住宅のほか、10階建てを超えるビルなどの建築にコンクリート代わりに利用されている。日本国内でも最近になってパネル製造に必要な大型プレス機の導入とともに、普及が進みつつある。

■EPA大枠合意 道内懸念 中韓への輸出拡大に活路

 日本と欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)交渉の大枠合意を受け、木材は集成材やCLTなど10品目の関税(2・2〜6%)が発効から段階的に削減され、8年目に撤廃される。EU産は安価で質も良く、道内の林業関係者には「やっと勢いづいてきた道産材の活用に水を差される」と懸念が広がっている。

 林野庁によると、集成材など丸太を加工した「製材」の国内供給量(2015年)は国産が1200万立方メートルに対し、輸入は950万立方メートル。EUなど欧州産は370万立方メートルと輸入ものの約4割を占める。道産は170万立方メートルで欧州産の半分に満たないが、貿易自由化の影響で供給減が続いた状況から00年代以降は回復基調。5年前と比べても1割増えている。

 北海道森林組合連合会(札幌)の浜田修弘担当部長は「道内業者によるコスト削減の努力により、道産材はEU産との価格差がほぼなくなり、質も同程度であるため利用が進んできた」と指摘。関税が撤廃されれば、EU産のさらなる流入は避けられないとみる。

 道産材の価格競争力の強化に向け、浜田部長は「効率良く伐採できる林道の整備や最新機械の導入の費用補助を国に求めたい」。木材需要が伸びている中国や韓国への輸出拡大にも活路を見いだしたい考えだ。

 一方、CLTに限っては関税撤廃の影響は少ないとの見方もある。

 道立総合研究機構林産試験場(旭川)によると、CLTの価格自体は国産が1立方メートル当たり12万円で、およそ6万5千円のEU産の2倍近い。だが、壁や床など大きな「面」で使うCLTに一般的な寸法の規格はなく、EU産だと受注後にサイズを調整してから船で運ぶことになり、時間のロスが大きい。このため、「現在CLTは海外から輸入されておらず、施工業者の要望に素早く応えられる国内の加工場に競争力がある」(同試験場)という。

844荷主研究者:2017/10/01(日) 10:38:41
>>842-844 続き

■北海学園大工学部 植松武是教授 木造の専門家 育成が課題

 北海学園大工学部の植松武是教授(建築構造)に、道産木材の将来性や課題を聞いた。
 ――道内で道産材を建材に使う例が増えています。

 「技術革新によって断熱性や気密性の高い木造施設を造れるようになり、活用が進みました。地場産木材を使うことの魅力や、地元の加工業、運送業など幅広い業種の活性化につながるとの理解が自治体関係者や工務店の中で広まったことも要因です。木の内装だと気持ちが落ち着くということで、産婦人科などの病院での需要も増えそうです」
 ――今後さらに道産材を普及させる上での課題は。

 「日本全体の問題ですが、公営住宅など多くの建築物が鉄筋コンクリートで建てられてきたこともあり、木造建築の専門家の育成が急務となっています。最近は、子供のころから木に親しんでもらう『木育』の取り組みが進み、木の魅力を生かした木造建築を学びたい学生が増えており、希望は持てます。一方、日本は林道の整備の遅れなどで、豊富な森林資源を生かし切れていない面もあります」
 ――道内の豊富な森林資源の活用先として、CLTに期待が集まっています。

 「CLTは鉄筋コンクリートと比べて軽量なため、林業先進国のオーストリアでは、地盤が軟弱な地区でも使われています。地震の多い日本でもさまざまな規模の建物に使用できるよう、実験データがそろってきており、新築だけでなく、既存の建物の耐震改修工事への活用も期待できます。また、鉄筋コンクリートより施工が簡単なため、職人不足に悩む建設業者からも注目を集めています」

845荷主研究者:2017/10/01(日) 11:46:22

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/133234?rct=n_hokkaido
2017年09/20 05:00 北海道新聞
丸玉産業→丸玉木材に 津別 43年前の社名を復活

 【津別】合板製造道内最大手の丸玉産業(オホーツク管内津別町)は10月1日、社名を43年前まで使っていた「丸玉木材」に変更する。少子高齢化や人口減で住宅産業の構造変化が避けられない中、原点に戻り難局を乗り越える狙い。

 同社は1902年(明治35年)、野付牛村(現北見市)で創業したマッチ軸木を製造する丸玉製軸工場がルーツ。その後、津別町に移転し、49年に丸玉木材を設立。道外にも工場を構え、事業規模が拡大したことなどで、74年に現社名に変更した。

 住宅の床下や天井裏に張る構造用合板が主力で、その国内シェアは約1割。2016年9月期の売上高は511億円で、民間信用調査会社による同管内の企業売上高ランキングで49年連続首位。

847荷主研究者:2017/10/01(日) 12:16:52

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/135456?rct=n_hokkaido
2017年09/30 05:00 北海道新聞
日本製紙北海道工場 紙器原紙の生産ホット 10年で1・6倍

日本製紙北海道工場勇払事業所で生産されるロール状の紙器原紙

 【苫小牧】デジタル化で印刷用紙の需要が低迷する中、日本製紙(東京)の北海道工場(苫小牧市勇払、胆振管内白老町、旭川市の3事業所)では、コンビニエンスストアの店頭販売のコーヒー用カップなど紙器原紙生産が最近10年間で1・6倍に増えている。日本製紙の紙器原紙生産の約9割を占めるほか、業界での全国シェアも約6割に及び、同社は「さらに成長する分野」と製品開発に力を入れる。

 同工場の2016年度の紙生産量は約80万トン。その1割の8万トンが紙器原紙だ。生産が増えたのは2000年代に入ってから。環境に配慮してカップ麺容器をプラスチック製から紙製に切り替える動きが相次ぎ、コンビニ各社では入れたてコーヒーが定番となった。

 日本製紙の原紙をベースにしたコーヒー用カップなどを使うセブン―イレブン・ジャパン(東京)は、「プラスチックより紙のほうが熱が伝わりにくく持ちやすい」(広報)と利点を強調。ホット用のカップはすべて紙製にしている。

 11年度には旭川事業所の印刷用紙を製造する抄紙(しょうし)機1台を紙器原紙用に改造し、北海道工場計12台のうち4台体制に。紙コップやカップ麺容器はメーカーごとで形状が異なり、原紙の種類は100以上に及ぶ。薬品を塗工して水をはじく処理を施したり、熱が伝わりにくいよう新聞紙の5倍厚い0・3ミリの紙を加工したりと技術と工夫を凝らし、多様な注文に対応する。

 北海道工場の橋本重信事務部長代理は「食品や飲料向けなので、特に異物混入を防ぐための品質管理を徹底してきた」と話す。同社は昨年4月に技術開発を担う研究所を設け、新たな製品開発を進める。

849荷主研究者:2017/10/27(金) 23:09:22

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/139618?rct=n_hokkaido
2017年10/20 05:00 北海道新聞
【昭和木材株式会社=旭川市】 創業104年木の総合企業

ほぼ自動化された工場で住宅用部材が生産される札幌プレカット工場=石狩市

 丸太から板や角材を作る製材を中心に輸入木材の販売や住宅建築なども手掛ける「総合木材企業」。今年で創業104年の老舗で、北海道から四国まで営業拠点を置いて全国に製品を送り出している。

 会社の出発点は、後に初代社長となる高橋喜七が1913年(大正2年)に設立した「高橋造材部」。山林造材などを手始めに、43年(昭和18年)に昭和木材有限会社、73年に昭和木材株式会社へと発展した。

 同社の特徴は高度な生産体制と多彩な木材を卸売りする商社的機能。工場は3カ所あり、石狩市と秋田県大館市では自動工作機械により針葉樹の角材に穴や溝を作り、住宅用の柱や梁(はり)などとして出荷するプレカット加工を展開。旭川工場(上川管内東川町)では広葉樹から家具向けの部材や住宅内装材を生産している。

 針葉樹はヨーロッパ、広葉樹は米国、ロシア、中国から主に輸入。その業務の多くは自前で手掛けている。旭川工場のある東川製材流通センターには1年分の原木を備蓄するなどして、全国の木材の引き合いに応え、商社的な役割を果たしている。

 今後の方向について高橋秀樹社長(67)は「道外では人手不足を背景に完成品に近い商品の需要が高い」とし、住宅用と家具用の部材の製造販売を加速する方針。雇用面では、大卒は営業職で毎年5人前後を採用。18年卒採用は終了したが、高橋社長は「明るく、自分で考えて行動できる学生」を求めており、次年度以降も応募に期待する。

<先輩登場> 札幌支店 営業部 後藤祐希さん(26)=札幌学院大学経済学部卒 14年入社

 入社4年目の後藤さん。「お客さまの思いを形にできるのが楽しい」と毎日、取引先の建築現場を車で走り回っています。

851荷主研究者:2017/11/19(日) 11:29:43

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20171111/CK2017111102000089.html?ref=rank
2017年11月11日 中日新聞
特種東海製紙がEV参入
◆19年めど蓄電池の部材量産

 製紙大手の特種東海製紙(島田市)は、電気自動車(EV)の関連事業に参入し、二〇一九年初めをめどに蓄電池の主要部材の量産を始める。紙原料のパルプの加工技術を応用し、電池寿命や出力の向上につながる新素材を使ったセパレーター(絶縁体)を開発した。自動車各社がEV開発を強化する中、特種東海製紙も関連市場の拡大を見込み、電池メーカーへの販路を広げる考えだ。

 EV搭載のリチウムイオン電池は、電池内を満たす電解液を通り道に、電子を帯びたリチウムイオンが正極と負極を行き来することで充電と放電を繰り返す。エネルギーを蓄えるには正極と負極の間にセパレーターを挟んで空間を確保する必要があり、空間がなければショートしてしまう。セパレーターは重要な素材といえる。

 旭化成や東レなど大手化学メーカーは既に、樹脂製フィルムを使ったセパレーターを生産。表面に細かな無数の穴があり、そこをリチウムイオンが行き来して充電と放電を繰り返す。特種東海製紙はパルプを細かくほぐした新素材セルロースナノファイバー(CNF)を使い、高付加価値のセパレーター「フィブリック」として商品化を目指す。

 フィブリックは表面に樹脂製フィルムと同等の細かな穴がある。長所としてリチウムイオンが通る際の抵抗を樹脂製フィルムより低く設計でき、電池寿命や出力の向上につながる。薄い加工にも適し、電池の大容量化に貢献できるという。

 市場調査会社の富士経済(東京)によると、大型リチウムイオン電池用セパレーターの一六年の世界市場は約千五百億円で、二五年には四・五倍の六千九百億円余に成長すると予測される。現在は樹脂製フィルムの占める割合が圧倒的に高いが、CNFの長所をPRして電池メーカーへの販路開拓を図る。

(西山輝一)

 <セルロースナノファイバー(CNF)> 木材チップから取り出したパルプを微細化した素材。軽くて強度が高く、樹脂やゴムにCNFを配合した複合材料は自動車部品などへの応用が期待される。繊維が細く、表面積が大きいため、CNFを塗って消臭や抗菌機能を高めた紙おむつや包装容器が実用化されている。食品や化粧品の添加剤としても使われる。

 <特種東海製紙> 2007年、特種製紙(長泉町)と東海パルプ(島田市)が経営統合。10年、特種東海ホールディングスが両社を吸収合併し、現社名に変更。本の装丁や菓子の包装などで使うファンシーペーパーや段ボール原紙、資材を包むクラフト用紙などを手掛ける。東証1部上場。17年3月期連結売上高777億円、純利益38億円。松田裕司社長、従業員1430人(3月末現在)。

858荷主研究者:2017/12/30(土) 21:35:46

https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/politics/22484
2017/12/19 上毛新聞
段ボールのトーモク 明和に製造拠点

調印書を手に冨塚町長(左)と握手を交わす新井工場長

 段ボール製造大手のトーモク(東京都千代田区、斎藤英男社長)は18日、2018年末に完成予定の明和大輪東工業団地(群馬県明和町大輪)に進出することを明らかにした。段ボールや包装資材などを手掛ける工場を新設するほか、物流センターや研究施設を併設して国内最大規模の拠点づくりを目指す。20年に着工し、21年に稼働する予定。

 町は少子高齢化に伴う人口減少や財源縮小の対策として、企業誘致や工業団地の造成に積極的に取り組んでいる。町産業振興課は「町の発展に企業誘致は必要。さらに工業インフラや交通網の整備を進めていきたい」としている。

859荷主研究者:2018/01/02(火) 11:35:12

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/153805?rct=n_hokkaido
2017年12/27 05:00 北海道新聞
森のハルキ、八雲の集成材工場買収 道産材販路拡大へ

 【森】渡島管内森町の製材業ハルキは26日、同八雲町内で住宅用集成材を生産する「エム・エイチグルーラム協同組合」から、工場と土地を買収したことを明らかにした。同社の集成材工場として利用し、従業員8人の雇用は引き継ぐ。同組合は解散する見通し。

 買収したのは、土地1万4500平方メートル、集成材工場(2200平方メートル)、保管庫など建物4棟。道産トドマツや、道南スギなどを使い、住宅用の柱やはりなどの集成材を生産する。年間の生産目標は6千立方メートル。

 同組合は山越郡森林組合(八雲)やテーオー小笠原(函館)など道南の7団体・企業が出資し、2000年に発足。02年から道産材を使い集成材を生産していたが、輸入材との競合で売り上げが低迷していた。買収額は非公表。

 ハルキは17年3月期の売上高が17億2千万円。製材や住宅部材加工のプレカットを手掛けているが、これまでは集成材の生産設備がなく、輸入品を購入するなどしていた。

 道産材を使った住宅用建築材に力を入れており、4月には、12億円を投じて製材工場を新設した。春木芳則社長は「自社の集成材工場を持つことで供給体制を強化し、道南スギなどの販路拡大につなげたい」と話す。

860とはずがたり:2018/01/16(火) 19:46:10

北上製紙が全事業を停止へ 事業環境厳しく黒字化困難
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180116-00000075-zdn_mkt-bus_all
1/16(火) 17:15配信 ITmedia ビジネスオンライン

 日本製紙は1月16日、連結子会社の北上製紙(岩手県一関市)が7月末で全事業から撤退すると発表した。

 1948年の創業以来、東北地区を中心に新聞用紙や段ボール原紙を供給してきたが、古紙など原材料価格の上昇で事業環境は厳しく、2017年3月期は約54億円の売上高に対し約17億円の最終赤字を計上するなど、赤字経営が続いていた。

 コスト削減などに取り組んだが、「今後の損益改善、安定した黒字化は困難」と判断、全事業からの撤退を決めた。

 事業停止後、会社は解散・清算する方針。

861とはずがたり:2018/01/19(金) 17:50:02

「Nintendo Labo」発表で連想買い 段ボールメーカー「大村紙業」連日のストップ高
ITmedia ビジネスオンライン 2018年1月19日 14時04分 (2018年1月19日 17時31分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20180119/Itmedia_business_20180119078.html

 任天堂が「Nintendo Switch」と合体して遊べる段ボール製の工作キット「Nintendo Labo」を発表したのを受け、2月18〜19日の東京株式市場では連想買いから段ボールメーカーの大村紙業(東証JASDAQ)が急上昇している。

 大村紙業は18日の「Nintendo Labo」発表後に急騰。値幅制限の上限(ストップ高)となる1100円で取り引きを終えた。

 19日も続騰し、午前9時27分には前日比300円高(+27.3%)の1400円を付けて連日のストップ高となり、昨年来高値も更新した。値上がり率は全市場でトップ。

 任天堂(東証1部)も好調で、午前11時28分には前日比2020円高(+4.4%)の4万8380円を付けて昨年来高値を更新。午後1時現在では1770円高(+3.8%)の4万8130円を付けている。

864荷主研究者:2018/01/28(日) 10:58:24
>>863
www.kahoku.co.jp/tohokunews/201801/20180117_32009.html
2018年01月17日水曜日 河北新報
<北上製紙>社長「従業員の再就職を支援」 老舗の事業停止、地域経済への影響懸念

全事業からの撤退を決めた北上製紙=16日、一関市

 7月末で全事業からの撤退が発表された北上製紙(岩手県一関市)の内田善朗社長は16日、取材に対して「従業員の再就職を誠心誠意支援する」と強調した。15日に創業70年を迎えたばかりの老舗企業の事業停止に、関係者からは不安の声が上がった。

 北上製紙は関連会社を含めて約120人の従業員を抱えている。会社は労働組合に7月20日付の全員解雇を提案し、再就職に向けた労使の協力態勢を固めたい考えだ。

 事業停止後はJR一ノ関駅近くに立地する本社工場などの建屋を全て撤去した上で、土地の売却先を探すという。内田社長は「長年、古紙の提供でお世話になった一関市民にも申し訳ない」と話した。

 一関商工会議所の佐藤晄僖(こうき)会頭は「製紙業界も苦しいとは聞いていたが、まさか地元でこんなことになるとは。地域経済に悪影響が出ないよう情報収集に努める」と話した。

 一関市は地元企業への再就職を促す考え。勝部修市長は「大きな衝撃だ。関係機関と連携して雇用対策に万全を期す」と述べた。

866とはずがたり:2018/02/09(金) 15:24:24

「Nintendo Labo」発表で連想買い 段ボールメーカー「大村紙業」連日のストップ高
ITmedia ビジネスオンライン 2018年1月19日 14時04分 (2018年1月24日 13時31分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20180119/Itmedia_business_20180119078.html

 任天堂が「Nintendo Switch」と合体して遊べる段ボール製の工作キット「Nintendo Labo」を発表したのを受け、1月18〜19日の東京株式市場では連想買いから段ボールメーカーの大村紙業(東証JASDAQ)が急上昇している。

 大村紙業は18日の「Nintendo Labo」発表後に急騰。値幅制限の上限(ストップ高)となる1100円で取り引きを終えた。

 19日も続騰し、午前9時27分には前日比300円高(+27.3%)の1400円を付けて連日のストップ高となり、昨年来高値も更新した。値上がり率は全市場でトップ。

 任天堂(東証1部)も好調で、午前11時28分には前日比2020円高(+4.4%)の4万8380円を付けて昨年来高値を更新。午後1時現在では1770円高(+3.8%)の4万8130円を付けている。

869荷主研究者:2018/02/25(日) 14:22:27

www.sankeibiz.jp/business/news/180206/bsc1802060500005-n1.htm
2018.2.6 06:03 Fuji Sankei Business i.
製紙各社、生産体制の抜本的な見直しへ デジタル化の進展で需要低迷、相次ぎ生産縮小

日本製紙が塗工紙の生産設備を停止する石巻工場=宮城県石巻市【拡大】

 デジタル化の進展で紙の需要が減少する中、製紙各社が生産縮小に乗り出している。日本製紙と中越パルプ工業は今年、一部生産設備を停止する。減少傾向は今年も続く見通しで、生産体制の抜本的な見直しが避けられなくなりつつある。

 日本製紙はチラシなどに使われる塗工紙について、表面をコーティングする設備を5月末に秋田工場(秋田市)と石巻工場(宮城県石巻市)で各1機停止し、年間生産能力を計24万トン減らす。1月下旬には、岩手県一関市に本社を置く子会社で、段ボール原紙や新聞用紙を生産する北上製紙が7月末に全事業を停止することも決めた。

 中越パルプは富山県高岡市の二塚製造部で、新聞用紙などを生産する抄紙機を3月末に1台停止する。

 停止する設備の1日の生産能力は190トンで、今後は440トンとさらに規模が大きいもう1台の設備に生産を集約する。同社が抄紙機を停止するのは7年ぶりという。

 日本製紙連合会によると、2018年の輸入を含む紙の国内需要は1438万5000トンと、12年連続で前年を割り込む見通し。新聞や雑誌をスマートフォンで読む人が増加しているほか、企業が紙の使用を減らしていることも、逆風となっている。

 各社はこれまで、需要が比較的堅調な段ボールやティッシュなどの家庭紙で、洋紙の落ち込みをカバーしてきた。しかし最近は、段ボールでも中国の輸入拡大で原料の古紙価格が高止まりするなど、収益がさらに圧迫されている。このため各社は鉄の5倍の強さと軽さを併せ持つ新素材「セルロースナノファイバー」に力を入れるなど、「脱・製紙依存」の動きも強めている。

871荷主研究者:2018/02/25(日) 21:24:43
>>830-832
www.kensetsu-sinbun.co.jp/menu/Daily_kensetsu_jyouhou.htm
2018/02/08 建設新聞
MPM・王子ホームプロダクツ 青森県八戸市・家庭紙製造工場の新築
1万0680㎡・施工は日鉄住金テックスエンジ

 エム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ(青森県八戸市市川町浜2の2 佐藤啓一代表取締役社長)は、八戸市市川町に家庭紙製造工場の新築を計画し、このほど日鉄住金テックスエンジの施工を決めた。9日に現地で起工式を行う。

 同社は、三菱製紙(東京都墨田区両国2の10の14 鈴木邦夫取締役社長)と王子ホールディングスの子会社である王子ネピア(東京都中央区銀座5の12の8 清水紀暁代表取締役社長)が、家庭紙を製造する新会社として設立した企業。

 三菱製紙側は、同社の第2次中期経営計画において、洋紙事業の構造改革に取り組んでおり、主力工場である八戸工場の体質強化策の一つとして、成長が見込まれる商品分野の家庭紙を八戸サイトで生産し、多角化を図ることにより、安定した収益構造の構築につなげていきたい考え。また、王子ネピア側としては、三菱製紙八戸工場の競争力のあるインフラの活用、東北地区で初めてとなる家庭紙事業の拠点獲得による物流コスト削減等を通じた家庭紙事業の競争力強化を図るとともに、今後も安定した需要が期待される家庭紙事業の拡大を進め、さらなる企業価値の向上を図る狙いがある。

 計画では、青森県八戸市市川町浜2の2の三菱製紙八戸工場構内にティッシュやトイレットロール等を生産する家庭紙製造工場を建設する。生産量は約1万8000㌧/年で、新工場の規模はRC造平屋一部2階建て、延べ1万0680㎡となっており、新工場建設後に王子ネピアの家庭紙製造設備を移設する方針で、2019年4月の操業開始を目指す。なお、実施設計は王子不動産が担当した。

2018/02/08付一面に掲載。

872荷主研究者:2018/03/06(火) 23:28:14

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00462908?isReadConfirmed=true
2018/2/22 05:00 日刊工業新聞
特種東海製紙、ラミネート加工品を多角化 手術室向け床シート製品化

手術室の交差感染リスクを低減するディスポーザブル床シート

 特種東海製紙は樹脂と紙のラミネート加工技術を生かし、手術室用ディスポーザブル(使い捨て)床シートを製品化する。紙加工品事業子会社のトライフ(静岡県島田市)で製造し、同社がトップシェアを持つ業務用ペーパータオルの医療機関向け販路を活用して普及を図る。ラミネート製品は現在、ワンプと呼ばれる製紙用包装紙や、業務用の食品シートなどが主力。今後、医療分野のほか建装材なども対象にして、ラミネート技術の用途開発を進めていく。

 手術室用ディスポーザブル床シートは母材の紙や不織布に、特殊な樹脂を押し出して、製膜・コーティングできる共押し出しラミネーター設備を使って加工する。手術室で床面に飛び散る体液や薬液などの水分を素早く吸収・保持し、染み出しを防ぐ。床側の接地面には防滑樹脂をラミネート。手術後の清掃作業を容易にして、病原微生物による交差(間接接触)感染のリスクを低減する。

 トライフのラミネーター設備は、最大幅2100ミリメートルの共押し出しに対応。病院などの医療機関で交差感染を防ぐために注射器をはじめとする器具だけでなく、シーツなどの資材でもディスポーザブル製品が普及してきたことを背景に、手術室用床シートの製品化を決めた。また、建装材では断熱性に優れたウレタン素材のラミネート製品を試作し、建材メーカーに提案している。

 特種東海は国内紙市場の成熟を受け、成長戦略として技術融合による新市場の創造をテーマに掲げている。

(2018/2/22 05:00)

873荷主研究者:2018/03/11(日) 11:02:35

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2018/02/26-32885.html
2018年02月26日 化学工業日報
中越パルプ工業 富山でCNF生産検討

 中越パルプ工業はセルロースナノファイバー(CNF)の需要拡大をにらみ、新たな量産設備の建設を検討する。高岡工場(富山県高岡市)の敷地内で2023年ごろの稼働を想定。国内最大級となる年1000トン規模の供給を見据えるほか、鹿児島県内にある同100トンの現行設備は追加投資で年産能力を5?6倍に高めることも視野に入れる。主力の紙パルプ事業はデジタル化などの影響で内需減少が続き、新たな柱の立ち上げが急務になっている。印刷・情報用紙だけに頼らない事業構造への転換を進め、覇権争奪に向けた競争激化に備える。

875荷主研究者:2018/04/22(日) 11:30:38

http://www.sankeibiz.jp/business/news/180412/bsc1804120500003-n1.htm
2018.4.12 06:11 Fuji Sankei Business i.
大王製紙、生産設備1機停止 洋紙の需要減続く 業界再編の動きも

生産設備1機を停止した大王製紙の三島工場=愛媛県四国中央市【拡大】

 大王製紙は11日、三島工場(愛媛県四国中央市)の生産設備1機を停止したと発表した。洋紙の需要減少が続いているため。製紙大手では日本製紙も一部設備の停止を計画するなど、業界全体で生産縮小の動きが加速している。

 大王製紙が停止したのは、チラシなどに使う塗工紙の原紙を作る抄紙機。三島工場に13機ある抄紙機の1機で、1日あたりの生産能力は190トン。需要減で稼働率低下が見込まれていたという。

 製紙大手では、日本製紙も塗工紙の表面をコーティングする設備を5月末に秋田工場(秋田市)と石巻工場(宮城県石巻市)で1機ずつ停止する計画。また、7月末には段ボール原紙や新聞用紙を生産する岩手県の子会社が全事業を停止する。このほか、中越パルプ工業は富山県高岡市の二塚製造部で、新聞用紙などを生産する抄紙機を3月末に1機停止し、規模が大きいもう1機の設備に生産を集約した。同社による抄紙機の停止は7年ぶりという。

 日本製紙連合会によると、2018年の輸入を含む紙の国内需要は1438万5000トンと、12年連続で前年を割り込む見通し。新聞や雑誌をスマートフォンで読む人が増加。企業が紙の使用を減らしていることも逆風となっている。このため生産縮小だけでなく、王子ホールディングスが三菱製紙に33%を出資することを決めるなど、業界再編の動きも加速しつつある。

877とはずがたり:2018/05/01(火) 23:00:38
>>875
>王子ホールディングスが三菱製紙に33%を出資することを決める
しらんかったか読んだけどすっかりすっ飛んでた。。
三菱の主力の八戸で手を組んでたからなぁ。
まあ順当だけど三菱東京UFJ銀行張りに第3極北越大王三菱製紙の到来を待ち望んでたけど王子・日本製紙の二強が強まりこそすれ3極の気運は高まらんな・・。

メガは4行から金融庁が強引に3行体制に持ち込んだけど,鉄鋼も2極だし3極はなかなか難しいのかなぁ・・

878荷主研究者:2018/05/06(日) 11:28:07

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20180421/CK2018042102000042.html
2018年4月21日 中日新聞
天竜材の活用を 浜松市が製品開発に補助金
◆事業提案を募集

清水港にトレーラーで運ばれてきた天竜材。天竜材は輸出され、海外でも活用されている=静岡市清水区で(浜松市提供)

 浜松市は、天竜材の消費拡大に向けて、市内の企業や団体が連携したグループや、全国展開する企業が天竜材を使った製品を開発する際などに補助金を支出する。五月十四日まで、事業提案を募集している。

 市内に拠点を持つ企業同士が二社以上連携し、天竜材を使った製品の開発や販路拡大に取り組む際、最大百五十万円を補助する。

 森林管理や流通の国際基準「FSC-CoC認証」を取得済みか取得予定で、全国に事業所を持つ企業が製品開発などをする際は、最大で四百万円を補助する。

 いずれの場合も原材料費のほか、交通費や従業員への給与なども補助対象の経費として認められる。補助は総経費の半分以内で、二〇一八年度のみ。

 補助金の支出は一七年度も実施され、本年度で二年目。一七度は全国に事業所を持つオフィス家具メーカーのイトーキ(大阪市)が天竜材を使った椅子を開発している。

 本年度の募集要項は市のホームページで確認できる。(問)市林業振興課森林・林業政策グループ=053(457)2159

(佐藤浩太郎)

888荷主研究者:2018/06/13(水) 22:08:48

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/193813?rct=n_hokkaido
2018年05/29 01:31 北海道新聞
日本製紙、勇払の紙生産停止 20年1月 需要減で再編

 日本製紙は28日、北海道工場勇払事業所(苫小牧市)の洋紙生産を2020年1月に停止すると発表した。釧路工場(釧路市)でも19年7月に生産ラインの一部を停止する。印刷用紙などの需要が減り続ける中、生産体制を再編して効率化を図り、新素材の開発やバイオマス発電などの成長分野に注力する。従業員の雇用は維持するとしているが、他工場などへの配置転換は避けられない見通しだ。

 勇払事業所では現在、紙を連続的にすく抄紙機4機で新聞用紙や紙コップ用の原紙などを年間23万トン生産。これらを他の製造拠点に振り向け、固定費削減と各工場の稼働率向上を図る。洋紙生産に関わるのは正社員約240人と協力会社の約260人。正社員の雇用についてはグループ内での配転などで維持するが、協力会社については今後検討するという。

 勇払事業所では、食品添加物などに使われるセルロースパウダーの生産を続けるほか、木質チップを使った国内最大規模のバイオマス発電設備の建設を計画している。原料搬入のための埠頭(ふとう)や倉庫を活用した物流事業なども検討するという。馬城文雄社長は取材に対し「需給バランスを見直す中で、勇払は土地や設備を新事業に転換しやすかった。強みを前向きに生かしたい」と話した。

 一方、釧路工場では抄紙機3機のうち1機を止めることで、生産能力は35万トンから20万7千トンに減少。減産に関係する約20人の従業員はグループ内に配転する。クラフト紙など一部製品の生産は旭川事業所(旭川市)などに移す。

 このほか、富士工場(静岡県富士市)でも19年に抄紙機全3機を止める。今年減産した秋田、石巻の両工場を含めた5拠点で全体の18%に当たる年76万トンを減産。110億円の収益改善が見込めるという。

 同社は勇払事業所、釧路工場、富士工場の生産設備の停止に伴い、19年3月期連結決算で約200億円の特別損失を計上し、純損益が前期の78億円の黒字から180億円の赤字に転落する見通しだ。

(権藤泉)

889荷主研究者:2018/06/13(水) 22:09:12

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/193973?rct=n_hokkaido
2018年05/29 05:00 北海道新聞
苫小牧・釧路「衰退する」 日本製紙紙生産停止、縮小

洋紙生産の撤退で、地元から不安の声が上がる日本製紙北海道工場勇払事業所=28日、苫小牧市

 【苫小牧、釧路】日本製紙が、北海道工場勇払事業所(苫小牧市)と釧路工場(釧路市)の洋紙生産を停止、縮小する方針を発表し、地元住民や商店主らに28日、衝撃が走った。「雇用は守られるのか」「規模縮小は避けられないのか」。協力会社なども含め、大きな存在感を示してきた地元企業の再編に直面した住民から「地域が衰退する」と不安の声が上がった。

 苫小牧市勇払では28日夕方から約1時間、勇払事業所が地元の勇払自治会役員向けに説明会を開いた。同事業所では協力会社も含めて約500人が関わる洋紙生産を、2020年1月に停止する方針が発表され、萬誠(よろずまこと)・自治会長(70)は「どうしても勇払の将来に影響が出てしまう」と声を落とした。

 地区の人口は現在約2千人。同事業所を定年退職してからも住み続けるOBが多く、萬さんも事業所のOBだ。地区には事業所の社宅複数棟と独身寮があり、小中学校には社員の子どもたちが多く通う。高齢化が進む町内会活動でも社員やその家族は大事な担い手になっている。洋紙生産が停止されれば配置転換に伴い、従業員の減少などは避けられず、萬さんは「今後の地域がどうなるか不安だ」と表情を曇らせた。

 事業所内には社外からも利用できる診療所があり、日常的に通う住民も多い。70代主婦は「歯科以外では事業所の診療所が唯一の医療機関。市中心部に通えない高齢者は頼りにしているので、なくなったら困る」と話した。社員が多く来店する同地区のコンビニエンスストアの店長も「売り上げの減少は免れないだろう」と、ショックが隠せない様子だった。

 釧路工場でも、協力会社を含めて現在約500人が勤務する。洋紙の生産は続けるものの、19年7月には生産能力を従来の6割に減らす。

 釧路工場近くのすし店主の男性(73)は「ニュースを見てびっくりした。50年近く店をやっているが、工場が合理化される度に売り上げは減ってきた。また影響が出るのでは」と心配そう。釧路市内で複数の飲食店を経営する男性は「紙の需要が減る中、いよいよか、という感じだ。働く人が減れば、工場に近い地域の飲食店は経営が厳しくなる」と話した。

890荷主研究者:2018/06/13(水) 22:09:57

http://www.sankeibiz.jp/business/news/180529/bsc1805290500008-n1.htm
2018.5.29 06:06 Fuji Sankei Business i.
日本製紙、国内の抄紙機8機停止 洋紙事業再編 特損200億円

日本製紙は洋紙事業を再編し、バイオマス発電事業などに注力する。バイオマス発電所が稼働する八代工場=熊本県八代市【拡大】

 日本製紙は28日、不振の洋紙事業を再編するため、北海道や静岡県にある国内計8機の抄紙機を停止すると発表した。バイオマス発電事業や家庭紙といった成長分野に力を入れる。関連する従業員約350人については、配置転換で雇用を維持するという。

 これにより2019年3月期連結決算で約200億円の特別損失を計上し、最終損益が前期の78億円の黒字から180億円の赤字に転落する見通しだ。赤字は東日本大震災の影響が大きかった12年3月期以来7年ぶりとなる。

 抄紙機は紙を連続的にすく生産設備。再編の対象となるのは3拠点で、北海道工場勇払事業所(北海道苫小牧市)の全4機を20年1月に停止する。跡地をバイオマス発電事業などの新規事業に活用する。

 釧路工場(北海道釧路市)では1機を19年7月に停止する。新聞用紙の生産拠点だが需要が減っており、効率を上げる。

 富士工場(静岡県富士市)の全3機は19年3月から9月にかけて停止し、家庭紙事業の生産拠点に転換する。

 日本製紙は既に秋田工場(秋田市)と石巻工場(宮城県石巻市)で、カタログなどに使う塗工紙を生産する塗工機をそれぞれ1機ずつ停止するなど、生産体制の見直しを進めている。塗工機と抄紙機の停止により、全体の18%に相当する年間約76万トンの能力削減となり、約110億円の収益改善が見込めるとしている。

 野沢徹取締役常務執行役員は記者会見で「需要の減少が想定を上回っている。強いところを伸ばさなければいけない」と強調した。

891荷主研究者:2018/06/13(水) 22:13:21

http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/495560.html
2018/5/29 07:40 静岡新聞
日本製紙、洋紙事業再編 富士工場の生産停止

 日本製紙は28日、印刷用紙や新聞用紙などの洋紙事業の生産能力を削減するため、富士工場(富士市)と北海道工場勇払事業所(北海道)の同事業に関連する全ての生産設備を、2020年1月までに順次停止すると発表した。釧路工場(同)も一部設備を止める。国内需要の落ち込みを受けて生産拠点を絞り込み、収益構造の改善を図る。

 富士工場では現在、印刷用紙や情報用紙の抄紙機3基が稼働しているが、いずれも19年中に停止する予定。同工場では5月1日から、訪日旅行者の増加で市場拡大が続くトイレットペーパーなどの家庭紙の生産を開始。首都圏に近い立地を生かし、今後は同工場を家庭紙事業の生産拠点として転換を進める。

 同社は5月に秋田工場(秋田県)と石巻工場(宮城県)の塗工機も停止した。これらも含めた洋紙生産体制の再編で、年産能力は全体の18%に当たる年間76万トン(富士工場は13・5万トン)削減される。経費削減効果は今後3年間で計110億円と見込む。

 停止する設備に関わる従業員計約350人(富士工場は約90人)はグループ内の成長分野や新規事業に再配置するなど、雇用を継続する方針。

 国内の洋紙市場は印刷物のデジタル化などによって縮小が続いている。同社は同日発表した新中期経営計画(18〜20年度)で、収益構造の改善を「最重要課題」と位置付けた。

892荷主研究者:2018/06/13(水) 22:21:21

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/194270?rct=n_hokkaido
2018年05/30 05:00 北海道新聞
日本製紙事業再編 不安広がる苫小牧 地元経済への影響懸念

日本製紙が洋紙製造を2020年1月に停止するとした北海道工場勇払事業所

 【苫小牧、釧路】日本製紙が北海道工場勇払事業所(苫小牧市)の洋紙製造を2020年1月に停止することが決まり、協力会社など苫小牧の関係者に不安が広がった。製紙業は苫小牧の基幹産業だけに、地元経済への影響を懸念する声も上がっている。一方、19年7月に抄紙機3機のうち1機の停止が決まった釧路工場がある釧路市では、洋紙製造自体が続くこともあり、冷静な受け止めが目立った。

 苫小牧では、勇払、旭川、白老の3事業所を統括する北海道工場の飯塚匡信工場長が29日、苫小牧商工会議所を訪れ、宮本知治会頭らに洋紙製造中止の方針について説明した。会談終了後、宮本会頭は「地域経済を壊さないよう協力を求めた」と厳しい表情を見せた。

 2015年の苫小牧市の製造品出荷額は1兆4762億円で、うち紙類・パルプは12%に当たる1766億5千万円。事業所別の出荷額は非公表だが、王子製紙苫小牧工場の年間生産量が約100万トン、同事業所が同23万トンで、地元関係者は「市内全体の2割程度では」とみる。

 日本製紙は、同事業所で洋紙生産に関わる正社員約240人の雇用は配置転換などで維持すると発表したが、協力会社5社の社員約260人については明言していない。ある協力会社社員は「具体的な説明がなく、従業員たちの不安が大きい」と話す。

 紙原料や燃料、紙製品の輸送など同事業所の取引先企業は多い。機械組み立てや保守点検を手掛ける松本鉄工所(苫小牧市)は年間3〜4%の売上高減を予測。苫小牧港管理組合の佐々木秀郎専任副管理者は「燃料となる石炭の輸入減や、本州向けの紙製品の輸送に影響が出そうだ」と話す。

 市や商工会議所は、今後の影響がどの程度に及ぶか情報収集を急ぐ方針だ。

■釧路は冷静に受け止め

 釧路市では、安永敦美釧路工場長らが同日、市や釧路商工会議所などを訪れ、再編内容を説明。停止に伴う削減人員を定年退職など自然減で吸収するほか、パルプの生産量を増やす見通しを伝えた。

 蝦名大也釧路市長は「紙の需要が減っており、縮小はやむを得ない」と述べた。また、「パルプ増産などで発展を目指す思いを聞き、力強く感じた。市としてもさまざまな分野で連携を進めていきたい」と力を込めた。(山田一輝、安房翼)

 <ことば>日本製紙の道内工場 道内の生産拠点は4カ所。北海道工場と釧路工場があり、北海道工場は勇払事業所(苫小牧市)、旭川事業所(旭川市)、白老事業所(胆振管内白老町)の3工場からなる。操業開始年は古い順に釧路が1920年(大正9年)、旭川40年、勇払43年、白老60年。従業員数は4工場で計916人(4月1日現在)。

893荷主研究者:2018/06/13(水) 22:43:27

https://toyokeizai.net/articles/-/223037
2018年05月31日 東洋経済
日本製紙が「生産能力2割削減」を決めた事情
大掛かりな能力削減は2011年以来

鶴見 昌憲 : 東洋経済 記者

日本製紙の富士工場。今後は大都市に近い立地を活かし、家庭紙の生産拠点へ転換を図る(記者撮影)

 デジタル化、ペーパーレス化の進展で紙の需要減少が止まらない。その中で、製紙会社は自らの身の丈を縮める、生産能力削減に踏み出す。

 製紙業界2位の日本製紙は5月28日、国内3工場の抄紙機(紙を生産する機械)8台と関連する設備を停止すると発表した。これとは別に、5月末には紙製造の下工程にあたる塗工紙2台を止める予定で、合わせると削減能力は年76万トン、同社全体の2割弱に当たる。こうした大掛かりな能力削減は、リーマンショック後の2009年、東日本大震災後の2011年に次いで3度目となる。

新聞用紙や印刷用紙の需要が続落

 業界団体の日本製紙連合会によると、2017年の国内紙需要は2660万トン、ピークだった2006年と比べ2割弱減っている。今年も前年比0・9%減と8年連続でマイナスとなる見込みだ。中でも大幅に減っているのが、新聞用紙や出版、広告、チラシなどに使う印刷・情報用紙だ。

 日本製紙は新聞用紙や印刷用紙の国内首位。それだけに需要減の影響は大きい。同社の新聞用紙・印刷用紙部門の収益は、2018年3月期に55億円の営業赤字に転落した。数量減に加え、製品の値上げが浸透しなかったからだ。

 新聞用紙・印刷用紙は原燃料価格の高騰を受け、昨年の夏以降、値上げを進めようとした。ところが、需要が減り続ける印刷用紙の値上げは限定的にとどまり、効果は雲散霧消した。新聞用紙に至っては、値上げそのものが行われなかった。食品向けや通販で需要が増えている段ボール原紙で、原料古紙高に対応した値上げが順調に進んだのとは対照的だった。

 日本製紙が今回停止するのは、釧路工場(釧路市)の新聞用紙抄紙機1台、北海道工場勇払事業所(苫小牧市)の新聞用紙と印刷・情報用紙の全抄紙機4台、富士工場(富士市)の印刷・情報用紙の全抄紙機3台。この再編に伴い固定資産の減損損失を計上し、2019年3月期は約180億円の最終赤字に転落する見通し。最終赤字は7期ぶりだ。停止設備にかかわる従業員約350人はグループ内の配置転換で対応し、雇用継続する。

 日本製紙はこの大幅な生産能力削減と同時に、2021年3月までの中期経営計画を発表した。同社は今後、紙容器や家庭紙、ケミカル、バイオマス発電などを成長事業と位置づける。その前提として、新聞、印刷用紙の抜本的な改善なしでは、計画が成り立たない。

 日本製紙の野沢徹取締役は「日本製紙だけが(生産設備を)止めてどうするんだ、という見方はあると思うが、日本製紙は新聞、印刷用紙のトップメーカーとして、そこに手をつけざるを得ない」と市場首位であるがゆえの苦境を吐露する。

他社も能力を削減して欲しい

 業界で見ても設備過剰感は否めない。製紙会社全体の生産能力は、2016年で3005万トン。稼働率は約87%で400万トン近い設備が待機している状態だった。そのうち6割強が新聞・印刷用紙向けだった。

 その後、業界首位の王子ホールディングス(HD)が2016年3月に徳島・富岡工場、2017年3月に愛知・春日井工場で抄紙機1台ずつを止めた。同7位の中越パルプは富山・二塚工場の新聞用紙抄紙機2台のうち、1台を今年3月末に停止。同4位の大王製紙は4月に愛媛・三島工場の抄紙機1台を止めている。ただ、それでも需要減には追いつかない。

 業界全体の需給調整について馬城文雄・日本製紙社長は「各社とも瀬戸際。我々の(能力削減)発表を機にいろいろな動きが出てくることを期待しているのも事実」と他社の能力削減追随への希求を隠さない。

5月28日、国内生産能力の削減を発表する日本製紙の野沢徹取締役(左)ら(記者撮影)

 かつて「国内2強」と称された王子HDと日本製紙だが、両社の差は広がるばかりだ。海外の原料パルプや感熱紙が好調の王子HDは2019年3月期に営業利益1000億円の大台乗せを狙う。一方で、日本製紙は今回の工場再編効果を入れても、中計の最終年度である2021年3月期の営業利益は470億円目標にとどまる。業界では「すでに2強ではなく、1強」との声も出る。

 日本製紙にとって、新聞・印刷用紙分野の止血は避けて通れない。ただ今後も国内市場の縮小は続くだろう。今回の能力削減で本当に終わるのか。その確信はまだ見えていない。

895荷主研究者:2018/07/01(日) 23:54:11

http://www.sankeibiz.jp/business/news/180621/bsc1806210500019-n1.htm
2018.6.21 06:10 Fuji Sankei Business i.
【JAPAN style】訪日外国人増でトイレットペーパー好調 各社、増産体制整備

製紙会社の工場で生産されるトイレットペーパー【拡大】

 訪日外国人客が増えトイレットペーパーの生産も好調に-。訪日客がホテルなどで使う需要が増えていることを背景に、日本製紙や王子ホールディングス(HD)など製紙業界が新工場の整備など生産拡大に乗り出した。業界関係者は「10年前は少子高齢化で市場が縮小するとみていた」と意外な効果に驚き、2020年の東京五輪・パラリンピック後も伸び続けることに期待を寄せる。

 訪日外国人の数とトイレットペーパーの国内販売額はここ数年、連動して推移している。政府観光局がまとめた年間訪日外国人数は、東日本大震災後の12年から6年続けて前年に比べて増えた。経済産業省が公表しているトイレットペーパーの国内販売額は、14年から4年連続で増加した。

 製紙各社は売り上げを伸ばす絶好の機会と捉え、生産体制を整備。日本製紙は、子会社と春日製紙工業(静岡県富士市)の共同出資会社の工場を5月に稼働させた。大王製紙は今秋に埼玉県の新工場と、愛媛県の工場にある新設備を相次いで稼働させる予定だ。王子HDも三菱製紙と共同で会社を設立し、青森県で19年春に生産を開始する。

 日本製紙連合会によると、紙の国内需要は印刷用などが減る一方、トイレットペーパーなどの衛生紙では訪日客の増加に加えて高齢者ほどペーパーを多く使う傾向もあり、今後も一定程度見込めるという。

 政府は訪日客を17年の2869万人から20年に4000万人に引き上げる計画を掲げている。製紙大手は「案内人を増やすなど(観光の)整備を進めることで、さらに市場が成長するのではないか」(広報担当者)と政府の施策に期待している。

897荷主研究者:2018/07/07(土) 22:59:33

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/201757?rct=n_hokkaido
2018年06/22 05:00 北海道新聞
生産体制縮小する日本製紙・馬城社長 勇払でバイオマス、物流

「人材は会社の財産」と語る日本製紙の馬城社長(守屋裕之撮影)

 道内工場を中心に大規模な生産体制縮小を発表した日本製紙の馬城(まのしろ)文雄社長は北海道新聞のインタビューに対し「従業員については、新規事業や成長分野を含め、活躍してもらえるよう考えたい」と述べ、雇用維持に努める考えを改めて示した。北海道工場勇払事業所(苫小牧)については、新規事業のバイオマス発電に加えて、埠頭(ふとう)や倉庫を生かした物流ビジネスを検討していることも明らかにした。

 同社は5月下旬、主要な国内製紙拠点14カ所のうち、紙を作る抄紙機を勇払事業所で2020年に全4機、釧路工場(釧路市)で19年に3機中1機止めると発表。富士工場(静岡県)も全3機を止める。これについて馬城社長は「生産品目や物流コストなどを総合的に考え判断した。需要が減り、どうしても生産能力を集約する必要があった」と理解を求めた。

 従業員の雇用を維持する考えを改めて強調し、勇払は道内他工場や他部署への配置転換、釧路は定年退職などによる自然減で対応すると説明。「地元を離れられない事情がある人もいると思うが、配転も新たな挑戦と前向きに捉えてほしい」と述べた。

 協力会社については明言を避けたが「勇払では新規事業のバイオマス発電で引き続き関わる業種もあるのではないか」と指摘。今後の生産体制については「中期経営計画期間の20年度末までは、今ある設備の活用に注力する」と述べたものの、それ以降は紙の需要を見ながら慎重に検討していくという。

 同社はバイオマス発電を含むエネルギー事業を新規事業の柱の一つと位置づけ、目標とする営業利益500億円のうち100億円を稼ぐ計画。馬城社長は「勇払事業所は原料の輸送船が入れる岸壁と広大な敷地があり、送電網にも接続しやすい。競争力のある拠点になる」と期待した。

 さらに、人手不足や環境汚染への対策として、物流をトラックから海運などに転換するモーダルシフトの流れが進んでいることを踏まえ、勇払事業所の埠頭や倉庫などの設備を活用する考えを表明。道産の農作物の出荷や飼料・肥料の搬入などを念頭に、新たな物流ビジネスの展開を検討していく考えを示した。(権藤泉)

898荷主研究者:2018/07/07(土) 23:00:39

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00478507?isReadConfirmed=true
2018/6/22 05:00 日刊工業新聞
王子ネピアなど、今秋から統一パレット運用

 王子ネピア(東京都中央区)、日本製紙クレシア(同千代田区)、大王製紙、カミ商事(愛媛県四国中央市)の4社は21日、ティッシュペーパーなど家庭向け紙製品を運送するパレットを統一する「家庭紙パレット共同利用研究会」を設立したと発表した。秋から統一パレットを運用し、車両への製品の積み降ろしの負担を軽くしてトラックドライバーの労働環境を改善する。

 製紙4社は物流機器レンタル業のユーピーアール(東京都千代田区)と統一パレットの利用・回収で業務提携する。ユーピーアールは最適な新型パレットの製作も担当する。

(2018/6/22 05:00)

899荷主研究者:2018/07/07(土) 23:00:55

http://www.sankeibiz.jp/business/news/180622/bsc1806220500008-n1.htm
2018.6.22 05:00 Fuji Sankei Business i.
製紙4社、物流で提携 パレット共同利用し効率化

 王子ネピアなど家庭紙の製造販売を手掛ける4社は21日、輸送用のパレットを共同で利用し物流の効率化を図るために提携し、研究会を設立したと発表した。今秋からティッシュペーパーなどで運用を始める。物流業界の人手不足に対応する狙い。

 王子ネピアと日本製紙クレシア、大王製紙、カミ商事(愛媛県四国中央市)の4社。

 王子ネピアによると、現在は工場や小売店でのトラックからの積み卸しは、運転手が手作業で段ボール箱を運び1回2時間程度かかる。商品を載せるパレットを導入すると、フォークリフトで一度で運べ、作業時間は30分程度に短縮でき負担を軽減できるという。小売店などからのパレット回収は一括して行う。

 物流機器レンタルなどのユーピーアール(東京)が共通のパレットを開発し、貸し出しや回収も実施。王子ネピアの担当者は「これまでは運転手を確保できたが、人手不足にメーカーとして対策が必要。業界に幅広く呼び掛けたい」と話している。

901荷主研究者:2018/08/11(土) 11:25:39

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201807/20180721_33003.html
2018年07月21日土曜日 河北新報
<北上製紙>工場閉鎖 110人が退職、創業70年で幕

工場が閉鎖されて人けのなくなった北上製紙構内

 全事業から撤退し、グループ2社を含めて全社員126人の解雇を表明していた北上製紙(一関市)が20日、工場を閉鎖した。この日は残務処理担当者を除く110人に「会社都合による退職」の辞令を交付。1948年に創業した老舗企業の終幕に、地元では雇用不安が広がっている。

 段ボールや新聞用紙の生産を手掛けてきた工場は6月20日に操業を停止しており、活気の象徴だった煙突から立ち上る白い煙も消えた。事業撤退は、原料になる古紙価格の高騰で黒字を見込めなくなったためだ。

 解雇された従業員の再就職活動は、これから本格化する。親会社である日本製紙のグループ企業から引き合いはあるが、勤務先は大半が遠方になるという。

 40代の男性従業員は「手取りが減っても地元にとどまりたい。先輩たちが築いてきた会社が自分たちの代でなくなるのは本当に残念」と肩を落とした。

 JR一ノ関駅近くにある工場敷地約3.3ヘクタールは売却先を探し、並行して10月には建屋の撤去が始まる。

 一関市民からの古紙受け入れだけでも継続できないかどうかを検討したが、北上製紙は倉庫の管理が難しいとして断念。市民に愛用されてきた看板商品「白い紙ひも」も市場から姿を消す。

 幹部は「地元の協力で70年間操業を続けてきたが、迷惑を掛けてしまった」と頭を下げた。

 北上製紙の撤退表明からわずか3カ月後の今年4月、今度はNECが、やはり一ノ関駅近くにある生産拠点を本年度末に閉鎖すると発表。再び地元に動揺が広がった。

 駅前の飲食店経営者は「常連さんが来なくなって大打撃だ」と話し、出入りの運送会社社員は「仕事が減るのは目に見えている」と不安を口にする。

 両工場の撤退で職場を失う従業員は計約400人に上る。一関公共職業安定所や市は合同の対策本部を設置し、地元での再就職支援に全力を挙げる。

903荷主研究者:2018/08/11(土) 11:40:24

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/211599?rct=n_hokkaido
2018年07/24 05:00 北海道新聞
<北海道でつくる>赤平製紙(上) 少量多品種で質を追求

「エリエール」ブランドの道内供給を担う赤平製紙の工場。多品種生産が強みだ

 赤平市の中心部から5キロほど離れた工業団地の一角。赤平製紙の工場に足を踏み入れると、せっけんのような香りに包まれた。「香り付きトイレットペーパーの芯に配合する香料です」と、山崎将人社長。道内で販売される「エリエール」ブランドのティッシュやトイレットペーパーは、全てここで生産されたものだ。

 1980年代後半、地域の核だった炭鉱の合理化が進み、赤平市は雇用確保や経済振興を図ろうと大王製紙に進出を要望。89年に同社と市、道、地元企業が出資する第三セクターとして赤平製紙が設立された。労働省(当時)の大規模雇用開発モデルプロジェクトにも選ばれ、当時は社員の大半が炭鉱離職者だった。

■物流コスト軽減
 大王製紙が進出を決めた背景には、地元の熱意に加えて家庭紙特有の事情があった。ティッシュ類は軽いのにかさばるため、例えば10トントラックでも5、6トン分しか積めず、メーカーにとって物流費の負担が大きい。同社は従来、道内で販売する商品を岐阜県の工場から運んでいたが、赤平に製造拠点を持つことで道内向けの物流コストを抑えることができたのだ。

 現在の工場の設備は、開業当時とほぼ同じ。原紙を作る抄紙機が1台と、製品ごとに紙を巻いたり包装したりする加工機が3台で、生産量は月約1300トン。1日当たりで5箱入りのティッシュペーパー3万6千パック、12ロール入りのトイレットペーパー2万1千パックを作る計算だ。

■保湿タイプ好調
 赤平製紙は道内への商品供給を一手に担うため、大王製紙グループの家庭紙工場の中でも「少量多品種」が特徴。原料の配合や乾燥方法を切り替えて紙の厚さや柔らかさを変えるなどして、原紙24種類、製品51種類を作る。近年好調なのが、グリセリンやヒアルロン酸などを配合し、肌触りがしっとりした保湿タイプのティッシュ。花粉症の人などに喜ばれているという。

 赤平市は2016年度から、同社の製品をふるさと納税の返礼品に採用。市への寄付総額は昨年度初めて2億円を超えたが、その半分以上がエリエールのティッシュやトイレットペーパーを返礼品に選んで寄付されているという。市の担当者は「今後も新商品を取り入れたり製品の組み合わせを変えたりしていきたい」と話す。

 人口減少やペーパーレス化で紙の生産量は減り続けているが、家庭紙の需要は堅調だ。大王製紙は20年度までの3年間で、国内外の家庭紙や紙おむつなどの事業に520億円の設備投資を計画。紙・板紙事業の1・4倍だ。山崎社長も「大王製紙と連携して使い心地の良い新商品を開発し、道内でのシェアをさらに伸ばしたい」と意気込む。

 操業開始から28年。社内に元炭鉱マンはいなくなり、次第に人材確保が難しくなりつつある。「品質にこだわりながら自動化できる工程は自動化し、働く環境がより良くなるよう工夫したい」と山崎社長。今後も地域とともに歩む経営を続けていく考えだ。(権藤泉)

 ◇

▽所在地 赤平市共和町199の5
▽社長 山崎将人
▽事業内容 ティッシュペーパー、トイレットペーパー、キッチンタオルの製造・加工
▽従業員 97人
▽沿革 1989年に大王製紙(愛媛県)と赤平市などが出資する第三セクター方式で設立され、90年に操業開始。三セク方式は2003年に解消し、現在は大王製紙の100%子会社。ティッシュペーパーとトイレットペーパーの道内シェアは約3割でトップ。ポケットティッシュは全国に供給している。


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