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魔法少女リリカルなのは総合エロ小説第99話

1名無しさん@魔法少女:2009/05/30(土) 16:59:12 ID:ypqjhtEM
魔法少女、続いてます。

 ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレ避難所の2スレ目です。


『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をした方が無難です。
  ・オリキャラ
  ・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
  ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)

『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
  投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
  SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
   「1/10」「2/10」……「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。

【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
  読み手側には読む自由・読まない自由があります。
  読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶ事が出来ます。
  書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけて下さい。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
  頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントする事が多発しています。
  読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。

『注意情報・臨時』(暫定)
 書き込みが反映されないトラブルが発生しています。
 特に、1行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えることがあるそうです。
 投下時はなるべく1レスごとにリロードし、ちゃんと書き込めているかどうか確認をしましょう。

前スレ
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説第98話
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12448/1238819144/

395夏の海の快⑩:2009/06/26(金) 13:15:06 ID:wHrV5rUg
「あはっ、ゆーのぉ、もっと、もっとついてぇ、おっぱいもいじってえ!」

突き上げられるたびに嬌声が上がってしまう。
多分、他には見せられないくらいのアヘ顔になってるんだろうなってことくらいは分かる。
けど、気持ちよくて仕方ない。
気持ちよさそうなユーノを見ているのが嬉しい。

私の言葉に腰を激しく突き上げながら、ユーノがおっぱいを揉んだり乳首を扱いたり、吸い付いたりする。

「ぷはっ。フェイトのおっぱい、美味しいよ?」
「ほんとう、わたしのおっぱいおいしい?」
「本当だよ、ほら」

溢れ出る私のお乳を口に溜めて、ユーノが私の唇を塞いた。
自分のお乳をユーノの口移しで飲む。舌が絡み合って、口の端からちょっとだけ零れちゃった。
とってもおいしい。ますます興奮が高まる私。ユーノのおちんちんがまた大きくなった気がする。

「もっとぉ、もっとしよ、もっとほしいの!」
「僕も……僕も、もっとフェイトと深く繋がりたい!」

そう言ってユーノ私を抱き起こす。

「んあああ!? ふかい、ユーノのおちんちんふかいよぅ!!」

背中に手を回して逃げられないようにして、ズンと一層深くおちんちんが突き込まれた。
私も負けじとユーノの背中で足を交差して更に強く抱き付いた。
ユーノが腰を振る度、私たちの重なっている身体が厭らしい音を立てる。

「くぁ!? もう射精るっ! 射精すよっ!! フェイト!! 君の膣内に射精すよ!!」
「ちょうだい!! ユーノのえっちなサンオイル、フェイトのおなかいっぱいにぃいいいぃ!! 」

ユーノが限界を迎えて、私を一際強く突き上げた。
ビュクン。そう聞こえそうなくらいの勢いで膣内に精液が拡がっていくのが分かる。
ポッコリお腹が膨れるくらいに射精された精液で満たされる。
入りきらず溢れ出た精液が伝って、マットに零れてるのが分かる。もったいない。

「でてるぅ。ユーノのおちんちんから、いっぱい、いっぱいでてるよぅ。しあわせぇ……」
「フェイト、フェイトォ……」
「ユーノぉ、はぷっ、ぷはっ」

ユーノが恍惚とした顔でボゥッとしている私の唇を自分ので塞いで舌を絡み合わせた。
この日、私たちはこんな調子で日が傾くまでずっと繋がりっぱなしだった。


後で正気に戻った時、二人してとんでもないことをしちゃったと頭を抱えたけど、ユーノが好きな私の気持ちに偽りはない。
ユーノもそれは喜んでくれた。
少し残念な事は、あれだけ射精してもらったのに当たらなかったこと、かな。

それともう一つ。
後で知ったことだが、やはり、倫理的に問題があったらしく、このビーチはひと夏で閉鎖されたそうだ。
………こっちも、ちょっと残念。




39679スレ44:2009/06/26(金) 13:16:06 ID:wHrV5rUg
以上です。
暑くなって来て、筆者の頭も湧いたのでしょう。
自分の性癖が偏っているのを再認識。
多くは語りませぬ。

397名無しさん@魔法少女:2009/06/26(金) 16:34:17 ID:UMpA2ntE
実にエロス。最高でした。

398名無しさん@魔法少女:2009/06/26(金) 18:04:26 ID:2so5wIJ.
エロ素晴らしいユノフェ超GJ
正直、フェイトに母乳は正義だと言わざるを得ない。

399ザ・シガー:2009/06/26(金) 19:07:21 ID:Fo5YSxYY
ブロンドエロース乙
ああ、良いねぇフェイトエロは……ほんともうこの子はいやらしいわ。


そして

>>363
はっはっはっは! それは僕にレジなの書け、って事だね?
オーケー、ちょっと超速で仕上げたのを一つ。
とりあえず番外編の一つを投下するさー。

「ある中将と教導官の日々」番外編です、非エロ、長編。

400ある中将と教導官の日々:2009/06/26(金) 19:09:38 ID:Fo5YSxYY
ある中将と教導官の日々 番外編 納豆大戦


 盛大な音を立て、ゲイズ家の玄関のドアが開いた。
 出てきたのは最近この家の子連れ新妻として籍を置くようになった19歳の若き教導官、高町なのは。
 いつもは新婚の、少々年の離れた夫であるレジアスに笑顔を向ける彼女だが、今日はその限りではなかった。
 瞳を涙ぐませ、眉を思い切りお怒り気味に歪めている。
 そして玄関を潜るや否や、背後にいた夫に向かって叫ぶ。


「レジアスさんのバカ! もう知らないんだからッ!!」


 と、こんな事を言う。
 対する夫、レジアスもまた然り。


「私だって君の事なんかもう知るものか! 早く出て行ってくれ!」


 なんて会話を交わし、その日の朝ゲイズ夫婦は大喧嘩した。
 新妻のなのはは泣きながら荷物を手に家を飛び出して行き、レジアスはそんな彼女の背をただ黙って見ていた。
 これは後に管理局を、否、全次元世界をカオスに導く序章……納豆を巡る、凄まじき闘争の物語。





「で?」

「うん、家を出てきたの」


 両手で抱えたカップからぬる〜いコーヒーを飲みつつ、なのはは言う。
 相手は10年以上の付き合いの親友、フェイト・T・ハラオウンだ。
 場所は彼女にとって懐かしき、機動六課隊員寮。
 といっても、レジアスと入籍し彼の家に移り住んでからまだ2ヶ月も経っていないのだが。
 結婚して寮を出て、ヴィヴィオを連れてゲイズ家に行った筈になのはがある日突然転がり込んできた。
 それも日曜の思い切り気だるい午前11時35分という時間帯だった。
 しかし我らが金髪巨乳美人執務官は嫌な顔一つせず、親友を迎え入れた。
 コーヒーとお茶菓子のクッキー付きで、だ。
 なのははちびちびコーヒーを啜りつつ、クッキーをハミハミしながら今までのいきさつを懇切丁寧に友へと語る。


「でね、レジアスさんったら酷いの」

「うん」

「“絶対にそんなの食べない”って言うんだよ!?」

「うん」

「酷いよね! 酷いでしょ!?」

「うん」


 何度も疑問符を連ねて問う友人に、フェイトは慈母の笑みで何度も“うん”と頷く。
 そんな彼女に、それこそ何度目か分からない言葉をなのはは吐いた。


「納豆嫌いなんて信じられないッッ!!」


 と。
 そうなのだ、この日なのはが家を出てフェイトの元に転がり込んできた理由がこれなのだ。
 つまり、レジアス・ゲイズは納豆が嫌い、なのである。
 きっかけは家族で取った初めての朝食だった。
 新妻となった我らが愛すべき教導官、高町なのはは張り切った。
 夫であるレジアス、幼女として娘として引き取ったヴィヴィオ、夫の連れ子であるオーリス、そして自分。
 四人分の朝食を作るなんて初めての事なのだから。
 家族で取る朝食は和風か洋風か迷ったが、その末に前者にしようと決めた。
 ならば欠かせない物がある。
 もちろんそれは納豆。
 菌類と人類が生み出した至上・至高の食品である。
 なのはは納豆が好きだった。
 熱々のご飯に少々の醤油だけで味付けした納豆を一緒に食べる、それはもはやこの世に存在する芸術と形容すべき味である。
 この美味しさを大好きな人にも味わって欲しい、心の底からそう思った。
 しかし、結果はどうだろう。

401ある中将と教導官の日々:2009/06/26(金) 19:11:28 ID:Fo5YSxYY
 レジアスは納豆を一粒口に入れた途端、まるで地上本部にガジェットが突っ込んできたみたいな顔をした。
 まあ、最初は仕方がないか。
 そう思った。
 慣れればきっと変わるだろう、と。
 この味に親しみを感じてくれるだろう、と。
 なのははめげずに納豆を食卓に並べた。
 ネギ・シソ・タマゴ・キムチ・大根おろし・シラス・オクラ、様々な組み合わせで試行錯誤した。
 その結果が今朝の騒ぎである。
 遂に限界、とばかりにレジアスは言った。
 もういい加減にこれは勘弁して欲しい、と。
 愛する納豆を愛する夫に否定されたなのはの悲しみと怒りは、それはもう激しかった。
 もしあと一歩理性の制動が切れていたら、家の中だろうと相手が夫だろうとレイジングハートを起動して魔力的に頭を冷やさせたかもしれない。
 しかしそんな惨劇を起こすより先に彼女は目を涙で潤ませて、バカバカ大っ嫌い、と叫んで家を出た。
 で、まあ今に至る訳である。


「ね? フェイトちゃんも酷いと思うよね! ね!?」


 さながら法廷で熱弁する敏腕熱血弁護士のように、なのはは己が主張の肯定を共に求めた。
 これに我らが脱衣美尻執務官はやや困ったように苦笑する。


「うん、そうだね。うん、分かったから落ち着こうね。もう30回くらい聞いたからね」


 と、まるで聞き分けのない子供を優しく優しく諌めるお母さんのように言う。
 まあ、実際正確に言えばなのはがこの台詞を吐くのは45回目であり、フェイトもその回数は冴え渡った思考できちんとカウントしていた。
 しかし正直に言ってもなのはの怒りに火を注ぐかもしれないので15回分ほど差っ引いておいたのだ。
 流石は我らがナンバーワンエロティカルウーマンである、思いやりとエロスなら誰にも負けない。
 が、そんなフェイトの優しさなんて関係ねえなの! とばかりの勢いで我らが砲撃ツインテは言う。


「これが落ち着いていられるかなのッ!」


 バン、とテーブルを叩いて怒る教導官。
 しかし次の瞬間には、よよよ、と泣き出す。


「このままじゃ……皆で楽しく納豆が食べられないの……」


 さながらこの世の終わりのように嘆くなのは。
 流石にそろそろフェイトも疲れてきた。
 んな事で泣くなよ、と言いたいところである。
 というか、何が悲しゅうてこんな話を聞かなくてはいけないのか。
 せっかくの日曜なんだからもう少しゴロゴロするなり、お昼に放映する“なんでも鑑定陣”の再放送を見るとかしたい。
 しかしそんな思考は瞬く間に一蹴だ。
 親友が困っているんだから、ちゃんとお話聞いてあげないと。
 と、フェイトは心の中でガッツポーズ、自分に活を入れる。


「うん。でもねなのは、人には色んな好みとか好き好きがあるでしょ? 嫌いなものを無理に食べさせるのは、どうかな?」


 フェイトは、それはもう優しく優しく言った。
 なるべく刺激しないように、なるべく理解してもらうように、ゆっくりと丁寧に。
 さながら立て篭もり犯を説得するネゴシエーターである。
 しかし彼女の努力も虚しく、親友は超理不尽な事を言う。


「なんでそんな事言うのッ! フェイトちゃんは納豆抜きで生きていけるって言うのッ!?」


 いや、全然生きていけるがな。
 そう答えなかっただけフェイトの理性は超堅固である。
 ただし彼女の額に血管が浮いており、激しく自重してるのが分かる。
 もういい加減我慢しなくていいですよ、と誰か言ってあげて欲しい。
 しかしそれでもめげない我らがフェイト、ミス機動六課は伊達じゃない。
 あくまで理性的に、あくまで優しく、あくまで落ち着いて。
 冷静になれ自分、アイアムクール&ストリップ、と自制して言う。


「うん、だから落ち着こうねな」


 なのは、と続けようとした。
 だがそれを阻むように響く声一つ。


「なのはさん!」


 バタン、とドアを蹴破り開ける音と共に部屋に現れる人影。(ここはスライド式自動ドアだったはずなのだが)

402ある中将と教導官の日々:2009/06/26(金) 19:12:23 ID:Fo5YSxYY
 スラリと伸びる長身にキラリと眼鏡を光らせた理知的女性、誰あろうなのはの義理の娘、オーリス・ゲイズその人である。
 オーリスはシャープな眼鏡を指で押し上げ、位置を直しつつ二人の下に歩む。


「探しましたよ、なのはさん」

「な、なんの用ですか!? 私は皆が納豆を食べるようになるまで家には……」

「違います」

「え?」

「私もなのはさんに賛同して家を出てきたのです。一緒に納豆を食卓に並べましょう!」


 キラリン、と眼鏡を光らせながら言うオーリスさん。
 なんという事か……彼女もまた納豆という甘美なる魔の食材に心奪われた存在になっていた。
 なのはが食卓に並べる納豆を一粒、また一粒と食べていく内に、さながら卑しい雌を調教するかの如く味覚を納豆に犯された。
 もはやオーリス・ゲイズという女は納豆なしには生きていけない身体になっている。
 恐るべし納豆、納豆菌と大豆の織り成す芸術的健康食。
 こうして心強い味方を得て、なのはは嬉しげに楽しげに笑む。


「うん! 一緒に納豆布教だね!」

「ええ、そうですとも!」


 がっちりと腕を組み、情熱的に納豆愛に燃える義理の親子。
 二人は語る、どうやってレジアスに納豆を食わせるかを。
 熱く熱く、それこそ火の点きそうな勢いで。

 ただ、その様をフェイトは溜息を押し殺して、額の青筋を必死に抑制して見ていた。
 とっとと帰れ、と思いながら。



続く。

403ザ・シガー:2009/06/26(金) 19:15:15 ID:Fo5YSxYY
投下終了です。

ああ、なんというか……美味しんぼの納豆話を見てたら思いついた。
少しだけ後悔してる、あまりに馬鹿馬鹿しくて。

まっとうなエロSSの後の、ネッチョリ感を別のネッチョリで(納豆的な)楽しんでいただければ幸いです。
全3回くらいを予定しておりますー。


さあて、そろそろ他の長編と短編ドエロを書かねば。

しかし……久しぶりにリンディさんとか書きたいなぁ、エロで。

404名無しさん@魔法少女:2009/06/26(金) 19:37:20 ID:UMpA2ntE
フェイトさんマジ大人。さすが人間が出来ている。
こんな人物の優れたフェイトさんが実にエロいのはなんか良いよね!具体的には豊満なボディとか。

405名無しさん@魔法少女:2009/06/26(金) 20:12:44 ID:oRr6kVdM
>>396
母乳最高。ユノフェ最高。GJでございました!

406名無しさん@魔法少女:2009/06/26(金) 20:28:43 ID:1kZHZaWg
>>403
くっ、馬鹿な。
このオレが、オーリスに心奪われつつあるだと?!
なんかいいな、このオーリス
GJ!

407名無しさん@魔法少女:2009/06/26(金) 20:52:02 ID:MmxPmG4U
79スレ44さん、ザ・シガーさん二人の作品の順番逆にして読むと
ザ・シガーさんのフェイトの後日談を79スレ44さんが書いたように見える
お二人共GJ!

408名無しさん@魔法少女:2009/06/26(金) 21:18:07 ID:UMpA2ntE
二度レスして申し訳ないが……、今気がついた。

>ナンバーワンエロティカルウーマン
>アイアムクール&ストリップ

フェイトさんww
確かに、フェイトさんに集中して>>400-402>>386-395の順番で読むと妙にしっくり来るな。

409名無しさん@魔法少女:2009/06/26(金) 21:52:14 ID:wdkOY1zs
>>396>>403
GJ!

>>399
ちょwwww超速でって、昨日の今日じゃねーかw
どんだけサービス精神旺盛なんだよw

410名無しさん@魔法少女:2009/06/26(金) 22:32:33 ID:K8PH5uuU
>>403
396ではないがまさか書いてくれるとは思わなかったw
なのはさんも語尾が「なの」になってこれはやばいぜ。

411名無しさん@魔法少女:2009/06/27(土) 00:23:43 ID:dx6vtdMc
>406
ばかだなぁ。

オーリスは良いんだよ。昔から。

412名無しさん@魔法少女:2009/06/27(土) 00:36:16 ID:.EWxcWm6
そういえば久々の納豆SSだな

413名無しさん@魔法少女:2009/06/27(土) 01:05:50 ID:tGRat/.2
>>403
エロスでラブラブなレジなのをお待ちしてます。
そして素晴らしくGJ!

414ザ・シガー:2009/06/27(土) 18:44:35 ID:pMiLbH2o
>>オーリス
オーリスさんは良いに決まってる。
初登場時から好きだぜ。

>>レジなのでエロ
ハハハ! まだキスシーンも書いてないのに、エロなんていけるかよ。




で、避難所なのでSS以外にも絵を描いてみようぜ、のコーナーです。
アルカディア氏の大傑作短編SS、『Purple Purple Holy Night 』の絵です。

まあね、なんていうかね……もうこのSS大好きなんです。
パロ非エロ短編史上、俺が最も愛するSS。
読み終えてここまで心を幸せにしてくれるS話はそうはないぜ。
あんな素敵な物語を読ませてくれたアルカディア氏に最大最高に敬意を込めて。
拙い画力ながらもうpしますー。

http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org176561.jpg_pBLlVsITKsr6P7zsXea3/www.dotup.org176561.jpg

415B・A:2009/06/28(日) 01:36:16 ID:Kis.uGRI
人妻エロスに息詰まった。
代わりに変な妄想が生まれたので文章化。
ここまでネタに走ったのは初めてかもしれない。


注意事項
・非エロ
・ギャグ(というかパロディ)
・もしもリリカルなのはが○○だったら
・原作の雰囲気ぶち壊し
・散りばめられたネタにいくつ気がつくか

416もしもリリカルなのはが特撮ドラマだったら①:2009/06/28(日) 01:37:51 ID:Kis.uGRI
前回までの、リリカルなのは

続発するガジェット犯罪に対処するため、時空管理局は精鋭のみによって構成された特殊部隊“機動六課”を設立する。
その中には、不屈のエース・オブ・エースの異名を持つ“スターズ01”高町なのはによって実力を見出された
スバル・ナカジマの姿もあった。
だが、部隊の結成式典をガジェットの大群が強襲。部隊は壊滅し、なのは達も行方不明となる。
たまたま遅刻してきたことで襲撃を免れたスバルは、怒りに任せてガジェットを攻撃するが、力及ばずに敗北。
そして、彼女を庇ったギンガがガジェット達に攫われてしまう。
憧れの人と最愛の姉を一度に失ったスバルは、父ゲンヤの下で生き残った新人達をまとめ上げ、新生機動六課を設立。
表向きは喫茶店を装いながら、“魔法少女スターズ03”として敢然とガジェット犯罪に立ち向かうのであった。




〜アイキャッチ〜




『第9話 敵か味方か、謎の戦士ギンガーマン!!』



ミッドチルダの某所に存在する地下施設。
そこは、次元世界の支配を目論む“スリー・ブレイン”と、狂気の天才科学者ジェイル・スカリエッティの秘密基地である。
スリー・ブレインは次元支配の足がかりとしてミッドチルダに目を付けるが、スカリエッティが送り出すガジェット達は
謎の魔導師スターズ03によって悉く破壊され、計画は遅々として進んでいなかった。

《スカリエッティよ、ミッドチルダ征服計画はどうなっている?》

頭を垂れるスカリエッティの頭上で、壁に施された彫刻の目が音声に合わせて点滅する。
スリー・ブレインはスカリエッティにその姿を見せず、指令のみを送ってくるのだ。

《当初の予定よりも計画が遅れているとの報告だ。いったい、いつになったらミッドを制圧するのだ?》

「今しばらくの辛抱を。忌々しいスターズ03など、直に排除してご覧にいれます」

《言い訳はいい、結果を残さねばお前の今後はないと思え》

一方的な言葉を突きつけ、スリー・ブレインからの通信は途絶える。
姿勢を正したスカリエッティの表情からは、僅かに不快な色が読み取れる。 

「ウーノ、スポンサー様はお怒りだ。この辺で一つ、大きな花火を上げねばならない」

「では、アレを使われるのですか?」

傍らに付随っていたウーノが、仮想ディスプレイを展開しながら問いかける。
そこには、鋭い鎌を有した蜘蛛のような自立兵器が映し出されていた。

「お披露目はもう少し後にするつもりだったが、こうなっては仕方がない。
これより、クラナガン火の海作戦を開始する」





クラナガンの郊外に設けられた海上施設。
それは、クラナガンの全ての電力を賄う海上エネルギープラントだ。
そこに送り出された蜘蛛型兵器“ガジェットⅣ型”は、配下のガジェットⅠ型達と共に施設の破壊を決行する。
クラナガン火の海作戦とは、エネルギープラントを爆破してクラナガン中を火の海と化し、
ガジェットの恐ろしさをミッドチルダ中に広めようという恐ろしい計画だったのだ。
だが、悪魔の如き狡猾な作戦を人知れず察知し、完全と立ち向かう者達もいた。

417もしもリリカルなのはが特撮ドラマだったら②:2009/06/28(日) 01:38:57 ID:Kis.uGRI
「やぁっ!」

突如として乱入した赤髪の少年が、蒼い槍を一閃してガジェットの群れを薙ぎ払う。
少年の名はエリオ・モンディアル。市民の生活を脅かすガジェットと戦う機動六課の一員だ。
ガジェット達がエネルギープラントの爆破を目論んでいるという情報を独自に入手した彼は、
相棒であるキャロ・ル・ルシエと共に現場へと急行したのである。

「キャロ、援護をお願い!」

「うん、キャロにお任せ」

群がる雑魚ガジェットを切り捨てるエリオの後ろから、キャロは得意の支援魔法を発動。
心強い援護を得たエリオは果敢にガジェットの群れを蹴散らし、ボス格であるⅣ型へと迫る。
だが、スカリエッティが鳴り物入りで投入したⅣ型は手強く、エリオの攻撃ではその装甲に傷を付けることすらできない。

「エリオ君!」

「キャロ、スバルさんに連絡を………早く!」

壁際へと追い詰められていくエリオが何とか持ち堪えている隙に、キャロはその場を離脱。
所持しているデバイスに内蔵された通信機を起動し、秘密基地にいるスバルを呼び出した。





クラナガンの一角に、知る人ぞ知る喫茶店がある。
上質なコーヒーを出す親父と年若い子ども達が経営しているその店が、
ガジェットと戦う機動六課の秘密基地であることを、市民は誰も知らない。

「はぁ、やっぱり父さんの淹れてくれたコーヒーは最高だなぁ」

上司でもある父親から淹れてもらったコーヒーを啜り、スバルは一息を吐く。
先ほどまで体を動かしていたのか、タンクトップとジャージというラフな格好だ。
額からは健康的な汗が滴り、白いタンクトップが僅かに透けている。

「おいおい、煽てても何も出ないぞ」

そうは言うものの、ゲンヤは満更でもない様子であった。

「だって、おいしいものはおいしいんだもん………あっ!?」

不意にスバルが握っていたカップの取っ手が砕け、褐色の液体が床へと零れ落ちる。
取っ手が脆くなっていたのではない、スバル自身の力で圧壊したのだ。
出自は不明だが、彼女は何者かによって改造手術を施された戦闘機人なのである。

「改造された部分が、まだ制御できていないんだ」

「気を落とすな。お前が何であろうと、俺の娘であることに変わりはない。お前は人間だ。
血も涙もない、機械とは違う」

「父さん…………ありがとう。けど、奴らの企みを挫くまでは…………ガジェットと、
そいつらを陰で操るスカリエッティを倒すまでは…………あたしは機械で良い」

「スバル………………」

悲壮な決意を固める娘を前に、ゲンヤは何も言うことができなかった。
その時、カウンターの裏に据え付けられた通信機が受信を知らせる。
父親としての顔から指揮官としての顔となったゲンヤは、すぐに通信機へと手を伸ばし、
応答のスイッチを入れる。

418もしもリリカルなのはが特撮ドラマだったら③:2009/06/28(日) 01:39:45 ID:Kis.uGRI
「こちらゲンヤだ。どうぞ」

『こちらジュニア魔法少女隊、キャロ・ル・ルシエです。エネルギープラントにガジェットが暴れています! 至急、応援を!』

「わかった、すぐに救援を送るから、それまで持ち堪えるんだ。無理はするんじゃないぞ」

通信を切り、ゲンヤはスバルへと向き直る。
無言で頷いたスバルは、即座に勇敢な戦士の顔となって店を飛び出す。
仲間の待つ戦場へ、憎きガジェットのいる戦いの場へとスバルは走る。
その胸に宿る、正義の心のままに。





Ⅳ型の圧倒的な力の前に、エリオはとうとう屈してしまう。
鋭い死神の刃が振り上げられ、幼き槍騎士の首筋目がけて勢いよく振り下ろされる。
その時、颯爽と現れた蒼い少女が、Ⅳ型の胴体に強烈な飛び蹴りを放った。

「とうぅっ!!」

吹っ飛ばされるⅣ型。
その隙にエリオはキャロに助け出され、安全圏へと離脱する。

「スバルさん!」

「キャロ、エリオを連れて下がっていて。こいつはあたしが!」

「はい」

戦闘に巻き込まれてはいけないと、キャロはエリオを担いで撤退を開始する。
一方、態勢を立て直したⅣ型は新たに無数のⅠ型を呼び出し、スバルを囲うように攻撃を開始した。
如何に改造されたスバルの体といえど、群がるガジェットを前にすれば苦戦は必至。
だが、スバルは慌てることなく右腕を天へとかざし、熱い叫びで大気を震わせる。

「セットアップ!」

瞬間、スバルの体が光に包まれ、ガジェット達の遙か頭上。非常階段の踊り場へと転送される。
その姿は、先程までの彼女とは違う。平和を脅かす敵と戦うための決意の衣装、
魔法少女スターズ03の姿だ。

「魔法少女スターズ03!」

魔法少女スターズ03がバリアジャケットの装着に要する時間はわずか1m秒である。ではそのプロセスを説明しよう。
スバルの発した「セットアップ」コードの発信と共に、インテリジェントデバイス“マッハキャリバー”内にプログラムされた
フィールド魔法が起動。スバル自身の魔力を得て、登録されている防護服を生成し、スバルは僅か1m秒でスターズ03にセットアップするのだ。

(そうだ、この防護服があたしの体。奴らを砕くこの機械こそがあたしの武器。
あたしは魔法少女…………スターズ03なんだ)

拳を握り締め、スバルは跳躍する。
ガジェット達は先手必勝とばかりに熱線を乱射するが、スバルは自身に内蔵された26の秘密の1つ“プロテクション”でこれを防御、
弾幕の隙を突くようにリボルバーシュートで敵陣の一部を吹き飛ばすと、砂煙を上げながら着地して、
ガジェットを相手に大立ち回りを演じる。
迫り来るガジェットを拳で打ち砕き、蹴りで薙ぎ払い、破壊されたガジェット達が爆発していく音で戦場は満たされる。
怒涛の勢いで攻めるスバルにⅠ型達は成す術もなく蹴散らされ、残るⅣ型もジリジリで追い詰められていった。





ガジェット達の戦いを見守っていたスカリエッティは、Ⅳ型の敗色が濃くなっていくのを見て、
傍らのウーノに手をかざす。それは、彼の奥の手を起動させる合図であった。

419もしもリリカルなのはが特撮ドラマだったら④:2009/06/28(日) 01:40:28 ID:Kis.uGRI
「ウーノ、AMFを展開するんだ」

「了解。AMF展開」

ウーノの指がキーボードを走り、特殊な信号がⅣ型へと打診される。
それは、あらゆる魔法を打ち消すAMFという結界を発動させるための信号であった。





突如として世界が歪み、体に強烈な重みをスバルを感じ取った。
AMFを展開されたのだと悟ったスバルは防御で攻撃を凌ごうとするが、
俄然、パワフルになったⅣ型の猛攻に耐えきれず、空中高く放り投げられてしまう。

「………ウィングロード!」

叫びと共に蒼いレールが展開し、その上へと着地したスバルは滑空するようにAMFへと突入する。
再び戦場へと舞い戻ったスバルは、Ⅳ型の背後からキックを叩き込み、怯んだ隙に連続でチョップをお見舞いする。
だが、魔法が無効化されたせいで大したダメージは与えられず、逆にⅣ型の攻撃で自身が傷を負ってしまう。
AMFの内部では、ガジェットの能力は相対的に3倍近くまで強化されるのだ。
さしものスバルも本来の力を発揮できない状況では手も足も出ず、徐々にダメージが蓄積して動きも鈍くなっていく。
とうとう固い壁へと叩きつけられたスバルは動けなくなり、Ⅳ型はとどめを刺さんと腕の鎌を振り上げる。
その時、獰猛な駆動音が轟いた。

「リボルバーギムレット!」

解き放たれた螺旋の渦が、Ⅳ型の刃を破壊してスバルを救出する。

「あ、あなたは?」

自身を助け出してくれた人物を見て、スバルは困惑する。
彼女は自分とよく似た格好をしていたからだ。

「あなたはいったい?」

「私の名前は…………ギンガーマン」

反撃に転じたⅣ型を、ギンガーマンは一蹴する。
敵わないと思ったのか、Ⅳ型は内蔵されたステルス機能を発動し、周囲の空間へと溶け込んだ。
だが、ギンガーマンは冷静に消え去ったⅣ型を追撃すると、左腕からエネルギー弾を放ってⅣ型を攻撃し、
ステルス機能を破壊する。

「スターズ03、これであいつはもう消えることができないわ」

「おう!」

立ち上がったスバルは残る力を振り絞ってⅣ型を殴り飛ばし、ギンガーマンもそれに倣う。
右から左から、2人の戦闘機人によって繰り出される攻撃にⅣ型は傷つき、致命的な隙がそこに生まれる。
その隙を2人は見逃さなかった。

「今よ、スターズ03!」

「とぅっ!」

跳躍したスバルに合わせてギンガーマンも地面を蹴り、左腕をドリルへと変形させる。
そして、2人はそれぞれのウィングロードを滑りながら勢いの乗った拳をⅣ型へと振り下ろし、
膨大な運動エネルギーを鋼の体へと叩き込む。

「「ダブル振動拳!!」」

吹っ飛ばされたⅣ型は全身から黒い煙を噴き出しながら痙攣し、大爆発を起こす。
すると、どこからともなく人を嘲るような哄笑が響き渡り、何故か空が真っ黒へと染まっていく。

420もしもリリカルなのはが特撮ドラマだったら⑤:2009/06/28(日) 01:41:13 ID:Kis.uGRI
『はははっ、よくぞガジェットⅣ型を倒したなスターズ03。だが、我々の作戦はこれだけではない。
次はもっと強力なガジェットを送り出し、必ずや君を倒す。覚えておくが良い、ははははっ!!』

現われた時と同じように哄笑を残し、声は消えていく。
すると空は元通りの青空を取り戻し、いつの間にかギンガーマンもいなくなっていた。
遠くでは、ジュニア魔法少女隊であるエリオとキャロが手を振りながら駆けてくる姿があった。

「ギンガーマン…………いったい、何者なの?」

突如として現れた謎の魔法少女ギンガーマン。
果たして、敵なのか味方なのか。
そして、攫われた姉ギンガの行方は?
戦え、我らがスターズ03。スカリエッティの野望を打ち砕くその日まで。




                                                       つづく




〜アイキャッチ〜




次回予告

スターズ03を倒すために送り込まれた新たな刺客。
それは、スターズ03を破壊するためだけに造り出された非情な戦闘機人“ブレイクライナー”だった。
どこに逃げようとも執拗に追いかけてくるブレイクライナーを前にスターズ03は苦戦し、
とうとう変身が解けてしまう。だが、とどめを刺そうとした瞬間、何故かブレイクライナーは苦しみだしてその場から逃げだしてしまう。
果たして、ブレイクライナーの正体とは?
次回、『母? 妹? ブレイクライナーの正体』にセットアップ!

421B・A:2009/06/28(日) 01:43:12 ID:Kis.uGRI
以上です。
頭、湧いたのかな?

ちなみにこのお話は続きません。
そこまで深く突っ込んだ設定は考えていませんし。

422名無しさん@魔法少女:2009/06/28(日) 01:51:34 ID:WzhwKDpg
なんという懐かしさ。GJ!

423名無しさん@魔法少女:2009/06/28(日) 01:52:33 ID:D1iHPcmw
何はともあれとりあえずスバル、

気 づ け よwwwwww

424名無しさん@魔法少女:2009/06/28(日) 03:30:08 ID:9W48nKXk
>421

GJ!・・・・かな?

あのスバラシイ鬱長編の完結後、一発目がコレで
切り替えの早さに(爆)。

425名無しさん@魔法少女:2009/06/28(日) 08:53:49 ID:5fOx4Cng
GJ!!
スバル、気づけよ(呆  byギンガーマンって言われますぜw

426名無しさん@魔法少女:2009/06/28(日) 19:02:41 ID:asCA8Om6
GJ!
スバルが天然すぎるwwwww

ところでギンガマンというスーパー戦隊が実際にあってだね
しかもアレは第1話で主人公の兄が行方不明に……

つーか元ネタぜってえここだろwwwwwwwwwww

427名無しさん@魔法少女:2009/06/28(日) 20:46:51 ID:i/wE5jCM
>>412
元ネタ……自分が分かる範囲だと、

ギンガーマン → ライダーマン

スバル 26の秘密など → 仮面ライダーV3

スバルがカップを破壊 → 仮面ライダー(昭和と平成リメイクで制御できないシーンあり)

エリキャロ → 少年ライダー隊 だと思う

スバル変身 → 宇宙刑事シリーズ

スカちゃん一味 → ショッカー だと思う

第一話で所属組織壊滅 → ハリケンジャー・ブルースワットなど似た様なネタ多数あり。B・A様、どれが元ネタなの?


ていうか、俺、何でこんなに真面目に考えているんだろう……

428名無しさん@魔法少女:2009/06/28(日) 21:14:26 ID:khLEXtr6
表向きは喫茶店 → ゴレンジャーだな。

せっかく敵ボスが「ブレイン」なんだから、大鉄人17が欲しかったぜ。

429名無しさん@魔法少女:2009/06/28(日) 22:32:06 ID:7c.F4n6Y
>>427ー428
おまいら詳し過ぎだw

430名無しさん@魔法少女:2009/06/28(日) 23:03:03 ID:IcHH57no
>>421
次回予告はスピルバンか? 
家族が洗脳されて敵になって、それが元に戻って味方になるっていうと
ヘルバイラ→ヘレンレディ 
くらいしか思いつかん80年生まれ。

431ウルー ◆UtE9cq2Ioc:2009/06/29(月) 01:24:09 ID:5WNiIdQU
そして空気を読まずにエロ投下

注意事項
・エロ
・A's後
・なのは→ユーノ 人によってはユーノ×なのは
・4P

最後の項目がなんかあからさまにツッコミ待ちですが、まあロクなもんじゃないっす
ちなみに前作とはまったく関係のない独立した話です
ではどうぞ

432なのはさんの、ほんとのところ:2009/06/29(月) 01:27:16 ID:5WNiIdQU
 その手のことには疎く、恋愛事についてはまったく呆れた朴念仁っぷり。
 親友達による高町なのはの評価は、だいたいそんな感じである。
 小学4年生にもなるとその辺りのことについて好奇心を持ち始める年頃であり、なのは達仲良し5人組も例外ではない。
もっとも、彼女達の間でその手の話題が出るようになったきっかけは、フェイトが偶然にもクロノとエイミィの濃厚な
キスシーンを目撃してしまい、それについてうっかり口を滑らせたのが原因だったりするのだが。
 それはともかくとして、仲良し5人組の中でそっち方面の話について、もっとも疎いのはなのはである、
“ということになっている”。
「なぁなぁ、なのはちゃん」
「なぁに、はやてちゃん」
「なのはちゃんって、好きな男の子とかいないん?」
「好きな男の子? いるよー、ユーノくんとー、クロノくんとー、ええと、お兄ちゃんとお父さんは……あはは、もう男の子
って年じゃないよねー」
「や、そーゆー意味やなくて……」
 だの、
「ねぇ、なのは」
「なぁに、アリサちゃん」
「結局さ、あんたとユーノってどうなってんの?」
「どうなってる、って?」
「だーっ、もう! ユーノのことどう思ってんの、って聞いてるのよーっ!」
「いたっ、いたいよアリサちゃんっ。うう……どう、って、ユーノくんは大事なお友達だよ?」
「……なんかこう、ユーノが不憫になってくるわ……」
 だの、いつもそんな感じで、無邪気な笑顔を振りまきながらしれっと言っているものだから、親友達による高町なのは評が
そんな形になるのも、無理からぬことではあった。

 ☆☆☆

433なのはさんの、ほんとのところ:2009/06/29(月) 01:28:14 ID:5WNiIdQU
「えへへぇ……」
 自室のベッドの上、なのはは身体を丸めて締まりのない笑みを浮かべていた。
 胸に抱くのは、自作のフェレットさん人形である。当然モデルはユーノだった。粗も見受けられるが、誰に助けを請うでもなく、
1人で作ったということを考えれば十分以上の出来であった。
「ユーノくん、ユーノくん、ユーノくん、ユーノくん、ユーノくん……今度はユーノくんの等身大抱き枕でも作っちゃおうかなぁ」
 人間バージョンの。作るのは大変だろうけど、完成の暁には最高の安眠を提供してくれるに違いない。フェレットさん人形に
すりすりと頬ずりしながら、なのははその光景を夢想する。
「……んー、大きすぎて隠せないかも」
 夢想の結果、いささか無理があることが判明する。
 それに、フェレットの人形ならともかく、抱き枕では誤魔化しきれないだろう。誤魔化す必要なんてないのかもしれないけれど、
それでも今はまだ、隠しておきたい想いがある。
 高町なのはにとって、ユーノ・スクライアという少年は、友達を通り越してすでに心の恋人、否、心の旦那様と言っても
過言ではない存在だった。要するに、
「ユーノくん、だい、だい、だ〜いすきっ!」
 ということである。
 着替えは見られたし一緒にお風呂にも入っちゃったし、挙句の果てには同じベッドで抱き合って眠ったことまであって、
なのはからしてみれば、これはもうお嫁に行くしかないというレベルの事態である。まあ、それらの出来事は全て、まだ
ユーノのことをフェレットだと思いこんでいた時の話ではあるのだが。
 しかして彼は、人間の、同い年の男の子だった。
 年がら年中新婚夫婦みたいにいちゃついている両親の影響か、はたまた兄妹というには仲が良すぎやしないかという
兄と姉が原因なのか、ともかくそういった面子に囲まれて日々を過ごすなのはは、年齢に比して異性への意識が強く
育っていた。
 そこにユーノである。正真正銘のフェレットだと思っていたとはいえ、明らかに尻込みしていた彼に対して自分の
ほうが積極的だったということも恥ずかしさを助長した。なのははいつも通りを装いながらも内心ではユーノのことを
強く意識せざるをえなくなってしまい――それが積もりに積もって、なのはの乙女心を大々的に覚醒させたのだった。
 しかし、なのはがユーノへの溢れんばかりの想いを露わにするのは、自室に1人でいる時だけだ。それ以外の場所では、
ユーノのことを訊かれても知らんぷりだし、それ以前に「コイ? なにそれおいしいの? あ、鯉のあら煮とか
鯉コクとかは好きー」的態度を装っている。“大好きな男の子”を“大好きな友達”に置き換えるだけだから、
そこまで苦というわけでもない。好き、という気持ち自体を隠す必要はなく、そのベクトルを少しズラしてやればいいのである。
 そんななのはの本当の想いを唯一知るのは、彼女の愛機たるデバイス・レイジングハートである。部屋にいる間、ずーっと
色ボケている主の姿を毎日のように見せつけられているレイジングハートは、うんざりを通り越してもはや諦めの境地に
あった。PT事件後からずっと続けている魔法の練習が疎かになったわけでもなく、ましてや管理局での業務や学業に支障が
出ることもなかったため、特に諌めるような理由がないのである。
 それでも、デバイスの身で不躾だと思いながらも、どうしても気になって訊いたことがある。
 なぜその想いを彼に明かさないのか。誰にも悟られないようにしているのか。
 返ってきた愛すべき主の答えは。

「だ、だって……恥ずかしいんだもん……」

 ☆☆☆

434なのはさんの、ほんとのところ:2009/06/29(月) 01:29:12 ID:5WNiIdQU
「はぁ……ユーノくぅん……」
 彼の名を呼ぶ声に、切なげな色が混じる。
 もそもそと起き上がり、なのはは勉強机の上に置いてあるバスケット、そこに敷かれているピンクの布を手に取って、
再びベッドに戻る。それは、ユーノがフェレットとして高町家で生活していた時、寝床として使っていたものだった。
 柔らかいベッドに身を委ねて、なのははそっと、その布を顔に押し当てる。そのまま、すぅっと息を吸った。
「ん、ふぅ……ユーノくんのにおいだぁ……」
 ユーノが高町家から離れてけっこうな時間が経っているし、なのはが毎日のように使っているから、本当はユーノの
匂いなんて残ってはいない。それでも、倒錯的な気分になるのは確かだった。
「ねぇ、レイジングハート……いつものやつ、お願い……」
《……All right, my master》
 ゆっくりとスカートをめくり上げ、少女は自身の大切な場所へと指を伸ばす。触れたそこは、すでに湿り気を帯びていた。
 なのはは、いつものように、彼を想いながら目を閉じた。意識が沈んでいくのがわかる。抵抗せずに、それに身を任せて――。
 再び目を開けた時、場の空気が一変していた。
 それは、普段学校の授業中、マルチタスク訓練の一環として使っているイメージトレーニングだった。レイジングハートが
直接転送してくる仮想データにより、限りなくリアルに近い経験を積むことが可能となる。
 場所はそのまま、なのはの部屋だった。見慣れた、代わり映えしない自室。
 そこに、3人のユーノがいた。
 その内の1人(ユーノAとする)が、覆い被さるようにして、なのはをベッドの上に押し倒す。そのまま、口を耳元に
寄せて囁いた。
「なのはって、本当にいやらしい子だね」
「あ……」
 ユーノの言葉に、ゾクリと、背筋が震える。
「もう、1人じゃ満足できなくなっちゃった? なのはってば、まだ10歳なのに変態すぎるよ」
「ち、ちがう……ちがうの……」
「違わない、でしょ?」
 背後に控えていた、2人目のユーノ(B)が断定した。
「わかってるはずだよね? 僕の言葉は、そのままなのはの言葉でもあるんだよ」
 続いて、3人目(C)が。
 そう、このユーノ達はいずれも本物ではない。なのはの心が作りだした仮初の存在、幻影だ。口にする言葉も、
取る行動も、全てなのはが内心で望んでいるもの。なのはが望む通りに動く、望んだ通りにしか動かない、
操り人形のようなもの。
「ねぇ、なのは。おかしな話だよね……なんにも知らない、純真無垢な女の子のふりしてるなのはが、一番
いやらしくて、どうしようもない変態だなんてさ」
「ひゃっ、あん!」
 なのはを押し倒している1人目が、なのはが望んでいる責め句を囁きながら、スカートの中に手を潜り込ませていた。
「あれ、もうこんなに濡れてる」
「言葉で責められてるだけで気持ちよくなっちゃったんだ? ほんとに変態だねぇ」
「なのはが本当はこんなに変態な女の子だって、ホンモノの僕やフェイト達が知ったらどう思うだろうね?」
「あ……あ……やぁ……やだよぉ……」
「泣いたって駄目だよ。なのはが変態だっていうのは変わらないんだから」
 ピシャリ、と容赦なくなのはの逃げ道を塞いだユーノ達は、三者三様にサディスティックな笑みを浮かべて。なのはが
望んだ通りに、なのはが望んだままの言葉を、その口から吐き出す。
「なのはみたいなイケナイ子には、お仕置きが必要だよね」
「おし、おき……」
 その言葉は、恐ろしく、同時にとても甘美な響きを以ってなのはの心に沁み込んでいく。瞳に浮かぶ涙の奥には、
淫欲の色が混じり始めていた。

 ☆☆☆

435なのはさんの、ほんとのところ:2009/06/29(月) 01:30:11 ID:5WNiIdQU
 ユーノ達に命じられるがまま四つん這いになったなのは。そんななのはの後にユーノが1人、前に2人。
 後に陣取るユーノAはまずスカートを思い切りまくり上げ、次いでなのはの秘所を覆い隠すショーツを勢いよく引き下ろした。
「あっ」
「ほら、いくよっ」
 そのまま、問答無用で――
「はぅ、あぁぁぁんっ!?」
 前座もなしにいきなり、硬く、太い“何か”が、なのはの膣内に突き入れられた。
「あ、あ……! いきなり、そんなぁ……は、あぅん……」
「すごい締め付けてくるよ、なのは……それっ」
「ひっ、いぁあああっ!」
 一度腰を引き、すぐさま、ズン、と押し込む。それを繰り返すユーノAになのはへの気遣いはまったくなく、しかしそれすらも、
なのはが望んでいることだった。
「や、やさしく、はぁうんっ、やさしく、してよぉ……っ」
「優しく? どうして? これはお仕置きなんだよ。そんな必要ないよね、なのは」
「あっ、やぁんっ、んあぁああ!」
 いけないことをしているのだという自覚がある。こんな、イケナイ遊びに耽っている自分を叱ってほしいと、無意識に
思っている。そんななのはの心の内が、ユーノの言動に強く影響していた。
「ほら、なのはっ、なのはのえっちなお汁、溢れてきたよ! じゅぷじゅぷ言ってるの、聞こえるでしょ!?」
「やだっ、やだぁ! いわないでぇ!」
 大好きなユーノに、意地悪なことを言われて、乱暴に扱われて。優しいユーノは、絶対にこんなことは言わないし、しない。
だからこそ、それはなのはが自分自身に課した罰として機能する――はず、だったのだが。
「なのは……喘いでばっかりいないでさ」
「僕たちのことも、気持ちよくしてほしいな」
 ユーノAがなのはを犯す様を眺めていたユーノBとユーノCが、自らの勃起したモノをなのはの眼前に曝け出していた。なのはは
実物を見たことがないのでモザイクがかかっているが、その大きさは確かな存在感を放っている。
「あ、はぁっ! あぅんっ、あ、あぁ、ゆーのくんの、おちんちん……っ、ひ、ぃん!」
 犬のような格好で、後からユーノAに突かれ続けているなのはは、身体を支える両手のうち、まずは左手をゆっくり浮かせて
ユーノBのモノへと伸ばす。ガチガチに硬くなっているそれをしっかりと掴んで、支えとする。同様に、残った右手をユーノCへ。
 突き入れに身を震わせ、喘ぎながら、2本の肉棒を小さな手で掴んで。前後に身体が揺らされることにより、肉棒にも
刺激が与えられる。年の項2桁に達したばかりといった年齢の少年少女の絡みとしては、あまりに扇情的な光景であった。
「ははっ、なかなか良い眺めだね。なのは、そのまましゃぶってあげなよ」
「はぅ、あっ、あぁん! は、い……ん、ちゅ、ちゅぅ……ん、はぁ、っん!」
 より激しくなるユーノAの責めを受け止めながらも、なのはは言われた通りにユーノB、ユーノCへの奉仕を始める。
小さな口をいっぱいに広げて咥え込み、舌を絡ませるようにして舐め、それをユーノB、ユーノCと交互に繰り返す。
 幼さに似合わない恍惚の色を顔に浮かべ、なのはは色欲へと溺れていく。
 自分自身への“罰”は、いつからか、高町なのはという少女に被虐心の種を植え付け、大輪の花を咲かせていた。それが
少女の天性のものなのか、後天的なものなのか――いずれにせよ、なのははユーノに詰られ、犯されることに悦楽を覚える
ようになってしまっていたのである。

436なのはさんの、ほんとのところ:2009/06/29(月) 01:30:52 ID:5WNiIdQU
「ああ、すごいよ、なのは……どんどん締め付けが強くなってくる……」
「ひぅっ、んんあぁうっ! やはぁ……っ!」
「ほら、なのは、お口が疎かになってるよ」
「あふ、ん……ごめん、なさ……ちゅ、んん、んちゅぅ……」
「変態だね、なのは……大丈夫、僕たちが、なのはのこと、もっともっと変態な女の子にしてあげるから」
「あ……ああ……もっと、もっとぉ……んちゅ、ふ、んやぁあぁぁぁっ!」
 なのはの身体が、びくん、と大きく痙攣する。ユーノの肉棒を握る両手に力が入らなくなり、そのまま上体はベッドの
上に沈み込んだ。
 絶頂に達したのだ。
 もちろんユーノAは、そんなことお構いなしでなのはを責め続ける。
「まったく、ダメじゃないか。僕たちはまだまだなのに、一人で先にイっちゃ」
「ひっ、あっ、やぁん! あ、あ、やだっ、やらぁぁぁ! イったばかり、なのぉ! 
やめぇ、やめへぇぇぇぇぇ! あっ、あはぅんぁああぁぁぁぁぁっ!」
 敏感になっている身体は、あっさりと2度目の絶頂に達した。
 この段にきて、ユーノAはようやくなのはから自らのモノを引き抜く。決して満足したわけでもなければ、なのはへの
気遣いなどでもない。
 偽りの存在たる少年3人は、ただひたすらに、創造主の願望を反映することのみを行動理念とする。それはすなわち、
創造主――なのはに、さらなる辱めを与えること。
「なのは」
「ひっ……あ……」
 なのはの表情から窺えるのは、怯えと、それ以上の期待の色。それに応えるように、ニヤリと口の端を歪めるユーノ達。
そう、これからが本番だ。
「なのはは、僕のこと好き?」
「う、うん……すき……だいすき……」
 自分から口に出すのは恥ずかしいから、ユーノのほうから質問させて。恋に臆病ななのはには、今はこれが精一杯だった。
「身も心も、僕のものになりたい?」
「な……なり、たい……」
 ユーノの言動には、なのは自身にも自覚のない深層心理が反映されることもある。ユーノの口から、ユーノの声でそれを
告げられて、なのはの顔は羞恥で真っ赤に染まった。
「じゃあ、さ。僕達に、なのはの全部を、くれる?」
 3人のユーノ、誰がどれを言っているのか、もはやなのはにはわからない。わかる必要もなかった。
「……あ、あげる……」
 羞恥の中に、10歳とは思えないほどの妖艶さを見せる。そこにいるのはもはや、恋する乙女などではなく――
「なのはの全部、ユーノくんにあげる……ううん、違う……もらって、ください……」
 ――淫欲に溺れた、一匹の雌でしかなかった。

 ☆☆☆

437なのはさんの、ほんとのところ:2009/06/29(月) 01:31:53 ID:5WNiIdQU
 ユーノAが、ベッドの上に仰向けになって寝そべっている。つい先ほどまでなのはの中を突いて突いて突きまくっていた
肉棒にはやはりモザイクがかかっていて、しかし、天に向かって力強く屹立している。
 イったまま脱力して動けないでいたなのはを、ユーノBとユーノCはまず残っていた服を全て剥いで、生まれたままの
姿にした。その後、両側から抱き上げ、ユーノAの上に誘導する。
「じゃあなのは、自分で入れてみて」
「う、うん……はぁっうんん!」
 愛しい太くて硬い棒に手を添えて自らの陰唇に宛がい、そのまま腰を下ろす。肉棒がなのはの内面を擦り上げ、それだけで
なのはは軽い絶頂に達してしまった。そのまま、ユーノの上に倒れ込む形になる。
「はぁ……はぁ……ゆーの、くぅん……ゆーのくんのおちんちん、んっ、ぜんぶ、はいったよ……」
「よくできたね、なのは。でもまだ、腰振っちゃダメだよ」
「あう……」
 くねくねと腰を揺らし始めていたなのはだが、ユーノAが両手でお尻をがっちりと掴んで、それを許さない。
「さて、次は僕の番」
 ユーノBはそう言って、なのはとユーノAとの結合部に手を伸ばす。
「ひゃんっ」
「大洪水だねぇ」
 指で掬いあげたなのはの甘蜜を、ローション代わりに自分のモノへと丹念に塗り込んでいく。そうしてから、今度は
濡れた指を――
「ひっ、いあぁ! そっ、そこだめぇ!」
 ――なのはの菊門へと伸ばす。数度、穴の周囲を撫でるように愛撫してから、ゆっくりと中へと進入させる。なのはの
アナルは、然したる抵抗もなく異物を迎え入れた。
「あはぅ、んひぃ! やっ、あぁ、らめ、らめぇ!」
「さて、こんなものかな」
 解すように何回か出し入れしてから、指を引き抜く。続いて、指の何倍も太い肉棒を、狭い菊の窄まりへと
半ば力任せに押し込んだ。
「ふっうああぁあぁぁぁぁぁっ!!」
 指とは比べものにならない圧迫感に、なのはが大きく背中を反らせる。
 事前に塗りたくっておいた愛液が潤滑剤代わりになり、ユーノBの肉棒は意外なほどスムーズになのはの後ろの穴を
犯していった。そう時間がかかることもなく、ユーノBのモノはなのはの中に入りきった。
「あ……あ……はっ、あぅ……」
「前後両方同時って初めてだよね。どう、なのは?」
「気持ちいいのは確かみたいだね。おまんこの締め付け、すごいよ」
 ユーノBとAの言葉に、なのはは応えることができない。なのはの小さく幼い身体は前後から容赦なく犯されている。
初めての経験の前にまるで余裕なんてなく、金魚のように口をパクパクさせるだけで、気持ちいいかどうかなんて、
わかるはずがなかった。
(ああ……でも……ゆーのくんが、そういってるなら……)
 そういうことなんだ。ぼんやりとした頭の中で、思う。ユーノは、なのはの心の奥底までを映す鏡のような
ものだった。なのはは、この場所で、ユーノに犯されている間、決して自分に嘘をつけない。
「……ち……い……」
「ん? どうしたの、なのは」
「……きも……ち、いい……っ! きもち、いいよぉっ! う、うごいてっ、おかしてっ、なのはのことめちゃくちゃにしてぇ!」
 それは、なのはの、心からの懇願だった。
 しかしユーノ2人は無情にも、そんななのはの願いをすぐには聞き入れない。
「そうしたいのは山々だけどね。君はどうする?」
 声をかけられたのは、残る1人、ユーノCである。
「ああ、僕は後からでいいよ。せっかくだからなのはの鳴き声、楽しみたいしね。今口を塞いじゃうのはもったいないよ」
 嗜虐的な笑みを浮かべながらのユーノCの言葉に、なのははまた自分の身体が熱くなるのを感じた。
「わ、わたしっ、いっぱいなくから! えっちなこと、たくさんいっちゃうから! あ、んんぅ、だ、だからっ、ゆーのくんっ」
「わかってる、ちゃんと聞いててあげるよ。だから思う存分、犬みたいに鳴いたらいいよ……僕だけの雌犬さん」
 ユーノCが言うと、同時に。

438なのはさんの、ほんとのところ:2009/06/29(月) 01:33:16 ID:5WNiIdQU
「ひっ、ひゃあああああっ!?」
 ユーノAとユーノBが、タイミングを同じくして動いた。
「あっはぅああぁぁぁ! すごっ、しゅごいよぉぉぉっ! こわれちゃうぅぅぅっ!!」
「いいよ、壊れてもっ! もし壊れちゃったら!」
「僕が魔法で治してあげるから! それで、何度でも壊してあげるから!」
「あぁん、ふぇあぁぁぁっんぁぁぁ! こわしてっ、いっぱいこわしてぇぇぇぇぇ!」
 同時に、時に交互に。一方が強く、一方が弱く。両方が弱いかと思えば、次の瞬間にはどこまでも激しく。1人による
責めとは比べ物にならないほどの緩急のつけ方、そのパターンの多さになのははひたすら翻弄される。
 さらに、前後で異なる突き入れの角度。なのはの中で肉壁越しに肉棒同士がぶつかり合い、抉るような刺激を与える。
今のなのはには、それすら快楽としか感じられない。
「ああっ、はうぁあ! いっちゃう、いっちゃうよぉ、またいっちゃうのぉぉぉっ! ふぁああああぁぁあああっ!!」
 すでになのはは、イきっぱなしと言って過言ではない状態だった。前で一突きされる度にイき、後で一突きされる度にイく。
その度に意識が白く染まり、何も考えられなくなっていく。その様は、まさに雌犬と呼ぶに相応しいものだった。
「なのはっ、なのはは僕のこと好き!?」
「すきっ、すきぃぃぃ、ゆーのくんだいしゅきぃぃぃぃぃっ!」
「じゃあ、僕のおちんぽは!?」
「んあぁっ、おちんちんっ、おちんちんだいしゅきぃっ! あのねっ、わたしねっ、はぁうん! 
ああっ、もう、おちんちんなしじゃいきてけないよぉぉぉぉぉっ!!」
 前後の穴だけでは飽き足らず、ユーノAの両手はなのはの未成熟な胸とその頂点でカチカチになっている乳首へと伸び、
ユーノBは背中から手を回して、なのはのクリトリスを弄る。
 性器である秘裂、すっかり第二の性器と化した菊穴、さらには敏感な3つの突起を同時に弄られ責められ犯され、なのはは
限界を大きく超えて昂ぶっていく。
「あ、あ、あああああっ! おまんこも、おしりもぉ! おっぱいもくりちゃんもぉっ! 
ぜんぶ、ぜぇんぶ、わたしのぜんぶっ、ゆーのくんのぉぉぉっ! ひあっ、んゃああぁあああああぁぁぁっ!!」
 一際大きな快楽の波が押し寄せて――なのはは、意識を失った。しかしそれはほんの一瞬のことで、お構いなしに
ピストン運動を繰り返す前後の肉棒による刺激で、すぐに覚醒を促される。
「あっ……あっ……あ、はぁん……」
 ビクンビクンと痙攣する身体は、変わらずに快楽を感じつつも、なのはにはもはや嬌声をあげる体力すら残っていなかった。
 しかし、3人のユーノによる凌辱はまだ終わらない。なのははまだ、満足していないのだ。
 それまで傍観者であったユーノCの手から、翠色の魔力の鎖――チェーンバインドが伸び、なのはの細い首に巻きついた。
「はっ、う……な、に……」
 それはさながら、首輪のようで――ユーノCが、鎖をぐいっと手元に手繰り寄せる。
「あぅっ……いたい、よぅ……」
「よく似合ってるよ、なのは。ふふ、本当に犬みたいだ」
 悪辣な言葉は、しかしなのはの心を傷つけることはなく、甘美な響きをもって沁み込んでいく。ぞくり、とした。
「そろそろ、僕も気持ち良くしてほしいかな」
 ずい、と目の前に差し出される、太くて大きな肉の棒。それだけでなのはは、自分が何をすべきなのか理解した。
「はい……」
 愛しくてたまらないそれを、残った最後の穴、口で咥え込む。
「ん、んんっ……ちゅ、じゅる、んちゅぅ……」
 上の口と、下の、前後の口。全てがユーノの肉棒を咥え込み、全てがユーノに犯されている。それが、なのはには
たまらなく、幸せだった。
 いつか、本当に、こんな風になれたなら。
 口も、おまんこも、アナルも、全ての処女を大好きなユーノに捧げて。身も心も、すべて彼のものにしてもらって、
毎日愛し合う。そんな日々を、心に思い描いて。
 それはとても、幸せな光景だった。

 ☆☆☆

439なのはさんの、ほんとのところ:2009/06/29(月) 01:36:00 ID:5WNiIdQU
「……なのは。なのはってば!」
「ふぇ!?」
 いきなりの大声に、なのはは飛び上がりそうになった。
「ゆ、ユーノくん、ひどいよ。そんな、いきなり大声出して……」
「いや、何度呼びかけても返事がなかったからなんだけど……」
 抗議はあっさりと返されて、なのはは、あう、と顔をうっすらと赤くした。
 管理局本局の自販機コーナーのひとつ。ユーノとなのは以外に人影のないこの場所で、2人はベンチに並んで座っていた。
特に待ち合わせたわけでもないのだが、お互い仕事上がりにばったりと出くわせて、今に至る。
「珍しいね、そんなにボーっとして。体調悪かったりする?」
「う、ううん。それは大丈夫」
 ユーノの優しい気遣いになのはの心は高鳴るが、それ以上に申し訳なさを感じてしまう。
(うう……やっぱり昨日のはちょっと、激しすぎたよね……)
 思い出して、また顔が赤くなる。
「顔赤いけど、熱でもあるんじゃ……」
「な、ない! ないよ!」
 ユーノくんにお熱なんです、なんて口が裂けても言えなかった。恥ずかしすぎる。
 それにしても、となのはは思う。思うだけならよかったのだが、昨晩の過激な自慰の影響でいろいろ心が緩んでいる
せいか、つい口に出してしまっていた。
「ユーノくんに優しくされると、なんだかむずむずする……」
「え」
「え? あ、ああっ!?」
 気付いた時には後の祭りだった。あわあわと両手を振るなのはと、どんよりと影を背負うユーノ。
「それって……僕、普段そんなに冷たいかな……」
「ち、違う、違うの! そうじゃなくてー!?」
 あの意地悪でドSなユーノ達は、なのはの妄想の産物である。本物のユーノがあんな人ではないことは、
なのはもちゃんとわかっている。
 じゃあ、あんな明らかに別物なユーノくんでオナっちゃうわたしってなんなんだろう、やっぱり変態なのかな、
ド変態なのかなわたし、と別方面に思考が転がっていくなのはである。
「ほ、ほら、わたしって叱られて伸びるタイプだから!? あんまり甘やかされるとダメになっちゃうというかですね!」
 テンパっておかしな口調になりつつあるなのはだが、それなりに効果はあったらしい。
「……えっと、そうなの?」
「そ、そうそう! だからユーノくんは、わたしに対してはもうちょっと意地悪なぐらいがちょうどいいんだよ、うん!」
「ま、まあ、なのはがそう言うなら頑張ってみるけど……」
 なんとか誤魔化せた、となのははホッと一息つく。
 しかしその誤魔化しも、半分ぐらいは願望が混じっている。なのはは、ユーノに意地悪なことを言われたり、意地悪なことを
してもらいたいのだ。
(ほら、あれだよ……男の子って好きな子ほどいじめたくなるって言うし。男の子と対の存在である女の子なら、好きな子にほど
いじめてもらいたくなるって思ってもおかしくないよ、うん)
 そうやって、どう考えても無理のある論理で自分を納得させる。それじゃダメだとわかってはいるのだ。ちゃんと自分の気持ちを
真正面から正直に伝えなくては――妄想は妄想のまま、現実になるなんてことは、ありえないのだ。
 いやまあ気持ちを伝えてもユーノが3人になったりはしないだろうけれど。
(ちょっと……ほんの、ちょっとだけ……)
 勇気を、出してみようか。一歩、踏み出してみようか。
「なのは?」
「ひゃうっ!? ご、ごめんなさい、わたしまたっ」
「いや、まあ……ねぇ、意地悪ってどのくらいがいいのかな」
 ユーノの珍妙な問いに、ふぇ? となのはは間抜けな声を漏らした。
「や、さすがに限度はあるでしょ?」
「え、えーっと……」
 これはチャンスなんじゃないかと思う。勇気を出すなら、一歩を踏み出すなら、ここではないか。
 恋する乙女は、意を決した。
「た、大抵のことなら、大丈夫だよ。チェーンバインドで首輪とか……」
「え?」
「違います違います言葉の綾ですごめんなさい! そ、そうじゃなくて……」
 ついさっきまで飲み物を飲んでいたはずなのに、喉はカラカラだった。口の中は渇きに渇いて、唾すら飲み込めない。
「だいじょうぶ、だよ。わたし、その……」
 それでも、言う。言うと決めたのだ。ほんのちょっとの勇気だけど、これがきっと、これからに繋がっていくから。

440なのはさんの、ほんとのところ:2009/06/29(月) 01:36:59 ID:5WNiIdQU

「……ドM、だから……」

「…………」
「…………」
「……あの、なのは」
「ど、ドMは“どちらかというとM”の略ですごめんなさいー!?」
「あっ、ちょ、なのは!? なのはーっ!?」
 脱兎のごとく。なのはは逃げ出した。運動音痴ななのはとは思えないほどの速さである。
 背後からかかってくるユーノの声を振り切るように走って走って走って。なのはは思う。
(ううっ……ユーノくん限定で、って言えなかったよぅ……)
 何かがズレていた。

 そんなこんなで、今日も明日も、恋する少女は走り続ける。

「あうっ!?」
 転んだ。



 おわり

441ウルー ◆UtE9cq2Ioc:2009/06/29(月) 01:40:06 ID:5WNiIdQU
なのはさんの切ない片思いを書くはずがなぜかこんなことになっていた。リアルポルナレフとはこのことでしょうか…
たまにはこんな感じに脳内桜色のなのはさんがいてもいいんじゃないでしょうか。StSの頃には20人超えのユーノくんに輪姦される妄想とかしててもおかしくない!

ではこれで。

442名無しさん@魔法少女:2009/06/29(月) 07:43:41 ID:/zU5MRTQ
>>441
面白かったです! 一番槍GJ〜。いいね。エロいね。

443名無しさん@魔法少女:2009/06/29(月) 08:12:42 ID:DBOy89ug
>>441
GJ! エロいよエロいよ。最高だよ

444名無しさん@魔法少女:2009/06/29(月) 08:55:40 ID:dWFz/ffM
まさにドMななのはさん…!
エロいエロすぎる、
可愛すぎるぜこんちくしょう

んで結局ユーノ(本体)とにゃんにゃんするのはいつなんですかwwwww

445サイヒ:2009/06/29(月) 17:59:00 ID:yTa23fOo
なんとか今月中に間に合った不倫カリムの話など。
クロノ×カリム。クロノがエイミィと結婚しているけど、カリムと不倫関係。エロ。
短めです。

446痕跡:2009/06/29(月) 17:59:47 ID:yTa23fOo
 合わせた唇から、紅茶の味がした。
 さっきまで、自分とクロノが飲んでいた味。薫り高いが、飲み慣れた味。
 そんな味より、もっと感じたい味がある。
 カリムは舌を伸ばし、口づける相手の唾液をすする。
 暖かい唾液が、口に流れ込んできた。まるで酒のように、頭が酔っていく。

「ん……んぅ……」

 クロノの頬に手を伸ばしなおも強く唇を貪るうち、密着状態の腰を軽く突いてくるものがあった。視線を落とせば、
ズボンの前が膨らんでいる。
 服の上からでも分かる大きさに、カリムは思わず唾を飲み込んだ。
 愛する人の男の象徴。指で硬さを、舌で味を、胸で熱さを、存分に感じて愛し尽くしたくてたまらない場所。
 しかし、そういう長閑なことをしている時間は今日のカリムには与えられていなかった。
 クロノとの情事は、たいていあわただしい。
 二人とも多忙なうえ、周囲にはお茶会をしていると思わせなければならないため、数時間かけてゆっくり睦み合うこ
とは、ほとんどできなかった。
 今日も与えられた時間は、せいぜい二十分がいいところ。
 前戯を悠長にしている暇は無い。

「提督、ベッドに……行きましょう」

 唇と身体を離し、カリムは褥に誘う。
 頷いたクロノだが、その場から動こうとせずに口だけを動かした。

「騎士カリム、今日は……その……」

 自分から声をかけてきたくせに、クロノはどこか気まずそうに言葉を濁す。
 カリムは自分から、クロノが言わんとしていることの答えを口にした。

「大丈夫な日です。ですから、全部私の中にください」

 何度となく繰り返してきた問いと答え。
 クロノは事前に必ず、カリムの中に出していいかどうか確認する。
 当たり前といえば当たり前な問い。それでも、聞く度にカリムの心にどうしようもない痛みが走る。
 自分はどれだけ情を交わしても、クロノの子供が産めない。
 彼は妻子ある身で自分と彼の関係は表向きはただの友人なのだから、妊娠どころか愛し合っていることを他人に知ら
れただけでも何もかもが終わる。
 そのことを理解しながらも同時に悲しむのは、自分の惰弱以外の何物でもなかった。はっきり寝取ってしまおうとす
る意思すら持てないのだから、いつまでもずるずる肉体だけの関係が続くのも無理はなかった。

「わかりました」

 カリムの言葉にもう一度頷いたクロノが、今度こそ寝室に向かって歩き出す。カリムも後に続いた。
 ベッドの脇に立ったカリムは、手早く法衣を脱ぎ捨て白い裸身を晒した。いかにも焦ってはしたない仕草だが、実際
一秒でも早くクロノの身体が欲しかった。
 クロノも提督服を脱いで全裸となり、ベッドに横たわる。もう一度口づけしようとした時、眼に入るものがあった。
 クロノの胸の中心よりやや上。そこに、赤い噛み跡がはっきりと残っていた。
 ふっ、と熱に浮かされていた頭が冷えた。
 前に二人が交わってから、一月近い時間が流れている。この痕が、カリムがつけたものであるはずがない。
 この標しは彼の妻、エイミィ・ハラオウンがつけたものにほかならない。

447痕跡:2009/06/29(月) 18:00:43 ID:yTa23fOo
(…………どんな人、なのかしら)

 会ったことは一度も無い。
 写真だけは見たことがあるが、その顔をつとめて思い出さないことにしていた。こんな関係になる前にクロノから聞
いた彼女の話についても、完全にに忘れることにしていた。
 それでもなぜか、頭の中では彼女とクロノが愛し合っている姿が容易く浮かび上がった。
 愛の言葉を囁き、全身で絡み合い、深い所で愛し合う。彼女はそれに、なんらやましさを覚えなくていい立場なのだ。
 胸が激しく痛み、涙さえ零れそうになった。

「騎士カリム?」

 動きを止めてしまったカリムに、クロノがいぶかしげな顔を向けてくる。

「気分が悪いのですか」
「……なんでもありません。少し、考え事をしていただけです」

 泣きそうな顔を見せないようにうつむきながら、クロノの胸に顔を埋めた。
 クロノの匂いに少しだけ心が安らいだが、同時に眼の前にエイミィがつけた痕がくる。
 上から自分の痕を重ねようかとも思ったが、カリムは瞼を閉じて視界から消す方を選んだ。
 眼を閉じたままであろうと、クロノの顔も身体も脳裏に容易く思い描ける。クロノの上に覆いかぶさると、胸の突起
同士がぴったりとくっついた。
 男性のものも興奮すると血が通って硬くなるし、性感も多少あるらしい。胸を擦りつけるように動かすと、クロノが
くぐもった呻きを上げた。
 カリムの乳房もクロノの胸板でたわみ、内側にある雌の神経が刺激される。

「あ……はぅん……」

 まだ快感は緩いが、カリムも声を上げてしまう。胸から下半身へ、じわりと熱が伝っていく。熱はそのまま動きに変
わった。
 腰を揺らして、カリムは性器同士を擦り合わせる。
 入り口が触れ合っているだけなのに、子宮の底まで絞り上げられるような快感が来る。

「くふぁ……提督の、熱くて硬いです……!」

 クロノも一方的に受身なことに我慢できなくなったのか、カリムの胸を手で包む。
 しこりきった先端を二本の指でくじき、残りの指で根元をぎゅっと掴む。少し痛いぐらいの強さだが、クロノがして
くれるならなんであろうと気持ちいい。
 逆の胸には、口が当てられた。果実を味わうように、歯が立てられる。といっても、強いものではない。胸の柔らか
さだけを愉しむかのように、表面がやや歪む程度。
 反対側の乳房に比べると、なんとも物足りない。もっと強くしてほしいと、はしたなく口に出そうとした時、いきな
り強く噛まれた。

「ひぅん!?」

 鋭い痛みと、同じぐらいの快感が走る。
 クロノが口を離した後には、真白い乳房の上に真っ赤な歯型がついていた。
 なおも場所を変えては、クロノは痕をつけていく。まるで食べられているようだと、頭のどこか冷静な部分が思った。
 一度噛まれる毎に、カリムにもクロノを食べたい欲望がつのっていく。それも口でではなく、女の場所で。
 乳首を噛まれた瞬間、ついに欲望は口から溢れた。

448痕跡:2009/06/29(月) 18:01:33 ID:yTa23fOo
「クロノ提督……もういいですから……早く、してください」
「……まだ早すぎませんか」

 カリムを気遣う眼をしながら問うてくるクロノに、カリムは首だけ振って答えた。
 たしかに、準備はまだ足りていない。秘裂はぬかるんでいるが、奥まで染み渡ってはいなかった。
 それでも、もう待てない。一刻も早く繋がりたい。
 まだためらっているクロノの唇を、むしゃぶりつくように吸う。そのまま強引に、腰を押しつけた。

「ふあああ……」

 やはり湿り気が足りておらず、肉を掻き分けられると痛みに思わず声を上げる。それでも強引に、カリムは最後まで
腰を落としきった。
 傷ついて血が出てもかまわない。むしろそれをどこかで望みながら、カリムは腰を揺らし続けた。

「やぁっ……あ、ああ……!!」

 律動のテンポに合わせて嬌声が漏れた。誰かが部屋の近くを通れば聞こえるかもしれない。なんとか口だけは閉じた
が、その分だけ腰が激しさを増した。
 締めたり捻ったりすることもなく、ただ勢いだけの単調な前後運動。快楽はひどく薄いくせに、身体も心も欲してい
る。

(ああ、そうか)

 ぼやけた頭で悟る。
 繋がっている時間だけ、クロノの女であるのは、この世で自分一人になれるからだ。
 理解した瞬間から、なんとなく痛みが薄れてきた。ますます遠慮が消え、男の上で浅ましく腰を振る。
 ようやく間に合った水気が、ぐちゅぐちゅと音を立てた。
 それ見計らっていたかのように、クロノも腰を動かしだす。

「ああっ、あっああっ!!」

 突き上げられた瞬間、涙が目尻から流れた。
 悲しみではない悦楽の涙は、とめどなく落ちていく。
 同時に、頭から色々なことも抜け落ちていく。
 立場も、不倫の背徳も、いつか来る終わりも何もかも忘れて、ただの女になる時間。今だけは、素直に幸福になれる。

「あふっん!! クロノ、提督……もっと強く、抱いて……!!」

 声を出してはいけないという思いはどこかに消え去り、カリムは望むことをそのまま口に出す。
 すぐに腰に回された手が、ぐっと押さえ込んできた。
 それでも挿入運動は止めないから、子宮の入り口が連続で突き回される。
 もはや声も出ない。仰け反り天井を仰いで、カリムはひくひくと身体を震わせた。
 視界に閃光が走る。一度始まった絶頂は、連続で襲ってきてはカリムの肉体を打ちのめしていく。
 飛びそうな意識の中、一言だけはっきりと聞こえる言葉があった。

「くっ……! だし、ます……!!」
「くださいっ! ていとくのもの、いっぱいっ!!」

 次の瞬間、子壺の中で灼熱の液体が爆ぜた。

「ああああああぁぁぁぁ!!!!」

 一人では行けない高みで、カリムは至福の瞬間を味わった。

449痕跡:2009/06/29(月) 18:02:51 ID:yTa23fOo
          ※




「ではこれで」

 身支度を整えたクロノが、会釈して去っていった。
 一人残されたカリムも脱いでいた法衣を身に着ける。そのまま何をするでもなくぼんやりとベッドに腰を下ろして
いた。
 身体の火照りが引いていくにつれ、股の間が冷えていく。軽くティッシュで拭っただけの場所から、熱を失った精
が少し零れてきた。
 カリムは法衣の裾から手を忍び込ませ、一本だけ膣に浅く入れる。
 行為後の敏感な膣は、すぐに異物に反応して収縮した。ぴりっと甘い痺れが走り、身体が震える。

「ん……」

 そのまま指を動かしたくなる誘惑をこらえ、カリムは零れ出た精液だけをすくった。
 ハンカチで拭うこともせず、指についたクロノの名残をじっと見つめる。

「……孕んだりしたのかしら」

 クロノに、一つ嘘をついた。
 今日は危険日というわけではないが、実は安全日から少しだけずれている。
 これまでにも何度か完全に危険日ではない日に、カリムは偽ってクロノの精液を子宮に注いでもらっていた。
 身体の一番奥に精を放たれることは、何物にも変えがたい至福であり、嘘をついてでも欲しいものであった。
 なにより一人の女として純粋に、クロノの子供が欲しい。彼と一つになった証を、形として残したい。
 しかし同時に、赤子を孕むことに恐怖もカリムは覚えていた。
 愛する人の子供を授かったが最後、自分達の関係は終わる。
 父親について黙秘を貫けば、クロノに害は及ばないだろう。それでもカリムが父無し子を産んだという事実は隠し
様が無い。
 聖王教徒にあるまじき不行跡として、教会騎士の地位は追われるだろう。子供もけっして幸せな道は歩めないに違
いない。周囲の誰からも、もしかしたら父親からも祝福されないかもしれない。
 カリムのエゴだけが産む存在。いけないことだと分かりながら、欲することを止められないもの。同時に、恐れを
抱き続けなければならないもの。
 クロノとカリムの関係が、そのままの形になったような子供。

「あなたは……こんな女の子供として生まれてきたい?」

 返事のあるはずのない問い。
 それでもしばらく、カリムは男が残していった物を見つめ続けた。




          終わり

450サイヒ:2009/06/29(月) 18:03:56 ID:yTa23fOo
以上です。
不倫時空もぼちぼち締め時ですかね。
ネタはまだ数本あるんですがうまくまとまらない話ばっかりなもんで、もう潔く終わらせるべきかなと考えていたり。
二人の関係に決着がつく話と、後日談の二作で終了予定。
今年中に書けたらいいな。

451名無しさん@魔法少女:2009/06/29(月) 20:03:17 ID:9nmC/vRA
>>450
GJ!
なんというか、重婚時空と違って、どうやっても幸せになれそうもないですね、このカリムさん。
でもこのまま子供を孕んでいたらどうなるんだろう。続きを期待して待ってます。

452名無しさん@魔法少女:2009/06/29(月) 23:27:24 ID:WxWLboWw
ああああ! 不倫カリムキタァァァァァァ!

しかも、まさかの隠し子フラグ!?
やばい、これはやばいwww
家庭崩壊か!? はたまた隠れて子供出産か!? それとも思い切って妻との離婚を迫るか!?
不倫時空ももう終わりが近いというのは哀しいが、これはラストまで目が離せません。


GJっした!! 相変わらず氏の書く不倫カリムは最高です!!

453CRR:2009/06/30(火) 00:01:20 ID:KdbxZygw
何だかお久しぶりですが小ネタです。

・フェイトメイン【ギャグ的壊れ要素あり注意!】
・エロくない一発ネタ

ではドゾー

454CRR:2009/06/30(火) 00:04:16 ID:KdbxZygw
海鳴のハラオウン家のリビングに、腕を組んで唸りながらうろうろするフェイトがいた。
もうかれこれ一時間もこんな事を続けているフェイトに、幼い少女姿のアルフが流石に突っ込みを入れる。

「早く決めちゃいなよフェイト……腹に入れば何でも一緒だって」

「そういうわけには行かないんだよアルフ……だってせっかく久しぶりに二人に会えるんだよ?」

今日の夕方、エリオとキャロがハラオウン家に遊びに来るのだ。
自然保護隊で頑張る二人と久しぶりに会うということで、ありったけのもてなしがしたい。
二人が満足してくれるような、とびっきりのご馳走を出したい。
そんな思いが、フェイトを更に悩ませる。

「だったらさぁ、管理局の一般向けサイト行ってみれば?」

「……え、何で?」





ハラオウン3分クッキング





―――――空間モニターに、【時空管理局ファミリページ  時空管理局レシピ】の文字と可愛らしい構成のアイコンが並ぶ。
アルフによれば、一般の人に管理局への親しみを持ってもらうためのお遊びコンテンツなのだとか。
その割には、本局・ミッド地上本部をはじめさまざまな役職・階級・所属の管理局員自慢のレシピが、
もう1000ページ分にも達しようとしていた。

「サイト管理人のアドレスがシャーリーのサブアドレスだ……何やってるんだろう……」

ソファに座ったフェイトがため息をつきながらもページを進めると、なるほど確かに役に立ちそうだ。
心温まる家庭料理からワイルドな肴まで、さまざまな料理のレシピが並んでいる。
そのレシピ達の中には、いつの間にかフェイトのよく知る人物たちが提供したレシピまで混ざっていた。



新暦7×年○月▲日
〜今日のオススメ〜
ホットキャラメルミルク(1人分)
提供:高町なのは一等空尉(代筆 高町ヴィヴィオちゃん)

ざいりょう:おさとう   100グラム
      おゆ     50㏄
      ぎゅうにゅう 120㏄
作りかた
1:おなべにさとうを入れて、火にかけてさとうをとかします。
  茶色っぽい色になるまでかきまぜないでください。
2:茶色になってあわが出て来たら、火を止めておゆを入れます。
  (注:この時、高温の砂糖液が飛び散って大変危険ですので、
     お子さんが作るときは大人の方が付いてあげて下さい。 by高町一等空尉)
  これで、ちょっとにがいけどおいしいキャラメルソースの出来あがりです。
3:出来たキャラメルソースをカップに入れて、ふっとうしたぎゅうにゅうを入れます。
  かるくかきまぜれば出来あがりです。

一言:わたしは、なのはママが作ってくれるキャラメルミルクが大すきです。
   おいしいのでみんなものんでみてください。
   みんなも作ってア・ラ・モード(はぁと)!

455CRR:2009/06/30(火) 00:07:28 ID:KdbxZygw
「……なんというクッキンアイドル」

写真入りで紹介されるハイクオリティなレシピに、フェイトは半分呆れてしまった。
しかし文面と写真から滲み出るヴィヴィオの可愛さは健在。というかより一層パワーを増している。
フェイトの心にどストライク。何だか急に会いたくなった。

「よし! 今度なのはとヴィヴィオに会いに行こう! ……じゃなくて、レシピレシピ」

少し寄り道をしてしまったが、何とか軌道修正した。
そのままページを進めると、今度は何やら家庭的な上に詳しいレシピが。
これは期待できそうだと開いてみると……



新暦7×年□月●日
〜今日のオススメ〜
筑前煮(4人分)
提供:八神はやて二等陸佐
材料:鶏モモ肉  200g(鶏肉の下味:酒・しょうゆ各少々)
   ゴボウ    100g
   レンコン   100g
   ニンジン   100g
   ゆでタケノコ 150g
   コンニャク 1/2枚
   だし汁(1番だし) カップ2杯半
   酒     大さじ2
   砂糖     大さじ3
   しょうゆ   大さじ3
   みりん   大さじ4
   サヤインゲン 50g
   しょうゆ   大さじ1
   油     少々

作り方
1:鶏モモは一口大の大きさに切り、酒としょうゆで下味を付けておきます。
2:ゴボウ、レンコン、ニンジン、タケノコは全て乱切りにします。
3:コンニャクはスプーンか手で一口大にちぎり、熱湯でサッとゆでて臭みをとります。
4:サヤインゲンはゆでて半分に切ります。
5:鍋に油を熱し、下味をつけた鶏モモを炒めて、一旦取り出します。
6:次に乱切りにした野菜とコンニャクを加えて炒め、鶏モモをもどし、だし汁を加えて煮立てます。
7:アクをすくい取り、火を弱めて酒、砂糖、しょうゆ、みりんを加え、煮汁が1/3量位になるめで煮つめます。
8:最後にサヤインゲンとしょうゆを加え、サッと煮ます。これで出来上がりです。

一言:いやー懐かしいわ。
   初めて守護騎士たちに会った頃によう作ったのを思い出します。
   ヴィータは一口食べてなぜか顔染めとったなぁ……まぁかわええからええんやけど。
   (止めてくれよはやて!! 私にも上司面とか立場ってもんがあるんだよぉ…… byヴィータ三等空尉)
   みなさんも是非試したってください。
   美味しい 楽しい 料理はミラクルやで!!

456CRR:2009/06/30(火) 00:11:27 ID:KdbxZygw
「……はやて、さすがに20代になって『味楽る!ミ○カ』は痛いと思うんだ」

苦笑いを浮かべながら、フェイトは更にレシピを読み進めていく。
すると、懐かしの『機動六課』の文字を見つけた。
そういえばあそこでの食事もなかなか美味しい物だった。
もしかしたらこれはかなり有力なレシピになるのでは……と思い。フェイトはページを読み進める。



新暦7×年×月■日
今日のオススメ
スパゲッティ・ナポリタン(2人分)
提供:元機動六課スタッフ

材料:スパゲッティ 乾麺2500g
   玉ねぎ        5個
   ピーマン 10個
   ウィンナー 40本
   ケチャップ 2L
   砂糖 大さじ3と1/3
   生クリーム 300㏄
   茹で汁 お玉10杯 (約1L)
   オリーブオイル   適量
   塩    適量
   おろしにんにく   大さじ1と2/3

作り方
1:たっぷりのお湯に塩とオリーブオイルを入れてパスタを茹でます。
  玉ねぎ・ピーマン・ウィンナーは食べやすい大きさに切っておきます。
2:業務用の大鍋に玉ねぎとウィンナー、おろしにんにくを入れオリーブオイルで炒めます。
  玉ねぎがしんなりしたらケチャップと砂糖と生クリームを入れてさらによく炒めます。
3:少し長めに茹でたパスタと茹で汁、ピーマンを大鍋に入れて2分ほど炒めます。
  味を見て塩やケチャップを追加します。
4:お皿に盛ってパセリをふりかけて出来上がりです。

一言:スバル・ナカジマ二等陸士(当時)とエリオ・モンディアル三等陸士(当時)用スペシャルレシピでした。
   きっと機動六課当時の活躍はこの食事から生まれたのでしょう。
   みなさんももりもり食べて元気にがんばってくださいね!



「……え、スパゲッティって乾麺一人前100グラムとか150グラムとかだよね……?」

モニターを前に、フェイトは開いた口がふさがらなかった。
材料自体は普通だったが、量があまりにもすばらしすぎる。
とは言え『エリオ用スペシャルレシピ』とあれば、とりあえずメニューとしては一個確保であろう。
少し肩の荷が下りたフェイトは、気分を変えてドリンク系レシピを覗いてみた。
目に留まったのは、自分と同じファミリーネームが二つも書いてある記事。

457CRR:2009/06/30(火) 00:15:29 ID:KdbxZygw
新暦7×年◎月▽日
今日のオススメ
グリーンティ(1人分)
提供:リンディ・ハラオウン総務統括官(代筆 エイミィ・ハラオウン通信司令(育児休暇中))
材料:緑茶葉    3グラム
   砂糖     ティースプーン10杯
   ミルク    50㏄
   お湯     適量

作り方
1:"ユノミ"(ティーカップではありません)に適量のお湯を注ぎます。
  普通のお茶葉なら熱めでもいいですが、高級な茶葉が手に入ったときはあまり熱すぎるお湯を使わないようにするとGood!
2:ユノミのお湯を、茶葉を入れた"キュウス"(無ければティーポットで代用してください)に入れます。
  これによってユノミが温まり、より美味しく頂けますよ!
3:抽出したお茶を注いで、後は砂糖とミルクをぶっこんじゃってください!
  これでリンディ・ハラオウン特製グリーンティの完成です!

一言:なのはちゃん(高町一等空尉)やはやてちゃん(八神二等陸佐)は顔をしかめますが、
   ミルクと砂糖が絶妙なハーモニーを奏でて美味しいですよ。
   ウチの家族はよく飲みます。そうだ、これを飲みだしてからフェイトちゃん(T・ハラオウン執務官)の胸が大きくなったような……? 
   きっとあのソニックでインパルスなバディの源はこのグリーンティだね!
   美容と健康効果もあるかもしれないこのメニュー、一度お試しあれ!



「……えいみぃぃぃぃぃいいいいいいいいいい!?!?」

「どうしたフェイト、大声出し……うぉあ!?」

アルフがフェイトの異変に気づいた時にはもう遅かった。
モニターを開いたままで、フェイトはキッチンへとダッシュ。
きらりと光る、獲物を狙うケモノのような鋭い目には怒りの炎と羞恥の涙が見える。
手には相棒バルディッシュ。『Load cartridge』とか聞こえたけどキニシナイキニシナイ。

「エイミィっ!! 人に黙って何書いた―――――!!」

「え、ちょ、まま待って私魔法使えなアッ―――――!!」



おわり。

458CRR:2009/06/30(火) 00:18:36 ID:KdbxZygw
以上。元ネタは海○自○隊の公式サイト。
スパとお茶は分量適当です。最後のグリーンティは是非誰か試してあげてください。

ではさようなら!

459名無しさん@魔法少女:2009/06/30(火) 00:33:02 ID:7C1smzZw
こらこら、N○Kはどうなったwww
そして作者は間違いなく10代……ん、誰か来たようだ

460名無しさん@魔法少女:2009/06/30(火) 00:33:57 ID:17cxpb/M
お久しぶり。そしてGJ
そういえば○衛隊のカレーのレシピは世の奥様方に好評だという噂を聞いたことが

461名無しさん@魔法少女:2009/06/30(火) 00:39:10 ID:YRymrXyw
GJ!!です。
ここで、サイトにアクセスできないはずのスカ博士から昔作ったレシピが来てたらよかったと思うw
料理は科学さ!的な感じでwww

462名無しさん@魔法少女:2009/06/30(火) 08:40:48 ID:uwnRgkHQ
GJっす。
料理とかだとロッサの出番か?

463名無しさん@魔法少女:2009/06/30(火) 20:18:51 ID:16xNgTmY
まあ適量なら抹茶にミルクと砂糖入れるのは美味しいですよ
個人的にはホットよりアイスの方がすきですが

464246 ◆mQRQhBgEu6:2009/07/01(水) 00:38:04 ID:e9cJceL6
前回感想レスありがとうございました。
何とか六月までに三話を投下したかったのですが、暦は七月になってしまいました。毎度遅くてすみませんorz
四話が過去最長になってしまったので現在ちょっと削っているところです。
とりあえず三話投下します。絶望世界はまだまだ先です。
以下ご注意を。
・ユノフェイ、フェイトさん←なのはさん、なのはママとヴィヴィオなお話です。
・鬱展開鬱エンド。誰も助かりませんし誰も救われません。
・物語の進行上、亡くなってしまう方もいらっしゃいます。
・オリキャラ注意報発令中。
・フェイトさんは病みます。なのはさんは少しだけ病みます。
ではでは。

465Cursed Lily:2009/07/01(水) 00:41:37 ID:e9cJceL6
「――もう十年だよ? もうすぐ十一年。もう二人とも大人なのに、このままじゃずっと何にもないままになっ
ちゃうよ。本当にそれでいいの?」

 起動六課最後の日。確か彼にそんな事を言ったと思う。

「いきなり呼び出して何話すのかと思ったら……お願いだから勘弁してよ……」

 ここ数年、同じ様な事をずっと言い続けてきた。それに対する彼の反応はいつも決まっている。面倒くさそう
に溜息を吐き、あからさまに嫌な顔をして頭を掻く。
 その反応が、フェイトは心底嫌いだった。だから思っていた以上に意地になっていたのかもしれない。
 たまたま彼の機嫌機嫌が悪い時に切り出して、余計なお世話だと怒鳴られた事もあった。仕事の為に無限書庫
へ行き、まだ何も話していないのに警戒されてしまう事も少なくなかった。
 理由はフェイトにだって見当がついている。会う度にそんな話題しか持ってきていなかったのだから、誰だっ
て嫌になってしまうだろう。それでもフェイトは諦める事は考えていなかった。
 あの日も同じだった。わざわざパーティーを抜け出して彼を呼び、いつもの様に顔をしかめている彼に向かっ
て、フェイトは愚直に自分の想いを伝えようとしていた。

「なのはの事、好きなんでしょ? なのに何で告白しないの? なのはだって絶対待ってるのに」

 正直、なのはは誰にでも笑顔でいる様な子だったからはっきりとしたところは分かっていない。それでも、彼
が心の底からなのはの事を想っているのは知っていた。想像でも妄想でもなく確信として。
 無限書庫の激務で彼が疲れ果てている時、なのはが訪れただけで見違えるほどに元気になった時の姿を知って
いる。
 たまの休日、せっかくだからと二人分の映画のチケットを渡そうとして拒否されて、その翌日に彼がこっそり
なのはを誘っていたのだって知っている。
 なのはが大怪我した時だってそう。誰よりも長い時間看病を続けて、にも関わらず仕事を放棄する事は一度も
なかった。後から理由を聞いて、照れ隠しのように頬を掻きながらなのはが喜ぶと思わなかったからと言った彼
を知っている。
 そして何よりも似合っていると思った。
 いつも変わらなく温かいなのはの笑みは、他の誰といる時よりもユーノ・スクライアの隣にいる時が一番輝い
て見えたのだ。
 だから、見続けたいと思った。
 なのはにこれから出会う沢山の幸せを、より多く彼の隣で感じて欲しかった。
 それなのに――。

「私ね……ずっとフェイトちゃんの事――」

 その想いも願いも希望も、全てが意味のないまやかしでしかないと知った時。なのはに、ずっと気づかなかっ
た想いを口にされてしまった時。なのはの想いを受け止めようとも理解しようともせず、その泣きそうな顔に背
を向けていた。
 なのはの呼び止める声。それに振り返る事なんて全くせずに。


Cursed Lily
-第三話-

466Cursed Lily:2009/07/01(水) 00:45:35 ID:e9cJceL6
 帰りのホームルームを経ての一日の大半を過ごす学校の終わりは、朝以上に活気に溢れていた。
 ある者はやっとの事で解放されたと、チャイムと同時に担任への別れの言葉だけを残して教室を飛び出してい
く。またある者はそのまま教室へ残り、同じ様に残っている友人達と談笑を始めている。他にも家に真っ直ぐ帰
る者や、これから塾へと向かい更に己を高める者。子供達の数だけ、様々な光景がそこにはあった。
 ザンクド・ヒルデ魔法学院――そこで学業に勤しむヴィヴィオはと言うと、大まかには教室に残り友人達と談
笑する方へと分けられるだろう。より細かく言うならば、放課後の予定を決めるための相談中だ。

「これから?」
「うん。これからみんなでケーキでも食べに行きたいなって。それでヴィヴィオちゃんも良かったらなんだけど」
「え、えっと……どうしよう……」

 入学式での一件以来友人となったエクジェスが、ヴィヴィオよりもほんの少しだけ高い位置にある瞳を向けな
がら問うてくる。
 ヴィヴィオにとっては願ってもない事で、拒否の言葉なんて思いつかない程に嬉しい事。だがその意思に反し
て今すぐにでも頷かないのは、我が家の家長であり母親の高町なのはの厳しい言葉があったから。

「都合、悪いかな? もしかして塾とか? あっ、もしヴィヴィオちゃんに予定あったら今度にしようかって話
してたから遠慮なく言ってね」
「塾はないけど、寄り道しちゃ駄目ってママが……」
「家、厳しいんだ。そう言えばヴィヴィオちゃんのママって――」
「あっ、うん! あのねっ、時空管理局の教導官なの。すっごい強くて優しいの」

 母の事を聞かれ、ヴィヴィオは自然と胸を張っていた。
 時空管理局の教導隊と言えば、ミッドチルダでなくとも有名だ。母が頑なに隠すために実際には見た事は無い
が、雑誌にも載った事があるとか。きっと、エース・オブ・エースの称号は伊達ではないのだ。
 加えて、子供達の中には武装隊入りを目指す様な子もいる。そんな子供達には武装局員に指導を行う教導官は、
雲の上の存在と言っても言いすぎではない。一瞬にして皆の視線を集めてしまうのも当然だった。
 そんな思わぬところで話題に上がってしまった母の話によって、放課後の相談の名目だった雑談はそれぞれの
家族の話に変わっていく。
 話の中で分かったのは、エクジェスの父親が武装局員で、その父親の事をエクジェスがとても好きであるとい
うこと。
 休日の休みに遊びに行った事や、家に帰った後に一緒にゲームをする事等。父親との思い出を語る友人の表情
には柔らかい笑みがあった。
 だが、ヴィヴィオも負けてはいない。一体何に張り合うのかはよく分からないが、基本は母の自慢。スペック
ならば、エクジェスの父親を遥かに凌駕しているだろう。それから毎日一緒に風呂に入り、手を繋いで寝ている
事。母は怒ると厳しいけれど、とても優しい事。執務官であるフェイトを加えて、母が二人もいる事などなど。
 ヴィヴィオとエクジェス。お互いに好きな人の事を離す表情は誇らしげで、あまりに感情を込めてしまってい
る所為か揃って頬がほんのりと赤く染まっていた。

「あーうるさい! 二人ともパパとママが好きなのはよーく分かったから、そこでストップ!」
「あ、ぅ……」
「ご、ごめん……!」

 否定は出来ない。二人揃って顔を更に真っ赤にし、唇を引き結ぶのが何よりの肯定だった。
 エクジェスはいいもん、と指摘した友人から顔を逸らし頬を膨らませる。その反応を面白がり、声を出して
笑う友人達にエクジェスは強引に話題を戻そうとしていた。
 戻す話題とは、ヴィヴィオが母の話をする直前。つまりケーキのお誘いだ。
 しかし、ヴィヴィオはまだ答えを出せていなかった。分かっている。ケーキはかなり魅力的だ。母のお叱りと、
ケーキの誘惑。怒った母は非常に怖い。想像するだけで、天秤は問答無用に真っ直ぐ帰宅する方向に傾いてしま
いそうになる。それを無理やりにでもケーキの方へ傾ける為の材料は、先日何かあった時の為にと持たせてくれ
たお小遣いとこれが友人からの誘いであるという事。
 ついでに悪魔の囁きのオマケ付きだ。そう、断れなかったと上手く言い訳できれば問題ないのだ。

467Cursed Lily:2009/07/01(水) 00:47:04 ID:e9cJceL6
「ケーキ、行く」
「ほんと? ママ大丈夫?」
「うん。夕ご飯までに帰れば何とか」
「よし! じゃあ早くいこ!」

 行き先も、そこへはどれくらい時間がかかるのかも聞く暇なく、エクジェスは腕を取って走り出していた。

「待ってよ! そんなに急いで! それにそこ遠いの!?」
「すぐ近く! でもっ、早くしないとケーキなくなっちゃう! だからヴィヴィオちゃんも急ぐの!」
「わ、分かった……!」

 走り出してから数分。先頭にエクジェス。その背を追いかけるヴィヴィオ。その更に後ろには他の友人達が全
力で走っていた。
 だが、ここで驚愕の事実。
 血は繋がらなくともやはり親と子は似てしまうものなのか。それとも自分のオリジナルにあたる歴代の聖王陛
下からの遺伝なのか。
 既に転びそうになる事数回。二番手に位置していたヴィヴィオは、現在最後尾でわき腹に痛みを覚えながら走っ
ていた。
 自身の運動能力の無さを目の当たりにしつつ、やっとの思い出たどり着いて見れば、そこにあったのはヴィヴィ
オと同じくザンクド・ヒルデ魔法学院の制服を着ている学生達の長蛇の列。

「うわぁ……これ、結構並ぶの大変そう……」

 友人の呟く声に、時間は大丈夫かと慌てて時計を確認する。全力で走ってきたのだ。時刻は学校を飛び出して
からまだそれ程経っていない。
 だが安心なんて出来ない。店に入りケーキを食べて自宅に帰る。その時間までにアイナは料理を作り終わって
しまうのではないだろうか。その時間までに、母が返ってきてしまうのではないだろうか。
 走った後の汗は、いつの間にか冷や汗に変わっていた。連絡をしなかった事が悔やまれる。学校から出てしまっ
ては、携帯端末を持っていないヴィヴィオには連絡の取りようがなかった。

「ヴィヴィオちゃん、大丈夫?」
「う、うん平気」

 今更帰るとはとても言えない。
 ヴィヴィオが友人の誘いを断るには、少しばかりまだ時間が足りなかったのかもしれない。


* * *

468Cursed Lily:2009/07/01(水) 00:50:05 ID:e9cJceL6
「――イトさん! あのっ、フェイトさん……!」
「っ!? あ、あぁ……ごめん、ティアナ。何だっけ?」
「この辺りでいまいち言っている事が分からない所が……」
「えっと……これ? この辺りはね、簡単に言うと――」

 まるで、ツギハギを縫い合わせたよな笑顔だった。
 考える事全てがあの日の事ばかり。
 今こうやってティアナを一緒に仕事をして、彼女の質問に答えているその瞬間もなのはに告白されてしまった
時の事が頭から離れないでいる。
 どうすればあの日の事を無かった事に出来るのか――。
 謝罪などではなく、それだけが思考を埋め尽くしてしまっている。親友だと思っていたなのはの気持ちから逃
げてしまった事以上に、謝罪する事すら考えていない自分自身を嫌悪した。
 そんな状態でまともに仕事をする気が起きる筈もなく、フェイトはティアナに休憩を言い渡して席を立つ。
 ティアナが何かを言いたげにしていた気がしたが、気づかなかったフリをして背中を向け、それ以上の言葉を
遮断する。――それが、今日一日の間に数回繰り返している行動だった。
 通路に出て、扉が完全に閉まる気配に自然と溜息が飛び出した。そのまま壁に背を預けたくなるのをどうにか
堪えて歩き出し、フェイトの向かう先は戦艦クラウディアの外。
 転送ポートを乗り継ぎ、何をする訳でもなく空の見える場所で視線を宙に固定して約十分。
 その十分間にどうにかまた一時間動く気力をかき集め、ティアナの元に戻る。後少しで定時だ。今日は疲れた
から早く終わりにして寝てしまおう。そう思っていた。

「ごめんねティアナ。続けようか」
「は、はい!」

 度重なる休憩の繰り返しに、ティアナは戸惑っている。それでも返ってくる大きな返事が、寝不足気味の頭に
は痛い。
 勿論、悟られぬように表情を変えずにやり過ごす。ティアナの質問に出来る限りいつも通りである様にと心が
けながらヒントを与え、ここ数日の間に溜まり初めてしまっていた自分の仕事を並行して片付けていた。
 そしてそのまま定時まで。
 何度も体調を気遣ってくるティアナを無理やりに帰宅させ、息苦しさにシャツのボタンを外して自室のソファ
に横になる。
 今は誰もいない。しばらく何も考えずにいよう。そう思い目を瞑って、扉の方向から不意の声を聞いた。

「――あ、あのっ……フェイトさん、ちょっとよろしいでしょうか……?」

 意識の外からの呼び声に、腕で目を覆うようにしていたフェイトの肩が大きく揺れた。慌てて身を正して声を
方へ視線を動かせば、眼鏡の奥の瞳に不安に似たものを湛えているシャーリーが立っていた。

「すみません、一応呼び出しはしたんですがお返事がなかったもので……もしかして、どこか具合悪かったりと
かしないですか?」
「大丈夫。問題ないから。それで、何かな?」
「は、はい。えーとですね……お願いと言いますか、よろしければって感じなんですが。フェイトさん、最近お
疲れみたいですので、たまには息抜きなんてどうかなと思いまして。その口実です」

 シャーリーの手にあるものを見たその瞬間、身体は勝手に硬直していた。
 目の前にあるのは紅い宝石。見間違える筈なんてない。残っていた気力を壊すソレは、紛れも無くなのはの大
切なもの。
 シャーリーに気づく様子はない。なのはとの事は誰にも話していないのだから当然だった。ティアナ同様フェ
イトを気遣っている表情こそが、更に追い討ちとなっていく。

「なのはさんもヴィヴィオがいるからって早く帰ってるみたいじゃないですか。だから、なのはさんとお話でも
したら良い気分転換になるかなぁと」
「そ、そうなんだ……なのは、早く家に帰ってるんだ……」
「この頃はちゃんと仕事片付けて帰ってるって言ってましたよ。さっきも連絡したんですけど」

 ここ数日、なのはと連絡を取る事は出来なかった。何回連絡を取ろうとしても、聞くのはなのはの不在を報せ
る言葉だけ。
 持ち歩いているかどうか分からない携帯電話は、電源が切られたままだった。なのはのデスクの端末へメール
もした。当然の如く返信はなかった。
 それなのに、シャーリーとは普通に話している。その事実に心が軋む。
 悲しみと戸惑いと自己嫌悪と後悔と。
 当然の事だと分かっているのに、なのはを傷つけたのは自分だと理解しているつもりなのに、心はまるで自分
自身が傷つけられたかの如く無責任に落ち込んでいた。

469Cursed Lily:2009/07/01(水) 00:53:06 ID:e9cJceL6
「やっぱり、私が行った方がいいですか?」
「いいよ。丁度なのはとも話したかったしね」

 感情を表情にはせず、シャーリーの言葉に笑みを作る。
 このまま何もしないなんて事は出来ない。だから丁度良かったのかもしれない。
 レイジングハートを持っていけばなのはに避けられる事もない。それに、こうやって口実を作っていれば、卑
怯な自分も逃げたりは出来ないから。
 シャーリーから受け取ったレイジングハートが、記憶しているよりも重たく感じた。動かなくなりそうな脚を
強引に前へと動かしなのはの元へと向かう。
 クラウディアからなのはのいる教導隊のオフィスまでは、時間にしてほんの数分。転送ポートですぐの距離だ。
 その数分の間に、鼓動は歩いている間でも分かるくらいに跳ね上がっている。背中は、汗でシャツが張り付い
てしまう程に。
 落ち着けと心の内で何度も己を叱咤しながら、目的地である教導隊のオフィス前でフェイトの歩みが止まった。
 既に業務を終わらせた者や、業務がまだ残っている者。見覚えのある顔と知らない顔。
 業務に関係ない事が殆どとは言え、比較的この場へ訪れる回数の多かったフェイトを気にする者はそう多くな
い。立ち止まる者ともなれば皆無と言ってもいいだろう。

「ひ、久しぶり……なのは」

 その中で一人だけ。肩に下げたバッグのショルダーベルトを握り締めて、なのははこちらを見つめていた。
 なのはの姿を見つけたその時から、目の前は真っ白になっていた。ここに来るまでの短い時間、まず何を話す
かを考えていた筈なのに、なのはの登場で漂白された思考はまともに動いてはくれない。
 何度も唇を開き、その度に何か言葉を発しようと試みる。だが結局は叶わず、唇は引き結ばれてしまう。
 結局は言葉を紡ぐのを諦め、代わりになのはに一歩でも近づこうと歩き出そうとする。
 多分、なのはも動けないでいる。だから自分から。そう思ったのだ。

「あっ、レイジングハート持ってきてくれたんだ。もぅ、言ってくれれば取りにいったのに。ごめんねわざわざ」

 そんな決意を踏みにじる様に、なのはが笑う。予想外の事に、疑問符さえ出てこなかった。何も変わらない。
普段通りのなのはがそこにはいた。
 なのはとの距離は歩数にして五歩程。フェイトが埋めようとしていた五歩の距離を小走りで埋め、レイジング
ハートが主の元へ返却される。
 俯き、愛しむかのように紅いコアの表面をなのはの指が撫でていく。一通り気になる所が無いのを確認したの
か、レイジングハートを定位置に戻したなのはは、そのままフェイトの横へと歩き一言。

「ありがとうね、フェイトちゃん」

 どうしてそんな風に笑っていられるのだろう。
 すぐ近くにある満面の笑みをとても正視していられず、フェイトはなのはから顔を背けた。
 なのはが何を考えているのかが分からなくなる。気にしていない筈がないと思っていた。なのはは弱くないけ
れど、何事にも傷つかない程強い訳じゃない。傷つくときは傷つくし、泣く時は泣く。普通の女の子だ。
 だから、こんな風に笑顔を見せてくるなんて考えもしていなかった。

「もしかして他に何か用なのかな? ヴィヴィオもう学校から帰ってるだろうし、早く帰ってあげたいなって思っ
てるんだけど……」

470Cursed Lily:2009/07/01(水) 00:54:42 ID:e9cJceL6
 少しだけ困ったような口調でなのはが言う。
 フェイトが答えられないでいると、待つ事を止めたのかごめんと一言謝って、そのままフェイトの横を通り過
ぎて去ろうとする。
 慌てて振り返り、なのはの背中を視界に捕らえた。なのはが振り向く様子は無い。恐らく本当に帰ってしまう
つもりなのだろう。なのはの歩みには、一切の迷いも存在していなかった。
 駄目だと思った。このまま行かせてしまったら、二度となのはと話が出来なくなる。
 だから思い切ってなのはを呼び止めた。呼び止められたなのはの肩が僅かに揺れ歩みが止まる。しかしそれも
一瞬だけ。再び歩き始めたなのはは、もうどれだけ呼んでも立ち止まってはくれなかった。
 別れ際、聞こえた謝罪の意味は何だったのだろうか。
 段々と見えなくなるなのはの後姿に、今度こそ何をすればいいのかを見失った。多分、もう何もかも駄目なの
かもしれない。多分、それだけの事をしてしまったのかもしれない。
 来る前よりも重たい身体を引きずるようにしてクラウディアに戻り、フェイトは自分の気が済むまで自分自身
を呪い続けた。
 どれくらいそうしていたかは分からない。立ち上げっぱなしだった端末を落とそうとしたところで、誰かから
の呼び出しがあった事に気づいた。
 呼び出し元の名前を見て、フェイトの目が大きく開く。
 履歴には、ユーノ・スクライアと表示されていた。


* * *


「じゃあ、ヴィヴィオちゃん。また明日」
「うん、また!」

 行きとは違い、帰り道は皆バラバラだった。エクジェスは自宅が近いらしく、レールウェイ乗り場へと向かう
ヴィヴィオや他の友人達とは違う方向へと歩いていく。
 その背中に何となく寂しさを感じながらも見送って、ヴィヴィオも帰路へ。
 予想以上に美味しかったケーキですっかりと満たされてしまった腹には、これ以上何かが入りそうにはなかっ
た。
 良く甘いものは別腹だと耳にするが、現実に胃袋が二つある訳ではない。願わくば帰宅までに少しでも腹が空
けばいいのだが、この分では今夜の夕食は満足に食べられないのは確実だった。

「アイナさん、怒っちゃうかなぁ」

 形となった不安が、換気の行き届いたレールウェイの車両の中で消えていく。
 窓の外、見上げた空はすっかり暗くなってしまっている。車両の中を見渡せば、ヴィヴィオと同じく帰宅途中
の大人達が数え切れない程に。皆、疲れた様な顔をしている気がした。
 そのままレールウェイに乗って一時間と言ったところだろうか。いつもの最寄り駅に降り、家までの距離を少
しでも腹が空く様に走った。
 家に着き、いつもよりもやけに大きく頑丈そうに見える扉を見上げヴィヴィオが一人頷く。意を決して扉を開
け、帰宅の報せを声高らかに。
 ヴィヴィオの予想通り、リビングからの夕食の良い香りが小さな鼻を刺激した。玄関を開けた時よりも慎重に
リビングへと近づき顔を出し、アイナはどこにいるのかと視線を巡らせる。

「あれ……なのはママ?」

 アイナはどこにも見当たらない。代わりに、テーブルに母がエプロンを身に着けたまま寝息を立てているのを
発見した。
 今日は早かったのだろう。予想外過ぎる事態にヴィヴィオの喉が生唾を飲む。多分、恐らく、かなり、これは
まずい気がした。
 母の眠るテーブルには、既に今夜の夕食と思えるものが並んでいる。そのどれもがエプロンを身に着けている
母が作ったであろう事を想像するのは容易い。
 寝ている母は熟睡しているのか、近寄っても起きる様子がない。そのまま起こさない訳にもいかず、出来るだ
け無理やりにならぬように気持ち小さめに声をかけてみた。母が目を覚ましたのはややあってから。

「ぁ……ヴィヴィオ、帰ってきたんだ」
「う、うん……ただいま。今日、早かったんだね。アイナさんは……?」
「今日はもう上がってもらったよ。いつもママが帰ってくるまでお仕事させちゃってるし、ママもたまにはママ
らしい事しないとね」
「そうなんだ……えーと――」

471Cursed Lily:2009/07/01(水) 00:56:46 ID:e9cJceL6
 曖昧に笑うヴィヴィオの口は重たかった。今日の夕食があまり食べられない事。それをどう切り出せば良いの
か。いつ切り出せばいいのか。そのタイミングを計りかねていた。
 アイナの料理だからと蔑ろにするつもりは決してなかった。きちんと理由を言って、ちゃんと翌日に食べるつ
もりだった。だが、せっかく早く帰宅した母の料理となると、やはりどうしても別物に感じてしまう。
 今日友達と寄り道をして、ケーキ食べちゃったからご飯はあまり食べられない。たったそれだけを言う事が難
しかった。
 更にヴィヴィオが言葉を紡げない理由である、テーブルに並んでいる料理の数々。
 中心で存在を主張しているサラダと、その周りで小分けにされているおかず達。その全てがヴィヴィオの食べ
やすいようにと小さめにカットされていた。
 見た目にもアイナの作るものとは全然違う、母の料理。……無理やりにでも食べようと思った。

「……ママの料理、美味しそうだね」
「そう? 良かったぁ。今日はママお料理頑張ったんだ。ほらっ、もう夜遅いから早く食べないと。あっ、ちゃ
んと手洗ってからだからね」

 言われたとおりに手を洗い、フォークを持つ手が止まりそうになるのを無理やり動かして、ぎこちなくもヴィ
ヴィオが母の料理を口に運ぶ。
 母の料理は何も今日が初めてじゃない。起動六課にいた時も、まれだったけれど時間が空いた時に何度か食べ
た事がある。今の家に住むようになってからはもっと多く。
 それでも緊張はするものなのか、肩に力をいれたまま母はじっとこちらを見続けていた。
 自分の言葉に一喜一憂する母の姿。見続けられる事も相まって、食べづらさは増していく。出来るだけ食べら
れる内に食べてしまおうと、いつも以上に急いで手を動かした。慌てなくても良いよと母が笑う。それに益々何
も言えなくなって、いつしかヴィヴィオは完全に無言となっていた。
 味はあまり良く分からない。一口食べるたびに、腹が痛くなってくる感覚。母が気づかない筈も無かったのに。

「美味しくなかったら、無理して食べなくていいんだからね」
「そ、そうじゃなくて……ママの料理美味しいよ……?」
「だから無理しないでって。やっぱり、アイナさんのご飯の方がヴィヴィオは好きかな?」

 駄目だった。これ以上嘘を吐き続けも意味はなかっただろうし、嫌だった。

「友達と、みんなで帰りにケーキ食べちゃって……それで――」
「そっか」
「ごめんなさい」
「いいよ。そんな謝らなくたても。友達の方が大事だもんね。でも、遅くなるなら連絡してくれるとママ嬉しかっ
たかなぁ。ヴィヴィオがお腹壊しちゃう方が大変なんだから」
「……うん」

 頷いて、ヴィヴィオはフォークを置いた。
 母はすぐに手際よくラップをかけ始めた。その大部分が冷蔵庫に仕舞われるが、持ちそうにないものは次々と
ゴミ箱に捨てられていく。捨てられているのは、全てが見た目で分かる程に手の込んでいたものばかり。

「明日はちゃんと食べるからっ」
「だからいいって。そんなに気にする事じゃないんだよ? ね、それよりお風呂入っちゃおう、ヴィヴィオちょっ
と汗臭いし。汚い子は友達にも嫌われちゃうんだから」

 申し訳なさに気持ちは沈んだまま。
 やけに元気な母に背を押され、バスルームへと連れられる。半ば強引にブラウスを脱がされ、母がブラウスに
鼻を押し当て苦笑い。あまり気にならなかったけれど、走った後だったからだろう。そう理解してしまうと、途
端顔は熱を持ち始めてしまう。
 ブラウスを取り返そうと、母に手を伸ばした。それを届かない位置に持ち上げて、母が意地悪く笑う。
 どうにも出来ず、それを黙って見ている事も出来なかった。頬を膨らませた様子でヴィヴィオがバスルームへ。
いつの間にか暗い気分はどこかに消えてくれていたけれど、ヴィヴィオ自身は全く気づいていなかった。
 遅れてバスルームへ入った母が、全く気持ちのこもっていない謝罪を繰り返す。それを知らないと突っぱねた
ところへ襲い掛かってきたのは突然のシャワーの水流だ。

472Cursed Lily:2009/07/01(水) 00:58:10 ID:e9cJceL6
「頭洗っちゃうからね。動いちゃ駄目だよ」

 振り返れば、シャンプーのボトルを手にしている母がすぐ後ろで膝立ちになっていた。
 ヴィヴィオも大人しく座りなおし、髪を洗ってくれる母を待つ。すぐに母の手を頭に乗せられた。力加減は強
すぎず弱すぎもせず、丁度いいくらいの気持ち良さ。

「目、閉じないと痛くなっちゃうよ」
「大丈夫だよ。ヴィヴィオ、目開けてシャンプーくらい出来るもん」
「ほんとかなぁ」
「ほんとだよ。もぅ……フェイトママじゃないんだから」

 多分、フェイトの名を出した時だった。ピクンと一瞬だけ。気づいたのが本当に不思議な程に些細な震えだっ
た。
 気になって振り返ろうとして、それを頭を押さえつける母の手に妨げられた。先程よりも力の込められている
洗い方。シャンプーが目に滲みて、それ以上目を開けられる事が出来なくなってしまう。
 まるで、それ以上の言葉を避けている様。理由は無いけれど、違和感とすら呼べない些細な疑問が思考の隅に
現れていた。

「……ママ?」
「ん、なぁに? ヴィヴィオ」
「えっと――」

 だが、所詮は些細な疑問。感じていた違和感と胸のモヤモヤは、こちらの表情を覗き込もうとする母の気配に
消えてしまう。どうにか言葉にしようとしてみても、シャワーに泡が流されると同時に疑問までもが排水溝へと
吸い込まれていく。
 勿論錯覚だ。流れるシャンプーの苦さに閉口しそうになりながら、ヴィヴィオの唇は何かを紡ごうとしている。
しかし何を言えば良いのかが分からない。母が今何を考えているのかも。
 髪を洗い終わり、身体をスポンジで擦られ、お返しにと母の長い髪を洗っている時。観察する様に眺めてみた
母の表情は、いつもと変わらない様に見えた。

「ね、ヴィヴィオ」
「あっ、動いちゃ駄目!」
「ごめんごめん。あのねママ、ヴィヴィオの学校でのお話聞かせてほしいなぁ」
「学校?」
「うん。毎日どんな事勉強してるとか、友達と休み時間にどんな話してるのとか。何でもいいんだ。聞かせて欲
しいの」

 ヴィヴィオが洗い易いように頭を下げ、時折気持ちの良さそうに吐息を漏らす母が言った。
 何でもいい。そう言われたとおりに、ヴィヴィオは学校の事を話し始める。髪を洗い終わり、自分よりも大き
な母の背を力いっぱいスポンジで擦っている時も。一緒に浴槽に浸かっているいる時も。
 後ろから抱きしめられ、柔らかい母の胸に少しだけ恥ずかしさを覚えながらもヴィヴィオは話すのを止めなかっ
た。母が嬉しそうに顔を綻ばせて聞いてくれていたから。

「なんか、なのはママ急に優しくなった気がする」
「えぇ、ママいつも優しいよ。優しくない?」
「そうじゃないけど、学校始まってから……前より優しくなったよ」
「うーん、そんなつもりないんだけどなぁ……。でも、多分毎日ヴィヴィオが楽しそうだからかな」

 毎日学校に行っている姿が嬉しいと。
 友達が出来た事を、その友達とどんな事を話すのかを想像してしまうと。
 今みたいに、学校での話を聞かせてくれるのが幸せだと。
 後ろから抱きしめる力を強くして、頬を擦りつけながらそんな母の言葉を聞く。突然そんな事を言われたヴィ
ヴィオはまともに反応できず、顔は熱くなってくるばかり。それに気づかない様子で、母は言葉を重ねていく。
 その間、母はずっと笑顔だった。風呂から上がり、母に塗れた身体を拭いてもらっている間も。一緒にベッド
に横になり、抱きしめあっている間も同じ。
 幸せそうに。
 悩みなんて何一つ存在しないように。

473246 ◆mQRQhBgEu6:2009/07/01(水) 01:00:49 ID:e9cJceL6
以上です。ありがとうございました。
とりあえず、次回ユーノ君登場フラグと高町家の夕食の風景をお送りしました。
今作、食事シーンが大量に含まれていますが家族の風景だと思っていてください。
最近、逆獣姦するなのはさんとかなのはさん処女争奪トーナメントとか酷い妄想が浮かんでばかりですが、
何とか四話は七月中に投下したいと思います。
ではでは。

474名無しさん@魔法少女:2009/07/01(水) 01:04:56 ID:NtZR4Dgs
>>473
全体的にものすごく暗い……乙。

>逆獣姦するなのはさんとかなのはさん処女争奪トーナメント
なにそれ超みたい。

475名無しさん@魔法少女:2009/07/01(水) 19:15:21 ID:t3t.kNw2
>>473
恐ろしすぎて読む勇気がないが応援してる。投下乙

>逆獣姦するなのはさん
えっ、犯されるんじゃなくて犯す方かいwwww

476名無しさん@魔法少女:2009/07/01(水) 20:07:50 ID:2gz1lhT6
はやて×ザッフィーの書き手がアップを始めたようです。

477名無しさん@魔法少女:2009/07/01(水) 21:50:58 ID:OIBHrJyY
>>473
復讐譚やスプラッター系とは違う暗さで怖いです。
貴方の鬱SSを読むと、反作用で猟奇残虐狂気の三拍子そろったSSが書きたくなります。
剥製にされたフェイト、解体されて樽に塩漬けされたキャロ、プレス機でじわじわ潰され
肉煎餅になるなのはとか、尻から口に鉄串刺されて丸焼きにされるフェレットとか、

478名無しさん@魔法少女:2009/07/01(水) 21:58:14 ID:6YDpdaQc
>>473
待ってたぜ、GJ!
表面上は静かなのがまた不気味だなー
ヴィヴィオが凄く可愛かったから巻き込まれてほしくないけど、
きっと巻き込まれるんだよね・・・

479名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 00:00:27 ID:gFlKdJms
>>473
GJです!!嵐の前の静けさというか、一見穏やかながらも
ソロリソロリと暗い鬱の影が、着実に忍び寄って来てますなぁ〜。
次回も期待しておりますっ!!

480名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 01:13:03 ID:yMrc9sC.
>>477
蛙の穴に爆竹突っ込んで爆破を人間の尻に手榴弾突っ込んでやるとかも狂気系かな?
残虐、猟奇にさらされて絶望に打ちひしがれながら死んでいくってのは短編なら見たい。
いつ死んでもいいって覚悟があり言ってる人でも自分がある程度想定していた通りの死に方じゃない限りは、
泣き叫ぶと思うし。

481名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 02:10:51 ID:gtKYcC02
そんなに猟奇系を読みたくなるもんなのか?
俺はそういうシーンを見てると「抵抗しろよ」「いや殴れよ、アホ」とか思っちゃうタイプだから、そういうのを読んでるとイライラする。まどろっこしい的な意味で。
なんつーんだろう、映画でよくある『追いかけられている途中でなぜか振り返って数瞬止まるシーン』と言えば解りやすいか?
逆に理不尽な理由で拷問受けているキャラがイイ感じにブチ切れちゃって相手をフルボッコ、とか見てみたい。
それまでが無抵抗にやられる被虐的なシーンであればあるほどギャップが効いてて面白いと思うんだ。
こういうのをSとMの二面性っていうのかね?

482名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 02:22:26 ID:yMrc9sC.
まぁ、それも見てみたいw
リリカルなのはだと、極悪というかスカ博士以上の狂人やシリアルキラー系は出てこないから、
それを偶に求めてしまう。価値観がまったく違う狂人と出会うや戦うというのがいいんだよなぁ。
選んで殺すのがそんなに上等かね?とか言い出すとかwここの極悪クアットロもなかなか悪役としては素晴らしかった。

483名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 03:25:09 ID:gtKYcC02
解らなくもないが、もともとリリなのの世界観がそういう「狂気」とは縁遠いから、長編となるといささか飽きがきそうだね。
あ、だから>>480で「短編なら」って言ったのかな?

それならいっそうのこと全員狂わせてみるとか。
小動物虐めるのが趣味ななのは、三度の飯より闘争が大好きなユーノ、自分より弱い人間をあざ笑うことに最高の快感を見出すフェイト、脚の障害から壊滅思想に漬かったはやて、管理局の絶対正義のためなら上官すら殺してみせるクロノ……。
なんでだろう、愉快痛快合わせて爽快なギャグssになりそうな気がするw

484名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 09:06:32 ID:i3kRlhs2
>>自分より弱い人間をあざ笑うことに最高の快感を見出すフェイト

それ、ご褒美?

485名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 12:20:40 ID:yMrc9sC.
>>483
長編だと、グロ系はインパクトは薄れて飽きるから、
短編でさらっとだとインパクトが強いまま終わってちょうどいいと思うんだ。
特にストーリー性があまりないものだと飽きが早いから短編がいいな。

486名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 12:46:37 ID:Ag7NTIHg
>>483

>三度の飯より闘争が大好きなユーノ

何だろう。
「我が世の春が来たあああああ!!」と御大ばりに楽しい行動を見せてくれるユーノが目に浮かんだんだがw

487名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 18:01:03 ID:7YhuufVA
>>486
ディバインバスターとはこういう物かぁ!
オ・ノーレ!

はっちゃけ過ぎだろw

488名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 19:56:50 ID:tEBDuxLg
とりあえずNG登録できるようにグロはグロ、鬱は鬱と前書きで書いてくれたら後はどうでも良い。

489名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 20:12:58 ID:gtKYcC02
>>486
俺が考えてたのは「満願成就の夜がきた。戦争の夜へようこそ!」って言っちゃったり、「僕ワクワクしてきたゾ」とか言っちゃうユーノw
でもあんま強くない。でも闘争好き。たぶんこのユーノはSでM。

490名無しさん@魔法少女:2009/07/02(木) 20:13:46 ID:gtKYcC02
ごめん、ageちゃったorz

491名無しさん@魔法少女:2009/07/04(土) 01:47:48 ID:uyBVRWhs
そろそろエリキャロルー泥沼三角ものが来るはず

492名無しさん@魔法少女:2009/07/04(土) 06:51:31 ID:gFVcMbuo
今日と明日で1作品でも投下は来るのだろうか…

493名無しさん@魔法少女:2009/07/04(土) 08:34:57 ID:yzjcwmrU
そろそろゴードン息子の鉄拳が見たいな。
外道流れ旅ティアナ編とかラグナ編も見たい。

494名無しさん@魔法少女:2009/07/04(土) 15:02:12 ID:ML8ga2l6
>>486−487
アースラかゆりかごのエネルギーを奪うんだなw




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