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魔法少女リリカルなのは総合エロ小説第99話

439なのはさんの、ほんとのところ:2009/06/29(月) 01:36:00 ID:5WNiIdQU
「……なのは。なのはってば!」
「ふぇ!?」
 いきなりの大声に、なのはは飛び上がりそうになった。
「ゆ、ユーノくん、ひどいよ。そんな、いきなり大声出して……」
「いや、何度呼びかけても返事がなかったからなんだけど……」
 抗議はあっさりと返されて、なのはは、あう、と顔をうっすらと赤くした。
 管理局本局の自販機コーナーのひとつ。ユーノとなのは以外に人影のないこの場所で、2人はベンチに並んで座っていた。
特に待ち合わせたわけでもないのだが、お互い仕事上がりにばったりと出くわせて、今に至る。
「珍しいね、そんなにボーっとして。体調悪かったりする?」
「う、ううん。それは大丈夫」
 ユーノの優しい気遣いになのはの心は高鳴るが、それ以上に申し訳なさを感じてしまう。
(うう……やっぱり昨日のはちょっと、激しすぎたよね……)
 思い出して、また顔が赤くなる。
「顔赤いけど、熱でもあるんじゃ……」
「な、ない! ないよ!」
 ユーノくんにお熱なんです、なんて口が裂けても言えなかった。恥ずかしすぎる。
 それにしても、となのはは思う。思うだけならよかったのだが、昨晩の過激な自慰の影響でいろいろ心が緩んでいる
せいか、つい口に出してしまっていた。
「ユーノくんに優しくされると、なんだかむずむずする……」
「え」
「え? あ、ああっ!?」
 気付いた時には後の祭りだった。あわあわと両手を振るなのはと、どんよりと影を背負うユーノ。
「それって……僕、普段そんなに冷たいかな……」
「ち、違う、違うの! そうじゃなくてー!?」
 あの意地悪でドSなユーノ達は、なのはの妄想の産物である。本物のユーノがあんな人ではないことは、
なのはもちゃんとわかっている。
 じゃあ、あんな明らかに別物なユーノくんでオナっちゃうわたしってなんなんだろう、やっぱり変態なのかな、
ド変態なのかなわたし、と別方面に思考が転がっていくなのはである。
「ほ、ほら、わたしって叱られて伸びるタイプだから!? あんまり甘やかされるとダメになっちゃうというかですね!」
 テンパっておかしな口調になりつつあるなのはだが、それなりに効果はあったらしい。
「……えっと、そうなの?」
「そ、そうそう! だからユーノくんは、わたしに対してはもうちょっと意地悪なぐらいがちょうどいいんだよ、うん!」
「ま、まあ、なのはがそう言うなら頑張ってみるけど……」
 なんとか誤魔化せた、となのははホッと一息つく。
 しかしその誤魔化しも、半分ぐらいは願望が混じっている。なのはは、ユーノに意地悪なことを言われたり、意地悪なことを
してもらいたいのだ。
(ほら、あれだよ……男の子って好きな子ほどいじめたくなるって言うし。男の子と対の存在である女の子なら、好きな子にほど
いじめてもらいたくなるって思ってもおかしくないよ、うん)
 そうやって、どう考えても無理のある論理で自分を納得させる。それじゃダメだとわかってはいるのだ。ちゃんと自分の気持ちを
真正面から正直に伝えなくては――妄想は妄想のまま、現実になるなんてことは、ありえないのだ。
 いやまあ気持ちを伝えてもユーノが3人になったりはしないだろうけれど。
(ちょっと……ほんの、ちょっとだけ……)
 勇気を、出してみようか。一歩、踏み出してみようか。
「なのは?」
「ひゃうっ!? ご、ごめんなさい、わたしまたっ」
「いや、まあ……ねぇ、意地悪ってどのくらいがいいのかな」
 ユーノの珍妙な問いに、ふぇ? となのはは間抜けな声を漏らした。
「や、さすがに限度はあるでしょ?」
「え、えーっと……」
 これはチャンスなんじゃないかと思う。勇気を出すなら、一歩を踏み出すなら、ここではないか。
 恋する乙女は、意を決した。
「た、大抵のことなら、大丈夫だよ。チェーンバインドで首輪とか……」
「え?」
「違います違います言葉の綾ですごめんなさい! そ、そうじゃなくて……」
 ついさっきまで飲み物を飲んでいたはずなのに、喉はカラカラだった。口の中は渇きに渇いて、唾すら飲み込めない。
「だいじょうぶ、だよ。わたし、その……」
 それでも、言う。言うと決めたのだ。ほんのちょっとの勇気だけど、これがきっと、これからに繋がっていくから。




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