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魔法少女リリカルなのは総合エロ小説第99話
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「ケーキ、行く」
「ほんと? ママ大丈夫?」
「うん。夕ご飯までに帰れば何とか」
「よし! じゃあ早くいこ!」
行き先も、そこへはどれくらい時間がかかるのかも聞く暇なく、エクジェスは腕を取って走り出していた。
「待ってよ! そんなに急いで! それにそこ遠いの!?」
「すぐ近く! でもっ、早くしないとケーキなくなっちゃう! だからヴィヴィオちゃんも急ぐの!」
「わ、分かった……!」
走り出してから数分。先頭にエクジェス。その背を追いかけるヴィヴィオ。その更に後ろには他の友人達が全
力で走っていた。
だが、ここで驚愕の事実。
血は繋がらなくともやはり親と子は似てしまうものなのか。それとも自分のオリジナルにあたる歴代の聖王陛
下からの遺伝なのか。
既に転びそうになる事数回。二番手に位置していたヴィヴィオは、現在最後尾でわき腹に痛みを覚えながら走っ
ていた。
自身の運動能力の無さを目の当たりにしつつ、やっとの思い出たどり着いて見れば、そこにあったのはヴィヴィ
オと同じくザンクド・ヒルデ魔法学院の制服を着ている学生達の長蛇の列。
「うわぁ……これ、結構並ぶの大変そう……」
友人の呟く声に、時間は大丈夫かと慌てて時計を確認する。全力で走ってきたのだ。時刻は学校を飛び出して
からまだそれ程経っていない。
だが安心なんて出来ない。店に入りケーキを食べて自宅に帰る。その時間までにアイナは料理を作り終わって
しまうのではないだろうか。その時間までに、母が返ってきてしまうのではないだろうか。
走った後の汗は、いつの間にか冷や汗に変わっていた。連絡をしなかった事が悔やまれる。学校から出てしまっ
ては、携帯端末を持っていないヴィヴィオには連絡の取りようがなかった。
「ヴィヴィオちゃん、大丈夫?」
「う、うん平気」
今更帰るとはとても言えない。
ヴィヴィオが友人の誘いを断るには、少しばかりまだ時間が足りなかったのかもしれない。
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