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【習作】1レスSS集積所【超短編】

1名無しさん:2015/11/21(土) 00:23:52 ID:gr26XeI60
「SS書けたけどツイノベには長いし、1000文字には満たない…」
「投稿所の新着に載せる/自分の作品ページに1作置くほどでもない…、でも日の目を当てたい!」
「初作で躓いて変なイメージついたり、叩かれたくない…」
「まずは匿名でいいから反応を見てみたい…」

 そんな初心者や超短編作家の皆様! この度、談話室に『1レスSS集積所』を作成しました!
 初心者作家の叩き台から、本館作家の息抜きネタSS、そしてその感想など、様々なレスを投じてください。
 魔物娘さんたちといちゃエロちゅっちゅしたりほのぼのするSSをお待ちしております。

 【このスレのルール】
・SSの内容に関するルールは本館と同じとします。
・作品とその感想は1レスでまとめてください。特にこのスレでの連載は禁止します。
・基本的にここで作品を投稿しても匿名になります。匿名ゆえのトラブルのリスクは投稿前によく考えてください。HN・トリ付けは自己責任で。
・ほんわかレス推奨です!


他にも色々なスレがあります。目的に適したスレをご利用ください。

※魔物娘図鑑と関係ない話題でもOKです。
雑談スレ12:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1446028423/

※新刊同人誌の話題は解禁されるまでネタバレスレでお願いします。
ネタバレスレ:ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/11485/1294842422

※エロ魔物娘図鑑やSSに関する考察・妄想・ネタ話などはこちらへ。
エロ魔物娘図鑑スレ10:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1441958563/

※魔物娘の生態や世界情勢など、図鑑世界にまつわる考察はこちらへ。
魔物娘図鑑世界考察スレ6:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1411941292/

※SS作者さん特有のピンポイント過ぎて微妙な質問・相談などはこちらへ。
SS書き手で雑談しましょ 8:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/11485/1445590184/

261名無しさん:2017/03/12(日) 20:49:34 ID:nEYAXpqsO
>>260
成る程、スピード感ですね。
例文が上手すぎて感心しきりですが、何とかその域に辿り着けるよう頑張りたいです。

とりあえず、エクスクラメーションマークや「っ」などの有効性が良く分かりました……。
自分の土俵に持ち込んで、がっつりと共感を得る。主人公と同じツッコミが出来るように。ボケを配置する。
ギャグだけでなく、一人称小説で大切な事たのでもっと意識していきます……。
真面目文体ギャグの方は、もっと丁寧に描写したほうがよかったと反省しきりです。せめて
「良くきたな!」
「チェンジ」
くらいはするべきでした……。

目標としてはヤ○ダ○ヤ○氏や車○氏やの超スピード文章に憧れて居るので、参考にしていきます。
いつか、あの領域に……!

色々と、ありがとうございました。

262名無しさん:2017/03/12(日) 20:59:33 ID:nEYAXpqsO
>>258
はい……楽しみにお待ちしていますね……。
一人称のキャラクターでしっかりと「共感」を得て、視点変更をするときは誰が何をしているのかを描写し、空気感を大事に……書いてみて下さい……。

きっと、読んでくれる人が居ると思います。
「面白かった」とvoteをくれる人も居るはずです。
感想を、残してくれる方も、きっと……。

少なくとも私は、あなたの文章を面白いと感じました……。
誇張でも、嘘でもありません……。
あなたは、小説に大切な「空気」がかける人です……。
友人との歓談を。
夏の陽気を。
朝の風と遅刻の焦りを。
語るときの、イタズラっぽい表情を。
短い文章で、綺麗に書くことが出来ています……。

ですから。
あなたの作品を、楽しみに待っていますね……。


長くなってごめんなさい……。

263名無しさん:2017/03/12(日) 21:59:05 ID:nEYAXpqsO
「久し振りだね。勇者」

墓前に花を備える俺の耳に、聞き覚えのある声が響く。
それは、勇者である俺に長年付き添ってきた少女が死んでから、一年ほどたった頃の事だった。

「お前、生きていたのか」

顔をあげると、むっとした無表情が見える。
それは、かつて俺と少女が二人で戦った術師であった。
元教団のシスターであった彼女はある事件をきっかけに狂い、魔界のキノコを使ったスープで人を毒殺していたのだ。
そして、俺達が彼女を倒した時には、既に三桁の人間が彼女の手にかかり、ゾンビやグールへと変えられていた。

「いや、間違いなく死んでいるよ。腹に開いた傷も塞がっていないままさ--単純に、魔物になっただけだよ」
「……そうか。それで、魔物になった貴様はこんな所で何をする気だ。決着をつけるとでも?」

腹に出来た傷を見せつける彼女に気圧されつつも、剣を構える。
恐らくリッチとなった彼女から感じる魔力は膨大で、一人で戦えば勝ち目は薄い。
それでも、俺は相棒の前では逃げたく無かった。

「いいや、戦う気は無いよ。けど復讐に来たんだ」
「何をする気だ」
「キミを、泣かせてやる。大の大人がわんわん泣くところを、観察してやる」
「ふん、やってみろ」
「ならば振り返ると良い。それだけで、キミは泣く。絶対にな」

無表情のまま告げられた言葉に、警戒しつつ後ろを向いた俺の目に映ったのは。

「……っ」
「ゆう、しゃ」

長い黒髪が見えた。
ほっそりとした、手足が見えた。
女性らしさを帯びた身体が見えた。
それは--少女の姿だった。
失った筈の、相棒だった。

「あい、たかったよ」
「なん、で……っ」
「私が主神に背いたのは。その表情が見たかったからだ--再会を喜ぶその顔をな」

潤む視界に困惑する肩を、魔術師が叩く。
限界、だった。
相棒に抱きしめられるとそのまま泣いた。

「死を克服したかった。別れを、悲劇を否定したかった。その気持ちを、今なら解るだろう」
「……」
「ああ、赦されない事をしたとも。間違いなく私は人を殺したのだから」

泣いている俺の後ろで魔術師は小さく笑んでいた。

「だから、これが--私の復讐であり、せめてもの罪滅ぼしだ。気に入ってくれたかい?」

彼女の言葉に。

「ズルいな。本当に」

俺は、せめてもの抵抗を返したのだった。

264名無しさん:2017/03/12(日) 22:20:25 ID:Ftz61SEU0
私は探求する死者。
魔術は不得手だが、死んだ後より魔術は得意分野に入りこんだ。
だが、私は探求すべきことがある。
魔術により利便性は増したものの、魔術ありきの死後の人生ではない。
他の同胞とは違うのだ。

昔は誰も理解してはくれなかった。
だが今になって同胞たちが私の研究に強い関心を持つというのは、喜ばしくもあるが趣味の悪い笑みが浮かぶ思いもある。
私はやっと理解されたのだ。
キチガイ亡者と後ろ指を指された日々はもう終わったのだ。


さて。
私の探究心の往く道。
それは、エロである。
現魔王時代になるまでの間、私がどれだけ辛酸を舐め続けたかお分かり頂けるだろうか。
正直、自分でも何度か心が折れた。
長い死後の人生でよかった、ああ、本当に。

エロの何たるかを語れば、それこそ人の人生が尽きるほどの思いがある。
だが前置きが長くなってしまったため、全て省こう。

まずエロとは、見た目である。
今の私の体は幸いエロさに溢れている。
同胞たちより遥かに長い間、丹念に手入れをして来た体はエロに満ちている。
なお、私のコンセプトは「大人になろうと背伸びをする女の子。でも出るところは出ているんです」であるため、基本的に私の体は少女らしさを追求している。

アンデッド特有の背徳さと非人間性を兼ね備えた色の肌は、弾力よりも柔らかさを重視している。
お?と気を引くほど柔らかくしっとりとしたモチ肌だ。
顔の肉は童顔のふっくらさに、控えめに主張する小さな唇を添えている。
チロリと唇を舐める舌は血のように赤く、そのコントラストがさらにエロさを引き上げるのだ。
大きな両目は好奇心旺盛な垂れ目を眠たげに細めている。
普段は明るく元気な女の子、というのも良いのだが。
やはりエロさを出すには大人しそうな方が良いのだ。

研究者少女の肩は細い。
強く抱きしめれば折れそうな細い肩、ほっそりとした腕。
庇護欲を誘う小柄な体は、肉感的とは言えない。
だからこそ、背徳的なエロさがあるのだ。

華奢な体には不釣り合いな、肉感たっぷりの胸。
この胸を細い腕で隠そうとすると、細い腕で隠しきれない肉の暴力が際立つ。
弾力よりも柔らかさ重視のこの胸は、抱き寄せると柔らかく受け止め、挟み込むとしっとり包み込む。
数は暴力だ、巨乳は暴力だ。
異論は認める。

細い腰からなだらかに降りると、やはり細い太もも。
筋肉など不要とばかりに柔らかな太ももは、枕にしてもよし挟んでも良し。
膝から下も細いながらも柔らかで、実に撫で甲斐あること請け合いだ。
そして胸と同様、柔らかくも豊満な尻肉。
挟んでみるかと訴えるように盛り上がったこの部分だけは、弾力に富んでいる。
胸に飽きたら尻、尻に飽きたら胸。
私に抜かりはないのだ。


と言うことで、エロの集大成であるこの体で実践して見せよう。
どうだ、してみたいだろう?

「すまん。嫁がいるからパスで」

……エロさは、愛には勝てなかったのか。
まだまだ研究が必要だな。

265名無しさん:2017/03/12(日) 22:30:28 ID:Ak5y/U3Q0
>>264
これはえろい。
そしてえろいのに笑えると言う不思議……w

266名無しさん:2017/03/12(日) 23:26:37 ID:/7COnZOY0
「なぁ、剣士殿よ」

人里離れた山奥の丘、朱色に染まりかけの空を見上げる。
声の主はその腕、蒼色の翼をはためかせてこちらに吼えるように笑った。
ワイバーン。
時が時ならば、この命を容易く奪い飛び去っていく存在。

「……こら、無視をするな。返事くらい返したらどうなのだ」


ふふっ、と笑ってしまう。
そんな存在が今は、ただの寂しがり屋。
旧魔王時代の戦乱の記録に恐れ畏れながらも、どこか胸を躍らせていた身としてはどうにも寂しさも感じるが。
再びその姿を見る。
形だけは戦慄を呼んだそれであるが、構えという子供のような要求が可愛らしく飾り立てているようだ。

「むぅ、何を笑うか」


と、それが降りてきた。
大きさ、つまり姿も変わらない彼女はつかつか、というよりものっしのっしと俺の前に歩いてくると。

「っ、つ」


ごつ、と。
恐らくは軽く小突いたつもりなのだろう、重々しく頭を叩いてくる。
その衝撃で頭がくらくらする……訳ではなかった。
精々、頭に何かがのしかかってくる程度だ、無論手加減はしてくれているのだろうが。

「どうだ、流石に構うだろう?」


悪びれずに彼女が言う。
翼とは対照的な燃えるような真紅の瞳は、どことなく優越を帯びて見えた。

「……何だ?」

頭を擦りながら、返す。
といっても顎が邪魔で、鱗に触れた手は既に止まっている。
どけようとしても無駄だろう。
ずっしりと、温かみのあるこのおもりはどうやってもきっとどいてはくれまい。
さて、どういう事を言ってくるやら。

「んん?いや、特に何だという事ではない。ただただ構って欲しかっただけだ」


…………。

自分勝手め。

「……何だその目は。大体お前が構ってくれんのが悪い、私は悪くないぞ」


うるさい、まったく。
そう思って顎の下辺りをペチペチとはたいてみる。

「痛い」


嘘をつくな、俺より余程頑丈だろうに。
今度はグー、拳骨の先でちょんちょんと突いてみる。

「むー、痛いと言っている」

…………これは、また。
今度はパー。
段々面白くなってきた。


「……グギェァウ!」


「っぅう…………!!?」


サーッ、と血の気が引く気がした。
見上げれば俺の手が、腕が。
肘から先が、彼女にくわえ込まれてしまっていた。

「……怒らせるな、バぁカ」

彼女は言う。
怒っているらしい。

「や、悪かった。うん、悪かったって……」

素直に謝ると。

「……」

その顔が、俺の腕を食べたままスーッと正面に降りてきて。


「……ぇ?」

「ンェエォオォロォウ……ゥッ」


舌が、顔をベロォリと舐めてきたのだった。

267名無しさん:2017/03/13(月) 18:46:12 ID:g0FFA3/Q0
>>258
新人リャナンシーです。今回も謎のアドバイスをさらけ出します。

ギャグはスベルと悲惨になるから、怖がる気持ちもわかるわ。
でも、怖がってちゃダメよ。スベルのも慣れれば快感になるんだから。

じゃあ、ギャグの書き方ね。

お笑いで参考にするなら、落語>コント>>漫才の順ね。
文章の場合は、漫才形式だと面白味が伝わりにくいわ。それは、それぞれツッコミのタイプが違うからなの。

落語の場合は、登場人物は全員が物語の中なの。だから、ツッコミが「困惑」「怒り」「呆れ」なの。ボケは関係者にとって迷惑極まりないからね。
コントもどっちかというと、そちらに近いわ。でも、狂言回しがいることも多いからツッコミが「驚き」などになってしまうこともあるわ。
漫才の場合は、観客も含めて舞台なの。出てきたときに挨拶するでしょ? 「こんにちは、〇〇です」って。あれはお客に「私たちは知り合いだよ」と身内にしちゃうの。そうなると、ツッコミは「笑い」「失笑」になっちゃうの。友達の失敗談を笑いあう感じね。
漫才の面白さは内輪ネタに近いものがあるから、真似しようとすると寒くなるの。注意してね。

文字媒体での笑いは、基本、わかりやすいツッコミは読者に任せて書かない。
でも、これは投稿された三作でできているので大丈夫だと思うわ。

次は、何が面白いのか理解することね。

「魔物研究者」の場合、面白さはスク水を知らない研究者の試行錯誤ね。だから、早い段階でスク水であることを読者にのみ、明確に伝えることが面白味を増すことになると思うわ。

形状は、筒状で、片側は三つ、反対側は二つ、大きな穴が開いている。色々な角度から見ていて、シャツとパンツを一体化したような形状というのが一番近い。ちなみに、私はブリーフ派だ。
胸と思われる場所に文字が書いてある布が張り着けてある。
「さ・は・ぎ・ん?」
初めて聞く言葉だ。これの名称か?


「ワンコインランドリー」の場合だと、名称と洗濯方法ね。でも、中でオチがついてしまって、最後が尻つぼみになっているから、最後にもう一つおとして締めるといいと思うわ。

「旦那、待ってる間、あたいといいことしねーか?」
ヘルハウンドさん、仕事しようね。
「これも仕事だよ」
どういうこと?
「おい。私の客に手を出すな。あとでいいことしてもらう段取りが狂う」
アヌビスさん、計画だだもれですよ? 説明お願いします。
「何を言っている。命の洗濯に決まっているだろう?」
あー、そういうことね。
「お前、その指名をまだとってないだろうが。だから、早い者勝ちだ」
「ちょっと待て。フリーなら我らもチャンスがあるはず」
「ずるいよー」
「わふっ」
理解が足りていなかった。
ここは、「ワンコ・淫・乱取り」なんだ。
とりあえず、精液足りるかな?


「サバト誇大広告」の場合、ロリ巨乳のバフォメットにトチ狂った勇者たちの狂乱ね。だから、そっちに主軸をおいて、サバト視点は削った方があってると思うわ。
もっと思い切るなら、ラタトスクの導入部も「ラタトスクの書いたビラが教団国家に配られた」だけでにしてしまうのもいいわ。ラタトスクの言い訳を締めに持っていくとまとまるわ。
あとは、「勇者はわざと転んだ〜」のところみたいな、言葉をずらす笑いの時は、ずらす前の雰囲気の強い文章を入れて緊張感を作って、弛緩させると面白味が増すわ。
例えば――
戦いは熾烈を極めた。
勇者は、わざと転んだ魔女を思わず抱き止め恋に落ちた。
戦士は、屈強な筋肉を誉めるファミリアに骨抜きにされた。
魔術師は、バフォメットがかけたロリっ子アニメ上映の幻覚魔法に洗脳された。
多くの味方がサバトのお兄ちゃんへとなっていく。普段であれば撤退してもおかしくない損害の中、進軍の機運は削がれることなく、士気も下がることもなかった。
そう。彼らの求めるものが、その先にあることを信じて。


とりあえず、こんなところかな? 参考になればいいけど。
私も担当作家も笑いは本当に難しくて、頭を悩ませてるわ。
頭痛仲間ができると嬉しいな。

268名無しさん:2017/03/13(月) 18:47:39 ID:g0FFA3/Q0
「どっちが疾い?」

 緑色の翼が問うた。速さに自信があるのだろう。

「愚問だな」

 俺は迷わずハヤブサの剣を装備した。

「なんで! ワイバーンの剣でしょうが!」

 ワイバーンが旧魔王時代の貫禄で吼えた。

「ハヤブサの剣は二回攻撃できるからな」
「でも、そっちは速さが5しか上がらないけど、こっちは15上がるんだよ?」

 なんでそんなに速さにこだわりがあるのか不思議だ。

「速さが上がっても、メリットはせいぜい先制攻撃できるぐらいだぞ」

 回避確率も上がるけど、微々たるもんだ。

「納得できない。だいたい、5上がって二回攻撃なら、15上がったら、三倍の6回……いや、ワイバーンだから8回攻撃はできるはず」

 ぶつぶつ言う彼女に、三倍なら4回攻撃だっていうのは言わないでおいた。

「まあまあ。ハヤブサの剣は通常装備だけど、ワイバーンの剣はイベントアイテムなんだから」
「どんな?」

「この剣を持って、翼の山のワイバーンに勝つと仲間になるんだ。そのワイバーンに乗って、今まで行けなかったマップに行けるようになるんだよ」

 しかも、単なる乗り物じゃなくて会話もできる。ワイバーン好きには買いのRPGだ。
 急に静かになったので俺が振り返ると、彼女が俯いている。

「……やだ」

 赤い瞳を真っ赤にして涙をボロボロと流された。俺は予想外の反応に固まっていた。

「ワイバーン、大活躍だぞ? ワイバーンに乗って世界中行けるようになるんだぞ?」

 俺はどうしていいかわからず、とにかくなだめようと必死になった。

「他のワイバーンになんて乗っちゃ、ヤダぁ!」

 彼女が泣きながら、翼のある手で俺の胸をポカポカと叩いてきた。
 あー、そういうことか! もう、この!

「落ち着け。ちょっと、見とけ」

 俺は彼女を後ろから抱きかかえてゲームを続けた。本当はもっとレベルを上げてから行く予定だったんだがな。
 彼女は落ち着きはしたが、そっぽを向いてゲーム画面を見ようとしなかった。気まずい空気のまま、ワイバーンの登場イベントになった。

「見てみろよ」
「見ない」
「いいから! よく見てみろ」

 俺の強めの言葉に渋々と画面を見た。強そうなワイバーンのグラフィックとその名前が表示されている。
 腕の中の彼女が俺の方を真ん丸な目で振り返り、何も言わずにまた画面を見る。それを三往復ほどした。

「ゲームだろうと、お前以外のワイバーンに乗るかよ」

 俺がそのままワイバーンにやられたのは言うまでもない。

269名無しさん:2017/03/13(月) 22:45:42 ID:vsH4dvzo0
>>268

これは良いバカップル(誉め言葉)だぁあ。
導入でカッコイイ感じかと思わせつつ次の瞬間にはゲームの話題だとわかるのもまたいい感じだと思います。
贅沢ながらもっとしっかり見てみたいと思ってしまいましたわ。

27026:2017/03/14(火) 02:06:28 ID:LWHsKniM0
部屋の隅に積もった埃、あるいは家主のいなくなった網目状の巣。
寂しさ、というのはそういうものなんだと思う。
なんでそこにあるのかを意味として付けてくれる誰かはいなくなっていて、だけど同時にそれを片付けてくれる誰かなんて現れやしない。
だから寂しいと思ってしまう。過ぎゆく誰かも、訪れる誰かもいない。そういうことなんだろう。
でも、埃は寂しいなんて考えない。蜘蛛の巣は寂しいなんて思わない。
寂しくて、愛おしくて、切なくて。想いを懐った少女のような、小さな大きな夢を見る。
そんなことを考えてしまう物なんて、なるほど不良品なのかもしれない。

気にするものもいなくなった時計。打ち捨てられた風見鶏。雨風を凌ぐ廃屋。
不良品でも、寂しいと思ってしまっても、物はただそこに在るだけで合ってしまう。
在れと形を造られ、合れと用途を作られ、それに満足して処理もせず、いつしか誰かは去っていく。
寂しさを有れとは、故きオートマトンには命じられていない。だから不良品なんだと割り切るしかない。
寂しいと思う理由を外に求めれば、機械で在れるような気がするから。

そうして今日も、不良品は清掃する。命じられたことによって、命じられていないことを押しつぶすために。
朽ちた壁材。黴びたシンク。灯らない電灯。錆びた鉄扉。色褪せた文字と絵。止まった時計。失われた年月。
それらの処理プロセスを呼び出そうと身体を制止させて、やっぱり外出許可なく修復は困難で。
承けたプログラムを元に、部屋の隅に埃を集める。身体から漏れたような微細な粒を、ひたすらに単調に。
機械は機械として、壊れずに徹していれば、きっといつかは。
例えば大昔の遺跡を探索している探索者が、例えば脆い壁を崩して入ってきて、例えば私に驚いて。

「――おわっ、げほっ、なんだこの部屋。かびくさっ……!?」
「―――――――」

きっといつかは、そんな王子様が来てくれる、と信じていたんだ。

271名無しさん:2017/03/14(火) 11:27:49 ID:.hF0Lyi20
>>267
成程、落語ですか。
寡聞にもあまり聞いたことがなかったので試してみたいと思います(コントは参考にしていたのですが)
突っ込みは読者さんに任せつつ、ある程度は回せるように考えなければ……。

拙作の添削、ありがとうございます。
魔物学者は確かにその形の方が良いですね。
文字数制限があったので色々悩んで今の形にしたのですが、ならば思い切って序盤から持ったほうが良いと分かりました。
ワンコインランドリーは確かに落ちが弱かったと思ったので最後に何かを入れたほうが良いと感じていたので、このような例はとてもあり難いです。
誇大広告はもっとロリ巨乳について書けばよかったと反省仕切りだったりします。

とても詳細なアドバイス、ありがとうございました!

272名無しさん:2017/03/14(火) 11:53:40 ID:15fAOvx.0
「う〜ん、困ったなぁ……お姉ちゃん困っちゃったなぁ……」

「お姉ちゃん、ず〜っと弟くんが好きなんだけど……未だに弟くんとは結ばれず。くすん」

「弟くんの好みをそれとなく聞いたら『女子力の高い人が好み』って言ってたけど……」

「……女子力って、何だろ?」

「弟くんに振り向いてもらうため、料理とか洗濯とか裁縫とか、家事は万能にしたんだけどなぁ」

「気配りだって利くつもりだし、いつもニコニコ笑顔でいるし」

「それと身だしなみだっていつも気を使ってるんだけど……」

「……力って言ってるから、多分そんな女の子らしいものじゃなくて、もっとパワフルな意味なんだよね」

「うぅ……私、重いものとかは全然持てないよぉ……きっと女子力ないんだぁ……」

「こ、このままじゃお姉ちゃん……弟くんに嫌われちゃう!?」

「はわわっ! ダメ、ダメだよ! 女子力を鍛えて、弟くんのハートを今度こそキャッチしないと!」

「そうと決まれば、さっそく女子力の修行! お姉ちゃん、弟子入りしてきます!」

「う〜ん、女子力の高そうな人たちって誰かなぁ……あっ、そうだ!」



「 ア マ ゾ ネ ス さ ん に 頼 も う っ !」



 ◇

投稿用に書き始めたネタなんだけど、これで終わりの方が良いかもって思えてきた。

273名無しさん:2017/03/14(火) 15:13:33 ID:g1dLT60IO
「悲しい事があったの?」

学校の放課後。
誰も居ない第二図書室。
一人で本を読んでいた僕に彼女の声が、かかった。
元気な声にあわせて飛んだ細かい埃が陽気を浴びてキラキラと輝く。

「いや、別に僕は」
「そういう時は、一緒に飛ぼうよ。きっと、気持ちいいからさ」

僕の否定をものともせず、彼女の翼が僕の手を掴む。
空の王者と言われたワイバーンの彼女と、男性とはいえ非力な僕。
かなうべくもなく、僕はずるずると図書室から引きずり出されていく。
何とか読んでいた本だけは本棚に返せたけれど、帰りの荷物は教室に置きっぱなしになった。

「ほら、空が綺麗だよ。夕焼け前の赤色と、抜けるような蒼が混ざってて」
「眩しい。かな」
「もう、つれないんだから。ほら、背中に掴まって」

観念して彼女の背中に掴まると、振り返った彼女の笑い顔が見えた。
直後、ふわりと浮かび上がる浮遊感。
翠の翼の羽ばたき一つで、僕達は高い空へと飛び上がっていた。

「さあ、どこに行こっか」
「最後に大学に戻ってくれるなら何処でも良いよ。荷物、置きっぱだし」
「ありゃ、それは失礼」

遠く街を見下ろしながら、二人で話す。
遥か先には、海が見えた。

「ねえ、またあの本読んでた?竜騎士の奴」
「……うん」
「格好いいよね。竜騎士。憧れるよ」

翼を強くはためかせる彼女。
それだけで、景色は後ろへと遠ざかっていく。

「でもさ、別に私はキミが竜騎士じゃなくても良いと思う。弱いままでも、良いんだ」

静かな声だった。
僕の事を否定しながら、優しい声で彼女は語る。

「いつも宿題を見せてくれたり、一緒にゲームしたり、こうして空を飛んでみたり、それでいいの」
「宿題は自分でやりなよ」
「はは、ゴメンね」

憎まれ口にも彼女は歯を見せて笑う。
なんていうか、本当にズルいと思った。
人の心に踏み込んで、痛いことを言って。
そのくせ、いつも笑って励ましてくる。強い癖に、僕の弱さを肯定してくる。

空元気でも、応えたくなる。
少しだけ、視界が滲んだ。

「ほら、大学ついたよ」

気が付くと、僕達は大学に戻っていた。
空は、既に薄明の時期。

「元気、出た?」

おずおずと聞く彼女に、首肯。
僕は、竜騎士に憧れたままだろう。
彼女の隣に、立ちたいから。

けれど。

今は、これで良い。
帰りの支度をしながら、僕は微笑んでいた。

274名無しさん:2017/03/14(火) 19:50:15 ID:g1dLT60IO
ぐちゃり ぐちゃ ぐちゃ ぐちゃ

六畳一間の部屋の隅。
湿り気のある暗がりの中で冒涜的に蠢く塊に、

「ただいま」

会社から帰ってきた僕は、いつものように微笑んでみせる。

ぐちゃ♪

僕の言葉に反応してこちらにずるり、ずるりと這いずる紫色の肉塊。
てらりとした粘液が畳の上に跡を残す。

「おいで」

以前の僕であれば、悲鳴を上げる光景。
けれど、手を伸ばし微笑む僕の心にはただ、愛おしさが沸き起こっていた。

ぐちゃ ぐちゃり♪

紫色の肉塊--彼女から伸びた触手が僕の耳に伸びる。
反響する水音、耳の中から脳髄を犯される感覚。

「おかえりなさい!」

おぞましい感覚に目を瞑る事数秒。
僕の前に居たのは美しい紫色の髪を持つ少女だった。
彼女から沸き立つ甘い香りが、心を落ち着かせてくれる。

「今日も、大変だったんだね」
「うん、でも君が居るから大丈夫。頑張れるよ」
「ふふ、ありがとう--なでてあげるね」

彼女の柔らかな指に撫でられるまま、畳の上に座る。
こうして触れられるたびに、心の疲れが溶かされ、消えていく。
これが、彼女の力。
マインドフレイアと呼ばれる異世界の魔物の力だ。
触手を介して脳に干渉、五感を操り、感情を蝕む。
初めて出会った時、逃げようと必死だった僕に彼女が告げた言葉を、思い出す。
「私は、まだ未熟だからこのくらいの事しか出来ないの」

寂しそうに笑った彼女はそう言って、僕の疲れを癒やしてくれた。
逃げていいと、追い出していいと囁いてくれた。
そんな彼女を、僕は受け入れる事しか、出来なかった。
彼女と同じくらい、僕も寂しかったから。

「今日は、お土産があるんだ」
「わあ、ありがとう!」

手に持っていたビニール袋から、桜の枝を取り出して、彼女に渡す。
この部屋から出る事の出来ない彼女にとって、季節を感じる物が嬉しいのだ。
彼女の声にあわせて、部屋の中に幻の桜が舞い散る。

「いつか、一緒に見に行こうね」

少女の囁きに、頷きを一つ。
この世界に適応すれば、彼女は何時でも本来の少女の姿に戻れるのだそうだ。

手を繋いで、二人で桜を見に行こう。
いつかの日を夢見て、僕は彼女の腕の中で目を閉じる。

きっと、他の人から見れば狂気に満ちた光景の中。
僕は幸せだった。

275名無しさん:2017/03/14(火) 20:41:08 ID:g1dLT60IO
「今日が何の日か、覚えて居るかい?」
「円周率の日ですよね。πの日」
「ああ。微分積分が出来た時の感動は忘れんな。異世界の数学の魅力だ……と、答えて欲しいと思ったか?」
「冗談ですよ」

時は3月14日。
先輩であるリッチの言葉に僕は肩をすくめる。
その反応が気に喰わなかったのか、彼女の後ろにあった経箱がガタンと音を立てて研究室の床に落ちた。

「私を怒らせたいのか?」
「まさか。用意していますよ」

白衣の袖から出したのは、紫色の小さな結晶だった。
受け取りながら、訝しげに首を捻る先輩に微笑んでみせる。

「先輩のチョコレートの三倍の価値が思いつかなくって」

脳裏に浮かぶのは二月の事。
溶かして固めただけは邪道と叫ぶような、カカオの発酵から行ったチョコレートの甘く、ほろ苦い味を、思い出す。
目の前で結晶を弄んでいた先輩の顔が歪むのが見える。
きっとこれの正体に気づいたのだろう。

「馬鹿だな、君は」
「あげられる物が、このくらいしか、思いつか無かったんですよ」
「はは、本当に大馬鹿だ。自らの魂の欠片を精製して渡すなんてな」
「異世界の科学に感謝、ですよ」

彼女の冷たい指が、僕の欠片を撫でると、頬を撫でられたような感覚が、伝わってくる。
先輩もやっていた、魂を分ける術の力だ。
今、僕の心は文字通り彼女の手の中にある。

「全く、対処に困る物を渡すなど。贈り物失格だな」
「嫌でしたか?」
「まさか、こうして大切にするさ」

先輩は囁くと、彼女の経箱を拾い上げて、僕の魂をその中へと封じた。
心の中に、暖かい何かが流れるのを感じる。
きっと、これが先輩の心。無表情の下の優しさや愛なのだろう。

「さて、と」

経箱を机に載せながら、彼女はほんの少しだけ口角を上げて笑う。

「これは、少しばかり高すぎる贈り物だ--だから」

ふわり、と。
先輩の身体が近づく。
花に似た、甘い香り。
唇に感じる、冷たくて柔らかな感触。

「余剰分。返したぞ」

魂に通じる、甘くて暖かい気持ち。
僕は、何となく笑う。

今日も、良い天気だった。

276名無しさん:2017/03/14(火) 21:31:01 ID:15fAOvx.0
>>275
投稿スピードといいクオリティの高さといい
あなたもう投稿所で小品集として連載できるよねって思うw
このリッチのお話なんて雰囲気が素敵で、二人への嫉妬で壁殴りたくなるよね

自分が思いついたのなんて『マッチ売りのリッチ』とかいう親父ギャグみたいなネタなのに……

277名無しさん:2017/03/14(火) 23:58:24 ID:PGbxXHXA0
俺は、いまとても悩んでいることがある。
それは傍から聞くとバカみたいなことかもしれないが、切実に困ったことなのだ。

ウチにはペットが居る。
機嫌がいい時は黒い尻尾を揺らし。
機嫌が悪い時は黒い尻尾を立てる。
日向ぼっこが好きで、良く日当たりのいい場所で丸くなっている。
顎の下をくすぐると気持ちよさそうに伸びをする。
「にゃおおん」
もっと撫でてとねだる様に、顔を摺り寄せてくる。
可愛らしいものだ。

ワーウルフなんだけどね、このペット。

猫になりたい犬が、ということなら百歩譲ってクーシーとかコボルト辺りになりそうなもんだ。
しかし、こいつはワーウルフ。
狼の誇りはどこにやった。
「どこかの山に埋めた♪」
拾ってきなさい。
「や〜だ♪」
アパートの狭い室内をゴロゴロ転がる、ウチのペット。
首輪を欲しがっていたけど何かあれだったので、赤色のチョーカーを買ってやった。
そしたらいつの間にか、チョーカーに鈴がついていた。
こいつ、金持っていたのかよ。
「んひひ〜♪」
返事はない。
ただの甘えたがりなペットの様だ。

そもそもの出会いは、バイト帰りにコンビニに寄った時のことだ。
から揚げを物欲しそうに涎垂らしてワンコ座りしていたのだ、こいつ。
「買って買って♪」
困り果てたハーピーの店員に見るに見かねて、から揚げを買った。
そしたら、凄くなつかれた。
「飼って飼って♪」
それ、から揚げ買うときにも聞いたんだが。
お前はから揚げ並みの値段かよ。

で何やかんやあって、俺のペットになった。
なお、エロいことはしている。
主にこいつの発情期に押し倒される形で。
「にゃあん♪ ぁやん♪」

ところで俺には困ったことがある。
切実に悩んでいることがある。
こいつの腹、おっきくなってきてるんだ。
俺、学生なのにパパになるのか。
それともペットブリーダーになるのか?
とりあえず、市役所に相談しないと。

野良狼拾って色々あったんですけど、どうしたらいいんでしょうか、って。

278名無しさん:2017/03/15(水) 00:27:59 ID:cNr6yJc60
みんなが良い文章をたくさん投稿してくれてて
個別に感想コメしたいと思ってもアレコレ考えたりしてるうちに
次の作品が投下されたりで返すタイミングを逸したりしてしまう
嬉しい悲鳴だけど、コメントできなくてごめんなさい

279名無しさん:2017/03/15(水) 16:32:00 ID:AT3KzGZc0
再発掘したデータに書き加えて投稿。
某所のエロSSに影響されて真似して書いた記憶が懐かしい。
尊敬するあの作者さんは今……
リャナンシーちゃんどうでしょうか?


「んっ……ちゅば……はむっ」

昼下がりの館裏、一際目立たない一角で少年が壁にもたれ荒い息を吐いていた。
少年の名はジャン、館の若い主だ。
まだあどけなさの残るジャンが股に踞るメイドの口淫に声を上げた。

「あっ……だ、だめ! リコ! は、離れて!」
「んちゅ……ちゅる……あ、あるりひゃまぁ、くちにひゃひてふははい」
「く、口に入れたまま喋ったら! あああッ! 舌が……絡ま! んんんっ! で、出ちゃう!」

少年がリコと呼んだメイドの頭部を掴み前のめりになり、鈍い射精音と共にメイドの口内に精液がぶちまけられた。
口内のペニスがビクビクと脈動する度に半固形状の濃厚な精液がメイドの歯茎、頬裏、舌、そして喉……
口内のあらゆる箇所にドロドロの塊が付着していく。

「んっちゅ……ぬちゅ……はァ……んふッ」

断続的に放出される精液に目を閉じ、恍惚とした表情で喉を鳴らし飲み込んでゆくメイド。
キキーモラの特有の羽毛に覆われた手に飛び散った精子をしゃぶり終えると、大きな尻尾をしきりに動かし口を開いた

「若様……すっきりしましたか?」
「はぁ……はぁ…ああ…」

全て出し尽くし、弛緩した顔をしながらジャンは大きく息をついて言った。

「うん……リコ……いい?」
「もちろんです、若様」

リコは立ち上がるとスカートの中に手を入れ、下着の両端に手を掛け抜き取った。
ジャンに背を向けスカートをたくし上げると、色白のぷりんとした柔尻がこぼれ落ちてくる。
眼前に晒された官能的な雌尻にジャンの肉棒は再び猛々しくそそり立ち、脈動を始めた。

「……リコ……いくよ」
「あ……若様」

リコは壁に手をつき、尻を突き出す。
ジャンは両手でリコの腰を掴み肉棒を秘裂に押し当てると中に押し入った。

「あッ……はッ…ん、んんんッ!」

 思わず声を上げそうになるが、リコは手を口に当てて防いだ。
 リコ以外にも館で働くメイドは多くいる。聞かれるわけにはいかない。
 服を脱がず、尻だけ露出しての性交。館の主と昼間からのセックス。
 その背徳感は最高に興奮する。

「んッ……あはッ……わ、若様の大きい」
「リコ……リコ」

 一度、射精したにもかかわらずジャンの肉棒は脈打ち、リコの膣内で暴れ狂っている。

「ああうっ!か、硬い……」
「くっ……んんんぅ」

 ジャンは貪るように腰を振りたくった。
 視線を下ろすと滑った肉棒が尻の谷間の先にある秘部に咥えこまれている。
 押すと異物を拒むように締め付け、抜こうとすると未練がましく絡みつく。
 精放出を促すヒダヒダが隙間なく肉棒を刺激し、精を搾取しようとする動きに加えて
突く度に上がるリコの嬌声が更に興奮をたかめる。
 先に達したにも関わらず高ぶりは唐突に訪れた。

「も、もう出る! 出る! 出ちゃう!」
「あっああっ! 若様! 若様!」
「リコ! ま、また出る! 出―――うっ!」
「んっ! ああっ! んんんっ……はあ……あ……」

 ブリュ!

 リコの最奥で暴発したように飛び出る塊。

 ブビュルルゥ!

 うねる白濁色のゼリー

 ブピュピュゥ!

 濃すぎる生命の種

 ボプッ! ドク……ドク……

 生命を育む子宮内の漂う卵子の殺到する億の精


 全てを出し終えたジャンはリコの背中にすがるようにして腰を柔尻にこすりつけている。 
 汗ばんた額に前髪を張り付かせて荒い息をつくリコの尻尾は力を失いだらんとたれたままだ。

「さ、最高だよ……リコ」
「若様……はぁ……んちゅんうう」

 深く濃いディープキスを交わす二人の結合部から垂れ落ちる雌雄の混合液が、
太腿を伝い地に落ちるまで二人の口吸いは続いた。

280名無しさん:2017/03/15(水) 18:37:23 ID:cNr6yJc60
>>279
はい、呼ばれましたリャナンシーちゃんでっす!

今回のSSについてなんだけど、全体のバランスはオッケー!
コンパクトに纏まったえっちぃSSにはなってるんだけど……惜しい! 色々と惜しい!
そこで具体的に指摘を挙げていきたいのだけれど、どうしても今回は例文の数が多くなっちゃいそうなのよ。
だからまたまた添削みたいなものを書いてみたいのだけど、大丈夫かしら?

説明力が無くてごめんなさいね。
オッケー出たら添削と指摘をしてみたいと思います!
どうしてもってことだったら、またいつもみたいな指摘でがんばってみるから、安心してね!

281名無しさん:2017/03/15(水) 19:21:23 ID:bmAtiWgE0
>>279
発展途上で努力邁進中の新人リャナンシーです。今日も微妙なアドバイスをするから、よろしくお願いします。

まずは、ごちそうさまでした。主人とメイドって、いいわよね。王道だわ。食べ飽きない美味しさよね。内容もとってもエッチでよかったです。

読んでいて気になった点は、漢字を少し開いた方がいいかもね。普段、あまり使わない読みのとかは特にね。
例えば、「滑った(ぬめった)」だけど、これは「すべった」と読まれると、滑り出たと想像されてしまうわ。場面と合わなくなるの。普通のシーンなら、「ああ、ぬめったと読むんだ」と想像を修正するんだけど、エッチシーンで興奮を高めようとしているところでは水を差される感じになるわ。
これはエッチシーンだけじゃなくて、スピード感が欲しいアクションシーンなんかでも同じね。

他は、細かい指摘だけど、同じ書き出しを連続させるのも意図的じゃないなら避けた方がいいわ。
最初の方の「口内の」が二回連続している場所ね。この場合、最初の「口内のペニスが」のすぐ前の文の中に「メイドの口内」というのがあるから、単に「ペニスが」にしても大丈夫よ。
ついでだけど、その文の最後の三点リーダーはダッシュにして、改行せずにして「〜舌、そして喉――口内の〜」とするいいと思ったわ。一文は長くなるけど、部分部分を想像していたところへ全体の言葉が出てくるようになるから、想像が切れないの。

あと、体言止めの使いどころが少し気になるわ。
後半の擬音と体言止めの交互は、話のクライマックス。そこまでで体言止めを使うと、せっかくの演出が二番煎じみたいになっちゃうわ。だから、体言止めをそこまで使わない方がいいわ。
最初の方に使っている、「〜飲み込んでゆくメイド。」は、メイドを外しても十分意味が通じるわ。
中盤の「尻だけ露出しての性交。館の主と昼間からのセックス。」は、「尻だけ露出しての性交している。館の主と昼間からの交尾している。」という感じで普通の文にしてもリズムは取れるわ。
体言止めはインパクトが強いけど、実を言うと、リズムのインパクトなの。印象のインパクトじゃないから、多用すると逆に印象が薄い描写になるから気をつけてね。

個人的には、最後の文章はこんがらがっている感じがするわ。「キスを交わす〜口吸いは続いた。」
意味がわからないわけじゃないけど、二つに分けるといいと思うわ。
あと、名詞を一文の中で変えるのは、ばたばたした感じになっちゃうから、変えたいなら比喩表現がいいと思うわ。
それと、時間を感じさせるなら、経過を描写するといいわ。
それらを総合してみると、
「どちらからとはなく、深くねっとりと濃いキスを二人はかわした。キスよりも前に繋がった部分から雌雄の混合液が垂れ、リコの白い太腿を伝いおりて、鳥のような足から地に落ちるまで、二人の唇は離れることはなかった。」
こんな感じかな?

参考になったかな?
でも、とってもエッチだったから、ちょっと興奮しちゃった。いいよね、エロ。

282名無しさん:2017/03/15(水) 19:21:39 ID:OTIEVIzYO
「あれ、どうして……」

その日、ドッペルゲンガーである私はある違和感で目を覚ましました。
自分の身体が、自分ではない。誰かに変わる感覚。
私の大好きな先輩が私を見つけてからずっと、味わった事の無い感覚でした。

「あれ、変わって無い?」

布団から起きて、寝ぼけ眼で鏡を見ても何時もと変わらない冴えない顔。
長く伸ばした前髪も、紅い瞳も、薄い唇も全て私のままでした。

「気のせい、でしょうか--」

--ふにゅ♪

「はわっ!?」

違和感の正体に気づいたのは、直後の事でした。
驚愕のあまり困惑する私の目に映ったのは、二つのお山。
指で触れると、ふにゃりと歪む柔らかさがかえってきます。
それは、柔らかな脂肪の詰まった、乳房でした。

「うう。これが先輩の望み……?」

一つつぶやきながら、寝間着を外すと、ふるりと大きなものがこれでもかと露出します。
目測、恐らくCカップ。
普段の私はAカップですから明らかな異常です。
ちなみにこのサイズでもクラスの中では下から数えた方が早いです。魔物ですからしょうがないですが。
腰のあたりもよく見れば、ふくよかな安産型にかわっていました。

どれも、私の力によるもの。
先輩に見つけられてから喪われた筈のドッペルゲンガーの力の影響でした。

「しかし、どうしましょうか」

胸を抱えながら小さくつぶやきます。
別に、先輩好みに成ることに異論はありません。
むしろおっぱい党だと知れて嬉しいくらいです。
しかし、私の力が働いるということは。
私の事を本当に、

「おはよう……あれ!?」
「先輩!?」

そんな暗い思考を途絶えさせるように。部屋に入って来たのは先輩でした。

「先輩、これ……」
「いや、それは、その」

大きくなった胸を見せると、先輩は小さくうなだれました。
どうやら、覚えがあるようで。なんだか複雑な気持ちになりました。

「その、子供が、欲しくてさ」
「子供、ですか?」
「その、小さな体だと、出産とか、育児とか大変だと思ってたんだ。ごめん」
「おっぱいが好きという訳じゃなくて?」
「うん……」

その言葉に、嘘がないのが分かって。
私は思わず笑ってしまいました。
先輩は相変わらず、先輩で。
私を心配してくれていたのですから。

「別に大丈夫ですよ……でも」

ウィンク一つして、乳房を押し付けます。

少し不安になったのですから、この位、許して下さいね、先輩。

283名無しさん:2017/03/15(水) 21:57:14 ID:OTIEVIzYO
>>279
あまり批評も感想も得意ではないリャナンシー……ですが……。語らせていただきますね……。

他の方も仰る通り、バランス良くまとまったえっちなSS、ありがとうございました……。
短い文章の中、擬音 を効果的に使う事でえっちな情景を見事に伝えていると思います……。

私から、伝えられるとしたら、キキーモラの単語を出すタイミング、でしょうか。
もう少し早めに出して置くことで「誰が、どのように」という部分を浮き立たせる事が出来ます……。
メイド、よりも「ふかふかの尻尾のあるメイド」の形にしたりする事が私程度の思いつく方法、でしょうか……。



小説とは関係が無いですが……。
キキーモラさんを見ると私の主人がここに来た時を思い出します……。
テクニックにとらわれ、書きたい物を忘れ、私の姿が見えなくなった彼が出会った思い出の作品がここに、あるんです。
それは、ある男の人と、キキーモラさんの出会いの話でした……。
等身大に悩み、一歩進んでは周囲に怯え、彼女と共に前を向いていく。ヒロイックではない、「彼」 のお話……。

語り口は、決して美しい文章や、教本に書かれるような整った文ではありませんでした……。
生の感情を、ただぶつける。生きた人間そのもののような文章でした……。
自分の好きな物を、好きなように書く。
そんな、当たり前を思い出す文章でした……。
筆をおっていた主人が、また書こうと筆をとったのは、それが原因です。
いつかそんな物語を……自ら生み出せる日を夢見ながら。

長く、語ってしまい、申し訳ありませんでした……。

284名無しさん:2017/03/15(水) 22:30:53 ID:AT3KzGZc0
>>280リャナンシーさん添削と指摘をお願いします

>>281発展途上で努力邁進中の新人リャナンシーちゃん
詳細な指摘ありがとうございました。擬音と体言止めの交互は当時模倣していた
小説の名残ですね。私の趣向にマッチしていたのでそのまま載せました。
このキキーモラメイドは気に入っているので長編書くかもしれません。
他にも気に入っているキャラも書いてみたい。

>>283おしとやかリャナンシーさん
冒頭にモフモフもってくるべきでした。すみません。
思い出深いキャラだったのですね。
キキーモラの魅力が万分の一でも伝われば幸いです。

三人もリャナンシーさんが来てくれたのでとてもうれしいです。

285名無しさん:2017/03/15(水) 22:36:00 ID:cNr6yJc60
>>284
はい、了解! それじゃこれが参考までの改稿した文章ね!
指摘は次のレスで!



「んっ……ちゅば……はむっ……」

 昼下がりの館の裏、人目の付かない一角で、少年が壁にもたれ荒い息を吐いていた。
 まだあどけなさの残る少年は、股の間に踞るメイドの口淫に声を上げた。

「あっ……だ、だめ! は、離れて!」
「んちゅ……ちゅる……わ、わひゃひゃまぁ、くちにひゃひてふははいぃ……」
「く、口に入れたまま喋ったら! あああッ! 舌が……絡ま! んんんっ! で、出ちゃう!」

 少年がメイドの頭部を掴み前のめりになると、音でも出そうな勢いと共に、メイドの口内に精液がぶちまけられた。
 口内のペニスがビクビクと脈動する度に、半固形状の濃厚な精液がメイドの歯茎、頬裏、舌、そして喉と、口内のあらゆる箇所に吐き出されていく。

「んっちゅ……! ぬちゅ……はァ……んふッ」

 断続的に放出される精液を、目を閉じ恍惚とした表情で飲み込んでゆくメイド。
 キキーモラ特有の羽毛に覆われた手に、口の端から漏れ出た精子が垂れていく。
 メイドはそれを丁寧に舐め取り終えると、大きな尻尾をしきりに動かしながら、主を見上げて微笑んだ。

「若様……すっきりしましたか?」
「はぁ……はぁ……ああ……」

 まだ射精の余韻に弛緩したままの顔で、少年は大きく息を吐きつつ、メイドに尋ねた。

「ねえ、まだ……いい?」
「もちろんです、若様……」

 跪いていたメイドは立ち上がり、長いスカートを捲り上げて下半身を晒し、下着の端に手を掛ける。
 そして濡れた下着を両肢から抜き取り、スカートの裾を握ったまま主に背を向けた。
 色白の柔尻がこぼれ落ち、臀部から生えた尻尾は少年を誘うように揺らされている。
 眼前に晒された官能的な光景に、少年の肉棒は再び猛々しくそそり立った。

「いくよ……!」
「あっ……若様っ……!」

 メイドは壁に手をつき、その肉感の良い尻を突き出す。
 少年は両手でメイドの腰を掴むと、肉棒を秘裂に押し当てて、中に押し入った。

「あッ……はッ……ん、んんんッ!」

 声を上げそうになったところで、メイドは手を口に当ててそれを防ぐ。
 彼女以外にも館で働くメイドは多くいる。他の誰かに聞かれるわけにはいかないのだ。
 服を脱がず、尻だけ露出しての性交。主と従者の昼間からのセックス。
 その背徳感に、少年の背筋はぞくぞくと震えた。

「んッ……あはッ……わ、若様の大きい……ッ!」

 一度射精したにもかかわらず、少年の肉棒はなおも脈打ち、メイドの膣内を押し広げている。
 それだけで満足できるはずもなく、少年は貪るように腰を振りたくり始めた。

「ああうっ! か、硬い……ッ!」
「くっ……んんんぅ」

 視線を下ろすと、ぬめった肉棒が尻の谷間の先にある秘部に咥えこまれている。
 押すと異物を拒むように締め付け、抜こうとすると未練がましく絡みつく。
 吐精を促す襞が隙間なく肉棒を刺激し、精を搾取しようとする動きに加えて、突く度に上がるメイドの嬌声が更に興奮を高めていく。
 先に達したにも関わらず、再度の絶頂は急速に訪れた。

「も、もう出る! 出る! 出ちゃう!」
「あっああっ! 出してください、若様! 若様の、中に! 中にたくさんくださいっ!」
「出る! ま、また出る! 出――――うっ!」
「んんんんんっ! ああああああああああっ! あああっ、ああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 ブリュ! ブビュルルゥ! ブピュピュゥ! ボプッ! 
 メイドの最奥で、子宮を犯さんとばかりの勢いで、精液が放出されていく。

「んんんっ! はあああ……はあぁ……ぁぁ……」

ドク……ドク……ドク……ドク……。

 全てを出し終えた少年は、メイドの背中にすがるようにして、腰を柔尻にこすりつけている。 
 汗ばんた額に前髪を張り付かせ、荒い息をつくメイドの尻尾は、だらんと力を失い垂れたままだ。

「さ、最高だよ……」
「若様……はぁ……んちゅんうう……」

 深く濃いキスを交わす二人の結合部から、二人の絶頂によって生まれた白濁液が垂れ落ちる。
 それが太腿を伝い地に落ちるまで、二人のキスは長くゆっくりと続いた。

286285:2017/03/15(水) 22:37:54 ID:cNr6yJc60
>>284
はい、こんな感じでした! それじゃ指摘点を挙げていくわね!

まず、全体的にテンが足りなかったり、文が長かったりで、読みづらくなっちゃう箇所が多かったわね。
これは『えっちぃ文章を書こう! そのためには濃密な描写にしないと!』って意識が出るとやりがちなミスなのよね。
いくらえっちぃ文章でも、読みやすい文章であることが大前提。
それぞれのセンテンスを上手く切れるように注意してください。
例えば気になった箇所で言えば、下に挙げた文があるわ。

>キキーモラの特有の羽毛に覆われた手に飛び散った精子をしゃぶり終えると、大きな尻尾をしきりに動かし口を開いた

これとか一読して意味を理解しようと思うと辛くなっちゃうからね。無理せず分けちゃいましょうね。

次に、ラストの体言止めを繰り返した絶頂演出なんだけど……。
ごめんなさい、私はばっさりカットしちゃいました。
これは>>281のリャナンシーちゃんが言うようなリズムの問題ね。
体言止めは繰り返すと文のリズム自体が止まっちゃうのよ。
今回は特に、繰り返しが『擬音・体言止め・擬音・体言止め〜』ってなっちゃってたから、なおさらリズムが止まってあっさりとした印象の文になりがちだったの。
それだったら以外にもカットしちゃってオッケー。
もうちょい濃厚にしたかったら、一文ずつ挟みながらメイドさんの絶頂の叫びでも入れちゃえば良いのよ。えっちぃ文章なんだし。

そうそう……あなた、もしやまだえっちぃ文章を書くのに恥ずかしさが残ってない?
ノゥ! えっちぃ文章を書く秘訣は、描写ももちろんだけど、台詞――あえぎ声にあるのよ!(私的な意見)
私と相棒はプロのゲームライターさんの文章を参考にしてるけど、そりゃもう嬌声がすごいことになってるわよ!
でもでも、それで興奮は誘えちゃうわけ! やっぱり女の人の反応が激しい方が男の人は喜べちゃうのよ!
もっと淫語バリバリ! 露骨なぐらいアヘアへさせちゃってオッケー!
「いぐうううううううううううううううううううううううううううううっ!」とか言わせちゃいましょう!

最後に、これは私とか相棒の好みなんだけど、今回は人物の名前をあえて省略しちゃいました。
なんでかっていうと、小品では登場人物の名前を出すための文章が入るだけで、文全体のテンポが結構削がれちゃうのよね。
省略、シンプルにするっていうのも大事なこと。
あなたはキャラクターを動かすのが上手な分、使い分けができるようになると、更にレベルアップができていくと思います!

さて、大体言いたいところはこんなところかな。
繰り返しになるけど、全体の流れはバッチシ。えっちぃ描写は短い中でも濃い口で良い感じでした。
より読みやすく、より台詞は過激に! それだけでもえっちぃ文章に磨きがかけられると思うから、がんばってください!

やたら上から目線だったり長かったりで、ごめんなさい! 許して!
以上、リャナンシーちゃんからでした!

287名無しさん:2017/03/15(水) 23:09:17 ID:bmAtiWgE0
浮気じゃないですが、他のリャナンシーちゃんの意見もすごく聞きたいです。
>>268 ですけど、ご意見いただけないでしょうか?

こういう日常話を少しずつ書き溜めて、連作していくのを考えています。
よろしくお願いします。

288285:2017/03/16(木) 00:45:36 ID:uRyDsFBM0
>>287
はーい、リャナンシーちゃん頼まれました!
意見というわけで……ずばり! 地の文での説明がちょっと足りてない感があるわね!
多分、主人公である俺くんの一人称で、軽快に文を進めたいからなんだと思うんだけど……あっさり進みすぎちゃうのが問題ね。
文の雰囲気的な“軽さ”と文の中身的な“軽さ”は別の問題。
どちらかといえば今回の作品、中身の方が軽くなっちゃってるかな。

例えば最初の方、地の文だけを抜き出して、ある程度つなげてみちゃうわね。

 緑色の翼が問うた。速さに自信があるのだろう。俺は迷わずハヤブサの剣を装備した。
 ワイバーンが旧魔王時代の貫禄で吼えた。なんでそんなに速さにこだわりがあるのか不思議だ。
 回避確率も上がるけど、微々たるもんだ。ぶつぶつ言う彼女に、三倍なら4回攻撃だっていうのは言わないでおいた。

どう? 淡々と進んでるな、って印象がないかしら。
それにこれだけを抜き出しても、何の話をしてるかいまいちピンと来ないでしょ?
日常系での一人称視点のお話でも、もっと文章を詰め込んじゃって良いはずよ。
例えば私なら、地の文にはこんな風に文章を入れるかな。

 緑色の翼を見せ付けるように広げて、彼女が俺に尋ねてくる。
 ワイバーンとハヤブサ。どちらが疾いかと聞かれれば、100人中の100人がワイバーンと答えるに決まってる。
 何しろワイバーンは原種のドラゴンさえ凌駕するスピードを持っているのだ。ハヤブサとは比較になるはずもない。
 だから俺は迷わずに“ハヤブサの剣”を選んだ。よっし、これで1ターンに2回攻撃ができるようになるぞ。
 隣の彼女がまるで咆哮するように喚き立てる。俺が“ワイバーンの剣”の方を選ばなかったのが、どうにも納得いかないらしい。
 えーい、うるさいぞ。ご近所迷惑どころか、ガラスまで割れそうな勢いじゃないか。
 速さにプライドがあるようだが、これはゲームの話だろうに。
 そして残念ながら、このゲームでの素早さに価値はあんまりない。つまり素早さプラス15は残念な性能なのだ。
 先制攻撃? 回避率にも影響? そんなもの微々たる物。力こそパゥワァなのだよ、パゥワァ。
 ……ぶつぶつと都合の良い乗算計算してやがるぞ、コイツ。
 素早さが5上がって攻撃回数が1回増えるなら、15では3回プラスにしかならんだろ。それでもチート武器過ぎるけど。

ふぅ……どうかしら? これならある程度、何の話か推測もしやすいんじゃないかしら。
読者にはなるべく親切にしてあげないとダメ。
書き手の頭の中を読者は覗けないわ。だからなるべく、私たちは分かる形で自分の考えを表現しないといけない。
それと数を表記するときに、普通の数字と漢数字が混ざって使われちゃってたでしょ?
ああいうのもなるべく統一する必要があるから、気をつけないといけないポイントよ。

話としては、ゲームのワイバーンに嫉妬しちゃうワイバーンちゃんのいじらしさが可愛い一編よね。
ただ、それをどう表現していくかが書き手の腕の見せ所。
心を込めて、いっぱい文を詰め込んであげましょう! 文が多くなりすぎたら、またそのときに減量を考えれば良し!

さて、こんなところかしら。
また次の作品の投稿を待ってるわね! レベルアップ、レベルアップ!
以上、リャナンシーちゃんからでした!

289名無しさん:2017/03/16(木) 17:24:33 ID:QpUMO1hQO
>>287
はい、あまり批評は得意なリャナンシーではありませんが……書かせていただきますね……。

今回の作品のポイントはワイバーンである彼女と主人公との軽妙な掛け合いだと思いました……。
序盤のシリアスな雰囲気で目を奪い、直後の掛け合いで親しみを出すことで物語に没入させる事に成功しています……。

私が話せる事は、テンポについて、でしょうか……。
今回の作品のながれは、
会話文→地の文→会話文→地の文
と繋がります……。
この流れだと、描写が繊細に行える利点があります……。
しかし、欠点として、掛け合いとしてのテンポが、損なわれてしまう欠点も持っていると思います……。
故に、今作のような軽妙な会話であれば、間にナレーション(地の文)を入れずに
会話→会話→会話→地の文→会話
と流す方が掛け合いらしさが出るかもしれません……。
あくまでも、私の意見ですが……。

これからも頑張って良い作品を生み出して下さいませ……。

290287:2017/03/16(木) 18:54:58 ID:2LfBHBU60
>>288
ありがとうございます、リャナンシーちゃん。
とても勉強になります。
地の文の例文が上手くて、これぐらい書ければ台詞なしでもいいかもと思えて感心しきりでした。

数字表記は――恥ずかしいぃ。こんな凡ミスするなんてぇ。とちゃんと校正していなかったのを反省です。

内容の軽さと指摘されて、どこかしっくりしない原因に納得しました。
1000字ちょうどにこだわりすぎて、地の文を削りに削っていたら、削りすぎたのですね。
文字数にこだわるなら、内容のバランスをとって、剣の話だけにするか、ゲームの中のワイバーンだけにするかにすればよかったですね。
詰め込み過ぎの傾向があるのにも気づかされました。これからは、そういった点にも注意して、地の文を丁寧に書くように気を付けます。

的確なアドバイス、ありがとうございました。また迷走し始めたら、よろしくお願いします。


>>289
リャナンシーちゃん、得意でないのに批評ありがとうございます。

軽妙な会話のテンポを優先して、会話文を連続させる。なるほど。
地の文がないと不安になる性質だったので、あまりやった事のなかったですが、そういう書き方も模索してみます。
確かに、それで回せれば、軽快なテンポを出せますね。

新しい書き方のヒントをいただき、ありがとうございます。リャナンシーちゃんたちにいっぱい褒めてもらえるように頑張ります。
また、迷ったらアドバイスをもらいにきますので、よろしくお願いします。

291名無しさん:2017/03/17(金) 01:13:05 ID:8k1hv9hM0

 辛いの?

 苦しいの?

 涙が出るの?

 そうだね……辛いよね。
 自分が心を込めて書いた作品だもんね。
 それが思ったように、評価されなくて。
 何も言われることがなくて。
 だから、どうして良いか分からなくって……辛いよね。
 もっと良い作品にしてあげたかったんだよね。
 それでも、どうしたら良いか。どんなものを書けば良いのか、分からないのね。

 大丈夫だよ。
 悩んでるのなら、悩んでても良いんだよ。
 涙が出るなら、泣いても良いんだよ。

 書くのが怖かったり、嫌になりそうな時があるよね。
 人と比べて、自分はなんて駄目なんだろうって、そう思える時があるよね。

 でも、大丈夫。私は傍にいるんだから。
 どんな時だって、私は傍にいるんだから。
 
 諦めないで、また書こう?
 楽しかった時を思い出して。
 そうやって笑顔で書いて。
 また皆に見てもらって、皆で喜べるように。

 ゆっくりでも良いよ。どんなペースでも良いんだよ。
 私は傍にいるから。
 いつでも、いつまでも、傍にいて、あなたのことを見てる。
 あなたの書く宝物を、私は楽しみにしてる。
 そうやって、あなたの書く宝物を、楽しみに待ってる人もいる。

 ちょっとずつでも良いから。
 また、書こう? 二人で、また。
 どんなことがあっても。
 私たち、二人で。

 創作の妖精は、どんなことがあっても。
 あなたの傍にいるんだから。

292名無しさん:2017/03/18(土) 00:57:33 ID:kK8FGQ1c0
異世界に勇者として召還され、モンスターを助けたら女の子が仲間になる、こういう小説が流行っていたが。
勇者になったからと言って本当にそんなシュチュエーションを経験するとは思わず、その相手がいわゆるファンタジー物の亜人というのも驚いた。

「ケモミミ族生まれの私にこんなに良くして頂いて、勇者様本当に、本当に!ありがとうございます!」

ケモミミ族、稀に獣の特徴を持って生まれる人間はこう呼ばれ、街や村から放り出されて魔物もいる危険な森で生きていかなくてはいけないらしい。
リスのような尻尾と耳がかわいらしい彼女の名前はラタ、人権活動家でどうにかして街に入り込んでケモミミ族の権利を訴えようとしているそうだ。

「私達ケモミミ族はほとんど魔物のように扱われています、私の姉も狩人に弓矢を射かけられたことがあります、それでも私は街の人たちに訴えたいんです、私達はあなた達と同じ人間だと!」
「ケモミミが無い人にも差別を良くないと思っている人はきっといます!それに主神様は平和と平等を愛するとても素敵な神様と聞きます、そんな立派な神様の信徒ならきっと私の話に耳を傾けてくれるはずです!」
「つきましては私はローブで耳と尻尾を隠すので、勇者様のお連れとして街の中に入るのを手伝っていただけないでしょうか?ケモミミ族が安心して暮らせる世界にするためにどうかお力をお貸しください!」

彼女の志は本当に尊いが異なるものを拒むのが人の性だ、彼女の話を聞いて今まで差別してきたケモミミ族と仲良くやろうと考える人間がどれだけいるものか。
それでもここでそれは断ると別れては彼女はもっと危険な方法で街に入ろうとしてしまうかもしれないし、勇者の力なら憲兵が襲い掛かって来ても彼女を担いで街から逃げ出すこともできるだろう、俺は彼女に力を貸すことにした。
そして街は一瞬で魔物娘に制圧された。

「ケモミミ族(笑)けっけっ本当に騙されるとは、いやいやいやぁ、お優しい勇者様本当にありがとうございますね、勇者様のお蔭で街に入って魔法陣で魔物娘軍団を送り込むことが出来ましたよ」
「酷い?嘘つきげっ歯類?まぁまぁ、見てくださいよ馬の下半身に幽霊に無機物、みんな人間様と交尾して子供を作ってるじゃないですか、愛と平和をもたらしてるんですよ」

コイツと違ってね、と主神象の頭をぺちぺち叩きながら小憎らしいニヤニヤとした顔つきで縛られた俺を見下ろすラタ。
彼女にけしかけられた寄生スライムにすらいむきゃりあーにされてぐーっとあたまがわるくなったけどだんなしゃまにたいしぇちゅにしゃれてあたししあわしぇしてましゅうぅぅぅ❤❤❤

293名無しさん:2017/03/18(土) 12:47:11 ID:upFGpew.O
「ほら、昼ご飯。ちゃんと食べなよ」
「ふふ、ありがとね」
「はぁ……」

かたいパンとスープ、水のやや質素な食事を渡しながら、教団の女勇者である私は小さなため息をついた。
原因は一つ、この鉄格子の向こうで微笑む美しい銀髪の魔物--すなわち魔王の娘であり、最強の魔物であるリリムである。
どんな理由かは分からないが街の中を翼を隠しもせずに普通に出歩いているのを私が捕まえたのだ。
最近魔物絡みと思しき行方不明者が多いので、なんとか取り戻す為の人質に出来ないか、と幼なじみの領主と頭を捻っている最中である。
人質交換とか勇者らしくは無いと思うけれど、背に腹は代えられないのだ。

「しかし、貴女も律儀ねえ。こうしてちゃんと三食持ってきてくれるなんて」
「人質に何かあったら、人が返ってこないからよ」
「ふーん。あ、このスープ美味しい」
「誉めても何も出ないわよ」
「良い花嫁さんになれるわね。結婚式には祝辞を贈るわよ」
「全く……」

ニコニコと笑いながらパンをスープに浸す彼女を横目に同じパンをかじる。
基本的にこいつの食事や見張りは私の担当だ。
最初だけ牢番の人が居たのだが最上位のサキュバスである彼女を見ただけで錯乱し、鍵を渡そうとするなどという案件が発生したためだ。
食事を任せたら料理人がパンの中に鍵を仕込む始末。
笑いながら鍵を渡してきた彼女に私は石になったような錯覚を覚える羽目になった。

「で、さ。進展あった?」
「人質交換の話ならそろそろまとまるわ。故郷に家族が居る人優先だけど、返して貰える方向で進んでる」
「そうじゃ無くて。貴女の好きな人の話が聞きたいのよ」

真面目な顔で語る彼女に再び漏れるため息。
この牢屋に居る間彼女からされた話はほとんど恋愛絡みであった。
しかも何故か私の。

「あいつは領主だし、こんな脳筋と付き合ってるヒマないっての」
「さて、どうかしらね。話を聞く限り脈が無いわけじゃないでしょう?」
「脈のあるなしじゃ無いって。そもそも私にドレスとか似合わないし。アンタなら似合うだろうけどさ」
「あら。誉めてくれたの?」
「誉めてない」

食後のコーヒーを渡しつつ、目を逸らす。
コイツが来てからというもの、いつもこの調子。
おかげであいつを意識してばかりだ。

「しかし、アンタはなんでまたこんな事聞くんだ?」
「それは簡単よ。リリムはね、恋する女の子の味方なの」
「わかんない」

294名無しさん:2017/03/18(土) 23:34:22 ID:upFGpew.O
「先輩、はいチーズ」
「チーズ」

お決まりの掛け声とともに、かしゃり、という小気味のいい音をスマホのカメラがたてる。
そのレンズが見下ろすのは、撮り手である僕と、不死の賢人、リッチである先輩。背景として最寄りから電車で二時間の景勝地(曇り)。
すなわち、よくある自撮りというやつである。

「はぁ、上手く撮れませんね」
「そうか?」

出来上がった写真を見ながら溜め息をつく僕に、先輩は訝しげな声を上げる。

「ピンぼけなし、被写体は中心、若干背景が残念な程度にしか見えないが」
「いえ、それはそうなんですけれど。撮りたいものが撮れていなくて」
「撮りたい物?他に被写体になるものなどあるまいし」

首を捻る先輩。
疑問にあわせてか、彼女の魂を封じている経箱がかたりと揺れる。
確かにこの写真は彼女の言うとおりの出来だ。
しかし、そこには僕の撮りたい物は写っていなかった。

「先輩の笑顔ですよ」

僕が指さしたのは、写真の中心部、仏頂面の先輩。
隣の僕の笑顔に比べて、むっつりとしたそれは、嫌々つれてこられた親のような表情に見えた。

「馬鹿か?魂をこちらに移した私が笑える訳が無いだろう」
「それでも、ですよ。策もありましたし」
「策……もしかしてチーズ、と声をかけたことか?」
「あれ、知っていたんですか?」

魂を経箱に移し、表情を失った(代わりに経箱が自己主張する)先輩のために僕が考えた策。
それは、撮るときにチーズ、と言う事だった。

「ああ、発音の都合で歯を見せた笑い顔になるやつだろう?だがな、それは浅知恵、と言う奴だ」
「え、そうなんですか?」
「考えて見ろ。日本語でチーズの『ズ』はウ行の言葉だ。歯を見せた笑い顔にはならんよ」
「言われてみれば……」

うなだれた僕を尻目に、彼女は語る。
きっと、表情があったらドヤ顔に違いない。

「故に、他の国では別の言葉を使うそうだ。終わりがイ行であれば良いだけだからな」
「つまり、日本語だと?」
「ふめ。ザーサイでも良いし、有罪でも良いが……」
「なら、良い言葉がありますよ」

そうして語る彼女を見て、僕は少しばかりの仕返しをしたくなった。
なんとも、意地悪な気持ちである。

「大好き。です。イ行で終わりますよ」
「う。確かに、そうだが……」

僕の言葉に、無表情のままうろたえる彼女。
たたみかけるように、カメラを構える。

その日、歯を見せる先輩の写真が撮れた。

295名無しさん:2017/03/19(日) 11:56:32 ID:ed2FnXOk0
 Humpty Eggs had a great fall,
 Humpty Eggs caught you within call.
 More than anyone in the wonderland
 Madly Humpty is loving with you.

 ハンプティ・エッグが落ちてきた
 ハンプティ・エッグがきみをみた
 もう世界中のどんな人たちよりも
 ハンプティはきみに首ったけなんだ

296名無しさん:2017/03/19(日) 12:08:06 ID:ed2FnXOk0
>>295
ああああ投稿して見直したら色々変な文になっとるううううう
恥ずかしいいいいこっち修正版んんんんんん

 ◇

Humpty Eggs had a great fall,
Humpty Eggs caught you within call.
More than anyone else in Wonderland
You Humpty is madly in love with.

ハンプティ・エッグが落ちてきた
ハンプティ・エッグがきみをみた
もう世界中のどんな人たちよりも
ハンプティはきみに首ったけなんだ

297名無しさん:2017/03/20(月) 09:32:46 ID:HvBNTVUE0
失礼します、初投稿ですが、スケルトンちゃんネタを批評お願いします。







今日、私の後輩は死んだ。

学校帰りに道を歩いている最中の出来事、運転手が居眠り運転をしてふらついていたトラックにはねられて死んだ。

ーー何故このようなことになったのか? 何故私の後輩が死ななければならないのか? それを考え私の心は闇に沈むーー

私は同性ではあったが後輩の笑顔が好きだった、後輩の艶やかな髪が好きだった、後輩の全てが好きだった。
親しい友人もなく、日々を孤独に生きる私が唯一見出した光が後輩、彼のおかげで私は孤独ではなくなり、同時に心も安らいだ。

ーー太陽が沈み、暗くなった街の中、窓の外、遥か下のマンションの前から、何やら硬いものと硬いものがぶつかる音が聞こえていたが、今の私はそれどころではないーー

私が後輩を好きなのと同じく、後輩もまた私のことを好いてくれていた。
出会いのきっかけはなんだったろうか? 図書室で本を借りようとした時に、同じ本に手を伸ばし、一緒に読んだことが始まりか。
あの頃から私は後輩を好きだったし、後輩もまた私を見かければ人目も気にせずに抱きついてくれた。

ーー微かに私のいるマンションの防犯ブザーが反応したが、誤作動だったのか一瞬のちに停止したーー

もう後輩の優しい温もりも、どこ幼く感じる笑顔も、キスした時の陶酔した瞳も、同じ屋根の下で目覚めた喜びも、戻ってはこない。
私は全てを失い、また孤独になってしまうだろう、否違う、むしろ前よりも悪化しているきらいすらある。
一度麻薬を得ればそれが普通となり禁断症状に喘ぐ結果になるのと同じく、私もまた後輩に溺れ、依存していたからだ。

ーーどこかで怪しげな音がする、この音はどこから聞こえてくるのだ?ーー

一度失われた命は二度とは戻ってこない、時間が戻らないのと同じく、私は後輩を忘れて生きていくしかない。
だが私に、後輩を忘れて、あの惨劇がなかったかのように生きていくことが果たして出来るのだろうか?
否、出来ないかもしれない、其れ程までに私の中で後輩は大きく、また大切な存在だったからだ。
私が向かい合う机の上、白いデスクスタンドの隣にはつい数ヶ月前に海に行ったときの写真が飾られている。
写真に写るのは水着姿の私と、女性もののフリル付きビキニを着用した後輩の姿。
何故か女性ものをつけていたのだが、もともと後輩は中性的な外見、問題なく似合っていた。

『先輩は僕が死んだらどうする?』

帰りの電車の中で後輩がそんなことを言っていたのを思い出す。
私は考えたくないと言っていたが、後輩は寂しそうに笑っていた。

『でも僕は先輩が好きだから、姿はなくてもいつもそばにいるよ?』

ーー硬いものがぶつかる音が何度か響く、私の部屋のすぐ近く、隣の部屋の前を誰かが通過したのか? それにしても硬い靴を履いているーー

『姿はなくてもそばにいる』
今の私は後輩を信じて祈ることしか出来ない、いつかこの喪失感に慣れる日がくるのだろうか?
後輩の死と向き合い、私自身の道を歩んでいくことが果たして出来るのか?

ーー私の家のすぐ前で音が止み、インターホンが鳴らされるーー

「っ!」

溜めるように鳴らし、しばらく余韻を感じさせる押し方、こんなことをするのは一人しかいない。
私は机から離れてすぐさま玄関に向かい、チェーンを外して扉を開いた。

「ただいま、先輩」

もう我々は、二度と離れることはない。

298名無しさん:2017/03/20(月) 11:32:00 ID:J3.QOhYE0
>>297
とりあえず初投稿お疲れ様

批評なんだけど、甘口〜辛口のどの辺りなら大丈夫そう?
自分の批評だとハートブレイクしそうな激辛になっちゃったので
辛さに応じて適切な魔物娘ちゃんに批評をお頼み申し上げることにする

299名無しさん:2017/03/20(月) 13:01:07 ID:HvBNTVUE0
>>298

ありがとうございます、お心遣い痛み入ります。
なんだかハートブレイクしちゃいそうなので甘口〜中辛くらいでお願いします。

300名無しさん:2017/03/20(月) 14:16:06 ID:J3.QOhYE0
>>299
まず気になったのは句点! 文の。が足りない文章になっちゃってること!
句点はあくまでも文と文の境に打つものなのに、改行前に打つ印みたいになっちゃってるわね。
例えばこの文とか、

私は同性ではあったが後輩の笑顔が好きだった、後輩の艶やかな髪が好きだった、後輩の全てが好きだった。

私は同性ではあったが後輩の笑顔が好きだった。後輩の艶やかな髪が好きだった。後輩の全てが好きだった。

こう! 句点がおかしい文章はそれだけで読者の印象が極端にマイナスされるので厳重注意しましょう!
それから?の後に文章が続くなら一マス“全角で”空白を入れること。
――(ダッシュ)がーー(長音符)になってるから修正。

――硬いものがぶつかる音が何度か響く。私の部屋のすぐ近く、隣の部屋の前を誰かが通過したのか? それにしても硬い靴を履いている――

こうやって直していくだけでも読みやすい文章に変わるから、今後は気をつけてね。
あと、行頭の空白は知ってるかしら? わざと空けてないなら良いけど、そうじゃないなら>>101とか参考にしてね!
それと漢字変換を多用しちゃってる! 『其れ』とか『否』とかは意図がなければ変換せずにしておきましょう!
自分で手書きにすると考えて、これを漢字で書くことってあんまりないでしょ?
手書きで漢字にするかどうかっていうのは、変換の良い判断基準になるから覚えておきましょう!

では、今度は内容の方に言及を。
スケルトンちゃんのSSということなのだけど……このお話、アルプきゅん向けね。絶対に。
なんでかって言うとね。このお話のメインとなる描写のせいなのよ。
以前から相思相愛の『私』と『後輩』という二人の登場人物に、『私』の回想による『後輩』との幸福な日々――そう、男同士の。

男同士の。
おとこどうしの。
お・と・こ・ど・う・し・の!

『私』の独白が大半を占めてるせいで、お話の主眼がこっちにいっちゃってる〜!
スケルトンちゃんになったっていう描写も少ないから、魔物娘SSってよりもBL短編化しちゃってる〜!
イケナイ! 私を妖しい道に誘い込まないで! 男同士のかけ算をする世界の扉を開かないで〜!

ふぅ……ごめんなさい、取り乱しちゃった。リャナンシーちゃん反省。
個人的にスケルトンちゃんのTSの肝は『元が普通の男でも記憶の混濁のせいで自分が女だったと思い込んじゃう』っていうコメディっぽさだと思うのよ。
だから以前からの恋愛関係を重視した固めの雰囲気のTSなら、それはアルプきゅんの分野かなって感覚なのね。
もちろん上手く料理をすることは可能でしょうけど、この短さのSSだとそれはすごく辛いわ。
関係の深さを描くのとかは問題なくできてるから、今後は内容と登場させる魔物娘との相性にも注意をしてみてください!
きっとぴったり嵌れば、より良いSSになっていくと私は思います!

さて、こんなところかしら。初投稿お疲れ様でした。
また何か聞きたいことがあったら呼んでね。もし辛口希望になったら、知り合いのメドゥーサちゃん連れてくるからね〜。
それでは、以上! リャナンシーちゃんからでした!

301名無しさん:2017/03/20(月) 14:19:04 ID:J3.QOhYE0
>>299
あ、ごめんなさい。私からの挨拶の一文が抜けちゃってたわね。
改めて、甘口〜中辛ということなので、リャナンシーちゃんが担当させていただきました! 参考になったら幸いです!

302名無しさん:2017/03/20(月) 14:50:41 ID:cANCRDhgO
>>297
はい……一応リャナンシーの身ではありますが……あまり、批評は得意でないですが、書かせて頂きますね……。
頑張って、中辛にしてみました……。

今作は、独白による心情の吐露、そして再会に因る喜びが描かれていると思いました……。
死、別れというテーマは感情に訴える事がし易く、上手く扱えば素晴らしい作品が出来ると思います……。生物の命題。ですから。


今作で気になったのは表現のやり方、そして構成です……。
『--』で区切っての実況と回想と言う形にして、臨場感と近づいて来る様子を狙ったのだと思いますが、表現がややあってなかったかも知れません……。

一例ですが……。
私の心は闇に沈む。
確かに、格好な良い言葉です……。
しかし、若干説明が足りていなかったかも知れません……。
一番大切な事はあくまでも読者さんに伝える事、ですから……。

稚拙な例ですが……。
私の心は思い出という名の闇へと沈んでいく。

と、『ここから回想ですよ』と伝えつつ、進行形にして現在の実況をしていく形にしてみるのも、良いかも知れません……。

また、硬い靴を履いていると言うのはあくまでも推測なので、それを意識した形にした方が良いかも知れませんね……。

また、最後の出会った部分で、いきなり彼だと断定するのも、やや難しいです……。
一瞬疑う。私だけが知っているなど描写を挟む。
構成をいじり、伏線を張って置くのも良いでしょう……。

頑張って辛口のように書いてしまいました……。
もし、お気に召さなければ申し訳ないです……。

303名無しさん:2017/03/20(月) 17:43:58 ID:oT2mugHY0
>>300
ここで書く場合行頭スペースはなくてもいいんじゃないか
なくても割と見やすいし、逆に入れちゃうと表示ガタガタして見辛くなるよ

304名無しさん:2017/03/20(月) 17:58:36 ID:cANCRDhgO
とある美しい庭園の一角。
一月に一度ここで。
僕は強大な魔物に挑む。

「さて--分かっておるな?」
「はい。今度こそ貴女に勝たせてもらいます」
「抜かせ。未熟者が」

目の前に座る少女が挑戦者へと艶やかに笑う。
彼女は絶大な魔力を持つ、サバトの長。バフォメット。
種族の中では珍しい漆黒の濡れ羽色の髪と角。老獪な光を宿した金色の瞳。そして、スグリ色のドレスが幼い肢体をつつんでいる。
少女の赤い舌がちろりと楽しそうに唇を舐めていた。

「くく。早く見せるが良い」
「はい」

緊張した面持ちで僕が取り出したのは白い紙製の箱。
開けるとふわり、と甘い香りが周囲に満ちる。

「今回の、新作です」

それは、僕特製、木苺のケーキだった。
真っ赤に染まった、つやのある円筒の形。
隣には白いマカロンが2つ、添えられていた。

「ふむ。真っ赤なケーキか……この艶やかさは、ゼラチンだな?」
「はい。フランボワーズのジュレでコーティングしています」
「成る程、甘酸っぱい春らしい良い香りじゃ」

ニヤリと笑う彼女に見えないように、胸を撫で下ろす。
どうやら、見た目は合格のようだ。
討伐第一関門突破である。

「では、味を見てやろう」

すう、とのばされた彼女のフォークがケーキを切り分ける。
中からのぞくのは茶色のスポンジとムース。
それらを丁寧に載せて、小さな唇に運んでいく。
静かな庭園に彼女が咀嚼する微かな音が響いた。

「ふむ。チョコレートムースとスポンジじゃな。甘酸っぱいフランボワーズに負けない濃い香り……中々じゃ」

論評をしながら、彼女のフォークは進む。

「マカロンも独特の食感が良いのう。柔らかいケーキと良くあっておる」

紅茶で一息つく頃には少女の前のケーキは綺麗に無くなっていた。

「お味はいかがでしたか?」

緊張しながら、彼女の目を見る。
果たして、僕は勝てたかどうかと。

「旨かったが。まだまだじゃな。スポンジの焼き時間が若干甘かったのじゃ」
「駄目でしたか……」
「何、次回も精進すれば良かろう」

ウィンクする少女を前に、がっくりとうなだれる僕。
今回も、討伐失敗のようだ。

「ふふ、そうじゃなあ。良い事を教えてやろう」

そんな僕に、笑いかける彼女。

「儂を倒したければ。今度はウェディングケーキを作るのじゃな」

彼女の白い頬は木苺のように赤くなっていた。

305名無しさん:2017/03/20(月) 20:52:05 ID:8bsJFhYU0
>>297
愛を叫びすぎて喉が痛い新人リャナンシーですっ。今回も微妙な批評をさせてもらいます。
とはいえ、先輩リャナンシーさんたちが、言いたいことはだいたい言ってくれています。これ以上言うと甘口希望なのに辛口になるから、砂糖多めでがんばります。

まずは、初投稿、お疲れ様です。色々と意欲的な作品ね。
先輩君の心情がよく表現はできていると思うわ。最愛の人を失った喪失感がずんずん伝わってくるわ。
元男同士でも、愛さえあれば問題ないわね! 男同士の掛け算なんて、高校の時に習ったわ。

舞台は現代で、日本では火葬が一般的だから、亡くなってすぐにでもスケルトンというのは、ちょっとした盲点をついていて面白いと思うわ。
でも、残念なのは、後輩君が事故死したのが「今日」と書かれていることね。一般的には通夜があって、葬儀があって、火葬だから最短で二日は経過しているはずね。だから、「今日、葬儀があった」とすればよかったかなと思ったわ。
細かいと思うかもしれないけど、こういう細かい部分に気を使えると、読者に違和感を覚えさせないことができるの。そうすれば、作品に没頭してもらえるわ。

あと、意欲的にチャレンジなところは、その心意気やよし! でも、短い作品は一点突破が効果的よ。狙いを絞って書いてみたら、もっとよくなるんじゃないかしら?
一つの作品でいろいろやるよりも、複数の作品でいろいろやる方が楽だし、作品の質を上げやすいと思うの。

……と、こんなところかしら?
甘口は苦手だから言い過ぎてたら、ごめんなさいね。
また、投稿を待ってますね。それでは、新人リャナンシーでしたっ。

306名無しさん:2017/03/20(月) 21:29:38 ID:cANCRDhgO
「おはよう」

病院の一室、毎日僕は彼女に語りかける。
冷たい肌の、ゾンビである少女に。

「おは、よ」

返ってきたのは、ぎこちない、引っかかったような声。
生き返ったばかりの、彼女の表情筋は固く、喋るだけでもかなりの労力を必要とする。
それでもなお、彼女は微笑もうと顔を歪ませてくれた。

「今日は、何をしようか」
「本、よみたい」
「わかった。この中から選んでね」
「うん」

彼女の隣に座って、お気に入りの絵本を広げる。
記憶と一緒に文字を忘れてしまった彼女のために、朗読をするのだ。
それは、幼なじみの女の子が、勇者になった男の子を追いかける話だった。
誰かの幸せの為に頑張りすぎて自らの幸せを忘れた勇者に、女の子は幸せを教えていく。
手をつないで、笑いあって、分かち合う。
そんな、当たり前の幸せを。
しかし、ある日。
女の子は死んでしまう。
勇者を心配させない為に、病気を隠していたから。
そうして勇者は遠くに旅に出るのだ。
女の子に、再び会うために。
最後のページには、手をつなぐ、二人が色鉛筆で描かれていた。

「そうして、二人は結ばれました。魔物であっても関係なんてありません--二人で幸せをかみしめて、生きていくのです」
「うん」

こくりと頷く彼女の前で、パタリと本を閉じる。
風圧で彼女のさらりとした黒髪がなびいた。

「ねえ。わたしは、こんなふうに、なれるかな」

表紙に描かれた女の子を指差す彼女。
その瞳には、確かな憧れがこもっていた。

「大丈夫。君なら大丈夫」

ゆっくりと語りかけながら、彼女の頭をなでる。
心臓のない、彼女の事を。

「あれ?おにいさん、ないてるの?」
「いや、気のせいだよ」

その心臓は、僕の胸の中で鳴っている。
かつて生きていた、彼女から移植したものだ。
心臓の病気で死ぬところだった僕を、その命を投げ捨てて救った。
彼女はそれを、忘れてしまっているけれど。

「もし、君が女の子なら、僕は勇者かい?」
「はは、きっと、なれるよ」

笑おうと、顔を歪ませる少女。
その姿は、絵本の女の子そのものに見えた。

「ありがとう」

僕は、彼女の勇者になれるだろうか。
二人で、幸せになれるだろうか。

いつか、彼女の記憶が戻った時。
幸せだと、言う彼女の姿が見たい。
そう、思えた。

307名無しさん:2017/03/20(月) 22:04:50 ID:J3.QOhYE0
>>306
なんでか同じようなことを考えるなぁって笑っちゃったw

 ◇

『私、死ぬのは怖くないわ』

 彼女は言った。

『それよりも、貴方に忘れられること……貴方を忘れてしまうことの方が怖いの』

 そう、儚い笑顔を浮かべていた。

 その翌日、彼女は病院の屋上から身を投げて、死んだ。

 彼女は不治の病だった。
 病魔が進行するにつれて、記憶がどんどん零れ落ちていく病。
 最後は周囲の何もかもが分からなくなり、脳が壊されて、そして死ぬ。
 段々と記憶の空白が増えていく日々は、彼女にとって耐え難い恐怖だったらしい。
 僕の前ではあどけない笑顔を浮かべていたが、その裏で彼女は酷く怯えていたと、残された日記に書いてあった。

『もし神様がいたら、どうかお願いします。大好きなあの人のことだけは、私から奪っていかないでください』
 
 その記述は、僕が零した涙の粒のせいで、もう読めるものじゃなくなってしまった。
 彼女が選んだ道。それは、僕が彼女から奪われる前に、自ら命を絶つというものだったのだから。

 彼女が死んでから、僕は彼女のことを忘れられなかった。
 常に彼女のことが頭から離れなくなり、彼女の言葉が幻聴のように聞こえるようになった。
 幻聴のように、ではない。幻聴に決まっている。
 それでも、僕は構わなかった。

 彼女は常に僕に語りかけてくる。
 彼女は常に僕の傍にいて、僕との甘い日々を空想し、囁いてくる。
 目を閉じれば僕もその空想の世界で、彼女と幸せな時を過ごすことができる。
 まるで本当に、彼女がそこにいるように、ハッキリと。

 狂ってるに決まっている。だけど、構わない。
 たとえ気が触れようが、彼女が僕の中から消えてしまうことに比べれば、遥かに些細なことだった。

『私のこと、考えてくれてるのね? ふふっ、嬉しいな……』

 ここのところ、抱きしめた感触がこの手に残るぐらいには、彼女の存在が現実味を帯びてきた。
 僕の方の病気も随分と進んでしまっているらしいが、むしろ望むところだ。

 そうだ……彼女はもう、僕を忘れることはない。
 僕も彼女のことが忘れられない。
 忘れられるもんか。
 もう誰にだって、奪わせやしない。
 彼女のことを。彼女の記憶を。彼女との日々を。

『明日は、二人でどんなところに行こっか?』

 願わくば、永遠に彼女が僕の傍にいることを。

 彼女が僕を忘れることのないように。
 僕が彼女を忘れることのないように。
 彼女の望みがこれからも叶えられるように。
 
 そう、僕は願っている。

308名無しさん:2017/03/21(火) 11:07:51 ID:ft03CYcQ0
299です。
お忙しい中、ここまで親身にアドバイスいただきありがとうございました。
これに懲りずにまた書き込ませていただこうかと思います。
またよろしくお願いいたします。

309名無しさん:2017/03/21(火) 11:33:32 ID:amK.WRvw0
>>308
期待して待ってるのでガンバってください

310名無しさん:2017/03/21(火) 21:08:52 ID:.ndtTQ52O
>>307
生と死、そして記憶はアンデッドをかくうえで王道テーマですからね……。
こういうお話は大好きなので、頑張って書いていきたいです。

311名無しさん:2017/03/21(火) 21:13:06 ID:b10JhTio0
 覚束ない足取りで歩き続けて、どれ位の時間が経っただろうか。目の前に広がる景色はどこまでも牧歌的で、人影一つ見当たらなかった。
 
「喉が渇いたし、お腹も……それに、ここはどこで、僕は誰なんだ?」
 
 限界を訴えている身体に鞭を打ち、僕は自分の事を思い出そうとする。けれど、何も思い出すことは出来なくて、ついに力尽きることになってしまった。
 なすすべも無く倒れていると、誰かがこっちに駆け寄ってくるのが見えた。それは、ひどく慌てているホルスタウロスだった。

 * * * *

 なんとも食欲をそそる甘い匂いに釣られ、僕は目を覚ました。怠い身体を起こして辺りを見回す。どうやら民家らしく、僕はベッドに寝かされていたようだ。

「あ、目が覚めたんですね! 良かった……」

 そう言いながら現れたのは、僕が意識を失う間際に見たホルスタウロスだった。コツコツと蹄を鳴らしながらこちらへ来る彼女の手にはお盆があり、そこには湯気が昇るマグカップがある。

「ホットミルクです。お料理よりかはお腹の負担にならないと思いますので、よかったら」

 差し出されるマグカップを受け取って、僕はホットミルクを口に含んだ。やさしい甘さが広がり、飲み込むと身体が内から温まる。気付けば、僕はあっと言う間にホットミルクを飲み干していた。ほっと息を吐くと、疲れが吐息と一緒に出ていく。
 そんな僕を見て、彼女はニコリと笑ったのだった。

「ふふ、それだけ元気なら大丈夫ですね」
「助かりました。本当にありがとうございます」
「困った時はお互い様ですから気にしないでください。それより、どうしてあんな所で倒れていたんですか?」

 話して信じてもらえるかは分からない。でも、嘘をついても仕方ない。そう考えた僕は正直に話すことにした。

「それが僕にも……記憶喪失なのか、ここがどこで自分が誰なのかも分からないんです」
「その、ごめんなさい。無神経なこと聞いちゃって……」

 見てるこっちが申し訳無くなる程に縮こまる彼女を見て、僕はなんとか雰囲気を変えようと話を振った。

「と、ところで君の名前は?」
「あ! 自己紹介がまだでしたね。私はリベラといいます」
「リベラさんですね。僕の名前は……どうしましょうか?」
「そうですね……リベル、というのはどうでしょう? 豊穣の神様のお名前です」
「リベル。素敵な名前ですね」

 僕の試みが功を奏してか、あるいは彼女の気遣いか。なんとか雰囲気は明るい物になった。それからとりとめもない話を二度三度とすると、リベラさんは何かを思い付いたのかポンと手を叩いた。

「リベルさん、よかったら私の農場で働きませんか? 記憶喪失では行く宛ても無いでしょうし」
「ありがたいですが、誰とも知れない人を置いて大丈夫なんですか?」
「大丈夫です! リベルさんが良い人だって私には分かりますから」

 手放しでそう言われ、僕はなぜだか少し恥ずかしくなってしまった。それと同時に、リベラさんの提案を拒むのは不義理に思えた。だから、僕はこの提案に乗ろうと思う。

「じゃあ、これからよろしくお願いします」
「はい、こちらこそよろしくお願いしますね!」 
 こうして、僕とリベラさんとの暮らしが幕を上げたのだった。


感想・批評が有りましたら、是非ともお願いします。

312名無しさん:2017/03/21(火) 21:18:48 ID:b10JhTio0
こう、儚さのあるアンデッドの話は大好きです。
図鑑世界では、死さえも二人を分かつことは出来ない。

313名無しさん:2017/03/21(火) 23:06:33 ID:amK.WRvw0
>>311
また批評書いてたら辛くて長くなっちゃったので、ちょっとご質問を
自分の辛口批評でも平気? 心配ならリャナンシーちゃんに交代して批評してもらうけど
辛口希望だけど自分じゃちょっと……ってことならリャナンシーちゃん伝手でメドゥーサちゃん呼んでもらうからご安心を

それと内容の方だけど、これは連載を意識した作品なのかな?
できればその辺りとか詳しく教えてくれると、より丁寧なアドバイスができそう
手間かけさせちゃってごめんね
良かったらよろしくね

314名無しさん:2017/03/21(火) 23:19:38 ID:b10JhTio0
>>313
わざわざありがとうございます。
辛口でも問題無いです。
作品としては連載は意識してないですね。量を書こうとすると、自分の中でぐだってしまうので……

315名無しさん:2017/03/21(火) 23:21:11 ID:b10JhTio0
あくまで、出会いに焦点を当てた話にしたつもりでもあります。

316名無しさん:2017/03/21(火) 23:33:38 ID:amK.WRvw0
>>315
ありがと。それじゃ遠慮なく自分が書くけど、ハートブレイクしないでねw
今夜中にまとめられなかったら明日に持ち越すかもだけど
ちゃんと責任持って批評はするから安心してください

317名無しさん:2017/03/22(水) 12:08:41 ID:2xyKHKAE0
>>314
お待たせ。それじゃ批評するけど、辛口御免。

端的に言ってしまうと未熟な作品。
問題は何よりもまず長さ。尺が全く足りてないせいで、寸足らずの文章になってる。
出会いに焦点を当てたならそこは印象的で大事なシーンにしたいところだけど、それを短い文字数でサラサラと流しちゃってるわけだから、これはもう完全にアウト。
少なくとも自分は1000字ちょいで『二人が出会い、記憶喪失であると伝え、名前を聞き、名前を付けてもらい、さらには居候が決定する』という場面を書け、と言われても無理。

尺を見誤っているのも、描写力や会話の表現力にまだまだ改善の余地が多いということだと思う。
まず最初の主人公の台詞がこれ。

「喉が渇いたし、お腹も……それに、ここはどこで、僕は誰なんだ?」

ギャグとかで記憶喪失の人間が『ここはどこ? 私は誰?』って言ってるのは見たことがあるはず。
これはつまり、ギャグになるぐらい使い古された表現方法なのだから、安易に『僕は誰なんだ?』なんて言わせるのは絶対にNG。
そんな主人公の心理描写もさっぱりなまま、あっさり倒れてあっさり拾われてしまってる。
最初の台詞からこの急展開なのだから、もうここで慣れた読者は白けてしまう。
その後も同じく、描写も会話もトントン拍子に進みすぎてて何とも言えない。

改善のために、この作品の会話だけ抜き取った文章と、逆に地の文だけにした文章と、この二つを用意して読み直してみるのをお勧めする。
どちらも淡々としていて、非常に読んでいて薄い印象を受けると思う。
イマイチ自分で判断できない場合は、自分の好きな作品で同じことをやってみると、密度の差が一目瞭然になる。
そこから会話・地の文の双方を膨らませる練習。見比べる判断材料さえ作ってしまえば、闇雲に文章を書くよりも遥かに効率が高まる。
繰り返してるうちに各描写に入れる力のバランス感覚が養えてくるから、それを身につけられればかなり上達に近づくはず。

相当辛辣に言ったけど、この辺りは単なる技術の問題だから、気落ちすることは絶対に必要ないことは付け加えておく。
センスがある一部の人間じゃないと、何かを書くというのは本当に難しいこと。
むしろ未熟な作品が生まれるのは当然で、自分もあなたと同じようなところから這い上がってる。
大事なのはちゃんと他人の評価を聞いて、改善点を見つけること。自力で這い上がるのは大変だけど、人の手があれば引き上げて助けてくれる。

また次の作品をお待ちしています。

318名無しさん:2017/03/22(水) 13:30:18 ID:8.l./81Y0
>>317
丁寧な批評、ありがとうございました。
やはり、千文字前後でまとめるには無理がある内容でしたか。参考にさせていただきます。

本当によかったらでいいのですが、>>229の批評もお願いできますか?
以前に投稿した話なので、掘り返すのが望ましくないなら無視していただいて構いません。

319名無しさん:2017/03/22(水) 17:04:12 ID:p/cKF7/c0
>>311
新人リャナンシーですっ。今回も誠心誠意、微妙な批評をさせてもらいます。
辛口希望だけど、劇辛にならないように頑張ります。

ホルスタウロスのリベラさんの優しさが身に沁みますよね。魔物娘の中では包容力では定評ある種族さんですね。あのオッパイは反則と思うときもあるけど……リャナンシーは負けません!

話がそれてしまって、ごめんなさい。
文章は書き慣れている感じがするから、すでに、いくつも作品を書いておられるんだろうなと思います。安定感があって、読みやすかったです。

さて、辛口です。覚悟はいいですか? AEDは用意できましたか?
ただ、先に言っておきますが、これは私の個人的な意見なので、求めているものと違うかもしれません。辛口というのは、そこまで突っ込んだ意見ということで、ご理解してくださるとありがたいです。

では、まずは、インパクト強めの設定に対して、話があっさりしすぎているところね。
そのアンバランス感が肩透かしな感じになって、終わっているのに終わってない消化不良を感じちゃいました。
短編って、書ける分量が少ないから、設定や展開、登場人物を盛り込みすぎると薄くなったり、消化できなかったりするのよね。私の担当作家もバランス取りをよく失敗してるわ。

それと、記憶喪失設定って、よく使われているけど、実はかなり厄介な設定なの。特に一人称小説とは、ある意味、相性最悪と思っているわ。
一人称小説は、主人公越しに物語を見ていることになるの。だから、主人公の知識や経験、思考や嗜好、感情や状態。そういったもののフィルターがかかるの。それが感情移入とか臨場感につながるところが、一人称小説の最大の利点ね。
でも、記憶喪失の主人公だと、経験の記憶がないから、思考や嗜好、感情の裏打ちができないの。
例えば、女嫌いの主人公だとして、その理由が昔、お姉さんにいじめられたからという経験があると主人公に感情込めて独白させれば、読者は納得してくれるわ。
そういうことが記憶がないことでできなくなるの。つまり、主人公のキャラ付けがしにくいということ。
記憶がないという不安や焦りは、大抵の人が理解できるから共感を得やすいという強みはあるわ。けど、そこまでで、その先をどう書くかが勝負になってくると、私は考えているわ。
ということで、長さも必要になるから短編にも向かない設定なのよね。
記憶喪失は、なまじ印象の強い設定だから、ある程度解消しないと読者も納得してくれないところも厄介なところね。

でも、そういうのを挑戦する心意気は、とってもよいと思います。
やってみてわかることってあるものね。ここは無記名だから、思い切った挑戦するにはいいところだものね。

私の担当作家に、この設定で出会いに焦点を合わせた短編にするとしたら? と課題を出してみたわ。思いっきり悩んでたわ。普段、自分の守備範囲だけで作品書いてるから、いい刺激だったみたい。
回答は、ホルスタウロスのリベラさん視点の一人称にする。――でした。
理由は、そうすることで、記憶喪失という強めの設定は和らぐし、彼女が彼を気に入ったことを思いっきり書けば、話の筋が一本通るからだそうです。

ということで、辛口批評でした。なんだか色々と偉そうに好き勝手書いて、ごめんなさい。
個人の一意見として読んでくれると嬉しいです。

それじゃあ、またの投稿をお待ちしてます。

320319:2017/03/22(水) 17:15:58 ID:p/cKF7/c0
 新人リャナンシーちゃんが私の原稿を読んで、問題個所を指摘してくれた。かなり厳しいけど、作品の質を上げてくれる助言だと、私は問題を解決するのに頭をひねっていた。

 カレーの辛口は苦手だけど、リャナンシーちゃんの辛口批評はクセになる。

 ふと、批評で甘口、中辛、辛口というカレーのような段階があるのが気になった。

 気になると筆が進まない。こういう時は、リャナンシーちゃんにお願いだ。

「もう直ったの? じゃあ、読ませて」

 小さな体で大きな文庫本を広げて読んでいたリャナンシーちゃんが、私の呼びかけに顔を上げて、嬉しそうに笑顔になっていた。彼女は一番厳しい読者でもあり、一番のファンでもあってくれている。

 なので、まだだと言うと、かわいらしい顔がお怒りになっております。ごめんなさい。

「何か相談したいことがあるの?」

 私は先程浮かんだ疑問をリャナンシーちゃんにぶつけてみた。新人とはいえ、批評などは彼女の専門だから、答えを知っているかもしれない。

「ずいぶんと難しいことを……うーん……」

 リャナンシーちゃんが困った顔をしていた。

「批評する側でも基準はまちまち。受け手でもまちまち。なんとなくの基準なの」

 確かに、はっきりした線引きは難しいかもしれないけど、そこをなんとか。

「私の個人的な感覚だけど、甘口は知り合い、中辛は友人、辛口は親友に言う程度かな?」

 その線引きは、ちょっとわかりやすい。でも、具体的には何が違うんだろう?

「辛口と中辛以下の差は、ずばり、内容に切り込むかどうかと考えてるの」

 私は首を傾げた。批評はそもそも内容に切り込むものなのじゃないのか?

「うん。そうね……まずは、創作は正解がないの。だから、結局のところは、批評は批評家の好みの問題なのよね。

 掲示板には、私を含めておそらく三人のリャナンシーちゃんがいるけど、それぞれ意見が違っているのは、好みが違うからなの」

 確かに、三者三様で批評するところが違うね。

「甘口や中辛で指摘する部分は、好みによる差が少なくて、表層の問題個所を指摘するの……表現方法だったり、文法テクニックだったり、そういう部分ね。甘口と中辛の差は、その要求レベルね」

 なるほど。それで、辛口で切り込む内容というのは、深層なんだ。

「構成や設定、人物だったり、物語の根幹に関わるところなの。作者の創作意図に関わる部分だし、好みが強く出てしまうところだから、とってもデリケートな部分なの」

 下手すれば、作品全否定になっちゃうね。それは辛口じゃなくて、もはや毒だね。

「表層でも、好みの差が大きい部分に切り込んだり、要求レベルを高くすると、相手にとっては辛口になるの」

 批評って難しいね。

「批評もまた文芸作品と思うもの。いい批評は読んでて面白いのよ。私も早く先輩たちに肩を並べなくちゃ」

 でも、私へのリャナンシーちゃんの指摘って、内容部分に容赦なく切り込んでくるよね? 親友レベルの辛口批評だったんだね。

「え? 違うわよ」

 そ、そんな……私の想いは一方通行だったのか?

「最愛の人レベル、檄辛よ。だから、一生、創作続けてね」

 檄の字は誤字じゃないんだろうな。彼女が私の傍らにいる限り、私の筆と心は折れそうにない。

321名無しさん:2017/03/22(水) 19:16:23 ID:PVBJy.wMO
>>311
はい……あまり批評は得意ではないリャナンシーですが……批評させていただきますね……。

今作は、文章表現、文法について語れる事はありません……時制も完璧で、経験の多さを感じさせました……。

しかし、辛口に批評するならば、幾つかの点で難しいと感じた作品でもあります……。
既に私より優れた方が批評なさっていらっしゃるので私が感じた点について、語らせていただきます……。

このお話は、主人公と、ホルスタウロスが出会う、出会いのお話です……。
出会いというのは、非常に大切で、そのキャラクター同士の関係を、説明するものです……。
そして、出会いを書く、という事はキャラクターのその後が想像出来る物語が好ましくなります……。
少なくとも「俺達の戦いは、これからだ!」と書ける位の掘り下げです……。
しかし、この物語において彼らのその後は想像し難いと思いました……。
理由は、キャラクターが掴めないためです……。
記憶がない設定については語って居る方が居るので省きますが、彼女の描写にも問題があります……。
彼女についてはホルスタウロスの農民である、以上の設定がどこにもありません。特に、見た目に関する情報量は皆無で、髪型や、纏う空気、背の高さなどの情報がありません……。また家の中などの描写が無いため、どんな風に暮らして居るのかも、分かりません。
彼と彼女。どちらの情報も無いので、これからが想像出来なくなっているのです……。

ネレイスさんの話はそのどちらもがしっかりと解決されているため、今回の出来はたまたまだと思います……。
そして、解決法もあなたは持って居るはずです……。
「この作品の続きを書く」。
これだけで描写の薄さも、記憶喪失の設定も、全て解決出来る筈です……。
あなたの実力なら、きっと出来ます……。
無責任な言葉ですが、あなたがここにアップした作品は全て文章表現が適切で、美しい、読みやすいものが出来ていますから……。

すみません。本当に失礼な事を語ってしまいました……。

322名無しさん:2017/03/22(水) 19:44:56 ID:8.l./81Y0
>>319
丁寧な批評、ありがとうございました。
まだまだ自分は三流がいい所だというのが身に染みて分かりました。
参考にさせていただきます。

323名無しさん:2017/03/22(水) 19:52:37 ID:8.l./81Y0
>>321
今回も丁寧な批評、ありがとうございました。
たしかにこの話では内容が薄いですよね。
参考にさせていただきます。

324名無しさん:2017/03/22(水) 20:30:57 ID:2xyKHKAE0
>>318
もちろんOK。>>229の方の批評を。
遡ってこのスレにある過去の作品、及び投稿所の作品(推測)まで洗ってみました。

>>317では描写力に課題と言ったけど、謝罪をいたします。申し訳ありませんでした。
訂正いたします。あなたは一定の書く力を持ってる。
>>229での海に沈む二人の情景とか、そういったところで輝くものをきちんと持っている。
ただ、それが噛み合うものと噛み合わないものがあって、>>311の主題ではそれが出ていなかった印象。
それから今回の>>229の文章も同じく。甘酸っぱい(?)とは言いえて妙で、やっぱり少しズレが生まれてる。
どこが原因かと言えば、表現が硬い。カッチカチ。これはどの作品にも共通して言えること。
だからダークな作品とかにはガッチリ嵌って本当に良い効果がある一方で、それから外れたりすると雰囲気が変になってしまう。

>>229に話を戻すと、主人公の境遇を“匂わせ”られていない。
がっつり『彼女は、何時かいなくなってしまった僕の想い人に似ていて』と書いてしまっている。
どうにも他の作品でも『何が・誰が/どうで・どうした』を並べ立ててしまう癖を持ってるようだけれど、最後の文では『〜言うんだ』と若干柔らかな表現に変わってチグハグ。
こういった文章の雰囲気は意識して使い分けられるようになる必要がある箇所。
一文一文の語尾により注意を向けるように。『〜した』『〜だった』の多用は文章の硬質化を招きやすい。
それと、適度な改行。文同士を開き気味にするだけで、硬い印象をいくらか和らげることも可能になる。
こういったことの改善には雰囲気の柔らかい作品を持ち出してみて、>>317で言った作業で練習をしたりモデルにしたりがてっとり早いかと。

それと習作として一度、同じ内容で文章の硬さ・柔らかさを変えた作品を書いてみるのも良いかもしれない。
多分非常に苦労をするだろうけれど、その分だけ表現の幅は間違いなく広がっていく。
参考までに文章の硬さ・柔らかさを変えた一例を載せておく。



「ねえ、お兄様。私ケーキが食べたいわ」

僕の膝の上でリビングドールの彼女が言った。その瞳は紫に妖しく光を放っていて、僕はそれに惹き込まれてしまう。
彼女が僕に何かを求めるのはこれが初めてではなかった。
ある時は洋服が欲しいと笑った。ある時は美味い飲み物が欲しいと僕を買いに行かせた。また別のある時は綺麗な星が見たいと僕を連れ出した。
私を僕はその誘惑を断れず、幾度もその要求を飲み込んできた。僕は断れなかった。
拒否のための言葉が口をついて出る前に、首が勝手に肯いているのだ。まるで僕の方が人形になっているようだった。

「ねえ、お兄様……私、イチゴのケーキが食べたいなぁ」

そう言ったのは、僕の膝の上のお人形さん。
リビングドールの彼女は、上目づかいでじぃっと、僕のことを見上げてきている。
紫をしたキレイな瞳は、惹きこまれそうなぐらい、妖しくピカピカだ。

この子はいつもこう。
やれお洋服がほしいとか、やれバナナミルクが飲みたくなったとか、やれお星さまが見たいとか、おねだりばっかり。
もちろん僕は心を鬼にして、それを断わ……ろうと、努力してるんだけど。
でもどうしてか、だらしないニヤケ顔でこの子を抱っこして、全部のおねだりを聞いてしまってる。
ホント、どっちがお人形さんか、分かったものじゃない。



最後に繰り返すが、あなたは一定の力はある。
お世辞抜きで気に入った作品もあるので、そこは自信を持って良い。
三流とは無視されるだけの存在。二流は褒められる。そして一流は、けなされる。
あなたは今一流への階段を昇っている最中だと思ってもらいたい。

個人的にあなたのダークな作品が好きだけれど、今度はどうせなら練習として、『わたあめ級のふわふわ♪』ってした作品をリクエストしておきます。
以上です。長々とすみませんでした。

325名無しさん:2017/03/22(水) 20:54:10 ID:dEO9imqc0
投稿した作品中に出てくる予定であった一文。
魔物娘の設定からそれているのでお蔵入り、でも日の目を日の目をあてたかった。
内容もなにも途中の文に少し加筆しただけどリャナンシーちゅんよろしく
お願いします。



  俺の名前はジジ。この辺りを取り仕切る漁師の一員だ。
  ワーウルフのエッジと付き合っている。今まさに恋人とのエッチ真っ最中だ。

「あっあっ! 今日は凄いね! ジジ!」
  
  そのエッジの格好は尻をむき出しにした格好で荒い息を吐いている。
  話し合っていた時に意識していたのか、下着の股間の部分が濡れていた。

「あはっ! ジジのが中で大きく……そんなにボクの尻が好きなの?」
  
  ベッドに手をつき、ジジがニヒヒッと含んだ笑みを浮かべる。
  その笑みは快楽に必死で耐えている表情の裏返しであった。

「はぁはあ!……そ、そうだよ……おおお」
  
  俺はズンッとエッジの最奥まで届くように大きく腰を突き出す。

「はにゃあああ! そこ突いて! お尻もっとパンパンして!」
  
  エッジの腰を両手で掴んで、チンポ突っ込みながら俺は密かに胸中で呟いた。

(エッジの尻は確かに好きだ。ほど良く盛り上がって引き締まってるけど

柔らかくてフニフニして……ずっと頬擦りしていたい……

でもリュリュさんはむっちりとした逆さハートお尻で……スカート捲れた時にティーバックだったし、

リーチェルのプリっとしたロリ尻も柔らかいパン生地みたいだろうな)
  
  リュリュ、正式にはリュシエンヌ、エッジの姉でリーチェルは妹。
  
  宿屋『ボナパルト』のワーウルフの三姉妹だ。
  
  水揚げした魚を仕入れたりする関係で女将さんから夕食に招かれたりする。

(……もし俺が三つに分身して……三人とエッチしたら……)



「リュリュさんのはすっげぇ肉厚でエロすぎ! ふわふわヒダが柔らかくてぇ! 全体的に包み込まれてるみたいだ! しかも入り具手で締め付けてきてる」

「ジジ君……あッ! 大きい! 私を孕ませる気なのォ? ちょうど危険日だし。
やだぁ、私のお腹でビュウウって出ちゃってる……あったかいのね精液って」



「リーチュエルのはキツくて狭いけど、ザラザラしている中に時々ツブがある。 それがプリュブリュ締め上げてくるぜ!」

「ジジ兄ちゃん! ダメぇぇ! 私、生理きてるの! 妊娠しちゃうよ!
ああッ痛い! 痛いけど気持ちいい! 痛気持ちいいよ!」



「エッジのは俺にぴったりフィットする! 隙間がなくて適度に締まる!
プリプリなじみすぎて俺専用って感じだ!」

「エッジのばかあああ! 姉妹丼なんてサイテーだよ! でもイちゃううう!」


(……なんてことになったら、俺、たぶん死ぬんだろうな)

  俺はそんな妄想しながらエッジの中にぶちまけた。

326名無しさん:2017/03/22(水) 21:04:28 ID:XutFmKew0
>>324
以前に投稿した話も批評していただき、本当にありがとうございました。
件の話は表現が上手く出来ていなかったのも事実ですので、謝る必要はまったくありません。むしろ、とても参考になる批評をいただき感謝しています。

たしかに文体が内容を問わず硬いですね。
これは是非とも改善したい点かと思いました。
二度の批評、ありがとうございました。

327名無しさん:2017/03/22(水) 21:41:35 ID:2xyKHKAE0
>>325
リャナンシーちゃん登場!
そして厳しく一言! 自分でも言っている通り、このSSはまだ内容に言及できるほどの文章量はないわ!
なので急いで中身を膨らませて三姉妹丼の作品を書いて投稿所に載せてきなさい!
設定? ワーウルフの三姉妹丼なんて何がいけないのか私には分かんないわよ!
さあ、そうと分かれば急いで執筆! ワクテカしてる相棒その他紳士諸君のために!
あ、淫語撒き散らしはオッケーだけど、まだまだ派手にしてオッケーだから!
それと地の文ではガッツリえっちぃ描写を詰め込むようにしてね!

以上、リャナンシーちゃんからでした!

328名無しさん:2017/03/22(水) 22:43:19 ID:dEO9imqc0
リャナンシーちゃん>>

すみません。これはすでに投稿している作品の抜け落ち文です。
一人につき一人の魔物娘と当時に書いた作品なので
自分の中で姉妹丼はダメじゃね?と没になっていたように思います。

329名無しさん:2017/03/23(木) 02:34:28 ID:Vvs8jRSk0
>>311
少し遅くなりますが、目に付いたので批評をさせて頂きます。ドのつく新米リャナンシーです。新参の身で、人様の文章を評することをお許しください。
また、不慣れ故かなり長文になってしまいましたので、レスを分けて投稿させていただきます。何かしら通例を破るようなことはないと確認済みですが、掲示板の方は普段利用しませんので、間違い等あったらすみません。
まず、後のレスで触れられているネレイスの方の作品も拝読しました。こちらは大変美しい文章で、引き込まれるような魅力があります。シーンを描く技量は素晴らしいものがあると思います。
で、問題の>>311の方ですが、他の方も触れられている通り、①物語の構造、②キャラクターの造形、双方に問題があるように思います。これらはネレイスの方には無い要素、つまり貴方の弱点である可能性があります。まずはこの二点について、情報を整理しましょう。

①物語の構造
こちらの作品の本筋は以下のように要約されます。
1)主人公が行き倒れる。
2)ヒロインに保護される。
3)二人は一緒に住むことになる。
流れとしては別におかしくないですね。舞台は『牧草地?』。目指している雰囲気は『牧歌的、穏やか且つ緩やかな時間、優しい世界』といったところでしょうか。これも違和感ないです。

②キャラクターの造形
作中では説明不足で読み取れない個所も多いです。故に、展開上必要となる要素を上げていきます。括弧の中身がなぜそれが必要かです。
1)主人公
 ・記憶喪失である(ヒロインに保護される理由になるため)
 ・純粋かつ誠実(作品の雰囲気を『優しい世界』とするために必要)
2)ヒロイン
 ・優しく献身的(主人公の保護、そして『優しい世界』実現の為に必要)
 ・ホルスタウロスである(魔物娘SSであるため。ある意味本題)
こんなところでしょうか。意外と少ないですね。でも、1000文字かそこらで表現するなら妥当な情報量だと、個人的には感じます。ただ、ヒロインが主人公を保護する理由に補強が欲しいところではありますが。

作品を書く際は、以上の要素をなるべく簡潔に、かつ面白くストレスフリーに読者に伝えることを目指すことになります。

で、ようやく本題の批評です。
まず最初に冒頭のシーン。ここは舞台が広大な牧草地であり、主人公が記憶喪失であることを伝えるシーンです。最後に主人公が倒れるシーンが必要ですが、それ以上の役割はありません。
このシーン、主人公の意識が明瞭すぎる気がします。また、一人称である時点で語り部も主人公になるので、地の分ももっと曖昧にした方がよいでしょう。具体的には『空と芝生の境目を永遠に歩いていく。頭に靄がかかったようだ。ここはどこだ? 何で歩いてるんだっけ? ん、何の音だ? あ、自分の腹の音か。ああ、空腹を自覚したら急に……』みたいな感じでしょうか。
また、倒れる程に弱った人間が駆け寄ってくる人影の種族まで分かるのもおかしな話です。『気を失う瞬間に何者かが駆け寄ってきた気配を感じた』ぐらいにしておけば、事の深刻さに加え「その正体とは!?」という謎を読者に投げかけることも出来ます。できるだけ短い文章で、合理的な情報のやりくりを心がけましょう。

続いて、目を覚ますシーンです。匂いで目を覚ます、というのはよくある表現ですが、普通人間は睡眠中に匂いを感じません。細かいところですが、『暗闇の中、甘い匂いを感じて瞼を開ける』とかにすると違和感がないです。また、いきなりホルスタウロスが現れるのもちょっと惜しい展開です。状況は有効活用し、登場人物の性格や属性、種族を現すイベントを挟みましょう。
(続く)

330名無しさん:2017/03/23(木) 02:35:06 ID:Vvs8jRSk0
(続き)
例えばこのシーンなら、目を覚ましたらベッドに突っ伏すようにしてホルスタウロスが寝ている……とかどうでしょうか。介抱中に自分もうっかり寝てしまうことで、穏やかで優しい気性であることを現すことができるかと思います。また、主人公がヒロインの種族を認識する機会としても使えます。『瞼を開けると、ベッドに横になっていた。身を起こせば、ベッドに突っ伏して寝息を立てている女性がいる。彼女が介抱してくれたらしい。妙齢の女性だ。短くまとめた艶髪に、短い角』ここで『短い角……ホルスタウロスだ』にするか『短い角……角!?』にするかで主人公の魔物に対するスタンスも表現できるでしょう。主人公が魔物に対してどういう感情を持っているか、というのは二人の関係がどういう状態からスタートするかを表す重要なファクターです。余程無理でない限り、入れた方がよいでしょう。
他にも、目を覚ますと枕元にホットミルクが置いてあり、それを一口飲む。すると気配を察したホルスタウロスが様子を見に来る、というのもいいですね。図鑑説明文を読むと、ホルスタウロスの乳には精力増強の効果があるそうです。布団を押し上げる主人公のアレを見て、ホルスタウロスが顔を赤らめる……などの展開を挟めば、前の例とは逆にホルスタウロスが主人公にどのような感情を持っているか(この場合は憎からず思っている)を描写できます。また、この描写があればホルスタウロスが主人公を同居に誘うシーンが大変スムーズになりますね。ホルスタウロスには、主人公の精が欲しいという動機があることになります。

次は、ヒロインが主人公の記憶喪失を認識するシーン以降です。ここ、あまりに展開が急かつ唐突すぎます。「僕記憶喪失なんです」「ごめんなさい」「君の名前は?」「リベラです」「僕の名前つけて」「リベルでどう?」「素敵な名前だね!」流石にあんまりでしょう。初めて会った相手に「名前思い出せないんですがどうしましょうか?」と聞く主人公もそうですが、倒れているところを助けておきながら記憶喪失という一大事を問題視するでもなく受け入れているように見えるヒロインに違和感があります。「私はリベラです。あなたは?」「僕は……えーと、あれ、おかしいな……?」「もしかして、記憶喪失!? 大変! 物忘れにはミョウガがいいんだったかしら……」「だ、大丈夫ですよ、気にしなくて! 忘れるくらいなんですから、大した記憶でもないんでしょう!」「ホ、ホントにいいんですか……? じゃあ、せめて記憶が戻るまでは同居で!」ぐらいの会話があると、主人公の身を案じ問題を解決しようとする心優しいヒロイン、大らかで他人に心配をかけまいとする主人公、という二人の性質を端的に表せるのではないでしょうか。

総評としては、
①読者に伝えるべきことが伝わり切っていない、または分かり辛い。
②意味のない展開や、意味の薄い展開が多い。もっとシーンの有効活用を。
③展開、表現の合理性に欠ける箇所が多い。どう展開していきたいかも大事だが、この展開なら登場人物はどうするか、を意識するとよい。
といったところでしょうか。
結局、文章というのは読み手に状況を伝えるのが最終目的です。伝え方には様々な方法がありますので、いくつか文章を考え、その中で一番良い文章を選ぶようにすると、合理性と表現力を兼ね備えた文章を作りやすいです(個人的には)。1レスでも10万字でも、「他人の書いた文章を読む」という行為は労力を使う行為です。読者がより少ない労力で、より楽しい思いをできるコストパフォーマンスの良い小説を目指すとよいでしょう。

ネレイスの例からいって、貴方はひとつのシーンを美しく描く表現には大変優れているように感じます。それらを無理なく繋げ、登場人物達に一貫性のある人格を与える技術を身に着ければ、投稿所でも指折りの人気作家になれる可能性はかなり高いと思います。
改めて、上から目線の批評大変失礼いたしました。今後のご活躍を楽しみにしております。

331名無しさん:2017/03/23(木) 13:26:43 ID:vgSmGxnM0
最近書くものがドン詰まりの三流物書き状態なため、皆様に批評をお頼み申し上げます。
情景描写のための習作だったのですが、肝心の桜が上手く描けずな出来になってしまいました。
また、自分では読みやすい文章を書こうとしているつもりですが、読者視点だとどうなのか自信が持てません。
うちのリャナンシーちゃんに聞いても「別に平気じゃないの?」と横になってお煎餅を齧っています。
その他どんなご指摘でも構わないので、どうか辛口で評価をよろしくお願いいたします。



「うー?」
「あはは。待ってて、もうすぐ着くからさ」
「うー」

 彼女は小首を傾げたまま、ちょっと頼りない足取りで、僕に手を引かれている。
 ゾンビである彼女との散歩も慣れたものだけど、これから連れて行くのはとっておき中のとっておきだった。
 彼女に喜んでもらいたくて、何度も探して歩いて。そして見つけた、特別な場所。
 ほんの少しだけ逸る気持ちを抑えて、春のうららかな青空の下を二人で歩いていく。
 この道の角を曲がれば、もう見えてくるはずだ。

「どう、キレイでしょ?」

 風が優しく吹き込むと、僕らの前でふっと、ピンク色の花びらが踊った。
 目の前に現れたのは、鮮やかに咲き乱れる桜の木々。
 陽光にきらめく小川にそって立つ桜は、枝の先という先までいっぱいに花をつけて、僕らを迎えてくれていた。

「うー……!」

 彼女の瞳が輝いた。
 目を大きく見開いて、生き生きと。
 まるで彼女が、自分がゾンビだって忘れてしまったみたいに。

「うー! うー!」

 どんどん、どんどん、彼女が足早になっていく。
 苦笑する僕を追い抜いて、今度は急かすみたいに、彼女が僕の手を引く番に変わる。
 そして僕の手をはなして、駆け足になって。

「うー!」

 彼女が淡い彩りのドームに飛び込んだ。

 木の下に立って、口をぽかんと開けて、満開の花々を見上げたり。
 次は根元をぐるぐる回ってみて、見えてくる光景の違いに目を丸くしたり。
 それから川辺の方に向かって、さらさらと流れていく桜の花びらを一生懸命おっかけてみたり。
 結局それには追いつけず、しょんぼりとした顔で花びらを見送っていったり。
 だけど今度は頬をほころばせて、桜の花びらを一枚一枚、丁寧に拾い上げていったり。

 彼女は本当に無邪気に、心の底から桜を楽しんでくれているようだった。

「うー、うー」
「ん? どうしたの?」

 そんな様子を微笑ましく見守っていると、彼女が嬉しそうにこっちに寄ってきた。
 その手の中には、彼女が集めてきたらしい、小さな花びらの山。

「……くれるの?」
「うー!」

 すっと差し出される、彼女からの薄桃色をしたプレゼント。
 出会った頃から何一つ変わらない、彼女の優しさ。
 ずっとずっと大好きな……彼女の笑顔。

 それに対して、僕は――

「――ッ!」
「うー?」

 込み上げてくる愛おしさに耐えられず、彼女の身体を抱きしめていた。
 彼女の手にあった花びらが、ぶわっと宙に放り出される。
 それがひらひら、ひらひらと、僕らのことを祝福するように舞い散っていった。

「せっかくのプレゼント……台無しにして、ごめん」
「うぅーうぅー」

 いいよ、と言ってくれているらしい。彼女も僕をぎゅっと抱きしめ返してくれる。
 いじらしい返事にまたこみ上げるものを感じて、ますますきつく彼女の身体を抱きしめる。

「大好きだよ。今までも、これからも、ずっと……」
「うー……」

 満開の桜の下で、僕に伝わってくる彼女の感触は。
 いつもよりほんの少し温かいと、そんな気がした。


………………
…………
……


「うー、うー」
「あ、お団子食べたいの? わ、分かったから、ほらっ。よだれ垂れてるってっ」
「うー♪」

332名無しさん:2017/03/23(木) 13:38:58 ID:cqQi0VRg0
>>330
丁寧な批評、ありがとうございました。
まだまだ改善点は多いですね。
参考にさせていただきます。

333名無しさん:2017/03/23(木) 18:59:23 ID:muvHP7VE0
>>331
新人リャナンシーですっ。おせんべいがおいしそうと思いつつ、今日も役に立つか微妙な批評をしちゃいます。

ゾンビちゃんが天真爛漫で、主人公君が愛おしく思う想いがとても素敵にでているわね。

今回は情景描写と読みやすい文章ということで、そこに焦点を当てて見てみますね。

今回の作品で、最初は風景描写がなくて、目的地の桜並木で風景描写がほぼ最初にされているわ。これだと、読者は白紙の背景から桜の背景を想像することになるの。
でも、桜の背景をドラマチックにするのなら、平凡な風景から場面変換する演出があった方が読者のテンションも上がると思うの。

それと、書き出しを台詞にするのは、読者をつかむ定番の方法だけど、そればかりに頼るのは表現の幅が狭くなっちゃうわ。
大丈夫! よっぽどじゃなければ、5行ぐらいは読んでくれるわ。そこまでで勝負よ。
だから、今回の場合は、最初に少し情景と状況を書いちゃう方が、あとの桜が効いてくるわ。

読みやすさは、今のままでも十分あると思うわ。この先は好みによるところが大きいのよね。
それでも、あえて言うなら、間の取り方を少し考えてみた方がいいと思ったわ。
例えば、桜並木が最初に見えるシーン。情景よりも先に台詞が来ているでしょ? あれを逆にするの。

 この道の角を曲がれば、もう見えてくるはずだ。
 風が優しく吹き込むと、僕らの前でふっと、ピンク色の花びらが踊った。
「どう、キレイでしょ?」
 目の前に現れたのは、鮮やかに咲き乱れる桜の木々。

文章をいじらずに入れ替えただけだから、ちょっと文のつながりが悪いけど、入れ替えると印象が変わるでしょ?
映画やドラマ、漫画なんかでもよくつかわれているけど、絶景に入る前に、それを想像する一拍を置くと風景がより広がるわ。

あと、私の好みなんだけど、体言止めが多いと、なんだか流れに乗れないの。
他のところでも言ったけど、体言止めはリズムのインパクトだから、印象が逆に薄くなっちゃうの。映像で言うと、画面がぱぱぱっと変わる感じね。全体としてのイメージはなんとなく残るけど、輪郭はぼやけた感じだから多用はしない方がいいわ。
個人的な見解だけど、情景が浮かぶ作家さんの文章では、体言止めが少ない気がするのよね。

と、こんなところね。参考になると嬉しいな。
え? 今回は具体例が少ない?
今回の情景描写とか読みやすさとかだと、総合的で長くなっちゃうから。もし、要望があれば、添削を載せるわ。例のごとく、かなりいじってるけど……。

それじゃあ、またの投稿をリャナンシーは待ってます。

334名無しさん:2017/03/23(木) 19:20:02 ID:vgSmGxnM0
>>333
ご批評どうもありがとうございます。

桜を描こうとばかり思っていたためか、他の風景描写は盲点でした。
何も思いつかなかったのは完全に自分の力量不足ですね……。
それと桜が飛び込んでくるまでのタメも、できていない箇所でした。反省点が多いです。
体言止めも自分の好みで多用するのですが、これももう少し注意を払うようにしてみます。

ご丁寧な批評をありがとうございました。
よろしければ添削の方も参考にしたいので、ぜひお願いいたします。
あ、よろしければこちらもどうぞ。( ゚Д゚)つおせんべい

335333:2017/03/23(木) 22:18:40 ID:muvHP7VE0
おせんべい、ありがとう。お茶におせんべい。和の心よね。
じゃあ、おせんべいももらったし、さっくりと添削よ。
でも、思いのほか長くなったので、解説含んで2レスにするね。



 春のうららかな日差しを浴びて、僕たちは手をつないで散歩に出かけた。

 ゾンビになって日の浅い彼女の足取りは、少しばかりおぼつかないけど、そこは彼氏である僕がきっちりとエスコートすれば問題ない。彼女との散歩も、もう慣れたものである。

 閑静な住宅街を手をつないで歩く僕たちは、他人からどう見えるだろう。兄弟? 恋人? いいや、きっと若夫婦だ。フランスパンの飛び出た買い物袋を抱えてなくても。

「うー?」

 ちょっと不安そうに彼女が僕に問いかけてきた。

 今日はいつもよりも、少しばかり遠くまで散歩に来ているから心配なようだ。

「うん。大丈夫。もうすぐ着くからね」
「うー」

 僕は彼女の不安を吹き飛ばすほどの笑顔で答えた。彼女も僕の笑顔に安心したのか、笑顔を返してくれた。

 今日の散歩は少しばかり特別なのだ。

 ここのところ僕は、彼女を喜ばせたくて、色々と歩き回ってとっておきの場所を探していた。そうして、ようやく見つけた。二人の思い出にできる、とっておきの場所を。

 僕は早く彼女をその場所に連れていきたい。彼女にあの風景を見せてあげたい。そんな逸る気持ちで足早になりそうになるのを、今もこらえるのに必死だ。

 もうすぐ。――彼女はどんな顔をするだろう?

 この土手を登れば。――彼女は喜んでくれるかな?

 土手を登り切り、視界が開けると、僕たちの脇を風が優しく通り抜けた。そして、その風の残り香のように、ピンク色の花びらがふわりと僕たちの前で踊った。

「どう、キレイでしょ?」

 土手の下には小川が流れていて、その狭い河川敷にはピンク色の綿菓子のように、満開の桜の花が咲き誇っていた。

 小川が春の陽光を反射して、銀の鎖のようで、ピンクの飾りが連なったネックレスみたいだった。

 この景色を、僕は彼女に見せたかった。そして、桜並木の河川敷を一緒に歩きたかった。僕たちの特別な場所として。

「うー……!」

 彼女の春霞のような瞳が一気に輝いたように見えた。

 眼球が落ちそうなほど大きく目を見開いて、まるで彼女がゾンビだってことを忘れてしまうほど、生き生きとした表情をしていた。

 僕はその顔が見れただけで、世界中のすべてを許せるほど嬉しかった。

「うー! うー!」

 彼女は土手を下る道へと僕を急かした。

 さっきまで、僕が我慢していたのが何だったのかと思うほど、どんどん、どんどん、彼女は足早になっていった。

「そんなに急いじゃ、危ないよ」

 土手を下り終わるころには、もう彼女が僕の手を引いていた。そして、僕の手を離して、桜並木のもとへと駆け出した。

「おいおい。人の彼女をとるなよ」

 僕はちょっとばかり、桜並木に嫉妬してしまう。

「うー!」

 彼女は桜の木々とダンスを踊った。

 木の下に立って、口をぽかんと開けて、満開の花々を見上げていたかと思うと、根元をぐるぐる回って、桜の枝ぶりが作る自然の万華鏡に目を丸くしたりしていた。
 小川に落ちて、さらさらと流れていく桜の花びらを一生懸命に追いかけて、追いつけずに、しょんぼりとした顔で花びらを見送って手を振っていたりしていた。

 彼女は、本当に無邪気に、心の底からこの場所を楽しんでくれているようだった。
 今は、頬をほころばせて、地面に落ちた桜の花びらを一枚一枚、丁寧に拾い上げていた。

 お土産にするのかな?

 帰ったら、針と糸で花びらを連ねて、桜のネックレスを作ってあげよう。

 そんなことを思いながら、僕は微笑ましく彼女を見守っていると、嬉しそうに、少し慎重な足取りで僕の方へと戻ってきた。

336333:2017/03/23(木) 22:24:14 ID:muvHP7VE0
(335続き)
「おかえり」

 僕が笑顔で彼女を出迎えると、彼女は無邪気な笑顔で、何かを包むように合わせている手を胸の辺りまで持ち上げた。

「うー」

 ゆっくりと包んでいる手を開くと、そこも満開の桜があった。彼女がさっきから集めていた、綺麗な桜の花びらたちが、彼女の手の中でもう一度、花を咲かせていた。

「うー!」

 その手を僕の方へと差し出した。

「もしかして、くれるの?」
「うー!」

 僕の問いに彼女は満開の笑顔で応えた。

 一度散った桜が、もう一度咲いた。

 ああ、そうか……そこまで、僕は思いつきもしていなかった。この場所を彼女が喜んだのは、何度散っても、春になれば、また花を咲かせる桜に自分と重ねてだったんだ。

 そして、散った桜をもう一度咲かせる彼女の優しさは、出会ったときから何も変わらない。

 ずっとずっと大好きな、とてもとても大切な、彼女の笑顔は、生きている僕よりも何よりも一番輝いていて、かけがえのないものだ。

「――ッ!」
「うー?」

 僕はこみ上げてくる彼女への愛おしさがあふれ出し、彼女の身体を抱きしめていた。

 彼女の手にあった桜が二度目の散華をして宙に舞った。だけど、それらは、春の風に乗り、僕らを祝福するように周囲を舞い踊った。

「ごめん。せっかくのプレゼントを台無しにして」
「うぅーうぅー」

 いいよ、と言ってくれている。そんな彼女の優しさに胸が熱くなる。だめだ。幸せすぎて泣きそうだ。

 彼女はそんな僕の気持ちを感じ取ったのか、ぎゅっと抱きしめ返してくれた。優しく、言葉ではなく、身体で気持ちを伝えてくれた。

「大好きだよ。今までも。これからも。ずっと」
「うー」

 満開の桜の下、僕に伝わってくる彼女の体温が、春の木漏れ日のように、ほんのりと少しだけ暖かく感じた。

………………
…………
……

「うー、うー」
「あ、お団子食べたいの? わ、分かったから、ほらっ。よだれ垂れてるってっ」
「うー♪」


参考になれば幸いだけど、どうかな?

まず、「閑静な住宅街」という風景。本当はダメな描写だけど、この後に出てこないから、これで十分なの。読者がどんな閑静な住宅街を思い浮かべても、さして支障はないからね。
続いて、「若夫婦」これで主人公たちが若い男女と想像できるわ。さらにいうと、手を繋ぐとかで、チャー○ーグリーンのCMを連想した読者は、閑静な住宅街の情景補強になるという裏技よ。共感覚というのかしら? 読者に勝手にイメージさせる言葉を使う方法ね。
視線を遮るものを角から土手にしたのは、川だから、そちらの方が自然なのと、土手を越えてという方が時間をかけれるから、文章に溜めを作れて、期待感を持たせれるでしょ。
難点は、土手と書いた段階で川岸の桜を予測されちゃうことね。
桜の遠景を見て彼女が感激して足早になるところは、遠景を遠景らしく描写して、その場所移動を描写することで距離感を出して、近景に入るようにしているの。土手を下るというのは、理解しやすい場所移動でしょう?
あとは、桜とゾンビの共通項を探して、「散ってなお美しい」というのを見つけて、そこを攻めて演出したの。

調子に乗って1レスに収まらなかったのは失敗だったけど、こんな風に情景を描写していくと流れに乗って、自然に読者にイメージを伝えられると思うわ。

337名無しさん:2017/03/23(木) 22:39:55 ID:vgSmGxnM0
>>336
添削までいただいて、本当にありがとうございます。
住宅街から土手を越えて、桜が登場する。非常に良いタメの演出ですね。
それから、彼女が桜を集めてくる場面……なーんでここをもっと大事にしなかったと、悔やんでるところです。
ちょっとこの添削を参考に、もう一度文章を改稿してみたいと思います。
とても参考になりました。重ね重ね、ありがとうございました。

338名無しさん:2017/03/24(金) 20:32:17 ID:ANS9ikdQ0
批評は経験だけでなくセンスも必要なんですね。
難しい。

339名無しさん:2017/03/25(土) 23:52:23 ID:2HFRL5Dc0
わたあめへの挑戦。


 ふわふわと漂う、ゴーストのテレジア。
 彼女の好きなことは、アンデッドハイイロナゲキタケが入ったシチューのポットパイを崩すこと、周りの人が少しだけ幸せになれる小さなイタズラをすること。
 そして、妄想をすること。

「月がとってもキレイな夜ね。こんな夜は、ステキなことが起こるのよ。たとえば、ダーリンが見つかるとか!? キャー!」

 自分で言ったことに黄色い悲鳴を上げて、身体をくねらせるテレジア。
 彼女の頭の中は、まだ見ぬダーリンとどう愛し合うかでいっぱいだ。その内容は、きっとこっちが恥ずかしくなるくらいに、ピンク色に染まっているだろう。 

「待っててね、未来のダーリン! ……あら?」

 くねくねフワフワしていたテレジアが辿り着いたのは、ちっちゃな公園。
 その公園のベンチには、一組の若いカップルが座っている。その二人は、付かず離れずの距離感。

「見たところ、くっついたばっかりのカップルかしら? きっと、今日は初デートだったのね。美味しいディナーを頂いた後、静かな公園で二人っきり……いーなー、羨ましいなー」

 唇を尖らせるテレジアなどつゆ知らずの二人は、もじもじソワソワしていて、見てるこっちがもどかしい。
 そうかと思うと、しばらく見つめ合い、だんだんと二人の唇が近付いていく。

「そこよ! ブチューってイけー! ……あらら」

 あと少しで二人の距離がゼロになる、と思いきや、女の子が恥ずかしさから顔を背けてしまった。
 男の子はというと、ガッカリしたような、ホッとしたような表情だ。

「どうしてそこで止めちゃうの。私だったら、こう、ガッとイってブチューよ!」

 話す内容が抽象的なのは、テレジアがあの女の子と同じだからだろう。本人は否定するかもしれないが、きっとそうだ。
 そして、『あそこはそっとイってムチューかしら?』なんてテレジアが考えていると、何やらカップルの雲行きは怪しくなっている。
 どうやら、気まずさから二人は帰ろうとしているらしい。

「まだ帰るには早いのに……まったく、仕方ないわね」

 テレジアは、この二人にイタズラをしようと決めた。彼女の好きな、周りの人が少しだけ幸せになれる小さなイタズラだ。
 テレジアは小石を拾うと、それをひょいと投げる。小石は緩やかな放物線を描いて、吸い込まれるように草むらへ。
 すると、カップルの二人の視線は草むらへ向けられる。その隙に、テレジアは女の子の所へ。

「それじゃ、失礼しまーす」

 テレジアのイタズラ。それは、取り憑いて妄想を送り込むこと。
 けれど、いつもしている妄想は送り込んではいけない。あくまで、周りの人が少しだけ幸せになれるのが肝心だ。
 『だって、幸せは自分の手で掴むから意味があるの。私はきっかけでしかないのよ』とは、テレジアの談だ。
 女の子に取り憑いたテレジアは、さっそくとばかりに妄想を送り込む。

「私は恥ずかしがり屋だけど、彼もきっと、恥ずかしがり屋。だって、顔が近付いただけで、あんなにまっ赤なんですもの。今夜は一歩を踏み出すチャンス。初めてのキスは、とってもとっても甘酸っぱいわ。ほら、今よ!」

 そんな妄想を送り込むと、テレジアは女の子から抜け出て、煙みたいに空へと昇る。
 イタズラはここでおしまい。後は二人だけの世界だ。

「さ、お邪魔虫は退散しなくちゃね。それにしても、お腹がペコペコよ。誰かいっしょにディナーを食べてくれないかしら?」

 公園を離れ、フワフワふらふらと漂うテレジア。
 イタズラをしたから、彼女はお腹がペコペコだ。
 ディナーはきっと、アンデッドハイイロナゲキタケが入ったシチューのポットパイ。サクサクのパイ生地を崩しながら、テレジアは未来のダーリンの妄想にいそしむのだ。


批評、感想などありましたら、よろしくお願いします。

340名無しさん:2017/03/26(日) 13:13:39 ID:LKmbtKe60
>>339
>>311の人かな? そうだとしたら、すごいお話の雰囲気が甘くなったね
個人的にはもう少し漢字の使用率を減らすとふわふわ感が増すかなと
あとはここに得意の情景描写を優しくトッピングで更に素敵な味になると思います

それにしても、すごく自分好みのお話をごちそうさまでした
もしかして、アンデッドとかハロウィン的なものとか大好きだったりします?

341名無しさん:2017/03/26(日) 14:18:17 ID:rsFlAHBQ0
>>339
新人リャナンシーですっ。今日も頑張って、批評をしちゃいます。でも、微妙だから、その点はあしからずっ。

恋の橋渡しをする魔物娘というのは、どこか新鮮な感じがするよね。テレジアちゃんが恋に恋する感じで、とてもほのぼのしています。

今回、特に指摘するところはほとんどないんですよね。

強いて言うなら、テレジアちゃんの台詞の漢字の開き方ね。
「キレイ」「ステキ」を開いて、少し幼い印象を出しているなら、「美味しい」「羨ましい」「お邪魔虫」あたりも「オイシイ」「うらやましい」「おジャマ虫」と開いた方が統一感が出るわ。

あと、地の文がテレジアちゃんに引っ張られて、「ちっちゃな公園」とかになっているのは、「小さな公園」としておかないと、読者の方が「一人称?」と混乱の原因になるわね。

それから、取り憑く前のところで、「草むらへ。」「女の子の所へ。」と中途半端なところで文を止めているのも、手抜きに見えるから、最後まで文を書いた方が綺麗ね。
特にここは、話の山になる前だから、こういう書き方はあまりよくないわ。作者が早く書きたいという、焦りに見えてしまう感じになってしまうの。
オチを早く言いたくて焦って喋っている人の話って、アレでしょう?
こういうところは、逆にじっくり書き込んで、読者を少し焦らすつもりでちょうどいいと思うの。

一般的なところだと、こんなところかしら?
ここからは、私なら、こうするかな? というところを書いていきますね。

冒頭の登場場面で、背景がないところにテレジアちゃんが登場するから、そこを少し補強したいわね。

 丸く宙に浮かぶ月と一緒に、ゴーストが一人、夜空を漂っていた。
 彼女の名前は、テレジア。

もうちょっと書き込むのが趣味だけど、後を考えると軽くした方がいいから、こんな感じね。

次の好きなことをあげていくところは、話のポイントになる「イタズラ」を印象付けした方がいいから、順番を変えたいわね。

 彼女の好きなことは、妄想すること、アンデッド(中略)崩すこと、それから、イタズラ。
 周りの人が少しだけ幸せになれる、小さなイタズラをすること。

ゴーストの特性が妄想だから、そんなに強調する必要はないわ。でも、あとで話に関わることだから、最初に持ってきて、軽く印象を残しておいたわ。
何かを順に書いていくときは、一番最初か最後が印象に残りやすい傾向があるの。
〜、〜、〜などなど。という書き方だと、最後のは印象薄くなるけど、今回みたいに、「それから」と前置きを入れると、印象が強く残るわ。短い言葉だと尚更ね。すぐあとに細かく説明を入れることで、重ねて印象を強くするのと、軽い説明をかねているわ。

次の台詞のところは、好みだけど、少し間をつくるといいかもね。

「月がとってもキレイ。こんなステキな夜は、絶対いいことがあるの。たとえば……ダーリンに出会えるとか!? キャー!」

夜という単語が重なるのを避けたのと、たとえばの後で、三点リーダで長めの間を作ったのは、妄想してますというのを想像させるためね。

その後の地の文で、「身体をくねらせる」とあるけど、ここにゴーストらしさをプラスしてみたらどうかしら?

 自分で言ったことに黄色い悲鳴を上げて、月明かりを透かして、星々の間で宙返りを繰り返していた。
 彼女の頭の中は、まだ見ぬダーリンと愛し合うバラ色で染まっていた。きっとこっちが恥ずかしくなるくらいに、極彩色のピンク色の妄想だろう。

物理法則に影響されずに宙に浮かべる魔物娘らしくするのと、そのあとの行動力から、活発さを出しておいたの。
あと、「黄色」「ピンク色」と色が入っているから、間に「バラ色」を入れて、段落全体の一体感を出してみたわ。

こんなところにしておくね。全部やるとすごく長くなるから。
参考になるとうれしいな。
それじゃあ、またの投稿をお待ちしています。

342名無しさん:2017/03/26(日) 15:15:17 ID:DwptBs2.0
>>339
新米リャナンシーです。僭越ながら批評させていただきます。
まず、大変綺麗に纏まった美しい短編です。
約1500文字で、余計な登場人物や余計な情報を出さずに、必要最低限の情報のみを提示しています。
必要最低限とは、つまり主役であるテレジアの性格、性質、魅力です。
『小さな幸せを与える悪戯』そして『妄想が好き』な『ゴースト』の彼女。優しげで純粋無垢、そしてちょっぴりお転婆でお茶目。だけどどこか寂し気で、何かが退廃的なのは、彼女がゴースト故でしょうか。
若いカップルの恋を応援して、その後を覗き見するでもなくすぐに消える。余計な茶々を入れるでもない、気持ちのいい人物像です。
過去にも未来にも物語が続きそうで、読者にそういう空想の余地を与える、大変完成度の高い短編主人公だと思います。

地の文も世界観(というか主人公の人物観)に合致しています。絵本か童話か、詩のような世界観。
テンポも素晴らしく、夜の紺と月明かりの白の中を一人踊るように往くテレジアの姿が目に浮かぶようです。
地の分に性的な要素を連想させる単語が少ないのも世界観維持に一役買っていますね。「テレジアが処女だから」ではなく「テレジアがあの女の子と同じだから」の部分は匠の技を感じました(この解釈で合ってますよね?)。

何か指摘する点があるとすれば、以下の二点でしょうか。

1)テレジアは『妄想』が好き。
妄想とは、謝った確信や病的な思い込みを表す言葉です。そうでなくても邪な空想や淫猥な思考を連想させます。実際、私はこの一文を読んだ時、テレジアはむっつりスケベなキャラクターなのかと思いました。『空想が好き』にした方が自然且つ読者と作者の印象の祖語が無くなると思います。

2)テレジアは、この二人にイタズラをしようと決めた。『彼女の好きな、周りの人が少しだけ幸せになれる小さなイタズラだ』。
こちらはほぼ言いがかりですが、この表現、ここにあるのはしつこいです。同じ文章を繰り返し使うことは印象を強めるために有効ですが、ここで若干テンポが落ちている気がします。
最初の一文を読み飛ばしている読者がいるかも……という不安もあるのでしょうが、基本的に1500字程度であれば読み飛ばしをする読者は少ないです。そういう不安があるなら、気にしなくても問題ありません。

最終的に文章の良し悪しを決めるのは読者……と思いがちですが、文法と単語の間違いを除けば批判の殆どは個人の趣味によるものとなります。
これは批評も同じでして、上の指摘も(1の方は兎も角)私の個人的感想でしかありません。
あまり批評に流され過ぎず、自分のモットーを決め、最終的に自分が納得できる自分好みの文章を目指すとよいでしょう。参考までに私は『合理的な文章はおのずと美しくなる』をモットーにしております。
何かしら参考になれば幸いです。今後とものご活躍、お待ちしております。

343名無しさん:2017/03/26(日) 22:04:40 ID:ZOMfAJ3U0
>>340
>>311の者です。
批評、感想ともにありがとうございました。
お察しの通り、私はアンデッドが好きです。

>>341
新人リャナンシーちゃん、丁寧な批評と感想、ありがとうございました。
文体が硬かったり、キャラに引きづられたりと、まだまだ安定しませんね。
とても参考になりました。

>>342
新米リャナンシーちゃん、丁寧な批評と感想、ありがとうございました。
妄想と空想の使い分け、非常に重要ですね。
とても参考になりました。

344名無しさん:2017/03/28(火) 15:07:20 ID:vMTLvYB.0
エロ無しな話を初めて書きました。リャナンシーちゃん、どうでしょうか?
戦乙女=軍人なイメージです。


 彼女は金髪をアップにした戦乙女様。
准尉の俺よりも階級が上なので上司となるのだろう。
この部隊の新たな隊長だ。
特徴的なのがその身長だ。身長は何と150㎝.
そこいらのジュニアハイスクールのガキ共よりも低い。
そんなちびっ子が来たんで部隊の連中は大笑いだ。
ロリコンの兵士が興奮しながら中尉殿に言った。

「お嬢ちゃん可愛いいねぇ……初潮はまだなのかい? ナプキン派?
タンポン派?」

次の瞬間そいつの股間に蹴りがめり込んだ。
ロリコンはブクブク泡を吹いて倒れた

「タンポン派だ、ゴミクズが」

それからこの中尉は七日もたたない内に部隊はシメ上げた。

「お前らの任務はなんだ! ブタ野郎共!」
『イエス、マム! 殺せ! 殺せ! 殺せ!』
「声が小さい! 教団の面汚し共が! 完全装備で十キロ走ってこい!」
『イエス、マム!』

 しかし、このちびっ子中尉と俺、二人しかしらない秘密がある。


「教えてよ! 准尉さん! どどどどうすればいいの!?」

 執務室でのこのヘタレぶり、これが本物の中尉だ。
 甲冑を脱ぎ捨て、翼をパタパタしながら叫ぶ戦乙女様。

「エッチな本が宿舎にあるなんて、あってはいけないことなんだよ!?」
「あー……まぁ……いや……みな、男ですから」

  俺は中尉のキンキン声に耳をふさいであいまいに答える。
  テディベアやら東方の白黒熊のぬいぐるみが置かれた部屋。
  ここに入れるのは俺しかいない。

「部隊で何があったの!? ねぇったら、ねぇ! 君にしか頼めないの!」

  グスグスと泣き出す中尉。これが素というのだから参ってしまう。

「……中尉……それはいつも通りに言えば誰が買ってきたかはすぐわかり……つーか、そんな繕った鉄仮面、いつかばれますぜ?そっちの方が重要かと」
「うるさいな! もーッ!!」

  ベッドにザイブした中尉はテディベアをぎゅっと抱き締めた。

「兵になめられたくないもん。私だって好きで厳しい上官をやっているわけじゃないのに!! それに君だって手伝ってくれるって言ったでしょ?」
「いや……そ、それはそうですけど……」

 なんでこんなヘタレなんだよ……俺は顔に手をあて、ガラにもなく中尉に告白した時の事を思いだした。

『中尉……自分は、貴女のような士官に憧れていました。何でも言いつけ下さい。中尉の為なら死ねます。自分と付き合って下さい』
『では条件がある』

 その条件とは『――素の自分と付き合う、その手助けをする――』だ。
 これって立派な詐欺だ!法廷で争っても勝てそうな気がする!

「あのエッチな本は誰が持ってきたの!? 教えて!」

 俺の膝の上に跨って、中尉が囁く。

「俺の理想を壊さないでくれ! 俺は鉄仮面な中尉が好きなんだ! 厳しくてクールな中尉が好きなんだ!」
「黙れ、准尉」

 ビクッ……膝の上に座る中尉が声色を変えた。背筋に走る緊張感。
 ゾクゾクくる冷気に満ちた視線。

「立場を弁えろ。貴様はここのクソ袋共を束ねる立場かもしれんが、その価値はミジンコ以下だ。が、私は『神』だ!私の命令は『神託』……この意味、わかるな? ミジンコ」

 チラッとこちらを見る眼。俺はその目に反射的に答えた。

「はッ!イエス、マム!」
「さっすが准尉君! 大好きだよ♪」

 純真無垢な満面の笑み。 やっぱり詐欺だ!

おしまい

345名無しさん:2017/03/28(火) 20:41:01 ID:Bq8C/VcE0
>>344
長い批評が苦手なリャナンシーですが、批評させていただきますね。

まず、内容以前になりますが、以下の点に注意して文章を整えましょう。
○直前のcmに引きづられて、『。』が『.』になっています。
半角全角はしっかりと切り替えましょう。
○段落始めの空白が無かったり、2つだったりしています。
全角で1つ空けるようにしましょう。

前置きが長くなりましたが、次は内容になりますね。
と、その前に、戦乙女とあるのでヒロインはヴァルキリーですよね?ここではその認識でいかせてもらいます。
内容も同様に、以下の点に注意しましょう。
○ヴァルキリーに関する描写を増やしましょう。
ヴァルキリーと分かる明確な所が戦乙女とい単語だけです。はっきりとした特徴である、4つの翼や、甲冑、武具に関する描写を増やすと良いかもしれませんね。
○おまたを蹴る描写は止めましょう。
泡を吹くほどって、男の人の大事な所がダメになってるかもしれませんよね?
図鑑世界は、魔物娘と男の人が愛し合って幸せになる世界です。ご褒美じゃない暴力は世界観に合いませんし、エッチな描写が無いこのお話だと、暴力的なだけですからね。
どうしても、軍隊的な罰を与える描写を書きたいなら、腕立て伏せくらいにしておきましょう。
○擬音の表現に、違和感を覚える箇所があります。
『ビクッ……膝の上に座る中尉が声色を変えた。背筋に走る緊張感。』
この文章ですね。
このお話は准尉さんの視点で書かれています。つまり、准尉さんの語りで説明しているんです。状況を説明する時、ビクッとだけ話すなんてしませんよね?
『膝の上に座る中尉の声色が冷たい物にを変わった。背筋に緊張が走り、俺の身体はビクリと震える。』
こういった書き方なら、違和感が無くなると思います。

最後に総評です。
キツい書き方ですが、この作品は魔物娘でやる必要が無い。あるいは、他所でやれといった評価がなされると思いますよ。
なぜなら、前記したように暴力的なだけだからです。
ここが図鑑世界とまったく関係無い場所で、
短編だからそこまで書けない。
魔物化してないヴァルキリーだから。
となったら、私もうーん……となってしまうかもしれません。ですが、ここは違いますよね?
図鑑世界のダークや暴力表現は、ハッピーエンドへの過程でしかありません。そういった所をふまえて、もう一度、話を作り直すと良いかもしれませんね。

346名無しさん:2017/03/29(水) 17:22:18 ID:YBpKHOXo0
>>344
新人リャナンシーです。今回も微妙な批評をしちゃいます。

面白いね。やっぱり、ギャップって重要だと思うわ。軍隊という舞台が、キャラクターのヘタレなところを強調できているのは楽しかったわ。

さて、指摘としては、まずは「戦乙女様=中尉」というのが明文化されていないことね。突然、中尉が現れると混乱するわ。
>>345のリャナンシーさんも書いているけど、種族の名前をちゃんと出しておいた方が親切ね。「戦乙女=ヴァルキリー」ってわかると言えば、わかるけど。
あとは、段落の一字下げをしたりしなかったり、二字下げしたりとバラバラなのは読みにくいわ。どうするにしても、統一するのが前提よ。
とりあえず、完全装備で十キロ走っておいで。

冗談はさておき、楽しい雰囲気はよく伝わってきたし、それは十分だけど、どこか勢いだけで押し切りましたという粗さを感じたわ。
この程度の長さなら問題はないけど、もしも、一万字以上とかになると、その粗さが目立ちそうな気がするわ。推敲をしっかりとするようにしてみてね。
例えば、テディベアはそのままで、パンダは東洋の白黒熊だったり、言い換えの基準が謎になってるわ。長さの単位でcmを使っている段階でファンタジー色は薄くなってるし、割り切って「パンダ」とした方が読者が無駄に考えなくてよいと思うわ。

あと、こういうコメディの話は、ネタの勢いとかは大事だけど、それだけではダメなの。
ネタの何が面白いのか? どうすれば、その面白さを読者に感じてもらえるのか? そういうことを考えないと、空回りしてしまうわ。
俗に言う、ネタを練るという作業をしっかりしてこそ、コメディと思うの。

それから、私個人的な感覚だけど、これぐらいの暴力表現(ハッピーエンドにつながる必要な暴力表現でないもの)は、別に気にもしないわ。
それに、魔物娘でする必要ある? 他所でやれ。とも思わないわ。
魔物娘や人間が無意味に残酷に殺されたり、苦しめられたり、そういうのは規約に抵触するからダメとは思うけどね。
でも、そういうのを気にする人もいることを、知っておくのは重要よ。
もし、そういう話を書くときは、あらすじなどで注意書きをすることで、無用なトラブルが避けれるからね。

参考になったかしら? それじゃあ、またの投稿をお待ちしています。

347名無しさん:2017/03/29(水) 19:08:54 ID:nPh.Rnoc0
>>344
はーい、呼ばれたのでリャナンシーちゃん出てきましたよー。
といっても先に来たお仲間さんたちが丁寧な批評をしてくれたから、私の方から批評らしい批評はなし。
なので、今回はネタに取り扱われた『暴力表現』、それから『魔物娘でやる必要がある話』への私見を述べようかなと。

これら要素の許容ラインのヒントは、ガイドラインの『魔物娘図鑑の世界にそぐわないと思われるSSはご遠慮ください』って箇所よね。
となると、>>345のリャナンシーちゃんが言っているように『男の人が不能になるようなことを魔物娘は避けるからおまたを蹴っちゃ駄目』ってのはその通りだと思うわ。

かと言って、魔物娘が男を気絶させる程度の暴力までも拒否するかというと、それもちょっと違うんじゃないかなと。
例えば気位の高いので有名なドラゴンさん。
このドラゴンさんに不用意なことを言ってぶっ飛ばされる人間なんて描写があったとして、別に『魔物娘図鑑の世界にそぐわない』とは思えないわよね。
もちろん、人間が大怪我するようなことは絶対にないのが大前提。だって、それが魔物娘図鑑の『お約束』だから。

だったら『暴力表現』ってのは『お約束』の範囲内であれば許されて良いんじゃないかな、って思うのよ。
今回のケースはギャグ描写でもあるし、例えばヴァルキリーちゃんがアッパーカットでロリコンをK・Oするとかだったら、別にそれで良いんじゃないかしら。
放言しちゃえば『どーせ図鑑世界なんだから怪我しないでしょ?』ってね。きっとロリコンもすぐに復帰して目を輝かせてるはずだわ。

自分の中での勝手な基準は『魔物娘は物理的・精神的問わずに受ける男性側が不快になる暴力は絶対にしません!』ってものかな。
同じダークエルフさんの鞭打ちでも『痛い痛い痛い! でも痛みの中に妙な高揚感が生まれそう!』って男には容赦なく鞭をくれてやる。
だけど『奴隷の頃を思い出すから鞭打ちすごく怖いよぅ……ぶるぶる』って子には窓から鞭を放り捨ててすぐに抱きしめてあげる。
こんなイメージで暴力表現を線引きしておいてくれると、私は一読者として嬉しいわね。

それと『魔物娘でやる必要がある話』ってのも、ガイドラインに『たとえば、魔物娘が一切出ないSS、魔物娘を虐殺するだけのSSなどは、さすがに公式サイトに投稿するのは不適当だと思われます。その程度の基準だと考えてください。』って言及があるのだから、あとは書き手の尺度で変形しちゃうものなのよね。
私としては、公式のタグに『現代/近未来』とかあるのだし、ミリタリー要素ぐらい許容される土壌があるのだと考えているわ。
となると、あとは『俺が書きたかったんだよ!』って書き手が言ってしまえば、もうそれを外野が止めることはできないわよね。その人の中で必要性が生まれちゃってるのだし。
行き過ぎた自粛は表現を狭めちゃうわ。健全な良識を持って、楽しい創作活動をしましょう!

た・だ・し!
私が今まで言ったことと『読者がどう感じるか』は全くの別物よ!
>>355のリャナンシーちゃんみたいに内容を疑問視されても、もっと厳しいこと言われても絶対に文句はNG!
創作の自由の代償に、書いた作品への責任はきちんと背負いましょう! それが嫌なら大人しく受け入れられやすい作品をリサーチして書く!
うちの相棒は感想で『他所だけでやってろよボケ(ほぼ原文ママ)』なんて言われた事もあるからね!
ちょっとでも怪しかったら前書き等々で予防線を張っておくこと! それが書き手・読者の双方が嫌な思いをしないためのマナーだから忘れないように!

ふぅ……長くなっちゃったけど、こんなところかな。
それじゃまた何か投稿よろしくがんばってね〜。
以上、リャナンシーちゃんでした!

348名無しさん:2017/03/30(木) 12:53:31 ID:0Sw6xdMM0
なんか完全に批評スレと化してるな
短編じゃないSSも批評してもらいたい気持ちもあるけど
あくまでここは短編スレだから貼るのは憚られる
かといって作者スレで貼るのも荒れやすいから難しい……

349名無しさん:2017/03/30(木) 14:05:02 ID:Hyqw3r7I0
もう正式な批評スレを建てるべきかな
一定需要は存在する(少なくとも自分はあってほしい)と思うし
それに書き手スレは批評前提でないからその機能に期待ができない

なによりここは本来1レスSSを投下するってだけの場所であったわけで……
残ったこのスレがまた過疎地になりそうで忍びないんだけどさ

35026:2017/03/30(木) 18:01:29 ID:CwihuGqA0
このスレとは別に批評のためのスレを立てることに賛成します
ここが過疎になるという点については、批評スレでこのスレのレス番を指定して「批評してください」と依頼すれば両立できるのではないでしょうか
批評できる方が一定数いるようですので問題はないかと思います

切磋琢磨できる環境はとても健全で素晴らしいですが、批評してもらえるのはこのスレのSSのみというのが限定的で閉鎖的かなと感じますね
正直なことを言うとCGIに投稿したSSの方こそ批評してもらいたいなって……

351名無しさん:2017/03/30(木) 18:52:03 ID:q4HSY.5Q0
新人リャナンシーですっ。批評専用スレに関して、私の考えを言います。
批評専用スレは、あったらうれしいと思っている作者さんたちは多いと思うわ。
私の担当作家も、あったらいいなと言ってるし。

でも、新設のスレは投稿CGIで投稿したものへの批評用にして、
ここの1レスは今まで通り、1レス短編への感想と批評ということにして欲しいな
って思ってます。

なぜって? スレをまたいで行き来するのが面倒だから。
それに、ぱっと読んで、ぱっと批評というところは、私は好きだし。
宵越しの短編は持たねぇって決めてんだ。って感じ。

まあ、私のは批評と言っても、技術的なアドバイス(?)みたいなものだから、
本投稿作品に対してだったら、そういうのって需要ないけどね。

352名無しさん:2017/03/30(木) 20:35:58 ID:Hyqw3r7I0
>>350氏の案は自分も考えたんだけど、確かに手間がかかっちゃうんだよね
提案としては建てるならCGI作品も1レスで収まるSSも批評OKなスレが良い感じかな
それから批評スレの方には自晒し用のテンプレとして

【投稿場所】CGIなのかスレなのか。スレなら>>○○と番号指定
【題名】→SSの題名
【ジャンル】→どの魔物娘SSなのか
【タグ】→エロなし等々のタグ
【辛さ】→批評の辛さの希望
【その他】→SSのどこに批評がほしいのか

こんなのを(もちろんこれは例)を作っておくのはどうかなって
これをちゃんと全部埋めないと批評してもらえません、みたいにしておけば
批評を頼む側も1レスのSSに題名・ジャンル・タグとか投稿所を意識して練習ができるし
ちょっと批評を頼むハードルを上げとけば、書き散らしてはい批評よろしく、みたいな真似も減るでしょ

これなら批評とか関係なく気軽に書いてポンと投下するスレとしてこのスレも差別化できないかな
1レス作品は気に入った誰かがコピペして来ても良いわけだしね。ここは1レスSS集積所なんだもの

353名無しさん:2017/03/30(木) 22:04:42 ID:CwihuGqA0
>>351
少しばかりひどいことを言うと、このスレはSS集積所であってリャナンシーちゃんの遊び場ではないと思っています
短いSSがたくさんレスされるのはいいのですが、一つに三つ四つと批評が投げられてしまうと、
批評依頼を行っていないSSがその分だけ埋もれていってしまうことがかなりよろしくないのです
感想のレスなら短いし投稿者のモチベにもなるのでいいのですが、批評はその性質上どうしても長いものになってしまい、
結果としてこの直近100レスくらいの状態が続いてしまう……となると、これははたして集積所なのでしょうか
そういうわけで「お引っ越ししませんか」と提案させていただきたく思います

長いので短く書くと、リャナンシーちゃんたちに私のSSが埋もれていくのつらい!ということです。


>>352
1レスSSも投下できる、というのはいいですね
批評依頼に一手間を用意するのも良いと思います

そうなると批評側もなにかしらの信頼できる要素がほしいのですが、まあこれは無い物ねだりになりますかね……
さんざん罵倒してなにも改善点や修正案を提示しない批評者、なんてものが出てこないセーフティがほしいのですが
同好の士の良識を信じるしかないですかね

354名無しさん:2017/03/30(木) 22:45:40 ID:Hyqw3r7I0
>>353
いっそ批評スレをリャナンシーちゃんの遊び場にしちゃうのもセーフティなのかなと思ってます
私たちは批評しちゃ駄目。批評するのはリャナンシーちゃんその他魔物娘限定
『さんざん罵倒してなにも改善点や修正案を提示しない批評者』はいるかもしれませんが
『さんざん罵倒してなにも改善点や修正案を提示しないリャナンシーちゃん』なんて絶対に偽者ですから
それに批評を書き込んでくれるリャナンシーちゃんは大体書き手のパートナーがいるでしょうしね

355名無しさん:2017/03/30(木) 23:21:08 ID:q4HSY.5Q0
>>353
それは申し訳ないことをしました。
こちらでの批評は中止しますね。

356名無しさん:2017/03/30(木) 23:30:26 ID:CwihuGqA0
>>354
やはりそうなりますかね。ほんわかな流れを維持できると思いますし、賛成です
どこまでいってもここは魔物娘図鑑がありきですからねー、魔物娘さんに教えてもらえるならとても嬉しいですね


なんか話がまとまりそうな流れですが、できる限り他の人の意見も聞きたいですね
少数のものたちだけで話を進めていきなり作るのもよろしくないですし
ID:Hyqw3r7I0さんやリャナンシーちゃん以外の方も見てるはずですから、意見を仰ぎたいところです

357名無しさん:2017/03/30(木) 23:35:16 ID:CwihuGqA0
>>355
批評という行い自体は素晴らしいことなので、バンバンしてあげてください
外から読んでるだけでも改めて確認できることがありますし、タメになることが多いのです

ちょっとキツい物言いしてしまったのはごめんなさい、批評スレが立つことになりましたらよろしくお願いしますね

358名無しさん:2017/03/30(木) 23:48:08 ID:4mvgRRFg0
自分としましては、批評は批評で分けて問題ないと思います。
最近は批評が中心で、純粋な短編の投稿が少ないのも事実ですし。

359名無しさん:2017/03/31(金) 08:01:04 ID:r5luwfc20
賛成に一票
本投稿作品でも技術的アドバイス貰えたらそれはそれで糧になるしいいと思う
批評スレと1行スレの行き来の面倒くささについては、したらばの性質上どうしてもh抜きになるけど
各レスごとに直リン貼れるはずだから、>>352のテンプレ書く時にリンクも貼ればすぐに読みやすいかな?
あと罵倒だけして消える人は徹底スルーでよろしいかと

360名無しさん:2017/03/31(金) 14:58:15 ID:ue5NzT/I0
批評スレの新設に関して、外野から良いかな。
クロビネガ談話室全体では、書き込みを含めて一覧表示されるのが10スレまでという制限がある。
そちらの都合で拡大されるのは結構だが、それでどれか他のスレをその表示外に落とす事も考慮し
た上で判断していただきたい。

また、投稿所の作品まで範囲を拡大する意見も、自分たちのプランありきの為に投稿所を巻き込む
形になり違和感を感じますが。


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