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ーーー リョナ2板 SS総合スレ 第6巻 ーーー

1名無しさん:2018/11/02(金) 04:11:38 ID:???
リョナSS総合スレです
仲良く進行していきましょう

保管庫はありませんので、保存は各自でお願いします


ーーー リョナ2板 SS総合スレ 第1巻 ーーー
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/37271/1176397637/
ーーー リョナ2板 SS総合スレ 第2巻 ーーー
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/37271/1312390724/
ーーー リョナ2板 SS総合スレ 第3巻 ーーー
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/37271/1395500752/
ーーー リョナ2板 SS総合スレ 第4巻 ーーー
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/37271/1431002347/

旧板スレ
ttp://bbs.2ch2.net/test/read.cgi/ryonani/1145776314/l50

↓関連スレ

オリジナルキャラをリョナって欲しいスレ
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/37271/1448941945/
※前スレ
ーーー リョナ2板 SS総合スレ 第5巻 ーーー
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/37271/1461593381/

537名無しさん:2024/01/10(水) 12:23:28 ID:???
こころの怒りとは裏腹に、ほのかは観客が色めきだつような声を上げたことに気づいた。

(こころさん……パンツ見えちゃってるのに……)

DOAの大会審判の指示により、二人は自分の学生制服を身につけている。そのためほのかもこころもプリーツスカートを穿いているのだ。
つまり両足を高く上げるキックをすれば、観客から自分のパンツが丸見えになってしまうのだ。

ほのかはDOAに初めて参加したこともあるが、多くの観客が見ている中でスカートがめくれてしまうのは、さすがに恥ずかしい。
だから普段よりも足技はなるべく使わず、拳だけを使って戦うようにしていた。
しかしこころの方はそんなこと全く考えていないらしい。
ほのかを倒すためならどんな攻撃だってする。ほのかの視点からでも、こころのスカートの内側はよく見える。薄紫色のレース入りのパンツが何度も丸見えになってしまっているのだ。
こころのパンツは清楚な見た目に反してセクシーで、彼女の美しい太ももと相まって魅力的だった。自分は白いフルバックのショーツを穿いているのだが、そんな色っぽい下着もいつか穿くことになるのかな……ほのかはそんなことを考えつつ、口には出さないが、こころがパンツ丸見えになっていることを心配しているのだった。



二人の戦う姿は美しく、見るものを魅了する。
観客たちも盛り上がっており、彼女たちの試合に熱中する。
ほのかとこころがお互いにダメージを与えるたびに、会場中から歓声が上がる。そして……とうとう決着の時がやってきた……!

538名無しさん:2024/01/10(水) 12:25:39 ID:???
「これで決めますえ!」

こころがそう叫ぶと同時に渾身のパンチを繰り出した!
ほのかはガードする間もなく攻撃を喰らってしまう。

「あぐぅっ!」

ほのかは両目を閉じて苦しげな呻きとともに
吹き飛ばされてしまう。
ダンッ、と横向きに地面に倒れ込んでしまったほのかだが、しかし、すぐさまほのかは立ち上がる。
その目はまだ死んでおらず、闘志を失ってはいなかった。
ほのかは再び構えると、さらに追撃をかけようと突進してきたこころに対峙する。

「負けないよ!」

ほのかは叫びながら応戦する。
二人の激しい攻防が再び始まった……!
……果たして勝利を手にするのはどちらなのか?

「やぁぁぁぁ!!」

ほのかが渾身の力を込めてパンチを放つと、こころはそれをガードした。
だが、ほのかの拳は止まらない。
彼女はそのまま連続攻撃を繰り出し、こころを追い詰めていった。

「うちも負けまへん!」

こころはそう叫びながら渾身の右ストレートを放った!
渾身のカウンターパンチ。
間違いなくヒットする。
そう確信した……その瞬間。


ほのかは身体を素早く旋転させて回避する。

「っ!!?」

予想外の攻撃に対応できず、こころは息を呑む声しかあげれない。
ほのかが繰り出したその回避法は、まさに自分が得意とする八極拳。
それどころか、自分が追い求めていた、理想的な形だ。
柔こそが剛を打つ。こころの勢いづいたカウンターパンチだったはずの攻撃は空を切り……。

ズドォオンッ!!

こころの腹筋に、ほのかの柔らかい右の掌が押し当てられた。
その右腕は赤いオーラで覆われている。
ものすごい衝撃にこころは目を見開き、黒髪がびくんとその衝撃に上へ跳ねあがった。
その衝撃はこころの身体を後ろへ吹き飛ば……さない。
完全に衝撃をコントロールしたその掌底はこころの腹部に深くめり込んだままである。

衝撃は外に逃げず、そのすべてがこころの身体に刻み込まれる。


「……ぃ………っ、ひ……!」

ガクガク、と、こころの両膝が内股に震えて曲がり、白い歯を見せながらワナワナと唇が震える。
そのままこころは、両手で腹を抑えながら前のめりになって、両膝を付いた。
そのまま、身体を丸め込むようにしてひれ伏した。

「ふ……!ぐっ……ぶ……!」

滑らかな黒髪を地面に落としながら身体を丸めたこころは、両目からボロボロと涙を落としながらほのかに屈伏した。


「ぐぅウゥっ……!ぅッ……!」


吐瀉物を堪らえる微かなうめき声とともに、決着のゴングが鳴り響いた。

WINNER!ほのかーーー!!
観客の盛大な歓声と審判のマイク音。

「こころさん!大丈夫ですか!?」
「イヤや!触らんとって!!」
「ひっ……ほ、ほんとにゴメンなさい……」

ほのかは申し訳なさそうに頭を下げて、心配そうにうずくまるこころを見ながらリングを降りた。

539名無しさん:2024/01/10(水) 12:26:50 ID:???
駆け寄ってきた審判にもこころは「自分で立てるわ!」と叫んで近寄らせない。
こころはゆっくり立ち上がり、腹を抑えながら、打ちひしがれた敗者の歩みでリングを降りた。
そしてリング側で、カメラの死角に入ったところで我慢できなくなったのか……

こころは何も言わずその場で屈み込むと

「グゲホッ!!ゲホッ!ゴホッ!!」

ほのかの痛烈な八極拳で込み上がってきた胃液を堪えられず、地面に吐瀉物を落とした。
再び審判団の外国人の男が二人駆け寄ると、問答無用だと言わんばかりにこころの両腕を取り、そのまま医務室に連れてかれた……。

「なんでや……なんでなんや……」

消え入るような声で医務室に連れてかれるこころ。外国人の男はこころの声も聞こえていないようだった。


勝者となったほのかはコーナーポストに戻り勝利者インタビューを受けることになった。「今の気持ちを教えてください!」という質問に対し彼女は笑顔で答えた。
「とっても嬉しいです!これで2連勝できましたので次の試合でも頑張ります!」と意気込んだ。

こころは医務室で制服を脱がされて下着姿のまま横たわり、医務室に備えられたモニタからその映像を見る。
惨めな敗者に誰も声をかけることはなく、ただ死んだような目を浮かべながら、その映像を見つめ続けているのであった。



540名無しさん:2024/01/27(土) 09:55:42 ID:???
>>533
素敵。
一般格闘家としてはめちゃくちゃ強いこころがやられてしまうのはいいシチュですよね。

541名無しさん:2024/01/28(日) 02:10:48 ID:???
>>540
ありがとうございます

もう一個格ゲ系でリク受けようと思います
拾えそうなネタなら書いてみます

542名無しさん:2024/01/28(日) 10:24:40 ID:???
もしよければ鉄拳8の麗奈でおねがいします
できれば生意気で勝ち気な美女の断末魔轟くFatalityな終わり方がいいです

543名無しさん:2024/02/15(木) 02:12:30 ID:???
あれ、pixivで活動してる腕暖簾さんってここの出身だっけ

544名無しさん:2024/03/25(月) 20:10:06 ID:Pw/BDWzs
鉄槌教師のハンリンを食べさせました。

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21847033#1

545名無しさん:2024/04/06(土) 10:45:54 ID:???
強くて美しい格ゲーの女キャラが水着姿になって水上での競技でアンアン言ってる姿が見られるのが売りの某シリーズ。

でもどうせなら、プール上の浮島でよろけたり転んだりするポーズのもっといろんなバリエーションや、
プールに落ちた後浮島によじ登ろうとする時のケツの無防備さ、
腕力で絶対勝ち目の無い相手と力比べをさせられて対戦とは名ばかりのセクハラ見世物にされる、
そんな駆け出しB級アイドルみたいな扱いを、凄腕の格ゲー女キャラがされる姿、
                               
……等々をもっと色々見てみたい、

あとついでに、DOAの女キャラを蒼魔灯のトラップの餌食にしたい、

「そういう個人的要望、脳内に浮かんできたイメージを文の形にまとめ、ストーリーとして組み立ててみたらこうなった」
というものです。

546DOAX3 〜開けてビックリ水上相撲〜 第1話:発端:2024/04/06(土) 10:46:56 ID:???
それは、ちょっと尋常でない光景だった。

3人の美少女が力なく倒れ込んでいる。
それも、ただの平凡なか弱い少女などではない。
その一人ひとりが、並の男が…、いや、それなりの戦闘訓練を積んだそこそこの兵士が
束になっても敵わないほどの戦闘力を秘めたくノ一。
そんな彼女達が揃いも揃って、余りにも無力な姿で横たわり無防備な姿を見物客への晒し者にされている。

そしてもう一つ尋常でないのは、彼女達の服装。
いや、もはや「服装」と言っていいのかどうかさえ迷うレベルだ。
何しろ、大事なところを隠しているのは、ごく小さな宝石のみ。
…いや、さすがに下半身のほうは、それより一回り程度は大きい布きれで申し訳程度にガードしてはいるが…。
そして、肝心なところを隠すのには何の役に立たぬ装飾にしか過ぎない、
無駄な(※褒め言葉)宝石や紐などのパーツがいくつか付属しているのみ。

そんな、露出度最高レベルの踊り娘の衣装のような? 水着。
ちなみにこの水着には「フォーチュン」とかいう固有名詞をつけて呼ばれているらしい。
しかも、彼女達の身体には、他のビキニ水着の形の日焼け跡が見事についていた。
お尻にはパンティの形が、背中にはブラ線が、胸元には二つの三角形が見事な白さで残っており、
その大胆過ぎる水着姿のエロスを数割増しにする効果を発揮していた。
そして、その日焼け跡の真新しく鮮やかすぎる白さが、彼女達がこの大胆過ぎる水着に着替えてから、
あるいは着替えさせられてから、さほど時間が経っていないであろうことを示していた。

南国リゾートを思わせるプールの中央に設けられた浮島上で倒れ込んでいる彼女達は
プール内で時を過ごしていたことを示すように全身が水に濡れており、
水がしたたるさま、水滴をまとったさまが一段とそのエロティックな美しさを引き立てていた。

さらにこれまた尋常でないのは、彼女達のその見事すぎるサービスショットが
恰好の見世物にされてしまっている、という事実だ。
このお揃いの水着? 姿で無防備な格好を晒している彼女達の周囲には、
好奇の目とレンズを向ける男たちの姿があった。
スマホ、タブレット端末からバズーカのような白レンズを装着したデジイチまで、各々持参したさまざまな機材で、
四方八方から彼女達の無防備ショットを、思いのままに好き放題に記録に収めていた。

「…それではオーナーの皆さま、お楽しみはこれからが本番。
 彼女達と楽しむ特別な『VRじゃないパラダイス』を、存分に堪能してくださいね…」

響き渡るアナウンスの女性ヴォイスが、集った者たちの感情を焚き付ける。
彼女達を撮影だけでは飽き足らず、それ以上のことも自由にしていい、とも取れる、
というかそうとしか取れない内容だ。

どうやったらこんなに美味しい光景が…、
…いや、彼女達ほどの実力の持ち主がいったいなぜ、こんな状況に陥ってしまったのか?

その答えは数十分前に遡る。

547DOAX3 〜開けてビックリ水上相撲〜 第1話:発端:2024/04/06(土) 10:48:00 ID:???
「これが出来たら100万ザック」

そんなアクティビティがあるという情報に、霞たち3人は興味を持った。
プール上の浮島で対戦相手をプールに落とせば勝ち。
相手は1人で、挑戦者は3人まで同時に参加してよく、
その場合は総額ではなく一人ひとりが100万ザックもらえるらしい。

「ずいぶんと気前の良いボーナスステージじゃない。やってみましょうよ」
綾音はかなり乗り気のようだ。

「…なんか心配だな。プールでの対戦なんて、女の子同士ならやったことあるけど、
 私たちこんな格好だし、もし相手が男の人だったら…」
霞が少し身体をもじもじさせながら視線を泳がせる。

「バカバカしい。私たちと1対1で闘って勝てる奴だって、世の中そうはいないのよ?
 3対1でいいなんて、バカにするにもほどがあると思わない?
 水着姿だから何? 見とれる間もなく叩き落としてあげればいいだけじゃない」
綾音はいかにも彼女らしい、強気なセリフを吐く。

「うん。私もどちらかと言えば、そう思うかな…」
やや意外な感じもするが、紅葉も比較的積極派のようだ。

「…でも……」
「意気地なしねえ。抜け忍がそんな弱気でどうすんのよ」

「…それとこれとは……」
霞が言い返しかけるが、その言葉は途中で立ち消えになる。

「霞ちゃんも、来れば…。もしやりたくないなら、いるだけで何もしなくてもいいから。
 別に私たち二人だけで成功しても、霞ちゃんもいるだけでその分賞金が増えるみたいだし」
彼女らしい柔和な口調だが言ってる内容は意外と強気な、紅葉の言葉が続く。

「…さあ、そうと決まれば、さっさと勝って300万ザックいただいてきましょう」
最年少の綾音が先頭に立って歩き出し、次に紅葉が、そして霞が続いていく。

(やっぱり…、何か嫌な予感がする)
結果的に霞のほうが────占い好きなだけに、彼女の「予感」のほうが────正解だということ、
そして霞の悲観的な予感すらはるかに上回る想像だにしない事態が待ち受けていることを、まだ彼女達は知らないのであった。

548DOAX3 〜開けてビックリ水上相撲〜 第2話:更衣:2024/04/13(土) 09:52:09 ID:???
床から天井まで、壁一面の巨大で解放的な窓の外にプールを見下ろすホテル内の一室に、3人は案内された。

(私に少し似てる?)
案内役の女性の姿を見て、霞はそう思った。
清純な感じで端正な顔立ちの美少女だが、どこか幸薄そうな、儚げな雰囲気を
ほんの少し漂わせている…ような気がするところは確かに、霞に似ているところもあった。

そして彼女の服装もまた、どこかで見たことがある気がした。
全体的にゴシック調で装飾の多いデザインで、パッと見は露出度が低い感じだが
お腹を露わにした、いわゆる「ヘソ出し」スタイル。
グレーを基調とした地味な配色だが、肩から腕にかけての青色が特徴的。
腰から太腿のあたりはボディラインにぴったりとフィットしていて、
特に後ろ姿が意外とセクシーな感じだ。

(エレナさんが以前、格闘の試合の時こんな服を着ていた時もあったような…。
 コスチュームになんか変わった名前をつけていて、走馬燈? スタイル? とか言ってたかしら)
霞はふと、西洋人の劈掛拳の使い手の事を思い出していた。
くわえて、霞と綾音はその案内役の女性に対して奇妙な既視感を覚えた。
似たような人と会ったことがあるような気がする…。

案内役の女性は、霞たち3人の身体をまじまじと眺める、そして…、

「地味ね」

「は?」
思わず綾音が呆れたように聞き返す。

「このチャレンジをしてもらうのにそんなに大きな布地の水着じゃあ、ちょっとイケてないのよねえ」
彼女達が着ているのは、ごくスタンダードな形状のビキニ。
確かに、この島で出回っている水着の中では比較的無難なデザインだが、
世間一般の感覚からすれば十分露出度は高いのだが…。

「貴女達にはこちらのほうが似合うわ。着替えてくれる?」
そう言いながら彼女が見せてきたのは、この島においてさえ最高レベルの
露出度を誇る(?)「フォーチュン」という名称をつけられている水着だ。
大事なところを隠しているのは、ごく小さな宝石と、それよりは辛うじて一回り程度大きい布きれのみ。

「何を企んでるの?」
不信感を隠そうともせず、綾音が言い返す。

「そんな怖い顔しないで。私だって、似合うと思わなかったら勧めないわよ。
 誰にでも着こなせるわけじゃないんだから」

「…それにこの水着、今回は私からじゃなくてオーナーからのプレゼントなのよねぇ…」
「「「オーナーさんから?」」」
オーナーから、という言葉に、3人は少なからず反応する。

「オーナーからのプレゼント」だと言われれば、本来はもらって嬉しくないはずの物でも
不思議と拒むことが出来ず、気付けば受け取ってしまっている…。
この島で過ごすうちに、なぜか彼女達はそんな性分が身に付いてきてしまっていたのだった。

ちなみに、今彼女達が着ているのは、霞が「純白のビキニ」、
紅葉が「黄金のビキニ」、そして綾音が「漆黒のビキニ」。
いずれも、その名称どおりの単色・無地の、シンプルでスタンダードなデザイン。
彼女達はそれぞれ、「オーナーさん」にせがんでプレゼントしてもらう形でそれをそのまま身に着けて今に至っている。

また、霞と綾音はこの「人当たりの良い態度で言葉巧みに大胆過ぎる水着を着させようと
勧めてくる感じ」を以前も再三体験した気がするような、何とも奇妙な感覚を味わっていた。

(…あれ、「今回は」?「私からじゃない」って……?)
(今回「は」って、どういう意味だろう?)
霞は頭の片隅でそんなことを思った。そのことについてはもっと深く考えた方が賢明であったのだが、
その「水着ハンガーにセットされたまま手渡された紐と宝石のようなもの」にじっと見入っているうちに、
そのことはすぐに忘れ去られた。

549DOAX3 〜開けてビックリ水上相撲〜 第2話:更衣:2024/04/13(土) 09:53:48 ID:???
「そうそう、貴女、紅葉さんといったかしら?」
「…ええ、そうですけど」

「噂は聞いてるわ。とってもお強いんですってね。」
「…いえ、それほどでも…」

「そのうえ、とっても優しいお姉さんとして慕われているとか」
「…いえ、全然そんな事は…」

「そうやって謙虚なところがまた素敵。そうそう、貴女の好きな色って何だったかしら?」
「…赤、ですけど」

「そうそう! 貴女が赤好きでホント良かったわ。私の抜けた後にちょうど良く…、
 …じゃなくって、赤っていいわよねえ。情熱的で、華やかで、テンションが上がる感じで」
「…まあ…、そうですね」

「それにしても貴女ってホント素敵よねえ。美人で、スタイルが良くて、強くて、女子力が高くて」
「…あ…、ありがとうございます」

…彼女の褒め殺しトーク?は、紅葉もこの初体験の水着をまとう気になってしまうまでもう少し続いた。

かくして数分後、3人のくノ一はこの特別な水着「フォーチュン」へと着替え終えていた。
ちなみにこの水着、とにかく露出度が高い、という事以外にもう一つ、その見た目によらない意外な特徴があった。
それは「安定性」。

紐がほどけたり切れたり、あるいは布地がズレて想定外のところが見えてしまったり…、
そんな「着崩れ」のトラブルが、ビキニタイプの水着はもとより、スク水や体操着ですら起こることがある。
この「フォーチュン」でそんなことが起きれば、ただちに大変なことになるわけだが、
意外にもこの水着、そんな着崩れには無縁という、謎の安定性を誇っているのだ。
その安定性をもってすれば、水着をそのまま「まわし」に見立てての女相撲も実施できるほど……かもしれない。

なお、着替えはこの場で行った。
この島には「更衣室」という概念が無く、「屋外だろうとなんだろうと美女がその場で着替えてしまう」
という文化(?)が根付いているのだ。
「この部屋には隠しカメラなんてないし、私も隠し撮りなんて悪い趣味してないし、
 そんなこと他の誰にも、絶対させないから」
案内役の女性がそう明言し、また霞たちも忍びらしい目利きと感知能力で、
そのような物が仕込まれていないのを確認したうえで着替えを行ったのだった。

(そう、「隠し撮りなんて」、ね……)
超人的な力を持つ忍びと言えど、「テレパシー」などというエスパーじみた能力があるわけではない。
もし彼女達にその能力があったなら、この心の声を聴き取って、何かに気付くことができた、…かも知れない。

550DOAX3 〜開けてビックリ水上相撲〜 第3話:陥穽:2024/04/20(土) 10:18:18 ID:???
(……ちょっと、恥ずかしいかな……)
(…やっぱりどう考えても、センスを疑うわッ…!)
(……こんな格好、里のみんなには見せられないな……)

1種類の水着を着てしばらく時を過ごして日焼けし、他の水着に着替えたなら────水着以外の衣服でも同じだが────
先に着ていた水着の形が、体に白く残ってしまう、いわゆる「日焼け跡」。
そのこと自体は、彼女達も予測できていなかったわけではないだろう。
しかし、実際に着替えて見るとちょっと……いや、かなり思っていた以上にエッチな感じなので、
さすがに少々戸惑ったようであった。
……だが、この期に及んでただそうしてばかりいてもらちが開かない。

「それで? どこに対戦相手はいるの? 試合会場はプール上って話じゃなかったかしら」
綾音が相手を急かすような事を言うが、そうすることによってさっさと気持ちを切り替えたい、
という思いもあったに違いない。

「ええ。もちろんそうよ。それではこれからご案内するわね」
案内役の女性が、手先を腰の高さに、片腕を斜め下にスッと振る動作をした。

「?!」
その時、瞬間的に3人は何か悪意ある気配を感じ取った。

足元の床に何かある!!
忍びの本能で身体がとっさに反応し、そこから素早く跳びのく。

(落とし穴にハメてその下のプールにでも落とそうって気かしら?
 私たちをそんな幼稚な罠にハメようなんて、いい度胸ね。
 「○マされた大賞」に出演させられる駆け出しアイドルじゃあるまいし)
回避行動をとる一瞬のうちに、綾音はそこまで思考を巡らせる。
しかし、仕掛けられた罠の種類はそれとは少々(?)違っていた。

 ガゴン!

3人の立っていた辺りの、その約2メートル四方のブロックが突然、
強力なバネ仕掛けでもあるように、勢いよく持ち上がる。
上にいる者を残らず左へ弾き飛ばそうとするように、勢いよく跳ね上がる仕掛け。

それが跳ね上がるより一瞬早く跳び上がっていた彼女達は、
床面から迫り来るそれを足裏で蹴りつけ、衝撃を殺しつつ左方へ跳ぶ。

(部屋に…こんな仕掛けを?!)
(いったい何のマネよッ…?!)
(普通の人だったらケガしちゃう…)

並の人間なら、この足元からの衝撃と、飛ばされた先での転倒だけでもそこそこのケガをしかねないこのトラップも、
見事な反射神経と身体能力、そして平衡感覚を備えた「くノ一」にとってはさしたる脅威ではない。
空中で素早く、すぐ隣へと着地する体勢を整える彼女達は、まったくのノーダメージだ。

だがそれは、この跳ね床のトラップ「スプリングフロア」単体での話。
仕掛けられた罠がそれだけではなく、降りかかる受難を避けきるには
不十分であることに彼女達はまだ気づいていなかった。

551DOAX3 〜開けてビックリ水上相撲〜 第3話:陥穽:2024/04/20(土) 10:20:45 ID:???
足先で軽やかに着地して素早く床を蹴って反転…。
そんな動作のイメージを心に描いていた彼女達だったが…。

 ツルッ!

「あんっ!」
「…ぁあっ!」
「きゃ…!」
予想外に足が思い切り滑る。
そして3人ともくノ一らしからぬ格好で、豪快に転倒してしまった。

跳ね床のトラップが弾く方向の床一帯は、
ほとんど摩擦係数がゼロではないかと思えるような極端に滑りやすい床材で造られていた。
超人的な身体能力も、物理法則という普遍の真理の前には無力であった。

床はツルツルな上、つかめるものも何もなく体勢を変えようとしても何も出来ず、
ある者はM字開脚のまま、またある者は腹這い大股開きのまま
まるでカーリングのストーンのように滑っていき……3人の身体は、数メートル先の壁にぶつかってようやく停止した。

「…うぅ……」
「…何よ、これ……」
「…あぅっ……」
困惑しながらもごく普通に、ほぼ反射的に、立ち上がる動作を取る霞たちだったが…。

横座りの姿勢から、床に手をついて立ち上がろうとした霞は…、
「…きゃ……!」
体重を支えようとしたそばからその手が斜め前へ滑って体勢が崩れ、
肩と腰を床に打ちつけるようにして再び倒れこんでしまった。

M字開脚で座り込んでいた綾音は、両手を身体の後方の床について体重を支え、
両腕の力で身体を押し上げ最短の動作で前方へ立ち上がろうとして…
「…ぁくッ?!」
お尻を床から浮かせたところで両足と両手がそれぞれ前と後ろに滑り、
M字開脚のまま勢いよく尻もちをついてしまう。そしてさらに…
「…きャっ!?」
床にお尻を強打した痛みにほんのすこし上体を反らしてしまったその拍子にお尻が前方へ滑り、
脚をだらしなく広げた仰向け状態で床へと倒れ込んでしまった。

ふたりよりも慎重に、滑らないようについた手で体を支え、ようやく膝立ちの姿勢にまで体勢を立て直した紅葉は、
無意識に髪の乱れが気になったのか、ポニーテールのほうにふと手を伸ばした。
女の子として半ば反射的な、ごく自然な行動であり普段なら何の問題も無いのだが……、
足元が滑りやすいこの状況では結果的にうかつな行動であった。
両手を頭の後ろへ回そうとして身体の重心がほんの少し高くなったその瞬間、
「…きゃっ?!」
両膝が思い切り後ろに滑って、胸を床に打ち付けるようにして再び倒れ込んでしまった。

彼女達が誘い込まれた壁際、その壁に面した2×4メートル程度の範囲は楕円形の浅い盆地状にくぼんでおり、
遠目には分からない程度のわずかな傾斜になっていた。
ただでさえ異様に滑りやすい床材のうえに、曲面状の微妙な────誘い込まれた者を苦しめるには絶妙な────
傾斜になっているせいで、うまく体重を支えることが出来ないのだ。

そしてこの再転倒という彼女達らしからぬ失態には、もう一つの要因があった。
それをあえて客観的に指摘するとしたら「危機感が足りない」と言うことになるだろう。

忍びとしての闘いや修行の日々からは遠く離れた別世界へと招待され、
体力を使う勝負事といえば、せいぜいビーチバレーやプールでの尻相撲程度……。
そうしたアクティビティを、くノ一としての実力は数割程度セーブした状態で彼女達は楽しんでいた。

このようなバカンスの場で、忍びとしての力をフルに解放して「本気モード」になるなんてのは、
レクリエーションのようなスポーツ大会でプロアスリートが本気を出すようなもので、
「無粋」あるいは「大人げない」というものだったのだろう。

もっとも、そのような状態でもなお、そんじょそこらの「運動神経に自信のあるグラビアアイドル」などとは
比較にならない跳躍力やバランス感覚は随所で見え隠れしていた。

そのような数日間を過ごした彼女達は、この時もまだ力をセーブした「バカンスモード」の身体能力のままで、
容易に立ち上がれるものと無意識のうちに思い込み……、それが先ほどのうかつな動作や再度の転倒につながったのだ。
しかし、この豪華で開放感あふれるホテルの一室は既に、彼女達にとってどんな忍者屋敷よりも恐ろしく
得体のしれない「カラクリ部屋」と化していた。

そのことを次第に感知してきた彼女達は、今度こそ慎重に、この場からの脱出行動を開始する。
二足歩行になるのはほぼ不可能。安定した四足歩行の動作……すなわち四つん這いで
両手両足に意識を集中し、まるで垂直の石壁に挑むような慎重さで、このわずかな窪みの緩斜面を登ろうとするのだった。

しかし、ひとたび体勢を崩されれれば、相手が攻撃の手を緩めることをしない限り、
体勢を立て直すことは二度と許されず、その一連の流れから決して逃れることが出来ない…。
そんな「トラップコンボ」の恐ろしさを、まだ彼女達は知らないのだった。

552DOAX3 〜開けてビックリ水上相撲〜 第4話:粘液:2024/04/27(土) 10:54:24 ID:???
「…ひィッ……!」
不意に綾音の口から、彼女らしからぬうろたえたような悲鳴が上がり、その豊満な身体が再び床面へと転がった。

「…綾音ちゃ……ひゃう?!」
「…どうしたの、ふたりt……きゃ……!?」
1秒足らずの時間差で、立て続けに霞と紅葉も同じようなリアクションを発し、四つん這いの姿勢すら維持できず床へ倒れ込む。
いったい彼女達の身に何が起こったのか。

……彼女達ほどの美貌と見事なスタイルの持ち主であれば「その類の行為」の対象としたいというような、
下劣な視線を向けられることも少なくないだろうし、潜在的にそうした欲望を抱くものは数知れないだろう。
だが同時に、彼女達の実力を考えれば、それを実行に移せる者はそうそういないだろう。

そんな行為の中でも、最もベタで、初歩的で、古典的で、身もフタも無い、ストレートすぎる行為。
あまりにもベタ過ぎて実行に移すものがいない故に、一周回って耐性や心の準備が無かったのか……。

「何者かが不意に、綾音のお尻を撫でた」のだ。

その手触り(???)のいやらしさとヒンヤリとした感触に、綾音は全身がビクン!と反応してしまった。

そして立て続けに霞と紅葉も全く同じようにお尻を撫でられ、なすすべ無く床へと倒れ込んでしまった。

人間どころか生き物の気配すら感じさせず、物音も立てず、百戦錬磨のくノ一3人を相手にそのような所業を
まんまと成功させ、それでいて彼女達からの反撃も報復も一切させず、一方的な精神的敗北を与える…。
それほどのことをやってのける、恐るべき手練れの者の正体、床に這いつくばって動揺と怒りと恥辱の入り混じった表情で
3人が見上げる視線の先に見えたその正体とは……。

上方からゆっくりと垂れ落ちて来ている、粘性のある液体だった。

トロみのある液体、一般的に「ローション」と呼ばれるものであろうそれが、彼女達の上方から降り注ぎ、
四つん這い状態で無防備な3人のお尻に、まず命中したのだ。

「後ろからお尻を触られた女の子」が反射的にする動きは、大きく分けて、
後ろを向くか(お尻をかばうため)、前へ逃げようとするか、の二つであろう。

霞と綾音は前者で、反射的にその場で身体を約半回転させた。
紅葉は後者で、大して素早く動けはしない四つん這いの状態のまま、とっさに身体を前へ移動させようとした。
結果的に……、

身体の右側を床につけた美しい横寝のポーズで霞が、
開脚気味の無防備な仰向けポーズで綾音が、
同じく開脚気味で股間が丸見えの腹這いポーズで紅葉が、床へと倒れ込むこととなり、
それぞれそのポーズのまま、わずかな傾斜の床面を、ゆっくりと滑り落ちる…。

脱出しようとする行動が頓挫し、くぼんだ床の中央へと集められた3人の身体に、ローションがさらに降り注ぐ。

普段の闘いであれば彼女達は、目にもとまらぬスピードで繰り出される敵の連撃や、
超速で飛来する飛び道具をも見切るほどの実力を持つ。
そんな彼女達が今は、それらとはまるで比較にならないほどスローで、単調で、予測も容易なこの粘液の襲撃を、
全く回避することが出来ないのだ…。

553DOAX3 〜開けてビックリ水上相撲〜 第4話:粘液:2024/04/27(土) 10:55:36 ID:???
「…やだ……ッ…!、いやっ!……あっ…、…あっ……ぁあッ……!」
「…このっ…!、ぅう……、やめ……ッ! ひぃィぃぃっ……!」
「…だめッ…!、ぃッ… ふぃあぁぁぁッ……!」
霞の耳元から首筋に、肩から二の腕に、横乳から脇腹に、そして腰回り一帯に…、
綾音の気高い顔面に、自己主張の激しい胸元に、へそに、そして日焼け跡も鮮やかな下腹部に…、
紅葉のうなじに、白いブラ線も美しい背中に、お尻に、そして太ももから脚全体に…、
容赦なく降り注ぐローションがくノ一たちの全身に塗りたくられていく…。

高級蜂蜜かメープルシロップをたっぷりとトッピングされる人気スイーツ店のパンケーキのように、
降り注ぐ乳液によって自分たちの艶やかな身体がより美しく、より美味しそうにデコレーションされていくのを、
水着姿のくノ一達たちはただされるがままに受け入れ、床面で身をよじりながら喘ぎ、悶えることしか出来ない。

もし、このローションに媚薬の成分など仕込まれていたなら、
そしてもしその効力が、くノ一達たる彼女達の鍛錬による耐性や精神力を上回るものであったなら、
もうこの時点で彼女達は「終わり」であっただろう。

幸い? あるいは残念なことに? このローション自体は、特別な成分など含まれていない、ごく普通のものであった。
だがそんな成分など無くても、このローションはすでに十分すぎる仕事を果たしていたと言えるだろう。
ただ重力に従って垂れ落ちるだけで、それが回避不能の攻撃となり、
水着姿のくノ一達に十分な苦痛と精神的ダメージを与えることに成功していたのだから。

せめてもの抵抗で、なるべく垂らされたくない部位を両手でガードしたりもしているが、それさえも結果的にはただの愚行に過ぎなかった。
手や指のわずかな隙間にさえ構わず入り込んでくる液体の侵入は、敵の突きや蹴りの運動エネルギーを捌いて受け流すのとは勝手が違うのだ。
ローションを拭き取る為の紙や布もろくに無いこの状態で手や指先までもローションまみれになってしまえば、
その手を使った脱出行動がさらに困難になるだけ────

それが、彼女達が必死に行っているガードの、唯一の「効果」なのだ。

「うぷッ…!」
トロみのある液体の顔面シャワーをまともに浴びせられ、
体じゅうの重要な部位をローションによって最も激しく弄ばれ…、
仰向けに倒れていたのが災いし、
3人の中で最もプライド高そうな綾音が皮肉にも、
3人の中で最も激しくプライドを踏みにじられる状態に陥っていた。

その美しい顔、その目元に付着していた粘液によって、そんな綾音をさらなる不運が襲う。

「ぅッ…!」
シャンプーが目に入ってしまった子供のように、目をギュッと閉じて顔をしかめ、
苦痛から逃れようと顔をそむける。

ここが浴室なら、手探りでシャワーからお湯を出してそちらに顔を向ければ逃がれられる事態だが、
ここにはシャワーはおろか、タオルもティッシュといった物さえも無い。
身に着けている水着にも、少しでもハンカチ代わりに拭き取れるような布地すらない…。
指でこすってみても目を開けることすらできない。

忍びとして洗練された普段の彼女の実力なら、
研ぎ澄まされた感覚で周囲の状況を感じ取ることも出来、
視覚を奪われたからといってすぐさま冷静さを失うことなど決して無かっただろう。

しかし、忍びとしての実力をフルに解放し「本気モード」に切り替える間も無く
不測の事態に陥ってしまった今の彼女に、それを求めるのは酷というものであった…。


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