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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その3

1『名無しは星を見ていたい』:2018/08/18(土) 19:51:06
短編、単発のミッションなどにお使いください。
長編やシリーズものの予定でしたら、自分のスレで行うことをお勧めします。

228夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/18(日) 22:12:30
>>227

《あと、いいわすれてたけど、アオキといっしょにくらしてたトモダチは、
 みんながいこくへいっちゃったみたいだよ。
 きのう、アオキがねてるときに、わたしがパソコンこっそりみたでしょ??
 そのときひらいてたサイトに、ソレがかいてあった》

《イサゴさん、がいこくいくとかいってたし、もしかしたらカンケーあるかも》

可能性はある。
ここはイサゴの息がかかった施設で、彼女は子供達を気にかけていた。
他所へ行った後も様子を確かめているというのは不思議ではない。

《それと……サトリちゃんに、わたしの『ヒミツ』おしえちゃおっかな。
 ホントに『まんいち』ってコトもあるし》

《ちょっとチクッとしていい??『10びょう』でもどるから》

        シュッ
                ブラックアウト
一言断ってから、サトリに『視覚移植』を行う。
口で説明するより、実際にやった方が早いと思ったからだ。
『ドクター』の『切り札』だが、サトリは信用できると考えるから明かした。

《もし『なにか』あったら、やくにたつとおもうよ。
 サトリちゃんのサポートにもなるし。
 あ、いちおう『サイン』とかきめとく??
 じゃ、わたしが『ベロ』だしたら、いまのヤツやるから》

オピネルの一件もある。
サトリの言うように、目に見える危険と遭遇する確率はゼロではない。
順位しておくことは無意味ではないだろう。

《――ところで、かいちゅうでんとうってドコのひきだしにあるんだっけ??》

ついでに、サトリに懐中電灯の場所を聞いておこう。
カマイタチの正体を確かめる時に使うかもしれないからだ。
もちろん、そんなことを考えているというのは少しも表に出さないが。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「おー、いよいよほんばんか〜〜〜。
 そういえば、きょうのディナーはなにがいいかな??」

――そして時間は過ぎ、いよいよ嵐が訪れる。
夕食のメニューを考えつつ、窓から外を確認しよう。
外を確認したら、厨房に行ってみる。
食材とか調味料に『匂いの強いもの』がなかっただろうか。
それと、調味料の中に『レモン汁』がないかどうか探したい。

229夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/18(日) 22:21:11
>>228

事務室にいる間に、『防犯ブザー』がないか探しておく。
小さな子供達がいる施設だし、あってもおかしくはないと思う。
もし見つけられたら、それを二つポケットに入れておきたい。
数が少なければ一つでも構わない。

230天雨 サトリ『10cc』:2018/11/19(月) 04:13:11
>>226(GM)
>>227-229(夢見ヶ崎)

≪もっとお褒めなさい。――――まあ、いずれにせよ、
 彼が『アリーナ』の子飼いなのはほぼ間違いないでしょう。
 もっとも、イサゴさんが寄越したにせよ第三者にせよ、
 今ある情報だけでは……少し、『不自然』ではありますけれど≫

≪どちらかと言えば、『イサゴさん』絡みじゃあないかしらね。
 でなければ『得体の知れないスタンド使い』が二人もいる上に、
 『どんな能力かもわからない子供三人』が制御されている保障もなく、
 それに……警戒対象のアオキさんも自由の身。そんな『魔境』に、
 わざわざ一般人を寄越したというのはあまり意図が分かりませんもの≫

組織にとってそれほど『重用できる一般人』というのは、
単に『組織のために働くスタンド使い』より希少なはず。

それを、金一のような信用のおけないスタンド使いと、
戦闘能力にそれほど長けていると思えない小林だけつけて、
最悪『サバジオス』の帝国と化していたかもしれないこの場所に、
なおかつサトリ達二人がいる状況で放り込むのは『悪手』であろう。

≪もちろん、私達には把握できない事情の中で……
 何か、仮定をすべて裏返す要素があるかもしれませんから≫

              ≪あくまで『推測』ですけれどね≫

アルバムは夢見ヶ崎に任せ、自分はパソコンの電源を落とす。
一応、時間があれば他のパソコンにも『ギボスの履歴』が無いか見ておく。

≪ええ、許しがたい非道ですわ。
 ……今となっては、どうしようもないけれど。
 というより、『どうしようもなくあるべき』ですけれど≫

≪人に見せたくて残したという風ではありませんから、
 何か調べなくてはいけない理由があったのかもしれませんわね≫

事件のことも調べていたあたり、ギボス個人を調べていたとは限らない。
これも現段階では、どうしようもない未確認事項……一応覚えてはおくこと。

≪外国? そうですのね。
 事情は分かりませんけれど、
 繋がりはありそうですわね……≫

単にアリーナは外国にも支部を設けている、
という可能性もある。あるいは日本が支部か?
その辺りはサトリには分からない事だが……

いずれにせよ、重要なのは

≪――――!≫

            ≪これは…………≫

今わかる事、今この場で判断出来る事をどう考えるかだ。
大局的な視点を無視するわけにはいかないが、
今の自分は、あくまでも現場で働く人間だからだ。

             ニコ

≪良く教えてくださいましたわね、明日美さん。
 かしこまりましたわ、その合図で使っていただきましょう≫

だから、夢見ヶ崎の力と、自分の力で、
今目の前に迫りつつある問題をなんとかしよう。
出来る。お互いに信頼し合える、有能な二人なら。

           ≪ちなみに、懐中電灯はそこですわ≫

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「今のうちに、皆様の必要なものの場所は確認しておきましょうね。
 今夜は…………明日美さんに何か、アイディアがあるんだったかしら?」

率先して材料を探し出す夢見ヶ崎に何か策有と見た。
違ったり、メニュー自体は案が無かった場合を考え、断定口調にはしない。

231『ペイズリー・ハウス』:2018/11/19(月) 19:46:59
>>227-230(ALL)

夢見ヶ崎は匂いの強い食べ物を事前に準備する。
匂いの強い食べ物……ならばシュールストレミング   は流石にない。
『レモン』はあるので、レモン汁を用意するのは簡単だ、容器も望む物は
手に入る。改めて匂いの強い食べ物と言ったら、セロリとか沢山あるだろう。
懐中電灯の場所を確認し、防犯ブザーも数種類 約10個は保管されてる。
夢見ヶ崎だけでなく、園児達含め全員の常備も可能だ。

天雨は、他にもギボスの履歴がパソコンに記されてるか確かめてみた。
すると……他のパソコンにも同じ二週間前に載っている。
こうなると、たまたま偶然に まつりが誤ってクリックしたのが画面に
表示された可能性は消えた。誰かの『確信犯』だ。子供達、及び
アオキが確認するように、予め細工されてたと思える。
 貴方は相棒の能力の切り札を知る。肌に薄っすらと刃が走ったが
出血なども無い。三十分もすれば傷とすら言えない痕は消えるだろう。


 ゴロゴロゴロゴロ……   ザアアアアアアアアァァァ……

カンナ「うわー 振ってきた! 風もつよーい!」

まつり「直ぐに過ぎて欲しいですわねー くぬぎさんも
今日は夜に花火がしたいって楽しみにしてましたし。
 そう言えば、花火は何処でしたっけ?」

アオキ「事務に……いや、上だったけ? ちょっと置き場所曖昧だな。
手分けして探そうか」


彼女達は花火を探し始める……アオキとくぬぎ、まつりは二階へ行くようだ。

アオキ「そっちは一階を探して貰って良い?」

カンナ「りょーかいだ。カンナは遊戯室を探すぞー」

 子供達が分散した……今の所、まだ特別とした異常はない。
激しい雨が屋根に当たる音 吹き付ける風が強まっていくのが感じ取れる。
アオキは貴方達に一階を探索してくれないかと提案しつつ移動する。
  
 ――ゴロゴロゴロ……ッ

232『ペイズリー・ハウス』:2018/11/19(月) 19:55:39
『ヤジ』に関してだが、写真には彼の面影がある人物は
何処にもない。天雨との会話の最中で、彼はアルバムを
借用する際にこうも言ってた事を貴方たちは思い出す事になる。

ヤジ『俺がこの園で暮らしてたのは一年未満で
写真とかも撮らなかったし、撮らせなかったよ』

その言葉が真実ならば、このアルバムの何処にも彼はいないだろう。

(※描写の中で大事な部分を書き忘れてました、すみません)

233夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/19(月) 22:46:27
>>230
>>231

           チラッ

視線を向け、『セロリ』と『レモン』があることを確認した。
レモン汁は容器に詰められているものがあれば良かったが、
一から作ったとしても、そう手間でもない。
一旦、冷蔵庫から目を離し、サトリ達の方に向き直る。

「――あっ、そうそう。
 カレーとかチャーハンとか『ゴハンもの』がつづいたから、
 きぶんをかえて『めんるい』とかどう??
 サッパリした『れいせいパスタ』とかいいかも。
 『トマトとツナのれいせいパスタ』とか。どう??」

「デザートに、くちあたりのいい『ドリンク』もよういしてさ。
 フルーツとかヨーグルトとか、あとほかのモノもつかって。どう??」

パスタ、トマト、ツナ、粉チーズ――その辺の材料があるか確かめる。
まぁ、パスタさえあれば他のものはどうとでもアレンジできる。

ちなみにドリンクの材料は、『果物とヨーグルトとセロリ』だ。
セロリを言わなかったのは、それを言うと子供達が拒否すると考えたからだ。
セロリだけを飲むのは無理だが、果物やヨーグルトと混ぜると飲みやすくなる。
健康にもいいし、『セロリ』と言わなければ気付かないだろう。

「はなびはだいじだね、うん。
 そのまえに、みんな『コレ』もってて。
 ジムシツでみつけたんだ」

「もしなんか『あぶないこと』があったら、ならすんだぞ。
 ――あるワケないんだけど」

「『イチオー』ね、『イチオー』」

厨房を出る前に、アオキと三人の子供達に『防犯ブザー』を一つずつ渡す。
ピンを引き抜くと音が出るタイプだ。
自分も一つ持っておく。
それから、サトリにも一つ渡しながら小声で言う。

「サトリちゃんにも、ひとつわたしとくね。『まんいち』のために。
 れいの『りれき』のコトもあるから」

履歴に残されていたのが何者かの細工である可能性が浮上している。
あってはならないことだが、『万一』も考慮しなければならない。
それが『今日明日である』かは定かではないが、
『今日明日でない』とも言い切れない。
 
「――また『ぜんりょくでさけぶ』っていうのも、なかなかシンドイし」

『防犯ブザー』は防災用として使われることもあるが、本来の用途は『防犯』だ。
その本来の用途で使う機会が訪れる可能性は捨てきれない。
今まで共に仕事をしてきて、なおかつ明敏なサトリなら、
『こちらの意図』を察してくれるだろうと期待している。

「あ、ちょっとさきいっててくれる??すぐいくから」

カンナとサトリに言って、厨房で少し『下ごしらえ』する。
レモンを絞って『レモン汁』を作り、適当な小さい容器に入れる。
料理に使う分は隠し味程度だし、そんなに沢山はいらないので、
ポケットに収まる程度の容器に入ればいい。
完成したら、それをポケットに入れて二人の後を追う。

234天雨 サトリ『10cc』:2018/11/20(火) 05:27:29
>>231(GM)
>>233(夢見ヶ崎)

「――――――――?????」

(な、なんでここまで『露骨』な事をしておいて、
 肝心の見せる手段は用意していないんですの……?
 見せるまでのタイムラグを作りたいにしたって、
 これじゃあそもそも見ないかもしれませんのに……)

傷を撫でつつ、新たに浮かんだ新事実に思いを巡らせる。

まつりが偶然操作したから見た、というだけだ。
もしアオキが几帳面で、履歴を定期的に消していたら?
仮になにか意図したタイミングで見せたかったにせよ、
捨てアドを用いてのメールの予約送信とか……方法はあるはず。

(もしまつりさんがしたような事を、外部から人間を入れて、
 意図的に履歴を誤表示……それなら適当にサイトを作って、
 誤操作を装ってアクセスさせる方が効果的で楽じゃないですの。
 ああ、もうっ、考えても仕方ないと分かってはいますのに……)

       (ノイズを思考から省きましょう。
         重要なのは『謎の第三者』の存在。
          2週間前に、ここに仕込みをした誰か。
           ギボスとアオキさんの関係を知る、誰か)

何故この方法を取る必要があったのだろうか?
偶然を装える、というのがこの方法のメリットと考えていた。
だが、これでは『意図があって残しました』と言ってるようなもの。
重要なピースが欠けているのは分かる。だが、気になりすぎる。

「洒落たメニューを思いつきますわね、明日美さん。
 湿気も強くなってきますし、爽やかな冷製パスタは最適ですわね!」

                 ニコ

イタリアンは好きだ。
ヨーグルトのドリンクも好きなので、イイ夕飯になる。

「…………例の履歴、全部のPCに残ってましたわ。
 意図が分からないけれど、意図的なのは確定ですわね」

夢見ヶ崎には小声でそう返して、ブザーを受け取りポケットへ。
用途は想像がつくが、まあ、それ以外にも幾らかの使い道はある。

「ええ、先に一階に行っておきますわ。遊戯室はお任せしますわね、カンナ」

流石に今団体行動をする必要はないだろう。
防犯ブザーを渡したばかりなのだから、
それを使ってもらう事で不安は忘れておく。

とりあえず、事務室にはないだろうから、他で目についた部屋に適当に入ろう。

235『ペイズリー・ハウス』:2018/11/20(火) 22:36:40
>>233(夢見ヶ崎PC)

アオキ「防犯ブザー? まぁ、この屋内で殆ど使う事はないと思うけど……」

まつり「襲い掛かって来るような不審者も、この嵐じゃ外から来ようにも
大変でしょうしね。窓も全部閉まってますし」

 ゴロゴロゴロ  ――ピカッ   ドーンッ
防犯ブザーは全員に手渡された。他の面子が移動する中
まつり「わっ 今の、結構近かったですわ」


貴方も厨房に向かい、レモンを絞ってレモン汁を小瓶に入れる。  


その時だ。

      ――ピカァ   ドーンッ……!

稲光と、轟音。そして、電灯が点滅して部屋が暗くなる。

 ――停電だ。

>>234(天雨PC)


貴方は不可解に思える工作に疑念を覚える。アオキに対する
悪辣な仕掛けだとしても、粗が多く どのような意図や目的が
あったのかも、今のままでは不明だ。
 究明するには必要な情報が少ない……そのような場合は一旦
放置するのも手だ。貴方がたの任務は子供達が健やかに過ごせる為であり
スパイを探したり、危険な組織の裏を読む事ではない……。

貴方は二階にアオキ・くぬぎ・まつりが向かうのを目にし
カンナは遊戯室の物を色々と引っ張り出してるのを見る。夢見ヶ崎は厨房だ
となると、恐らくある確率は低いだろうが風呂場の脱衣所などにも色々と
箱など入ってるのを思い出し、そこへ入るだろう。

その時だ。

 ――ピカァ   ドーンッ……!

風呂場の閉めきったすりガラスが一瞬眩く光ると共に、強い音が走る。
すぐ近くに雷が落ちたのだろう。
 そして、脱衣所の電灯がフッと消える。

数秒もすれば、非常灯は付くだろうが……。

236夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/20(火) 23:20:55
>>234
>>235

「――……」

(……よけいなコトいわないほうがいいかな)

サトリが思い悩んでいることは、彼女の様子を見ていれば何となく分かる。
しかし、自分の意見を言ったりして余計な茶々は入れないことにした。
幅広い視点から物事を深く考えることはサトリに任せよう。
夢見ヶ崎明日美の基本思考は、『瞬発力重視』の『アドリブ思考』なのだ。
いくつもの過程を積み重ねて結果を導き出すような思考には向いていない。

ともかく出来立ての『レモンジュース』をポケットに――。

            フッ

         「 ! ! 」

「――って、なんだテイデンか〜〜〜。おどかしやがって、コイツめ……」

光が消えたことに一瞬驚いて、反射的に身を固くした。
停電したなら、ブレーカーを確かめる必要があるかもしれない。
ブレーカーの場所は事前に聞いてある。
スマホのライトで照らしながら、ブレーカーの場所まで向かう。

『ドクター・ブラインド』を発現した状態で――だ。
どんな小さな音も聞き逃さないように耳を澄ます。

237天雨 サトリ『10cc』:2018/11/21(水) 21:37:54
>>235
>>236

現状明らかに危険なのは自然災害だ。
『悪意の第三者』の存在については、
流石に度外視出来るようなものではないが、
かといって現状では先入観を厚くするだけ。
何か起きるまでは、思考の片隅へと追いやろう。

          「!!」

(雷……相当近いですわね、これは)

                 ブンブンブン

如雨露を足元に数回振るい、
振動探知を開始しつつ、
もう片手でスマホを取り出す。

すぐに電気がつけばいいのだが、
一応の備えとしてのライト代わりだ。

(安否確認は……電気がついてからでいいでしょう。
 今大声で叫んだら混乱させてしまうかもしれないものね)
 
      (……もし電気がつかなかったらどうしましょう?)

懐中電灯があるし、スマホもあるので、
最低限必要な明るさは確保できるだろうが、
子供達には不安な夜になる。今はまず復旧を待とう。

238『ペイズリー・ハウス』:2018/11/21(水) 22:42:44
>>236(夢見ヶ崎PC)

雷が落ちる。とは言うものの、こう言う施設は大抵非常用の電灯は
備え付けられている。廊下に出ると、薄っすらと光源が戻っている。
とは言え、非常用だけに完全に明るい訳ではない。鈍く小さな光は
逆に不安感を煽る感じでもある。

……そして。

   ジジ    ジジジ

        ヲヲヲォ……

夢見ヶ崎がスマホのライトを付けブレーカのほうへ歩く道中。異変が起きた

『影』だ   昨日の時、トイレで見かけた時と同じ人の形の影が
貴方のライトを照らす中で、くっきりと姿を現した……!

影は貴方のほうにスーッと近寄る……!(スC)

>>237(天雨PC)

貴方は持っているスマホで辺りを照らす。脱衣所に通ずる廊下に設置した
非常電灯が鈍く辺りを照らしているのが見える。

   ヲヲヲォォ……。

! すると、貴方が光を照らす中で。唐突に人型の影が姿を現した

影は、貴方に音もなくにじり寄る……!(スC)

239夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/21(水) 23:55:19
>>237
>>238

           「 ! ! ! ! 」

  (この『カゲ』は――)

               (ゆうべの『スタンド』!!)

夜に発現するのかと思っていたが、今は夕方だ。
台風が近付いて外は暗いだろうしメインの照明も落ちているが、夜ではない。
それでも出てきたということは、夜は発動条件ではないのだろう。
夜は暗く、昨夜と今の園内も薄暗い。
そう考えると、『暗さ』が関係しているのかもしれない。

(『コイツ』はテイデンしたあとにあらわれた)

(スナオにかんがえれば、それがカギになってるとおもっていいハズ)

停電したことで出現したなら、電灯が復旧すれば解除される可能性が高い。
おそらくは落ちているであろうブレーカーを上げれば、解除されるかもしれない。
予定通り、ブレーカーの方へ向かうことにする。

       ババッ
             ダッ

『影』に対して『ドクター・ブラインド』を構えさせながら、影を迂回するように走る。
念のため、非常灯の側を通るようなルートで走ることにする。
相手が『影』では音もしない。
『ドクター・ブラインド』の『超人的感覚』がもたらす利を生かせないのは痛い。

(おいかけてくる??それとも……??)

『影』が追いかけてくるようなら、スマホのライトを『影』に対して向けてみよう。
このスタンドに『暗さ』が関係しているなら、何か反応を見せるかもしれない。

このスタンドの本体は『くぬぎ』だ。
だが、彼女に操作できないのなら、それは十分な危険を孕んでいると言える。
まだ能力は明らかではないが、警戒するに越したことはない。
この園には他の子供達もいるのだから、なおさらだ。

しかし、今までもくぬぎが他の子供達と寝泊りしたことはあったはず。
その時には何もなかったことになる。
実際、昨日も『影』は動かなかった。
でも、今は動いている。
『動かない時』と『動く時』の違いには疑問がある。

昨夜はくぬぎが個室から出てくると『影』は消えた。
それを考えると、やはり『影』の挙動には、
本体であるくぬぎの状態が関わっている可能性がある。

  (『ケイカイ』はしてるんだけど――)

                (『キョーミ』はあるよね、やっぱり)

突如として出現した『未知の存在』。
内心じっくり観察してみたいという思いはあるが、今はガマンしよう。

「おきゃくさまのなかに、
 『サトリちゃんさん』はいらっしゃいませんかァ〜〜〜??」

ついでに、二階には聞こえない程度の程々のボリュームで、
一階のどこかにいるサトリに呼びかけておこう。
彼女の現在位置を把握しておくためであり、できれば協力したいというのもある。

240天雨 サトリ『10cc』:2018/11/22(木) 00:26:03
>>238(GM)
>>239(夢見ヶ崎)

「……!」

(これは……恐らくくぬぎさんの『スタンド』。
 発現条件ははっきり分からないけれど、
 いきなり攻撃をしてくるとは思えませんわね)

「ご機嫌よう……私に何か御用ですの?」

(もしそうなら寝室を分けるだけじゃあ済まないもの)

多少の危険性はあってもおかしくない、という事だ。
可能なら脇を抜け、無理そうなら後退し、
いずれにせよ距離を取ってみることにする。
声を掛けるのに深い意味はないが、
『意思』の存在は知る事が出来るかもしれない。

「明日美さん、まだ1階にいらっしゃる!?
 私は『風呂場の脱衣所』ですわ!
 例の『影のスタンド』が1体出て来ましてよ!」

2階にいる子供達には、多分聞こえないだろう。
……別に影の事は聞かれても問題ないけれども。
自動操縦ならくぬぎが気に病むような事でもないし、
気に病むとしても『黙っててもっと危険になる』より良い。

スマートフォンの光は一旦消す。『それ』が原因かもしれないし、
これくらいには明るいなら必要もない。充電を持たせるのが優先とする。

241『ペイズリー・ハウス』:2018/11/22(木) 19:48:01
>>239(夢見ヶ崎PC)
貴方は天雨に呼び掛ける。すると声が厨房より少し向こうの
風呂場がある場所から聞こえる……。

>私は『風呂場の脱衣所』ですわ!
 >例の『影のスタンド』が1体出て来ましてよ!

どうやら、そちらにもスタンドが出現したようだ。
貴方は懐中電灯の光を向ける。だが、影は硬直するどころか
更に光によって影の濃さは強まり早くなった!(スB)

 ズズ……っ

すると、人型の影と夢見ヶ崎の体から伸びる影が『同化』していく。
 そして……。

   ――グゥゥン

目の前に、真っ黒な球体上の『闇』が徐々に貴方のいるブレーカーの
ある廊下に出現する。廊下一体を人をすっぽり覆う程の巨大な球形の闇だ。
 

>>240(天雨PC)

>ご機嫌よう……私に何か御用ですの?

貴方の問いかけに、『影』は何も反応しない。そのまま人が歩く速度で
近づくと、特に攻撃などするでもなく。光源によって出来た貴方の
影に同化する……そして。

   ――トン   トン  

 

廊下を歩く反響音、それが聞こえると共に廊下の角より
人影が近づいてくる音が聞こえる。夢見ヶ崎か? いや……もっと背丈がある。

   ┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ・・・

 !? 現れたのは……『ヤジ』だ。
馬鹿な、彼は車に乗って確かに町へと戻った筈……それとも
何かしらのトリックで、二人だけ帰し。彼はこの園に密かに
潜伏していたと言うのだろうか?

ヤジ?『………』  トン   トン

貴方に対し。無表情で、ポケットに手を入れて歩み寄って来る

242夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/22(木) 21:08:08
>>240
>>241

   「 !?!? 」

                「 ヤバッ―― 」

    ドグシャアァァァァァァァァァァッ!!!!

彼女が最期に見たのは、『光』を覆い隠す程の巨大な『闇』だった――。

                         リ タ イ ア
夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』⇒『再起不能』





と、そんなユメをいっしゅんみたきがしたんだが、どうおもう??
ともかく――。

「まるで『えいが』みたいだ。キミ、しってる??
 ほら、アレよアレ。ことしイチバンのわだいさく」

「『ALICE IN THE DARK(邦題:暗闇の国のアリス)』
 《『アリス・トリロジー』完結編》」

「それをイメージした『アトラクション』かな??
 かんせいきねんに『しゅえんじょゆう』をよぶとは、イイえんしゅつだ!!」

スマホのライトは切る。
そして、目の前の『闇』だが、さすがに入っていくことは躊躇する。

「――こっちにもでた!!」

「ひかりあてたら、なんかかそくした!!」

「わたしのカゲとガッタイした!!」

「めのまえに『まっくろくうかん』みたいなのがでてきた!!」

「とりあえず――いまからそっちいく!!」

ブレーカーを上げることが第一目標だったが、少々変更する。
前方の闇から目を離さず、後退してサトリとの合流を図る。

身体に何かしら変調は見られないだろうか?
『ドクター・ブラインド』にも変化はないか?
『影』は消えているのか?
自分の影は、今どうなっている?

243天雨 サトリ『10cc』:2018/11/23(金) 02:46:42
>>241(GM)
>>242(夢見ヶ崎)

夢見ヶ崎の声を聞き、状況と照合する。
自分の目の前には、ヤジが現れている。
夢見ヶ崎の目の前には、『暗闇』がある。
暗闇……それを自分は聞いたはずだ。間違いない。

その物語の名は……

「明日美さんッ!」

「私の前に現れたのは、ヤジさんですわ!
 私が警戒していた『武器』の所有も仄めかしていましてよ!
 この存在は貴方にとっては、先が見えない『暗闇』で……
 私にとっては、計算を狂わせる『暗躍』の容疑者!
 もしこれらが一致するとすれば……『恐るべきもの』という点ッ!」

『ALICE IN THE DARK(邦題:暗闇の国のアリス)』(>>99

「もしくは警戒心、敵への恐怖、不安! ……なんでもよろしいけど!!
 ヤジさん本人では無い。『私達の心の影』と言ったところかしら!?」

大きく声を上げ、夢見ヶ崎に位置を伝えつつ、推理を重ねる。
当然ながらスマホなど、光を作るものはしまっておいて、自身も光源からは距離を置く。

これ見よがしに叩くポケット。
暗闇というロケーションにおいて、
不意を打たず前から現れる不自然さ。
せっかく多少の顔見知りではあるのに、
言葉で油断や安心を誘おうとしない点。

ヤジ本人がこんな真似をする理由はない。
タイミングを考えても、これは能力だ。
おそらく『警戒心』とかそういうもの、
負の心に由来する『具現化・投影』の能力。
あるいは、具現化の能力で、あえてそういうものを選んでいる。
外れていても良い。得体の知れない恐怖と混乱が、
この状況を悪化させる前に……論理的な仮説を建てる。

「明日美さんっ! もし私の想像が正しければ、
 今この瞬間、真に危険なのは……私達じゃあない!
 危険なのは……濃密なトラウマを持っている人間のはず!
 それも、目に見えるトラウマを……! あるいは不安な存在を!」

         「つまり――アオキさんは危ないッ!
          あるいは他の三人も、過去に何かあったら……
          いずれにせよ全員が合流するべきだと考えますわッ!!」

どんな能力か、もちろん詳細までは分からない。
が、アオキがもしこの術中に置かれたとして、
想像通りの効果があるなら……現れる存在は明確だ。

――『ギボス』。

こうなると、あの残された写真にも大いに意味が生まれる。
イメージの火種という意味が……仕掛け人は、未だ読めないが。
この偽ヤジに対しては、分析の目とともにジョウロの先端を槍のように向ける。
まずは夢見ヶ崎と合流し、然るのち、子供達全員との合流を目指すことにしよう。

244『ペイズリー・ハウス』:2018/11/23(金) 21:38:25
>>242-243(ALL)

夢見ヶ崎の前に出現した『闇の球体』 天雨の前に出現した『ヤジ』

これ等を総合し、判断する。これは『心の影』 貴方たちの不安や
恐怖の具現化であると! そして、天雨が推察した、『アオキ』に
危険が迫っている……それは、次のけたたましい音が事実として報せる。

  ピリリリリリ―――――!!!!

防犯ブザーが鳴る。場所は、二階! そして遊戯室、カンナが花火を
探してた方向からもだ!

『ドクター・ブラインド』 『10CC』同様、異常は見られない。
影も切り離されたり、消えた様子もなく普通だ。恐らく、影と同化するのは
貴方がたが抱える闇をトレースする意味合いが強く、相手の影を利用して
スタンドが実体化してるとか、そう言うものでは無いのだろう。だが
光をあてたら動きが加速した事から、何かしらこの影に関係もある。

夢見ヶ崎は目を離さず後退しようとする。だが、『闇の球体』の速度は
人が普通に歩く速度だ!(スC)後退しようとする貴方よりも早い! が
天雨がいる脱衣所のほうまで近づけた。そちらに『ヤジ』もいるのが
認識が出来る!

天雨は『10CC』を『ヤジ』に対し向ける。だが、戸惑う事なく
貴方に肉薄して、その『10CC』に対し片方の手をポケットから抜いて
掴む! ……が、強制的に破壊しようとするよりは、相手が暴力的に
動こうとするのを防ぐ意味合いが強そうな掴み方だ。

ヤジ?「……此処カラ離レロ コノ家屋カラ」

ヤジ?「我々ノ主ノ元ヨリ遠クヘ……」

 そう、機械的な口調で命令を発している……。

245夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/23(金) 23:31:00
>>243
>>244

「なるほど!!どうりで『みおぼえ』があるとおもった!!
 くそ!!『ライセンスりょう』はらえ!!『そしょう』おこすぞ!!
 さすが、サトリちゃん!!とぎすまされたちせいがいかりゃく!!」

自分にとって、闇は恐れるものだ。
だが、それがスタンド能力の産物に過ぎないと分かれば、
行動を縛る程の恐怖ではない。

「――ってことは、
 『テイデンする』→『くぬぎちゃんがこわがる』→『カゲがでてくる』
 ってカンジだろ!!」

「きのうのよるにでてきたのも、
 くぬぎちゃんがなんとなくフアンをかんじてたからでてきたのか……。
 よるにヒトリでトイレいくってこわいもんな!!」

「あのとき『カゲ』がうごかなくてイマうごいてるのは、
 『ボーダーライン』こえちゃったからか??
 ほんたいが『フアン』をかんじるとスタンバって、
 それが『コワイ』にかわるとうごきだす――そんなトコだろ!!」

このままでは追いつかれてしまう。
だが!!もんだいはないな!!

    ――――ガララッ!!

本体の手で脱衣所の扉を全開にする。
そして――。

「そっかァ〜〜〜、ココからでていけばいいんだァ〜〜〜。
 なァ〜〜〜だ、カンタンじゃァ〜〜〜ん」

「――って、でれるワケねーだろ!!ソトみろソト!!
 オメー、『いっぱんてきなジョーシキ』ってモンがねーのかよ??
 あかちゃんからやりなおしてこい!!
 ハナシのつうじんヤツには――『こう』だ!!」

      ドシュッ!!
              シュ バッ!!

『ドクター・ブラインド』で脱衣所に突入する。
そして、『10cc』を掴んでいる腕の手首に、素早く精密な『蹴り』を叩き込む。
パワーは弱いが、サトリが手を振り解く助けにはなるだろう。

「チンタラやってられねーんだよ、コッチは!!」

防犯ブザーの音。
今すぐにでも駆けつけねばならない。
そのために、まずサトリを救う。

「……カクゴきめるか」

当然その間にも『闇』は迫ってくるだろう。
自分が飲み込まれることは承知の上だ。

246天雨 サトリ『10cc』:2018/11/24(土) 16:47:33
>>244(GM)
>>245(夢見ヶ崎)

「ッ…………」

夢見ヶ崎の攻撃に合わせ、とにかく手を振りほどき逃げ出すのに専念する。
多少乱暴でいい。これでくぬぎにダメージが伝わる可能性は極めて低いはず。
動きによる狙いのブレも『ドクター・ブラインド』の精密性なら苦にならないだろう。

『自分にダメージが伝わる大群』は、自衛として本末転倒が過ぎる。
自分は『ジョウロ』使いだからほどくだけで済むが、
例えば『ハサミ』使いなら両断してもおかしくないのだ。
本体にも『制御不可』な能力である点も、ダメージリンクの不在を裏付ける。

「……くぬぎさんにとっては貴方がたは守護者でしょうが、
 その行動がアオキさんやカンナ、まつりさんの危険に繋がっているッ!
 今、皆さんを危機に追いやる事でくぬぎさんの心の平穏が訪れるはずはない……
 …………この天雨サトリに『論理的妥当性』の無い説得は通じなくってよ!」

もちろんこのスタンドにとっては妥当な結論なのだろうが、
くぬぎ本人はそういう思想ではない……と、信じている。

ともかくこの状況から脱し、遊戯室なり二階なりへ向かわなくてはならない。
くぬぎを救出し能力を解除出来れば、それが一番早いと言えるが……カンナも無視できない。

247『ペイズリー・ハウス』:2018/11/24(土) 20:26:35
>>245-246(ALL)

 天雨は、ヤジを模倣する。元々のヴィジョンは影であるスタンドが
自身のスタンドを確保している手から逃げようと引っ張る。
無言で、それを制止しようと力が強まる。だが、『10CC』が破損
するほどの強さではない。そこに、夢見ヶ崎が『ドクター・ブラインド』
により横から急襲を行う!

 ドガァ――!

『ドクター・ブラインド』の蹴りは、精密に彼の腕へ命中する。
パワーは低くとも、鋭い速さを乗せた威力は天雨のスタンドに集中していた
ヤジ? は回避せず、その腕が弾かれ僅かに蹈鞴を踏んで天雨から見て
左へとよろける。

ヤジ?「……警告スル 離レロ」 ググッ

ヤジの姿形の存在は、体勢を直立に戻すと。馬鹿の一つ覚えのように
天雨に近寄ろうと、再度歩いて距離を詰めようとする。

今のが、DFでくぬぎに伝わったのなら。二階で何かアクションが起きても
可笑しくない筈(防犯ブザーで聞こえない可能性もあるが)

だが、スタンドに変化はない。このスタンドは……ほぼ自立して動いてる
可能性がある。ならば、くぬぎ自体をどうにかしなければ。

 遠くから、カンナの叫び声が聞こえる。

カンナ「うわああああああぁぁぁぁ!!! 来るな来るな来るなぁぁ!!」

その声は、普段の活力が消えて恐怖に満ちている。駆けつけて
対処しなければ、何か危険な感じもする!

248夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/24(土) 21:54:41
>>246
>>247

    「 ジ ャ マ を―― 」

               「 ――す る な ッ ! ! 」

    シュババババババババババ――――ッ!!!!

サトリに近寄る偽ヤジに向けて、『ドクター』の両腕で追撃の『ラッシュ』を放つ。
偽ヤジの行動を妨害し、サトリの脱出を援護する。
サトリの脱出を確認したら、時間稼ぎのために脱衣所の扉を閉める。

「サトリちゃん!!」

「わたしはカンナをたすけにいく!!」

「ハンダンはまかせた!!」

二手に分かれるのは効率的だ。
しかし、同じ場所に二人いた方ができることは増える。
その判断はサトリに一任しよう。

自分は全力で遊戯室に走る。
この場合、現れるのは『アレ』しか考えられない。
カンナの苦手な生き物だ。
つぶらなオメメがかわいらしい『アレ』。
わたしは、けっこうスキな『アレ』。

「カンナ!!!!わたしはココだ!!!!いまいくぞ!!!!」

廊下を駆け抜けながら、声を張り上げてカンナに呼びかける。
それによって、少しでも恐怖を打ち消せるように。
『カンナが抱える恐怖』と『自分自身が抱える恐怖』の二つを、だ。
『球体の暗闇』は無視する。
包まれると視界が利かなくなるのだろうが、構わない。
『見えないこと』には慣れている――そう考えることで心を平静に保つ。

249天雨 サトリ『10cc』:2018/11/25(日) 00:12:33
>>247(GM)
>>248(夢見ヶ崎)

           ダッ

駆けて距離を取る。そして、階段へと向かう。

(やはりというか意思……自我はない。
 くぬぎさんの本能の忠実なガードマンであって、
 彼女の理性や性格のやさしさとは、恐らく無関係……)

「――カンナは任せましたわよ!
 二階の三人を放ってはおけませんわ!」

カンナ、蛇、夢見ヶ崎。
いずれも近接戦を行う生物で、
自分がそこにいても邪魔になる。

その上でヤジの偽物まで乱入させてしまう。
これはもう明らかに、別れるべきだ。

(『闇』は明日美さんの恐れるもの……だとしても、
 彼女の『ドクター・ブラインド』の能力はむしろ、
 闇の中での戦闘に極めて向いているとも言える)

          (野生の感覚を持つカンナも同じ)

「明日美さんがすぐそちらに行きますわカンナッ!!!」

「そして私は――――今から二階に向かいますわよッ!!!!」

階段までたどり着いたら大声で叫び、駆け上る。
後ろからは影が来るだろうが、幸いにして、
天雨サトリがヤジを恐れるのは『得体の知れなさ』。
姿だけ似ている傀儡におびえる理由はない。焦らず急ごう。

250『ペイズリー・ハウス』:2018/11/25(日) 22:32:34
>>248(夢見ヶ崎PC)

>ジ ャ マ を――――す る な ッ ! ! 

 貴方の咆哮とドクター・ブラインドのラッシュの鋭きメスの如き
爪ラッシュが偽ヤジの体を直撃する。

 ――ド  ガァッッ!!

ヤジ?「……っ」 グ ググッ

普通の人間なら、喰らった衝撃と出血によって戦意を喪失して可笑しくない
に関わらず、傷口と思しき部分は黒色に輝き血は流れない。しかしダメージは
無視出来ないらしく、幾らか立ち上がるのに苦労している。
 天雨を無事脱衣所から出してドアを閉じる。あいにく、外から施錠する
タイプなどで無いが幾らかの時間稼ぎにはなる!

カンナに対し、助ける事を大声で宣告しつつ『闇の球体』を ――突っ切る!

  ――ブゥン

 ――デテイケ  ――デテイケ  ――デテイケ ――デテイケ

球体の中に入ると同時に、体全体に強い圧迫感。幻聴と思しき
外へと出ていくように、偽ヤジが告げたような命令が耳にリフレインする。
かつて、貴方が盲目の頃だった時に感じていた不安感が胸を責める。
 息が苦しく感じた頃に……突っ切った! 疲労感は中々あるが体力の
残りはある感じだ!

 カンナ「うわああああああああああ!!!」

遊戯室が見える! その窓から見える光景は中々凄まじい。
 一人の活発な園児に、大量の『アオダイショウ』と思える蛇が
部屋全体を徘徊しているのだ! 何匹かはカンナに纏わりついている。

 カンナ「ああ  ぁ   ぁ  ……ぅ゛  ぁ゛」

 ピクピクと、カンナは『スティール・パンサー』を帯びつつ
白目を剥きかけている。 ……嫌な予感がする!

>>249(天雨PC)

貴方の前で、偽ヤジが夢見ヶ崎のスタンドのラッシュで吹き飛ぶのを
視認した。そして相棒が脱衣所の扉を閉める。
 彼女はカンナを助けるのを叫びつつ、自分のトラウマの産物だろう
闇の球体を突っ切っていった。数秒して、球体は夢見ヶ崎を追って
遊戯室方面に歩く速度で移動していく。どうやら、トラウマの形をした
影は、その対象のみ追尾するようだ。

 天雨は急いで階段を上がっていく。軽く振り向けば、偽ヤジが
負傷を残しつつも、歩く速度で追って来るのが見える。
 
  ピりリリリリィィ!!

防犯ブザーは喧しい音を響かせている。二階通路の『視聴覚室』と
思える場所だ。

まつり「さとりおねーさまっ」

と、通路で『まつり』を見つけた。彼女は背後に『ヴァロッテ』で
形成したのだろうパイプ椅子を引き連れている。音を聞きつけて
今まさに視聴覚室の中に入ろうとしたようだ。

まつり「何が起きてますの? 一階でもカンナさんの悲鳴が聞こえましたの
こっちでもブザーが鳴ってますし」

 困惑した顔だ。だが、恐怖に囚われてる様子でもない。
理由は不明だが、彼女はまだ くぬぎのスタンドの能力に干渉されてないか
回避出来ているようだ。

251夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/26(月) 00:37:12
>>249
>>250

       ゾ   ク   ッ

     「――……ッ!!!!」

『闇の球体』に突入した瞬間、思わず息が詰まった。
覚悟は決めていたはずだった。
それでも、完全に『恐怖』を拭い去ることはできなかった。
無意識に心臓の鼓動が速まるのを感じる。
『見えないことに対する恐怖』――それが胸の内に蘇ってくる。

(きっと、カンナも苦しんでるはず――)

そのことを、心の中で強く思う。
助けを求めるカンナの悲痛な叫び声が耳に木霊する。
それは、無機質なリフレインが響く闇の中でも聞こえるものだ。

     「 
        う 
          る 
            せ 
              え 
                ッ
                  ! 
                    ! 
                      ! 
                        ! 
                            」

肺に空気を一杯に貯め、腹の底から声を出して、押し寄せる不安感に抗う。

   《――やっぱり『光の国』なんてないのかな》

      《あるよ。『光の国』は、きっとある》

『光の国のアリス』――それは空想の物語に過ぎない。
だけど、『闇を照らす光』は現実に存在する。
それは『天雨サトリ』であり『夢見ヶ崎明日美』でもある。

そう――私は『光の国のアリス』だ。

  ダダダダダダダダダダダダダダダ
                 ダダダダダダダダダダダダダダダッ!!

252夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/26(月) 00:47:30
>>251

         《 L(エル) 》

                     「 どけ! 」

               ドシュッ!

        《 I(アイ) 》

                  「 どけ!! 」

            シュバッ!!

      《 G(ジー) 》

                 「 どけ!!! 」

           バシュッ!!!

     《 H(エイチ) 》

                「 どけ!!!! 」

         ババッ!!!!

              《 T(ティー) 》

  ババババババババババババババババババババッ!!!!

遊戯室に突っ込み、片っ端からヘビの群れを蹴散らし、カンナに接近する。
腕の届く範囲なら薙ぎ払い、足元にいるなら横へ蹴り飛ばす。
偽ヤジならともかく、相手がアオダイショウならパワー不足は問題にならない。
これが本物なら、もう少し優しい手段を選ぶが、これらは『影』だ。
なら、遠慮をする必要はない。

     「――『ドクター・ブラインド』ッ!!!!」

カンナに近付けたら、その身体に巻き付くヘビに『爪』を向ける。
大きさや種類によるが、ヘビの巻き付く力は強い。
『ドクター』のパワーは標準的な人間の力に劣る。
それらを考え合わせると、引き剥がせない可能性もありうる。
だから――こうする。

   ズババババババババババァァァァァ――――z____ッ!!!!

『メス状の爪』でカンナに巻き付いたアオダイショウを切り刻む。
パワーが弱いといっても、同じ箇所を連続で切り続ければバラバラにできる。
『手術中の名医』を思わせる正確な手捌きで、迅速に行う。
『ドクター・ブラインド』のスピードと精度なら、それが可能だ。
同時にカンナを傷付けてしまう心配もない。

      「 ――――カ ン ナ ! ! ! ! 」

             ドシュッ!!

アオダイショウの除去が済み次第、カンナに『聴覚移植』を行う。

           ブースト
カンナの聴覚を『鋭敏化』し、思い切り叫んで呼びかける。
こちらの声を届かせ、カンナに意識を取り戻させる。
カンナは、『スティール・パンサー』には隠された力があると言っていた。
その内容は不明だが、この状況が引き金となる可能性は否定できない。
そして、その隠された力が更なる混乱を引き起こす恐れもある。
万が一にも、『スティール・パンサー』と争うような事態になることは避けたい。

253天雨 サトリ『10cc』:2018/11/26(月) 00:51:18
>>250(GM)
>>251(夢見ヶ崎)

「――――?? まつりさんは平気ですのね!?
 お聞きなさい、『スタンド事故』が発生していますわ」

(子供だからまだトラウマが無い? けれどトラウマ……というほど、
 私はヤジさんを恐れてはいないけれど、いえ、『つい最近』の記憶で、
 印象が強いから呼び出された……というのなら、つじつまは合いますわね。
 数か月前のミスより、今日の『ひやりとさせられた』体験が強いのは自然)

       (……けれど、苦手な物や怖い物が、
        一つもない事なんてあるのかしら?
        まつりさんも大変そうな境遇ですし、
        私だって昔はお化けとか怖かったですのに)

(……何か条件があるのか、単に『苦手さの強弱』の範疇の事なのか、
 判断は出来ないし、出来ても今から私や明日美さんの苦手を消せはしない)

攻撃、という言葉は避けた。

「人影のようなスタンドをご覧にならなかったかしら?
 それに襲われると、自分の『こわいもの』ですとか、
 もっと単純に『苦手なもの』とか、そういうのが出てきますの」

    「『それだけ』かどうかは、分からないけれど」

「私の『苦手なもの』も多分、私を追いかけてきていると思いますわ」

くぬぎのスタンドだ、という事も明言は避ける。
まつりに妙な不安を与えてしまう事は避けたいし、
今のところ、100%確実な答えというわけでもない。

「恐らくこの視聴覚室の中にも、『誰か』の心の影が出ているのでしょう」

「……まつりさん、『ヴァロッテ』の椅子を1つか2つ、
 室内へ先行させられまして? 様子見は必要ですわ。
 ドアを開けるのは私がやりますから……お願い出来るかしら」

     スッ

「それと、私がドアを開けた時点で危険なものが見えたら、
 すぐに離れて頂戴。その時は……私が先に動きますわ」

言葉通り、ドアに手を掛ける。
了解が得られないようなら、
自分がまず入室するつもりでいる。

いきなり二人して部屋に飛びいるような真似は、しない方が良いだろう。
急ぐ気持ちはやまやまだが、戦略を建てれば無計画より結果的に早く済み得る。

室内にいるのはかなり高い確率でアオキだ。
となるとその影、『ギボス』がいる可能性が高い。
もちろん、何か別の姿をしているかもしれないが、
ヤジがサトリが警戒する武器の所持をほのめかしたように、
スタンド使いのギボスは『能力』を持っていてもおかしくない。

・・・もちろん、アオキがそれを知っているなら、の話にはなる訳だが。

254『ペイズリー・ハウス』:2018/11/26(月) 22:22:46
>>252(夢見ヶ崎PC)

『光の国』 それを追い求める『アリス(貴方)』は
一室で恐怖に囚われる少女を救うべくジャバウォックに果敢に
立ち向かうかのように、貴方に気付き寄って来る蛇たちを切り払う!
 
 ザシュザシュザシュ――!

普通の蛇か、操作されるスタンド蛇なら興奮して噛みつくなどして
来るかも知れないが。コレ等はスタンドで出来た、『カンナのトラウマ』だ。
ヤジ?に関してもそうだが。恐怖や不安の化身ではあるが、直接的な危害は
今の所ない。相手の精神を蝕むものの、それを克服する『勇気』を
貴方は兼ね備えている! そして、勇気を分け与える秘策もあるっ。

 > カ ン ナ!!!!

カンナ「ぅ  ぅ゛  あ  アスミ…ねーちゃん?
 ……ぅ  ひぐっ アスミねーちゃぁん゛」

貴方に気付き、恐慌状態で装具型スタンドが半身ほど鋼のような変色を
してたのが徐々に薄らいでいくのが見えた。そして、カンナは泣き出し
抱き着いてくる。
 蹴散らした以外の蛇は未だ残っているが、取り囲まれるまで猶予はある。
だが、貴方が入って来た出入口から闇の球体が入り込もうともしている。
時間は少ない……本体をどうにかしない事には!

255『ペイズリー・ハウス』:2018/11/26(月) 22:44:56
>>253(天雨PC)

>人影のようなスタンドをご覧にならなかったかしら?

それに、合点がいった様子でまつりは頷く。

まつり「あぁ、アレは誰かのスタンドだったのですの? 光の
加減か何かと思って気にしなかったのですけど。
でしたら……あぁ、良かったですわ。この表示はスタンドの悪戯ですのね!」

そう、まつりは。何処かの株が暴落してるらしい画面を携帯を取り出し
安堵した様子を見せた。……どうやら、彼女の苦手と言うか不安は
『投資してる株が大暴落』する事のようだ。現金と言うか、何と言うか……

まつり「わかりましたわ。では紫と青を先行させましょう」

貴方の言葉に了承して、紫と青のパイプ椅子がガタガタと前に出る。
 そして扉を開ける……まつりがギョッとした顔をした後、顔を蒼褪める。

まつり「……あ……アオキ……おねーさまが血だらけに」

その言葉に、貴方は部屋の中に入る事になり そして見るだろう。

   ゴロゴロ…   ズガーァン

          ザアアアアアアアアァァァ

   ザアアアアアアァァァァ

雨が降り注ぐ   雷が鳴る。激しい雷雨が窓に照らされる中

テレビが置かれ 幾つかの長机や黒板が置かれる視聴覚室で。

床に広がる血 そこに仰向けに倒れ、痙攣するアオキ。

そして、目の下に月とも言える疵を宿す男がそれを見下ろす。

         「……なんと穏やかな夜だ」

   「……クィーン 前に言ったな? 必ず お前を迎えに行くと」

       「ようやく それが叶うぞ……家に向かおう クィーン」

 そう告げ、男は振り向く。不気味な光 影のスタンドが実体化した動き
とは思えぬ『自我』とも言えるものが仕草にしっかり宿っている。

       「……有象無象の月下に蠢く影法師共が」

       「クィーンは我等エクリプスのモノだ 今も昔も」

         「これからもだ 永遠にな」

 アオキの恐怖 彼女に決して拭えぬ傷の象徴。

それが、嵐が吹きすさぶ中で発現した……!

256夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/27(火) 00:39:54
>>253
>>254

「よしよし、こわかったねー。もうダイジョーブだぞ」

カンナを抱きしめて、背中を撫でて落ち着かせる。
無事にカンナを救えたことに安堵する。
しかし、まだ危険な状況であることには変わりない。
まず、カンナに与えた『超聴覚』を解除する。
そして、カンナの両肩に手を置いて、ゆっくりと言葉を告げる。

「カンナ、よくきいてね。マドからろうかにでて、2かいにいってくれる??」

「サトリちゃんたちといっしょにまってて。わたしも、あとからいくから」

        ザッ

カンナに『窓』からの脱出を指示し、『ドクター・ブラインド』と共に立ち上がる。
ヘビの群れはカンナを追跡する。
だから、まずはカンナを遊戯室から逃がさなくてはいけない。

       「――ジャマすんじゃねーぞ」

    「ちかづくヤツから『コマギレ』にしてやる」

           シャキィィィィィンッ

カンナを守るような形で共に駆け、
近寄ろうとするヘビを手当たり次第に駆逐する。
当然、『闇の球体』にも注意を払う。
カンナを逃がした後は、自分が脱出しなければならない。

(さっきの感じだと、一回抜けただけでも、かなり精神を削り取られる……。
 もう一度同じように突破するのは、多分危ない)

(だけど、相手が『暗闇』じゃ単純な攻撃は効きそうにない。
 何とか触れられずに切り抜けないと……)

カンナの脱出を見届けたら、自分も部屋から脱出する。
さっきは『後退』を選んだために距離を詰められた。
しかし、脇目も振らない『前進』ならば容易に距離は縮まらないはずだ。
おそらく『闇の球体』は、そのまま入り口から侵入するだろう。
ならば、自分はカンナに続いて『窓』から脱出する。
カンナに『窓』からの脱出を指示したのは、
廊下に面した『窓』を開けておいてもらうためだ。
もしかすると背が足りなくて届かない可能性があるかもしれないが、
『スティール・パンサー』の身体能力なら問題なく実行できるはずだ。

余裕があれば、カンナが落とした防犯ブザーを拾っておこう。
ピンを差して音を止め、ポケットに入れておく。
余裕がなければ、放っておいて構わない。

(このスタンドの『本体』――くぬぎちゃんを落ち着かせなきゃいけない)

(今は、二階にいるサトリちゃんを信じる……!)

サトリのことは信頼している。
もちろん彼女に全てを任せるつもりはない。
しかし、今は彼女を信じ、この場からの脱出を最優先する。

257天雨 サトリ『10cc』:2018/11/27(火) 02:49:25
>>255(GM)
>>256(夢見ヶ崎)

「落ち着きなさいまつりさん。『スタンド攻撃』ですわ。
 あれも……『心の影』が見せる幻影かもしれませんから。
 そうでなくても、落ち着かなければ、この状況には対応できません」

想定していた展開であり、実際さしたる驚きはないが、
冷静にならなければ突撃を選んでしまいかねない精神状態。
とりあえずまつりの見せた株の銘柄は覚えておくことにする。
ここには戦いに来たわけではないので、話題の種はあるだけ良い。

           チラッ

それからアオキにも視線を向ける。怪我は目に見えるものだろうか?

(異常な状況であるほど、『冷静』にならなければならない。
 捕縛されてもいないし、ブザーを止められもしなかったのは不可解。
 幾ら気絶させていても、『サバジオス』対策で手くらい封じるはず)

       (それにこんな演説もせずに、すぐ連れ去るべき。
        少なくとも、ここに私達が乗り込んできた時点で。
        ……『怖がらせたい』『不安がらせたい』のでなければ)

(可能性は……私のように『漠然としたトラウマ』ではないからこそ、
 『ギボスの再来』という恐怖を明確に想像出来るアオキさんだからこそ、
 これほどはっきりと……『人間』にしか見えないヴィジョンを作り出した。
 けれど本人ではなく『恐怖の具現化』だから、恐怖させる行動しか取らない)

        (これが有力には思えますわね)               

恐らくは『トラウマの強弱』が、この現象の出力に影響する。
恐らくは弱いトラウマでは漠然とした再現しか出来ず、
その場合『影』そのものの性質が色濃く出るという事か。
例えば『暗躍』こそがヤジに抱く恐怖心なのであって、
スタンドを素手で掴んで止めるなどと言うのは明らかに違う。

(攻撃手段は……いずれにせよ、危険なのは間違いないでしょう。
 仰向けに倒れている辺り、背後からの不意打ちなどではない?
 私が『過労死』させるのはあまり現実的ではない、でしょうね)

得体の知れない相手であり、戦いを挑むのが得策と思えない。
アオキの『影』が見当たらない以上、この男がそうなのは間違いない。
もちろんギボスがネクロマンシーで復活したゾンビとかかもしれないが、
いずれにせよ……ここで必要なのは、アオキ救出のための隙。

「『エクリプス』だか何だか存じ上げませんが、所詮『一夜限りの蝕み』
 私を示す名は、常世を潤す『天雨』――――この時点で格が違いますわ」

     ザッ

自我があるという事は『怒らせる』事が出来るという事だ。
数的優位を生かすためにも、まずは敵のできる事を見ておこう。
また、それによって隙を作ればまつりにつなぐことも出来るはずだ。

「それに……これからも何も、『クィーン』を最後まで手に入れられず、
 『アリーナ』に負けて死んだ駒が貴方でしょうに。 …………違うかしら?」

            スチャ

「ああ、もし違っても『死人に口なし』! 貴方の話を聞く耳も無し。
 ゲスな品性の児童誘拐犯がどれほど大物ぶったところで、
 この『天雨サトリ』にとっては滑稽な『人形芝居』でしかなくってよ」

(理想は『くぬぎさんを止める』こと、けれどアオキさんを放置していいはずはない。
 ただ怖がらせるだけなら、一時的には放っておいても良かったでしょうけれど……)

当然、敵は本物なら大物だ。口では何とでも言えるが油断はできない。
如雨露を構え、『ギボス』を目される男からは視線を外さず、アオキに近付く。
なお、その際まつりとアオキを繋ぐ直線上には入らないよう、位置はやや調整しておく。

「この男も影なら、『スタンド本体』……を、
 止めなければ恐らく完全には解決できない。
 けれど止めに行くにはアオキさんを放置できない」 

「……まつりさん、私があの男と攻撃を交わしたら、その隙に、
 貴女の臣下の椅子でアオキさんをこっちまで運んでくる事は出来て?」

         「もしくは貴女が椅子で攻撃し、私がアオキさんを救出するか」

また、近くにいるまつりには聞こえる程度のトーンで、作戦方針を明かしておく。
彼女も子供だ。完全に頼れはしないし、守らなければならない対象でもある。

だが、彼女もスタンド使いだ。『何もさせない』より、彼女に出来る事をいくつか提案する。
正直、『10cc』だけでこの状況をどうにかするのは無理だ。余裕があるうちに、やっておく。

258『ペイズリー・ハウス』:2018/11/27(火) 19:11:20
>>256
夢見ヶ崎PCへ

>マドからろうかにでて、2かいにいってくれる?

との事ですが。これは、窓から一端 外に出て別の空き室・通路窓
などを経路にし廊下の通路に向かうと言う意味合いで宜しいでしょうか?

いま考えてる構図としては
               ●影の球体  〇出入口
  外               ▼夢見ヶ崎・カンナ
□□□窓□□□窓□□□
□□□□□□□□□□▼
□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□●□
□〇□□□□□□□〇□
    通路


通路側に面する出入口にある換気などの窓は、小学校の教室と同じ感じで
大人が脚立など使わないと開けないイメージで考えてたので。そちらは
自然と園児のカンナだと開けるのは物理的に困難だと思われるので。
外側に一端出て迂回し、園の通路に入ると処理して問題ありませんか?

259夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/27(火) 19:58:41
>>258

>>250
遊戯室が見える その窓から見える光景は中々凄まじい。

この描写から、廊下に面した窓があると想像していました。
失礼しました。
通路側に窓がないのであれば、窓から出るという箇所を、以下の行動に変更させていただきたいです。
それが許可されないのであれば、GM氏の判定に一任します。

            ↓

「カンナ、よくきいてね。いまから、いっしょに2かいにいくよ」

「あっちのほうのいりぐちからでよう。そこのいりぐちはヘンなのがきてるから」

『球体』がいる場所を通って出て行くのは問題外。
それなら、『もう一つの出口』しかない。
『もう一つの出口』まで全力で走り、そのまま通路に出て階段を目指す。
後ろから追ってくるだろうが、『球体』の速度は特別速いわけではない。
全力で駆け抜ければ、即座に距離は縮まらないはずだ。
群がっているヘビは、適宜排除する。

ここで考えられるのは、『もう一つの出口』を出た直後に、
『球体』が通路に出てきて、そのまま『通せんぼ』されるという事態だ。

よって、『もう一つの出口』まで来た所で『球体』の位置を確認し、その可能性を潰しておく。
『通せんぼ』される可能性が高いと判断した場合は、『
もう一つの出口』の手前で少し立ち止まり、ある程度まで『球体』を引き付ける。
『もう一つの出口』から出ても前方を『球体』に塞がれない距離まで引き付けることが目的だ。
その場合も、カンナと共に通路を出て階段まで全力で走る。
もちろん、その『通せんぼ』される可能性がなければ、そのまま全力で階段へ走る。

260 『ペイズリー・ハウス』:2018/11/27(火) 22:25:37
>>259

いえ、こちらこそ申し訳ありません。
描写として、遊戯室の内部が覗けるドア窓からの光景と細かく記入
するべきでした。内容の変更は受け取りましたので
そのような形で返信ロールさせて頂きます。
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

>いまから、いっしょに2かいにいくよ

カンナ「うんっ……わかった!」

 貴方はカンナと共に蛇が徘徊する遊戯室の出入り口の一箇所を
突っ切る! 前方を徘徊するアオサンショウなどはカンナ目掛け
進むが、それを『ドクター・ブラインド』はものともしない!
 蛇達は、全て鋭い両手のメスの如き一撃の元に両断される。

    グググ・・・

カンナ「! 真っ黒なのが来るっ」

闇の球体は、入り口から入ると。夢見ヶ崎を追うように最短距離で
歩く速度で進んでくる。だが、二人の走行には及ばない。
 遊戯室から出て、一気に通路へ出る。カンナは夢見ヶ崎に一旦離れ
勢い良くピシャリと出入り口の一つを閉じる。闇の球体は、出入り口の
ほうで立ち止まる。閉じられた入り口に数秒膠着して……。

     ――ズ  ズズッ

カンナ「! 真っ黒いの、入り口を通過しようとしてるよ!」

 スタンドの形や、元も影と言う物理的なものではない。一応
障壁を真っ直ぐ透過するのは難しいようだが、それでも殆ど時間を
かけずに通り抜ける事は可能なようだ。恐らく、どんなに障害物を積んでも
結果は同じ。……本体(くぬぎ)がやはり要だ。

261 『ペイズリー・ハウス』:2018/11/27(火) 22:48:53
>>257(天雨PC)

   ピリリリリリリリリリィィ

ゴロゴロゴロ…!   ザァァアアアアアアアアァァ

 ブザーの音  雷鳴が落ちる前の前兆 降り注ぎ止む気配のない雨

 挑発をしつつ、まつりへ指示を行いつつスタンドを貴方は構え
油断する事なく『ギボス』の動きを見る。

貴方の言葉に、ギボスはゆっくりと骨を鳴らすように首を回し抑揚の
ない調子で喋る。

「お前は アリーナの尖兵ではないのか。ならば 背後にいる者もだな。
……あぁ、そうか。我々(エクリプス)は滅びたのかな?
 いや、そうなる道筋を辿ろうとしているのか」

         ブゥン

男の片手に『光が見えない鍔もない刀』の形をしたものが発現される。

 「はははは   はははははははっ!!!」

「お前が何を述べようとも 降り注ぐ冷たき真実が如何に残酷であろうと
このうねり狂う嵐の上では、輝いてるのだぞ 陽が例え死のうとも
凛然と、あの空に輝く美しき冷酷なる円球は!」

「クィーンは我々(エクリプス)の元へ送り届けるっ!
この ギボス(十三夜)が!!
蘇りし『ブラック・ムーン』(黒月)が、生誕の産声を紡ぐのだ!!!」

       ザシュゥ――!

まつり「突撃しなさい! ヴァロッテッッ!!」

       
ギボスは『ブラック・ムーン』と唱えた剣を倒れるアオキの元に振りかざす。
それを防ごうとするように、まつりも『ヴァロッテ』の先行させた
パイプ椅子 その二脚を一斉に敵スタンド向け 体当たりさせる!

262夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/27(火) 23:45:28
>>257
>>261

           「――……!!」

『闇の球体』の動きに、思わず目を見開く。
驚いたからではなく、心の中に眠る『恐怖』を呼び起こされたためだ。
今、自分は『視力』を得たことで『光』を手にすることができている。
それは同時に、『光を失うことに対する恐怖』を知ることでもあった。
あの『闇の球体』は、まさしく自分の恐怖の象徴なのだ。

            ド ク ン ッ

無意識に、怯えた表情を浮かべてしまいそうになる。
しかし、自分が不安な顔をしていては、カンナを心配させてしまう。
そう思うことで恐怖を抑え込み、明るい口調でカンナに語りかける。

「だいじょうぶ!!もうカンナには、コワイおもいさせないから。
 アオキにも、まつりちゃんにもくぬぎちゃんにもね!!」

「――いまのうちに『2かい』へいくよ!!」

       ダダッ

カンナを促し、二階へ続く階段へ走る。
階段に着いたら、カンナを先に二階へ上がらせる。
『偽ヤジ』が近くにいるかもしれないが、カンナが狙われることはないだろう。
自分は後ろから続き、同じように階段を上っていく。
後ろから追ってくる『球体』と『ヘビ』に追いつかれないように急ぐ。

「カンナはサトリちゃんたちといっしょにいて。そのほうがアンゼンだから」

「サトリちゃ――――ん!!!!いま、カンナがソッチいくから!!!!」

先に二階へ向かったサトリに大きな声で呼びかけて、無事を知らせておく。
とりあえず二階へ上がって状況を把握しよう。
『影』が消えていないということは、まだ事態は収まっていないことは分かるが。

(――それにしても……)

現時点で一番面倒と思えるのは、『闇の球体』だ。
『偽ヤジ』や『ヘビ』のように、
スタンドで攻撃して一時的に撃退することもできそうにない。
自分が原因とはいえ、厄介な存在が生み出されてしまった。

(いざとなったら……『後始末』は自分でつける……)

最悪、『闇の球体』は自分に引き付けておけばいい。
そうすれば、少なくともサトリ達には被害が及ばずに済む。
自分の心が生み出したものなら、自分で相手をしてやる。

しかし、それは最後の手段だ。
今は、他にもできることがある。
残された時間は少ないが、それを有効に使う。

くぬぎを落ち着かせるにしても、取り巻きの『影』が邪魔になる。
ここには『偽ヤジ』と『ギボス』がいるだろう。
『ヘビ』と『球体』が上ってくる前に、まずそいつらの姿を視界に収めよう。

(私の役目は『影』の足止め――あいつらに邪魔はさせない……!)

263天雨 サトリ『10cc』:2018/11/28(水) 11:39:00
>>261(GM)

>>257
>想定していた展開であり、実際さしたる驚きはないが、
>冷静にならなければ突撃を選んでしまいかねない精神状態。
>とりあえずまつりの見せた株の銘柄は覚えておくことにする。
>ここには戦いに来たわけではないので、話題の種はあるだけ良い。

>           チラッ

>それからアオキにも視線を向ける。怪我は目に見えるものだろうか?

アオキのけがの状態やまつりの画面は、
確認できなかったかしてる隙が無かったと認識してよろしいでしょうか?

264『ペイズリー・ハウス』:2018/11/28(水) 11:50:13
>>263

まつりの見せた株は『ライ〇ファンド』とかの、自分の家の株では
ない事は確認出来ました。また、結構な出血量と思しき血だまりの
中で仰向けにアオキは倒れてるが。胸部などの衣類は裂けてる様子は
見られない。また、かなりの血が出てると思うが顔に恐怖の色は濃くも
死相が見られない事がわかる。

265天雨 サトリ『10cc』:2018/11/29(木) 02:28:35
>>264
回答に感謝

>>261(GM)
>>262(夢見ヶ崎)

「『十三夜の月』も『日蝕』も――――所詮は天上のもの。
 『天雨』に遮られれば誰にも顧みられることはなくってよ」

(――――! やはり、と言うべきかしら。
 それとも『運が良かった』と考えるべき?
 この『ギボス』の能力が本当にただ偶然、
 くぬぎさんの現象と極めて似ているとか、
 そういう事でない限り――――これは)

恐怖体験の『再現』だ。
ギボスの言葉も彼女の恐怖する男の『再現』。
そのスタンドも、彼女が見た物の『再現』。
血に沈む身体も彼女の最悪の日の『再現』。

――――そう考えるのが自然だ。

もちろん万が一があるし、『再現』がすべての原理に優先される、
というのも『希望的観測』でしかない。この場は解決する必要がある。

(……今!)

             ダッ

アオキへと一気に距離を詰める。
仮に『ブラック・ムーン』の一撃を『ヴァロッテ』が止められないなら、
自分が割って入り、構えた『10cc』によって受け止めるのが狙いである。
ヤジの例から考えれば影は物理的実体を有するのだし、痛いかもしれない。
この『痙攣』と『出血』は『斬られたという思い込み』から生じる可能性はある。
単なる恐怖でも、無防備な状態で繰り返されれば『深刻』になりかねない。

「『恐怖を再現するスタンド』ッ!」
「アオキさん、これは『再現』に過ぎませんわ!!」

言葉の励ましは大きな意味はないかもしれないが、
アオキが目覚めて、動けるようになってくれれば良い。
そのために出来る事があるなら、今はそれを選択する。

「まつりさん! そちらへ攻撃が行くなら貴女だけでもお逃げなさい!
 きっと明日美さんも二階に来る……すぐに合流できるはずですわ!!」

攻撃が行かないなら、ここに残ってアオキ救出を手伝ってくれればありがたい。
行くならギボスは自分が食い止め、残りの面々でくぬぎを救ってもらいたい。

なお、もしギボスが椅子で吹き飛ばされるなどすれば、その隙にアオキを担ぐ。
無視できるならしたいし、かといってくぬぎを探すまでアオキを放置はできない。
くぬぎを見つけても、すぐに能力が解除される保証はどこにもないのだから。
ゆえに『ヴァロッテ』か自分の手で連れまわし、追撃を逃れながらくぬぎを探すのがベター。

                  ・・・最短の解決は放置なのかもしれない。だがそれは選べない。

266『ペイズリー・ハウス』:2018/11/29(木) 20:09:21
>>262(夢見ヶ崎PC)

貴方は二階にいる天雨へと大声でカンナが行く事を報せつつ階段を
駆けのぼる。『闇の球体』はようやく封鎖した入口を抜けて、通路から
階段を昇ろうとする。遅れて、『蛇』も夢見ヶ崎が開放していた扉から
這い進むが。物理的な動きが不明な球体はともかく、蛇たちはその構造的に
階段を登れるのだろうか……?

カンナ「!? ヤンキーのにーちゃん? ……いやっ、偽物か!
どいて! 邪魔!」 ドガッ

階段を上がると、少し奥側に複数の椅子を動かし視聴覚室の中を
睨むように緊迫した顔で見てる『まつり』が。まつりへ近づくように
『偽ヤジ』が歩いていたが。それを偽物と気づいたカンナが
『スティール・パンサー』の力込みの素早い跳躍からの飛び蹴りで
通路横に蹴っ飛ばす。前に集中していたヤジは消火器の付いた場所へと
頭からガツンと倒れ込むのが見えた。

まつり「カンナさんっ いい所へ! こっちに怪しい敵がおりますの!」

カンナ「わかった! ヘビじゃなきゃカンナが助太刀するぞ!」

>>265(天雨PC)

>『恐怖を再現するスタンド』ッ

ギボス「ハハハハハハハハッ!!! 今の状況が『再現』と言うならば
正解だ! だが、この黒月の恐怖が映画のような造り物だと思ってるなら
大きな間違いだ!! ハハハハハハハ!!!」

哄笑と共に、男は『アオキ』へと『ブラック・ムーン』を振るう。
いや、正確には『アオキの直ぐ傍で鳴り響く防犯ブザー』だ。

 ザシュゥッ    ――ピリリリリッ……

   キィィ――ンッ……

瞬間、けたたましく鳴り響いていた音は消失する。
 すると、ギボスが持つ『ブラック・ムーン』は途端に高速で
黒い刀身が全体的に真っ白へと変色し始めた……!

    ――ドガァッッ!   ガシャアアァァッッ!!

ギボス「ごはぁっ……!  は  ハハハハッ! ハハハハ!!
痛いなっっ! あぁ憎らしい!! だが、良い気分だ!
『痛み』は『生きる証』だ! 『苦痛』と『生命』は両立しているのだ!
もっと、もっともっともっともっともっとだっっっっ!!!
俺に生きてる事を思い出させてくれよっ!!!」

まつり「な なんなんですの……こいつ」

『ヴァロッテ』の操作するパイプ椅子。強化された二脚の一撃で
備品の黒板に叩きつけられ倒れつつも、ダメージを無視してるかのような
邪悪な気配と嘲笑に、まだ純真さを抱える園児は圧倒される。

アオキ「……さ…………さい……げん?
で   でも……あいつは……あの振る舞いは……再現なんか……じゃ」

アオキは、未だ辛うじて正気だが。天雨が助け起こすも、その肌は冷たく
全身が恐怖に襲われてるのが解る。なお、助け起こしてわかるが
彼女の背中に返り血とおぼしき血はべったりだが、刀傷など目立った怪我
が体に無い事がわかる。怪我はしてないのだ。

267夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/29(木) 21:23:59
>>265
>>266

蛇は木登りが得意だが、その中には垂直の壁を這い登れる種類もいる。
鱗の凸凹を壁に引っ掛けることで、上手に上っていく。
そうでなくとも、蛇というのは非常にフレキシブルな生き物だ。
これが現実の蛇なら、階段程度の段差なら苦もなく上ってこれるだろう。
もっとも、『影の蛇』はカンナの恐怖から生み出されている。
カンナが『蛇は階段を上れない』と思ってるなら、その通りになる可能性はある。
もしそうだとするなら、『影の蛇』に関しては放置できることになるが……。

「ふたりとも、あのへやにはわたしがいく。
 カンナは、そのニセモノをおいはらってくれる??
 ソイツはサトリちゃんをねらってるから。
 ただし、ムリはダメだよ。あぶなくなったらよんでね。」

カンナとまつりに言って、視聴覚室に近付いていく。
『スティール・パンサー』の力なら、『偽ヤジ』を食い止めることはできそうだ。
小さな子供に戦わせるのは気が進まないが、今は仕方がない。

          シュバッ
                      ブラックアウト
念のため、倒れた『偽ヤジ』に対して『視覚移植』を行い、カンナを援護しておく。
このスタンド達に『ドクター』の能力が通じるかどうかを確かめる意味もある。
スタンドとはいえ五感があるなら、もしかすると通じるかもしれない。

「それと――さっきの『ヘンなの』がちかづいてきたら、すぐおしえて」

『球体』が見えたら知らせてくれるよう、二人に頼んでおく。
そして、まつりと共に視聴覚室の入り口に立つ。
まだ中には入らず、室内を覗き込んで様子を窺う。

『偽ヤジ』が向かっていたということは、中にはサトリがいるのだろう。
サトリがいるということは、そこにアオキもいるはずだ。
アオキがいるのなら――おそらくは『ギボス』がいると考えていい。

サトリを見つけたら、少しだけ顔を出して自分の存在を知らせておく。
まだ何が起こっているか分からないので、声は出さない。
自分を追ってくる『球体』も警戒するが、今は状況確認を最優先にする。

268天雨 サトリ『10cc』:2018/11/30(金) 04:44:06
>>266(GM)
>>267(夢見ヶ崎)

「お手柄ですわまつりさんっ! 異様な男ですけれど、
 ダメージを意に介さないのは『ヤジさんの影』も同じだった。
 そして、これも同じく吹き飛んだり倒れたりと『物理的な反応』は備えている。
 極めて厄介な敵ではあるけれど……『無敵の存在』ではありませんわね」

(『痛い』? ……こいつには『ダメージ』があるんですの?
 それともやはり、『痛いだけでヤジさんのように攻撃は効かない』?)

こいつは特別だ、こいつだけは強すぎる。
そういう『恐怖』は蔓延させるわけには行かない。
そう、自分もだ。サトリ自身も『恐れてはいけない』。

「まずはこの部屋から外に出ましょう、アオキさん」

吹き飛んでる内にアオキと共に扉の方へと引こう。
手に持った『10cc』は黒板側、ギボスの方へと構えておく。
こちらから攻撃をするのはあまり意味を感じられないし、
『疲労』する様な存在なのかは正直な所かなり怪しいだろう。
ここは退避に全力を注ぎたい。折角生み出してくれた隙なのだ。

(月は静寂の象徴でもある。粗暴な男だけれど、
 もしそうだとすれば随分『詩情』的な能力ですわね。
 あるいは『斬撃を無生物に』行う事自体がトリガーで、
 黒い色が抜けたのは――――ブザーに攻撃力を移した?)

(……スタンドなんて考えても意味はないかもしれないけど、
 推測して『可能性』を頭に用意しておくのは意味があるはず)

防犯ブザーをなぜ『今更切った』のか?
恐らく――――『音』を攻撃に活かす能力か、
あるいは音に限らず切った器物を活かすような能力か。
だが、下手にブザーをどうにかするより距離を取るのが一番だろう。
ブザーを介した遠隔攻撃とかだと危険だが、それは近づいても危険だ。

「それなら『記憶からの再現』じゃなくったっていいけれど、
 要はアレは貴女の恐怖から生まれた『偽物』でしかない。
 『ギボス』は死んでいて、この悪夢はスタンド解除で止まる。
 暗黒の儀式でよみがえった地獄からの使者というわけでも、
 執念深い悪魔でもなく、私の如雨露の草と同じ『スタンド存在』」

「それはまず間違いない。……そして原因は『謎の敵』でもない」

怖がるな、なんてことは出来るはずがない。
怖いだろう。それは仕方ない事だし、怖がるべきだ。

だが、必要以上の恐怖はいらない。
理解不能の『復活』ではなく、能力の産物。
それを認識して貰い、不条理への恐怖を消す。

(大丈夫……この前提は合っているはず。『ギボス』だけ経路が違うにせよ、
 わざわざこのタイミングという事は『くぬぎさんの能力』がトリガーなのは間違いない)

(そして……くぬぎさんの能力を知っていてアオキさんのいる施設への滞在を許可したなら、
 これはくぬぎさんさえ止めれば止まる、『永続する能力』ではない……その前提は信じなければ)

仕事の依頼主――――とは別の管轄なのかもしれないが、『前提』を信じる。
くぬぎを止めれば止まる、それくらいシンプルでないなら、この現場自体存在し得ないはずなんだ。

269『ペイズリー・ハウス』:2018/11/30(金) 21:08:31
>>267-268(ALL)

 シュバァ!  ザシュッ……ッ

ヤジ?「……」

夢見ヶ崎は『ドクター・ブラインド』の『視覚移植』もとい
『ブラックアウト』を行う。一瞬、動きが硬直するものの
壁に手をつけ、のそっと起き上がると視聴覚室へと迷いなく
偽ヤジは足を運ぼうとする。どうやら、『視覚移植』の効果は薄いようだ。

カンナ「通せんぼ― だ!」

まつり「此処から先は行かせませんわっ」  ガタガタッ

『スティール・パンサー』 『ヴァロッテ』の群体椅子が進行しようと
する偽ヤジを封鎖する。サトリが産み出した心の影自体には特殊な
能力はない。あくまで平均的な男の姿で、筋力も良くて平均男性並み。
獣並みのスピードを持つスティール・パンサー。複数の攻撃が出来る
ヴァロッテなら抑え込む事は可能だ。
 夢見ヶ崎が視聴覚室に入る時に、カンナの声が届く。そして、サトリが
扉の場所にアオキの肩を支えつつ歩いてきた。奥に月のような痣を目の下に
宿す不気味な眼光の男が真っ白な刀のようなものを向けてるのが見える……。

カンナ「あ! 黒いのが階段を上がって来たっ」

天雨は、アオキに説得を試みつつ肩を支え扉まで移動する。アレは
恐怖によって産まれた再現なのだと。そして、スタンドの暴走を
解除すれば消えるのだと。

アオキ「きえ……消える、の? っ だ だとしても。
駄目だ、サトリ だ 駄目だっ。 あいつは……あいつの能力は」

     「――遅すぎる 『蝕(エクリプス)』の力 受けるが良い
      『ブラック・ムーン』 解き放て 月の威光を」

        ――キィィンッッ

 白く染められた刃が淡く光る。

 ――何か不味い  危険な予感を夢見ヶ崎・天雨は感じ取る!

270夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/11/30(金) 21:38:53
>>269

視覚移植された偽ヤジに、
『非ターゲットの人間』を見えなくなっているらしい様子はあるでしょうか?
近くにはカンナとまつりと夢見ヶ崎がいますが、
それら『サトリ以外の存在』が見えている気配はあるでしょうか?

271『ペイズリー・ハウス』:2018/11/30(金) 22:36:28
>>270(夢見ヶ崎PC)

『非ターゲットの人間』に関しては、まつりとカンナが阻害した時に
軽く二人を見たような仕草をした為、他の人物を認識はしている様子である。
ただ、特殊スタンド 自動操縦型などにも見られる形で、二人を
攻撃などするより、サトリ自体に接近して何かしら干渉しようとしてる
様子が見られる。

272夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/01(土) 01:26:23
>>271
回答、感謝します。

>>268
>>269

『影』から生まれたスタンド達が、
『ターゲット』の捕捉に五感を用いていないことは最初から分かりきっている。
『球体』は明らかに五感を持っていないにも関わらず、
正確に夢見ヶ崎を追っているからだ。
だから、サトリを追わせないために『視覚移植』したのではない。
重要なのは、『視覚移植』によって『非ターゲット』を見えなくさせられるかどうかだ。
『ギボス』に対して『視覚移植』を行う前に、『実験台』として『偽ヤジ』を使った。

「…………」

しかし、偽ヤジのリアクションが分かりにくい。
カンナやまつりは『声』を発しているし、攻撃を仕掛けてもいるのだから、
見えなくとも大体の位置くらいは察しがつくだろうし。
結局は、直接『ギボス』にやってみるしかなさそうだ。
アイツは他のと違ってベラベラ喋ってるから、リアクションも分かりやすかろう。

「つかえないヤツ」

偽ヤジから視線を外して、『ギボス』らしき男を見る。
器具型のスタンド――つまり、『サバジオス』の『能力対象』。
アオキにあの刀を握らせれば、支配権をアオキに移せるかもしれない。
だが、所詮は『影』に過ぎないアレに対して能力行使できるかどうかという疑念があるし、
仮にできたとしても、今のアオキの状態では、まず不可能だ。

(攻撃が来る……!ここで一番危ないのは、部屋の中にいる二人!)

(私に何が出来る?『ドクター』を間に割り込ませて二人の盾にする?)

(でも……!)

男の言葉から、あの攻撃には何らかの『チャージ』を要すると見た。
もしそうなら、この攻撃を放った直後が、反撃のチャンスだ。
二人に手を貸したい気持ちを押し殺し、もう一つの判断を選ぶ。

「二人とも、急いでこっちへ!!あいつが何かする!!」

せめて二人に叫んで注意を促し、邪魔にならないよう自らも扉から飛び退く。
その時、レモンジュースの小瓶を取り出して蓋を開ける。
そこに『ドクター・ブラインド』の両手の指を突っ込み、満遍なくレモン汁で濡らす。

「……あっちのヤツも来たか。ある意味、『挟み撃ち』ってことにはなるけど――」

「『タイミング』は――悪くないね」

『球体』が追ってくることは、必ずしもデメリットだけにはならない。
考えようによっては『利用できる存在』とも言える。
通じるかは不明だが、試す価値はあると判断する。
攻撃を放った後、『ギボス』が室外に出てくるようなら、
自分は通路の奥に向かうつもりだ。
ないとは思うが、『ギボス』が室内に残るなら、
自分から視聴覚室に踏み込むことを意識しておく。

273天雨 サトリ『10cc』:2018/12/01(土) 23:38:55
>>269(GM)
>>272(夢見ヶ崎)

≪『防犯ブザー』! この攻撃の前に彼はそれを斬りましたわ!≫

夢見ヶ崎たちに状況を伝達しつつ――――


「――――――逃げますわよアオキさんッ!!」

(――――『斬撃を飛ばす』ような能力であれば、
 アオキさんを殺しかねないこの状況で使うとは思えない!)

        バッ

           (恐らく想像もつかない能力……!)

とにかく急いで廊下に出て、
アオキを軽く引きずっててでも、押してでも、
ギボスとの射線上に『廊下の壁』と『サトリ』を挟む位置へ。
よほどでない限り、悪手になりえない手を選択する。

            ア
           サ
――――――扉――――――――

         ギ

↑こういう位置取りを目指す。

この際『10cc』は解除していい。両手を使い、急ぐ。

(少なくとも狙いはアオキさんのはず。
 であれば『私に出来ること』は、狙いを遮ること!
 壁と私自身で――――『射線』を塞いで、止める)

      (危険な賭けになるけれど…………
       既に一撃を受けている可能性が高い、
       アオキさんをこれ以上攻撃はさせませんわッ)

それらの回避動作を行いながら、片目は閉じる。
動作を終えられたら耳も塞いでおく。『月の威光』と言う発言と、
音が出る物を選んで切った事――――『光や音』への警戒。

また、『痙攣』というアオキのダメージが恐怖由来でない場合、
そうした感覚に訴えかける『ショック』が原因である可能性もある。

274『ペイズリー・ハウス』:2018/12/02(日) 22:19:55
>>272-273(ALL)

夢見ヶ崎が行ったのは『警告』だった。『ドクター・ブラインド』の
両手の鋭きメスの如き五指にレモン汁をたっぷり濡らせつつ扉から飛び退く。

天雨は『回避』を行った。サトリを半ば強引に引っ張りつつ廊下へと出て
床に対しうつ伏せになり両耳を防ぎ、片目は用心のため閉じておく。

 その瞬間だった。


   ――パァァァァアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!

 『破壊音』と称して良い、音波。それが視聴覚室から砲撃のように
発生した。天雨に関しては、両耳を防いだ為 多少耳鳴がする程度だ。

夢見ヶ崎に関しては、幾分深刻なダメージが発生した。
『ギボス』の直線状に居ないとは言え、『ドクター・ブラインド』は
視覚を除く四つの器官の精度が高い。それが災いして音響兵器と言って良い
ブザー音を凝縮に凝縮させ、脳にダメージが及ぼしかねない高音波が
扉から離れてる場所とは言え夢見ヶ崎の耳を通して頭を一瞬かき回し
かねない痛みを感じる。だが、怪我の功名でも無いが貴方は
『ブラック・ムーン』の能力の一端を、その身で理解出来た。
あの黒刀は切りつけた物体から発生する音 目に見えないものを
ブラックホールのように吸引し、蓄積させる事が出来ると言う事を……!

まつり「っ な、何ですの今の爆発音……!」

カンナ「あ 頭が一瞬割れかけそうだったぞ」

園児たちも、子供ゆえに性能高い聴覚が夢見ヶ崎程では無いが耳と
頭を苦しめて苦悶の表情を浮かべている。

 ピリリリリリィ――!

また防犯ブザーの音が視聴覚室から鳴り響く。

275夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/03(月) 00:19:32
>>273
>>274

  「――――――ッ!!!!!」

                    (こ……『これ』は……!!)

一瞬、意識が飛びかける程の強烈な衝撃を受け、
反射的に仰け反らせた顔が苦痛に歪む。
同時に、『ギボス』の能力が身を以って理解できた。
『ギボス』が放った一撃は、
自分がオピネルを大人しくさせた時に使ったのと『同じ手』だ。

「――くっ……うっ……」

(まさか、『これ』を自分が食らうことになるなんて……)

頭を軽く揺すって、どうにか意識を保つが、まだ耳鳴りが残りそうだ。
言ってみれば『自分の十八番』――
当たり前のことだが、それを自分自身が受けた経験はなかった。
その強烈さが、改めて身に沁みる。

「この攻撃は、確かに凄く厄介……。
 でも……今ので、アンタをどうにかする方法を思いついたよ」

「サトリちゃん、ここは私が何とか食い止めてみせる。
 その間に、くぬぎちゃんを見つけて」

小さな声でサトリに声をかけ、『ギボス』を見据える。
『ドクター・ブラインド』を構えさせ、堂々とした態度で声を上げる。
瓶に指を突っ込んだ『ドクター』の爪の先からは、
レモンジュースの雫が滴っているはずだ。

「 『エクリプス』の『ギボス』!!
  私は『アリーナ』のファイター『アルカラ』!!
  その私が、アンタに『決闘』を申し込む!! 」

名乗りを上げたものの、別に本気で『決闘』なんてしようとは思っていない。
この言葉で少しでも『ギボス』の注意を引いて、
サトリ達が離れるまでの時間稼ぎをするためだ。
もちろん――『戦わない』という意味ではない。

       ビシュッ!
              ビシュッ!

『ドクター』の両手を交互に振り、その勢いを利用することで、
銃弾並みの速度でレモンジュースを飛ばす。

一発目の狙いは『ギボス』の顔。
『影』である『ギボス』に通じるかは不明だが、
その目にレモン汁を当てることで怯ませたい。
仮に効かなかったとしても『ギボス』の反応速度を推し量る参考にはなるだろう。

二発目の狙いは『ギボス』の胴体だ。
こちらの目的は匂いによる『マーキング』。
これから行う攻撃のための準備をする。

       ――――ダッ!!

レモンジュースの発射とほぼ同時に、視聴覚室に踏み込む。
刀が届かない距離を保った状態で、
グルッと円を描くような軌道で『ギボス』の周囲を移動し、
『ギボス』の背後に移動する。
これは『ギボス』の背後を取ることが目的ではない。
こちらに注意を引き付けることで、
『ギボス』の背後に入り口の扉が来るようにすることが狙い。
要約すると、入り口と自分の間に『ギボス』が入るようにし、
『ギボス』の背後に扉が来るようにするということだ。

276天雨 サトリ『10cc』:2018/12/03(月) 16:58:08
>>274(GM)
>>275(夢見ヶ崎)

                 「フッ」

「―――――――やはり私はスタンド戦においても『聡明』ですわ」

「彼の『ブラック・ムーン』は『斬ったものから生じる音』……
 音だけとは限らないけれど、ともかく斬って溜めて開放する能力」

カンナとまつりにそれを伝えるのは、次以降の防御のためだ。

敵の攻撃は『ちょっと耳鳴りがする』程度。
耳を塞ぎ、壁を跨げばその程度という事は、
この戦場を離れてしまえば大きな影響はない。
 
                グイッ

「明日美さん、貴女の能力は恐らくこいつと複雑な相性関係にある。
 貴方ならば『相性が良い』側に寄せられる…………信じますわよ」

『ドクター・ブラインド』を狙い撃つような攻撃能力ではあるが、
『ドクター・ブラインド』の攻撃を受ければ封殺される能力でもある。

「アオキさん、この場から離れますわよ!
 あいつの攻撃は『厄介』だけれど、
 攻撃の間合いは剣士でしかない……
 今のうちに離れれば、然程怖くありませんわ」

「仮に追ってこようとすれば皆さんが止めて下さいますッ」

アオキが動けなくなっていそうなら手を引き、
即座にこの場から離れる。くぬぎを探しに行く。
ここに残っても援護などできないし、価値がないからだ。
アオキも、この場にいては危険な状態が続く。
くぬぎ探しを手伝える精神状態かどうかは怪しいが、
少なくとも自分が離れるついでに連れて行く必要はある。

「私達でくぬぎさんを探しましょう。危険な状態かもしれませんから」

            「――――くぬぎさん! どこにいますの!?
              聞こえたらブザーを鳴らしてちょうだい!!」

来た方向とは違う方向へ動きつつ、くぬぎに呼びかける。
彼女の性格を考えれば大声で返事があるのは期待できないので、ブザーがあるのは幸いだ。

277『ペイズリー・ハウス』:2018/12/03(月) 22:12:17
>>275(夢見ヶ崎PC)

奇しくも貴方が日中にオピネルへ繰り出した技が貴方に一時的な
頭痛と眩暈を引き起こす。だが、未だ我慢して戦闘は継続可能だ!

貴方の宣言に、哂うようにしてギボスは謡うように口開く。

「ハハハッ! 居るに決まってるよなっ 影在る場所に光が潜むのは
当たり前の事だ! 来い!! 例えこの身は朽ちても、そう易々と
倒せるものだと思うなよ!」

 バシュ  バシュッッ!

「っ ちぃ、やはり。影の身では動きも鈍らだ」

両手に滴らせたレモン汁の射撃は、ブラック・ムーンを振って迎撃
しようとしたギボスよりも早く 目と胴体に直撃する。
軽く、目頭を拭い舌打ちを行う。偽ヤジと異なり、アオキのトラウマが
鮮明な故か、その動作や受けるダメージも現実の人間に似通ってるようだ。

タタッと回り込む夢見ヶ崎に対し、それに倣ってギボスも体を反転する。
 
 ――ズバァ!   ピリリリリリ――

ブラック・ムーンの刀がブザーに再度当たる。音が鳴り止み、黒刀が白く
変色していく

>>276(天雨PC)

カンナ「わかった! 何とか別の方法でぶっ倒す!」

まつり「ヴァロッテの操作が中断されてしまいましたわ。
もう一度、掛けなおさないと……!」

ギボスの能力に注意喚起し、くぬぎを探す。

アオキ「く……くぬぎ。
そうだ、あの子。雷が窓の近くに落ちたのを間近で見て、倒れたんだ。
介抱しようとしたら、あいつが……あいつが気付いたら後ろに現れて
ショックで、くぬぎの事を忘れてた。視聴覚室以外の場所に、誰か
連れ去ったかも知れない……」

視聴覚室の目に見える範囲に居たのはアオキと実体化したギボスのみ。
くぬぎは雷が園の窓の近くに落ちるのを見てショックを受けたようだ。
あの影のスタンドが、自動的に彼女を安全と思える場所に移動した
可能性は高い……だが、一体何処に?

278夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/04(火) 00:30:10
>>276
>>277

とりあえず、サトリ達を逃がすという最初の目的は達成できた。
次にすべきなのは、『ギボス』の足止めだ。
今、『ギボス』の背中側には入り口の扉があるはず。

   (さて……)

          (『そろそろ』――かな……)

>>272の時点で、『球体』が階段を上ってきていることは確認している。
球体の速度は人間の速度と同等。
遊戯室の一件を見ても、入り口から入ってくると見て間違いない。
そして『球体』は、生み出した本人である夢見ヶ崎を追跡する。
この瞬間、夢見ヶ崎と『球体』の直線状には『ギボス』が立っている。

           「そう――」

      「『影』ある場所に『光』がある」

           「なら――」

       「『光』の中にも『影』はある」

回り込んだ狙いは一つ。
『ギボス』の背後から迫る『球体』――
自分自身の心が生み出した『闇』に『ギボス』を飲み込ませること。
もちろん『ターゲット』ではないので、一時的なものになるだろうが……。

       ダンッ!!

夢見ヶ崎から生まれた『闇』が『ギボス』を飲み込んだ瞬間――
『ドクター・ブラインド』を『闇』に突っ込ませる。
元々『視覚』を持たない『ドクター』に、
『闇』で視界が効かないというデメリットは存在しない。
さらに、>>275で『マーキング』を行っている。
『闇』に包まれていても、『レモンの匂い』は探知できる。
その匂いを頼りに、『ギボス』の位置を正確に特定する。

               シュバァッ!!

鋭利な爪を閃かせ、音速の攻撃が発動する前に『ギボス』を切り裂く。
『ドクター・ブラインド』の速度が『影ギボス』を上回っているのは確認済みだ。

そして狙うのは――『聴覚移植』。

              ブースト
『ギボス』の『聴覚』を『鋭敏化』させ、自らの放つ強烈な音の一撃を、
今度は『自分自身』に体感させてやる。
『ドクター』は聴覚を失うので問題ないが、夢見ヶ崎本体は両手で耳を塞ぎ、
音波攻撃に備える。

279天雨 サトリ『10cc』:2018/12/05(水) 00:40:23
>>277(GM)
>>278(夢見ヶ崎)

「忘れるのは仕方ないですわ、状況が状況ですもの。
 ただ――――この騒動を収める鍵は恐らく彼女にある」

「そう。この現象……皆さんの怖いものが現れる現象は、
 恐らく……彼女自身も把握していない『防衛反応』のスタンドですわ。
 許容量を超えた恐怖で、本人も制御出来ずに強制発現したのでしょうね」

            「あくまで推論、だけれど」

これはアオキには話しておいた方が良いだろう。
解除までの過程でどうせ知られるのだし、
隠しておいてわだかまりを生んでしまうよりは、
あらかじめくぬぎに責任はないことを強調して伝えるべきだ。

(さて…………『影』の言葉が真実なら、屋内なのは確実ですわ。
 それにまあ、いくら人間の常識が通じない存在といっても、
 台風の中に自分の主人を放り出しはしないでしょうものね)

(…………問題は、私はまださほどくぬぎさんを知らない。
 この施設でも彼女は大抵花壇やブランコにいましたもの、
 屋内で彼女が『安心』を覚える場所……それはどこなのか)

ここが彼女の自宅なら、自室とか寝室とか答えは出るのだが。
あるいは、そういう『表面的』な話ではなく、より安全を突き詰めた場所なのか?
単に雷の響く外から遠い、家を立方体と見たときの『中心点』というのが無難な線だろうか?
この園の構造を思い出す。最も『真ん中』に近い部屋はなんだっただろうか。

280『ペイズリー・ハウス』:2018/12/05(水) 21:15:05
>>278(夢見ヶ崎PC)


「ハハハハ!! 自棄になったかっ!? 自分で退路のない
場所へと立ち位置を変えるとは、それとも背水の陣のつもりかっ!」

    キィィンッ

 「これで、貴様は終わ」

            ズゥン――!!

             「な――!!?」

見事だ!
 夢見ヶ崎の狙い通り、『闇の球体』は『ギボス』を呑み込む。
その行き成りの影スタンドのトラウマが包んだ事により、かつての
エクリプスの凶悪犯も流石に虚を突かれたようだ。動きを停止する。
 そして、追いうちとばかりにレモンの香りを追尾して
『ドクター・ブラインド』の襲撃が繰り出される!

         ザシュザシュゥ!!

   ――パァァァァァ――ッッ!!    パリンッ

         「がっっっ!!?!!!」

 両手で耳を塞ぎ、音波に備える。『ドクター・ブラインド』に相手の
スタンド『ブラック・ムーン』の音波砲撃が直撃する危険性もあったが
突如の暗闇からの精密な攻撃には相手も成す術を失い、天井の蛍光灯が
割れるに止まる。部屋が一段階暗くなると共に、夢見ヶ崎の視界の中で
通り過ぎた暗闇の中で、両耳から血を垂れ流し白目を剥いて膝をつく
ギボスの姿が見えた……全身で痙攣し、ダメージはかなり深刻だ。
 『闇の球体』は愚直に貴方へと歩く速度で追いかけている。

>>279(天雨PC)


アオキ「くぬぎの……スタンド。……あぁ、もっとあの子に
構ってあげたら、こんな風な騒動にもならなかったのにな」

アオキ「あの子が、スタンドで保護されてるなら……何処だろう?」

くぬぎを恨んだり怒ったりなどの様子は見られない。彼女も以前は
スタンドで周囲に恨まれたり、妬まれた過去もある様子だった。だからこそ
くぬぎの暴走に関しても同情こそあれど、負の感情は無さそうだ。

彼女と一緒に貴方も考える。此処『ひそひそ星の園』の中心……。
2Fであれば……確か『ピアノのあった部屋』
 あそこが一番真ん中に近かった筈だ。

281夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/05(水) 23:19:48
>>279
>>280

            「ふう――」

『ギボス』の様子を確認して、軽く息をつく。
なにしろ音の発生源は『ギボス本人』だ。
あれを至近距離から食らっていたら、こっちが危ないところだった。

     「『相性』が悪かったみたいだね――『お互いに』」

どうやら成功したらしい。
でも、まだ安心はできない。
『影』とはいえ相手は『エクリプス』だ。
最後まで何をしてくるか分からない。
油断なく『ドクター・ブラインド』を構えさせる。

   「『過去』の『影』が『未来』の『光』を遮れるなんて有り得ない」

     「だから『月明かりの影絵芝居』は――」

                        「――これにて閉幕」

282夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/05(水) 23:21:51
>>281

         『 L(エル) 』

                    シュバッ!!

『 L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル)
  L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル)
  L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル)
  L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル)
  L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) L(エル) 』

 ズバババババババババババババババババババババババババ
   バババババババババババババババババババババババババ
     バババババババババババババババババババババババババッ!!!!

          『 L(エル) 』
           
                           『 I(アイ) 』
                
                 『 G(ジー) 』
                      
      『 H(エイチ) 』       
                           
                      『 T(ティー) 』
  ズババババババ
            ババババババ
                    ァァァァァ――――z____ッ!!!!

『ドクター・ブラインド』の『爪ラッシュ』で『影ギボス』の全身を切り刻む。

                                ブラックアウト
一発目が当たった時点で『視覚』を移植し、ギボスを『盲 目 化』させる。
これにより、10秒間の間、視界を封じる。
続けて、二発目の命中と同時に『触覚』を移植する。
ダメージ自体は変わらないが、皮膚を裂かれる痛みは何倍にも増幅される。

「カンナ!!まつり!!今の内にコイツを取り押さえちまいな!!」

ラッシュを浴びせる最中、視聴覚室の外にいるカンナとまつりに呼びかける。
『ヴァロッテ』と『スティール・パンサー』の二人がかりなら、
弱体化した敵を鎮圧するには十分だろう。
自分は、間近に迫る『闇の球体』を回り込むようにして回避し、
二人と入れ替わりに部屋の外へ出る。
さっきは役に立ってくれたが、これもこれで面倒な存在であるのは変わりない。
もし『球体』を回避できそうになければ、
仕方がないので最初の時のように走って突っ切り、そのまま廊下に出よう。

283天雨 サトリ『10cc』:2018/12/06(木) 04:16:47
>>280(GM)
>>281-282(夢見ヶ崎)

「私くらい親や周囲に構われてた人間でも、
 子供の頃は雷が落ちたら怖かったですわよ。
 アオキさんの落ち度でもございませんわ」

くぬぎの能力を知る者がいなかった以上、仕方がない。

人間は自然災害には勝てない。
出来るのは負けない事だけだ。
今回は負けてしまった。それだけ。

「雷――――」

「窓が無い、内側の部屋。
 あるいは地下ですとか、
 家屋の『中心』になる位置、かしら」

「ピアノを演奏していた部屋は、中心に近い気がしますわね。
 スタンドがそのような素直な考えをするかは、存じませんけれど」

とりあえずそこに向かう。
他の可能性はそれから当たろう。

影のヤジに遭遇した場合に備え、如雨露は発現しておく。
人間より単純なロジックで動く人間並の存在とはいえ、厄介なのは事実。

284『ペイズリー・ハウス』:2018/12/06(木) 21:32:12
>>281-283(ALL)

  L(エル)L(エル)L(エル)L(エル)L(エル)!!!!

『ドクター・ブラインド』の猛烈なメスラッシュ!
最初の盲目化を含め、聴覚ブーストによって音波攻撃の自爆によって
深刻な麻痺状態に至っていた『ギボス』に防御する術は無い!

 呻いたり、断末魔を生じる間もなく全身から出血……は、影ゆえに
しないものの、全体がほぼ影である内部の闇が全体の半分ほど露出し
倒れ込むのが夢見ヶ崎の目に映る。

カンナ「やった! 倒したっ!?」

まつり「勝った! 『ペイズリー・ハウス』 完!! ですわ!!!」

二人が口々に言いつつ、倒れ伏すギボスに駆け寄る。その間にも
『闇の球体』は歩く速度で近づいてくる。呑み込まれれば、まず良い事には
起きないので、貴方は廊下へと再度避難する。アオキと天雨がピアノのある
部屋のほうへと向かうのが見えた。
 通路には、サトリによって産み出された偽ヤジが、ヴァロッテに操作
されてるパイプ椅子二脚で抑えつけられてるのが見える。拘束から抜けようと
単調な動作を偽ヤジは繰り返してるが、暫くは脱出出来ないだろう。

天雨と、少し後ろへ下がり何やらポケットに手をつっこむアオキが見える。

             キラキラ……

           ―――? アオキの後ろの床が光っている……?

アオキ「二階は、ほぼ窓が備え付けられている部屋ばかりだから確信は
ないけれど。けど、ピアノ部屋は収納してる棚とか、子供が隠れられそうな
収納スペースもあるし、窓も他と比べれば小さいから……」

天雨とアオキはピアノのある部屋の扉前まで辿り着く。中の見えるドアに
付いた真ん中の覗き窓からは中が真っ暗で見えない。
 通路端の消火器設置近くで、二脚のパイプ椅子に押さえ込まれる偽ヤジが
見えるが、大した脅威では今の所ない。階段からシャーッと言う蛇特有の
呼吸音らしきものが段々近づいてくるのが聞こえて来た。
 アオキが扉を開こうとするが、どうやら内側から鍵が掛かっているようだ。

アオキ「あれ、鍵かけたっけ? ……えぇっと、ちょっと待って暗いから
少し見やすい場所に……」

 そう、天雨より少し2、3m開けてポケットを手探りでアオキは
スペアの扉の鍵を持ってるか探そうとする。
 視聴覚室から、ラッシュ音。そして夢見ヶ崎がこちらへ近寄るのが
天雨は見えた……。

285夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/06(木) 23:09:13
>>283
>>284

「……やったか??コイツら『カゲ』だから、なんかわかりにくいんだよな〜〜〜。
 うーむ、イマイチしんようできん。イチオー『やった』ってことにしとくけど」

疑念は拭い切れないが、ひとまず無力化したと考えていいのだろうか。
しかし結局のところ、くぬぎをどうにかしなければ根本的な解決にはならない。
例の『球体』も、しつこく追ってきているし。

「ふたりとも、ちゃんとみはっとくんだぞ!!
 そとにいるニセモノも……。まぁ、たぶんダイジョーブだとおもうけど。
 なんかあったら、よぶように!!」

防犯ブザーを拾い上げ、ピンを元通りに押し込んで音を止める。
視聴覚室を出る前に、それをカンナに渡しておこう。
『影ギボス』に付加した『聴覚』と『触覚』は、念のために残しておく。

「お、あんなところに……。お〜〜〜い」

「――??????」

アオキとサトリを見つけて二人に手を振りながら声をかける。
その時、床が光っているのが目に留まった。
その正体は分からない。

(わからん……)

(なにかわからんけど……)

(なにかわからんが――『ヤバい』ッ!!)

しかし、今は『非常事態』だ。
その騒ぎの中で、『奇妙な現象』が起きている。
正体が分からなくとも、警戒する理由としては十分だろう。

「――――サトリちゃァァァァァァァァァァん!!
 『アオキのうしろ』に、なんかいるゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」

二人に注意を促しつつ、アオキに向かってダッシュする。
『ドクター・ブラインド』を前方に出し、射程距離5mに入り次第、
アオキを突き飛ばすようにして、光っている床から離れてもらおう。
パワー不足ではあるが、今はスピードを優先する。
サトリが何かする方が早かった場合は、突き飛ばすのは止めておく。
その時は、『光る床』の前で立ち止まり、その様子を注視する。
現状、最も厄介な存在となっている『闇の球体』も無視できない。
しかし、今は謎の『光る床』の方を警戒するべきだと考えた。

286天雨 サトリ『10cc』:2018/12/07(金) 00:02:40
>>284(GM)
>>285(夢見ヶ崎)

「アオキさん、失礼いたしますわッ!!!」

      グイッ

             ダンッ!!!!

アオキに近付いて全力で引っ張り、
彼女の背後の床――――あるいは『影』を踏み潰す。
可能であれば彼女の影全体を、両脚で踏んでおく。

床が突然光り出したと考えてもいいが、
アオキの影が光り出したと考える事も出来る。
ゆえに『影踏み』という原始的な方法で、
そこから『なにか』が出るのを塞ぎたい。

(影さえあれば何度でも――――と言う可能性もある。
 あるいは私の体に出来た影でも問題ないのかもしれない)

         (けれど、何もしないのはありえませんわ)

もし見当違いなら――――駆け寄って来た夢見ヶ崎に任せる。
どちらにせよ、引いた時点で床が光った部分からアオキを逃がせてはいるだろうし。

287『ペイズリー・ハウス』:2018/12/07(金) 21:35:06
>>286-287(ALL)

 >『アオキのうしろ』に、なんかいるゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!
>アオキさん、失礼いたしますわッ!

 ズ  オォォォオォォッ!!

夢見ヶ崎は大声で注意喚起しつつ駆ける。丁度、その時に視聴覚室の
『ギボス』へ移植した感覚が解除されるのを感じた。

天雨はアオキを引き寄せつつ、床をタンッと強く踏みつける。それと
同時に彼女の背後にあった光る床、謂わば影のある場所が直立して人型に
構成される。だが、貴方の踏みつけてる部分と重なるのを嫌ったのか
約1〜2mほど離れると、徐々にその姿形は変化していく。

 『が……っ  くっ…… はーーっ はーっ……』

予想は出来てたが、『ギボス』だ。『ブラック・ムーン』を右手に提げ
肩を上下し、何やら酷く疲弊した様子でサトリとアオキを睨み、そして
憎々しい表情で駆けよる夢見ヶ崎にも視線を送る。

ギボス『やって……くれたな。
くそ……俺が……俺として動く限界が、近づいてる。
 …………行動を変える、か。せめて……俺を呼び出した餓鬼だけでも
連れて行く、ぞ。そうすれば、いずれまた何度でも 何度でも甦る機会はある』

ギボス『終わらん エクリプス(蝕)は 月は太陽がある限り不滅だ……!』


階段から蛇の首が覗かせる。カンナのトラウマも迫っている
闇の球体も、あと十数秒で夢見ヶ崎のいる通路まで迫るだろう。
 『ギボス』も、自身の意志で危害を加えようとするのにも活動限界
があるようだ。倒されれば、その分その限界も近くなるのだろう。
此処が『正念場』だ……!

288夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/07(金) 23:26:39
>>286
>>287

「『いずれまた』だとォォォォォ〜〜〜??
 ケッ!!そんなセコいセリフ吐いてる時点でよォォォォォ〜〜〜」

  ダダダダダダダダダダダダ          
               ダダダダダダダダダダダダッ!!!!

「――――既にッ!!!!『負ける側』なんだよォォォォォッ!!!!」

依然として、ギボスめがけて全力で駆ける。
今、ヤツは消耗しているはず。
もしかしたらダメージがないんじゃないかと思ってヒヤッとした。
だけど、確実にダメージはある。
このまま攻め続けることで、残っている余力を削り取ってやる。

「まつりィィィィィィィィィィ!!!!階段から上がってくるヤツラを頼んだ!!!!」

「カンナァァァァァァァァァァ!!!!私の後ろから全力でコッチ来てくれ!!!!」

まつりにヘビの対処を任せ、カンナには後ろから追従するように指示を出す。
その分だけ偽ヤジが自由になってしまうが、現状そこまでの脅威ではない。
もし偽ヤジが邪魔になった場合は、カンナに吹っ飛ばして妨害してもらえばいい。
カンナを呼んだものの、積極的に争いに介入させるつもりはない。
しかし、スタンド使いの人数が多ければ多いほど牽制になるはずだ。

「テメーは!!!!この『アルカラ』がキッチリ最後までブチのめすッ!!!!」

攻撃する構えを見せつつ、正面から真っ直ぐ突き進む。
ただし、あくまで『見せる』だけだ。
ギボスの攻撃を誘い、次に来るであろう一撃を避けることに意識を集中させる。
『ドクター・ブラインド』が持つ『超人的四感』――
『超触覚』で空気の流れを感じ取り、『超聴覚』で風を切る音を察知する。
それらによってギボスの攻撃の軌道を読み取り、回避に全力を傾ける。

もし余裕があるなら、その時に再び『聴覚移植』を試みたい。
同じ対象に同じ感覚を連続で『移植』するには『一分』の間を置く必要がある。
さっきは勝手に解除されてしまったが、
コイツに対してインターバルなしの『移植』ができるかどうか確かめておきたい。

      チラッ

行動の直前、一瞬だけサトリに視線を送る。
ギボスの注意が僅かでも夢見ヶ崎に向けば、サトリが動ける。
サトリの『10cc』は、まだ能力を知られていない。
あの『疲労させる』能力なら、ギボスの余力を削り切れるはず。
そういう意図を込めたアイコンタクトだ。

289夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/08(土) 00:22:47
>>288

ギボスの攻撃が横方向なら素早く身を屈めて避ける。
縦方向なら横に跳んで回避したい。
いずれにしても回避が最優先で、余裕があれば直後に『聴覚移植』を行う。

290天雨 サトリ『10cc』:2018/12/08(土) 21:39:42
>>288(GM)
>>289(夢見ヶ崎)

「…………アオキさん、扉の近くへ。
 私達で必ずこの男を押し留めますわ」

自分が『10cc』に目覚めてから、その使い道は日夜考えてきた。

           スッ

如雨露を構える。
水をかけるため、それだけではない。

「『剣士』であり、なにかを『斬る』ことで発動する能力。
 それが貴方の敗因……『多勢に無勢』の時点で勝敗は決していた」

ギボスの位置は夢見ヶ崎と自分の間であり、
夢見ヶ崎と自分を同時には攻撃できない。
そして、彼女は自分より攻撃に向いたスタンドを持つ。

               ダンッ

アオキの状態から察するに、おそらくは斬られて出る血も『幻』だ。
当然大人しく斬られるつもりは無いが、その事実は脚を動かしてくれる。

「『10cc』」

「決して人を傷つけるための力では無いけれど……
 人ならざる貴方には、躊躇せず……振るえましてよ」

夢見ヶ崎のアイコンタクトに合わせ、踏み込み、構えた如雨露をギボスの頭に振るう。
振るう軌道は、水を撒き散らし彼に浴びせるだろう。そして鉄の打撃を見舞うだろう。

これの目的は2つある。
1つはシンプルに、強烈な一撃で行動力を刈り取ること。
もう1つは……水が掛かった段階で、ギボスは確実に攻撃に気付くだろう。
頭に正体不明の能力を浴び、背後から鈍器を振るわれ、前方からは敵が迫り、
さらに未知のスタンド使いがそれに随行している焦燥で、『処理能力』を削る事だ。

当てることが仮に叶わなくても、焦りと恐怖で力を奪う。
それは奇しくも、このスタンドが生み出す状況の『意趣返し』になる。

291『ペイズリー・ハウス』:2018/12/09(日) 18:19:21
>>288-290(ALL)

夢見ヶ崎は駆け、そして天雨は如雨露を構える。
アオキの影へ瞬間転移したのだろうことに気付いたカンナとまつりも
廊下へと返答しながら飛び出してくる。黒い球体は物理法則を無視しつつ
開いてる入口を無視して通路に面する壁から通過するのが見える。
 今の立ち位置からして

□□□□□□
□▼□□夢□   ←のような状態で、▼=ギボス
□サ□□□□

になっている。ギボスは微かに怒りと笑いと言う相反する感情を
混ぜた複雑な笑みを見せつつ呟く。

「本当 苛つく奴等だ……くそっ あんまり『切り札』は使いたく
なかったんだよ。わかるか? 奥の手って言うのは絶体絶命と
自分から曝け出してるようなもんだからな。そう言うのは弱者の力だ」

 「俺が『剣士』だって言ったな? ははは……違う 
俺は『戦士』だ。どのような手段を使おうとエクリプスが栄光を
築く為ならな、俺は幾らでもこの命を差し出そう ――『ブラック・ムーン』」

  そう、『ギボス』は『何もない空間』。その右手に提げた黒刀を
水平に微かに振って虚空に僅かに刃の先端を振るようにする。

天雨の如雨露から雫が敵の頭から肩に降りかかる。芽が咲き乱れ
夢見ヶ崎の『ドクター・ブラインド』が直ぐにメスを振りかざす事が出来る。
 にも関わらず『ギボス』は疲労の脂汗を流しつつも、未だ勝利を捨ててない
目に強い光を伴わせ、せせら笑いと共に告げる。


 「――さて? 対処方法を考えてみろよ」

敵のスタンド『ブラック・ムーン』
ブザーの音を吸引して、その音を貯め込み貯蓄して音波攻撃が出来た。

……なら、何もない空間へ振ればどうなる?

292夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/09(日) 21:46:50
>>290
>>291

「――カンナ、そこでストップ」

   スッ

片手を伸ばして、こちらへ駆けてくるカンナを静止させる。
自分の2mほど後方で待機させておきたい。
危険だからというのもあるが、次に行う攻撃のためでもある。

     「『命を差し出す』?それは違うね」

  「そういう時は『命を差し出した』って言わなきゃ」

   「死んだ人間に『命』なんてないんだから」

     「――だよねえ??サトリちゃん」

『ドクター・ブラインド』を自分の正面に立たせる。
その後ろでハンカチと小瓶を取り出し、レモン汁でハンカチ全体を湿らせる。
ギボスに悟られないように行いたいが、気付かれても別に構わない。

    「奥の手があるなら、やってみせなよ。
     『見せないまま終わり』なんてみっともないからさ」

   「やることやって、悔いが残らないように『成仏』しな」

   「もっとも、アンタの残り少なくなった寿命も、
    『10cc』の力で底を突きかけてるところだろうけど」

      「――ね、サトリちゃん」

既に『10cc』の花が芽吹こうとしている。
ギボスが自由に振舞える時間は少ないはずだ。
必ず終わらせる。

 「この映画は『ハートフルコメディ』――
  アンタみたいに『教育に良くないヤツ』の名前は、
  キャスティングリストのどこにも載ってない」

      「――だよね、サトリちゃん」

『ドクター・ブラインド』は『存在しない視覚』を移植することで、
対象から『視覚』を消す。
『何も存在しない空間』を斬るという行為が、それと似通っているとしたら。
あの黒刀には『無』が蓄積されているとは考えられないだろうか。

この状況において、ギボスの狙いは、くぬぎの確保だ。
ここにいるスタンド使い全員を相手にしてしていては、それは不可能だろう。
おそらく、自分達よりも先にくぬぎの身柄を手中に収めようとしている。

主に意識を向けるのは、扉の方向だ。
くぬぎの居場所は知らないが、サトリとアオキがいたことから考えると、
そこの扉の奥にいる可能性は高いと判断する。
ゆえに、そちらの方向にギボスが向かうことを警戒する。

逆に言えば、次にギボスが向かう方向に、くぬぎがいると考えられる。
ギボスがくぬぎの位置を知っているかは不明だが、闇雲ではあるまい。
少なくとも、検討はつけているのではないだろうか。

293天雨 サトリ『10cc』:2018/12/09(日) 22:38:12
>>291(GM)
>>292(夢見ヶ崎)

「命は、一度賭けて負けたのでしょう?
 今のそれは他人に借りたコインでしかない。
 羽より軽いベットで、逆転勝利は叶いませんわ」

空気を貯蓄して空気の爆発でも起こすか、
空間そのものを貯蓄して空間移動でもするのか。
無を貯蓄することで無をバラまくことが出来るのか。
空気中の水分? ほこり? 静電気? 光? 酸素?
何も斬っていないなら『何も起きない』かもしれない。

ハッキリ言うと…………全く予想はつかないが、
ギボスしか答えを知らないクイズに付き合う気はない。

何が正解でも、あの音より強大な一撃は、
自分のスタンド・この位置からでは防げまい。
今度はスタンドを解除して守りに徹するわけにもいかない。
避ければアオキやくぬぎに被害が及ぶ可能性は高いだろう。

ならば――――『振らせなければいい』。

「そう――――明日美さんの言う通りですわ」

頭に振り下ろした如雨露は幸い、
まだ敵に命中はしていなかったようだ。
なら勢いのまま軌道を曲げ、剣を持つ側の肩を狙う。

既に頭に水がかかる程度に振り下ろされている。
一呼吸も要さず、そのまま打ち抜く事も出来るはず。

「貴方は所詮『前作』のやられ役に過ぎない。
 今日ここにいる事、それ自体が間違っている」

             「場違いですのよッ!!」

自分の位置取りはアオキとギボスの間。
この状態から下手に逃げても遅いだろうし、
ガード出来るような性質の攻撃かも不明だ。

ゆえに、『既に開始し当たる寸前であろう攻撃』を素直に続け、
予備動作を終えたばかりの『今から来るであろう攻撃』を潰す。

(もし失敗したら――――明日美さん、任せますわよ…………!!)

294夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/10(月) 17:47:16
>>292
近付きすぎないように注意し、まだ相手との距離を保っておく。
既に距離が近い場合は、少し後退して離れたい。

295『ペイズリー・ハウス』:2018/12/10(月) 17:50:21
>>292-293(ALL)

天雨は、相手の能力発動を潰えさせようと如雨露を叩きつける。
夢見ヶ崎は、ギボスが能力発動後に移動する事を警戒して一端立ち止まる。
なお 『同移植』は出来そうだ。一応同じ対象だが、夢見ヶ崎から受けた
ダメージが表皮部分に少ない事も含め、ある種のリセット機能のような
ものが付いてるのだろう。能力の行使は何時でも行ける。

 ガツンッ と金属が体に当たる音が通路に響く。天雨は手応えを
感じ、ギボスも痛みからか顔を歪めるが……『笑っている』

 「――受けろ 黒き月が織りなす真の力を」

「さっきも、お前達は見たよな? ブザーが『ブラック・ムーン』に
触れて、音が消えたのを。ある程度予想してる通りさ
俺が認識する、物理でないものの確実に存在するものは吸引して蓄積
そして、刀の先端に指向性をもたせ発射出来る。
 ならば……ただの『空気』を吸わせれば……その周囲はどうなる?」


      ギュ      


  ゴ!!!!   キュォオオオオッッッッッ!!!


 「――く っ   は  はははははは!!!」

 なんと!

『ブラック・ムーン』が刻んだと思える部分を中心として周囲の空気が
吸い込まれ、乱気流を通路全体に引き起こす。スタンドを装備しなくては
いけないギボスが一番踏ん張りがきかず、その中心の空気の渦へ飲まれて
体がキリモミ状態へと移動しようとするが。もっとも不味いのは『天雨』
そして、背後に控えてた『アオキ』だろう。一番間合いの近くにいた
貴方たちも、風の渦の中に引っ張られる。
 『ブラック・ムーン』の空気の蓄積がどの程度で終了するのか不明なものの
吸引時点の竜巻のような状態な中心に生身で晒されれば、それは大気で
出来た蟻地獄だ。受け身もとれず地面に墜落すれば大ダメージに繋がる。

夢見ヶ崎は、少し離れた場所にいるが。それでも急激な風の引力を
体で受ける。通路脇でヴァロッテの椅子に縛られてた偽ヤジも、余波で
椅子ごと体が『ブラック・ムーン』の中へと入ろうとする。

ギボス「これが           俺の切り札 
   『黒き月の呼吸(ブラック・ムーン・アナプノエ)』だッッ!!

 全てが荒れ狂いし風の裁きを受ける! 貴様ら全員が重傷負った瞬間
装填された風の砲丸で纏めて仕留めるぜ! 」

 ギボスは、宙に逆立ち状態になりつつ勝利を織った叫びを上げる。

凄まじい力だ。状況は中々芳しくない

天雨とサトリは、体勢が暴風により崩れつつもギボスに限界まで手を伸ばせば
触れられる距離にいる。

夢見ヶ崎は2〜3mほど距離があり、通路横に偽ヤジと椅子
それより背後2m程で反射的に地面に這いつくばって『ブラック・ムーン』の
必殺技から逃れようとするカンナが。
 そして扉に齧りついて必死に自分は吸い込まれるのを阻止してる
まつりが居て。状況は確かに芳しくないが、だが未だ望みはある筈だ。

考えようによっては、誰も犠牲を払わず一瞬で『ブラック・ムーン』を
鎮圧する事だって出来るかも?

296夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/11(火) 00:56:04
>>293
>>295

         「――……ッ!!」

『ドクター・ブラインド』――
もう一人の自分の存在に気付いてから、この力を使う機会は何度かあった。
しかし、だからといって豊富な経験があるわけではない。
おそらくは、生前のギボスの方が多くの修羅場を潜っていただろう。

だが、そんな自分でも積み重ねてきたものはある。
その中で学んだのは、どんな時でも冷静でいなければならないということ。
スタンドの強さは精神の強さ――
本体の動揺は、スタンドにダイレクトに伝わってしまうのだから。

「……全然大したことないね。
 こんな『そよ風』で私達全員を破ろうだなんて本気で思ってるの?」

「ああ――『だから』負けたんだ」

だから、ギボスの宣言も平然と受け流す。
心の中に生じた動揺も、決して表には出さない。
ここで焦ってはいけない。
この攻撃はギボス自身にとっても、かなり無茶なものであるはず。
先程の音波攻撃を見ても、その持続時間は短いと考えていい。

「そして、アンタは『また』負ける」

           バッ

その場で姿勢を低くして風を受ける面積を減らし、風圧を堪える。
強烈ではあるが、瞬時に吹き飛ばされるレベルではない。
ここは、ひとまず耐え切る。

「カンナ、何とか頑張って!!カンナは強い子――
 こんな『扇風機』なんかに負けない子だ!!」

用意した策は、今の状況では使えない。
だから、今は使うことを諦める。
策を準備することは確かに大事だが、
それが使えなくなったと判断した時点で潔く策を捨てることも同じくらい重要だ。
しかし、まだ策を完全には捨てていない。
今は使えないが、風が止めば使える。
その時が来た時のため、カンナには今の位置で耐えてもらわなくてはいけない。
ギボスと自分とカンナが直線上に並んでいることが必要なのだ。

(でも――その必要もなくなるかもね)

最初にギボスと対峙した時のことを思い出す。
あの時(>>272)、自分はこう考えていた。

  >器具型のスタンド――つまり、『サバジオス』の『能力対象』。
  >アオキにあの刀を握らせれば、支配権をアオキに移せるかもしれない。

                    ――と。

「アオキ、怖いのは分かる。私だって怖いよ。
 ほら、もう私のすぐ近くまで『アレ』が来てるんだもん。
 また『アレ』に包まれることなんて考えたくもない」

自分の身体が『闇の球体』に飲み込まれるまで、持って残り十数秒。
正面にギボスがいる以上、挟み撃ちにされているようなものだ。
逃げ道はない。

「でも、アオキだけに怖い思いはさせない。
 『アレ』は私が引き受ける。まだ怖いけど、アイツに皆の邪魔はさせない。
 『アレ』は私が生み出したものだから」

『闇の球体』は、自分の恐怖が生み出したものだ。
だから、それを食らうのは自分だけでいい。
『ハッピーエンド』を思えば、何てことないくらい『軽いリスク』だ。

   「――――アオキ!!!!『サバジオス』だ!!!!
    サトリちゃん……『サバジオス』なら……!!!!」

           スウゥッ……
                    パッ

ギボスの近くにいるアオキと、彼女の近くにいるサトリに呼びかける。
同時に、『ドクター』にハンカチの両端を握らせて大きく広げ、
それをギボスの顔がある方向へ向けて手を離す。
ハンカチは風に乗ってギボスめがけて飛んでいってくれるだろう。
そして、事前に湿らせたハンカチが顔に張り付けば視界を封じられるはず。
成功すれば、多少の時間稼ぎにはなる。
また、これが当たれば再びレモン汁が付着する。
それによって、もう一度『マーキング』を施しておこうという意図もある。

297天雨 サトリ『10cc』:2018/12/11(火) 04:51:28
>>295(GM)
>>296(夢見ヶ崎)

『サバジオス』で『ブラック・ムーン』に触れられる。
この距離、そして誰よりバランスを失ったギボス。
もし『サバジオス』の本体が自分なら、それが出来る。

(アオキさんに出来るかは……分からない。
 本当はそんなこと、させるべきじゃあない。
 傷に向き合うのは必要だけれど、荒療治が過ぎる)

          (けれど)

アオキにも、それをしてもらいたい。
しなければ余計に危険だからだ。
風を無限に吸えるとは思えないが、
持ちこたえ続けるには流石に限度がある。

安全圏にいても良いならいさせてやりたい。
だが、ここは既に危険域に突入している。
ならば『危険』を切り開く意志こそ、安全を呼ぶ。

「――――アオキさんッ」

            ヒュンッ

「貴女なら出来るなどと、軽率には言いませんわ……
 けれど、貴女の『サバジオス』が今、誰より的確な仕事が出来るッ」

          「私は私の仕事をする」

               ブンブンブンブンッ!!!

  「明日美さんは明日美さんの」

         「貴女は傷つかない事が仕事ッ!
          だけど、それに一番近い道は、
          手を伸ばして――――奪い取る事ッ!!」

「活路は私達で拓きますわッ!
 私達だけでも、きっとこの男を止めてみせましょう!
 けれど、貴女も乗ってくれるなら――――『手を伸ばして』!!」

サトリ自身は如雨露を振り回し、大量の水を撒き散らす。
これは全て風に乗り、ギボスへと殺到することになる。
自分達も巻き込まれるかもしれないが任意解除できる。
なにより、自分とアオキだけが――――この水の全てを知っている。

ギボスは知らない。
『10cc』の水の性質を。
付着した自ら生まれる草の意味を。
仮に歴戦のスタンド使いなら、それを僅かでも警戒するはず。

水で視界を潰し――――そして得体の知れない攻撃への警戒で、
もしアオキが手を伸ばしてくれるなら、それを邪魔されないようにする。
そしてアオキなら……手を伸ばす先がどこであるかは、頭では分かっているはず。

                 ・・・あとは心だけだ。彼女の心を信じる。剣を取る心を。

298『ペイズリー・ハウス』:2018/12/11(火) 22:15:31
>>296-297(ALL)

 (俺は大ダメージを受ける。だが、このガキ共だって同じだ!
ブラック・ムーン・アナプノエに晒されれば、その風の中心へと
全て引き込まれ、最終的に受け身を取る事が出来ず地面に墜落する。
続行不可能なダメージを受けても、俺が俺自身のトラウマの主『アオキ』が
意識継続すれば、また行動継続が可能だ!)

『ギボス』は、自分自身が くぬぎの影として動いてる。アオキのトラウマ
によって産まれた事は自覚してた。トラウマになり得る恐怖の影法師
時に心の闇は只のスタンド能力以上の力を持つ事もある。
 この心の影を産んで持ち主以外は、その安全圏から排除すると言う力。
その持ち主を害する能力から逸脱した異常と言える行動。エクリプスへの狂信

乱気流に体が宙に浮かび、黒き穴に何もかもが引きずり込まれようとする。
人が人として生きるのに欠かせない空気 未来への希望すらも巻き込み。

だが、闇(ギボス)には理解出来ない事がある。光にしか分らない可能性がある

  ――――アオキ!!!!『サバジオス』だ!
       貴女も乗ってくれるなら――――『手を伸ばして』!

アオキ「……わ   たしは    私は!!

未だに そうさ あんた(ギボス)が怖い。縮こまって ついさっきまで
何も出来ずにいた。私より小さい、あの子達や 友達だって思ってる
二人に迷惑かけっばなしで  ――でもっっ!!!」

  「皆がくれた 与えてくれた 教えてくれたものは私の胸の中にある!
受けた時間の短さや 年齢の違いとか関係ないんだ!
 私はあんた(過去の闇)なんかに負けない!! 
       私は・・・私は光(未来)をつかみ取るんだ!!」

          キィィィィンッッ!!!!

アオキは、まず『10CC』に手を伸ばした、それと共に荒れ狂う突風で
今にも天雨の手から離れかけた如雨露は持ち直され、そこから飛び散る
水に更なる不思議な輝きが宿り、その水を受けるギボスの体全身から
生い茂る草花はアオキと天雨に届くほどの長さへと変わる。
 『サバジオス』がなす『10CC』の『可能性の成長』が織りなす力。

 草花を、必死てアオキが掴み強引にギボスを掴み『ブラック・ムーン』を
握ろうとする。だが、相手も素直に応じようとはしない。

 「きさ ま  無駄な抵抗を  す   る」

       ヒュゥゥゥ   バサッ!!

                「な!!!?」

その時、『夢見ヶ崎』のハンカチがギボスの視界を覆う。
 反射的に動きを止める。僅かなタイムラグは、ブラック・ムーンを
強引に出鱈目に振って『サバジオス』の手から逃れようとする機会を失わせる。
 そして、遂に……。

    ガシッ     ――キィィィィンンッッ!!

 「ちく  しょ  
  やめろっ   やめろやめろやめろーーーーーー!!!!」

 風が収束しようとする。アオキの意志で、吹きすさぶ風が
天雨を 夢見ヶ崎の体勢を安全に着陸させるかのように其の場で停滞する
穏やかなものへ代わっていく。ただ、ギボスだけは更に取り巻く風が
暴風と化して無規則にその場で変則的に体がしっちゃかめっちゃかに
回転するのが視認出来る。


「……い け」

無事に地面に足を付いた夢見ヶ崎は、軽く肩を叩かれた。
 見ると、ブラック・ムーンの暴風で椅子からの拘束を逃れた
偽ヤジが立っている! ただ、攻撃や危害を加える様子はなくギボスに
対し止めをさすように示唆しているようだ……一体?

偽ヤジ「……主への 危害を加える発言。危険度を優先……」

どうやら、この自動操縦型の影で出来た産物も。ギボスの主人に
危害を加えようとする発言を聞き取って、行動指針を変更したようだ。
闇の球体も、この分なら偽ヤジが制止してくれるかも知れない。

299<削除>:<削除>
<削除>

300<削除>:<削除>
<削除>

301夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/12(水) 07:57:17
>>297
>>298

「…………どーも」

思いがけず偽ヤジが告げた言葉に対し、微妙な表情を浮かべて返答する。
『危険度を優先』ということは、『ギボス』が済んだら次は『ウチら』だろう。
今すぐ襲われるという状況ではなくなったらしいが、まだ安心はできない。

「ほら、あっち行ってな」

       シッシッ

軽く片手を振って、間近に迫る『闇の球体』を追い払う。
さっきまでなら何の意味もないが、今なら止まってくれるだろう。
覚悟をしていたとはいえ、接触を避けられるなら避けておきたい相手だ。

         「――ありがとう」

    「アオキのお陰で、みんな助かった」

         「――――ね?」

アオキに笑いかけ、まつりとカンナの方を振り返って言葉を掛ける。
そして、再び正面に向き直る。
視線の先にいるのは、当然『ギボス』だ。

「あ〜〜〜、そうそう――」

「まだ『アンタ』がいたんだっけ」

どうやら用意した作戦を使う必要はなくなった。
しかし、せっかくカンナを呼んでおいたのだ。
何もさせないというのも忍びないので、ちょっとだけ活躍してもらおう。

「カンナ、そのまま真っ直ぐ走って『ジャンプ』してくれる?
 アイツの上から頭でも踏んづけてやってよ。私が『トランポリン』になる」

「『カンナ』と『アルカラ』の『コンビネーションプレイ』を見せてやろう。
 ここが『アリーナ』じゃないのが残念だけど」

そう言って、カンナに自分の背中を踏ませるために少し姿勢を低くする。

まず自分がカンナの『踏み台』になり、『ギボス』の頭上から奇襲を仕掛ける。
上方向に注意を向かせた隙に、手元の小瓶を『ギボス』の足元に転がす。
それを踏ませて体勢を崩させ、カンナの攻撃に合わせて『ドクター』で突っ込む。
そんな感じの作戦を考えていたのだ。

       「さて、と――――」

         スタ 
              スタ

カンナが『ギボス』の頭を踏んづけている間に、『ギボス』に歩いて近付いていく。
とばっちりを食うといけないので、カンナには横に退いておいてもらおう。
『最後の仕上げ』をしなくちゃいけない。

「もう一度だけ言ってあげるよ」

「『過去の影』が『未来の光』を遮れるなんて絶対に有り得ない」

「誰かを傷つけようとするヤツは、この場所には必要ないってこと。
 今のアンタの姿は『コメディ』だけどさ」

「それに、『ハートフル』なラストは『ハッピーエンド』じゃなきゃ――ね」

『ギボス』に対して、『ドクター・ブラインド』を構えさせる。
そして、サトリに視線を向ける。
ここに来てから何度も行っているアイコンタクト。
そこに込められた意味は、これから『最後の仕上げ』に入るということ。
静かに呼吸を整え、前を見据える。

302夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/12(水) 08:15:30
>>301

         《 L(エル) 》
                   ドシュッ――

『ドクター・ブラインド』が爪を振るい、『ギボス』に『視覚移植』を行う。
それによって『ギボス』は『視力』を奪われ、『ギボスの世界』は『闇』に閉ざされる。
同時に起こるのは、『もう一つの変化』。

             ――スウゥッ……

『ドクター・ブラインド』の閉ざされた両眼が開き、盲目のスタンドに『光』が宿る。
『視力』を得た両眼が、『ギボス』の姿を正面から捉える。
今、『ドクター・ブラインド』は『闇の世界』から『光の世界』に辿り着いた――。


 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》
 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》
 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》
 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》
 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》
 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》
 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》
 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》
 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》
 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》 《L(エル)》

 ズバババババババババババババババババババババババババ
   ババババババババババババババババババババババババババ
    ババババババババババババババババババババババババババ
     ババババババババババババババババババババババババババ
      ババババババババババババババババババババババババッ!!!!

   《 L(エル) 》
           《 I(アイ) 》
                  《 G(ジー) 》
                          《 H(エイチ) 》
                                   《 T(ティー) 》
 シュバババババババ
              バババババババ
                        ァァァァァ――――z____ッ!!!!


全身全霊の力を込めた『ドクター・ブラインド』の『爪ラッシュ』――
『名医が執刀する高度な外科手術』を思わせる速度と精度で、
『闇の世界』に堕ちた『ギボス』の全身をズタズタに切り刻むッ!!
さっきは途中で逃げられたけど、もう『次』はない。
完全に決着をつけ、この『悪夢』を終わらせる!!

303天雨 サトリ『10cc』:2018/12/12(水) 22:29:08
>>298(GM)
>>301-302(夢見ヶ崎)

「お手柄ですわよ……アオキさん。
 私の『友』を称するにふさわしい、
 いえ、むしろ『理想的』と言えるでしょう」

        「貴女を誇りに思いますわ。
         貴女の『未来』はきっと明るい」

(『サバジオス』……戦術に取り入れれば、
 これ程の効果を発揮するだなんて。
 私の想像以上――――まさしく『女王』)

アオキのスタンドに。
勇気ある行動に敬意を表する。

万が一を考え、彼女は自分の後ろに下がらせよう。
ギボスとの決着は『今』だろうが、悪あがきは考慮する。

「――――もうお分かりでしょう?
 貴方のようなヴィランの末路は一つ。
 『主演』達の光を引き立たせる『やられ役』ッ」

       「そして、今日の主演は、
        アオキさんと……もう一人」

地に伏す事になる敵を見下ろす。
『10cc』は言わば監督者の力。

現場を〆るのは――――我らが『アリス』。

「――――さあ、やっておしまいなさい! 明日美さん!!」

如雨露の水で彼女の射線を遮るのも悪い。
既に十分すぎるほど浴びせているし、
これ以上は流石に『蛇足』というものだ。
とどめは彼女に任せてしまえば、問題ないだろう。

自分はポケットからハンカチか何かを出して、
そこに水を掛けておく。『実』をいくつか作り出し、
夢見ヶ崎と子供たちのために体力回復の準備をしておく。

         ・・・それが『上に立つ者』の俯瞰的な行動だ!

304『ペイズリー・ハウス』:2018/12/13(木) 18:52:30
>>302-303(ALL)

まつり「ちょっと ちょっと、お待ちくださいな。カンナさんばかり
最後に良いところをもっていくのは、ずるくてはなくて?」

カンナ「おー、まつり。なら……
とらいあんぐるふぉーめーしょんアタックだ!」

まつり「ですわ!!」

 まつり「ヴァロッテ!」 カンナ「スティール・パンサー!」

     夢見ヶ崎「ドクター・ブラインド!!!」

カンナ「ちぇぇぇすとぉぉっ!!」 ドゴッ!!

まつり「ヴァロッテ ダブル スタンプッ!」  ゴスンッ!!


まずカンナがスティール・パンサー込みで、夢見ヶ崎の言われた通り
背中から肩にかけ、跳躍台にタタッとギボスの頭上をとると、暴風の
台風の目の中を突っ切り、思いっきり踵落としを喰らわせる。
 更に、地面に撃墜して勢いのままバウンドしたギボスを、まつりが
操作権を戻したパイプ椅子の二脚で体当たりさせ挟み込む。
 そして……。

 LLLLLLLLLLLLL!!!!

 L I G H T!!!! 
               ズババババババッッ!!!

ドクター・ブラインドのラッシュが決まる。ほぼオーバーキルと言って
良いダメージだ。もう、ギボスが動く事はできない。

          『……く  くく』

    『……せい  ぜい、今は勝った気で  い  ろ』

       『弓』     『そう 弓だ……』

   『それが在る限り  継承者が生きてる限り……』

     『おれ  たちは……エクリプスは……滅び……な』


           ……シュゥゥゥゥ…………


                     〜〜〜♫


カンナ「……あれ? ピアノが鳴ってる」

まつり「……きらきら星ですわ、この音色は」


ギボスの捨て台詞、天雨の『10CC』で全員がある程度の精神的疲労を
回復して、偽ヤジや闇の球体は停止してたが再起動しそうな気配になった時。


ピアノのある部屋から『きらきら星』が鳴り始めた……。ドアは開かない
だが、その前に立つと声が聞こえる。

?「あはは  合言葉をどうぞ」


    ゴゴゴゴゴゴゴ…… 

誰かがいるようだ。

305夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/13(木) 23:28:00
>>303
>>304

           「『それだけ』でいいの?」

            「もっとほざけば?」

     「今、アンタにできるのは『それだけ』なんだから」

たとえ人間のような姿をしていようと、影は影でしかない。
CGがどれだけリアルになったとしても、CGは所詮CGに過ぎない。
それと同じように、影が影以上の存在になれることなど有り得ない。
もし、ここでギボスが勝利を手にしていたとしても、
その勝利には何の意味もなかっただろう。
ただ自分の哀れさが際立つだけの空しい勝利だ。

       「そして、もう『それ』すらできなくなる」

          「アンタには『何も』できない」

         「『感じること』も『考えること』も――」

          「――『存在すること』も」

『ギボス(過去の影)』の消滅を見届け、背を向ける。
『過去』は『過去』。
自分達は、『未来』に向かわねばならない。

「お〜〜〜サトリちゃん、さっすが〜〜〜!!
 みんな、キチンとおれいをいおう!!おてほんをみせるからねー。
 『サトリちゃんさん、ありがとう!!』
 はい!!『サトリちゃんさん、ありがとう!!』」

サトリから『実』をもらって、体力を回復しよう。
さすがに少し疲れた。
そういえば、まだ夕食も食べてない。

「――アイツにとっても『ハッピーエンド』だよね〜〜〜」

「これ、いちおう『ファミリーむけ』さくひんだし」

サトリの横に立ち、小さく声をかける。

偽りの勝利を得たところで、ギボスの運命は変わりはしない。
元々、今夜こうして出てきてしまったことが、そもそもの間違い。
本来あるべき場所に戻り、二度と姿を現さないこと。
それが、ギボスにとっての『ハッピーエンド』であり、
だからこそ今夜の敗北は彼の『ハッピーエンド』なのだと思う。

「アオキ、まつりちゃん、カンナ――
 さんにんは、ちょっとうしろのほうにいてくれる??」

「『キョウイクジョウよくないシーン』がはいると、
 『ネンレイシテイ』がついちゃうから」

「『ファミリーむけさくひん』だし」

三人を室内に入らせないように下がらせてから、扉から少しズレた位置に立つ。
そして、無言のままサトリに目配せを送る。
『扉を開ける役目を頼みたい』という意味だ。

       「 『エアリー・フェアリー・ナンセンス』 」

サトリが扉を開ける前に、『コーヒーにミルクを入れる程度の気軽さ』で口を開く。
別に『意味はない』。
ただ『言ってみただけ』だ。

306天雨 サトリ『10cc』:2018/12/14(金) 22:59:28
>>304(GM)
>>305(夢見ヶ崎)

「そういう思わせぶりな捨てセリフは、
 映画の中だけにしておきなさい。
 ここは現実――――虚構は貴方だけ」

              「二度滅びなさい」

弓、継承者、それが何を意味するかは知らないが、
この場でこの仕事に関わらないのであれば、
あとでイサゴにでも報告しておけばそれでよかろう。

「呼ぶなら『ちゃん』か『さん』どちらかになさいまし!
 まったく『さかなクン』さんじゃあないのだから……」

        「……ええ」

「今夜は『蛇足』でしょうもの。あの男にとっても」

恐らく、アオキの負傷を考えるに――――
ギボスの行動は、『結果』を生めない状態だったのだろう。
でなくとも、くぬぎのいるこの邸宅からは出られなかったろう。

(あのギボスの写真を考えるに、
 それを仕組んだ誰かがいる。
 あくまで、ギボスは『傀儡』だった)

ある意味では哀れな人形。同情はしないが。

目くばせを受け、前に出る。
扉に向かい……

「――――合言葉?」

(…………合言葉???)

ともかく、問題は目の前に浮上してきた『合言葉』とやらの方だ。
それらしい言葉があっただろうか? どこかで聞いていただろうか。

「まさか『開けゴマ』――――というわけでもないでしょう?」

(まずいですわ。記憶から抜け落ちているのか、発想が違うのかしら……)

307『ペイズリー・ハウス』:2018/12/15(土) 18:43:54
>>305-306(ALL)

>エアリー・フェアリー・ナンセンス

>開けゴマ

貴方たちは、一先ず廊下の中央部分に三人を待機させる。まだ敵がいる
可能性も考えられる。アオキも了承して移動する。

 〜〜♫    ガラッ……

きらきら星の旋律が続く中、扉は開く状態になった。

  〜〜〜♪

『きらきら星』が唐突に『A Heroe's Life』の曲調に移った。

「あはは 私も好きですよ。エアリー・フェアリー・ナンセンス
『開けゴマ』 あはは、古典的ですがソレでも良いですよ。
でも、宜しければ。この子がブランコで歌ってた一節を思い出して
くれたら満点でしたね。まぁ、戯言ですが あははは」

グランドピアノを、一人の女が弾いている。殆ど色が無い真っ黒な
長髪は風もないのに僅かに宙に浮いて靡き、ラメスプレーでも吹き付けた
ように、宇宙の星空のように輝いている。
 台風は、激闘の最中で過ぎてたのか。もう雨音はしなくなっている。

「夢見ヶ崎さんは、お久しぶりですと 告げておきますよ。そちらの方は
始めてお目にかかりますね。まぁ、肩の力は抜いて構いませんよ。
この子も眠ってるだけです、この曲が終わったら目覚めますから」

謎の女の腰掛ける椅子の傍らで、毛布を纏って眠る『くぬぎ』がいる。
頭には、僅かに輝く『スタンド枕』らしきものが目立っていた。

「物語の賓客である貴方たちに、二言 三言だけ告げようと思いましてね。
今日の嵐のように、これから先は激しい時流になるかと思いまして。
 その荒波の中を船で漕ぐか、それとも防波堤で見るだけに留まるか。
どちらであっても、幸運をと。まぁ、人生の暇人からのご忠告をね」

まったくもって戯言ですが、と軽やかに女は笑っている。
 伴奏は、もうそろそろ終了しそうだ。
謎の女の言葉が本当なら、くぬぎもそろそろ目覚める。この嵐の一夜の
騒動は終わりになるのだろう。

308夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/15(土) 22:59:47
>>306
>>307

「サトリちゃん――『コイツ』しってる??わたしはしらない」

「ちなみに、さっきいったのは『アパレルブランド』のナマエか
 『コスメティックメーカー』のナマエか『コーヒーショップ』のナマエかなんか」

「ところで、おおどおりに『花時計』っていう『ケーキやさん』があるんだよ。
 そこの『マスカルポーネ・ティラミス』がオススメ。あと、『彩りフルーツゼリー』も。
 イートインがあるから、こんどふたりでいかない??」

世間話をするような何気ない調子で、隣に立つサトリに話しかける。
同時に女とくぬぎの姿を確認し――
おもむろに『サングラス』を外して胸元に引っ掛ける。
それから、事前に見た位置と寝息を辿って、くぬぎの所まで歩いていく。
当然『視力』を失うことになるが、この行動には意味がある。
あくまで個人的な意味であり、客観的には大したものではない。
その歩みは見えている時と何ら変わらない。
見えない状態で歩くことは慣れているし、今は『ドクター・ブラインド』も傍らにいる。

「――――…………」

くぬぎの所まで近付けたら、彼女を抱きかかえて入り口まで引き返すつもりだ。
まだ彼女は起きない方がいい。
くぬぎが目覚めるのは『全て』が終わってからではなくては、
後味を悪くする以外に何の益もない『不要な記憶』が残ってしまう。
今は、まだ『全て』は終わっていない。
この得体の知れない女が居座っているのだから。

309天雨 サトリ『10cc』:2018/12/16(日) 03:18:00
>>307(GM)
>>308(夢見ヶ崎)

「きらきら星――――いえ、『きらきらお目め、きらきら光る髪の人』」

「それが貴女だと言うのかしら?」

そういえば――――歌っていた。謎めいた歌を。
あれは実はきらきら星で、ひいては――――この女。
くぬぎの関係者であろう、この女を歌っていたのか。

(…………ずっと見ていた、ということですの?
 なぜわざわざ? くぬぎさんを見守っている存在?
 突然出て来て試すような真似……あまり気に食わないけれど、
 『挑む』べき相手ではないのは……言うまでもない、ですわね)

超然としたものを感じる女だが、不審者であり、
挨拶もないあたり『常識』の世界の人間ではないだろう。
それでも話は通じそうな相手だ。話で済ますに越した事はない。

「――――私も存じませんわ。
 こういうスピリチュアルな方は人脈に乏しいんですの」

夢見ヶ崎と相手の言動は食い違っているが、そこは追及しない。

「フルーツゼリーと聞けば、黙ってはいられませんわね。
 よろしくてよ! この仕事が終わったら同席させていただきましょう」
 
            「…………それで? 『忠告』とは?」

くぬぎの以前からの知り合いらしき人物とはいえ、いやだからこそ、
はっきりいうと限りなく『怪しい』が……言葉に『意味』はあるだろう。

耳を塞いで逆上される、または情報を逃すよりは、一応聞いておくことにする。
一貫して言葉に反応しない方向を選んだ夢見ヶ崎の『逆張り』で、状況を補強する。

310『ペイズリー・ハウス』:2018/12/16(日) 17:30:18
>>308-309(ALL)

>『コイツ』しってる?
「あはは そう、露骨に赤の他人だと言う対応をされるも傷つくんですけどね
ああ なんて事でしょう 悲しくて倒れそうです」

>それが貴女だと言うのかしら?
「あはは つい今しがた言いましたが、別にとって食おうって訳じゃない
ですし、どうぞ気を楽に。ま、私が影で出来てるが それとも実体がある
得体の知れない産物かどうかなんて、明日に世界の裏側で恵まれぬ人々が
一喜一憂するぐらい、とるに足らない事ですよ 貴方」

〜〜♪
 二人の異なる対応にも、特にどちらの発言で気分を極端に害したり
快く受け取るような事は無さそうだ。ピアノの曲調は終わりに差し掛かっている。

「『忠告』になるかどうか知りませんがね。まぁ、大雑把に言えば
そう遠くない昔で『エクリプス』は瓦解する前に、スタンドを発現できる
『矢』と『弓』の情報を持っていた。
 そして、その『弓』の真の能力を解放して使用出来れば世界を手中に
収められると考えてる。まぁ、そんな事を考えてると言う事ですよ」

「あとは、貴方がたの依頼者が答えてくださる筈です。
それでは、御二人とも またご縁があれば お会いしましょう」

    〜〜〜♪
            あははは

曲の終わりと共に、一瞬部屋が停電と化し室内が真っ暗になると同時に。
 音色の余韻と共に、名も知らぬ正体不明の女は笑い声だけ残し消えた。


くぬぎ「……    うん  ……ん」

 カンナ・まつり『くぬぎ(ちゃん/さん)!』

 アオキ「……良かった、くぬぎ」

 目覚めた彼女は、何が起きたのか理解が足らず一瞬当惑した顔をする。

くぬぎ「……ぁ   わ  た し…
また……みんなに 力で 迷惑……」

 だが、誰かが責めずとも子供ならではの鋭さでわかる事もある。
そう、涙目で何やら悟った様子となった。

311夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/16(日) 22:47:14
>>309
>>310

確かに以前、自分は女の姿を見たことがあった。
しかし、素性を一切明かさない相手のことを『知っている』とは表現しない。
前に遭遇したのが『夢の中』であれば、なおさらだ。
だから『知らない』と答えた。
その目的や正体について、自分は何も『知らない』のだから。

「――――…………」

正直言って、あれは全部『ただの夢』だと思っていたのだ。
自分が『おかしな夢』を見ただけに過ぎないと。
だから、ヘンなヤツが出てきてヘンなことが起きても、別にヘンじゃなかった。

「……………………」

でも違った。
夢で見た女が現実に現れて、あの夢が『ただの夢』じゃなかったことが分かった。
だからこそ、この正体不明の女に警戒心を抱いている。

「…………――――」

何より、『見えない者』を弄ぶような態度や振る舞いが好きになれない。
夢見ヶ崎明日美は、本当に感情的になった時、『無口』になる。
ケーキ屋の話とか、今の状況と関係ないような話をした大きな理由は、
気持ちを落ち着けるためだ。

「――ふぅ……」

女の気配が消えた後で、『サングラス』を掛け直す。
これを外した理由は単純。
女が消えそうになかったので、自主的に『視界』から消しただけ。
まぁ、消えたみたいだけど。
だけど、あの神出鬼没さを見ると、また出くわす可能性はあるのかもしれない。

「ユミねぇ。『ユミちゃん』のシンのチカラってなんだろね。
 アレかな、『おりがみアーティスト』のサイノウがあるとか??
 それでセカイをてにいれるって、なんかヘイワてきじゃない??
 セカイじゅうのヒトが、ヒトリいっこずつ『オリヅル』をおって、
 それで『センバヅル』をつくるとか。ね、サトリちゃん」

視界が利かなくなっても、耳は問題なく機能する。
だから話は聞こえていた。
それを信じるかどうかは別として。

「でも、ウチらにはカンケーないハナシだろーけどね〜〜〜。
 『ユミちゃん』についてのハナシがホントだったとしても。
 まぁ、もしホントだったら――ショージキちょっと『みてみたい』けどさ……」

「コレ、イサゴさんにいったほうがイイのかな??
 でも、なんとなく、もうしってそうなきもするけど。
 それに、ジョーホーの『ソース』をきかれたときに、こたえづらいし……。
 ソレかんがえると、やっぱだまっといたほうがイイとおもう??」

「サトリちゃんは『オトナ』だから――まかせる!!」

最終的な決定は、サトリに一任することにした。
こうした判断は、自分よりも彼女の方が向いている。
天雨サトリは、『上に立つ存在』なのだから。

        そして――――。

「ほーら、くぬぎちゃん『みて』。みんなダイジョーブだよ。みえるよね??」

くぬぎの力が騒動を巻き起こしたことは否定しない。
それは事実だ。
事実を捻じ曲げることはしない。
本人に自覚がある以上、事実の捻じ曲げは、却って周囲との溝を深くしてしまう。
それによって一番傷付くのは、他でもないくぬぎだ。

「くぬぎちゃんのコト、ダレもキライになってないよ。
 みんな、くぬぎちゃんのコトがスキだから。ね、みんな??」

だけど、全員がくぬぎを恨んだり嫌っているなどという事実はどこにもないのだ。
それもハッキリさせておかなければいけない。
みんながくぬぎを愛していることを伝える必要がある。
『影』を消し去るのではなく、影に打ち勝つ『光』を持つこと。
くぬぎの将来に大切なのは『それ』だと、自分は思っている。

「――――わたしも、くぬぎちゃんがスキだよ」

         スッ

そっとくぬぎの手を取り、両手で軽く握る。
その時、『ドクター・ブラインド』で、くぬぎに『触覚』を移植する。
もちろん最大限に注意を払い、極めて繊細な手つきで行う。
『触覚』の移植によって、手が触れ合う感覚は普段よりも鮮明に伝わるだろう。
その感覚は、自分が告げた言葉の『裏付け』になってくれるはずだ。

312天雨 サトリ『10cc』:2018/12/16(日) 23:54:01
>>310(GM)
>>311(夢見ヶ崎)

「――――スタンド使いを生む『弓と矢』」

声を出したのは、女が消えてからだ。
どうにも、話し相手とは思えなかった。

「貴女にスタンドを目覚めさせた人間、
 私のスタンドを呼び覚ましたあの女性。
 ――――現にそれが実在するのですから、
 弓と矢とやらが実在してもおかしくはない、ですわね」

人ではなく道具である方が、ある意味納得はいく程だ。

「さて、ね。全人類をスタンド使いにするか、
 逆に自分たち以外をスタンド使いじゃなくするか。
 私達では恐らく、推測してもし切れない事でしょう」

              フ

落ち着いて、笑みを浮かべる。

「ですから分かりそうな人に……つまり。
 イサゴさんには、報告すべきでしょうね。
 ソースを追及された時の事は……
 その時に考えましょう。勿論、主に私がね」

謎の女はともかく、ギボスについては、
くぬぎとアオキが遭遇する度起こり得るリスクだ。
結局、『ギボスの写真』を残した悪意の第三者は、
ここに至るまで特定できていない。黙っておくべきではない。

「子供が人に迷惑をかけてしまうのは『当然』!
 そして、それで嫌ったりしないのは大人として『当然』。
 私達も、貴女ぐらいの頃は周りに迷惑をかけて生きていたのだから」

あえて『スタンド使い』特有のテーマには触れない。
力があるとかないとかではなく、子供に対して接する。
スタンドが全て片付いた今、イサゴの言葉を思い出す。
 
「……けれど、貴女はそれを自覚して『申し訳ない』と思えている。
 それは素晴らしい事ですわ。くぬぎさん、貴女はいい子なんですのね」

『怒る』ことはしても、『嫌う』ことはしない。
アオキやカンナ、まつりにそれを強要はしない。

                     だが――――彼女らも、きっと。

313『ペイズリー・ハウス』:2018/12/18(火) 18:10:29
>>311-312(ALL)

カンナ「うん ちょっとびっくりしたけどな。おこってはいないぞ」

まつり「たまには映画のようにスリルを味わうのも たけとり家の
令嬢の嗜みですわ」

園児二人も、今度の騒動に対し不平や不満はない。

アオキ「……いいんだ。今回の事 逆に良かったかも知れない。
何時までも、昔の事を引き摺ってはいけないって気づけたから。
……私、楽器の件で喧嘩別れになっちゃった子と、もう一度
向き合おうって思うんだ。
 だから、さ。……ありがとう くぬぎ そして、みんなも……」

怒鳴られる覚悟もあった筈の心の影を産む少女は、その言葉に対し
少し硬直してから、またポロポロと涙を流す。
 けど、それは悲しみからではない。未来の光が射しこんだゆえの
熱い涙だから。

その後、少女たちは約束していた花火を台風が過ぎ去り満点の
星空が織りなす空の下で行い 就寝……その後。


― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
翌日  午前、お昼前

    ブロロロロ・・・

カンナ「お? くるまが来た!」

まつり「あっ! こぜにくろうのバスですわっ」

嵐が止み、快晴となった空の下。軽く運動の為に外に出ていた全員だったが
良く周囲が見渡せる土手のほうから大型バスと、数台の車が共に来たのを
確認出来た。

カンナ「あっ うちの車だ」

まつり「くぬぎさんが乗って来た車もありますわ。
知らない方の車もありますけど」

どうやら、『迎え』が来たようだ……。

314夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/18(火) 20:47:38
>>312
>>313

もはや言葉はいらない。
終わったのだ。
ひとまず理想的な形で。

「よし、ハナビのまえにメシくおう!!もうオナカすいちゃってさ!!
 メニューは『トマトとツナのれいせいパスタ』と、
 『セロリとレモンをつかったヨーグルトドリンク』だ!!
 きょうは、わたしがつくるぞ!!」

       そして――――。

「――みよ!!これが『ひぎ・りょうてもち』だ!!」

火花を噴き出す花火を両手に持って、同時に点火する。
しかし、この程度で驚いてはいけない。
まだまだ、こんなもんじゃないぞ!!
                              ク イ ン テ ッ ト
「そして、これがキンダンのワザ『せんこうはなび・ごじゅうそう』だ!!」

五つの線香花火を纏めて持って火を付ける。
こうすることで、普通よりも大きな球が出来上がるのだ。
ちいさいコはマネするなよ!!

       それから――――。

「イイてんきだな〜〜〜。『あめふってじかたまる』ってヤツですな!!
 ――――あってる??」

トントンと地面を踏みながら、サトリに尋ねた。
その時、園に近付く車の群れが視界に入る。
『帰る時間』が来たらしい。

「なんだかんだあったけど、たのしかったね。
 ハートフルでコミカルで、ちょっとしたサスペンスもあり……。
 で、さいごはやっぱりハートフルで……」

「はじめてみたんですけど、すごくよかったです!!
 しゅやくのふたりがキラキラかがやいてました。
 こどもたちも、とってもかわいらしくて……。
 ラストのアクションシーンも、はくりょくまんてんでしたね。
 ちかいうちに、またみにきたいとおもいます!!
 (16歳女性・清月学園高等部一年)
 ことし、さいこうにわらってなけるえいがナンバーワンかな??
 だいにんきにつき、ぜんこくロングランじょうえいけっていだな!!」

「…………でも、けっきょく『カマイタチ』みられなかったな…………」

思わず、つい声に出してしまった。
それが心残りと言えば心残りだ。
いつか真相を確かめる日が来た時のために、このことは忘れずメモっておこう。

「――あ、そういえばジュリエットはどうなった??」

帰る前に、鶏小屋を覗いてみよう。
昨日は出産間近の状態だった。
もしかすると生まれてるかもしれない。

315天雨 サトリ『10cc』:2018/12/19(水) 23:46:24
>>313(GM)
>>314(夢見ヶ崎)

「…………ええ。自分の中の悪い何かと向き合う、
 とても苦しい事だけれど、きっと大事な事だから……
 それが出来たのは、本当に素晴らしいことですわ」

自分は金持ちだし頭も顔も良いのだが、
人の心を救う経験は今までになかった。
スタンドの力がこの場に導いてくれたなら、
やはり『10cc』は――――上に立つ者にとっての福音だ。

           そして。

「明日美さん貴女多才ですのね!
 このドリンク、相当美味しいですわよ。
 セロリの『可能性』というものを感じますわ!」

            食事や・・・

「ちょっ、およしなさい、危ないでしょう貴女!
 まったく、私が正しい花火のやり方を教えて差し上げますわ!」

                 花火を楽しみ・・・

    ブロロロロ・・・

「正しくってよ。あらゆる意味で。
 まさしく『雨』は恵みの象徴ですわね」

翌日。

ぬかるんだ地面、少し汚れた靴。
ここに来た時とは少し違っているが、
それはきっと『良い方向』への変化だと思う。

「このお話の主役が私達かどうかは、
 まあ、議論の余地があるでしょうけど……
 少なくとも『名優』として、貢献は出来ましたわね。
 私と貴女が揃っていたから『ハートフル』に出来た。
 それは間違いないでしょう……誇っていいことですわ」

夢見ヶ崎のスタンド、そして機知には幾度となく助けられた。
もちろん自分の知恵もあってこそだという自信はあるけど。

「ただ、多少『謎』を残してはいるけれど――
 『映画』も『仕事』も、それが普通かもしれませんわ。
 かまいたちは、起きなくてよかったと思いますけれどね」

結局、この園に悪意をもって仕掛けられた唯一の攻撃、
すなわち『ギボスの写真』については分からずじまいだ。
が、それは今回自分たちに与えられた仕事ではないし、
おそらく『アリーナ』や、もっと実績のある者が当たるだろう。
結果的にアオキのトラウマは緩和されたとはいえ、あれは危険だ。

(報告するまでが仕事。もう少しだけ……気は抜けませんわね)

「皆さん、改めてだけれど忘れ物ややり残しはなくって?
 私は明日美さんと少し鶏小屋を見てまいりますけれど」

鶏小屋に向かう夢見ヶ崎のあとに続きながら、最後の確認をする。
まあ、彼女らは親が迎えに来ているのだし、あまり引き止めるのも悪いが。

316『ペイズリー・ハウス』:2018/12/20(木) 22:36:59
>>314-315(ALL)
貴方は皆で花火を楽しんだ。
 線香花火の裏技は園児達には中々受けたのが記憶に残るし
食事や楽しい出来事は、嵐の中の悪夢を濯ぐに十分な暖かさの日常の一幕だ。
アニマルバスと、親御さん達の車が来るのを視認しつつ裏手に回る。
 鶏小屋を開くと、鋭い目つきのオピネルが最初に出る。そして

ジュリエット「……クー クックゥ」
 
    ピピ   ピヨ  ピヨ

……玉のような、黄金色に輝くヒヨコを連れ立てて。人であれば
微笑んでるような雰囲気のオピネルの番いも共に現れた。

オピネル「 ……クエェッ」 スッ  キラリ……

オピネルは、二人へ近づくと。おもむろに、前足の片方を差し出す。
その鉤爪部分に、二枚の硬貨らしきものが挟んでいる。
 スタンドを備える、中々知性のある鶏だ。恐らく、自分の妻の妊娠に
色々と助けた、彼なりの礼なのだろう……。
 用が済むと、威嚇するような鳴き声と共に自分の子供とジュリエットを
小屋へ戻したあとに自分も戻っていった……。


表に戻ると、アニマルバスが到着する。車も駐車され、カンナやまつり
くぬぎのほうへ両親たちが近づくのが見える。
 
バスから、1人の老婦人が降りる。『砂子(いさご)』だ
それを見て、カンナが声をあげる。

カンナ「あ! 和菓子の、おばあちゃん!」

砂子「あらあら、覚えてくれてて嬉しいわ。前に会ったのは
結構前だったのに。良い子ねぇ
 はい、良かったら胡麻蜜の お焼き。皆でお食べなさい」

……どうやら、砂子は子供達には名前を明かしてはいないが
面識はあるようだ。三人に和菓子を渡したあと、杖をつきつつ
SPらしいバスの他にも乗ってる複数の男女に待機の合図を出しつつ
貴方達に近づく。

砂子「お二人とも、この二日間有難う御座いました。
子供達も、見る限り楽しい時間を過ごせたようで何よりです
……あの子も、前に見た時より大人びた顔になりましたねぇ」

砂子が連れて来た、恐らくはアリーナ関係の大人であろう人達と
何やら話をしているアオキを一瞥しつつ、僅かに遠い目を浮かべ
再度 微笑を保って二人に告げる。

「宜しければ、この二日間。何が大事な事が起きたり
気になる事がありましたら、お話してくださいな。
 私も、出来る限りお答えしますから」

317夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/21(金) 02:52:49
>>315
>>316

「――――へえぇぇぇ〜〜〜〜」

ヒヨコ達と共に現れたジュリエットを見て、歓声を上げる。
無事に生まれたようで何よりだ。
それから、オピネルの方に視線を移す。

「なによ、カワイイじゃないの〜〜〜……おん??」

不思議そうな表情を浮かべて、硬貨のようなものを受け取った。
本当にコインなのか、それに似た別の何かかもしれない。
よく裏表を見て確かめておこう。

「コレって、アイツなりのカンシャのシルシってトコかね??
 ニワトリにしとくにはおしいな!!
 ま、せっかくだしエンリョなくもらっとこう」

もらったものをポケットにしまう。
しかし、今後が気がかりではある。
『スタンド使い』であるオピネルの処遇についてだ。
このまま園で暮らすというのは、やはり考えにくい。
確かに、出産前と比べれば随分とマトモな状態ではあるのだが……。

「じゃあね、オピネル!!ジュリエット!!
 ジカンがあったらコドモのなまえもつけたいところだったけど……。
 アンタらのシアワセは、いのっといてあげるよ!!」

できることなら、彼らには幸せでいてほしいと思う。
もちろん自分には何かを決められる権利はない。
最終的な決定は、アリーナが下すのだろう。

(さて――どーなるのかね……)

そして――イサゴと向き合う。
外国に行くと聞いていたので、まさか直々に現場へ現れるとは思わなかった。
忙しい人間だから、一ヶ所に長くは留まらないということだろうか。

「いえ、こちらこそ良い勉強になりました。
 短い間でしたが、子供達と過ごしたことで、私も少し成長できたように思います。
 その実感を得られたことが、私にとって何よりも大きな収穫です」

人が変わったように丁寧な口調で、イサゴに応じる。
いや、だってSPとかいるし、シツレーなこといったら鉛玉飛んでくるかも。
――というのは言い訳で、本当は単に『そういう気分だった』というだけだが。

「分かりました。『報告』については、主に彼女の方から。
 私からは、何か思い出した時に付け加えさせていただきます」

「――天雨さん、お願いします」

そう言いつつ、少しだけサトリの後ろに下がる。
自慢じゃないけど、こういうことは得意じゃない。
逆に、サトリは得意だろう。
なんといっても、彼女は『オジョーサマ』――天雨家の跡取りなのだから。
『任せる』と言ったことでもあるし、ここはサトリに任せて、
自分は補足のような感じで後から何かしら付け足せばいい。

318天雨 サトリ『10cc』:2018/12/21(金) 10:55:42
>>316(GM)
>>317(夢見ヶ崎)

「あら……こんな気を利かせるだなんて、
 本当に『鶏』にしておくには勿体無いですわ。
 ……勿論、鶏である事が貴方の幸せなのでしょうけど」

           「達者になさい」

オピネルから硬貨を受け取り、礼をする。
硬貨が彼の能力とはとても思えないので、
恐らく実在の品だろう。外国のコインか?

彼の処遇は気になるところではあるが、
嘘をついてもいずれは気付かれるだろう。

               クルッ

そして、現れたイサゴの方に向き直り、
カーテシーのような仕草でお辞儀をする。

「お忙しい中御足労ありがとうございます、イサゴさん。
 こちらこそ、御満足いただけたようで何よりでしてよ」

アオキやくぬぎの抱える問題を全て解決したとは思わない。
だが、自分と夢見ヶ崎に任せられた任務以上の働きはした、と思う。
 
「さて、幾つか早急に報告すべきことがありますので、
 全体のあらましの前にそちらからさせていただきます。
 時系列に沿わない所があるでしょうけれど悪しからず」

夢見ヶ崎の前に出て、報告を始めよう。
それが終わって、家に着くまでが仕事だ。

「まず…………単刀直入に、『ギボス』という男をご存知かしら?
 その男に関する事で二、三ほど報告がございます。
 他の何より、これが一番大事な……重大な報告と言えるでしょう」

時系列を無視することにはなるが、
オピネルの暴走なんかは後回しでいい。
そこには明確な悪意がないから、だ。

だがギボスの写真を施設に残した『何者か』の存在と、
ギボスが(あの謎の女が)語った弓と矢という存在。
これは明確な悪意、あるいは悪の遺志が絡む話題で、
それゆえに大組織であろうアリーナに知ってもらうべき事だ。
金持ちとはいえ一般市民の自分が抱えていても、どうにもならないのだから。

319『ペイズリー・ハウス』:2018/12/21(金) 20:05:21
>>317-318(ALL)

オピネルの『コイン』は、夢見ヶ崎は『赤』く。
天雨は『青』い色の硬貨だった。ゲームや外国の通貨では無さそうだ……。

夢見ヶ崎の説明などには、老婦人はニコニコと笑みを崩さぬまま
軽く相槌など打って耳を傾ける。

>『ギボス』という男をご存知かしら?

しかし、天雨の言葉には流石に和やかに聞く事は出来なかったのだろう。
真顔になりつつ、話しの続きを促して貴方から全貌の概要を聞く。
パソコンへの仕込み、くぬぎのスタンド暴走によりアオキによって産まれた
影のギボスなど……全て聞き終われば、幾分溜息を吐いてから口を開く。

「……ギボス。覚えてますとも、今でもあの男の事はね。
数年前、アオキさんや 他の同年代の子も浚われかけました。あの者達の
組織が活発の頃は、青田刈りと表現するには余りに不謹慎な言葉ですが
未だ我々の保護下にいない者達を浚い、ゆくゆくは彼らの手足となるよう
才能ある子供達を無理やり彼らの組織に連れ去ろうとね……。
 あの男は、私が目にかけてた部下や 他にも何人かの正義を志す者達を
亡き者と化しました。死因も、スタンド能力による自分も含めてアリーナの
者達を道連れにしてでしてね……現場に居合わせていた、あの娘のトラウマ
は相当なものでしょう」

此度は、たまたま上手い具合に物事が進んでくれたようですが。と前置き
と共に、パソコンの仕込みに対し独自の見解を述べる。

「……アリーナも一枚岩ではありません。
職員の中にも、彼等のシンパか ソレに連なる者達が紛れ込んで
可笑しくはないのです。強硬手段に出るような恥知らずが居ない事は
不幸中の幸いですが、陰湿に工作する者達は今も数多く居ます。
 愚かしい事に物事が大きく動いた時にしか解決に乗り出せないのは
恨めしい事ですよ」

『弓』と『矢』についても、彼女は十分深刻な事と理解した様子で
重々しく語る。

「えぇ、スタンド能力を宿す因子を備える『矢』 私もある程度
年を食った上で、幾らかの地位ですが現物は目にした事はありません。
 アリーナの信用おける者の誰かは、知られず所有してると耳にしますが……。
『弓』についても似たようなものですが、アオキさんの能力と『弓』が
合わさる事には懸念を覚えています。決して良い出来事が芽生えるとは思えません
 彼女自身の性質に関係なく、彼等は『弓』の担い手を昔から探してるようです。
無論、私達はそのような未来を断じて認めはしませんとも」

そこで、一旦話を区切った。
 他にも、聞きたい事や掘り下げたい事があれば今の内に聞いたほうがいい……。

320夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/21(金) 21:22:08
>>318
>>319

(しかし、『コレ』なんなんだろーな。
 ニワトリのセカイでつかわれてるオカネか??
 コレでパンくずでもかってこいって??
 『かわせレート』は『1コケ』=90エンくらい??)

それぞれ異なる色のコイン。
ポケットに手を入れて、その感触を確かめる。
普通のコインなら金属だが。

説明はサトリが言ってくれているので、特に口出しはしない。
理路整然とした彼女の報告を、大人しく黙って聞いている。
ギボスに関するイサゴの話は、大体は予想していた通りだ。
アリーナの人間を巻き込んで自滅ということは、あれを使ったということか。
アオキがいなければ、自分とサトリも危なかったし、他の子供達も危険だった。

(『サバジオス』が『ユミ』のチカラをひきだす――か)

エクリプス残党の一部が狙っているのも、そういうことなんだろう。
それが実現することをイサゴは否定している。
当然だろうし、正しいことだと思う。

(ショージキ、ちょっとみてみたいけど。
 でも――これは、いわないほうがイイよね)

一体どんなことが起きるのか、興味はある。
でも、みんなの幸せのためには、
それは現実にならないのが一番いいことなんだろうとも思う。
それでも、この好奇心が消えるわけじゃないけど。

「二日目に来ていただいた『金一さん』には、お世話になりました。
 それから、連れの『二人』――『小林さんとヤジさん』も。
 わざわざ手配してくださって、ありがとうございました」

サトリの報告と、それに対するイサゴの反応が一段落した頃を見計らって、
三人について言及する。
もっとも、金一の名前を出したのは単なる口実で、実際はどうでもいい。
本当に聞きたいのは、それ以外の二人――特にヤジについてだ。
金一についてはイサゴの手配だが、後の二人は多分違うはず。
その辺りの事情について、イサゴの反応を見たい。

321天雨 サトリ『10cc』:2018/12/21(金) 22:22:25
>>319(GM)
>>320(夢見ヶ崎)

(見たことが無い……硬貨?
 そもそも『貨幣』なのかしら?)

謎のコインについては一旦、保留しておく。
おそらくスタンドなどと同じ、考えても答えの出ない物だ。

「成る程……巨大な組織のサガですわね。
 弓と矢のことも含めて、興味深いお話を知れましたわ。
 それに、貴女がとても深い良識を備えてらっしゃる事も」

「お話、心より感謝いたします」

イサゴの言葉にはいくらか『エゴ』も見えるが、
それは『正しい側』に立つ者の『意志』に感じる。
もちろん、巧妙に隠された悪意もあるかもしれないが、
少なくともこの老婆が今、自分達の敵になる事はあるまい。

(弓と矢は『一組』ではない、という事かしらね。
 とはいえここは、あまり掘り下げるべきではないでしょう)

スタンドを生む弓と矢。
手に入れれば『勝者』になり得る、
莫大な力だが……触れるべきではない力だ。

自分は『天雨』という力の中にいて、
いずれそれを率いることになるであろう人間。
余計な欲をかけば、破滅が待つのは必然。

「そういえば――――鶏小屋の雄鶏だけれど、
 イサゴさんは、あの鶏の素性はご存知でして?」

ヤジについては夢見ヶ崎が言及してくれたので、
自分はオピネルについて報告しておくことにする。

「私の『10cc』が見えていたような、気がしましたわ。
 つがいの雌鶏のことになると少し気性が荒くなるようですし、
 小屋の金網はもう少し強靭にした方がいいんじゃあないかしら」

  「『刺激』しなければ、問題ないかもしれませんけれど――ね」

ここに住む『アオキ』や今後ここを訪れる子供達を考えれば、
黙っておいて危険を招くのは絶対にやってはいけない選択肢だ。

あえてギボスの話のあとに持って来た事、
そして雌鶏を攻撃性のトリガーとして挙げる事で、
『家族』を引き裂く選択肢を取りづらくするのは情と言える。

322『ペイズリー・ハウス』:2018/12/22(土) 19:55:37
>>320-321(ALL)

『金一』については、あの子が何か粗相をしなかったかしらと
笑いつつ呟き。そして『小林とヤジ』については、眉を少し顰める。

「……部外者の方ね。あの子(金一)が個人的に雇ったようで
余り軽はずみに他所の方を手伝いに行かせるのは控えて貰いたかったですが。
 報告は、あの子に事後で聞いて注意はしましたけどね。
身元も、こちらで軽く調べた上で。どちらも今の所特筆して不自然な方では
無さそうですけど……何か不安はありまして?」

砂金も、どうやら二人の事を詳しくは把握してないようだ。スパイ行動を
とっていた『ヤジ』も、彼女の部下では無いのだろう。

『オピネル』については、深くなった眉間の皺が和らいだ。

「あぁ、彼ですね。スタンドを出したのは驚いたでしょう?
いえ、貴方がたに。あの鶏達の先頭がスタンド使いである情報を
公開してなかったのは、礼儀に反してましたね。申し訳ありません……」
そう、彼女は背を曲げて謝罪の意を示す。

「ですけど、彼もまた。この園の一部として必要なのですよ。
あの子は、まぁ自分の番いが産卵時期な時は神経過敏ですが……それ
以外で、庇護しなくてはいけない人の子や護らなくてはいけない者について
熟知しております。そうでなくは、あの子達だけで此処に住まわせんよ」

どうやら『オピネル』は一種の『防犯装置』との事だ。

「……この園は。かつてはテロリスト達に対応する為に組織が運用していた
拠点の一つでしてね。自然に囲まれ、見晴らし良く襲撃にも気づける。
激しい抗争でPTSDを発症した者の治療や、重要な密会の場としても
重宝されてました。時経つにつれ 前者の意味合いでギボスの時のように
親を失った子達が里親を見つけるまでの仮の家としての形に至りましたが」

今のように、園児達が暫くの休みを満喫する施設。そう平和に稼働して
貰うのが、園としても喜べるものだと思います。と言葉を終える。

 ……まだ幾らか質疑応答は出来るだろう。もし無ければ、彼女達の
両親がこちらに来そうな感じだ。

323夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/22(土) 21:51:59
>>321
>>322

「いえ、何も。金一さんには私からも『注意』はしておきましたし」

なにしろ、出会い頭に全力の『ドロップキック』をブチこんでやったのだから。
もっとも、アレはどちらかというと個人的な意味合いの一撃ではあったが。
ともかく、これでイサゴが関知していないことは確定した。
とはいえ彼女が知らないのなら、これ以上は聞いても無駄だろう。
身元は洗ったという言葉は、あまりアテにはしてないけど。

「――そういえばヤジさんは、ここのご出身だそうで。
 それなら身元は確かですね。小林さんの方は知りませんけども」

話の最後に、こう付け加えておく。
口では身元は確かだと言ってるが、内心は逆のことを思っている。
イサゴに対して、遠まわしに注意を促すという狙いもある。
まぁ、園の出身かどうかは調べればすぐに分かるだろうからウソじゃないと思う。
だからといって全面的に信用できるとも言えないのも当然のことだ。

「鶏小屋は新しくした方がいいと思いますけどね。
 あれ、かなり古そうに見えますから。
 子供も生まれたことですし、新しいお家に引越してもいいんじゃないでしょうか」

(まったくもう、『ボーハンソーチ』が『ボーソー』してどーすんだよ。
 ソレ、カンペキに『コショー』してるって。
 ウチらだってケガしかけたし、そのへんキチッとやっといてほしいよな〜〜〜)

番犬ではないが、確かに部外者に対する警戒としては意味があるだろう。
しかし、管理が行き届いてないことも事実だ。
あの気性と小屋の老朽化を把握していたなら、今回の脱走も予想できたはず。
防犯装置として置いているものが、
そこで過ごす子供達に危害を加える可能性があっては本末転倒だ。
イサゴは忙しい人間だからなかなか手が回らないのかもしれないが、
何でもかんでもその理由だけで片付けられては困る。

(でもまぁ、ヨソへうつされないのはよかったけどさ。
 さっきもみたけど、フダンはマシみたいだし……。
 あばれそうになったらジュリエットがとめてくれりゃーイイんだけどな)

後は特に言うことも聞くこともない。
しいて言えばイサゴと自分の感覚にちょっとばかりズレがあるのを感じたくらい。
どこがどうなのかと言われると答えにくい。
なんというか、上に立つ人間に特有の物の見方というか……。
たとえば、ここは『いわくつきの物件』と呼べなくもないし、
そこで子供達が暮らすというのは微妙なものがある気がしなくもない。

一緒に仕事をしたサトリからも、感覚の違いは少し感じてきた。
やはり、彼女も『人の上に立つ人間』だからなのだろう。
しかし、サトリから感じる感覚の差は、あくまでも少しだ。
年齢が近いのもあるだろうし、彼女が『跡取り』という立場で、
まだ実質的なトップに立ってはいないのもあると思う。
いずれにせよ、この仕事の間、自分はサトリのことを信頼してきたし、
彼女がいたから成功させられたのは間違いない。

「私からは特に気になることはありません
 イサゴさん、今日は来ていただいてどうもありがとうございました」

会釈して、サトリに軽く視線を向ける。
彼女から何かあれば、それを聞こう。
その間、ポケットに手を入れて例のコインを取り出してみようかとも思った。
イサゴに見せれば、その正体が分かるかもしれないからだ。
だけど、万が一没収されても困るので、それはやめて大人しくしておくことにした。

324天雨 サトリ『10cc』:2018/12/23(日) 00:27:44
>>322(GM)
>>323(夢見ヶ崎)

「ええ。私達は幸い『無傷』ですから。
 礼儀の範疇という事で、その謝罪だけで十分です」

分かり易い作り笑顔を作り、言葉の裏で牽制を掛ける。

もし自分が『ブラック・ムーン』のような、
攻撃性の強いスタンドを持っていたとしたら?
自分が夢見ヶ崎ともども『情』が無かったら?

あるいは『試す』つもりだったのかは知らないが、
少々を通り越してかなり『不用心』な対応と言える。

「とはいえ、私達二人だけでも無力化してしまえましたし、
 『エクリプス』の野望を考えれば、アオキさんは常に危険。
 せめて警備のために常在できるようなスタンド使いが一人でもいれば、
 安心できますわね。いえ、事情を知らない小娘の考えではありますけれど」

ハッキリ言って非戦闘員に近い自分込みでの二人で、だ。
アリーナは人手不足だ、とは言っているものの、
『エクリプスの野望』がアオキを狙っている(いた)という、
重大にもほどがある案件であれば優先的に人は回すべきだろう。

(……ヤジさんの事を警戒していたようだったのは、
 防犯装置としての『本能』のような物だったのかしら?)

オピネルについても防犯の役に立つかはかなり眉唾だが、
イサゴがあの施設の全てを決めてるわけでもなさそうだし、
これ以上は『忠言』になるまい。仕舞いこんでおく。

夢見ヶ崎からのアイコンタクトには、横に軽く首を振って返した。

「――――そうですわね、私からも、それだけですわ。
 大変お忙しい中御足労いただき、ありがとうございました」

       「またご機会がありましたら、どうぞよろしく……」

325『ペイズリー・ハウス』:2018/12/23(日) 22:41:40
>>323-324(ALL)

「えぇ、あの子(オピネル)の事では御迷惑おかけしましたわ
これを機に、少し改装する事にしますよ。新しい家族も出来たようですし」

夢見ヶ崎達の報告から、それとなく裏手の様子を見て事情を察して
戻った部下の話も聞いたうえで砂金は告げる。

「ヤジ……渾名ですかね。まぁ後で金一から詳細を聞いておきましょう
アリーナで会ったと言うのなら、私の管轄外の部門の者なのでしょうが……」


「……アオキさんの事ですけどね」
天雨の声を聞き、少しだけ悲しそうな表情を砂金は浮かべる。

「貴方たちも、ある程度詳しい身の上を彼女から聞いたと思います。
それで……彼女は」

アオキ「そこからは私が話すよ」

アリーナの職員と会話していた彼女は、一先ず話すべき内容は告げ終わった
ようで貴方たちの元に戻って来た。

アオキ「……今すぐって訳じゃないけど。多分 暫く私
この町を離れるか、身を隠すなりする事になると思う。
 この施設でのパソコンの件もそうだけど、エクリプスの動きが
活発化してるようだから……それが落ち着くまでは」

アオキ「ずっと 会えなくなる訳じゃないよ。
ただ……ほんの少し、再会できる時間が先延ばしになるだけだよ
明日美 サトリ」

彼女の事情を考えれば仕方がない事かも知れない。少々衝撃的な
内容ではあったが、これは永遠の別れではない
 いずれ 貴方たちと彼女や子供達が再び交錯する時も来るのだろう。



……その後、各園児たちの両親が二人の元で
子供達の世話への感謝の言葉を贈った。カンナの両親はどちらも
活発そうで、くぬぎの両親は父親は意外にもガタイの良く母親はおっとりしてる。
最後にまつりの両親は、やはり名家らしい天雨のような品格高い雰囲気が
見え隠れしていた。まつりの両親は、二人に粗品を渡しつつ母親は
少し眉を顰める調子でこう零した。

「それにしても、お世話して頂いた手前このような事は余り
言いたくはありませんけど。このような子供だけでたかが数日とは言え
シッターをするのは少々無責任ではありません事?
 せめて、一人でも成人の方がいれば宜しかったのですけど」

そう正論が飛び出してきた。釈明出来れば良いのだが……

326夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/24(月) 00:36:46
>>324
>>325

「――――そうなんだ」

「いや、私もそれでいいと思う。というより、『そうすべき』だよ。
 っていうか、そうするのが『自然』ってもんだね、うんうん」

アオキについては、さほど意外な話でもない。
むしろ、このまま何の対策もしない方が間違ってる。
大きな危険が去るまで身を隠すというのは妥当な判断だ。
そして、喋っている内に少しずつ口調が崩れてきたぞ。
なぜかっていうと、段々と『飽きてきた』からに他ならない。

「まぁまぁ、エンがあったらまたあえるさ。
 ようするに、あとのオタノシミがイッコふえたってコトだな!!
 ウチらのコトわすれんなよ!!」

「あ、そうそう――」

もはや完全に元に戻り、アオキに別れの挨拶を送る。
その別れ際に、自分の鞄から『ツメやすり』を一本取り出し、アオキに渡した。
自分からの『餞別』だ。

「ソレ、あげるよ。ヨソへいってるあいだ、ちゃんと『ツメのおていれ』しときなさい。
 こんどあったとき、そのツメにあう『ネイルアート』をよういしとくから。
 じゃ、そういうコトで――――」

       「 バイバ〜〜〜イ!! 」

アオキに向かって、大きく手を振る。
その姿が米粒みたいに小さくなり、すっかり見えなくなってしまうまで。
『エクリプス』と『アリーナ』の両方から干渉される少女――『アオキ』。
それでも、彼女には幸せでいて欲しいと思う。
自分が思うことは、ただそれだけだ。

        そして――――――。

「いやはや、おかあさまのゴイケンはシゴクごもっとも……!!
 タイセツなオジョーサマをおもうキモチはワタクシよ〜〜〜くリカイしております。
 ですが!!ごあんしんください!!
 ワタクシこうみえても、コトシで『21』でございますので!!
 ネンレイのモンダイにつきましては、いっさいシンパイはございません!!」

一分の隙もない堂々とした態度で、いけしゃあしゃあとデタラメを語る。
まだ二人とも成人してないんだから、納得させるにはハッタリを使うしかない。

      と、まぁ――そうおもって、こういうコウドウにでたワケだが……??

327夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2018/12/24(月) 00:59:11
>>326

まだアオキとわかれてなかったら、わかれるときにてをふるってコトで!!
イマのはアレだ、シミュレーションだから!!いや、シュミレーションだっけ??
コレって、ニラレバとレバニラどっちがただしいかっていうのとにてない??
やっぱり『シミュレーション』なきがしてきたな……!!


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