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闘争の系統 〜ネタバレノート〜

1ティアラロイド ◆EeTIARA9jE:2014/06/21(土) 16:38:22
こちらは、闘争の系統に在籍するSS執筆者さんたちが、
温めてあるネタがあるけれど、シナリオ進行上の順番の問題や、
今現在まだテレビで番組が放送中などで、ルール上まだ本編に
投稿できないなど、披露したいけれどできない構想をここで
明かしちゃおうというスレッドです。

ここはタイトル通り、ネタバレ上等なスレッドです。
物語の核心に関わる事実に触れられる場合もありますので、
ネタバレが嫌いな方は、閲覧にはくれぐれもご注意を!

■設定資料集(まとめサイト)
ttp://www.geocities.jp/oa002843/index.html

948凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/03/05(日) 12:52:52
〇スティーブン・ケンドリック→謎の青いリザードマン型怪人に襲われ殺される。
●アフマド・アルハザード→アフリカ諸国を歴訪。ロリシカでサッカーの試合を視察する。
●秘書N→アルハザードに随伴してアフリカ諸国を歴訪する。
●秘書R→アルハザードに随伴してアフリカ諸国を歴訪する。


【今回の新規登場】

〇スティーブン・ケンドリック(闘争の系統オリジナル)
ロリシカ国の与党に属する若手国会議員。
正義感の強い良識派で、新進気鋭の政界のホープとして国民の期待を集めている。
テロリズムに反対し、ロリシカの超国家主義派の取り締まりに奮闘する。

949凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/03/05(日) 13:16:35
>>942続き

バルゴグ「出でよ、異界の勇者どもよ!」

突如、戦場に現れた不気味な黒いローブ姿の怪人…。
魔道師バルゴグは手に持った杖の先端から淀んだ紫色の光を放ち、
小型の時空クレバスを生成すると、異世界から二匹のモンスターを召喚した。

ライノソルジャー「グォォ…!」
ハンマーブロス「ケケェッ!」

時空を越えてバルゴグに召喚されたモンスターの一匹は、
ピンク色の鎧を着たサイを擬人化したような魔獣で、
ハルバートを武器とするライノソルジャーである。
そしてもう一匹は、頭にグリーンのヘルメットを被り、
手には無数のハンマーを持った二足歩行の亀型怪人で、
とある世界では魔王クッパのエリート兵士となっているハンマーブロスであった。

バルゴグ「行け! 目障りな雑魚どもを片付けよ」
ライノソルジャー「グォォッ! ルカナン!」
ハンマーブロス「ケェェッ!」

ライノソルジャーはルカナンを唱えて魔法で敵の防御力を下がらせ、
ハルバートを振り回してミイラ男の群れの中に飛び込んだ。
ハンマーブロスも次々とハンマーを投げて吸血鬼達を攻撃する。
配下のモンスター二匹に大勢の敵を露払いさせたバルゴグは、
やがてゆっくりと歩き出し、メタルウルフの傍に近付いた。

キャプテン・アメリカ「バルゴグ! 大統領には指一本触れさせんぞ!」
ブラックパンサー「大統領、ここは任せてお下がりを!」
メタルウルフ「いや、その必要はなさそうだ」

バルゴグと言えば、アラブの要人をこれまで数多く葬って来たと言われる闇の魔人である。
キャプテン・アメリカとブラックパンサーは大統領を守ろうと立ち塞がるが、
バルゴグにこちらへの殺気がないのを見て取ったメタルウルフは二人を下がらせ、
何と自分からバルゴグの隣へと歩を進めた。

メタルウルフ「魔道師バルゴグ…。
 前にドバイでバトルして以来だね。
 君が太陽系オリンピックを守りに現れるなんてどういう風の吹き回しだ?」
バルゴグ「この平和の祭典とやらがどうなろうと知った事ではないが、
 私の縄張りで異国の妖怪どもに好き勝手をされては不愉快なのでな。
 場所をわきまえぬ無礼な連中にはすぐに消えてもらわねばならん」
メタルウルフ「なるほど…。だったら利害が一致したところで、
 世にも珍しい中東の魔人とアメリカ大統領の一時共闘と行こうか」
バルゴグ「フフフ…。
 確かに、このような珍事は二度とあるまいな」
メタルウルフ「一度限りの夢の競演だ。レッツ・パーティ!!」

こうして、バルモンドを相手に共同戦線を張る事になったメタルウルフとバルゴグ。
メタルウルフがバズーカから炸裂ロケット弾を撃ちまくり、
バルゴグは杖から閃光魔法・ギラを放ってバルモンドを狙う。
だが、不死身を誇るバルモンドは二人の同時攻撃にもビクともしない。

バルモンド「愚か者どもめ! そんなもので俺が倒せるか!」
メタルウルフ「参ったね。相当タフな相手だ」
バルゴグ「不死身とあらば、やはり通常の攻撃では効かぬか。
 それこそ地獄の炎でも持って来ない限りはな」
メタルウルフ「地獄の炎か…。
 その口ぶりだと、ただのジョークというわけでもなさそうだね」
バルゴグ「今の内によく見物なさっておくがいい。
 いずれ米帝を、そして全世界を焼き尽くす事になる死の世界の業火をな!」

バルゴグはそう言って魔法杖を高く頭上に掲げた。
杖の先から赤い一筋のビームが出てまるで窓ガラスを割るかのように空間を破壊し、
上空に小さな時空の穴を作り出す。

950凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/03/05(日) 13:19:52
キャプテン・アメリカ「トォッ!」
ミイラ男「ギャァッ!」
ブラックパンサー「…! キャプテン、危ない!」

ライノソルジャーやハンマーブロスと共に、
ミイラ男や吸血鬼らの軍団と戦っていたブラックパンサーは、
急速に巨大化する時空の穴の存在に気付いて声を上げ、
キャプテン・アメリカに警告した。

キラ「これは…」
アスラン「まずい! 巻き込まれるぞ!」

最初は直径数十センチメートル程度だった人工時空クレバスは、
どんどん膨張してガンダムすら呑み込むほどの巨大なブラックホールのような穴となった。
危険を感じてSフリーダムと∞ジャスティスを後方へ退避させるキラとアスラン。

バルゴグ「現世に燃え上がれ、赤き地獄の炎よ!
 必殺獄焔魔法、ラハブ・ジャハンナム!!」
バルモンド「何っ…!?」

バルゴグが呪文を詠唱すると、
大きく開かれた時空の穴から紅蓮の超高熱火炎が渦を巻いて噴き出し、
凄まじい勢いでバルモンドに襲いかかった。
これこそは正真正銘、文字通りの地獄で燃え盛る炎。
バルゴグは時空クレバスを作り出す魔法でこの世と地獄とを繋ぎ、
その強い魔力で地獄の炎を操ってこの世へと呼び込みバルモンドを攻撃させたのである。

バルモンド「グォォッ…! バ、バカなっ!!」

不死身のバルモンドも、死者すらも焼き苦しめる冥界の猛火を、
特大の火炎竜巻にしてぶつけられては耐えようがなかった。
バルモンドの体が炎の渦の中で徐々に溶けるように消え入り、霧散してゆく。

ライノソルジャー「グォォォ…!」
ハンマーブロス「ギャァァッ…!」
バルモンド「おのれ…! この…俺…が…ぁ…っ…」
バルゴグ「フッ、滅びたか」

こうしてバルモンドは灼熱の炎の中で完全に消滅した。
他に大勢いたミイラ男や吸血鬼の軍団も、
彼らと戦っていたライノソルジャーやハンマーブロスもろとも、
バルゴグの強力魔法ラハブ・ジャハンナムの炎に呑まれて全滅したのである。

ドラキュラ二世「チッ、退却だ!」
ドラキュラ三世「覚えていろ!」

仲間を全て倒され、もはや作戦はこれまでと見たドラキュラ二世と三世も撤退。
こうして戦いは終わったのであった。

メタルウルフ「こんな恐ろしい魔法が使えるなんて、
 ドバイではまだまだ本気じゃなかったようだね」
バルゴグ「それは貴公とて同じだろう?
 再戦の時はいずれ来る。楽しみにしているぞ、米帝のボスよ」

バルゴグはそれだけを言い残して風のように去って行った。
地上ではまだ彼が発した炎の残り火がアスファルトを燃やしている。
魔道師バルゴグは恐るべき相手だと、
マイケル・ウィルソンjrは改めて認識したのであった。

951凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/03/05(日) 13:25:47
ナイトファイヤー「皆さん、大丈夫ですか!?」

西洋妖怪との戦いを終えたナイトファイヤーとバイクル、ウォルターは、
テロ発生直前までフィールドで試合をしていたサラジア代表の野球選手達の元へやって来た。
彼らは監督やコーチ陣に先導されて控室からスタジアムの外へ逃げ、
安全な場所に集団で身を隠していたのであった。

サラジア代表ピッチャー「ええ、我々は大丈夫です」
サラジア代表バッター「ここにも妖怪が攻めて来て、
 危ないところでしたが、赤と青のドラゴンのような怪人がいきなり現れて、
 妖怪達をみんな倒してしまったんです!」
ウォルター「赤と青の怪人…?」
バイクル「何のこっちゃ?」

サラジア選手団の話によると、彼らも西洋妖怪に襲われて窮地に落ちたのだが、
謎の二匹のリザードマンのようなモンスターが現れて彼らの前に立ち塞がり、
圧倒的な強さで妖怪達を次々と殺戮して行ったのだという。

ウォルター「先日、サヘルの獅子というセネガルのテロ組織を壊滅させた、
 彼らのアジトの防犯カメラに映っていた赤いモンスター…」
ナイトファイヤー「そして、その直後にロリシカの与党議員を殺害したところを、
 近隣住民に目撃されている青い怪人…。
 色といい、竜人型の姿形といい、どちらもこの選手達の証言と一致するな」
バイクル「せやけど、一体どこの連中なんや?
 テロリストを襲ったかと思ったらテロに反対しとるような平和主義の政治家を殺して、
 今度は太陽系オリンピックの試合に現れて妖怪と戦うって、
 犯人の目的がさっぱり読めへんわ」
ナイトファイヤー「確かに謎だ…。
 これまで鳴りを潜めていた新たな勢力が動き出しているのかも知れない」

訝しむナイトファイヤー。
その頃、アルハザードはテロが収束したスタジアムへ戻り、
別行動していた秘書NとRと合流していた。

アルハザード「妖怪どもは片付けた。そちらはどうであったか」
秘書N「サラジア代表チームの選手とスタッフは全員無事です。閣下」
秘書R「外野手の選手二名が怪我をしてしまいましたが、
 幸いどちらも全治数日程度の軽傷。選手生命には全く影響ありません」
アルハザード「巨額の育成費を投じて育てて来たエリート選手達は言わば国の宝。
 妖怪どもに殺されてしまっては敵わんからな。
 …しかしつくづく惜しいところで横槍が入った。
 あのまま投げていれば、恐らくあそこでゲームセットだったものを…!」

もし勝っていれば歴史的金星だった決勝戦の試合を思い出して悔しがりながら、
アルハザードは秘書二人を連れてスタジアムを後にした。

952凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/03/05(日) 13:30:22
〇マイケル・ウィルソンjr→バルゴグと一時共闘してバルモンドを倒す。
●ライノソルジャー→バルゴグに召喚されてミイラ男と戦うが、バルゴグのラハブ・ジャハンナムに巻き込まれて死亡。
●ハンマーブロス→バルゴグに召喚されて吸血鬼と戦うが、バルゴグのラハブ・ジャハンナムに巻き込まれて死亡。
●バルモンド→バルゴグのラハブ・ジャハンナムで倒される。

●アフマド・アルハザード/魔道師バルゴク→メタルウルフと共闘し、必殺の火炎魔法ラハブ・ジャハンナムでバルモンドを倒す。


【今回の新規登場】

●ライノソルジャー(ドラゴンクエストシリーズ)
ピンク色の鎧に身を固めた二足歩行のサイのような魔獣。
サイおとこの上位種で、手に持ったハルバートを武器とし、
ルカナンやスカラといった魔法を使いこなす。

●ハンマーブロス(スーパーマリオシリーズ)
魔王クッパに仕えるクッパ軍団のエリート兵士。
頭に緑色のヘルメットを被った亀を擬人化したような姿をしており、
無数のハンマーを投げつけて敵を攻撃する。

953ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/03/20(月) 14:37:52
<<太陽系オリンピック>> ※中国妖怪戦パート

マイケル・ウィルソン大統領の操縦するメタルウルフと魔人バルゴグの共闘により、
不死身の怪物バルモンドが倒された一方、中国妖怪ミンメイに操られた日暮巡査を
正気に戻そうと両津、幽助は立ち向かうが、日暮巡査の超能力に苦戦する。

ドカーン!ドカーン!

幽助「くっそー!オッサンが邪魔で、あの姉ちゃんの所へ行けねえぜ!」
両津「こういうのは、操っている奴をぶったおせば元に戻るっていうのが定番
 なんだけどな」
ミンメイ「その調子で、どんどん暴れなさい!」
日暮「うぉぉぉ!!」

操られた日暮巡査の超能力攻撃を何とか回避していく両津達。だが、
その念動波が両津達を襲う。

001「―ッ!」
ミンメイ「何だとッ!?」

だが念動波が両津達に当たる直前、001が瞬間移動で両津達の前に現れ、
自身の念動力で日暮巡査の念動波を打ち消した。

鬼太郎「髪の毛針!」
ミンメイ「くっ、この攻撃は鬼太郎か!」

そこへ鬼太郎達が駆けつけ、鬼太郎は髪の毛針でミンメイに攻撃する。

鬼太郎「ミンメイ...いや、画皮!操っている人達を元に戻すんだ」
ミンメイ「そうはいくかッ!やれぇ」
001「...させないよ」

ミンメイは日暮巡査に命じて鬼太郎に攻撃させようとするが、001は
超能力で日暮巡査の動きを封じた。

鬼太郎「今だッ!リモコン下駄」
ミンメイ「キャァッ!」

日暮巡査の動きが封じられた隙に鬼太郎は下駄を飛ばして、
見事ミンメイに命中。その攻撃でミンメイは倒れてしまう。

ミンメイ「鬼太郎め...ハッ!私の顔が...よくも...よくも〜〜!」

倒れたミンメイは起き上がると自分の顔が傷ついている事に気が付く。
すると怒りに震えたミンメイは、絶世の美女の姿から真の姿である醜い
巨大な顔面の妖怪、画皮の姿となる。

両津「げぇぇぇぇ、正真正銘のバケモノじゃねえか!」
画皮「バケモノって、失礼じゃないの!さぁ、お前達。邪魔な鬼太郎達を
 倒すのよ。倒したら、サービスしてあげるわよ♥」

正体を現した画皮の姿を見て、絶叫する両津。画皮はお構いなしに
日暮達、操っている人間にウィンクしながら命令を下す。

暴徒一同「おぇぇぇぇぇぇぇぇ」
幽助「バケモノのウィンクとか、気持ち悪いなぁ」
両津「同感だ」

しかし、ウィンクして命令を下す画皮の姿に、操られた人々は
その不気味さから一同吐き気を催してしまう。両津や幽助も
その姿に唖然とする。

954ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/03/20(月) 14:39:22

市民A「あ、あれ?何していたんだろう」
市民B「うわぁ、バケモノだ!」
目玉おやじ「おお、画皮の正体を見て、操られていた者達が正気を
  取り戻したぞ」
中川「皆さん、ここは危険です。こちらへ避難してください」

画皮のあまりの気持ち悪さに操れて暴徒となっていた市民は正気に戻る。
正気に戻った市民を中川は避難させた。

日暮「...う〜ん。あれ、何していたっけ?あ、両さん!」
両津「やっと正気に戻ったか。お前はあのバケモノに操られていたんだ」
日暮「バケモノ...!そうだ、思い出した。よくも騙しやがって...!」

日暮巡査も正気を取り戻し、自分が画皮に操られていた事を思い出すと、
怒りが込みあがり、その感情を爆発させる。

日暮「許さぁぁぁん!俺の怒りを思い知れぇ!」
画皮「ちょ...ちょっと!キャァァァァ!!」

日暮は怒りを爆発させて、巨大な画皮を上へ下へと、まるでゴムボールの
様に念動力で動かして攻撃する。

目玉おやじ「今じゃ、鬼太郎。画皮を倒すのじゃ!」
鬼太郎「はい、父さん。指鉄砲!」
幽助「俺も続くぜ。霊ガァーン!」
画皮「ギャァァァァ!!チー様ァァァ!!」

日暮の超能力でボロボロになった画皮に、鬼太郎と幽助は指鉄砲と
霊丸を放ってトドメを刺し、画皮は主であるチーの名を口にしながら
消滅した。

チー「画皮が倒されたか...流石は鬼太郎。敵ながら褒めてやろう」
鬼太郎「お前はチー!」
両津「あのバケモノの親玉か。降りてこい!」
チー「うるさいぞ、人間。フム、人間達の開く大会を襲うという作戦は
 十分果たした。後は西洋妖怪達に任せて我々は退かせてもらう」

画皮が倒され、中国妖怪を率いるチーが空飛ぶ絨毯に乗って鬼太郎達の前に現れる。
チーは作戦に十分参加したと判断し、中国妖怪を撤退させる。

チー「では、私も失礼する。鬼太郎...そしてブレイバーズと呼ばれる者達よ。
 この次、戦う時があれば今度は我々が勝たせてもらう。さらば!」
鬼太郎「待て、チー!」
目玉おやじ「待つのじゃ、鬼太郎。まだ西洋妖怪達が暴れておる。
 そっちを優先するのじゃ」
鬼太郎「分かりました。父さん」

撤退したチーを追おうとする鬼太郎だが、まだアザディスタンでは
西洋妖怪達が暴れている為、目玉おやじに制止されて目玉おやじに従う。

001「フゥ...力を使い過ぎた。後は...頼...む」スゥー
003「お疲れ様、001」
009「後は僕達に任せてくれ」

日暮を止める為、超能力を使い過ぎた001は009達に後を託して
眠りに付く。

日暮「僕も何だか眠くなっちゃった...」ウトウト
両津「ダメだ、寝るな!こんな所まで探しに来たんだから、寝るのは承知しねえぞ!」
日暮「グ〜」
両津「寝るなぁ〜〜!」

日暮も超能力を使い過ぎた事で、眠気に襲われるが、危険な目に遭いながらも
日暮を探しにアザディスタンまで来た為、両津は日暮を寝させない様にするのであった。

○鬼太郎→画皮を倒す。
○001→超能力で日暮の動きを封じる。超能力の使用により眠りに付く。
○浦飯幽助→画皮を倒す。
○両津勘吉→日暮を正気に戻そうと画皮と戦う。
○日暮熟睡男→画皮に操られるが、正気を取戻し、画皮を攻撃する。超能力の使用により眠気に襲われる。
●チー→画皮が倒され、他の中国妖怪を撤退させる。
●ミンメイ/画皮→日暮を操っていたが、正体を知られた事で正気を取り戻され倒される。

955ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2017/03/28(火) 09:29:15
>>938
≪南海の救出作戦≫加筆分

***マウロ島・赤イ竹の秘密基地***

カンナギ「我が財団の提供した時空超越装置の使い具合は良好のようですな」
竜尉隊長「諸君ら財団Xの協力には感謝する」

財団Xのアンノウンエネルギー開発担当にして、
我望光明の研究する『ゾディアーツスイッチ』開発の担当をも務めていた
財団幹部の一人、レム・カンナギ。
一度は己の野心を暴走させた果てに財団Xから離反したものの、
黄泉がえり後は財団の影の実力者である「赤い服の男」の鶴の一声によって
過去の反逆は一切不問に付され、組織への復帰を許されていた。

赤イ竹がアセーリアまでやって来れたのは、
ブレイバーズのディオドスシステムにも似た時空移動システムを
財団Xから提供されていたからだった。
その見返りとして、赤イ竹は渡航した先の異世界の詳細な地理や
現地に生息している生命体の生態、文明レベルに関する情報などを
きめ細かく財団X側に報告していたのである。

竜尉隊長「すでに我々はこの島を拠点として、
 あらゆる異世界にネットワークの根を張り巡らせつつある」
カンナギ「我々は超進化生命体ミュータミットに魔法の力を融合させた
 マジック・ミュータミットの研究を進めている。そのために必要な
 生態サンプルの確保と提供も、期限までに滞りなくお願いしたいですな」
竜尉隊長「わかっている。すでに大変貴重な生体サンプルを
 一体だが捕獲してある。移送の準備が整い次第、そちらに引き渡そう」

竜尉隊長がレム・カンナギとの会談の中で話していた
その「貴重な生体サンプル」は今、同じマウロ島の基地の奥にある
独房に囚われていた。
澄んだ大きな瞳、真っ白な肌、しなやかな艶のある
美しい紫の長い髪の少女である。

セリア「………」

そして彼女の両手には、がっしりと頑丈な手錠が嵌められていた。

見張りA「交代の時間だ。どうだ、生体サンプルの様子は?」
見張りB「相変わらずだ。大人しいものよ」
見張りA「まだ年端のいかぬ小娘だというのに、
 我が赤イ竹の誇る精鋭部隊を"魔法"とやらの力で
 一瞬で蹴散らしたとは信じられんな…」
見張りB「油断するなよ。魔法のパワーを封じる
 特殊手錠で拘束してはあるが、隙を見せたら
 何をしでかすか分かったものではないからな」
見張りA「だがそのお美しいお姫様も、いずれはモルモットとして
 財団Xによる人体実験の餌食となる運命か。
 少々勿体ない気もするが、哀れなものだな。ふはははは」

独房の扉の向こうから、せせら笑っている見張り番たちの話し声が聞こえてくる。
それが耳に届いた彼女は、か細い声でつぶやいた。

セリア「アレン、コナン、早く助けに来て……」

956ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2017/03/28(火) 09:29:56
***マウロ島沿岸***

敵の様子を探るため、工場から脱走してきた奴隷に案内してもらい、
まずは少人数の斥候兵を伴い、自ら島に上陸したレミーナとロラン。

ロラン「思った通り、どこも警備が厳重ですな」
レミーナ「でも必ずどこかに隙ができるはず。
 このまま夜になるまで待ちましょう」

その日はジャングルの闇に隠れて野営を張りながら、
赤イ竹の秘密基地を見張ることにしたレミーナ一行だったが、
その夜、突然彼女たちは見知らぬ者たちに襲われた。

レミーナ「誰なのあなた達は!?」
ロラン「もしや赤イ竹の手の者か!?」
アレン「とぼけるなッ!!」
コナン「それはこっちの台詞だ!」
レミーナ「…???」

黒髪の少年アレンがロランと激しく切り結ぶ一方で、
オレンジ髪の少年コナンが頭上で高々と印を結び、炎の呪文を唱える。

コナン「炎の精霊よ! 我に力を! 紅蓮の業火を! ギラァッ!!」

呪文の詠唱を終えたコナンの指先から、勢いよく真紅の火の玉が
強烈な衝撃と共に飛び出してレミーナたちを翻弄する。

レミーナ「見たこともない魔法だわ!?」

だがやり合っているうちに、どうやらお互いを敵と誤認しての勘違いだったと
気づいた両者は剣を納める。

アレン「ではあなた方も赤イ竹に囚われている人々を
 助けようとしていたのか!? 非礼の段は謹んでお詫びする…。
 ぼくの名はアレン。そしてこちらはコナン。
 今あの赤イ竹の砦の中には、ぼく達の大切な仲間が捕まっているんだ」

アレンの話によると、自分たちの仲間であるセリアという名の少女が
赤イ竹に囚われているという。そしてセリアの他にも、同じ国の民が
多数赤イ竹によって拉致され奴隷として働かされているらしいとのこと。
赤イ竹にさらわれた人々を助けるために、
アレンとコナンは、ラーミアと呼ばれる不死鳥の導きによって
この世界までセリアを追ってやって来たらしい。

レミーナ「そういうことなら話が早いわ。
 ぜひ協力しましょう!」
アレン「ありがとう!」
コナン「こちらこそよろしくなっ!」

ロラン「………」

ロランは、アレンとコナンの2人を
まるで密かに観察するようにじっと見つめる。
特にアレンのきりりとした顔立ちと聡明そうな瞳は、
彼が只者ではないことを伺わせていた。

ロラン「レミーナ様、あのアレンとコナンと名乗った二人の若者、
 只者とは思えません。立ち振る舞い、人品骨柄どれ一つとっても、
 おそらくはレミーナ様と同じく高貴の出ではないかと…」
レミーナ「相手の素性の詮索なら後にしましょう。
 今は奴隷たちの救出が先決よ」
ロラン「御意」

そして作戦会議の結果、翌日夜の救出作戦決行が決まった。
果たしてレミーナたちの作戦は無事成功するのか!?
そして突如彼女らの前に現れた、アレンとコナンと名乗る
2人の少年はいったい何者なのだろうか…?

957ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2017/03/28(火) 20:05:27
≪アセーリアの創造神-1≫

***ポイントゼロ・無幻城***

Gショッカーの本拠地・無幻城を
突如として破壊神ビルスとその側近ウイスが訪問したことで、
城内は一時騒然となる。

親衛隊員A「お待ちを!」
親衛隊員B「何卒しばしお待ちを!」

ビルス「………」

邪神謁見の間を守る親衛隊員(軍服を着用したデストロン戦闘員)たちが
止めるのも聞かず、ビルスはずかずかと謁見の間に上がり込む。
何しろ相手が全次元最高の神「全王」に仕える直属の破壊神では、
たとえ兵揃いのGショッカーの何者と言えども手出しは叶わない。

「破壊神ビルスが何故にこの無幻城に!?」
「ビルス様は日頃ブレイバーズに肩入れしていると聞くぞ!」
「もしGショッカーを攻撃しに来たのか…?」(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
「いや、それはない。破壊神はあくまで中立な立場のはず」

周囲がどよめく中、破壊神と至高邪神(ポリゴンの立体映像)の会談が始まった。

大首領の顔「これはこれは…破壊神ビルス様直々のお越しとは光栄の至り」
総司令の顔「いったいどのようなご用件で?」

ビルス「ほぉ〜頭上からボクを見下ろすとは、
 お前たちも随分と偉くなったもんじゃないか?」

星王の顔「このビジョンはそういう仕様にござりますれば…」
大魔神の顔「何卒ご容赦の程を…」

ビルス「まあいいだろう。今日はお前たちに釘を刺しに来たのさ」

創世王の顔「…と、申されますと?」

ビルス「お前たちが古代堕神戦争のことについて
 いろいろと勘付いて、何か企んでいるんじゃないかと思ってね」

闇の帝王の顔「そんな滅相もないこと」
大首領の顔「我らにとって、古に封印された古代堕神戦争の真実など
 何一つ存ぜぬことにござります」
総司令の顔「何を企むことなどがございましょうや」

ビルス「なかなか恍けるのも上手くなったじゃないか。
 ボクはお前たちが宇宙でどんな極悪非道をやらかそうが
 知ったことじゃない。宇宙を征服したければ勝手にすればいい。
 ……ただ、くれぐれも欲を出して変なことだけは
 考えるんじゃないぞ!」
ウイス「そしてあなた方が悪事を働く度に
 ブレイバーズにボコボコにされるのも
 あなたたちのご勝手です」

創世王の顔「………」
大魔神の顔「………」

ウイス「オホホホホ…これは少し言葉が過ぎましたかね」
ビルス「じゃあそろそろボクらはお暇するよ。邪魔したね」

星王の顔「いえいえ、お構いも致しませず」
闇の帝王の顔「ビルス様とお付きの方を丁重にお見送り申し上げよ」

親衛隊員C「ギギッ!! 畏まりました!」

そして、ビルスとウイスがいなくなった後の邪神謁見の間では…。

大首領の顔「ビルスめ、言いたい放題抜かしおって…」
闇の帝王の顔「我らの真の企み、すでに全王の側にも
 悟られたと思わねばなるまい」
大魔神の顔「だがすでに賽は投げられたのだ。
 今更後戻りは出来ぬ。今は好機到来時をじっと待ちつつ、
 いざという時には断固決起あるのみ…!」

958ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2017/03/28(火) 20:06:00
***堕神界の神殿***

アークシセイザー「破壊神ビルスがあちこちで
 ちょこまかと嗅ぎまわっているらしい」

ここ一連の破壊神ビルスの動きについては、
堕神界の神殿にも情報が届いていた。

アークシセイザー「私が恐れるのは、ビルスがブレイバーズに
 余計な入れ知恵をすることだ。ブレイバーズには
 私が望んだ手駒としての以上のことにまで
 手を広げてほしくない」

封印された古代堕神戦争の真実について、
ブレイバーズには余計なことまで知られたくない
堕神の大審官アークシセイザーは、
幾多の堕神たちの中でも凶暴で知られる
ゴルゴンクィーンイーバ三姉妹を召喚した。

アークシセイザー「今のうちに天凰輝シグフェルを消せ。
 奴はこの私の思惑を超えてヒーローたちとの絆を深め過ぎた。
 今までは大目に見てきたが、これ以上放置すると
 私の計画にも狂いが生じる」
ゴルゴン長女「どのような手段を用いてもよろしいので?」
アークシセイザー「もし必要なら荒っぽい手段を用いても構わん。
 この際目を瞑ろう。もしブレイバーズのヒーローの誰かが
 シグフェルに加勢してきたら、そいつごと始末してよい」
ゴルゴン次女「畏まりました」
ゴルゴン三女「お任せを」


***地球・日本・東京 海防大学付属高校***

アークシセイザーからシグフェル抹殺を命じられたゴルゴンイーバ三姉妹が、
海防大学付属高校を襲う。
普段は原則として黄泉がえりで生き返った「再生者(リザレクター)」しか
襲わないイーバだが、今回は生徒から教職員に至るまで見境なく襲い、
次々と石化光線で石に変えてしまう!

シグフェル「よくもみんなを石に! 許せない!!」

慎哉や優香たち、そして留学生のレミーナたちまで石に変えられ、
怒りを露にするシグフェルだったが、善戦むなしく彼も
石に変えられてしまう…。

ちょうどその日は、新しく海防大学の理事に就任する予定の城戸沙織と
その護衛としてサジタリウスの星矢、そして魔界の大公爵アスタロトからの
言いつけで仰せつかった厄介事(※詳しい経緯は>>820を参照)をシグフェルに
押し付けようとやって来ていたマリネラのパタリロ国王も同じ場所に来ており、
みんな揃って襲撃の巻き添えを食らうことに。
高等部に隣接する大学部で教鞭を執る孫悟飯もすぐに加勢に駆け付けるが、
彼もまたゴルゴンの石化光線の餌食になってしまった。

ゴルゴン長女「全員まとめて石に姿を変えた後で、
 一人残らず粉々に砕いてやろうぞ。キヒヒヒヒッ…」

ゴルゴン三姉妹の無差別攻撃によって、迎え撃ったシグフェルは勿論、
その場に居合わせた生徒・教職員・その他関係者ほぼ全員が石化してしまった中、
ただ一人だけ、ゴルゴンの瞳光線を浴びても石化しない者がいた!

要人「………」

海防大学付属高校の生徒会長、久遠要人である。

ゴルゴン長女「なぜだ!」
ゴルゴン次女「なぜ我らの瞳を見ても
 お前は石にならないのだ!?」

要人の体から発せられた眩い翠のオーラが
周囲一面に広がり、石に変えられた人々が瞬く間に
元の姿へと戻っていく。

シグフェル「いったいこれは…?」
優香「会長…??」

星矢「巨大な小宇宙(コスモ)を感じる…。
 あの高校生は一体!?」

いつもの穏やかな表情が一変し、ゴルゴン三姉妹に対して
身も凍るような鋭い視線を向ける久遠要人。

要人「堕神の烙印を押されし者の使徒よ、目障りだ。…去ね!」

果たして久遠要人の正体とは!?
そして何がこれから起ころうとしているのであろうか?
<本日執筆分は、疲れたのでここまで…>

959凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/05(水) 22:35:04
≪アセーリア編「王剣を継ぐ者」-1≫

***王都ネクナール***

トリスタン平原の会戦でメルヴィオン聖王国軍を壊滅させた黒三日月隊は、
王都ネクナールを陥落させ、国王アディラス十六世を自害に追い込んだ。
無差別爆撃を受けた城下を包む火災が未だ収まらぬ中、
焼け落ちた王宮を制圧した黒三日月隊はここに臨時の作戦本部を設置し、
今後の戦争計画についての軍議を開いた。

ザイアン「ああ〜痛え…。
 あのメルヴィオンの王女め、ふざけた真似しやがって…」

包帯を巻いて吊るした右腕をさすりながら、
黒三日月隊のブリューヌ人傭兵隊を率いるザイアン・テナルディエは悔しげに恨み事を呟いた。
トリスタン平原の戦いでエリス王女の槍の投擲を受け、落馬した際に腕を挫いていたのだ。
お陰で武器が持てず、その後のネクナール攻略戦には参加できずに後方待機に回される始末だった。

ガーデーヴィ「我が軍の勇士プラダーラタが討たれるとは…。
 メルヴィオンの奴らめ、許してはおかんぞ」

ガーデーヴィ配下のシンドゥラ人傭兵隊もトリスタンでの追撃戦の際、
メルヴィオン軍のサムライ部隊の反撃を受けて名のある将を一人討ち取られている。
元より家臣の命を大事に思いやるようなガーデーヴィではないが、
味方の一方的な大勝利の中、敵の王子の首級と引き換えにプラダーラタの戦死という損害を出した事には、
少なからず面目を潰された気分だった。

ザイード「静粛に! これより作戦会議を始める」

副司令官のザイードが軍議の開会を告げ、
机上にロサレダ大陸の地図を広げて説明を始めた。

ザイード「作戦の第一段階となるトリスタン平原での敵軍の殲滅、
 及び第二段階となる首都ネクナールの攻略は滞りなく完了し、
 我々はかねてからの計画通り、敵国の中枢部を極めて迅速に制圧する事に成功した」
ファイサル「まずはご苦労さん、っと」

総司令官のイブン・ファイサルは満足げに諸将をねぎらった。
序盤の電撃戦は大きな躓きもなく大成功に終わったが、王都を押さえたとは言え、
黒三日月隊が実効支配しているのはまだ広大なロサレダ大陸の中のごく一部でしかない。

ザイード「首都を占領し、国王を始めとする王族を死亡させて王政を崩壊に追い込んだ以上、
 メルヴィオン聖王国はもはや頭脳を失ったも同然。
 国家としての組織的抵抗力は喪失したと判断していいだろう。
 今後はこのネクナールを拠点に各地方へ制圧のための兵を送り、
 メルヴィオンの州を一つずつ順に平定してゆく段取りとなる」
ファイサル「全体を取りまとめる王がいないとは言え、
 州ごとの領主や騎士団が個別に抗戦してくる事は十分考えられる。
 くれぐれも抜かるんじゃねえぞ!」

ファイサルがそう言って油断を戒めるが、
軍事技術の圧倒的な差がもたらしたトリスタンでの大勝利を鑑みれば、
各州の征服も赤子の手を捻るが如く容易い事は明白であり、
既に勝ったような余裕綽々の空気はやはり少なからず軍議の席に漂っていた。
ただし、彼らには懸念すべき材料がまだ一つだけあった。

孫市「我が雑賀衆の者が捕虜を訊問して得た情報だが、
 メルヴィオンにはもう一人、修業の旅で王都を離れていた第四の王子がいるとの事だ。
 また、王宮にいたとされる国王の次女の妹姫も現在のところ行方不明。
 そして更に、国王アディラス十六世が佩いていたはずの、
 この国の王位を証する聖なる王剣がまだどこからも発見されていない」
ファイサル「どうやらその王女が剣を持って、
 兄貴である四番目の王子の所へ逃げたって事のようだな…」

モンスター退治の旅に出ていたため首都攻防戦に参加しておらず、
四人の王子の中で唯一まだ生存しているラウール王子の存在を黒三日月隊は既に嗅ぎ付けていたのである。
そして王剣メルヴィカリバーと共に王宮を脱出したリンディ王女についても、
捕虜の証言から彼らはその動向を把握していた。

ザイード「この国の支配権の象徴である王剣がその王子の元へ渡り、
 彼が正統な王位を主張して我々に対し挙兵に及んだ場合、
 彼の存在はメルヴィオンの残党によるレジスタンスをまとめる強力な求心力となり得る。
 今の内に全力を挙げてその王子を抹殺せねばならない」
ファイサル「だが安心しな。奴の居場所は既に突き止めてある。
 飛び切り凄腕の刺客を差し向けてやったぜ。
 そろそろ首が胴体を離れてる頃じゃねえかな。ククク…」

残忍非情のファイサルは腕組みをして、
無惨な流血の光景を思い浮かべながらサディスティックな愉悦で口元を歪めた。

960凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/05(水) 22:37:33
***サラジア共和国・難民キャンプ***

光平「お父さ〜ん! お水運んで来たよ〜!」
陽一郎「おお光平、ご苦労さん!」

十二年前――。
乾燥した砂の大地を強い日差しがじりじりと照りつける中、
まだ五歳の牧村光平は、水が一杯に入った重い大きなバケツを胸に抱えながら、
父である牧村陽一郎の元へとよろよろ歩きで戻って来た。
ここは中東・サラジア共和国の国境付近に設営された、
大勢の戦災避難者を収容する難民キャンプである。

陽一郎「よ〜し、煮立ってきたぞ」
光平「美味しそう〜!」

光平が遠くの井戸から汲んで来た水をバケツから大釜に移し、
火で熱して具材とダシ汁を入れ、日本人のボランティアスタッフ達がスープを作る。
飢えた難民達に提供する炊き出しの食事である。

光平「スープができました! 並んで下さ〜い!」

陽一郎に教えられた現地の言葉で難民達に呼びかける光平。
空腹と渇きですっかり弱り果てていた人々がそれを聞いて集まり、列に並ぶ。
外国人の小さな子供が頑張って作るのを手伝ってくれたとあって、
アラビア語で「シュクラン(ありがとう)」と光平に声をかける人も少なくない。
光平にはそれがたまらなく嬉しいし、陽一郎もそんな我が子がとても誇らしかった。

この三年前、光平が二歳の時に南極でセカンドインパクトが発生し、
未曾有の大災害に世界中の人々が被災した。
更にそれをきっかけに世界各地で紛争が連鎖的に続発し、
翌年にはバレンタイン休戦条約が結ばれて一応の収束を見たものの、
当時の世界情勢は極めて不安定な状態にあったのである。
日本政府の外交官である陽一郎はそんな中、各国の難民支援と政情安定化のため世界各地を奔走していた。

陽一郎「軍事力の強化も結構だが、ガンジーも言った通り、
 〝目には目を″では世界中を盲目にするだけだ。
 今、世界は本当に大変な状況だけれど、
 いつか皆が平和な暮らしを取り戻せるように、
 できる事は精一杯やって行きたいものだな…」

日本では昨年、南沙諸島で起こった中国とベトナムの軍事衝突をきっかけに戦略自衛隊が発足し、
緊迫する東アジア情勢を受けて国防のための軍備の強化が図られていた。
そしてここサラジアでも、テロや内乱が続発して社会が混沌としている中、
人々はこれを解決してくれる強い指導者を求めていたのである。

光平「お父さん、この人は誰?」
陽一郎「この人は、今この国で人気のある政治家だよ。
 将来はこのサラジアの大統領になるかも知れない人なんだ。
 名前は、アフマド・アルハザード…」

陽一郎が読んでいた現地の新聞に、一人の男の写真が掲載されていた。
アフマド・アルハザード。
難局にあるサラジアをまとめ上げるカリスマとして、
近年、にわかに政界で頭角を現してきた人物である――。

961凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/05(水) 22:40:02
***カレブ山***

ラウール「…!」

夢から覚めて、ラウールは眠っていたテントの中で飛び起きた。
まだ夜は明けておらず、外は暗い。

ナレイン「いかがなされましたか、殿下」
ラウール「いや…ごめん。何でもないよ。
 ちょっと変な夢を見たみたいだ」

隣で眠っていたナレインが反射的に目を覚まして素早く起き上がる。
悪夢を見たらしく、ラウールの顔は脂汗でびっしょりと濡れていた。

ラウール「何だったんだろう…。随分おかしな夢だった」

ラウールは時々、不思議な夢を見る。
幼い頃の記憶のような、しかしあまりに現実とは乖離した奇妙な夢である。
夢の中では、まだ小さな子供のラウールは「光平」と呼ばれていて、
しかも自分は、父王とは明らかに違う人物を父と呼んでいるのだ。
夢の中の景色は、文明も文化もこの国とは全く違う、まるで別世界のようだった。
夢で自分に父と呼ばれていた人が言っていた「サラジア」という単語が、妙にはっきりと頭に残っている。

ラウール「すぐには寝付けそうにないや…。
 ちょっと外で星を眺めて来る」
ナレイン「お風邪を召されませぬよう、お気を付けて」
ラウール「うん。分かってる」

枕元に置いてあったマントを手に取って羽織ると、ラウールはテントの外に出た。
空を見上げれば、まるで宝石を散りばめたような満天の星空が広がっている。

ラウール「昔の記憶、か…」

ラウールは七歳の時、火災に巻き込まれた際に記憶喪失に陥っており、
それ以前の自分がどんな子供で、どこで何をしていたのかは全く覚えていない。
周囲の話では、当然ながらラウールは生来ずっと王子として都の王宮にいたのであって、
特段、何か数奇な生い立ちがあるわけではないとの事なのだが、
時折夢に見る古い記憶の断片のような、しかしとてもそうとは思えない不思議な情景が、
ラウールには妙に気にかかるのであった。

ラウール「あれは…!?」

嘆息しつつふと遠くに目をやって、ラウールは異常に気付いた。
夜の暗闇の中、北の空がほんの一部だけまるで朝焼けのように赤く輝いている。

ラウール「ナレイン! 早く、あれを見てくれ!」
ナレイン「ははっ!」

ただならぬ声でラウールに呼ばれて、テントから飛び出したナレインも北の方角を見て絶句する。
アセーリアでも太陽は地球と同じく東から昇るため、これは朝焼けなどではあり得ない。
これは火災であった。遠くで地上を燃やしている真っ赤な炎が、
夜空を一部だけ明るく照らしているのだ。

ナレイン「あちらは、王都のある方角です…!」
ラウール「ネクナールが、燃えている…!?」

962凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/05(水) 22:42:09
王都が炎上している。
ラウールとナレインはしばし呆然として言葉もないまま、
赤く燃え立つネクナールの方角を見詰めていた。

ナレイン「…!? 危ない!」
ラウール「うわっ…!?」

その時、背後の茂みから、一本の矢がラウール目掛けて飛んで来た。
ナレインは咄嗟にラウールを庇って地面に伏せさせる。
狙いを外れた矢は木の幹に突き刺さり、どす黒い毒液を鏃から滴らせた。

ラウール「毒矢…!」
ナレイン「何者だ? 姿を現せ!」

矢の飛んで来た方向にナレインが鋭く呼びかけると、
顔に赤い入れ墨をした、蓑を纏っている四角い顔立ちの大男が茂みの中から現れた。
紀元前の昔、南越のベッサ族の戦士として春秋戦国時代の中国で恐れられ、
それから二千数百年の時を経て黄泉がえった、古代の殺し屋ムタである。

ムタ「ムタの吹き矢をかわすとはなかなかやるだべ。
 でも、今のが当たっていた方が楽に死ねたかも知れないんだべ」
末那蚕「メルヴィオンのラウール王子ってのはてめえだな?
 ようやく見つけたぜ」

垂れ下がった長い前髪で片目を隠し、甲冑の上に白装束を着た、
大鎌と多節棍を組み合わせたような武器を持つ無気力そうにだらけた姿勢の男が、
ムタに続いて茂みの中から姿を見せラウールをぎろりと睨みつけた。
やはり現代に復活した古のリザレクターで、
かつて江戸時代の日本で蟲奉行の命を狙っていた蟲狩の一人・末那蚕である。

ラウール「お前達は誰だ!」
末那蚕「フン、俺達はな、
 てめえをあの世にいる家族に再会させてやるために来た死神だよ」
ナレイン「何っ!? 
 王家の方々が、あの世におられると…?」

末那蚕の口から発せられた思わぬ一言に、
ラウールとナレインの表情が凍りつく。

ムタ「そうだべ。
 この国の都はとっくにムタ達が攻め落として、今はあの通り火の海だべ。
 国王も三人の王子達も、みんな戦に負けて全滅だべ」
ラウール「そんな…。そんなバカな!」
ナレイン「世迷言を…。お前達は一体何者なのだ?」
末那蚕「俺達は、地球から来たサラジアの傭兵軍団…。
 黒三日月隊(アスワド・ヒラル)だ!」

アルハザードの傭兵軍団の一員である事を証する、
黒い三日月の紋様が描かれた腕章を左腕に巻きつけた二人の刺客は、
ラウールとナレイン目掛けて同時に襲いかかった。

963凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/05(水) 22:44:47
咄嗟に得物を抜いて迎撃態勢を取るラウールとナレイン。
ラウールにはムタが、ナレインには末那蚕が相対して戦闘になる。

ナレイン「サラジアの黒三日月隊だと?
 寡聞にして耳にせん名だな」
末那蚕「そりゃ、この世界の奴らは知らねえだろうよ。
 まあ詳しい話は、冥土に行ってからてめえらの王様にたっぷり聞きな」
ナレイン「くっ、国王陛下はまことに身罷られたというのか!」

ナレインが愛用する武器は、水竜ガノトトスの素材で造られた水剣ガノトトスである。
細身の理知的な美青年で、剛毅さとは真逆の繊細な印象を受けるナレインだがその武芸の腕前は見かけ以上で、
一気に仕留めようと斬りかかった末那蚕の極楽鎌を無駄のない流麗な剣捌きで受け止めると、
巧みに隙を突いて反撃してゆく。

末那蚕「てめえ、ただの青二才かと思ったら意外とやるじゃねえか」
ナレイン「殿下をお守りするのが我が使命なものでな。
 軟弱者では務まらんさ!」
末那蚕「だがなぁ…。こっちもまだまだ本気じゃねえんだよ!」
ナレイン「ぐっ…!」

末那蚕の極楽鎌が唸りを上げ、森の大木を次々と斬り倒しながらナレインに迫る。
一方、修業用に持っていた銅の剣を抜いたラウールに対しては、
ムタが左右の手に持った二振りの手斧を振り回しながら激しく攻め立てていた。

ムタ「この斧でお前の首を刎ねてやるんだべ!」
ラウール「(サラジア…。夢の中に出て来た国の名前だ…)」

先程、末那蚕が口にしたサラジアという単語が気にかかるラウールだが、
両手の斧を交互に力強く叩き込んでくるムタの猛攻は凄まじく、
戦いに集中し切れていないラウールはたちまち窮地に陥る。

ムタ「このムタを相手にしながら上の空とは、随分と余裕だべ」
ラウール「くっ…、行くぞっ!」

雑念を振り払い、剣を腰元に構えてムタに突撃を仕掛けるラウール。
だがムタは次の瞬間、右手に持っていた片方の斧を捨てて吹き矢に持ち替え、
勢いよく正面から突っ込んで来たラウールに向けて毒矢を放った。

ムタ「これで死ぬんだべ!!」
ラウール「しまったっ…!」

全力で突進しようとしていたラウールは不覚にも反応が遅れ、回避行動が間に合わない。
だがその時、何者かが素早く横から飛び込んでラウールの前に立ち塞がり、
飛んで来た毒矢を鋭い刀の一閃で斬り払った。

ラウール「…キクマル!」
キクマル「殿下、ご無事でござるか!」

黒三日月隊の攻撃で陥落したネクナールを脱出していたキクマル・サダムネが間一髪、
現れてラウールの危機を救ったのである。
愛刀・虎一文字をムタに向けながら、
ラウールの方に振り返ったキクマルは凛々しい微笑を見せた。

リンディ「命の源なる清らかな水よ、我が杖に集い、雨を降らせよ!」
ムタ「な、何だべこの雨は〜!」
末那蚕「ちっ、小娘がっ…!」

更に、遠くの茂みの陰から姿を見せたリンディ王女が、
留学先のコンクェイテューラで学んだばかりの水系魔法の呪文を詠唱し、
手にした魔法の杖から豪雨のような無数の水滴のシャワーを発射してムタと末那蚕に浴びせかける。

キクマル「さあ殿下、今の内に!」
ラウール「分かった!」

リンディが起こした局所的なスコールで敵が足止めされている間に、
キクマルに誘導され、ラウールとナレインはその場から素早く逃げ去った。

ムタ「逃げられたんだべ…」
末那蚕「まあしょうがねえや。
 そう遠くへは行ってねえはずだ。手分けして探すぞ」

あと一歩のところで獲物を取り逃がしたムタと末那蚕は、
水に濡れた衣装の袖を絞ると、直ちに森の奥へと追跡を開始した。

964凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/05(水) 22:47:48
【今回の新規登場】

●ムタ(キングダム)
春秋戦国時代の中国で恐れられた南越のベッサ族の戦士。
巨体を誇り、四角い顔には赤い入れ墨をしている。
毒の吹き矢と二振りの手斧が武器。

●末那蚕(ムシブギョー)
江戸時代の日本で蟲奉行の命を狙っていた暗殺集団・蟲狩の一人。
黒い甲冑の上に白装束を着ており、長い髪で左目を隠している。
常にどこか無気力そうな態度を取り、厭世的で死を望むような発言を繰り返す。
大鎌と多節棍を組み合わせたような極楽鎌という武器を用いる。

965凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/18(火) 19:23:55
≪アセーリア編「王剣を継ぐ者」-2≫


***カレブ山・麓の森林地帯***

ナレイン「ここまで来れば、ひとまず安心でしょう」

夜がようやく明けた頃。
ムタと末那蚕の襲撃から逃れたラウール、ナレイン、キクマル、リンディの四人は、
グリーンドラゴンの毒の息で枯らされずにまだ残っていた森の奥へと避難し、
そこに建っていた朽ちかけた煉瓦造りの廃屋の中に身を隠した。

ラウール「キクマル。王都で何があったのか説明してくれ。
 さっきの奴らは一体何者だ。父上達はどうなったんだ!?」
キクマル「はっ、殿下…」

一息ついたところでラウールに事情を問われたキクマルは、
急に崩れ落ちるようにして両膝を突きラウールの足元に平伏すと、
地面に頭を擦りつけて這いつくばりながら声を絞り出すようにして言上した。

キクマル「申し訳ございませぬ!
 三日前、王都東方のトリスタン平原におきまして、
 我ら聖王国軍は黒三日月隊と名乗る夷狄の軍勢と戦い、
 大敗いたしましてございます…!」
ラウール「大敗…!?」

旅で都を離れていたため状況を何も知らされていなかったラウールとナレインに、
キクマルは事の次第を始めから順序立てて説明した。
突如、空に大きな穴が開き、時空の彼方から謎の大軍団が出現した事。
地球のサラジアから来た黒三日月隊と称する彼らはメルヴィオンに無条件降伏を迫ってきた事。
要求を跳ねのけたアディラス十六世はトリスタン平原まで出陣して彼らと一戦交えたが、
敵の圧倒的な強さの前に思わぬ惨敗を喫し、十万の大軍をたちまち壊滅させられた事。
黒三日月隊は更にネクナールまで侵攻し、遂に王都を攻め落とした事…。

キクマル「トリスタンの合戦にて、三人の王子殿下はことごとくご戦死!
 エリス姫様も討ち死にされ、都へ退かれた国王陛下は、
 もはやこれまでと王宮に火をかけられご自害なされましてございます…!」
ラウール「そんな…!」

まさかの悲報に、ラウールは茫然自失した。
天地が引っ繰り返るくらいの衝撃で、立ち眩みを起こして倒れそうになる。

ラウール「父上…兄上…姉上…。
 そんな…そんなの…そんなの嘘だ…!」
ナレイン「殿下、確かに信じられぬような話ではありますが…。
 このキクマルがこうして参上して申すからには、
 これは他ならぬ現実の事態として受け止めなければなりますまい」
ラウール「そんな…。父上達が亡くなられるなんて!」

ラウールは動揺に身を震わせ、やがてがっくりと膝を折って泣き崩れた。
幼い頃からずっと心から敬愛し頼りにしてきた父や兄や姉である。
それが全員、もうこの世にいないとは何という事だろう。

キクマル「これなるは、王家に代々伝わる聖なる王剣メルヴィカリバー。
 三人の兄王子様方が揃ってお命を落とされた今、
 陛下は王子としてただ一人この世に残られた殿下をご自分の跡取りとお認めになり、
 王の証たるこの剣を殿下に託すよう、それがしにご遺命なされましてございます」
ラウール「僕が…王…?」

キクマルが差し出したメルヴィカリバーを、ラウールは震える手で受け取った。
末弟のラウールには、尊敬する兄達を差し置いて自分が王になろうという野心や自信などは昔から露ほどもなかった。
国王のみが佩く事を許されるこの由緒正しき聖剣をよもや自分が持つようになるなど、
ラウールは生まれてこの方ただの一度たりとも想像した事はなかったのである。

966凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/18(火) 19:25:48
ラウール「………」

受け取った王剣を虚ろな目で呆然と眺めているラウールの足元で、
キクマルはもう一度改めて両手を床に突き、
深々と頭を下げながら声を震わせてこの事態を詫びた。

キクマル「お国の命運を賭した大事極まる一戦にかかる無惨な大敗を喫し、
 三人の王子殿下とエリス姫様、更には国王陛下のお命までもお守りできず、
 まことに面目次第もございませぬ。
 こうして殿下に王剣とリンディ姫様の御身をお届けし、
 亡き陛下の最後のご下命だけでも無事果たし終えましたからには、
 このキクマル・サダムネ、我が先祖の国に伝わるサムライの作法に倣い、
 腹切って殿下に不徳をお詫び申し上げまする!」

己の非力を嘆きつつ自刃を願い出るキクマルだが、
トリスタンの会戦がどんな戦いであったにせよ、こうも劇的な大壊滅ともなれば、
彼のような一部将の責任を云々する次元の話でない事は明白である。
頭を金槌で叩かれるような衝撃からようやく我に返ったラウールは王剣を腰に収めると、
まだ強張って震えそうになる声を懸命に抑えつつキクマルに言葉をかけた。

ラウール「面を上げてくれキクマル。
 役目ご苦労だった。腹なんて切らなくていい。
 リンディだけでも、よく守ってくれたよ」
キクマル「勿体ないお言葉にございまする…」
ラウール「リンディ、無事で本当に良かった」
リンディ「ラウール兄様…!」

ただ一人生き残った妹のリンディを、ラウールは懐に抱き寄せた。
先程からのやり取りを横で聞いていて死別の悲しみを思い出したのか、
リンディは目に一杯の涙を溜めていた。
ずっと必死に抑え込んでいた感情が決壊して、リンディは兄の胸を涙で濡らす。

ナレイン「しかし、精強を誇る十万の王国軍がわずか半日の戦闘で殲滅されるなど、
 常識ではとても考えられぬ事。
 まして不敗の戦歴を誇られた陛下が直々に指揮を執られた戦で、
 そこまで壊滅的な惨敗をするなど信じられぬ事態だ。
 一体いかなる異変が起こったというのだ?」
キクマル「それは…」

トリスタンの戦場で見たものについてキクマルが詳しく語り出そうとしたその時、
大きな音がして、廃屋の壁が突如として吹き飛んだ。

末那蚕「オラァっ!!」
リンディ「きゃぁっ!?」

末那蚕の極楽鎌による斬撃が煉瓦の壁をバラバラに切り刻んだのである。
ラウール達を発見した末那蚕とムタは、
廃屋の中へ勢いよく乗り込んできて襲いかかる。

ムタ「やっと見付けたんだべ!」
末那蚕「王子様に王女様、二人仲良くあの世へ逝きな!」
キクマル「おのれ、させるかっ!」

リンディ目掛けて振り下ろされた末那蚕の極楽鎌をキクマルが虎一文字で防ぎ、
ラウールの前にはナレインが立ち塞がってムタの斧を水剣ガノトトスで受け止める。

ナレイン「殿下! ここは我らが!」
キクマル「姫様を連れてお逃げ下され!」
ラウール「よし! リンディ、来るんだ!」
リンディ「はいっ!」

ナレインとキクマルが敵を喰い止めている間に、
ラウールはリンディの手を引き、廃屋から脱出して走り出した。

967凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/18(火) 19:27:55
ラウール「リンディ、こっちだ」
リンディ「はいっ」

リンディを連れて森の奥へと逃げたラウールは、
先程の凶手らとは別の気配を感じて立ち止まり、茂みの中に素早く隠れた。

デミチェリス「殿下! ラウール殿下はおられませぬか!?」
ラウール「あれは、デミチェリス…?」

銀色のプレートアーマーを着て向こうから早足で歩いて来た長身の青年は、
ラウールがよく知っている人物だった。
アディラス十六世に仕える近衛騎士団の一人で、
ラウールやリンディも小さい頃から色々と世話になってきたデミチェリスという若い剣士が、
大声で呼びかけながらラウールを探していたのである。

ラウール「デミチェリスじゃないか! 
 お前も来てくれたんだな! 僕はここだ!」
デミチェリス「おお殿下! それにリンディ王女様もご一緒でしたか」

相手が顔馴染みの家臣だと分かって、
安心したラウールは茂みから姿を見せデミチェリスに駆け寄った。

ラウール「良かった…!
 王国軍が戦で壊滅したとキクマルに聞いたから、
 もしかしたらお前も戦死してしまったのかと…」
デミチェリス「多くの者が討たれた悲惨な負け戦でしたが、
 幸いそれがしは無事にございます。
 国王陛下の御身をお守りする使命を果たせず、まことに申し訳ございませぬ」
ラウール「いや、とにかくお前だけでも生きていてくれて何よりだよ」
リンディ「………」

感激して家臣の無事を喜ぶラウールだが、リンディはその横で不審を覚えていた。
父王が敗北して命からがら王宮へ帰還した時、確かその傍に侍っているのはキクマル一人だけだった。
王の護衛を任務とする近衛騎士団の一員として、
生きていれば当然そこにいなければならないはずのデミチェリスの姿はなかったのだ。
それがいないという事はやはり彼もトリスタンで戦死してしまったものと、
リンディはてっきり思い込んでいたのだが…。

リンディ「ラウール兄様、危ないっ!」
ラウール「…っ!?」

リンディが叫んだその瞬間、信じられない事が起こった。
ラウールの前に跪いていたデミチェリスの左手が緑色の長く鋭い鎌のような形状に変化し、
勢いよく振り上がってラウールを斬りつけたのだ。

ラウール「デミチェリス、お…お前…」
デミチェリス「フフフ…。ラウール王子、命は頂くぞ!」

鎌の切っ先が掠ったラウールの頬から血が滴り落ちる。
邪悪な笑みを浮かべながら立ち上がったデミチェリスの全身が濁った緑色の光に包まれ、
まるでカマキリを擬人化したような恐ろしい蟲の怪人に変貌した。

アクエレ「グォォォォ…!」
ラウール「…!」

この男は本物のデミチェリスではなかった。
彼はGショッカーに属する凶悪な異星生命体ワームの中の一体、
セクティオワーム・アクエレが、戦場で殺したデミチェリスに擬態した姿だったのである。

968凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/18(火) 19:29:48
ラウール「怪物め…。本物のデミチェリスはどうした!」
アクエレ「この騎士にはトリスタンの戦場で死んでもらった。
 そしてその姿を俺が借りたというわけだ」
リンディ「そんな…!」
ラウール「デミチェリスをよくも…!」
アクエレ「我々ワームは人間そっくりの姿に擬態し、
 記憶さえも引き継いで完全になりすます事ができるのだ。
 憎き敵性種のネイティブどもがこの世界で以前からしてきたようにな」
ラウール「ネイティブ…?」

ワームの姿のまま、擬態したデミチェリスの声を使ってアクエレは語る。
虫型の宇宙生物であるワームにはネイティブと呼ばれる同族の敵対種族がいるが、
ラウールにはそんな事は皆目分からないため、アクエレの言葉の意味がよく掴めない。

ラウール「お前達も、サラジアの黒三日月隊の仲間か!」
アクエレ「我らは偉大なる至高邪神様にお仕えする者…。
 あらゆる世界を闇で覆い尽くす地獄の軍団、ガイスト・ショッカーだ!」
リンディ「ガイスト・ショッカー…?」

不気味な声で名乗りを上げたアクエレは左手の大鎌をラウールに向けた。
ラウールは腰に収めていたメルヴィカリバーを抜いて正眼に構え、応戦態勢を取る。
だがその刹那、アクエレの姿がふっと消え、驚くラウールの脇腹に、
まるで瞬間移動のような速さで一瞬の内に近付いて来たアクエレの鋭い膝蹴りが叩き込まれた。

ラウール「がぁっ…!」
リンディ「ラウール兄様!」

激痛に呻くラウール。
何とか反射的にメルヴィカリバーを振り上げてアクエレに斬りつけようとするが、
アクエレは再び姿を消し、一瞬で逆方向に回って、
今度はラウールを衝撃で数メートル弾き飛ばすほどの強烈な肘打ちを顔面に浴びせた。

ラウール「うわぁっ!」
リンディ「兄様、しっかりして!」

勢いよく吹っ飛ばされて森の大木に激突し、
切れた口から血を流しながら王剣を手から落として倒れ込んだラウールに、
リンディが駆け寄って助けようとする。

アクエレ「フフフ…。
 クロックアップできない人間など、我らワームの敵ではない」
ラウール「ク…クロック…アップ…?」

ワームの特殊能力である、自分以外の時間の流れを遅滞させる事で敵の主観から見た高速移動を実現するという
クロックアップについてアクエレは口にするが、
そのような言葉をアセーリア人のラウールやリンディは聞いた事もない。

リンディ「ラウール兄様は私が守るっ!
 凍てつく氷よ、我が杖に集いブリザードとなれ!」
アクエレ「フン…、無駄な事を」

リンディはラウールの前に立ち塞がって魔法杖をかざしながら呪文を唱え、
敵に冷気を浴びせて氷漬けにする攻撃魔法を放ったが、
アクエレはこれもクロックアップで容易く回避し、
狙いを外れた冷気のシャワーはアクエレの背後にあった大きな岩に当たって凍結させる。

リンディ「あっ…!」
アクエレ「王家の小娘、まずはお前から始末してやろう」
リンディ「きゃぁっ!」

アクエレはクロックアップでリンディの目の前に現れると、
人間と同じ五本の指がある右手でリンディの頭を上から鷲掴みにして持ち上げ、
カマキリのような鎌状になっている左手を彼女の首筋にゆっくりと近付けた。

リンディ「うっ…あぁっ…!」
ラウール「や…やめろ…っ!」

969凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/18(火) 19:34:33
アクエレ「さあ、死ね…!」
リンディ「っ…!」

アクエレの鋭い鎌がリンディの細い首に今にも触れようとしている。
倒れ伏していたラウールは全身を走る痛みに悶えながら、
何とか妹を守ろうと、地面に転がった王剣メルヴィカリバーに必死で手を伸ばした。

ラウール「ううっ…、リ…リンディ…!」

およそ三百年の昔、アセーリアの創造神セイロスが建国の祖である初代王アディラス一世に授けたと伝わる、
由緒正しき聖剣メルヴィカリバーは、それを手にした歴代の王に人智を超えた力を与え、
それによってずっとこの国を守護してきたという。
父王や兄王子らの死というあまりに突然の事態に戸惑うラウールには、
まだ自分が王となってこの国を背負うという実感も覚悟もほとんど湧いて来ないというのが率直な実情だった。
だが…それでも一つだけ、そんな未熟なラウールにも今の時点ではっきりと分かっている事がある。
今ここで自分が立って戦わなければ、大切な妹のリンディはあの醜い怪物に命を奪われてしまうという事である。

ラウール「戦わなければ…あいつを僕が倒さなければ…
 リンディは死んでしまうんだ…!
 だから…神聖なる王剣よ…僕に力を…貸してくれ…ッ!」

伸ばされたラウールの右手がメルヴィカリバーの柄をしっかりと掴む。
すると次の瞬間、剣の鍔の中央に埋め込まれた紫色の宝石が光を放ち、
何か電流のようなものが剣から手に伝わってラウールの全身に迸った。

――目覚めよ、メルヴィオンの王となるべき者よ。

そんな声が、どこかから聞こえた気がした。
胸の奥から湧き上がる不思議な高揚感が全身を包み、
ラウールは先程まで自分を苦しめていた体中の痛みを忘れたかのように立ち上がる。

ラウール「リンディを放せ、化け物!」
リンディ「ラウール兄様…!」

メルヴィカリバーを構え、不思議な闘気に満たされたラウールは、
一歩ずつゆっくりと凶悪なワームに迫る。

アクエレ「まだ戦うつもりか…。いいだろう。
 まずは王子である貴様から先に殺してやる!」
リンディ「きゃぁっ!」

アクエレは片手で掴み上げていたリンディをラウールの方へと乱暴に放り投げた。
投げつけられた妹をしっかりと受け止め、ラウールは彼女を地面にそっと降ろす。

ラウール「リンディ、下がってろ」
リンディ「は…はい、兄様」

兄を覆っているただならぬオーラに気圧されながら、
言われた通り、ラウールの後ろに下がって距離を取るリンディ。
ラウールとアクエレの戦いが再び始まった。

ラウール「行くぞっ!」

森の木漏れ日を浴びて銀色に輝くメルヴィカリバーの刃を振るい、
ラウールは地面を力強く蹴ってアクエレに斬りかかった。



【今回の新規登場】

●セクティオワーム・アクエレ(仮面ライダーカブト)
地球に生息するカマキリに似た姿をしたワーム。
左手の鋭い鎌が武器。口から毒性アルカロイドの泡を噴き敵をショック死させる。

970凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/29(土) 17:36:07
≪アセーリア編「王剣を継ぐ者」-3≫

ナレイン「ハァッ!!」
ムタ「ぬうっ! こんな孺子にやられるムタではないんだべ!」

その頃、ムタと戦うナレインは水剣ガノトトスをしなやかに振るい、
二本の斧による相手の猛攻を巧みに防ぎながら次第に優勢に立ち始めていた。
ムタは怪力を自慢とする手練れの猛者だが、
ナレインはムタの剛腕に苦しめられつつも長時間に渡る打ち合いで要領を掴み、
敵の攻撃パターンを把握して的確な対処法を見出していたのである。

ムタ「こうなったら…こいつを喰らうんだべ!」
ナレイン「フン、何の!」

徐々に不利となってきた形勢に業を煮やしたムタは片方の斧を捨てて吹き矢に持ち替え、
鏃に毒を塗りつけた矢を放ってナレインを狙った。
だが、先刻のラウールとの戦いを見てムタがこの手を使うと承知済みだったナレインは微塵も慌てず、
飛んで来た毒矢をガノトトスで叩き払って上空高くへ弾き飛ばす。

ムタ「ムタは負けないんだべ! ぬおおおっ!!」
ナレイン「行くぞ!」

片手に残ったもう一本の斧を振り上げ猛然と突っ込んで来るムタ。
ナレインもガノトトスを構え直して駆け出し、両者は交錯してすれ違う。
時間が止まったような数秒の沈黙の後、短い呻き声と共に倒れたのはムタの方であった。

ムタ「がぁぁ…っ…!」
ナレイン「………」

うつ伏せの体勢で地面に巨体を沈めたムタの背中に、
先程ナレインが空に弾き上げた毒矢が降って来てぐさりと突き刺さった。
猛毒が間もなく全身に回り、古代の暗殺の名手ムタは倒れたまま血を吐き絶命したのであった。

末那蚕「ちっ…! ムタの奴、先に逝っちまったか。ずるいぜ」

ムタがナレインに倒されたのを見た末那蚕は、
まるで何かに憑かれたかのような目で幽鬼の如くキクマルににじり寄る。

末那蚕「死にてえ…。俺は早く死にてえんだよ。
 ようやく死ねたと思ったら、黄泉がえり現象とかいう奴でまた生き返っちまってよ。
 ったくやってらんねえぜ」
キクマル「ふざけるな…!
 お前達のために、どれだけ生きたいと願っていた、
 そして生きていてほしいと願われていた人々が尊い命を奪われたか!」

気怠そうに呟きながら極楽鎌を振るう末那蚕に、
怒りを爆発させたキクマルは虎一文字で激しく斬りかかる。
森の大木を次々と斬断する威力の極楽鎌をかわし、
跳躍したキクマルは大上段から末那蚕に必殺の一刀を叩き込んだ。

キクマル「斯様に死にたいならば…望み叶えてやる!」
末那蚕「ぐぉ…っ!!」

キクマルの渾身の斬撃が末那蚕を真っ向から一閃!
顔面から胸にかけて力強く斬り下げられた末那蚕はよろめきながら後ずさり、
後ろの崖から足を踏み外して谷底深くへと転落した。

キクマル「やり申した…!」
ナレイン「だが殿下と姫様が心配だ。急いでお探しせねば!」

激闘の末に刺客を撃破したナレインとキクマルは、
リンディを連れて逃げたラウールを探し、すぐに森の奥へと駆け出した。

971凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/29(土) 17:37:38
ラウール「たぁっ!」
アクエレ「(この王子のライフエナジーがいくらかアップしている…?
 聖なる王剣とやらの力か…。だが所詮、この程度の変化は誤差に過ぎん!)」

王剣メルヴィカリバーを振るい、アクエレに猛攻を仕掛けるラウール。
ラウールから感知される戦闘力がやや上昇しているのを警戒するアクエレだが、
それも決して戦況を覆すほどの変化ではなく、
クロックアップの動きにラウールが付いて来れない限りアクエレの優位は変わらない。
メルヴィカリバーを上段に構えてかかって来たラウールの突進を、
アクエレは再びクロックアップで易々とかわした。

ラウール「くっ…!」
アクエレ「クロックアップに対処できぬ限り、
 貴様に勝ち目など露ほどもないのだ!」
ラウール「うわぁぁっ!!」

猛スピードで振るわれたアクエレの鎌がラウールの左肩を切り裂き流血させる。
王剣の不思議な力が体に宿っていくらか強められた実感があるラウールだが、
周囲の時の流れを遅らせて超高速移動を可能にするクロックアップの前には手の打ちようがなく、
攻撃を一発も敵に当てられないまま一方的に痛めつけられる。

アクエレ「止めだ!」
ラウール「…!」

クロックアップしたアクエレが鎌を振り上げ、
ラウールの首を遂に刎ねようと超高速で突進する。
だがその時、不思議な事が起こった…。
ラウールの翡翠色の両眼が赤い妖しげな光を放ち、
クロックアップのためそれまで目視不能の速さだったアクエレの動きが、
急に正常のスピードに戻ったようにラウールには見えるようになったのである。

ラウール「これは…!?」

異変はそれだけではなかった。
風にそよぐ地面の花、木の枝から地上へひらひらと舞い落ちる枯れ葉、
兄のピンチに慄いて思わず手で両目を覆わんとするリンディの動作…。
ラウールとアクエレ以外の全ての物が、
ほとんど制止状態にも近いほどゆっくりと動いているのだ。
遅滞した時の流れの中で、ラウールとアクエレだけが通常の行動速度を保っている。

アクエレ「な…何っ!?」

突然ラウールが自分と同じ時間流の中で動き始めたのを見てアクエレが驚愕する。
十分に対応可能な速さになったアクエレの突撃を身を捻ってかわしたラウールは王剣を振り上げ、
とうとうメルヴィカリバーによる横薙ぎの一撃を敵の脇腹に当てる事に成功した。

アクエレ「グォォッ!? バ…バカな!
 なぜ人間如きがクロックアップできるのだ!」
ラウール「これが…クロックアップ?」

自分に起こっている現象の意味が掴めず、ラウールも困惑する。
そして次の瞬間、ラウールの瞳が再び赤く輝き、
体の奥底から湧き上がる本能的な闘争心に襲われたラウールは、
強い衝動に突き動かされるまま、
メルヴィカリバーの切っ先を力一杯アクエレの胸に突き立てた。

アクエレ「グヴォァッ…! わ…分かったぞ…!
 貴様…さては…この世界の…ネ…ネイ…」
ラウール「つぁっ!!」
アクエレ「グ…グァァァァァッ!!」

アクエレの胸に刺さった王剣を思い切り引き抜くラウール。
致命傷を受けながら何か重大な真実を悟って口にしようとしたアクエレだったが、
果たせず力尽き、断末魔の叫びと共に緑色の炎に包まれて爆発、消滅した。

972凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/29(土) 17:42:04
ウルヤーヴ「化け物め…。とうとう醜い本性の片鱗を現わしたか」

まさに一瞬。通常の時間流で言えばわずか数ミリ秒で形勢が逆転した戦いの決着を、
遠くの岩陰からそっと窺っている一人の若者がいた。
右目に眼帯を付け、深い闇を湛えた漆黒のマントを纏っているこの青年…。
その顔立ちは、隻眼であるという点を除けばラウールに瓜二つ。
どこからどう見ても、まるで生き写しのように全くそっくりなのであった。

ウルヤーヴ「サラジアの黒三日月隊…。
 異世界からの外寇とは思わぬ邪魔が入ったものよな。
 まあいい…。いずれ王都も王剣も、正統な王位継承者であるこの俺の物になるのだからな」

ラウールそっくりの青年――ウルヤーヴ・ゼル・アディラスは、
踵を返して音もなくその場を立ち去った。
果たして彼の正体は何者なのであろうか…?

   ◇   ◇   ◇

ナレイン「殿下! 姫! ご無事にございますか!?」
ラウール「ああ、僕達は大丈夫だ」
リンディ「ラウール兄様は怪我をしているわ。早く手当てをしてあげて!」
キクマル「はっ、直ちに!」

アクエレを倒したラウールとリンディの元へ、
ムタと末那蚕を片付けたナレインとキクマルが駆け寄って来て合流する。
アクエレの攻撃で負ったラウールの傷に、
キクマルが懐から薬草を取り出して素早く応急処置を施した。

キクマル「少々、沁みまするぞ」
ラウール「うん…」

手当てを受けながら、ラウールは先程アクエレとの戦いで体験した、
時間の流れが突然遅くなったかのような不思議な現象について皆に話そうとした。
ところが、言葉を発しようとしたラウールが首をわずかに傾けた次の瞬間、
突如として森に銃声が響き、ラウールの頭の左右を二発の銃弾が掠めたのである。

シェイド「ちっ、避けやがったか。運のいい奴め」

遠くの茂みから二挺拳銃でラウールを狙撃したサングラスをかけている大柄な男は、
かつて地球で次元大介と共にニューヨークのマフィアのドンの用心棒をしていた、
「掃除屋」ことシェイドであった。
アメリカでのルパン三世一味との戦いで死亡した彼だが黄泉がえり、
アフマド・アルハザードお抱えの殺し屋の一人として黒三日月隊に雇われていたのだ。

シェイド「死ね、ラウール!」
ナレイン「危ない!」

両手に持った愛用のスーパーブラックホークを乱射するシェイド。
ラウール達は咄嗟に岩陰に転がり込むようにして身を隠した。

ラウール「何なんだ、あの武器は?」
キクマル「こ、これでござる!
 トリスタンの合戦で我らの軍勢を粉砕した黒三日月隊の飛び道具は!」

銃弾の雨が森の木々に当たって固い樹皮を砕き、枝を撃ち抜いて切り落とす。
驚くラウールに、キクマルはトリスタン平原での戦いを思い出しながら説明した。
なぜ十万の王国軍が敢えなく大敗したのかずっと疑問を抱いていたナレインも、
シェイドが使う銃の威力を目の当たりにしては即座に納得せざるを得なかった。

ナレイン「なるほど…。どんな仕組みの武器かは知らぬが、
 こんな遠距離攻撃の道具を数百、数千と持っているような敵では、
 王国軍の精鋭とて手も足も出なかったのも道理ではある…!」
リンディ「そんな事より、どうしたらいいの!?」

シェイドはマグナム弾を次々と二挺拳銃に装填して撃ちまくる。
キクマルが隙を突いて斬りかかろうと刀の柄に手をかけるが、
シェイドの激しい銃撃の前には到底飛び出して行けるような間隙などない。

973凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/29(土) 17:44:09
ナレイン「私に考えがあります。
 あちらの方角に向かって皆で逃げましょう」
ラウール「よし…。みんな、ここはナレインを信じよう」
リンディ「分かったわ!」
キクマル「承知!」

弾切れとなったスーパーブラックホークにシェイドが弾丸を込めている隙に、
ナレインに先導され、ラウール達は岩陰を離れて森の奥へと一斉に走って逃げ出した。

シェイド「フン、逃がすか!」

銃弾のリロードを終えたシェイドはそれを追ってジャングルの中に乗り込んで行く。
深い茂みを掻い潜って必死に逃げるラウール達だったが、
森を抜けた先には大きな湖があり、湖岸は切り立った絶壁になっていた。

リンディ「が、崖っ!?」
ラウール「そんな! ナレイン!?」

これ以上は逃げ道のない行き止まりである。
自信ありげに皆をここへ誘導したナレインの方を一同は青ざめた顔で振り返るが、
当のナレインは湖を見下ろして冷静にほくそ笑んでいた。

キクマル「ど…どうするのでござるか、ナレイン殿!?」
ナレイン「これでよいのです。後はこの岩を!」

ナレインは近くにあった大きな岩を押し転がして崖下の湖へと落とした。
ドボンと大きな音がして、湖面に水柱が上がる。

ナレイン「さあ、早くこちらへ!」

ナレインは急いで皆を付近の岩陰に隠れさせた。
そこへシェイドがやって来て、白く泡立っている水面を崖の上から見下ろす。

シェイド「バカめ! 奴ら、湖に飛び込んだな?」

岩が落とされた水面の痕跡を見てラウールらが湖に飛び込んだと誤認したシェイドは、
水中に潜っている彼らが苦しくなって顔を出したところを蜂の巣にしようと、
湖面に向けて二挺拳銃を乱射した。

シェイド「さあ、早く上がって来やがれ!」

銃を撃ちながらシェイドがそう叫び、冷酷な愉悦を浮かべたその時である。
湖底から巨大な黒い影がぬっと浮かび上がり、水面が山のように大きく盛り上がったかと思うと、
体長数十メートルの首長竜のような怪獣が水中から姿を現したのだ。

ブラキオレイドス「グォォォォ〜ッ!!」
シェイド「な、何だこいつはっ!?」

太古の地球に生息していた大型恐竜ブラキオサウルスに酷似した巨大モンスター、
ブラキオレイドスは、巣のある湖に激しく銃撃されて怒っていた。
棲み処を荒らす敵の姿をぎろりと睨みつけたブラキオレイドスは、
強烈な鼻息でシェイドを吹き飛ばす。

シェイド「ぐわぁっ! ちっ、この怪物め!」

両手に持ったスーパーブラックホークでブラキオレイドスを撃ちまくるシェイド。
だが、銃撃を受けて更に激怒したブラキオレイドスは攻撃魔法【メテオ】を発動させ、
宇宙の彼方から召喚した隕石をシェイドの上に落下させた。

シェイド「ぐわぁぁ〜っ!!」

隕石が湖岸に衝突して大爆発が起きる。
火達磨になりながら吹き飛ばされたシェイドは悲鳴を上げ、崖から湖へと真っ逆さまに転落した。
眠りを邪魔する敵を倒したのを見届けたブラキオレイドスは大きく咆えると、
用は済んだとばかりにまた水中へ戻って行く。

974凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/29(土) 17:47:21
ラウール「さすがナレイン! 見事な作戦だ」
キクマル「湖の中に、あのような巨大な怪物がいたとは驚きでござる」
ナレイン「殿下の武者修業の旅の、
 最後の試練として対戦相手に考えていたモンスターでしたが、
 ひとまず上手く利用できました。
 いかに強力な異世界の武器と言えども、
 ブラキオレイドスを倒すほどの威力はさすがになかったようですな」
リンディ「でも、これからどうするの?
 都はもう敵に攻め落とされてしまってるし…」

岩陰から出て口々にナレインに喝采を浴びせる一同だったが、
リンディが心細げに今後について訊ねると、皆もすぐに笑顔を消して表情を曇らせた。
襲って来た刺客らを何とか退ける事には成功したものの、
ネクナールの都は敵の手に落ち、国王や三人の王子を始めとする政権の指導者層を多数失って王政は瓦解。
ラウール達が生まれるずっと前から続いてきた泰平の世は突如として終わりを告げ、
メルヴィオン聖王国は今や滅亡の瀬戸際に立たされている。

ラウール「旅に出ている間に、大変な事になってしまったな。
 父上も兄上も姉上も、もうこの世にいないなんて…」

ラウールはメルヴィカリバーをゆっくりと鞘から抜き、その刃の眩しい黄金色の輝きを見詰めた。
メルヴィオンの王の権威を象徴するこの剣を父から託されたという事は、
王家の跡継ぎとしてこの国を守る責務を与えられたのと同義である。
一体どうすればよいのか困惑を禁じ得ない状況ではあるが、
いずれにせよこの神聖な剣が自分の手元にあるという意味の重みを、
ラウールは自覚しなければならないのだ。

ラウール「ともかく、亡き父上のご遺言に従い、
 王剣を受け継いだ王家の正嫡として全力で事態の収拾に当たる。
 父上達の仇を討って都を敵から奪還し、
 黒三日月隊の侵略からメルヴィオンを守るんだ。
 僕にそんな大きな事ができるかどうか、不安は勿論あるけれど…。
 それでも…それでも僕がやるしかないんだ。
 ナレイン、キクマル、リンディ。僕に付いて来てくれるか?」
ナレイン「はっ! 無論の事!」
キクマル「よくぞ仰せられました。
 このキクマル、一命を殿下のためにお捧げいたしまする!」
リンディ「ラウール兄様、頑張って!」
ラウール「みんな、ありがとう!」

メルヴィオン聖王国の国王となる者は、先代の王から譲位の印として王剣を授かった後、
王都にある神殿でアセーリアの創造神セイロスに仕える神官から王冠を賜るという儀式を経て、
正式に即位するのが建国以来ずっと続いてきた伝統である。
ネクナールが黒三日月隊の手中にある現時点では神殿での戴冠式が執り行えないため、
王剣を所持しているだけではラウールはまだ次の王としては認められず、
戴冠式が済むまでは公式上はあくまで今まで通り、
「国王アディラス十七世」ではなく「ラウール王子」の身分に留まらなくてはならない。
是が非でも黒三日月隊を倒してネクナールを奪還し、
破滅の危機に瀕したメルヴィオンを救う新たな王となる事が、
ラウール・エル・アディラスに課せられた使命となったのである。

975凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/29(土) 17:49:33
ラウール「…とは言え、具体的にはどうしたらいいんだろう。
 できるだけ早く兵を集めて黒三日月隊に戦いを挑みたいところだけど…」
ナレイン「ひとまず、いつまでもこのような所にいては危険です。
 敵は恐らく捕虜の尋問などから、
 殿下がこのカレブ山におられるという情報を掴んだと思われます。
 差し向けた刺客が倒されたとなれば、今度は軍勢を大挙送って来るかも知れません」
キクマル「ここへ来る途中で通った村では、
 殿下の首に多額の賞金をかけるという告知が人々にされており申した。
 黒三日月隊のみならず、金に目が眩んだ不埒者による落武者狩りも警戒せねばなりませぬ」
ラウール「こんな少人数で野外にいたんじゃ、
 いつ敵に襲われてもおかしくない。
 まずはどこか近くの城か砦に入って安全を確保して、
 そこで味方を募るようにしないといけないな」
ナレイン「仰せの通りですが、
 遺憾ながらこの亡国寸前の状況では寝返って殿下を敵に売り渡す者が現れぬとも限らず、
 どこへ身を寄せるかは慎重に考えなければなりません」

黒三日月隊の強さがここまで圧倒的で、国の総大将たる国王も既に敗死しており、
しかもラウールを捕縛すれば黒三日月隊から報酬が貰えるという状況では、
逃げて来たラウールを匿うどころか、捕らえて敵に差し出してしまう者が現れてもおかしくはない。
各州の領主や騎士や役人らはこれまで忠実に王家に仕えてきた家臣達ではあるものの、
絶望的な窮状に陥った今のラウールを皆が絶対に裏切らずに守ってくれるという性善説を迂闊に信じるのは、
この場合には危険性が高いと認識しておくべきだろう。

ラウール「レミーナなら、例えどんな状況でも僕を裏切るはずがない。
 ラプエンテ家の領地に逃げ込んでレミーナの助けを借りるのはどうだろう?」
キクマル「確かにレミーナ殿ならば安心ではありまするが、
 ここからイマレス州へ向かうとなると、
 最初に決戦があったトリスタン平原の付近を通らねばなりませぬ。
 あの辺りは既に黒三日月隊の占領地となっておりますれば、
 敵の真っ只中を突っ切る事になりあまりに危険かと…」
ラウール「う〜ん、駄目か…」

ラウールの従姉のレミーナが中心となって束ねているラプエンテ家は、
海を挟んでクレプス大陸と対峙し、東の国防の最前線を担ってきたメルヴィオン屈指の有力貴族である。
兵力も申し分なく、レミーナとラウールの個人的な絆を考えても十分に信頼できるが、
黒三日月隊との位置関係上、レミーナの元へ行くには敵の目と鼻の先を通過せねばならず、
途中で敵に捕らえられてしまう確率が非常に高い。

リンディ「…あっ、そうだわ!」
ラウール「どうした? リンディ」

果たしてどこへ逃げるべきかと皆が考え込んでいたその時、
ずっと黙っていたリンディが、急に何かを閃いたようにぽんと一つ手を叩いた。

リンディ「ねえラウール兄様! 絶対に信じて大丈夫な人が、
 レミーナ姉様の他にもう一人、もっとこの近くにいるわ。
 ほら、ネムスの森にいるエスメラさん!」
ラウール「あっ…!」

ラウールもナレインもキクマルも、
これには虚を突かれた様子で一斉に顔を見合わせた。
リンディが「エスメラさん」と親しみを込めて呼ぶのは、
アディラス十六世の側室で、リンディの生みの親でもあるエスメラ・アルストンの事である。

ラウール「そうだ…そうだよ!
 この近くのネムスの森に、ちゃんと味方になってくれる人がいるじゃないか!」
キクマル「確かに、王女様のお母上様ならば万が一にも間違いはござりますまい。
 いやはや、これは名案にござるな!」
ナレイン「私も全面的に賛成です。
 ネムスの森ならば敵軍に占拠された王都とは逆方向な上、
 ここから二日もあれば辿り着ける距離。
 まずはエスメラ様にお願い申し上げてしばらく匿っていただき、
 その間に今後の策を練りましょう」
ラウール「よし…。ネムスの森へ急ごう!」

人間とエルフ族のハーフであるエスメラはリンディを産んで間もなく王宮を退き、
今はこのカレブ山の南西にあるネムスと呼ばれる深い森の中に庵を結んで、
俗世とは距離を置きながら静かに暮らしている。
こうしてカレブ山を後にしたラウール達はネムスの森を目指して急いだのであった。

976凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/04/29(土) 17:55:08
末那蚕「ぐっ…あぁっ…」

キクマルに斬られ、谷底へと落ちた末那蚕はまだ辛うじて生きていた。
だが胸に走った刀傷は深く、血がどくどくと流れ出しており、
間もなく出血多量で命を失うのは確実である。
遠ざかる意識の中で、末那蚕は己がずっと願い求めてきた死が間近に迫っている事を喜んでいた。

末那蚕「フッ…これで死ねるぜ…。
 死ねば…あの村の奴らにまた冥土で会えるんだ…」

満足げに最期の時を迎え、ゆっくりと目を閉じようとした末那蚕だったが、
その時、倒れている彼の上に何者かの影が差した。
驚いた末那蚕は虫の息で何とか首を動かし、その者の顔を見上げて更に驚愕する。

末那蚕「ラ…ラウール…?」
ウルヤーヴ「生憎だが、まだ逝かせはせん。
 俺の手下となってもうしばし働いてもらうぞ」

末那蚕に向けて冷たくそう言い放った隻眼の青年ウルヤーヴは、
次の瞬間、全身白ずくめの二角獣のような怪人――バイコーンオルフェノクにその姿を変えた。

末那蚕「なっ…!?」
バイコーンオルフェノク「かつて異界に名を轟かせた古の戦士よ。
 神聖な我が王国を土足で踏み荒らした罪、この俺の臣下として生まれ変わり、
 正統なる王の即位に貢献する事で償うがいい」
末那蚕「ぐぁ…っ…!」

バイコーンオルフェノクは掌から長い触手を伸ばし、
末那蚕の腕に巻かれていた黒三日月隊の腕章を破いてむしり取ると、
そのまま触手を末那蚕の口から体内に差し込み、
心臓を破壊して代わりにオルフェノクの因子を埋め込んだ。
オルフェノクが仲間を増やすために行う、使徒再生の儀式である。

末那蚕「ウッ…ウォォォォッ…!」
バイコーンオルフェノク「どうやら成功のようだな」

オルフェノク化を施された末那蚕は苦しげに呻きながら立ち上がり、
獣のように咆えると、ギリシャ神話の巨神族の姿を彷彿とさせるこれもまた体中が白一色の怪人、
クロノスオルフェノクに変貌した。

クロノスオルフェノク「グォォ〜ッ!」
バイコーンオルフェノク「フ…フフフ…ハッハッハッハッハ!!」

生命の息吹のない薄暗い谷底に、
同族の誕生を祝福するバイコーンオルフェノクのおぞましい高笑いだけが響く。
果たして、このラウールにそっくりのウルヤーヴなる男は一体何者なのであろうか!?


【今回の新規登場】

●シェイド(ルパン三世 EPISODE:0 ファーストコンタクト)
ニューヨークのマフィアのボスであるガルベスの用心棒。
「掃除屋」と呼ばれ、スーパーブラックホークを二挺拳銃で撃つのを得意としている。
同僚であった次元大介を激しく嫌っている。
最後はガルベスを裏切ってルパン三世と戦ったが、
味方に付けていた峰不二子に背後から撃たれて敗北。
ルパンと不二子を道連れに自爆しようとしたが失敗し自分だけ爆死した。

●ブラキオレイドス(ファイナルファンタジーシリーズ)
中生代の恐竜ブラキオサウルスに似た巨大モンスター。
高い魔力を持ち、メテオ、アルテマ、ディスアスター等の技を使う。

977凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/05/03(水) 13:02:11
≪アセーリア編・オリジナルキャラクター案≫


○メルヴィオンのもう一人の王女(???)

エリス&リンディ王女とは別にもう一人、
メルヴィオン聖王国の王家にはエフェリーナ王妃が生んだ娘がいたらしい…。
生年月日は公式記録上のラウール王子のものと全く同じで、もし存命していれば現在は17歳。
本来ならばエリスの妹、リンディの姉に当たるはずの姫君だが、
モルゲグ・ヒルガノスの陰謀のため生後間もなく両親の預かり知らぬ内に王宮から追放されてしまい、
以後ずっと自分が王家の血を引いているのを知らないまま全く別の人生を歩む事となった。

数年後、王宮ではモルゲグが過去に行なっていたとんでもない陰謀が発覚。
娘として認知される事なく王宮を追われていた彼女の存在をここで初めて知った両親は懸命に行方を探したが、
既に消息が途絶えており、とうとう見付け出す事はできなかった。
ラウールは偽王子で自分こそ本物の王子だと主張するウルヤーヴだが、
彼女の存在が明らかとなった時、そのウルヤーヴの血筋の正統性さえ覆されてしまう事に…!?
果たして彼女は今、一体どこにいるのだろうか?

978ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2017/05/04(木) 14:10:20
≪ネムスの森での出会い≫
***ネムスの森***

あれからカレブ山を離れて、ネムスの森へと入ったラウール・エル・アディラス王子とその一行。
足を踏み入れたその森は、行けども行けども幾つもの樹々に囲まれた獣道ばかりであった。
まるで果てを知らない永久迷路のように…。

キクマル「まだでござるか?」
ナレイン「どうもさっきから同じ道をグルグルと回っているような気がするのだが…」

ラウールもナレインもキクマルも、実はネムスの森に入るのは
これが初めてである。そのため正確な道を知っているのは
当地に住まいを構えるエスメラの実の娘リンディだけなのである。

リンディ「着いたわ、ここよ」

リンディが指さした先の切り株には、
何やら魔法陣のような紋様が刻まれていた。

ラウール「なるほど、これが目印というわけなんだね?」
キクマル「しかし周囲は森ばかりでござるぞ。
 いったいどこに精霊族の住む集落が…」

リンディはすぅーっと深呼吸すると魔法の杖を構えて、
静かに呪文の詠唱を始めた。

リンディ「異次元の境界を突き刺す星よ、現れ出でよ! ミラクルリバース!!」

リンディが呪文を唱え終えた途端、目の前の風景がガラスのようにパリンッと割れて、
その割れ目から人が通れるくらいの大きさの穴が出来た。その奥からは、
多くのエルフやホビット族が生活を営み、陽の光が降り注ぐ明るい集落の風景が映し出された。

ラウール「ここがアルストンの母上がいらっしゃる隠れ里か…」
ナレイン「なるほど、これならば外敵の侵入の心配もありませんな。
 私も実際に見るのは初めてです」
リンディ「さあ、行きましょう!」

リンディに先導されて、ラウールたちは集落の中へと入った。


***ネムスの里***

ホビットの農夫「おやまぁ〜!? リンディ様でねえべか!」
ホビットの農夫の妻「ほんにお懐かしい!」
リンディ「ふふっ、おじさん、おばさん、元気にしてましたか?」
エルフの男の子「わ〜い! リンディおねえちゃんが帰って来たぁ〜♪」

エスメラの家へと向かう道すがら、すれ違う村人たちから
気さくに挨拶の言葉をかけられるリンディ。
外界から隔絶されているせいか、王都ネクナール陥落の凶報は
まだここまでは届いていないらしい。

ナレイン「随分と村人たちから慕われておいでのようですね?」
リンディ「うん。里帰りするのは2年ぶりだけどね…」

ここネムスの里は、形の上ではリンディの実母エスメラが
国王アディラス十六世より賜った知行地ということになっており、
元からの住民であるエルフやホビットなどの精霊族による
自治権が確立されている。
そして里から王家の血筋(リンディ)を輩出したことは、
里の者たちにとっても大変名誉なことであった。

979ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2017/05/04(木) 14:11:00
そうしているうちに、里の外れの地にある庵へと辿り着いたラウールたち。
どうやらここがリンディの実母エスメラの住まいらしい。

キクマル「ご開門〜! ご開門〜!」

キクマルが門を叩いてラウールたちの来訪を告げるが、
中からの応答はない…。

ナレイン「お留守なのでしょうか…?」
リンディ「仕方がないわ。裏口に回りましょう」
ラウール「黙って入って大丈夫かな…」
リンディ「大丈夫よラウール兄様! 遠慮はいりません」

裏口から庵の敷地の中にずかずかと入り込んだラウールたち。
その前には異様な光景が広がっていた。
ありとあらゆる本や冊子が無数に野積みのまま山のように放置され、
庵の建物の中へと入るのは困難な様相を呈していた。
我々の知る現実世界で例えるならば、
巷で社会問題となっている「ゴミ屋敷」が
それに一番イメージが近いであろう。

キクマル「奇怪なっ。これはなんとしたことでござるか?」
リンディ「あ〜あ、やっぱり…」
ラウール「リンディ…?」

リンディにはこの状態が予想通りだったらしく、頭を抱えている。

リンディ「ごめんなさいみんな。とにかく片づけを手伝って!」
ラウール「あ、ああ…わかった」

リンディに頭を下げられ、
ラウールたちが訳もわからず片づけを始めてから5時間が経過した。
時刻はもう夕方になりつつある。
突然何かを見つけたキクマルの悲鳴が聞こえた。

キクマル「人がぁっ! 人が本の中に埋もれているでござる〜!!」
ナレイン「殿下、この御方は!?」
ラウール「…ああ、間違いない!」
ナレイン「まだ息はある!」
ラウール「急いで本の中から掘り起こすんだ!」

本の山の中から助け出された、美しい銀髪のロングヘアに
エルフのような尖った耳をした女性に、すぐさまリンディが駆け寄り
体を揺さぶりながら必死に呼びかける。

リンディ「エスメラさん! エスメラさん!」
エスメラ「………うう〜ん…う…あらっ、リンディ?
 そしてもしかしてラウール殿下も?」
ラウール「もしかしなくてもそうです。
 ご無沙汰しております。アルストンの母上」
リンディ「もう、しっかりしてよ!」
エスメラ「あらあらまあまあ……どうしましょ(汗」

この未だにぼんやりとした表情の女性こそ、
メルヴィオン聖王国国王アディラス十六世の側室にして、
第二王女リンディ・アルス・アディラスの生母、ネムスの森の里長、
そしてこの国を代表する大精霊学者である
エスメラ・アルストン博士その人である。

980ホウタイ怪人 ◆sEGOS2kBD6:2017/05/04(木) 14:11:46
〇ラウール・エル・アディラス→リンディの母エスメラを頼ってネムスの森を訪れる。
〇ナレイン・レンドルフ→リンディの母エスメラを頼ってネムスの森を訪れる。
〇キクマル・サダムネ→リンディの母エスメラを頼ってネムスの森を訪れる。
〇リンディ・アルス・アディラス→実母エスメラを頼ってネムスの森を訪れる。
〇エスメラ・アルストン→自邸で本の山に埋もれていたところを、訪れたラウールたちに助け出される。

【今回の新規登場】
〇エスメラ・アルストン(闘争の系統オリジナル)
メルヴィオン聖王国・国王アディラス16世の側室で、リンディの実の母親。
人間の父とエルフ族の母親との間に生まれたハーフエルフで精霊学者。
アディラス16世がまだ即位前の若き王子だった頃、彼や後の王妃(ラウールの母親エフェリーナ)らと
パーティーを組んで冒険の旅に出ていたことがあるらしい。リンディを生んだ後は宮中から退き、
ネムスの森に庵を結んで、大好きな大量の本に囲まれながらひっそりと暮らしている。

981ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/05/05(金) 17:42:24
<<太陽系オリンピック>> ※亡霊MSパート

不死の王バルモンドがメタルウルフと魔人バルゴグに敗れ、中国妖怪も撤退したが、
魔女の力で呼び出された亡霊MSとブレイバーズのスーパーロボット軍団の戦闘は
なお続いていた。現状、グレムリンに乗っ取られた戦車やMSを相手に戦闘している所である。

デュオ@ガンダムデスサイズヘル改「ちっくしょう、これじゃあキリがねえぜ!」
カトル@ガンダムサンドロック改「カガリ代表達の前に現れた西洋妖怪やジョーさん達が戦った
 中国の妖怪は撤退したみたいだから、後もうひと押しなんだけど...」

プリベンターのデュオ・マクスウェルやカトル・ラバーバ・ウィナーは相棒である各々の
ガンダムに乗って、ビームシザースやヒートショーテールで攻撃するが、敵の圧倒的な数に
焦りを感じ始めていた。

トロワ@ガンダムヘビーアームズ改「待て。こちらに向かって未確認の機体が1機近づいてくるぞ」
デュオ@ガンダムデスサイズヘル改「未確認の機体だとッ!?」

ガンダムヘビーアームズ改のパイロット、トロワ・バートンは搭載されているレーダーから、
未確認の機体が近づいてくる事を報せる。未確認の機体については、旗艦であるミネルバの
ブリッジでも捕捉した。

アーサー「ま、まさか・・・新しい敵とか!」ガクガク
タリア「落ち着きなさい。アーサー!」

ミネルバの副長、アーサー・トラインは敵の増援ではないかと恐れ、
タリアは冷静に落ち着くよう宥める。そしてレーダーでは未確認の
機体が戦場に降り立つ。その姿は、1体のガンダムだった。

シン@デスティニーガンダム「あの機体・・・ガンダムなのか?」
ヒイロ@ウィングガンダムゼロ改「あれは...」

謎のガンダムの登場にシンやヒイロは、そのガンダムから何かを感じ取る。
一方、そのガンダム―ELSクアンタに乗る刹那は戦場となったアザディスタンの
街を見渡す。

刹那@ELSクアンタ「この戦場に集う残された意志・・・・お前達の思いを繋ぐ!
   クアンタムバースト!」

刹那は金属生命体ELSや異星の生物と融合したELSクアンタに搭載されている
システム「クアンタムバースト」を発動。高濃度のGN粒子が戦場一帯に拡がっていく。

シン「うわぁ、眩しい!」
ヒイロ「・・・光が俺達を包んでいく」
ドモン「感じる...。この亡霊達に残された思いが!」

GN粒子が拡がった空間において、シンやヒイロ、ドモンなどその場にいた
人々の思いが紡がれていく。そして思いが繋がった事で、亡霊MSは
魔女によって増幅されていた恨みや悲しみが浄化されていき、次々と消えていった。

シン「あんなにいた亡霊MSが皆いなくなっちまった!」
ドモン「あのガンダムの力なのか...」

自分達を苦しめていた亡霊MSが消えた事により、その場にいた面々は驚愕する。
そしてELSクアンタは、そのまま黙って、この場を去ろうとしていた。
その最中、ELSクアンタはウィングガンダムゼロの横を過ぎ去る。

刹那「・・・あのガンダム」

刹那はウィングガンダムゼロの横を過ぎ去った時、何かは分からないが
ウィングガンダムゼロと、そのゼロのパイロットであるヒイロに、運命の様な
ものを感じた。あまり運命の様なものを信じている訳ではないが、確かにそう
思わせる何かを、あのガンダムには感じた。そしてそれはヒイロも同様なのだが、
ELSクアンタと刹那は、戦場から飛び去った。

タリア「―!あのMSが何かは分からないけど、亡霊MSが消えたのであれば、
 残った敵勢力を叩くチャンスよ。各機は残存機体の掃討を始め!」

今の現象に一瞬、戸惑っていたタリアはすぐに正気を取戻し、残った敵の
掃討を命じる。

982ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/05/05(金) 20:15:16
先代魔女「ば、馬鹿なッ!?何故、消えてしまったのじゃ」

一方、亡霊MSが消えた事に魔女は「信じられない」と戸惑いを隠せなかった。

神裂「見つけましたよ。魔女」
先代魔女「何者だ!?」
ステイル「フン。貴様を滅ぼす魔術師さ」

そこへ魔女を探していた神裂とステイルが先代魔女の前に現れる。

先代魔女「魔術師風情が・・・真の魔法の使い手である、この魔女に勝てると
  思っているのか!」
神裂「ええ。討たせていただきます」
ステイル「灰は灰に 塵は塵に 吸血殺しの紅十字」

神裂は腰に下げている大太刀に手を置き、ステイルも魔術を唱えて、
2本の巨大な炎の剣を作り出す。

先代魔女「ええい、生意気な。これでも喰らうが良い!」

先代魔女は魔法で神裂とステイルに向けて、魔法で攻撃。だが、優秀な魔術師である
2人は魔法を難なくかわし、先代魔女を討とうと向かってくる。

先代魔女「―!?」
神裂「覚悟ッ!」
ステイル「待て、神裂。上から何か来るぞ!」

神裂が大太刀を抜いて、先代魔女に斬りかかろうとしたその時。上空から神裂達に
向けて、雷が落ちる。神裂とステイルは何とか回避したが、上空から現れたのは
西洋妖怪のボス、バックベアードだった。

先代魔女「バックベアード様...」
バックベアード「引き上げるぞ、魔女よ。これ以上の作戦は無意味だ」
先代魔女「かしこまりました!」

バックベアードから撤退命令を受け、魔女はその場を撤退。そしてバックベアードは
西洋妖怪達が戦っている街中へと向かう。

神裂「・・・あれが西洋妖怪の首領、バックベアード。あの存在に気を取られ、
 魔女を逃してしまいました」
ステイル「だが、バックベアードも魔女もいなくなったんだ。これで事件の方は
 収束するだろう。後の事はブレイバーズという連中に任せればいい」
神裂「・・・・そうですね。遺憾ですが、私達も引き揚げましょう」

バックベアードの登場に呆然として、2人は魔女を取り逃がしてしまうが、
後の事はブレイバーズに任せて、2人はその場を去った。

◇ ◇ ◇ ◇

バックベアード「西洋妖怪達よ。今回の作戦は終了だ。各々ただちに撤退せよ」
鬼太郎「バックベアード!」
バックベアード「鬼太郎・・・今回は君達に勝ちを譲ろう。しかし、この次は
 我々西洋妖怪―妖怪帝国が勝たせてもらう。さらばだ!」

バックベアードは西洋妖怪達に撤退命令を下す。そして鬼太郎に今回の作戦に
自分達の敗北を認め、姿を消すのであった。

983ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/05/05(金) 20:39:37
○デュオ・マクスウェル→西洋妖怪と戦う。
○カトル・ラバーバ・ウィナー→西洋妖怪と戦う。
○トロワ・バートン→西洋妖怪と戦う。
○ヒイロ・ユイ→ELSクアンタの登場に何かを感じ取る。
○刹那・F・セイエイ→ELSクアンタに乗って戦場に現れ、クアンタムバーストで
    亡霊MSを浄化する。
○シン・アスカ→ELSクアンタの登場に驚く。
○タリア・グラディス→クアンタムバーストで、亡霊MSが消えた後、残存勢力の掃討を命じる。
○ドモン・カッシュ→GN粒子の光で、人々の思いが繋がっていくのを感じる。
○神裂火織→先代魔女と戦闘するが、バックベアードの登場により取り逃がす。
○ステイル・マグヌス→先代魔女と戦闘するが、バックベアードの登場により取り逃がす。
●バックベアード→先代魔女を助け、西洋妖怪達に撤退命令を下す。
●先代魔女→神裂、ステイルと戦闘し、窮地に陥るがバックベアードに助けられ撤退する。

984ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/05/11(木) 12:42:48
《太陽系オリンピック》 ※エピローグ部分

その後...。
西洋妖怪を中心とした妖怪帝国による襲撃を受けた太陽系オリンピックは最終日にして中断。
野球の試合が最後の試合だった為、特別に日を改めて再試合を行おうかという案が、
大会実行委員会からもたらされたが、アルハザードは、この申し入れを辞退した。

アルハザード「再試合の申し入れはありがたいが、我々もアメリカもお互い全力で試合を行った。
 それ故、仕切り直しなどせず、このまま今回の結果を受け止めさせてもらう」
マイケル「(ほう...てっきり再試合を受け入れるのかと思ったが、中々潔い)」

実際、あの時の試合状況だったからこそ、お互い一進一退の試合となった。
再試合をして、同じ試合になるとは思わずアルハザードは辞退を決めたのである。
マイケル・ウィルソンはアルハザードの辞退宣言に「意外だ...」と感心した。
結果、野球競技だけは優勝国は決まらず、その年の大会は終了。そしてテロの被害を
受けたアザディスタンの首都は、連邦軍や世界消防庁の支援を受けて復興する事になる。

***日本・成田国際空港***

アザディスタンでの騒動を終えて、両津と中川は日暮を連れて、日本へと帰国する。
成田空港では大原と麗子が出迎えた。

大原「両津!」
両津「部長!この両津勘吉巡査長、只今帰還いたしました!」
大原「余計な挨拶はいい。日暮は無事なんだろうな!」
両津「・・・こっちは命掛けだったんだから、もう少し労っても良いのに」ボソッ
大原「何か、言ったか?」ギロッ
両津「い、いいえ、何も(汗」

帰国した両津は大原に挨拶をするが、心配の素振りを見せない大原に対し、
両津は小声で愚痴をこぼすが、大原に睨まれたので、必死に誤魔化す。

麗子「それで、日暮さんは?」
両津「それなら、此処に...って、いない!」
中川「先輩、あそこ...!」
日暮「・・・・・・」

日暮を出そうとしたその時、いない事に気が付く両津。そして中川が
指を指した方向を見ると、荷物と一緒に運ばれる眠たそうな日暮の姿があった。

大原「何をしている、早く連れ戻さんか!」
両津「は、はいぃぃぃッ!待てぇぇ、日暮!」

またも日暮が見失わない様に、両津は連れ戻しに追いかけるのであった。
(その後、無事連れ戻した模様)

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

刹那@ELSクアンタ「・・・彼らがブレイバーズか」

その頃、刹那は先程戦場で出会ったブレイバーズの事を思い出しながら、
ELSクアンタでマリナのいる家へと帰る途中だった。そこに通信が入る。

刹那「この通信は・・・ティエリアか」
ティエリア@通信『久しぶりだな。刹那』

通信を入れて来たのは、かつて刹那が所属していた私設武装組織「ソレスタルビーイング」の
仲間で、同じガンダムマイスターのティエリア・アーデだった。彼はイノベイドと呼ばれる人造人間で、
50年前、地球に襲来した金属生命体ELSとの戦いで肉体を失った後、意識をダブルオークアンタの
腹部に増設されたターミナルに移し、最後まで刹那をサポート。そして共にELSの母星へと向かい、
地球へ帰還した後は、新たな実体を携えて、外宇宙探査へ向かうスメラギ号に乗り込み、再び外宇宙へ
旅立ったのだが、再びティターンズ(ロゴス)が台頭し、Gショッカーが世界征服をするべく活動を始めた事を
切欠に、その動向を探るべく密かに地球へと帰還したのであった。

ティエリア@通信『・・・刹那。今回、妖怪帝国によるテロ行為があったが、他にもGショッカーやロゴス、さらには
 宇宙連合及びETFと様々な勢力が地球を中心に、外宇宙まで争いが広がっている。中でもロゴスだが、
 その背後にいる地球教・・・そこに、“彼”の存在がいる様な気がする。ブレイバーズと手を組む日が来るかもしれない」
刹那@ELSクアンタ「・・・俺も、そんな気がしていた所だ」

刹那とティエリアはロゴスの背後にいる「彼」の存在を感じつつ、ブレイバーズと共闘する
日が来る事を感じるのであった。

***某所***

とある場所で、今回の事件の戦闘―特にELSクアンタが登場した場面を
モニターで見る人物がいた。

????「フフフ...再び現れたようだね、刹那。君との再会を楽しみに
 しているよ」

刹那の事を知る人物―この人物こそ、刹那達が話していた“彼”なのだろうか...。

985ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/05/11(木) 13:21:37
○マイケル・ウィルソンJr→アルハザードの辞退宣言に感心する。
○両津勘吉→日本に帰国するが、はぐれそうになる日暮を追いかける。
○中川圭一→日本に帰国する。
○大原大次郎→日本に帰国した両津達を空港で出迎える。
○秋本・カトリーヌ・麗子→日本に帰国した両津達を空港で出迎える。
○日暮熟睡男→日本に帰国早々、はぐれそうになる。
○刹那・F・セイエイ→ティエリアから通信が入る。
○ティエリア・アーデ→刹那に通信を入れる。
●????→モニターでELSクアンタの登場した場面を見る。

●アフマド・アルハザード→野球の再試合について辞退する。

【今回の新登場】
○ティエリア・アーデ(劇場版 機動戦士ガンダム00)
 ソレスタルビーイングのガンダムマイスター。搭乗機はCB‐002ラファエルガンダム。
 中性的な姿をしているが、正体は量子演算型コンピュータ「ヴェーダ」が作り出した
 戦闘型イノベイド。ヴェーダへの特殊なアクセス権を所有している。当初は人間性が
 希薄で冷徹な人形の様な存在だったが、仲間と共に戦っていく内に、仲間の心情を
 理解できるようになるなど精神的に成長する。ELSとの戦いで肉体を失った後も、
 クアンタに増設されたターミナルに意識を移して、刹那を最後までサポート。50年後、
 地球へ帰還した後、新たな肉体を経て、外宇宙探査へスメラギ号に乗り込み、外宇宙へ旅立った。

986ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/06/08(木) 11:31:47
<<最凶の魔神、シンなるゲッター>>

***ミケーネ帝国・本拠地***

地獄大元帥「兜甲児...いや、ブレイバーズによって我らGショッカーの
 地上征服は阻まればかりだ。そこであしゅら、ブロッケンに命じる。
 奴らの最大戦力であるマジンカイザーと真ゲッターロボを奪い、我らの戦力に
 加えるのだ!」
あしゅら男爵「「ハッ!」」
ブロッケン伯爵「その、ご命令必ずや果たして見せます!」

Gショッカー地下帝国軍の地獄大帥は戦力を強化する為、光子力研究所と
早乙女研究所で眠りについているマジンカイザー、真ゲッターロボを強奪するべく、
あしゅら男爵とブロッケン伯爵に、2つの研究所を襲うよう命令を下す。

あしゅら男爵「「フハハハハ、マジンカイザーと真ゲッターロボは頂いていくぞ!」」
甲児「待ちやがれ、あしゅら男爵!」

あしゅら男爵とブロッケン伯爵は機械獣軍団や他の地下帝国軍の戦力を率いて、
両研究所を強襲。甲児達ブレイバーズも戦うが、マジンカイザーと真ゲッターロボは
奪われてしまう。

知恵「大変です。極東基地にマジンカイザーと真ゲッターロボがGショッカーの
 地下帝国軍と共に出現しました!」
佐原「直ちにブレイバーズの機動部隊を極東基地へ急行させろ!」

そしてマジンカイザーと真ゲッターロボは敵となって、極東基地を強襲。
スーパーロボットや戦隊ロボも出撃し応戦するが、そのパワーに圧倒されていく。

オーレッド「強い...以前、量産型グレートマジンガーやゲッタードラゴンと戦ったが、
 マジンカイザーと真ゲッターはそれ以上のパワーだ!」
ワンセブン「ウウ...コノ間々デハ...」
三郎「しっかりするんだ、ワンセブン!」

敵となったマジンカイザーと真ゲッターロボのパワーにより、甲児の乗る
マジンガーZも竜馬達ゲッターチームの乗るゲッタードラゴンもボロボロの
状態になってしまう。

甲児「マジンカイザーは...おじいちゃんの遺したマジンカイザーは、
 こんな事をする為に造られたんじゃない!」
竜馬「そうだ!真ゲッターは俺達の仲間だ。これ以上暴れさせてたまるか!」
ブロッケン伯爵「言いたい事はそれだけかな?」
あしゅら男爵「「これでトドメをさしてやろう!」」

あしゅら男爵によりマジンカイザーと真ゲッターロボはマジンガーZと
ゲッタードラゴンにトドメをさすべく攻撃態勢に入る。絶体絶命の危機に
甲児や竜馬達は覚悟を決めたが、突如マジンカイザーと真ゲッターロボは
攻撃を受ける。

海動「へっ!久しぶりに日本へ帰ってみれば面白い事になっているじゃねえか!」
真上「はしゃぐな。相手に集中しろ」
海動「何だと、真上!」
甲児「あれは、マジンカイザーSKL...海動さんと真上さんが来てくれたんですか!?」

マジンカイザーを攻撃したのは、もう1つの魔神皇帝、マジンカイザーSKL。
そのパイロット海動剣と真上遼だった。さらに3つの戦闘機が現れる。

早乙女博士@通信『聞こえるか、ゲッターチーム。この様な時の為に開発していた
 新たなゲッターだ。真ゲッターロボを頼んだぞ』
リョウ「ありがとうございます、早乙女博士。行くぞハヤト、ベンケイ!」
ハヤト&ベンケイ「「応ッ!」」

早乙女博士から通信が入り、竜馬達ゲッターチームは新たに開発された
※ゲッターロボに乗り換える。(※竜馬達が乗り換えたゲッターロボはOVA
『新ゲッターロボ』に登場する新ゲッターロボである)

甲児「(海動さんや真上さんも駆けつけて、リョウ君達ゲッターチームも新しい
 ゲッターに乗って、マジンカイザーと真ゲッターロボを取り戻そうとしているんだ。
 このままでいてたまるか...)動いてくれ、マジンガァァァァゼェェェットォォォ!!!」

その時、ボロボロだったマジンガーZのマジンパワーが解放され、マジンガーZは立ち上がる。

甲児「(すごい...今までのマジンパワーと何か違う。これなら...!)」

マジンカイザーSKL、新ゲッターロボ、そして再び立ち上がったマジンガーZは
マジンカイザーと真ゲッターロボを取り戻す為、立ち向かう。

***ポイントゼロ・無幻城***

闇の帝王の顔「ムゥゥ...」
地獄大元帥「如何なされた、闇の帝王!?」

マジンガーZがマジンパワーを解放させて再び立ち上がったその頃、
ポイントゼロの無幻城にいる闇の帝王は突如として苦しみだす。
今回の作戦に当たり、至高邪神謁見の間に呼ばれていた地獄大元帥は
苦しみだした闇の帝王に問いかける。

闇の帝王の顔「イカン...奴が...奴が現れてしまう!止めるのだ、マジンガーZを...!」

苦しみだした闇の帝王がマジンガーZを恐れる理由...その真意は如何に?

987ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/06/15(木) 15:06:59
<<日米昆虫ヒーロー終結>>

***アメリカ・ニューヨーク***

ジャガーノート「うぉぉぉぉ!!」
BFカブト「うぉっ!何てタックルだ...」
BFヤンマ「気を付けろ、カブト!」

メルザード一族との戦いの後、アメリカにあるコスモアカデミア系列の大学に進学した鳥羽甲平。
だが、ニューヨークでもGショッカーや様々なヴィランが暗躍しており、同じ大学に通う
マック・ウィンディと共に、再びビーファイターとして戦っていた。そして現在、とてつもない
怪力を誇るヴィラン、ジャガーノートが銀行強盗をした為、捕まえようと戦っている。
因みにメルザード一族を倒した後、ネオインセクトアーマーは光の意志の力によって消えた為、
甲平達は変身できない筈だったが、現在は再び変身出来るようになっている。その理由は
黄泉還りにより、Gショッカーが復活した頃に遡る。

〜回想〜

白いカブト「久しぶりやな。ビーファイターの皆!」
拓也「カブト...!何故、君がここに...?」

ニューヨークにあるコスモアカデミアの研究室に、亡き昆虫族の長老・老師グルの
息子にして次元を渡り歩く商人でもある白いカブトが訪ねてくる。

白いカブト「実はビーファイターの皆に渡したい物があって来たんや」
甲平「渡したい物?」
白いカブト「これや!」

甲平が訪ねてきた理由を聞くと、白いカブトはケースを取り出す。
ケースを開けると、そこには失われた筈のビーコマンダーとコマンドボイサー、
インセクトコマンダーが入っていた。

拓也「何故、ビーコマンダーやコマンドボイサーがここに!?」
甲平「一体、どういう事だよっ!」
白いカブト「・・・実は数日前、枕元に死んだお父ちゃんが立っとったんや」

白いカブトは拓也達に話す。数日前寝ていた所、死んだ父親である老師グルが
枕元に立ち、ビーコマンダーやコマンドボイサーを拓也達ビーファイターに渡すよう
託したのである。

白いカブト「お父ちゃん曰く『黄泉還り現象により、ジャマールやメルザード一族が
 復活してしまった今、光の意志は数多の生命を守る為、再びビーファイター達に
 力を託した』...という事らしいんや」
拓也「光の意志が...」
甲平「ジャマールやメルザードの事は気になっていたんだ。アイツらが、また
  地球や人間を脅かすっていうのなら、ビーファイターとして皆を守ってみせるぜ!」

こういう経緯があって、拓也や甲平達はビーファイターとして復帰したのである。
話は戻して、ジャガーノートはそのパワーで建物を破壊。そのパワーに、カブトや
ヤンマは警戒する。だがジャガーノートの足下に白い物体が飛んできて、それを踏んだ
ジャガーノートの足は地面に張り付き、身動きが取れなくなる。さらにジャガーノートの
身体に無数の蟻が迫りくる。

ジャガーノート「離れん!それに何だ、この蟻はやめろぉ!」
???「俺の大事な相棒たちだ。喰らいやがれ!」
ジャガーノート「ぐわぁ!」

蟻を振り払おうとするジャガーノートの目の前に、突如変わったライダースーツと
ヘルメットを着た人間が現れてジャガーノートの顔面にクリーンヒットする。

BFカブト「いきなり現れたアイツは誰だ!?」
BFヤンマ「Oh!アベンジャーズのアントマンだ!」

いきなり現れた人物に驚くカブトに、ヤンマは彼がアベンジャーズのヒーローとして活躍する
アントマンである事を教える。アントマンはピム粒子の力で身体の大きさを自由に変える事が
できるヒーローであり、ヘルメットから発せられるテレパシーで蟻を操る事が出来るのであった。

スパイダーマン「僕もいるよ!」
アントマン「ありがとう、スパイダーマン!」

そしてジャガーノートの動きを止めたのは、蜘蛛の能力を宿したヒーロー、スパイダーマンだった。
現れたスパイダーマンはあっという間にジャガーノートを糸で拘束して捕まえる。
そしてジャガーノートの身柄はS.H.E.I.L.D.へと引き渡された。

988ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/06/15(木) 15:39:26

BFヤンマ「アベンジャーズのアントマンやスパイダーマンにお会い出来て感激です!」
アントマン「君達が噂のビーファイターか」
スパイダーマン「同じ虫のヒーローとして、仲良くしよう」
BFカブト「おう。こちらこそ、よろしくな!」

ジャガーノートの戦いを終えて握手を交わす日米の昆虫ヒーロー達。
ヤンマはアメリカ人でもある為、有名なアントマンやスパイダーマンに
会えた事に感動していた。

???「見つけたぞ、ビーファイター!」
BFカブト「誰だ!?」

突如声がした方向を見ると、サソリ、ムカデ、カマキリ、ハチの姿をした
ビーファイターに良く似た4体の怪人が現れる。かつて自ら生まれ出でる事を
拒んだマザーメルザードの子達が、インセクトメダルのパワーを元にして
誕生した邪悪な昆虫戦士デスコーピオン、ムカデリンガー、キルマンティス、
ビーザック達、ビークラッシャー四鎧将である。

BFカブト「お前らはビークラッシャー!」
スパイダーマン「知り合い?」
BFヤンマ「彼等はビークラッシャー。人間を滅ぼそうとするメルザード一族の手先だ」
アントマン「つまり、敵(ヴィラン)という事か」

ヤンマはスパイダーマンとアントマンにビークラッシャーについて説明する。

デスコーピオン「死から黄泉還った我ら4人の力を思い知るがいい!」
ムカデリンガー「クワガやテントウはいないみたいだが、そいつらが代わりか?」
ビーザック「そんな奴らで勝てるかなぁ〜」
キルマンティス「クックック...」
BFカブト「・・・確かに、健吾や蘭はいねぇ。だが負けねえぜ!」
スパイダーマン「ああ、日本とアメリカの虫系ヒーローの力を見せてあげよう!」

ニューヨークに現れたビークラッシャーを前に、BFカブト、BFヤンマ、
スパイダーマン、アントマンと日米の昆虫ヒーローが立ち向かう。

スパイダーマン「・・・まぁ、正確に言えば蜘蛛は昆虫じゃないんだけどね」

989ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/06/15(木) 15:49:52
>>987-988
※タイトル修正
×『日米昆虫ヒーロー終結』→○『日米昆虫ヒーロー集結』

990ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/06/29(木) 13:00:17
<<帝王のベルト>>
オルフェノクの王であるアークオルフェノクが眠りについている場所の情報を掴んだ
花形の指示で、木場勇冶、長田結花、海堂直也、そして連絡を受けた三原修二の4名は
アークオルフェノクの眠る秘密の研究施設に潜入する。

スマートレディ「ハァ〜イ、ここからは先は立入禁止でぇ〜す♥」
木場「あなたは...!」

そこへスマートレディがオルフェノクとライオトルーパー部隊を率いて待ち構えていた。

アルマジロオルフェノク@森下義正の影「木場勇冶...貴様が妹を...知恵を手に掛けたらしいな。
 仇を取らせてもらうぞ!」
木場「森下さん...」
オウルオルフェノク@海堂の恩師の影「久しぶりだね、海堂君。また会えるとは思わなかったよ」
海堂「せ...先生!?」
スクィッドオルフェノク@戸田英一の影「愚かだ。スマートブレインに逆らうとは...」
結花「戸田さん...!」
バーナクルオルフェノク@眼鏡の男性社員の影「一度は村上社長に見限られた身。この任務を遂行し、
 必ずや汚名を返上してみせます」
三原「あのオルフェノクは、あの時の...!」

スマートレディと共に待ち構えていたオルフェノク達は、木場達と因縁のある
オルフェノク達だった。

木場「オルフェノクの王に会わせていただきます」

木場はオーガドライバーを装着し、オーガフォンに「000」のコードを打ち込む。
三原も懐からデルタフォンを取り出す。

木場&三原「「変身!!」」

変身の掛け声と共に、木場はオーガフォンをオーガドライバーに装填して
仮面ライダーオーガへ。三原はデルタフォンを右腰のデルタムーバーに接続して
仮面ライダーデルタに変身した。以前、剣崎の手で盗まれた帝王のベルトは
既に木場の手に渡っていたのであった。

スマートレディ「やっぱり、オーガのベルトは貴方が持っていたのね。ベルトを取り返すのよ!」

スマートレディの命令でオルフェノクやライオトルーパー部隊はオーガ達に襲い掛かる。
海堂や結花もそれぞれスネークオルフェノク、クレインオルフェノクに変身して応戦する。

オーガ「ハァッ!」

迫りくるライオトルーパー部隊はオーガの武器オーガストランザーで一閃した。

デルタ「てりゃぁぁ!!」
バーナクルオルフェノク「ぐわぁぁ!!」

デルタも必殺の「ルシファーズハンマー」で、かつては恐怖を感じて
立ち向かう事が出来なかったバーナクルオルフェノクを倒す。
そして残すはアルマジロオルフェノクだけとなり、このままオーガ達の
勝利で終わる...かと思われた。

スネークオルフェノク「おい、誰かが近づいてくるぞ!」

991ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/06/29(木) 13:47:58
スネークオルフェノクは、何者かが近づいてくる気配を感じ取り、オーガ達は身構える。
そして現れたのは...。

オーガ「オルフェノクの王...!?」
スマートレディ「王が目覚めた!?」

現れたのは何と眠っていた筈のアークオルフェノクだった。アークオルフェノクが
目覚めた事に、スマートレディでさえも驚いていた。そしてアークオルフェノクは
ふらつきながら、アルマジロオルフェノクに近づき、捕食を始める。

オーガ「森下さん!」
アークオルフェノク「・・・・」
クレインオルフェノク@結花の影「いけない、木場さんが!」
スネークオルフェノク@海堂の影「止めろぉぉぉ!照夫ォォ!!」

捕食を終えたアークオルフェノクはオーガに狙いを付けて攻撃する。
デルタやクレイン、スネークオルフェノクはアークオルフェノクに
攻撃するが、アークオルフェノクには全く効かず、反撃を受けてしまう。

木場「うわぁぁ!」

そしてアークオルフェノクの攻撃によりオーガは吹き飛び、オーガドライバーが
外れ、変身が解けてしまう。

結花「き...木場さん...」
木場「くっ...」

アークオルフェノクは木場を捕食しようと近づく。木場は瞬時にホースオルフェノクに
変身して剣を向ける。その時、アークオルフェノクの身に異変が生じる。

アークオルフェノク「ウゥ...」
デルタ「いきなりどうしたんだ?」
ホースオルフェノク「分からない。だが今の内に逃げるんだ!」

急に苦しみだしたアークオルフェノクは地面に倒れる。その隙を突いて
ホースオルフェノク達はその場を撤退した。

スマートレディ「早く王を回収して!」

スマートレディは逃げていく木場達よりも、倒れたアークオルフェノクを回収する事を
優先して、通信で部下を呼ぶのであった。そしてアークオルフェノクと共に、
オーガドライバーも回収される。

***スマートブレイン・社長室***

そしてアークオルフェノクが目覚め、再び眠りについた事は村上にも伝えられた。

村上「まさか王が、一時的とはいえ目覚めるとは...」
ゴメス「目覚めた原因は?」
村上「状況から察するに帝王のベルトに反応したのかもしれません。そして急激に
 目覚めた反動で、再び眠りについてしまったのでしょう」

アークオルフェノクが目覚めた原因を尋ねるゴメスに、村上は推論を述べる。

村上「王が再び眠りについてしまった事は残念ですが、今はベルトが我々の
 手に戻って来た事を良しとしましょう」
天王路「オルフェノクの王アークオルフェノクか...バトルファイトが楽しみだよ」
村上「(王は再び目覚める。完全に目覚めさせる為にも、強いパワーを秘めた生贄が必要だ。
 そうシグフェルの様な...。あるいは帝王のベルトを使いこなせる人物か...)」

その後、村上はオーガベルトをアセーリアのオルフェノクであるウルヤーヴに渡す。
その真意は...自分達の王の為...。


アークオルフェノクは変身が解けた木場を捕食しようと

992ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/07/06(木) 11:35:19
<<恐竜帝国の真の支配者 その名は大魔人ユラー>>

Gショッカーの傘下に加わった恐竜帝国は戦力の増加を図る為、現代において
復活した恐竜たちの保護区となっている太平洋の火山島へと侵攻。恐竜を守るべく、
ゲッターチームやキョウリュウジャーが出動する。

怪獣王子「オォ〜ラ〜!」
ネッシー「ギャァォォォ」
恐竜兵士「ぐわぁ!」
弁慶「リョウ、誰かがメカザウルスと戦っているぞ」
リョウ「あれは少年と恐竜?」

火山島へ到着すると、島でメカザウルスや恐竜兵士を相手に戦う少年と
首の長い恐竜を発見する。火山島の住民である怪獣王子こと伊吹タケルと
相棒の恐竜、ネッシーである。ゲッターチームとキョウリュウジャーは
怪獣王子に加勢した。

キョウリュウレッド「加勢するぜ!」
怪獣王子「―!ありがとう!」

怪獣王子は一瞬警戒するが、すぐ様彼らが悪い人間では無い事を察し、
素直に助けてくれた事の感謝を述べる。

ガレリィ長官「ならば、切り札を投入する」
リョウ「何だ。あれは...!?」
キョウリュウレッド「戦車に乗った恐竜?」

ガレリィ長官の投入した切り札...それはかつて地球侵略を目論んだキル星人が
太古の恐竜を改造してサイボーグにした怪獣兵器“恐竜戦車”だった。

ガレリィ長官「これこそ、異星人の怪獣兵器を恐竜帝国の技術の粋を結集して再現し、
 より強力な兵器となった恐竜戦車だ。行けぇ、恐竜戦車よ。蹂躙するのだ!!」

ガレリィ長官によって、より強力な兵器となった恐竜戦車は攻撃を開始し、
ゲッタードラゴンやキョウリュウジンは苦戦する。

???「そこまでだッ!」
ガレリィ長官「何者だ!?」
ジュウレンジャー「「「「「恐竜戦隊ジュウレンジャー!!」」」」」

そこへ駆けつけたのは、かつて魔女バンドーラから地球を守り、神の国へ旅立った
恐竜戦隊ジュウレンジャーの5人が守護獣と共に現れた。因みにジュウレンジャーは
1億7000万年前の昔、バンドーラだけでなく恐竜帝国とも戦っていた。

ガレリィ長官「何故、貴様らがここに...」
ティラノレンジャー「お前達が恐竜を兵器に変えようとするからだ!」
マンモスレンジャー「それに、ここには俺達が預けた恐竜もいるからな」

恐竜が保護されているこの島には、ジュウレンジャーが地上を去る時に預けた
獣騎神キングブラキオンが守って来た卵から孵った恐竜の子供も保護されており、
恐竜帝国から守る為、ジュウレンジャーは駆けつけたのであった。

ガレリィ長官「ならば、ジュウレンジャーも恐竜戦車で踏みつぶしてくれる!」
ティラノレンジャー「そうは行くか。合体ダイノミッション!」
キョウリュウレッド「俺達も行くぜ!」

ジュウレンジャーにより、5体の守護獣は合体してダイノタンカーとなった。
恐竜戦車とダイノタンカーはぶつかり合い、キョウリュウジンやゲッタードラゴンは
ダイノタンカーを支援した。それにより恐竜戦車は動きを止める。

ティラノレンジャー「今だ。発動!大獣神」

ダイノタンカーから大獣神へと変形。そして伝説剣ゴッドホーンを空から
召喚して、トドメの必殺技を行おうとゴッドホーンを振り上げる。
すると、突然地面が揺り動き、大獣神は動きを止めてしまう。そこへ何者かが
現れる。

大獣神「貴様は大魔人ユラーか!」
大魔人ユラー「1億7000万年ぶりだな。大獣神」

恐竜戦車の上に現れたのは、恐竜帝国の真の支配者で、その存在は恐竜帝国でも
一部の者しか知られていないという大魔人ユラーだった。ジュウレンジャー達の
神でもある大獣神はユラーの事を太古の昔から知っており、現れた事に驚愕する。

キョウリュウレッド「アイツが恐竜帝国に真の支配者...!」
大魔人ユラー「私は裏から恐竜帝国を支配してきた。しかし油断していた為、
 呆気ない最期を迎えてしまった。黄泉還った今、今度こそ地上を取り戻して見せる!!」

生前、ユラーは影から帝国を支配していたが終盤には真の支配者として姿を現すものの、
特攻した武蔵によって暴走した無敵戦艦ダイに踏みつぶされるという最期を迎えた。
ならばこそ、地上を手に入れようと凄まじい気迫を放つ。

ユラー「決着をつけるぞ、大獣神!ゲッターチーム!」

ユラーはマグマを操作させて大獣神やゲッタードラゴン、キョウリュウジンを攻撃。
恐竜戦車も再起動し、攻撃を始める。果たしてジュウレンジャー達は恐竜戦車やユラーを
止める事が出来るだろうか。

993ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/07/25(火) 19:14:34
<アセーリア編 新キャラクター案>

○皇帝ヴォルストーム(闘争の系統オリジナル)CV小山力也
 ボアザン星人を祖とするボアザ帝国の皇帝。幼少期、政変に巻き込まれ
 不遇な境遇に置かれるが、後に政敵である元老院を粛清した事で皇位に就く。
 その後クレプス大陸北方全域を平定し、現在の大帝国へと築き上げる。
 戦場では、王家に代々伝わる武器<嵐神の斧(ブーリャ・ボーク・タポール)>を
 振るう事で、嵐を起こして戦う事から、【嵐帝(らんてい)】の異名を持つ。
 非常に好奇心が強く、「世界を見聞したい」という欲求から、皇帝である身分を隠して
 船大工を名乗って世界中の海を冒険したという逸話がある。
 年齢は60代だが、今なお筋骨隆々とした肉体を維持しており、「海の男」という言葉が良く似合う。
 キャラクターモデル、ロシアの皇帝、ピョートル1世とイワン4世。

 <台詞>
 (戦闘シーン)「我こそはヴォルストム。我が武器、嵐神の斧の威力を見よ!」
 (レミーナに対して)「おっ?ラプエンテの嬢ちゃんか。久しぶりだな」
 (クトラ女王に対して)「けっ。まぁ〜だ、くたばっていないのかよ。このバアさんは」

 ■嵐神の斧(ブーリャ・ポーク・タポール)
  ボアザ帝国王家に代々伝わる武器。周囲の天候を操り、嵐を起こす事出来る。
  古代のボアザン人が開発した気象コントロール兵器とされているが、真偽は
  現在の所、不明。

○クトラ女王(闘争の系統オリジナル)CV榊原良子
 バーム星人を祖とするバム王国の女王。その頭脳とカリスマ性で、国を統治している。
 あらゆる魔術、錬金術、占星術などを極めた天才で、強力な魔法を行使する事が出来る。
 過去、ボアザ帝国と戦争になった時、ヴォルストムと対峙。その苛烈さから山が1つ無くなったとか
 言われているが、真偽は定かではない。以来、顔を合わせる度に罵り合うが、お互い一目置いている。
 年齢はヴォルストム同様、60代だが、見た目は40代と若さを保っている。
 キャラクターモデル、古代エジプトの女王、クレオパトラ。 

 <台詞>
 (暁の皇帝、劉煌に対して)「暁の坊やじゃないか。元気そうだね」
 (ヴォルストムに対して)「おやおや、嵐帝ともあろう者が、寄る年波には勝てないみたいだね」

994ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/08/09(水) 19:53:02
<エクスカイザーの帰還>

ネロス帝国の戦闘ロボット軍団・武装頭脳軍ボルトが東京を襲撃し、メタルダーや宇宙刑事、
ライブマンや仮面ライダーらが活躍した事件を切欠に、知られざるヒーロー達の活躍をコラムとして
連載を始めた星川コウタの父、星川ジンイチだが、帝王ゴッドネロスは自身の正体が知られてしまう
のではないかと恐れ、星川ジンイチの動向を探らせていたが、ついにジンイチの拉致を決定する。

星川編集長「う〜む。死から甦り、人々に信じてもらえない中、戦ってきた虎に変身するヒーローか...。
 今の所、黄泉還っていないみたいだが、もしも黄泉還ったのであれば、一度会ってみたいものだ」
影「星川ジンイチだな?我々と来てもらうぞ」
星川編集長「だ、誰だ。お前達は!?」

ジンイチは高井戸研究所で、滝川剛=タイガーセブンの活躍を取材し、新聞社へと
戻ろうとしていたが、ネロス帝国の“影”が現れ、連れ去られてしまう。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

一方、コウタはエクスカイザーが地球に戻ってくる事が分かり、再会を楽しみにしていた。
そしてコウタは愛犬であるマリオを連れて近所の公園を散歩していると、スプリンガーを連れた
剣流星と出会い、仲良くなる。そこへ徳田が現れ、ジンイチが何者かに誘拐された事を話す。

徳田「大変だ。編集長が誘拐された!」
コウタ「そんな!パパが...」
流星「―(もしや、ネロスか!?)教えてください。僕が見てきます!」
徳田「ちょ、ちょっと...!」
コウタ「流星さん...そうだ!この新しいカイザーブレスで...」

ネロスの仕業ではないかと考えた流星は、ジンイチが誘拐された現場へと向かう。
残されたコウタは、父ジンイチを助ける為、自分に新カイザーブレスを
渡してくれたスピルバンにカイザーブレスを使って連絡を取るのであった。

***ブレイバーベース***

その頃、ブレイバーベースではスピルバンと外宇宙から地球へと戻って来た
エクスカイザーと再会を果たし、カイザーブレスをコウタに渡した事を話す。

エクスカイザー「約束を果たしてくれて、ありがとう」
洋介「いや...今日はコウタ君と会うそうだけど、無事再会できるといいな」
コウタ@通信『もしもし、城さん!星川コウタです。応答願いますか?』
エクスカイザー「コウタ!?君なのか」
コウタ@通信『その声はエクスカイザー?助けてほしいんだ、パパが連れ去られちゃった!』
エクスカイザー「何だって!?」

そこへコウタから通信が入り、事情を聞いたエクスカイザーとカイザース、そして城洋介らは
連れ去られたジンイチを助けに向かう。果たしてコウタの父ジンイチはネロスの手から救い出され、
そしてコウタとエクスカイザーは再会できるのか!?

995凱聖クールギン ◆COOLqGzyd.:2017/08/13(日) 17:33:58
■青き太陽軍(青陽軍)

サラジア共和国の黒三日月隊の侵略に立ち向かう、
メルヴィオン聖王国のラウール王子を総大将とする軍勢の名称。

黒三日月隊のメルヴィオン侵攻に対し、
これと戦うためノアトーンで挙兵したラウール率いるレジスタンス軍は、
当初はメルヴィオン国内の残党を集めたほぼメルヴィオン人のみで構成される軍隊に過ぎなかったため、
ごく普通に「メルヴィオン軍」または「ラウール軍」と称していたが、
異世界からパルス軍、ブリューヌ軍、ジスタート軍などの味方が加わり、
更にローレシアの王子アレンやムーンブルクの王女セリアらも合流して多国籍連合軍になると、
全体を何と呼ぶべきかという名称問題が浮上。
「メルヴィオン・パルス・ブリューヌ・ジスタート・ローレシア・
サマルトリア・ムーンブルク(更にまだ国名が増える可能性あり)連合軍ではいくら何でも長すぎるし、
どっちの国が先だの後だの実に下らん!」というエレオノーラ・ヴィルターリアの鶴の一声により、
かつての「銀の流星軍」や「月光の騎士団」のようなネーミングセンスを踏襲して命名された。

青い太陽はアセーリアの創造神にしてメルヴィオンの守護神であるセイロスの象徴で、
空に溶け込むような目立たない存在でありつつ太陽のように温かく人々を天から見守っているという、
大らかで控え目なセイロスの神格を表わしている。
セイロスが創造したアセーリア界を外敵の侵略から守る軍という事で、
セイロスのご加護があるようにという祈願や、
敵軍の名前とシンボルである黒い三日月に対抗するという意味も込めて名付けられた。
「青き太陽」を略した「青陽」は春もしくは春の光を指す語でもあり、
乱世という厳しい冬の時代を終わらせアセーリアに明るい春をもたらすという意味も持っている。

軍旗として、空を表わす水色の地に青い太陽が描かれた旗を用いる。

996ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/08/24(木) 19:38:32
<熱闘!Gショッカー野球(仮)>

それはある日の事。光平の後輩である岡島雄大は下校中、新しく開店した
ゲームセンターを見つける。

雄大「へぇー。こんな所にゲームセンターが出来たんだ。試しに遊んでいこう!」

新しく開店したゲームセンターに興味を持った雄大は、遊んでいく事を決めて
ゲームセンターの中に入る。クレーンゲームやレーシングゲーム、リズムゲームの
「ドレミファビート」の筐体などが置かれていた。その中で雄大が目についたのは
左利き専用の腕相撲ゲーム機だった。

雄大「左利き専用の腕相撲ゲーム機か...最近テニスの調子も良くないし、
 気分転換にコレにするか」

雄大は最近テニスの成績があまり良くないので、気分転換をしようとコインを入れて
ゲームを始める。だが、全くゲーム機の相撲取りの腕はビクともしなかった。

雄大「な...何だコレ?全然動かないぞ。フンッ!...あっ、駄目だ。
 プレイ時間終わっちゃった。...しょうがない、今日は帰るか」

結局、プレイ時間が終わったので雄大はそのまま家に帰宅する。だが、この
腕相撲ゲーム機には恐るべき秘密が隠されていた。

????「ふっふっふっふ...」

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

後日、テニス部の部活に参加した雄大だが、それまでとは打って変わって、
強烈なサーブが打てるようになり、練習試合だったが、全て勝利した。

光平「一体、どうしたんだ雄大。何時の間にそんなサーブが打てるようになったんだ?」
慎哉「ああ。昨日は普通のサーブだったのに...」
雄大「僕にもさっぱり...。何だか今日はとても調子が良いんです」

雄大が急に強くなった事を疑問に思う光平と慎哉。雄大自身も強烈なサーブを
打てた事に、とても驚いていた。

雄大「う...!?」
光平「どうしたんだ、雄大?」
慎哉「何だか様子がおかしいぞ!?」

急に雄大の様子がおかしくなり、戸惑う光平と慎哉。雄大の目は虚ろとなり、
まるで誰かに操られているかの如くどこかへ向かって歩きはじめる。

光平「これは尋常じゃない。もしかして雄大は誰かに操られているのか!?」
慎哉「とにかく追いかけようぜ!」
光平「ああ!」

光平と慎哉は雄大を追いかけはじめる。そして2人は雄大がとある野球スタジアム
に入っていくのを目撃し、2人もスタジアムの中へと入っていった。

997ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/08/24(木) 19:39:24

光平「どこだぁー、雄大!」
慎哉「返事をしろぉー!」
雄大「せ、センパ〜イ...!」

スタジアムの中で雄大を探す光平と慎哉は、檻の中に捕われている
雄大を発見する。

光平「待っていろ。今、シグフェルに変身して檻を壊してやる!」
????「待てい!」
光平「―!?」

檻を壊そうと光平はシグフェルに変身しようとするが、そこへローブを
纏った正体不明の人物が9人、雄大が捕えられている檻の前に現れる。

光平「何者だ、お前達は!?」
????「ふっふっふっふ...我らこそ...!」

謎の集団はローブを脱ぎ捨てる。そこにいたのは...!

デビルボーラー「Gショッカー・スポーツ怪人軍団会員番号2番“デビルボーラ―”」
デビルバッター「同じく会員番号3番“デビルバッター”」
スポーツ怪人「同じく会員番号4番“スポーツ怪人”」
ヒダリテ怪人「同じく会員番号5番“ヒダリテ怪人”」
デッドボーラー「同じく会員番号6番“デッドボーラ―”」
ヤキュウモンガー「同じく会員番号7番“ヤキュウモンガー”」
HHデューオ「同じく会員番号8番“HHデューオ”でデューオ!」
デーボ・スポコーン「同じく会員番号9番“デーボ・スポコーン”そして...」
野球仮面「俺こそが黒十字軍永遠の背番号1番にして、Gショッカースポーツ怪人軍団
 会員番号1番“野球仮面”だ!」

謎の集団の正体は黒十字軍の野球仮面が率いるGショッカーの中でもスポーツに秀でた
怪人達だった。ローブを脱ぎ捨てた彼等は高らかに名乗り上げる。

慎哉「お前らが雄大を操っていたのか!」
野球仮面「ふっふっふっふ、その通り。全てはシグフェル、貴様をここに
 おびき寄せる為にヒダリテ怪人の能力で少年を操って、仕組んだのだ!」
デビルバッター「この少年を助けたければ、我々と野球で勝負をするのだ!」
光平「何だと!」

雄大を人質に野球仮面率いるGショッカーの怪人達から野球勝負を叩きつけられた
光平。しかし、試合をするにしても圧倒的にメンバーが足りなかった。

炎力「だったら、俺達がチームのメンバーになるぜ!」
光平「あなたは、ターボレンジャーの炎力さん!」

そこに駆け付けたのは高速戦隊ターボレンジャーのターボレッドこと炎力と
ブレイバーズの仲間達だった。実は力は雄大を追いかけている光平達を目撃し、
他のブレイバーズの仲間達に連絡を取って、スタジアムに駆けつけてきたのである。

野球仮面「面白い。シグフェルだけでなく他のブレイバーズも倒せるのであれば好都合!
 完封試合で終わらせてやる!」

開幕したブレイバーズと野球仮面率いるGショッカー・スポーツ怪人軍団による野球試合。
果たして光平とブレイバーズは捕われた雄大を救い出せるのか!

998ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/08/31(木) 16:16:54
>>997加筆・修正

光平「どこだぁー、雄大!」
慎哉「返事をしろぉー!」
雄大「せ、センパ〜イ...!」

スタジアムの中で雄大を探す光平と慎哉は、檻の中に捕われている
雄大を発見する。

光平「待っていろ。今、シグフェルに変身して檻を壊してやる!」
????「待てい!」
光平「―!?」

檻を壊そうと光平はシグフェルに変身しようとするが、そこへローブを
纏った正体不明の集団が、雄大が捕えられている檻の前に現れる。

光平「何者だ、お前達は!?」
????「ふっふっふっふ...我らこそ...!」

謎の集団はローブを脱ぎ捨てる。そこにいたのは...!

デビルボール「Gショッカー・スポーツ怪人軍団会員番号2番“デビルボール”」
デビルバッター「同じく会員番号3番“デビルバッター”」
スポーツ怪人「同じく会員番号4番“スポーツ怪人”」
ヒダリテ怪人「同じく会員番号5番“ヒダリテ怪人”」
デッドボーラー「同じく会員番号6番“デッドボーラ―”」
ヤキュウモンガー「同じく会員番号7番“ヤキュウモンガー”」
HHデューオ「同じく会員番号8番“HHデューオ”でデューオ!」
VVゴリーン「同じく会員番号9番“VVゴリーン!」
デーボ・スポコーン「同じく会員番号10番“デーボ・スポコーン”そして...」
野球仮面「俺こそが黒十字軍永遠の背番号1番にして、Gショッカースポーツ怪人軍団
会員番号1番“野球仮面”だ!」

謎の集団の正体は黒十字軍の野球仮面が率いるGショッカーの中でもスポーツに秀でた
怪人達だった。ローブを脱ぎ捨てた彼等は高らかに名乗り上げる。

慎哉「お前らが雄大を操っていたのか!」
野球仮面「ふっふっふっふ、その通り。全てはシグフェル、貴様をここに
 おびき寄せる為にヒダリテ怪人の能力で少年を操って、仕組んだのだ!」
デビルバッター「この少年を助けたければ、我々と野球で勝負をするのだ!」
光平「何だと!」

雄大を人質に野球仮面率いるGショッカーの怪人達から野球勝負を叩きつけられた
光平。しかし、試合をするにしても圧倒的にメンバーが足りなかった。

炎力「だったら、俺達がチームのメンバーになるぜ!」
光平「あなたは、ターボレンジャーの炎力さん!」

そこに駆け付けたのは高速戦隊ターボレンジャーのターボレッドこと炎力と
ブレイバーズの仲間達だった。実は力は雄大を追いかけている光平達を目撃し、
他のブレイバーズの仲間達に連絡を取って、スタジアムに駆けつけてきたのである。

野球仮面「面白い。シグフェルだけでなく他のブレイバーズも倒せるのであれば好都合!
完封試合で終わらせてやる!」

開幕したブレイバーズと野球仮面率いるGショッカー・スポーツ怪人軍団による野球試合。
果たして光平とブレイバーズは捕われた雄大を救い出せるのか!

999ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/08/31(木) 17:06:01
試合は白熱。始めはスポーツ怪人軍団による反則行為でブレイバーズは苦しめられ、
大きく点差は開くものの、諦めずに正々堂々と試合を行い、その点差を埋めていき、
いよいよ試合は最終回を迎えるが、ピッチャーを務めていたレッドターボは激闘の末、
3球目を投げる前に投げられなくなっていた。

シグフェル「俺が代わりに投げます!力さんは休んでいてください」
レッドターボ「スマン、シグフェル。後は頼んだぞ!」

投げられなくなったレッドターボに代わり、シグフェルがマウンドに立つ。

シグフェル「Gショッカー、俺の球を受けて見ろ!」
野球仮面「面白い。その球、打ち取ってやる!」
シグフェル「てりゃぁぁぁぁあああ!」

そしてシグフェルは渾身の球を投げる。野球仮面はバットを振り上げるが、
シグフェルの放った球は、見事キャッチャーのミットの中に入った。

シグフェル「俺達の勝ちだ!さぁ、雄大を返してもらうぞ」
野球仮面「ぐぬぬぬ...無念。だが試合には負けたが、Gショッカーの怪人として、
 貴様達に負けたままでおけるか。ここからは乱闘戦じゃい!」

試合に負けた野球仮面達だが、そのままシグフェル達ブレイバーズと
戦闘に入る。

シグフェル「フレイムアーム!とりゃぁ!」ガキン
雄大「ありがとうございます、光平先輩!」
慎哉「こっちに避難するんだ!」

ブレイバーズとスポーツ怪人軍団による戦闘の最中、シグフェルはフレイムアームで
檻を壊し、雄大を助ける。助けられた雄大は慎哉と共に戦闘に巻き込まれない様、避難した。

シグフェル「火焔十字の舞!!チェストォ!」
HHデューオ「ぎゃぁぁぁ!!」
野球仮面「HHデューオ!おのれ...倒された仲間の無念は、俺が晴らしてやる!」

シグフェルの必殺技で倒されたHHデューオの無念を晴らそうと、野球仮面はHHデューオが
持っていた芋丁の芋羊羹を取り出し、それを食べる。すると野球仮面はあっという間に巨大化した。

レッドターボ「シグフェル、俺の腕はまだ動けそうにない。一緒にターボロボに乗って
 サポートをしてくれないか?」
シグフェル「俺がターボロボに...任せてください!」

巨大化した野球仮面を止める為、ブレイバーズのロボットが出撃する。
そしてシグフェルはレッドターボと共にターボロボに乗り込んだ。

野球仮面「うぉぉぉぉぉ!」
シグフェル&ターボレンジャー「ターボクラッシュ!!」
野球仮面「ぐぉぉぉぉ、こ、これにて引退かぁ...無念!」

向ってくる野球仮面にターボロボは必殺のターボクラッシュを繰り出す。
その際、シグフェルが乗った影響なのか高速剣に炎が灯り、強力になった
高速剣で斬られ、野球仮面は倒され、他の怪人達もブレイバーズに倒されるのであった!

1000ユガミ博士 ◆DelvqPaIgQ:2017/09/24(日) 11:10:09
現在、思いついたネタが幾つかあるので、あらすじだけ記載する。

・地球編<ブラックパンサー対黄金ジャガー>
 世界でも一番の硬度を持つと云われる金属ヴィヴラニウム。そのヴィヴラニウムを狙って、
 Gショッカーは唯一の産出国であるアフリカのワカンダへ侵攻を開始。その指揮を執るのは、
 ネオショッカーの怪人・黄金ジャガーだった。卑怯を嫌う武人肌な黄金ジャガーは、国王であり、
 ワカンダを守るヒーローでもあるブラックパンサーに決闘を申し込む。決闘に応じたブラックパンサーは
 黄金ジャガーと激闘を繰り広げるが、侵攻作戦に参加した黒十字軍の幹部・日輪仮面は黄金ジャガーに
 手柄を取られる事を危惧して、決闘に横槍を入れるのであった...。

・地球編<聖域を守れ!聖闘士対GOD神話怪人>
 シグフェルによってGOD悪人軍団は、ほぼ壊滅。「自分達が、GODの真の怪人である」とGODの
 神話怪人達は、聖闘士の本拠地である【聖域(サンクチュアリ)】を手中に収める為、黒い幽霊団
 (ブラックゴースト)のミュートス・サイボーグと結託して、聖域へと侵攻。刻闘士との戦いで、聖闘士の
 数が不足している中、聖域を守る為に戦う蒼摩達、新世代の聖闘士。だが、強大な神話怪人とミュートス・
 サイボーグにより、聖域が攻略されようとしたその時。かつての戦いで散っていたアイオリア達、
 元・黄金聖闘士が駆けつける...。

・異世界編(もしくは時空編)<聖闘士星矢Ω×百獣戦隊ガオレンジャー>
 サターンとの戦いの後、「世界を知る為」旅に出た光牙とエデンは、時空クレバスで異世界
 (あるいは別の時代)にある孤島へと来てしまう。その島は、かつてガオレンジャーと戦った
 ゼウスオルグ率いるオルグ三兄弟によって支配されていた。島の人を助ける為、聖衣を装着した
 光牙とエデンは立ち向かうものの敗北し、その島のレジスタンスに助けられる。そしてレジスタンスの
 アジトへと連れてこられた2人が出会ったのは、伝説の聖闘士・琴座のオルフェだった...。

・外宇宙編<機獣の惑星(仮)>
 かつてザウラーズが戦った全宇宙を機械化しようとする機械化帝国が、その他の勢力
 (ガオガイガーのゾンダーやウルトラシリーズのビートスター等)を取り込み、機械化大帝国として復活。
 そして機械化大帝国は金属生命体ゾイドが生息する惑星Ziを自分達の支配下に置こうと、侵略を開始。
 ガーディアンフォースのバンやディガルド武国と戦ったルージ達は相棒のゾイドに乗って戦いながら
 機械化獣といったロボット兵器に抵抗していた。そこへ新ソロ星から転移してきたゴーカイジャーと
 ソロシップが惑星Ziに降り立つのであった...。




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