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首都圏方言・東京新方言

1名無しさん:2010/09/16(木) 12:30:46
東京において、在来方言の山の手方言や下町方言が、山の手方言を基盤にした標準語・共通語に影響を受け、
さらに近隣の他方言の影響も受けて成立した新方言が首都圏方言、または東京新方言です。
東京の人が「標準語」、関西の人が「関東弁」と呼んでいるものも、実態はこの首都圏方言であることが多いようです。
今では東京だけでなく、東京都市圏全体や、さらに東日本の各地方都市でも、若年層は首都圏方言になりつつあります。
単なる「砕けた標準語」「標準語の若者言葉」などと認識されていることも多いようですが、立派な新方言の一つとみなされます。
定義自体で紛糾することも多いですが、なるべく客観的かつ冷静に語りましょう。

2名無しさん:2010/09/17(金) 12:45:24
「首都圏方言」のことを指して関西の人は「関東弁」というけど、これを関東弁と呼ぶのは問題がある。
当の関東でほとんど聞かない言い方だという感覚的な違和感もあるが、問題はそれだけではない。

まず第一に、関東の中でも、東関東方言の地域、すなわち茨城県と栃木県では、
今でも若者が首都圏方言だとは言いがたい。無アクセントの名残は若者でも結構はっきり残っているし
濁音化とか「だっぺ」だって若者でも廃れたわけじゃない。これらの地域はまだ若者でも東京と明らかに言葉が違う。
これに対して、首都圏方言に飲み込まれた地域、たとえばさいたま市、千葉市、横浜市などの若者の言葉は、
東京都区部の若者の言葉と区別するのは非常に難しい。言語的に均質だと言える。

第二に、首都圏方言が用いられる地域はもはや関東に留まらない。
東日本の地方都市、例えば札幌市、秋田市、盛岡市、新潟市などでも、
若い世代はほとんど首都圏方言化している人が多くいる。
元々が無アクセントの仙台市、山形市、福島市、郡山市などは怪しいが。

飛び地状の地方都市の分布を除くと、東京と連続して首都圏方言が話されている地域は、
都市雇用圏の首都圏の地域と大体重なるだろう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/File:Tokyo-Kanto_definitions,_Tokyo_UEA.png

3名無しさん:2010/09/20(月) 17:26:39
標準語:「俺の喋っている言葉が標準語に決まっているではないか。お前は頭がおかしいのではないか?」
山の手方言:「俺の喋ってる言葉が標準語に決まってるじゃないか。お前頭おかしいんじゃないか?」
下町方言:「俺の喋ってる言葉がしょうじんごに決まってるじゃねえか。おめえ頭おかしいんじゃねえか?」
首都圏方言:「俺の喋ってる言葉が標準語に決まってんじゃん。お前頭おかしいんじゃね?」

例文があまりよろしくないけどこんなイメージで合ってるかな?

4名無しさん:2010/09/23(木) 02:34:05
下町は ルは ン にならずにそのまま残るのか。

5名無しさん:2010/09/23(木) 10:52:32
どうだろうな。結構撥音便化する気もする。下町方言やその他の西関東方言から引き継いだものだろうし。
ただ、首都圏方言だと、連母音の融合は衰退してるのに、ラ行の撥音便化は衰退してないからやたら目立ってる気がする。

6名無しさん:2010/09/23(木) 19:08:01
もはや首都圏方言の代名詞みたいな「〜ジャン」だけど、
あれは愛知・静岡県境付近で大正時代に生まれて、戦後すぐぐらいに横浜で使われるようになり、
1970年代に東京でも使われるようになったものらしいな。東京や横浜の人は「横浜弁」だと思ってるようだけど。

山の手方言では「ジャナイカ」、下町方言では「〜ジャネーカ」が元々の形だろう。

7名無しさん:2010/09/25(土) 19:05:13
そらそうよ。

あと昭和のドラマの動画とかのしゃべり方ってさぁ、
あれは一般人もあんなしゃべり方だったの?

8名無しさん:2010/09/25(土) 19:09:21
http://www.youtube.com/watch?v=9_RSkEtrEPM&feature=related

お〜 親父 のアクセントが 自身雷家事親父のアクセントや〜〜

9名無しさん:2010/09/25(土) 19:14:47
果たせらぁ〜  って言ってるな


てかここ新方言のスレしかないな

昭和の少年にしては可愛い

10名無しさん:2010/09/25(土) 19:16:58
>>9
伝統的な東京方言についてはこちらへ

【山の手方言】 東京方言・東京弁・江戸弁 【下町方言】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/10958/1284607499/

11名無しさん:2010/11/10(水) 20:17:57
昭和期に「ねさよ撲滅運動」があったようだけど、
今の首都圏方言での隆盛を見ると、あまり運動の成果は上がらなかったようだね。

「それでねぇ、俺がね、こうしてね」とか、「それでさぁ、俺がさぁ、こうしてさぁ」とかいうのはむしろ若者に多く聞かれる。
「それでよぉ、俺がよぉ、こうしてよぉ」というのは首都圏方言ではあまり聞かない気がするが。

12名無しさん:2010/11/20(土) 20:59:19
首都圏方言の「〜じゃね?」は本当に茨城などの無アクセント方言から取り入れたものなのか?
確かに「それで良かったんじゃね?」とか「そんなこと有り得ないんじゃね?」などのような形では、
「じゃね?」を含む句がまるごと無アクセント化されて全体が上昇調イントネーションになるが。
そもそもこれはいつ頃から首都圏で使われ始めた形なんだ?茨城にはその前からあったのか?

13名無しさん:2010/11/21(日) 04:47:50
>>8
東京新方言は関西弁を含む外来語を受け入れた当初は頭高アクセントだが
年月を経て定着する時期には頭低の所謂平板アクセントに変化するという法則がある。

14名無しさん:2010/11/21(日) 05:04:14
アクセント・コピーという現象もある。
「おやじ」を同意語の「とうちゃん」と同じアクセントパターンで発音する現象。

中国語でも「一会児yi4huir3」という語は北京語では本来第4声\+第3声\/+軽声で発音するが
共通語の普通話では南方方言の同意語「一下yi2xia4」第2声/+第4声\と同じ声調で発音する。

これは「お上りさんアクセント」と呼んでいいかも知れない。

15名無しさん:2010/11/23(火) 17:58:03
首都圏方言で「違かった」「違くて」「違ければ」「違くない」のように形容詞「*違い」が成立しつつあるな。
動詞の名詞化形と衝突するので、終止・連体形「*違い」だけは出現していないが、他の活用形は全部揃っている。
「〜みたいに」の形容詞化形「〜みたく」も現れている。

16名無しさん:2010/11/24(水) 10:14:28
「きれくする」「きれくなる」等々
関西弁では「きれい」を形容詞型活用と勘違いしてる歴史は長い。

17名無しさん:2010/11/25(木) 10:40:35
「違う」は意味的には形容詞的だから、形容詞として使いたくなるのも分かる。
英語では動詞のdiffer、形容詞のdifferent、名詞のdifferenceがあるが、
日本語では意味的に最もそれらしい形容詞がない。

18名無しさん:2010/11/25(木) 13:25:34
>>16
それは新方言だろう。その証拠に「*きりょーする」「*きりょーなる」
のようなウ音便形が全く存在しない。
形容詞連用形に「く」だけが出現するのは、
標準語・共通語(・東京方言)の影響を甚大に受けた新方言である明らかな証拠になる。
全く同じ例として、「行かんくなる」の「んく」がある。
「んく」はさすがに、誰もが東京語の強烈な影響による新方言だと認識しているが。

19名無しさん:2010/11/25(木) 15:36:17
>>18
きれなる
きれなった

20名無しさん:2010/11/25(木) 20:23:04
それは「きれいになった」を[kire:nnatta]と「に」の母音を脱落させるくだけた発音なだけだろ。

21名無しさん:2010/11/25(木) 20:28:51
今の京阪神新方言だと、「タコーナル」のようなウ音便形(語幹とウが融合した形)はもはやほとんど使われず、
「タカナル」のように単にクを脱落させただけの形が普通だからな。それなら「キレナル」になるのも自然だ。
これ以上はスレ違いになるからあまり追求しないけど。

「みたく」というのは確か福島方面から首都圏に南下してきた方言と言われていた気がする。

22名無しさん:2010/11/25(木) 23:10:22
>>20
それはちゃうな〜

>>21
とっしょりは基本 タコナル エロナル だね。 極たまに伸ばす場合もあるっていう感じ

23名無しさん:2010/11/26(金) 15:01:58
>>13
「親父」は関西弁なん?

24名無しさん:2010/11/27(土) 10:01:39
幼児が土遊びして手が汚れたら爺さん婆さんが
「きたのなっても(む)たなー。きれーきれしょうな」
という。「に」は省略。

学校は「がっこ」、「でんぽう」は「でんぽ」
「しんどい」は「しんど」といずれも単母音化する。

26名無しさん:2010/11/27(土) 18:58:25
首都圏方言ではシとヒの混同は完全に廃れてるの?

27名無しさん:2010/12/15(水) 21:27:27
首都圏方言で形容詞のアクセント区別がガタガタになる現象はどれだけ進んでるの?

28名無しさん:2010/12/20(月) 00:35:31
「厚い」と「熱い」の区別はだいぶ怪しくなってきてるな。

30名無しさん:2010/12/20(月) 16:47:30
具体的には首都圏方言/標準語/両東京方言ではどういうちがいがあるの?

31名無しさん:2010/12/20(月) 22:10:19
>>28
「熱(暑)くなる」の「あつく」など3種類に分かれているね。
高年齢層はHLL、若者はLHH、その中間層がLHL。

32名無しさん:2010/12/21(火) 01:39:02
厚い 熱い とか細かい違いは分からんけど、とりあえず東京式をしゃべって関西人とバレないことが大事かな?

33名無しさん:2010/12/21(火) 20:55:35
>>31
「厚い」は、個別的に1類と2類で乱れている単語だと思うが。
しかも、伝統的東京方言話者・共通語規範の強い話者・中高年齢層が、乱れが少ないとは限らないという
実に不思議な単語でもある。
さらに、これは3拍2類形容詞連用形に共通するが、
若年層がLHHとは限らない。なんとなくこのLHHは昭和臭のする表現で、
今や、50代くらいが、「おれナウなヤングなんだけど、このクラブ(LHH)マジで熱くね(LHHH)?」と
恰好つけて、口頭で(←ここ重要)しゃべって若年層にドン引きされそうな雰囲気(笑)
若年層は、むしろ無活用型のLHLを好む気がする。

34名無しさん:2010/12/22(水) 15:38:16
「熱(暑)くなる」の「あつく」をLHHとする言い方を
よく耳にするようになったのは、私の周囲では90年代の終わりごろだったと思う。

35名無しさん:2010/12/23(木) 03:56:26
三拍二類形容詞の連用形は、HLL、LHL、LHHの3つの間で揺れてるわけか。
熱い・暑いと厚いの場合、それに加えて形容詞で唯一アクセントで対立することによる混乱がある。

36名無しさん:2011/01/04(火) 21:50:06
「熱い」に関しては、平板型が聞かれるのは「熱い戦い」「熱い思い」の類だけで、
湯が「熱い」、気候が「暑い」の「あつい」は一貫して起伏型のままだ。
つまりこれは普通の意味でのアクセントの揺れではなくて、「熱い」が2語に分裂しつつあると理解すべきだろう。

37名無しさん:2011/01/05(水) 22:43:58
NHKのアナウンサーが鳥のサギ(鷺)を平板型で言っていて、違和感があった。
しかし辞書で調べたら、確かに平板型で載っていた。
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E9%B7%BA&dtype=0&dname=0ss&stype=0
東京近郊在住だが、親も友人もHL。
頭高型以外聴いたことがなかった(つまり「詐欺」と同じアクセント)。
これは首都圏方言訛りなのかね。

38名無しさん:2011/01/05(水) 22:48:31
首都圏方言訛りはおかしいかな。首都圏訛りとでもすべきか。

39名無しさん:2011/01/06(木) 00:04:29
>>37-38
いや、違う。
「鷺」は院政期京都のアクセントが高高と記録されている。つまり二拍名詞一類に属する語だ。
この一類の語は、東京では平板型(低高(高)型)になる。「風」「鳥」などと同じアクセントのはずだからだ。京阪式では高平型(高高(高)型)になる。

しかし、動物名の場合、二拍名詞五類にあたる型に変化したがる傾向がある。東京なら頭高型(高低(低)型)、京阪式なら低降型だ。
使用頻度の高い動物名の場合は元のアクセントを保つが、使用頻度が低くなるとこの型に変化するらしい。
外来語や固有名詞もこの型になる傾向があるから、それらと同じ扱いになるのだろう。

「鷺」の頭高型も、そのようにして生まれた新しい型だと思われる。
恐らく実際の東京方言や首都圏方言でも、頭高型で発音する人のほうが実際にはずっと多いと思われるが、
NHKは古い規範的な型を守っているのだろう。

似たような例として「熊」がある。これは三類(院政期京都で低低)に属する語で、東京式では尾高型(低高(低)型)になるはずだが、
頭高型への変化が現在進行中だ。一方でNHKのアナウンサーは概ね尾高型を守っている。
しかしこの保守的アクセントが「訛っている」「変だ」と批判されることがある。もはや尾高型をNHK以外で聞いたことのない階層が出てきている証拠だ。

40名無しさん:2011/01/06(木) 00:12:03
歴史上は、院政期京都で三類だった語のうち「亀」「鴨」「鳩」が、現在までに東京でも京都でも五類にあたる型へ変わっており、
他の方言でもほとんど五類にあたる型になっている。他に「鮭」「蛸」「猫」も三類から五類に変わった疑いがある。

また東京では、「鯵」(二類)、「鯉」(三類)、「鯛」(三類)、「鰐」(三類)も五類にあたる型になっている(「鯉」「鯛」はイを含むという語形上の理由だが)。

そもそも院政期の時点の京都でも、五類には「虻」「鮎」「牡蠣」「蜘蛛」「猿」「鶴」「蛭」「鮒」など動物を表す語がやけに多く、
意味上の偏りが見られるため、五類は後から発生・分化した型で、院政時代以前から現代に至るまで動物名が少しずつ五類に所属替えしてきているという可能性もある。

NHKは生粋の東京人の老人の発音や、古い文献資料や辞書なども参考に「正しい」「規範的な」アクセントを決めるので、
実際にはアクセント変化がかなり進行していても、ある意味頑なに古いアクセントを守っている場合がある。

ただし、東京方言で完全に古いアクセントが消滅している場合は、たとえ同音異義語の区別に支障を来たすことになっても東京のアクセントを採用している。
例えば「雲」は本来の東京式なら尾高型で、頭高型の「蜘蛛」と区別できるし、「織る」も平板型で、起伏型の「折る」と区別できるはずだ。
しかしその区別は東京方言(23区の山の手・下町方言)には全く残っていないので、区別しない頭高型、起伏型をそれぞれ採用している。

41名無しさん:2011/01/06(木) 08:45:13
ふーん。

42名無しさん:2011/01/06(木) 21:36:55
NHKは東京の伝統的なアクセントを守るにしても、
辞書は現代人の使用状況を反映させてほしいな。
あるブログによると、「電池」も頭高型の人と平板型の人が半々くらいなのに、
未だに頭高型しか載せていない辞書がある。
以下はアクセント辞典の話
http://www.ytv.co.jp/announce/kotoba/back/0801-0900/0821.html
「電池」
http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E9%9B%BB%E6%B1%A0&dtype=0&dname=0ss&stype=0

43名無しさん:2011/01/07(金) 14:49:50
いいがな

44名無しさん:2011/01/07(金) 18:33:57
>>42
「電車」なら分かるが、「電池」が東京方言話者で平板型半数??????
そのブログのリンクをこのスレにはって欲しい。俄に信じられないよ。

45名無しさん:2011/01/08(土) 12:42:50
電池の平板型は長らくアナウンス辞典に載っていたらしい。
三省堂の辞典には1958年から98年度版までの40年間。
http://www.trans-usa.com/mike/oldnanda41.html
これは東京において、世代を問わず平板型も広く使われていることを意味しないか。

ちなみに私は埼玉南部在住だが、頭高型の電池はあまり聞いた記憶がない。

46名無しさん:2011/01/08(土) 12:50:51
>>45のブログの記事で1958-1998年度版とあるのは、文脈からして1988年度までの間違いかな。
私は埼玉中部、南部、東京で過ごしてきたが、平板型をおかしいと言われたことがない。
群馬出身の母(50代後半)も平板型。まあ、群馬は参考にならないかもしれないが……。

47名無しさん:2011/01/23(日) 18:10:44
「〜ちゃった」は首都圏方言の特徴として、特に関西の人にことさら論われるけど、
これってかなり前からある東京方言の言い方だよな?なぜ他の方言の人に拒否感を持たれることが多いんだろう。
他の色々な特徴が特に拒否感もなく自然に各地の若者に受け入れられているのに。

48名無しさん:2011/01/24(月) 13:56:47
>>47
テレビタレントが用もなく「ちゃった」を連発するから、それを嫌っているんじゃないかな。
しかし、これはもはや新方言とは言えない。70代80代の人でも使っているのだから。
「愛しちゃったのよ〜」という歌が流行ったのは昭和40年のことである。

49名無しさん:2011/01/27(木) 02:57:29
>>47
「しちゃってる」なんて言わねーよ!若者の低能だけだ! とかほざいてる関東人のおっさんいたよ

50名無しさん:2011/01/29(土) 19:16:02
「〜ちゃった」の発生はいつごろだ?
1960年代の調査でも、東京の言葉で耳につく点として「〜ちゃった」が挙げられていたから、結構古くからあるはずではある。
江戸時代の下町方言では「〜ちまった」だけど、いつごろどの階層で「〜ちゃった」が生まれたんだ?

51名無しさん:2011/01/29(土) 20:08:14
↓では「〜ちゃった」は三河〜関東に広く分布しているようだ。西日本でも山陰に見られる。

http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_205_m.pdf
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_205_e.pdf

52名無しさん:2011/01/30(日) 22:29:43
>>51
なるほど。これは面白い。関西人が忌み嫌うもうひとつの首都圏方言「〜じゃん」と瓜二つだ。
「ちゃった」の発生地はずばり静岡県西部だろう。(「じゃん」の発生地は愛知県東端部か静岡県西部が通説)
そしてその下敷きとなった表現は、言うまでもなく「〜ちまった」であって、
この縮約に「ち」という口蓋化音を含むか含まないかが、受容/拒絶のメルクマールとなる。
「〜てもうた」となる畿内周辺や、「〜てまった」となる濃尾平野には広まらないが、
「〜ちまった」を共有する関東から福島へは、東に向けて大きく広がっている。
本当に「じゃん」(親となる表現は「〜じゃない」になる)と瓜二つだ。
具体的には、静岡西部に「〜たった」という表現が併存していることが鍵だろう。
「〜ちまった」と「〜たった」の混交表現として、「〜ちゃった」が発生したのではなかろうか。
それにしても、いわゆる三遠地域(豊橋から浜松周辺の平野地帯)は侮れない。
波及力の高い、そして西日本と強く対立する「広域東日本方言」を次々に産み出していく。

53名無しさん:2011/01/31(月) 01:44:41
>>52
たった


おお!!!

そんなのがあったとは!!!!


てや敬語の  たった ちゃった と同じ感じやな!!!軟音化したのがチャッタか!!

54名無しさん:2011/02/01(火) 16:24:17
「〜じゃん」と同じように「〜ちゃった」の発生も辿れないの?
「〜じゃん」と同じ浜松や豊橋あたりの発生ならば文献や年代別の分布である程度絞り込めそうだけど
ただ「〜じゃん」よりは明らかに古そうだから難しいのかな

55名無しさん:2011/02/02(水) 19:27:40
実際は「〜ちゃった」よりも、「〜てしまった」と「〜てしもうた」の違いが決定的だと思うけど…。
これはワ行五段動詞の促音便化と全く同じで、「買うた」と「〜てしもうた」、
「買った(山陰は買あた)」と「〜てしまった、〜てまった、〜ちまった、〜ちゃった」の分布は一致する。
「〜てしまった」になってしまえば、あとは「〜てしまった→〜ちまった→〜ちゃった」という変化は簡単に起きるだろうから、
各地で個別に発生した可能性もある。山陰に見られるのも個別発生によるものだとすれは説明がつく。
それからズーズー弁の地域は「〜ちゃった」には成り得ないだろうと思う。

56名無しさん:2011/02/02(水) 22:44:59
>>55
ところが、促音便を使う濃尾平野が(少なくとも伝統方言では)「ちゃった」の侵入に屈強に抵抗しているんだよ。
これは「〜てまった」という、「前半だけ畿内風の」表現を使うからとしか考えられない。
「-てし-」を「ち」と折り畳む「〜ちまった」の西限と、「〜ちゃった」の西限は見事に一致する。
そして、さらに興味深いことに、「ちゃった」の北限は、ズーズー弁の南限(福島県中部にある)を超えて北上している。
東北1つ仮名方言圏でも、実は子音cつまり「チャ行」は音素として無くなるわけではないので、
(「だっちゃね」という有名な仙台弁がある。仙台方言は「ダ、ズ、ズ、デ、ド」の典型的な南奥型1つ仮名方言だが)
ズーズー弁だから侵入できないとは実は言えない。
鳥取但馬隠岐は、またもや単なる言語島だろう。例によって大変に奇妙な振る舞いをしているが、
今回は言語島の最右翼「出雲」にはかかっていない。

57名無しさん:2011/02/02(水) 23:36:31
>>56
まず、↓によると福島県中部以北には「〜ちゃった」は分布しない。(かといって使わないとも断言できないが)
 使うという資料などがあれば出してほしい。
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_205_m.pdf
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_205_e.pdf

ズーズー弁地域に「〜ちゃった」がないというのは、確かに理論としては無理があったな。
ただ↑をみると見事に分布が外れているのが不思議ではある。

それから濃尾平野の「〜てまった」は現在形の「〜てまう」に引っ張られたものだが、
単なる「し」の脱落と見ることもできる。
畿内風だが(ただ畿内でも「〜てしもうた」と「し」が脱落しない地域のほうが多い)、
促音便化という点からみれば本質的には変わらない。
ただ「し」がないから「ちまった→ちゃった」という形には成り得ない。
「ちゃった」は一地域(豊橋〜浜松?)で発生し、他地域に拡大、侵入したのではなく
「てしまった→ちまった→ちゃった」という単なる各地での内的自律変化であることは
明らかだと思うが(「じゃん」とは異なる)。
>>55では内的自律変化で「ちゃった」が生じたという見方に基づいているから、
そこから食い違っていると同じ土俵で議論できないかもしれない。

58名無しさん:2011/02/02(水) 23:54:06

【やっちもうた】


  は無いの?

59名無しさん:2011/02/03(木) 00:14:31
>>58
少数派だがあるにはあるようだ。

やはりこの問題は
〜もうた/〜まった
という対立に集約される。「〜ちゃった」は「〜まった」系の単なる一派生。
原理的にはワ行四段動詞のウ音便/促音便と全く同じ。

60名無しさん:2011/02/03(木) 00:26:26
>>57
間違えてすまなかった。「ちゃった」ではなく「ちまった」の北限のこと。
ズーズー弁にも関わらず、福島県中通り・浜通り北部では、「ちまった」が使われているという話。
「ちゃった」の北限は、ズーズー弁の南限よりもさらに南で、行政区画の「関東と東北の境」とほぼ一致。
これは本当は大変に奇妙な(興味深い)ことで、「勿来・白河には言語境界線は一切存在しない」というのが、
むしろ方言学の常識に近い。だから重大な例外になる、あるいはこの表現の何かの性質を示すものかもしれない。
そういえば、「ちまった」の北限も、やはり福島/宮城・山形県境とほぼ一致。これも何とも奇妙。
「ちゃった」については西のほうは尾張三河国境で県境ではないのだが、どうも気になるね。

61名無しさん:2011/02/03(木) 00:38:04
>>57
俺自身は、内在変化なら「ちゃった」の領域がこんなに面的に繋がらないんじゃないかと思うんだよ。
原表現の「ちまった」が生き残っている状況にも関わらず、
「ちゃった」領域は、東山陰を除きほぼ完全に連続する。
そして信州などでは、主要交通路に沿って見事な分布を見せる。
「遠州から東海道を西関東へ」「三河・遠州から天竜川沿いに南信・中信へ」
「西関東から中山道・北国街道沿いに東信・北信・上越へ」「静岡県から甲州へ」
「江戸から房総半島を南へ」「関東では五街道沿いに北上し、関東平野の端まで」
(「水戸街道ルートの場合は、清音化する」)
内在変化だとしたら、もっとモザイク状になったり、孤立分布が大量発生するはず。

62名無しさん:2011/02/03(木) 00:50:45
>>61
東北のズーズー弁は内在変化といわれるが、モザイク状でないという例があるが…
実際「ちゃった」の分布も完全に繋がっているわけではなく無理に見ればモザイク状に見えないこともないが…
確かに長野県など中山道沿いに「ちゃった」が分布しているようにも見える。(ただ山陰はどう説明するの?)
難しいな。静岡の「たった」(「てあった」由来らしい)と「ちまった」が接触して「ちゃった」が生じた可能性もあるしな。
過去の資料か何かないのかな?

63名無しさん:2011/02/03(木) 01:43:23
>>62
ここまで言うと「内在変化」の外延が怪しくなるが、俺自身は、確固とした説ではないけれど、
東北のズーズー弁は、山形県村山盆地あたりで発生して広まったものではないかと思っているけどね。
村山方言自体を通時分析すれば、それは内在変化として説明できるだろうが、
山形市から新庄市あたりを「震源地」として、
融合母音[æ]の発生・モーラの曖昧化(第6の短母音の成立)・前舌母音の調音点の玉突き引き上げ
イ段の中舌化・サ行(および濁音行)における混同が、
順番に波及しながら玉突き的に起きていったのではないかと考えている。
そして、出雲は別枠で考える。ズーズー弁にしても、どうも出雲は「力学」が違う。
「ちゃった」についても、但馬あたりでは道具立ては揃っているので、ここも「並行進化」ではないかと思う。
内在変化で説明するべきなのは、浜松と鳥取2箇所だけと考える。

64名無しさん:2011/02/26(土) 21:50:18
「たった」は「てあった」から生じたとらしいから現在系はおそらく「たる(てある)」。
「ちゃった」の現在系は「ちゃう」。
とすると、とても混合で発生したとは思えないが。

65名無しさん:2011/02/26(土) 23:29:32
たった との混交という仮説は、このスレッドの52で新たに唱えられた仮説にすぎないっていう理解で構わないんだよね?

66名無しさん:2011/02/26(土) 23:35:29
>>65そうじゃないかな。
まあ普通に考えれば「ちまう」「ちまった」からの変化だろうけど。

67名無しさん:2011/03/08(火) 12:35:24
首都圏方言の「ちゃった」が他の方言話者に注目されるのは、
「ちゃった」という語形自体じゃなく、その用法の拡大だろう。
他の方言で「ちゃった」「ちまった」「しもうた」「しもた」が使われない用法まで
首都圏方言の「ちゃった」の用法は広がっている。

68名無しさん:2011/03/08(火) 12:46:00
>>67
例えば?

69名無しさん:2011/03/08(火) 17:51:42
「お前何言っちゃってんの?」とか、
「これを使えば色んなことができちゃうんですよ」とかかな。

70名無しさん:2011/03/08(火) 19:42:11
>>69
それは広義の「しまう」と解釈することもできるだろう。
ただ、使い方が軽くなったというのはあるな。
「〜しまう」と「〜ちゃう」では重大さが異なるように思える。

71名無しさん:2011/03/09(水) 00:01:48
>>70
確かに元の意味からの派生ではあるけれども、
元の意味である「不都合」とはかなりずれているし、
実際に他の地方の方言話者が首都圏方言(というより東京方言)の
耳障りな点としてよく挙げるのも、このような派生用法の「〜ちゃう」だ。
もし首都圏方言の「〜ちゃう」の用法が「〜しまう」から拡大していなかったら、
ここまで言い立てられることも無かっただろう。

ただ、戦後間もなくの国立国語研究所の調査でも、東京方言の目立つ点、
気になる点として「〜ちゃう」が挙げられており、「新方言」である
首都圏方言の特徴としては挙げるべきではないのかもしれない。

72名無しさん:2011/03/09(水) 04:46:37
そもそもこの不都合の「しまう」はどこから生まれたのか?
もともとあった完了の意味から生まれたんではないか?

普段そんな言い方しないのに英語の現在完了で「しまう」と訳さないといけないアレだ。仮に昔はこの意味で良く使われていたとして

He has gone.
彼は行ってしまった。

「彼が行ってしまった」ので、〜が出来ない

He will have gone.
行くと言う動作が完了してしまいますよ?
行くと言う動作が完了してしまったらもう会えませんよ?
→行ってほしくない
行くと言う動作が完了しちまう!しちまったらどうすんべ!?
そりゃ不都合だ!
行っちゃったら困る!→ちまう(ちゃう)=不都合


というような場面からこの意味が生まれたのではないか?


やっておしまい
やっちまえ
やっちゃえ

あたりは完了の拡大?と考えられなくもないし

「やってまえ」
「いてまえ」
「いてもうたれ」
あたりにも翻訳可能だけど、

翻訳不可能なもの多数。
「こんなことが出来ちゃう」とかはどういう意味なのかわからなくなる


ドランクドラゴンの鈴木が諺を「〜ちゃう」を入れて言っててわろた

73名無しさん:2011/03/09(水) 04:54:40
そもそも完了の「しまう」なのか不都合なのか、認識としてはっきり分からないものが多い

今気づいたけど、関西なら
「食べてしもた」なら完了
「食べてもうた」は不都合
と言う感じな気がする

とは言え、時に両者が混じりあってるような気がして意識の上ではっきり分からない。


神戸以西の者がたまに自分で進行の「よる」のつもりなのか貶すつもりなのかわからなくなる感覚に似てる

74名無しさん:2012/12/18(火) 12:53:50
>>61
西関東と中部では「ちゃった」のアクセントが違うだろ

西関東 しちゃった LHHH

中部 しちゃった LHLL

75名無しさん:2012/12/18(火) 13:08:45
ちなみに関西人が東京弁を真似るときのアクセントも中部風

86名無しさん:2016/04/20(水) 18:31:09
「首都圏方言」というのは関東人が関東弁を指していう言い方。
関東弁は東夷(あずまえびす)の東国方言。

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>●総評
>1位は「○○じゃね?」という言い方でした。
>「柄が悪そう」「頭が悪そう」「薄っぺらい印象」といった意見が目立ちます。

>2位は「ヤバイ」。
>本来の意味を大きく離れ、おいしい料理や素晴らしい景色など、
>良い意味でも多用されることに「何が”ヤバイ”の?」と苛立ちを感じているようです。


  バ カ 東 夷 w w w w w w w w w w w w w w w w w w w w w w w

92名無しさん:2017/04/11(火) 12:22:36
関東弁=東北弁≒朝鮮語


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