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お気に入りのローマ皇帝

1カイザー:2002/06/13(木) 23:16
人気投票にも、『ごく稀に』参加して頂いてる方もいらっしゃるようで
すので、ここでもカキコしてくれたら嬉しいです。

好き嫌いはともかく、オクタヴィアヌスはやっぱり偉大です。
アントニウスじゃ、どう考えてもライバルとしては役不足。いっそのこ
と、カエサルが暗殺されずに2人が天下を巡って争うという歴史IFの
方が面白そうです。

708カイザー:2003/08/09(土) 04:00
今考えれば、ハドリアノポリス(エディルネ)何かも、観光に行けばよかったなと思
います。無駄にイスタンブルに10日ぐらい滞在してたんだから、そのぐらいはイス
タンブルを拠点に日帰りとかどうにでもなったのに。

そういえば私の高校の先生もカエサルを世界史で最も重要な人物の1人だと主張して
ましたね。私は、当時も今もその意見には漠然と納得できない気持ちです。
中国における始皇帝なら最も重要だと考えても文句はないのですが、西欧史における
カエサルの歴史的立場が始皇帝の位置にあるとは到底思えないんですよね。世界史上
最も過大評価されている人物がカエサルであるような気がします。重要人物であるこ
とまでは否定しませんが。

709マッティアス:2003/08/09(土) 13:14
カエサルが始皇帝なら、さしずめアントニウスが項羽でオクタウィアヌスが劉邦ですね。
それはそれで面白いんですけど。ちょっと買い被りすぎな気がしないではないですよね。
世界史で最重要、ってのはむつかしいなあ。西洋史、とか西アジア、とか地域限定でなら
まだいろいろ選定のしようもあるでしょうけれども。カエサルを最重要ととらえることに
ついては、仮に彼を西洋史の最重要人物と認定したとして、実は大して広くもない西欧
こそが世界の中心と考える思想で気に入りませんね。
ていっても、確かにアレクサンドロスだったり、何だったりよりは重要だと思いますよ。
あ、でもあるイミ最重要なのってモーセ?ユダヤ教、キリスト教、イスラム教を生み出す
始祖として。

710カイザー:2003/08/09(土) 19:46
塩野七生なら、ペリクレスなんかももっともらしい理屈をつけて高評価しそうです。

西洋史に限って見ても、私はカエサルの立場が突出してるとも思えないですね。政治
家という分野だけでも、アレクサンドロス、オクタヴィアヌス、コンスタンティヌス
1世、カール大帝、ナポレオンなどなど、カエサルと並列に並べれそうな偉人はいっ
ぱいいてて、特にカエサルのみが際だっているってことないと思うんですけどねえ。

っていうか、私はカエサルの野望を受け継いで完全に成功に導いたオクタヴィアヌス
をカエサル以上の存在だと素朴に思ってるんで、カエサルについてはこの辺の人物以
下の重要性しか認めてなかったりするのですが。
フィリッポスとアレクサンドロスみたいな関係というのが、私の素朴な感情です。

711マッティアス:2003/08/09(土) 20:33
うんうん。そうなんですよね。カエサルを貶めたいとか何とかではなく、カエサルに心酔
するあまり、欲目過ぎる評価をするのはどうかな?っていうの、ありますよね。
アウグストゥスはカエサルよりも以後の歴史に与えた影響と言うか、成し遂げた事業に
おいて、高い評価を与えてもいいと思います。でも、覇王のほうが建設者よりも人気や
インパクトがあるのが、実状ですよね。
コンスタンティヌスとかは確かに重要。あと、個人的な欲目も多分にありますけれども、
ウェスパシアヌスとかも重要ですよ。教科書に載らなくっても。あるイミ、トラヤヌス
よりも偉大ですよ。負の遺産を彼の代でプラスに転化させたんですから。

712カイザー:2003/08/09(土) 23:31
ウェスパシアヌスは確かに重要な皇帝ですね。五賢帝なんかより、功績が大だという
のも分かります。
ゲルマニア軍がウィテリウスを皇帝に担ぎ上げたりせずに大人しくしてれば、別にオ
トが皇帝でもよかったような気もしますが。それだと、東方系の軍団が政権の不安定
要因になっちゃうから、内戦で白黒つけたのも見逃せないポイントかもしれませんね。

でも、アウグストゥス以降のローマ皇帝の中で最重要人物はやっぱりコンスタンティ
ヌス1世でしょうね。キリスト教が世界宗教となる決定的なターニングポイントを与
え、コンスタンティノポリスという新しい『世界の中心』を建設した偉業は相当のも
のですよね。

713マッティアス:2003/08/10(日) 00:46
相当重要ですね。コンスタンティノポリスという新首都建設が、のちのちに与えた影響は
本当に大きいと思います。おかげで、東帝国が西滅亡後千年間にわたって存続できたわけ
ですし。イタリア衰退とともにローマ帝国がなくなってしまわずに済んだのは、彼の功績
ですよね。権力奪取後はだんだん壊れてきちゃうけれども。
ディオクレティアヌスとかも重要なんでしょうけれども、何となく、のちの歴史への影響
という視点からは、コンスタンティヌスに比べてちょっと見劣りしてしまう気がします。

ああ、こうやって考えると、人気と功績って本当に必ずしも一致しないものですね。
コンスタンティヌスもアウグストゥスも、一般的にはどう考えても人気がないですもの。

そういえば、ゲルマニアがおとなしくしていたとして、オトが皇帝だったら、東方軍団て
おとなしくしていたんでしょうかね?一応、ウェスパシアヌスはティトゥスをガルバや
オトへの支持を表明する使者に送っていたはずですけれども。
とはいえ、オトにネロ末期以後の経済的破綻とかを再建できる才覚があったかも、少し
疑わしい気がします。彼は死に方が格好良かったために、大分評価がトクしていますし。

714カイザー:2003/08/10(日) 10:14
ディオクレティアヌスの四分統治体制というシステムに、Noを突きつけたのがコン
スタンティヌスですからね。コンスタンティヌスの統一戦争に至るまでの動機は只の
我が儘だという気がしないでもないですが(笑)。

コンスタンティヌスがいなくて、この四分統治制がバッチリ機能し続ければ、ディオ
クレティアヌスも超獣要人物になりえたとは思います。教科書だとキリスト教の迫害
だけがクローズアップされてて、偏りすぎた記述ですが。
四分統治制は緊急措置としてはOKだったのですが、野心だらけの後継者達(コンス
タンティヌス1世が中でも突出してる訳ですが)にそれを維持することを期待したの
は悲しいかなディオクティアヌスの甘さですね。
ディオクレティアヌスの立場を受け継いだガレリウスが、いまいち外交手腕の欠けた
人物だったのも原因でしょうが。

715マッティアス:2003/08/10(日) 12:32
う〜ん…。四分割がうまく行ってたのは、ディオクレティアヌスの個人的手腕というか、
彼が共同統治者たちに一目置かれた存在であったからだと思うんですよね。だから、同じ
程度の人たちだけでやろうとすると、睨みがきかないというか、それぞれがヘンに競争心
持っちゃって、崩れちゃうシステムなんだと思います。
まあ、あくまで緊急措置としてはOKでも、永続的システムには向かなかった、というの
が実際のところなんでしょうね。

コンスタンティヌスも四分割にNOを突きつけて統一したわりに、結局息子達に分割統治
させようとして、結果的に血で血を洗う時代を招いちゃっているんですけど、あれでもし、
クリスプスが生きていて、四分割統治時代のディオクレティアヌスのような存在になって
いれば、それなりにうまく行ったのではないかなあ、と思うんですけれども。

716カイザー:2003/08/11(月) 21:31
まあ、コンスタンティヌス1世が四分統治体制にNOを突きつけた動機は、四分統治
というシステムがいいとか悪いなんてことではなく、四分統治の枠組みからガレリウ
スがコンスタンティヌス1世を除外しようとしたことについてですからね。
分割統治そのもは、OKなんでしょう。

クリスプスが生きてればというのは何とも言えませんが、分割統治でも各領土が対等
であるより、誰かが主導的立場にある方が安定しそうですね。それが誰であるかを確
定できなかったりするのが、内乱の原因になるんですが。

717マッティアス:2003/08/11(月) 23:46
常に主導的立場に当たれる人材と、他の人々がそれを認める環境があるわけではないです
からねえ。どうしても、分割統治ってのは、危険が付きものな気がしますが。かと言って
治めきれないほど広い領土が内憂外患だったから、こういう苦肉の策を採ったのですよね。
難しいなあ、政治って(笑)。

そういえば、最近またちょっとサトクリフを読み始めたのですが、「銀の枝」は部隊が、
マクシミアヌス帝時代で、若きコンスタンティウス1世の名前がちょこちょこ出てきます。
「辺境のオオカミ」はコンスタンス帝がちょっと出てきたし。ローマ史を知ってると、相当
楽しめるカンジですね。あんまり詳しい時代でないので、私はビミョ〜ですが。

718カイザー:2003/08/12(火) 00:13
そういえば、私は「背教者ユリアヌス」も「ローマ人の物語」も途中でマリみてとネ
ギま!に夢中で放置プレイ状態ですね(笑)。

サトクリフの小説というのは、私は完全に未読なんですが、ローマが舞台な作品もあ
るんですね。もしかして、邦訳ではなくて洋書なんですか?
コンスタンティウス一族の名前はややこしいんですが、コンスタンティウス1世クロ
ルスってマクシミヌス帝時代には共治帝(副帝)だったから、そこそこの年になるん
じゃないんですか?ディオクレティアヌスの統一戦争にも参加してた筈ですし。
もしかして、コンスタンティヌス1世のことじゃないでしょうか?
いずれにしても、マイナーな時代が舞台になってるんですね。

719マッティアス:2003/08/13(水) 00:36
サトクリフは邦訳出てますよ。児童書ですけど。でも、コンスタンティウス、でしたよ。
多分。ローマン・ブリテン三部作というのがあって、一作目の「第九軍団のワシ」は、
ハドリアヌス時代。
同じくサトクリフの「闇の女王にささげる歌」という、ブーディカ主人公の話も面白か
ったです。暗いけど、合間に若き将校アグリコラから母への手紙とか挿入されてて、なか
なかマニア心をくすぐる作品でした。
そういえば、ローマもの児童文学といえば、以前古書市で買った「ハンニバルの象つかい」
が放置プレイでした。欧米にはローマ物小説も結構ありますね。やっぱり。

720カイザー:2003/08/14(木) 01:12
西洋だと、ローマ世界もメジャーというか、日本の昔話(♪クマの子見ていたかくれ
んぼ〜♪)みたいなもんなんでしょうね。
サトクリフ、私もいつか読んでみることにしますね。手元の「ローマ皇帝ハドリアヌ
ス」と「コンスタンティノープル陥落す」と「古ゲルマンの社会組織」といった、1
ページたりも目を通していない本棚のラインナップが若干気になる所ですが(笑)。

「ハンニバルの像つかい」というタイトルだけは、微かに聞き覚えがありますね。私
が昔読んだという記憶もないのですが、そこそこ有名な作品なんですか?
そういえば「まんが道」の中でも、ハンニバルが登場する作品を満賀道雄が描いてま
したね。本当にかつての藤子不二雄が描いたかは分かりませんが。

721マッティアス:2003/08/14(木) 01:34
有名なんでしょうかねえ?「ハンニバルの象つかい」。多分、いまは絶版ですよ。
「さいごのとりでマサダ」はまあ、日本じゃ売れねえだろうなあ、と思うし絶版もわかる
のですけれども。サトクリフの場合は、作家のネームバリューですよね。日本でもそこそ
こ売れてるっぽいのは。
「まんが道」は読んだことないので、よくわからないのですが。ハンニバルはでもまあ、
メジャーなんでしょうねえ。ローマのヘタな英雄や皇帝よりも。

積読というか、放置プレイされたり、ちょっと読んだだけで投げ出されている書籍って、
ムダに多いですよね。漫画だったらすぐに読むのに。「我が名はネロ」はすぐ読んだし、
「セスタス」も一気読みでしたもの。
萌え系だったりで買ってる漫画に比べて研究書とかマジメな歴史小説って、なかなか腰を
据えないと読めないですね。

722真奈美:2003/08/14(木) 13:22
私はマンガでも、買ったけどまだ読んでないというものがけっこうあります。
先に廻し読みに送ってしまってるのも。「風と共に去りぬ」とか「永遠の都」
とか。全部出てからまとめて読むつもりでとってあるとか。「我が名はネロ」が
そうです。今月2が出ますが。
サトクリフは、うちの最寄図書館ではヤングアダルトと児童書に置いて
あります。彼らの地元ではこういう本で過去の歴史に親しむのでしょうか。
塩野さんが「ルビコン以前」で「アステリクス」に言及すいた際、これの
邦訳が売れなかったのは、ローマの知識が前提である欧米人と違うからだと書いて
ましたが、逆にも言えると思いますよ。つまり、欧米の子供たちは「アステリクス」
を通じてまず古代のイメージを得ているかもしれない。ドイツで出ていた、
ドイツの戦後、統一までを扱った珍しい(%)ドイツ産マンガの中で、聖書の「ローマ人への
手紙」をいう言葉を出したら、子供が、「ローマ人?「ローマ人ってヘン!」」
と、すかさず「アステリクス」中の決まり文句を言う場面がありました。だから、
学校その他で学ぶより先にあのマンガに接していると思います。
%マンガはフランス語圏のほうが優勢で、ゲルマン人の歴史とか英独の空戦とか
扱ったマンガでもフランス産だったりします。

ふう、やっと乱入しました。わからない話では遠慮なくロムに逃げますので、
どうぞお気兼ねなく、イスラムでも東ローマでもお話下さいね。

723カイザー:2003/08/16(土) 00:30
「我が名はネロ」というマンガ、私は知らないですね。普通に売ってる本なんでしょう
か?

「アステリックス」は見たことないんですが、手塚治虫から現代に至るマンガ・アニ
メの歴史に至る文化的背景を持っていない西欧世界で作られたアニメが、日本のそれ
を凌駕するなんてありえないだろうというのが、率直な感想ですね。
ぶっちゃけた話、(和製作品に比べたら)駄作なんだろうと。ローマの知識うんぬん
は、全然関係ないと私は思います。

日本で「三国志」が、大人気であることを塩野七生は知らないんでしょうかね?学校
で習ったりすることもないのに、ファンになった人はゲームとか小説を独学で楽しん
でるんですから。

724真奈美:2003/08/16(土) 19:54
「ネロ」についてはマッティアスさんの管轄なので詳しいことはおまかせします。
中公文庫で今月来月。安彦良和。

「アステリクス」が駄作と言い切ることは出来ないと思います。日本の
マンガと向こうのとはかなりタイプが違うので退屈に見えるということは
ありえますが。(同じ外国マンガでもベルギーの「タンタンの冒険」は
児童書としてかなり出ているのですが。アニメもBSで放映されたし。)
これについては、「ヴィラ・トラステヴェレ」のリンク先にサイトがあるので
そちらにまかせます。 去年の夏あたり、アニメは3本BSで放映されました。
少なくとも、あのへんの時代に興味があれば一見の価値はあると思います。
(マンガの邦訳は見たことないです、私はドイツ語ので読んでるのですが。)
 ところで、世界各地をとびまわる冒険ものという設定はたくさんありますね、
この「アステリクス」も「タンタン」も、ルパン、エロイカ、・・
あ、フランスのマンガの「ヨーコ・ツノ」もあります、
日本人エンジニアのヨーコが主人公。
これ以上書いてるとスレッドのテーマとずれすぎるので、海外マンガの
話なんていうのは通常掲示板にまわします。

725カイザー:2003/08/16(土) 20:41
本当の意味で私が「アステリクス」を駄作だと思ってる訳ではないですよ。観たこと
ある訳ではないのはあらかじめ断っておきますが、和製の「ポケットモンスター」や
「美少女戦士セーラームーン」といった大ヒット作品には完全に見劣りするレベルの
作品ではないかという私の想像です。

私もきちんとした知識はないですが、ヨーロッパではゲームなんかはともかく、アニ
メやマンガなんかを製作する環境が日本のレベルにあるとは到底思えません。日本の
ように多様なジャンルを商業ベースで何十年も製作し続けたという歴史あっての、ピ
カチュウでありハム太郎な訳ですから、簡単にヨーロッパで和製レベルのアニメ作品
が誕生するとは到底思えないということです。
別に永遠にありえないとまでは思っていませんが、少なくとも現在は。

真奈美さんは「アステリクス」ご覧になったようですが、作画の質、シナリオの出来
なんかは和製のアニメ作品と比べてどうだったでしょうか?
私が言ってるのはただの想像ですので。

小説とか絵画みたいに個人が創作する作品であれば、また違うと思いますが。

726マッティアス:2003/08/17(日) 00:37
「アステリクス」は絵柄を見る限り、いまの日本じゃ受けるカンジじゃないなあ、という
感想しかもってませんでした(爆)。系列でいえば、ビッケとか、ポパイ?
ストーリーは同じでも、もっとサンライズとかガイナックスとかピエロとか、ああいう日本
受けするカンジの絵柄なら、もうちょっと日本の子供も見たんでしょうね。
ローマの素養どうこう、と言っている塩野さんの視点は間違っているとは思います。
基本的に子供にしろオタクにしろ、アニメを見る人間にとってはまず、絵柄ですからねえ。

三国志が流行ったのは、人形劇なのか光栄のゲームなのか何なのかよくわかりませんけど、
わかりやすく英雄がいて、戦争があって波乱があって、ていうのは人気ありますよね。
日本人にウケそうなのってそうするとやっぱり、第二次ポエニ戦争とか、カエサル対ウェル
キンジェトリクスとか、アウレリアヌス対ゼノビアとかそんな辺りかなあ、と思うんですけど。
あとネロ(重要)。あの人はメジャーだし、周りもキャラ強烈だし。

727カイザー:2003/08/17(日) 09:01
私なんかはMSXで光栄の「三国志」をプレイしたのがきっかけですね。もうちょっ
と、年輩の方ならNHKの人形劇とか吉川英治の小説がファーストコンタクトになる
んでしょう。今の子供なら「三国無双」シリーズなんでしょうね。
日本での三国志人気の凄さは単なる一過性の流行じゃなくて、常に新たなファンを獲
得出来るような新作が供給され続け、かつその新たなファンが楽しむことが出来る過
去の傑作が多数存在するという辺りですね。
日本におけるローマ史の立場とは雲泥の差ですね。

吉川英治の小説に影響を受けた横山光輝がマンガ版を執筆したような状況がローマに
もあれば、ローマにも可能性はあるかもしれませんね。
可能性だけで終わっちゃうような気もしますが(笑)。

728真奈美:2003/08/17(日) 10:53
「アステリクス」の絵は、日本ものとは明らかにタイプが違うし、かわいいとか
きれいとかいうことは全くありませんな。でも(私はキライな)でずにーだって
そこは五十歩百歩だと思うのですが。広い意味での時代もののダイゴミ、
昔の風俗を味わうという楽しみはたっぷりあります。初めて見た「クレオパトラ
の宮殿」の冒頭、アレクサンドリアの街の様子なんて圧倒されるものでした。
それらしい雰囲気はあります。 でもあの放送、実際にはどの年齢層が
見ていたんだろうと思いますね。売れなかったという原作の邦訳も、
どういう読者層に向けたものだったのか。

 私はだいたい、外国アニメの絵って好かんです。うまいとかヘタとかいう
問題ではなく画風で。少なくともネズミーはキライ!

729マッティアス:2003/08/17(日) 13:30
ローマ史で何かゲームとか小説とか漫画とかやるのが難しい理由のひとつに、時代が長すぎる
というか、短期間でのまとまった物語的時代、というのを切り取るのが困難なことがある
のではないかと思います。
クレオパトラが取り上げ易いのは、比較的短い期間で、物語性に富むからですよね。好き嫌い
は分かれるでしょうけれども、使いやすいしいくらでも花を持たせられる題材だと思います。

「アステリクス」はそもそも日本でいつ放送していたんだか、まったく記憶に無いのですが。
宣伝とかそんなにしていなかったんじゃないですか?していたのですかねぇ?
原作の邦訳もゼンゼン見た憶えがないのです。10年くらい前なら、漫画コーナーはかなり
マメにチェックしていたのですが。もしかして、トールキンの「ホビットの冒険」のごとく、
児童書コーナーにおいてあったのでしょうか?

730カイザー:2003/08/17(日) 17:38
中国史でも三国志以外はさしてメジャーでもないんですから、ローマも特定の時代だ
けならメジャーになるのではという気もしますが、現状のカエサル〜帝政成立辺りだ
けはそこそこ知名度があるという状況が、日本での限界かなという気はします。
塩野七生に続く作家とかマンガ家がなかなか現れないんですよね。小粒な方は何人も
いますが。

「アステリクス」は、出来不出来以前にマーケティングとして日本じゃダメそうです
ね。だからこそ、作品の完成度が高くないと話にならないと私なんかは思うのです。
で、私の想像では完成度が高い可能性なんてありえないだろうな、と。
原作の邦訳というのは、ちょっと見てみたい気はしますね。

731真奈美:2003/08/17(日) 20:25
原作の邦訳は、25年くらいまえのことだそうですよ。私もぜーんぜん知りません。
アニメは確か去年かあるいは一昨年か。どっちみちBSですしね、宣伝なんて
したのやら?初日は「アステ〜」1本と、無関係な「坊ちゃん」(80年代に
特番として放映された番組。モンキーパンチがキャラ原案。これはすこぶる
秀作。)と組み合わせるというかなりヘンな配置。翌日は2本。 そもそも
メジャーにしようという意図も乏しかったと思いますね。
 実写が2本作られていて、最初のを私はドイツで見ました。次のは
クレオパトラが出ているそうで、こちらは少しは日本公開の望みが比較的
あるかもという感じのようです。
 そういえば(?)アレクサンドロスをディカプリオがやって、ほかにも
アレクサンドロスの映画が作られるという記事が出てました。 大スケールの
西洋史劇がジャンルとしてもっとポピュラーになりませんかね。こういうのって、
前例つくってしまうことがまず肝要なのでは。

732マッティアス:2003/08/17(日) 20:42
1本作って当たればヨシ。外れれば、二度と作られなくなると言う、大変リスキーな賭け
ですよね。アレクサンドロスですか。何か、彼って実はそんなに面白い人物でもない気が
するのですが。ギリシアもの(マケドニアをそう呼んでよいなら)は、ローマ以上にマイナー
な気がするんですけど。

中国史だと、司馬遼太郎のおかげで、「項羽と劉邦」あたりはメジャーですね。あとは、
漢文の授業のおかげで、日本でも多少受け入れられる土壌はあります。「水滸伝」なんかも
かなりメジャーかな?こういうのに、昔から日本で読まれていたこともありますが、香港
映画の影響も見逃せないなあ、とひそかに思っています。
香港映画は、個人的な好みで言えば、ハリウッドよりも空間の捉え方とかスローモーション、
色彩や音楽の使い方がうまいと思うんですよね。それから、アクションや特撮の使い方も。
それから妙に押し付けがましい愛国心が漂わず、エンターテイメントとして完成させてくれ
るので、他の国の人間が見ても、素直に物語あるいは作品として堪能できるカンジ。

話がズレました。
しかし、古代ローマを欧米で作る危険って、妙にキリスト教的価値観が混入することですね。
それから、多分合戦シーンとかが、平面的な捉えられ方をしそうで、金かける分勿体無い
かも知れません。香港映画的な俯瞰・仰瞰織り交ぜた立体的視点が欲しいなあと思うんですが。

733真奈美:2003/08/18(月) 11:16
映画つくるのに比べればはるかに安価なマンガという世界でくらい
思い切って冒険させてくれよ各出版社〜!と言いたいですが、向こうも
商売ですからね。たとえば歴史の学習マンガの担当者で、せっかく勉強した
成果でオリジナルも描きたくなった作家もいたら、そういう人たちに腕を
ふるわせる場とか。

「クオ・ヴァディス」の、「女子パウロ会」によるマンガバージョンがあるそうで、
「キリスト者は美しく、そうでない人はそれなりに、ネロはおまえいくつなんだ
それ以前に人間なのか」という絵なんだそうですね。

734カイザー:2003/08/18(月) 12:30
「ベンハー」も、最後はキリスト教にいいところを全部持ってかれちゃいましたから
ねー。
西洋世界の一般人向けの作品だと、キリスト教を冷静に描くのはもしかしたら非情に
困難なことかもしれないですね。中世の息吹が完全には失われていない時代に、「ロ
ーマ帝国衰亡史」で、キリスト教にそれなりにツッコミを入れてたギボンはやっぱり
偉大です。

歴史系という市場は、狭いとは言わないまでもキャパに限界があるんでしょうね。
歴史系という分野ではアニメ化もされた横山光輝の「三国志」とか「ベルサイユのばら」
辺りが最高のケースだと思うのですが、それでも「ドラゴンボール」や「ポケットモ
ンスター」に比べたら、お話にもならないんでしょうね。
「三国志」なんか、途中で掲載誌(「希望の友」だったかな?)が休刊しちゃったり
してたから、雑誌の売り上げにもさ程貢献はしてなかったんでしょう。
雑誌の売り上げを倍増させるような傑作が生まれたら、歴史系の作品を発表するチャ
ンスも広がるかもしれませんね。

・・・・ありえそうにない。

735マッティアス:2003/08/18(月) 17:59
歴史系というのとは少々ズレますが、雑誌の売上に大いに影響があったと思われる漫画は、
大和和紀「あさきゆめみし」でしょうね。これが終了したとたん、掲載雑誌「mimi」が休刊
になりましたからね。しいていえば、あれも大きなヒット作の一つかな、と。

アニメや漫画よりも、素直に楽しみやすいゲーム(シュミレーションとかRPG、アクション等)
にしたほうが、歴史系は確実な気がします。小難しくないこと前提ですけど。
セスタスはよく続いていますよね。あれは微妙に格闘漫画テイストなので、純粋歴史系では
ないのかも知れませんが。
そういえば、ジャンプでひっとしていた「封神演義」みたいなはっちゃけ系で面白いのが
でれば、意外とイケそうな気がするんですけど。

736カイザー:2003/08/19(火) 11:09
セスタスの連載が続いてるのは、純粋にマンガとしての出来がいいからだと思います
よ。あれなら、ローマ史に関心なくても楽しめそうです。ルスカが僕のオクタヴィア
さまを虎視眈々と狙っているのが、ちょっと要注意ですが(笑)。
そういえば、ネロって結局オクタヴィアとは肉体関係なかったんでしょうか?セスタ
スのストーリーなら、現段階ではまだのようですが。

少年誌とかだと、マッティアスさんの言うようにコミカルな内容の方が受けがいいか
もしれませんね。本宮ひろしの「赤龍王」とかも、あっさりと打ち切りでしたし。

737マッティアス:2003/08/19(火) 16:25
あっさりって言っても、「赤龍王」は9巻まで出ましたよ。ちゃんと完結したし。
あれはあれでかなり面白かったですね。打ち切りくさかったのは、同じく本宮先生の
「天地を喰らう」(三国志漫画)です。あの当時はここ数年ほど三国志がメジャーでは
なかったのも敗因かと思います。かなりファンタジー・エロでハードボイルドでした
けどね。

少女漫画も、最近は大河な内容であってもそれなりにエロ要素は必要ですよ。
ついでに絵柄がとっつきやすくないと、かなり厳しい。一部の高年齢少女漫画は別と
して。
でも、ネロなら少女漫画でもイケそうですよ。アグリッピーナとの葛藤を中心にして。

738真奈美:2003/08/19(火) 17:11
レディコミ誌のうちで割合時代ものうけつける雑誌で、「アグリッピナ」やってたことは
あります。くいたりない感じでしたが。ほんと、「残酷グリム童話」系列の雑誌で
おおいに向くと思いますが。カリグラとかも。これも不出来ながら既にやった
らしいです。 しかしそういうのって、成功してしまったらまたローマの
イメージが著しく偏ってきそうですねー。
「時をかけた少女たち」のような健全少女マンガに向いたローマものの
ロマンスといったら、・・・・・健全というのはナンありだけどオクタxリウィアは
もろに想像できます。ユリアとアンテュルスは、大姫と木曽義高みたいな感じで
扱うことも出来そう。大姫は少女マンガ・小説でほんっと多いですよ〜。

739カイザー:2003/08/21(木) 00:57
「赤龍王」は週刊少年ジャンプで連載されてたのは半分ぐらいで、途中からは別の雑
誌に左遷(←この単語は劉邦の故事ですね)されてました。
打ち切りと違うと言われたら、確かにそうですね。

別にカマトトぶる訳じゃないんですが、エロ要素はあってもなくてもどっちでもいい
ような(笑)。というより、私なんかは少年の心(笑)で物語を楽しんでるんで、恋愛
要素なんかより、戦争を面白く描いてると食指が動きますね。
女の人は興味ないことかもしれませんが、私的なメインは戦争と謀略ですね。
コンスタンティヌスの統一戦争とか、歴史小説にしたら面白そうだと思わないですか?

740真奈美:2003/08/21(木) 11:23
女の読者でもバトル要素は好きな人多そうですよ、いまどきのメジャー作品の
顔ぶれを見てますと。だいたいコミックスベストセラーの上位に並ぶのは
男ものがほとんどですし。同人パロの世界でメジャーになるネタはほとんどが
少年マンガ・アニメですし。そこにヨコシマ色眼鏡がくわわるあたりが
男読者との違いでしょうけどね。
コンスタンティヌスって、キリスト教徒側から見ればありがたい存在なんでしょうが、
この人をプッシュした作品はないんでしょうか。私の知る限りでは
ユリアヌスのほうがずっとタネになっているように見えるけど。
メレシコフスキー(でした?)の小説、イプセンの戯曲、
ドイツロマン派のアイヒェンドルフの叙事詩。もちろん辻邦夫。
池田理代子の「歴史の影の男たち」では、コンスタンティヌスに
一章割いてましたが。

741マッティアス:2003/08/21(木) 22:52
男性向け(読者の半分近くを女性が占めていようと)については、エロよりも迫力ある
バトルやストーリーの壮大さ(時には細部の辻褄が合わないくらいの勢い)が求められ
ているような気がします。同人誌のターゲットにされるのもこういう系かな?
でも、少女漫画はむしろ心理劇を重視する傾向があるように思いますね。で、恋愛と
かエロスもちょっと絡んでくるような作品のほうが(出版サイドに)求められるカンジ。

コンスタンティヌスが主人公にしづらいのは、統一後の残酷なカンジとか、ああいう
のが共感しがたいからでしょうね。だから、統一までの若き英雄コンスタンティヌス
で描けば、それなりに面白い作品になりそうなんですが、描く側がむしろその後の印象
のほうを強く持ってしまっているために、書かないのかも。
漫画だったら、ぜひとも本宮先生にやってもらいたいなあ。←これ、フラウィウス朝の
ときにも言ってたよ。

742カイザー:2003/08/27(水) 01:40
コンスタンティヌス1世って、初めから超ワガママな男の子だというイメージですね。
ガレリウスにないがしろにされて、なりふり構わず帝位を確保したのはともかく、ミ
ラノ勅令で一緒にキリスト教を公認したリキニウスを騙し討ちで殺しちゃったりと、
基本的に悪役タイプだと思います。
子供が帝位を巡って争うなんてのを思うと、曹操とかに似てる気もしますね。
ちゃんと描けばマンガでも小説でも普通に面白そうだと私は思うんですけどねー。
あまりにもマイナーすぎなんでしょうね。

そうそう、フルタのローマフィギアでコンモドゥス陛下をゲットしちゃいました♪
ローマファンならみんな知ってる猛獣スーツが凛々しかったです(笑)。

743マッティアス:2003/08/28(木) 22:26
コンモドゥス陛下なら、私も欲しいなあ。あのイタイ猛獣スーツでカオがマルクス陛下に
そっくりなのが、たまらなくイイですね、コンモドゥスは。

剣闘士競技といえば、あのフルタのシリーズにもある女性剣闘士ですが、実際に初めて
女性が競技場に立ったのはいつごろなんでしょうね?
少数とは言え、定期的に女性剣闘士が見られるようになったのは、スエトニウスを読む
限りでは、ドミティアヌス時代っぽいですけど。
そういえば、非公式とは言え、初めて競技に出た皇帝はティトゥス(当時皇太子)なんで
しょうかね?

744カイザー:2003/08/29(金) 23:20
女剣闘士のフィギアもゲットしてますよ。シークレットが何かちょっと気になる所で
すが、コンモドゥスのが入手出来たのでとりあえずは満足です。
剣闘士の知識は全然ないですからねー。いつかセスタスで詳しい解説があるかもしれ
ませんね。

そういえば、この間古本屋で立ち読みした島本和彦のマンガにクレオパトラが主人公
の短編があったんですが、オクタヴィアヌスの描かれ方は酷かったです。ガリガリの
ブサイクだというのが多分オクタヴィアヌスファンの神経を逆なでしてそうですが、
いくら何でもクレオパトラが自殺したことにより、永遠にクレオパトラとイチャイチ
ャ出来なくなったことを嘆き悲しむオクタヴィアヌスというのは、おまえ全然史料調
べてないだろーとツッコミ入れずにはおれない内容でした。
でも、駄目人間だと分かっててもアントニウスの魅力に溺れるクレオパトラという描
かれ方はは、分かるような気はします。

745マッティアス:2003/08/30(土) 00:59
アントニウスはねえ。見た目でトクしてますよね。愛嬌があるし。モテるタイプですよね。
でもって、意外とプライド高くて教養もある女性が、そういうのに溺れて道を踏み外したり
するんですよね。今だったら、ナンバーワン・ホストになれたかも(笑)。

最近、あんまりコンビニに行かないせいで、フルタのローマシリーズ、まだ見てないんで
すよね。置く場所ないから買うかどうかビミョーですけれども。
剣闘士競技といえば、文庫版「ユダヤ戦記」の解説を読んで、ユダヤ王アグリッパ2世は
とんでもないヤツだなあ、と思いました。戦争捕虜の同胞が猛獣などと戦わされて、処刑
されるたびに、にっこり笑ってティトゥスにあいづち打ってたとか。ヤナヤツだなあ。

746真奈美:2003/08/30(土) 07:04
滅亡間近でヤケになって死の準備をしているパトラ&アントも、うまい作家が
てがければ、中々アジな読み物になりそうですね。
(よそでもこれ言いましたが。)レディコミ向きかも。この二人って、相性
いいのか悪いのか。それぞれ、けして丸ごとのダメ人間でもないかずなのに
結果から見ると、組み合わせを誤ってたように見えてきます。

カイザーさん、念のためその許せねぇマンガのタイトルと掲載本を
教えて下さい。私の心の「カタキ」リストに島本和彦の名を登録しときます。
・・・たぶん、そもそも正確さなんて考えずに描いたのでしょうけどね。
勢いで押す漫画家のような印象なもので。(それはそれでいいんですが。)
読んだことはあまりなくて先入観だけで言ってる私も公平でないですが。

私が腹を立てないクレオパトラ本の条件:
・パトラを美女として褒めちぎらない
・オクタの美貌にきちんと言及する
・オクタを後継者指名した遺言状の正統性を否定しない
・オクタまでパトラに気があったように描かない
です。この点、「アレキサンドリア物語」がサイテーでした。
全部みたしているのは「悲劇の女王クレオパトラ」。この本、
オクタの策士ぶりがかっこいいと思うのは私の好みがヘンでしょうか。
かわいげはないけど(でも容姿は、「美男子というより
可愛い女の子のよう」「しかしその知性はまごうことなく」なんて描写)
かっこいいのは「詩人と皇帝」と逆。こちらは、かわいげはそれなりに
ありますな。

747マッティアス:2003/08/30(土) 14:41
私は、別にオクタウィアヌスが美形でなくても、クレオパトラが美女でも全然OKです。
ちゃんとキャラ立ってて、史実を大幅に逸脱しないで面白い作品に仕上がってれば。
できれば、表紙や挿絵がアニメ絵でないことも希望します。最近、そういう本が却って
手に取り難いですし。結構気力が萎えます。ストーリーの骨太さを感じさせないから。

「詩人と皇帝」は、かなり人物描写がイイですね。私がオクタウィアヌスに対して持っ
ていた違和感というか、政治家として評価するし好きなんだけれども、人間的にはどう
なんだろうね、って部分をすごくうまくカタチにしていたと思います。


748カイザー:2003/08/30(土) 15:19
フルタのローマフィギアって、まだ関東では未発売なんですか?大阪では先週ぐらい
から、コンビニで良く見かけるようになりましたよ。

亡国の君主というのは哀れですね。アグリッパ2世も、おべっか使わなきゃ生きてい
けなかったんでしょうね。
ベレニケとティトゥスのラブラブ関係なんかも、アグリッパ自身の心情は複雑そうで
す。

島本和彦は別に歴史系に分類するようなマンガ家ではないですから、いちいち目くじ
ら立てることもないと思いますよ。少なくとも私は「許せねー」とは全く思ってない
です。
16ページぐらいのギャグ調の作品に史実性を求める方が間違ってると思います。作
者が本当に歴史好きであれば、同じ条件でも歴史ファンが納得する作品になるかもし
れませんが、これは別に歴史ファンに向けて描かれたマンガじゃないですからね。
私が読んだ単行本のタイトルは忘れましたが、マンガ専門店の島本和彦のコーナーな
んかで良く見かけたA4サイズの短編集ですので、探せば簡単に見つかるかと思います。

749真奈美:2003/08/30(土) 15:37
はい了解しました。でもいざBOに行けば、探すのが虚しくなるような気がします。

「アレキ〜」は、本筋自体つまらないというのが致命的です。
(一区切りもつけないで中断というのも腹立たしい。そのまま外伝に突入
してしまったというから、人気がなかったわけではないのでしょうけど。)
上記の条件に反していても全体として受け入れられる作品はありますしね。

歴史ファンでも笑えたギャグとしては「マジカル・ダイナマイト・ツアー」。
これのネロの話なんて、応援団とか男との結婚とか、たぶん本気にしてなかった
多数派読者があとで史実を知って、ほんとだったのか・・とおののいたろうと
思うとすごく楽しいです。

750マッティアス:2003/08/30(土) 16:01
フルタのフィギュアは関東でも多分今月半ばには発売になったはずです。単に私が最近
コンビニに行ってないだけです。

ともあれ、漫画について思うんですが、女性が少年漫画や青年誌のコミックスを買うの
は別に、全然平気なのですが(あからさまなエロ漫画除く)、男性が女性向の本を買うの
は、相当勇気がいりますよね。
せっかく歴史ものでイイのがあったとしても、少女漫画だと歴史ファンの多くは読まな
いか、知らないって状況だと思います。私もあんまり少女漫画しらないですが。
なので、より広汎に読者を広げて、ローマの魅力を知らしめるには、少年漫画系の雑誌
か、作家の手になるのが一番だと思うんですよね。
あと、たとえばサトクリフのローマ三部作(あるいは四部作)をジブリでアニメ化すると
いうのも、イイ手段かも知れません(苦笑)。

ギャグの読みきりであれば、島本和彦とは違った意味でおかしい安永航一郎に、トラヤ
ヌスかハドリアヌスあたりを描いて欲しいと思う私は不埒者ですか?

751真奈美:2003/08/30(土) 20:33
安永航一郎といえば筋肉とくいですよね、「県立地球防衛軍」あたりしか
知りませんが。うん、あれでトラやんとかハドとか、いいかも〜。
弟がこのごろ「北斗の拳」のDVDを買って再び燃えているそうです。
貸そうかというのは辞退しますが(そもそもディスクがない)、
音楽CDは借りるつもりです。  原哲夫の絵によるローマものって・・・。
オクタはぜったいあんなムキムキはダメですよ、(もし描くとしたら、
絵のうえでは半分女のつもりに自己暗示かけなきゃいけないのでは)
あの絵でのクレオパトラなら、すごいムチムチの貫禄ゴージャス美女になりそう。
 あやしいギャグでは魔夜峰央はいかがでしょう。
 井上雄彦なら女読者も男読者もひきいれられそうだと思います。
(結局、私は知ってる男もの漫画家となると少ないんです。)

752カイザー:2003/08/31(日) 14:50
安永航一郎って、最近見なくなりましたねー。「火星人刑事」の続きってもう出ない
んでしょうか?というか、もしかして引退しちゃったんでしょうか?
これも一向に続きが発売されない、超お下品な「超感覚A.N.A.L.マン」(タ
イトル通りの内容です(笑))になら、ローマっぽい○○アヌスっていう人物が登場
する可能性大いにありそうでしたね。出て来ても全然嬉しくないでしょうけど。

私的に一番いいのは定番中の定番ですが、横山光輝だと思いますね。
もうお年ですから「三国志」の様な超大作を描くなんて無理でしょうが、「ローマ帝
国衰亡史」の横山版メッチャ読んでみたいです。

753マッティアス:2003/08/31(日) 18:07
横山先生が(確か)亡くなられたことが悔やまれますね。彼の描くコンスタンティヌス朝
とか、結構良さそう。ユリアヌスがイイカンジになりそうですよね。
安永航一郎はデビュー作(?)の、「エイチマン」という短期集中連載が好きでした。
マッチョを最大限に利用したギャグは、この人の専売特許っぽかったですね。
最近よく歴史モノを描いている安彦さんに、ギボンかスエトニウス、タキトゥスあたりを
漫画にしてもらいたい気もしますが。
あとは山科けいすけに、「SENGOKU」あるいは「サカモト」のような、歴史をしっかり勉強
したうえで描かれた、キャラが激しい4コマとか。きっとトラヤヌスはアホですよ(笑)。

754サラ:2003/09/01(月) 07:06
>横山先生が(確か)亡くなられたことが悔やまれますね

え、え?本当ですか?
お名前と死去の単語で検索してみましたが、ヒットしませんでしたが…
(全部は確認しておりません)。
ちなみに、「仮面の忍者赤影」役の俳優さん死去のニュースはありました。
原作が横山さんらしいです。(ラ・セーヌの星か?この役は)

755真奈美:2003/09/01(月) 12:49
「赤影」の原作は確かに横山氏ですよ、見た覚えがあります。
「赤影さん」こと坂口さんは「新選組血風録」上映会で常連でした。
「「キラリと光る涼しい目」もこんな潤み目になっちゃって」なんて
おっしゃってた、愉快な人でした。考えてみると「監察」は忍者みたいな
ものですね、変装して探るという点で。

「SENGOKU」は、激しくデフォルメされているものの、しっかり
キャラは把握されてたと思います。常識人は光秀と浅井長政だけだったな。

756マッティアス:2003/09/01(月) 21:58
>横山光輝死去について
誤報かも知れません。つい2,3年前に横山光輝がちょこっと映って、何かやっていた
ニュースで、母が「横山光輝死んじゃったんだ〜」とぼやいたので、何ぃ〜?と慌てて
TVを見たけれども、すぐ終わっちゃったので、真相は謎です。

>山科けいすけ
ものすごくヤナカンジのオクタウィアヌスと、常識人で振り回されキャラのアグリッパ
希望。嘘知識を大量にもっていそうなマエケナスやポリオ、脳筋系アントニウスとか、
見ごたえありそうですよね。
あとは、この人ならば、ネロ時代かフラウィウス時代あたりもうまく描きそうです。

757カイザー:2003/09/02(火) 00:17
私もGoogleで調べてみましたが、横山先生が死んだという記事は見あたらなか
ったですよ。「史記列伝」の連載の最後の方は時々病気で休載とかしてたんで、健康
は芳しくないのかもしれませんが。

密かに歴史マニアな竹本泉なんかも、いいかもしれませんね。大作を描くタイプのマ
ンガ家じゃないので、4コマとかになっちゃうでしょうけど。

758マッティアス:2003/09/02(火) 22:11
竹本泉ならば、オタク男子のハートをしっかりゲット☆してくれそうですよね。
しっかりした大作を読みたいならば、絵柄的には村上もとか、なんてイイと思うのですが。
この人の絵で、アウレリアヌスとか武人系の皇帝を描いて欲しいです。カオはアジアンに
なりそうですけれども。

おかんはおそらく、横山光輝病気で倒れる、を「斃れる」と勘違いして私に知らせてくれ
たのでしょうね。親切なのはイイけれども、そういう嘘情報で私を惑わせないで欲しい
ものです。

ところで、全然話は変りますが、AMAZONで注文していた「Domitian 〜Tragic Tyrant〜」
がようやく手元に届きました。作者のPat Sourthernは、なんだか夢を見ているような気配
が漂っていて、読むのが恐ろしいんですけど。タイトルからして、この人ドミティアヌスの
ファンっぽいですよね。

759カイザー:2003/09/04(木) 20:54
そういえば私が初めて購入した少女マンガの単行本って、竹本泉版「あんみつ姫」だ
ったような気がします。小学生時代の同級生の女の子に借りパクされたんで、何故か
妙に記憶に残っています(笑)。
こう見えても竹本泉の単行本って、一通りは持ってる筈です。
ちなみに、次は「アイドル伝説えり子」のマンガ版だと思います。どっちも、完全に
TVアニメの影響ですね。

洋書を読まれるというのは、考えれば考える程凄いですね。私って、もしかして英和
辞典とか和英辞典なんて、大学卒業してから一度も開いたことないんじゃ(笑)。
ドミティアヌスの研究者って、多いんですね。ローマの研究者の中では、それなりに
メジャーなテーマなんでしょうね。

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761マッティアス:2003/09/04(木) 21:16
フラウィウス朝って、西欧人にとっては、日本における執権の北条氏とかそんなカンジ
なのではないかなあ、と思いますね。
あと、ドミティアヌス研究とかが結構あるのは、実はトラヤヌスと同時代人であること
からして、五賢帝研究のために調べていく内にそっちに流れたり、ていうのもあるかな、
と思います。それから、近年のプロソポグラフィー的研究の隆盛とも関係あるかな、と。
一応15年も統治しているし、属州とかにもかなりいっぱい碑文やら建築やらしたよう
なので、いろいろ出てきてるのではないでしょうか?

762カイザー:2003/09/06(土) 09:27
確かに五賢帝時代初期を研究するには、ドミティアヌスについて一通りチェックしと
くべきでしょうね。トラヤヌスの帝位獲得からして、ドミティアヌス暗殺のゴタゴタ
の延長線上の出来事ですし。
調べてみたら、フラウィウス朝も面白いと。

ローマ史の研究はやり尽くされているみたいなコラムを昔見た覚えが微かにあります
が、まだまだ研究しきれていない時代や分野はたくさんありそうですね。

763マッティアス:2003/09/07(日) 00:38
まあ、どの時代でも、完全に同時代でもなければ、完全にはわかってないわけで。
テーマ自体は出し尽くされたとしても、それが完成するってことはないのが歴史学では
ないかと思います。文献の解釈ひとつ取ったって、前人の成果を踏まえて、そこから
また発展したりするわけですからね。

でも、帝政初期って、コンスタンティノープル政権とか五賢帝以降とかより、文献史料
だけは比較的恵まれていて、研究され尽くされた感はあるのかも知れませんね。
でも、スエトニウスとヒストリア・アウグスタの間で、ネルウァとトラヤヌスだけは、
比較的近い時代の伝記がないんですよね。その辺もものすごく気になります。

764カイザー:2003/09/07(日) 17:11
史料を漁り尽くしてしまったら、歴史の学術的研究はとりあえず終わりと言えば終わ
りでしょうね。物量があれば細かいところまで研究できるし、乏しければそれなりに
なるという違いはあるでしょうけど。
そういう意味ではローマの史料というのは、一通り出尽くしたという状態にあるのか
もしれませんね。私のようなただの素人だと、日本語でかつ概説的なものしか読まな
いんで、細かいところの知識は適当になってしまうのですが。

NOVAに駅前留学して、マッティアスさんのように英語文献にも手を出すべきなん
でしょうが・・・。
まあ、私のような不勉強なローマファンは気長に、翻訳書や日本人研究者の解説者が
出版されるのを待っておくべきなんでしょうね。

765マッティアス:2003/09/07(日) 19:27
すいません。例のネルウァ本すら、残り20頁(エピローグ的なトラヤヌス話)を読む
気力を失ったまま、放置プレイなんですけど。買うだけは買っちゃうんですよね(爆)。
所詮は英検4級ですから(苦笑)。

南川高志先生がヒストリア・アウグスタを邦訳される、というのを大変心待ちにして
いるのですが、出てもきっと部数刷らないから、高いのだろうな、と思うと切ないです。
ついでに、マルティアリスのエピグランマタは慶応でしか入手できないのだか何だか
わかりませんが、普通に出版して書店におけば、そこそこ出そうなんですけどね。
「ポンペイ・グラフィティ」並みに下世話で毒だし、面白いので。
実はユウェナリスの「サトゥラエ」(風刺詩)も出ているようなので、気になってはいる
のですが、置き場と資金の問題で見合わせています。
その前にサトクリフのローマものだけでも、全部読んでおこうかな、って気もするし。

766カイザー:2003/09/12(金) 21:21
久しぶりにヤングアニマルを立ち読みしたら、セスタスの連載が再開されててご機嫌
です♪
・・・が、人物紹介で最重要人物なオクタヴィア様についてのコメントが「ネロの妻」
の一言だけだったというのには、全く納得いってないです(笑)。

今、ロシア史の本を読み進めているのですが、ギリシア正教会の影響下にあった頃の
ロシア正教会は、もはや滅亡寸前だったにもかかわらずローマのコンスタンティノポ
リス総主教の意向を無視できない惰弱な立場だったようでびっくり。
当時は強国だったリトアニアの支配下にあったキエフとモスクワのどちらに、ロシア
(ルーシ)の正教会の主導的立場を与えるか、天秤にかけられていたそうです。

767マッティアス:2003/09/13(土) 00:17
しかし、オクタヴィアさまについて、それ以上何と書けと(笑)?確かにあの漫画では
今までのネロもの(←「セスタス」は微妙にそうじゃないだろう!)の中では破格の扱い
ではありますけれども。
あの漫画のヒロインはアグリッピーナさまですよ?彼女のことを「ネロの母」としか
書いてなかったら、それはそれで問題ですけど。ていうか、ネロって一応主人公格、
なんでしょうかね?それともただの脇役?すっごい微妙(笑)。

ロシア正教会のほうが、ある場所っていうか国?が強くても、やっぱり伝統あるコンス
タンティノポリスのほうが、権威はあったっていうことなんでしょうかね。
西側で、兵力やら財力は皇帝や国王のほうがあったとしても、教皇の切札・破門の前
には、妥協せざるをえなかった、ていうのと同じで。

768カイザー:2003/09/13(土) 13:20
>しかし、オクタヴィアさまについて、それ以上何と書けと(笑)?

何てことを!!セスタスとかルスカなんてどうでもいいザコキャラにコメントするよ
り、大事なことを見落としてはダメダメですよ(笑)。

ロシア史もモンゴル時代は、えらく大変そうでしたよ。キプチャク・ハン国のウズベ
ク・ハンの勢力均衡政策によって、台頭する諸侯は血祭りにされたりしてますし。
結局は、間接統治の限界とイヴァン1世の巧みな外交政策によって、モスクワの台頭
を許してしまうのですが。

769マッティアス:2003/09/13(土) 21:43
そういえば、ロシアにはモンゴル系って結構根強く残ってますよね。19世紀初頭には、
クリミア・ハン国も健在のはずだし。だから、ロシアってヨーロッパというより東方の
イメージが強いんだなあ。地理的にもそうですけど。

>セスタスとかルスカなんてどうでもいいザコキャラ
爆笑。私の脳内だけの勝手な妄想ではなかったんですね。
あれはネロ宮廷の華麗なるドラマということで。陰謀渦巻く宮廷に咲く一輪の花、清らか
なるオクタヴィアさまの過酷な前半生を見守ることに致します(笑)。

770カイザー:2003/09/15(月) 00:31
ようやく、マッティアスさんにも「拳闘暗黒伝セスタス」というマンガにおける真の
テーマが何かお分かり頂けたようで何よりです(笑)。どこまで連載が続くか分から
ないので、オクタヴィアさまの悲劇的な死が描かれるかどうかは微妙な所ですけど。
そういえば、ブリタニクスってネロの即位後すぐに死んでる筈ですが、あのマンガの
中ではまだ生きてるんですよね?

でも、あのコメントは本当に酷かったです。アグリッピナとか他の登場人物は、それ
なりの分量だったのに、オクタヴィアさまだけ「ネロの妻」の一言という冷遇ぶり。
編集部は何も分かってないなあ。

771マッティアス:2003/09/15(月) 10:13
立ち読みできる書店に行ったら確認しておきますね。近所にないですけど。
ブリタニクスは確か、ネロの即位の翌年、AD55に毒殺されたはずです。ていうか、
セスタスやルスカがなにげに1歳年をとったのだから、そろそろ、なはずですよね。
でも、ブリタニクス殺害の引き金になった、「何だよ、お母様は皇帝でもないくせに」
「誰が皇帝にしてやったと思ってるの?…そういえば、ブリタニクスもそろそろ成人
ね。あっちのほうが正統だったわね」ていう喧嘩ができるほど、ネロがアグリッピーナ
様に逆らえるとは、到底思えないんですけど。

ていうか、オクタヴィア様は最初の方の巻を読む限り、ネロのことは嫌いではないと
思ってたんですが。まだ清純派なので、性的なコトはノーってだけで。ネロの好みに
あわせてギリシア風に髪を結ってみたり、柱の影からネロがセスタスにフラれる所を
見守ってたり。なのに…!
何でルスカなんだ?だったらアグリッピーナさまじゃないのか〜っ!?(笑)

772カイザー:2003/09/16(火) 00:11
ブリタニクスはネロとアグリッピナの事を疑ってそうなセリフがありましたね。オク
タヴィアはクラウディウス帝の死因とか何も知らされてないから、単純に夫のネロを
思慕してるんでしょうね。いじらしいですね。

僕も皇帝に生まれたかった!!(笑)

アグリッピナさまの立場で、オクタヴィアさまを教え導く(何を?)のも良さそうで
すが(笑)。

773マッティアス:2003/09/16(火) 16:07
アグリッピーナさまにはなりたい気がしますね。
いや、実際には苦労も多いし、血まみれ人生ですけど。なにげにやりたい放題?
オクタヴィアさまは、ネロのことを恋人とか夫というより、年の近い兄のように思って
心配している感じですよね。(あくまで「セスタス」ではですが)

ああ、見ましたよヤングアニマル。ひどいすね。ドリスコとかルスカの死んだ恋人さえ
きちんと紹介文があるというのに(爆)。あそこまでだとは思わなかった。

つうか、史実でもオクタヴィアは殺されるとき、アグリッピーナの名前を呼びながら、
助けを求めるようにして惨殺されたと聞いていますが。
アグリッピーナもオクタヴィアに対しては、後ろめたさもあるから、保護していたよう
ですね。…萌えですね(死)。

774カイザー:2003/09/18(木) 22:30
オクタヴィアさまの魅力を描ききったセスタスは本当に偉大な作品なのに、ヤングア
ニマルの編集者はその偉大さの根元を何も理解していないというのは、本当に悲しい
ことですね(笑)。
でも真面目な話、ルスカとのほのかな恋愛感情とかのドラマがあったんだから、少し
ぐらいコメントすればいいのに。オクタヴィアさま、担当編集者には嫌われてるんで
しょうか?

当たり前になってしまってますが、そもそもアグリッピナがクラウディウス帝を暗殺
したのかは、結構微妙だと私は思います。スエトニウスとかタキトゥス辺りの2次
(3次)史料しか、根拠ないんじゃ。

775マッティアス:2003/09/18(木) 23:09
食べ物を喉に詰まらせて、ていうのは老人にはありがちな死因ですからね。もともと
体もそんなに丈夫だったわけではないでしょうし。微妙っていえば微妙ですね。
クラウディウスの死をすぐさま発表しないで、ネロの即位を演出したあたりは、なかなか
やるなあ、ってカンジですけれども。この辺が、暗殺説を信憑性あるものにしている
原因ではないかと思います。
確かに、クラウディウスがもう何年かいきていて、ネロもブリタンニクスも成人したら、
どっちを元首にするかは、ものすごく微妙な問題になっていたと思います。
とはいえ、ゲルマニクス人気とそれに伴うアグリッピナの人気とか、反対にブリタンニ
クスの母メッサリナの不人気とかを考えると、ネロを選んだ方が市民の支持は得られそう
ですけれどもね。

776カイザー:2003/09/19(金) 23:12
日本でも、徳川家康と今川家の血縁にあたる築山御前の子供の信康は廃嫡されたりし
てますし、メッサリナが失脚したころにより、ブリタニクスが皇帝となる可能性は激
減した、というのは間違いないでしょうね。
それに、クラウディウスの生前からネロはクラウディウスの後継者としてオクタヴィ
アと結婚してましたし、アグリッピナがクラウディウスを暗殺するなどという無用な
リスクを選択する意味は薄いんじゃないかなと、最近考えつつあります。

まあ、女性にだらしないクラウディウス陛下が新しい奥さんを物色し始めてるとかの、
アグリッピナにとってやばすぎる情報をキャッチしたとかいうなら、暗殺説もそれほ
ど不自然ではないですけどね。

777マッティアス:2003/09/20(土) 01:13
とりあえず、スエトニウスだと、クラウディウス伝の43-44節が、クラウディウスが毒殺
される契機と経緯の説明ですね。
彼がアグリッピナとの結婚を後悔した様子を、公然と見せ始めたとか何とか。
アグリッピナ自身も生き抜くためにいろいろ陰謀やら男関係やら、後ろ暗いところがあった
わけですが、クラウディウスとの関係が微妙に冷めかかり、彼が実子のブリタンニクスへの
偏愛を公然と示すようになると、彼女の事を様々な罪で密告する人々が現れた、とか。
一応、スエトニウスは当時の伝承やらゴシップ、公式文書にはかなり目を通しているカンジ
ですが、現代の研究書と違って出典が記されているわけではないので、どこまで信じて良い
ものやら、非常に判断しづらいです。

778カイザー:2003/09/22(月) 22:34
暗殺の類は、カリグラみたいに公衆の面前でブスッと殺されれば公文書の記録にも残
るんでしょうが、毒殺とか密室殺人みたいなパターンだと、推論しか出来ませんから
ね。

ディオクレティアヌスの先代ヌメリアヌスも暗殺されていますが、犯人は当時の親衛
隊長アペルだとして処刑されてますが、ディオクレティアヌスがトカゲの尻尾キリを
した可能性もある訳ですし、真実は永遠にわかんないんでしょうね。
事実かどうかは不明ですが、アペルはもう一代前のカルスも暗殺したことにされた筈
です。

全然、ローマじゃないですが、三国時代の蜀では、諸葛亮の死後に実権を握っていた
費韋が暗殺されるという事件が起こるのですが、その首謀者(実行犯は魏の降伏した
部将)は、守勢派の費韋を除いて北伐を実行に移したい姜維だとする説もあるそうで
す。
こういう想像も面白いんですけどね。

779マッティアス:2003/09/22(月) 23:28
ええっ(@o@;)!!姜維が暗殺の首謀者〜?かなりびっくり。小説や人形劇ではあんなに
純粋で可愛かった彼が…。相当、ショック受けてます、私。
でもまあ、そうですね。自分の進めたい政策に邪魔な有力者は排除したいですよね。

ドミティアヌス暗殺とか、コンモドゥス暗殺も、公衆の面前ではないものの、わりと
わかりやすい例ですよね。まあ、陰謀に加担した人全員は把握できないけれども。
アグリッピナによるクラウディウス毒殺については、やり方が諸説分かれるけれども、
皆が一致して認めるところである、という書き方をスエトニウスはしていました。

全然暗殺ではない、エラガバルスだとかアレクサンデル・セヴェルスだとか、カラカラ
なんて(全員セヴェルス朝ですが)目撃者もいっぱいいるし、わかりやすいですね。

780カイザー:2003/09/23(火) 02:36
小説はともかく、史実の姜維を好意的に評価するのは難しいです。
無謀な北伐を繰り返して国力を消耗させた、蜀滅亡のA級戦犯ですからね。蜀を滅ぼ
したのは宦官黄晧ではなく、姜維の北伐だというのは三国志ファンの定説になりつつ
あるのでは。 
そもそも、魏から蜀に下る→蜀攻略戦の司令官鐘会に降伏→最期には鐘会と結んで魏
から独立しようとした、という姜維の経歴を普通に見れば、諸葛亮みたいな無私の忠
臣とは180度違うタイプと感じないですか?

暗殺も、その事実を隠す気があるかないかで、微妙に違いますよね。コンモドゥスと
かペルディナクスを暗殺したとされるラエトゥス何かも、決定的な証拠はないでしょ
うね。まあ、この人物の場合なら冤罪の可能性は微塵も感じませんが(笑)。
ユリアヌスの後継者ヨヴィアヌスなんかは、ガス中毒死とかいう意味不明な死因でし
たね。ヴァレンティニアヌス1世か、そのとりまきがやっちゃった可能性は大ですね。

781マッティアス:2003/09/23(火) 10:28
ヨウィアヌス、可哀想。そもそも、あんな状況下でほんとに皇帝になんかなりたかった
のでしょうかね?ユリアヌスの無謀(?)なペルシア戦争で、大苦境のなかユリアヌスは
死んでしまうし。不穏っていうか、士気下がりまくりのヤナカンジ、の軍団を引き連れ
てコンスタンティノポリスに引き返すだけでも、ツライよ。
ガス中毒死って、暗殺っぽいよなあ。でも事故のセンもありえるよなあ、と、ものすごく
2時間サスペンスっぽい状況です。

姜維の経歴、実はマトモに知りませんでした(爆)。ていうか、記憶になかった。
基本的に、諸葛亮が死んだ後って、オマケ風のダイジェストじゃないですか。あれだけ
見ると、暗君抱えて、偉大すぎるお師匠の遺志を果たそうと悪戦苦闘している美青年の
イメージしかないんですよ〜。

782カイザー:2003/09/24(水) 21:34
ヨヴィアヌスは悲惨ですね。男として生まれたんだから、皇帝になれただけでもよし
としとくべきなのかもしれませんが。私には彼の人物について、何のイメージもない
です。

・・・やべえ、「背教者ユリアヌス」未だに読んでないです(笑)。

末期帝国時代のセヴェルス(3世)は、いつ死んだのかも分からない人物でしたね。
おそらくはリキメールが暗殺したのではとされています。
ロムルス退位後に、グリュケリウスが暗殺したことになっている、ユリウス・ネポス
なんかも、いまいちはっきりしたこと知らないですね。どんな史料に基づいてるんで
しょうかね?

783マッティアス:2003/09/24(水) 22:46
積読は文化人の贅沢な娯楽ですから(笑)。私も、ローマに限りませんが、勢いで買った
洋書が10冊くらい放置プレイです(爆)。

ヨヴィアヌスは、「背教者ユリアヌス」中だか下から、ちょこちょこ側近の武将として
名前が出てきますよ。ヨウィア、って名前で。
別にセリフがあるとか活躍するとかではないのですが。そのせいで、何となく思いいれ
があったりするのですが。歴史関係の本読んだらまともに記述がないからびっくり。

前にも言っていましたが、ギボンの参考にした資料を、日本語とまでは言わないから、
せめて英訳で拾い読みしたいものですね。
少なくとも日本ではマットーに読めない、ユリウス・クラウディウス以後の史書を、
ちったあ目を通してみたいかな、と。

784カイザー:2003/09/27(土) 12:11
日本のローマ関連本は、そこしか売れないという事情があるのだとは思いますが、共
和制末期〜ユリウス・クラウディウス朝ばっかりですもんね。
ビザンツの年代記とか、名前はちょくちょく耳にしても、邦訳本なんて見たことない
ですね。

そういえ、ば昨日本屋さんで「ジハード」の文庫版が売られてました。イラストが歴
史小説っぽい感じのに変更されてて、ちょっとショック。
とくに思い入れはない作品なんですけどね。

785マッティアス:2003/09/27(土) 22:06
「ジハード」の挿絵が歴史小説っぽいんですか〜?それはそれで何か間違ってますよ。
あれは歴史小説の名に値しません(←相当ムキ)。

それはともあれ、日本でユリ・クラあたりしか売れないのは、その辺しか知らないから
ですね。たいていの人が。そうして、そこしか本がないから、ますますそこしか知らな
い人が増えるという悪循環なんですよ。
私だって、ローマにハマる前は、ネロが死んだ後、すぐ五賢帝時代か、間は内戦だった
と信じてましたし。第一次・第二次三頭政治とその前のポエニ戦争(っていっても第二次
限定)が、共和政期だと辛うじて聞いたことがあるよレベルじゃないですか、一般的に。

786カイザー:2003/09/28(日) 12:40
私も大学に入るまでは、ヴァレンティニアヌス朝の皇帝なんて、名前すら知らなかっ
たですからね。辛うじて高校時代に「ローマ皇帝伝」を読んだから前期帝政について
は、多少は知ってましたけど。でも、ホノリウスとかアルカディウスなんかは、何故
か名前だけは知ってました。

ローマ史でメジャーなのは本当に限られた時代だけなんですよね。

久しぶりに、イギリスの大英博物館に行った時の写真を発見したので、眺めていたら
ローマ皇帝の生首の彫刻がいくつかありました。
とりあえず、アウグストゥス、ウェスパシアヌス、ティトゥスは説明文も一緒に写っ
ていたので分かったのですが、あと3人ぐらいが誰なんだかさっぱり分からない。
確か、ネロあたりは写真に撮った記憶もあるのですが。

787マッティアス:2003/09/28(日) 21:56
私はトルコで(確かエフェソスあたり)博物館にあったハドリアヌスと写真撮りました。
当時は名前しか知らなかった(爆)。一緒に行った友人とは何故かネロ話とか、各自が
上巻、下巻のどちらかしか持っていなかったスエトニウスの見所について、バスで語り
合っていました。そうして何故か二人とも、サテュリコンは持っていたという(笑)。
そう、あの頃は、下巻ってネロとカリギュラしか知らず、知らない人の名前がいっぱい
だったので、怖くて購入に踏み切れず、ティベリウス以外は名前を知っていた上巻のみ
持っていたんですよね。

高校世界史は今はさらに、コテコテ文系コースでもない限り、近現代史中心で、古代
ローマなんて、ほっとんど触れないのではないですかね。
我々の頃は辛うじて、皇帝だと、アウグストゥス、ネロ、五賢帝、ディオクレティアヌス、
コンスタンティヌス、テオドシウスあたりの名前は習いましたが。あ、あとカラカラ。

788カイザー:2003/09/29(月) 20:34
他にはササン朝のシャープール1世の捕虜になった皇帝として、ヴァレリアヌスなん
かも習いましたね。それと、教科書には載ってなかったですけど、世界史用語集にセ
プティミウス・セヴェルスが出てたのもチェックしてました。ユリアヌスなんかも、
授業で教わってますね。
他はコンモドゥスとかアレクサンデル・セヴェルスぐらいは、当時も多少はローマの
本を読んだりしてたので、一応は知ってました。

ところで、本日セスタスの新刊ゲットしました。
大好きなオクタヴィアさまが、いっぱい登場しててハッピー気分です☆

でも・・・・ルスカ・・・邪魔・・・・コロス。

789マッティアス:2003/09/29(月) 22:59
あはは〜。ルスカ大活躍でしたね☆新刊。個人的には若い頃のデミトリアスが好みです。
ていうか、若い頃のアグリッピーナ様、なにげに可愛くなかったですか?ちょっと萌え。
そうして、なにげに太りだした?ってカンジの、暴君テイスト入り始めたネロ様、うまい
ですよね。技来センセイは偉大です。

高校の頃はローマ関係全然読んでませんでしたね。何故かスエトニウスの上巻くらいしか。
で、当時は全然知らなかったティベリウスで挫折したのです。始めの家系の説明が、何度
読んでも挫折する新約聖書を髣髴とさせて、OH!NO!!ってカンジで。
ローマ関連をネロへの興味以外で読み始めたのは、3年くらい前からです(爆)。

790カイザー:2003/09/29(月) 23:58
何、笑ってるんですか!?笑い事じゃないですよ!!(マジギレ)

私は、オクタヴィアさまのことが心配で心配で・・・。
今夜は眠れそうにありません(笑)。

でも、セスタスは本当に面白いですね。アグリッピナって、これませ特に好きでも嫌
いでもない人物だったのですが、セスタスを読んで初めてアグリッピナさまの偉大さ
に気付きました(笑)。

そういえば、例のおざなりな人物紹介、この単行本の帯に使用されてましたね。

791マッティアス:2003/10/01(水) 15:36
そうだったんですか。カバーかけてくれちゃったので、帯どころか表紙すらまともに
チェックしてません(爆)。
ルスカはなにげに女ったらしですね。実は彼とイイ仲になるのは実妹ルクレティアと
かいうイヤなオチがあったらどうしよう、というのがヴァレリア存命中の話を読んで
いた頃からの心配事です(笑)。
ていうか、日記にもありましたけど、なんであそこでアグリッピーナ様なんでしょう。
ルスカって彼女のことはむしろ嫌ってる、ていうか憎んでるのかと思ってたんですが。
キスされた頬をぬぐっていたのは、実はオクタヴィア様の気配に気づいていた彼の、
巧妙な誤魔化しだったのでしょうか?

でも、私は「セスタス」のヒロインはアグリッピーナ様だと思ってますよ。これだけは
いかにカイザーさんが相手でも譲れません(笑)。

792カイザー:2003/10/01(水) 23:12
ルスカとオクタヴィア様がラブラブルートを走ってるのは許せないのですが、アグリ
ッピーナとのHシーンとかはウキウキ気分で読んでました。

ちょっと、自分で自分が間違ってるような気が・・・(笑)。

それにしても、セスタスにおけるアグリッピーナの活躍ぶりは、素晴らしいですね(笑)。
お約束のネロはもちろん、オクタヴィア様、ルスカ、デミトリアスと、主な登場人物
を次々に毒牙(?)にかけていく様は圧倒されっぱなしです(笑)。
でも、セスタスとかザファル先生はアグリッピーナのお気に召さないからか、ノーマ
ークなんですね。何でだろう?

793マッティアス:2003/10/01(水) 23:34
う〜ん。セスタスはオトコとしてはあまりにお子様っぽいからかなあ(笑)。ザファルは…
ヒゲ?ヒゲが嫌なのかなあ?それかガングロはお気に召さないとか。
デミトリアスはでも、マジで見た目だけならカッコイイと思うんですけど。おかしい?

個人的には、ロクサーネもオクタヴィア様狙いではないかと、勝手な推測をしているの
ですが。ダメですか?
ロクサーネと副隊長は昔恋仲だったっぽいけど結婚しない、っていうのは、どっちも
ちょっとアレだからかと思ってました(爆)。
ロクサーネさんはなにげにショタコンだし、「お姉さまv」と慕う妹分がたくさんで、
結構アヤしいです。ある意味、アグリッピーナさまより得体がしれないです。

794カイザー:2003/10/02(木) 00:07
ロクサーネも密かに大物でしたね。
セスタス、ルスカにとっては大人のお姉さんで、オクタヴィア様とも仲良しさんだし、
ドライゼンとの過去とか、作中で明示されている情報だけでも、伏線がいっぱいです。

アグリッピーナとかオクタヴィア様といった実在の人物の末路は、はっきりしてます
が、ロクサーネとかルクレチアは最後まで生き残る可能性もあるでしょうし、確かに
要注意ですね。
ルスカとロクサーネが結婚とか、マジであるかも。
セスタスはアシュレイなんでしょうけど。

795マッティアス:2003/10/02(木) 14:24
アシュレイ、一応ヒロインなんだろうけれども、出番少ないし、影薄いですよね(涙)。
いや、別にぜんぜん好みではないのですが。
なんか、セスタスというと、どうしても最初っからロッコのことを引きずりまくって
ますよね。ていうか、のっけっから、なんだこのゲイカップルは?と思ったら、いきなり
死んでしまうし。予想外の展開がいろいろありそうで、怖いです。あの漫画(笑)。

でもでもぉ、史実に忠実なキャラ造形から言えば、ルスカやセスタスのような美少年が、
ネロ様に手を出されないってのは、何か間違ってますよ(笑)。
ついでに、オトとか出てきてくれないかなあ、とか。ペトロニウスなんかも。
あ!そういえば、大切な人物がまだ出てきてませんよ!アグリッピーナ様ともデキてた、
パッラスが!!

796カイザー:2003/10/02(木) 23:47
私は全く見たいとは思ってませんが、ルスカとかセスタスがネロに狙われるというの
は自然な展開なんでしょうね(笑)。青年誌の読者のニーズには合わないでしょうか
ら、そういうシーンが描かれる可能性は低いと思いますけど。
マリみて以外目を通してないですが、コバルトの世界でネロをテーマにした作品があ
ればマッティアスさんのご希望(?)にそえるかと思います(笑)。

男性向けのマンガだと雰囲気を匂わして、想像力を磨いて貰うという手法が表現の限
界なんでしょうね。

そういえば拳奴の反乱の時に登場した百人隊長ウィンデクスっていうのは、ネロ失脚
の引き金となる反乱を起こしたウィンデクスなんだと思ってるのですが、考えすぎで
しょうか?

797マッティアス:2003/10/03(金) 23:45
あ、そんな名前でしたっけ?あらあら、うっかり。ていうか、いま最新巻以外、知人に
貸しているので確認できません。でも、そうかも知れませんね。13,4年で属州総督
にまで出世しちゃうなんて、有能だったんでしょうね。百人隊長ってことは、高い身分
の出身ではないでしょうから。

いや、私も別に本気でネロがルスカやセスタスとどうこうして欲しいわけではないです。
それに、コバルトとかラピス文庫(フランス書院のBL系文庫シリーズ!)だと、それは
それで、そっち系統ばっかりで私好みではないんですよ。アグリッピーナ様は必須。

798カイザー:2003/10/04(土) 23:46
拳奴の反乱の時に、お馬さんに乗って拳奴の持ち主だったユラニウス・ヴァレンスに
管理不行き届きを説教してたおっちゃんの名前が100人隊長ウィンデクスでした。
ネロのことをそれなりに知ってれば、ウィンデクスというのは忘れられない名前でしょ
うから、いつか連載が長期化した時の伏線なんだろうと、勝手に納得しています。
4巻に登場するので、暇なときにでもご確認下さい。

フランス書院の文庫=全てエロ小説とばかり思っていたもので、女性向けの文庫なん
かを発行してるとは寡聞にして今まで知りませんでした・・・って、やっぱり女性向
けでもエロはエロなんですか?(←何ちゅー質問や)

799マッティアス:2003/10/05(日) 10:35
>ラピス文庫
う〜ん。私も書店で友人と冷やかしながら眺めた程度なので、詳しくは言えないのですが、
エロでしょうね。っていうか、最近のボーイズラブは昔よりPOPな感覚でヤっちゃうカンジ
がします。まともに読んだことがあるわけではないんですけどね。
何よりも、カバーがキラキラした紙なのがインパクト大です。フランス書院も、BLに進出
したんだな、ってことのほうが重大な気がしますけれども。いい市場なんですね。

ウィンデクスって自身もガリア人なんでしたっけ?ものすごくいい加減な記憶ですが。
ユリウス・クラウディウス朝には、ガリア人議員興隆期ってイメージがあるんですよね。
確かウェルギニウス・ルフスやコルブロもガリア系でしょう。

800カイザー:2003/10/05(日) 22:38
私もよく知らないですが、ウィンデクスはガリアで反乱を起こしたんだから、ガリア
に基盤があったんでしょうね。単に総督としての権限だけが拠り所だったかもしれま
せんが。

ウィンデクスの反乱って、考えたら謎ですよね。まともな軍団の支持もなしに挙兵し
てあっさり鎮圧されてますもんね。
本当はガルバとか他の総督なり軍団が協力するという作戦だったのに、ガルバ登位の
時間を稼ぐための生け贄にしたとかいう裏話でもありそうです。
ガルバ、メチャクチャ腹黒そー。

801マッティアス:2003/10/05(日) 23:10
う〜ん。スエトニウスの記述を信じるならば、ガルバがウインデクスをアテにしていたのに、
死なれてしまって、一瞬自害も考えるほどのショックを受けたそうですけど。
まあ、ガルバも血筋はなかなか良いですから、乱世となれば野心のひとつやふたつは、
持ってもおかしくはないんですけどね。ウインデクスは皇帝を狙えるほどの家柄でも身分
でもなかったっぽいですから、時間稼ぎ以外の理由では見捨てたりするのはむしろマイナス
かなあ、とか。

ウィンデクスの反乱を鎮圧したのって、記憶違いでなければ、ウェルギニウス・ルフスじゃ
なかったですか?この人、マジでネロ末期〜ネルウァ時代まで、キーになってきますね。

ところで、今回の番号801(ヤオイ)です。なんかヤナカンジ〜(笑)。

802カイザー:2003/10/06(月) 21:41
縁起のいいキリ番ゲット、おめでとうございます(笑)。

今日は播但線(姫路から兵庫の山奥へ向かうJRの支線)で出張してたのですが、半
年ぶりぐらいに「背教者ユリアヌス」の続きを読み始めました。やっと、ユリアヌス
が副帝になりそうです。

それにしても、ユリアヌスのモテモテぶりは見ててむかつくんですが(笑)。ネギく
んの劇的なモテ方は心和むんですけどね〜。
辻邦生より赤松健の方が上ですよ、上。(何が?)

803マッティアス:2003/10/07(火) 11:40
しょうがないですよ。辻さんは萌えのなんたるかをご存知ないのですから(笑)。
でも、確かにユリアヌスのモテ方は解せないですよね。学者仲間の友人たちはともかく
として。ゾナスとかそういうの。あ、あと揮下の将校たちにモテるのも可です。
でも、ガルスはマジで哀れなんですけど。お兄様、涙が止まりません(by池田理代子)。
コンスタンティアさま、マジ怖え〜。最凶です。

804カイザー:2003/10/09(木) 21:15
個人的にはユリアヌスと不倫してるエウセビアの方が、ずっと怖いです。
というか、ユリアヌスが女たらしだとは、この小説を読むまで考えたこともなかった
です(笑)。まだ、陛下の評価は確定していないのですが、私の中ではポイントだい
ぶ下がってきてます。
「背教者ユリアヌス」の中のコンスタンティウス2世って、かなり可哀想な境遇なの
ではと思えてきます。

そういえば、何でユリアヌスはコンスタンティウス2世に反乱したんでしたっけ?
ペルシア戦線への、無茶な援軍要請にブチ切れたとかギボンで書かれてたと思うので
すが。
・・・よく覚えてないです。

805マッティアス:2003/10/09(木) 23:29
たしか、そうです。無理な援軍要請で、ガリア出身だったりユリアヌス・シンパだったり
する兵士達がキレて推戴されたカンジ。
でも、そうですか、あの小説でユリアヌスのポイント下がりましたか。女性のユリアヌス
FANは大抵、あの小説がきっかけになっているようですが。その辺りは男性と女性の感覚
の違いでしょうね。
ちなみに私は、ひそかにガルス兄が可哀想というか何と言うか(幼少時は頼りにしていた
のに)で、ちょっと好きになってました(爆)。

エウセビアについては、ギボンが信憑性のない噂、としていた説を採用してましたね。
エウセビアのユリアヌスの妻に対する嫉妬だとか狂気は、ものすごく感情移入というか、
理解しやすくて、個人的には結構好きだったんですが、男性読者はあれがイヤという方が
多いようですね。まあ、自分が思われてる側だとすれば、怖いやね。

806カイザー:2003/10/10(金) 00:05
エウセビアとユリアヌスのドロドロな恋愛関係を見てるより、ネギくんのハーレムテ
ィーチャーぶりをほのぼのと眺めてる方が心温まる私です。
もしかして、「背教者ユリアヌス」と「魔法先生ネギま!」を比較して感想を述べた
りしてるのは、日本で私が初めてなんじゃないでしょうか?(笑)

エウセビアがユリアヌスにホの字なのは、まあ見逃すとしても、ユリアヌスがエウセ
ビアにラブラブなのは、全く理解不能。そもそも、皇后のエウセビアに手を出してお
きながら、もしかしたら死刑になるかもという覚悟を持ってるとは到底思えないユリ
アヌスの図太さは、ストア派の哲人皇帝のイメージと違いすぎじゃないですかね?

807マッティアス:2003/10/10(金) 16:12
「ネギま!」と「ユリアヌス」を比較したのは、ほぼ間違いなく、国原吉之助的表現を
すれば、“前代未聞のことであった”んじゃないかと(笑)。

しかし、言われてみれば確かに、存命中の皇帝の皇后に手を出しておいて、死刑になる
かもしれないという感覚がまったく無いあたりは、かなり本格的に図太いですね。
いや、もしかしたら哲学の効用でアパテイアを身に付けてしまったのかもしれません。
まあ、辻さんロマンチストだから仕方ないですよ(笑)。ロシア文学のほうの、清く生き
ようとする妻を強姦未遂(ていうか威嚇目的でセクハラ?)する副帝陛下よりも、多分、
甘ちゃんでイイカンジですって。あっちはマジ怖かったです。




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