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ヒト起源について

1ミケ:2007/08/27(月) 10:42:35 ID:KO.P9.dA
第一掲示板での議論が立て込んできたので立てました
特に直立二足歩行の起源について話すスレッドです

85名無しさん:2007/09/03(月) 23:47:48 ID:AOLa7fSo
>直立姿勢から直立二足歩行に移行することはぜんぜん無理でも、観念的でも有りません。
どうしてそこまで断言できるんだろうか。頭の中だけの、観念論的空想物語に聞こえる。
「観念的に」論じるしかない、実際に見られない現実、の筈だけど。

86NAN:2007/09/04(火) 02:23:30 ID:wbgAGabs
…本論には突っ込み入れたくなかった(面倒臭いので)のですが、さすがにちょいと…こりゃぁどうよ?と思うもので。
#ちなみにナニが面倒か、というと(科学的議論における)ジンルイ進化にはあまり興味がないのに、
#ソースを提示したり根拠をきちんと積み上げるサイドワークが面倒なの。

で、なにが「どうよ?」と思うのか…
>直立姿勢が、空を飛ぶ為の前適応になるなんて、空想だにしませんでした。
↑だけど、ひょっとして本当に読解力がないのかな?

雄さんはこう主張しました。
『(ミーアキャットなどが)若し二足で歩く必要(淘汰圧)に、死活的に迫られた場合、その直立姿勢から一歩踏み出して歩き出すのに、私は何の不自然も感じません。』

上記は「前適応などというアドホックがなくても突然変異と自然淘汰だけで進化は説明できる。前適応などというのはレアケースであり、進化の大半はそんなものを必要としない」という主張の比喩として雄さんが持ち出した主張でしょう?
しかし一方、(私を含め)ほかの参加者は(もちろん直接には地下猫氏が)「前適応をアドホック扱いにして進化を説明することなんかできないじゃん!」と反論している。その「比喩」として、
『前適応を無視して構わないなら、淘汰圧さえあればミーアキャットがいきなり飛行することだって出来ることになる』
と、(地下猫氏が)返しているんだよね。本当に分からない?

直立姿勢とそれに付随する前適応(よちよちながらも2足で歩くとか)があるならば、二足歩行を必至とする淘汰圧によって「二足歩行の適応度」が上昇し、より上手に二足歩行する個体が繁栄していく「傾向」にはなるだろうけれど、もしそれがない(直立姿勢はできても、それ以上の応用は一切ない)のであれば、ミーアキャットは突っ立ったまま絶滅するだろう、と云うこと。

ところが一方では…

>私は、直立姿勢と直立二足歩行の関係は、ごく自然なものとして理解できますが、そこにどうして「飛行」が入り込んでくるのか、どうしたらそんな発想が出てくるのか、現実的な私には、どうしても理解できません。

と、述べている。これって「直立姿勢が直立二足歩行の前適応である」ことを主張してるじゃん。つまり、直立二足歩行にはその前段階としての「ただ真っ直ぐ立つ形質」があっただろうし、ただ真っ直ぐ立つためにはそれを将来可能にするその他の形質が存在していたことを示唆している、そう思うんだけど違うのかな?

87NAN:2007/09/04(火) 02:45:35 ID:wbgAGabs
終焉を迎えそうな議論?はともかく、私にしては珍しくジンルイ進化を再び(年に一度くらいは考えるか?)考えていて、ちょいと面白そうなソースを見つけました。
ttp://www7.plala.or.jp/machikun/essayt.htm
↑は、ヒトの手というか「指」の機能についてお医者さんが書いたエッセイ。
ここでは親指の「拇指対立(対向ともいう)機能」について触れているのですが、私のSFトンデモ仮説を補強してくれるような気がするので紹介します。

一連の議論を読んでいて思ったこと、それは「なぜヒトは直立二足歩行を始めたか?」なんだけれど、直立二足歩行という形質が直接的にエコロジーだとか優位だとは、あまり思えません。なにかほかの主要な原因があるのではないか?と考えました。そこで、先に主張したように「それは主に両腕を自由に扱うため」であって、両腕を自由にしたければ歩行の方は後足で行ったほうが都合が良いのでそうなった、と考えています。

で、なるほど「道具」と「言語」ねぇ…と思考するうち、言語(シンボル・サイン・記号)の発達には、指の機能向上が不可欠だったのではないか?と思ったのです。(もしかしてとっくに提唱されているのかな?なぜなら指の高度な機能がなかったら、筆記(筆は使わなくても指で土に何かを描くだけでも)を発達させることができなかっただろう、と思うからです。

88地下に眠るM:2007/09/04(火) 13:26:12 ID:cizMQ0FI
ありゃりゃー
「一番の中心テーマに触れぬまま、議論されるのはその周辺の、私からすると瑣末な問題ばかり。」
だとか大見えを切っておいて、ちょっと撫でられたらいきなり遁走ですかああそうですか。

では、まず、我らが雄クンがスルーしたところをしつこく再掲
**************************
>進化の基本的な要因は、「突然変異」と「自然選択」でしょう。
>前適応に意義がないなどとは言いませんが、あくまでも副次的なものです。前適応が全くなくてもこの二つが揃えばその方向に進化が進むでしょう。
(No.8 雄)

前適応ちゅうのは、自然選択を無理なく説明するための概念ではにゃーのか?
淘汰圧さえあれば、前適応がなくてもある機能を持ちえるちゅうのは、そうとうに観念的ちゅうか目的論的な議論に思えますにゃ。自然選択=適応、ちゅうのは使い回しの歴史にゃんからなあ。
ここまで(33)

>ヒトだけが、サバンナに進出した時、わざわざそれまでの歩行方法を捨て、二足歩行を進化させたと言うのです。その明確な理由をいまだかってここで聞いた覚えが有りません。

このあたりが、前適応という基本概念も相手の言うこともチミがまったく理解してにゃーと思える点ね。
「わざわざそれまでの歩行方法を捨て」ってナニ?
ミケはニンゲンとチンプの共通祖先が二足歩行にある程度習熟していたと書いてるだろ? 前適応という概念を理解していれば、それがわかるだろ?
専門家でも意見が分かれるとかいう逃げをうつ前に、基本的な概念を押さえてほしいものですにゃ。前適応は、自然淘汰を現実的かつ具体的に説明するための必須アイテムなんだにゃ。
このアイテムがにゃーと
「信じていれば夢は必ずかないます」;進化論バージョン、になっちゃうのよ。
ここまで(80)
******************************

以上からわかることは、雄クンは前適応という概念を理解していにゃー。
よって、自然淘汰の理解が極めて観念的になっちまっているわけだにゃ。
まあ、他の発言を見ていても、ニンゲンを特別視する目的論的(=観念論的)進化論観の持ち主であることはよくわかるけどにゃ。

89地下に眠るM:2007/09/04(火) 13:27:03 ID:cizMQ0FI
では、逐語的に潰してあげよう


>直立姿勢が、空を飛ぶ為の前適応になるなんて、空想だにしませんでした。
>だからどうしたら地下に眠るMさんがこんな発想になるのか、私にはどのように観念を働かせても理解できません。

陸上生活に適応した脊椎動物は、両生類・爬虫類・鳥類・ほ乳類。すべて、前肢と後肢をもつ生き物だにゃ。これらが飛行するとなると、基本的には前肢を活用するしかにゃーわけだ(※)。つまり、飛ぶためには後肢で立つ必要が絶対的にあるだろ? こんなこともわかんにゃーのかね?
つまり、
前適応なしに淘汰圧だけで二足歩行が可能であり、直立がその前提となるというのなら
前適応なしに淘汰圧だけで飛行が可能であり、直立がその前提となるといっても同じことだろ?
(※)シュテンプケは「鼻行類」を創造したけど、「耳飛類」なんかもありえるのではにゃーかと。とりあえずダンボと妖鳥シレーヌ。

>地下に眠るM さんにお聞きします。
>あなたは二足歩行をするに先立って、先ず直立しませんか? そこに何か不自然が有りますか?

雄クンに聞いてみよう。
鳥類は飛行するに先立って、先ず直立しにゃーかね? そこに何か不自然が有るかい?


>>どんなに空を飛ぶことについての淘汰圧がかかろうが、空を飛べなければ絶滅するしかないという状況に徐々になっていったとしても、ミーアキャットも馬も鹿も100万年単位では飛ぶことは絶対にありえにゃーだろう。「立ちすくんだまま絶滅するのが自然だと」断言しますにゃ。

>誰も言っていないことを、勝手に観念的に創造して、その仮想敵を「論破」したつもりになって「断言」されても、私には「何のおはなし?」なんですけど。

チミは自分の言っていることがわかってにゃーんだね。NANの指摘とかぶるけど。

>進化の基本的な要因は、「突然変異」と「自然選択」でしょう。
>前適応に意義がないなどとは言いませんが、あくまでも副次的なものです。前適応が全くなくてもこの二つが揃えばその方向に進化が進むでしょう。

と(8)でいっているにゃ。こちらが突っ込んでも訂正してにゃーよな。前適応なしで適応するとチミは断言し、突っ込まれても訂正してにゃーわけよ(まあ、ここを訂正すると基本的概念を理解してなかったことを認めなければならなくなるわけだけどにゃ。偉そうにしていた身には辛いだろね)。
それならば、空を飛ぶことの淘汰圧がかかれば、どんな生物だって空を飛ぶことになるだろ? 僕はチミのいっていることを正しく理解した上で、チミの言う通りならこうなるよ、と教えてあげているんだぜ。でな、チミの進化論観は、かいつまんでいうと「必要に迫られれば生物は何でもできる」ちゅうことなわけ。「信じていれば夢は必ずかないます」とかいうスピリチュアル馬鹿と同じなんだにゃ。スピリチュアル進化論と名付けてあげよう(げらげら

90地下に眠るM:2007/09/04(火) 13:27:42 ID:cizMQ0FI
>私はミケさんのように、以下のような頭の中だけの、観念論的空想物語は言っていません。

>>仮に、「チンプも実はかつて常時直立二足歩行を獲得していたが、後に二次的に二足歩行を失っていた」なんてことが明らかになったらどうします?(19)

・・・あんのー
ミケは明らかに仮定の話をしているだろ? チミの脳内では、論敵が仮定すると「観念的空想物語」になんの?
そもそも、ニンゲンとチンプの共通祖先がある程度熟達した二足歩行をしていたという、ミケの提示した重要な論点をスルーしつづけているのはチミの方なんだにゃ。証拠付で提示された論点をスルーしておいて、その論点に基づいた仮定の話をしたら「観念的空想物語」呼ばわりかい?


>パタスモンキー、ミーアキャット、プレーリードッグなどの、キレイな直立姿勢は、>私が「観念的に」論じるまでも無く、実際に見られる現実です。
>そしてそれは、立ち上がって遠くを見渡すと言う、共通な必要性に迫られてのことです。
>そんなことは彼らの行動を、(地下に眠るMさんのように、観念的・恣意的にでなく)素直に見ていれば、子供でも簡単に理解できることです。

犬だって芸を仕込めばチンチン(後肢での直立)をするんだけどにゃー。直立二足歩行だってやるさ。餌を欲しいという必要に迫られれば馬だって後肢で立ち上がる。そんなことは誰だってわかってんの。
チミのいっていることは、直立と直立二足歩行を単純につなげちゃってるところなの。せいぜい100万年程度のスパンで、犬や馬が直立二足歩行に習熟した体型をもつ生物になるなんてことありえるわけにゃーだろ? ミーアキャットが飛ぶのと同じくらいありえにゃーんだよ。チミのいっているのは、必要に迫られれば100万年程度のスパンでも犬や馬は直立二足歩行をするし、ミーアキャットは空を飛び、ジンルイは再び鰓を獲得するといっているのと同じことなのよ。


>前適応が不可欠だとする、ミケさんにこれら種を超えての、どう言う前適応が有ったかどうか教えて欲しい、と言っているのですが、未だその回答をもらっていません。

自分で調べろよにゃ(うんざり)。検索って知ってるよね?

>彼らが直立姿勢から二足歩行に踏み出さないのは、そこに四足を捨てて二足に移行しなければならない、必要(淘汰圧)が無いだけです。前適応の有る無しでは有りません。

つまり、必要性があればミーアキャットも空を飛べるんだよね?
逃げずに答えろよ。


>「アクア説=特殊」に続く、今回の「飛行」で、少しばかりゲンナリしました。

「アクア説=特殊」については、思っていたトオリでしたにゃ。fukkenによると、「雄さんはご自身のサイトの中で「人間はこれ以上の生物としての進化はしないだろう」と結んでいます。」とのことで、科学としての進化論をまったく理解してにゃー上に、ニンゲンを特別視していることは明々白々だからにゃー。

91しろうと:2007/09/04(火) 19:53:52 ID:BPiKEwWk
だから、動物が人間になったんじゃないんだよ。動物は動物、人間は人間です。
人間は最初から2本足で歩く生き物として神によって創造されたんです。

92:2007/09/05(水) 07:25:52 ID:ToCfhv1w
>「一番の中心テーマに触れぬまま、議論されるのはその周辺の、私からすると瑣末な問題ばかり。」
だとか大見えを切っておいて、ちょっと撫でられたらいきなり遁走ですかああそうですか。

そう言う意味で「収束宣言」を出した訳では有りません。私からすれば既に水掛け論のような感じに受け止められ、「そろそろかな」と思ったからのことです。

「終息宣言」をしたにも関わらず、今回又書き込みをしたのは、NANさん、地下に眠るMさんらのご指摘を受け、改めて「若しかしたら、前適応に関する私の理解が間違っていたのでは?」との思いに至り、だとすればこのまま、頬かむりで遁走する訳には行かないだろう、何らかのけじめが必要であろう、と思ったからのことです。

私は「前適応」については次のように考えておりました。
今回特に、ヒトの直立二足歩行に関して、ブラキエーションが中心問題になった、と言うことも有りますが、要するに、或る進化的行動(今回の場合、直立二足歩行)が発達するに先立ち、別の目的で発達させていた「行動とそれに伴う形質の変化」(例えば今回の場合、ブラキエーション)程度の理解でした。要するに行動が念頭にありました。
その「プレ行動」が有れば、確かに進化を促進することにはなるが、仮にその「プレ行動」を発展させていなくても、淘汰圧が働けばその方向に進化は進む、と。

しかし、どうも「前適応」とは、もう少し幅広い概念、と言うか、形質を差すもののようですね。
「前適応が無くても、淘汰圧が働けばその方向に進化が進む」と言う私の主張は、ナンセンスな言い方だったのかも知れません。

急遽ネットやらで見ているだけなので、未だ充分な理解に至っては居ませんが、いずれにしても不確かな知識を元に、失礼な論難を繰り返した皆さんに、特に、ミケさん、地下に眠るMさんには、深くお詫びします。

前適応についての理解が不確かであったことについては、率直に認め、お詫びをしますが、ただ、ヒトの直立二足歩行にあたって、前適応がその前提として有ることを認めるにしても、あまり事情を左右する要件になるものでは無いだろう、と言う、従来の考えに変わりは有りません。

93:2007/09/05(水) 07:26:32 ID:ToCfhv1w
【目的論、人間の進化について】

>「アクア説=特殊」については、思っていたトオリでしたにゃ。fukkenによると、「雄さんはご自身のサイトの中で「人間はこれ以上の生物としての進化はしないだろう」と結んでいます。」とのことで、科学としての進化論をまったく理解してにゃー上に、ニンゲンを特別視していることは明々白々だからにゃー。

これは、fukkenさんへの回答にもなることでしょうが、確かに私は、人間は「社会的な存在」だと言う点で、他の動物と違う特殊な存在だと言う考えです。
でもそれは、進化の頂点だとか、目的論とかとは、話が違います。

人間を他の動物と切り離して特別化してしまうと、それは確かに人間の神聖化に繋がります。
逆に、人間を単に動物の延長とだけ考えてしまうと、人間の社会もアリの群れも、その差は程度問題と言うことになってしまい、結局人間の社会に、本来は生物進化の法則である、「適者生存」「淘汰」「優勝劣敗」「生存競争」と言うような考えが、機械的に持ち込まれ、合理化される危険が有ると思う訳です。それが社会ダーウィニズムと言うことでしょう。

だから私は、生物一般との「連続」と、人間だけの「飛躍」を認め立場です。
当然人によって見解の相違が有ることは充分承知しているし、他人に押し付けるつもりも有りませんが、そこに「神聖で特殊な存在」とかと言う発想は有りません。


>>人間はこれ以上の生物としての進化はしないだろう

これは私の単なる「空想物語」による予想に過ぎない訳ですが、その真偽はともかくとして、そこに目的論や、究極の存在、等という発想はここでも全く有りません。

先ず何より、自然選択が普通に働くだろうかって疑問が有ります。
個人ごとに、足が速い・遅いと言う変異が有ったとして(実際にある訳ですが)、自動車や飛行機を使えばその「生物的な」差は、殆ど意味が無くなります。
足の遅い形質が自然選択によって淘汰されるなんてことが、人間ではあまりなさそうに思えるのです。

或いは医学の進歩で、本来なら存続が許されなかったような「劣勢遺伝子」も、遺伝子プールに残り続けることも有り得ると思います。それはそれでとても良いことですが、これも「生物進化」と言う点からは、どうなのか?

そもそも人間と言う種において、どんな意味でも「隔離」が有り得るのか?、って疑問が有ります。
そんな中で、種分化を伴う進化が起こり得るものでしょうか。

あまり「進化論」立ち入って、又ボロでも出してもなんですからこの辺にしますが、単なる酒飲み話の空想物語として、次のようなことを考えたことは有ります。

医学の進歩で、かっては考えられなかった超未熟児でも、特に問題なく育つケースが増えているようです。
今でもヒトは、頭の大きさと産道との関係で、10ヶ月くらいの生理的早産で生まれてきているのだそうですが、もっと脳を増大させた胎児と、それに合わせてもっと早く「早産」するメス、それを支える医学の進歩の組み合わせで、人間はより、頭のいい方向に「進化」するのでは?、と………。
しかしやはりそこにも、隔離の問題が障害になるかな?と、思ったりもしたところです。


と言うことで、私の「知ったかぶり」による論難で、気分を害された方に、深くお詫びをすると共に、誤解を受けていると思われる問題についての釈明をさせて頂きました。
今後もよろしくご指導、お願いします。

94e10go:2007/09/05(水) 13:25:34 ID:5/V6R9W6
皆さん、お久しぶりです。

2足歩行の『前適応』が取り沙汰されており、「『前適応』は重要だよ」と指摘されている方もますが、私もそう思います。
『前適応』のある・なし・程度が如何に重要か、私の知っている範囲で説明してみます。

最初に、『前適応』のある・なしの例で説明します。
「へび」は淘汰圧がかかっても、2足歩行をすることはないでしょう。『前適応』がない(足がない)ですから。
「トカゲ」ならどうでしょう。
淘汰圧がかかると、2足歩行をする可能性があります。何故なら、『前適応』がある(足がある)から。

つぎに、『前適応』の程度の差によるものについて説明します。
その前に、2足歩行の可能な例を上げます。

「ニホンザル」の中には、直立2足歩行ができるものもいます。
日光猿軍団や猿回しのサルが直立2足歩行で歩いているのや、高崎山のサルが両手に芋を持って直立2足歩行で歩くのをテレビで放映されていましたね。
「レッサーパンダ」の「風太」は直立姿勢で有名ですが、「レッサーパンダ」が2足歩行する事は、動物園の飼育係には普通に知られている事です。
他にも、熊系には直立姿勢も2足歩行もできる者がいます。
「犬」も2足歩行ができます。

この動物達の共通点は、木登りができる点です。そして、木登りの得意な動物ほど、2足歩行が得意です。
「ニホンザル」≦「レッサーパンダ」<「熊」<「犬」と、こんな所ですか。
木登りが2足歩行の『前適応』を高めたのは間違いないでしょう。
下のURLを見れば解りますが、「チンパンジー」の木登りと直立2足歩行には「中殿筋」が重要なかかわりを持っています。
ttp://www.wink.ac/~ogaoga/seimei8.html
<注>上のURLでは、「チンパンジー」の例で説明されていますが、「中殿筋」については、木登りをする他の動物も同じでしょう。
「中殿筋」の発達程度が『前適応』の程度と考えられます。
「犬」は2足歩行ができますが、「ニホンザル」ほど得意ではありません。
「ニホンザル」の『前適応』の程度より、「犬」の『前適応』があまり進んでいないからと考えられます。
(猫も2足歩行できる。と思うけど、家には6匹いるけど...見た事ない。胴の長さがネックか?)これは余談です(笑)

「ミーアキャット」や「プレーリードッグ」が、直立姿勢は取れても2足歩行しないのは、『前適応』の程度によるものと考えれば納得できますね。

「トカゲ」が2足歩行できるのか?と疑問の方は、「エリマキトカゲ」を調べてみてください。

95shinok30:2007/09/06(木) 05:38:43 ID:csWbHXtE
>>94
>この動物達の共通点は、木登りができる点です。そして、木登りの得意な動物ほど、2足歩行が得意です。
>「ニホンザル」≦「レッサーパンダ」<「熊」<「犬」と、こんな所ですか。
>木登りが2足歩行の『前適応』を高めたのは間違いないでしょう。
>下のURLを見れば解りますが、「チンパンジー」の木登りと直立2足歩行には「中殿筋」が重要なかかわりを持っています。
>ttp://www.wink.ac/~ogaoga/seimei8.html
><注>上のURLでは、「チンパンジー」の例で説明されていますが、「中殿筋」については、木登りをする他の動物も同じでしょう。

>>54 で私が紹介したリンク先の論文によれば,
チンパンジーなどにみられる「クモザル型垂直木登り」は,
「ニホンザル型垂直木登り」よりも後肢優位であり,直立二足歩行に必要な筋群を多く使っているようですね

>木登り運動と直立二足歩行の進化

>クモザルの木登りはニホンザルのものに比べ、後肢により多く依存しており(前. 後肢の機能分化が進み)、
>体幹が直立に近く、下肢の関節が伸展しており、股関節伸展筋群、 膝関節伸展筋群といった直立に重要
>な筋および腓腹筋やヒラメ筋(足関節底屈筋)といった直立歩行時の蹴り出しに重要な筋を強く用いる
>という特徴を持っていた(図. 4)。クモザルは木登り時のエネルギー効率でニホンザルに優ることも報告された。
ttp://inago.hus.osaka-u.ac.jp/images/kiyou/29/29-05_hira.pdf

96shinok30:2007/09/06(木) 05:43:48 ID:csWbHXtE
>>77
>何より、プロコンスルにしてもサンブルピテクスにしても、
>樹上で四足ですばしこく動き回っていたと思う。

サンブルピテクスがプロコンスルのような原始的な樹上四足歩行者であることを示す証拠はないし,
時代も分類学上の位置も異なるプロコンスルと一緒にするのは無茶だと言ったよね

サンブルピテクスの分類学上の位置は未確定だけど,
ピクフォードと石田はその形態から,少なくともケニアピテクスよりも後に分岐したと推定している
また,約1000万年前のゴリラの祖先の化石が見つかっているんだから,
950万年前という年代は少なくともヒトとゴリラの分岐後の時代だよ

サンブルピテクスの分類学上の位置として可能性があるのはA〜Dだけど,
(ヒト・チンプの分岐が950万年前以降の場合(2)は,A,B,B’)   
(1)           (2)
ゴリラ  ヒト チンプ     ゴリラ ヒト  チンプ
 │   │   │      │   │   │
 │   │   │      │   └┬──┘
 │ B D   C A    │ B  B’   A
 │ │ └┬──┘ │    │ │  │    │
 │ ├──┘    │    │ ├──┘    │
 └┬┘       │    └┬┘       │
  ├────────┘     ├────────┘   
  ├ケニアピテクス       ├ケニアピテクス
  ├プロコンスル        ├プロコンスル
  │              │
原始的な樹上四足歩行者である可能性が高いのはA(ケニアピテクス直後に分岐)だけでしょ
B,B’,Cであれば,樹上腕渡り行動に適応し,二足歩行にも現生チンプ程度には適応していた可能性が高いし,
Dであれば直立二足歩行に適応していた可能性もある
石田らが書いているように,歯のエナメル質が厚さなどの初期ヒト科に似た形態的な特徴は
Dの可能性を示唆しているしね

どちらにしても,950万年前という年代の化石はヒトと類人猿の進化を推定する上で非常に重要で,
プロコンスルと現生チンプの違いも認識できないような粗雑な見方で
「プロコンスルもサンブルピテクスも大差ない」なんて切り捨てるのは,
無茶だと言ってるんだよ

この時代の重要性を認識しているからこそ,石田らは発掘を続けている
>サンプルピテクス属の発見者でもある石田英実・京都大学教授は「新しい系統
>図はあくまで議論のたたき台。900万〜500万年前の化石がもっと見つからないと、
> はっきりしたことはいえない」と話す。
ttp://www.esri.jp/~nobu/asia/shiryou/sankou/304hominido.htm
>京都大学と島根大学,地元ケニアの共同調査チームが2005年2月に発見した
>約1000万年前の大型類人猿の化石で,右の下顎骨と大臼歯3本などを含んでいる。
>現生類人猿と人類の共通祖先と考えられる特徴を備えているという。

>現生の類人猿に似た特徴
>新たな証拠を求めていたアフリカ起源説派にとって,今回のナカリ化石は待望の発見だ。
>ナカリ化石を観察し,CT撮影による分析も行った京都大学理学研究科の中務真人(なか
>つかさ・まさと)助教授によると,大臼歯はメスのゴリラと同程度の大きさで,サンブル
>ピテクスとは違って特殊化した特徴は見られない。3本の大臼歯のすり減り方が大きい
>ことから,堅果類か,繊維質の多い植物を食べていたとみられる。
>現生のアフリカ類人猿にはない特徴もあったが,総合的に見ると現代の大型類人猿に似て
>おり,アフリカ類人猿と人類の共通の祖先と考えられるという。
ttp://www.nikkei-bookdirect.com/science/topics/bn0602_1.html

だいたい,アクア説でも水棲のヒト祖先が見つかるとすれば,この時代じゃないか?
雄さんのような見方だとアクア説の証拠も見のがす可能性が高いよ

あと,アクア説においても水棲になる前のチンプとの共通祖先の形質は非常に重要で,
決して「些末な問題」ではないよ
仮に水棲になる前の共通祖先がプロコンスルような原始的な樹上四足歩行者であった場合,
ヒトの形質の中で懸垂運動への適応の結果として説明されている形質
(広い胸郭,側方を向く肩関節,短い体幹)まで,
水棲への適応で説明しないといけなくなる上,
それがチンプの樹上適応と類似していることも偶然の一致とみなすことになりますよ

97e10go:2007/09/06(木) 18:54:25 ID:5/V6R9W6
shinok30さん、私の発言に反応していただきありがとうございます。

shinok30さんの紹介されている論文の方が、木登りと2足歩行の前適応の関係を詳しく説明されていますね。
木登りでも特に垂直登りが2足歩行に大きく寄与するすると言う事ですね
>>94で、
>木登りの得意な動物ほど、2足歩行が得意です。
と、書きましたが、
「木登りのスタイルによって2足歩行の適応度が変わる」
と書いた方が良いようですね。
そう言えば、人間は垂直登りが得意ですね。
ハシゴ登りは得意だし、ロッククライミングをする哺乳類は人間だけじゃないでしょうか。

所で、ここでの議論をROMして疑問に思ったのですが、人類の祖先はどの時点で2足歩行を獲得したと言えるのでしょうか。
2足歩行ができるようになった時点か、2足歩行をロコモーションの主体にした時点か。
細かく言えば、チンパンジー程度に(またはそれよりは)2足歩行も可能になった時点か、ロコモーションが直立2足歩行を主体にした時点か。
そもそも、この定義は決まっているんでしょうか?

もっとも、定義が決まっていなくてもここでの議論に支障がないなら、どうでも良いことですが。

98:2008/01/04(金) 06:54:50 ID:QpQGFxc6
昨日(1月3日)16時50分からののNHK番組、「大自然スペシャル―シリーズ赤道・アフリカ」で、興味深い映像を見ることが出来ました。

赤道直下のアフリカ西の果て(カメルーン、或いは赤道ギニア辺りか?)、海岸に熱帯雨林が迫り、森や湿地や草地が点在しているところでのシーンです。
ここでの湿地を「バイ」と呼ぶのだそうですが、このバイに生える草は普通の草地に無い栄養素を含んでいて、様々な動物が集まって来るようです。

この辺に生息している西ローランドゴリラも、通常は木の上を活動領域にしているのだが、時にこの草を求めて、他の動物同様バイに集まる訳です。
西ローランドゴリラは、ここで信じられない行動を取ります。NHKのナレーションを、そのまま紹介しましょう。


「一頭が水の中に入って行きます。なんと直立で歩いています。水の浮力を借りて重い体を、真っ直ぐに、しっかりと支えています。
同じアフリカで人類の祖先は初めて二足歩行をするようになりました。それはこうした状況で生まれたのではないか、そんな想像さえ抱かせる光景です」

モーガンの主張そのままのナレーションです。
実際に映像では、水の中できれいな直立姿勢を示し、二足で歩行しています。


元々はサバンナ説・イーストサイドストーリー説の信奉者であった私が、アクア説に宗旨替えしたのは、「ルーシー」以来新たに発見される、より古い年代のヒト化石によって示される事実に、イーストサイドストーリーが耐えられないと言う、言わば消極的・消去法的な理由からでした。
提唱者であったイヴ・コバンも(多分同じ理由で)、既に自説を撤回しています。

しかし、このような生々しい映像を見る時、単に他説への批判に留まらない、具体的な説得力をアクア説に感じざるを得ません。

水を怖がらず、それと共に直立二足歩行に一定程度習熟しているサルの例として、モーガンはテングザルを挙げています。
しかしヒトにより近いゴリラが、水の中でここまでのキレイな直立歩行姿勢を見せている実映像は、モーガンにより強い確信を持たせるだろうなと、思いながら見たことでした。

99PDX.:2008/01/04(金) 18:40:29 ID:???
>>98
 結局霊長類にとって普遍的な行動であって、ヒト固有の行動ではないという結論になったりして。

100:2008/01/05(土) 09:31:10 ID:QpQGFxc6
>結局霊長類にとって普遍的な行動であって、ヒト固有の行動ではないという結論になったりして。


そう言う面は多いに有ると思います。

○応急的に直立二足歩行をする例は、霊長類で幾つも観察されています。
○道具の使用だけでなく作製まで、その観察例は他の動物で結構有ります。
○ニホンザルは30種類くらいの鳴き声(音声言語)で、コミュニケーションを取っているそうです。これは他の霊長類、クジラ、イルカ、など多くの動物にも広く見られます。
○チンプやボノボに見られる「群れ」は、おそらくヒトとの共通祖先にも当然見られたことでしょう。

だから共通祖先から分岐した時、そう言う「普遍的な行動」をリソースとして、ヒトがその後の進化の土台とし得たことは当然のことだと思います。
そしてそれらの「普遍的な行動」は、他の霊長類と同じく、進化生物学的な適応以上のものではなかったでしょう、ヒトの出発点においても。


しかしその後………、

○直立二足歩行に特化した種は人間だけです。
○遺伝子変異を伴う形質変化に依存せず、道具の進化によってその行動様式を急速に、劇的に変え、地球の運命さえ左右するまでになったのは人間だけです。
○人間の言語は、他の動物の「音声言語(鳴き声)」とは、質的に異なるほどに進化して、人間に抽象的思考、概念を与えています。
○チンプやボノボの群れ、アリやミツバチの「昆虫社会」と、人間社会は質的に異なります。他の動物の群れや「社会」は、端折って言えば遺伝子に依存した状態で留まっていますが、人間の社会はそのレベルから脱しています。


霊長類や生物一般との普遍性と共に、人間固有な行動との関係を考えたい、と言うのが私の問題意識です。言葉を変えれば「連続と飛躍」です。

101PDX.:2008/01/07(月) 10:12:10 ID:???
>地球の運命さえ左右するまでになったのは人間だけ

 生物による地球の歴史上最大の「環境破壊」は光合成生物による「有毒な」酸素ガスの増大ではないかとw
 まぁ、あれは「遺伝子変異を伴う形質変化」ですので雄さんの定義からは外れるので問題ないでしょうけど。

102:2008/01/08(火) 07:17:43 ID:QpQGFxc6
>生物による地球の歴史上最大の「環境破壊」は光合成生物による「有毒な」酸素ガスの増大ではないかとw
 まぁ、あれは「遺伝子変異を伴う形質変化」ですので雄さんの定義からは外れるので問題ないでしょうけど。


…ですね。
現代文明を支えている鉄は全て、その「生物による地球の歴史上最大の『環境破壊』」による副産物ですが、その営為は「遺伝子変異を伴う形質変化」に依存し、そこに意図された目的は無く、一つの特徴としてえらく時間がかかることでしょう。

道具は身体器官の延長・代用ですが遺伝子の変異に依存しません。社会の知識の集積によって急速に発展させることが出来ます。
前にも書きましたが、ある種の恐竜が前肢を羽根に「進化」させて空を飛ぶまでに、何万年掛かったか、私は承知していませんが、ライト兄弟が初飛行に成功してから100年程で、人間は太陽系の外側を覗うまでにその「翼」を進化させています。

チンプやボノボなど他の類人猿とヒトとの遺伝子的差異が、1パーセントとか1.6パーセントとか取りざたされています。生物としては本来殆ど差の無い両者の間の、誰が見ても直ぐ分かる行動様式のこの質的な差は、主に道具に有ると思っています。

そしてその道具の基礎は、直立二足歩行に有ったのだと。

103ミケ:2008/01/08(火) 16:51:48 ID:???
アクア説を取り扱う学術論文はほとんどないし
アクア説を支持するための証拠も見つかっていない。

特に【水辺・水中を歩いていたなら湖底の足跡の化石が多く残るはず】だが
最古の人類の足跡は火山灰についていた(水中ではなく陸上を歩いていた)

「アクア説は現状では科学者に相手にされていない」
「アクア説は科学的に支持される仮説ではない」
少なくとも現状では、ね
それを理解したうえでそれでも支持する(信じる)のなら構わないです。

それと、人類史の仮説は
イーストサイドストーリーとアクア説の二択ではないことにご注意
進化論を否定しても聖書が正しいといえるわけでないのと同じく、
イーストサイドストーリーを否定されたからといってアクア説が正しくなるわけではありません。

104:2008/01/09(水) 06:45:43 ID:QpQGFxc6
>「アクア説は現状では科学者に相手にされていない」
「アクア説は科学的に支持される仮説ではない」
少なくとも現状では、ね
それを理解したうえでそれでも支持する(信じる)のなら構わないです。


最近の情報、論調に接していますか?

元々或る仮説が正しいかどうかは多数決で決まる訳ではないし、私にとっての関心ごとは「直立二足歩行の契機」であって、いくつか或る仮説の中で、私にとって生き残っているのが「アクア説」だと言うに過ぎません。

No-98で紹介したNHK番組の西ローランドゴリラの例もそうですが、今、人類の誕生と水辺を関連付けて説明している例は幾らでも有りますよ。特に「アクア説」と銘うってはいませんが。

ネイチャーは、サイエンスやナショナルジオグラフィックなどと並んで、この分野で最も権威のある雑誌だと思いますが(ミケさんの言われる、掲載論文の査読も極めて厳しい)、この2005年4月7日号の表紙は、復元されたサヘラントロプス・チャデンシス(トゥーマイ)の頭が、ボツワナのデルタ湿地、オカバンゴを見下ろしている構図で飾られています。

元々トゥーマイの、700万年前と言う棲息年代の推定自体、同時に発見された水棲動物の指標化石によるもので、発見者のミシェル・ブルネ自身、最初のヒトはこう言った水辺で誕生したと考えています。ネイチャーの表紙はそれを反映したものでしょう。

アルデピテクス・ラミダスやカダッパの化石も、水草や湿潤な森林を示す状況の中で発見されています。
オロリン・ツゲネンシスも同様であり、アウストラロピテクス・アナメンシスもカナポイの、溢れ出るほどの水際の帯状森林に暮らしていたと見られています。

1990年代から相次いで発見された上記化石群の知見を踏まえての、最近の論文なり書籍なりを見て頂ければ、私の言っていることが、あながち検討外れでもないことがご理解頂けるでしょう。

105:2008/01/09(水) 06:46:17 ID:QpQGFxc6
>最古の人類の足跡は火山灰についていた(水中ではなく陸上を歩いていた)

メアリー・リーキーが発見したラエトリの、アウストラロピテクス・アファレンシスの足跡化石は、おそらく世界で最も貴重で有名な足跡でしょう。ドン・ジョハンソンが1974年に発見した同種の全身化石ルーシーと並んで、ヒトの直立二足歩行を最初に決定付けたものです。
特にチンプと同程度の脳容量だと推測されるアファレンシスによるこの足跡は、「ヒトは脳容量の増大に先立って先ず直立二足歩行を獲得した」ことを明らかにした点で、人類史を見直す程の意義が有ったと思われます。

そしてミケさんの仰るように、確かにこのアファレンシスは長い間「最古の人類(ルーシーは318万年前と言われる)」の地位を保っていました。
しかし、1992年、諏訪元、ティム・ホワイト等のラミダス発見以来、上記したような更に古い人骨化石の発見が相次いでいます。トゥーマイからすれば、アファレンシスでさえ中間地点です。

「最初のヒト」が、例えば今の100倍も広かったチャド湖で直立二足歩行を獲得し、その後水が引けた後でも、おそらく道具を使ったり作製したりと言うことを主な理由として、引き続き二足歩行を維持・洗練させてゆくその過程で、ラエトリの火山灰の上にアファレンシスの家族が足跡を残したとしても、少しも不思議ではありません。


>特に【水辺・水中を歩いていたなら湖底の足跡の化石が多く残るはず】だが

本当にそう思われますか?
上記NHK番組の中でも触れていますが水の中は浮力が働きます。それが直立姿勢への移行を無理なく説明する根拠になっているのですが、恐竜はいざ知らず、ヒトの体重で湖底に足跡が多く残るとは、私には到底考えられません。
仮に残ったとしても歩く後から水で崩れてゆくでしょう。それは湖底でなく水際でも同じことです。海水浴に行った際のご自分の足跡の運命を考えれば、お分かりになるでしょう。
更に化石になるにはその上に土砂が堆積することが必要です。

ラエトリの足跡が化石として奇跡的に残ったのは、火山灰が降り注いだ後雨が降り、粘土状になっていたからです。そして足跡が残った直後に又火山灰が降り注いだ為だと見られています。

アクア説批判は多いに結構だとして、「科学的に支持されない」根拠としては些か苦しいと思われますが。

106:2008/01/09(水) 06:46:48 ID:QpQGFxc6
>それと、人類史の仮説はイーストサイドストーリーとアクア説の二択ではないことにご注意

一番良いのはミケさんが、アクア説でもなくイーストサイドストーリーでもない、仮説を挙げて頂くことだと思います。
冒頭述べたように、私は何でもいいのです。「直立二足歩行」を無理なく説明して頂ければ。

ただ私が承知しているのは、「サバンナ説」、それを洗練した形での「イーストサイドストーリー」、「サバンナ・森林モザイク説」、そして「アクア説」しか有りません。
その他に考えられるのは「樹上説」程度でしょうか。
アフリカの地質学的環境・歴史を考えると、それ以外の「説」が私にも思い浮かばないのです。

イーストサイドストーリーは完全に破綻しています。
サバンナ・モザイク説は地理的・生殖隔離と言う点で難が有ります。
樹上説(が有ったとして)は、そもそも分岐する為の淘汰圧の説明が出来ません。

是非説得力のある説をお聞かせ下さい。

107名無しさん:2008/01/09(水) 10:04:42 ID:???
まずは種分化に淘汰は不可欠ではありません。
地理的隔離は必要となる場合が多いですが、
それでも山脈や海のような大きな隔離が必要なわけではありません。
輪状種というのをご存知ですか?

「種分化するためには、淘汰圧が絶対に違わなければいけない」
「種分化するためには、海や山脈で隔てられなければいけない」
というのは雄さんの先入観と勉強不足からくる大きな誤解です。
種分化・Speciationなどで検索をかけて、調べてみるといいでしょう。

>上記NHK番組の中でも触れていますが水の中は浮力が働きます。
それでもサバンナよりはずっと足跡が残りやすいですよ?
それともう一つ、
水の中で(足跡が付かないくらい)浮力が働くということは、
重力に対する適応は必要ないということになりますね?
これが何を意味するか考えてみてください。

さて、最新の仮説云々についてですが、
2005年よりも新しい、2007年の論文(エネルギー節約)が、
そもそも今回の議論の発端だったわけですが?
ついでに、二足歩行に関するレビューを読んでいる最中で、
あなたが収束宣言を出して引っ込んでしまわれたので読むのをやめてしまいましたが、
また始めるというのならまた読むのを再開して概略を説明してもいいですよ?

それから、水辺で生活してる
というのとアクア説はまた別物ですからね。
アクア説は二足歩行に至るメカニズムに関するストーリーでしょう?
毛とか鼻とか云々言ってることから、
水辺での生活ではなくて水棲を前提にしているはずでは?

108名無しさん:2008/01/09(水) 10:05:06 ID:???
>>107はミケです。

109ミケ:2008/01/09(水) 10:52:12 ID:???
取り急ぎ。
2005年4月7日ネイチャーの論文、要約だけ確認しました
ttp://www.nature.com/nature/journal/v434/n7034/abs/nature03392_ja.html
分類学・形態学的な記載に過ぎず、
生態がどうこうとか水辺の生活がどうこうという話ではありません。
植物という単語すら出てきません。

110AH1:2008/01/09(水) 11:24:27 ID:fKqeZx4M
チンパンジーとボノボ、ローランドゴリラとマウンテンゴリラだって、
それほど強力な障壁に隔離されているわけではないですからねえ。
過去に起こった隔離(地理的・生態的)を考えるのはなかなか難しいと思います。

111PDX.:2008/01/09(水) 12:10:04 ID:???
 海底を這いまわったゴカイのような生き物の痕跡化石があるくらいだから、ヒトの先祖が水中で直立歩行してたとしても後は残る可能性はあるんじゃないだろうか。
 足が海底についてなくて立ち泳ぎしていたら足跡なんてないでしょうけど。

112AH1:2008/01/09(水) 12:16:21 ID:fKqeZx4M
浅瀬を立って歩けば足跡は確実に残るでしょうね。
ただ、浅瀬の面積が狭くて残りにくいand/or発見しにくいとか、撹乱を受けやすくて足跡が消えるとか、
そういう問題はありそうな。

今回の例は「類人猿って水が嫌いなんじゃないの?」という疑問に対する反例にはなると思いますが、
一方で「ヒトだけが」という特殊性も失われるような気がしたり、しなかったり。

113:2008/01/10(木) 07:23:59 ID:QpQGFxc6
ミケさんの書き込みを読んでいると、「アクア説は科学的に支持される仮説ではない」とか「先入観と勉強不足からくる大きな誤解です」とか、そんなレッテル張りばっか。
勉強不足には間違いないので別に構わないのですが、繰り返し述べているように私が聞きたいのは、「科学的で先入観に囚われない、勉強の行き届いた」ミケさんご自身の主張なんですけどね。

………と言うことでお伺いします。

>種分化するためには、淘汰圧が絶対に違わなければいけない」
「種分化するためには、海や山脈で隔てられなければいけない」
というのは雄さんの先入観と勉強不足からくる大きな誤解です。
>………輪状種というのをご存知ですか?

1)ヒトとチンプ・ボノボの分岐はその「輪状種」だったと言うことですか? そうだとしたらその出典を示して、単なるミケさんの「先入観から来る誤解」でないことを証明して下さい。
若しそうでないと言われるなら、何故そんな余計な話を殊更ここに持ち出して、それでなくてもややこしい二人のやり取りを、更にわざわざややこしくしなければならないか、ご説明下さい。

2)それからこちらがメインなのですが、淘汰圧が違わず(例えば同じ森林環境が続いている状況で)、隔離も無く、チンプ・ボノボとヒトが分岐したとして、そのメカニズムを「科学的」に、具体的に教えて下さい。

114:2008/01/10(木) 07:27:31 ID:QpQGFxc6
>>上記NHK番組の中でも触れていますが水の中は浮力が働きます。

>それでもサバンナよりはずっと足跡が残りやすいですよ?


私はミケさんの「特に【水辺・水中を歩いていたなら湖底の足跡の化石が多く残るはず】だが」に反論しただけです。

残るかどうか?、と言う話になれば絶対に残らないとは言い切れないでしょうね。現にラエトリでは残った訳ですから。
それにどう言う条件が重なったのか非常に興味が有りますが、ゴカイの痕跡化石まである、と言うことですからね。

ただ今後若し、万が一他に発見されることが有るとしても、それは湖底ではなく次もやはり陸上でしょう。サバンナにも湿地は有るだろうし、森の中にも有るでしょうから。

それでも実際には、唯一発見されているのが偶然な条件に恵まれたラエトリなのであって、それだけ奇跡的な現象が、水の中の湖底で残るとは到底考えられない、と言うのが私の見解でした。
つまり湖底の足跡化石が残っていないことをもって、アクア説の反論にはなりませんよ、と言いたかっただけです。

それにミケさんは「足跡化石」について、物凄く簡単に考えていませんか?
ラエトリの化石は、ヒトの歩行の決定的な証拠となり、「頭が先か足が先か」の決着を付けるほどの大発見でした(尤も発見者であるメアリー・リーキーの夫で、リーキー一家の長、ルイスは最後まで「頭が先」に固執していたようですが)。
歩行と言うことに関しては骨盤や大腿骨の化石以上に直接的な証拠であり、多くの情報を与えてくれるでしょう。

例えばラミダスは、主に歯と顎骨が中心で、大腿骨や骨盤の化石は発見されていない筈です。
トゥーマイは頭骨だけです。
それでも古人類学者はその情報からヒトだと同定し、直立二足歩行に歩き始めていたと推定するだけの大発見になる訳です。

そんな時代の「湖底の足跡の化石が多く残」っていたとしたら、進化人類学全体が仰天して、狂喜乱舞する事態になることでしょう。それは別に湖底でなくとも同じことです。
今までに発掘されたどの化石さえもしのぐ程の大発見になるかも知れません。

ミケさん、一度トライして見たら如何ですか。
一夜で世界中から公演の依頼が殺到しますよ。

115PDX.:2008/01/10(木) 12:22:04 ID:???
 湖底の足跡化石が発見されたら一番喜ぶのはアクア説の支持者だろうし、アクア説を支持する研究者がいればそれを求めての発掘調査くらいしていてもよさそうですがどうなんでしょうね。

116:2008/01/10(木) 20:27:10 ID:QpQGFxc6
>湖底の足跡化石が発見されたら一番喜ぶのはアクア説の支持者だろうし、

多分そう言うレベルの問題じゃないと思うんですよ。
No-114でも書きましたが、ヒトが分岐した頃の歩行様式を直接見せてくれる足跡化石が出てきたら、これはもう「アクア説」「サバンナ説」の縄張りを云々するような、ケチな問題じゃなくなってくるでしょうね。

ただ実際問題として、骨や歯が土砂の中で化石として残るのと違い、同じ土砂に残された痕跡形状がそのまま保存されて化石化するのとでは、可能性の問題としてまるで違うのだと思います。
化石化するには、多くの場合その上に土砂の堆積が必要になる訳ですが、それはそのまま足跡の痕跡を消すことに繋がります。
探して見つかるとか、そう言うものでは無いんでしょうね。

恐竜はあの体重で、おそらく多くの足跡を残した筈ですが、発見された足跡化石は恐竜本体の化石より多分遥かに少ないんじゃないでしょうか。


ことのついでに………、
「アクア説を示す、水辺環境での棲息を証明する化石の証拠が少ない、或いは無い」と言う批判に対して述べておきます。

実は水辺での環境を反映した化石は幾らでも有るのです。と言うか、ある意味でこれは当然のことなのですね。
上記したように化石は多くの場合、堆積岩・堆積層の中で発見されます。
例えばサバンナで死んだ動物がいたとして、肉は食い荒らされ微生物に分解され、骨は直射日光と夜の寒気でボロボロになり、踏み荒らされ、化石に残ることは先ず無いでしょう。

しかし、たまたま洪水があってこの遺骸が川や海に運ばれて土砂に埋まったら、若しかしたら化石として残るかも知れません。
この化石は、川や海の環境を反映した状況の中で発見されるでしょう。しかしだからと言って、この動物が川や海で暮らしていたことにはなりません。
化石ハンターは常にこう言った「タフォノミック・バイアス」に気を付けるよう教育されるそうです。

ですから水辺環境を示す状況で発見される化石は幾らでも有るし、それが普通だと言えます。
そのことをもって、アクア説の証明にならない、と言うだけの話なんでしょうね。

117カクレクマノミ:2008/01/10(木) 21:49:14 ID:nWqwz./A
ゴリラの例を懐疑的に見れば、
「水中の資源を水中での二足歩行により採取していても、必ずしも地上での二足歩行には直結しない」
ことを示しているとも言えます。ゴリラは水中で二足歩行をしていても、上陸すれば主に四足で歩行しているわけですから。

118:2008/01/11(金) 07:14:23 ID:QpQGFxc6
>「水中の資源を水中での二足歩行により採取していても、必ずしも地上での二足歩行には直結しない」

勿論そうです。
私も(おそらくNHKも)この例が、いつかゴリラも二足歩行に向かう過程を示している、とか、そんな捉え方をしている訳では毛頭有りません。

ヒトの直立二足歩行は解剖学の専門家によると、設計ミスとしか言えないような、奇妙で有り得ないな姿勢らしいですね。
ヒトは今でも(700万年練習してきているのに)、腰痛や痔、ヘルニア、メスの難産、立眩みや静脈瘤など、そのつけを払い続けています。その弊害は本来直立二足歩行に移行した直後ほど激しかった筈です。

このつけを支払ってなおメリットとなる適応的な条件は何だったか、と言うことで今まで多くの仮説が提起されて来た訳です。ここでもそれを巡ってのやり取りが有りました。ミケさんがNo-107で予告編として述べておられる「省エネ説」もその一つです。

モーガンは直立二足歩行が適応的となる環境として、水の中を挙げました。
呼吸の為顔を水から出しておくには、直立姿勢しかありません。言わば否応無しの直接的・死活的な適応です。
そして直立姿勢をとることによる上記のつけは、水の中なら浮力の為殆ど弊害となりません。

体重の重い西ローランドゴリラがバイの水草を採る為に、水の浮力の助けを借りてキレイな直立姿勢を見せ二足で歩くシーンは、若しかしたらかってヒトの祖先が辿って来たかも知れない、直立二足歩行と言う特異なロコモーション様式を獲得した契機と、私には重なって見えた、と言うことです。
つまりモーガンの主張が、文字通り絵に描いたように目の前に展開していた、と言うことでしょうか。

カクレクマノミさんが仰るように、西ローランドゴリラは水から上がれば四足に戻るし、彼らにとってはそれが依然としてメインのロコモーション様式でしょう。
しかし仮にここでねぐらへの退路が絶たれたとしたらどうでしょうか。

これは半分私の考えですが、アクア説の都合の良いところは、水は上記のように直接的な淘汰圧として働くと同時に、隔離の機能も果たすと言うことです。
チャド湖でもどこでも、アフリカ特有の激しい地殻変動によって、たまたま低い島状に取り残された一群が(私の考えでは近親交配が弊害とならない程度の個体数)、水草なり魚や貝なりを採る為、否応無しに水に適応しつつ直立二足歩行を獲得して、その後水が引けるに伴い拡散して行った。
その際、少ない個体数は何らかのボトルネック効果を果たしたかも知れない。
適応できなかった個体は子供を残すことなく死んでいった。

勿論これは全くの脳内モデルに過ぎません。異論・反論が有ることは充分承知しています。
ただトゥーマイが若し直立二足歩行をしていたとしたら(大喉頭口の位置と角度は、それを強く示唆している)、ヒトはチンプなどと分岐して殆ど間を置かずにそれを獲得したことになります。そこに待ったなしの死活的淘汰圧が働いた、とでも考えないと、私にはなかなか納得できないものが有ります。

以前、これもNHKですが、周防猿回しの会での猿の直立訓練を見たことがあります。
驚いたことに訓練するに従って、湾曲していた背骨がS字状に変わって行き、キレイな直立姿勢を保つようになりました。一代のそれも比較的僅かな期間で、骨格までも変わってしまうんですね。

ヒトの祖先も生きるか死ぬかの水の中で、比較的短期間に直立二足歩行に習熟して行ったのではないか、西ローランドゴリラを見ながら、改めてそんな風に感じたことでした。

119PDX.:2008/01/11(金) 09:29:08 ID:???
 アシカとかセイウチとかは水中生活に適応しているけど直立歩行の道は選ばなかったみたいですけどね。
 イルカやクジラのように完全に水中生活になったわけではなくて、出産などのために陸上にあがらざるをえない、半水中生活ですが。

 もちろんアシカやセイウチ、あとアザラシなんかが水中で立ち泳ぎのような姿勢を見せることがありますが、それ以上に身体を横にして泳ぎながら顔を水面に出していますし。
 波打ち際でも四足のままですし。

 以前アクア説を主張している人のページでペンギンを水中生活者の直立の例としてあげているのを見たことがあったけど、鳥類はもともと二足なんだから違うんじゃないかなぁと思ったり。
 それにペンギンも水中や波打ち際では身体を横にしているので、浅瀬で水中で直立して顔だけ出す、なんて姿勢はあまりとっていなかったり。

120AH1:2008/01/11(金) 11:36:32 ID:fKqeZx4M
>雄さん
恐竜の体重は必ずしも重くはないですよ。ドロマエオサウルス類(ヴェロキラプトルの仲間)のように軽量だったと思われる恐竜の足跡化石も残っています。重い方が足跡が残り易いと思いますが、大形で重い動物は個体数も少なくなります。
恐らく、足跡がはっきり残る状況というのが湿地や川辺に限られており、それが破壊されないまま埋められる状況がさらに限られているが故に、「どこに誰の足跡化石が残るか」は偶然に左右される場合が多いのではないでしょうか。1億年あまりに渡って栄えた恐竜類全てと、ほんの一時期、少数が存在した人類の祖先とでは、のべ個体数自体が全然違うでしょうから、どこにどんな状況の足跡が残っているかはほとんど「神のみぞ知る」ではないかと思います。

>PDX.さん
ペンギンだけでなく、ウやウミガラスなんかもかなり直立に近い姿勢を取りますから、遊泳性の鳥に共通してるんじゃないでしょうか。恐らく脚の位置が体の後端に近い(ペンギンではほぼ後端)ため、直立しないと重心が足の上に落ちないのが理由だと思います。翼(フラッパー)で泳ぐペンギンの脚が後端についているのはどういう理由なのか知りませんけれど、舵として使っているのか、抵抗の問題か・・・

121PDX.:2008/01/11(金) 12:05:49 ID:???
To AH1さん

 ペンギンの骨格を見ると、脚は膝を90度曲げているんですよね。
 人間で言うと「空気椅子」のポーズ?
 脚をまっすぐ下に伸ばしていないので、そもそもあれを直立姿勢と呼ぶのかどうかは言葉の定義の問題かもしれません。
 とりあえず骨盤→背骨→頭骨は垂直になっていますが。
 エンペラーペンギンなどのような南極大陸のブリザードの中で越冬する種の場合、体温を逃がさないように密集するときにあの直立姿勢が有効なのかもしれませんが、それでは温帯性・熱帯性のペンギンでの説明はできないんですよね。

122e10go:2008/01/11(金) 12:44:27 ID:5/V6R9W6
アクア説の欠点に、陸上より水中の方が立って歩きにくい点も挙げられるでしょうね。

水の抵抗は凄いからね。少しの距離なら歩けるけど、長い距離になると泳いだ方が楽だけどねえ。
首まで浸かれば、歩くのが非常に困難になるしね。浮かんでた方が楽だよ。

123AH1:2008/01/11(金) 13:01:29 ID:fKqeZx4M
>PDX.さん
膝を曲げているのは鳥の系統的な制約だと思います。どの鳥も大腿が胴体にほとんど固定されて、自由に動くのは膝から下ですから。
ハトやカラスのような普通の鳥でも、大腿は翼の下あたりに向かって伸びています。飛ぶためには重心位置が翼の中程(空力中心付近)に来ていないと困りますので、大腿を固定することで可動部分としての脚の付け根を二次的に翼の下付近まで移動させ、飛行姿勢と着地姿勢のズレを小さくしているのではないかと。
ツバメのように脚の短い鳥は電線に足をひっかけるようにして体を立てて止まりますが、恐らく地上歩行を諦めて足を短縮(軽量化)した結果だと思います。

124PDX.:2008/01/11(金) 15:34:14 ID:???
To AH1さん

 ええ、鳥類の系統的な制約であることは間違いないでしょう。
 問題はあの姿勢を直立二足歩行と呼ぶのかどうか?という点と、もう一つはペンギンが直立するのはあくまで陸上での歩行時であり、水中で泳ぐときはもちろん体を横にしているという点です。
 波打ち際のような浅瀬に入るとき、足が水につくような浅さでも既に体を横にして移動する姿を水族館などでよく見ています。
 ペンギンの場合は水中で「立って」水面の上の果実などを食べているわけではありませんし、アクア説で言うような水中での直立姿勢の例にはならないと思うんですよね。
 アクア説支持者の方がペンギンを例に出すのは不適切なんじゃないかと。
(注:雄さんは例として出していないことは承知しております。あくまで他の方のページなどで見かけたものですから引き合いに出しています)

125AH1:2008/01/11(金) 18:07:50 ID:fKqeZx4M
>PDX.さん
水中姿勢については仰る通りかと思います。ペンギンの姿勢はあくまで、「この足でどうやって陸上を歩くか」を解決するための方便かと。
泳ぐなら飛ぶ時と同様、頭を前にした方が抵抗が少ないですから。
直立二足は・・・まあ、定義というか言葉の問題でしょうね。
あれを直立二足と呼ぶと「直立二足歩行する動物はヒトとペンギンと、ウミガラス類もそれに近いが・・」
と非常に歯切れ悪くなりますから。

126:2008/01/12(土) 04:17:40 ID:QpQGFxc6
RE PDXさん
>アシカとかセイウチとかは水中生活に適応しているけど直立歩行の道は選ばなかったみたいですけどね。

人間は現に今、直立二足歩行をしています。その現実を踏まえて振り返って見たとき、若しかしたらその契機は水の中に有ったのではないか、或いはサバンナか、森の中か、と言う話しをしている訳ですね。
話しの出発点を水中生活から始めて、アシカやセイウチにまで広げている訳では有りません。

アシカもセイウチもヒトも、それぞれ考えられない程の偶然の事情が有って現在に至っている訳で、ヒトも水に隔離されたままだったら、また違った道を歩いていたでしょう。その辺は紙一重です。
確率計算をし始めたら、宇宙も地球も、人間を含めて全ての現生生物も有り得ないと言う結果になりそうです。その辺を創造論者やインテリジェント・デザイン論者は突いてくる訳ですね。

でも現実に人間は存在し、生物は現在の多様性を持っています。アシカ、セイウチもそう言う多様性の問題に過ぎないのだと思います。いや、ヒトの直立二足歩行が奇妙すぎると言うべきか。


RE AH1さん
>恐竜の体重は必ずしも重くはないですよ。ドロマエオサウルス類(ヴェロキラプトルの仲間)のように軽量だったと思われる恐竜の足跡化石も残っています。
>恐らく、足跡がはっきり残る状況というのが湿地や川辺に限られており、それが破壊されないまま埋められる状況がさらに限られているが故に、「どこに誰の足跡化石が残るか」は偶然に左右される場合が多いのではないでしょうか。

No-105、116を読んで頂ければ分かりますが、元々私の主張も「足跡化石は考えられない程の偶然のなせる結果で、湖底に発見されないからと言ってアクア説の否定にはならない」と言うことを、ラエトリの例など引きながらミケさんへの反論として述べたものです。
小型恐竜であれ大型恐竜であれ、その足跡化石はおそらく本体化石よりも遥かに少ないだろう、と言う予想をその補強としました(詳しいことは承知していませんが)。

上記のPDXさんへのコメントと同じことですが、現実に残っているものの事情を辿ることは出来るかもしれませんが、おそらくそれぞれが個別的に偶然の結果であって、ゴカイの痕跡化石やドロマエオサウルスの足跡化石が残っていたからと言って、大型恐竜のそれがより多く残っている筈だなどと主張しているものでは有りません。


RE e10goさん
>水の抵抗は凄いからね。少しの距離なら歩けるけど、長い距離になると泳いだ方が楽だけどねえ。首まで浸かれば、歩くのが非常に困難になるしね。浮かんでた方が楽だよ。

ただ現実に、西ローランドゴリラは水の中で歩いていましたね。


【鳥の二足歩行】

ヒトの定義の先ず第一は(聖書などを別として)「直立二足歩行」です。
直立二足歩行によって前肢が歩行から解放され、それによってヒトは道具の作製・使用の道を可能にしたからです。今や人間はダヴィンチや伊藤若冲の絵筆を操る手、村治佳織のギターを弾きこなす手、1000分の1ミリの歪を感知する職人の手を持つに至っています。

或いは多様な音声の可能性(アクア説の場合、この原因説明が異なりますが)、重くなった脳を支えるなど、直立二足歩行無しに人間化は有り得なかったと言えます。
そう言う意味合いでこの「ヒト起源」トピでも中心テーマとして取り上げられている訳ですよね。

この全体の枠から切り離して、鳥やらなにやらの直立姿勢や二足歩行と比較しても、あまり意味の無い議論になると思います。

127e10go:2008/01/12(土) 13:16:01 ID:5/V6R9W6
ゴリラが水の中に入れば、背骨にかかる力が減るから、水の中なら陸上よりも立って歩くのは楽でしょうね。
でも、ゴリラでも二足歩行の練習になるほど長くは歩けないでしょう。

水中での二足歩行の練習が直立二足歩行の手助けになるには、骨格と筋肉を直立二足歩行向きに変化させる淘汰圧がかかる必要があります。
でも、背骨には逆の淘汰圧になりますね。
水の中で背骨にかかる力が減れば、背骨が弱くなります。足の筋肉は強くなるでしょうが、背骨が弱くなるのは現在の進化の結果に反しますよね。

一方、陸上で二足歩行の練習の練習を行なうなら、背骨も筋肉も鍛える事ができますね。

128:2008/01/12(土) 13:43:43 ID:QpQGFxc6
RE e10goさん

いや勿論様々な見解が有ると思います。どう言う要素にどう言う優先順位を付けるかにも拠りますしね。
私は別に「正しさを独占」する積もりは有りません。色々な見解を伺って参考にしたり、自分なりの反論を考えるのは「利口になる」為の材料になると思っています。

ただそれにしても同意できない点が有ります。

>一方、陸上で二足歩行の練習の練習を行なうなら、背骨も筋肉も鍛える事ができますね。

練習?
進化の過程に目的は無く、将来の得べかりし利益の為、現在練習に励むと言う考えは否定されています。
現在の行為そのものが適応的でないと、自然選択はその行動を拾ってくれない訳ですが、どうお考えで?

129e10go:2008/01/12(土) 14:59:26 ID:5/V6R9W6
まずは、訂正から。
>一方、陸上で二足歩行の練習の練習を行なうなら、背骨も筋肉も鍛える事ができますね。
を、
>一方、陸上で二足歩行の練習を行なうなら、背骨も筋肉も鍛える事ができますね。
に訂正します。申し訳ありませんでした。

>練習?
>進化の過程に目的は無く、将来の得べかりし利益の為、現在練習に励むと言う考えは否定されています。

練習は、あくまでも比喩です。
「“直立二足歩行”に移行するまでの“二足歩行”は、背骨と筋肉の直立二足歩行化への淘汰圧になる」という意味で使いました。
この淘汰圧は、水中・陸上どちらで発生してもいい訳で、どちらに無理があるか無いか、それが問題になると思います。

>現在の行為そのものが適応的でないと、自然選択はその行動を拾ってくれない訳ですが、どうお考えで?

二足歩行を始める切っ掛けは何か、という質問と思いますが、質問の意味を取り違えていたら、ごめんなさい。

両手で餌を運ぶ・道具を運ぶ、といった荷物運びが二足歩行の切っ掛けかと思います。
両手で荷物をもって移動するには、直立・俯きどちらにしても、後ろ足だけで歩く事になります。
両手で荷物をもって後ろ足だけで歩くのは、水中・陸上どちらでも同じですけどね。

130名無しさん:2008/04/29(火) 15:02:53 ID:Jr/1ueFo
四足で歩くことが出来なくなったから、その適応として二足歩行を強いら
れた。多分、今の骨格に近い状態で生まれた人類初の人は、まともに歩く
のに一苦労したことだろう。

その結果、手が自由に頭骸骨も大きく発達したと見るのが正しいと思う。

っていうか、人類が歩けるようになるには、最低でも1年近くかかるか
らね(笑。

131名無しさん:2008/07/27(日) 17:44:40 ID:???
「{直立2足歩行}{言語}{技術}{眼窩上隆起}{人間の未来}の五つの言葉を使って
語句を使い、人間とは何かについて述べよ」

述べてください

133unlimiedgenue:2013/06/18(火) 14:48:48 ID:???
フィットネスセンターの靴を身に着けているに来る他の絶対に何のようだヨルダンの新しいペアを身に着けている何かがある それはあなたが成功するために両方の短期的および長期的なマーケティング戦略を含める必要があります?菜々緒、女性誌で念願の初表紙色気の秘密は「レースのTバック」?モデルプレス−日本人が真似できる愛され顔セレブ 最も人気のあるタイプのいくつかは次のとおりです -

*

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134unlimiedgenue:2013/06/18(火) 14:49:23 ID:???
ので、非常に多くの金の靴で使用可能な品揃えで、彼らは実質的にちょうど約あらゆる機会のために着用されることがありますプログラムの私の最後の手段のうちでなければならない必要がありますこの平々凡々たる家庭生活の単調を一撃のもとにうち砕(くだ)いた。三菱(みつびし)会社員忍野半三郎は脳溢血(のういっけつ)のために頓死(とんし)したのである。
 半三郎はやはりその午後にも東単牌楼(トンタヌピイロオ)の社の机にせっせと書類を調べていた。机を向かい合わせた同僚にも格別異状などは見えなかったそうである。が

、世話をする

ミミ

ミミ親愛なる、

私の友人の二人は同じ事を言った。 私は彼が気づく自分自身のことをやっているとき、私は気付きましたか。 ときに私の電話が鳴ると彼は電話で誰であるかを尋ねます。 私はあなたが言ったことと行かなければならない。

ありがとうございました、

- 恋人

リーダー:あなたが見る - それは絶対に本当だ。 あなたは自分自身の世話を*するとき - そして、あなたは彼があなたを愛し、彼を救うために彼を助け、彼を変え、彼を治すか、 makeを実行するために何ができるかに焦点を当てて停止する - あなたは完全に異なるオーラを取る、あなたは古い方法を投げる バランスの彼との関係。

私はまだ読んでいない、と私はそれを読むことについて、私そこに本があります。 私が行うとき、私はあなたのためにそれを検討します。 これは、しばらくの間、回避されている、と市場で独自のを開催していますので、私はそれが良いと仮定している:それは呼ばれて 男は簡単にしました。 それの見直しはもうすぐ - それは約束です。 著者は、カラああ、最近彼女のウェブサイトを刷新し、私はそれでたくさんの新しい写真が好きです。 私は最近彼女のメールを送って、彼女は素敵なスーパーです1年前の春夏シーズンで見せたビビッドカラーによるカラーブロッキングで新境地を開いた「グッチ」が、2012年打ち出すのはさらに進化したトライバルなスタイル。ファーストルックから数体、鮮やかなグリーンを効かせたスタイリングを披露しながらも、コレクションが進むにつれトライバルムード一色に。ボディタトゥーに見えるようなシースルートップやドレス、ゼブラやパンサー柄のシフォンアイテム、部族の紋様を思わせるストライプの数々を、黒×白×ゴールドで表現。それらを「グッチ」らしいスタイリッシュなジャケットやモダンなドレスに落とし込んだ。1年前の春夏の舞台がモロッコなら、今回はアフリカ大陸の深部へ進んだようなイメージが広がる。?ELLEモードにトライバルを深化させた「グッチ」の春夏目まぐるしく動くのに引換えて


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