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方言区画論

1名無しさん:2010/10/20(水) 12:45:37
方言区画論について語ろう。

2名無しさん:2010/10/26(火) 00:42:26
この分野の1970年代以降の進歩がよく分からない。
最近は何か新しい進展があったのだろうか?

3名無しさん:2010/12/06(月) 22:55:11
進展がないというか、人それぞれ言っていることが違って統一見解がないんだよなあ。
今まで言われてきたどの案も絶対的ではなく、必ずと言っていいほど直すべき点がある。
例えば、
・関東方言などという区画は存在しない。東関東方言は東北方言の一部(これはよく言われる)
・西日本方言から九州方言を独立される理由が見当たらない。(東条案など)
 これをするなら東日本方言も東北方言とそれ以外に分けなければ割に合わない。
・山陰(雲伯方言、東山陰方言ともに)は東日本的特徴が多く、山陽を含む他の西日本方言とは明らかに異なる。
 にもかかわらず東山陰方言は中国方言に含まれ、雲伯方言は独立区画であり、山陰道で連続している実態に合っていない。
・越後方言は北陸方言と連続しており、東海東山方言に含む理由がない。
 ギア方言、ナヤシ方言も遷移的なのに単に県境で区切っただけ。

等々、問題点が多い。

これらを踏まえ、以下の区画が一番良いと思う。(あくまで私見)

東日本方言
 東北方言
  北奥羽方言
  南奥羽方言(東関東方言含む)
 中部方言
  西関東方言
  越後方言
  東海東山方言(ギア+ナヤシ)
西日本方言
 西日本方言(狭義)
  近畿方言
  北陸方言
  四国方言
  山陽方言
 山陰方言
  東山陰方言
  雲伯方言
 九州方言
  豊日方言
  筑肥方言
  薩摩方言

4名無しさん:2010/12/06(月) 23:48:38
語彙、語法、音韻、アクセントのどれをどのぐらい重視するのかがバラバラだしそれぞれについてはっきりしないから、
異なる区画案ができるしそれらを単純に比較できないんだよな。
今の多くの案はどれも折衷的で、悪く言えば中途半端に思える。
金田一案みたいに音韻・アクセントに的を絞ったものもあるけど。

5名無しさん:2010/12/07(火) 14:31:55
単に畿内から伝播した経路だけに注目するなら、

東海東山路方言(ギア、ナヤシ、西関東、東関東、南奥羽)
北陸路方言(北陸、越後、北奥羽)
中央方言(近畿)
山陰路方言(山陰)
瀬戸内路方言(四国、山陽、九州)

という分け方もありかもな。

ただ、「ない/ん」、「いる/おる」、東北のズーズー弁などの
方言の本質的ともいえる特徴が全く基準になっていないため区画とは言い難いが。

6名無しさん:2010/12/07(火) 18:10:24
>>5
言いたいこと(視点)はわかるけれど、さすがにちょっとアバンギャルドすぎるよ。
その観点で問題になり得るのは、4段目に自分で指摘した問題というより、
1 北陸西部と越後以北を一緒にしてしまったことと 2 四国・山陽・九州をまとめてしまったこと
伝播経路という問題としても、この2つはまずいと思う。
おそらく、畿内語からの伝播を考えた場合は、次のようになるのではないか。
中央方言(近畿・四国(全島でよい)・北陸西部(糸魚川まで))
東国路方言(東海・東山から南奥)/越後路方言(越後・北奥・北海道)
西国路方言(山陽・雲伯・豊前豊後)/西海路方言(九州)
伝播を考えても、親不知は誰もが認める決定的境界線で、これに異議を唱えるのは、富山県東半分だけで、
これは一種のお国自慢感情なので無視して良い。
中国地方は、出雲も含めて伝播という観点からは意外に共通性がある。雲伯を特別視する必要は無いと思う。

7名無しさん:2010/12/07(火) 19:40:25
<<6の案は同心円視点と影響伝播視点をごっちゃにしている気がする。
金田一案(内輪、中輪、外輪に分類)と5案の折衷型のように見えてしまう。
結局は伝播影響と同心円の2つの視点を組み合わせ(混合ではない)
すれば、うまくいくような気がする。

8名無しさん:2010/12/07(火) 20:00:42
方言区画論と、方言周圏論的な「伝播」の視点は相性が悪いんじゃないか?

方言周圏論が使うのは、語彙などの個別的で、後からの変更が容易な部分。
ある意味、表層的で枝葉の部分が変わるときの様子を示したもの。

一方、方言周圏論は、なるべく根幹的で体系的な部分の特徴を重視する。
例えば音韻やアクセントの特徴が割と重視され、語彙はそれほど重視されない。
音韻やアクセントでも、体系上はどうでもいい個別の特徴は重視されず、音韻体系やアクセント体系に影響を与える部分が重視される。

金田一案は区画案の中で特異な分け方だが、あの内輪・中輪・外輪という分け方は、方言周圏論とは全く違う発想のもの。
むしろ内輪が保守的で、外輪が革新的という意味で、外側ほど新しくなる。方言周圏論とは逆で、逆周圏分布にあたる。
このような場合、中輪や外輪の方言は地理的に連続しているわけでもなく、普通の人が考える方言区画とはかなり異なってくる。

やはり方言の幹の部分というのは自律的内的変化で決まってくるもので、伝播により変わる部分は表層的なものに過ぎないだろう。
それにより区画しようとしても本質を見誤ることにしかならないと思う。

それに、「経路」に注目しているのに、わざわざ>>5のように面的に区画しようとしても結局上手くいかないと思う。
たとえばある地域が複数の経路から影響を受けることだってあり得るし、時代によっても変わる。
経路はそのまま経路の形で素直に考えればいいのでは?

9名無しさん:2010/12/07(火) 21:24:57
>>7>>8
6だが。
>>8の言うとおり、確かに相性が悪いのは事実だと思う。だがやってやれないことはないとも思う。
日本語圏は、なんだかんだいって非常に求心的な方言連続体を形成しているから。
そして、>>6は、>>7の批判をすでに先取りしたうえでという話だよ。
「経路を同心円で切断している」ように見える部分は、伝播の観点から見ても、連続しているとは言い難いといえるから。
もっともわかりやすいのは、親不知で切断したところで、
「上流から伝わってきた」と言い難い不連続線がある場合、同一の「伝播圏」に入れるべきでないと考えるから。
日本海側の方言はかなり畿内的要素の伝播を含むが、順に伝わってきたと観念し難い部分がある。
わかりやすく言えば「新潟弁に、京都弁の影響は明らかにあるが、金沢弁の影響はまるで認め難い」ということ。
だが、越後方言の要素は、そのまま由利本荘くらいまで直接北上し、
大きくみれば、最終的には盛岡くらいまで達するとみることも可能だろうと思う。
同じことが、関門海峡にも言える。九州の畿内要素は「中国地方の下流」であるように見えない。

10名無しさん:2010/12/07(火) 21:41:22
北陸はもともと東北弁的なところに
関西の影響を受け続けて今のようになった
という見方があるが

11名無しさん:2010/12/07(火) 22:06:29
>>10
それは紛れもない電波だから。伝播じゃなくて電波。つまりトンデモ。
「日本語の起源は、アンドロメダ星雲に浮かぶアトランティス大陸の火星人の言語である」というのと同じレベル。
(「火星はアンドロメダ星雲には無いだろ…」というギャグも含めて、という話な)

他のスレッドでも話題となっていたが、小泉保の罪は本当に重いよなあ。
>>8は本当にきちんとした議論だから、批判するにしてもきちんとした議論で大丈夫だろうとは思ったんだけど、
そのたった2レス後に、小泉レベルの電波が出てくるとは思わなかった。

12名無しさん:2010/12/08(水) 23:46:48
出雲と東北の音韻体系の一致は偶然とは思えないけどね。
富山や能登にも似た発音がある。
分布だけ見ると関西が裏日本的発音を切り分けたように見えるよ。

出雲弁の起源
http://logsoku.com/thread/kamome.2ch.net/gengo/997013877/

13名無しさん:2010/12/09(木) 00:02:17
ズーズー弁を方言周圏論で説明する説(昔は京都もズーズー弁だった)というのは明らかに誤りだけど、
東北〜北陸〜北近畿〜山陰がズーズーで繋がっていて、後から近畿式発音が広がったという説は
直ちに電波だとは言い切れない気がするんだけどなあ。

ただ、考えられる反論としては、
岩手県の三陸海岸に非ズーズー地帯があるため、ズーズー発音はかなり最近生まれたと見られる
秋田県などでは、高齢層ではイとエを区別するのに中年層では区別なしであり、他の地域でも語彙によっては区別ありと疑われるところが有るため、
本当に全く区別が無いのは茨城・栃木・越後ぐらい。
日本海側で繋がっているというのは分布がいびつ。

14名無しさん:2010/12/09(木) 00:29:24
ここ数百年の時間スケールで、かつては北陸方言も今より裏日本式音韻(イ・ウ段の中舌性など)の傾向が強かったという可能性自体はあると思う。
その傾向が近畿などの影響を受けて弱まったという可能性もあるとは思う。確かなことは言えないけど。
ただ、それを日本祖語の時代にまで延長して、縄文語と弥生語なるものに結びつけようとするのは明らかにトンデモだけど。

裏日本式音韻は明らかに後世のもので、それもここ500年ぐらいの比較的新しい時代に広まっていったように思える。
確かに東北でも出雲でも無視できない一致が見られ、一見すると古い時代の発音傾向の名残にも見えるが、
冷静に音韻としての性質を見ると「調音の緩み」で一貫して説明できそうだ。

元々のイとウは母音三角形の隅にある母音で、調音上の緊張を伴うから、これが緩むとイとウが中舌的になって互いに近づく。
それに伴って摩擦・破擦音子音(s, c, z)ではイ段とウ段の対立が中和する。
またイが中舌になったのに伴いエが狭母音に近づき、母音単独では対立が中和する。
いずれも発音を楽にしようとする志向で説明でき、同時多発的に各地で発生しても不思議ではない。
現に、琉球方言、特に宮古・八重山方言では、東北方言とよく似た変化をより極端に起こしたように見える。

15名無しさん:2010/12/09(木) 00:30:32
>>3に対する私見
東日本方言
 東北方言
  北奥羽方言
  南奥羽方言(東関東含む)
 中部方言
  西関東方言
  越後方言
  ナヤシ方言
西日本方言
 関西方言
  ギア方言
  北陸方言
  近畿・四国方言
  南大和方言
  四国西南部方言
  山陽方言
  東山陰方言
  雲伯方言
 九州方言
  両豊方言
  日向方言
  肥筑方言
  薩隅方言
北海道は特殊なので無視させてもらう(悪いけど)。
九州方言の関西方言との違いは、二段活用とかではなく、
母音の無声化の激しさや促音化の多用と
オイ→イー、エイ→イーのような連母音の融合の仕方。
そのほか、「〜なんだ(過去打消し)」「よう〜(可能)」など、
何かと近畿的な文法要素が及んでいないものが多いこと。

16名無しさん:2010/12/09(木) 00:50:53
東北のズーズーが生まれた原因は,
7母音体系からの玉突きで押し出されたイとウが中舌化して,
それが融合したものだというのは通説になっている。

7母音体系は新潟の一部に残っていて,
東北方言の多くも,うち6母音は残っている。

これと共通の要因が雲伯に有るかどうかかな?

17名無しさん:2010/12/09(木) 00:53:25
越後方言が北陸方言と連続的というのは違うだろう。
北陸方言と連続的なのは近世以降に海路で伝わったと思われる語彙・語法。
しかも北陸方言と接している上越より中越・下越のほうが近いし、北陸というより近畿との類似だ。

音韻やアクセントではナヤシ方言との連続性が目立つし、
語彙・語法もナヤシのほうが近いのでは?

18名無しさん:2010/12/09(木) 00:57:50
分布から言って、イとウの中舌化よりイとエの接近のほうが新しいのではないか?
上に書いたように東北北部の日本海側ではイとエの区別がある。

調音上の緊張が緩んでイとウが中舌化→空いた所にエが滑りこんでエァーも誕生。

19名無しさん:2010/12/09(木) 01:03:23
>>17文法に関しては北陸からの連続が以外と多いよ。
 理由の「さかい」系の他多くの西日本・近畿要素、ワ行五段動詞のウ音便まで流入している。
 確かにアクセントや音韻はナヤシに近いから、
 もともとナヤシ的なところに海路の影響を受けたのだろうけど。

20名無しさん:2010/12/09(木) 01:09:17
イとエの合流(母音単独のとき)はナヤシ要素じゃないよな?

21名無しさん:2010/12/09(木) 01:20:36
>>20そうだね。それは東北要素。
  要は越後方言自体がナヤシ、西関東的音韻アクセントを母体に
  東北要素のイとエの合流が混じり、文法は関西・北陸の影響を強く受けた
  いわば“雑種方言”とでも言えようか。

22名無しさん:2010/12/09(木) 01:29:05
「書かない」の言い方
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_080_m.pdf
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_080_e.pdf

「行かなかった」の言い方
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_151_m.pdf
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_151_e.pdf

「行かなくても」の言い方
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_157_m.pdf
http://www6.ninjal.ac.jp/siryokan_data/drep_siryokan/gaj_map/GAJ_157_e.pdf

単なる「書かない」ではなく、「行かなかった」や「行かなくても(よい)」などのほうが、
「ん」の東限が東側にずれている。

思うに越後や信州北部の打ち消しは、元々「ん」だったところに江戸時代後期以降「ない」が侵入したのではないだろうか?
つまり、上方からの「ん」の伝播ではなく、江戸からの「ない」の伝播。
ところが「んで」や「んかった」はしぶとく生き残った。

そもそも無活用の「ない」は、江戸では江戸時代初期には誕生していたが、それが形容詞活用を獲得したのはもっと後。
だから「行かなかった」や「行かなくても」は戦前生まれの時点では越後や信州北部まで到達していない、と考えられないか?

23名無しさん:2010/12/09(木) 01:48:13
>>22
長野では否定助動詞「ない(ねえ)」を使うところでも「なんだ」が分布しているから、
過去否定は現在否定よりも西日本的要素が現れやすいのでは?理由はわからないけど。

24名無しさん:2010/12/09(木) 02:05:53
>>16
>これと共通の要因が雲伯に有るかどうかかな?
雲伯ではアウ連母音はアになっていて、アイ連母音はエになっており、
多くても5母音にしかならない。

25名無しさん:2010/12/09(木) 03:18:40
>>24
現在が・・・という話ではない。

少なくともアウ連母音は開オーの時期を経てアーになっているから
6母音の時期は有った。(それはオーに合流している周囲の方言も同じ)

26名無しさん:2010/12/09(木) 10:07:33
>>15
近畿と四国を一緒にするなよ!

27名無しさん:2010/12/09(木) 14:36:09
>>3
>山陰(雲伯方言、東山陰方言ともに)は東日本的特徴が多く
ここは誤解を生む表現。
断定「だ」もハ行促音便も「借りる・借れる」も、東日本に似ているのは偶然の一致だろう。
打ち消しの「〜ない」や「〜てる」があるわけでもない。

28名無しさん:2010/12/09(木) 16:48:18
>>27
確かに多いというのは言いすぎだが、偶然の一致とは思えないけどな。

例えば、「だ」は「である→でぁ→だ」という変化を起こしたが、
西日本の多くは「である→でぁ→じゃ(→や)」という変化を起こした。
推量の「だらぁ」も三河、山陰とも「であらう(だろう)」から変化したものだろうし
(アウまたはオウ→アーの変化)、「行こう(意志)」も「いかあ」で三河と完全に共通している。
「〜してしまった」も山陰は東日本と同じく「〜テシマッタ、〜チャッタ」などで、
他の西日本の「〜テモウタ」とは大きく異なる。

これほどの一致が見られるということは、そもそも山陰には
東日本的な音韻的特徴が潜在的にあったと見るのが妥当ではないか?

29名無しさん:2010/12/09(木) 23:07:47
山陰が実は子音優勢の方言だったのでは?というのはよく言われているよ。
促音便と「だ」は子音優勢だったということで説明できる。
そして山陰の核である出雲では、実際に母音の無声化が盛ん。

ただ、別に山陰方言圏が東日本と繋がっていたわけではない。
それに「テシマッタ・チャッタ」は単なるハ行促音便ということで説明できる。

「だらあ」はアウ→アーの変化で、これが三河と共通していることについては、別に何も不思議ではない。
アウは京都ではいったん「オァー[ɔː]」になったので、オーになる(ジャロー・ダローになる)のと、
アーになる(ダラーになる)のは、どちらもどの地域でも起きえることだ。

30名無しさん:2010/12/10(金) 00:25:00
アウ→オァー→オーだけではなく、アウ→アーと直接変化した可能性も充分に考えられるから、
開音にアーが対応するからと言って6母音の時期があった根拠だとは言えないだろう。
オーの地域も、アウ→オーに直接変化した地域だってあったかもしれない。

31名無しさん:2010/12/10(金) 00:27:10
>>28>>29
アウ→アーについては、若干の疑念がある。山陰のアー化融合は全ての連母音に起きているが、
三河は違うんだ。文語「む」に由来する要素以外は「オー」で近畿や江戸と全く同じ。
開合の別もないし、痕跡もない。
三河の場合、おそらく「行かむ」→「行かん」→「行か~(鼻母音)」→「*行か(消滅)」⇒「行かー(代償形)」
であって、連母音の融合を経ていないのではないかと思われる。

32名無しさん:2010/12/10(金) 00:28:30
そうだね。専門書でも山陰はアウ→アーと書いてあって間にオァーが挟まったかどうかは定かではない。

33名無しさん:2010/12/10(金) 00:34:55
>>31「ら」「つら」「ずら」も同じ経路だろうか。
専門書によっては「愛知県でも過去にはアウ→アーがあったかもしれない」と書いてあることがあるけど、
一般的に開合の区別があるといわれているのは、
越後中部:オァー/オー
山梨県奈良田:オァー/オー
佐渡:オー/ウー
越後西端:アー/オー
山陰:アー/オー
九州:オー/ウー
ぐらい?
東北にもあると聞いたけど、具体的には知らない。

34名無しさん:2010/12/10(金) 00:47:31
東北にあるのは、方言の島として知られる山形県鶴岡市(旧朝日村)大鳥集落。
ここには佐渡や九州と同じオー/ウーによる開合の区別がある。
音韻体系については、山形県の他地域と違って狭母音の中舌性が弱く、ズーズー弁ではない。
またアクセントにも特色があり、北奥羽式に近いが二拍名詞二類が頭高型になる。

琉球方言は基本的に九州と同じオー/ウーだが、宮古方言の一部では開音が融合せずアウ/ウー。

35名無しさん:2010/12/10(金) 00:55:54
>>33
原形   アー/アウ /オウ/ウー
越後中部 アー/オァー/オー/ウー
佐渡   アー/オー / ウ ー
山陰   ア  ー  /オー/ウー
九州   アー/オー / ウ ー
東京など アー/  オ ー /ウー
こう書かないと不正確かなと思う。

東北は,大半が東京と同じパターンだけど,
佐渡・九州と同じパターンがあって,
過去には越後中部と同じパターンが存在していたことの傍証にはなっている。

36名無しさん:2010/12/10(金) 00:56:31
さすがにそこだけは、佐渡から移住があったんじゃないかと疑ってみたくなるよな。

37名無しさん:2010/12/10(金) 00:57:57
>>34
朝日村のアクセントは
2拍名詞の1/2/3類を全て区別するアクセントでしたっけ。

38名無しさん:2010/12/10(金) 01:27:33
>>33
「ら」と「つら」については、文語「む」の末裔ではなくて、文語「らむ」の末裔という説が有力。
「ら」は終止形接続、「つら」は連用形接続だが、
「つら」は「つ(完了)+らむ」と説明すればつじつまが合う。つまり連母音・開合の問題とは全く無関係になってしまう。
「だら」が「だらう」−「う」であるという説明は、「つら」と「ら」を知らない西三河地方の方言だけから導かれたものと思われる。
濃尾・西三河は本当に遷移地帯で、隣接方言に視野を広げないと何を論じているのかわからなくなってしまう。
東三河や静岡で考えれば明快な答えが出るのだが。
残る問題は「ずら」で、この起源は皆目わからない。「むず・ず」に起源を求める見解が有力だが、
「むず・ず」は未然形接続、「ずら」は終止形接続であるのが最大のハードル。

39名無しさん:2010/12/10(金) 01:32:30
>>37
日本海沿岸の常で、母音音価によるアクセント移動が頻発するので、
かなり複雑な音韻論的解析をしないと、1/2/3は導けないはず。
>>36
ただ、垂井(つまり甲種の変形)は決して導けないんだよな。どんなに音韻論的に分析しても、
1/2/3/45までしかいかない。4と5を分離できない。
この1/2/3/45というのが既に、伊吹島並みに驚異的なアクセントだがね。

40名無しさん:2010/12/10(金) 01:44:24
>>19
それは北陸西部ではなくて、畿内そのものじゃないか?
越後には北陸固有の要素はまるで伝わっていない気がする。佐渡は明らかに「能登半島の延長」だが。
>>23
「否定が過去形を獲得する」というのが、日本語史の一つのエポックメイキングな話で、
中世畿内における「なんだ」の成立過程に関する学術論文があるくらい。
東日本の「ねえ圏」における「過去否定」の成立は、西日本より相当遅れたと思われる。
「ねえ」が存続したまま、「なんだ」が西から入ったということだろう。
これは確か近世の江戸でも同じだったはず。「行かねえ/行かなんだ」という時代がしばらく続き、
「ねえ」が「ない」に再構成され、形容詞型語尾と誤認されて
そのあとで「みたく」と同じような俗語として、「行かなかった」という表現が成立した。

41名無しさん:2010/12/10(金) 01:51:18
それから、様子を見ていると、雲伯の中舌母音は、東北とは力学が違う気がする。
おそらく力学として重要なのは、「アウ融合」より「アイ融合」だと思うが、
「モーラが曖昧」かつ「[&aelig;]が成立する」と、玉突き現象が起きることになる。
後者が起きても、前者が起きない場合は、融合の2モーラ母音が成立するだけ(岡山や名古屋など)。
だが、鳥取などはこちらも「アー」じゃなかったっけ?

42名無しさん:2010/12/10(金) 02:47:33
>>40
北陸の文法要素はほとんど畿内と同じ(輸入)だから、北陸固有の要素は何?ってことになる。
結局は北陸と越後の差は、畿内要素の影響の度合と東日本要素の有無ということだろう。

43名無しさん:2010/12/10(金) 04:18:50
>>28
>山陰が実は子音優勢の方言だったのでは?というのはよく言われているよ。
 促音便と「だ」は子音優勢だったということで説明できる。
九州も子音優勢といわれているけど、「だ」は熊本にあるくらいで、
ほとんどは「じゃ」あるいは「や」だよね?促音便もない。

44名無しさん:2010/12/10(金) 08:40:48
>>41
アイ連母音は、
米子市でeまたはja
出雲地方ではeまたはeː

45名無しさん:2010/12/10(金) 20:11:04
山陰地方から東北地方一帯にかけて、いわゆる「ズーズー弁」が残っていますが、
この方言とよく似た発音が韓国語、特に慶尚道地方(朝鮮半島南東部、古代の新羅に相当)の方言に現存していることも有名です。
例えば東北弁では「おら、東京さ行ぐだ」のように、語中の清音が濁音として発音されることがあります。
この語中の清音の濁音化は、韓国語では一般的な現象です。
さらに日本語と同じように韓国語の肯定文は「…ダ」で終わり、疑問文は「…カ?」で終わります。
この「ダ」と「カ」の発音は、日本の共通語よりも東北弁の「…だ」と「…か?」の発音に近いのです。

46名無しさん:2010/12/10(金) 21:33:27
>>45
こういうトンデモ論がトンデモと認識されず大手を振ってまかり通っていることに言語学者たちはもっと危機感を抱かなければならない。
言語学という学問が馬鹿にされていると言ってもいい。

47名無しさん:2010/12/10(金) 21:43:34
>>43
むしろ、子音優勢というより/dj/の口蓋化といったほうが適切だと思う。
だがこれも、方言地理学的には矛盾に満ち満ちていて、話は単純ではない。
非口蓋化「だ」の代表的な江戸方言で、
「やってはいけないと言えばいけないのではないか?」が、
「やっちゃいけねえっちゃいけねえんじゃねえか?」という具合で、
「でぁ」に極めて近い音環境にある表現が、近畿方言より頻繁に口蓋化しまくってしまうし、
(上の表現を大阪方言に翻訳してみれば、大阪のほうが口蓋化はむしろ少ないことが分かると思う)
「し」が[s&uuml;]となって非口蓋化する仙台方言でも、
「しぇ」「へ」「ちゃ」などの口蓋化音は、むしろ西日本より多かったりする。
>46
電波は、きちんとした議論で無視するのが常道。この掲示板では結構よく機能する。
きちんと専門用語と専門的表現を駆使して、どんどん話を進めよう。
電波の巣窟である某掲示板の「方言板」では、したらばは「ついていけない」という愚痴をよく見る。これでよい。

48名無しさん:2010/12/10(金) 23:06:15
>>36
大鳥は、開合の区別の仕方以外では特に佐渡と似ているところはないはず。
やはり基本は隣接する庄内方言と似ている。
例えば語中のカ行やタ行の有声化があるし、微弱ながらもダ行の入り渡り鼻音もある。
アクセント類の統合の仕方も佐渡とは全然違う。

こういう方言の島は、方言区画論ではどう扱われているんだろう?
例えば岩手県洋野町種市町、山形県鶴岡市大鳥、新潟県村上市三面、山梨県早川町奈良田、
静岡県静岡市葵区井川、長野県栄村秋山郷などのような地域は?

いくら面積が小さいからと言って、周囲と同じ方言区画に含めていいのか疑わしいものもある。
例えば奈良田方言をナヤシ方言に含めていいのか?

49名無しさん:2010/12/10(金) 23:08:34
>>28
>例えば、「だ」は「である→でぁ→だ」という変化を起こしたが、

デアル調が広まったのは明治以降だから時系列からして間違ってる

50名無しさん:2010/12/10(金) 23:11:17
静岡県内の方言区画として、
東部、中部、西部、井川の4区画に分けられているのを見たことがあるけどな。
山梨県も
郡内、国中、奈良田の3区画。
ただそれがナヤシに入るのか入らないのかは…

51名無しさん:2010/12/10(金) 23:20:58
十津川方言を近畿方言に含めるか、
四国南西部方言を四国方言に含めるか、
の類の問題か…
文法が同じならそこまで細かく分ける必要もない気がするけどなあ。

52名無しさん:2010/12/10(金) 23:30:18
>>49
誤解するのも分かるけど違うよw
明治時代の言文一致体における「である」調は、口語そのままの「だ」などでは文章語としてしっくり来ないことから、
それらの元となった形を発掘してきた、いわば先祖帰りのようなもの。明治に全く新しく作ったわけじゃない。
「だ」「じゃ」「や」などの元になったのは間違いなく「である」。これは「にてあり」の連体形「にてある」に遡る。
「にてある」にあたる形は各地で以下のような変化を辿った。

にてある → である → であ → でぁ → だ
             ↘       ↘ でゃ → ぢゃ → じゃ → や
              ↘でぁる → でゃる → ぢゃる → ぢゃっ → じゃっ

「る」は単独の場合ほぼ全ての地域で脱落したが、鹿児島では「ぢゃっ」の形で残った。四つ仮名の区別を失った層では「じゃっ」になる。
京都では「でゃ」が室町時代後期に口蓋化で「ぢゃ」になり、江戸時代前期には四つ仮名の混同で「じゃ」に、
さらに幕末には子音弱化で「や」が発生し広がるという経過を辿った。

これに「べし」が付いた「にてあるべし」の連体形「にてあるべき」の場合、「る」の痕跡がもっと分かりやすい。

                                  ↗ だべー → だべ
にてあるべき → であるべい → だるべい → だるべー → だんべー → だんべ
                                  ↘ だっぺー → だっぺ

関東に多く見られる「だんべ」「だっぺ」などの撥音・促音は、単独では消えてしまった「る」の名残だ。
また、伊豆半島南端と伊豆諸島の利島などでは、「だるべい」「だるべー」という形が現存する。

53名無しさん:2010/12/11(土) 00:18:40
>>52
>各地で以下のような変化を辿った。

各地はいいから特に山陰で
確かにそのような変化を辿ったと確認できる証拠出してみろ

54名無しさん:2010/12/11(土) 14:45:25
山陰限定だと文献資料もないだろうし難しいんじゃないの
しかし関東でも近畿でも鹿児島でも「である」由来なのは明らかだから、全国の「だ」「じゃ」「や」が「である」由来だとしていいだろう
富山や名古屋では「でぁ」の段階は確認されてるし
ここに異論を唱えてる人なんて見たことないから違うと思うんだったらこんなところで噛み付いてないでどこかまともなとこで主張してきなよ
「である」じゃなかったら何が元だと主張するのか知らないけど

55名無しさん:2010/12/11(土) 15:31:43
>>54
いや「だ」の起源は朝鮮語の「ニダ」だとでも主張するんじゃないか?
上のほうで電波だトンデモだと馬鹿にされた腹いせだろうよ。
(余談だが、朝鮮語の語尾の歴史はこれまた厄介で、追いかけるだけでも大変だ)
「山陰ではどうなのか証明しろ」というのは、地理区画を狭めることにより
真偽不明のハードルを力いっぱい押し上げるための一つの詭弁だからね。相手にする必要はないよ。
つまりこういうことなんだ。
「島根県松江市殿町において、2010年現在用いられる「だ」の起源が「である」であることを証明しろ」
となったら、真偽不明のハードルはさらに上がるだろう。「島根県松江市殿町」の資料しか使えないからだ。

56名無しさん:2010/12/11(土) 15:36:29
>>37 >>39
いや、朝日村の場合、1(平板)/2・4狭・5狭(頭高)/3・4広・5広(尾高)という別れ方で、二類は分かれてない(ちょっと信じがたいが)らしいので、
それを信用すれば、一類から三類までだけ見た場合、母音の広狭による核移動を考慮しなくても、そのまま一類が平板、二類が頭高、三類が尾高として分かれるはず。

57名無しさん:2010/12/11(土) 23:39:57
にてある → である → であ → でぁ → だ

さすがにこれは苦しいだろ

58名無しさん:2010/12/12(日) 00:34:13
>>54
全然明らかでない
まず山陰で「にてある」、「である」が普及していたことを示す必要がある
それができないなら明らかでないことを明らかと主張しているだけで
他の説をトンデモと言い切るための根拠は何もないと認めたことになる

59名無しさん:2010/12/12(日) 00:44:10
日本語の方言区画を論じるにあたり、大きな境界線は
利根川-阿賀野川ライン
糸魚川・富山間
岐阜愛知・北陸近畿間
近畿・中国間
これは無視できない。

60名無しさん:2010/12/12(日) 00:48:54
>>57
ボケ老人の伝言ゲーム並だけど
言いだしっ屁は誰よ?

61名無しさん:2010/12/12(日) 01:22:35
音韻アクセントの境界線は概ね>>59の通り。

文法の境界線は
庄内-群馬-箱根ライン
越後-北陸濃尾ライン
岐阜愛知・北陸近畿間
近畿・中国四国間
山陽・山陰間
山陽四国・九州間

だいたいこんな感じか。

62名無しさん:2010/12/12(日) 01:48:58
>>61
ラインと言いながら「庄内」とか「北陸」のような面的なものを書かれると分かりにくい。

63名無しさん:2010/12/12(日) 11:28:13
まさか「だ」の起源に今更噛みつくようなやつがいるとは思わなかったわ
「である」が起源じゃないなら、何が起源だと思ってるんだろう
あまりこの話ばかり続けるとスレの主題から外れすぎるけど

64名無しさん:2010/12/12(日) 11:45:01
>>61の上2段って
庄内越後信州駿河の東端を通るライン
富山岐阜愛知の東端を通るライン
と読めばいいのかな

65名無しさん:2010/12/12(日) 12:51:15
>>61の一番上のラインを、「べい」系を使うか「む」系を使うかという境界線と取ると、
秋田県由利地方も「む」系のほうに入る。

66名無しさん:2010/12/12(日) 13:13:53
「む」系を使うのは秋田県、庄内、新潟県、富山県、岐阜県、愛知県以西だろうか。

67名無しさん:2010/12/12(日) 13:50:21
「む」系/「べし」系という表現を、某掲示板で最初に言ったのはおそらく俺だと思うが、
この表現、重大な誤解を招きかねないことに気付いた。
もともと東海東山方言の性質を論じようとして使いだした表現なのだが、
含意するところは、「東海東山方言は、意志・推量表現に対して複雑な助動詞の使い分けを行う」
ということだったんだよ。
反対に、西関東以北の(太平洋側系統の)方言は、
推量表現の何もかもをたった1つの単語「べ」だけで済ませるという際立った特色がある。
この差異を浮き彫りにするために「べ」圏の西端(箱根・甲府盆地以西)を確立するという意図があった。
だから、「む圏」というのは「べ圏」=「推量に『べ』しか使わない地域」の補集合でしかない。
特に本州中部において「む圏」が積極的に括りだされるわけではない。

68名無しさん:2010/12/12(日) 18:15:59
否定助動詞 ん/ない:上越-北アルプス-贄川関-太田切川-大井川

断定助動詞 「だ」のみ:親不知-長野岐阜県境-だじゃの松-愛知岐阜県境 以東
     宮津-朝来-鳥取岡山県境-出雲国境 以北
 や、じゃ(一部だ):上記以外

形容詞連用形 〜く/ウ音便、語幹:糸魚川-岐阜長野県境-東西三河境(越後平野はウ音便)

買った カッタ:親不知-岐阜愛知・北陸近畿境界 以東(越後平野除く) と 出雲、隠岐
    カータ:糸魚川 と 伯耆、因幡、但馬
    コータ:上記以外          

いる/おる:上越-北アルプス-贄川宿-太田切川-浜名湖 ライン(福井は「いる」、近畿に混在地域あり、紀伊は「ある」)

推量 べ系      :由利除く秋田県-庄内除く山形県-福島県-群馬県-埼玉県-郡内-箱根 以東
ずら、ら   :長野県、山梨県、静岡県、東三河
   〜ろう、〜らぁ:由利、庄内、越後、富山、岐阜、愛知 以西

意志 べ系   :由利除く秋田県-庄内除く山形県-福島県-群馬県-埼玉県-郡内-富士川 以東
   ず    :長野県、静岡県(甲府盆地は「〜かっか」)
   〜う、〜あ:由利、庄内、越後、富山、岐阜、愛知 以西

勧誘 べ系   :庄内除く山形県-福島県-群馬県-埼玉県-郡内-富士川 以東
   ず、ざあ :長野県贄川関・太田切川以北、静岡県牧の原以東、甲府盆地
   まい   :長野県贄川関・太田切川以南、静岡県大井川以西、愛知、岐阜、三重県伊勢、富山県、石川県の一部、福井県大野
   〜う、〜あ:庄内、越後 と 福井、滋賀、伊賀、奈良、紀伊 以西

命令 〜ろ :親不知-北アルプス-南信濃-富士川 以東
       福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島
   〜よ系:上記以外  

*佐渡は断定助動詞「だ」を除きほとんど北陸3県と同じ。

6968:2010/12/12(日) 18:18:24
見にくくてスマン。

70名無しさん:2010/12/12(日) 18:28:47
山陰の「買ひた」は、但馬から出雲まで「カータ」「カッタ」両方。

「ベー」は新潟県の東蒲原郡と魚沼地方、長野県東信にもあり。

71名無しさん:2010/12/12(日) 19:45:58
由利地方は、「書く」で言うと推量は「カグデロ」「カグガロ」、意志は「カグ」、勧誘は「カゴ」だよ。
秋田は由利地方に限らず意志を終止形で表す地域が多い。

72名無しさん:2010/12/12(日) 20:38:24
>>56
ということは1/2/3/45という前段階が考えられる。
徳川の系統図だと1/245/3となっているんだけど、これは間違いだろうか。

73名無しさん:2010/12/12(日) 21:16:26
>>72
この手のアクセントは,
ここ以外にも岐阜と岡山だかに数カ所有ったはずだけど,

1/2/3/45を経ているかどうかは別にして,
どうやって成立したかは大きな問題だわな・・

74名無しさん:2010/12/14(火) 00:13:49
>>68
命令って「〜れ系」も無かったっけ?
見れ、起きれ、みたいな

7568:2010/12/14(火) 00:27:04
>>70>>71>>74
やはり細かな文法の分布を文字で表そうとするには無理があったな。
見落とし書き落としが多かった。
詳しくは
『方言文法全国地図』地図画像
http://www6.ninjal.ac.jp/gaj_map/02/ 
を参照してほしい。

76名無しさん:2010/12/14(火) 00:29:28
>>74
レ系は、ロが五段動詞への類推で変化した形であることが明らかだから、
ヨ系との対立を考えるときは広い意味のロ系に含めていいだろう。
同様に、ヨ系にはイなどを含めることができる。

77名無しさん:2010/12/14(火) 02:07:05
>>76
「見よ,起きよ」が五段に類推した例も有るよ。

78名無しさん:2010/12/14(火) 17:14:58
>>73
徳川氏の系図によると、
1/245/3は岡山県日生町寒河と、例の奥三面・大鳥。
1と2と3を区別するという驚異的なアクセントだが、
徳川氏はこれを根拠に中国・九州アクセントの祖形を1/2/3/45と推定し、
そこから12/3/45(外輪)、1/23/45(内中輪)、1/245/3(寒河)が生まれたとしている。
東日本も同様に、外輪、内中輪、奥三面・大鳥のアクセントができたとしている。

また寒河の北側、備前市三石には1/234/5のアクセントがある。
こちらは4と5を区別するが、垂井式地域に接しておりそれほど問題はない(なぜ4が23に合流したのかは不明だが)。

それと倉敷市下津井に、讃岐式ではない京阪式が分布しているのが気になる。

79名無しさん:2010/12/14(火) 20:56:34
>>78
直感だが、日生と大鳥のアクセントの成り立ちはかなり違うんじゃないかなあ。
大鳥は、外輪と中輪の間で、乙種の最古のアクセントの弁別が形を変えて残った可能性がある。
日生は、ひょっとすると伊吹島や真鍋島など、瀬戸内海の孤立型アクセントとの関連も考えないといけないし、
讃岐にも近いので、その関連も考えないといけない。
日生のほうが、考慮要素が多い気がする。大鳥は、純粋に乙種の起源の問題と言えると思う。
(誤解があるが、寒河は港町だが、大鳥は山間の集落であって、佐渡との関連は考えにくい)

80名無しさん:2010/12/15(水) 01:32:02
>>78
>また寒河の北側、備前市三石には1/234/5のアクセントがある。
>こちらは4と5を区別するが、垂井式地域に接しておりそれほど問題はない
問題あるだろう。
1LHH/234LHL/5HLLだとすると,
4類が遅上がり+擡頭でHLLに合流した後に,
アクセント核を後ろに送る変化が起きたと言うことだろう。
(3拍以上の名詞などの,京阪式で遅上がりになる類が,
HLLL・・・ではなくLHLL・・・に統合されていればその証拠になるかと)

類似・・ではないが高知県幡多郡大方町の東端に,
14LHH/23LHL/5HLLが有るという報告を見たことがあって,
これも4/5の区別の有る東京式だが,
報告者は地元の大学の方言研究者だったから(と言うわけではないが)
もしかしたら京阪式から東京式への変化途上で,
4類の擡頭がまだ起こっていなくて,聞き間違えたものかもしれない。
(今ではもう真偽を確かめようもないが)

下津井のアクセントだけど,普通の京阪式と同じ型の分裂ということに,
余り拘りすぎないほうがいいのかもしれない。
あのあたりは,1/2/3/4/5から分かれたアクセントが色々分布して,
下津井もその一つである可能性だってあるから。

81名無しさん:2010/12/15(水) 01:42:06
東京式の祖型として,
1LH-H 2??-? 3LH-L 45HL-L
を推定するのはかなり困難だと思う。

>>56の話は聞いたことがあるが,
出典は見たことがないから,
原典からの書き写しミスとかが広まったものではないのかな?

1/2/3/45のアクセントが実在したことを示すというよりは,
1/2/3/4/5のアクセントが,全国的に過去存在したことを示すものではないかと。

ただ,どういう変化をおこせば1/3/245が導けるかが想像できない・・・
3拍名詞の別れかたのデータなども無いものだろうか・・

82名無しさん:2010/12/15(水) 07:48:45
アクセントの話はそろそろ区画論と関係なくなってるからアクセントのスレでやったほうがいいような

83名無しさん:2010/12/16(木) 21:20:15
>>82
悪くないんじゃないか?
「関東方言という区画はどこをどうみても明らかに不当だから破棄すべき」「県境にこだわりすぎ。線引き適当過ぎ。」
という合意は完全にとれていて
等語線論はおよそあとの議論はすでに学界で出尽くしている。あとは要素の軽重の水掛け論になるだけだよ。
ところが、アクセント論は若干の新展開がある。
トンデモでなくマトモな理論として、乙種アクセントの成立過程について、金田一通説以外の説が現れてきている。
つまり乙種アクセントを、複数の道のりで導く議論が用意されてきたということ。
ひょっとすると、西日本の乙種と、東日本の乙種は、成り立ちが違う可能性すらある。
特に外輪でこの可能性はかなり行けるような気がするが、中輪や内輪でさえ言えるかもしれない。

84名無しさん:2010/12/16(木) 23:55:40
>>81
徳川説の方法論からは完全に外れるが、
無理やり徳川説の具体的「2拍名詞の乙種原始アクセント」を想定するなら、
HH(1)/HL(2)/LL(3)/LH(45)
なんじゃないのかね?つまり後ずれ前にこの形があったと想定することになる。
そんなに奇異なものでもない。
この形、実は3類を除いては、今の京阪神の30代以下のアクセントとそっくりなのだ。
そしてこの形を想定するということは、3拍以上への敷衍を放棄するということでもある。

85名無しさん:2010/12/21(火) 18:15:01

        種類    内輪    中輪     外輪
瀬戸内路方言 海路方言  四国方言  山陽方言   九州方言
山陰路方言  陸路方言        東山陰方言   雲伯方言   ↑西日本方言
近畿方言   中央方言  近畿方言 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
北陸路方言  海路方言  北陸方言 |越後方言   北奥羽方言  ↓東日本方言
東国路方言  陸路方言     ギア|〜西関東方言 南奥羽方言
西←|→東

8685:2010/12/21(火) 18:18:19
訂正
        種類    内輪    中輪     外輪
瀬戸内路方言 海路方言  四国方言  山陽方言   九州方言
山陰路方言  陸路方言        東山陰方言  雲伯方言   ↑西日本方言
近畿方言   中央方言  近畿方言  −−−−−−−−−−−−−−−− 
北陸路方言  海路方言  北陸方言 |越後方言   北奥羽方言 ↓東日本方言
東国路方言  陸路方言     ギア|〜西関東方言 南奥羽方言
                西←|→東

8785:2010/12/21(火) 18:20:03
訂正してもうまくいきませんでした…

88名無しさん:2010/12/22(水) 11:12:59
こうしたかったの?

            種類     内輪     中輪       外輪
瀬戸内路方言 海路方言  四国方言   山陽方言    九州方言
山陰路方言  陸路方言          東山陰方言  雲伯方言    ↑西日本方言
近畿方言    中央方言  近畿方言  ―─────────────────
北陸路方言  海路方言  北陸方言 |越後方言    北奥羽方言 ↓東日本方言
東国路方言  陸路方言         ギア|〜西関東方言 南奥羽方言
                     西←|→東

8985:2010/12/22(水) 14:30:03
>>88 サンクス

90名無しさん:2010/12/22(水) 22:00:01
>>85
うーむ。やっぱりギアが浮く。
いや、ギアが浮く以前に、「豊橋の外輪」はどこへ行ったのだ?
これは極めて重大な問題で、都合が悪いからといって無視するわけにはいかないぞ。
豊橋の外輪は、徳川の「点対称モデル」では、松江と対にされていたくらいで、
山陰路方言を、フルスペックで最大レベルの分類として壮大に立ち上げておきながら、
太平洋側の豊橋周辺は完全無視というのは、明らかに均衡を欠く。
とりわけ、(雲伯的要素の少ない)東山陰を含めて山陰路方言というのならなおのことだ。

91名無しさん:2010/12/22(水) 22:06:35
>>90
豊橋はアクセントが外輪東京式なだけで、文法は極めて遷移的。
東山陰方言は雲伯要素は薄くない。むしろ文法では共通点が多い。近畿方言と雲伯方言の中間遷移地帯。

92名無しさん:2010/12/23(木) 00:38:30
>>91
いやそうでもない。二項対立のみを切りだすと遷移的になるが、
5つという最大分類を立ち上げるなら、従来の区画論では完全無視されてきた面白い文法要素が切り出せる。
一番顕著な特徴は、「推量表現をめぐって複雑」という大きな特色で、
これがちょうど豊橋あたりを雛形にして、東海東山方言広域で共通している。
他の等語線としてよく挙げられる「担ぐを巡って複雑/単純」「あかい/あかるい」などより
よほど本質的な要素だと思う>推量表現
文法要素の切り出しは、どうしても恣意的要素を孕むから、いろんなことが言える。
端的にいってしまえば、「東京と大阪で同じ要素は、差異がなかった事にされやすい」という重大な問題がある。
俺は、雲伯であっても山陰方言を特に大分類として切り出すことには反対で、
中国方言のもうひとつのバージョンという以上の意味はないと理解している。
中国方言+裏日本(環日本海)要素=雲伯であって、それ以上のものではない。

93名無しさん:2010/12/23(木) 09:32:31
>>92
断定:だ
推量:だらー
買った:カッタ(促音便)

これらが環日本海要素と言えるか?むしろ東日本要素。

94名無しさん:2010/12/23(木) 10:40:48
>>93
それは「見かけの東日本要素」に過ぎない。これはどういうことかというと、
中国方言(乙種圏)に内在する音韻的特徴(連母音が激しく融合されるなど、モーラの扱いが京阪&四国とかなり違う)と、
裏日本的な要素(モーラが揺らぐ、高舌母音が中舌化する、語中清音が有声化する)が合体した結果、
見た目上、東日本っぽい形が生まれたというだけ。

95名無しさん:2010/12/23(木) 10:45:54
それから、東海東山の「だらー」は山陰とは系譜が全く違うんだ。
他の表現と付き合わせると、むしろこの本体は「ら」であって、
これは文語でいう「む」の変形ではなく「らむ」の変形である可能性が高く、
そうすると、連母音融合とは実は全く関係がない。
(そもそも東海で「あう」が「あー」に融合する表現は他に全く存在しない)
「山陰の東日本性」なるものは、よく突き詰めると「見せかけ」の要素が極めて強い。
少なくとも太平洋側、東海関東東北太平洋側との関連性はゼロといってよいだろう。
一応俺は「環日本海要素」として説明可能な部分はあり得ると考えているが、
ひょっとするとこれすらなく、単に中国方言の独自進化系に過ぎないのかもしれない。

96名無しさん:2010/12/23(木) 10:51:19
>>94
東山陰と東海の方言は似ているが、東海にも裏日本的特徴があるのか?
この論理だと裏日本的要素=東日本的要素になる。

97名無しさん:2010/12/23(木) 11:57:24
>>96
東山陰と東海は、全然似ていない。
近世畿内語由良の共通する要素が若干あるが、これは、畿内からの距離を考えれば当然の話。

あとの「似ている」要素は、中国方言と東海東山方言の類似点に解消されてしまう。
これも大半は蝸牛分布で片付くが、アクセントと音韻に関してだけ、
蝸牛分布ではなく、なぜか似ている面があることは否定しない。
(これは、東西の乙種アクセントの発生に遡る難問であることも言うまでもない)

98名無しさん:2010/12/23(木) 12:49:34
>>97
〝全然"似ていないというのは少々言い過ぎ。確かに多くは蝸牛分布だが。


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