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代理投下スレ

1名無しさん:2010/06/15(火) 00:00:43
「この流れに乗りたいけど規制中だよこの野郎」
「いいネタ思いついたけど、この規制は何時まで続くんだ?」って人たちのネタを、
本スレに書き込める人が代わりに投下してあげようというスレ

47新ブラザーアーチ?:2010/08/22(日) 20:18:14
ついに最後の砦の携帯も規制されました…orz
代理投下よろしくお願いします

48名無しさん:2010/08/22(日) 20:25:31
代理投下してきたっす
…てか詳しくないんですけど携帯まで規制とかあるんだ…

人少ない気はしてたけど今規制が厳しいのかな?
ネタはここを使えば投下できるけど感想や雑談が少なくなるのは寂しいなぁ

49名無しさん:2010/08/22(日) 20:30:41
素早い代理投下ありがとうございました!

50ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:04:35
誰かの一日について書いてみるのも意外と面白いかもしれない
そう思って書いてみたら規制でした…代理お願いします

51ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:05:11
まだ家族の多数が寝ている時間に私はベッドから起き出す
理由は隣に住むお兄ちゃんの早朝のトレーニングについていくからだ
寝間着を脱いでトレーニング用のジャージに着替え、静かに部屋を出て、
まだ寝ている妹のチキやファ、ユリウスお兄ちゃんやニルスお兄ちゃん、
ユリアお姉ちゃん、ニニアンお姉ちゃんを起こさないように歩きながら居間へ向かう
そして居間に行くと既に起きているバヌトゥおじいちゃんがお茶を飲んでいた
「おお、ミルラおはよう。いつも頑張ってるのぉ」
「バヌトゥおじいちゃん、おはようございます」
いつものようにおじいちゃんと挨拶をして玄関へと向かう
玄関で運動靴を履いて庭へと向かう。いつもイドゥンお姉ちゃんがいるはずだ
庭ではいつだったかに貰ったゼラニウムに水をあげているイドゥンお姉ちゃんがいた
「おはようミルラ。気をつけて行くんですよ」
「おはようございますイドゥンお姉ちゃん。はい、エフラムがいるから大丈夫です」
イドゥンお姉ちゃんは毎日私のことを気遣ってくれる
そんなお姉ちゃんに見送られながら庭を通り抜け、門へと小走りで向かう
途中、デギンハンザーおじいちゃんが毎朝恒例の腕立て伏せをしていた
「おはようございますデギンハンザーおじいちゃん」
「ん、ミルラか。おはよう。お前も毎日頑張るな」
トレーニングも最初の頃は辛かったが慣れてしまえば辛くない
むしろ毎朝エフラムと一緒にいられるのだから楽しい
私はデギンハンザーおじいちゃんに挨拶をして門を出た
門を出るとエフラムが門のそばで待っていてくれた
「おはようございます、お兄ちゃん」
「ああ、おはようミルラ。では行くか」
「はい、よろしくお願いします」
最初の頃のエフラムは私に合わせたペースで走っていてくれた
けれどもそれではエフラムに迷惑だからとペースを戻してもらった
始めの頃はついていけずすぐにエフラムに置いていかれていた
けど少しずつエフラムのペースについていける時間が延びていき、
今ではきちんとエフラムのペースで走れるようになっていた
次の目標はエフラムと話しながら走れるぐらい余裕を持つことだ
残念ながら今はついていくので精一杯で、話す余裕がない

1時間で家の前まで戻ってくる。私は休憩しながらエフラムを観察する
走り終わった後、エフラムは槍の素振りをする
少し休んでから私はエフラムから簡単な槍の使い方を習う
「違う違う、槍は近づかれたおしまいだからこう使わないと」
エフラムは私に合わせて剣で相手をしてくれる。それでも強いけど
「そうだ、剣相手には近づかないで戦うようにするんだ」
エフラムによると私は少しずつ上達しているらしい。少し、嬉しかった

52ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:06:00
30分ぐらいの訓練が終わり、エフラムと別れ家に帰る
門を抜け、庭を駆け、玄関で靴を脱ぎ、居間で起き出した家族に挨拶をし、風呂場へ行く
帰ってきたらシャワーを浴びてから朝食を食べるのだ
ふと、脱衣所にある大きな鏡で自分を見てみる
「最近…少し大きくなったかな?」
まあ実際今まで平原だったある部分は少しだけ丘になってる気がする
そんなことを考えながら急いでシャワーを浴び、再び着替える
着替えたら皆がいる居間に行き、仲良く朝食を食べる
ちなみに朝食中に迂闊なことを言ったユリウスお兄ちゃんが吹き飛んだりした

朝食を食べ終えたらチキ、ファと一緒に身支度をして学校へ行く
途中、エフラムとエイリークさんや金髪のおじちゃんが通学路で旗振りをしていた

学校に着いたら学年の違うチキやファと別れ教室に向かう
私はクラスにあまり知人はいない。マムクートであるから敬遠されがちなのである
数少ない知人といえるのがお兄ちゃん争奪戦のライバルのサラである
「あら、おはようミルラ」
「うっ…おはようです」
「今日はどうだったの?お兄様は?」
「…いつも通りです」
そんなたわいもない?会話をしていると先生が来る

1時間目は算数である。今日は分数の文章題が出た
『リーフ君はケーキを4人で分けました。しかし途中で5人増えたために
リーフ君のケーキを5人で分けました。リーフ君のケーキは最初の何分の何ですか?』
…どこかからコノヒトデナシーと聞こえてきた気がする。ちなみに答えは20分の1

2時間目は国語
これはまあありきたりな文章を読むだけで終わる

3、4時間目は体育
今日は男女合同のマラソン
クラスのがき大将がみんなに足を自慢して回っている
「いやよね。あんなやつリーフには勝てないのに」
サラが私に話し掛けてきた。けどリーフさんには誰も勝てないと思う…うん
「まあいつも兄様についていくミルラなら余裕よね。頑張ってね」

マラソンは私が断トツの1位でゴールしたのだった
がき大将が何か言っていたような気もしたが気にしない事にする
「はぁ…はぁ…やるわね…やっとゴールよ…疲れたわ」
サラがようやくゴールしたのは4時間目も終わりになる頃だった
「まったく…だんだん成長してるのね」
「…成長期ですから」
「くっ…なんだか悔しいわね」
そんな会話をしているとチャイムがなった。昼ご飯の時間だ

今日はイドゥンお姉ちゃん特製のサンドイッチだった
チキとファ、あとサラと一緒に楽しく話しながら食べたのであった

53ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:06:35
教室に戻り清掃をしてから昼休みになった
「ねえ、一緒に読書でもしない?」
「…今日は何を読むんですか?」
サラが読書を誘ってくるということはまた何か企んでいるのだろう
「フフ…今日はこれよ」
『槍の使い方 初心者編』
「…これ、どこから見つけてきたんですか?」
「リーフの本棚の3段目、左から4冊目のところよ」
「それ…泥棒ってことですか?」
「違うわ、有効活用よ。どうする?いらないならアメリアさんに渡すけど」
「……お借りします」
アメリアさんに渡されるぐらいなら読もう…リーフさんごめんなさい
昼休みを読書で過ごしていると昼休み終了のチャイムが鳴った

5時間目は社会
紋章町の歴史を勉強していた時に事件は起きた
ちょうどマンフロイさんの子供狩りのことが範囲だったのが悪かった
サラはマンフロイさんの孫娘だ。当たり前だがサラはいい人だ…たぶん
マンフロイさんだって昔はともかく今はいい人になっている…きっと
けれどもクラスの中にはそういうことでサラを馬鹿にするやつがいるのだ
サラは軽くあしらっているのだがそういう態度が気に入らないのだろうか、
クラスのがき大将がサラに殴り掛かろうとしたのだった
これは先生が止めたことでことなきを得たが、放課後にまた揉めるのは必然だろう

放課後、サラに本を返そうと近づくとあのがき大将が取り巻きを連れてやってきた
「おい、サラ!てめームカつくんだよ!」
「そう…それは大変ね。牛乳飲んだら?」
何で火に油を注ぐようなことをするんだろう…
「くっ…サラ!俺と勝負だ!」
「いいわよ」
「ただし、魔法は使用するなよ」
「…セイジに魔法を使わせないなんて卑怯です」
あまりにも卑怯なのでつい口走ってしまった
「ならミルラ、お前が代わりにやるか?竜にはなるなよ」
「…ちょっと!それこそ卑怯じゃn…」
「…わかりました。やりましょう」
「はっ、じゃあ校庭にいるからな」
がき大将達はニヤニヤしながら校庭へと出ていった
「ちょっとミルラ!あなたどうするの!?」
「…エフラムから習った槍があります」
「無茶よ!まだ習ってから間もないのよ!?」
「…きっと大丈夫です。いざとなったらライブをお願いします」
生兵法は怪我の元と本で読んだけど相手も素人だから大丈夫なはず…
私はそう思って、制止するサラに謝りながら校庭へと向かった

54ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:07:08
校庭ではがき大将が訓練用の剣を持って待っていた
「よく来たな!お前は好きな武器を使えよ!」
「…なら槍をください」
「わかった、ほらよ」
そういって渡されたのは訓練用の槍。エフラムと訓練する時のとほぼ同じやつだ
「好きな時に攻撃していいぜ。こっちで合わせるからな」
余裕を見せているのはマムクートが槍を使えるとは思わないのだろう
「わかりました…では行きます」
初手はエフラムに習った相手の胴体を狙う突きをする
「なっ!?」
まさか私がきちんと槍を使えるとは思わなかったのだろう、
がき大将は驚いて一瞬固まり、避けきれずに突きを喰らう
「ふっ…どうやら手加減しないでいいようだな!喰らえ!」
がき大将が剣を大きく構え接近してくる…こういう時は…
「な、逃げるな!正々堂々と戦え!いたっ!?」
私は距離を保ちながらどんどんと槍で突きまくる
5分が過ぎただろうか、がき大将が涙目になりながら逃げ出した
「…やるわね」
「…エフラムに今日は剣との戦い方をならったです」
「…なるほど。ありがとう、すっきりしたわ」
「…元々あの人は差別とかをしてるから嫌いなだけです」
「そう…せっかくだからお礼をしたいわね。これから遊ばない?」
「いいんですか?」
「ええ、なら一旦帰りましょうか」
そういうとサラはワープの杖で私と一緒に私の家にワープしたのだった

イドゥンお姉ちゃんに遊ぶ旨を伝え、私はサラと一緒に町に行く
「…ところで何をするんですか?」
「フフ、兄様に振り向いてもらうための作戦ね」
なんだかサラさんがちょっと怖い…と思っていたらサラが止まる。着いたようです
着いた先にあったのは
「…デパートですか?」
「そう。ここ、うちのおじいちゃんが経営してるのよ」
ここって普段安売りとかしている時にイドゥンお姉ちゃんがよく来てるデパートだ
「さ、4Fの服屋に行きましょう」
「え…私お金そんなにないです」
「心配しないで、私のお礼だから…5割引よ」
…お金足りるだろうか…不安になってきました

服屋でサラと一緒に服を選ぶ
「フフ…これなら兄様も…」
…正直サラや私には今サラが着ている服は似合わない気がする
「あら?そんな控えめなやつでいいの?」
「…サラの服は正直恥ずかしいです」
「あら、そう。まあいいわ」

デパートで新しい服を一着買って私は家へと帰ろうとした
その帰り道で知らない人に声をかけられた
「お嬢ちゃんがミルラちゃんだね?」
「……知らない人とは話してはいけないと言われてます」

55ミルラの一日:2010/08/25(水) 21:08:01
「まあまあ、うちの弟が世話になったようだからな。俺とも勝負しようぜ」
…この人、あのがき大将に似てます…兄ですか
「ほらよ、この槍を使いな」
投げ付けられたのは銀の槍…でもこれは…
「…私には使えません」
「そうか?ならこれで戦うかい?」
次に渡されたのは細身の槍だ。まあこれなら何とか…
「じゃあ俺はこれを使うかな」
そういって取り出したのは…ランスバスター…
「…む、無理です…そんなの卑怯です」
「ああん?今更何言ってるんだ!?まあ謝れば許してやるよ」
「ッ………ご、ごめn」
「なら俺が代わりにやろう」
謝りかけた時、背後から誰かが来た。その声は…
「お、お兄ちゃん…」
「ああん?お前がこの子の兄貴か?いいぜ、やろうか?」
「あ、お兄ちゃん…私…」
「ミルラ、下がっていろ」
いろいろ話したかったがエフラムは戦うつもりである
こうなったらエフラムの言うとおりにして離れていよう
そして離れてから10秒後、がき大将の兄は悲鳴をあげていたのだった

「ミルラ…大丈夫だから…」
「…私のせいでお兄ちゃんが怪我しちゃった…です」
戻ってきたエフラムは頬から血を流していた。少し切ったらしい
私は杖が使えないからすぐには治せないので、持っていた絆創膏を貼っていた
「それで、何であんなやつに絡まれていたんだ?」
「…それは…カクカクシカジカ…です」
「そうか………すまん、先に謝っておく」
「え?」
そう呟いた瞬間、私の頬っぺたに痛みが走る…平手打ちされたのだ
「まったく…あれほど無茶をするなと教えたのに」
「ごめんなさい…」
「だがサラを守ろうとしたのは立派だ…偉かったな」
そう言うと今度はエフラムに撫でられた
「さ、帰るか。そろそろ日が落ちるしな」
「…はい」


家に帰るとイドゥンお姉ちゃんが夕飯を作っていた
「…ただいま」
「お帰りなさい。楽しかった?」
「はい…楽しかったです」
イドゥンお姉ちゃんと軽く会話して自分の部屋に戻る
買ってきた服を着て、誰かがいるであろう居間に行く
居間ではニニアンお姉ちゃんがニルスお兄ちゃんと会話していた
「あら、お帰りミルラ。その服は買ったの?」
「お帰りミルラ。似合ってるよ」
「ただいまです。似合ってますか?」
「うん、似合ってるよ。ミルラらしくていいと思うな」
「ありがとうございます」
よし、今度の休みはこれでエフラムに会いに行こう

みんなで夕飯を食べ、食べ終えたら宿題を終わらせ、チキやファと風呂に入る
風呂からあがったら寝る時間である
「…おやすみなさい」
そう呟いて私は目をつぶったのだった
終わり

56名無しさん:2010/08/25(水) 21:09:29
以上です。よろしくお願いします

57名無しさん:2010/08/26(木) 00:26:33
ありがとうございました!
やっぱり閃いたネタを投下できないのは辛いね
面白いネタに感想や便乗もできないのも悲しい…

58名無しさん:2010/08/26(木) 22:10:33
思いついたので書いてしまいました。
代理投下お願いします。

59ファミリーの使命:2010/08/26(木) 22:11:18
ルーテ「新作ゲームができました」
ロイ 「もはや前フリいらずになってきましたね、ルーテさん」
リーフ「それで、今度はどんなゲームなの?」
ルーテ「説明書を持ってきましたので、どうぞ」
ロイ 「そこまで凝って作ってるんだ・・・」
リーフ「ふ〜ん、どれどれ。表紙を見る限り、今度はアクションRPGかな?」

 そうして、リーフが説明書を開き、ロイもそれを覗き込む。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ドラゴンが復活しようとしている!!
 それまで平和な生活を送っていたファミリーは、広大な地下迷宮へと向かった。
 封印された秘宝"ファイアーヘムブレム"と神剣"ファルシオン"を見いだし、
 キミは52兵種の敵軍とドラゴンを倒せるか?

1.ストーリー

【それは、一枚のドラゴンのウロコから始まった!】

 それはそれは遠い昔のこと。とある町の片すみに主人公な一家が住んでおりました。
 中ではミカヤおばあ・・・お姉さんが弟たちにお話をしていました。

ミカヤ「その昔、このあたりにはたいそう乱暴なドラゴン、メディウスがいてね。
    町の人たちを、それはそれは苦しめていたの。だけど、やがてひとりの勇者が現れてね。
    配下の地竜たちを封じ込め、メディウスを倒してくれたの。ほら、あの絵をごらんなさい。
    その勇者とは、おまえたちのひいおじいちゃんなのよ」

 お姉さんが壁にかかった絵を指さした時です。
 扉をはね上げて末っ子のロイが何かとがったものを手に持ってきました。
 それは、なんと地中深く埋められているはずのメディウスのウロコではありませんか。
 これを見たアイク兄さんとエリンシア姉さんは、メディウスが復活しようとしていることを悟り、
地下の迷宮へ向かうしたくを始めました。
 復活したドラゴンを倒す。それが彼らの本当の仕事だったのです

リーフ「ドラゴンなんかに勝てるわけないよぉ」

 心配そうな弟たちに、アイク兄さんはニッコリ笑って答えます。

アイク「だいじょうぶ。ファイアーエムブレムがある」

 ファイアーエムブレム。それは地竜を封印することができる封印の盾。
 5つの隠されたオーブによって守られているというのです。

マルス「オーブ探しならボクらでも手伝える。ね、アイク兄さん、いいでしょ?」

アイク「もちろんだ。みんなで協力しあえば、きっとメディウスに勝てるさ!」

 ファイアーエムブレムを守る5つのオーブはどこにあるのか。
 はたしてメディウスを倒すことができるのか。
 
 冒険の旅が、今始まったのです!!

60ファミリーの使命:2010/08/26(木) 22:12:56
2.ファミリーの紹介

【アイク】
 すごい力持ち。ラグネルで、特定の(もの以外でも)ブロックを壊せるんだ。
<主な使用アイテム>
 ラグネル・ウルヴァン・パワードスーツ(借り物)

【エリンシア】
 空中を飛んだりブロックをぶっ飛ばして差し上げたり、回復魔法が使えるゾ。
<主な使用アイテム>
 ペガサス・アミーテ・リライブ

【マルス】
 剣を武器に戦う(全員です)。ファルシオンとファイアーエムブレムを使えるのは彼だけだ。
<主な使用アイテム>
 メリクル・ファルシオン・エムブレム

【リーフ】
 普段はおねえさんを追いかけている。モンスターからのダメージを受けても死なない。
<主な使用アイテム>
 ほぼすべてのアイテムを使えるゾ!専用アイテムはないが、うまく立ち回ろう。

【ロイ】
 専用武器がチート!!エリンシアやリーフほどではないが回復能力もある。
<主な使用アイテム>
 封印の剣・デュランダル・レイピア


<注意>
 下の2人のファミリーは、ゲームのセーブ・ロードの時に使い、プレイはできません。

【ミカヤ】
 次回にプレイする人のためにパスワードを占ってくれる。

【シグルド】
 ミカヤから聞いたパスワードを教えると子世代からプレイできる。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



ロイ 「これは・・・」
リーフ「なんというドラスレファミリー」
ルーテ「皆さんの家にはピッタリの題材だと思ったのですが」
ロイ 「それはそうかも知れないけど」
リーフ「元ネタが分かる人、いるのかなぁ?」



続かない。

61ファミリーの使命:2010/08/26(木) 23:07:49
誤字がありましたorz
初めの方の"ファイアーエムブレム"が"ファイアーへムブレム"となっていました・・・。
なぜこのようなミスをしてしまったのかは分かりませんが、
代理投下してくださる方、よろしければ訂正して投下お願いします。

62名無しさん:2010/08/27(金) 21:24:11
代理投下、ありがとうございました!
余計な手間までおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。

63イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 序1/2:2010/08/28(土) 20:47:30
イリオスオルエンネタ書いたので代理お願いします

あー疲れた…あのクソ社長、最近スタッフのこと酷使しやがるぜ…
24時間も働かせやがって…最後にはセーラやドロシーが壊れてたぞ
まあセーラにはエルクが、ドロシーにはサウル神父が迎えに来たけどな
俺か?俺は1人で安売りしてたSドリンク片手に帰るところさ…
そこ、笑うな!彼女いない歴=年齢、平民とか馬鹿にするな!
ああん、泣いてねえよ!2人が羨ましくなんてないからな!
「リーフ、あそこでオルソンさんが泣いてるよ」
「本当だねセリス兄さん。きっと24時間テレビで壊れたんだよ」
「どうすればいいかな?」
「とりあえず見て見ぬ振りが1番だよ」
…帰ろう…帰って酒でも飲んで寝よう…

さて、約1日ぶりの我がおんぼろアパートに帰ってきたが…電気つけっぱなしだと?
おかしいな…最近光熱費も切り詰めていたから消していたはずなんだが…
……………あれ、何か前にもこんなことがあった気がするぜ…デジャヴュってやつか?
とりあえず部屋に戻るとするか…もうくたくただし

階段を上がり、ドアを開ける。ちなみに鍵は開いてるが元々だ
……やはりあいつか…嫌らしくなくそれでいて適度な高級感を感じる靴がある
俺の家にそんな羨ましい靴はない。あるのは動きやすく安い量産された運動靴と革靴だ
「オルエン、いるんだろ?今日はどうしたんだ?」
居間…といっても居間しかないんだが…に向かって声をかけるが返事はない
「…寝てるのか?」
まあいい、どうせここは俺の家だ。居間に向かっても問題はないか
そういえばフレッドの気配もないな…まあやつは気配を殺してるだろうが
……あれ?けどいつもならアパートの前に高級車があるよな…?
もしかしてフレッドのやついないのか?珍しいな
そんなことを考えていたらいない理由がわかった…あれはまずい…

ここでオルエンについて少し解説をしよう
フリージ財閥に兄ラインハルトと2人で働いている貴族の箱入り娘だ
執事役として長年使えるフレッドがいてオルエンに近づこうとする男を排除してるとか…
俺とオルエンは高校のクラスメートで、まあ俺の人生を狂わしたやつだ
まあ最近よく話しているうちに恨みとかはなくなったけどな…今の生活も悪くないし
そしてオルエンは天然で人がいいという典型的な世間知らずなお嬢様だ
あと普段は酒をあまり嗜まない…酒癖が悪いからな。だが飲む時は…ケンプフ絡みだ
まあつまるところオルエンは俺の家の居間でグビグビ酒を飲んでるわけだ…

64イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 序2/2:2010/08/28(土) 20:48:22
「あれ〜おかえり〜いりおす〜おつかれさま〜」
うわぁ…言葉が平仮名になってるし明らかに酔っ払いの口調だ
紅潮した顔でどこと無く色っぽい…って何言ってんだ俺は…
ちなみに俺は酒に強くない…てか弱い。弱いがたまに嗜む
翌日が休みの時であまりにも疲れてたりやりきれない時限定だけどな
だから俺が冷蔵庫に置いている酒は比較的弱い酒のはずだ…
俺…スピリタスなんて買った覚えはないんだがな…がぶがぶ飲む酒じゃないぞ…
そんなアルコール度数96度―世界ひろしといえどもスピリタス以上の強い酒はない―酒を
がぶがぶ飲んでるオルエンって…てかアル中にならないかとても不安だ
「お、おいオルエン。そのお酒はがぶがぶ飲むのはよくねえぞ…こっち飲みな」
そう言って近くにあった酒を…ってこれはアブサンか!?これも強いぞ!
「お、お前…そんな強い酒飲みまくって大丈夫なのか?」
「らいじょーぶらいじょーぶ。わらしつよいから…」
…うん、とりあえずあまり使いたくないが睡眠薬を用意するか。あれはまずい
とりあえずつまりを用意すると言っていったん流しへ向かい、こっそり睡眠薬を用意する
月末のお供、角砂糖をスプーンに載せアブサンをゆっくりスプーンに注ぐ
グラスにある程度アブサンが入ったら角砂糖に火を着ける
ゆっくり燃える角砂糖にフリージのおいしい水を注いで沈下
沈下したら角砂糖をグラスに注いでアブサンカクテルの出来上がり
…セーラに少し昔、カクテルの作り方を番組で習わされたのが役立ったな
このカクテルの角砂糖にこっそり砕いた睡眠薬を混ぜてオルエンに渡す
「あら?おいしそうなカクテルじゃない、いたらきまーす」
ふぅ…グビグビ飲んでるし一安心だ。あとは効くまで待つか
「いりおすもいっしょにのもう…ほら、これれかんせつきすらよ」
「ちょ!よせ!俺は酒が……ごくっ」
………………美味い…我ながらよくできてる…できてるけど…強い
ああ…意識が朦朧としてきた…睡眠薬入りだからなおさらか……zzz

「あれぇ、もうよっちゃった?…なんだかわたしもねむいな……zzz」


はっ!?ここは……見慣れた汚い天井、どうやら我が家だ
あいたたた…頭がすっげー痛い……なんだか肩も痛い…
とりあえず起き上がって……?なんだか身体がやけに……ってなんじゃこりゃぁぁぁぁ!?
隣には見慣れた顔…まあこれがオルエンだったらまだよかった
あとでフレッドに軽く必殺の剣技を喰らうだけだから
だが隣で寝ていたのは紛れも無く……
「お、俺が…寝てる!?」

続く

65イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 序2/2:2010/08/28(土) 20:57:26
>>64ごめんなさい、間違えてるので修正版です
こちらを投下でお願いします

「あれ〜おかえり〜いりおす〜おつかれさま〜」
うわぁ…言葉が平仮名になってるし明らかに酔っ払いの口調だ
紅潮した顔でどこと無く色っぽい…って何言ってんだ俺は…
ちなみに俺は酒に強くない…てか弱い。弱いがたまに嗜む
翌日が休みの時であまりにも疲れてたりやりきれない時限定だけどな
だから俺が冷蔵庫に置いている酒は比較的弱い酒のはずだ…
俺…スピリタスなんて買った覚えはないんだがな…がぶがぶ飲む酒じゃないぞ…
そんなアルコール度数96度―世界ひろしといえどもスピリタス以上の強い酒はない―酒を
がぶがぶ飲んでるオルエンって…てかアル中にならないかとても不安だ
「お、おいオルエン。そのお酒はがぶがぶ飲むのはよくねえぞ…こっち飲みな」
そう言って近くにあった酒を…ってこれはアブサンか!?これも強いぞ!
「お、お前…そんな強い酒飲みまくって大丈夫なのか?」
「らいじょーぶらいじょーぶ。わらしつよいから…」
…うん、とりあえずあまり使いたくないが睡眠薬を用意するか。あれはまずい
とりあえずつまみを用意すると言っていったん台所へ向かい、こっそり睡眠薬を用意する
月末のお供、角砂糖をスプーンに載せアブサンをゆっくりスプーンに注ぐ
グラスにある程度アブサンが入ったら角砂糖に火を着ける
ゆっくり燃える角砂糖にフリージのおいしい水を注いで沈下
沈下したら角砂糖をグラスに注いでアブサンカクテルの出来上がり
…セーラに少し昔、カクテルの作り方を番組で習わされたのが役立ったな
このカクテルの角砂糖にこっそり砕いた睡眠薬を混ぜてオルエンに渡す
「あら?おいしそうなカクテルじゃない、いたらきまーす」
ふぅ…グビグビ飲んでるし一安心だ。あとは効くまで待つか
「いりおすもいっしょにのもう…ほら、これれかんせつきすらよ」
「ちょ!よせ!俺は酒が……ごくっ」
………………美味い…我ながらよくできてる…できてるけど…強い
ああ…意識が朦朧としてきた…睡眠薬入りだからなおさらか……zzz

「あれぇ、もうよっちゃった?…なんだかわたしもねむいな……zzz」


はっ!?ここは……見慣れた汚い天井、どうやら我が家だ
あいたたた…頭がすっげー痛い……なんだか肩も痛い…
とりあえず起き上がって……?なんだか身体がやけに……ってなんじゃこりゃぁぁぁぁ!?
隣には見慣れた顔…まあこれがオルエンだったらまだよかった
あとでフレッドに軽く必殺の剣技を喰らうだけだから
だが隣で寝ていたのは紛れも無く……
「お、俺が…寝てる!?」

続く

66名無しさん:2010/08/28(土) 21:01:58
代理ありがとうございました
うかつだったなぁ…つまみをつまりにしたなんて…orz

67イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 破1/3:2010/08/30(月) 00:07:19
さて、イリオスが叫ぶ30分程前、兄弟家ではマルスがミカヤを怒っていた
「まったく…あなたという人は…何をしたんですか?」
「べ、別に何もしてないわよ!だからマルスちゃん落ち着いて」
「隠しても無駄です。さっき今日は楽しくなるわって呟いてました」
「…地獄耳ね。でも絶対言わないわよ!」
「…わかりました。おーいロイ、チェーンソー持ってきて」
「いやぁぁぁ!わかった!わかったからチェーンソーはやめて!」
「…わかればいいんです。それで、あなたは何をしたんですか?」
「えーとね…ちょっとイリオスとオルエンの魂を入れ換えちゃった、テヘ」
「………なんてことをしてるんですか…リーフ、イリオスさんの家わかる?」
「わかるけど…行くの?」
「うん、身内…ていうか憑き物?の責任を取らないとね」
「えー…なら私帰るわ………はっ!ユンヌったら…なんてことを…」
「マルス兄さん、ユンヌさん逃げたけどどうするんだい?」
「簡単さ…あ、アイク兄さんがいきなり服を脱ぎだしたぞ!?」
「どこっ!?アイクの裸はどこっ!?」
「…単純だね」
「さ、みんなで縛ろうか」

しばらくしてユンヌは簀巻きにされ、マルス、リーフ、ミカヤに引きずられていた
「あそこのアパートがイリオスさんの家だね」
「OK、じゃあ行こうか」
「大丈夫かしら…」
「むぐー!むぐむぐむぐー!!」

落ち着け…どうやらよくわからんが今の俺はオルエンだ
ということは目の前で寝ている俺がオルエンなわけだ…たぶん
起きて叫んでから急いで鏡を見た俺はオルエンだった
何でもありなこの町とはいえ、身体が入れ代わるのは兄弟家だけだと思ってたぜ…
とりあえずオルエンを起こそうか悩んだが…パニックになられても困るから放置だ
しかしこの状況…フレッドもだがセーラやドロシーにばれてもやばい
あいつらにばれたら変態の烙印を押されてしまう……今でもそんな気もするが
さて、普段ならともかく昨日が昨日なだけにこいつの身体はいろいろ痛い
頭なんて二日酔いをさらに酷くしたとしか思えない…飲み過ぎだ
あと肩もいたいしお腹の辺りも微妙に痛い…やけ酒してたぐらいだから胃炎だろうか…
つーかこいつ結構肩凝ってるな…今度揉んでやるか…
そんなことを考えていたらドアが突然開かれた…って泥棒!?
「おはようございます。イリオスさんいますか?」
「その声は…リーフか?」
「…ああ、本当に入れ代わってますね…」
「ごめんなさい…私が至らないばかりに…」
「むぐぐ…むぐー!」
な、何でこいつら俺が入れ代わったってわかるんだ!?

68イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 破2/3:2010/08/30(月) 00:08:09
「かくかくしかじかでして…本当にご迷惑をおかけしました」
「あ、ああ…原因がわかれば大丈夫だ…早く戻してくれ」
「…それが……明日の夜までは戻せないみたいです」
…………………どうしよう…俺、明日仕事なんですけど
「とりあえず明日は僕とリーフがお互いのサポートに回ります」
「それは助かるが…何が狙いだ?」
「別にフリージ財閥のスキャンダルを掴むつもりはありませんよ」
「別明日のにFETVのゲストにお姉さんが出るからじゃないよ」
…わかりやすい奴らだ。まあFETVの明日のゲストはバアトルだけどな
「とりあえず今日はお互いに状況を整理してください」
「あ、ああ…けどオルエンがまだ寝てるんだが…」
「ああ、そうでしたね。ミカヤ姉さん、レストお願いします」
「はい、レスト」
「う…うーん…あれ?ここは?」
「おはようございます、オルエンさん」
「あれ?あなたはミカリンさん?どうしてここに…」

さて、ここは簡潔にオルエンに説明した時のことを話そう
ぶっちゃけオルエンに鏡を見せた瞬間パニックになった
ダイムサンダをぶっ放そうとしたが俺なので不発…嬉しいような悲しいような…
ゆっくりとミカヤさんがオルエンに説明をしてくれたので泣きべそをかきながら落ち着いた

「…まあ私たちも過去に兄弟でシャッフルされましたから落ち着いてください」
「…ところでつかぬ事を聞くが…その時にトイレとかはどうしたんだ?」
ガラッ!
「この粉を使われよ!」
……おい、うちのドアは引き戸ではないはずだ…って圧縮されとる!?
「…ではさらばd…」
「待て!ドアの修理代払いやがれ!」
「…………この…Gを使われよ」
いやいやながら修理代を手に入れたぞ。あとでグレイル工務店に頼むか
「…僕たちが同じ目にあった時はトイレは転移の粉を応用してことなきを得ました」
「…お、お風呂はどうしました!?」
あー…1番考えたくなかったことを聞いてるよ…さすが天然お嬢様…
「…その……我慢してください」
「…………はい」
…なに、このめちゃくちゃ気まずい空気。変態女神のせいだよな…
「では僕たちは明日の朝また来ます。今日は…頑張ってください」
「あ、ああ…ありがとう。明日もよろしく…」

リーフたちが帰ったあと、気まずい空気が流れる…当たり前だろうけどな
俺だって泣きたい気分だよ……目の前で情けなく泣いてる俺の顔見てると

69イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 破3/3:2010/08/30(月) 00:09:03
この気まずい空気を打開するためにオルエンに話しかけてみることにした
「な、なあ…どうして昨日俺の家で酒飲んでたんだ?」
「…実は…」
話を要約するにケンプフに嫌がらせやセクハラをされてストレスが限界
そのうえフレッドやラインハルトも現在出張のため家にいない
俺に相談しに行ったら24時間テレビでいなかった
待っている間に持ってきたお酒を飲んでから記憶が曖昧だそうだ
最初はチューハイとかだったらしいな…あれらはどこかで買いに行ったようだ
「そ…そうか…それは辛かったな。セクハラを訴えたりしないのか?」
「うん…訴えようとしたんだけどね…証拠もないし嫌がらせも悪化するから…」
「そういえばお前の部所はお前とフレッド以外ケンプフの息がかかってるんだったな」
「兄上やフレッドに相談しにくいからイリオスに相談したかったの…」
「そうか…まあ今日はゆっくり考えようか。それにしても…」
「それにしても?」
「お前、よっぽどストレス溜まってるんだな。胃にもきてないか?」
「………イリオス……それどうして思ったのかしら?」
「…?いや、だってお腹の辺りが痛むからだけど」
「………そう」
…?変なやつ?なんか変なこと言ったっけ?

さて、このあとも会話等で今日は何とか外出しなかったので凌げた
ちなみに昼飯や夕飯は出前だ。これでなけなしの24時間テレビの手当がパーだ…
問題は明日だ。オルエンの仕事は俺でもなんとかできるのはわかった
だが問題は俺の仕事だ。正直素人には難しいぞ
リーフが器用に熟せるからサポートはしてくれるが…不安だ
あとケンプフの嫌がらせとセクハラもものすごく不安だ
ああ…そんなことを考えたら余計腹が痛む……寝よう

続く

70名無しさん:2010/08/30(月) 00:09:35
以上です。代理よろしくお願いします

71名無しさん:2010/08/30(月) 00:12:55
本スレ見ててクライネのネタ思いついたので代理投下お願いします。

72はじめての友達:2010/08/30(月) 00:14:27
クライネ 「ただいまあ」
カタリナ 「お帰りなさい、クライネ。疲れてるみたいですね」

暗殺者のアジトに帰ってきて、まず最初にアイネが出迎えてくれた。
いつもクズって貶してるのにいつも出迎えてくれるアイネは人を思いやる優しさがある。
そんな風に思えるのも「あいつ」のおかげなのかしらあ?

カタリナ「最近クライネ、楽しそうですね。何か良いことでもありましたか?」
クライネ 「べ、別にそんなことないわよっ!」

目敏くあたしの変化に気づくアイネにムッとなる。
まあ、あたしが自分で丸くなったと思うくらいなんだからアイネが気付かない筈もないわね。

クライネ 「でも…友達が、できたかもしれないわあ」
カタリナ 「本当ですか!?」

あたしの事なのに自分の事みたいに喜ぶアイネ。
前なら「うざい、クズ」で終わらせたのに。
ああ、あたし義理でも姉さんに沢山酷い事言ったわね。

カタリナ 「聞かせて下さいクライネ。貴女の友達の事や、出会いを」

アイネが微笑みながらあたしの頭を撫でる。
あたしより背が小さいくせに、全く!

73はじめての友達 2:2010/08/30(月) 00:16:05
クライネ 「そうねえ。話してあげるわあ。ありがたく思いなさいよ」

あたしはアジトの椅子に座って喋り始めた。


豪雨の日だったわ。
エレミヤ様からの任務で部下と山に行った日。
足元は直ぐに崩れて下山も出来なくて近くに山小屋も砦もない。
足首まで挫いて、あたし、こんなとこで死ぬんだ。って本気で思った。
部下におぶられて必死に山をおりてた。
その時、だったわ。

??? 「…お姉さん達、どうしたの?」

酷い雨の筈なのに、そいつのあの時の声は未だにしっかり覚えてる。

クライネ 「誰よお…っ!」

殺意は向けられてなくてもあんな山の中子供がいるなんておかしいじゃない。
あたし達はいつでもあいつを殺せるように臨戦態勢に入った。

リーフ 「僕、リーフっていいます。僕の兄さんの一人のアルムって人と隠れん坊してたんですが、この雨でしょ?兄さんも僕も山には慣れてるから下山する最中なんです」

リーフと名乗ったあいつは、全身びしょびしょで突き刺さるような雨の中、平然と笑っていた。

74はじめての友達 3:2010/08/30(月) 00:17:42
リーフ 「あそこに僕だけの秘密基地があるんです。一応雨風凌げるよう作ったから、来てください」

敵意は無かったし、この辺りの山に慣れてるみたいだったから大人しくついていった。
あたしにはまだエレミヤ様の役に立つって仕事があったからあんな所で死ねなかった。
秘密基地というだけあって誰にも気付かれないような位置にあった。
木や葉で本当に雨が凌げていて、中は全く濡れていない。
生き残った数人の部下も驚嘆の声をあげる。

リーフ 「タオルいります?風邪ひきますよ」
クライネ 「あ、ありが…と…」

見知らぬ他人に優しくされるなんて初めてで、どうしていいのかわからなかった。
今まであたし達みたいな孤児は蔑まれて虐められてきたから…。

リーフ 「お姉さん達は、どうしてあんな山の中にいたんですか?」

そいつは秘密基地の中の物をごちゃごちゃ触りながら言った。
エレミヤ様の事を話す訳にもいかない、あたし達はエレミヤ様の事には触れず事情を話し始めた。

75はじめての友達 4:2010/08/30(月) 00:18:16
リーフ 「そうですか…大変だったでしょう?この山、入り組んで迷路みたいですから」

部下が勝手にあたしが怪我をしてる事を言って、そいつは自分のタオルを躊躇いなく切ってあたしの足首に添え木を一緒に包帯で巻いた。

クライネ 「あんた…風邪ひくわよ」

先程言われた言葉を返せば、そいつは「耐久には自信があります」と言って笑った。
雨も酷くなる一方で、怪我もあり帰れそうに無いのを見てそいつは秘密基地に泊まればいいと言う。
秘密基地なのにいいのかと聞けば今更だからと微笑んだ。

リーフ 「お姉さん達が僕に助けられた事は、お姉さんをここにやった人には秘密ですからね」

なんという洞察力だ、全てバレていたと仲間と顔を見合わせた。
実際は兄の一人の使いっパシリとしてガーネフの陰謀を暴こうと調べていたらしいが。

76はじめての友達 5:2010/08/30(月) 00:22:40
何はあれどあたしはあいつに救われた。
それに、あたしはあいつから優しさというものを学んだ。

クライネ 「…それから、あたしはあいつと話すようになったわ。弓も使える奴だから一緒に狩りに行ったり。おねいさんハァハァとか言ってたけど、悪い奴じゃないし、サバイバルの事でも沢山勉強できた。あたしの初めての友達」

おまけにストレス発散とか言って叩いても許してくれるし、愚痴も嫌と言わずに聞いて返事もちゃんとしてくれる。

カタリナ 「優しい人ですね…クライネがリーフさんと会ってから本当にいろんな事がいい方向に行っています。クライネ、これからも仲良くするんですよ」
クライネ 「言われなくても分かってるわよ!」

明日は何の話をしようかしらあ?
「友達」ができてから、なんだかいろんな事が楽しくて寂しくて嬉しくて苦しくなった。
あたしにエレミヤ様に命がけで仕える以外に、幸せな事ができた。
なんだか、人生が楽しくなった。



終わり

77名無しさん:2010/08/30(月) 00:23:54
以上です。代理投下お願いします

78名無しさん:2010/08/30(月) 07:51:15
投下ありがとうございました

79名無しさん:2010/08/30(月) 16:19:24
代理投下ありがとうございます!
はやく規制解除されないかな…

80名無しさん:2010/08/31(火) 00:24:01
代理投下お願いします。

81兄弟家嫁候補全面戦争1:2010/08/31(火) 00:29:00
紋章町危険処理班24時!!!
の中の兄弟家嫁候補全面戦争が気になりすぎて、妄想してしまいました。
場面場面だけを考えていたので、場面がとびとびの上、それぞれのシーンごとが
完結していなのですが、長めのGJだと思って受け取ってくれたら嬉しいです。



兄弟家嫁候補全面戦争



 ――その町の平穏は突然に、そしていつものように崩れ去った。

「ふふふ。我ながら、素晴らしいことを思いついたものです。
混沌の神が愛するこの町で、これ以上の方法があるでしょうか?」
 白い光が降りそそぐ、白い部屋の中。入るもの全てに神聖さを感じさせるその部屋で、
「楽しみです。一体、如何程の哀れな子羊達が、私に助けを求めに来るのか・・・」
望むもの全てに神の奇跡を与える杖を片手に、聖職者が、黒く笑う。



「――これは一体なんのチラシでしょうか?」
 買い物かごを片手に、鼻歌を口ずさみながら商店街を歩いていたエリンシアが、通りの
真ん中で笑顔を振りまいていた道化師から受け取った紙の内容に目を通す。
「夏のセールの告知?でも、これは――!」
 エリンシアがその内容を把握すると同時に、同じくチラシを受け取った何人かの女性が
歓声を――狂喜の声を上げる。
「――アイクッ!!」
 おそらく、これから町を襲う混乱を、そしてその中心に自身の家族が確実に置かれるこ
と予想し、エリンシアは買い物かごを振り棄てて走り出す。



 一息に町中を席巻する狂気。町中の場所を問わず、争いの音が聞こえ始める。



――ズガッ!ドス!!
鈍い音と共に、二つの影が倒れる。
「お・・・にぃ、ちゃん」
「大将――」
 そして、その影を見下ろす一人の男。
「一体、どうしたと言うんだ?」
 その男、アイクの顔には珍しく苦悶の表情が浮かんでいた。
「手加減は苦手なんだがな。二人とも、大丈夫か?」
 気絶した二人の少女、ミストとワユに手を伸ばし、様子を見ようとしたところで、
 ――ザッ
 近づく気配に伸ばしかけた手を止め、アイクは後ろを振り返る。
 そこには、もはや数え切れぬほどの女、女、女・・・。
「・・・やれやれだな」
 つぶやき、アイクは訓練用の木刀を片手に人の山へと駆け出していく。

82兄弟家嫁候補全面戦争2:2010/08/31(火) 00:29:43
「正気に戻れ!アルヴィスッ!!」
 シグルドが、目の前の上司とも、ライバルとも、友とも言える男に向けて叫ぶ。
「私はいつでも正気だよ、シグルド。そこをどけ。これは、ディアドラが望んでいること
だ」
 アルヴィスの視線は、シグルドの背に庇われるように立っているディアドラに向けられ
ている。
「――馬鹿な。彼女が望みさえすれば、彼女を傷つけても構わないと?」
「・・・」
 問い詰めるシグルドへの返答は無く、代わりにディアドラが口を開く。
「いいのですシグルド様。悪いのは、私。いつまで経っても心を一つに決められない私が
悪いんです。だから、シグルド様。どうか、私の命を奪ってください・・・」
 ディアドラの異常と言える懇願に、シグルドが油断なくアルヴィスを見据えていた瞳を
彼女へと向ける。そして、困惑と悲しさが入り混じった顔で彼女に告げる。
「君は悪くない、ディアドラ。悪いとしたら、それは私達の方だろう。
だからこそ、こんな方法で君の心を手に入れるわけにはいかない。
でないと、私は罪悪の念によって、君へと口付をする権利を永遠に失ってしまう」
 ディアドラをまっすぐに見つめ、そしてすぐさま振り返る。
再び対峙する青と赤。シグルドは、背後のディアドラに向けて叫ぶ。
「私は、君にキスできない運命なんて認めないッ!!」
「――ち。馬鹿なセリフを吐く。ならば、先にお前から片付けてやろう!!」
 銀に煌めく剣を抜き、駆けるシグルド。対するアルヴィスの手には神の炎が宿る。
 それを見つめるディアドラの胸中は――。



「エリウッド様・・・どうして?」
 竜化を解いた少女の目の前には、氷のブレスによって全身を激しく傷つけたエリウッド
の姿があった。
「どうして、とは、どういう・・・意味だい?」
 苦しいのだろう、息を継ぎながら、エリウッドが竜の少女に問う。その息は、白く曇っ
ている。
「なぜ、私の攻撃を避けなかったのですか?なぜ、自ら私の方へ向かってきたのですか?なぜ――!」
 そこで、少女―ニニアン―の言葉が詰まる。エリウッドの腹部に突き刺さっていた氷の
欠片が解けて抜け落ち、そこから大量の血が噴き出たのである。
「エリウッド様!!」
 たまらず膝をついたエリウッドに駆け寄るニニアン。地に広がる血。それで美しい衣装
が汚されることも構わずに、膝をついてエリウッドの顔を覗き込む。その両目からは、今
にも涙が溢れそうだった。
「なぜ・・・烈火の剣を使われて身を守らなかったのですか?」
 エリウッドの両手に握られ、今はその身を支える役目を担っている神将器。この竜殺し
の神剣さえあれば、エリウッドはニニアンのブレスに傷つく前に、ニニアンを倒してその身を守ることが可能だったはずだ。しかし――
「だって・・・当然じゃないか」
「え?」
 エリウッドは、自らが傷つくのが当然と言って、微笑む。
「この剣は、大切な人たちを守るために手に入れた。なのに、これで君を切ることなんて、
できるわけがない。君の攻撃をまっすぐに受けたのも、そうしないと、こうして話せない
と思ったから・・・。話さないと、大切な人と分かり合えないと思ったから・・・」
「大切な・・・人」
「そうだよ。ニニアン・・・僕は、君が、みんなが大切だ。だから、守りたいんだ」
 苦しげに続けるエリウッド。その姿を見て、その言葉を聞いて、ニニアンは自らの過ち
を悟る―あるいは最初から気づいていたのかもしれないが―。
「――エリウッド様。私、私は!」
 しかし、ニニアンがその先を続ける前に、エリウッドがその手を伸ばし、彼女の眼の端
に溜まった涙を拭う。
「いいんだ、ニニアン。僕の傷も、見た目ほどは酷くない。
それに――僕も、以前君に対して過ちを犯してしまった」
 自らを支えているデュランダルを初めて手にしたときの、苦い記憶がよみがえる。
「過ちは、繰り返さなければいい。そうだろう?」
「エリウッド様・・・」
 なんとか立ち上がろうとするエリウッドに、手を貸すニニアン。
 立ち上がった二人の周りには、いつしかエリウッドの命を狙う女性達が集まってきてい
た。
「さぁ、ここを突破するのは、少し骨が折れそうだ。力を貸してくれるかい、ニニアン?」
「――はい!」
 そうして、烈火の剣の勇者は、氷竜の巫女を伴い、戦場を往く。

83兄弟家嫁候補全面戦争3:2010/08/31(火) 00:30:48
「・・・困ったな」
「呑気なことを言わないでください!兄上!!」
 状況を理解していないかのようなエフラムの声に、エイリークが呆れと怒りが混ざった
声を出す。二人の目の前には、ターナやヒーニアス。ミルラやリオンが殺気だって構えて
いた。
「おぉ、見ろエイリーク!翼槍ヴィドフニルだ!!」
「兄上!!」
 エイリークが再び兄に文句を言う。ヴィドフニルだけではない。蛇弓ニーズヘッグに竜
石に魔石。どれも、使うべき者が使えば一瞬で人の命を奪ってしまう神の力の表れだ。
「エイリーク、さっきから一体何を焦っているんだ?」
「兄上こそ、どうしてそんなに落ち着いているんですか!?」
 相変わらずの兄の態度に、エイリークがらしくない大声を連発してしまう。が、続くエ
フラムの一言で、やはりこの兄には敵わないということを痛感することとなるのだ。
「俺と、お前がいる。ならば、何を恐れるものがあるというんだ?」
「――ッ!」
 エフラムの不敵な笑みに、不覚にも頬が熱くなるのを感じるエイリーク。兄に気付かれ
ないかと、一瞬心配したが、この兄に限ってそれは無いということに思い至る。
「もう!仕方のない兄上です。さぁ、行きますよ!」
「あぁ。さっさとこの下らない事態を解決するぞ!」



「エリウッドは大丈夫かしら?」
 街中を走りながら、リンは隣を走るヘクトルに問いかける。
「どうだろうな?まぁ、どうせまた無茶をしでかしてんじゃねぇか」
「やっぱりそうよね・・・。はやく、助けに行かなきゃ!」
 ヘクトルの返答に、リンが足に込める力を強くする。しかし。
「どうしたの、ヘクトル!?はやく、エリウッドのところに・・・」
 ヘクトルは走る速度を変えようとはしない。
「ヘクトル!エリウッドが心配じゃないの?」
 熱くなりやすい彼女らしい態度に、ヘクトルは内心で苦笑しつつ(顔には出さない。殴
られるから)答える。
「リン、お前が心配しすぎなんだよ」
「どういうことよ?」
 言いつつ、取りあえずはヘクトルの言い分を聞く気になったのか、走る速度を彼に合わ
せるリン。
「エリウッドは確かに無茶はするけどよ。だけど、必ず何とか無事に切り抜ける。だから、
心配いらねぇよ。するなとは言わねぇけどよ」
「確かに・・・」
 ヘクトルの言葉に、リンは納得する。そう言われてみれば、エリウッドは確かにそうい
う男だった。が、それをヘクトルに言われて気づくのは何となく癪に障る気もする。
 いつも三人でいるのに、エリウッドとヘクトルだけ、特別に強い絆で結ばれているような気がして、リンは時々、少し寂しい気持ちになるのだ。
「それよりもよ・・・」
 思考の海に埋没しそうだった意識を、続くヘクトルの言葉で引き揚げる。
「今の町を襲っている事態。俺は、ロイの方が心配だぜ・・・」
「確かに・・・」
 先ほどと同じ言葉を呟き、再びリンの足に力が込められた。



「ねぇ!マルス様のお家、こっちで合ってるの!?」
「・・・俺にそれを聞くのか?」
 並んで走る、一組の兄妹。どうやら兄弟家を目指して走っているようだが、彼らのいる
地点から考えると、その方向は180度間違っていた。
「だが、なにもマルス様の家へ着く必要は無い。要は、これをマルス様に届けることがで
きればいい。つまり、マルス様と会えさえすればそれでいいんだ」
「それはそうだけど・・・て、またなのっ!?」
 双子の兄の言葉に相槌を打ちながら曲がり角に着くと、二人はそこで足を止める。
 そこには、数えきれない程の武器を持った人々がいた。
「ちょっと進む度にこれじゃあ、いつまで経ってもマルス様のところに着けないわ!」
「だが、マルス様にこいつらを渡しさえすれば、きっとこの事態を鎮静化して下さるだろう」
「だから、そもそもマルス様のところに着けないんだってば!」
 そんなやり取りをしている間にも、二人の前に立つ人々は徐々に間合いを詰めて来ている。
「・・・来るぞ!!」
「――カタリナ!?」
「な――ッ!」
 兄の声に意識を目の前の敵集に向けると、その中にはよく見知った少女の姿まであった。
 注意を促したはずの兄も気づいていなかったのか、驚愕の声を漏らしてカタリナを見る。
「クリスに――クリス。二人とも、お願いです。私に、殺されてください」
 ぞっとするほど純粋な好意が込められたその声は、彼らの背中を凍りつかせるには十分
過ぎた。

84兄弟家嫁候補全面戦争4:2010/08/31(火) 00:31:46
「そこをどいてくれ!ユリア!ラナ!」
 セリスが、行く手を塞ぐ少女たちに訴えかける。
「もちろん、お通しします。セリス様が望まれるのですもの。でも・・・」
「それは、私達に殺されてからにして下さいね」
 ユリアの言葉を、ラナが引き継ぐ。二人とも、いつもセリスに向けるのと同じ、優しげ
な笑顔を浮かべている。しかし。
「どうしちゃったの、二人とも?なんか、おかしいよ!!僕は、このティルフィングをシ
グルド兄さんに届けないといけないのに・・・!」
「安心して下さい、セリス様」
「セリス様が殺された後で、ちゃんと届けますから」
 いつもは仲が良いとは言えない二人が、不気味なほどに息を合わせながらセリスに声を
かける。
「――ッ!!」
 その二人の雰囲気にセリスが押されかかると――
「先に行けよ、セリス」
 セリスの隣にいたユリウスが、自らの体を前に出す。
「ここは、僕が引き受けてやる」
「ユリウス!でも――」
 ユリウスの申し出に、喜色を浮かべるセリス。しかし、すぐにそれは消え、その視線は
ユリアへと向かう。その視線に気づいたユリウスが、言葉をかける。
「確かに、僕はユリアのナーガに対しては圧倒的に相性が悪い。でも、お前が駆け出すだ
けの時間は稼いでやれるさ。さぁ、行けッ!」
 ユリウスが、セリスに背を向けたまま手を横に振りはらって、促す。
「ありがとう、ユリウス!気をつけてね!!」
 セリスも、それ以上は躊躇わず、シグルドのいるであろうグランベル商社への道を駆け
出す。
 それを、ユリアとラナは黙って見送る。
「随分と余裕だな」
「だって、お兄様では足止めにもなりませんもの。すぐに片付けて、セリス様を殺しに行
けます」
「・・・完全に、闇に心をとらわれたな、ユリア」
 普段と明らかに様子の違う妹の姿に、ユリウスが呟く。
「町を覆う負の気、瘴気にあてられたか」
「それがどうしたというのです?今の私は、ナーガの光に加え、闇の心までも手に入れま
した。お兄様がいくらあがこうと、無駄ですよ」
 自信に満ちた、邪悪な笑顔を浮かべるユリア。だが、それをユリウスは一笑に付す。
「ふ。分かってないな、ユリア。光と闇は、純粋であればあるほど強いんだ。純粋な光の
前に、闇はかき消されるかもしれない。が、そんな中途半端な状態では、漆黒を払えはしない」
「――ッ!?」
 何時になく強気な態度の兄に、ユリアと、隣にいたラナがようやく警戒する。
「見せてやろう。純粋な、闇。その神髄を――!」
 そして、暗黒竜(ロプトウス)の咆哮が街に響く。



「リーフ様・・・」
「リーフ・・・」
「はぁ・・・やっぱりこうなるのか」
 四人の少女に囲まれて、リーフが呟く。四人の少女はそれぞれの武器を手に、リーフへ
と狙いを定める。
「まぁ、いつものおしおきだったら、それほど苦でもないんだけどね。でも・・・」
 四人が、その間合いを徐々に詰めてくる。その顔からは、明らかに正気が失われている。
「でも、君たちが自分たちの望みを、思いを見失ってまでこんなことをしているのだった
ら、僕は許せない」
 リーフの目が、スッと細まる。
「許せないのは、君たちじゃない。僕自身だ。町がこんなことになる前に、君たちがこん
なことになる前に、僕達が止めなければならなかったのに・・・!」
 言いながら、リーフは腰にさした光の剣を抜く。彼が、彼女たち相手に武器をとること
など、今まで一度も無かったにも関わらず。
「待っていて。僕の仲間たちが、もうすぐこの元凶を断ってくれるはずだから」
 その顔に、悲しい決意が浮かぶ。大切な人たちに、剣を向ける為の決意。
「だから、それまでせめて、僕が君たちを止めて見せよう。正気に戻った君たちが、自ら
の手を見て泣いてしまわないように、それまで相手をし続けて見せる!」
 光り輝く剣を眼前にかざし、短く瞑目する。そして、
「僕は、リーフ。兄弟家の一員にして、マスターナイトの称号を授かりし者!
騎士の名に懸けて、君たちの名誉と誇りを、守り切ってみせるッ!!」
 その目を見開き、誓いの剣をかざす。

85兄弟家嫁候補全面戦争5:2010/08/31(火) 00:32:25
「はぁ・・・はぁ・・・」
 家へ向かい、町を走るミカヤ。
(みんなは、大丈夫かしら?)
 彼女の心を占めるのは、弟妹たちのことばかり。今の町の状況を考えれば、全員が全員、
大勢の人々から命を狙われているはずだ。
(みんな強いから、平気だとは思うけど、でも・・・!)
 いくら弟たちを信じようとしても、不安の心は大きくなるばかりだ。そうして、足元を
見る余裕すら無くなっていき・・・!
「きゃあッ!」
 盛大に転んでしまった。
「いたた・・・。いやね、こんな時こそ、私が落ち着かないといけないのに」
 そう一人ごちながら、ふと、心の中をよぎる人物があった。弟妹たちばかりが占めるミ
カヤの心の中の僅かな隙間。弟妹たちと限りなく近いような、けれども決定的に違う存在
感を持つ、一人の青年の姿。
(そういえば、こんな時は、いつも真っ先に私のところに来てくれるのに・・・)
 心のどこかで、それを期待しているのだろうか?しかし、それに気付くことなく、立ち
上がったミカヤは再び兄弟家への道を急ぐのだった。



 白い光が降りそそぐ、白い部屋の中。入るもの全てに神聖さを感じさせるその部屋で、
「ここまで忍び込むとは。やはり侮れませんね、紋章町危険処理班」
二人の男が対峙している。
「それで、一体どうするつもりですか?今や、この町の多くの者が私の奇跡を望んでいる
のですよ?それを止めることが、この町の為になるのですか?」
 事件の黒幕である男、クロードが言う。
「なんでしたら、あなたの望みも叶えたらどうですか?きっと、あなた相手でしたら油断
をするでしょうから、ここに忍び込むよりもずっと楽な仕事になりますよ?」
 そうして、男は愉快そうにくっくっと笑う。その笑みは聖職者が浮かべる者としてはや
はり黒すぎる。
 対峙する男は、そんなクロードのことを下らなそうに見やりながら、一言だけ呟く。
「ミカヤは――俺が守る」
 そうして、一瞬だけ二人の影が重なると、一方の影はくず折れた。

86兄弟家嫁候補全面戦争6:2010/08/31(火) 00:32:59
「――どうして、事態が収まらないんだ!?」
 リーフから、首謀者撃破の情報を聞き、それをすぐさま町中へと広めたはずなのに、事
態は収拾の様子を見せなかった。
 マルスはファルシオンを振るって、押し寄せる女性達が持つ武器と打ち合わせていた。
「ただでさえ、こっちは顔を傷付けないように、気絶させるだけで済むように手加減して
戦わなければいけないというのに――!」
 その上で、これだけの戦力差。しかも、来るはずの終息は未だ訪れない。
「マルス兄さん、ごめんなさい!彼女たちが狙っているのは、ほとんど僕なのに――」
 マルスの背中で、ロイが申し訳なさそうに言う。ただでさえつらい状況の中、結果的に
弟に愚痴を聞かせてしまったことに内心で後悔しながら、マルスは背中に語りかける。
「僕だって、たまには君の兄さんらしいところを見せないとね。
それに、自惚れちゃあいけないよ、ロイ!僕だって、十分に狙われているさ!」
「ははは。自慢にならないけどね」
 自分を励まそうとする兄の心遣いに感謝し、ロイも努めて軽い口調で返す。
「――でも、本当にどうしたらいいんだ?」
 弟の明るい声にとりあえず安堵しながら、思考を巡らせる。考えながら、体は常に動き
通しだ。左手の盾で相手の武器を受け止め、右手の剣でその武器を地に落とす。一体どれ
だけその作業を続けてきたのか、彼の目の前には幾つもの武器が散らばり、足運びを誤れ
ば、それだけで怪我をしてしまう。
「きっと、みんな町中を覆う負の気に完全に飲まれてしまってるんだ。だから、元凶を討
っても、だれも止まらないんじゃないかな?」
 背中越しに聞こえる弟の考察に、マルスが肯定の意を短く返し、さらに思考を続ける。
(負の気に飲まれて、正気を失う――ならば、その負の気を抑えることさえできれば、正
気を失ったみんなを元に戻せるかもしれない・・・)
 そこまで考えて、マルスは自らが左手に持つ盾に目をやる。
(理性を失った竜を抑えることができる、この盾ならば――でも、今はオーブが無い)
 マルスの持つ盾、封印の盾は、確かに凶暴化した竜を眠りにつかせる神秘の能力がある。しかし、その神通力を発揮するためには、盾に五つのオーブをはめ込まなくてはいけない
のだ。
(オーブは全て家の物置に置きっぱなしだ。周囲には数万の敵。結局、打開策はないまま
か――ッ!)
「兄さん!あれを見て!!」
 思考を完結し、それでも尚好転の兆しが見えない現状に心の中で舌打ちをしかけた時、
突然ロイが叫びながら、手に持った細剣でとある方向を指し示す。その先には・・・
「マルス様ーーッ!」
 敵の海の中を強引に掻き分けてくる二人のクリスの姿があった。

87兄弟家嫁候補全面戦争7:2010/08/31(火) 00:34:11
「マルス様!よくぞご無事で!!」
「ロイくんも、大丈夫だった?」
「クリス、来てくれたのか!・・・でも、せっかく来てもらっても、敵の数が多すぎる。
僕のことは放っておいて、ロイを連れて君たちだけでも逃げてくれ」
「何を言うのさ、マルス兄さん!!」
 マルス達の元まで辿り着いたクリスに告げた言葉に、ロイが抗議の声を上げる。当然、
クリス達も同意見だ。
「現状を打開するすべが無い。このまま戦い続けても、いずれ殺される。だったら、せめ
てロイだけでも逃がさないと、僕は、兄たちに顔向けができない」
 四人は互いを背中合わせにして戦っている。よって、お互いの顔はわからなかったが、
マルスがいつになく真剣な、そして優しげな表情を浮かべているであろうことが、ロイに
は分かった。
「そんな・・・僕だって、僕だって兄さんを守りたいのに!」
「だめだ。君は弟で、僕が兄だ。だから、僕の言うことを聞いて、この場を脱出しなさい」
「でも・・・!」
 ロイが更に食い下がろうとしたところで、
「打開策なら、あります」
「私達が、持ってきました」
 クリス兄妹の声が割って入る。



「これは!――これさえあれば!」
「すごい・・・。僕のまである!!」
 クリスから受けとった袋を開け、マルスとロイが驚きの声を漏らす。
「敵は、しばらく俺達が引き受けます。その間に、マルス達はご準備を」
「ありがとう、クリス。これで、なんとか事態を解決できそうだよ。でも、どうしてこれ
を君が?」
 これらは、全て兄弟家に保管されていたはずだ。どうしてクリス達が持っていたのだろ
うか?マルスが尋ねる。
「マルス様の姉君、エリンシアさんのおかげです。どうやら、事態の開始をいち早く知ら
れたそうで」
「それで、これが必要になると思って、家からとって来たそうです。マルス様を探してら
した途中で私たちと会って、私たちの方が早くマルス様と合流できそうだからと、お預か
りしました」
「マルス様もご自宅に向かわれると思って、俺達も向かったのですが・・・結局、ここは
どこなんでしょうか?」
 悠長に会話しているが、その間にも敵の手はやんではいない。
「マルス兄さん、とにかく急ごう!!」



 そうして、マルスは盾に五つの宝珠を、ロイは剣の柄に一つの宝珠をはめ込む。
「よしッ!これで――」
「これで――終わりだッ!」
 そうして、マルスとロイが、それぞれの盾と、剣を掲げる。それこそが、大いなる封印の力。
邪悪を払う、炎の神秘。

「「輝け!ファイアーエムブレムよッ!!」」

 その瞬間、紋章町を光が包み込んだ――。

88兄弟家嫁候補全面戦争7:2010/08/31(火) 00:34:55
「あ〜〜〜、疲れた〜」
 ちゃぶ台の上に上体を乗せながら、リーフが心底、疲れたような声を出す。
「まぁ、今回はみんな疲れたんじゃないかな。でも、エリンシア姉さんのおかげで助かり
ましたよ」
「あらあら、それは良かったですわ」
 ここは兄弟家の居間。ここには、騒動を終えて帰って来た兄弟家の面々と、クリス兄妹
がいた。皆、一様に疲れ切っている様子だ。
「まったく、あの腹黒聖職者にも困ったもんだぜ」
「でも、ユンヌさんも関わってるから、結局身内から出た錆とも言えるのよね」
 ヘクトルとリンも、疲れ切った表情でぼやいている。
「でも・・・」
 部屋の隅で、横になって身を休めていたロイが、ふと声を出す。
「今回の事件は、バルキリーの杖で生き返らせる際に、自分を殺した人を好きになるよう
に、っていうことでこんな騒ぎになったんだよね」
「うん、そうだよ」
 ロイが、つい先ほどリーフとマルスから受けた説明を確認するように言う。それに相槌
を返したのはマルスだ。
「アイク兄さんやクリスさん、それに他のみんなが狙われたのは分かるけど、それじゃあ、
僕が狙われるのっておかしいよね?誰かと間違われたのかな?」
 嫌味もわざとらしさも何もなく、純粋にそう思っているかのように、何かをほざいてや
がる末弟。それを聞いた兄弟の面々の何人かは、
(ホントに一回くらい殺された方がいいんじゃないか、コイツ?)
と、思ったかもしれない。



終わり

89名無しさん:2010/08/31(火) 00:35:56
以上です。長くなってしまい申し訳ありませんが、代理投下よろしくお願いします。

90名無しさん:2010/08/31(火) 19:21:08
代理投下ありがとうございました!
行数制限等、気付かずにお手数おかけしました。
本当に感謝、感謝です!!

91イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 急1/4:2010/09/02(木) 00:55:25
はぁ…あいつも本当によくこんな職場で頑張るよな…
昼休み、屋上でマルスと一緒に俺は弁当(オルエン作)を食べていた
「…ここまで見ていた限りだと立証は難しいですね」
「ああ…正直高校生の証言と同僚の証言だと同僚の方が強いだろうな」
午前中、確かにケンプフのセクハラや嫌がらせは数回あった
しかしどれも証拠がなく、ケンプフの息がかかった同僚しかいないのでは裁判に不利だ
「…せっかくの機会でしたし証拠を掴みたかったのですが…」
「ああ…ところでオルエン達は大丈夫だろうか?」
「一応兄弟や友人にFETVに何かあったら連絡をお願いしています」
「そうか…まあああ見えてオルエンは秀才だ。大丈夫だろうな」
「そうですね。朝4時出勤なのに弁当まで作ってましたもんね」
そう、オルエンを朝4時出勤なので3時に起こそうと思っていたら先に起きていた
そのうえ弁当まで作っていた…そういえばあいつも持って行ったが…

その頃、FETVでは昼休みをセーラ達が食べていた
「ね、ねぇ…今日のイリオス変だよね?」ヒソヒソ
「はい…何だか天然で優しくて気配りができるなんて変です」ヒソヒソ
「そ、それにあんなに綺麗な弁当なんて作れないわよね?」ヒソヒソ
「一応料理はうまいのですが弁当は質素なはずです」ヒソヒソ
「まさかだとは思うけどオルエンさんの弁当じゃないかしら?」ヒソヒソ
「…か、可能性はあります。聞いてみましょう」ヒソヒソ
「ねえ、イリオス。その弁当って自分で作ったの?」
「は…いや、わt…オルエンが作r…作ったんだぜ」
( ゚Д゚)( ゚Д゚)………(゚Д゚)(゚Д゚)
「いや…僕を見ないでよ…今日のイリオスさんは少し…いや、かなり?変だけどさ」
「うーん…カメラの使い方も下手になってるし大丈夫?」
「セーラさんが他人の心配をしている!?槍が降りますね」
「まあ…竜騎士の方が落としちゃったのかしら…?」
( ゚Д゚)( ゚Д゚)………(゚Д゚)(゚Д゚)
「…うん、まあ今日のイリオスさんは(ry」
「…私…イリオスのこと弄りすぎたのかしら?」
「…ちょっと…明日からもう少し優しくしてあげましょう」

イリオスの知らない間にセーラとドロシーはイリオスに優しくなるのだった

「でも…イリオスさん明日から辛いだろうなぁ」

92イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 急2/4:2010/09/02(木) 00:56:21
……ケンプフが欝陶しい…近寄るな!息が臭い。眠りながら暴走しそうだ
「オルエン君、この書類に書き間違えがあるようだが?」
「す、すいません。すぐに修正します」
こいつ…朝から自分の気に入らない細かいところばかり注意しやがる
そのうえ近づく度に身体に触れてくる…正直気持ち悪い
マルスが証拠を撮ろうと潜んでいるが常に死角になるらしい
「ひっ!?」
「おや…すまないね。手が滑った」
こ、こいつ…よりによって胸に触りやがった…気色悪い…
「か、課長!セクハラで訴えr…ますよ!」
「事故だよ事故。証拠もないじゃないか」
「くっ…」
「それより修正だよ修正」
「………修正か…」
修正…ああ…修正しないとな……すまん、オルエン。俺もう限界
「……歯ぁ食いしばれ!そんな大人、修正してやるぅぅ!!」
「は!?…ぶげぇ!」
決まった…渾身の右ストレート!ケンプフは綺麗に椅子から落ちた!
「貴様!オルエンにベタベタ触りやがって!このっ!このっ!」
倒れたケンプフをこれでもかと踏みまくる。後のことは知るか!
「はぁ…はぁ…」
……ケンプフのやつ、やけに静かだな…生きてる?
「き、貴様…こんなことをしてただで済むと…」
「大丈夫じゃないですか?こんな写真が見つかりましたし」
ケンプフの机の下からマルスがひょっこり顔を出した…どこから出るんだよ
「写真?そんな写真のどこg…」
どれどれ、ケンプフが写っt…ってこいつ踏まれて喜んでやがる!?
「明日のFETVはフリージ財閥課長、部下に踏まれて恍惚で決まりですね」
「…だ、だがオルエンの暴行もあるぞ!お前達も見ただろ?」
ケンプフが部下に尋ねる。しかし誰も首を縦に振らない
「無駄ですよ。彼等は僕には逆らえない」
マルスはケンプフのいないうちに部下を裏工作で先に買収済みである
「まあついでにこんな物もあるんですけどね」
マルスが出したのはまた写真である。どれ…こ、これは!?
「き…貴様…どこでそれを!?」
写真には女性に叩かれて喜ぶケンプフの姿が写っていた
「これ領収書がフリージ財閥名義で見つかったんですけどね」
「…き、貴様…何をしたい?」
「いえ、ちょっと僕のお願いを聞いてくれればいいですよ」

別室に行くケンプフとマルス。残された俺は仕事に戻る
ニコニコしたマルスと落ち込むケンプフ帰ってきた時、マルスが耳元で囁いた
「これでオルエンさんへのセクハラは終わります。安心してください」ヒソヒソ

93イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 急3/4:2010/09/02(木) 00:57:15
あのあとケンプフの嫌がらせやセクハラはなくなった
けど結局仕事は大変だから普通にやってても疲れたさ
「お疲れ様でした。ユンヌも連れて来ましたし行きましょうか」
向かうのはそろそろ今日の俺の仕事が終わるFETVだ

「…どうしてこいつ死んでるんだ?」
「さあ…?」
約束の時間に到着するとFETVの前には俺とリーフが立っていた
しかしリーフはよく見ると目が虚ろで話しかけても返事をしなかった

2時間前。最後の収録はリーフの目当ての番組であった
(この番組、毎回ゲストのお姉さんに質問するコーナーなんだ!)
リーフはシャナムに懇願し、ノーギャラで質問者役になった
(今日こそお姉さんと一緒にデートするんだ!)
意気揚々とスタジオに乗り込むリーフ。指示をもらいながら座る
「ほ、本番行きます。5秒前、4、3……」
「こんにちは。本日は特別に質問者を彼にお願いします」
「リーフです。精一杯頑張るのでよろしくお願いします」
「では早速今日のゲストです。どうぞお入りください」
(お姉さんお姉さんお姉さんお姉さんお姉さんお姉さん)
「こんにちは。マンフロイ御祖父様の孫のサラです」
( ゚Д゚)………(゚Д゚)
「こっち見ないでよ」(フフ…社長にお願いした甲斐はあったわね。固まるリーフも可愛いわ)
「あら?お2人は知り合いでしたか?」
「はい、彼とは小学生からの付き合いです」
「そうなんですか」
「リーフには昔ですね…」

なんてリーフとの過去の話が2時間続いた訳だったりする
ちなみにサラは猫を被っていたので概ね好評だったらしい
リーフはそれからずっと固まったままであった

「さて、何とか今日もやり過ごせましたしよかったです」
「残念ね。もっとToラブるが欲しかったのに」
この邪神…これ以上俺をいじめないでくれ。胃がもたん

「どこかに同士がいる予感!蝶サイコー!」
「また壁が壊れましたわね…ぶっ飛ばして差し上げますから座りなさい!」
「エリンシア姉貴…許してくr…ぐふっ」
「姉上…すまなかった。次からはきt…ぐふっ」

「じゃ、戻すわね。MOTTOKONNTONOGAHOSHIKATT…あ、アイク!…あ、しまった」
ユンヌがよそ見をした瞬間、俺、イリオス、マルス、リーフ、アイクが光に包まれた
「ちょ!てめー!何しやがる!アッー!」

94イリオスがオルエンでオルエンがイリオスで? 急4/4:2010/09/02(木) 00:58:01
…気がつくと俺は倒れていた。…うん、今度はきちんとついてるな
どうやら元に戻ったようだ。鏡、鏡…ってなんじゃこりゃぁぁ!?
鏡を見ると俺は俺の身体ではなく身体はリーフになっていた
「リーフはイリオスですか」
「…ああ…アイクはマルスか」
「はい、ちなみにイリオスさんの身体はアイク兄さんです」
アイクが指を差した先を見ればマスターソードで素振りしている俺がいた
「つまりオルエンの身体にリーフ、マルスの身体にオルエンか…」
急いでマルスの身体を介抱する
「おい、オルエン!しっかりしろ」
「う…うーん…って僕がいる!?」
…僕?この場にいるのはリーフとアイクだろ…ってまさか
「お前リーフか!?」
「イリオスさん!?じゃあ僕誰になってるの」
「リーフは僕の身体だよ」
「アイク兄さんはマルス兄さんか」
ってもしかしてオルエンは…
「あ、戻ったわ!よかったイリオス!」
俺の身体に抱き着くオルエン…間違いない。あれはオルエンだ
「貴様…お嬢様に手をだすなと…覚悟はいいな?」
ちょ!?フレッドがいきなり現れた!?剣を構えてる!
「む…よかろう。一手願おう」
おお…中身がアイクだからか俺がやけに威厳を感じる
あ、フレッドが一撃で吹き飛ばされた…俺つえー
あ、フレッドがすぐに立ち上がってまた切り掛かった。タフだなー
あはは…なんかもおどうでもいいや…ぐはっ!?
たまたま俺のサンダーが俺に当たる…こ、この人でなしー!
ってこいつの身体、さっきから流れ弾とかがあたりに来る!?ぐふっ
た…助けt…ウボァ…コノヒトデナシー…アッー!KINSHINハユルサンゾ-!KINNNIKU!
ちなみにこのあと通りすがりのアスタルテによって元通りになりました

2日ぶりに元の身体になった俺は銭湯に向かった
身体を洗い、疲れを湯で癒す。ああ…風呂は気持ちいい
風呂から上がり、コーヒー牛乳を飲んで俺はアパートに戻った
今日はさすがに部屋に戻っても誰もいない…少し寂しいな
買ってきた弁当を食べてさっさと寝ることにする
明日からあいつのストレスもなくなるし楽になるな
しかしマルスはどうやってケンプフを黙らせたんだろうか?
そんな今日1番の謎を考えているうちに意識は深い闇へと落ちていった

翌日から俺もオルエンも普通の生活に戻っていた…はずなのだが
…最近やけにセーラとドロシーが優しいのだ。いったい何があったのだろうか
オルエンはオルエンでケンプフに様付けで呼ばれてるらしいし…
何だろう…俺の知らない間にオルエンやマルスが何かしたのだろうか?
不安で最近胃が痛む…くっ…これも全てあの変態女神のせいだ…ちくしょう

終わり

95名無しさん:2010/09/02(木) 00:59:48
以上です。代理お願いします

ケンプフがなんかMに目覚めてるけど気にしない
きっとケンプフにもいいことあるさ…だからケンプフファンのみんなごめんなさい

96名無しさん:2010/09/02(木) 01:08:13
代理ありがとうございました!またよろしくお願いします

97名無しさん:2010/11/18(木) 16:32:37
ルーテ「できました」
リーフ 「もう最近まったく脈絡がない件。」
ルーテ「私、優秀ですから」
リーフ 「はいはい。それで、今回は何を作ったのさ?」
ルーテ「今回は兄弟家の皆さんは脇役に徹していただいて、竜王家の皆さんにがんばっていただきました。
つ『ナーガ・アイランド』」
ロイ  「シリーズ最高額9800円キタ━(゚∀゚)━!!」
ルーテ「今回は竜王家の方がスポンサーに付いて下さったので割高に出ました。
代わりにドット打ちでアスレイとフォルデが数回血を吐きましたが」
リーフ 「なんという鬼畜w」
ルーテ「今回は『過去』に焦点を当てているので
割りと高年齢の方々が多く登場するのも特徴ですね」
リーフ 「なるほど。では早速…」

〜ナレーション〜
むかし、むかしのおはなしです。
きょうだいけとりゅうおうけのおはなしです。

よあけまえのくらいそらを 性騎士ビラクが
おおあわてですっとんでいきます。ペガサスで。

リーフ 「ちょっと待って!待って!!おかしいでしょ早速いろいろと!!!」
ルーテ「戦闘竜が運んできたほうがよかったでしょうか?」

ペガサスの背中にふたりのあかちゃんをしっかりのせて いそぐ いそぐ!
そのとき、くものあいまから もうスピードでつっこんでくる ひとつのかげが!

エーディン『そのお子様都合により頂きます!』

98名無しさん:2010/11/18(木) 16:33:12
リーフ 「おねいさんキタ━(゚∀゚)━!!」
ロイ 「もうどこから突っ込んでいいかわからないよ!」
ルーテ「これは後々の伏線となっていますので今は我慢してください」

ビラク 『アッー!』

かのじょはすれちがいざまあかちゃんをひったくっていきました。
そして…

ビラク 『アッー!なんてこった!もう一人も落っことしちまったZE!』

いっぽうこちらはナーガ・アイランド。神竜王ナーガの加護をうける竜たちのしまです。
イドゥンさんがあさのおさんぽちゅう。けさもとってもよいおてんきです。

リーフ 「イドゥンさんキタ━(゚∀゚)━!! …って何で竜の姿なのさ!」
ルーテ「原作が原作ですから。かなりデフォルメを利かせた姿にはなりましたが」
ロイ 「二足歩行でヨッシー体型って…何だか竜としての威厳が…」

なんと そらから さっきのあかちゃんがかのじょのせなかにおちてきました。

リーフ 「赤ちゃんテラセリスw」
ルーテ「ちなみに双子の弟さんはリーフさんですよ」
リーフ 「orz」
ロイ 「なんでこの二人なの?双子だったらエフラム兄さんとエイリーク姉さんでも良かったんじゃない?」
ルーテ「そのお二方は敵方の陣営との兼ね合いが弱いので…。イドゥンさんをユリアさんする案もありましたが
セリスさんとの年齢が合わなくなりますので消去法で彼女に決定しました」

あかちゃんといっしょにてがみもおちてきました。どこかへとどけるようですが
イドゥンさんには(手紙を逆さに読んでいるので)ちんぷんかんぷん。
かぞくとそうだんすることになりました。

99名無しさん:2010/11/18(木) 16:33:50
イドゥン『…というわけだけど…どうしたらいいかしら?』
ヤアン 『そうは言っても無闇矢鱈に歩き回ったとしても致し方なかろう?』
イナ 『家族はお互い引かれ合うといいます。…そのお子さんが進みたい方角を目指しては?』
ニニアン『でも赤ちゃんですよ姉さま。大丈夫でしょうか…?』
ニルス『他に手段がない以上そうせざるを得ないよ?』
ナギ 『zzz…』
ユリア(小)『ねえさま、にいさま!わたしもいっしょにいきたいです…!』
ラジャイオン『ユリア、どれほどの時間が掛かるか分からない。危険かもしれないんだ。連れて行くわけにはいかない』
ユリウス(小)『そうそう。それにこんなあかちゃんにてをかすぎりなんか』
ユリア(小)『なーが(小)!』
ユリウス(小)『アッー!』
ラジャイオン『それにしてもかわいらしい子だ。いつか私もイナとこんなかわいい子供を」
イナ 『ラジャイオン人前で恥ずかしいですッ!!!』つ『逆鱗』
ラジャイオン『アッー!』
ニルス 『じゃあ、イドゥン ヤアン ニニアンと僕 ナギ ラジャイオン イナで行こうか』
ヤアン 『私は行きたくないのだが』
イドゥン『…行きましょう?』
ヤアン 『行きたくないと言っているだろう…!!!』
ナギ 『…ひきこもり乙…zzz…』

リーフ 「オープニング長いよ?」
ルーテ「基本的にイベントは最初と最後だけですので。もっといろいろ詰めたかったのですが尺の関係上こうなりました」
ロイ 「ヤアンさんゲームの中でもニート体質なんだ…」
リーフ 「ところで原作にあった卵産んで投げるとかはハァハァ」
ルーテ「卵は産みません。代わりにブレスで攻撃します。」
リーフ 「orz」
リーフ 「じゃ早速1-1スタート、って何で敵がビグルとかバールとか魔物なのさ!?ファンシーな背景に合ってないよ!?」
ルーテ「最初はグラ兵とか自警団とかデイン兵にしようと思ったのですが倫理的な問題上変更になりました。
ナーガ神の加護を受けた島に人間がいるのもおかしいですしね」
リーフ 「何でヤアンさんがその辺でくつろいでるの!?」
ルーテ「近づくとお助けブロックよろしく助言をしてくれますよ。この面のみですが」
ロイ 「それってノーヒントと変わりなくない?」

100名無しさん:2010/11/18(木) 16:34:20
ヤアン 『やれやれ、面倒なことに巻き込まれたものだな。とりあえずその赤子から離れぬよう気をつけるんだな。
どうも変な輩がその赤子を狙っているようだからな」

リーフ 「なに、どういうこと?」
ルーテ「攻撃を受けたりしてセリス君が長時間イドゥンさん達の背中から離れるとゲームオーバーになります。
ちょうどそこにスケルトンがいるのでぶつかってみてください」
リーフ 「おねいさんをスケルトンにぶつけるってなんかやだなあ、
ってミデェールさんとアゼルさんとジャムカさんがセリスを攫いに来てる!?」
ルーテ「右上の騎士勲章の数が0になると攫われますよ。そうなる前に早く取り返してください」
リーフ 「あああもうなるようになれ!マゾゲーマーなめんな!」

なんとかセリスを取り返し、持ち前の順応性で早くも気流に乗ったリーフ。
途中ナギさんとかイナさんとかにおねいさんハァハァしつつも割と順調に進んでいるようだ。

ルーテ「早いですね。もうワールド5ですか」
リーフ 「マゾゲーマーをなめてもらっちゃ困るよルーテさん」
ルーテ「このワールドは雪が常に降っているので氷竜のニニアンさんとニルスさんが有利です。
逆に火竜のヤアンさんは『寒いから嫌だ』とサボりたがりますよ」
ロイ 「どこまでニート気質なの」
リーフ 「ちょwセリス攫われてるのにコタツに入ってるしw働けwwwってアッー!!!」
ルーテ「ワールド5と6は調節してないので油断してるとすぐゲームオーバーになりますよ」
リーフ 「これだからニートは…ってナギさん寝ないで!『冬眠したい』とか言ってる場合じゃないから!アッー!」
ルーテ「そのお双方を超えれば後は楽ですから」
リーフ 「ニートの操作は地獄だぜ…。ラジャイオンさんとイナさんは真面目だから助かるって何か凶王キタ━━!!」
ルーテ「凶王はワールド5と6のラジャイオンさんの面限定で登場します。接触するとセリス君と入れ替わりで
ラジャイオンさんの背中に乗ってきますよ」
リーフ 「何そのヘイホーとボロドーコンビ」
ルーテ「ちなみにワールド6になると今度はナーシルさんが登場してイナさんにくっついてきます。
ちょっと足が遅くなるので敵を回避するのが難しくなりますよ」
リーフ 「ジジバカ自重。」
ロイ 「アシュナードさんとナーシルさん魔物と同列…」

101名無しさん:2010/11/18(木) 16:34:54
リーフ 「最後の面はイドゥンさんなんだね」
ルーテ「原作でも一番手が最後を担当しましたから。
この面ではエーディンさんがオープニングと同じく杖に乗って突撃してきますよ」
ロイ 「ところでなんで敵陣営がエーディンさん関係なの?」
ルーテ「ラスボスの一族の方であることと、過去に焦点を当てているため成人の方が必要だったからですね」
リーフ 「とりあえずラスボス手前まで来たけど何だか嫌な予感がする」

ラナ(小) 『まあ!すてきなひと!おかーさま、このひとがわたしのおむこさんになるひとですね!』
エーディン『そうですよ。竜が付いてきたのは予想外でしたが…』

リーフ 「来たよラナオウが」
ロイ 「散々セリス兄さんを攫おうとしていたのはラナさんの夫にするためだったんだね…」
リーフ 「なんという政略結婚。てかこれって勝てるの?」
ルーテ「まだセリス君と同じ子供なので今よりは強くないです」

ラナ(小)『わたしによこすです!!!』

リーフ 「ちょw地面割るなwwwwアッー!」ピロリロリロリローン デーデー(ゲームオーバー)
ロイ 「どこが強くないの!?ねえ!?」
ルーテ「『今よりは』強くありませんから」
リーフ 「ここまで来て負けてたまるか!マゾゲーマーの意地を見せてやる!」

ラナ(小)『いたいですーわたしとだんなさまの中をひきさこうとするなんてー!』
エーディン『ラナ!負けてはいけませんよ!勝利は自らの手で掴み取ってこそ!!!つボディリング』

ロイ 「そこはリカバーとかにしてあげようよ」
リーフ 「ちょwラナオウになったwテラ世紀末覇者www」
ルーテ「正真正銘のラスボス戦ですよ。もたもたしていると足場をすべて崩されて一ミスになるので注意してください」
リーフ 「そんなこといわれたって素手で大地を砕く相手にどうしろと」

102名無しさん:2010/11/18(木) 16:35:24
ユリア(小)『ねえさま!これをつかってください!つナーガ(小)」

リーフ 「チート武器キタ━(゚∀゚)━!!」
ルーテ「(小)なので威力は控えめです。ちなみにイドゥンさんが使える闇のブレスでは全くダメージが通りませんよ」
ロイ 「それ以前にここまで一人で付いてきたユリアさんって…」
リーフ 「よし勝てた!何だかあのラナオウに勝ったっていう充足感がすごいんですけど」
ルーテ「流石です。ラナさんはほとんど勝てないくらいの設定にしていたのですが」
リーフ 「ふっふっふマゾゲーマーの意地ですとも」
ロイ 「そこは別に誇るべきところじゃないと思うよ兄さん…」
ルーテ「さて、エンディングです。弟さんのリーフさんと感動の再会ですよ」

ビラク 『ウホッ いい赤子!やr』
ユリア(小)『ナーガ(小)』
ビラク 『アッー!』
イドゥン『弟さんと再会できてよかったですね。ご縁があれば、またお会いしましょう(ナデナデ)』
ヤアン 『私の貴重な時間を割いてやったのだ。感謝してほしいものだな』
ニニアン(いつか私もこんな素敵な出会いが…)
ニルス 『ニニアン涎たれてるよ』
ナギ 『zzz…』
ラジャイオン『子供は双子がいいかな?』
イナ 『ラジャイオン恥ずかしいですッ!!!』つ『逆鱗』

こうして りゅうおうけのかつやくにより あかちゃんたちはぶじきょうだいけのもとへおくりとどけられました。
そのご かれらがきょうだいけとであうのは またべつのおはなし。

リーフ 「イイハナシダナー」
ロイ 「めずらしくほんわかするお話だったね」
ルーテ「題材が題材だったので。ストーリーを重視しました」
リーフ 「これも即売会で売るの?」
ルーテ「その予定でしたがとある団体から圧力を受けたため販売は見送りになりました。残念です」
ロイ 「その団体って…」

ラナ 「セリス様は渡しませんわよ…!」
マナ (流石ラナ様…すばらしい闘気です…)

103名無しさん:2010/11/18(木) 16:35:58
リーフ 「ところであの裏技(※)ってやっぱりあるのかな?セレクトボタンを押しながらXXYBAっと…」
※ステージセレクト画面でセレクトボタンを押しながらXXYBAの順にボタンを押すとボーナスステージを遊び放題になる裏技。
デーデッデーデッデーデーデデー
しっこく「やあ。ようこそしっこくハウスへ。」
リーフ 「(゚Д゚)」
しっこく「今コントローラーを握っている貴殿よ。身の程をわきまえよ」
リーフ 「アッー!コノヒトデナシー!」

104名無しさん:2010/11/18(木) 16:37:19
以上です。このやるせない気持ち…これが規制…
お手数おかけしますが代理投下よろしくお願いします。

105名無しさん:2010/11/19(金) 07:48:47
代理投下ありがとうございます!早く規制解除されるといいな…。
あと私はルーテさんの人じゃないんだ、すまぬ…。

106名無しさん:2010/11/20(土) 16:09:35
また来ちゃったんだぜ…すみませんが代理お願いします…。
-----------------------ココカラ------------------------------
『大卒内定率が60%を割る中で、ニートやひきこもりなどの数が急増している問題が…』

セリス 「おはよう兄さん。今日はお仕事はお休みなの?」
シグルド「ああ。不況の影響でウチも厳しくてね…。大丈夫だ。家族に心配はさせないよ」
ロイ  「無理はしないでよ兄さん。兄さんは大黒柱だけど、その前に家族なんだから」
シグルド「ははは、ありがとう。それにしても就職難か…。
     お前たちが働くころには持ち直してほしいものだが…」
セリス 「ニートって何?」
ロイ  「ニートっていうのは働いてなくて、学校にも行ってない若い人のことだよ」
シグルド「本当はそれに職業訓練を受けていないことも加わるんだが、まあそんな感じだ。
     レヴィンがいい例だな。彼にもそろそろ定職に就くべきだと言っているんだが…。
     『おいおいシグルド、俺はちゃんと働いているぜ?愛のキューピッドという仕事にな』と
     言ったなんだで結局放蕩しているらしくてなあ…」
ロイ  「うわぁ」
セリス 「愛のキューピッドなんて素敵だなぁ…僕もなりたいなあ」
エリンシア「セリスちゃん、そろそろお昼の準備をするから手伝ってくれないかしら?
       今日はイドゥンさんもお誘いしているから腕によりをかけなくっちゃいけませんわね!」
セリス 「はーい」
ヘクトル「兄貴おーっす…くそー、朝はダリぃなー…」
リン  「あんたそう言ってるけどもうお昼近いわよ?少しは早起きしなさいよ」
ヘクトル「っせーなー…早起きなんて年寄りがすることだろ?
     学生は休みは昼まで寝ててもいいじゃねーか…」
マルス 「学生って言ってもマトモに勉強してないから学生(笑)って感じだけどね(・∀・)」
ヘクトル「何だよマルスやんのか?」
マルス 「事実を言ったまでだよ?」
ロイ  「でも兄さん勉強しないし働いてもいないから確かにニートくさいよねw」
ヘクトル「お前らなあ…」
イドゥン「ニートって何ですか?」
ヘクトル「どわっ!?いきなり背後に立つんじゃねえよ!?」
イドゥン「呼び鈴を押してもお返事がなかったもので…すみません。
     それで、ニートって何ですか?」

107下げ忘れてるっていうね…orz:2010/11/20(土) 16:10:22
マルス 「ニートっていうのはですね、要するに学校も行っていない働いてもいない社会のk(ドブチ)ぐふっ」
リン  (あんた相手はイドゥンさんよ!?もうちょっと考えなさいよ!?)
ロイ  (ああ…イドゥンさん学校も行ってないし働いているわけでもなかったね…)
シグルド(いわゆる良家の箱入り娘ということか…)
リーフ 「ああっ!イドゥンさん!今日もお美しいですねハァハァ」
イドゥン「こんにちは葉っぱさん。…突然で申し訳ありませんが、ニートとは何かご教授願えますか?」
リーフ 「なぁんだそんなことですか、お安い御用ですよ。
    ニートっていうのはですね、学校も行っていない働いてもいない社会のハイエナのことですよ!」
リン  「このおバカ!つ必殺」
リーフ 「アッー!この人でなし!?」
イドゥン「では私は…ニートなんでしょうか?」
ロイ  「そんなことないよ!ニートっていうのは学校行ってるくせに頭が悪くてやることといったら喧嘩するか
     食べるか寝るかしかしてないピッツァのヘクトル兄さんのことを言うんだよ!」
ヘクトル「ロイてめえさっきよりひでえこと言ってんじゃねーか!」
シグルド「そうだ。ニートというのは遊びほうけているような連中のことだが貴女は一生懸命社会に出ようと
      努力しているじゃないか」
イドゥン「でも、私はシグルドさんのように働いていません。
     ロイさんや葉っぱさんのように学校に行っているわけでもありません…」
エリンシア「あら、イドゥンさんもうお見えになってらしたんですね」
セリス 「皆どうしたの?おなかが痛いの?」
ヘクトル「いや、イドゥンが自分はニートじゃねーかって言い出してな」
エリンシア「あらあら。それでしたら私もニートですわね」
セリス 「姉さんはニートじゃないよ!」
イドゥン「エリンシアさんは皆さんのお世話をなさっていてすばらしい人です…。
     でも私は自分の事ばかりで、皆さんに迷惑をおかけしてばかりです…」
リーフ 「そんなことないですよ!むしろ僕のそばで息をしているだけでもうハァハァ」
リン  「つ必殺」
リーフ 「アッー!この人でなし!だがそれがいい」

108名無しさん:2010/11/20(土) 16:10:53
ミカヤ 「ただいまー」
アイク 「今帰った」
エリウッド「姉さん、足りない食材買って来たよ…ってキャー!?リーフが息をしていないよ!?」
ヘクトル「いつものことだろ。それよりも面倒くせーことになっちまったんだ何とかしてくれ…」
アイク 「む…イドゥン、どうした?また何か思いつめていることでもあるのか?」
マルス 「カクカクシカジカ…というわけなんですよ」
アイク 「カクカクウマウマ…なるほどな。イドゥン、人の価値は『働いている』『学んでいる』から
     生まれるものじゃないんだ。『何かをしようと努力する』『何かをするために必死になる』から
     人はその人を敬い、評価するんだ」
イドゥン「でも、私は努力して何かをしているわけではありません…」
アイク 「人は常に努力できるように作られているわけじゃない。そんなことをすれば必ずその人は
     壊れてしまう。それに、努力というのは自分で思っているだけじゃだめなんだ。
     周りの人が評価して初めて『努力した』と言えるんだ。悲しいことだが、世の中は『努力』を
     そういうものだと考えている。誰かが『自分は努力している』と言い張っても、そいつが
     何の結果も出せなければ周りのやつらは『努力していない』と評価するんだ。
     本当に努力しても認められないやつだっている。それは『努力』が見えないものだからだ。
     見えないから人は『努力』を結果で判断する。だからって努力しても認められないやつが
     不幸なわけではないぞ。努力する人間の周りには必ずそいつが努力しているって
     知っている人がいる。
     …あんたは、今までずっと家の中にいて外の世界を知らなかったんだろう?だが、今は
     社会で皆と一緒にいられるよう必死になっているじゃないか。それが常に努力している
     わけではないとしても、俺たちはあんたが努力していると知っている。それじゃだめか?」
エリウッド「小さい子供の相手ってすごく大変なことだよ。ファちゃんたちのお世話だけでも
      十分がんばっているんじゃないかな?」
リーフ 「そうだよ!むしろ僕と会話してくださるだけで辛抱たまらん!」
リン  「またこいつは…」
ミカヤ 「まあこういうことを言う子もいるけど、イドゥンちゃんががんばっているって、皆知っているわ。
     だから、自分に価値がないなんて思っちゃだめよ。もっと自分のこと大事にしてあげなきゃ」

109名無しさん:2010/11/20(土) 16:11:27
イドゥン「…」
リン  「ちょ!?泣いちゃったわよこの子!?」
マルス 「兄さんったらワルイコ!(・∀・)ニヤニヤ」
リン  「あんたは自重しなさい!兄さんもほら謝って!?」
アイク 「す、すまん…説教じみたことを言ってしまった。俺だって人に説教できるほど
    できた人間じゃない癖に出すぎた真似をしてしまった」
イドゥン「…すみません。悲しいわけではないのに涙が出るんです…」
リーフ 「ああ!おねいさんが泣いてしまうなんて人類の多大な損失だッ!!ささ、これで涙を拭いて」
ヘクトル「それてめえのパンツじゃねーか!このHENTAIが!!」
エリンシア「ぶっとばしてさしあげますわ!」
リーフ 「アッー!本日三度目のkhdnー!」
イドゥン「…ふふっ葉っぱさんは面白い人ですね」
セリス 「あ、笑ったよー!」
リン  「今日は泣いたり笑ったり珍しい所たくさん見られたわね。何だか得したかも」
ミカヤ 「さ、イドゥンちゃんが笑ったところでそろそろお昼食べましょうか!」
ヘクトル「そうだな。もう腹へってしょうがねーよ」
マルス 「そんなだからピザトルって言われるんだよ(・∀・)」
ヘクトル「マルスてめー今日はえらく突っかかってくるじゃねえか。後悔させてやるぜ?」
エリンシア「はいはい。二人ともご飯ですよ」

ロイ  「なんかさ。きれいにまとめられちゃったけどさ」
エリウッド「うん」
ロイ  「イドゥンさんよりずっとニートっぽい人知ってる気がするんだよね」
エリウッド「うん…」

ー竜王家ー
ヤアン「はっくしゅん!」

おしまい

110名無しさん:2010/11/20(土) 16:12:08
以上です。度々お手数かけてすまぬ…

111名無しさん:2010/11/20(土) 22:20:28
代理投下してくださったお方、有難う御座います。
俺、規制解除されたら本スレに直接投下するんだ…!

112名無しさん:2010/11/23(火) 17:12:33
シン「南斗獄殺拳!」
レイ「てめぇらの血は何色だ!!」
ユリア「一生どこへでもついて行きます!」

すまん、勢いでやった

113路地裏の通り魔 前編 1/2:2010/12/13(月) 00:24:45
PCも携帯も全規制とかもう泣きたいぜ…
どなたか代理投下お願いします

「通り魔?」
紋章町にある高校の教室ではここ最近現れる通り魔の噂で持ち切りだった。
声の主であるマルスは恋人のシーダからその噂を詳しく尋ねていた。
「はい、夕方や夜に路地裏を歩いていると突然魔法や矢や斧が飛んでくるみたいです」
「あっ、通り魔なら知ってるよー!この前実はいい人が槍でやられたって話だよ」
シーダの後ろから元気な声でアベルに手作り弁当を渡しに来ていたエストが話す。
マルスは…たぶんエフラム兄さんだ、と思ったが心の中にしまい話を続けた。
「ふーん…なんにせよ危ないことには変わらないね。シーダやエストも気をつけてね」
「はい、私はマルス様がいますから大丈夫です」
「はーい。まあ私もアベルがいるから大丈夫だよ」
「そうだね。まあ何かあったらまた僕に相談してね」

「通り魔か…噂通りならかなりの手練らしいな」
「そうね。ところで兄さん、カタリナ見なかった?」
「ああ、カタリナなら担任のアラン先生に尋ねたら風邪で休んでいるそうだ」
「そう…ならまあいいわ」

夜、補習で遅くなったルークは愛馬に乗って急いで帰路を駆けていた。
「お、そういえばここの路地裏は近道だったな。ちょっと暗いけど行くか」
ルークは通り魔の存在を知ってはいたがこの時は失念していた。

「…今日の獲物が来たようだな」
「…はい」
何も見えない闇夜である男と女が話していた。
「…あの小僧が動くまではあの学校の生徒を狙うのだ」
「…わかりました」
「…ではまた頼むぞ」
男はそう言うとワープで立ち去り、暗闇には女だけが残された。
そして、数秒後。何かが落下した音とルークの悲鳴が路地裏に響き渡った。
近くにいた巡回していたベルン警察の警官が路地裏に来た時には、
何かに押し潰されたルークが道に倒れているのだけが見つかったのだった…

「ルークが被害にあったか…」
翌日、教室では噂の通り魔にクラスメートのルークがやられたことで話題は持ち切りだった。
「マルス様、カタリナを知りませんか?」
「あれ、クリス。さっき妹のクリスも同じことを質問してきたよ」
「あいつもですか。それで、あいつはどうしました?」
「ああ、カタリナなら風邪で休みだと伝えたら見舞いに行くって…」
「そうですか。ありがとうございます。では俺はこれで…」
「うん…あ、僕からもカタリナにお大事にってよろしく」
「はい。きちんと伝えておきます」

114路地裏の通り魔 前編2/2:2010/12/13(月) 00:25:33
「カタリナ…風邪で3日も休むなんてよっぽど酷いのかしら?」
マルスから今日もカタリナが休んだと知ったクリスはカタリナの住む家に向かっていた。
手土産としてりんごを買っている。もちろん焼いて食べてもらうつもりだからだ。
「そういえばチキちゃんも美味しそうに食べてたなあ…」
以前、マルス様の家の隣に住む竜王家の少女、チキちゃんに食べさせた日のことを思い出す。
その時のようにカタリナも笑顔を見せてくれるのを期待して思わず笑みがこぼれる。

「…あれはターゲットか?」
「…いいえ。ですがターゲットに親しい者です」
「…ならさっさと襲ってきなさい」
「…ま、待ってください!ただ襲うよりも策があります」
「…言ってみなさい」

夜、兄弟家にマルス宛の電話が届いた。マルスが出ると焦った声のクリスが喋りだした。
「マ、マルス様!クリスが、クリスが帰って来ないんです!」
「…はい?今電話しているじゃないか?」
「あ、いえ…妹の方です。それよりも帰って来ないんです!」
「…たしかカタリナのお見舞いに行ったんだよね?」
「はい、俺が行った時にはまだ来ていないとカタリナが言っていました」
「なるほど…とりあえず僕の人脈で探してみるよ」
「すいません、ありがとうございます!」
マルスが受話器を置くと心配そうな顔をしたミカヤが横に立っていた。
「クリスちゃんがいなくなったんですって?」
「…うん。とりあえず僕の知り合いに頼んで目撃情報を尋ねてみるよ」
「私もサザや騎士様やペレアス様に聞いてみるわ」
「ありがとう。よろしくお願いします」
「みんなにもクリスちゃんを見てないか聞いておくわね」
ミカヤから伝わり兄弟全員の人脈でクリスの目撃情報を尋ねた。
しかし神隠しにでもあったかのようにクリスの情報はなかったのであった…

「…さて、この小娘を捕まえてどうするのかね?」
「…囮にします。ターゲットに1人で現れてもらうための」
「…ふむ、悪くないな。まあ成功したらターゲットはわかっているな?」
「…はい」
どこかの部屋で路地裏にいた男と路地裏とは別の女が会話していた。
男が路地裏同様ワープで立ち去った後、女は小さな声で呟いた。
「…ごめんなさいクリス。でもあなたを生かすためにはこうするしか…」

続く

115名無しさん:2010/12/13(月) 17:48:06
代理投下ありがとうございました!
作品、いつも楽しみに待っています。ペースなんて気にしないで頑張ってください

116路地裏の通り魔 中編1/4:2010/12/13(月) 20:48:50
また代理投下お願いします
「マルス様…クリスさんが行方不明って本当ですか?」
「うん…昨日から見つかってないみたいだ…」
翌日、兄弟の必死の捜索も虚しくクリスは依然消息不明だった。
唯一得た情報はクリスがりんごを持って路地裏に入ったという目撃情報だけだった。
「マルス様…妹が迷惑をかけて申し訳ありません」
「いや、クリスが気にすることじゃないよ。単に迷っただけなら目撃情報があるはずだし…」
そう、これがいつものように単に方向音痴な2人が迷っただけなら何の問題もない。
しかし、もし迷ったならばどこかしらで目撃情報が得られるはずなのだ。
自分や兄弟の知り合いなら紋章町に幅広く住んでいるから尚更である。
マルスは何か通り魔事件よりも恐ろしい事件が起きているのではないかと思案していた。
そしてマルスは頼りにしているジュリアンに裏社会から情報を得るために連絡をしたのだった。

「…どうやらターゲットが我々のことを意識し始めたようだな」
「…はい、ですが対策は既に打っています」
「…ほう。さすがだな」
「…ですので明日にはターゲットを殺せるかと」
「…うむ。あのマルスを殺すためにも頼むぞ」
「…はい」
「くっ、この拘束を外せ!マルス様を殺させはしない!」
「…して、奴はどうするのかね?」
「…部下が尋問しておりますので問題はないかと」
「…わかった。では明日を楽しみにしておこう」
「…アイネ、あのごみを黙らせなさい!」
「…わかりました。エレミア様」
「カタリナ!何故だ!何故私やマルス様を裏切ろうとする!」
「ごめんなさいクリス。でも…エレミア様を救うためにはこうするしか…」
「カタリナ…で、これは何かしら?」
「い、いや…クリスのことを尋問するために…」
「ね、ねえ…どうしてそんなに息をハァハァさせてるのかしら?あ、ちょ…そこは…」
完全防音された部屋でカタリナの息とクリスの悲鳴が響き渡るのだった。

「…これは!?サザ、この情報は確かか?」
「あ、ああ。フォルカから得た情報だから間違いないんよ」
客が少ない寂れた酒場の一角、そこにはジュリアンとサザが密談をしていた。
「そうか…直ちにマルス様に知らせないと!ありがとうサザ」
「あ、ちょっと!報酬はどうなってるんよ!?」
「マルス様にマルス様のお姉様とデートさせて欲しいと頼んどこう」
「…まあいいんよ…それなら安いもんよ」
納得したサザはジュリアンを放した。解放されたジュリアンは急いで酒場を出る。
「しかし、あの情報を何に使うんよ…?」
残されたサザはそう呟いたのだった。

117路地裏の通り魔 中編2/4:2010/12/13(月) 20:51:18
「それはお前が知る必要はないよ。ウキキ」
突然現れたローローに背後を取られたサザは跳躍しながら間合いを取り、ナイフを抜いて構えた。
「誰なんよ!?」
「ウキキ。お前に名乗る名前はない」
「緑風を舐めないで欲しいんよ!喰らえ、瞬殺!」
サザは瞬時に間合いを詰め、ローローに奥義瞬殺を決めた。
ローローのHPが一撃で1まで削られる。しかし倒すにはもう一撃が必要だ。
「ウキキ…やるな。だがこの一撃で終わりだ」
「甘い!そんな斧当たらないんよ」
ローローの振った斧をバック転でかわしたサザは追撃のナイフをローローの心臓に突き刺した。
「ウキ…やられた…」
「…ジュリアンが危ない!」
すぐにナイフを抜き取り走り去ろうとするサザ。しかし…
「ウキキ。まさか俺がやられるとは思わなかった」
「舐めない方がいいな。ウキキ」
酒場の入口から先程倒したはずのローローが現れる。
同時に裏口からも、カウンターからも…わらわらとローロー達は姿を見せる。
「…嘘だろ…お前…何者なんよ!?」
「ウキキ。知る必要はない」
「無限に現れる俺を倒せるかな?ウキキ」
数分後、サザはローローの放ったキラーアクスによって意識を刈り取られたのだった。
「まあ粘った方だね。ウキキ」
「噂だと緑風(笑)とか瞬殺(笑)って聞いてたんだけどね。ウキキ」
「ウキキ。さあエレミア様のところに向かうぞ」
倒れたサザは殺されることはなく、エレミアのいる屋敷へ運ばれたのだった…

「マルス様…ジュリアンを知りませんか?」
数時間後。マルスの元にジュリアンを捜すレナが訪れた。
しかし行方を知らないマルスはレナに知らないと告げる。
レナはお礼を告げるとすぐに隣の家へと向かうのだった。
「…ジュリアンも行方不明か」
レナがいなくなった後にマルスは玄関で呟いていた。
レナには言えなかったがおそらく自分が巻き込んだに違いない。
自分の軽率さを怨みつつマルスはこれからのことをすぐに考えはじめる。
しかし結局何もいい考えが浮かばないまま時間だけがいたずらに過ぎていく。
そしてエリンシアが夕食の知らせをするまで何も浮かばないのだった…

「…くっ…サザ、生きているか?」
「…ああ…生きてるんよ…」
「俺達これからどうなると思う?」
「わからない…けどこれだけはわかるんよ」
「…言うな…」
「………」
クリスが捕まっている部屋の隣にサザとジュリアンは捕まっていた。
そしてその部屋には何人ものローローが……
その夜、サザとジュリアンの悲鳴と嗚咽が部屋に響き渡るのかは誰も知らない…

118路地裏の通り魔 中編3/4:2010/12/13(月) 20:51:57
食卓に来るとマルスは何故か食卓の席に違和感を感じた。
「…あれ?リン姉さんは?」
そう、普段ならからかって仕返しをされるはずのリン姉さんが食卓にいなかった。
社会人の兄達ならともかく、同じ学生なら必ず同じ時間に食べている。
「リンちゃん、珍しくまだ帰って来てないのよね」
「俺やエリウッドが先に帰ってくるなんて珍しいよな」
「はは…まあ生徒会長の僕や部活の手伝いをするヘクトルは遅くなるよね」
ご飯をくれたエリンシア姉さんや先に食べていたヘクトル兄さんとエリウッド兄さんが疑問に答えた。
考えすぎ…なのかもしれない。しかし自分の知り合い通り魔に襲われ、2人は行方不明である。
いけない…何でも悪い方向に考えるのはよくない。
そう…きっとリン姉さんのことだから最愛のフロリーナさんと遊んでいるのかも…
そう無理矢理に結論を出し、目の前の夕食に手を伸ばそうとした時だった。
「ヘクトルちゃん、フロリーナちゃんがあなたに用事ですわよ」
「ん、ああ。わかったぜ姉貴。今行くぜ」
…フロリーナさんは違うのか。けどもしかしたらラスさんやケントさんが…
「ヘクトルも忙しいなあ。僕もラスやケントがいないともっと忙しいのかな」
慌ただしく玄関に向かったヘクトルを見てエリウッドはそう呟いた。
「…エリウッド兄さん。ラスさんやケントさんと知り合いなの?」
「ん、ああ。2人共生徒会の仕事を手伝ってくれるからね。今日も助かったよ」
「そう…ありがとう」
リン姉さんはもしかしたら…いけない、あの路地裏に急がないと!
「ちょ、ちょっとマルス!?食事中にどこに行くつもりだい?」
「…ごめん、用事を思い出したからちょっと出掛けてくる」
我ながらなんて嘘くさい嘘をついたんだろう。でもリン姉さんが危ない。
そう確信したマルスは慌てて家を飛び出していた。
「あれ?マルスちゃんは?」
「あ、ああ…何か急用を思い出したとかって出掛けたけど…」
「ラッキー、ならマルス兄さんの分のご飯も貰おうかな」
「リーフ兄さん、ダメだよ。マルス兄さんに仕返しされてもいいの?」
「う…や、やっぱりやめておくよ」
「美味しいのにどうしたんだろうね?」
「きっとシーダさんに会いに行ったのよ」
「でも僕はセリカがそばにいつもいるから安心だよ」
「そうね…アルム」
「そ、そんなことをしたら…ぐはっ!?このひとでなしー!!」
いつものように食卓は騒がしく、ティルフィングが飛び交う。
しかし、本来なら1番騒がしいはずのマルスとリンがいないのであった…

119路地裏の通り魔 中編4/4:2010/12/13(月) 20:52:35
そしてマルスの予感は的中していた。クリスと同じ部屋にリンは拘束されていたのだ。
「リン殿!しっかりしてください!」
「…ん、んん…ってクリスさん…ここはどこ!?」
「落ち着いてください。ここは……どこでしょうか?」
「…でしょうね。たしか私は…そう、クライネさんに会って…」
「ご機嫌はいかが?」
「クライネさん!助かったわ、私達を助けてくださ…い…?」
「リン殿!その人は…その…」
「ごめんねリン。そこに拘束したのは私なの…」
「そんな…どうして…」
「私達のエレミア様を…救うために…許して…」
「ど、どういうことよ!?」
「…リン殿…私はカタリナから事情を聞いたからわかるのですが今は耐えるしかないのです」
「そういう訳だから今は許して…無事に終わったら好きにしていいから」
「クライネさん…」

その夜、リンを見つけられなかったマルスの元に一通の手紙が届いた。
それを読んだマルスは夜中1人でファルシオンを手に家を飛び出した。
手紙には『大事な者を返して欲しければ1人で来い。カダインで待つ』と書かれていた。
そして、カダインに単身で来たマルスを待ち構えていたのは100人のローローだった…

続く

120名無しさん:2010/12/13(月) 20:53:48
以上です。投下よろしくお願いします

うう…俺もシグルドの結婚祝いたいぜ…規制が憎い…

121名無しさん:2010/12/15(水) 07:56:50
遅れましたが投下ありがとうございました

122路地裏の通り魔 後編1 1/5:2010/12/16(木) 23:34:31
が代理投下お願いします
後編が長くなりすぎたので分けて投下…orz

「…奴はどうだ?」
「…はい。部下が少しずつ体力を削っていますのでそろそろかと」
「…ふむ。まあ小僧さえ殺せれば構わぬ」
「…はい」

「ハァ…ハァ…くっ!!」
容赦なく振り下ろされる斧を剣で受け流しながら左へといなす。
続いて背後から横に薙ぎ払われた斧をしゃがんでやり過ごす。
その隙を逃さないローローは足元へ斧の柄でマルスを力ずくで吹き飛ばした。
「ぐっ…うぐっ…」
腹部を殴られたために苦痛の声が漏れる。それでも止まることは許されない。
(止まったら…やられる…)
既に視界は歪み始め、まっすぐ歩くことすら厳しい。それでも前へと突き進む。
進行を妨げるローローをファルシオンで斬り捨てて目的地へと走る。
「…頼む…そこを…どいてくれ…」
「…ウキキ…エレミヤ様の為にも無理だ」
(何が彼女をそうさせたのか。あの実は優しい彼女が…
けど今はただ前へと進んでリン姉さんやクリスを助けるのみだ)
「そこを…どいてくれぇぇ!!」

「…なかなかやるわね。でもそろそろ狙い目かしら…」
マルスとローローの乱戦から少し離れた地点にクライネが弓を構えていた。
もちろん目標はボロボロになりながらもローローを薙ぎ倒して進むマルスである。
「…本当はこんなことをしたくないけど…エレミヤ様を救うために…」
ローロー達がマルスを取り囲んだ。その隙を狙い…マルスへと矢を放った。

「ウキ…これ以上は通さない」
「どけぇぇ!!」
再び囲まれたマルスは目の前のローローを倒して進もうとした。
「…ッ!!しまった!!」
ローローの囲いから抜け出した瞬間自分を狙って矢が飛んできたことに気づく。
(回避…ダメだ、間に合わない!!)

クライネの放った矢はマルス目掛けて真っ直ぐ飛んでくる。

「…ふっ…ようやく憎いあの小僧を倒せたか」
「…はい…ガーネフ様」
「…どれ、あの小僧の亡きがらでも見るとしよう」
「…はい」
屋敷の一室でエレミヤとガーネフはマルスの死を見届けようと窓を覗き込む。
窓からは大量のローローに混ざり、矢が刺さり倒れている青年の姿が…なかった。
代わりに見えるのは矢に刺さりながら喜んでいる茶髪の青年。
そして入口から現れたマルスの兄弟達が武器を持ってローロー達を吹き飛ばす姿だった。

123路地裏の通り魔 後編1 2/5:2010/12/16(木) 23:35:14
「そんな…リーフ!?」
死を確信し、目をつぶったマルスはいつまで経っても矢が来ないので目を開いた。
そこで目に入ったのは矢を受けて喜んでいる弟の姿だった。
「うっひょー!!クライネさんの矢だ!!もっと!もっとちょうだい!!ハァハァ」
そう叫ぶとリーフは矢が飛んできた方向目掛けて全力で駆け出して行った。
途中、何発か矢が飛んでいた気がしたが全部身体で受け止めている…
そんなリーフを見て呆れていると身体の痛みが薄れていくのを感じる。
振り返るとリブローの杖を持ったミカヤ姉さんがこっちを見て心配そうな顔を見せていた。
「間に合ってよかった。マルスちゃん大丈夫?」
問い掛けに手で答え、更に辺りを見渡してみる。
「キャー!KINNNIKU祭よ!!KINNNIKU!K・I・N・N・N・I・K・U!」
ローローに囲まれて歓喜の声をあげながらアミーテを振り回すエリンシア姉さん。
「どうして俺の前に立った?」
一度に数人をラグネルの天空で吹き飛ばすアイク兄さん。
「ふん、槍が斧に劣ると誰が決めたんだ?少なくともピザよりは強いぞ」
ジークムントでローローを倒していくエフラム兄さんと、
「だぁぁ!!俺はピザじゃねええ!!」
アルマーズを片手にローローの攻撃を受け止め、反撃で仕留めるヘクトル兄さん。
「僕がセリカを守るからセリカは後ろから支援を頼む」
「わかったわアルム。もし怪我をしたらすぐに言ってね」
いつも通りいちゃつきながら必殺でローローを倒していくセリカとアルム。
「お兄ちゃんはKINSHINを許しませんよ!!」
血涙を流しながらティルフィングでアルムとセリカに迫るシグルド兄さん。
「マルス様!!ご無事ですか!!」
メリクルやグラディウス、オートクレールを振り回すクリスがローロー軍団を殲滅していた。
「みんな…どうして…?」
「みんなマルスの様子が変だからって気になって追い掛けたのさ」
いつのまにか背後にいたエリウッド兄さんが爽やかな笑顔で答える。
「…ところでエイリーク姉さんやセリス、ロイは?」
「セリスとロイは熟睡中。エイリーク姉さんはエフラム兄さんが無理矢理留守番役を…」
「…うん、何となくわかったよ。ありがとう」
「それよりもここにリンやクリスがいるのかい?」
「うん、絶対にいる。エリウッド兄さん、行こう!」
「ああ!」
ローロー軍団を兄弟達に任せ、屋敷へと乗り込むマルスとエリウッド。
それを確認したガーネフはエレミヤを連れ、マルスを倒すためにエントランスへ向かっていた。

124路地裏の通り魔 後編1 3/5:2010/12/16(木) 23:35:53
マルスとエリウッドが屋敷に突入する数分前。
クライネはリーフに追い掛けられ、屋敷の庭を駆けていた。
クライネは逃げながら銀の弓でリーフを撃つが命中しても気にせずにリーフは追い掛けてくる。
「もっと!もっとちょうだい!!ハァハァ」
…リーフはか矢を受けることを要求し、興奮している。
「く…邪魔よ葉っぱ!!」
「もっと…もっと罵ってください!ハァハァ!!」

これ以上は矢の無駄と判断したクライネは全力でリーフから逃げようとするのだが…
「く…あんたを相手にする暇はない…の!?」
 壁
壁ク壁
 リ
「コーナーに追い詰めたよ…さあお姉さんをお持ち帰りだ!!」
哀れ、リーフを気にしすぎたために見事に逃げ場を失うクライネ。
リーフは手を怪しげに動かしながらクライネを捕らえようと…
「…リーフ様。お仕置きは何がいいですか?」
「そうね…リーフなら魔法で拷問が1番かしら?」
「…とりあえずリザイアで吸い取らない?」
「あ、そのあとにローローさんとも絡んでくださると嬉しいです」
 壁
壁ナ壁
ミリサ
 テク
いつのまにかクライネはレスキューされ、リーフ目の前にはナンナがいた。
慌てて周囲を見渡すといつものようにリーフ包囲網が形成され…
「こ、このひとでなしぃぃぃ!!!」
リーフの悲鳴が真夜中の庭に響き渡るのだった…

一方、リーフが悲鳴をあげた時には庭での乱戦は決着がついていた。
「さて…どうしてこんなことをしたのか教えてもらおうか?」
ラグネルをローローの喉元に突き詰めて問い詰めるアイク。
辺りには動けなくなったローローが山のように折り重なっていた。
そのローローマウンテンを見て「キャー!!KINNNIKUの山よ!!KINNNIKU!!」と叫ぶエリンシアや、
「どうだ。槍の方が斧より倒せただろう?」
「はっ、俺の方が一撃で仕留めてるじゃねえか!!」
と、槍と斧のどちらが強いかを言い争うエフラムとヘクトル。
「ごめんね、アルム。私を庇ったせいで…」
「いいんだ。好きな人を守るのが男の役目なんだから…」
「…どうせ私は守れなかったんだよー!!うわぁぁーん!!」
アルムに密着し、傷を癒しているセリカ…を見て泣きながらティルフィングを振り回すシグルド。
「ごめんなさい、大丈夫ですか?」
と、謝りながらローローの傷を治して回るミカヤ。
「貴様ら、どうしてマルス様を襲ったんだ?」
そして、アイクと共にローローにマルスを襲った理由を尋ねるクリス。
「ウキ…お前達ならエレミヤ様を救えるかもしれないな…わかった。教えるよ」
終始何も語らなかったローローが騒動の顛末を説明し始める。
そして話が終わった時、兄弟達は全員屋敷へと走り出していた…

125路地裏の通り魔 後編1 4/5:2010/12/16(木) 23:36:31
「マルス、そっちはどう?」
「いや、いない…」
屋敷ではマルスとエリウッドがさらわれた人達を捜索していた。
「これだけ探してもいないってことはどこかに隠し部屋があるのかな?」
エリウッドがそう呟いた直後、マルスとエリウッドの背後からその問いに答える声が聞こえた。
「…その通り。この屋敷には秘密の地下道がある」
「なっ!?誰だ!?」
「その声は…ガーネフ!?」
慌てて武器を構え、振り返る2人。ガーネフは笑いながら話し始める。
「…ふん、よもや貴様の兄弟に邪魔されるとはな…まあいい」
「リン姉さんやクリスを返せ!!」
「…返してほしければわしを倒すのだな。隠し部屋で待つ」
そう言ってワープでその場を去るガーネフ。
「…マルス…行こう」
「…うん」
マルスとエリウッドは隠し部屋を探すために走り出した。

屋敷のエントランスでは兄弟達がマルス達を追い掛けて来ていた。
「さてと…お互いに手分けしてマルスとエリウッドを探そう」
長兄のシグルドがそう提案し、すぐさま兄弟達はチームを組む。
シグルドとエリンシア、アイクとミカヤ、エフラムとヘクトル、アルムとセリカである。
「では発見したら再びここに集まろう」
そう言って兄弟達は互いにばらばらに屋敷の奥へと駆け出していった。

「さて、どうするアイク?」
あてもなく探し回るミカヤは前を進むアイクへどうするかを尋ねる。
「とりあえず片っ端から部屋を探そう…む、これは?」
適当に入った部屋に不自然に埃が積もっている床を見つけ、アイクは調べはじめる。
程なくそれが地下への階段の入口であると気づき、アイクはミカヤに言う。
「…ふむ、この先が怪しそうだ。ミカヤ姉さん、すまないが皆に伝えてきてくれ」
「いいけど…アイクはどうするの?」
「もちろん先に行って調べてくる。何、ラグネルがあれば心配ない」
「…わかったわ。けど無理はしないでね」
アイクの強さなら心配いらない。そう考えたミカヤはエントランスへと走り出した。
そしてアイクはラグネルを構え、慎重に地下へと降りて行った。

エントランスにはマルスとエリウッドを見つけたシグルド達が先に待っていた。
「ミカヤ姉さん…あれ?アイク兄さんは?」
「マルスちゃん!?アイクならマルスちゃんを探しに地下に行ったわよ…」
「…地下?そんなものはこの屋敷にはなか…ってまさか!?」
「やばい、急ごうエリウッド兄さん!」
ミカヤの地下という発言を聞き、慌てて飛び出すマルスとエリウッド。
置いていかれた兄弟達は慌ててマルス達を追い掛ける。

126路地裏の通り魔 後編1 5/5:2010/12/16(木) 23:37:10
「…む…ここは…?」
階段を下りると目の前には牢屋が広がっていた。
よく見るとつい先程まで誰かを捕らえていたのだろうか。食事の容器が置かれている。
慎重に牢屋へ近づいて行くとその奥に何者かの気配を感じる。
アイクはラグネルをにぎりしめ、より慎重に牢屋の奥にある部屋へと向かう。
ゆっくりと部屋のドアへと近づき…ドアを開く。
「…ほう…てっきりマルスかと思えば…マルスの兄か」
「何者だ?」
「…わしの名はガーネフ。偉大なる大司祭よ」
「そうか。ところでリンやクリスをさらったのはあんたか?」
「…そうだと言ったら?」
「あんたを倒して助けるだけだ…行くぞ!」
ラグネルを構え、ガーネフに向かって一気に間合いを詰める。
ガーネフは構えもせずにただ不気味に笑っている。もらった!!
「喰らえ!天く……何!?」
ガーネフを斬ろうとし…必殺の天空を繰り出そうとした。
しかしガーネフに刃は届かず、剣はガーネフの手前で停止していた。
「…このわしを倒そうとは愚かな奴じゃ。封印されし黒魔術マフーの恐ろしさを見せてくれよう」
ガーネフは目の前で動けずにいるアイクに向かって手を向けた。
(くっ…このままでは…まずい!)
必死にガーネフから離れようとするアイク。しかし身体が言うことを聞かない。
「…さらばだ。死ね」
ガーネフから放たれた魔術がアイクを包み、黒い閃光が走った。
しかし、閃光が消えた時、そこにアイクの姿はなかった。
「ふむ…何者だ?」
ガーネフはすぐに何者かがレスキューでアイクをマフーから守ったのだと気づき、真横を見る。
横には仮面を着けた怪しい3人組と救出されたアイクが構えていた。
「…アイク殿。ガーネフに普通の攻撃は通用しない」
「世界とはまだまだ広いな。俺の攻撃が効かない相手がここにもいたのか」
嬉しそうに言うアイクを見て、仮面の2人が後ろでひそひそと話す。
(…相変わらずあなたのお兄様は豪快なお方ですわね)
(…まあアイク兄上はそういう方ですから)
(それよりどうして私まで仮面の騎士に変装しなければいけないのです?)
そう。ここに新たに現れた仮面の騎士の正体はラーチェルである。
エイリークが兄弟にばれないように屋敷へと侵入するためにサポート役をしたのだが…
(まあたまにはラーチェルも私と戦って欲しくて…ふふ)
魔法は門外漢なエイリークの代わりに戦うためについて来たのだ。
ちなみにその際にグラディウスを探す仮面の騎士も合流していた。
そこでガーネフのマフーを知り、兄弟の危機を救うために乗り込んできたのである。
「無駄だ…貴様らにわしは倒せぬよ」
ガーネフが武器を構える4人に言い放ち、再びマフーを唱えはじめた。
そこへ階段を駆け降りてきたマルス達が駆け付けたのだった…

続く

127名無しさん:2010/12/16(木) 23:38:04
以上です。よろしくお願いします

規制、いつまで続くのかなあ…

128名無しさん:2010/12/17(金) 00:22:24
素早い投下ありがとうございました!

129路地裏の通り魔 後編2 1/4:2010/12/17(金) 23:27:39
代理投下お願いします



「く…みなが必死に戦っているのに何もできんとは…」
目の前で繰り広げられる壮絶な魔術戦に参加できない悔しさに歯ぎしりをするアイク。
地下室ではガーネフを囲うようにミカヤ、エリンシア、セリカ、ラーチェル、シリウスが戦っていた。
魔防の低い野郎共やエイリークは後方で邪魔にならないように見守るしかできないのだ。
比較的タフなシリウスやエリンシアがマフーを受け、3人が回復を行う。
しかし絶対にこちらの攻撃が通じないガーネフ相手に勝ち目はない。
それでも兄弟達が逃げないのはガーネフをここで足止めするためである。
今ここでガーネフを逃がせば操られているエレミヤの命はない。
それがカタリナ、クライネ、ローローがマルスを襲った理由なのだ。
「…ッ!?」
エリンシアが狙われたミカヤを庇い、吹き飛ばされ、思わず苦悶の息が漏れた。
「く…マルスはまだか!?」
苦しそうに起き上がるエリンシアを見て、握りしめた拳から血を流すヘクトルが叫ぶ。
地下室にマルスはいない。それはシリウスに言われてガトーの元へ走っているからだ。
スターライトエクスプロージョン…マフーを打ち破る唯一の方法。
それを持つ竜王家のガトーの元へマルスは全速力で走る。
兄弟達はマルスが来ることを信じてガーネフを逃がさないように足止めをする。
それがこの事件を解決する唯一の方法であるから。

その頃、兄弟達とは別行動を取っている者が2組いた。
その1組であるリーフと四人娘、クライネは兄弟達とは別の隠し通路を走っていた。
「この先に姉さん達がいる祭壇があるのか…」
「今ならリーフの兄さん達がガーネフを足止めしているからしいらチャンスね」
祭壇のある部屋の扉の前で6人は作戦会議を始める。
「けどエレミヤ様を助けるには…」
「リーフ様、ガーネフの洗脳を解けるのですか?」
「うん、それが問題なんだよね…サラ、ロプトの秘術でどうにかならない?」
この場で1番そういう魔術に詳しそうなサラにリーフは尋ねる。
「…やろうと思えばできなくもないけど…後遺症が残るわよ?」
「後遺症?」
「良くて記憶障害かしら。悪ければ一生意識を失ったままかも」
「…却下よ。それじゃあ意味ないわ」
クライネが呆れながら提案を却下し、再び一同は悩む。
「…あれ?何か通路から聞こえませんか?」
悩んでいるとティニーが何かに気づいて一同に言う。
「何かって…いや、これは…地響き?」
リーフが音の正体に気づいた瞬間、一同の背後から巨大な竜が現れる。
「…ちょ…よりによって地竜とか…」
地竜。一見するとモグラのように見える竜だが強さはトップクラスの竜である。
「と、とりあえず逃げよう!!」
退路が断たれたリーフ達は策もないまま祭壇へと飛び込んで行った。

130路地裏の通り魔 後編2 2/4:2010/12/17(金) 23:28:20
リーフ達が祭壇に突入した頃、マルスは竜王家にいるガトーをたたき起こしていた。
「ガトー様!!起きてください!!スターライトください!!」
「う…うむ…今渡すからその手を離してくれ……く、苦しい…」
マルスは慌てて手を離し、眠そうなガトーからスターライトを貰う。
「しかし…またガーネフの奴が何かしたのか?」
「ええ、今まさに姉さん達がガーネフと戦っています。ですから急がないと」
「ふむ…ならワープで送ってやろう。行き先はどこだ?」
「ありがとうございます。場所はアリティアの近くの孤児院です」
「うむ…念のため後でわしも向かおう。では頼むぞ」
スターライトを手にしたマルスをガトーは指定された場所へ送る。
次にマルスが目にした光景は倒れている仮面の騎士の姿であった。

「…ほう…なかなかしぶといな…」
ミカヤとセリカの回復用の杖が折れた一瞬の隙をガーネフは見逃さなかった。
その隙をついて後方にいた男達に接近し、マフーを撃ち込む。
「いかん!?逃げろ!!」
咄嗟に1番早く反応したアイクが叫び、兄弟達は左右に飛ぶ。
初弾を回避されたガーネフは1番近くにいたエフラムに狙いを定め、追い掛ける。
「…まずは貴様からだ…」
「ッ!?しまった…」
「あn…エフラム殿、危ない!!」
エフラムに向かって放たれたマフーをエフラムの代わりに仮面の騎士が受ける。
「エイr…リゲル!?大丈夫か?」
慌ててラーチェルが倒れた仮面の騎士に駆け寄りリカバーをかける。
「…な…どうして俺を庇った…!?」
「…誰かを助けるのに…理由は必要かな…?」
それは大事な兄上だからです…とは言えないエイリークは以前どこかで聞いた台詞を言う。
「くっ……すまない、助かった」
以前あったエイリークとの恋愛騒動以来、仮面の騎士に対して抱いていた感情。
その嫉妬が自分はなんと小さい器量なのだとエフラムは恥じる。
そしてそのもやもやとした感情を打ち破り、感謝の声が自然とエフラムの口から飛び出していた。
「い、いや…君が無事ならそれでいい」
仮面の奥で真っ赤な顔をしながらエイリークは冷静に言う。
その時、部屋の真ん中に一陣の光が射した。その光の中心に現れたのはマルスである。
「みんな…遅くなってごめん」
マルスが兄弟達に謝罪をし、ガーネフにスターライトを向ける。
「ガーネフ!お前の野望もここまでだ!!」
「…く…スターライトとは抜かったわ…だが貴様にそれを扱えるかな?」
「その心配はありません!!」
地下室に別行動を取っていたもう1組の男の声が響き渡った。

131路地裏の通り魔 後編2 3/4:2010/12/17(金) 23:28:58
「クリス…とマリク?」
「マルス様、スターライトの心配はいりません。マリク殿をお連れしました」
「遅くなって申し訳ありませんマルス様」
「ぬう…しまった…」
スターライトを扱える者が現れて初めて動揺を見せるガーネフ。
「…というか私だって光魔法使えると思うんだけど」
「そこは…作品が違うから不可能だと考えてもらいたい」
自分の存在を無視されて何となく悔しくてぼやくミカヤを宥めるシリウス。
「…とにかくマリク頼む」
「お任せください!」
マリクはマルスからスターライトを受け取り、ガーネフへとスターライトを唱えようとする。
そこへ…再びワープの光が射し、マリクの背後から新たに女性が現れた。
「……え、シスターレナ!?」
予想外の来訪者に驚くマリク。レナは驚くマリクからスターライトを奪い…
「ジュリアンを返してください!!スターライトエクスプロージョン!!」
容赦なくガーネフへ怒り必殺スターライトを叩き込んだのであった…
「…というか紋章に怒り…スキル自体存在しないんじゃないかしら?」
「そこは…きっと怒りの書を読んだのだろう…たぶん」
呆れたミカヤの呟きに律儀にツッコミを入れるシリウス。
スターライトに倒れたガーネフはマルスに最後の力で告げる。
「…もう遅い…貴様の姉達はわしの計画に…」
「計画!?何を考えているガーネフ!?」
「……さらばだマルス。この手で貴様を殺せなかったのは無念だがな」
ガーネフはそう言い残し力尽きるのだった。
「マルス様…行きましょう。この先にクリスやリン殿の気配があります」
クリスが倒れたガーネフの奥にある扉を開こうとする。
マルスや兄弟、シリウス達はクリスの後ろに立ち扉の奥へと突入していく。
そしてマルス達が見たのはナンナ達を庇いながら戦うリーフであった…

祭壇へと突入したリーフ達を待っていたのは様々な竜だった。
そこでリーフ達は急いで狭い場所に逃げ、囲まれないように戦い始めた。
火竜や氷竜は4人娘の魔法を、飛竜はクライネの弓で魔竜と地竜はリーフで食い止める。
少しずつ、少しずつ追い詰められていく6人。魔術書が破れ、杖が折れ、矢がなくなる。
何もできなくなる5人を庇うようにリーフは戦い続ける。
「リーフ様…私達は見捨てていいですから逃げてください!!」
目の前で竜のブレスでボロボロになっていくリーフを見てナンナが叫ぶ。
「このまま全滅するぐらいならリーフだけでも逃げt…」
「そんなことできるわけないだろ!!君達を見捨てて逃げるなんてできない!!」
「でも…このまま私達と一緒に死ぬよりは…」
「大丈夫…きっと兄さん達が助けてくれるさ…」
泣きそうなナンナを励まそうとリーフは強がりながら笑顔を見せる。
「リーフ様……危ない!!後ろ!!」
ティニーが叫び、慌てて振り返ると火竜がリーフに襲い掛かろうと構えていた。
「ぐっ…しまった…」

132路地裏の通り魔 後編2 4/4:2010/12/17(金) 23:29:36
リーフが慌てて構えようと瞬間、火竜がブレスを吐き出そうとした。
が、そのブレスを吐き出す前に火竜の首は胴体から切り離された。
「…遅いよ、アイク兄さん…」
火竜の後ろにはラグネルを持ったアイクがいたのだった。
間一髪で間に合った兄弟達は祭壇への階段に湧いている竜を殲滅していった。
そして、祭壇にたどり着いた兄弟達の目の前にはさらわれた4人とエレミヤ、カタリナがいた。
「…よかった…無事だった」
リンやクリスの無事な姿を見てホッとするマルス達。
「さあ帰りましょう姉さん…みんなが待ってます」
「よかったクリス…生きていたか」
「ジュリアン…帰りましょう」
「サザ…ここにいたのはともかく帰りましょう」
「エレミヤ様…アイネ姉さん…無事でよかった」
それぞれがさらわれた者達へ駆け寄り、帰ろうとした。
「……マルス!?今すぐリンから離れろ!!」
アイクが叫んだ瞬間、マルスは咄嗟に後ろへと跳んだ。
その直後、マルスのいた場所をマーニカティが通過していた。
「リン姉さん…?」
「………マルス…コロス」
無表情でマーニカティをマルスに向けて突き付けるリン。
その周りでもさらわれた5人は心配していた者達へ武器を構え襲おうとしていた。
「クリス…コロス」
「クリス…コロス」
「カタリナ、クリス、どうしたんだ!?目を覚ませ!!」
「レナサン…コロス」
「ジュリアン!!しっかりしてください!!」
「ワタシノコ…コロス…」
「エレミヤ様、しっかりしてください!!」
そしてミカヤにもサザは襲い掛かろう飛び込んで来ていた。
「…ミカヤハ…オレガコロス…」
サザの予想外の言葉にうろたえ、ミカヤの動きが一瞬遅れる。
その一瞬でミカヤに接近したサザはミカヤに迷わずナイフを投げた。
「乙女よ、危ない!!」
しかしサザのナイフがミカヤに刺さる寸前に、漆黒の騎士がサザのナイフを受け止めていた。
「…見損なったぞ緑風。乙女に手を出すとは許せぬ。身の程を弁えよ!!」
カウンターでいつものようにサザにエタルドで切り掛かる。
「…ミカヤハ…オレガコロス…」
「何!?」
しかしサザは何事もなかったかのように追撃を漆黒の騎士へと叩き込む。

その時マルスが豹変した6人の首に黒いオーブがあることに気がついた。
「…まさか…闇のオーブ!?」

続く

133名無しさん:2010/12/17(金) 23:30:24
以上です、よろしくお願いします

後編…どんどん長くなる…次こそは終わらせます…はい

134路地裏の通り魔 後編 終 1/3:2010/12/22(水) 22:00:53
ラストです。投下お願いします

「いや、ちょっと待てマルス。オーブはうちの物置に封印の盾として置いてあるはずだ」
マルスの呟きを聞いたシグルドがそんなことがあるはずはないと否定する。
「…ちょっと待って。今確認するわ」
サラが真偽を確かめるためにウォッチの杖を取り出し兄弟家の物置を覗く。
「…えーと…これかしら?確かに五色のオーブがはまった盾があるわよ」
「じゃああれは違うのか…?」
サラの報告を聞き、考え込むアイク。直後に必死でリンから逃げるマルスが助けを求めた。
「…と、とにかく今のこの状況をどうにかしてよ!!」
「…オトナシク…コロサレロ…」
「と言われても…僕達は僕達であの竜を止めてるしねえ…」
6人に襲われている面々以外は祭壇付近から現れる竜を倒すので必死である。
「…くくく…逃げ惑えマルス…」
「…貴様さえ殺せれば我が野望も叶う」
「…いくら紋章町最強の男といえども」
「…暗黒竜には敵うまい」
「…ファルシオン以外ではな」
突然6人の動きが止まり、6人の口からガーネフの声が出てくる。
「…ガーネフ!?馬鹿な、貴様はついさっき死んだはずだ…」
全員が驚いている中でマルスが目の前に立つリンへと問いかける。
「…さよう。確かに先程の攻撃でわしは死んだ」
「…だがわしは死ぬ前に自分の精神を分割した」
「…そして6つの精神で闇のオーブと同じような物を作り上げた」
「…そしてそのオーブを着けられた相手の精神を乗っ取り」
「…その相手が大事に思っている奴に対する感情を逆転させた」
「…さらばだマルス。お前の大事な姉に殺されるがいい」
喋り終えたガーネフは意識をオーブに戻し、再びリン達の攻撃が始まる。
「くっ…光のオーブがないとどうしようも…」
髪を数本切り裂かられながらも攻撃を避けたマルスが呟く。
「諦めるな!この世に無敵などない。必ず弱点があるはずだ!」
火竜を数体薙ぎ倒しながらアイクが弱気になっているマルスを励ます。
周囲ではちくちくとHPを削られながらもサザと戦う漆黒の騎士や、
ブーツを履き、華麗にジュリアンの間合いから逃げているレナ、
リザイアや銀の剣からひたすら逃げつづけながら説得をしているクリス、
メティオからひたすらリーフを盾にして逃げているクライネ、
そして無限に湧き出る竜を逃がさないように倒す兄弟達が戦っている。
「…そうだね、諦めるのはまだ早いね。みんなありがとう。頑張ろう!」
みんなの奮戦を見て再びやる気を取り戻すマルス。
そしてその決意に答える物が祭壇へと駆け付けたのである。
「その通りだ、マルス」
ドアからまだ少し眠そうなガトーが5人の援軍を連れて現れたのだ。

135路地裏の通り魔 終 2/3:2010/12/22(水) 22:01:32
「ガトー様…それにシーダ!?」
「ミルラ!?それにチキまで…」
「ナギさんも来たんだねハァハァ…」
「マルス様、私達もマルス様のために助けに来ました!!」
シーダはドラゴンキラーを片手にマルスの元へ駆け寄ろうとしていた。
「エフラムのためにも…頑張ります」
ミルラはエフラムの元へと駆け寄り、サラと睨み合いながら化身する。
「チキもお兄ちゃん達のために頑張るよ…zzz」
「ギャァァァ!?熱い!チキ!敵はあっち!!僕は違うよ!!このひとでなしー!!」
寝ぼけているチキが竜と一緒にナギに近寄ろうとしたリーフを燃やし尽くす。
「悪い子は…お仕置き…」
よくわからないことを言いながらナギも化身して竜を燃やす。
形勢は兄弟達に有利になり、竜達もみるみるうちに減っていった。

「マルス様、あのオーブはまがい物です。ですからきっと弱点があるはずです」
マルスの元へ駆け寄ったシーダがマルスへと助言をし始める。
「弱点…か」
「それは愛です。あのオーブが心を操るならそれ以上の心で打ち破ればいいのです」
「…こんな時にまで愛の話…?」
いつものように愛の話をし始めるシーダにマルスは思わずツッコミを入れてしまう。
「…レナサン…コロス」
「…ジュリアン!!私のことをレナって呼んで!」
シーダの話を聞いて本気にしたレナがジュリアンを抱きしめながら叫んだ。
すると抱きしめられたジュリアンは苦しみはじめ、もがく。
「…レナ…サン…コロ…レ…ナ……ウボォー!?」
一際大きな叫びを出したかと思うと、ジュリアンの首にあるオーブが砕け散った。
「…あ……レナさん…どうしてここに…?」
「ジュリアン!!元に戻ったのね!!」
泣きながらジュリアンと抱き合うレナ。
「うそ…いや、マジですか!?」
思わず口から驚愕の声が漏れる。シーダの言ったことが本当に弱点だったのだ。
「みんな、見たか!!操られた者には愛で戻せるぞ!!」
茫然とするマルスをよそに周囲の者は次々に説得を始める。
クリスがカタリナとクリスを。ミカヤがサザを。クライネやローロー、カタリナがエレミヤを。
マルスが正気に返った時にはリン以外の皆は解放され、竜を倒していた。
そしてマルスの目の前にいたリンはオーブのガーネフの動揺を見せていた。
「ば、馬鹿な…まさかこのわしの闇が破られるとは…」
「あなたには愛の力がわからないのですね。愛とは力なのです!」
何故かマルスをよそにシーダがガーネフに向かって愛について語っていた。
「さあマルス様!マルス様の愛でお姉様をガーネフから助けてください」
シーダや竜を退治し終えた皆がマルスとリンを見守る。
「…マジですか…ええい!!やってやる!!」
やけっぱちになったマルスがうろたえるリンを抱きしめた。そして…

136路地裏の通り魔 終 3/3:2010/12/22(水) 22:02:22
「…マァァルゥゥスゥゥ!!また嘘を載せた新聞を配ろうとしたわね!!」
「いや、それは嘘じゃなくて真じ…痛い!!姉さん僕の肘はそんなに曲がらな…ギャア!?」
事件から数日後。いつものようにマルスはリンからお仕置きされて居間に倒れていた。
傍らではそんな2人を微笑みながらエリンシアが見ている。

あの時、マルスはリンを抱きしめながら耳元でこう囁いた。
「…あれ、また少々太りましたか?やけに抱き心地がいいですよ」
「…………マァァァルゥゥゥスゥゥゥ!!そんなに死にたいのかしら!?」
「…ば、馬鹿な…このわしが抑え切れないほどの怒りが…広がって…」
その断末魔と共にオーブは砕け、ガーネフはついに消え去った。
「やった、元に戻りましたよリン姉さん…ですから首をこれ以上絞めないでください」
「うん、それ無理」
「ですよねー…アァァァァァァ!?」
祭壇にマルスの断末魔が響き渡り、通り魔事件は解決した。
エレミヤ達は情状酌量の余地もあり、罪を地域の奉仕活動で償った。
主犯のガーネフは生き返されて、とある拷問をされているらしい。
何にせよもうこんな辛く悲しい事件は起こらないだろう。

「…それにしてもどうしてマルス兄さんはあの時からかったんだろうね?」
「簡単ですよ。感情を暴走させるなら怒らせるのもありですよね?」
「そうか。みんなは親愛の情を強めたけど兄さんは怒りを強くしたのか」
「なるほど…兄さんらしいね。素直じゃないなあ」
「イタイ!!ネエサンソレイジョウハ…ウボァー!!」
「…ま、みんなも無事だしめでたしめでたしかな」

終わり

おまけ
「ガーネフ、貴様の解放条件は闘技場でこの書で勝つことだ」
刑務所から連行されたガーネフは警官から手渡された書で闘技場に立っていた。
「ふ…このわしに勝てる者など…」
ニアかとん 25/25
(錬成ファイアー)
威力1 命中50 必殺0 重さ20
カキーン!NO DAMAGE!!
「…なんだその哀れな術は。炎とはこうして使うものだ!!」
ニアかえんりゅう --/--
(錬成ファイアー+女神の加護)
威力20 命中150 必殺150 重さ1

「あーあ、死んじまって。馬鹿な奴だ」
今度こそ終わり

137名無しさん:2010/12/22(水) 22:03:46
以上です。よろしくお願いします

ガーネフってマフーないとノーマルでは地味に弱いんだよね…w

138名無しさん:2010/12/23(木) 10:57:23
投下ありがとうございました

139名無しさん:2011/02/14(月) 23:56:29
兄弟家15人だったら、ビッグバンドが人数的にちょうどいいんじゃないかと思うなぁ
パートはこんな感じで

1st alto sax エイリーク saxセクションのトップ、主にメロディーとソロ担当。バンドの指揮者代わりでもある。フルートも吹くよ
2nd tenor sax ミカヤ saxセクションで作る和音の中で、ぶつかる音を担当することが多い。一人で練習しているとどの曲だか分からないこともしばしば
3rd alto sax エフラム saxセクションの縁の下の力持ち。ここがしっかりしないとサウンドに艶が出ない。フルートも吹くよ
4th tenor sax ロイ テナーサックスソロはこのパート。目立ちたがり屋にうってつけ。
5th baritone sax エリウッド saxと名はついているが、他の4人とは違う動きをする場合が多い。あと楽器は大きくて重い。

1st trb アルム 和音の高い音担当。ソロも吹くよ。けっこう体力勝負のパート
2nd trb セリカ 1stに寄り添うパート。ハーモニーなら任せろー
3rd trb リーフ 和音の低音担当。みんなを支える

1st trp アイク とにかく高い音を吹き続けるパート。スタミナ命
2nd trp シグルド トランペットソロはこのパートが担当。高い音と歌心が必要
3rd trp リン 和音の中盤担当。高い音担当の二人をしっかり支える
4th trp セリス トランペットの中では最低音担当。ソロも吹くよ

piano エリンシア 時に優しく、時に激しく、バンドのサウンドに色を付ける
bass マルス バンドの根幹。ほかのメンバーを掌の上で転がす
drums ヘクトル バンドの推進力。激しいソロは見る者の心を震わせる

こんな感じでしょうかね?

140名無しさん:2011/02/14(月) 23:57:40
すいません、OCN規制で書けませんでした。よかったら投下して下さい。
よろしくお願いします。

141バアトル恋をする1:2011/02/21(月) 22:16:01
それはある朝のことでした……。
レイヴァンさんのお家のドアを必死の形相で叩く男が一人……。

バアトル「レイヴァン、我が友よ!」ドンドンドン
バアトル「むぅ、おらんのか? ……レイヴァン!」ドンドンドン
バアトル「レイヴァァァァァン!」ドンドンドンドン

レイヴァン[朝から五月蠅い!」バァンッ
バアトル「ぬおおっ! 急にドアを開けるとは……危ないではないかレイヴァン!」
レイヴァン「チッ……」
バアトル「お前、舌打ちしただろう。狙ったのか!? 不意打ちとは卑怯だぞ友よ!」
レイヴァン「卑怯だろうと何だろうと構わん。……こんな朝から何の用件だ」
バアトル「おお、聞いてくれるのか友よ! 流石は我が戦友!」
レイヴァン「お前はいちいち叫ばなくては物も言えないのか……。まあいい、外は寒いだろうから早く入れ」
バアトル「うむ。恩に着るぞ」
レイヴァン「…………」


レイヴァン「……それで、何があった」
バアトル「うむ。実はお前に相談したいことがあるのだ」
レイヴァン「相談? 適任な奴は俺の他にもたくさんいるだろう……」
バアトル「いや、だがその……些か気恥ずかしいものでな……。友であるお前になら腹を割って相談できると思ったのだ」
レイヴァン「……そう、か……、ならば疾く話せ」
バアトル「聞いてくれるか我が友よ!」
レイヴァン「良いから早く話せ……」
バアトル「うむ。では遠慮なく言わせてもらおう。実はな――」

142バアトル恋をする1:2011/02/21(月) 22:16:42
バアトル「――実はな、レイヴァンよ。俺は……俺は……恋をしてしまったのだ!」
レイヴァン「……。……なんだ、恋か。誰にでもよくある悩み事だな……」
バアトル「おお、そうか! やはりか! この胸のモヤモヤは誰にでもあることなのだな!」
レイヴァン「ああ、誰にでもある。まったくそんなことくらいで相談に…………」


レイヴァン「 」


レイヴァン「……え? 恋……と言ったか、バアトル……?」
バアトル「どうしたレイヴァンよ。何かおかしいか」
レイヴァン「……貴様、バアトルか?」チャキッ
バアトル「ぬおおおっ! 何故いきなりキルソードを首元に!?」
レイヴァン「俺の知り得るバアトルは『恋』などという言葉とは果てしなく縁遠い男のはずだ……!」
バアトル「それは失礼ではないのか!?」
レイヴァン「……だが、万に一つでもバアトルが『恋』などという浮ついた感情を胸の内に抱くなどとは……っ!」
バアトル「むぅ……、お前は俺を何だと思っているのだ」
レイヴァン「バカだな。バカトル」
バアトル「失礼だな!」
レイヴァン「ではまさか本当に、貴様はバアトルだというのか? 育ちすぎてたまに闘技場から出てきたカアラを討ち取ってしまうほどバカなバアトルなのか?」
バアトル「そうだ、俺はバアトルだ! そして、今お前が口に出したおなご……カアラに恋をしてしまったのだ!」
レイヴァン「なっ……!」
バアトル「わかったらいい加減にキルソードを下ろせ、友よ」
レイヴァン「……認めたくはない、認めたくはないが……、まさか、本当に……」
バアトル「強情だなレイヴァン……」

143バアトル恋をする3:2011/02/21(月) 22:17:15
ウィル「おっはよー! ヴぁっくん、いるかー?」
レイヴァン「ウィルか……」
バアトル「おお、ウィルよ! よく来てくれた! 相談に乗ってくれ!」
レイヴァン「っ、よせバアトル! ウィルまで巻き込むな!」
ウィル「え、なになに? バアトルなんか悩み事でもあるのか?」
バアトル「うむ。聞いてくれウィルよ! 俺はな、恋をしてしまったのだ!」
ウィル「おお、恋かー! なんだ、あはは、それくらい俺だって……」


ウィル「 」


ウィル「お前、バアトルじゃないな! 言え、バアトルをどこにやった!」シャキッ
バアトル「ぬおおお! キラーボウをこちらへ向けるな!」
レイヴァン「ウィル、聞いてしまった以上は仕方ない。どうやらこいつは本当にバアトルのようだぞ」
ウィル「そんな……! 俺の知ってるバアトルは恋なんて言わない……」
レイヴァン「俺もまったく同意見だ」
バアトル「揃いも揃って俺を何だと思っているんだお前らは」
レイヴァン ウィル「バカ」
バアトル「……むぅ」
ウィル「そもそも恋って……誰にしたんだよバアトル」
バアトル「カアラだ。知っておろう?」
ウィル「カアラって言ったら……、剣姫カアラ……?」
バアトル「うむ、そう呼ばれているらしいな」
ウィル「ちょ、それはまた随分と……」
レイヴァン「なかなか難しそうな話だろう……」

144バアトル恋をする4:2011/02/21(月) 22:17:51
ウィル「ていうかバアトル、それをヴぁっくんに相談してどうするつもりだったんだ?」
バアトル「うむ、レイヴァンはそういうことにも詳しいかと思いついてな。助言を請いたいと思ったのだ」
レイヴァン「生憎だが力になれそうにないな……」
ウィル「えー?」
レイヴァン「何だその目は」
ウィル「この前レベッカの手作り弁当もらってなかったっけ?」
バアトル「うむ、俺も見たぞ!」
ウィル「幼馴染の俺にはないんだぜ……ヴぁっくん……」
レイヴァン「……これは俺が悪いのか?」
バアトル「しかもお前、一昨日はどこかか弱く薄幸そうなおなごを連れて歩いていたではないか!」
ウィル「そうだそうだ! 腕まで組んじゃってさ! 『だいすきです……兄様……』まで言われてただろ!」
レイヴァン「アレは妹だ。それ以上言ったら殺す」シャキッ
バアトル「ぬおおおっ、ついにリガルブレイドまで持ち出しおった!」
ウィル「お、落ち着けヴぁっくん! わかった、俺が悪かった!」
バアトル「で、ではたまに見る金髪のおなごは何だ! お前には常に女の影があるではないか!」
レイヴァン「あれは男だ……」
ウィル「……纏めるととにかくヴぁっくんは結構周りに女の影が多いって事だ。それで相談しに来たんだろ、バアトル?」
バアトル「うむ!」
レイヴァン「やれやれ……、俺に何が出来ようはずもないんだがな……」
ウィル「そんな事言わずに手伝ってやりなよ」
レイヴァン「ならお前も手伝え」
ウィル「それは勿論! 友達のためだからな!」
バアトル「おお、ウィルよ! 我が友よ! 嬉しいぞ、このバアトル男泣きに泣きそうだ!」
ウィル「はは、泣くのは全部上手く行ってからだよバアトル」
レイヴァン「……はぁ。仕方ない、俺も手伝ってやる……」
バアトル「おお、まことかレイヴァン!」
レイヴァン「ふん……、『友』の頼みとやらなら、無下に断るわけにも行かない……気がする」
ウィル「あはは、ヴぁっくんてば照れてるぜ」
レイヴァン「黙れ失言大将」

145バアトル恋をする5:2011/02/21(月) 22:18:41
レイヴァン「まずバアトル。お前は剣姫に恋をしているらしいが、それでどうしたいんだ」
バアトル「どうしたいとは?」
ウィル「色々あるだろ? 手を繋ぎたいとか、デートしたいとか、いろいろ」
バアトル「で、でぇと……!」カァァァッ
レイヴァン「おい、そこまで顔を赤くするようなことか……?」
ウィル「純粋だな……」
バアトル「ふぬおおおぉおおおおおおお! いかん、いかんんんんんっ! ダメだ、モヤモヤが更に増してきた!」
レイヴァン「……わかった、まずは落ち着けバアトル。とにかく剣姫に恋をしていることさえ伝えられれば胸のつかえも取れるはずだ」
バアトル「まことか!?」
レイヴァン「……多分な」
バアトル「とにかくこのモヤモヤを取り払い、どうにかしたいのだ!」
ウィル「じゃー、それが第一目標ってことで決まりだな!」
バアトル「第一だと? まだ他にもあるのか?」
ウィル「だからデートとか」
バアトル「ふぬおおおおおおおお!」
レイヴァン「ウィル、奴を興奮させるな」
ウィル「ごめん……」


レイヴァン「……というわけで、貴様に話を聞きに来た。男女の関係についてのノウハウはあるのだろう?」
セーラ「あのねえアンタ、それが人に物頼む態度なわけ?」
レイヴァン「いいから答えろ、似非シスター」
セーラ「なんですって、この根暗傭兵が! この完全無欠天下一の美少女シスターセーラ様を、似非ですって!?」
レイヴァン「姦しいだけで何の取り柄もないだろうが」
セーラ「ぐ、ぐ……この、スーパー完璧美少女セーラ様を姦しいだけですって……!?」
ウィル「……あのー、ヴぁっくん?」
レイヴァン「なんだウィル」
ウィル「どう言ったお知り合いで……? 確かセーラさんって、FETVのキャスターを……」
セーラ「あーら、私をちゃんと知っているなんて平民にしては殊勝ね。ただ、『完璧な美少女』と名前の前につけるのを忘れているわよ!」
レイヴァン「オスティアの情報を集めている際に知り合った。……だが、役に立ちそうもないな……」
セーラ「だぁから、アンタは失礼って言ってんのよこの根暗! 私に向かってなんて言いざまよ! 神から天罰が下るわよ!」
レイヴァン「もういい……。多少は役に立つかと思ったが話が通じなければそれも意味はない」
セーラ「あ、ちょっと待ちなさいよ! 誰が教えないなんて言ったわけ?」
レイヴァン「では教えてくれるのか?」
セーラ「ま、いいでしょ。この私が無償で何かするなんてほんっとー! に珍しいんだからね! 感謝しなさいよ! 地に這いつくばって『ありがとうございます世界で一番美しいセーラ様』って三回復唱するくらいに!」
レイヴァン「わかった。わかったから早く話せ……」

146バアトル恋をする6:2011/02/21(月) 22:19:29
セーラ「で? 男女の関係が何だってのよ? まさかアンタが恋したとか言うわけ? プッ、お笑いぐさねぇ」
レイヴァン「俺じゃない」
セーラ「じゃあそっちの村人その3?」
ウィル「村人その3って……そりゃまあ自分でもそうは思う時あるけど他人に言われるとなんだかなあ……」
レイヴァン「違う」
セーラ「じゃあいないじゃない」
レイヴァン「こいつだ、こいつ。バアトルだ」
セーラ「え?」
バアトル「実はな、俺は恋をしているのだ!」


セーラ「 」


セーラ「無理無理無理あり得ない! あんなむさ苦しい男が恋ですって!? 天地がひっくり返ったりエリウッド様がデュランダル持って古の火竜に追撃できるくらいあり得ないわ!」
ウィル(ボディリング使って素早さカンストしてれば何とか……)
レイヴァン「それをどうにかするのがお前の仕事だろうが。剣姫カアラという名は知っているだろう」
セーラ「え、ええまあ知ってるけど……、まさか、あの剣姫に恋してるの? あれが?」
バアトル「むぅ……、そんなにおかしいことなのか?」
ウィル「い、いやあ、バアトルはおかしくないよ! うん!」
セーラ「……ぷっ、ふふ、あはは! 似合わないわねえ!」
レイヴァン「……俺もそうは思ったが、奴は本気だ。出来れば力を貸して欲しい」
セーラ「…………ふ〜ん? アンタ、弱みでも握られてるわけ?」
レイヴァン「いや。……バアトルには借りがある。……大きな、借りがな」
セーラ「……そ。じゃ、このセーラ様が一肌脱いであげましょうか」
レイヴァン「ありがたい」
セーラ「ただし、無償の話はなしよ! 貰える時にもらっとかないとね〜!」
レイヴァン「お前という奴は……。ルセアを見習え……」
セーラ「じゃあ話はなしでも良いわよ〜?」
レイヴァン「やれやれ……もういい、好きにしろ……」
セーラ「じゃあ遠慮なく。レイヴァン、アンタ今度暇な日一日私に付き合いなさい!」
レイヴァン「……俺が……? 別に構わないが……」
セーラ「えらくあっさりしてるわね」
レイヴァン「お前こそ、そんなことでいいのか?」
セーラ「ま、いいわよ。アンタ顔は案外悪くないし、私の隣にいても見劣りはしないでしょ? 荷物持ちにはピッタリじゃないの!」
レイヴァン「……ま、いいがな……」


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