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【場】『黄金原駅』 その3
1
:
ようこそ、『黄金町』へ
:2015/07/06(月) 19:20:24
北:メインストリート(商店街)
南:ネオンストリート(歓楽街)
西:黄金港
郊外
┏┛
..┏┛
┌┐ ┏┛黄金川
┌┘ │ ┌――┐
│ │ ┌――┘ │
└┐┌ .│ ┌┘
┌┘ ―┘ │
―┘ ┌┘ ◎ショッピングモール
―┐ H湖 ┌┘ ┌┐
│ ┌┘ .┌ ..│
┐ │ ┌ ┌┘ 住宅街
│ │ ┌ │
┐ │ ┌ ┌.. 黄金原駅
│ └─┘┌― ┏ ━■■━ ━ ━
━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┛
│ └―┐黄金港 繁華街
└┐ ┌――┘
─────┘ └――――――――――――
太 平 洋
――――――――――――――――――――――――――――――――――
前スレ
【場】『黄金原駅』 その2
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1397309596/
2
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/06(月) 20:32:36
タタタ
「ううむ……」
近所の人から頼まれて、猫を探す小角だ。
この辺りにいるとかいないとか聞いたのだが……
「まいったなあ……」
右手には猫じゃらし。
ディアストーカー
服装はいつも通り、鹿撃帽にインバネスコート。
サン サン
・・・・暑い。
3
:
ようこそ、名無しの世界へ…
:2015/07/06(月) 20:48:14
>>2
「あのう」
「すいません」
「ちょっといいですか?」
小角に真上から声が掛けられた。
4
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/06(月) 21:51:02
>>3
「む……」
「なんだい――」
「……ん?」
答えてから気づいたが、方向がおかしい。
……上とは?
(な、なんだか悪い予感がするぞ……)
「……ひ、人さまの頭の上に、立つのはだなぁ。」
そう言いながら、上を見る。
5
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/06(月) 22:04:29
>>4
声に反応し、小角は上を向いた。
すると、金色の髪の少年がひとり、
大きく目を見開いた顔で小角のことを『見上げて』いた。
小角の上に位置している筈の少年が『小角のことを見上げて』と書いたのは間違いではない。
金色の髪の少年は、小角の真上で宙に浮いた巨大な岩のようなものの上に
天地を逆にして『立って』いたのだ。
それは、絵にすると大体こんな感じだった。
■■■
■■■■
■■■■■
■■■■
■■■
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)
O
O
人 ←小角
〉
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「珍しいものを持ってますね」
「それは何ですか?」
小角の顔を『見上げ』ながら少年は質問してきた。
6
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/06(月) 22:13:05
>>5
「うっ、うわっ……!!?」
ペタ
尻もちをつく小角。
丸い目を大きく見開き、その『少年』を見る。
ゴシ
目をこする。
「う、ううむ……夢ではないらしい。
これかい? これは猫じゃらしだが……」
手のそれを見た後、再び視線を少年へ。
「き、きみこそ、ずいぶんと珍しいものに乗っているじゃあないか……」
「い、いったいなんなんだ、それは。
まさか、『スタンド能力』……なのか?」
やや警戒しつつ、質問を返す。
7
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/06(月) 22:30:54
>>6
目をこすって改めて見てみたが、
やはり見間違いなどではなく、少年は岩の塊に乗って宙に浮いている。
「猫じゃらし」
「へぇ」
「初めて見ました」
大きく目を見開いて猫じゃらしを見つめながら少年が呟く。
それと共に、少年の乗った岩は高度を下げて、ちょうど少年の頭が
尻もちをついた小角の手元(の猫じゃらし)の正面に来る位置まで降下してきた。
それは、絵にすると大体こんな感じだった。
■■■
■■■■
■■■■■
■■■■
■■■
\)
)
O O
ノ(ヘヘ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「『スタンド能力』?」
「何ですか? それ?」
「初めて聞く言葉だ」
猫じゃらしをまじまじと見つめながら少年が応えた。
「これは『星』ですよ」
「おれの住む、『プリンス85』という名前の『星』です」
8
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/06(月) 22:45:15
>>7
「ね……猫じゃらしを見たことがないのか。
というと、きみは……外国から来たのかい?」
「いや、外国にも猫じゃらしはあるか……ううむ。」
ビクッ
「わ……」
(お、降りてきたぞ……
いったいなんなのだ、これは。)
少し後ずさる。
「す……スタンド能力じゃあないのか。
す、スタンドは……超能力のことだ。
まあ、知らないのも無理はないかな。」
猫じゃらしはともかく、こちらは知らなくて当然の言葉。
……しかし、スタンドじゃないとすれば、一体――
「ほ……星!?」
「オホン……ほ、星だというのか? ……ば、ばかな。
たしかに、見た目は星のようだが……ううむ……
し、しかしだぞ。星にしては、ずいぶん小さすぎやしないか。」
『プリンス85』をまじまじと眺める。
小さいとか以前に、地球の中にもう一つ星があるのも変な話だ。
9
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/06(月) 23:02:29
>>8
小角は『プリンス85』をまじまじと眺めた。
大きさはコンテナほどで、表面は土に覆われている。
概ね球形をしているが、部分的に盛り上がって『山』のようになっている箇所もある。
そして上の方をよく見てみると高さ2mほどの『バオバブの木』が何本か生えていることに気づいた。
「『星』ってのはこの宇宙には沢山あります」
「その中には大きいものだけじゃなくて小さいものもあります」
「おれの『プリンス85』もそうです」
「『小惑星』ってやつです」
さも当然といった様子で少年が応えた。
「ところでこの猫じゃらし」
「これは何に使うものなんですか?」
少年がまた新たな質問をしてきた。
10
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/06(月) 23:11:10
>>9
「な、なるほど、小惑星かぁ……
うう、そう言われれば反論できないね。」
人工的な建造物にも見えない。
しかし自然物にも思えない……
(ううむ……やはりスタンドではないのか?
彼はスタンドという言葉を知らないのかもしれないぞ。)
「……ん? 猫じゃらし?
これはだね、猫と遊ぶのに使うんだよ。」
軽く振ってみせる。
「猫はこれがやけに好きで、振ると喜ぶのさ。ふふん。
……まあ、今日は遊ぶために持っているのではない。」
知識を披露する喜びを感じるが……
そう、今日は目的がある。
「探している猫がいてね。頼まれたんだ。
なにせ、ほら、わたしは探偵だから。」
つまり、猫さがしだ。
……言ってから、彼は探偵を知らないのでは? と気づいた。
11
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/06(月) 23:19:17
>>10
「へー、猫がこれを好きなんです?」
「それは知らなかった」
「なるほど」
「ためになるなー」
小角の回答に、少年は感心したように呟いた。
「……探偵?」
「探偵ってのは何です?」
そして案の定、少年はまた新たな質問をしてきた。
12
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/06(月) 23:32:26
>
>>11
「ふふん……」
ドヤ…
静かに口角を吊り上げる小角。
知性をアピールできた。
「探偵は……」
「……ううむ、一言で言うのは難しいね。
まあ、簡単に言えば、真実を見つける仕事かな。」
受け売りなのだが――まあ、それで正しいだろう。
いろんな探偵はいるが、その一点はまず、共通だ。
「それに、困っている人を助けたりもするかな。」
「とても、格好のいい仕事さ。」
小角は笑みを浮かべ、頷く。
……それにしてもだ。
「しかしきみ、ほんとにどこから来たんだい?」
あまりに謎な存在だ。
少なくとも、普通の生まれじゃあなさそうだが。
13
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/06(月) 23:40:35
>>12
「おれがどこから来たか? ですか?」
「えーと」
「さっきまではあの辺にいました」
そう言いながら少年は『空』を指さした。
「昨日はもうちょっとあっちの方にいましたね」
そう言って今度は指をほんの少し斜めに傾けた。
指のさす方には依然として青い空があるばかりである。
「探偵は真実を見つける仕事ですか」
「困っている人を助けたりもする」
「なるほどなー」
「……………」
「……『真実』?」
「『真実』ってのは、何ですか?」
14
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/06(月) 23:49:34
>>13
指をさすのにしたがい、見上げてみた。一面の空。
サン サン
「……??」
太陽がまぶしい。顔を下ろす。
「う、うう……どういうことなんだ?
つまりきみは、空を漂って生きている……のかい?」
この星――『プリンス85』は空を飛べるようだ。
なるほど、空の暮らしも可能……なのか?
「なんだか気の遠くなる話だなあ。
……真実? 真実っていうのは、うーむ……」
顎に手を当てる。
「……本当のこと、って意味だね。
探偵は本当のことを見つけるんだ。」
なんとなく、こう、弱い説明になってしまった。
が、言葉の意味と言うのはなかなか難しい。
「まあ、わたしは知性派だが……
わたしの言うことがすべて真実かと言うと、そうとは限らないわけだ。」
そう付け加えておく。
15
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/07(火) 00:05:23
>>14
「そうですね」
「普段はもっと高いところにいます」
「こんなに下まで降りてきたのは結構久しぶりです」
そう言いながら少年は自分の足元に手を伸ばし、
そこに生えていた一輪の『薔薇』を摘みとった。
ムシャ
「もぐもぐ」
そしてそのままその『薔薇』を食べた。
「ごくん」
「……なるほどー。本当のこと、ですか」
「本当のことを見つける」
「…………」
「『本当のこと』ってのは、目に見えないですよね?」
「目に見えないものを、見つけようとしてるってことですか?」
少年はまた新たな質問をしてきた。
16
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/07(火) 00:23:23
>>15
「それは……すごいなぁ。
不便はないのかな? なにせ、食べ物とか――」
「あっ」
ムシャ
「バラを……な、なるほど。
『プリンス85』のバラは食べられるのかぁ……!」
食糧自給ができるのは安心だ。
「……ん? あ、ああ、真実か。
そうだね、目に見えないこともある。」
「まあでも、探偵の見つける真実は目に見えるものも多いかな。
たとえばだけど、事件の犯人がだれか――とか、そういう……」
「……うう、説明が難しいな。」
小角自身、完璧に理解できてはいないからだ。
目に見えないものもある、だがそれだけでもない……
17
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/07(火) 22:04:55
>>16
「『真実』は『本当のこと』で」
「『真実』は『目に見えるものもある』」
「なるほど」
「そういうことですか」
「ためになるなー」
悩む小角をよそに、少年は一人で納得したようだった。
「ところで」
「あなた、さっき『猫を探してる』って言ってましたね?」
「よかったら」
「コイツに乗せてあげましょうか?」
プリンス85
そう言って、少年は自分が立つ『 星 』を指さした。
「地面を歩いて探すより」
「高いところから探したほうが」
「見つけやすいんじゃないです?」
18
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/07(火) 22:26:19
>>17
「うーむ……ま、まあ……
そういうことでいいのかなぁ……」
少しひっかかりが残る。
……が、どうなるものでもない。
「わたし以外にも聞いてみてもいいかもしれないぞ。」
そう付け加えた。
幅広い意見は大切だ。
・ ・ ・そして。
「ん? ああ、言ったとも。
この辺りで見かけたと聞いたのだが――」
「……なにっ!」
少年の提案にますます目を丸くする小角。
まさか、これに乗れるとは……
「そ、それはだね……もちろん、上から探す方が早いだろうけど……
……だ、大丈夫かなきみ。これ、二人で乗っても落ちたりしない?」
フシギな乗り物だが、落ちたら大惨事なのは明白だ。
おそるおそる、少年に問いかける。
19
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/07(火) 22:49:28
>>18
「大丈夫ですよ」
「おれの『星』は頑丈ですから」
「『星』の上にゾウを乗せて」
「そのゾウの上にまたゾウを乗せたって支えますよ」
プリンス85
そう言うと、少年を乗せた『 星 』は縦方向にぐるんと180度回転し、
少年の立つ位置を上方向に変え、そこから降下して着地。底部を地面に付けた。
それは、絵にすると大体こんな感じだった。
O
ノ|)
<し
■■■
■■■■
O ■■■■■
人 ■■■■
〉 ■■■
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「そこから足を前に出して足の裏を『星』に付けて下さい」
「そうすれば『星』の上に立てます」
プリンス85
『 星 』の上から少年がそう言葉をかけてくる。
20
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/07(火) 23:30:56
>>19
「なるほどな……それならば、安心かな。
わたしも、猫も、象よりはずっと軽いし。」
(振り落とされたりも心配だけど、ま、まあ……さすがにそれはないだろう。)
グルン
「……な、なんとも不思議な光景だ。」
ゴク
降りてきた『プリンス85』の迫力に、息をのみつつ――
「……ええいっ。」
コートの裾を軽く押さえ、言われるがまま足を着けてみる。
これで、無事に『移民』できる――のだろうか。
「……おほん。ちなみに、きみ……
象を乗せたことが、あるのかい? やはり海の向こうで、だろうか?」
出来たなら、気になったことを聞いてみる。
象はその辺にホイホイいる動物でもない。
21
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/07(火) 23:44:53
>>20
意を決して小角は『プリンス85』に向かって足を突き出した。
――グルッ
その瞬間、小角の平衡感覚が急激に変転した。
『前方に落下する』ような奇怪な感覚――――その直後、
ちょうど前に突き出していた足の裏が『プリンス85』の地表面を踏みしめ、
小角は転倒は免れた。
そして、小角は『プリンス85』の地面に対して垂直に、
並びに地球の地面に対して『水平に』立つことが出来た。
「上手く乗れたようですね」
「では、出発しましょう」
少年がそう言うと、二人を乗せた『プリンス85』は地面から浮かび上がり、
ゆっくりと上昇し、高度を上げていく。
「ゾウを乗せたこと、ですか?」
「ないです」
「あくまで、想像です」
22
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/08(水) 00:11:48
>>21
「そ、そうかね。
……お、おおっ、上がっていく……」
フワ
「なんだか不思議な気持ちだ。
けれど、あまり怖くはないな……」
浮遊感――は、あまりない。
小角は浮遊していないからだ。しかし高度は上がっていく……
「ううむ、すごいね、これは。
見たまえ、人が小さくなっていく。」
「……あ、ああいや。
きみはいつも見ている光景か。」
『地面』に手をついて、駅を見下ろす。
……小角にとっては、あまりにも異常な体験だ。
「そ、そうかね。象はないか。
ふふん、私としたことが、少し舞い上がっているらしい。」
そして――肝心の猫さがしだ。
口を動かしながらも、視線を俯瞰した駅周辺に走らせる。
スス
「……む?」
――と、小角の目が動くものを捉えた。
23
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/08(水) 00:23:11
>>22
小角の目が動くものを捉えた。
若干遠くてよく見えにくいがどうやら猫のようだ。
「ああ、あそこに猫が一匹いますね」
小角の声に反応して同じ方向に目を向けた少年がそう言った。
どうやら小角より幾らか視力が良いようである。
「近づきましょう」
少年がそう言うと、『プリンス85』が90度向きを回転させ、
小角の立つ位置を下方向に、小角の頭が地球の地面に向く形になった。
「このまま接近して猫をあなたに向かって『落とし』ます」
「手を上げて待ってて下さい」
『プリンス85』は地上の猫のいる位置に向かってゆっくりと降下していく。
まるで頭上から地面が降ってくるような奇妙な光景が小角の視界に広がる。
24
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/08(水) 00:36:21
>>23
「う……うむ。猫だ。
きみはかなり目が良いね。」
言われてみればわかる。
まちがいなく――猫そのものだ。
「よし、たのむよきみ。
……なんだか変な絵面だなあ。」
両手を上に上げ、待機する小角。
降りていく『プリンス85』。
「わっ、わ……」
(ぶ、ぶつかったりしないだろうな……!?)
ニャー
猫の頭上から迫る小角。
小角の頭上から迫る猫。
まるでUFOキャッチャーだが……
「よいしょっ……」
ギニャー
上手いこと小角の手が、白い猫を捕まえた。
25
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/08(水) 00:54:24
>>24
少年の言葉に従って、両手を上げて待機する小角。
そのまま猫の真上から降下していく『プリンス85』。
そして、猫まであと数mというところまで接近したところで、
――ヒュッ
突如、猫が地面から浮き上がり、
小角の上げた手に向かって落ちるように飛び込んできた。
恐らく、先ほどの小角と同じく、掛かる重力の方向が変化したのだろう。
ギニャー
そして小角の手が思い描いたとおりに白い猫を捕まえた。
それは、絵にすると大体こんな感じだった。
O
ノ|)
<し
■■■
■■■■
■■■■■
■■■■
■■■
\ノ
| ←小角
「○〉
猫
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「やりましたね」
少年がそういうと、『プリンス85』はまたもぐるっと90度回転し、
小角の立つ向きが最初と同じように地球の地面と平行になるような角度で回転を止めた。
「その場で思いっきりジャンプしてみてください」
「そうすれば重力の掛かる方向が変わって地面に降りれます」
26
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/08(水) 01:02:20
>>25
「や……やったっ!
やっと捕まえたぞ、きみ……」
小角の手には、確かに猫がいた。
違う猫とかそういうのもなく、依頼通りの猫だ。
「……いやはや、きみのおかげだよ。ありがとう。
ああ、ええと……名前を聞いていなかったね。」
「わたしの名は小角。
小角 宝梦(おづの ほうむ)だ。よろしくね。」
ニャー
ニャー
猫を抱き寄せて確保する。
もがく猫。
「ジャンプ? ……こうかな。」
ピョンッ
力いっぱい地面を蹴り、跳ねる。
流石に、もう少年を疑うことはない。
27
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/08(水) 01:12:39
>>26
猫を抱きかかえたまま小角はその場で力いっぱい地面を蹴って跳んだ。
ピョンッ
――グルン
50cmほどジャンプしたところで、上下の感覚が変転するのを感じた。
そして、そのまま地球の重力に従って落下し、地面に両足を付け、着地した。
「小角宝梦さん、ですか?」
「どうも」
「おれの名前は『ズナームカ』です」
『ズナームカ』と名乗った少年は、小角が降りたことを確認すると、
『プリンス85』を回転させながら小角の頭上へと浮遊してきた。
ちょうど、最初に会ったときと同じように、互いに相手を『見上げる』位置で静止した。
それは、絵にすると大体こんな感じだった。
■■■
■■■■
■■■■■
■■■■
■■■
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O
O
人猫
〉
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ところで」
「猫が捕まえられたので、もうその猫じゃらしはいらないですよね?」
「よかったらそれ、おれにくれません?」
小角の顔を見上げながら、ズナームカはそう言った。
28
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/08(水) 01:18:46
>>27
――グルン
「うわっ……!!」
シュタ
「……と、と。
ふう、地球だなあ。」
ニャー ニャー
「こら、おとなしくしたまえ。
……ズナームカくんか。改めてよろしく。」
猫を抱いたまま、再び見上げる。
帽子がずり落ちそうなのを直しつつ。
「……む? ねこじゃらしか。
そうだね、お礼と言っては何だが……」
ヒョイ
猫じゃらしをさしだす。
「よかったらどうぞ。
きみの好きに使いたまえ。」
笑みを浮かべる。
29
:
ズナームカ『プリンス85』
:2015/07/08(水) 01:26:27
>>28
小角は笑いながら猫じゃらしを差し出し、
ズナームカは相変わらず何かに驚いてるかのような目を大きく見開いた顔でそれを受け取った。
「ありがとうございます」
「これは良い物をもらった」
「得したな-」
そう言いながら満足気に手にした猫じゃらしをぶんぶんと降ってみせる。
「じゃ」
「おれはこれで失礼します」
「さようなら」
「小角宝梦さん」
そう言うと、ズナームカを乗せた『プリンス85』はゆっくりと上昇し、
そのまま空の向こうへと飛んでいった。
30
:
小角 宝梦『イル・ソン・パティ』
:2015/07/08(水) 01:36:22
>>29
「ああ。さよなら、ズナームカくん。」
「猫じゃらしはちぎれやすいから、気をつけて。」
ヒラヒラ
手を振って見送る。
遠ざかっていく『プリンス85』……
「ううむ、不思議なやつだった。
……また会うことはあるだろうか?」
ニャー
フシャーッ
「あっこら! 暴れるのはよせ!」
小角もまた、猫と格闘しながら去った。
31
:
卯月悠紀『S・S・I・S』
:2015/07/09(木) 23:04:10
「にょろーん」
駅前のベンチに座りながら、両頬に手を当てて行き交う人波をじーっと観察している。
この人通りの多い場所で、とある人物を探しているのだ。
32
:
卯月悠紀『S・S・I・S』
:2015/07/10(金) 23:04:33
>>31
「むむぅ、なかなか見つからないのれす」
去った。
33
:
目黒真実『ディバイン・ゼロ』
:2015/07/14(火) 00:19:32
駅前広場。
ポッポッポッ ポッポッポッポッ
クックルー クックルー ポッポッ
プラスチックで出来た青いベンチに、寝っ転がっている者がいる。
体型からして、おそらく女だろうか…
ベンチの前には、鳩が何羽も集まっている。
グースカ ピースカ
ポッポッポッ クックルー
34
:
淵川『マントリック・ミューズ』
:2015/07/14(火) 21:29:43
>>33
ベンチに寝転ぶ目黒に、ふいに陰がかかる。
いつ現れたのか、緑髪に濃い色のスーツを着た男が、
ベンチの背の向こうに立ち、寝転ぶ目黒を見下ろしている。
「…………」
もし目黒が目を開いたなら、
無表情な男と目が合うだろう。
35
:
目黒真実『ディバイン・ゼロ』
:2015/07/14(火) 22:54:30
>>34
女は、目を開、…開け、 …開き、 開か…
…開いているのか!? 既に!?薄目なのか!?
それともやっぱ閉じているのか!? 不明!まったくの不明!
クルッポー
*鳩が淵川を見上げた。「ナンダテメー」といった雰囲気を放っている。
薄汚れたベンチ寝っ転がり女は
「――― くぁ゛〜〜‐―― 」
鳴き声をあげた。寝言なのだろうか?もしやこれは君へ話かけているのだろうか?
おや、何故だか雀も集まってきた。
チュンチュン
36
:
淵川『マントリック・ミューズ』
:2015/07/14(火) 23:07:04
>>35
鳩に無言で視線を返す。
「…………」
そのまま『目黒』の顔に手を伸ばし……
バシ バシ
頬を数度叩いた。
37
:
目黒真実『ディバイン・ゼロ』
:2015/07/14(火) 23:14:55
>>36
バシ バシ
衝撃で、女の服のポケットから、『雑穀』が零れてきた。
鳥たちは落ちてきたアワやら麦やらに群がっている…
「がぁー」
「もう食べきれませんやめてください」
女はハッキリとした発音でそう言った。
…もっと大きな衝撃を与える必要がありそうだぞ。ベンチ寝っ転がり女は『寝ている』ようだ…
38
:
淵川『マントリック・ミューズ』
:2015/07/14(火) 23:22:24
>>37
「何がだ?」
目黒の寝言(?)に律儀に答えを返し、暫く待つが、
当然返事はなく……
「…………」
バシ! バシ! ドガッ!
まだ少し、頬を叩いてはいたが、
すっと立ち上がってベンチを蹴り上げる。
39
:
目黒真実『ディバイン・ゼロ』
:2015/07/14(火) 23:33:28
>>38
> ドガッ!
「ぎゃァっ」
バサバサバサバサバサ バサ ポポポッ ポッ
大きな音に仰天したのか、鳩が周囲に散らばっていった。
「……… 何しやがるんですか」
「夢に出てきたんですよォ、大振りのパフェえ〜」
寝っ転がりながら、淵川へと話しかける…
「――――貴方」「知り合いでしたかネ」「忘れっぽいので――」
「原稿はもうちょっと待ってて」
「ではおやすみなさい」
40
:
淵川『マントリック・ミューズ』
:2015/07/14(火) 23:39:37
>>39
「それはすまなかった。
起こすつもりは無かったんだが」
しれっと言い、目黒を見下ろしたまま喋る。
「私の名前は淵川陸という」
「初対面だと記憶しているが」
「ここに住んでいるのか?」
真顔で、少しズレたことを問いかける『淵川』。
41
:
目黒真実『ディバイン・ゼロ』
:2015/07/14(火) 23:48:30
>>40
「初対面でしたっけ
いや、どこかで会ったような―――確か―――
―― やっぱマジで初対面だったか…」
「住所?は、こっから西のほうの○×ハイツの、203号室で」
「いまから行きます?」
「狭い所ですが、酒とツマミと猫ならありますよ」
お互いなんかズレている。
「あっ雑穀こぼれてる…
私のじゃん 」
42
:
淵川『マントリック・ミューズ』
:2015/07/15(水) 00:00:28
>>41
「なぜここで寝ていたんだ?」
ずれた返答も気にせず、
自分の聞きたいことだけを尋ねる。
「『鳥』が、集まっているな」
43
:
目黒真実『ディバイン・ゼロ』
:2015/07/15(水) 00:15:29
>>42
「鳥も私も――――なぜ…なぜでしょう 不思議…」
「メグロせんせーは何故ベンチに寝っ転がっていたのでしょうクイズぅー」
「1. 酒に負けた
2.ケンカに負けた
3.バクチに負けた」
「ん?どれだと思います?」
女(メグロというらしい)は、身を乗り出して淵川に顔を近づける。めっちゃ近い。酒臭い。
「どーれだ」「ん?」
44
:
淵川『マントリック・ミューズ』
:2015/07/15(水) 00:26:33
>>43
「『先生』なのか?『メグロ』。」
まじまじと女の顔を眺めて、
無遠慮に酒の臭いを嗅いだ。
「酒臭いな」
「『穀物』も、いつも持っているのか?」
45
:
目黒真実『ディバイン・ゼロ』
:2015/07/15(水) 00:42:17
>>44
「人にモノを教えるなんてそんな
教員免許は取りましたがねー」
「『雑穀』はいつも持ってるんですよ」
「腹が減ったらボリボリと。」
「酒には合いませんケド」「でへへへ」
目黒はふにゃふにゃ笑っている
ズレている!淵川と目黒、どちらもズレ気味な会話をしている!
キャッチボールではない、これは会話のベースボールだ!
「雑穀。欲しいですか?」
女は、もっと身を乗り出し…
「あッ」
グラッ
46
:
淵川『マントリック・ミューズ』
:2015/07/15(水) 00:52:51
>>45
「『女』は、『酒』が好きなのか?」
「そういうものか?」
直立不動のまま、目黒に話しかける『淵川』。
会話にならない会話といい、非常にシュールな光景だ。
「……危険だな」
倒れそうになる目黒の首ねっこを掴んで、
地面に倒れこむのは阻止しようとする。
47
:
目黒真実『ディバイン・ゼロ』
:2015/07/15(水) 01:13:04
>>46
淵川は、目黒の首根っこを掴み、なるほど、地面に衝突は免れた。
「グぇ」「げほ」
「アルコール ――好きとかじゃなくて、ゲホ」
「――自分の場合は、楽になりたいっていうか?
満たされたい?んですかね」
「溺れるっていうとオオゲサですが、まあそんな様子ですよ」
「淵川さんは飲まれないです?」
「感じるんですけど…貴方から、空虚というか、負の思い出というか、闇…」
… ああ、そうかァ
「会ったことがあると思ったら――そうだ」 ニヒィ
「あなた…私にちょっぴり似てるんですよぉ」
ニヤニヤ 「ごほッ」 へら、へら
48
:
淵川『マントリック・ミューズ』
:2015/07/15(水) 01:39:37
>>47
「俺は、酒は飲まない。
お前と同じような事を言う奴ならいたがな。『メグロ』。
『満たされたい』という考え方なら、わからないでもない」
目黒の言葉に、手に少し力が入る。
「『空虚』、か」
「俺は、俺の『中身』を探している。
失ってしまった俺自身を」
「だが……だからこそ。
俺に近しい奴なんてのは、いない。
お前が俺の何にシンパシーを感じたのか?
それはわからないが……」
「ただ、不快だ」
へらへらと笑みを見せる目黒とは対照的に、
ぼそぼそと呟くように答えを返し、
首を掴んだ手を押し戻し、ベンチに座らせてやる。
「……帰れるのか?」
49
:
目黒真実『ディバイン・ゼロ』
:2015/07/15(水) 01:56:49
>>48
「ありゃー 不快 ですか…」
「参りました。トンだ見当違いをしてしまったようです…」
「早とちりでしたな…」
「(自分のような、透明なガラス玉を愛でるような体質ではないようだ。いけないいけない)」
笑いをス、と引っ込め、ふたたび薄い顔に戻る、気持ち悪い女。ちょっとションボリしているようにも見える。
「げほ」
「大丈夫、ひとりで帰れますよ。ここから西に行けばスグなんです。」
「申し訳ない。色々とありがとう御座います…」
50
:
淵川『マントリック・ミューズ』
:2015/07/15(水) 02:11:48
>>49
「早とちり、か。
俺には、お前のことはわからない。
『似ている』とも、思わないが……」
「お前のことを不快に感じるのは、
『同族嫌悪』……それに近い、話なのかもしれない」
目黒に声を掛けながら、
ベンチの脇の自動販売機で、ミネラルウォータを購入する。
「水を、飲んでから帰れ。
ベンチで寝るのはもう……止めた方がいいな」
ミネラルウォータを目黒に渡し、
ふい、とその場を去っていった。
51
:
目黒真実『ディバイン・ゼロ』
:2015/07/15(水) 02:24:01
>>50
「あら親切」
「ありがとうね!」
ペットボトルに口を付けながら、淵川を見送る…
「(穴を埋めることに腐心しているようだが…)」
「(ハタから見てると、その穴にこそ魅力があったりするんだぜ…)」
「(こんな事を言ったらイヤがられるでしょうが…)」
「―――――――そのカラッポに、幸あれ…」
さて寝よ。パフェの夢の続きだ。
52
:
シリル・ソルズベリ『一般人』
:2015/07/18(土) 23:30:28
スタスタ スタスタ
スタスタスタ スタスタ
>>53
は駅から降りてきた一人の人物の姿を見じる。
ブルネット
ワンピースは夏物。 青み帯びる黒 髪 は長く。所在なく周囲を見渡す。
53
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/07/22(水) 23:22:41
>>52
(本家とか親戚との付き合いも楽やないんよなぁ……)
駅の方を和服に身を包んだ少年がぼーっと見ている。
黒い癖毛を肩まで伸ばし、片手に小さな和傘を持っている。
和傘で日の光から身を守っている。肌は白い。
(あら、なんやろあの人。)
少し先に君を見つけた。
(なんや探してるんやろか。それか、道に迷うたとか?)
適当なことを考えて君を見つめる。
それから、ふぅとため息をつき。
「どないしはったん?」
ゆっくりと近づき、君に声をかける。
顔にやさしげな微笑を浮かべながら。
54
:
シリル・ソルズベリ『一般人』
:2015/07/22(水) 23:35:49
>>53
鈴元
君は黒髪/ワンピース姿の人物を把握。
会話を試みる。
「…………」
ニコ
対象=君を確認。相互、笑みを交わして。
スーツケースを牽引/接近/発声。
「ホテルして」
55
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/07/22(水) 23:49:52
>>54
「?」
(?)
?
何を言っているのだろうか。
(ホテルって名詞やなかったっけ?)
それとも知らないだけで動詞として使用できる言葉なのか。
いや、それよりも動詞とか名詞とかそういうんではなく、俗語か造語か?
「えっとぉ。『ホテルまで連れて行って』とか『ホテルはどこ?』ってことでエエんやろかぁ?」
スーツケースを持っているだとか、駅から出てきただとかから、そう認識した。
ので、一応彼女にそれであっているか聞いてみる。
56
:
シリル・ソルズベリ『一般人』
:2015/07/22(水) 23:58:15
>>55
鈴元
君の言葉を受け、対象、頷く/正答のしるし。
「飛行動、十六時間。電車動、揺られる五時間。
給予算、新幹動許さず。休息が必須化」
「宿費、額大とはいえず。低価所が必須化」
「……ご理解」
対象=軽く小首を傾げ。君の応答待つ。
57
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/07/23(木) 00:15:37
>>56
(……?)
「えっとぉ」
「『飛行機で十六時間移動。その後電車で五時間揺られた。
予算の関係から、新幹線は使えなかった。とにかくお休みが必要。』」
「『宿泊費用はあんまり無いので、低価格な場所が良い。』」
「で、エエ?」
相手の言葉を噛み砕いて翻訳する。
そして確認。
「その様子やとホテルの予約はしてへんみたいやねぇ……ご予算ってどれくらいやろ?」
スマホを懐から取り出しながら聞く。
予算内に収まるホテルないし宿泊施設を探すつもりだ。
もっとも黄金町にそういう場所があるならの話だが。
さすがにネットカフェぐらいはあるだろうが、いきなりそこに案内するというのも気が進まない。
(ちゅうか、失礼よなぁ。)
初対面関係なく、そういう質問にそういう答えを出すのは。
58
:
シリル・ソルズベリ『一般人』
:2015/07/23(木) 00:43:05
>>57
鈴元
君の問い/対象の返答。
エイオ-
「A O」 「親切対、感謝意を表明」
「宿費把握、必須化。額提示」
パックン
がま口財布=クラシカルな一品/内額=一万五千也。
対象の顔=羞恥に赤らむ/視線外れる。
「……非不足化が願望。日本国、経況識が不知」
59
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/07/23(木) 00:56:59
>>58
「エエんよぉ。」
(お、エエ財布を……親日家の方やろか。)
と思いつつ相手の予算を確認する。
(あ、これ、アカンやつや。)
別にビジネスホテルくらいなら泊まれそうだが……
「これ、このへんのホテルの価格なんやけど……」
スマホの画面を相手に向ける。
色々なホテルの一泊の価格が並んでいる。
上から安い順に整理されている。
「一泊ぐらいやったら、大丈夫や思うねんけどぉ……」
長期滞在は厳しいかもしれない、そう告げる。
「それと、旅行(?)の目的はなんやろか?」
観光かそれとも仕事なのかもしれない。
仕事なら色々便宜は図ってもらっていそうだが、一応聞いてみる。
60
:
シリル・ソルズベリ『一般人』
:2015/07/23(木) 01:23:07
>>59
鈴元
君の向けたスマホ/対象が注視=眼、裂けんばかり見開かれ。
ヤ ーブ ロ ッ コ ブ ラ デ ィ ネ ー ム カ
「……あの睾丸野郎。くそったれのおいぼれが」
スラング
単語示すところ不明の悪罵迸る。
君の存在を再確認、把握。顔上げ笑み繕い直し、深々と辞儀。
「感謝大。異邦人に親意余る光栄。
ホテル非必須化。代わって神の家探索必須化」
「旅目的を棄思案中。上司、×××にして○○○につき」
聞き取れぬ単語/声音は明瞭に怒意示す。
「返々謝。再見を期待大。しばらく」
ガラン ガランッ ガランッ
音高く引かれるスーツケース/怒る肩=去る気配がある。
61
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/07/23(木) 01:39:14
>>60
鈴元は外国語が苦手である。
英語、中国語、フランス語、他にも世界中の言語が苦手だ。
日本語は使えるが、得意という意識は無い。
(なんか怒ってはる?)
なんというか翻訳せずとも雰囲気は伝わる。
(上司云々ってことは仕事?)
上司との仲は悪そうだ。それと、目的が明確に伝えられてない。
うん?と小首をかしげる。そうこうしているうちに彼女はどこかへ行こうとしていた。
(あら、帰らはる?)
「ちょい待ちぃ。」
彼女を引きとめる。
「神の家って『神社』?それとも『誰かの家』?」
「『誰かの家』なんやったら、その……」
「『うちの家』とかどない?」
「その、あんさん日本慣れてへんみたいやしぃ。
ここで会ったんも、なんかの縁や思うんよぉ。」
ナンパまがいの台詞に赤面する。
だが、視線は彼女から外さない。目を見て話す。
「もちろん、嫌やったらかましまへん。」
「どないしはる?」
62
:
シリル・ソルズベリ『一般人』
:2015/07/23(木) 02:21:47
>>61
鈴元
ピタ
「『神の家』――『教会』。
迷羊対し、慈悲するが役割」
「宿供するも業務……はず。
『ウチノイエ』。指す意のところは」
首を傾げ/君の目を見/思案――思案――思案終え。
ガバッ
君の手=力強く握る/表情は陽に照らされるが如く。
「ホテルしてくれるの意ッ」
「謝意、増倍大ッ。深々謝。厚御礼。
当在より距離如何ほど。遠歩必須化、非必須化」
感謝重ね、質問が後に続き。行く気はあるよう。
63
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/07/23(木) 02:42:25
>>62
「あぁ、教会。」
鈴元的には神のいる場所は神社であった。
宗派であるとか、生まれた土地の違いから来る認識齟齬だろう。
(このへん、教会ってひとつしかなかった気ぃするけどぉ……)
あんまり詳しくない。
そもそも礼拝に行く人間でもない。ゴスペルに興味はあるが……
「……ッ!」
いきなり手を握られますます赤くなる。
目線はそらさないが、そのせいで赤くなっているともいえる。
「泊めるっちゅうても、僕が管理してる家やないんよねぇ……
泊めるか決めるんは僕やないんよ。でも、できる限りのことするから。」
ココまで期待されていざ家に連れて行ってダメなんていわれたら申し訳ない。
柔らかい微笑みを彼女へ向ける。
「エエんよぉ。あ、場所?場所はそのぉ……
えっと、病院の北西……分からんかな。
とりあえず、遠いんよ。ちょっとだけ。でも疲れてはるよねぇ?」
少し考えて、1つ案を思いついた。
手を離してもらい、スマホを操作する。
「車呼ぼ。うちの人、誰か来てくれる思うわぁ。」
「それでエエ?」
64
:
シリル・ソルズベリ『一般人』
:2015/07/23(木) 03:08:05
>>63
鈴元
君の笑み受け、対象も笑み返す。
高潮した顔=喜びゆえか……
N P
「無問題ッ。車動費は当負担」
「泡銭は吹いて捨てるべき」
がま口を傾け、銭を吐かせる。
掴んだそれを君に渡す/へたり込むは同時。
ヘタア
「……ジュースしたい。水分必須化。
当地、多暑。熱帯域に比する」
高潮した顔=熱中症の症状に類似。
65
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/07/23(木) 23:20:52
>>64
「あぁ、うちの人の車やし、お金は……」
結構、と言おうとした所で目を大きく見開く。
目の前でへたり込まれたからだ。
「え……ジュース?」
「……ちょっと待っといて。」
回りを確認する。
自販機を発見、そしてベンチもだ。
「立てる?」
和傘を彼女に渡す。
と、同時に『ザ・ギャザリング』を発現。
「向こうにベンチあるから、そこで休んどき。長旅で疲れてはるみたいやし。」
そう言って、自分は自販機の方へと走る。
(『ザ・ギャザリング』の射程は20メートル。ベンチから自販機までもそれくらいやろ。)
『ギャザリング』による視覚共有で彼女の様子を伺いつつジュースを買いに行く。
スポーツドリンクとかがいいだろうか。
ついでに電話もしておこう。
「もしもし。僕です。円山さん?今すぐ駅前に車持ってきて。
うん。いつもの和傘が目印やわ。」
鈴元はすぐにでも戻ってくるだろう。
手にスポーツドリンクを持って。
66
:
シリル・ソルズベリ『一般人』
:2015/07/24(金) 00:26:43
>>65
鈴元
君が差し出す和傘/対象受け取る。
立ち上がり移動。ベンチまで。
ヨロヨロ ヨロヨロ
「謝意多。暑さ想定上、疲労増倍大」
ス パ チ カ
「おねんねしたい」
顔の血色が薄れる=青味が浮かび上がる。
傍らに立つ者は探知外。見守られるまま。
67
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/07/24(金) 00:54:46
>>66
「これ飲みぃ。」
とりあえず手に持ったスポーツドリンクを手渡す。
ついでに懐から扇子を取り出しあおぐ。
涼しい風が顔や首筋に当たる。
「あんさん、大丈夫?食欲とかある?
あ、名前聞いてへんかったね。僕、鈴元涼。あんさんは?」
適当な話題をふり、意識があるかを確認する。
鈴元は医者ではない。が、保健体育の授業により熱中症について多少なりとも知っている。
割と危険な状態だというのは分かる。
「気持ち悪いとかない?」
(円山さん。まだかな……もう救急車呼ぼか?)
そう思ったところで二人の近くに白い車が止まる。
鈴元の表情から呼んだ車であることが分かるだろう。
「乗って。車ん中のが涼しい。」
車の戸を開けると
手馴れた動作で車の椅子を倒し、簡易的なベッドを作る。
「乗れへんのやったら、手伝う。」
68
:
シリル・ソルズベリ『一般人』
:2015/07/24(金) 01:31:53
>>67
鈴元
君は扇で風送る/対象の血色は回復せず。
俯き気味、ドリンクを受け取る/ストロー取り出す。
チルチル
「非好調化。食欲覚えず」
「シリル、シリル・ソルズベリ。
綴りは大聖堂名と同様――」
クラァ
名を答える/大きく頭傾ぐ。
瞬く眼、おもむろに立ち上がり。
「返々謝。速乗車る」
ヨロ ヨロヨロ
ベシャア
座席に倒れ込むよう乗車。
俯せて膝抱える。
ラ ズ レ ズ チェロベック
「――滅茶苦茶。あの野郎め」
意識朦朧/怒気混じる言葉が再び漏れた。
69
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/07/24(金) 18:55:22
>>68
「楽にして。」
シリルと鈴元を乗せると車はすぐに発進した。
運転席に座っているのは髪の短い女性だ。
彼女が円山なのだろう。
円山:「涼さん。また、女の子連れ込むんですか。」
「ちゃうよぉ。病院向かってぇ。」
円山「……なるはや?」
「もちろん。後、病院のほうに連絡も。」
車の速度が上がる。
シリルの方を向き、優しく微笑む。
「なに怒ってはるん?」
シリルが何を言ったかは理解できていない。
外国語は苦手だ。
「今から病院に行くわぁ。ソルズベリさん、調子悪いみたいやから。」
「治療費はうちらが持つわ。」
「泊まるんもなんも、検査の結果出てから。エエね?」
これからの行動と治療費の問題などについて話す。
相手が嫌がるようなら予定を変更するつもりでいる。
70
:
シリル・ソルズベリ『一般人』
:2015/07/24(金) 23:39:49
>>69
鈴元
対象は運転手に目も向けず。
N P スパチカ
「――無問題。委細任して、寝ます」
ボルノイ
「気分悪し。以上話する、非可能」
瞼閉じ、残るジュース啜る。
陽の下逃れた故か、顔色は僅か戻る。
71
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/07/25(土) 00:56:58
>>70
「ゆっくりおやすみぃ。」
シリルは寝かしておく。
疲れているだろうから。
円山:「熱中症ですか?」
「多分。」
円山:「その人、捨て猫とかじゃ無いんですよ。」
「もちろん。」
しばらくして、シリルは目を覚ますことになる。
鈴元が体を揺すったからだ。
「病院ついたけど、具合どない?」
「まだしんどい?」
顔色などを確認しながら聞く。
「大丈夫そうやったら、これからの話したいんやけどぉ……」
72
:
鈴元
:2015/07/31(金) 00:45:17
一応ageておこう。
73
:
『松前 総合病院』
:2015/08/01(土) 05:44:33
>>70
「急患はそちらですか」
看護師2人が診察室に運び込んだ。
>>71
医師か事務員らしき白衣の男が鈴元に語りかける。
「多分熱中症とそれから来る脱水症状でしょうね。
ご家族か関係者の方ですか?とりあえずお帰り
いただいて結構ですよ。回復なさったら患者さんか
当院からご連絡させていただきます。治療費は
その折患者さんを交えてお話させていただきますので
とりあえず結構です。一応ご連絡先だけ伺っておきます」
※鈴元PL→とりあえず「そういう事」で区切って宜しいです。
※シリルPL→【場】『松前 総合病院』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/netgame/9003/1327326457/l50
で入院患者ロールをなさるのも言い切りで払った扱いで退院されるのも
自由です。
その前提で電話もしくは直接鈴元PCと関係されるのも宜しいでしょう。
※両PL共通→間も空いたようですので一区切りにしませんか?
74
:
ようこそ、名無しの世界へ…
:2015/08/01(土) 06:38:36
>>73
追記
※基本的に「要らないお世話」ですので継続されるなら
気にせずそうして下さい。
雑談かチャットで教えていただければ削除依頼出しておきます。
失礼いたしました。
75
:
鈴元 涼『ザ・ギャザリング』
:2015/08/02(日) 23:40:07
>>73-74
対応に感謝します。
「あ……」
オ
「鈴元 涼です。その、その人とはさっき会うて……」
今までの経緯を全て話す。
一人の少年が気安く解決できる問題ではないと、見せ付けられている気分だ。
もとより分かってはいたことではある。
「その、連絡先はここで。」
「……よろしゅうお願いします。」
円山と共にその場を去る。
彼女が回復することを祈りながら。
車は彼をどこかへと運んでいった。
(シリルPLさん。申し訳ありませんがここで一区切りとさせていただきます。
また機会がありましたら、そのときはよろしくお願いします。)
76
:
灰羽『アクエリアス』
:2015/08/04(火) 23:21:03
「パートナーって言ってもさー
どうやって決めりゃばいいんだ……?」
『ペロペロ』
駅前コンビニのベンチに座って、アイスを舐めながら独り言を言っている少女がいた。
いや、傍らにいる女性型スタンドに話しかけているのかもしれない。
スタンドはアイスの袋を舐めまわすのに忙しいようだったが。
「命かかってるし、適当に決めるってわけにゃもいかないけど〜
じゃあ誰にすんだよっていうと……うーん」
77
:
灰羽『アクエリアス』
:2015/08/05(水) 01:08:58
>>76
「暑くて駄目だァ……
ここにいるとアイス食べ過ぎちゃう……」
というわけで帰った。
78
:
斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』
:2015/08/09(日) 23:13:26
ファンクショーン!
駅前のデカい交差点。とりわけ混んでいるわけでもない時間帯。
ドクロっぽいステッカーの貼られた棺桶型ギターケースを背負った、背の高い赤髪の青年がくしゃみをしている。
「完全に夏カゼだぜ……」 ズズゥー
お盆なので、隣町にある祖父の墓参りに一泊二日で行って来た帰りなのであった。
宿泊先の旅館でクーラーガンガンにかけて半裸で寝ていたのが災いしてか、今朝から鼻水が止まらない。
「熱はねェみてーだが」
「明日のバイト休むかなァー……」
ポンポンスィーッ
スマホを取り出し、店長にメールしながらコンビニを目指す。
具合の悪いときの歩きスマホ……前方に人がいても気づかずにぶつかってしまうかもしれない。
79
:
土川嵐『スロー・バーン』
:2015/08/09(日) 23:28:48
>>78
(斎藤)
ダダダダダ…
「ッ!?」
「うぉぉおおおおッ!?」
大柄な男が前方から全力で走ってきたッ!
「くッ、車は急には止まれないッ!」
「うわッ」
この男も前が見えていなかったようだ!
当然のように衝突ッ!
ドシイイイン―――ッ!
「いったてて…」
80
:
斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』
:2015/08/09(日) 23:47:56
>>79
「鼻水止まらんので明日休みます……ッと」
「ん?」
ダダダダダ…
「うおおおおおおォォォォッ!!
なァんだッてェェェーーーーッ!!」
なんたる過失!
突如目の前に現れたデカい男!
斉藤は背が高いとはいえ、基本的にはもやしっ子というか、
腕っぷしに自信があるタイプではない!
ましてや体調の優れないこの状況下では圧倒的不利!
ドシイイイン―――ッ!
「ギャバン!」 コッポラ
ズザザザァァァ―――ッ!
某香辛料メーカーの名前を叫びながら、ギターケースもろとも勢い良く後方へ吹っ飛ばされて行った。
土川が立ち上がっても、彼は起き上がってくる様子はない。
ヒッソリ…
幸い、ひと気はなく、目撃者もいないようだ……
このまま土川が逃げても罪には問われない……
81
:
土川嵐『スロー・バーン』
:2015/08/10(月) 00:13:47
>>80
「だッ大丈夫かッ!」
「もしもし…!」「もしもーしッッ!!」「もしもし?!」「もしもしッ!」「モシモシッ!」
「生きてるか!」「確認!」
君の耳元で大声で生死確認している…
ス…
とここで、おもむろに斎藤の顔に土川の顔が急接近…
風邪のせいで大きく広がっている、君の目の『瞳孔』を見て…
「…!!」
「あ…ああ…」
「瞳孔が完全に開ききっている……」
「やってしまった…!」
「これは絶対殺ってしまった…!」
「……ごめんな青年…」
胸に抱えていた大量の『菊の花』を君の横にそおっと添えて、男はそおっと去って行った……
クルッ
ダダダダッ
と思われたが帰ってきた。
「まだだ!」「『人工呼吸が』!」
82
:
斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』
:2015/08/10(月) 00:43:21
>>81
土川の声掛けも虚しく、青年はぐったりとしたまま動かない。
添えられた大量の菊の花を退かす素振りも見せず、
来るべき迎えを待っているかのように……
彼の真っ暗な視界の先に、亡き祖父が手招きしている輪郭が見えはじめたとき、
人工呼吸を試みんとする土川の唇が、斉藤の唇へと迫って来ていた。
ルォォォォ………
万事休す!
唇の純潔もろとも若いバンドマンの命が失われていようとしたその時、奇跡は起きた。
フワァ……
土川が添えていった『菊の花』の花びらが、
夏カゼに冒された彼の鼻元へと舞う。
「ふ……ふゎ……」
ファンクショーン!
「うッ……う……」
かくして、大きなくしゃみとともに、トビかけていた彼の意識はこの世に下ろされたのであった。
人工呼吸のために顔面を近づけていた土川は
そのくしゃみを間近で体験することになっただろう。
クリーニング代は出さん。
83
:
土川嵐『スロー・バーン』
:2015/08/10(月) 01:08:27
>>82
す…すごい…奇跡だ…
目の前で消えかけていた命の炎が…『再点火』した!
「うおおォォォよかったぞ青年」
君の顔の前で涙を流して喜んでいる。斎藤の顔に涙をボロボロこぼしている。
「う…うべ…」
ムズムズ…
おや?
斎藤のクシャミで鼻がくすぐられたらしい土川が…
「ぶへえッッ!!!」
ギャバァァアアアン!
クシャミを返してきた――ッ!
奇跡的に意識が戻った斎藤の目に、最初に入って来るのは…
おっさんのクシャミだぜ!これでおあいこだぜ!
「きッきみ!」「大丈夫か「ぶへえッッ!!」
84
:
斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』
:2015/08/10(月) 01:25:15
>>83
「うぉぉッ!バッチい!」
「あ……は、鼻がムズ
ファンクション!
ビッチャア……
傍目には、野郎二人が体液を飛ばしあっているという、
どうにも救いようのないキタネー光景だ。
とりあえず持っていたポケットティッシュで鼻水まみれの顔面を拭く。
「す……スンマセン……風邪気味なもんで……
まァ、お互い様ってことでカンベンして下さい……」 ズズゥ
とりあえず貞操は守れたのでよしとしよう。
目の前のオッサンにも未使用ポケットティッシュを手渡す。
85
:
土川嵐『スロー・バーン』
:2015/08/10(月) 01:41:50
>>84
「す…すまん…!ありがとう!」
「すまん!」
「おめでとう!」
グジュグジュ
ポケットティッシュを受け取って顔をぐじぐじ拭いて。
ムクゥ…
起き上がった。
「せ、青年…そのォ…大丈夫か!」
「体…以外にも!」
「その背中の大荷物とか!」
86
:
斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』
:2015/08/10(月) 01:53:00
>>85
「はァ……ありがとうございます……?」
おめでとう、と言われたのでとりあえず返答しておいた。
生死の境をさまよっていた事はあまり覚えていないようだ。
「荷物は、まァ、大丈夫ッスよォー
もともとキズだらけなんで、そんな気にすることもねェーッス」
「つーか、何そんな急いでたんスか」 ズズッ
鼻をかみながら土川に問いかける。
ちなみに体がダルいのでまだ寝そべったままである。
87
:
土川嵐『スロー・バーン』
:2015/08/10(月) 23:51:41
>>86
ズ ビイィーッ!
土川も新しいティッシュを出して鼻をかんで、手を拭いている…
この男…『消防団員』の制服を着ている。
「別段急ぎでは無いのだがなッ!」
「ただ…そのアレだ!
『思い立ったが吉日』!」
「あと二時間位で忘れてしまいそう、だったから!パトロールのついでになッ!」
「この菊の花を、『お供え』!」
「ホラ青年ッ!立てるかッ!」
寝そべっている斉藤にキチンと拭かれた手を差し出してきた。
88
:
斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』
:2015/08/11(火) 00:08:53
>>87
「そういや、アンタその制服……
レスキューか?どーりでアツクルシーと思ったぜ」
(言っちゃワリーけど、汗くせーッつーか、体育会系の脳筋ッぽいフンイキなんだよなァー)
しかし、斉藤の知るトコロではないが『消防士』は国家公務員なので、すべからく公務員試験合格者なのだ。
つまり、ZUTAYAよりもうらぶれたビデオ屋でバイトしてる斉藤よりは賢い。
「それにその『菊の花』もよォー……
お盆だから被災者の墓参り的なアレかァ?
墓参りならオレも昨日行ってきたトコだけど」
差し出された手に掴まりながら聞いてみる。
89
:
土川嵐『スロー・バーン』
:2015/08/12(水) 00:38:21
>>88
「しかし風邪か!」「栄養あるものちゃんと食べろ!」
「かくいう俺も最近食が薄いな!気を付けよう!」
最近の自分の生活を思い返しながら、斉藤を引き起こす。最近クーラー点けっぱなしだなあ…
グイィ
「おっとと…」「以外に重い!」
「いやな!先日!」「そこな駅で上司が六人、ガス爆発で…」
「『殺され』…」 「…事故でな!」
「『仇討』…」 「…じゃねえ!報告のために…な!」
90
:
斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』
:2015/08/12(水) 22:12:00
>>89
「アンタはジョーブそーだけど気をつけた方がイイぜェー……
夏カゼは長引くって言うしよォー」 ズズッ
鼻をこすりながら、土川に引き上げられる。
…終始ダルそう(眠そう)にしていた斉藤だったが、
土川の言葉を耳にして、猫背のまま硬直する。
「………ところどころ本音が漏れてるぜ」
「それッて『テロ』っつーヤツじゃねーのかァ?」
猫背ぎみの体勢のまま、土川を睨みつける。
「アンタにも『守秘義務』みてーのがあんのかもしれねー……」
「ただ、ひとつだけ教えてくれ」
グィッ
「犯人は『黒人』か?」
気付けば、斉藤は土川の胸ぐらをつかみながら問いかけていた。
91
:
土川嵐『スロー・バーン』
:2015/08/13(木) 22:33:54
>>90
「この暑い季節だからこそ体調には気を付けたいものだな…」(リアルPL感)
「…お、おいッ!何を」
「…ッ!」
胸ぐらをつかまれ、驚いたが…
斉藤の目に燃える『炎』に思わず息が止まる。
その炎に目が引き寄せられてしまう…
ハァァァァ…
「……大量殺戮を好む『爆破屋』、としか、」
「聞いていない、」「それで全部だ」
…斉藤から目を反らしながら土川が答える。
ケホッ ズズッ
「『喫茶店』で情報を聞いた」
「『黒人』とやらの関係性は…『不明』」
「『それで全部だ』」
ケホッ
92
:
斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』
:2015/08/13(木) 23:46:52
>>91
「ハッ……す、スマねェ!」
「いや、その、他意はねーッつーか」
「気にしねーでくれ、あと胸グラつかんでスイマセン」
気づいたように手を離した斉藤からは、さっき土川が『炎』のようなものは感じられない。
見た目は浮ついて見えるものの、ちょっと気弱そうな若者といった様子だ。
彼が喫茶店で聞いたという『爆破屋』の情報よりも、
初対面のオッサンにこんな行動を取るほど『黒人』を恐れている自分に驚く。
「どーしてこの街にはキケンがイッパイなんだ」
「アンタも色々ワケアリみてーだし、
『仇討』ッてんなら止めやしねーがよォー……」
「これは俺のヤマカンだが」
「その爆破事件、タブン普通の事件じゃねーぜ……
きっと『スタ…………あっ、あっハナミズ」
チーン
鼻をかんだ。
93
:
土川嵐『スロー・バーン』
:2015/08/14(金) 00:11:57
>>92
ウグ
ゲエッホ ゲホ ゴホ
あー苦しかった。咳が止まらん。
「オエッホ…『スタ』…?」
「ンン゛ッ…まァ、職業柄『黄金町』が、
危険と不可思議に満ち溢れてるのは知っている!」
「スタ…スター、スタミナ丼、スタンリー…」
「…『スタン何とか』!」
「そのスタン何やらは持ってるぞッ!」
「あっ鼻水大丈夫か」「辛そうだな青年」
「青年も訳アリのようだな!」
「…とても平和とは言えないようだこの町ッ!」
94
:
斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』
:2015/08/14(金) 23:01:55
>>93
ブハッ
「アンタ、『スタンド使い』かァーッ!」
「奇遇ッつーか、何となくそんな気もしてたけどよォー」
バァァァ〜ン!
「『俺も』なんだよ」 タラー
そういって、自身のスタンドを発現して見せる。
ギターを担いだ人型のヴィジョンが、斉藤の後ろで女性的なポーズを決める。
とめどない鼻水によって鼻からブラ下がるティッシュ。
「やべェ、鼻水が止まらねェー」 ズビズビ
95
:
土川嵐『スロー・バーン』
:2015/08/14(金) 23:49:17
>>94
「見せてもらったからには…こちらも見せといた方が良いか!」
というと土川は、リュックから変身ベルトを出して装着し…
ブンッ!
「超変身ッ!」
ゾアァァァァアアアアア!
土川の体の表面が黒い鱗に覆われていき…
《 どうだッ!カッコいいだろッ! 》
土川の姿はまさに蜥蜴だ!蜥蜴人間!
きみのスタンドに対抗して女性的なポーズをとろうとしている!
《 ぶえっくしィ! 》
そして、大きくなった口でものすごいクシャミをしている。
《 アレ?体調崩したかな…えっくしょいッ! 》
96
:
斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』
:2015/08/15(土) 00:09:19
>>95
「うおおおォォッ!気持ちワリィッ!」
「オレ、そーゆうウロコとかヒビ割れとかブツブツみてーなの……
うおッ、すげェサブイボ立ってるゥ!」 ゾクゾク
のっけからシツレーな評価をしながら、両腕をこすり合わせている。
「前もって心の準備しとけばよかったぜェー……
ベルトッつーのが変身ヒーローみてーではあるがよォーッ」
「ちょ……ちょっと触ってイイすかァー?」
オソルオソル…
斉藤のスタンドが『蜥蜴』と化した土川のウロコに手を伸ばす。
土川の体調が悪化したっぽいのに比例して、何だか顔色が良くなってきたようだ。
97
:
土川嵐『スロー・バーン』
:2015/08/15(土) 00:40:34
>>96
《気持ち悪い!?むしろカッコいいだろッ!》
斉藤の反応に不満そうだ。
《あ触るの!》
《どうぞどうぞッ!》
ピト
土川が差し出してきた頭を触ると…乾いてヒンヤリとした感触。
クソ暑い気温に反して、とても心地よい。
そして、斉藤は気づくだろう。
…土川の姿…手で触れる。『実体化』している。
つまり、一般人も蜥蜴人間が見える。
「ぁ…ぁァ…妖怪じゃあ…」
ほらみろ、交差点の向こうのおじいちゃんが腰を抜かしている。
幸い人通りも少なかったので、そのおじいちゃん以外にはこの姿を見られていないようだ…
《 ぶえっくしョイッ! 》《 …誰か俺の噂してるのか?! 》
98
:
斉藤刑次『ブラック・ダイアモンド』
:2015/08/15(土) 01:06:19
>>97
ヒンヤリ
「お、おッ、意外と冷てェ」
最初の反応とはウラハラに、割と気に入ったようだ。
差し出された頭をペタペタ触っている。
「あッ、コレ手で触れんのかァー
暑い時期には良さそーッスねェー」
「……ん?つーコトは……」
嫌な予感がするので辺りを見回す。
>「ぁ…ぁァ…妖怪じゃあ…」
案の定、見られてしまっていた。
「まァ、人が少ねーからイイか……ッてワケにもいかねーな」
シュンッ!
「自分から出しておいてなんだが、気をつけた方がイイぜ」
「いつナンドキ、どんな奴が見てるかもワカンネーしなァ……
特にアンタみてーな、誰にでも見える『スタンド』はよォー」
自分のスタンドを解除しながら、土川にも一言かけておこう。
99
:
土川嵐『スロー・バーン』
:2015/08/15(土) 01:45:33
>>98
斉藤の話を聞いて…
長い舌で顔をペロペロしながら思案顔の蜥蜴。
《ウウム…確かに簡単に見せびらかすモノでも無いよなァ…!》
《変身ヒーローの正体は明かさない方が良い!》
《既に噂になっちまってるようだし…気を付けよう!》
《っとと!ちょっと手を放してくれ!》
《…変身タイムリミット『残り30秒』!いかんッ!》
《 向こうの人気無い所に逃げてから『変身解除』させて貰う! 》
《 サラバッ 》
シュバッ!
土川は、菊の花をグルゥンと舌で巻き抱えると、
ダッシュで駅の裏手の方に走っていった…
100
:
マフィー『モット・ザ・フープル』
:2015/08/27(木) 23:32:25
『黄金原駅前』の噴水広場で定期的に行われている『フリーマーケット』。
各々が骨董品やら古着やら玩具やらを路上に並べているわけだが
「モット君!」『YO!』
ゴロゴロゴロゴロゴロ!!
ガチャガチャに手足生やしたようなスタンドことモット君と一緒に
ブルーシートをゴロゴロしてるよ!暇だネ!
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