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お薦めミステリー紹介スレ

1空と踊る男:2009/08/22(土) 00:40:16
最近読んで面白かったミステリー、または好きなミステリー作品・作家などを紹介・書評するスレです。
小説以外の映画、漫画、ドラマ等もミステリーマインドがある作品ならOKです。
※ミステリーファンの方には言うまでもないとは思いますが、ネタバラシはなしでお願いいたします。

102ともまつ@単枠指定:2009/10/25(日) 23:05:56
またまたお邪魔します、ともまつです(^^)
お勧めミステリーですが、個人的にはやっぱり北村薫の『空飛ぶ馬』です。
これは北村薫のデビュー作であり、「円紫師匠と私」シリーズの第一弾になります。
主人公の女の子「私」(名前が一切出てこない^^;)の身の回りで起きた出来事の謎を落語家である円紫師匠が解いていきます。
もゆぞうさんがお勧めしていた『六の宮の姫君』もこのシリーズです(^^)
血生臭い殺人事件が起こらないミステリーですが、とても面白いですよ\(^o^)/
そういう意味では、加納朋子なんかはかなり影響受けてると思いますね(^^)

あと上の方で話題になっている『ドグラマグラ』ですが、
僕はこれまで2度読んでますが、未だに自分なりの解釈ができていないです^^;
なので、あと5年後くらいに3度目のチャレンジをしようと思ってますw

103空と踊る男:2009/10/25(日) 23:33:55
>ともまつさま
ようこそようこそ! さっそくリクエストに答えていただき大大大感謝です♪

>空飛ぶ馬
僕も読みましたですよー。本当に心洗われるような話ばかりの文句なしの名作だと思います。
あの作品が出たばかりの頃はまだ覆面作家だったんですよね〜。
北村薫さんといえば、アンソロジストとしても手腕をふるわれていて、
中でも『謎のギャラリー』は本当に名アンソロジーです。僕はこれ大好きで、
ハードカバー版と文庫版両方買っちゃいました(^^)
中でも新潮文庫版全四巻のうち「こわい部屋」の巻はオススメ☆

>加納朋子
いわゆる「日常の謎」派を代表する女性作家の一人ですよね。
『ななつのこ』『魔法飛行』は読んだ記憶が…すいませんかなり忘れてますが(^^;
貫井徳郎とミステリ作家夫婦なんですよねー。旦那さんの作品もなかなかエグくて好きだったりしますww

>ドグラ・マグラ
おお、二回読まれましたか!
僕も死ぬまでにあと何回かは読みたいんですよ〜。
あの唯一無二の雰囲気と世界観と文体、非常に心惹かれるものがございますww
あとは「三大ミステリ」の残り二作、『虚無への供物』『黒死館殺人事件』も再読三読したいものです。

しかしくどいようですがともまつさん、ホントにうちのチーム向きな方でいらっしゃる(笑)

104:2009/10/27(火) 01:58:07
僕的に拍手喝采物の快作ホラー映画に出会えたので、軽くレビューなぞ。空気なんかはべつに読みません!

・『エスター』
いわゆる“恐るべき子供”テーマにおいて、今後末永く語り継がれることになるであろう戦慄的傑作。

ある裕福な家庭が孤児院の少女を養子に迎えて……という使い古された設定で幕を開けるこの映画、
その後の展開も予想通りの王道パターンを律儀なまでに踏襲していくのですが、
特筆すべきは個々のショック描写の強度において、過去の同趣向作品が踏みとどまっていたリミットを
軽々と超えてしまうところ。観賞中何度も「そこまでやるか!!」と唸らされてしまいましたw
細かい伏線の張り方も上手くて、この手の映画のお約束
「善人である主人公側の正気が疑われる」
状況に持っていくまでの筋運びに非常に説得力あり。

そして何より凄いのは、まるで暗黒ゴスロリの化身のような主役の少女、
イザベラ・ファーマンの圧倒的存在感!!
口元を歪めてニヤリと笑う表情とか、後半のシーンの厚塗り化粧を施した顔とか、
子供の頃に観たら間違いなくトラウマになりそうな恐ろしさっっ。
「今世紀最恐の子役」の座は当分揺るがないものと思われますw
日本映画じゃここまで子役にやらせるのは無理だろうなぁ……

終盤で明かされる真相は途中で見当がつきましたが、それでも背筋がゾッとしました。
このネタ、処理の仕方は違いますが某名作ホラー漫画でもやってるんですよねー。

ええっと、師匠が絶対に一生観ない映画について熱く語ってしまい申し訳ありません(笑)

105どM:2009/10/27(火) 23:17:44
>>空さん
『エスター』の予告動画とレビュー見たんですが面白そうですね〜
非常に(・∀・)イイッ!!

某名作ホラー漫画とは楳図作品ですか?

>>Elleryさん
空さんのホラー紹介で思い出したんですか、
キム・ニューマンの「ドラキュラ紀元」ってご存知ですか?
モリアーティ教授とマイクロフト、レストレイドが出てきます。
詳しくは以下に…
ttp://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488576011

ちなみに3作目の「ドラキュラ崩御」はローマが舞台のイタリアンホラーです。

106:2009/10/28(水) 00:12:03
いや〜さすがまきまきさん、打てば響くなあ(^^)

『エスター』、後から思い返すほどにしみじみ「いい映画だったなぁ」と胸がいっぱいになる名作です。
(えーこの表現に何か違和感を覚えたとしても多分気のせいですw)
特に後半におけるイザベラ・ファーマンのもはや子役のレベルを
完全に超えた怪演には心から敬意を表したい! ていうか、アレ本人観られるんかいなww

「某名作ホラー漫画」については、おそらくすでにお察しの通りだと思われますのでこれ以上は触れません。
ネタバレになっちゃいますので(^^;

107ともまつ@単枠指定:2009/10/28(水) 22:49:35
>空と踊る男さん
さすが詳しいですね(^^)
僕は「謎のギャラリー」シリーズは読んでないです(>_<)
これって洋物のベストセレクトみたいな感じですよね??
実は洋物が苦手なので、何となく避けてましたw
ですが、今回オススメ戴いたので、是非読んでみようと思います(^^)

108空と踊る男:2009/10/29(木) 00:40:52
>ともまつさま
ようこそ♪

>謎のギャラリー
洋物だけでなく、国内外の幅広い作品(純文学、ミステリはもちろん、戯曲や童話、絵本まで!)
からセレクトされています。
とにかく北村さんの読み手としての懐の深さに舌を巻くこと必至。
現在入手困難な作品も数多く収録されていて、かなりお得感あり☆
あれを読み通しただけで自分の読書の幅が広がった気になれます(笑)

全四巻のうちどれか一冊でも読んでいただけたら嬉しいです(^^)

109ともまつ@単枠指定:2009/10/31(土) 13:34:46
謎のギャラリーの文庫本は絶版らしい…(@_@)
古本屋でも探してみるかな(´・ω・`)

110Ellery:2009/10/31(土) 18:11:16
>ともまつさま
読みたい本に限って絶版ですよね…(´・ω・`)
私も最近中古書店に立ち寄ることが多いです。
小説も漫画も、読みたい奴はことごとく在庫無しなんだもんなー…。

>まきまきさま
レス遅れて申し訳ありません。
吸血鬼と切り裂きジャックとモリアーティ…これは面白そうw
犯罪の天才モリアーティの事ですから、吸血鬼が支配する世界だなんてやたら活き活き過ごしてそうですね!
よーし早速探してみ


> 在庫無し


(゚Д゚)

111ともまつ@単枠指定:2009/10/31(土) 22:51:46
>Elleryさん
出版不況ってヤツですかね(>_<)
読む気マンマンだったので、何とか手に入れたいと思います^^;

>空と踊る男さん
ハードカバーと文庫では内容同じですか?

112空と踊る男:2009/10/31(土) 23:57:10
>ともまつさま
ぜ、絶版!……大変申し訳ありませんm(__)m
どうして僕のお薦めする本はいつもこうなの〜〜(泣)
(「……坊やだからさ」と天より声)

>ハードカバー版と文庫版
じつは大きな違いがありまして。
ハードカバー版の四冊に新たに二十五作品を追加し、「謎の部屋」「こわい部屋」「愛の部屋」の三冊に
編集変えしたものに、ガイドブック的な「名作博 本館」を合わせた全四冊が新潮文庫版、となっています。
というわけで文庫版の方が断然お得です。巻末の北村薫と宮部みゆきの対談も楽しいですし。
一番ミステリファン向けなのはやはり「謎の部屋」ですねー。「愛の部屋」も味わい深いですが。

無事見つかりますようお祈りしております!!

113ともまつ@単枠指定:2009/11/01(日) 18:42:50
>空と踊る男さん
いえいえ、謝らないでください(^^)
それにしても、絶版になるのが早過ぎですよね(T_T)

>文庫版の方が断然お得
了解です。近いうちに市内の古本屋巡りしてみますw

114:2009/11/01(日) 22:46:16
横溝正史『八つ墓村』を読み始めたところです。いや〜やっぱり冒頭からグイグイ引き込まれるなあ(^^)

その前に、マーガレット・ミラー『狙った獣』(創元推理文庫)を再読していたので感想を。

ミラーの代表作との呼び声も高いこの作品、じつは初読時にはそれほど感心しなかったのですが、
今回読み直してみて解説の宮脇孝雄氏による
「レッテルを超えていまだに新鮮」「内容の高さにおいて他の追随を許さないものがある」
という言葉に頷かざるを得ませんでした。

メインのトリッキーな仕掛けは今では手垢のついたものになっていますが、
とにかくこのネタを今から半世紀以上前(原書は1955年刊)にやっていたというのが凄い。
映画化された某有名作品よりおそらく数年早いはず。

また何より強烈な印象を残すのは、若くして深い孤独感と人生への倦怠を抱え、他者に心を閉ざし引き込もって
暮らすヒロイン像の斬新さ。これは全く古びていないばかりか、むしろ非常に現代的な説得力があります。
全編に横溢する「気品ある狂気」とでも言うべきミラーならではの緊迫感はやはりさすがという他ない。
そして、あまりにも痛切にして詩的なまでに美しく、また映像的でもあるラスト。
基本的にミラー作品はやりきれない結末ばかりなのですが、胸を抉る度合いではかなり上位に来ると思います。

全体の構成の見事なバランス、伏線やミスリードの巧みさ、そして“フィニッシング・ストローク”の決まりっぷりなど、
ほぼ全てが完璧だった『まるで天使のような』に比べると、
終盤の引っかき回し具合がややアッサリしていて食い足りない感もありますが、
この物語は280ページほどのボリュームでちょうどいいのかも。いや、これは再読して本当に良かった。

……え〜〜例によって品切れですが(泣)

115:2009/11/07(土) 22:12:18
横溝正史『八つ墓村』読了。

今さら僕なんかがこの不朽の名作(まさに!)についてウダウダ言うのもアレなんですが、
とりあえずリーダーのkichikuキャラはこの作品をお薦めしてくれたことに免じて大目に見ますw
同時に、こんなに僕好みのミステリを今まで未読だったことに対して猛省したい。。犬神家より面白かった!
うかつに子供の頃マンガ版なんて読んだのがいけなかったなぁ…アレだいぶ改変されてたんですねえ。

とにかくこの小説は道具立てと語り口がほぼ完璧! それに尽きます。
忌まわしい落ち武者の呪い伝説、酸鼻を極めた大量殺人と生死不明の犯人、不気味な双子の老婆、
迷路のような鍾乳洞とその奥に隠された伝説の財宝……もうこれで面白くならないわけがない! っていうね。

さらに、休む暇なく激しい感情の揺れを強いられる(マンガで言えば「常に額に汗かいてる状態」)主人公の胸中を
描写する語彙の豊富さがいちいち見事。やや古臭い表現も含め、「語りの巧みさ」をたっぷり堪能致しました。
「対立あるいは並立する二人の人物の片方だけが殺されるのは何故か」という魅力的な謎にも唸らされます。

そして避けて通れないのが、前面には出てこないものの要所要所から立ち昇る濃密なエロス(笑)
主人公のさりげなモテモテっぷりもグーw作中最強の萌えキャラである里村典子は、
ほとんどの映画版では削除されてしまっているとWikiで知って驚き。
あの「お兄さま……」あっての八つ墓村だろ〜〜!!w

まあ強いて挙げるなら、あの動機であれだけ大勢の人間を殺すかな? とか、
金田一はもう少し手の打ちようがなかったのか? とかちょっと気になったりもしましたが、
あの圧倒的な読みごたえの前ではどうでもいいことですねハイ。
戦慄と感動が同時に襲ってくるような結末の数行が何とも言えず余韻があって好きです。

さて、次は竹本健治十八番の少年青春ミステリ『ツグミはツグミの森』に取りかかろっと♪

116Ellery:2009/11/08(日) 00:18:52
読了お疲れ様でした〜。
私もちょっと前に『ミランダ殺し』読み終わったのですが…ネタバレ無しの感想がこうも難しいものだとはw
ちょっと書こうと思うといろんなものに触れてしまいそうで難しいです。むむむ。
以前空さんが書いてらした「女史の優しい眼差し」、なんとなく分かった気がします。
色々鼻持ちならない人物が出てきますが、露悪的ではないんですよね。
でも、そんな中でも、善人ではないが悪人でもない彼女は何故…って、これ以上書いたらやっぱりネタバレになっちゃいますね^^;
可哀想なミランダ。読み終わった後の第一の感想がそれでした。


それから、雑談スレの>>193あたりに書いていた脱出ゲーム、参加してきました!
まだ公演が残っているのでネタバレは書けないのですが、非常〜に楽しかったです。
詳しい感想はまた後日ヽ(´ー`)ノ

117:2009/11/08(日) 01:12:17
おお、『ミランダ殺し』読了おめです☆

あのラストはねぇ〜。ミラー作品の中でも、わりと意地の悪さが滲んでる方かもwああ、そういう意味かっていうww
全体のユーモアテイストも、邦訳されてる他作品に比べるとやや異色なんです。
でもおっしゃる通り、ミラーは意地悪だけど決してただ露悪的だったり残酷だったりはしないんですよね。
『狙った獣』を再読してあらためて思いましたが、本当に「眼差し」と「品格」の作家だなあ、と。
本筋にあまり関係ないグレイディーとフレデリック少年のやりとりとか、妙に心に迫った記憶があります。

あと、若島正氏の解説が凄く秀逸なんですよね。あれを読んで他のミラー作品も読破しようと決めたんでした。

脱出ゲーム、楽しまれたようで何より♪ レポお待ちしております(^^)

118どM:2009/11/09(月) 14:37:23
Elleryさん、空さん御無沙汰しております。

>>読みたい本に限って絶版
本当に…、東京へ行くたびに神保町をぶらぶらするんですがねぇ(;´Д`)y─┛~~
財力が乏しい人間には厳しいです。
映画も空さんご推奨の『エスター』の上映は名古屋では10月まで(・ω・`lll)

>>ドラキュラ紀元
絶版ですかー!!
初版が1995年だし仕方ないのかなぁ…

119Ellery:2009/11/09(月) 21:28:59
>まきまきさま
神保町…そういう辺りに行くしかないですかねえ。。
今度覗きに行ってみようかなあ。
1995年なんて最近じゃんー、と思ってしまいますが、もう14年も前になるんですね…。時の経つのは早い。

映画、名古屋辺りなら沢山やってそうなイメージを勝手に持っていたのですが、通ごのみなものとなると
なかなかそうもいかないもんなんですね。。
右へ倣えじゃなく色々個性を持った映画館があっていいのに、と思うんですけどねえ(´・ω・`)

120:2009/11/09(月) 23:08:36
>まきまきさま
『エスター』、現在渋谷でしか公開してないみたいですね。
00年代最恐にして最萌えのホラークイーン、イザベル・ファーマンに会いにもう一回行こうかしらww

今日観た『リミッツ・オブ・コントロール』という映画は、ジム・ジャームッシュの才能とセンスが大爆発した
今年劇場で鑑賞した中では今のところ最も完璧に近い一本でした。
どこまでもミステリ的でありながら絶対にミステリにはならない堂々たる「反=ミステリ映画」っぷりに悶絶しまくり♪
ヒネクレ映画好きな方にはぜひお薦めしたい作品なのですが…すみません、愛知では上映してないんですよね。。

やっぱり地方では独自のセレクションを貫いてくれる劇場の存在が映画ファンにとっては重要ですよね〜。
僕も以前札幌に住んでいた時はシアターキノあたりに何度もお世話になりました。懐かしいなあ。

121:2009/11/11(水) 00:42:54
竹本健治『ツグミはツグミの森』読了。

この作品、ネタバレにならないように語るのが本当に難しい……ぶっちゃけ問題作です!
ラストでかなりの離れ業をキメているのですが……いや、アレちゃんとキマってるのかなぁww
とりあえず読み終えた後ですぐに頭から読み返したくなる…って、もうこれだけで微妙にネタバレに近づくし(^^;

そして今回のお話、けっこうエグいんだよなあ〜〜。正直女性にはちょっとお薦めできません(汗)
まあ、どんな際どい描写を連ねてもギリギリで下劣や低俗には堕さないのが竹本さんの持ち味なんですが。
あらためて、自分がこの人の文章がいかに好きかを再認識しました。
どう表現すればいいでしょうか、

「淀みなく流麗にして犀利、でもじつは所々でテキトー」

……みたいな感じかな(笑)

122:2009/11/25(水) 23:37:46
綾辻行人『Another』読了。

とりあえず最初に言いたい。アーヤGJ!!
いや、本人が「僕の新たな代表作となるだろう」と言うだけのことはあります。

読んでいる間、さまざまな先行作品が思い浮かんで……まずストーリーと設定は恩田陸のアレっぽいとか、
核となるアイデアは萩尾望都の某名作を彷彿させるとか、微妙に伊藤潤二の某シリーズも入ってるかなとか、
そのアイデアの謎解きとしての見せ方はやっぱり鈴木光司の某有名作品に似てるなあとか、
作品内の「異世界ルール」の説明は何だかフィリップ・K・ディックみたいじゃね?とか……
いやいや、こういうわかったような分析はこの際どうでもいいんです。
個人的に「誰かこういう感じの学園ホラーサスペンス書いてくれないかなあ」と漠然と思い描いていた形に
かなり近い。好きだ〜〜これっ!!

全体のちょうど真ん中あたり――Part1の終盤で、ある「仕掛け」が明かされ、そこから物語が本格的に
動き出すのですが、そこに至るまではやや長ったらしい感じがあります。
しかし、その「仕掛け」が判明することによってそれまでの周到な「タメ」がきっちり活きてきて、
俄然その後の展開への期待が高まってくる。また、Part2に入って以降、
読者がもっとも興味を抱かされる「謎」の性質を巧妙に別方向へと誘導するんですね。
この緻密に計算された語り口と構成は見事。
そして何より、最後の最後にちゃんと「とどめの大仕掛け」を用意してあるのが素直に嬉しい。
やっぱり“ミスター新本格”はこうでなくっちゃ♪

ただひとつ残念な点を挙げるなら、この小説、ホラーなのにあまり怖くないんですよね。。
恐らく原因は綾辻氏の文体にあると思うのですが……何て言ったらいいのかなあ、
端正で程よく透明感があって読みやすいんたけど、描写の「うねり」と「密度」が喰い足りないんだよな〜〜。
これがもし竹本健治の筆致て書かれていたら……などとつい詮ないことを考えてしまいました。

あと、綾波○イの劣化版みたいな重要キャラの少女を含め、もう少し登場人物たちに個性があれば……
ハッ…これはこの人には言ってはいけないんだった(^^;

123後藤:2009/12/28(月) 23:53:31
十角館を読みました。

感想は、月並みですが、
なるほどよく出来てる、

エラリー君の名探偵ぷりに脱帽!(笑)
かなぁー。

物語の構造に触れるとネタばれ必至なので、
古典って言ってもいいくらいだけど、
触れないでおきます。敢えていうなら、
動機、に対する最後の一押しの確認が書き足りないかなぁ。

今後もあーやの逸脱行動を観察して行きたいと思います(キリッ

124:2009/12/29(火) 00:58:43
>後藤さん

>物語の構造に触れるとネタバレ必至

そうなんですよねーあの作品は。
あの「一行の衝撃」を語りたいんだけど語れないという、まさに痛し痒しw
エラリイくんの名探偵っぷりはねえ(笑) あのいかにもなクールキャラだけに余計^^;
あ、でもうちの師匠は好きらしいです!

ところで僕は新装改訂版で久々に読み返した際、新しいあとがきで、じつはあのメイントリックの原案を考えたのは
アーヤ本人ではなく○○○○だったと知りビックラこきました。えええええ!っていうww
ところでアーヤの逸脱行動って一体ww

125Ellery:2009/12/29(火) 01:40:41
え? 誰ですか? 嫁??
って買って嫁って話ですね。おあとが宜しいよ(ry
いいじゃないですかエラリイ! 愛すべき名探偵ですよw
アガサにトランプのカード差し出すところとか好きですよー、こんな大学生いねえよ! っていう。w
アーヤはまともに人間ぽい人を書こうとしてもどうせうまくいかないので、あれくらい二次元ぽいキャラクターにしてしまった方が
逆にいい気がします。って酷い言い草。こ、これでも好きですよ、一応。
でもアーヤは素直に褒めたくないんです!(ぉぃ
といいつつも、やっぱり初読のときはあの1行に衝撃を受けました。後藤さんの持ってた新書見たら懐かしさがーw久しぶりにまた読みたいなあ。

後書きというと、十角館じゃなくて鳴風荘で書いてあったのかなー、十角館○○○化の話があったというのに笑いましたw
書いたら微妙にネタバレになりそうなので意味不明な書き方ですがー;
でもあれはねえ…ないだろ、っていう。w

126後藤:2009/12/31(木) 07:07:13
>空たん
あーやの逸脱行動っていうのは、
入院で膨らんだ借金を殺人でっていう(←間違ってないw

>Elleryたま
完璧な作品を書ける人が良い作家かというとそうなんだけど、
そうでもなく、愛すべき破綻とかなんかそういう所があっても
全然、良い作家なんだと思う。そういう感じ?(笑)

127Ellery:2009/12/31(木) 16:27:31
>後藤さん
新本格の作家って、あくまでトリックに拘ってなんぼだと思うんですよね。
突っ込みどころが多い、登場人物が記号みたい、だからなんだ! っていうパワーがあればいい。
文句は言っても、やっぱり好きなんです。だって彼らは驚きをくれるから!
こうね、1行を読むときのあのドキドキ感じがもう、たまらないんです。だからミステリは面白い。

128後藤:2010/01/11(月) 14:17:57
お薦めってのとは違うけどー。ミステリ読み、復帰にあたり、
メフィスト賞からって感じです。

高田嵩史「QED 百人一首の呪」

そんなに百人一首好きなんですか?もぉね、死んだ人そっちのけ(笑)っていう。
本編も設定された本業はそっちのけなオカシイ人しかまた出てこないわけなんだけど(笑)

とりあえず、
三作目のベーカー街の問題まではなんとなく読みます(笑)

129:2010/01/12(火) 13:12:54
高田祟史の作品を選べって問題、Anでもたまに出ますよねー。
前に師匠や後藤さんが言ってたけど、問題制作者にメフィスト系好きが混じってるっぽいw

さて、そんなメフィスト賞の第23回受賞作・西尾維新『クビキリサイクル』読みましたぜ〜〜。
いや、正直予想してたより面白くて驚きました。比べるのもどうかと思うけど、
文章、完成度ともに佐藤友哉のデビュー作『フリッカー式』よりずっと上w
それほど目新しいことをやってるわけじゃないのですが、ミステリではお馴染みのパターンの組み合わせ方がけっこう巧い。
「首無し死体」テーマの変奏としてはわりと上出来ではないかと。ただ、密室状況とアリバイ検証の論理はやや弱いかな。
(弱いというより、サラッと流してる感じ?)

主人公の中二病くさいw自己否定が延々続く語り口は最初、あ〜ハイハイって感じでしたが、
登場人物たちが次々とそれに同調して「そうそう、あなたなんて死んだ方がいいのよ」とか容赦なく口にする展開はナイス(笑)
その中でただ一人、「僕様ちゃん」だけが主人公を絶対的に肯定してくれる、っていうあの構図ね。うん、たしかにあれはけしからんww

まあ僕としては玖渚友にはそれほど萌えなかったので安心(?)しますた。
やっぱりナディア・モガールたんには誰も勝てないな!!

130カスタム:2010/01/21(木) 21:35:20
>>後藤さん
偶然にもぼくもそれ借りてきましたw
でも、その前にヘッセの幸福論読んでからにしようと思ってたら、幕末を勉強する必要が出てきたので、いまは山川の日本史(ry

>>ぁぉぃ人
トリック?そんなの飾りです!えらい(ry
後の作品ほどトリックとかどうでもいい感じになってきます。マジで。
でも、次のクビシメロマンチストまでは読んでもらえるとうれしいです。
やっぱりけしからん展開ですけどw

131:2010/01/22(金) 00:01:10
>カスタムさま
書きそびれていましたが、『クビシメロマンチスト』すでに読了済でございます。
白石一文の直木賞作『ほかならぬ人』へと立て続けに一気読みしたら、もう頭がクラクラww

まあ、けしからんというか……ハッキリ言ってスゲー鬱な話ですよねコレ^^;
カスタムさんも書いてましたが、いーちゃんこと「ぼく」と巫女子ちゃんのデートのくだりは……うう……
「巫女子ちゃん全開っ!」ってセリフがしばらく頭から離れませんでした。。

Wikiで調べたら、西尾維新って僕の好きな笠井潔の影響を受けてるらしいんですよね。
「ぼく」が例の場面で
「人殺しを許容できるか否か」
について滔々と語るあたりは、笠井の矢吹駆シリーズ(ナディア・モガール!)からの
影響が垣間見えるかな、なんてチラッと思ったり。

次作以降の展開も気にはなりますが…正直今はお腹いっぱいな感じですw

132Ellery:2010/01/26(火) 13:58:22
軽いものが読みたいと思って2冊。

『5分間ミステリー劇場 名探偵登場』ケン・ウェバー
ミステリー風味の頭の体操といったところ。推理クイズというよりは何が手がかりだったかを当てるような感じ。
移動中の時間つぶしに読むにはなかなか面白かったです。腰をすえて読むには少し物足りないかも。
しかし読んでて思ったのですが、短編って難しいですね。木を隠すには森の中と言いますが、手がかりをいかに自然に隠すかが
重要なのに、短い文章だとどうしてもそれが浮き出てしまう。
まあ短編よりも更に短い出題文ので余計そう感じるんでしょうが。


『黒いハンカチ』小沼丹
POPに惹かれて購入。
ニシ・アズマ先生の造型がいいですね。優しくて賢くて。トラブルに自ら突っ込んで行く訳ではないけど、ちょっとした疑問は見過ごさない。
で、さらっと事件を解決してしまう。こういうスマートなお話を読みたかったので、ちょうど良かったです。
謎解きもさらっとしてるので、ミステリが読みたい! という時には物足りないかもしれません。
もっとニシ・アズマ先生の活躍を見てみたい気もするけれど、作者自身がもし彼女が自分の知り合いだったら
そんな事に関わるのはやめなさいと言うだろうというような事が書いてあったので、まああまり活躍させる気はなかったんだろうなあw


さて、次は何を読もうかなあ…。

133どM:2010/02/09(火) 21:11:37
軽い物といえば…

西村京太郎の『名探偵が多すぎる』が積み重ねで出ました。
これ大好きな作品でして、小学生の時に読んだんですが非常に面白かった、
自分が結構パロディとか好きなのはこの作品の影響が大きいかも、
ルパンも続編で登場するし…


結局、メグレ警部だけは読んでないなー…、私

134:2010/02/09(火) 22:12:11
>まきまきさま
あ、僕は同じ作者の『名探偵なんか怖くない』をだいぶ前に読みましたです。
健忘症のせいでメインプロットはほとんど思い出せないのですが(汗)、
たしかクイーン、ポワロ、メグレ警視、明智小五郎の四人が三億円事件をモチーフにした謎に挑む、みたいな話だったような。
「読者への挑戦」もありましたね。あと、各探偵が登場する名作のネタをあっさりバラしてるんだよなあw

西村京太郎問題と言えば他に、あまのじゃくで『殺しの双曲線』を選んで単独正解、もあった気が。

135えらりい:2010/02/11(木) 00:13:48
>まきまきさま
そういえばですね、読んだんですよ。『眼中の悪魔』。
「黄色い下宿人」と「司祭館の殺人」だけですが…。
で、感想→なにこの扱いの差www
ちょ、格好良すぎでしょ某さん…そしていいとこなしの某さん…。
しかし「司祭館〜」はキリスト教圏じゃないとこの作家ならでは、という感じがしましたです。
いや、勝手に思ってるだけかもしれませんが。あのなまめかしい描写は流石山田風太郎、ですね。えろい。

>空さん
<各探偵が登場する名作のネタをあっさりバラしてる
ちょ、西村京太郎ひどいw
そういえばこの前2時間ドラマ(十津川警部@高橋英樹)を見ていたら、あまりの突っ込みどころの多さにえええええとなってしまいました。
まず冒頭で出てくる過去の事件からして酷い。
闇金の社長が、借りた金を返さない喫茶店の店主を刺殺。
5億円の隠し金があるのに、殺しても一銭の得にもならないのに、自ら、刺殺。
しかもサングラスかけて来てるのに、帰り際にわざわざそれをとってその場に居合わせた証人に顔を見せてたり。
私は絶対そこにトリックが隠されてる、と思ってたのですが、スルーでしたw
証人達が口裏合わせて無実の人が冤罪にとかじゃないんですか…。
あれ西村京太郎の小説そのままなのかなあ。。時刻表トリックのとこだけ拝借したんじゃなかろうかw

136どM@赤川次郎より辻真先:2010/02/11(木) 20:48:58
>>Elleryさん
山風先生は切支丹物もけっこう書かれてまして…
堕落とか聖女って忍法帖とかでもよく扱われています。

で、
読んでしまわれたのですね…
基本的にコカイン中毒の人は客演は扱いが悪いですねー
しかし、あの並びはwwww
間違いなく日下三蔵は迷犬の方のファンですなー

137Ellery:2010/02/13(土) 01:46:45
>まきまきさま
ホントですよー正直ラストはかっこよすぎと思いましたものw
あのスマートさはエゲレス探偵には無理ですwちきしょー。
というかまあ、扱い悪いですよねあれは。うん。

そう言えば、三毛猫ホームズの連想で、迷犬がヒント1枚目で出ました。この前。w

138:2010/02/26(金) 01:14:45
またまた映画の話で恐縮ですが、最近のミステリ系映画では行定勲監督『パレード』がなかなか良かったです。

とあるマンションの一室でこっそりルームシェア生活をする四人の男女のもとに、突然転がり込んできた
謎めいた少年。ちょうどその頃、彼らの暮らす付近では若い女性ばかりを狙った連続通り魔事件が発生していて……

というお話なのですが、これね、通り魔事件の犯人自体はわりに早く目星がつくんです。でも作品の核心はそこじゃない。
犯人が判明した後に仄めかされるある「真実」によって、それまで描かれてきた何気ない細部やセリフが違う意味を帯び、
「本当に恐ろしいのは、じつは……」と背筋を寒くさせる。このへんの説明と省略のさじ加減がけっこう巧い。

何となく僕の好きな某劇作家の
「人間は、時間と場所に反応し、そこにいるにすぎない。」
という言葉を思い出しました。吉田修一の原作も読んでみようかなあ。

139どM:2010/03/01(月) 18:51:12
>>空さん
『パレード』今日見ました。最後のアレは犯人にはそう見えたって解釈もできるんでは?
でも犯人がある人物の行動を監視しているところは、監視がバレバレくさい構図で見せてましたしねー
吉田修一って読まないのでわかりませんがネット社会以前なら、
【じつは犯人が一番あの場所に依存している→共同体の崩壊】で落ちがつくパターンなのに…
あの落ちはリアルでけっこう怖いですね。

140:2010/03/01(月) 22:21:30
>まきまきさま

>最後のアレは犯人にはそう見えたって解釈もできるんでは?

そうなんですよねー。この映画、登場人物の
「“真実”って言葉に真実味を感じない」
というセリフが象徴しているように、最後のアレをあくまで仄めかしにとどめることによって、
意図的に曖昧にぼやけさせているんです。
このあたり、ミステリ映画として見るならやや微妙に映るかもしれませんが、「映画」としては
むしろその狙いは成功している、と僕は感じました。
映画は「説明すること」も大事ですが、それ以上に「説明しすぎないこと」が大切……と、
これはまあ、あくまで個人的な持論ですが。

吉田修一は僕も未読なんですが、出身は純文学系だけどミステリ/エンタメ系作品も
手がける、という作家らしいのでちょっと興味を惹かれているところです。

141後藤:2010/03/04(木) 03:29:57
吉田修一のパークライフは、えーと…、
でお馴染みの後藤です、今晩は。

こんな時間ですが、眠れません(キリッ

空さんとドMの方のやり取りで
「パレード」観にいこうかなーと思った次第(笑)
パレード読んでから行くか、そのまま観に行くかも
考えないとですが。

142:2010/03/04(木) 11:41:57
>後藤さん
『パークライフ』読んでいましたか。さすがですねー。

『パレード』、マジでお薦めですので是非♪
行定監督はどうしてもセカチューのイメージがあって今まで縁がなかったのですが、
これはアタリ。メインの役者陣が全員良いのも見所です。
べつにベルリンで賞獲ったから誉めてるわけじゃないですよw書いた時点では知らなかったし。

さてさて、調子に乗って公開中のミステリ系映画でもう一本。
デイヴィッド・リンチ(じつは死ぬほど好きなんです私)の実の娘、ジェニファー・リンチ久々の監督作『サベイランス』。

荒野の車道上で発生した不可解な殺人事件。生存者はパトロール中の警官、麻薬中毒の女、幼い少女の三人。
三人が収容された近くの田舎町の警察署にFBI捜査官二人が到着。別々の部屋で同時に事情聴取を開始するが、やがて……

というお話なのですが、てっきり親父の映画みたいに不条理な方向へ展開するのかと思いきや……
へえー。へえー。そんなオチ持ってくるんだ。。

監督は「芥川龍之介の『藪の中』を意識した」とか言ってるそうですが、
「本気か??」と小一時間問い詰めたくなる怪作。
あと、ところどころで無意味にhentaiなのは、やっぱり父親の遺伝子かなw

143:2010/03/17(水) 02:01:12
映画の話ばかりでいい加減嫌な顔されそうですが、どうしてもこれだけは書かせていただきたく! 以降自重しますゆえm(__)m

アラン・レネ監督の名画『去年マリエンバートで』。劇場では初めて観たのですが、あまりの素晴らしさにあらためてため息がこぼれてしまいました。
これを「ミステリ映画」と呼んだらまっとうな映画ファンに怒られそうですが、
「決して解かれ得ぬ謎としての“ミステリ”」という意味においてなら、究極のミステリ映画と言えるのではないかと。

この世のものとも思えぬほど広大で荘厳なホテルと庭園の中に集う人々の中で、一組の男女が交わす会話――
「去年お会いしましたね?」「いいえ、覚えていませんわ」。
二人はこの会話を時と場所と細部のバリエーションを変え延々と繰り返すが、次第に男が証拠として仄めかす「記憶」が錯綜していき、
それにつれ一体いつが「今」でいつが「過去」なのかも、何が「事実」でどれが「虚構」なのかも、やがては現実と幻想の境目すらも曖昧になってゆく。
その中でじわじわ高まってゆく悲劇の、そして殺人の予感。だが、果てないループを打ち破るクライマックスはいつ訪れるともしれず……

面白そうでしょ? ただこの映画、基本的に呪術的なまでの繰り返しのリズムで構成されているので、人によっては寝そうになるかもw
とはいえ、常に空間の中での人物の配置と構図を絶妙に計算し尽くした神がかり的ショットの連続に片時も目が離せません。
全編に渡って重々しく鳴り響くオルガンの不気味な音色も耳に焼きついて離れない。まさに異界へと連れて行かれる感じ。
このどんなに語っても語り尽くせない凄さは是非映画館で体験してほしいですねー。

今なら渋谷で観られるぞっ……そんなに大きなスクリーンじゃないけど^^;

144後藤:2010/04/22(木) 03:09:37
最強パレパレ…じゃなかった、パレード、観て来ましたYO
藤原ってあんな低い声だったかなーっていうのが、
ずっと観てて思って、きっとわざと、
そうしなさいって話しなんだと思いました。
2001年の話しをしていたときに、筋は読めたって
感じでしたけども、

なんというか、内容そのものの、個々場面場面も出来も重要ですが、
最終的に
こうして、話しをしたくなる、っていう映画は
良い映画、だなって思うですねーって事に尽きるかな(笑)

145:2010/05/31(月) 22:05:50
麻耶雄嵩『貴族探偵』読了。

まあ、何と言ったらいいのか……人に「面白いですよ」と非常に薦めづらいタイプの短編集じゃないかと^^; 面白くないわけじゃないんですけど……

「調査も推理もしない探偵」というキャラ造形は、すでに京極夏彦における榎木津礼二郎という先例があるので、正直やや新鮮味に欠ける感はあります。
まあ榎木津の場合はある特異な能力を有しているわけですが、
今作の探偵はべつにそういうのもないし、本当に何もしない。ただエラソーにして優雅に紅茶飲んで女性を口説くだけw

で、代わりに探偵らしい一切を執り行うのが執事だったりメイドだったり運転手だったりするわけですが、
まあ主役も含め全員キャラの立たないこと立たないことw いや、麻耶だからそれでいいんですけどね。
客観的に見るとどっかの中学生が考えたとしか思えない設定なんですが、麻耶だからそれでいいんです!(ホントか?)

ミステリ的側面で見ると、アンフェアすれすれの仕掛けを張った3話目とかなかなか良かったです。
1話目は微妙に刑事コロンボの某エピソードを想わせるような。5話目は愚か者と嫌な奴しか出てこないヒドイ話でさすがw
でもやっぱり、この作家の本領は長編じゃないかなあ。

あと、読んでるあいだ中ずっと髭男爵のイメージが浮かんで困りました。

146崇山庵子:2010/07/05(月) 01:08:47
オススメ漫画はここでいいのかなー?
えーっと、いろいろ探偵もの漫画のオススメを考えてみたんだけど、
やっぱりそんなに数が無いんですよねー。

でも、そんなかから、今回は、
ちょっと前のTLでもチラッと名前を出したんですが、
細野不二彦の「ダブル・フェイス」をオススメします。
えーっと、あんまり紹介とかしたこと無いんで、難しいな。
細野不二彦といえば、「さすがの猿飛」とか「GuGuガンモ」とかの人です。
最近ではギャラリーフェイクなんかも記憶に新しいところ。
TLでこの漫画のことを思い出したのは、
長井透流さんのレスで、「ハリー・フーディーニ」って名前が出たから。
「ハリー・フーディーニ」ってこの漫画の中だけの人かと思ってたら、
実在のマジシャンだったということを知りましてww

簡単に内容を言いますと、主人公は町金に勤めるマジック好きのしがないサラリーマン。
しかしその裏の顔は・・・・!?
って簡単すぎるかw
まあ、これ以上いうと読まれたときに面白くないと思うんで、
ぜひ一度読んでみてくださいねー。

それではまた。

147:2010/07/05(月) 01:36:50
あんこさんオススメどもです♪
『ダブル・フェイス』、駅前のTSUTAYAのレンタルコミックコーナーにあったかも。見つけたら借りてきますお!

148すーざん:2010/07/10(土) 00:16:50
>>空さん
お気に召していただけているようで恐縮です。
えー、じゃあ次のオススメなんですが、
北崎拓さんの「なんてっ探偵アイドル」をオススメします!
これはもう完結してます。
巻数が結構あったかと思いますが、ぜひぜひ読んでみてください!
「アイドル」+「探偵」ものはこの漫画ぐらいかなー?

149:2010/07/14(水) 00:50:50
>あんこさん
とりあえず…『ダブルフェイス』レンタルできる巻までは全部読みますので、し、しばしお待ちをっ!w

150バイオ教授の弟子:2011/06/17(金) 07:09:42
『バイオ教授最後の事件簿』(藤本大三郎著、創土社)の密室トリックはいい。
電子書籍(シナノブック・ドットコム)で最近出版されたばかり。


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