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【場】『 湖畔 ―自然公園― 』 その4

1『星見町案内板』:2024/05/11(土) 19:54:54
『星見駅』からバスで一時間、『H湖』の周囲に広がるレジャーゾーン。
海浜公園やサイクリングロード、ゴルフ場からバーベキューまで様々。
豊富な湿地帯や森林区域など、人の手の届かぬ自然を満喫出来る。

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                 ミ三ミz、
        ┌──┐         ミ三ミz、                   【鵺鳴川】
        │    │          ┌─┐ ミ三ミz、                 ││
        │    │    ┌──┘┌┘    ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
        └┐┌┘┌─┘    ┌┘                《          ││
  ┌───┘└┐│      ┌┘                   》     ☆  ││
  └──┐    └┘  ┌─┘┌┐    十         《           ││
        │        ┌┘┌─┘│                 》       ┌┘│
      ┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘     【H城】  .///《////    │┌┘
      └─┐      │┌┘│         △       【商店街】      |│
━━━━┓└┐    └┘┌┘               ////《///.┏━━┿┿━━┓
        ┗┓└┐┌──┘    ┏━━━━━━━【星見駅】┛    ││    ┗
          ┗━┿┿━━━━━┛           .: : : :.》.: : :.   ┌┘│
             [_  _]                   【歓楽街】    │┌┘
───────┘└─────┐            .: : : :.》.: :.:   ││
                      └───┐◇      .《.      ││
                【遠州灘】            └───┐  .》       ││      ┌
                                └────┐││┌──┘
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★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
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181宗像征爾『アヴィーチー』:2025/08/20(水) 21:39:04
>>180

しばらくして、りんの小屋に備え付けられているポストに茶封筒を投函した。
宛名は『りん』で、差出人は『宗像征爾』となっている。
短い手紙が入れられており、筆圧の強い文字で書かれていたのは次のような内容だ。

──────────────────────────────────────

          話したいことがあって立ち寄った。

             不在なので出直す。

           心積もりだけしておいてほしい。

──────────────────────────────────────

最後に鈴蘭畑を振り返り、自然公園から立ち去っていく。

182小野塚 遥『ブリリアント・レジリエンス』:2025/08/31(日) 18:44:22
「おォーい」 「ノエくゥーん」

           ガサ  ガサ

「ノエくんやーい」

夕暮れの湖畔に、『ノエくん』なる人物を呼ぶ声が響く。
大声を出し慣れていないのか盛大に裏返っているが、ともかく。

「ノエくんと会ったの、この辺だったっけな。
 あのときはまだ肌寒かったなァ。うわッ蚊に刺された」

声の主であるスーツの女は、森林をあてもなく彷徨っていた。
右手にはパック酒。言うまでもなく、酩酊している。
数十分ほど歩いたものの、探し人は一向に見つからない。
思い通り再会を果たせるのか、あるいは他の誰かと出くわすか。
もちろん、誰とも会えないかもしれないが。

183ノエ『ゼロ・モーメント』:2025/09/02(火) 12:36:03
>>182

 呼びかける小野塚。当て所もなく彷徨う君は暫く彷徨い続けども
それに応答する声は無い。

梨の礫かと考えた頃合いで、ふと君の鼻をくすぐるように
蚊取り線香の匂いが横切る。

そちらへ視線を向けて歩くと、湖畔の水辺ぎりぎりに座禅の形で背を向け
座り込んだ人影が見えてくるだろう。

 「……ああ、あんたか」

 近づくと共に、その人影も体を起こして振り向く。

あの時と同じように、顔を包帯で覆い隠し素性を隠し通そうとしている彼だった。

 「オレに……何か用か?」

184小野塚 遥『ブリリアント・レジリエンス』:2025/09/02(火) 19:46:49
>>183

不審な人影の登場に一瞬だけ顔を強張らせたものの、
それがノエだと分かると、小野塚の表情はすぐにへにゃりと弛緩した。

「…………あ、見っけ。
 ノエくん久しぶりィー。暑くないの? その格好」

警戒の反動か、知人と再会できた嬉しさからか、
ニヤニヤ上機嫌そうにストローを咥えてノエに近付いていく。

「ちょっと聞きたいことがあってね。
 この前、『喪服』着た女の人に会ったんだよ。
 お葬式帰りってワケじゃないっぽくて、私服として着てる風の。
 すごく丁寧で物腰柔らかな感じの人だったけれど」

彼女は『人を捜している』と言っていた。
この猛暑の中、黒衣に身を包んで外を歩き回るのは尋常なことではない。
本人にとっては重要な意味のある服装なのだろう。
推測するに、彼女は一年を通して『喪服』を着用し続けている──
北欧神話か何かの登場人物に、同じような『未亡人』がいた気がする。

「そういう人、君の知り合いの中にいるかな?」

そんなことを考えながら、小野塚はノエに問い掛けた。

185ノエ『ゼロ・モーメント』:2025/09/03(水) 09:27:08
>>184(返信のペースはゆったりとなりますが、宜しくお願いします)

「心頭滅却すれば……と言う具合だ。それに、慣れているよ暑さは」

猛暑も、孤独も、ノエにとっては既に受け入れている事だ。

 だが、慣れる事と平気である事は同義では無い。
心の片隅で、少しばかり痛みに似たものが過る事がある。特に後者に関しては。

そう言った意味合いで、彼女(小野塚)との再会に対して歓迎の念は生まれど
拒否は無かった。

>そういう人、君の知り合いの中にいるかな?

「…………『いや』」

 次の返答には、沈黙が多く生まれる。

嘘では無い。『ノエ』にとって、その心当たりが十二分にある特徴の人物は
会った事は無いのだから。

 それでも、自分を探している事実には心に多かれ少なかれ
石のような塊が急に胃の大部分を占めるように沈む感覚を受ける。

「………オレは知らない人だ…………どうしてだろうな……オレを探すのは」フゥ…

重い吐息が、押し殺そうとしても溜まらず出てくる。

過去が、どうしようもなく強い陽射しで強まる影が足元から伸びるように
迫っている事が認識される。

だが、まだ何も実を結べてない。贖罪も、挽回も何も出来てない。


『ノエ』は、彼女と会おうと言う気には到底なれない……。

186小野塚 遥『ブリリアント・レジリエンス』:2025/09/03(水) 12:21:42
>>185

「アハ。さすが、『世捨て人』って感じだね」

かく言う小野塚もスーツにネクタイと、決して涼しげな服装ではない。
汗だらだらなので、ノエと同じ境地に至っている訳ではなさそうだ。

「…………へェ」

小野塚は所在なさげにふらふら身体を揺らして返答を待っていたが、
ノエの言葉を聞くと、その動きはピタリと止んだ。

「そっか、知らないか。
 けっこう特徴的な人だから、一度会ったら忘れないだろうしなァ。
 あたしも、名前は聞かなかったんだけれどね」

目を細め、ゆっくりとノエに歩み寄る。
ノエのすぐ背後まで来たところで、その足は静かに止まった。

「ところで」

「よく分かったね? その人が君を探してるって」

……小野塚は、『彼女がノエを探している』とは一言も言っていない。
その表情に一抹の意地悪さが宿る。

187ノエ『ゼロ・モーメント』:2025/09/03(水) 15:20:23
>>186

>よく分かったね? その人が君を探してるって

「そりゃあ……オレに無関係じゃない話をわざわざ切り出さないだろ?」

「推測ぐらいは立てるさ。とは言え……理由まではオレは思いつかない。
少なくとも、オレは恨みを買った覚えは今のところ無いからな」

核心を突かれたと動揺する素振りはノエに無い。その段階はとっくの昔に
過ぎている。心と言う名の海は凪いでいる。

小野塚が後ろから近付いても、振り向く事もしない。

ノエの足元には釣り竿のロットが転がり、糸は湖の中を微弱に動いている。

「…………オレも、今探してる奴が居る」

「だが、手掛かりが少ない。あんた……不審な『コウモリ』を
街中で見かけて事があるか?」

 『ナイン・セブン』に協力を取り付け、幾らか街の人々に
『ハイネ』の情報は広まってはいるだろうものの反応は芳しくない。

大きな動きが無い、と言う事は奴は水面下に居る。そう言う事なのだろう。

188小野塚 遥『ブリリアント・レジリエンス』:2025/09/04(木) 03:18:19
>>187

「うふふ。名探偵だね」

「その人も、理由までは教えてくれなかったよ」

ノエの背後に立ち、その後頭部を見下ろす。
当然、ノエから小野塚の表情は見えないが、声は妙に楽しそうだ。
しかし、ノエの質問を受けると──

「コウモリ?」

「……いやァ? 見たことないと思うけれど」

その声にはあからさまな困惑が混じった。
事情を知らない人間からすると、奇妙な質問であることは間違いない。
振り向けばフクロウのように首を捻る小野塚が見られるだろう。

「君が探してる奴っていうのはコウモリなのかい?」

189ノエ『ゼロ・モーメント』:2025/09/04(木) 11:02:23
>>188

>君が探してる奴っていうのはコウモリなのかい?

 グンッ――パシャ

 ロッドを握り、釣り糸を引っ張る。湖畔から勢いに釣られ投げ出されてくるのは
ブルーギルだ。それをちらりと一瞥してから彼女に答える。

「……正確には、コウモリを操る男だな」

「…………中々長い事、そいつを探してる。
危険な男だ……だが、手掛かりが途切れている」

 「この魚見たいに、何かしら直ぐに釣りあげられるなら……簡単なんだがな」

ようやく、そこで向き直った。小野塚に、静かな琥珀の色の視線が向けられる。

「あんたには、心当たりないか?
 そいつじゃない、そう言う奴を知る事が出来るような伝手は?」

190小野塚 遥『ブリリアント・レジリエンス』:2025/09/04(木) 17:53:07
>>189

「『コウモリを操る男』」

「かァ」

率直に言って──
世人に聞かれれば、正気を疑われる類の発言ではある。
だが、小野塚の反応はそうではなかった。

「…………」

「そーいうのは、もっと知り合いの多い人に聞いたほうがいいね。
 あたしはこの町でいちばん孤独な人間だよ」 「たぶん」

沈黙した一瞬、小野塚の表情は神妙な様子の思案顔に変わったが──
次の瞬間には既にいつも通りの薄ら笑いが作られていた。
ノエの視線は、その黄金の、しかし泥のように濁った瞳に吸い込まれていく。

「それより」

「コウモリを操る……っていうのは。
 大道芸か何かかな? 『猿回し』とか、『蛇使い』みたいなさァ」

冗談めかしてノエに問い掛ける。
しかし、その目にはどこか真剣味が宿っているようにも見えた。

191ノエ『ゼロ・モーメント』:2025/09/04(木) 20:21:37
>>190

「…………そいつの名は、『ハイネ』、能力は『コウモリになる事が出来る』
『カーディナル・シン』と能力(ちから)は呼ばれている」


既にノエは、彼女の能力を一方的に目撃している。
 迂遠に、この話題に関して自身が使い手であると隠す気は無い。
自身に踏み込まれる躊躇よりも、町に蔓延るリスクを踏まえれば天秤は前提に入らない。

「オレは、そいつに関して一つの組織に情報を提供した。
それでも未だ動きは無い。生半可なオレの策が通ずるかも怪しい」

「…………オレは、ずっと模索している。
何が出来るのか、後悔しない手段と方法を、ずっと」

192小野塚 遥『ブリリアント・レジリエンス』:2025/09/04(木) 22:10:59
>>191

「……………………」

「やっぱり?」

しばらくの沈黙ののち。
悪戯がバレた子供のような顔で、小野塚は笑った。

「えーッ、じゃあ初めて会ったときも『鎧』見えてたってこと?」

「っていうか、知ってるなら知ってるって早く言ってよォ。
 探り入れたのが馬鹿みたいじゃないか、もう」

気恥ずかしそうにけらけらと笑い声を上げる。
言葉を選ぶ必要がなくなったからか、元の軽薄さが戻ったようだ。
その勢いのままにストローに口を付け、一気に飲み干す。

      ゴクッ ゴクッ ゴクッ ゴクッ

「ぷはッ……って言っても、ほんとに心当たりはないなァ。
 『スタンド使い』の知り合いも数えるほどだし」

「……あ、そーだ。
 村田くんとか、なんか修羅場慣れしてそうな雰囲気だったし、
 相談してみてもいいかも。でも連絡先知らないな」

……そして、ノエにとってもよく知っている名前が出てきた。

「村田くんっていうのはね、『スタンド使い』の男の子なんだけれど──」

193ノエ『ゼロ・モーメント』:2025/09/04(木) 22:49:57
>>192

「オレには、あんたの人となりが最初は分からなかった。
悪いな、怯えていたんだ」

気恥ずかしさに対し、率直に謝罪を告げる。

少なくとも、ノエには彼女との短い遣り取りの中で悪感情を有しないし
誠実に対応取ろうと思う程度に人柄に良さを感じていた。

>村田くんとか、なんか修羅場慣れしてそうな雰囲気だったし

「…………そうか。良いんじゃないか」

「オレの事も、話しても構わない」

 辿るべき道に、彼が居て不思議でない。

例え、今はぐらかした所で過去は変わらない、ならば未来も同じ。
 いずれ、真実を知るだろう。核心に対して一番傍に居た彼なら、きっと。

 「…………出来る限り、オレもこれから探ってみる」

「もし、何か分かれば……そうだな」

 『ナイン・セブン』の事も含め、今、懸念される中で『ハイネ』を含む
不穏分子が何処まで自分達の情報を把握出来るかと言う事だ。

それも含め、どれだけ自分や他の者達がアドバンテージを取れるか考えてみた。

 「…………オレは難しいが。
あんたや、他の奴でも構わないが。個人のサイトって立ち上げられるか?」

「つまり…………人目につかないよう不審な存在の情報を
特定のスタンド使いが見れる匿名掲示板があれば便利じゃないか?」

 奇しくも、ノエが発案したのは謂わば小石川も考案した『サロン』
と同様だった。とは言え、彼女の作成したシステムよりは不透明さもあるし
直接の交流が無い故のリスクも生じるのだが。

194小野塚 遥『ブリリアント・レジリエンス』:2025/09/04(木) 23:52:18
>>193

「アハハ、怯えてたのはお互い様。
 だって包帯グルグル巻きなんだもん、君」

むしろ初対面の際は小野塚のほうがビビっていた。
なにしろ、薄暗い森林で突然ミイラ男に出会ったのだから。

「?」 「ウン」

村田に対する反応には不思議そうな表情を浮かべたが、
違和感とまでは行かなかったらしく、素直にコクリと頷くに留まった。

「……匿名掲示板ねェ。
 いいと思うけれど、あたしはインターネットとかよく分かんないかな。
 それも含めて、誰かに相談しないといけないね」

聖川くんとかそーいうの詳しいかなァ──などとぶつぶつ呟きつつ、
小野塚は後ろに向き直り、おもむろに数歩ノエから離れた。
そして、不意にくるりと顔だけで振り返ると。

「あッ、そういえば」

「君が『スタンド使い』ってことは、あの喪服の女の人もそうなの?」

君は、その表情と台詞に『演技臭さ』を感じてもいいし、感じなくてもいい。

195ノエ『ゼロ・モーメント』:2025/09/05(金) 09:40:10
>>194(宜しければ、次で〆させて頂きます)

>君が『スタンド使い』ってことは、あの喪服の女の人もそうなの?

「…………さぁ、な。
『オレ』には推測しか出来ない。恐らく、そうなんじゃないか、とな……」

 小林なら、また違った答えをしただろう。

でも、ノエには受け取る事が出来ないものだ。

「…………もし、ハイネについて何か知れたら、また此処に来てくれ」

「四六時中……冬などは特に、と注釈が付いて居ない時もあるが。
オレの住処は大体此処だから」

 「……此処からの景色は良いだろ? 気に入ってるんだ……」

美しい湖畔     離れた場所に見える厳かな建物の陰。

 此処ならば見守る事が出来る。だが、見守るばかりでは居られないのだろう。

何時か、何時か留まる選択を除かないといけなくなる時は来る。

196小野塚 遥『ブリリアント・レジリエンス』:2025/09/05(金) 21:32:26
>>195

「……うーむ。引っ掛からないか」

何か魂胆があったらしい。
含み笑いを漏らしながら、紙パックを握り潰してポケットに入れる。

「そーだねェ。あたしもここにはよく来るから」

「もうちょっと涼しくなったら、今度は君が飲む用のお酒も持ってくるよ」

ハイネに関する情報を持ってこられるか否かはともかく。
しばらくの間、小野塚もノエとともに湖畔の風景を眺めていたが、
その視線はふとノエの顔に転じた。

「そうそう、喪服の女の人なんだけれど。伝言を託されててね」

「『夕暮れに初めて出会った場所で』」

「──だってさ。心当たりあるかい?」

197ノエ『ゼロ・モーメント』:2025/09/07(日) 10:28:24
>>196(レス遅くなってすいません。
長らく付き合ってくださり有難うございます)

「酒……か、パック酒でも、何でも……楽しみにしてるよ」

 空白の一年が有った。少しだけ、酒の味に旨味を感じれるようになったかも知れない

けど、多分、いやきっと。今より、これからも飲む酒の味はきっと侘しく、酔うのは難しいだろう。

『小林』なら、一緒に居る人たちとならば。どんな飲み物でも………。

>『夕暮れに初めて出会った場所で』

「………夕暮れに初めて…………?」

(…………彼女、小石川 文子と小林が……初めて会った場所)

 (夕暮れ…………では無かった筈。なら)

「…………心当たりは無い、が」

 「…………もし、再び喪服の人に会うなら言っておいた方が良い。

――見知らぬ奴に余計な節介かけたら、そんな連中と共に雨宿りでもするような厄介に
巻き込まれるだろうよ……ってな」

 「…………オレから言えるのは、これ位だ」

 (……これが、オレからの精一杯の誠意だ)

今、小石川と会う気は『ノエ』には無い。

されど…………もう月日が一年も廻ったならば、一歩進めるべきなのだろう。
後ろよりも、前に。


「……じゃあな『小野塚』」

 「また、を……楽しみにしておく」

198小野塚 遥『ブリリアント・レジリエンス』:2025/09/08(月) 00:02:07
>>197

「…………伝言ならもうちょっと短くしてくれないかなァ!」

ポケットからスマホを取り出し、何やら急いでフリックしている。
忘れない内に『メモ帳』に文章を入力しているらしい。

「あー、うん、オッケーオッケー。
 でもま、名前も知らないワケだし、期待はしないでくれよ」

スマホを仕舞うと、小野塚はノエに背を向けた。
連絡先くらい聞いとけばよかったな──そんなぼやきを残し、
手をひらひらと振りながら、頼りない足取りで歩き出す。

「うふふふ。こちらこそ、ノエくん。
 今度は君のことについて、もっと教えてくれたら嬉しいな」

「──包帯巻いてる理由とかね!」

振り返りもせずにそんな言葉を投げかけると、
太陽が山際に消えゆく中、どこかへと歩き去って行った。

199花園『サクラ・フィズ』:2026/02/06(金) 22:47:12
森林区域をひとり歩く。

「さみー」

上着のポケットに手を突っ込み、散歩中。
白い息を吐き、空を見上げる。

「最悪だな全く……」

そう呟いて、今度は地面へと視線を移した。

200百目鬼小百合『ライトパス』:2026/02/07(土) 15:37:46
>>199

地面に視線を落とした時、前方から足音が聞こえた。

「おっと…………」

近くの木陰から、白いパンツスーツを着た年嵩の女が現れ、
切れ長の目が花園を捉える。
『白百合』を象ったイヤリングが印象的だ。
片手にはゴミの詰まったポリ袋を下げていた。

「――――こんにちは」

同じように白い息を吐きながら、鷹揚に挨拶する。

201花園『サクラ・フィズ』:2026/02/07(土) 19:13:29
>>200

「うぉ」

急に人が出てきて動きが止まる。

(あぁゴミ拾いか……)

「こんにちは」

とりあえず挨拶は返しておこう。
また視線を下に。

202百目鬼小百合『ライトパス』:2026/02/07(土) 21:36:00
>>201

花園の視線を追い、静かに思考を巡らせる。

「こうやって地面を眺めてるのは、てっきりアタシだけかと思ってたよ」

もう片方の手に持つ火ばさみで、レシートらしき紙切れを拾い上げる。

「何か捜し物かい?よければ手伝おうか。こっちは一段落したんでね」

緩やかに近付いていき、そのように申し出る。

203花園『サクラ・フィズ』:2026/02/07(土) 22:31:26
>>202

「財布落としたんだよね」

「多分この辺だと思うんだけど」

困ったように笑う。

204百目鬼小百合『ライトパス』:2026/02/07(土) 23:04:52
>>203

気温の低い冬は対流が少なく、澄んだ空気に包まれている。
森の中という環境も、そう感じさせる要因だった。
他の季節と比べて生き物の気配が減り、静かな雰囲気が漂う。

「なるほど、そりゃあ大変だ。
 さっさと見つけた方が良さそうだねえ」

軽く周囲を見渡してみるが、
生憎それらしいものは見当たらず、目の前の相手に向き直る。

「よかったら、どんな財布か教えてくれるかい?
 『色』とか『大きさ』なんかをさ」

ともかく、まずは外見が分からなければ探しようがないだろう。

205花園『サクラ・フィズ』:2026/02/08(日) 00:20:18
>>204

「深緑の長財布っすね」

「ほぼ黒の」

指で長方形を作りつつ。

「飲み会でいい気分になって落としちゃったっぽいんすよね」

206百目鬼小百合『ライトパス』:2026/02/08(日) 13:08:38
>>205

指で作られた長方形を確認すると、理解の意味を込めて頷いた。

「ははぁ、よくある話だねえ。
 『酒は飲んでも飲まれるな』とは言うけど、
 そう簡単に誰もが自制できてりゃ、この世に生まれてこなかった言葉さ」

         ザッ

「それじゃあ一刻も早く捜すとしようか」

革靴で地面を踏みしめ、火ばさみで雑草をかき分けていく。

「首尾よく財布が見つかったら、一杯やりたくなってきたよ。
 誓ってアンタの懐を当てにしてるわけじゃないけどね」

今のところ、見つかるのはゴミばかりで、財布らしい物は見えない。

207花園『サクラ・フィズ』:2026/02/08(日) 16:46:58
>>206

「別に飲みたかった訳じゃないけど」

「付き合いだったもんで」

うろうろと探し回る。
が、無いものは無いのだ。

「めんどくさ〜」

208百目鬼小百合『ライトパス』:2026/02/08(日) 18:27:10
>>207

同じ場所を捜しても仕方がないので、花園の反対方向に目を凝らす。

「ハハハ、この寒空の下じゃあ誰だって嫌になるよ」

ふと知り合いのホームレスを思い出し、彼女を家に泊めた時を振り返る。
この身を切るような寒さは、さぞ骨身に堪えるだろう。
最近は姿を見かけないが、今も無事に暮らしていることを願いたい。

「おや、こいつは…………」

     ガサッ

茂みの奥に長方形の長財布を発見し、それを手で拾い上げた。

「――――こっちの草陰に落ちてたよ。
 色が似てるから気付きにくかったんだろうねえ」

           スッ

汚れを払い落としてから、深緑色の財布を花園に差し出す。

209花園『サクラ・フィズ』:2026/02/08(日) 20:06:10
>>208

「おお〜」

「あざっす」

財布を受け取り、一礼。

「ほんじゃあこれ」

中から札を何枚か取り出し。

「お礼ってことで」

210百目鬼小百合『ライトパス』:2026/02/08(日) 20:39:09
>>209

もしかすると別人の財布という可能性も有り得たので、
そうではなかったことに安堵した。

「いやいや、大したことはしてないよ。
 たまたま運良く目に付いただけさ」

気さくな調子で笑っていたが、差し出された数枚の札を目の当たりにして、
今度は困ったような表情を浮かべる。

「そいつはアタシに渡す代わりに、募金箱に入れといてくれないかい?
 アタシが頂戴しても、酒代か煙草代に変わるだけだからね。
 世の中の誰かの役に立つんなら、アタシとしても大いに気分が良い」

白い息を吐き出しながら、森林区域の入口を視線で示す。

「ただ、せっかくの厚意を無下にするのも悪いから、
 あっちの自販機で温かい缶コーヒーでも奢ってもらおうかねえ」

この寒さの中では、それが何よりもありがたい報酬だ。

211花園『サクラ・フィズ』:2026/02/08(日) 21:24:24
>>210

「まぁそんくらいならいくらでも」

財布から出した札を戻しつつ。

「人間案外捨てたもんでもないな。無事で戻ってきたんだから」

212百目鬼小百合『ライトパス』:2026/02/09(月) 16:39:04
>>211

今日ここでゴミ拾いを行っていたのは、単なる気まぐれではない。
かつて『流星刀』を所有していた『関星会』――
その調査という大仕事を控え、最近の自分には余裕が欠けていたように思う。
初心を取り戻す必要を感じ、こうして清掃活動に向き合っていた。
落ちているゴミを拾う行為は、雑念を取り払うことに通じる。
いわば精神修養の一貫だ。

「そうだね、まだまだ捨てたもんじゃない。
 諦めずに捜して正解だったよ」

そして、『財布を持ち主に返すこと』も、その一部であることは言うまでもない。

213シャルナ『ゴースト・ブレイカー』:2026/02/28(土) 22:29:58
冬が終わり春の日差しで大雪が溶けつつある星見町の湖畔。
そんな陽気の良い湖畔の木々の一つに『そいつ』は居た。
岩石から削り出したような武骨な質感をしている、両腕は肘から先が二回りは大きく岩のグローブを纏ったようで指自体が太く、繊細な作業は不向きに見える

ttps://search.fenrir-inc.com/image/?q=%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%82%A6%E3%83%AB+%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%AB&hl=ja&safe=off&lr=all&channel=sleipnir_m_android&fmt=all&imtype=&dimensions=all&rurl=&sizeview=off#item2

こんな感じの腕が発達した謎の存在。
どうやって木に登ったのか。
ただ、謎物体の見て分かるのはスタンドかもしれないことだ。

214勇者『リィン・カーネイト』:2026/04/18(土) 17:42:36
最近は地震による災害が多い
いつサバイバル生活を強いられるか分からない
勇者たるもの、有事に備えてレーションを備蓄しておかなくてはいけない

今回は修行も兼ねて公園でレーションを開けていく

215 ノエ『ゼロ・モーメント』:2026/04/18(土) 19:03:31
>>214(フィールドワーク活動中です)

 「…………ん?」

今の拠点は『ユキシラ』家と共に、この自然公園の奥の湖畔近くに
棲み処を分けている。冬は、家を間借りしてるが夏は基本的に
こちらにノエは居るのだ。寒さが段々と薄れ日が長くなってきた今日この頃。
 冬場は色々崩れてるだろう住処となる場所を補填する為に訪れたが……。

 「ああ……君か。久しぶりだな」

知ってる顔触れに出会えた、これは大きい。レーションを開ける行為を
特に気に素振りする事もなく近寄っていく。

 「丁度良かった。今、話しても大丈夫か?」

勇者が『使い手』である事は理解してる。
 一度、話した事で、ある程度の人となりは承知してる。
『紹介』に値する人間だと、ノエは認知してる。

216勇者『リィン・カーネイト』:2026/04/19(日) 21:05:43
>>215
今開けようとしているのは缶詰タイプ
ナイフが必要なやつだ
しかし勇者はナイフを持って来るのを忘れてしまった!

こんなもの素手で開けられるか?
答えは否だった

ガンッ!!

なのでナイフの代わりにフライハイト(聖剣)を缶に突き刺して切り開いた!
聖剣もこんな扱われ方するとは思っていなかっただろう

>ああ……君か。久しぶりだな
>丁度良かった。今、話しても大丈夫か?

「?」
「あ、包帯の人!」

ノエという名前は覚えているがそれより先に包帯の人が来た

217ノエ『ゼロ・モーメント』:2026/04/20(月) 12:49:11
>>216

>包帯の人!

「間違いは無いな、『ユーリ』」

 微かに肩を揺らし、琥珀の瞳の色合いは優しく瞼は少しだけ細まれる。
年の離れた家族を見るような目つきでもあり、眩しいものを見るような眼差しで。

「勇者として……どうだ? 今は順調か」

「…………うん、そうだな。『仲間集め』や、何か勇者として
やりたい事、したい事を幅広められるチャンスが、ある」

「とある機械とコミュニケーションをして、それが上手くいけば
報酬として、町の特定の場所で自分好みの内容を放送してくれるんだが……」

興味あるか? と、直球で尋ねる。

時間は有限だ。勇者の関心を何処まで引けるか……放浪者の自分にとって
勇者は今まで出会った人たちの中で稀有な素質と人柄だ。
決して悪しき意味でなく、真逆だ。自分と違ってエネルギッシュに、その
足並みは前に向かっている。

218勇者『リィン・カーネイト』:2026/04/21(火) 19:59:11
>>217
ザクッ ザクッ
缶詰の蓋を切り開くと中には何か黒くて円形の物が入っているが
肉ではない、ライ麦パンだ

「あぐっ」

大分、かなりヴィンテージ品でカチカチどころかガチガチ
噛み砕こうとしたら歯が折れる!

「あむっ、機械と?」

「あ、ノエさんも座ってよ」
「レーションもあるけど食べる?」

お茶会に誘うような感じで言ってるがレーションはそんなお茶菓子感覚で食べるようなもんだろうか

219ノエ『ゼロ・モーメント』:2026/04/22(水) 10:38:59
>>218

「麦パンか……紅茶でも、今度からは常備出来る位に余裕を持てればな……」

「生憎、水だけだ……含んで、ふやかして食べた方が良い」

 生きる為に、戦う為に。水は、ノエにとって必需品だ。ペットボトルを
二本程度は上着の裏に携行している。内の一本を勇者へ差し出しつつ座る。

 カリ……カリ

口の中で、小さく嚙みちぎった一つの麦の香ばしさが鼻を抜ける。
 
「うん……美味いよ……有難う」

 ナイの住む家の食料は基本的にノエは腐らせない前提で処理する以外で
手を付けない。だから、麦パンも久しく味わった。

「……あぁ、それで、だ」

 軽く飲食を終えると、本題へ入る事にする。

『ナイン・セブン』のデバッカーの事を、勇者へと。
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1619194604/177
 ↑
これ等の内容を乙街へ話したのと同じ内容を告げる。

「…………と、言う感じだな。仲間集めでも、他に何か
勇者として何かしたい要望があれば、報酬として宣伝してくれるだろう。
 悪い話では無い……筈だ」

 感触はどうだろうか? 短い付き合いだが、冒険心を胸に秘めてると感じる
この勇者(少女)なら、関心を惹くものだと思っているが……。

220勇者『リィン・カーネイト』:2026/04/23(木) 20:45:01
>>219
「あむっ」
ガリッ バリバリバリバリ

聖剣を装備した勇者のパワーと耐久度は聖剣と同じになる
それは顎と歯も同じだ!
聖剣並みに硬い歯でライ麦パンを粉々に咥内で粉砕していく!

「うわぁ、痛い」

けど痛いものは痛い
粉砕されたパンの欠片が口の中で暴れてやがる
常人なら口の中がズタズタに傷付き口から大量の血液を吐き散らしていたことだろう

「あっ、水ありがとう!」

水をもらうのがちょっと遅かった

>ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1619194604/177

「『1001-111』って初めて聞くAIだね
 『1001-111』ってどんなAIなの?」

まず勇者が興味を示したのは報酬よりも、『1001-111』というAIの方だった
のべっちやジッピーとはよく会話するがそれとは全く違いそうな未知のAIに興味深々

「あっ、これ美味しい
 ノエさんも入れる?」

ノエから貰った水に粉末を入れると色水になり
何か白いのを入れたら発泡を始めた
(粉末の正体はフルーツドリンク用(アップル)の粉、白いのはビタミン剤のタブレットだ)

「あ、ジャムあったんだ
 これ塗った方が美味しいよね?」

221ノエ『ゼロ・モーメント』:2026/04/24(金) 15:23:13
>>220

>『1001-111』ってどんなAIなの?

「オレの時は、女性的な口調で会話を頼んだ。
AIだからな……最初にコミュニケーションを行うにあたって性格や口調を
決めてくれと告げてたからな……悪い存在では無いのは確かだが
見た限りでは、中立の立ち位置だ。基本的に特定の誰かを干渉する感じじゃない」

あくまで、オレの感想だがな。と、告げつつフルーツの粉を感謝の言葉を
短く口にしつつ水に混ぜて一口飲む。

「あぁ……オレも、少し分けて貰って良いか?」

ジャムを指しつつ、そして再度麦パンを一口咀嚼して呑み込み、尋ねた。

「……ユーリは、今は何か目標はあるのか?
もっと強くなりたい、とか……勇者として、功績を打ち立てたいとか、な」

222勇者『リィン・カーネイト』:2026/04/25(土) 19:05:17
>>221
勇者が飲んでるのはアップルだがノエが入れた粉末はオレンジだった
一つのレーションに2種類味があってお得だ

「やっぱりジャム付けた方が美味しいよ
 はいっ」

パンにべったりジャムを塗って食べると
味気ないパンに果物の甘味と酸味が乗って食べやすくなった
ノエにも同じジャムを渡した、種類はアプリコットだ

「あ、これビスケットに塗るものだったみたい」

これまた硬そうなビスケットが入っている
カロリーメイトなら良いのに乾パンだ

>……ユーリは、今は何か目標はあるのか?
>もっと強くなりたい、とか……勇者として、功績を打ち立てたいとか、な

「んん?目標?ん〜…」

勇者はちょっとだけ考えた、ちょっとだけ

「えへへ、そういうのなんかよく分かんないかな
 今は自分のやりたい事をやるっていう感じでやってるけど」

仲間を作れと妖精に要請されているが、それは勇者になるための手段の一つであり目標ではない
勇者として功績を立てたいというのももちろんあるが、それも行動に伴う結果の一つでしかない

223ノエ『ゼロ・モーメント』:2026/04/26(日) 12:17:15
>>221

アプリコット、杏(あんず)の甘味と相乗された酸味が硬い麦の匂いを
鮮やかに拭ってくれる。

 >今は自分のやりたい事をやるっていう感じでやってるけど

「……うん、そうだな。オレは、それで良いと思う。
誰かに、あれこれ言われたままに動くようなレールに敷かれなくて良い。
 ユーリはの望むままに、すれば良いと思う」

 オレンジの味は、優しかった。
勇者の、存在も。また、孤独のままに闇の中を追跡し続けるノエにとって
同じぐらいに、砂漠で巡り合ったオアシスのように有難い。
 ノエを、ノエとして否定も肯定もする事無く有りのままに受け入れてくれる。
それが、今はとても……。

 「……うん、そうだな。
オレは、さっきも言ったように『ナイン・セブン』の話し相手に
なってくれる相手を紹介する為に動いてるんだが……少し前には
清月学園の方に向かったが、芳しくなかったよ。
 歓楽街で、良さそうな人には会えたから……もう一度、そちらに
向かって見ようとも思ってるが。ユーリは、良さそうな相手と
会えそうな場所に心当たりはあるか?」

224勇者『リィン・カーネイト』:2026/04/28(火) 18:59:17
>>223
勇者はノエが学校に行っていた事に然程変に思わなかったが
フード被った顔面包帯男が学校の周辺をうろうろしているのはハッキリ言って不審者だ
今のご時世、見かけただけで警察に通報されてたかもしれないし
学生にスマホで撮られてネットに晒し上げられていてもおかしくない
あの学校の場合は勝手にノエを包帯フードマンとして七不思議認定している恐れすらある

「んんん、烏兎ヶ池神社は…どうだろう」

神社に何かすごいのが出るという話を聞いたが
まだそれにあった事もない全然知らない人の事を言うのはどうなのかなぁと勇者は思った

「んん…んん?」

ビスケットにレンズ豆とソーセージの煮込みを乗せて食べる勇者
これはこれで美味いが何か違うというか
絶対にビスケットとパンにかけるものが逆だ!

225ノエ『ゼロ・モーメント』:2026/04/29(水) 18:56:47
>>224(宜しければ、この辺で〆させて頂きます)

確かに、怪人ミイラ男として清月学園の七不思議認定されても不思議じゃない。
『七不思議制作委員会』の新たなる風となるか、ネタとなるかも……?

とは言え、答えに対して意味深な瞳と頷きをノエは示す。

「『烏兎ヶ池神社』……か。有り、だな」

巫女(鳥舟)の人物が使い手であったかはノエと名乗る前の時にも伺い知れない。
だが、願掛けするのは有りだし。ああ言った場所で自分は有益(宗像)な知り合いも
得る事が出来た。思い立ったが吉日、と言うべきか。

「早速、言ってみる事にするよ。有難うな、ユーリ。
…………礼と言えるような物は持ってないが。もし、また再会出来たら
また何か魚か鰻でも馳走出来るようにするよ」

 立ち上がり、そう別れの雰囲気を覗かせる。

もう少し長く語り合いたいと言うのも本音だが……ノエには役目がある。目的も。

今は、足を動かすのが先決だ。ユーリがナイン・セブンに足を向けるか
そうでなくとも……紹介相手は多いに越した事はない。続けよう。

「……またな」

さようなら、と言う言葉は告げない方が良い。
 今度出会うときは、もう少し彼女は大きくなってる事だろう。

226勇者『リィン・カーネイト』:2026/05/01(金) 18:52:24
>>225
勇者「あ、まだデザートが」

レーションのデザート枠を食べる前にノエは行ってしまった

まほ「ゆうちゃんお待たせーって」
とうか「もう食べてるじゃん!一人でこんなに食べたの?ほとんど残ってないじゃん!」
勇者「あはは、ごめぇん、デザートはまだ残ってるから」

勇者達がデザートを食べようとしたその時

阿部マリア「おお、チョコレートですの?美味そうなもん食ってますわね
      食わせろ」

突然現れた変な女がチョコレートを缶ごと口に突っ込んで全部食った

マリア「甘さ控えめで苦くてうめぇですわねぇ」
マリア「…うっ、うげっ、どうしたんだ?し、心臓が…!破裂する…!」

とうか「あれってショカコーラだよね?」
まほ「カフェイン含有量はレッドブルの2.5倍だったよね」
勇者「え?大丈夫?」

医者「カフェイン中毒?」
看護婦「ショカコーラを一缶一気食いしたそうです」
医者「いや、カルテを見たがこいつ前からカカオの実とコーヒーの実とコーラの実をドカ食いしてたらしいぞ」
看護婦「は?どこの未開の地の部族なんですか?」
医者「群馬県みたいだな」

とうか「っていうか非常食ならえいようかん食べれば良いよね」
まほ「私もそう思ったんだけど」
勇者「えへへ、買ったその日のうちに全部食べちゃって…」

とうか「ま、しょうがないよね、えいようかん美味しいし」

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       終
     制作・著作
     ━━━━━
      ⓃⒽⓀ

227ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2026/05/12(火) 20:42:24

現代はインターネットの時代だ。
動画サイトやSNSが台頭し、最早それらに触れない日はないと言っていい。
しかし、そんな中で根強く生き残っている媒体が存在する。

それは『ラジオ』である。

いくつかの理由が挙げられるだろう。
まず、大きな災害が起きた際にも、安定して情報を届けられること。
さらに、音声だけのメディアなので、作業しながら聴くことができる。
そして、ラジオは一方通行ではなく、
ライブ配信と同じ双方向のメディアである点だ。
だからこそ、出演者とリスナーの間に一体感が生まれ、
依然として人気は衰えることがない。

《今日も、あなたの隣に『電気カナリア』の囀りを》

その晴れた日の湖畔にも、ある『リスナー』がいた。

《『Electric Canary Garden』――》

《パーソナリティーの『美作くるみ』がお送りしまぁ〜す!》

「ミャー」

湖の上をラッコが漂い、その周囲を『ボート』が周遊していた。
『ボートに置かれたラジオ』から、パーソナリティーの音声が聞こえる。
いずれもスタンドであり、スタンド使いであれば見聞きできるだろう。

228ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2026/05/13(水) 16:01:54
>>227

タイトルコールが終わると、『ラジオ』はオープニングトークへ移っていく。

《GWも終わっちゃいましたねぇ。
皆さんは、どこかへ出かけたりされましたか?
くるみは『モータースポーツ』に挑戦してきました!》

《まず、JAF公認の『B級ライセンス』を取ったんですよ。
これは普通自動車の運転免許を持っていれば、
一日の講習だけで取得できるんですけどね。
その後、レース場の『Fスピードウェイ』に行って、
『ジムカーナ練習会』に参加したんです》

《『ジムカーナ』っていうのは、広場にパイロンを置いて作ったコースを、
車が1台ずつ走ってタイムを競うモータースポーツで、
自分が普段から乗っている愛車で参加できるんです。
コースを徒歩で覚えてから、実際に走行する流れですね。
非日常的な体験というか、すっごく楽しかったですよ!》

《まぁ、ちょっと成績の方は振るわなかったですけれど。
あはは……なかなか難しいんですよぉ。
でも、ミスコースせずに完走できたことは、
自分を褒めてあげたいなと思いました》

「ミャア」

コン コン コン

ふと、ラッコが石と貝殻を打ち鳴らすと、
『ボート』に乗っている『人型スタンド』が、湖面に『銛』を突き刺す。

ザバァッ

やがて引き上げられた『銛』の先端には、『伊勢エビ』が獲れていた。

ブォンッ!

投げ放たれた立派なエビは、ラッコによって受け止められ、
水上に浮かんだまま、前足を器用に使って食べ始める。

229ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2026/05/14(木) 15:09:06
>>228

その『人型スタンド』は、『給餌』以外は何もしないが、
『2.5m』に及ぶ『銛』と相まって、力強い雰囲気を持っていた。

《では、リスナーの方から届いたメッセージをご紹介しましょう!
ラジオネーム『カササギ』さんです》

送り主の名前に続いて、パーソナリティーが内容を読み上げていく。

《私はGWに『ソロキャンプ』を始めて、アウトドアを満喫してきました。
自分で起こした火を眺めているだけでも癒やされますね。
それを使って料理を作ると、普段よりも美味しく感じられます。
今度は親戚も誘ってみたいと思いました》

《――くるみも一人で旅行することはあるんですけど、
他の人を気にする必要がないから、贅沢な時間の使い方ができますよねぇ。
ところで、火起こしって難しそうな……。
あ!摩擦で着火する方法を想像しちゃってました!
もっと簡単なやり方もありますもんね。
火を見て安心する心理は、『1/fゆらぎ』というものが関わっていて、
炎の揺らぎが心臓の鼓動と同じだから、
自然とリラックスできるリズムらしいですよ》

《素敵なメッセージ、ありがとうございましたぁ!
そんなカササギさんからのリクエストは、
The Banglesの『Eternal Flame』です。
1998年にリリースされて大ヒットした名曲をお聴きください》

〜〜〜〜〜〜♪

明るいパーソナリティーの音声に代わって、
ラジオから温かみのある『バラード』が流れ出す。

「ミャッ」

ムシャ ムシャ ムシャ

その柔らかな音楽をBGMにして、ラッコは伊勢エビを囓り続ける。

230ラッコ『ハッピー・スタッフ』:2026/05/15(金) 23:19:38
>>229

音楽と共に軽い食事を終えて、
ラッコは夕焼け色に染まり始めた空を見上げる。
見方によっては、『今日の幸せ』を噛み締めながら、
『明日の幸せ』を願っているように見えたかもしれない。
それとも、何も考えていないのだろうか。

「ミャー」

ラッコの心を読み取ることは困難だが、
少なくとも伊勢海老の味に満足したのは確かだ。

《――――今年もH湖伝統『えびすき漁』が解禁!!
引き潮に乗って流れてくる天然の車海老を、
船の明かりで引き寄せて網で掬い取る珍しい漁法は、
独特のエンターテインメント性と情緒に溢れた体験型アクティビティです。
収穫した海老は全てお持ち帰りいただけますので、
獲れたての新鮮さを活かした刺身と塩焼きで!!
詳しい出航スケジュールは、予約サイトをご確認ください》

いつの間にかリクエスト曲は終わり、『スポットCM』が流れていた。
波の音をバックに、活気のあるナレーションがアピールしている。
それを聴きつつ、ラッコは再び石と貝殻を取り出す。

コン コン コン

どうやら『おかわり』をリクエストすることにしたらしい――。


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