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機動戦士ガンダム0.5
1
:
きんけ
:2008/10/27(月) 01:05:17
武力平和の続く世界
地球連邦政府は軍部に掌握されつつあった
大衆の意見が届かず、あらぬ方向に動こうとする未来
そんな世界に警鐘を鳴らす者がいた
反連邦軍組織プレイオス
「弾圧と圧政からの解放」を目標に彼らは勝利なき戦いに身を捧げる…
機動戦士ガンダム0.5
人間らしく
46
:
きんけ
:2013/08/01(木) 00:07:18
両陣営の数十ものモビルスーツが降下用パラシュートを展開し、大気圏突入を果たした。パラシュートの表面は摩擦熱で赤く染まり、まるで隕石のように地球へと落ちていく。
降下中は先の戦闘が嘘であるかのように静かであった。摩擦熱から守るためにパラシュートは展開すると機体を包み込むように強制的に仰向けの姿勢へと移る。その状態では射角も広く取れず戦闘には不向きである。そして、プレイオスと連邦軍どちらも同じパラシュートを展開しているため敵味方の識別は不可能であり、レーダーも大気圏突入の際はまともに機能しない。以上のことから同士討ちを恐れ、大気圏突入の際は戦闘を行わないのが不文律となっている。
パラシュートに包まれながらもガタガタと揺れるコクピット内でロイスは静かに目を閉じていた。仰向けのまま下を見ることが許されずに落ちていく感覚にロイスは形容しがたい恐怖を感じ身震いした。
――地獄にでも向かっているのか?
死の予感。この恐怖を感じるのはロイスにとって二度目であった。
黄色い砂塵、包囲網、コクピットから黒煙を吐き機能停止する味方モビルスーツ、二年前の出来事が脳裏にフラッシュバックし思わず瞼を開いた。自分よりも高い高度に複数のパラシュートが確認できた。あのパラシュートに包まれているのが敵なのか、味方なのかロイスには分からない。
大気圏突入からおよそ二時間、パラシュートを着脱し仰向け状態をやめると、モビルスーツのメインカメラの視界は天地逆転し、地上を映しだした。長靴のようなイタリア半島が見える。この長靴の付け根部分、地球連邦軍ヨーロッパ方面軍の最大規模を誇るトレント基地へと彼らは飛び込んだ。
47
:
きんけ
:2014/04/26(土) 23:36:18
宇宙より飛来してきたプレイオスのモビルスーツに対してトレント基地より対空砲火とミサイルによる手荒い歓迎が待っていた。戦闘を行いながらの地球降下という極限状況を乗り越えた彼らに休む暇はなく、降下中の姿勢制御と回避行動に追われた。
高度が下がっていくにつれ既に地上で戦闘が発生していることを確認することが出来た。それこそがプレイオス・オーストリア支部より出撃した地上部隊である。
機動戦士ガンダム0.5
9話 CrossFire
降下中のセーメイが対空砲の直撃を受けると四散。モビルアーマー形態で飛行するガルーダの傍で赤く弾けた。
その爆発の衝撃はガルーダのコクピット内にも伝わり、シートをビリビリと震わせた。
「うっ…!少しでもこちらに注意を引き付ければ…!」
ガルーダが高度を落とすと敵にロックオンされたことを示す警告音がコクピット内に響いた。その警告を後回しに対空砲へとビームマシンガンを斉射。破壊された対空砲と塹壕を横目に右旋回。背後から迫るミサイルを振り切ると機首に内蔵されたバルカンが炸裂し、敵陣地を薙いだ。
地上へと視線を下ろすジョシュア。彼の目に二機のマキスがこちらに銃口を向けているのが見えた。マキスがビームライフルを放つよりも速くジョシュアが反応すると、ガルーダは空中でモビルスーツ形態へと変形を遂げた。右腕にジョイントされたビームマシンガンがガルーダの真下に位置する二機のマキスへと一射。一機のマキスの撃墜を確認すると、残った一機へと狙いを定めた。
黒鳥を撃ち落とさんと連射されるビームを弧を描くように回避し距離を詰めると、腰椎部より抜き放ったビームサーベルで一閃。マキスが両断され、ほどなく爆散した。
ジョシュアが仰ぎ見る。いまだに連邦軍による対空砲火で空は騒がしいままであった。
火線を掻い潜りエヴンスはトレント基地の中心よりもやや南東にずれた商業地区へと降下した。プレイオスの降下部隊を待ち構えていたマキスがエヴンスを捉え攻撃を開始する。エヴンスは跳躍し、マキスのビームを回避。空中で肩部に装備されたビームスラッガーを敵機目掛けて投擲すると、ブースターを吹かして接近する。ビームスラッガーはマキスのビームライフルを切断させ、地面へと突き刺さる。その間に距離を詰めていたエヴンスが刃をマキスへ一突き。爆散することなくその巨体は倒れこんだ。さらにセーメイに気を取られていた別のマキスを刃で薙いだ。
マキスが戦闘不能になったのを確認するとロイスは周囲を見渡した。敵の自走砲や戦車は見当たらず僅かな数のマキスがこちらのセーメイに落とされているだけである。
「基地中心には降り損ねたか…」
降下地点がずれた原因は明白だった。降下直前の片腕を失ったマキスとの戦闘である。
「地上部隊との合流も急ぎたいが、滑走路も抑えたい…着いて来い!」
同じ場所に降り立った数機のセーメイを引き連れるとロイスは基地の中心へと歩を進めた。
48
:
きんけ
:2015/02/24(火) 03:15:03
降下部隊の中でも比較的早い段階で地上に降り立ったドラウロはトレントの北東に位置するモンテカリシオ山の稜線上に陣を取ると、アルダの索敵能力とビームスナイパーライフルの射撃性能を活かして定点射撃を敢行していた。トレント基地は山々に囲まれたアディジェ渓谷にあるため、ドラウロの位置からは基地中心部を見下ろす形となり絶好の狙撃ポイントであった。
ドラウロが息を吐きながら接眼スコープを覗くと、落ち着いて冷静に獲物を撃ち抜いていく。光条は長く細く伸びるとマキスの脇腹へと直撃。装甲は穿たれ核融合炉を貫通したのか瞬く間もなく、その場で火球となった。
一機、また一機と確実に無力化していくドラウロであったがこの働きは戦況に大きな影響を与えてはいなかった。彼が一つのターゲットを狙っている間にもトレント基地のモビルスーツ部隊がスクランブル。そして連邦宇宙軍の降下部隊が壁を作っていた。
プレイオスの降下部隊も基地中心部への侵攻を試みるが広範囲に散らばって降下してしまい一箇所に戦力を集中出来ていないこととプレイオス地上部隊の到着が遅れていることもあり、攻略できずにいた。
防衛線を破れずに倒されていくセーメイの姿に見かねてドラウロが接眼スコープから顔を話さず通信を開いた。
「こちらドラウロ。ロイスはどこにいった?」
<こちらロイス。予定降下ポイントよりも南に降りてしまった。もう少し待ってくれ>
「この状況を打破出来るなら、いくらでも待ちますとも…!」
とは言ったものの、これ以上トレント基地防衛線を突破出来ずに被害を出し続ければ先に瓦解するのはプレイオスである。座して待つような時間は大して残っていなかった。
とにかく今は一機でも多く落とす…!
ドラウロは不吉な考えを中断させると再び狙撃に集中した。
大気圏突入直前までエヴンスと戦闘を繰り広げていたアンドレのマキスであったが無事に基地の中心へと降下を果たした。しかし、その機体の状態はまさに満身創痍という言葉がピッタリであった。
「ぐうう!機体の調子せいだっ!」
逆噴射をかけながら着陸を試みるが減速しきれず機体が滑走路上を滑る。悪態をついてもマキスの勢いは止まらずついに機体は転倒。アンドレはコクピットの中で激しい衝撃に襲われながら200メートルほど滑走路をオーバーランするとようやく静止した。
モニターの半分以上は死んだマキスのコクピットからアンドレが倒れた機体の隙間を縫うように出てくると、共に地球へと降り立った機体を尻目に彼は全力疾走でその場から離れようとしていた。
「こっちに来るな!爆発する!」
アンドレを迎えよう駆け寄ってきた整備兵に対して叫ぶ。マキスの腰部から黒煙が吐出され、今にも爆発を待っているような状態であった。
アンドレと整備兵は最寄りの格納庫に駆け込む。ほどなくしてマキスの爆発による轟音と衝撃に格納庫の側壁全体が揺れた。
「よ、よくご無事で」
「無事?無事だって!?…俺の機体は!」
「ですが、アナタは無事に生きています」
「お、俺は!…いや…あぁ、機体は吹っ飛んだが俺は傷ひとつ負ってない。確かに無事だ…」
整備兵からの言葉にアンドレは徐々にであるが冷静さを取り戻し始めた。張り詰めていた緊張の糸が緩み、頭のなかがスーッとクリアになっていく。
49
:
きんけ
:2017/04/24(月) 13:38:03
整備兵の背後、格納庫内を見やる。ハンガーに仰向けで固定されたモビルスーツに気が付くと、アンドレが歩み寄っていく。橙色の巨人。連邦地球方面軍主力モビルスーツ「エレジア」である。
「借りるぞ」
言うが早いかアンドレがエレジアのコクピットへと飛び込んだ。整備兵の困惑する声が上げたが、コクピットハッチが閉まるとそれも聞こえなくなった。機体に火を入れるとグウウンと低い唸りと共にエンジンが起動。頭部のモノアイが光輝を放ち、コクピット内のモニターが格納庫の天井を映し出している。機体のサブモニターに目をやると、機体の武装を確認した。右腕にアタッチメントされた大型ビームライフルとバックパックに二本のビームサーベルが収納されている。オーソドックスな武器だが、不満はなかった。
「格納庫から出す。下がれ!」
外部スピーカーから響くアンドレの声に呼応するように格納庫内の整備兵がエレジアから離れた。機体を起こしてハンガーから立ち上がると滑走路へと歩を進める。全長二十三メートルとマキスを凌ぐ巨体であるが、コクピット周りはマキスと大きな違いもなく初めて乗り込んだアンドレでも違和感なく操縦できている。手元のレーダーに目を落とした。北側にプレイオスの部隊が降下したのか、多くの熱源反応が見られる。大気圏に突入した時、最後に二刀流のモビルスーツは俺に止めを刺さずにその場から離れた。地上に降りる直前、機体を包み込んでいたパラシュートがパージされた際に周囲を探してもあの二刀流は見当たらなかった。プレイオスの降下地点からズレている可能性はあるが、ヤツはプレイオスの中心部隊であることは間違いない。二刀流は必ず現れるはずだ。アンドレが操縦桿をぐっと押し込み、ブースターを全開にすると、戦場へと向かった。既に上空からの降下部隊の姿はなく、対空砲火は止んでいた。
ロイスが本来の降下予定ポイントに到着した時、戦線はギリギリ保たれているような状況であった。ほとんどのセーメイが損傷しており、大破し地面に倒れこんでいる機体も少なくなかった。地上の援軍はまだなのか!混線した通信から味方の悲痛な叫びが聞こえた。宇宙と地上での連戦は機体だけでなくパイロットの精神も追い詰めていた。
「損傷が激しい機体は無理をするな。ここはエヴンスがやる!」
両腕の攻防兼用防盾を前面に構えながら、マキスへと前進。幾条かのビームを全て受け止めると、そのままの勢いでマキスへと激突した。盾内部に収納されていた刃がスライド。鈍く光ると姿勢を崩したマキスへと一閃。右腕がバターのように切断され、持っておいたビームライフルと共に建物を巻き込みながら落下した。片腕を失ったマキスは仰向けに転倒。体勢を立て直すこともせずコクピットハッチが開くと中からパイロットが這い出てくるのが見えた。パイロットは振り返ることもせずに建物の影に敗走した。
ロイスは敵からの置き土産であるビームライフルを拾い上げると左手に握りしめて一射。一筋のビームがマキスの頭部を貫いた。エヴンスとマキスのマニピュレーター規格が一緒
50
:
きんけ
:2017/04/24(月) 13:46:01
なのか問題なく使用出来そうである。エヴンスが前屈みになるとホバー走行で市街地を進んでいく。数機のセーメイもエヴンスに続いた。
≪よう、来てくれたな。頼りにさせてもらうぜ≫
ドラウロからの通信が入る。声色にどこか安堵が混じっているような気もするが、ハッキリとは分からない。ロイスは眼前の戦車をビームライフルで薙ぎながら「分かった」と短く返答した。直後、後方から細くて速い針のようなビームが前方のマキスに着弾。火球へと変わったマキスを尻目にロイスはドラウロの射撃精度に感嘆した。上空、黒い神鳥が制空権を握っていた。ガルーダによる遊撃もドラウロの精密射撃に専念できる要因であった。
特攻隊三機の活躍もあって前線にも変化が見られた。面では抑え込まれていたプレイオスだが先駆するエヴンスとセーメイ部隊によって一点突破に成功。トレント基地中心部へと強引に入り込もうとする彼らに引っ張られるかのように連邦軍の前線がジリジリと下がっているのだ。河川を逆流する波のようにプレイオスのモビルスーツが細い隊列を成してジリジリと迫る。だが、彼らの前に大きな堤防が立ちふさがった。地球連邦方面軍主力モビルスーツ「エレジア」。マキスやセーメイと比較しても明らかに巨大なその機体はまさに壁となってプレイオスの行く手を阻んでいた。
ここまで来て、エレジア部隊の登場か…!歯噛みするロイスであるが、すぐさま思考を切り替えるとエヴンスを跳躍。エレジアの大型ビームライフルが何もいない空間を焼いた。
51
:
きんけ
:2017/05/20(土) 00:39:13
ビリビリとコクピット内が揺れる。マキスのビームライフルともセーメイのビームカービンとも比較出来ないほどの威力であることを肌で感じたロイスが顔をしかめた。
「ッ!?」
着地と同時にアラートが鳴る。一機のエレジアがビームサーベルを構えてエヴンスへと突撃。既のところで斬撃を避けるもモノアイの機体はさらにエヴンスへと迫った。
≪見つけたぞ、二刀流!≫
「またアンタかッ!」
大気圏突入の際に最後に交戦した男の声。機体こそ違えど戦い方は同じ。我武者羅でありながら明確な殺意をもってロイスを狙っていた。
≪俺の部下はお前に殺された!俺の目の前で…ククルス宙域で!≫
「戦争だぞ!」
≪だからお前は俺の手で殺してやるってんだァ!≫
「ここで、死ねるかッ…!」
肉薄する敵機を振り払いながら肩部のビームスラッガーを投擲。弧を描いた光輪だったが、ビームサーベルの一振りによって呆気なく破壊された。胸部バルカンをばら撒くも厚い装甲を擁するエレジアには効果が見えなかった。ロイスがアンドレのエレジアの気迫に押されている間にも周囲のセーメイはエレジアの壁を破ることが出来ずに次々と落とされていく。焦りを隠しきれず汗を滲ませるロイス。アンドレの射撃を右腕の盾で防ぐもその威力に盾上部が吹き飛ぶと、破片が光を反射させてキラキラと舞った。
「なっ…!」
思わず言葉を失うロイスと対照的にアンドレは勝利を目前に咆哮した。これまで辛酸を嘗めさせられてきた悪魔は眼前で体勢を崩して地面に倒れこもうとしている。ブースターを吹かして懐に飛び込もうとするアンドレ。エレジアのビームサーベルが振り下ろされるよりも速く、両腕の盾を前面に構えるとロイスはそれをブロックした。両機の腕部が激しく衝突し、金属が軋み、悲鳴を上げている。
≪ちぃ、しぶとい!≫
止めを何とか阻止したロイスだが、マウントポジションを取られて不利な状況であることには変わりなかった。
≪さよならだ、二刀流!≫
アンドレが叫ぶ。エレジアのビームサーベルが振り上げられたが、彼は自らの声と目の前の仇討ちに集中してしまい、コクピット内に響いているアラートに気づくことが出来なかったのだ。不意の衝撃がアンドレを襲い、意識が一瞬ブラックアウトする。吹き飛ばされそうになった身体をシートベルトがガチッと固定し、勢いよくシートに叩き戻された「うぅ…」と呻いたアンドレが頭を上げるとモニターの半分が死に、機体も横に吹き飛ばされていた。
無数のミサイルが北の空が降り注ぎ、基地施設へと着弾。連邦軍のモビルスーツを巻き込むように爆発し炎の渦へと変えた。ロイスがレーダーに視線を移した。ミサイルから飛来してきた北の方角から多数の友軍反応。間に合ってくれた…。思わず彼は呟いていた。
「プレイオス地上軍…!」
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