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機動戦士ガンダム0.5

51きんけ:2017/05/20(土) 00:39:13
 ビリビリとコクピット内が揺れる。マキスのビームライフルともセーメイのビームカービンとも比較出来ないほどの威力であることを肌で感じたロイスが顔をしかめた。
「ッ!?」
 着地と同時にアラートが鳴る。一機のエレジアがビームサーベルを構えてエヴンスへと突撃。既のところで斬撃を避けるもモノアイの機体はさらにエヴンスへと迫った。
≪見つけたぞ、二刀流!≫
「またアンタかッ!」
 大気圏突入の際に最後に交戦した男の声。機体こそ違えど戦い方は同じ。我武者羅でありながら明確な殺意をもってロイスを狙っていた。
≪俺の部下はお前に殺された!俺の目の前で…ククルス宙域で!≫
「戦争だぞ!」
≪だからお前は俺の手で殺してやるってんだァ!≫
「ここで、死ねるかッ…!」
 肉薄する敵機を振り払いながら肩部のビームスラッガーを投擲。弧を描いた光輪だったが、ビームサーベルの一振りによって呆気なく破壊された。胸部バルカンをばら撒くも厚い装甲を擁するエレジアには効果が見えなかった。ロイスがアンドレのエレジアの気迫に押されている間にも周囲のセーメイはエレジアの壁を破ることが出来ずに次々と落とされていく。焦りを隠しきれず汗を滲ませるロイス。アンドレの射撃を右腕の盾で防ぐもその威力に盾上部が吹き飛ぶと、破片が光を反射させてキラキラと舞った。
「なっ…!」
 思わず言葉を失うロイスと対照的にアンドレは勝利を目前に咆哮した。これまで辛酸を嘗めさせられてきた悪魔は眼前で体勢を崩して地面に倒れこもうとしている。ブースターを吹かして懐に飛び込もうとするアンドレ。エレジアのビームサーベルが振り下ろされるよりも速く、両腕の盾を前面に構えるとロイスはそれをブロックした。両機の腕部が激しく衝突し、金属が軋み、悲鳴を上げている。
≪ちぃ、しぶとい!≫
 止めを何とか阻止したロイスだが、マウントポジションを取られて不利な状況であることには変わりなかった。
≪さよならだ、二刀流!≫
 アンドレが叫ぶ。エレジアのビームサーベルが振り上げられたが、彼は自らの声と目の前の仇討ちに集中してしまい、コクピット内に響いているアラートに気づくことが出来なかったのだ。不意の衝撃がアンドレを襲い、意識が一瞬ブラックアウトする。吹き飛ばされそうになった身体をシートベルトがガチッと固定し、勢いよくシートに叩き戻された「うぅ…」と呻いたアンドレが頭を上げるとモニターの半分が死に、機体も横に吹き飛ばされていた。
 無数のミサイルが北の空が降り注ぎ、基地施設へと着弾。連邦軍のモビルスーツを巻き込むように爆発し炎の渦へと変えた。ロイスがレーダーに視線を移した。ミサイルから飛来してきた北の方角から多数の友軍反応。間に合ってくれた…。思わず彼は呟いていた。
「プレイオス地上軍…!」


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