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テロを根絶するためには・・・・

1⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/09/14(火) 19:34
初めまして⊂(・Θ・)⊃Piyoと申します。
以後よろしくお願いします。

さて、チェチェンでの学校占拠事件が最悪の終結となりました。
各メディアでは連日、被害にあった女性や子供達の映像が流れていました。
それらは総じてテロリストの非情さを訴えています。
でも、私の目はそれを冷ややかに見つめていました。
チェチェンでは、94年12月のロシア軍侵攻以来、何度もあった光景だからです。

今、各国・各メディアは盛んに「テロ根絶のために、テロとの対決」を叫んでます。
しかし、果たしてそれでテロを根絶できるのでしょうか。
9.11以来、「テロには屈せず、断固対決」世界中がそう叫んでいます。
しかし、むしろテロの有効性が立証され増加傾向にあるように思えるのです。
本当にテロを根絶したいのであれば、
我々は今一度問題の本質を見つめ直すべきではないでしょうか。

●「いかなる理由があろうと、女子供を人質に取り、殺害することは赦されない」
では、第2次チェチェン戦争でロシア軍が無差別爆撃でチェチェン市民を
殺害したことは赦されるのでしょうか。
宣戦布告もなく、いきなり市場に爆弾を落とし市民を虐殺することは赦せますか。
イスラエルでパレスチナ人が差別、弾圧、虐殺されていることは赦されるのでしょうか。
テロリストはこう思っているでしょう。
「先に手を出したのは奴らだ」

●「非対称型の新しい戦争形態」
そう言われて久しい。しかし、本当にそうでしょうか?
テロを行う側は、軍事的にも経済的にも圧倒的に劣勢にあります。
まともな軍隊を組織できず、ゲリラ(武装民兵)主体による抵抗組織が精一杯です。
今回の旅客機爆破テロを見ても、パレスチナでの自爆テロを見ても、
自爆テロを行う人は、ほとんどが生きることに絶望した一般市民です。
民間人が戦うには軍隊は強すぎて相手にならない。だから守りの薄い民間人を狙う。
テロを行う側にすれば、民間人が民間人を攻撃するのだから対称な戦いでしょう。
テロを行う側は、民間人も抵抗組織も差別と弾圧にさらされています。
また、メディアに対する影響力も弱いですから、
宣伝戦で悪のイメージを植え付けられてしまいます。
軍隊に任せて安全なところから自分たちを弾圧している敵国の民間人に、
自分たちの境遇を知ってもらい、弾圧をやめてもらうためには、
民間人を狙うことは仕方がないことなのではないでしょうか。

テロリストVS軍隊ではなく、国家(民族)VS国家の戦いと考えれば、
非対称とは言えないのではないでしょうか。
一部の犯罪者の仕業にしてしまうのは、問題の本質のすり替えだと思います。

●「いかなる理由があろうと暴力で要求を通すことは許されない」
これは、その通りでしょう。
もしそれを許せば、強者が弱者を支配することを容認することにつながるからです。
しかし強者の弱者に対する弾圧を無視して、弱者の抵抗のみを非難するのであれば
テロはなくならないと思います。

民間人、女子供、無差別・・・・一般にテロはこういった理由から否定されます。
しかし、調べてみればわかる。テロリスト達も軍隊によって家族を失っているのです。

9.11が起こったとき、私も怒りと悲しみにテロリスト達を憎みました。
今も、無差別テロという手段を悲しく思い、否定されるべきだとは思います。
しかし9.11とチェチェンやパレスチナにおけるテロは違うと思います。
9.11は未だに正式な犯行声明も政治的要求もなされていないからです。
差別や弾圧の歴史に根差した民族解放とは分けて考えるべきではないでしょうか。

今の私には民族解放を掲げるテロリスト達を憎むことができません。
テロリストを生み出す状況を憎みます。

みなさんのご意見をお聞かせください。

2イカフライ:2004/09/14(火) 20:21
 Piyoさん、はじめまして。
>今の私には民族解放を掲げるテロリスト達を憎むことができません。
>テロリストを生み出す状況を憎みます。

深く深く賛同します。

3⊂(・Θ・)⊃Piyo:2004/09/14(火) 22:18
>イカフライ様
早速のお返事ありがとうございます。
これからも平和について一緒に考えていただければ幸いです。

>ご覧の皆様
現在発売中の「DAYS JAPAN」9月号でチェチェンの現状の写真と
レポートが載っています。
戦後の東京のような焼け野原になったグロズヌイ市街や
塹壕にゴミのようにうち捨てられた死体の山の写真を見ると、
これが人間のやることかと涙が出ます。
機会があればご覧ください。

4緑装薬4 </b><font color=#800000>(aL5K3vps)</font><b>:2004/09/21(火) 21:29
>1
「国家」という窓口を失う過程とわ、なんなんだろうねぇ。

なぜ「国家」を失い、「テロ」という手段をとらなくてはならないんだろうねぇ。

「国家」というものを失うことの恐ろしさを感じるね。

5ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/22(水) 02:40
読むのは大変でしょうが、類似スレとして談話室には

テロ対策
http://jbbs.livedoor.com/bbs/read.cgi/study/2500/1080104485/

というスレがあります。


一連のテロについては、「国を持たない」または「自力で自立/独立できなかった民族」による独立運動と見ることができるでしょう。
民族(または、何らかの共通項に基づいた集団)が、「独立する」「国を持とうとする」という行動が、すでにその地域を実効支配(支配、という言い方は本来悪意ある表現ではないのですが、最近は支配=悪のイメージが強い人もいるかもしれません)している国/政府によって阻止されるという図式が、昨今の「守るべき国土を持たないテロリストと、守るべき国土/国民を持つ国家の戦い」=テロという図式を形作っているものと思います。

テロを消滅させる方法については、過去にもアイデアが出されてきていると思いますが、改めて挙げるとすると以下の通りです。

・テロリスト(=独立を目指す人々)の要求を実行支配者が全面的に受け入れ、統治を放棄する。→テロリスト同士が武力による権力闘争を始め、内戦が長引く(1945年以後に独立した途上国の多くは、このパターンで今も苦しんでいる)
・隣人(隣国)に干渉する、されることが習慣や利益の対立や摩擦を生む。→隣人と接触できないくらい離れる、距離を置いて交流しない。
・干渉してくる隣人を消滅させてしまうことで、対立や摩擦の発生を根本から排除する。→ヒトラーなどが行った民族浄化がこれに当たるが、この方法は国際的に禁止されている。
・国家という集団/組織/共同体の中に、異文化/異民族を取りこみ、行動を強制することが対立や摩擦を生む。→国家を解体し、地方自治体を含めた一切の「共同体」の構成を禁止し、全世界の人類は家族単位個人単位で自立・独立し、互いに干渉しあわない。→完全アナーキズム。

6ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/22(水) 02:54
>>3
戦争やテロによって被害者が出ることは悲惨でありますし、死体を見て感傷を抱かない人は少ないと思います。
ただ、戦争もテロも、何らかの目的達成のための「手段」のひとつに過ぎません。
目的を肯定して手段を否定するのであれば、目的達成のためにもっと効率がよい、またはもっと許容できる別の手段を提示するべきでしょう。

過去に戦争が横行した時代があったのは、それは戦争が領土拡大にもっとも効率が良かったからだと思います。
戦争の規模が、フランス革命後、そして第一次大戦から第二次大戦に掛けて膨張したのは、手段(技術と戦略思想、戦術思想)の進化=効率化のためであったと思います。

現代において、テロが横行しているのは、「相手を言いなりにさせる」ために、もっとも効率が良いからでしょう。一人兵士を捕まえて首を切る、または切ると脅せば、数万倍もの規模と能力を持った他国の意志を変えることができるわけですから、効率の良さという点で今のところこれを上回る方法はないでしょう。
過去に、IRAなどのテロ、大韓帝国時代の伊藤博文暗殺などは「要人暗殺」という方法でした。これは、意志決定をする権限を持つ上級の人間を殺すことで、相手の意志決定の機会に直接影響を与えるというものでした。
しかし、要人は手厚く警護されていますし、ターゲットが一人であるが故に、防御も頑強で狙いにくくなっています。
ですから、「防御がしづらく、警護されておらず、殺害しやすく、それでいてそれを本来守るべきはずだった者にダメージを与える方法」として、昨今流行の無差別テロが流行しています。
これも、「テロをすれば、相手(国)は言うことを聞く」という前例が作られてしまったこと、そしてそれが「効率がよい」からこそ行われています。

すべては効率の問題なのだと思います。
投資対効果と考えても結構です。
ミサイルを買って正面から軍事作戦をするより、飛行機の操縦方法を習って乗っ取った旅客機をぶつける方が、安上がりで効率がいいから911は起きました。
プーチンを殺害する危険を冒すより、無抵抗な子供を殺した方が効率がいいから、チェチェンのテロは起きました。

裏を返せば、大国による空爆も同様でしょう。
自国の兵士を地上に投入する前に、空爆(二次大戦以前は砲撃、支援砲撃でした。この戦術は、ナポレオン時代に完成を見、今も爆発物の運搬手段を変えて継承されています。効率がいいのです)するのは、地上部隊の損耗を最小限にするためです。これも効率を考えた結果の戦術です。

目的には理解を示すが、手段は肯定できないというお気持ちはお察しします。
であるならば、「目的が崇高なのだから手段も認めるべきだ」や「手段が残忍だからやめるべきだ」ではなく、「より効率のいい、目的達成の方法」を提示することが、現在お嘆きになっている「効率のいい人の殺し方の進化」を止めることに繋がるものと思います。

7ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/22(水) 03:05
なお、個人的には、とした上で私の意見を述べます。

「抑圧されているし、いろいろ不満はあるけれども、秩序が保たれ安定し平和の世界」
と、
「いつ死ぬかわからず、秩序も安定もない戦いの世界だが、何をするのも(そして、されるのも)自由である世界」

の、どちらが幸せだと思いますか?

私は、もし「平和」が優先事項であるならば、前者「抑圧されて不自由でも平和な世界」を選ぶべきだと思います。
一方で「自由」が優先事項であるならば、後者「平和はなく命の不安が常にあるけれども自由な世界」を選ぶべきだと思います。

テロリストと呼ばれる民族独立運動をする人々は、個人と民族の信条を重ね合わせて、後者の選択をしているのでしょう。
それは彼らの自由かもしれませんが、テロの犠牲になった人々は、彼らと同じ選択をしているわけではありません。
では、そうした「不自由でも平和な世界」を望む人と、「平和でなくても自由な世界」を望む人が対立した場合、どちらを優先させるべきだと思いますか?

不思議なのは、平和を希求する人ほど自由を強く主張し、抑圧を伴った平和(秩序の安定)を唾棄しようとすることにあります。
テロリストと呼ばれる民族独立運動の「目的」を支持する人は、「目的」と「手段」のどちらが優先されるべきかを選ばなければならないと思います。
手段を拒否することで目的が達成されなくなるという場合は、「代替手段」を示すか、目的を諦めるかのどちらかとすべきでしょう。
また、代替手段を示せないうちは、取れる現実的な方法(=被害者を増やさないことを第一義にするなら)は、「目的の否定」に集約されることでしょう。

つまり、「旧支配者の支配をそのまま受け、旧支配者に従うことで安定を得る」しかないだろう、と。
旧支配者への抵抗が何よりも優先する、という考えを支持するなら、テロという手段によって起きた全ての結果も肯定しなければならないのでは、と思ってみますがいかがなものでしょう。


ちなみに、「抑圧された平和」と「死と隣り合わせの自由」の二択について言えば、私が個人の立場ではなく為政者の立場でそれを選べと言われたなら、「抑圧してでも平和(安定)」を選ぶでしょう。
それを阻害するものがあった場合、全力で排除する、ということになるでしょうね。

8イカフライ:2004/09/22(水) 07:25
>>4

>「国家」というものを失うことの恐ろしさを感じるね。

「国家」という本来は国民を守るべき存在が,ある特定の条件を持った国民にとって己に仇成す存在となる,己の権利や命を奪う敵になる。
 テロリズムという手段を取らざるを得ないのは、そういった背景がある事が多くないでしょうか?
 特に民族独立運動におけるテロリズムは。

9イカフライ:2004/09/22(水) 07:44
>>7

>「抑圧されているし、いろいろ不満はあるけれども、秩序が保たれ安定し平和の世界」
と、
>「いつ死ぬかわからず、秩序も安定もない戦いの世界だが、何をするのも(そして、されるのも)自由である世界」

の、どちらが幸せだと思いますか?

抑圧の度合いによるのではないでしょうか?
 これは、随分昔に確か柏葉さんだったと思いますが,奴隷となって生き延びるのと,戦って死ぬ,どちらが良いか?という問いを受けた記憶があります。
 個人的には戦って死んだ方が良い,と思ってしまいますが,奴隷となっても生き続けていればいつか逆転のチャンスが来る可能性があるなら,奴隷を選ぶ、とお答えしたのですが。
(その時には上手く私の主旨が通じませんでしたが,今ならおわかりいただけると思います)。

 民族解放闘争を経て独立を勝ち取り,その後、悲惨な事態になった国、というのはあります。
 アフリカの国々なんて多かれ少なかれそのパタ−ンですね。別スレで私が書いた「アフリカなんて植民地のままの方がまだ良かったんじゃないのか?」と言った人は,その惨状を見ての発言でした。
 けれど、植民地支配化で行われた事,アフリカで白人が行った事を考えると,それは「秩序が保たれた平和」だったかも知れませんが,その抑圧の大きさを考えれば私は肯定できません。

10ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/22(水) 12:20
>>9
何事にも「許容できることの多寡」はありますから、イカフライ女史の回答はよくわかります。
そして、問題はそこにあるとも思います。

「それでは、テロ(ことに無差別テロ)という方法は、どの程度悲惨な抑圧を受けている場合に許されるのか?(そもそも、許されるのか?)」
何事も、基準や許容範囲を示すというのは難しいことと思いますが、その許容範囲に対する「我慢の限度」が、それを覆すための方法の成否の基準にもなっているように思われます。

二次大戦以前の欧米列強による植民地経営が、差別と抑圧と搾取の上に成り立っており、当時はそうした抑圧は悪ではなかった(人権という意識が生まれていなかったわけですから、悪という認識もなかった)というのは致し方ないとして、では現在も同じように「差別意識と搾取による抑圧的支配」というのは通用するものでしょうか?
二次大戦以後、それが通用しないようになったことによって、かつての植民地が次々に旧主国から独立し、国連加盟国となっていったのでは。(そして、国連は国家間の対立の仲介だけでなく、国の独立の援助や人権問題などについても機能するよう期待されているわけですが)

それを踏まえると、仮に旧主国による再支配があった場合に、かつてのような抑圧的な搾取をしたら、旧主国(というか新たな支配国)が国際的に非難される、という環境はある程度育っているわけで、二次大戦以前のような「強国による抑圧的差別」がまかり通るとは考えにくいように思います。
それを配慮してでも「それでも、武装勢力同士が内戦に明け暮れるよりは、かつての旧主国が再支配したほうが、治安は保たれるのではないいか」というのが、所謂新帝国主義という考え方の根幹を成しているのかな、とも思います。
すべてが善意からだけ出た考えではないのでしょうけれども、アフガンを見ていると一理あるなと思ったりもしますね。(アフガンの旧主国はイギリス)


一方で、そうした問題に「その地域に住まない人間がクチバシを突っ込むべきことかどうか?」という懸念もあります。
当事国、当事者が考えるべき問題で、余計なお節介はすべきではないだろう、というような。
でも、当事国、当事者なんか無関係に、「交渉相手から譲歩を引き出すために、無関係の女子供、民間人、外国人をテロの対象にする」というのが最近の流行なんですよね。しかも効果がある。
そう考えれば、「当事者じゃないから無関係」とは言ってもいられないのが現状なわけで。
その場合に、

1)一応の統治体制を作っている政府側
2)体制破壊後の統治体制を造り得るかどうか不明な点もある反体制側→かつてならゲリラ、今ならテロリスト

という選択肢が生まれます。
レジュームチェンジの必要がある(抑圧をする者が政府側であるという場合)は、アフガンやイラクのように「他国の戦力を引き込んでの戦争」が行われ、レジュームチェンジが行われるでしょう。
一昔前(冷戦時代)なら「共産主義国の反体制勢力はアメリカが資本主義国の反体制勢力はソ連が」それぞれ支援していたと思いますが、現在はそういうスタイルも変わってきたわけで。

話が散漫になってしまいましたので一度風呂敷を畳みますが、

・抑圧を解決するための方法としてテロ(無差別テロ)は許されるのか?
・その方法としてテロ(無差別テロ)が許されるとしたら、許容範囲(対象の、または実行が許される条件)は?
・抑圧を解決するための方法としてあらゆるテロ(無差別テロ)が許されないとしたら、それに代わる効率のいい目的達成のための戦術/手段はあるか?

というところに話が戻っていきます。

11イカフライ:2004/09/23(木) 07:39
>「それでは、テロ(ことに無差別テロ)という方法は、どの程度悲惨な抑圧を受けている場合に許されるのか?(そもそも、許されるのか?)」
何事も、基準や許容範囲を示すというのは難しいことと思いますが、その許容範囲に対する「我慢の限度」が、それを覆すための方法の成否の基準にもなっているように思われます。

 許されるか許されないか,というより、そうせざるを得ない状況に追いこまれてしまった(少なくとも当人達にとっては)が為に,「許されない方法」を取ってしまうのではないでしょうか?
 それが、テロはいけないが、テロリストを攻撃することだけでは終わらないというドロ沼を招く様に思えます。

12ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 07:52
> 許されるか許されないか,というより、そうせざるを得ない状況に追いこまれてしまった(少なくとも当人達にとっては)が為に,「許されない方法」を取ってしまうのではないでしょうか?
 それが、テロはいけないが、テロリストを攻撃することだけでは終わらないというドロ沼を招く様に思えます。

全くその通りだと思います。
彼らは許される範囲でやろうなどとは思っていない。
自分の命すら捨てているのですから。
「人命を粗末にしてはいけない」とか「人権がどうたら」という
「民主主義」教育も無効です。
なぜなら、人命も人権も「民主主義」によって踏みにじられてきたのだから。

13ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 11:28
心情的には「追い込まれてしまったから可哀想だ」「追い込まれてしまったから仕方がないのだ」「追い込んだ方が悪いのだ」という気持ちはわからないではありません。
子供が犯罪を犯したり、生活苦から強盗をした人に対して「社会が悪いんだ」「政治が悪いんだ」というようなものですよね。それは。

では、社会や政治が悪いのだから、子供の犯罪や生活苦の人の強盗が許されるかというと、許されない。
そうなると、現実的な判断は複数種類必要になりますよね。

1)犯罪を犯した人(もしくは無差別テロを行う人)は、その背景となる事情がなんであれ罰せられなければならない
2)同時に、テロの原因となる環境を改善しなければならない

で、「自分の命を捨てているから、何を言っても無駄。彼らがしたいようにさせるしかない」というのが>>12さんのご意見でしょうか?
しかしそれでは「テロを根絶する方法」としては有効ではないように思いますが……。

そこで、「テロリストがテロに走るのは(子供が非行に走るのは)、テロをせざるを得ないような環境(社会)が悪いんだ」という前提を取る場合、どのような対処法があるとお考えでしょうか?

1)テロリストの言い分を全面的に聞き入れる(スペイン、フィリピンなど)
2)テロリストの言い分を全面的に根絶する(テロという手法を取った時点で、主張の正当性は皆無である、という考え方)
3)テロリストが政治的要求をする相手を根絶する(世界がなくなってしまえばいい)

14ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 11:44
ところで、>>12では「人名も人権も民主主義に踏みにじられてきたから無効だ」という、聞き捨てならない意見がありますが、テロリストが民主主義に踏みにじられた結果テロに走ったという根拠と証明は?
おそらく「民主主義を標榜する国によって抑圧されてきた」と言いたかったのかなと思いますが、>>12さんは民主主義がテロリストを生む温床になっているとお考えでしょうか?(また、民主主義はテロを回避する有効な手段ではない?)
その場合、民主主義に代わるものとして、どのようなものがあればテロは根絶できるとお考えでしょうか?

命を捨てた者は何をしても許されるのでしょうか?
自分の命を捨てているものは、相手の命を奪ってもいいのでしょうか?
それを正当化することは、テロという戦術(テロは正義の行為でも、やむにやまれぬ行為でもありません。ただの【戦術】です)を肯定なさっているというように受け止めてもよろしいのでしょうか?

さて。
テロといって思い出されることはいろいろありますが、私の場合は「一揆」です。
「抑圧された民衆による暴動」であったり、「竹の先に上書を結びつけた命がけの抗議」であったり、形はいろいろですが。
こうした抑圧された民衆(一揆の場合、多くは農民)が、命を賭してお上に逆らう場合、「条件を聞き入れて貰うこと」または「意見を直接権者(お殿様とか)にお目通りしてもらうこと」を成し遂げた時点で、一揆の主導者(多くは庄屋、名主など地域の農民の元締め)は交換条件として処刑または自殺するということになっていました。
一揆からスタートして「民衆と為政者の戦争」にまでなってしまう例のほうが連想されやすいんですが、そういうのは極稀な例のようですね。

で、テロ。
抑圧された民衆が、正規の手段ではない手段(=テロ)で、抑圧者に対して反抗するという点は一揆と非常によく似ています。
テロによって主張された意見が、仮に認められてしまった場合。(今回で言えば、スペイン・フィリピンのイラク撤退とか)
その場合、「テロという手法は有効である」ということが印象づけられてしまいます。
というより、「テロをしたから言い分が通った」と受け取りますよね。テロリストは。

そうなると、言い分はひとつではないわけですから、この先何か通したい事柄があるたびにテロを起こせばいい、ということになります。
また、言い分は「一人にだけある」わけではないですから、違う言い分や違う通したい事柄がある「別のテロリスト」が、同じようにテロを起こすことで自分たちの言い分を通そうとするでしょう。
そして、事実世界はそういう方向に進みつつあるのではありませんか?

テロリストがテロをするのは、抑圧されているからだ、というのは一つの正論でもあるように見えます。
でもそれを言うなら、抑圧というのは今に始まったことではありません。
他国に隷属させられる歴史を持った国というのは少なからずあるでしょう。
しかし、テロという手段が急激に発達してきたのは、二次大戦中〜二次大戦後の「植民地が独立した後」が大きいのではないかと思います。
(植民地独立の手段としてもテロは大いに効果を発揮したわけですが。スエズ周辺とか)

テロリストがテロをする理由が「独立」であって、それを満たしてやればテロは収まるんでしょうか?
その場合、異なる為政者、異なる法律で細切れにされ、また、その権利を奪い合って内戦に発展しても、外から圧力を掛けるようなことをしない、というのが正しいのでしょうか?
アメリカに倣って、すべての国がモンロー主義になれば、テロは収まるんでしょうか?

なかなか難しいとは思うんですが。

15ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 17:31
ヤスツさん
>1)犯罪を犯した人(もしくは無差別テロを行う人)は、その背景となる事情がなんであれ罰せられなければならない

少なくとも実行者は、罰せられています。
実行者が罰せられていない例があるのでしょうか?

>で、「自分の命を捨てているから、何を言っても無駄。彼らがしたいようにさせるしかない」というのが>>12さんのご意見でしょうか?

そんな風に読み取れるのですか? 表現力に問題があるのでしょうかね?

>1)テロリストの言い分を全面的に聞き入れる(スペイン、フィリピンなど)

彼らの主張の中の、もっともだと思われることを受け入れた、ということでしょう。

2)テロリストの言い分を全面的に根絶する(テロという手法を取った時点で、主張の正当性は皆無である、という考え方)

イラクの場合において「戦争という手法を取った時点で、主張の正当性は皆無である、という考え方」です。

>おそらく「民主主義を標榜する国によって抑圧されてきた」と言いたかったのかなと思いますが、>>12さんは民主主義がテロリストを生む温床になっているとお考えでしょうか?(また、民主主義はテロを回避する有効な手段ではない?)

「民主主義を標榜する国」が、「民主主義国にするために」といって、一万数千人(実数はもっと多いという説あり)を殺害し、その何倍もの怪我人を出している。
そういう民主主義は、本当の民主主義ではないでしょう? 
「民主主義」(カッコつきに注意)に身近な人が何人も殺され、怪我させられた。
彼らから見たら「民主主義」こそが非民主主義で、暴力で、殺戮でしょう。
「民主主義」を押し付けること自体非民主的なのに、何をかいわんや、です。

>その場合、民主主義に代わるものとして、どのようなものがあればテロは根絶できるとお考えでしょうか?

やっちゃった悪事(アルカイダとイラクとの関係もなく、大量破壊兵器も嘘だったのに戦争した)
は、消すことが出来ませんから、
出来ることは、いろんな形でその罪滅ぼしをする以外にはないでしょう。

>命を捨てた者は何をしても許されるのでしょうか?
自分の命を捨てているものは、相手の命を奪ってもいいのでしょうか?

私の文章力がないのか、あなたの読解力がないのか。
こんな解釈をされるとお手上げです。
彼らは許されるからしているわけでもないし、
私は「いい」とも言っていませんが。

16ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 18:38
>>15

>そんな風に読み取れるのですか?

>>12だけ見るとそう読み取れますよ。

> 彼らは許される範囲でやろうなどとは思っていない。
> 自分の命すら捨てているのですから。
> 「人命を粗末にしてはいけない」とか「人権がどうたら」という
> 「民主主義」教育も無効です。 ←●特にここ
> なぜなら、人命も人権も「民主主義」によって踏みにじられてきたのだから。

あなたは「命を賭けている。許されたいと思っていない。何をしても無駄」とそういうニュアンスのことを書いていますが。
「人名を粗末にしてはいけない」「人権がどうたら」「民主主義」教育が無効だと言うならば、それを否定している同じ>>12の稿の中で「有効な手法」を示すべきでしょう。
それが示されず、対案なく現状を否定するわけですから、>>12の主張は【何をしても無駄】にしか読み取れません。



それと、実行者が罰せられるのは、実行者が生きて逮捕された場合のみですね。
しかも、逮捕者が出ても、罰せられる(収監者や処刑者)者が出ても、罰が次のテロの抑止効果になっていません。
法治国家に於ける「罪に対する罰」というのは、当事者の行いに対する刑であると同時に、未遂者、実行予備軍に対する抑止の効果を持たなければ意味がありません。
200人殺して、犯人も死んだらそれで罪と罰のバランスは取れているでしょうか?
自爆テロの多くは犯人自身の行為の結果として犯人も死にますが、そうした行為はテロの抑止に繋がっていますか?

>スペインはテロに屈した
スペインは退却行動中にさらに追い打ち攻撃を受けていますね。最初の要求を飲んだのに、追加の要求まで出されています。
テロリストが「暴力による命令」を下し、それに従ってもさらなる暴力とさらなる命令が繰り返されるわけですが、どこまで飲み続ければいいと思いますか?

>イラクの場合
イラクは、「物理的に大量破壊兵器を備蓄する」のではなく、「大量破壊兵器をいつでも迅速に作れる即応体制を整える」という方法を採っていたことが明らかになりましたが、それについてはどうですか?

17ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 18:50
>>15 へ続き

>民主主義とは?
民主主義というのは、「国民に主権があり、その国(特定の地域)の国民の多数に選出・支持された為政者(民権の代行者)が、政治を行う」という制度です。
ご存じと思いますが、ヒトラー率いるナチスを選出し、支持したのはドイツの国民の多数であり、ナチスは「民主主義の正当な手続きによって生まれた独裁政権」でした。
良い民主主義、悪い民主主義とか、本当や偽物の民主主義というのはないんです。
民主主義というのは、「民の多数派がウンと言えば、それをする」のが民主主義です。
1万人の犠牲者が仮に出ても、10万人がそれを支持すれば正義なんです。それが民主主義ですよ。

少数の聖人や天才、エリートによって大多数の愚民が統治されるという制度というのもありなのかもしれませんが、聖人や天才やエリートなど個人の資質に依存する人治主義は、恒久性がありません。
だから、「王様の言うとおり」や「大師の言うとおり」ではなく、「多数決でみんながいいと思った方法」を選んだ方がマシ、というのが民主主義なわけでしょう。

その中で、「10万人がいいと思った方法を受け入れられない1万人はどうすべき?」というのが、テロ(少数者による多数者の逆支配を正当化するための暴力)の正体なんだと思いますがいかがでしょうか?

>やっちゃった〜罪滅ぼし
質問の意図が伝わらなかったようなので再度お伺いします。

「民主主義に代わるものとして、どのようなものがあれば、テロは根絶できるとお考えでしょうか?」
この質問は、「多数決によって、より多くの支持を得た方法を採用するシステム=民主主義」が、「少数者に【多数による決定】に対する服従を強いる」のが気に入らないのであれば、どのようにすれば多数が少数者による逆支配を受けることなく、より多数の人が幸せになれますか? という問いです。
「いろいろな形での罪滅ぼし」といった大雑把な回答ではなく、具体的なご意見を伺いたく思います。
>>15さんのこれまでの主張から行くと、「多数意見に少数意見が従わされるのはよくない(民主主義がテロを生む原因だ)。民主主義をやめるべきだ。または、少数意見が多数意見を逆支配すべきだ」となります。
たぶんそうではないのだろうと思いますが、>>15さんの真意を理解するのには、私には情報が足りなすぎます。


>「彼らは許されるからしているわけでもないし、私は「いい」とも言っていませんが。

そして、「悪い」とも言っていませんよ。
「許されなくても構わないと思ってやっている」という彼らに対して、「心の底から責められない」と肯定していたように思いますが、別の方ですか?
また、>>16でも触れましたが、「状況説明をし、テロリストの心情を代弁し、その上で代案がない場合、追認・肯定していると受け取られても仕方がない」のでは?

お題は「テロ(という戦術)やそれを取るテロリストを根絶するのではなく、テロを生み出す環境を改善すべきだ」なのでしょう?
そして、私の意見は

1)「テロという戦術は、少数(=弱者)が、多数(=強者)に対して自分の主張を強要するのに、投資対効果の点から言ってもっとも効率がいいからなくならない」
2)テロという戦術そのものの根絶を目指すなら、テロに代わる「効率のいい方法」を提示すべきだ
3)テロの多くは「少数(=弱者)が、多数(=強者)に対して行う(独立など)」ケースが多い。とすると、「多数の意見に従う」という民主主義の根幹が守られない限り、テロは根絶できない。故に、民主主義に代わるものを提示すべきだ。

です。あまり議題が散逸しないよう、この3題に絞った方がよいかと思います。
「テロの犠牲者が可哀想」「テロリストが気の毒」といった情緒的/感情的問題は、とりあえず考えないほうがいいと思いますよ。
「可哀想なら何をしてもいいのか」という、意味のない水掛け論に陥ってしまいますので。

18ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 19:29
ヤスツさん
>>12だけ見るとそう読み取れますよ。

いや、あなたはそう読み取ったのですから、
あなたにはそう読み取れるくらいは分かっています。

>それと、実行者が罰せられるのは、実行者が生きて逮捕された場合のみですね。
しかも、逮捕者が出ても、罰せられる(収監者や処刑者)者が出ても、罰が次のテロの抑止効果になっていません。

考えてください。
「テロへの先制攻撃」が、より多くの「テロ」を増やしていることを。

>200人殺して、犯人も死んだらそれで罪と罰のバランスは取れているでしょうか?

一万五千人を殺して、犯人が生きて大統領を続けている。
罪と罰のバランスは取れていますか?

>スペインは退却行動中にさらに追い打ち攻撃を受けていますね。最初の要求を飲んだのに、追加の要求まで出されています。

別の組織でしょう。
ドカンと爆撃して、飛び散る欠片(考え)は、一つにまとまるわけではありません。
後の始末もつけられないのに、粉々にしてしまった犯人は、「テロへの先制攻撃者」です。

ところでこのスレがsageスレである理由は何ですか?

19ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 19:33
>民主主義とは?
ご存じと思いますが、ヒトラー率いるナチスを選出し、支持したのはドイツの国民の多数であり、ナチスは「民主主義の正当な手続きによって生まれた独裁政権」でした。

ご存知と思いますが、2002年10月15日、イラクではフセイン大統領信任の国民投票が行われました。対抗馬は立候補せず、大統領選挙の代わりに信任投票になりました。開票してみると、1144万5638票の有効投票の内、1144万5638票がフセイン大統領を信任、パーフェクトの100パーセント信任が達成されました。
これが正確な民意だなどというつもりはありませんよ。
しかし、アメリカの先制攻撃理論程度には、手続きを踏んでいます。

>「民主主義に代わるものとして、どのようなものがあれば、テロは根絶できるとお考えでしょうか?」

似非民主主義で、他国を武力侵略するのではなく
相手の国民の心に、本物の民主主義が芽生えるような
理想的な民主主義を、自国で育てるべきでしょう。
イラク人の中に、アメリカへの憧れも日本への憧れも、確実に存在しました。
それを粉々に壊したのが「先制攻撃」です。
イラクのほかにも(アフリカなどは特に)民主主義が育っていない国はいっぱいあります。
民主主義を押し付けるために全部爆撃しますか?
それで民主主義が育ちますか?

>そして、「悪い」とも言っていませんよ。

イカフライさんに説明してもらうしかないでしょう。(イカフライさんよろしくm(__)m)
私にはあなたに分かる言葉の持ち合わせがありません。
彼らにとっては、最大のテロリストはブッシュです。

20ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 19:57
>>18

>15000人殺して大統領は生きている〜バランスは取れているか?

例えばアメリカ大統領は、アメリカ国民の多数意見の代行者です。15000対1ではなく、15000対2億(仮にブッシュの支持がアメリカの半数だったとしても1億)です。
テロリストはその背景にある地域住民の意見を反映していますか?
アメリカ大統領はその背景にある地域住民(アメリカ国民)の意見を反映しています。
テロリストが地域住民の総意を反映しているとして、どちらが多いですか?
民主主義的に選出された大統領は独裁者ではなく、支持者の総意の体現者です。

>追加の要求は別の組織が出した
とすると、次々に要求を出してくる別組織の要求は、全て飲まなければならないのですか?
ところで最近、アフガンに対する批判を聞かなくなりましたが、「タリバンをドカンと爆撃し」た後、受け皿となる北部同盟の元、民主的な再建(軍閥による割拠を避けた再建)は概ね順調に進んでいるようにも見えますね。
アフガンへの要求や、アフガンからの要求も、カルザイ政権で一本化されるようになりました。
イラクがそうならないのはなぜなんでしょうね?

まあ、これは脱線しますから、ご回答はいただかなくても結構ですが。


>このスレがsageである理由
特にありません。age進行をお望みであればそのようにします。
sageになっているのは、閲覧ソフトの固定設定がそうなっているから、というだけのことです。

21ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 20:13
>>19
>フセインは民主主義的に信任された

まあ、それを言ったら金正日だって同じですよね(w
なんのためにその例を引き合いに出されたのか理解しかねますが、要するに「民主主義は手法であって、善悪ではない」ということでよろしいでしょうか?
そして、イラクでフセインを選出した民主主義はイラクの総意であったのだから、それを尊重するならフセインの好きなようにやらせてやるべきだった、という回答を導き出したいのでしょうか?
>>19さんがそういう意見であれば、それはそれとして尊重しますが。

また、民主主義によって意思が決定された二つの国の意志がそれぞれ対立する場合の解決方法はなんでしょう。
とりあえずの方法としては国連があるわけですが、国連の決議に従うならアメリカは決議1441に従っているわけですから、手続きは踏んでいることになりますよね。
解釈が国によって異なるような決議しか出せないのだとすると、我々が「次善の策」としてしている民主主義では、「複数の国同士の対立は解決できない」ということになります。
ちなみに、私は民主主義最高!ではありません。民主主義は「戦争よりマシな次善の策」に過ぎません。民主主義が手に負えなくなれば、それに基づいて実力行使になるわけで、それはテロが起きるのと発生原理は代わりません。問題は、その手法が支持を得ているかどうか、というだけのことです。


>相手の国民の心に、本物の民主主義が芽生えるような
>理想的な民主主義を、自国で育てるべきでしょう。

どうやって?

>イラク人の中に、アメリカへの憧れも日本への憧れも、確実に存在しました。
>それを粉々に壊したのが「先制攻撃」です。

ソース、またはそれを説明する代表的な事例は?

>イラクのほかにも(アフリカなどは特に)民主主義が育っていない国はいっぱいあります。
>民主主義を押し付けるために全部爆撃しますか?
>それで民主主義が育ちますか?

爆撃は民主主義を育てるためにしているわけではありません。
被害を最小にするために行われる戦術/戦略です。
話し合いで相手の意志を挫くことができないことが明らかになった場合に、戦争/実力行使が行われます。
その場合、長時間にわたる戦争は攻撃側、防御側の双方の人的・物的被害を拡大します。
ですから、起きてしまった戦争はできる限り短時間で決着させるのがベストです。戦争が長引くことは、攻撃側も望んでいません。
そのためには、「戦略拠点を重点的に攻撃する」「指揮系統を重点的に破壊する」「指揮官を捕縛し、敵軍を投降させる」によって、電撃的に決着を付ける必要があります。
東京大空襲などのような絨毯爆撃は、今日では一般的ではありません。精密爆撃という言葉を聞いたことがおありかと思いますが、戦略拠点(軍事基地、指揮官の潜伏地)を重点的に攻撃するのが現代に於ける空爆です。
そうしたことを考えれば、民間人や人口密集地に戦略拠点を設けることは、民間人を守るべき政府が、民間人を楯にしている行為であると言えます。
アメリカで言えば、核ミサイルの発射サイロをニューヨークのど真ん中に設けるようなものでしょうか?しないでしょう、報復攻撃を受ける可能性がある拠点を、民間人の住んでいる場所に設置するなんて。

イラク、アフガンなどで空爆の被害が民間人に及んだのは、「意図してそうした」わけではなく、誤爆を除けば「戦略拠点が民間人に隣接する場所にあった」「高級指揮官が民間人を楯にした」からでしょう。

どうも「爆撃=国土を焦土にする」という、東京大空襲のイメージを強く持たれている方が後を絶たないように思います。
>>19さんも「空爆アレルギー」をお持ちなのでしょうか? http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/kuubaku-allergy.htm

22ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 20:18
>どちらが多いですか?
>民主主義的に選出された大統領は独裁者ではなく、支持者の総意の体現者です。

アメリカ大統領は、イラク国民の投票を得たわけではありません。
一国で選ばれた大統領に、他国を侵略する権利が認められるのですか?
例えば、中国やインドで、選挙で選ばれた政権担当者なら、
アメリカのやり方が非民主的だと宣言して、(大量破壊兵器も確かにあるし)
先制攻撃をしても、それは民意を反映し、アメリカ大統領より多人数に選ばれたのであるから
正しい民主主義の体現者なのですね。

>追加の要求は別の組織が出した
とすると、次々に要求を出してくる別組織の要求は、全て飲まなければならないのですか?

そんなことはありませんよ。
飲まなければ殺されることもあるでしょうが、粘り強い交渉が必要でしょう。

>ところで最近、アフガンに対する批判を聞かなくなりましたが

聞きますよ。

>アフガンへの要求や、アフガンからの要求も、カルザイ政権で一本化されるようになりました。

今でもアメリカの空爆が続いているのはご存知ですよね。

23ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 20:31
>>20の続きになりますが、爆撃は民主主義のためにするわけではありません。
戦闘を効率よく終わらせるための戦術のひとつをもって、民主化という結論に結びつけようというのは少々拙速であるように思えます。

もし爆撃とテロを並べて論じるなら、
・物理的な被害の出方が似ている
・ピンポイントの被害が狙える(一種の)精密攻撃である点が似ている
・テロは爆撃機を持たないものの「空爆」であると見ることもできる
・空爆は爆撃者(爆撃機搭乗員)に死者が出ないが、自爆テロは犯人が自らの死で贖っているから自爆テロのほうが罪が少ない(ように思われがち)
・空爆は原則としては戦略拠点に対して行われる。民間人への被害は誤爆か巻き添えの場合のみである。昨今の無差別テロは最初から民間人を狙っているため、戦術としてはより悪質である。
・空爆は相手の意志を挫くためのものではない(戦略の中の一戦術に過ぎない)が、テロはソフトターゲットを破壊することで相手の意志を挫く戦略である点が、似た効果でありながら用法を異にしている。
・現代の空爆は無差別ではないが、現代のテロは無差別である(昔は空爆が無差別でテロ(暗殺)はピンポイントだったはずなんですが、現代では逆転しています)


また、テロリストという言葉ですが、これは「政治的要求を、話し合いなどの手続きを踏まずに暴力を伴う恐怖によって達成しようとし、実際に暴力と恐怖による要求を実行すること」になります。

>>19さんにとっては、「テロと戦争は同じ。戦争が許されるならテロも許されていい」ということなんでしょうか?(ブッシュを引き合いに出すというのは、そういう意味に聞こえますが)

私の理解では、「戦争は政治(外交)の一手法。相手と自分の意志が対立するとき、まずは話し合いで、次に交換条件を伴う交渉で解決を図る。それが決裂した場合、相手が自分の意志に従うように間接的な威圧を与え、そこから発展して実力行使を伴うのが戦争である」ということのように考えています。
戦争の是非については意見の一致を見ないと思いますので俎上に上げたくないわけですが、とりあえず確認をさせていただいてよろしいでしょうか?

A)戦争とテロは同じ。テロが非難されるなら戦争も非難されるべき。テロリストに罪があるなら戦争の当事者にも罪がある。喧嘩両成敗でなければならない (yes/no)
B)少数者にテロをさせず、なおかつ多数者が少数者の言いなりにならない、民主主義以外の方法があれば具体的にご教示下さい。

「他にもいろいろあるはずだ」「何かいい方法を使えばいい」は、現状の否定ではあっても新たな提案とは言えないと思います。



私の意見は幾つか挙げておりますが、再掲しておきます。

「民主主義はベストとは言い難い(ヒトラー、フセイン、金正日の例などを見ても)が、今のところはベターであるので、暴力を誰もが自由に振るっていい世界(少数の弱者によるテロが容認される世界)よりはマシである」
「テロリストによる【無差別テロ戦術】は、費用対効果の点で効率がよいから今のところ(そして今後も)なくならない。しかし、戦術の根絶を訴えるなら、少数の弱者がテロよりももっと効率よく目的を達成できる新しい手段を提示するべきだ」(その手段が思いつかないから、「テロはなくならない」という点のみ、我々は一致しているのではないですか? が、テロはなくならない=テロリストを擁護容認、と言われても困ってしまうから、他の方法があるなら考えましょう、という話をしているんですよね? 我々は)

24ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 20:37
>>21
>そして、イラクでフセインを選出した民主主義はイラクの総意であったのだから、それを尊重するならフセインの好きなようにやらせてやるべきだった、という回答を導き出したいのでしょうか?
>>19さんがそういう意見であれば、それはそれとして尊重しますが。

いや、尊重しなくていいですよ。
フセイン批判も、経済制裁もしていたではありませんか。
「イラク戦争」を行なったのはあくまで、「大量破壊兵器をもっている」という
偽りの理由でした。

>>相手の国民の心に、本物の民主主義が芽生えるような
>>理想的な民主主義を、自国で育てるべきでしょう。

>どうやって?

あなたの大好きな投票での多数決をはじめとして、
全ての国民が「健康で文化的な」生活が行えるような、施策を国民の総意を集めて行うことでしょう。
まさか「自国で」という言葉を見落としてはいないでしょうね?

>>イラク人の中に、アメリカへの憧れも日本への憧れも、確実に存在しました。
>>それを粉々に壊したのが「先制攻撃」です。
>ソース、またはそれを説明する代表的な事例は?

戦争以前に、インタビューに多数の人が答えていました。

>被害を最小にするために行われる戦術/戦略です。

ばかばかしい。まず、被害を与える権利はない。

>>19さんも「空爆アレルギー」をお持ちなのでしょうか?
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/kuubaku-allergy.htm
     ↑
これはどなた様の詔なのでしょうか?
「自由のないかわいそうな生活」を余儀なくされていたのだろう。」などと、
あなたが否定する「かわいそうの感情論」でまとめているくサイトですね。

25ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 20:42
なお、この話題は>>19さんとお目に掛かる以前に、何度となく繰り返されてきたテーマと密接な関係があるように思います。
私の意見については、過去の発言と重なるものも多いと思いますので、参考までにヤスツの主張及びヤスツが支持する主張をまとめて保存したものを提示しておきます。
何分分量が多いものですから読まなくても問題ありませんが、たぶんそこに書いたことと同じようなことを繰り返し主張することになると思われますので、こちらの主張についてもし興味をお持ちでしたらば、すでにまとめたものをご覧いただければ手間が省けるかとは思います。
当初「平和とは」という視点から論議されていたものですので、テロという言葉が出てこないものもあるかもしれませんが、いくつかの主張は適度に読み替えて頂ければ通用するものと思います。

比較的、テロ(の、根絶を考える)に近いテーマのものを抜粋しておきました。

★世界平和の枠組みを巡る考え方
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/wakugumi.htm

★「平和への道(は険しい)」ヤスツ版
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/load-to-peace.htm

★譲歩外交が限界に達したとき有事が起きる
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/jouhonogenkai.htm

★アフガン戦争の要点
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/kiso-04.htm

★イラク問題と反戦運動の構造より、「テロについて」
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/iraq/body50.html

★国家間の争いを解決する方法の要点
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/kiso-05.htm

★争いを回避する方法の要点
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/column/kiso-06.htm

★戦争の対応についての要旨と論点
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/template/senso-01.htm


以上、反戦平和議論ガイド/論客覚え書きからの引用です。
http://hunbook.hp.infoseek.co.jp/index.htm

26ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 20:45
>>23

A)戦争とテロは同じ。テロが非難されるなら戦争も非難されるべき。テロリストに罪があるなら戦争の当事者にも罪がある。喧嘩両成敗でなければならない 

一般論では答えられません。
今回の「イラク戦争」に限って言えば、あれは最悪のテロです。

B)少数者にテロをさせず、なおかつ多数者が少数者の言いなりにならない、民主主義以外の方法があれば具体的にご教示下さい。

あなたは、私が「  」つきです、といっているのに、
民主主義を否定しているとしか読み取れていません。

27ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 20:49
>>22

>アメリカ大統領はイラク国民の信任を得ていない云々

ですから、アメリカは国連決議1441に従っている、と申し上げているわけですが……そのことをお忘れですか?
中国やインドがアメリカを先制攻撃することを、自国民の人口に照らし合わせて決定することも、民主主義を体現したひとつの選択だと思います。
その決定を国際的かつ民主的に裏付けるのは「国連決議」になるわけですが、アメリカのイラク攻撃については「国連決議1441」という根拠が存在しました。
同様の国連決議を中国・インドが得た上での行動であれば問題ないでしょうね。

>飲まなければ殺されることもあるがねばり強い交渉が必要

交渉している最中に人質が殺されてしまったケースもありましたが。
その後、「要求を飲まなかったからだ」として結果的に要求を飲まされてしまうことになるのでは?
また、「飲まなければ殺されることもあるが、殺されても要求を飲まない」という決断は>>22さんは支持できるのですか?
例えばブッシュの「テロには屈しない」のような。

>今でもアメリカの空爆が

空爆アレルギーの稿はお読みになりましたか?
そして、前時代的な絨毯爆撃と、現代の精密爆撃の戦略的/戦術的な意味(意義)と目的の違いについてはご理解いただいていますか?
アメリカは民主化のためにアフガン国民を虐殺しているというのが、>>22さんのご理解ですか?

28ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 20:51
>>22

また、

>>アフガンへの要求や、アフガンからの要求も、カルザイ政権で一本化されるようになりました。

というのは、「交渉窓口が爆撃で四散されたから、別組織のテロリストグループが別々の要求を突きつけるのだ」という指摘に対するものなんですが、なぜそれが、

>今でもアメリカの空爆が続いているのはご存知ですよね。

と繋がるんですか?(^^;)

29ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/23(木) 20:53
いささか疲れました。
ヲチます。

30ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 21:03
>>24

「持っている可能性がある」
「国連決議1441に違反し、査察に応じない」
でしたね>開戦理由

そして、「大量破壊兵器そのものは見つからなかった」が「大量破壊兵器をいつでも量産できる体制造りが進められていた」という結論になったわけですが。

>あなたの大好きな投票での多数決

>>24さんは嫌いなんですか? 投票での多数決。
ご自身が少数意見になって、ご自身の意見が通らなくなることがあるとか、そのほうが多いからとか……?
もしそうならお気の毒だとは思いますが……。

>全ての国民が「健康で文化的な」生活が行えるような、施策を国民の総意を集めて行うことでしょう。
>まさか「自国で」という言葉を見落としてはいないでしょうね?

ですから、どうやって?
【誰が音頭取りをして?】
少数派になったら、たちまち「納得いかん!」って軍閥が内戦を起こした例は幾度も見てきましたが、何かいい方法をお持ちなのでしょうか?
国連による選挙監視によってうまくいった例もありますね。東ティモールとかカンボジアとか。

>戦争前にインタビューに多数の人が答えていました

それを今見ることはできますか?
URLなどを示すこと、または掲載文献名など、参考になるものがあれば教えてください。
ところで、バグダッド陥落の直後、「アメリカを歓迎する」という市民へのインタビューの声があったりしましたね。
インタビューはどの程度信頼できるものなんでしょうね。

>ばかばかしい

お気持ちはわかりますが、ではどうしろと?
正々堂々、スポーツマンシップに乗っ取り、被害を与えた人数と同じ数だけの死傷者を出せばよい?
無差別テロは、「数合わせだから、同じ数の死傷者が出れば帳尻が合う」とお考えなのでしょうか?

戦争はできるならばないほうがいい。
この点は私も賛成しています。
戦争は資源と資産と人材の浪費ですからね。ただ、戦争をしないほうが被害(損害)が大きい、という試算が出たときに戦争が起こるのではとも思うわけですが。

同様に、テロもできるならばないほうがいい。
これも大いに賛成です。
ただ、テロのほうが効率よく目的が達成できる、という実績が出てしまうと、【模倣者】は後を絶ちません。

どのようにすればよいのでしょうね。
難しい問題です。


「空爆アレルギー」については、「空爆の意味」の部分をよくご理解頂ければと思い引用しました。
全文や結論が今回求められているものとは一致しない場合もあると思いますが。
ちなみに「かわいそうの感情論でまとめる」というのは、>>24さんの大いなる誤読です。
「かわいそうだから空爆すべきでない」という幻想論に陥っている人が多いようだが、という文章ですよ、それは。

31ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/23(木) 21:18
>>26
>A)
イラク戦争はテロだとは断言できません。
何度も言いますが、「国連決議1441」が存在する限り、アメリカには国連のお墨付きがあるわけですから。
イラク国内外で、外国人及びイラク人すらもを対象にしている無差別テロには、誰のお墨付きがあるのですか?
寡聞にして存じませんが、例示をいただければ幸いです。

>B)
>>26さんが主張される「民主主義」(似非民主主義でしたか)は、例えばどの国の民主主義ですか?
ナチスドイツ、フセインのイラク、金正日の北朝鮮にあるのは確かに民主主義とは言い難いのはわかりますが、アメリカの場合はある意味「もっともグローバルでスタンダードな民主主義」なのでは?
アメリカの民主主義が「似非民主主義」だとすると、どこの、どの国の民主主義がスタンダードなのですか?

そして。
ここまでで何度か述べて参りましたが、テロリストがテロを起こす遠因について改めて考えてみましょう。

1)多数決など、強者(=多数意見)による決定が下される
2)弱者(=少数意見)は、多数決的環境下では、強者(=多数意見)に服従しなければならない(多数決は民主主義を構成する一要素だが、共同体の中で意見が対立した場合に、共同体全体の意思統一を得るには、「より多数の意見を尊重する」は、ベストではなくてもベターな方法と言える)
3)弱者が強者の意見に服従できない場合、「多数意見を尊重する民主主義」以外の方法で、自己の主張を貫かなければならない
4)現時点で、弱者が強者(=多数意見)を覆す方法は、強者(多数意見)の代弁者(統治者・施政者)の治世下にあって、代弁者を支持する立場の民間人に、直接恐怖を与える「無差別テロ」が、コスト対効果の点で有効であり、多くの模倣追従者を出している(=テロの蔓延)

テロが起きる理由は、「弱者が強者の意見を覆す」有効(かつ効率がよく、実現性の高い)な方法として認知されているからである。

A)さらに効率がよく実現性の高い方法が実現されれば、テロへの依存は下がる。
B)しかし、(A)は弱者(=少数者)が強者(=多数者)を駆逐、圧倒または隷従させる方法でもある。少数による多数の隷従は認められるべきか?
C)テロが「少数が多数に服従できない」ことによって起きるのだとすれば、現状の「多数意見を尊重する」という民主主義の基本的な思想に問題がある、ということになる。これを解決するには、既存の民主主義以外の方法による統治が必要なのではないか?

ということです。
「テロという方法は、いかなる場合でも許されない」という場合は、民主主義以外の方法を考える必要はありませんが、「テロが起きるのは、そういう環境に追い込まれるからであって、そういう環境に追い込まない方法を考える必要がある」ならば、「弱者にテロをさせてしまう民主主義という方法を変える」しかないと思います。
似非民主主義、間違った民主主義、という問題ではありません。

32イカフライ:2004/09/24(金) 11:51
 ……え、えっと、なんか、話が拡散しすぎて、どっから手をつけて良いのか解らないのですが。

 まず、民主主義と言う定義を29さんは「民主主義を標榜するアメリカという大国」ヤスツさんは「民主主義と言うシステム」として捉えていますね。
 このあたり、ヤスツさんの人が悪いところなんですが。

 で、イラク戦争に対する批判,アフガン空爆に対する批判、てんこもりにあります。
 ちなみにアフガンに関しては,批判を聞かなくなった,のではなく、マスコミがイラクという新しい話題にシフトしていっただけです。
 タリバンが倒れてカルザイ新政権が樹立して、で、それで平和になったわけではありません。
 実際,国境無き医師団のメンバ−がテロの犠牲になって,そのため、アフガンでの活動を停止してひきあげざるを得なくなった、ということもあります。
(国境無き医師団のホ−ムペ−ジにありますが)
 NGOがアメリカの手先,と思われているようです。

33ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/24(金) 14:04
>>32
例題にレスを付けていくと話が無限に拡大していく、という悪い例のようになってしまいましたことをお詫びしますm(__)m

で、>>1に戻って言うと、

・いかなる理由があっても暴力で要求を通すことは許されない
・無差別テロという手段は否定されるべきだ
>>1さんは、声明のない911のテロリストは憎むが、「民族解放」を掲げるテロリストは憎めない
・テロリストを生み出す状況を憎む

から始まって、

・テロはテロであって、生み出された環境の如何によって許されていいものではない(911も民族解放テロも同じ)

という意見が出て、

・テロはコスト対効果の点で弱者が政治要求を通すのに効率がいいから模倣者が出続ける。これを止めたいなら、テロより効率のいい方法を提示すべきだ(政治要求を通すためのテロの代案を出すべきだ)
・しかし、その方法の提示は「弱者(少数者)による強者(多数者)の逆支配」を生み出す可能性がある(現在のテロも、恐怖による逆支配である)
・テロが生まれるのは、弱者(民主主義的な意味合いで言えば少数者)が恐怖によって強者に要求を通すという民主主義が原点にあるからとも言える
(民主主義国のアメリカばかりが「悪の民主主義」として引き合いに出るが、中東の状況を作り出したのはイギリスの民主主義である。昨夜、「その時歴史が動いた」でアラビアのロレンスやってましたね)
・共同体の中で一致した意見を採択しなければならない、そのときより多数の意見に準じ、少数者は多数意見に従うという方法は、ベストであるとは言わないが、現時点で人類が選択できるベターな方法ではあると思われる。
・この「ベターな方法」よりも完成度の高い政治制度を普及させないと、「少数者による逆襲の機会」であるテロはなくならない。

というのがヤスツの主張です。
で、「それじゃあ民主主義よりマシで、少数者がテロリスト(暴力で要求を通す)にならずに済む方法なんてあるのかな?」というのが、次の議題になるのではと思われます。
ヤスツ的には、「恒久的に続く見込みがない【人治主義】を否定し、エリートに全権を委ねる【準人治主義】を否定し、SFですが間違いを犯さないマザーコンピュータ(笑)に全権を委ねる気がないのであれば、現状の民主主義よりベターな方法は思いつかない」です。
多数の救済のために少数が我慢を強いられるのが民主主義の「良くないところ」であり、それがテロという反抗を生み出しているのも理解できます。「気の毒な人」がテロをすれば「憎みきれない」という意見も出てくるのでしょう。
しかし、少数意見というのは「共同体の行動に合意できない対立意見」であり、そうしたものはひとつだけではないわけで、採択されなかった少数意見の中には、少数意見同士で衝突対立するものも山ほどあるでしょう。それが内戦の萌芽になったりしているわけですが……

そうなると、全ての対立する意見を全て採択するということは不可能です。
ならば、合意できている意見の中で最大多数のものを採用するのが、もっとも【マシ】であるわけで、その意味で民主主義的な方法には多くの問題があっても、それでもベターだと言わざるを得ない、と思っています。

ただ、このまま「民主主義的なものの決め方」が続くことでテロが恒常化してしまうのだとしたら、そしてテロのほうが意志達成に効率がいい方法で、命の危険よりも意志達成のほうが重要という意識が「世界的標準」になるのだとしたら、いずれは「60億人総バトルロワイヤル状態」のアナーキーな世界が出現することになってしまうでしょう。
まさにマッドマックス/北斗の拳の世界です。
テロリストが弱者であるのは、対抗するのが「国」である場合です。
命令系統を持たず、なおかつ強力な兵器で防御手段を持たない市街を恣意的に攻撃破壊し民間人をできるだけ大量に殺害する、という【個人】がテロリストなわけで、テロリストというのはソフトターゲットから見たら驚異的な強者です。
もし「国」がテロリストへの対抗を諦めるようなことがあったら、誰でもテロリストになってしまえば自分のしたいようにできる、相手が元々悪いんだから略奪したって自分の責任ではない――そんな世界が出現するかもしれません。

そう言ったことを諸々考えると、「自由に誰でも誰かを殺すことで意志達成ができる世界」を認めないために、そうした暴発の可能性を持った人を抑圧することは必要なのかもしれない、とも思えてきます。

34ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/24(金) 18:12
>>32 イカフライさん
学ぶところの多いレスでした。ありがとうございます。

> まず、民主主義と言う定義を29さんは「民主主義を標榜するアメリカという大国」〜〜

というより、アメリカがやっていることは「似非民主主義」あるいは、「民主主義とはいえない」ということです。
圧倒的な戦力で破壊し、
恐怖により意志を押し付ける←(ヤスツさんが「テロ」と表現している内容です)
これが民主主義なら民主主義が泣きます。

>ヤスツさんは「民主主義と言うシステム」として捉えていますね。

>>何度も言いますが、「国連決議1441」が存在する限り、アメリカには国連のお墨付きがあるわけですから。>>31

何度も言えば、真実に思えてくるということでしょうが、
イカフライさんも他の人もご存知のように、
アメリカによるイラク戦争の時点で、国連決議は出来ませんでしたね。
拒否権を持たない理事国に根回ししたり、大国の圧力で賛成を取り付けようとがんばりましたが、
結局は、国連決議のない戦争開始でした。
「国連のお墨付き」というような言葉は、まやかしです。

>で、イラク戦争に対する批判,アフガン空爆に対する批判、てんこもりにあります。
>ちなみにアフガンに関しては,批判を聞かなくなった,のではなく、マスコミがイラクという新しい話題にシフトしていっただけです。

全くその通りですね。
圧倒的な戦力で制圧して傀儡政権を打ち建て、
その政権に抵抗する勢力を武力(空爆)で押さえ込む。
こんなものを「民主主義」などと呼んで、
民主主義を地に落とすべきではないと私は思っています。

35ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/24(金) 18:32
>>34
ですが、「国連決議1441が守られないなら、いつでも制裁可能」という1441そのものは否定されてないわけで、まやかしと言われても困ります。

私としましては、テロリストの行為が「テロリストを支持する人々によって、民主的な手段で選択された方法」であれば、認めがたくても戦争の一手段としてはアリだろうと思っていますよ。
テロが犯罪ではないなら、テロは戦争なわけですから、テロリストの方法を支援する人々が、報復攻撃を受けるのは仕方ないでしょう。
報復攻撃を受けるのが、テロリストと無関係な人々だとするなら、テロリストは支持のない行動を取っているわけですから、テロ攻撃は「戦争の一手段」ではないわけで、自然と「犯罪」とされることになるわけでしょう?

アメリカの取った行動というのは、それでも一応は根拠となるものを持っているわけです。国連という名の。
この国連の決議が根拠にならないということになるなら、アメリカは(すでにその雰囲気が漂っていますが)国連を今以上に軽視するか、国連を脱退することで、国連の決議の拘束から逃れるようになるかもしれませんよ。
そこまで短絡的な行動は取らないでしょうけれども、そうなったほうが嬉しいのですか?

「恐怖により意志を押し付ける」
ですが、手続きと交渉を経た上で、「戦略的拠点を特に集中して精密攻撃する」のと、一方的な宣言と要求だけを出して、軍事とは無関係な市民/外国人を生きたまま殺すのとが、>>34さんの中では同じなんですか?

そして、アメリカの民主主義が「似非民主主義」だと言いたいお気持ちは理解しましたが、だとするとどのような「民主主義」が本物で、どのような「民主主義」ならば、弱者が強者に服従を強いられる(=テロをせざるを得なくなくなる)という状況が改善されるとお考えですか?


どうもご自身に都合のいいところ以外の反論が戻ってこないのですが、論点を見失っておられるのではと心配しております。
念のため、次項にて>>33にまとめたものを抽出引用しておきます。

36ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/24(金) 18:35
・テロはコスト対効果の点で弱者が政治要求を通すのに効率がいいから模倣者が出続ける。これを止めたいなら、テロより効率のいい方法を提示すべきだ(政治要求を通すためのテロの代案を出すべきだ)
・しかし、その方法の提示は「弱者(少数者)による強者(多数者)の逆支配」を生み出す可能性がある(現在のテロも、恐怖による逆支配である)
・テロが生まれるのは、弱者(民主主義的な意味合いで言えば少数者)が恐怖によって強者に要求を通すという民主主義が原点にあるからとも言える
(民主主義国のアメリカばかりが「悪の民主主義」として引き合いに出るが、中東の状況を作り出したのはイギリスの民主主義である。昨夜、「その時歴史が動いた」でアラビアのロレンスやってましたね)
・共同体の中で一致した意見を採択しなければならない、そのときより多数の意見に準じ、少数者は多数意見に従うという方法は、ベストであるとは言わないが、現時点で人類が選択できるベターな方法ではあると思われる。
・この「ベターな方法」よりも完成度の高い政治制度を普及させないと、「少数者による逆襲の機会」であるテロはなくならない。

現状のままではテロはなくならないだろう、という一点に置いては意見が一致しているのではないかと考えております。
で、テロがされざるを得ない状況を改善するのか、手段としてのテロよりももっと効率がよく許容できる闘争方法を提案すべきなのか、テロを生み出してしまう民主主義という構造(アメリカがどうの、ではありません。弱者が強者に従わなければならない、という民主主義の構造そのものが、承服できない弱者による反撃=テロを生み出していると指摘しているのです)を改変するのかについて、>>34さんのご意見を拝聴できればとお願いしております。

「どうにかする」「もっとうまい方法があるはずだからそれを使う」では、回答になりませんよ。

37ε=(。 ̄д ̄。)☆:*:★彡:2004/09/24(金) 19:24
ヤスツさん

>テロが犯罪ではないなら〜

犯罪として、断罪されています。

>アメリカは(すでにその雰囲気が漂っていますが)国連を今以上に軽視するか、国連を脱退することで、国連の決議の拘束から逃れるようになるかもしれませんよ。
そこまで短絡的な行動は取らないでしょうけれども、そうなったほうが嬉しいのですか?

アメリカ駄々っ子説ですか(笑)
「国連を脱退することで、国連の決議の拘束から逃れるようになるかもしれませんよ。」脅しですね。
もうすでに大国のエゴで、国連総意を無視していますが・・・
強者のごり押しは民主主義に反します。

>テロをせざるを得なくなくなる)という状況が改善されるとお考えですか?

アメリカやロシアによる武力先制攻撃以前に、
イラクやチェチェンには、今ほど、武装勢力による武力攻撃はなかった。
テロリストではない人まで、新たな武力抗争に駆り立てている現実を見るかぎり、
戦争によって改善されるとはとても思えないのですが、
武力先制攻撃によって改善されると言うほうが、よほどのオポチュニスト。
(あなたのテロ対策はこれですよね?)

>しかし、その方法の提示は「弱者(少数者)による強者(多数者)の逆支配」を生み出す可能性がある(現在のテロも、恐怖による逆支配である)

アメリカやロシアを支配するわけでなく、支配と言う言葉は当たらない。
抑圧をはずせと言う要求に過ぎない。

38ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/24(金) 21:28
>>37

えーと、犯罪として断罪されているならば、テロリスト=犯罪者、テロ=犯罪でいいんじゃないですか?
テロを憎み、テロリストのいかなる要求も突っぱねる、で何か問題が?
犯罪者が犯罪を犯すのは、犯罪をせざるを得ないような社会的背景があるからであって、犯罪者を減らすために社会的背景を改善する、というのはもちろん正論ですけれども、それそのものは「だから社会的背景が改善されないことが悪いのであって、やむにやまれぬ事情で犯罪に走る犯罪者は憎めない」と考えるのはおかしい、ということでよろしいですか?

アメリカだだっ子説と言いますか、モンロー主義、孤立主義というのは今に始まったことじゃないと思います。
脅しているわけでもありません。
過去にそういう時代があり、またアメリカが世界にコミットしようとしなくなることは充分にあり得ることである。アメリカがお節介すぎるのも迷惑だが、アメリカがあらゆることに無関心すぎるのも困る。

私は以前、こういう仮想戦記的提案を申し上げたことがありました。別のスレ、もしくは別の板での話になりますが。
「(日本を含めて)世界がアメリカ合衆国の州になってしまえばいい。アメリカに支配されるという形で捉えることもできるが、アメリカの庇護の元で安全保障がされ、なおかつ州として自治ができ、なおかつアメリカ合衆国大統領の選出にも関わることができる」
かなり乱暴な話であることは自覚しておりますので聞き流して頂いてかまいませんが、東欧のEU未加盟の小国、太平洋の戦後になってから独立した小国などでは、「アメリカの傘の下に入ってしまったほうが安全」という発想が未だにあるわけです。
(ある意味、日米安保でパクス・アメリカーナの傘の下に入った日本は、その戦略の最大の成功者かもしれません。日本州にはなっていませんが)

平たく言ってしまえば、「負け組にいることで不利益があるなら、勝ち組に入っちゃえば?」ということですね。
もちろん、受け入れられないのはわかっていますし、ロシア(旧ソ連)という勝ち組に入ったつもりでいたら、親亀がこけてしまったので負け組から抜けたい、というのがチェチェン独立を含めた一連の「旧共産衛星国の独立運動」の原理なのかもしれません。

39ヤスツ </b><font color=#800000>(CnaUXqoo)</font><b>:2004/09/24(金) 21:29
>武力先制攻撃によって改善される
全然違いますし、私のテロ対策はそれではありません。
あなたは、「ヤスツがそう考えている」ということにしたいのですね?
残念ですが違います。

武力先制攻撃はしないで済むならしないほうがいい。
ただ、防御はしなければならない。防御というのは「反撃」ということではなく、「いつでも反撃できるし、反撃したときに相手がどれほどのダメージを被るかを、予め解らせておくこと」を言います。
鉄砲の弾に当たったら死ぬ。空爆をされたら巻き添えを食う。それは痛くて怖いことだ。
というこを、予め「される側」が理解しているなら、実際にそれを行う必要はありません。

テロも同様でしょう?
テロをされたら死ぬ。それは痛くて怖いことだ。
ということを、実際にテロを行うことで「わからせて」いるわけですね。強者の側に対して。

核兵器はおいそれと使えない兵器になってしまったと言います。
実際、おいそれとは使えないでしょうね。だからこそ、抑止力としての核兵器の価値は、下がってきています。
また、核兵器にしても空爆にしても、「対抗する相手の居場所が動かない、ハッキリしている」という場合にだけ効力があります。
いわば、そうした「国が持つ暴力的破壊力」の多くは、同じように領土を持ち固定式の軍事拠点を持つ「国」に対してのみ効力があります。
テロリストのように、領土や拠点を持たない相手には効果がありません。
だから、テロリストの「拉致、殺害」「占拠」「無差別爆破」などの手段に対しては、対抗方法はありません。

武力先制攻撃というのも確実に叩く相手が把握できていない状況下では、充分な効果はあがりません。
ただ、相手の居場所が限定できるなら、効果もあるかもしれません。アフガンの空爆にせよ、イラクのバクダッド空爆にせよ、市民虐殺のためにそれをしているわけではなく、あくまで「戦争の戦術/戦略」としてやっているわけですから。

ここまではわかりますか?


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