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国道・県道スレッド
1930
:
とはずがたり
:2018/10/14(日) 16:43:22
>>1929
「いずれ必ず橋は落ちる。住民が巻き込まれて自分が刑事被告人になったつもりで書け」。当時の国交省道路局長だった徳山日出男氏は提言の素案作成を部下に命じた。「次の事故が起こる前に、全てを国民に知らせ、警告することが行政の責任だ」。前文の素案は、徳山氏自ら筆を執った。極めて異例だが、それだけ事態が深刻かつ切迫していることの証左ともいえる。
■ ■
24年12月、中央自動車道の笹子トンネル(山梨県)で天井板が約140メートルにわたって崩落し、9人が死亡する悲惨な事故が発生。これを機に国交省が調査した結果、25年3月時点で耐用年数の目安とされる50年を経過するインフラの割合は、道路橋が18%、トンネルが20%、下水道が2%。20年後の45年では道路橋は67%、トンネルは50%、下水道は24%まで増える。
「全国にある全長2メートル以上の橋のうち約27万カ所が老朽化してしまう」と道路局幹部。
赤裸々となった“不都合な真実”を前に、道路局内は騒然となった。
「(審議会で)本当に見せてもいいんでしょうか」。こんな言葉を口にした職員もいたほどだ。インフラ老朽化の恐るべき実態を突きつけられた審議会の委員たちは「衝撃的な数字だ」「大変なことになる」と驚愕(きょうがく)した。
「ショックの連続だった。定期点検すら法制化されておらず、知れば知るほど生やさしくないと感じた」。分科会長として提言をまとめた政策研究大学院大の家田仁教授(社会基盤学)は、当時の審議会の空気を語る。
■ ■
国交省は笹子トンネル事故が起きた翌25年を「社会資本メンテナンス元年」と位置づけ、同年11月には政府が各省庁と自治体に対策を求める「インフラ長寿命化基本計画」を決定した。各省庁は既に個別のプランを策定している。
自治体の動きは鈍い。長寿命化計画とりまとめの期限は28年度末だが、総務省の調査では、昨年10月段階で策定を終えた自治体は都道府県で3割強、市区町村では約5%にすぎない。道路や橋梁(きょうりょう)、公共施設の具体的な修繕計画は32年度中までずれこむ見込みだ。
「インフラ老朽化は“生活習慣病”のようなもの。大惨事がいつか起こるかもしれないが、すぐには起きない。人々の関心は修理より新しいものをつくる方向に向きがち。結果として、修理は後回しになる」
家田教授はインフラをめぐる社会心理を冷静に分析する。「地方議会で議員が新しいハコモノを造れば、票につながるが、修理はそうはならない。国民も大災害から時間がたつとメンテナンスへの熱が冷めてしまう…」
■ ■
国交省の試算では、現在のインフラを撤去せずに補修などで対応した場合、25年度に3・6兆円と試算された維持管理・更新費は、35年度に4・3兆〜5・1兆円、45年度には4・6兆〜5・5兆円にもなる。
一方、27年度の政府予算のうち、総合的な老朽化対策や事前の防災・減災対策に充てられる防災・安全交付金は1兆7412億円の要望額に対し、約6割の1兆851億円が計上されるにとどまる。
カネだけでなく、ヒトも足りない。国交省の調査によると、市町村における土木部門の職員数は8年度から25年度までに約3割減少。道路の維持・管理業務を担当する職員が「5人以下」とする市は全体の約2割、村では9割以上にもなる。
「朽ちるインフラ」(23年発行)の著作がある東洋大の根本祐二教授(公共政策)は「やみくもに新しいものを増やすのはやめ、残すものを選別しなければ、私たちは朽ちるままの危険なインフラを次世代に残すことになる」と警鐘を鳴らす。
政府と有識者が発した「最後の警告」は、国民の耳に届いているだろうか-。
◇
日本の産業発展の土台となってきた社会資本は大量更新期を迎えた。高齢化時代を迎えた日本の成長の足かせとなるばかりか、人命を奪う凶器にもなりかねない。「にっぽん再構築第4部」は、差し迫る老朽インフラの危機をリポートする。
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