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商業・流通
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:
千葉9区
:2009/02/15(日) 13:11:51
デパ地下で格安PB
2月10日、東京・池袋の西武百貨店本店の地下2階食品フロアに、イトーヨーカ堂やセブン−イレブンで売られているPB商品「セブンプレミアム」を集めた70平方メートルの特設コーナーが突如出現した。インスタントラーメンや調味料など約300品目が並ぶ。
昨年以降、グループ各社の幹部が相次いで同店を視察。年間7000万人に上る圧倒的な集客力を誇りながら、「食品の売り場が貧弱で、百貨店として提案できる売り場になっていない」(セブン&アイ幹部)と酷評された。
これを受け、ヨークベニマルとイトーヨーカ堂から社員が出向。西武側も売り場社員や本部バイヤーも参加し、てこ入れに乗り出した。
検討の結果、食品の購入客が来店客の約2割しかいない要因は、「百貨店のイメージを大切にするあまり晴れの日の商材に偏りすぎ、デイリーで質の良い商品が不足していた」と結論づけた。
こうしてセブンプレミアムの投入が決まった。来店客の反応を見ながら、今秋には売り場を165平方メートルに広げ、セブンプレミアムの全商品を扱う計画だ。
これに対し、業界では「近所のスーパーやコンビニで買える商品を、わざわざターミナルの百貨店を買うお客がいるのか」(関係者)と疑問視する声は多い。セブン&アイでは、衣料品でも商品の共同開発に取り組む方針だが、大手百貨店首脳は「イトーヨーカ堂の衣料品も大苦戦しており、その商品戦略が通じる訳がない」と冷ややかだ。
強引なセブン流の改革が、ミレニアムの社員の反発を招き、志気が低下する懸念もぬぐえない。
非日常と日常の融合
もっとも、昨年の全国売上高でコンビニに逆転された百貨店の衰退は誰の目にも明らかだ。業界でも「百貨店は『晴れの日』の消費にシフトしすぎたことで値段が高くなった。今はカジュアル化が進み、低価格志向が強く、だから郊外のショッピングセンターに負けている」(大手幹部)との自嘲(じちよう)する声は多い。
百貨店が培ってきた感性や商品力とコンビニやスーパーの日常性がうまく融合すれば、百貨店業態の再生に光明が見えてくる可能性もある。
「百貨店の今までのやり方で生き残れる店はわずか。佐野さんを失ったことで戸惑いもあったが、おかげで違う視点も持てるようになった。ひょうたんから駒になるかもしれない」
西武百貨店の若手社員は自らに言い聞かせるようにこう語った。
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