近年、趣味としても一般的になりつつある廃墟探索。果たして廃墟が人を惹き付けて止まないのはなぜなのか? このDVDに収録されている、軍艦島にひっそりと佇む建築物の映像を見ることによってその理由が分かってくるような気がしてくる。 ちなみに、35年前の閉山までこの島で生活をしていたという坂本さんによれば、軍艦島の思い出はその「音」だという。「人の声や石炭採掘の音、軍艦島はとてもうるさかったんですよ。でも今になって軍艦島のことを思い出すと、そのうるさかった音も心地よく聞こえてくるんです」と、話し振りもどことなく懐かしそうだ。もう二度と聞くことができないそんな「音の記憶」を求めるために、多くの人が軍艦島に足を運ぶのかもしれない。文/萩原雄太(かもめマシーン)
●DVD『軍艦島オデッセイ〜廿世紀未来島を歩く〜』
KING OF 廃墟
現在、過去、未来が交錯する、異空間のタイムカプセル・軍艦島
前作『軍艦島〜FOREST OF RUINS〜』から4年──。
満を持して、新しい切り口で描く軍艦島DVD登場!
今作品では、現在から過去にさかのぼり「人が住んでいた時代の軍艦島」を紹介。
懐かしく、そしてやさしい「昭和」という時代を追体験できます。