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国際関係・安全保障論

1■とはずがたり:2003/01/22(水) 12:15
経済畑出身の私の鬼門,外交・安全保障を考える。
適宜,憲法談義・世界経済等もこちらで。

2431とはずがたり:2010/05/27(木) 11:14:34
特集ワイド:沖縄の怒り、徳之島の困惑
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100526dde012010033000c.html

 米軍普天間飛行場の移設問題で、鳩山由紀夫首相が辺野古沿岸への移設を表明し、地元・沖縄の怒りが噴出している。一方、訓練分散の候補地とされる鹿児島県・徳之島では住民が賛成と反対に分かれ、島を二分する事態に。振り回される沖縄と徳之島の思いを大田昌秀元沖縄県知事の話と徳之島ルポでお伝えする。【山寺香】

 ◇明らかに差別です−−元沖縄県知事・大田昌秀さん

 「問題の本質を説明せず、辺野古に基地を押しつけ、本土は負担をまったく分け合おうとしない。これは、明らかに沖縄に対する差別ですよ。今の憲法下でそんなことが許されるはずがない」

 大田さんは強い言葉で怒りをあらわにする。普天間飛行場の全面返還が決まった1996年当時、沖縄県知事だった。

 今回の鳩山首相の対応で、辺野古周辺の住民からは激しい反対の声が上がっている。

 「行政に携わってきた者として今一番懸念するのは、住民の怒りの感情が燃え上がってしまい、コザ騒動のような事件に結びつくことです」とまで話す。コザ騒動とは、アメリカ統治下の70年、コザ市(現沖縄市)で数千人の住民が車両や米軍施設を焼き打ちにした事件。背景には、米兵による事件・事故が多発し、その処分が甘いことなどがあったとされる。

 「行政がコントロールできない状況になれば、世界に対し日本国家への信頼を失うことにもなりかねない」と懸念する。

 大田さんによると、沖縄の本土復帰後、米軍と住民の間で約6000件の事件が発生している。「(普天間飛行場周辺の危険性を減らすための移設では)辺野古の人は、普天間の人の命は大事で自分たちの命は大切ではないのかという思いになる。命の平等は保障されなければならない」

 辺野古地区で反対派の住民らが続ける座り込みは6年に達する。「これだけ長期に及ぶのは、沖縄を戦場にしたくないという戦争体験者たちの深い思いがあるからだ。もし強制的に基地を造ろうとすれば必ず人命にかかわる事件・事故が起きる。そうしたら日米の安全保障や友好関係が根底から崩れる恐れがある」と警告する。

 一方で、安全保障や「抑止力」について、歴史的経緯をふまえた十分な議論や説明がなされないまま、県民の首相への抗議行動や反発が表面的に報じられることに強い危機感を抱いている。

 「米軍には60年代後半にキャンプ・シュワブ沿岸に軍の一大拠点を作る計画があった。ベトナム戦争などがあり放置されたが、米軍はその計画を今更持ち出してきた。安全保障条約が締結されているから今回は費用もすべて日本の負担だ。米軍にとってこんなに素晴らしい話はない。一方で、アメリカはグアムを軍の拠点とし、8000人の海兵隊を移す計画を進めている。そうなれば新しい基地はいらないはずなのに、政府からは何の説明もない」と不信感をあらわにする。

 「鳩山首相が移設問題で新しい方針を打ち出そうとしてきたことは評価してきた。しかし、アジアに目を向け『東アジア共同体』を目指すと言いながら、自民党と全く同じやり方、結論で本当にいいのか。一度県外移設を約束したからには、主権国家らしくアメリカに主張すべきだ」と話した。

2432とはずがたり:2010/05/27(木) 11:14:55
>>2431-2432
◇「長寿と子宝の島」を歩いた

 ■支配アレルギー/■要は金/■分断つらい

 当初普天間飛行場の移設候補地に挙げられた鹿児島県・徳之島。政府は沖縄県内での移設を表明したが、訓練移転の受け入れを求める圧力が消えたわけではない。島の人々の声が聞きたくて、「長寿と子宝の島」を歩いた。

 奄美諸島で2番目に大きい徳之島は、鹿児島空港からプロペラ機で約1時間。人口約2万6000人。車で1周約2時間半の小さな島で、3町で構成されている。

 徳之島空港を抱える天城町中心部。「商売に差し支えるから答えたくない。帰ってほしい」と女性店主に取材を嫌がられた。続いて訪ねた店も「ここは空港が近いからみんな神経質になっている。小さな町だから『あの店は賛成派(反対派)』といううわさが広がり、不買につながる」という。想像以上にピリピリした空気だ。50代の別の女性店主は「移転には絶対反対。島民の所得は低いが、もっと大切な人同士のつながりや自然がある。賛成派の店はやっていけなくなるのでは」と不快そうに話す。

 島の中心市街地がある徳之島町、南部の伊仙町。至る所に移設反対の看板が掲げられる。女の子を持つ親や若い女性は「治安が心配。沖縄で問題になっているような、米兵による暴行事件が怖い」と口をそろえた。2人の娘を持つ男性(27)は「もうどちらでもいい。もし海兵隊が来れば鹿児島に引っ越す」とあきらめたような口調だ。

 徳之島は戦後、1953年の本土復帰までアメリカ軍政下に置かれた。女性(75)は「終戦のころ学校の近くを米軍機が飛んで怖かった。基地などがあれば攻撃を受ける」と話す。商店で働く女性(34)は「島には薩摩やアメリカに支配された歴史があり、上からの圧力にアレルギーがある」と語気を強めた。

 一方、受け入れ賛成の声も少なからずあった。中古車販売業の男性(64)は「島の経済はもうどうにもならない。観光と自然だけで飯は食えない」と、沖縄並みの振興策を期待する。畜産業の男性(61)は「要は金。商売人の多くは本当は賛成ではないか」。

 滑走路拡大などで恩恵を受けるとされる建設業界。50代の男性は「奄美群島振興開発事業(奄振)が民主党政権になってから3割(約80億円)もカットされた。今後も公共工事が減れば生活できない。本当は賛成だが、この雰囲気では『中立』としか言えない」と打ち明けた。

 最後に訪ねた建設会社。50代の男性は「賛成に回る同業者の気持ちも分かるが、それでも自分は島を守ることを優先したい。でもこれ以上仕事が減れば気持ちが揺らぐかも。平和な地域が分断されるのが一番つらい」と唇をかんだ。

 徳之島3町の借金(公債)約250億円の棒引きなどのアメをちらつかせ、奄振削減で膨らむ不安につけこむような政府のやり方は、住民同士のつながりも、個人の心も引き裂きつつある。鳩山首相は27日、全国知事会で訓練移転の受け入れを求める方針だ。徳之島の苦しみは、いつ誰の身に降りかかってもおかしくない。

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t.yukan@mainichi.co.jp

ファクス03・3212・0279

毎日新聞 2010年5月26日 東京夕刊


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