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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第111話☆
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魔法少女、続いてます。
ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレ避難所です。
『ローカル ルール』
1.他所のサイトの話題は控えましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をした方が無難です。
・オリキャラ
・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)
『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
「1/10」「2/10」……「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。
【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
読み手側には読む自由・読まない自由があります。
読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶ事が出来ます。
書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけて下さい。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントする事が多発しています。
読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。
前スレ
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第110話☆
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12448/1302424750/
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だが、彼らがスバルを見る目は違っていた。
「媚薬ってやつさ、このエロい身体が火照って仕方ないだろう?」
「ずぅっと、こうしたかったんだぜ」
「畜生……いつもでかい乳揺らしやがって! こうやって揉みてえって、何度思ったか」
「脚と尻もだ、堪らねえ……」
「おまんこも良い濡れ具合だぁ、おら見ろよ、綺麗な処女膜だぜ?」
「そんな、ひどい……いやぁ!」
下劣な言葉と欲望が、スバルの身体と心を思うままに辱める。
身をよじって逃れようとするが、やはり身体は思うように動きはしない。
そして、一人の男がずいと身を乗り出した。
すらりと伸びた脚の間に身体を滑らせたかと思えば、隆々といきり立つ己自身をスバルのびしょ濡れの秘裂へと押し付ける。
これから何が起こるのか、分からぬほどスバルも鈍感ではなかった。
自身の純潔を守ろうと力を振り絞る、が……。
果たしてその抵抗が実を結ぶ事はなかった。
「ほらよぉ!」
「ひぃううあああああああ!!!」
絶叫に近い悲鳴、ずんと身体を貫く鈍痛、快感。
身をのけぞらせて喘ぎながら、そっと視線を向ければ……既に男が深々と蜜壷を犯していた。
あまりにも呆気なく、そして愛のない破瓜。
守り続けていた純潔を奪われ、スバルの目元に涙が滲む。
ゆっくりと引き抜かれる男根には、愛液に混じった破瓜の鮮血がうっすらと伝っている。
その様に、男は口元に獣めいた笑みを浮かべてからからと面白げに楽しんだ。
「おめでとうスバル、これで大人の女だな。さすがに初めてだけあって、くぅ〜、良く締まりやがるぜ」
「ひどい……こんな、の……ひどいよぉ……いやぁ……」
「安心しな、これからたっぷり――天国見せてやるからよ!」
「はぁうぅあッ!?」
スバルの唇から迸る叫び。
男は言葉と共に、その屈強な五体を駆使して動き出す。
今開通したばかりの処女穴に、太く逞しい剛直を捻じ込み、容赦なく挿入を繰り返す。
破瓜の血はあっという間に掻き出され、代わりに泡を立てて溢れるのは、こんこんと溢れる透明な蜜だった。
ただ異物が挿入されたから排出されているのではない。
むしろもっと絶望的な……快楽による反応だった。
「やだ、やだやだ! なんで、ひぅん! ど、どうしてぇ……いや、なのに……いやなのにぃ……こんなぁッ!?」
涙をぼろぼろと流しながら、スバルはいやいやと顔を横に振って嘆き、悶える。
心では必死に否定したいのに、逃げ出したいのに、乱暴な挿入がもたらす快感が背筋を甘く焼き尽くす。
男が腰を動かし、蜜壷を味わえば、グチャグチャとかき回された愛液が飛沫を散らした。
逃れようにも手足を押さえつけられていては抵抗はおろか身動き一つできず、スバルに出来る事といえば、ただ与えられる痛みと快楽に喘ぎ続ける事だけだった。
「ふぁぁ! ひ、あぅ! な、なにか、クる……すごいのキちゃうよぉ! やめてぇ……こわい、よぉ……」
「大丈夫、怖くねえぞスバル。俺がちゃぁんとイかせてやるよぉ!」
「ひ、ぃいああああぁ!!」
男が一際強烈な動きで腰を沈めた瞬間、スバルの中で白い閃光が弾けた。
頭の中が真っ白になり、視界さえ白く霞む。
全身を駆け巡り貫く、甘い電撃。
生まれて初めての性交で、生まれて初めて他者から与えられた絶頂。
あまりの快感に全身が痙攣し、痺れて動けない。
「あ、ああぁぁ……ぁぁぁ」
唇の端からだらしなく唾液を一筋垂らし、目をとろんと蕩かせながら恍惚と打ち震える少女。
男もまた達したのか、どくどくと吐き出される精液が結合部から溢れては零れる。
身体の芯に響く熱、絶頂の甘美な余韻。
一度も男に身体を開いた事のない乙女には、過酷過ぎる快楽地獄。
スバルの意識はもはや、身体の内で荒れ狂う肉の悦びに半ばまで破壊されつつあった。
その痴態に、いよいよ他の男たちも我慢の限界を迎える。
「そろそろ俺にも代われ!」
「俺だ、俺が入れるぜ!」
「こっち向かせろ、俺は尻だ」
「胸! オッパイ触らせろ! 挟ませろ!」
次々と群がる男たち。
成す術もなく貪られる少女。
さながら地に落ちた蝶へと集まる群蟻の様。
スバルに出来た事は、与えられる過剰な快楽にのたうち喘ぐ事のみ。
だがこの快感の地獄絵図は、まだほんの始まりに過ぎなかった。
■
「こ、こんなところで……こんな格好で……スるの……?」
怯えを含んだ、震えた少女の声。
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抵抗できない獲物の発するその声音に嗜虐心をそそられた男たちの顔には、一様に嗜虐的で黒い笑みが浮かんでいた。
場所はレスキュー隊の訓練施設、木の生い茂る野外訓練場であった。
中心にいるのは彼らの愛らしい贄、スバル・ナカジマに他ならない。
あのシャワー室における陵辱の宴より一ヶ月の月日が経っていた。
一度きりの悪夢だったなら、どれだけ救われただろうか……だが、現実はもっと残酷だった。
数多の男たちに犯し尽くされ、気絶するほど精液の海に沈められたスバルは、その痴態をたっぷりと録画されていたのだ。
そして、彼らはその映像でスバルを脅迫した。
要求は言うまでもあるまい、彼女の身体だ。
雌に餓えた野獣の群、一度味わった甘美な肉欲の味わいを忘れられるわけがない。
ゆえに、瑞々しく実った少女の身体は――――今日もまた群狼の餌食となる。
「邪険にするなよスバルぅ」
「そうそう、ここでその格好だから燃えるんだろ?」
「最高に可愛いぜ、スバル」
下品な笑いと共に、彼らは口々にスバルの姿を評する。
頬を紅く染めた彼女の格好は、バリアジャケットのそれであった。
スカート部と上着のパージされた、インナースーツのみ。
ぴっちりとお碗型の豊かな乳房を包むノースリーブに、引き締まった尻を包むホットパンツといういでたちだ。
その姿は、下手な裸身よりなお男の好色心をくすぐって止まない。
「前々から良いとは思っていたが……改めて見りゃ、ほんとうに良い格好だなぁ」
「ひゃぁ!?」
後ろから近づいた男が、問答無用でスバルの胸を鷲掴んだ。
ギュッとインナーの中に押し込められた乳房は、むき出しになっている時より弾力が増して感じられ、強く揉みしだけば指先に心地良い感触が返って来る。
また別の男は前から顔を近づけ、胸の谷間から引き締まったウエストまで顔を寄せた。
深い胸の谷間、その下にある肌を晒した下腹部とへそに、いやらしく舌を這わせる。
「ふぁぅ! お、おへそなんて、舐めちゃ……はぁん!」
「汗かいてるなスバル、ちょっとしょっぱいぞ?」
「や、やだぁ……はずかしいよぉ」
瞳にいっぱい涙を溜めて顔を紅く染めるスバル。
だが彼女のそんな哀れみを誘う表情は、同時に男の嗜虐心を堪らなくそそるのだ。
獲物の見せる極上の痴態に興奮し、生唾を飲み込む男たち。
すかさずスバルの両腕を押さえるや、頭上でバインドを用いて拘束。
もはや逃げる事も、手で身体を秘め隠す事もできなくなる。
怯える少女を次に責める場所は、汗ばんだ両腋だった。
腕で隠す事のできなくなった腋の舌に顔を寄せた男が鼻を鳴らして汗で蒸れた香りを堪能し、ちろちろといやらしく舌で弄う。
「腋もたっぷり汗ばんでる、美味しいぞスバル」
「ふにゃぁ!? や、やめて! そんな、ところぉ……ひぅん!」
「ああ、悪い悪い、じゃあちゃんとしたところでシてやらないとな」
「ッ!!」
下卑た笑みと共にゆるりと伸びる指先。
向かったのは、引き締まった下腹部のさらに下。
キュッと尻を包むホットパンツを面白げにまさぐりながら、脚との隙間をずらす。
現れたのは下着ではなく、うっすらと茂みを生やした秘裂だった。
「へへ、ちゃんと言いつけ通りノーパンか。とんだ痴女だな」
「だ、だって……そうしろ、って言う……から」
「でも、それで濡らしてるスバルもスバルだろ?」
「あ、ぅ……」
言葉攻めに、顔を真っ赤に染めて恥らうスバル。
ホットパンツの隙間から覗く彼女の秘所は既にしっとりと湿り気を帯びており、甘酸っぱい雌の香りを漂わせる。
下着をつけていないのは、言うまでもなく彼女を辱めて楽しむ男たちの命令だ。
羞恥に恥らう様も良いが、バリアジャケットのインナーだけの姿というのもまた背徳的だった。
おまけに両手を拘束されて抵抗のできない状態。
ならば、是非もない。
「さて、お遊びはこれくらいにして……スるか」
男たちは舌なめずりをしながら、ファスナーから己のイチモツを取り出す。
ずるりとむき出しになった肉棒は隆々と屹立し、血管の浮いた禍々しい姿を見せ付けた。
そして、男は迷う事無く蜜に溢れる秘所にあてがう。
「や、あぁ……んふぁああぁ!!」
くちゅりと濡れた音を立てて触れ合ったのは一瞬で、あっという間に肉棒がホットパンツをずらした隙間からスバルの中へと挿入された。
悲鳴に近い、だが決定的に違う甘い叫び。
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むっちりとした太腿を抱きかかえ、豊かな尻肉を手で掴んだ男は、スバル自身の体重が掛かるように突き上げる。
強烈な結合、最奥の子宮口をこじ開ける亀頭、少女の全身を貫く爆発的な快楽信号。
純潔を奪われた日より何度となく犯され、慣らされた肢体は、男の荒々しい侵入にスバルの意思に反して最大限の悦びに咽び泣いた。
ホットパンツの隙間からねじ入れられた剛直は膣壁をカリ首でこそげながら乱暴の前後し、その度に、力の限り子宮口へ口付けする。
開発された性感帯への呵責なる攻撃が、洪水のような快楽の雷撃を神経へと焼き付ける。
豊かな胸を男の胸板に押し付けながら、過剰な快楽拷問を前に涎まで垂らしてスバルは喘いだ。
「ひぃ、あぅあぁぁ! だめぇ! そん、な……ふぁ! しきゅうつかないでぇ……!」
「やめろと言われて、やめれるかよ!」
「ひぎぃい!!」
涙交じりの甘い声で必死に懇願するが、返ってきたのはさらなる力を込めた突き上げだった。
たった一突きで軽く絶頂に追いやられ、無論相手がそれで満足するわけもなく、強烈な肉棒の責めは続く。
バリアジャケット姿で拘束して犯すという事に、男は相当興奮しているようだ。
いつも以上に剛直は硬く太く、激しい。
それは彼一人に終わらない。
「おいおい、いつまでスバルを独り占めしてんだよ。俺たちも忘れちゃ困るぜ、それじゃあこっちを頂くとするか」
「ちょ、やだ、そっちは違ッ、うぁうううああぁ!?」
言葉は最後まで成らず、苦痛と快楽交じりの絶叫へと転じた。
ホットパンツの隙間を無理矢理押し広げ、後ろに立った男が己自身をアナルへと導いたのだから、その圧迫感は凄まじい。
前と後ろで男たちは好き勝手に挿入を繰り返しては、よく締まる肉穴を蹂躙する。
下半身から二本の剛直で身体に穴を穿たれるような苦しさ。
だが……そこにあるのは決して苦しさだけではない。
「ひぃ、あぁ……ふぁ、はぅんッ!」
「おいおいスバル、なんかどんどん声甘くなってんぞ?」
「へへ、ようやくアナルのよさが分かってきたか、本当に淫乱な子だなぁ」
「ち、ちが、ぅ……わたし、そんなぁ、はふぁあああ!!」
否定の言葉が甘い叫びに変わる。
後ろでアナルを犯す男が大きく柔らかな乳房を掴み、バリアジャケットの上から乳首を抓った。
それこそ乳首を千切るかと思えるほどの力だが、防護服の上からではそれが僅かに減殺されて快楽と嗜虐心を堪らなく刺激する加減になる。
前で膣を穿つ男も負けじともう片方の乳房を持ち上げ、黒いバリアジャケットにぷっくりと浮かぶ突起に噛み付いた。
齧り取る勢いでの刺激、だがやはり、それもまた快楽に転じてスバルを責めた。
もちろん前後から貫く挿入の勢いなど、まったく衰えない。
それどころか、射精が近づき、彼らの動きは一層激しさを増す。
身体の芯から脳天まで貫くような強烈極まる突き上げの二重奏。
徐々に間隔の短くなって行く愛液を掻き分ける、粘ついた水音。
そして遂に、爆ぜた。
「あぁあああああぁああぁぁああ! でて、るぅ! すごい、いっぱい……あつい、のだされてるぅ……」
男たちの屈強な肉体がびくりと痙攣したかと思えば、体内にぶち撒けられる白濁の熱。
身体を内側から溶かされるのではないかという甘い快楽の刺激が神経を駆け巡り、脳髄を焦がす。
膣と直腸に満ちる精液がごぽごぽと泡を立てて結合部から溢れては、その度にスバルの白く艶かしい女体も痙攣する。
二穴に吐き出された射精の快楽を前に、彼女も激しい絶頂に追いやられたのだ。
唇の端からだらしなく唾液を零し、涙でとろんと潤んだ瞳であらぬ方向を見る様は……とても普段の快活な少女を連想できない。
堪らなくいやらしい、淫婦のそれだった。
たっぷりと彼女の内部に欲望を解き放った男たちが自身を引き抜き、離れる。
激しすぎる快感の余韻に打ちひしがれたスバルは反応も出来ず、両腕を拘束されたまま吊るされ、揺れる。
だがそれも一瞬だった。
「さて、ようやく空いたか」
「次は俺が前を頂こうかな」
「あと腕も下ろさせようぜ、皆で一度に可愛がってやらんとなぁ」
「ああ、なにせこの人数だ」
拘束された汗だくのスバルを前に、口々と溢れる劣情交じりの言葉の嵐。
理性の崩れかかった視線を上げれば、彼女の前には既に二十人は下らない男たちがひしめき、今か今かと極上の雌肉に餓えていた。
絶望……いや、果たして本当にそうか。
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これから自分の身に起こるであろう快楽という暴虐を連想した時、スバルの心に、甘いものが響いた。
何度となく繰り返された陵辱、男たちの肉棒の挿入、射精。
そのどれもが彼女を徐々に変えていた。
ごくりと、白い艶かしい喉が唾を飲む。
期待だ。
口に押し込まれる肉棒と精液の味わい。
胸や腋に挟まされる熱い竿の感触。
ぶち撒けられる白濁の臭いと暖かさ。
そして二つの穴に捻じ込まれる快感。
スバルは、それらに焦がれ、愛を感じていた。
「あ、そっか……そう、なんだ……」
正気の光の消えた瞳を細め、少女の顔に喜色が浮かんだ。
綻んだその口元には、もはや過日の面影はない。
そこにあったのは、天真爛漫な乙女などではない……色欲に狂った一匹の淫魔だ。
「あはっ♪ いいよ、みんなで、いっぱいシて? スバルのこと、メチャクチャにおかして?」
甘い甘い、蕩け尽くした誘惑の声音。
男の欲望をそそり、理性を破壊する響き。
これに抗う術などない、抗うつもりさえない。
男たちは堰を切ったように雪崩れ込み、瑞々しい美少女の肉体を貪り始めた。
後にはただ、甘く狂った雌の叫びが木霊した。
終幕
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投下終了。
初陣はエロ、うん、いいよね!
しかしまさかティアナ陵辱ものと連続して投下されるとは、まったくおもしれえ偶然もあったものだぜ。
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>>302
GJ!エロい初陣だw
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>>302
GJ
さあ他の職人の作品も楽しみだ
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短パンずらしはいいな!
生きる気力が湧いてくる!
GJ!
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GJGJ
この後は時々乱交しながら、普通に仕事してたりしてほしいな。
ゆくゆくはノーヴェとかもこれに混ざったりするのだろうか。
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お初でござい。Achtと申します。スバル祭りと聞いて恥を晒しに参りました。その結果がまさかの二番手とな。
時系列は機動六課解散後。登場順にゲンヤ、ギンガ、スバル、ティアナ。非エロでござる。
・注意事項
ちょいとウイングロードが改造されています。スバルとその同僚の階級に関しては消防職員を参考にしています。
アンチではありませんが管理世界に対する独自考察っぽぃ何かが含まれております。
発想元はStSのその後の隊員たちのシーン(だったはず。うろ覚え)から。参考場面とは状況や台詞が違いますけれど。
誤字の多い人なので散々見返したけれどうっかり残っていたらごめんなさい。
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「しかし、スバルのやつは大丈夫かねぇ」
時空管理局陸上警備隊第108部隊。その長たる男はそう呟きつつ湯呑みの茶をすすった。言葉とは裏腹にその表情に憂いはなく、至極穏やかなものだ。
聞き手である湯呑みを運んできた彼の娘――と同時に頼れる部下でもある――も彼同様、いや、僅かに緩んだ表情ですらある。
夕暮れ時ながら特に事件が起こっているわけでもなく、これを気の緩みと評するのは少々酷というものだ。
「随分危なっかしさはなくなったと思いますよ」
「なんでもねぇところでポカをやるからなぁスバルは」
父さんは心配性ですね、と苦笑されて少し憮然とした顔になる男――ゲンヤ・ナカジマ三等陸佐。
もっとも彼自身、次女のことを信じていないわけではない。
こうした心配をするのは別にスバルに対してだけではなく目の前のギンガやJS事件の際に保護されて
彼が引き取ることとなった新しい娘たちに対しても同様である。つまるところ、この親父殿はどうしようもなく親馬鹿であるのだ。
卓上の電話が鳴る。湯呑み片手に受話器をとるゲンヤ。が、穏やかだった表情は即座に引き締まり、その変化を見たギンガも笑みを消す。
どこかのほほんとしていた部屋の空気は跡形もなく消え失せた。
いくつか返答をして受話器を置き、コツコツと机を指で叩きつつ情報端末に出てきたデータを確認する。
非魔導師であるゲンヤは現場で指揮をとることはあまりない。現場指揮はその場に送り込んだ最上級者が通常執る。
「部隊長の仕事は必要な時に必要な人材を必要な装備とともに必要な場所に送り込む準備を整えてやることだ」
“4つの必要”と各々の職責を全うすること――ゲンヤが部隊に度々送り込まれてくる士官学校出の新米どもに
口を酸っぱくして言っていることである。
士官学校に限らず、魔導師たちは力がある者として責任ある行動をとるように幼少の頃から教育される。
何しろ身一つで非魔導師からすれば理不尽とも言える暴力を振るえてしまうのだから仕方の無いことである。
魔導師である子供がかなり大人びていることが多いのはそうした教育の影響だ。
ただそれが少々行き過ぎであると言われることもまた事実であり、その弊害の一つとして彼らの中には俺が俺がの意識が強すぎて
何でもかんでも自分がやらなくてはならないとまで思ってしまっている人間が少なからず存在する。
後方指揮をほっぽり出して真っ先に前線に突っ込んでいくというのは彼らの手の届く範囲の出来事に対しては
とても頼もしい存在であり、迅速に事件を解決するという点においては必ずしも間違った判断ではない。
また前線指揮ができるというのは利点でもあるし、そういった必要がある際にはそうしたことができるという点は重要かもしれない。
だがオペレーターから情報を吸い上げて俯瞰した視点から指示を下した方がよいこともある。
現場の空気に呑まれていては冷静な判断が難しいからだ。
小隊長などの現場で動く小さな単位ではほとんど皆無だが、ゲンヤのような非魔導師が魔導師部隊の指揮官を務めているケースは決して少なくはない。
また武装隊ならともかく捜査官であれば現場にも非魔導師が数多く存在する。人手不足が叫ばれる管理局には適材適所が不可欠なのである。
「高層ビル火災だ。ギンガ、防災担当を連れて行って来い」
「航空隊は出ていますか?」
「特別救助隊の航空魔導師の隊と首都航空隊が既に出ているそうだ。避難が遅れていて手が足りんらしい」
スバルの所属する隊ではないのですね、と気持ち残念そうな顔で呟くギンガ。ゲンヤはそれを見て僅かに苦笑する。
血は繋がっていなくともやはり二人は親子ということのようだ。だが弛緩した空気も一瞬のこと、すぐにギンガは各隊員に指示を出しつつ駆け出した。
ゲンヤも現場の情報を確認しながら管制オペレーターと遣り取りを始める。が、すぐに視界の端に表れたデータを目にして僅かに眉を上げた。
悪天候により客船座礁。現場水域は浅瀬が多く、船舶による接近救助は二次遭難の危険性があるため湾岸特別救助隊によるヘリでのアプローチ。
特別救助隊現場指揮官、スバル・ナカジマ防災士長。
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「うん、それじゃ、あらためて確認するよ」
スバルはやや緊張しつつ、しかしそれを目の前の指揮下の隊員たちに悟られないように
いつもの元気印の二割り増しほどの声量で言いつつこれから降下する船の見取り図を台の上に広げた。
叩きつけるような雨と吹き荒ぶ風でヘリのエンジンが咳き込むかのような騒音をたてている。
そんな中で意思疎通をするには念話か大声で話すしかないがこういった事前確認の際には声に出してきちんと話すことが現場では奨励されている。
念話だとついつい反射的に生返事になるケースが度々報告されているというのがその理由らしいが
少なからず存在する非魔導師隊員のために念話のみでは問題が出るためという実情もある。
事実、スバルらが乗るこの大型輸送ヘリのパイロットは特別救助隊の隊員ではあるが魔導師ではない。
特別救助隊においては飛行技術の良し悪しのみが彼らの選考条件であり、それには必ずしも魔法は重要ではないのである。
六課時代のヘリパイロット、ヴァイスは時に制御を自らのデバイスであるストームレイダーに任せることもあったが
パイロットに不測の事態があった場合を考慮して自動操縦AIが管理世界のヘリには元々装備されていることが多い。
インテリジェントデバイスのそれに比べればあまり高度なことはできないものの――性能が低いのは一重に値段の問題である――
戦闘空域を突っ切るような無茶でなければ、目的地までの飛行や安全な場所に着陸する分には十分な性能がある。
もっともそういった際にも必ずパイロットを乗せる義務はあるのだから結局は非常時以外は定期旅客機ぐらいでしか使われていない。
彼らの職域を守り、技術の断絶を防ぐための措置である。
ある日人類は機械に頼らないと生活できなくなっていました、などという反逆AIのSF小説の舞台になりそうな未来は誰も望まないであろう。
「幸い怪我人はなく、乗組員の誘導で脱出の準備は終わっているそうです」
「子供とお年寄りを優先して一人ずつ抱えてヘリまでピストン輸送ですね我々は」
隊員たちが事前のブリーフィングで確認していたことを口にする。
幸い客船とはいえやや小型、更に悪天候の中の出航だったために乗り合わせた客はそう多くなく、
スバルたちの乗る大型ヘリと順次到着することになっている付近の管理局部隊のヘリを合わせれば十分全員救助可能である。
残念ながらヘリポートがなく、また船体傾斜もあるため着陸しての収容は難しいのだが。
しかし航空魔導師による救助は一度に助けられる数が少なく、実はあまり効率のいいものではない。
もちろんヘリによる吊り上げ方式よりはかなり早いのだが、対象が怪我をしているケースなど不用意に抱えるわけにはいかないこともある。
そういった場合は二人一組で担架を持って飛行するという方法などがとられる。
どちらにせよ、一刻も早い救助が求められる時にはもどかしいほどに遅々とした救助作業になる。
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「本当はナカジマ士長のウイングロードで順次収容できたら良かったんですがね」
「それはいいっこなしだよ」
こうした際の避難手段としてナカジマ姉妹のウイングロードは最適である。何人もが同時に渡ることができる即席の橋をかけられるのだから。
戦闘においては事前に移動先が見えてしまうことからやや運用に工夫が必要であるものの、
こうして人命救助の為に使うのであればむしろ飛行魔法よりも使い勝手がいいものである。
残念ながらスバルやギンガの先天性の素質に頼るところが大であり、今のところ他に行使可能な者がいないのが口惜しいところだ。
スバルは特別救助隊に所属した後、ウイングロードをより救難向けに改良しており、手摺りをつけるなどしている。
手摺りをつけたのは救助に携わる中での経験則からだ。要救助者たちは精神的に追い詰められていることが多い。
そこに手摺りもついていない道をポンと出されても平常心を失った状態では足が竦んでしまうのだ。
今回の場合は悪天候のため乗客たちを歩かせるには危険が大きく、ヘリも安定して飛ぶことができないために断念することとなった。
スバルが抱えて走っていってもいいのだが、それならば他の航空魔導師とやることが変わらず、その能力の高さから独行での任務が多く
防災士長という小隊長クラスの役職ながら特定の部下がいない一人部署のスバルがわざわざ呼ばれる理由にはならない。
「問題は閉じ込められたと思われる行方不明の子供二名ですね」
「サーチャーで捜索しましょう。サポートは任せて下さい」
狭い船内であっても機動力が高く、場合によっては障害物を破壊しての突破も可能なスバルにその役目が回されるのは自明の理だった。
そうした役割を担える隊員は実は結構少ない。特別救助隊に回される魔導師は誰も彼も一芸に秀でた者ではあるものの
戦闘に向かない隊員が多いからだ。戦闘に適性が高い者は武装隊に回されてしまうため必然的にそうなってしまう。
航空魔導師で戦いに向かない者となると更に門戸は狭くなる。稀に本人の希望で救助隊にやってくるスバルのような変り種の戦闘にも
優れる魔導師がやってくることもあるが、大抵は頻繁に武装隊に貸し出されるなどするためチームには組み込みにくい。
その辺りが本来二人組が最小単位である救助隊であるのにも関わらず、スバルにティアナ以降、バディを組める相手が見つからない理由である。
今回のメンバーは悪天候の中であっても行動可能な飛行魔法の制御に優れた空輸要員と船内の捜索の為に探査系を得意とする隊員一名だ。
名目上は一番階級が上のスバルが現場指揮官である。しかし探査魔法の使い手は防災副士長であり、この場においては次席指揮官なのだが
彼は基本的に救助完了まで船上で待機となるので作業全体を俯瞰できる位置におり、実質的な全体指揮は彼が担う予定となっている。
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「ナカジマ士長、間もなく現場に到着します」
とはいえ、指揮官はスバルであるから危急の場合はともかく必ずこうして彼女に確認を求める。
お役所仕事と馬鹿にするなかれ、これは責任者が自分の裁量の範囲で責任をとる、あるいはとらせるために必要なことなのだ。
何しろこのプロセスを踏まない独断専行の結果、問題が起こるとその上司は部隊掌握能力にまで疑問符をつけられかねないのである。
そうなればミスをした部下を擁護することは難しい。部下の制御もできないと見られてしまった士官が部下をどう庇おうというのか。
報告・連絡・相談。仕事の基本中の基本であり、先人たちの知恵の結晶だ。
もっともスバルの場合は単独行動をとるために、現地指揮官と対等な立場での意見交換が必要であったために
防災士長という階級が必要とされたという事情があるので通常部下はおらず、余計な軋轢を防ぐために指揮そのものに口を出すこともなかったために
こうして形の上だけとはいえ部隊指揮を行うのはほとんど初めての経験であったりする。らしくもなく緊張していたのはそのせいだ。
「よし、それじゃみんな、降下用意!」
「了解っ」
「サーチライト点灯します。幸運を」
暴風雨の中、ヘリパイロットは巧みに機体を操っており、各隊員はすんなりとハッチから順次降下していく。
海に浮かんだ船は浅瀬で座礁しているということだったが、荒れ狂う波で木の葉のように大きく揺れている。
このような場合、破口の拡大による急な浸水の増加や揺れによる怪我人の発生などの危険がある。最悪の場合、転覆や沈没する恐れもある。
“ナカジマ士長、まずいですよこれは”
“もたもたしていたら誰も助からなくなるね”
時折混じる雷や間断なく叩きつける風雨の中で飛行していては、至近距離でも声は通らず、スバルと副士長は念話で話しつつ
どうするかと顔を見合わせる。ただ、二人の顔には絶望はなく、また悩む様子も欠片もない。
そしてそれはここにいる隊員たち全員に共通している。状況が見えていないわけではない。楽観視しているわけでもない。
“安全確実に、迅速にいくよ!”
“了解。誰も残さず、誰も諦めない、ですね”
それは特別救助隊が掲げる標語である。彼らは一流の腕を持つ救助のプロ集団であり、己の限界を知っている。
けれどもそんな彼らだからこそ最後の最後まで諦めず、足掻き、全員を助けるために戦うのである。
諦める心がどこかにあればそれが限界となってしまう。極限状態において生き残るのは意志の強い者なのだ。
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やること自体は至極単純である。船長以下クルーの手によって集められた乗客を航空魔導師が老人子供女性から順番にヘリにピストン輸送し、
探索魔法で子供たちを捜してスバルが彼らを助け出す。しかし平時であればそう難しくないそれもこの風雷雨の中では一筋縄ではいかない。
「もう少しヘリを安定させてくれ! 危なっかしくて搭乗できん!」
「これで精一杯だ! 多少機体がへこんでも構わんから防御魔法を展開して飛び込め! 中の奴が受け止めろ!」
航空機というものは昔から気象条件に左右されやすい乗り物である。中でもヘリコプターは特に影響を受けやすい。
熟練パイロットの腕でも急な突風などにはなかなか対応できるものではなく、
補助する操縦AIも流石に激しい雷雨の中ではその性能を十分に発揮することは難しい。
しかも搭乗しようとする航空魔導師の側も風雨に煽られる中、人を抱えているために当然飛行安定性は著しく落ちている。
そのような悪条件下で右へ左へ、上へ下へと揺れ動くヘリに乗り込むのは飛行魔法の制御に長けた彼らにとっても容易ではない。
更に視界も悪い。僅かな距離だというのにヘリと船と自分との位置関係を見失う可能性も決してないわけではないのである。
それでも彼らは諦めない。助けを求める人々がいる限り。最後まで。
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「船長! 子供たちはどの辺りですか」
「恐らく第二甲板のどこかの区画にいるはずだ。浸水を遅らせるために隔壁閉鎖した際に取り残されたらしい!」
甲板に無事降り立ったスバルと副士長はすぐに船長を探して状況を確認する。
嵐の中出航したこの船は航行中に何らかの原因で舵を損傷、操舵不能に陥り救難信号を発した後ここで座礁したのである。
状況は混乱、操舵不能の時点で救命艇への乗り込みの準備を始めており、乗客を移動中の出来事であった。
あっという間に機関室が浸水、隔壁閉鎖でなんとか持ちこたえるもその直後に予備発電機が故障。
船内の状況把握に時間がかかり、行方不明者がいると乗組員が気付く前に既に子供たちは壁の向こうに取り残されてしまっていたのだ。
船長にしても断腸の想いであろう。発電機が全損したことでこの船の電源は失われており、隔壁を開放するには人力しかない。
もし浸水が広がっていれば開けた途端に待ってましたとばかりに一気に沈む可能性もある。
更には真っ暗になった船内で乗客がパニックに陥らないようにするので
精一杯の乗組員に暗闇の中、あてもなく船内を捜索させる余裕などなかったのだ。
たとえ大声を張り上げてもこの絶え間ない騒音の中ではほとんど声は通らないであろう。探索魔法の使い手でもいればよかったのだが
そう都合よくそのような人間が搭乗していることなど映画でもない限りそうあるものではない。
「副士長さん!」
「任せて下さい。コイツで飯を食っているんです」
乗客の中年男性が深々と頭を下げる。傍らには気を失った女性。子供たちの両親だった。
事情を聞いてみるとこのような状況下で取り乱した人間は危険と考えた夫が気絶させたという。少々荒っぽいが賢明な判断である。
こういった時に一番危険なのはパニックに陥ることだ。パニックは伝染する。不安な気持ちを共有している時には特にだ。
そして冷静な判断力を失えば待っているのは死のみである。
ほどなくして探索魔法で位置を掴んだ副士長が状況を報告する。浸水は幸い二人を飲み込むことはなく、
子供たちもさほど入り組んだ位置にいるわけではない。どうやら隔壁が閉じてしまっているためどうしたらいいか分からず
通路で立ち往生しているようだ。スバルは素早く頭の中で船の見取り図と浸水の状況を照らし合わせ、最適なコースを導き出す。
「ナカジマ士長、いけますか」
「……直近の区画の浸水状況に変化があったらすぐに報告をお願いします」
コースは単純、しかし状況は決して芳しくはない。今回の場合、何よりも重視するべきは迅速さだ。
素早く彼らを助け出し、すぐに隔壁を再び閉鎖する。もし途中で浸水が起これば船全体が危険に晒される。
まだ乗客乗員の救助作業は半分も終わっていない。救命艇はあるが時に最上甲板まで波で洗われるような状況下での脱出は危険が大きい。
だが、スバルはいけると判断した。計算、経験則に裏打ちされた“勘”である。もちろん最悪の場合も考慮している。
もし途中で浸水して退避も間に合わないとなれば隔壁を閉鎖させる覚悟だ。二人+一人とその他大勢。優先すべきはどちらかは明らかだ。
その状態に陥ったとしても二人を抱えた状態で待ち、完全に浸水しきってから船外へ脱出するという手もある。
指揮を副士長に預けたスバルを船長と妻を乗員に預けた男性が開かれた隔壁横で見送る。最悪の場合はこの二人が隔壁を閉鎖するのだ。
船長は最初に船に乗り込み、最後に降りるものではあるが、何故この男性が残るのか。怪訝そうな顔をするスバルに男は陸士隊式敬礼で答えた。
「あいつらをお願いします。ナカジマ士長」
純粋に戦闘能力しかなかった彼には愛する子供たちを探す出すための探索魔法は使えず、陸士である彼には空を飛んで安全なところまで
乗客を避難させることもできなかった。魔法は万能の力ではない。あくまで技能の延長線上の存在でしかない。
“仲間”に言葉は要らない。スバルは敬礼を返すと暗がりへと消えていく。男たちは無言で敬礼し、その背中を見送った。
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客船ゆえにゆったりとした設計であるとはいえ、基本的に船内というのは狭い。
もしこれが貨物船などであればマッハキャリバーで駆けることができたかどうか。
ハッチの段差を乗り越える際に跨がずに飛び越えて額を割る見習い船員の話は
海で生きる人間なら誰もが知っている船の中での安全管理に関する逸話である。
もしこれが普段の船内であれば彼らはスバルの行為は危険極まりない阿呆のすることだと口を揃えて言うだろう。
だが今のこの船は海で生きる人々が住まう世界ではなく、スバルたち特別救助隊の仕事場である。
先を急ぐスバルは散乱した瓦礫に足をとられぬよう僅かに床から離れた高さにウイングロードを展開して通路を突っ切ってゆく。
途中、いくつかのハッチ――恐らく子供たちが逃げ道を探そうと力を合わせて開いたのであろう――を頭を下げて抜ける。
船は間断なく打ち寄せる波によって揺れているが、それでもスバルの体勢を崩すには至らない。抜群の運動能力である。
そして何よりも一瞬の判断力。魔法でもなく、機械の体でもなく、それこそがスバルがこの仕事が天職であるとされる真の理由である。
“ナカジマ士長、その辺りのはずです”
頭に響く念話に軽く返答してスバルは辺りを見回す。腰から懐中電灯を外して辺りを照らす。
自分から見えても相手から見えなければ警戒心を持たせてしまう。暗い場所での明かりというのは人の心を落ち着かせる効果がある。
暗がりに何かが見えた。二人の子供だ。身を寄せ合っている。いやらしくない程度の笑みを浮かべて近寄る。
スバルにとって喜んでいいことなのかどうかは微妙なところだが、子供相手であればむさ苦しい中年男よりもスバルのような若い女性の方が
安心感を与えやすい。幸い試みは成功したようで、子供たちは取り乱してはいないようだ。局員の子供だけあってしっかりしているのかもしれない。
「大丈夫、助けに来たよ」
「お、お父さんは?」
「上で待っているよ。お母さんも無事だよ」
待っている、という言葉にやや表情を暗くする二人。父が助けに来てくれたのではないのが少々残念なのかもしれないけれど
母も無事であるというところで二人は安堵の表情を浮かべる。
二人が話すところによると最初はなんとか道を見つけようとしたものの、真っ暗な中動き回るのには限界があり
そうした時にはじっと落ち着いて助けを待つのがよいという父の言葉を信じて待っていたらしい。
時間がないのではないかと思われるかもしれないが、焦ってもよくない。
一見落ち着いているように見える二人も内心は興奮状態にあるのは間違いない。実も知らぬ女性相手に周囲の状況も顧みず
事情を話し出してしまう辺り、明らかである。そんな状態でさあ行くぞと連れ出してもまともに動けるかどうか怪しいものだ。
よく頑張ったねと頭を撫でてやるとようやく二人の肩から力が抜ける。これなら大丈夫、とスバルが思ったその時。
“ナカジマ士長! まずい! 隣の隔壁に浸水が! そこももたないかもしれません!”
副士長の警告とほぼ同時に二人のすぐ上の壁がにわかにこちら側に歪む。咄嗟に前に出てプロテクションで防ぐと同時に水と瓦礫が一気に噴き出した。
左腕で二人を抱えようとするがいくら戦闘機人のパワーがあっても物理的に届かない腕ばかりはどうにもならない。
左腕で上の子を抱えて左手で下の子の手を握る、それが限界だった。スバルの顔にも流石に焦りが浮かぶ。
もたもたしていればあっという間にここは水浸しになる。破口から離れた位置なら両手を使って二人を抱えて駆け抜けることができた。
もし離脱が不可能になっても冷静に二人に泳いで脱出する方法を言い聞かせながら水没まで待ち続けることもできる。
だがこの場所はまずい。圧倒的な水圧で身動きがとれず、しかし二人を護る為にここからは動けない。
こんな状態では落ち着かせるどころではないし、そもそもスバル自身ですら焦っているようではどだい無理な話である。
万事休す。そんな言葉が一瞬スバルの頭に浮かぶ。いや、まだ方法はあるはずだ。けれども絶え間ない圧力と轟音が正常な思考力を奪う。
その時だ。左腕の中の子が動いたのは。
するすると腕の間を抜けてスバルの背中にしがみついたのだ。そして蒼く輝くバインドのリングがスバルごと自らの体を縛る。
スバルの魔力光よりも若干暗く、落ち着きを感じる色。スバルが振り返ると、無邪気な笑みを浮かべる上の子。
なるほど取り乱さないわけだとスバルは場違いな感想を覚えていた。局員の子で魔導師。しっかりしているわけである。
すぐに下の子を手繰り寄せて左脇に抱えると踏ん張るのをやめて流されるに任せる。
「しっかり掴まって! 行くよ、後は一直線だからね!」
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結論から言うと、乗員乗客全員が無事に避難に成功した。
怪我人は最後の最後、ヘリに乗り込んだ際に派手にすっ転んで打撲したスバルただ一人である。締まらないことこの上ない。
労いの言葉を用意して待っていた副士長が出迎えの姿勢で硬直していたのは余談である。
ゲンヤの心配が見事に当たってしまったのは何かのフラグだったのかどうなのか。
「あーもう心配して損したわ」
通信ウィンドウの向こうで悪びれずにゴメンゴメンと言いながらもにひひと笑うスバルにティアナは大きく嘆息して突っ伏した。
怪我をしたと聞いて通信室に飛び込んで連絡をとった結果がこれである。職権濫用甚だしいがそれだけ心配だったのであり、
またそれが許されるくらいにはティアナ自身の日頃の仕事ぶりが周囲に認められていることの証左でもある。
はやてあたりに言わせれば「フェイトちゃんが身内に甘いからやなぁ」ということになるであろうが
その発言者にそれを言う資格があるのかどうかは微妙なところだろう。
ちなみにティアナの私見では、はやては身内に甘いように見えて実はきっちり損得を計算した上で動いているタイプである。
「ねぇねぇティアー」
「何よ」
甘えるような声にティアナが伏せていた顔を上げると声色とは裏腹に至極真面目な親友の顔があった。
意外とこの親友も狸になったものだと思いつつ、若干不貞腐れていたティアナも表情を引き締めてもう一度、何かあったのかを問う。
「そのね。助けた子が局員のお子さんでさ。魔導師だったんだ」
その子はスバルのようになりたいと言ってくれたのだという。途端に表情が崩れる。喜色満面。
なんだかんだで親友の全く変わらない素直さを再確認した――そうなるとさっきのが素かと思えば頭が痛くなりそうだが――ティアナも小さく微笑む。
「そっか。なのはさんからスバル、スバルからその子に夢は、勇気は引き継がれたってことね」
「あたしが、憧れの人かぁ」
いまいちピンと来ないんだよねと困ったような笑みを浮かべる親友にティアナは肩を竦めて応えた。
心配させてくれたこの親友に一つ、意趣返ししてやろうと心の中で意地の悪い笑みを浮かべつつ。
「それ多分なのはさんも同じだったんだと思うよ」
「そうかな?」
「そうよ……まぁでも、最後が“それ”じゃ憧れになるかは微妙かもしれないわねぇ」
「うぅ、き、気にしてたのにぃぃ」
勇気の意味。それは引き継がれるもの。伝えられてゆくもの。それは夢へと至る力。
今日もそのバトンはどこかへと続いてゆく。
――了――
-
夢を継いでゆく、その“ゆく先”を書いてみたかったんです。
最後のシーンはナカジマ家食卓にしようかと思ったんですがキャラがやたらと増えるのと
やっぱりシメはスバティアだよねという電波を受信したのでこんなことに。ナンバーズ好きの方すみません。
オチが酷いのはAchtのロクでもないゴーストがここでボケてと囁いたせいです。
初投下ゆえ不手際等ありましたらご指摘いただけると幸いです。
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>>316
StSの最終回の救助シーンか
いいね。スバルらしさがよく出てる
締めも綺麗で良かったGJ!
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GJ
「やる夫は最悪の救難現場に向かうようです」から
なのはに興味を持った自分には感慨深いものがあったよー
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ああ、こういうのが見たかった!
ウィングロードに手すり!?
まさに救助特化……こういうのが見たかったんだ。
GJっす
そしてシガー氏の陵辱、さっそく『使用』させていただきました(ニヤリ
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ではスバル祭り、三番手を投下させて頂きます
・エロ
・全量はけっこう長め
・エロ以外のテキストも長め
・雷刃xスバル(前半) 星光xスバル(後半)
・題名「極光と明星と、昴」
次より投下します
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「・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・」
「あれ?」
廊下を歩くスバルは、何かに気づいてふと足を止め、耳を澄ませた。
普通の人間には、聞こえるはずのないほどのわずかな音。
戦闘機人としての鋭敏な聴覚を持つスバルだからこそ、聞き取れた『声』だ。
「変だな、誰か居るのかな」
シフトの関係上、今夜は機動六課の宿舎に残るメンバーはほとんど居ない。
まだ部隊立ち上げから間もなく、他の部署からの転属予定だった人員の到着が遅れているためだ。
ここ数日は突発的な不足人員を補うために夜勤シフトも流動的であり、普段は一緒に行動するティアナも、今は居ない。
まだ着慣れない機動六課の制服を着ての、1人での夜の見回りである。
「・・・・・・! ・・・・・・っ ・・・・・・ぁ」
「やっぱり聞こえるよね。こっちかな?」
声を頼りにまだ慣れない宿舎内を探索し、たどり着いた場所は、宿舎の地階にある倉庫だった。
ここに来るまで地下への階段にも廊下にも電灯は点いていなかったが、付近からは確かに人の気配を感じる。
「もしもーし。誰かいますか?」
「・・・・・・」
「・・・・・・あれ? 今度は聞こえなくなっちゃった。おかしいなぁ」
しかし、間違いなく地下から聞こえていたはずの声は、逆にスバルが階段を下りて地階に差し掛かった辺りから途切れてしまっていた。
急病やケガで動けなくなっていた局員が、助けを求めていた可能性もある。
そう考えたスバルは手近なドアをノックし、返事がないことを確かめてからドアノブを回す。
夜間は鍵がかかっているはずのドアはあっさりと開き、部屋の中は電灯も点けられていた。
部屋に入った瞬間、不意に鼻を突く、場違いな濃密な汗と、甘い蜜の匂い。
そしてその中心、大きな会議用机の上には―――乱れた着衣で抱き合う、“女性”と“少女”の姿。
机に腰掛けて愛撫されているのが、管理局の制服を着崩した、成人の女性。
ほとんど面識はないが見覚えはある、内勤の事務職員だ。
その女性を抱きすくめてリードしていたのは、同じ制服を着ている、あろうことか10歳前後の少女。
空を思わせる蒼い髪と血のような緋の瞳が印象的な娘だが、少なくともスバルには見覚えがない。
「きゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「あ・・・・・・ええぇっ!?」
情事を目撃された女性局員が羞恥の悲鳴を上げ、両手で体を隠しながらスバルの脇を走り抜けて、部屋から逃げ去っていった。
スバルはただ、あまりに予想外で衝撃的な光景に硬直するだけだ。
そして唯一この状況で声を上げなかった少女は、デザートを取り上げられて呆然とする子供の表情で、走り去る女性の後姿を見つめていた。
※※※※※ ※※※※※
-
「あぁ、もう・・・・・・バレそうな状況で黙らせながら気持ちよくしてあげてて、かなりイイ感じだったのに!
こうときは見ないフリをするのが礼儀ってモノだろっ」
部屋に残った少女は、口を尖らせ、理不尽に対して不満をぶつける子供の仕草そのままに、闖入者であるスバルを睨む。
しかし年齢相応の仕草とは裏腹に、身に着けた管理局の制服は大きくはだけており、その顔は昂った性欲で高潮していた。
「え? ご、ごめんなさい・・・・・・じゃなくて! キミ、こんなところで、その・・・・・・なにを、してるの?」
最初の動揺がまだ収まらないスバルはその剣幕に押され、外見も仕草もまるっきりの子供に対して頭を下げる。
その直後我に返り、しどろもどろであるが少女へと質問を返した。
「なにって、見てのとおり“気持ちいい事”だよ。それに、そもそも僕に対して口の利き方が失礼だぞ。僕は君よりもはるかに強くて偉いんだからな!」
「え、ウソ・・・・・・? いや、ホントだ。失礼しました! スターズ小隊所属、スバル・ナカジマ二等陸士ですっ」
「うんうん、僕のスゴさがわかれば、べつに非は咎めない。ああ、僕のここでの名は“レヴィ”。交替部隊の所属だ」
気が動転していて気付かなかったが、レヴィと名乗った少女の制服の階級証は空曹。
スバルよりはるかに上の階級の、しかも空戦魔導師だ。
そして所属を知って、このあまりにも特徴的な少女に見覚えがないのにも納得がいった。
交替部隊は、スターズやライトニング小隊のオフシフト時に入れ替わりでメインに入る部隊であるため、顔を合わせる機会がない。
入隊式で六課の人員のほぼ全員が出揃う機会があったが、裏で通常任務に就いていた交替部隊はその席にも居なかったのだ。
「あ、それで・・・・・・その、レヴィ空曹は・・・・・・なんで、わざわざこんなところで・・・・・・あの・・・・・・」
「ぅん? オフシフトに合意の上で裸になるのは、何かいけないことなのかい?」
本題に移ろうとして先ほどの光景を思い出してしまい、顔を赤らめながらごにょごにょと口篭っていくスバル。
少女から視線を不自然に逸らし、最後にはうつむいて何も言えなくなってしまう。
最初の衝撃から冷静さを取り戻して我に返れば、部屋に色濃く残る情事の匂いと形跡を詳細に認識してしまい、余計に動悸が激しくなる。
なにより当のレヴィが着衣の乱れを直さず、大きく開いた襟元やきわどくめくれたタイトスカートを、晒したままなのだ。
少女を視界に入れるだけで、嫌でも先ほどの行為が連想されてしまい、頭の中がぐるぐると回る。
そんな様子に気付いたレヴィは、幼い顔に不似合いな淫靡な笑みを浮かべ、スバルへと歩み寄った。
「ふ〜ん? 興味がないワケじゃないみたいだね。じゃあ・・・・・・代わりにスバルが、僕とキモチイイことしてみるかい?」
「え、な、な、な・・・・・・何を!」
その笑みに本能的な身の危険を感じたスバルが、近寄ってくるレヴィを押しのけようと腕を前に突き出す。
しかしその手が少女に触れる寸前、パチッと、指先に衝撃が走った。
「ひっ・・・・・・!」
少女が纏う、電気変換された微量の魔力に触れたのだ。
衝撃そのものは静電気程度だが、ただでさえ動揺していたスバルは、反射的に手を引っ込めて身をすくめてしまう。
そんなスバルの両頬に、歩み寄ったレヴィの両手が伸ばされ、そのままぐっと前のめりに引き寄せられる。
当然その先には、可憐ともいえる少女の唇があった。
「むぐっ・・・・・・ん、ふ・・・・・・!!」
気がつけば、深く、口付けされていた。
スバルはがむしゃらに抵抗するが、絶妙に体軸を捻られて重心を崩されているため、不安定な姿勢を強制され腕や脚に全く力が込められない。
両頬から首の後ろへと回された少女の細腕が振りほどけず、体を引き剥がすどころか唇すらそらせないのだ。
キスに入る際のタイミングや位置取りの巧みさから考えても、レヴィの行動はこの場での単なるノリではない。
相手の抵抗を封じつつキスを貪るという性的なテクニックに長けた、手馴れた動きだった。
-
「むー! む・・・・・・ん、ん、んー・・・・・・!!」
さらに大きく、スバルの目が見開かれる。
唇を割り、少女の舌が入り込んできたのだ。
びくびくと不随意に動くスバルの反応を確かめるように、レヴィの舌がスバルの唇の裏側をなぞり、歯茎を舐め、舌を絡めとる。
子供のように自分勝手な強引さと、経験で得た技量での両面から、レヴィはスバルの口内を蹂躙した。
「んぅ・・・・・・っ」
ほどなくしてスバルから抵抗する気配が消え、鼻にかかった喘ぎと共に、体から力が抜け始めた。
もたらされる快感が驚愕や倫理感を上回り、意識が雰囲気に流され始めたのだ。
密着した体から心境の変化を読み取った少女は、薄目でスバルの上気しきった表情を確認しつつ、首の後ろに回していた両腕の片方を解き、ゆっくりと背中に滑らせる。
そうして脱力して崩れ落ちそうなスバルを小さな体で支えると、巧みに机の前に誘導して、その上に押し倒した。
「そうそう。そんなふうに仔犬みたいにおとなしくしてれば……もっとよくなれるよ、スバル」
「・・・・・・」
口元の唾液をぬぐいながら、悪戯っぽくスバルの耳元で囁くレヴィ。
スバルは少女と目を合わせずにそっぽを向いていたが、レヴィを拒否せずに弛緩しきった体が、“もっとよくなる”ことを望んでいるのは明白だった。
「ん〜? 返事がないよね。スバルは、気持ちよくなりたくないのかな? ほらほら、言ってごらんよ」
「うぁっ・・・・・・」
それを理解しながらも、直接の返答を躊躇するスバルを促すように、レヴィは自分も机に登り、横たわるスバルの上に馬乗りになる。
幼少な体格に似合わない淫蕩さで体をくねらせ、体重を利用して自分の薄い胸でスバルの胸を押しつぶし、揉み合せた。
しかし2人とも厚手の管理局の制服を着たままのため、着崩れた状態ではあっても、その刺激は緩やかなものだ。
「もっと、つよくっ・・・・・・!」
無意識にさらなる刺激を貪ろうと、胸を押し付け、少女を抱きすくめて、自らレヴィへと舌を絡めようとスバル。
しかし下から強引に抱き締められはしたものの、レヴィは自分の唇を奪おうとするスバルの顔を、小さな手で遮った。
「僕は見た目どおり賢くてカッコイイけど、やっぱり言ってもらわなきゃわかんない事も、あるんだよ?
ほらスバル。いいコだから、ちゃんとここで“気持ちよくしてください”って、言ってみなよ」
遮った手をスバルの顔に這わせ、その口内を指の腹でなぞりながら、レヴィは幼い子供を躾けるような口調で囁く。
そして逆の手は後ろに回し、指先をスカートの奥、スバルの内股の付け根にまで侵入させて、ついに下着越しのぬるりとした感触を探り当てた。
下着に触れたレヴィの指先が隆起をなぞるように移動し、むず痒いほどに軽く、爪を立てる。
「ひゃっ、そこ! き、気持ち、よく・・・・・・もっと、してくださいっ」
ついに根負けしたスバルは、少女に促されるままに、叫んだ。
「あは。やっと素直に言えたね、スバル。
ああでも・・・・・・ここだと、またさっきのスバルみたいな邪魔者が入ってくるかなぁ・・・・・・。
うん、そうだ。場所を変えようよ。僕の部屋に行こう!」
「え・・・・・・? すぐ、して、くれないの・・・・・・?」
「ふふっ。捨てられそうなわんこみたいに必死な顔しなくても、だいじょうぶだよ。
スバルがつらくないようにキモチ良く、連れて行ってあげるからさっ」
※※※※※ ※※※※※
-
「あぅ、こんな格好・・・・・・」
「いいからいいから。ほら、いくよ」
部屋に移動する、と唐突に提案したレヴィは、さっさと馬乗りになっていたスバルの上から退き、机の上からも降りて、部屋の外に出るよう促した。
やっと叶えられると思った快楽への期待が、少女の気まぐれで空回りさせられたスバルは呆然としていたが、やはりその誘惑には抗えず。
少女の言葉に従い部屋を出て、地階から地上1階へと向かう階段に差し掛かった。
先ほどまでの愛撫の影響でふらつく足腰を支えるために壁に寄りかかり、緩慢な足取りで、スバルは一歩ずつ階段を上がる。
タイトスカートを履いているとはいえ、内股をすり合わせるような不自然に小股な歩幅だった。
「うぅ、やっぱり恥ずかしいです、レヴィ空曹。し、下着返してください」
「だーめ。それに言っただろ、スバルを気持ちよくしながら連れて行ってあげるって」
部屋を出る際、スバルはレヴィによってブラとショーツを抜き取られていた。
ブラを取られるためにはだけられた制服とシャツの前もそのままで、大振りの乳房がまろび出ている。
階段を上るスバルのすぐ後ろを歩くレヴィが、悪戯っぽい表情を浮かべながら、目の前にあるタイトスカートをめくりあげ、肉付きのよい尻をむき出しにした。
「ひゃ、だめですっ・・・・・・うあ゛・・・・・・あぁっ!」
「スバルってば男の子みたいなのに、体はすっごくやらしんだね。むちむちしてて、おっぱいもおしりもこーんなに大きいし。
ここも、ほら、こんなにぬるぬるにしてる」
レヴィはスバルの反応を面白がって、後ろからタイトスカートの中に手を差し込み、掌で淫裂を撫で上げる。
地階で愛撫を受けたときよりも直接的な刺激にスバルは獣じみた快楽の声を上げ、腰を振り立てた。
「ほら、足を留めちゃダメだよ。部屋につかないと、ちゃんとかわいがってあげないからね」
「ひゃあっ!」
快楽に膝が落ち、その場にへたり込みそうになったスバルの尻を、レヴィの小さな手がぱしん、と打つ。
上官に対する律義さなのか、さらなる快楽への期待なのか。
スバルは明らかに自分よりも幼い外見の少女の命令に逆らえず、壁にもたれかかってへたり込むのを抑え、喘ぎながらも足を進めた。
※※※※※ ※※※※※
-
「ふ、く・・・・・・あぁ、だめ! もう・・・・・・勘弁して、くださいぃ・・・・・・」
「ん〜? どうしたのスバル。まだまだ先は、長いんだよ。
それとも・・・・・・こういうコトされてても、嬉しくないの? やめたほうがいいかな?」
階段を上りきって廊下に出ても、少女からの愛撫は止まらない。
明らかに快楽に咽び、レヴィの指使いに併せて腰を揺りながらも、同時に苦しそうに、スバルは少女へと懇願する。
それでもスバルの膣内や淫裂をまさぐる少女の指は止まらず、逆に意地悪く、聞き返した。
「歩きながらだと、うぅ、その・・・・・・ああうっ、イケ、ないんです。お願いですから、止め・・・・・・」
「足を止めちゃだめだよー、スバル」
レヴィの小さな手で、スバルは何度も絶頂の寸前にまでは押し上げられている。
けれど、達しようと足が止まり膝が落ちるたびに、レヴィは愛撫の手を止めて歩き続けることを促すため、絶頂を迎えられないのだ。
それを理解したうえで、レヴィは少女特有の小悪魔的な笑みを浮かべ、スバルの横に並んで、たわわな乳房にも手を伸ばし始めた。
「んぁ、これ以上は、こえ・・・・・・声、抑えれない、から……誰かに、きかれちゃい、ます・・・・・・」
「大丈夫だってば。今日は変動シフト中で、誰もいないんだから。
あ、違うか・・・・・・1人だけ、確実に居るよね。今、この宿舎にさ。
ほら、顔を上げてごらん、スバル」
「ふぇ・・・・・・?」
むきだしの胸と股間への愛撫に翻弄されて視線も定まらなかったスバルは、レヴィに言われるまま、顔を正面に向けた。
視覚で捕らえるよりも先に察知したのは、他人の気配。
少女に促される視線の先には―――先ほどレヴィと一緒に地階にいた、女性職員の姿があった。
地階から逃げ出した後、やはりレヴィとスバルのことが気になって留まっていたのか。
乱れた制服は整えられていたが、ほつれた髪や汗の汚れは手直しされておらず、情事の名残を匂わせたままだ。
「ふふっ。僕たちのことが気になって仕方なくて、そこでずっと覗き見してたのかな?
・・・・・・悪い娘だねっ!」
「ひぁっ! 見ないで・・・・・・」
先ほどとは逆に自身の痴態を目撃されてしまったスバルは、露出させられていた胸と股間を両手で覆い隠し、しゃがみ込んだ。
ここまでレヴィにより与えられ続けてきた快感で腰が痺れ、女性のように走って逃げることはすでに不可能だったのだ。
一方のレヴィは、立ちすくむ女性と座り込むスバルの両方を一瞥し、愉しげな笑みを浮かべる。
視線は女性に送りながらスバルの耳元に唇を寄せ、聞こえよがしに話し始めた。
「ほら、そんな言い方ないだろ。さっきスバルは、あの娘のハダカを見ちゃったわけだし。
あ、そうだ。おかえしに、今度はスバルがあの娘にハダカを見せてやらないと、ね?」
「へ、見せる・・・・・・? やぁ、そんな、恥ずかしい、です・・・・・・」
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快楽に霞ががった意識の中でも、さすがに他人の視線を意識して羞恥心がよみがえり、首を振るスバル。
急に話を振られた当の女性は、この場の淫靡な雰囲気にのまれたままで、口元を手で覆いながら、ただ立ちすくんでいた。
「自分でスカートをめくって、見せてあげてごらん? そしたらここで・・・・・・イかせてあげるからさっ」
「んっ・・・・・・そこは、だめぇ・・・・・・」
羞恥に身をよじる姿を面白がるように、レヴィはスバルの耳元で、無邪気に囁き続ける。
同時に、胸と秘所を隠し続けるスバルの両腕の隙間に手を差し入れて、豊かな乳房を揉み、いまだ潤う淫裂をなぞった。
羞恥心で忘れかけていた絶頂寸前のスバルの官能は、少女からの刺激で、容易に再燃する。
「ほら。ちゃんと、あの娘も見ててくれるんだから。スバルからも、見てくださいってお願いするんだよ?」
「あぁ・・・・・・そんなぁ・・・・・・」
地階でレヴィに責められたときと同じように、羞恥心と快楽との間でせめぎ合う、スバルの心。
しかしその精神の天秤は―――レヴィの小さな手が乗せられる程度であっさりと傾いてしまうほどに、すでに均衡を欠いていた。
逡巡したのも束の間、スバルは膝立ちになってスカートの裾を掴み、ゆっくりとたくし上げて、下着を着けていない股間を晒していった。
女性もあきらかに顔を高潮させ、呼吸すら忘れたように、自分より年下の少女2人の痴態を凝視している。
「見て、ください・・・・・・お願い、します・・・・・・」
「あっはは。よく言えたね、スバル。ご褒美にイカせてあげるよっ!」
褒めるように頭を撫でると、レヴィは今までになく乱雑に、スバルの胸と股間をねぶる。
強く乳首を吸われ、乱雑に膣内をえぐられ、時折り緩く触れる程度だった淫核も、激しく刺激された。
「はぅ・・・・・・あぁぁっ! イ、ク・・・・・・、イキますぅっ!!」
すでに限界を超えて昂っていたスバルは、自らスカートをたくし上げながら、年上の女性の目の前で、年下の少女の手により絶頂を迎えた。
「ふふっ・・・・・・これからスバルの世話をしなきゃいけないから、今日のところはゴメンね。
君とは明日、たっぷりと遊んであげるからさ!」
自らの手で絶頂を与えたスバルを支えながら、レヴィは女性に向けて、別れの挨拶と共に子供じみた陽気な投げキッスを送った。
※※※※※ ※※※※※
-
「着いた。ほら、ここだよ」
「は、はい・・・・・・んっ」
羞恥と絶頂の末にやっとスバルが連れてこられた場所は、レヴィが寝泊りする、宿舎内の居住区画の一室だった。
レヴィは無造作にドアをあけ、ふらつくスバルを部屋の中に招き入れる。
ドアに、鍵はかかっていなかった。
「やほー、たっだいまー」
「・・・・・・存外に、早かったですね。
今夜はまた、いつも通りに誰かの寝床で過ごして来るのかと思っていましたが」
そして部屋の奥には、先客―――というよりも、この部屋のもう1人の住人が居た。
レヴィと同じく10歳前後の、紫紺のシンプルなワンピースを着た、亜麻色のショートヘアの少女。
自分のエリアである部屋の半分に大量の書物を積み上げ、その中に埋もれるように、本を読んでいる。
座るのは椅子ではなく、少女が腰掛けやすい高さにまで積み上げた、分厚い書物の束。
本を平積みにして椅子代わりにするなどミッドチルダでも良識を疑われる行為だが、幸か不幸か、この場でそれを指摘する者は居なかった。
「んー、けっこういろいろあってね。そのかわり、わんこ拾ってきたんだよ。
ちょっと発情してるけど。いや発情させたのは僕なんだけど。
ああ、名前はスバルね。
ね、ね、シュテル。ちゃんと世話するからこの子、飼ってもいい?」
「うんっ、あぁぁ・・・・・・もう・・・・・・」
少女の目の前にスバルを連れて来たレヴィは、見せ付けるようにスバルのむき出しの胸と股間をまさぐり、嬌声を上げさせる。
まるっきり、子供が自分の飼い犬を他人に見せようとする仕草だ。
ここまでかろうじて歩いてきたスバルは、レヴィにひとしきり声を上げさせられた後、力尽きて2人の少女の足元にぺたりと座り込んでしまった。
「駄目です」
しかしシュテルと呼ばれた少女は、スバルの嬌声を聞いても書物から顔も上げず、レヴィのとんでもない提案をにべもなく一蹴する。
「何かを飼うには、貴女は移り気が過ぎます。そうやって拾ってきて、世話を続けた例がありません。
それに貴女のことですから、明日の夜にはまた別の者との逢瀬を約束しているのでしょう?
その間、誰が面倒を見ると思っているのですか」
当のスバルの頭越しに繰り広げられる、少々剣呑な会話。
しかし、快楽で蕩けたスバルの気を惹いたのは会話の内容ではなく―――部屋に居た少女の、容姿だった。
「あふ、あぁ・・・・・・れ? なのは・・・・・・さん?」
「ふむ? 私を見て、高町なのはを連想しますか」
そこで初めて紺衣の少女は書物から顔を上げ、自分の足元に座り込むスバルへちらりと視線を送る。
「ああ、スターズって言ってたから、タカマチとヴィータのところの子だよ。だから分かるんじゃないの?」
「いいえ。高町なのはがあそこまで成長した現在、容姿だけで私との関連に気付く者は少ないのですよ。
相当に親しいか、もしくは幼いころの面影でも知る者でないと。
それとも高町なのはに対して、よほど思い入れでも抱いているのか・・・・・・」
「ふ〜ん? そういえば僕は、別にフェイトに似てるとは言われなかったな。
なんか軽く見られてる気がしてきたぞ。うりうり」
八つ当たりではなく、ただちょっかいを出す口実を見つけたレヴィは、へたり込んだスバルを四つん這いにさせ、後ろから股間を弄り始める。
「ひゃ、そんな・・・・・・ことは、ないです・・・・・・!」
口調とはうらはらに、すでに発情しきったスバルは、目の前のシュテルにあえぎ顔を晒しながら、レヴィの悪戯を甘受している。
しかし―――足元で繰り広げられる痴態を眺めるシュテルは、そんなスバルの表情の中に浮かぶ、未だ満たされない“飢餓感”を看破した。
そして、それにすら気付かずに揚々とスバルを“飼う”と宣言したレヴィの配慮の至らなさに、嘆息する。
-
「・・・・・・そんなことを続けていても、その娘は満足しませんよ」
「え、ホントに? なんでわかるの?
っていうか、これだけやっても全然満足しないって、スバルどんだけ底無しなんだよっ!」
「相も変わらず。貴女は我欲を満たすことばかりで、相手の嗜好を汲み取らないのですね。
何度も言いますが、自分が悦ぶ事を与えたからといって、必ずしも相手が同じように悦ぶとは限らないのですよ」
「そうなの? 僕はこんな風にするのも、されるの大好きだけどなぁ」
「貴女はこの娘の気質を読み違えています。与えるだけでは、この手の娘は満足しません。
性癖に沿わない刺激は、いくら甘美であっても、それだけが積み重ねられたら苦痛でしかありませんから」
「難しい前置きはいいからさー。結局、どういうことなんだよ?」
「つまり・・・・・・」
と、シュテルは本に腰掛けたままつま先を伸ばし、床に這いつくばるスバルのあごの下に差し入れると、顔を上向かせた。
今までにない乱暴な扱いに、何かを感じ取ったのか。
見上げるスバルの瞳は怯えと期待に濡れ―――冷たく半眼で見下ろす少女の、妖艶な視線と絡み合う。
「“狗”は、奉仕されるばかりではなく・・・・・・自らが主人に奉仕することこそ、望んでいるのですよ」
※※※※※ ※※※※※
「へー、珍しいね。僕が拾ってきた子をヤル気になるなんて」
「少々、興が乗ったまでですよ。明け透けに“似ている”と指摘される事も、昨今はありませんでしたし。
高町なのはを慕う狗に、躾を施すのも一興でしょう」
そう言いつつ、シュテルは着ていた濃紺のワンピースを、魔法で変化させる。
小さなその身に纏うのは、魔力で構築された、バリアジャケット。
「・・・・・・っ!!」
スバルは勿論、シュテルのバリアジャケット姿を知らない。
しかし初めて見るその姿を、魂を射抜かれたような驚愕の眼差しで見詰めた。
シュテルが纏うのは、彼女本来の紫紺のバリアジャケットではなく―――胸に赤いリボンをつけた、純白に青の縁取りのワンピース。
まぎれもない。
少女の戯れなのだろうが、その姿は、高町なのはのバリアジャケットを模したものだった。
「さて。私は手ずから凌辱するのも、他人の意のままに屈服させられるのも、どちらも楽しめますけれど。
スバル。貴女は、私に服従させられたいですか? それとも・・・・・・」
呆けるように自分を見つめるスバルの視線を意識しながら、シュテルは上着の前をはだけて、控えめな胸を露出させる。
次いで、本に腰掛けたままショーツだけを無防備に脱ぎ去り、その挙動の合間に、スカートから無毛の秘所をちらちらと覗かせた。
「それとも。この姿と、躰・・・・・・貴女の思うさまに、蹂躙してみますか?」
身をくねらせ、足を組み替えて。
緩めたバリアジャケットの隙間から、胸と秘所とを晒しながら。
誘うようにスバルへと手を伸ばして嫣然と囁かれる、高町なのはの面影を残す少女からの、脳髄を灼くほどの扇情。
スバルにはそれに抗う理性など、残されていなかった。
-
「なの、は・・・・・・さんっ!」
散々声を上げさせられてカラカラになったスバルの口内に、新たな唾液が湧き出る。
シュテルの秘所を凝視し、そこを舐め取りたい衝動に支配されて、犬のように舌を伸ばす。
しかし自らの秘所に顔を近づけるスバルを、亜麻色の髪の少女は、誘ったはずの手で遮った。
「訊いているのですよ、スバル。貴女は・・・・・・どう、されたいのですか?」
「そうだよねっ、言っちゃいなよスバル。どうせ地下でも廊下でも、さんざん恥ずかしいコト言ってたんだし」
「はぅ、あ・・・・・・ご、ごめんなさいっ。わたしは―――」
交互に囀る少女たちの言葉に、スバルは内なる欲求を改めて自覚させられる。
目の前の“白い”少女へと犬のように奉仕したいという、本能にも似た強烈な衝動。
その少女自身から示唆された、華奢な肢体をスバルが蹂躙してもよいという―――倒錯に満ちた、奉仕とは間逆の選択肢。
同時に、さんざん嬲られた体がどうにもならないほど疼いたままで、スバル自身が少女たちに無茶苦茶に穢されたいという被虐心も、頭をもたげる。
理性の枷が外れて、放たれた肉欲が、大きすぎる。
選べない。
矛盾する選択肢があろうと問題ではなく―――その“すべて”が、ほしい。
スバルはその内心を、余さず吐露した。
「わたし、は・・・・・・ぜんぶ、したい・・・・・・それに、いっぱい、されたい・・・・・・です」
「あさましいですね。望むものを選ばせているのに、いずれかだけでは満足できない、と。
高町なのはの飼い狗かと思いましたが・・・・・・なんてことはない、ただの畜生でしたね」
スバルが己の肉欲との葛藤に振り回される様を冷たい瞳で睥睨するシュテルは、レヴィとはまた異なる年齢不相応の、艶然とした嘲笑を浮かべた。
※※※※※ ※※※※※
「では許しましょう、スバル。あさましく・・・・・・お舐めなさい」
シュテルからの許可が出ると、待ちきれなかったようにスバルは股間に顔をうずめ、無毛の秘所を貪る。
スバルが奉仕を始めたのと同時に、シュテルはスバルの背後に居るレヴィにも、意味ありげに目配せした。
「OKOK。もう、おもいっきり楽しんじゃってもいいんだねっ!」
シュテルの思惑を読み取ったレヴィも、四つん這いの姿勢のスバルの尻を両手で割り開き、その股間に顔をうずめた。
今までのようにスバルの反応を愉しむための加減はなく、少女もまた無垢な嗜虐性をむき出しにして、ひたすらにスバルを責め立てる。
「ひゃぁ・・・・・・いぃっ」
淫裂も淫核も乱雑に舐めあげられるこれまでにない激しい愛撫に腰を振りたて、顔を跳ね上げるスバル。
しかし、目の前にいるシュテルに跳ねた頭部を押さえ込まれ、その秘所へと再度押し付けられて、奉仕の続きを強要させられる。
「んふっ・・・・・・貴女が選んだこと、ですよ・・・・・・最後、まで・・・・・・果たしなさい」
「は、ひぃっ・・・・・・」
押し付けられたシュテルの股間で、スバルはくぐもった返事を返す。
レヴィによってじゅるじゅると乱暴に吸い上げられる股間からの快楽に突き上げられるように、自らもまた、シュテルの股間を吸い上げた。
-
「よし・・・・・・じゃあこっちもイっちゃおうか、スバル?」
「ふわっ! そこは・・・・・・」
唐突にスバルは、何度もあげさせられた嬌声とは異なる音色の声を上げる。
スバルの体液で湿ったレヴィの指先が、今までは直接触れてはこなかった、尻穴を捕らえたのだ。
しかし、驚きと戸惑いの中に喜悦も混じる声であったことを察知したレヴィは、片手でスバルの淫裂を擦りあげながら、別の手でアナルを弄り続ける。
「ん〜? クロノが言うには、こっちで感じるには才能とか訓練が必要らしいけど・・・・・・スバルは最初からイケちゃうクチ?」
「そんな、ひたこと・・・・・・なひ、れぇすっ・・・・・・」
レヴィは触れても挿入はせず、ぬめる指で尻穴の入り口を往復させ、緩く擦る。
答えるスバルは、両穴からの刺激に耐えながらシュテルの秘所を舐め続けているため、その声はくぐもり、ろれつもまわらない。
「ふ〜ん♪ 僕はどっちもスキだけどね。フェイトなんかは特に、こっちのが大好きなんだよ」
「ふぇ、いと・・・・・・隊長、も?」
「フェイト“も”ってことは、やっぱり君もまんざらでもないのかい? ん? ほらほら〜」
「うぅ、それは・・・・・・」
耳ざとくスバルの言葉をとがめたレヴィは、意地悪げに聞き返す。
スバルは肯定も否定もできず、ただ赤面させ、うつむいた。
「ほら・・・・・・また、口が・・・・・・お留守ですよ。んぁっ・・・・・・そう、続けなさい」
「あ、ひぃっ! はぃ、ごめんなさい・・・・・・」
この期において未だ羞恥心を失いきらないスバルを、嗜虐の光を宿した瞳で見下ろしながら。
シュテルは、伸ばしたつま先でスバルの豊満な乳房を押し込み、先端の乳首を指で強くつねり上げて、奉仕の続きを促す。
「こっちも遠慮しなくていいみたいだね。さあ、カクゴしなよスバル。
今日いっぱいして、フェイトみたいに大好きにしてあげるからさっ!」
「そんな、おしり・・・・・・ひいっ!」
レヴィが膣内に指を抜き差ししたまま、逆の手でアナルを割り開き、べろべろと丹念に舐め始める。
シュテルの股間で愛液にまみれるスバルは目を見開き、新たな快楽に戸惑い、悲鳴を上げた。
※※※※※ ※※※※※
-
2人の少女による責めは続き、何度も絶頂を迎え―――やがて、スバルの意識は完全に弾けた。
残るのは、本人にも御しきれないほどの、獣じみた膨大な性衝動のみだ。
「っ・・・・・・!」
シュテルへの奉仕は激しさを増し、四つん這いの姿勢から膝立ちになり、シュテルにすがりつくようにその小さな体を這い登る。
舐め取る範囲が股間から、染みひとつない腹部へと移動し、さらに幼い胸へとたどり着いた。
「は・・・・・あぁっ・・・・・・いぃ、ですよ。スバル」
スバルの舌が従順に、そして力強く、シュテルの胸をねぶる。
シュテルも快感に酔い嬌声を上げ始め、すがりついてくるスバルの体重を支えられず、腰掛けていた本から、小さな体が徐々にずり落ちる。
最後にはスバルに床へと押し倒され、圧し掛かられる体勢になった。
シュテルを床に押さえ込み、その上に覆いかぶさる形になったスバルは、奉仕の矛先を腋や首筋にまで伸ばす。
舐めるだけでなく、鼻を鳴らして匂いを嗅ぎ、唇で強く吸い上げて、少女の白い肌にいくつもの紅い吸い跡を残した。
そしてその状況でも、背後からのレヴィの責めも止まない。
スバルはシュテルの肌に舌を這わせる合間に、前後の穴からの快楽で何度も喘いで身を反らせた。
「うぁ・・・・・・なのは・・・・・・や、しゅてる、さん・・・・・・」
「つ、ぅ・・・・・・!?」
エスカレートする奉仕に陶然と蕩けていたシュテルの表情が突然―――驚愕と、わずかな苦痛に歪む。
スバルが、シュテルの柔肌に歯を立てたのだ。
勢い余って、という状況ではない。
明確に、欲求のままに。
甘く、ときに跡がつくほどに強く。
少女を味わい、貪り尽くそうとするように、噛み付いた。
「しゅてる、さん・・・・・・」
「くっ―――い、はぁっ・・・・・・!」
噛まれる痛みでシュテルの目が見開かれ、身をのけぞらせ、張り詰めた声を上げ、それまで浮かべていた余裕のある表情が解けた。
しかしそれでも―――スバルを、止めようとはしない。
その表情はときおり苦痛に歪み、噛まれるたびに肢体は痛みでびくりと不随意に悶えながらも。
少女の声も表情も、より蕩けたものになっていった。
「あぁ、しゅてるさん、もっと・・・・・・もっとして、いいですか?
するものされるのも、舐めるのも嗅ぐのも、吸うのも噛むのも・・・・・・きもち、よくて、おいしくていいにおいで・・・・・・やめらえないん、です・・・・・・」
スバルは、自身で組み伏せ凌辱する少女へと、あろうことか涙を浮かべて懇願する。
レヴィの指に穿たれる秘所と舐めあげられる尻穴で何度も絶頂を迎えているため、呼吸は荒く、言動もなりふり構わない。
一方の―――奉仕され、かつ蹂躙され、それでも主導権を握ったままのシュテルは、痛みと快楽ですでにスバル以上に正体を失っており、答える余裕すらない。
ただ、薄く笑みを浮かべてその華奢な体を委ねることで、スバルの獣じみた衝動を拒絶しない、“肯定”の意志を伝えられるだけだ。
「ああ―――しゅてる・・・・・・さん!」
受け入れられた。
そう、理解した瞬間。
スバルは恍惚のあまりひときわ強くシュテルの小さな体を抱きしめ、その首筋へと噛み付いた。
「!!・・・・・・ぁ、スバル・・・・・・」
組み伏せられていたシュテルは、快楽と痛みのあまり声すら出せずに目を剥き、失禁すらしながら、絶頂を迎えた。
※※※※※ ※※※※※
-
戦闘機人であるスバルの体力は、マテリアルである少女2人を相手にしても尽きることなく、快楽を貪り続ける。
精も根も尽きたようにぐったりと動かなくなったのは、相当に時間が経ち、暗かった空が白み始めてからだった。
そしてそのころにはすでに、スバルによって思うさま蹂躙され続けたシュテルも限界を超えており―――
「うゎ。また調子に乗ってペース考えずにやっちゃった。
シュテル、スバル、起きてる? まだできる? ・・・・・・やっぱ無理かー。
もう、僕の体の火照りはどうするんだよっ!
王様・・・・・・はダメか。ヤガミ一筋だし。 う〜ん。さっきのあの娘、まだ起きてるかな〜?」
そして何も考えずに欲望の赴くままノリで動いていたレヴィは、昂った性欲の捌け口に、1人途方に暮れていた。
※※※※※ ※※※※※
「でさ、シュテル」
「なんでしょうか?」
翌日の、午後。機動六課の医務室にて。
ベッドの周囲をカーテンで仕切った即席の個室に、寝かせられている少女が1人。
顔も体も包帯でぐるぐる巻きにされ、腕には点滴、右の鎖骨付近には極太のチューブが差し込まれている。
限界を超えた魔力ダメージによる肉体負荷への外科的な処置と、賦活剤や魔力補填剤の点滴。
同時に、極限の体力消耗を補うための、高カロリー輸液の静脈への注入である。
「タカマチやヴィータに“お話”されたのは、まあ、仕方ない結果だと思っているんだ」
「夜間任務中のスターズ隊員に、足腰立たなくなるまで数時間に渡ってセクシャルハラスメントを加えたわけですからね。
おかげでスバルが午前の訓練に出られずに事がバレてしまったわけですから、当然の結果でしょう」
「・・・・・・なのになんで“話し相手”にさせられたのは、僕だけなのさ?
別に怒ってるわけじゃないよ!? あぁ君だけが、のほほんとそこに居ることに怒ってなんかないからさっ!
でもちょーっとそのあたりを不可解に感じている僕に、納得いく理由を説明してみてくれないかなぁ?」
午前の修練において過密な非殺傷攻撃でノックダウンさせられ、身動きもままならずにベッドに寝ているのは、蒼い髪の少女・レヴィ。
わが身に起きた凶事よりも相方の処遇にこそ納得できず、おかんむりの様子だ。
一方のシュテルは、ベッドの傍らのパイプ椅子に座り、本を読みながらレヴィの会話の相手をしている。
こちらは腕や頬や首筋など、体のいたるところに湿布が貼られているが、至って元気な姿である。
「単純に、“ルームメイトが連れ込んだ者に暴行された”被害者だからですよ。
スバルに性行為を強請し、前後不覚に陥れて部屋に連れ込んだのが、貴女。
そのスバルに押し倒され、一方的に、数時間に渡って凌辱の限りを尽くされたのが、私。
責められる謂れは、どこにもありません」
そう言いつつ、本から目を離すことはなく、体のあちこちにある湿布を指差してみせるシュテル。
それらはすべて、スバルによって噛まれ、吸われ、あるいは強く抱きしめられてうっ血した場所の、治療跡だ。
-
「いや全然違うし、屁理屈にもなってないから。そんなことでタカマチもヴィータも納得するわけないよっ」
「法や道義は別に、あの2人が相手ならば“情”で押し込めば良いのですよ。
スバルが私に手をかけた理由が、高町なのはを慕うゆえであるのは、偽りのない事実です。
その劣情の犠牲となった私には、いかな彼女らといえど強気には出られませんから。
・・・・・・特に今回は、憂さ晴らしできる明確な相手が、別に存在するわけですし」
「んー・・・・・・まあ納得はできないけど、もういいや。
よく考えたら、それで僕の受けたトラウマ級の仕打ちが無かったことになるわけじゃないし」
レヴィは、彼女にしては珍しく嘆息すると、話を区切る。
そしてあらためて、別の話題を切り出した。
「それよりさ。スバルのことでもう一度、君に相談があるんだけど」
「どうか、しましたか?」
「改めて聞くけど・・・・・・昨日は、今までにないくらいにキモチ良さげだったよね?」
「あそこまで存分に貞操を蹂躙されたのは、久しぶりでしたからね。ままならない情事というのも、たまには好いものです」
「おしっこまで漏らしてたしね。後片付け大変だったんだから。寮母のアイナさんにも頼めないしさー」
「私がここにいるのは、ずっと扉の影で剣呑な殺気を放ちながら貴女を刺す機会を窺っている、ヤンデレた二挺拳銃の小娘への牽制なのですけれど。
そろそろお暇してもよろしいですかね?」
そう言いつつ、シュテルはちらりと医務室の入り口に目を向ける。
無論、自ら身を起こすこともできないレヴィの視界には、収まらない位置である。
「はっはっは。もちろん冗談だよね? 僕からは死角で見えないから冗談言ってるだけだよね? 冗談と受け流しつつ急いで話を切り替えるよ。
シュテル、すごくキモチ良かったんだよね? だからお願い、やっぱりスバル飼ってもいいでしょ?
ちゃんと首輪とか貞操帯とかの道具そろえて、いっぱい世話するからさっ!」
「どれだけ考えなしの命知らずなのですか。
次は、A.C.S.を股間から突っ込まれたうえで零距離収束砲撃されるレベルの話し合いになりますよ?
これからすぐ、今の会話でフラグを満たしたヤンデレツインテールからの強襲イベントも始まるというのに。
・・・・・・それにやはり、駄目なものは駄目です。飼い主がいるうえに噛み癖のある駄犬など、面倒しかありません」
急速に背後から迫る凶気の気配を涼風のように流しながら、シュテルは、やはりにべも無くレヴィの提案を一蹴する。
しかし読んでいた本を閉じ、昨夜の記憶を反芻するようにしばし、目を閉じて――― ひと言だけ、付け加えた。
「ただ・・・・・・愛玩犬として愛でてやる価値くらいは、あるやもしれませんね。
あなたが連れてくれば・・・・・・たまに遊んでやるくらいなら、かまわないですよ」
かくして―――様々な方向における、戦いの火蓋が切って落とされることとなった。
-
以上でした。
幼女(9歳)にもてあそばれるスバルさん(15歳)ってちょっと素敵じゃない?
というお話でした。
それでは、失礼します。
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幼女に飼われる雌犬か
後書きの方から読んで「趣味じゃないかも」と思ったが、いやはやなかなか背徳的で新たな性癖に目覚めてしまったかもしれないな
GJでした!
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GJ!
確かに何かに目覚めてしまいそうだw
-
GJGJ
レヴィさんは拘束具使うけど
シュテルさんは縄使うんだろうなーと思った
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ティアナ陵辱物に対する感想、ありがとうございます。
タイトル入れ忘れてました、すいません。しょうもないミスを・・・
ちなみにタイトルは「堕ちていくティアナ・ランスター」(捻りのかけらもない)
>『黒翼の天使〜』と『黒の碑に〜』の方
こっちの方も続きが書けたから投下しようと思ったら規制に引っかかる。
こっちの方は加筆修正した物をロダに上げることも検討してますが、
どこのロダがいいのか、誰か教えてくれないでしょうか。
(文章量が多くなってしまってテストスレは使いにくいので)
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( ゚∀゚)o彡゜
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台詞入れ忘れたのは秘密だよ?
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くしきさんGJ
倒錯的でかなりエロいなこれは・・・
年下少女が年上をリードするというのはなにかこう、グッとくるものがある。
>>338
ttp://www.dotup.org/ ここは?
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スバル祭りと聞かされては参加せざるをえない。
4番手を務めさせていただきます。
・全8レスです
・今回もエロありません
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ちょうど俺が旅に出る、1ヶ月くらい前のことだっただろうか。
魔法の練習が仕上がった頃に、スゥちゃん――スバル・ナカジマに、山へ連れて行ってもらったことがあった。
俺ことトーマ・アヴェニールにとっては、思えばあの瞬間が、初めて「力」や「戦い」というものを、真剣に考えた瞬間だったのかもしれない。
「――どうして魔法を覚えたかって?」
そんな質問をされたスゥちゃんは、きょとんとした顔を俺に向けていた。
ちょうど俺達が初めて会った、ヴァイゼンの山中の湖畔でのことだ。
あの時のようにテーブルを組んで、向かい合って座りながら、そんな質問を投げかけたのには、
あるいはやはり、何か縁のようなものがあったのかもしれない。
「そうだねぇ……前にも話したと思うんだけど、あたし、なのはさんに助けられたことが――」
「ああ、いや、そうじゃなくてさ……俺が聞きたかったのは、そこじゃなくて」
楽しそうに話すスゥちゃんの声を、申し訳なく思いながらも、遮る。
聞きたかったのはそこではない。
彼女が戦う道を選んだ動機は、前になのはさんに会った時に、何となくだが察していた。
「どうしてISを持ってたのに、わざわざ魔法を学んだのか、ってさ」
「っ」
ぴくり、と。
青い短髪の下の眉毛が、俺の声に呼応して、ひくついていたのは覚えている。
だけどその当時の俺は、まだまだ小さくて、察しが悪くて、それだけでは気にも留められなかった。
「スゥちゃんも他のお姉達と一緒で、インヒューレントスキルを持ってるんでしょ?
だったら、わざわざ一から魔法を勉強しなくても、その力で戦っていくこともできたんじゃ……」
聞きたかったのは、そこだった。
戦う道を選ぶ時に、選んだ戦うための手段が、どうして魔法でなければならなかったのかということだ。
この時には既に、スゥちゃんが普通の人間でないということは、彼女自身から聞かされていた。
戦闘機人の彼女の身には、人間のリンカーコアとは別に、兵器としての動力炉が、埋め込まれていたということも。
「………」
スゥちゃんは少し、返事に詰まっていた。
今にしてみれば、残酷な問いをしたものだと思う。
出来ることなら、今すぐ過去に戻って、自分を殴り倒してやりたい気分だが、出来ないものは仕方がない。
「……うーん、とね」
それからややあって、スゥちゃんは、少し困ったような笑顔で口を開いた。
「あたしの持ってる力はね……ノーヴェやウェンディのとは、少し、違うんだ」
「少し違うって? 力は力なんじゃないの?」
「……あたしがISを使って戦えば、誰かが必ず死ぬことになる」
冷やかに発せられたその事実に。
びくり、と背筋が震えたのを覚えてる。
俺はその時になってようやく、自分のした質問と、その答えの意味に気がついた。
「あの時ここで、トーマが握っていたナイフがあったよね」
言いながら、スゥちゃんの手がテーブルに伸びる。
机の上から拾い上げたのは、食事に使っていた銀色のナイフだ。
「たとえばあれを指に当てれば、指が切れて血が流れる……あたしの身体に宿った力は、そういうタイプの力なの」
言葉通りのジェスチャーで、ナイフの刃先を人差し指に当てる。
食事に用いるナイフでは、そう簡単には皮は切れない。
しかし、それがあの時のナイフなら、今頃スゥちゃんの指先は、赤く染まっていたことだろう。
「加減の効かない力なんだ」
「ナイフじゃなくて拳なら、殺さずに戦うこともできるんだけどね」
こう、たなごころってやつ、と。
ナイフをテーブルの上に置き、開いた左手を指差して、言った。
-
「……あたしが欲しかった力はさ、別に、人を殺すための力じゃないんだ」
少し視線を落として、スゥちゃんが言った。
肌に感じた山の風は、一瞬前よりも、少し冷たく感じていた。
「誰かを傷つけるのが怖くて、最初はそれで、力を封じてたんだけど……その時の想いは、今でも、ずっと変わってないから」
だから魔法を選んだのだと。
非殺傷設定が存在する魔法は、彼女の内包する力とは違う、人を殺さずに済む力だからだと。
「……まぁもっとも、なのはさんみたいな魔法使いになりたかったから、ってのもあったんだけどね」
えへへ、と照れくさそうに言いながら、ぽりぽりと人差し指で頬を掻く。
最後に締めくくったその声だけは、普段のスゥちゃんのトーンそのものだった。
その時その言葉だけで、自分の胸にどれだけ響いたかというのは、正直よく思い出せない。
ひょっとしたら、怖い話もあったものだ、という程度だったのかもしれない。
どんな過去があったにしても、所詮当時の俺は子供だ。言葉だけで理解できるほど、頭はよくなかったということだろう。
だとすれば、それを本当に自分のものにできたのは、その言葉の力ではなく、
「トーマはさ……どっちになりたい?」
その直後に発せられた、直接的な問いの力故だったのかもしれない。
「人を殺さないために戦うのと、人を殺すために戦うのと」
「ッ……!」
さぁっ、と血の気が引いた気がした。
そこに来て、ようやく悟ったのだ。
怖いと感じただけでは、まだ理解が足りなかったのだと。
スゥちゃんが話しているのは他人事ではなく、いつの間にか、自分のことになっていたのだと。
「正直、ISで戦うのは楽だよ。生まれた頃からそう戦えるように、身体にプログラムされてるんだから。
でもあたしは、そういう、殺すための戦いはしたくないし……他の人にだって、してほしくない」
「………」
「トーマはどうなりたい? あたしが教えた魔法の力を、どんな風に使いたい?」
今度は俺が答えに詰まった。
見透かされていたのだ。
この場所でスゥちゃんと出会った俺に、間違いなく宿っていた殺意を。
きっと今もどこかに持っている、故郷を滅ぼした連中に、復讐したいという思いを。
「……よく、分からない」
その時の俺には、その程度の返事しかできなかった。
復讐を成し遂げたいのか、忘れたいのか。
取り戻した日常の中で、考えることすら忘れ始めていた程度の葛藤では、明確な答えなど返せるはずもなかった。
「そっか」
まだちょっと、難しかったかな、と。
苦笑するスゥちゃんの右の手のひらが、頭を撫でた感触を覚えている。
「まぁ、これから考えてけばいいよ。トーマもあたしも、お互い人生長いんだからさ」
からからと笑うスゥちゃんの笑顔は、太陽のように眩しかった。
大人になればじきに分かると言う時、彼女らは決まってこんな顔をする。
事故で死んだ俺の父も、お酒の話をする時に、こんな顔をして笑っていた。
今日の話を理解できれば、俺もこんな風に笑えるんだろうか。
この葛藤に答えを出せたのなら、俺もスゥちゃんに追い付けるんだろうか。
スゥちゃんに憧れる気持ちは本物だった。俺もこうなりたいと思ったのは確かだった。
きっと、だからこそ俺は、旅に出ることにしたんだろう。
憎しみと力のあり方に、決着をつける道を選んだんだろう。
ちょうどこの話をしてから、半月経った後の日に、俺は冒険に出ることを決めた。
そして、この日から、4ヶ月。
-
◆
時空管理局の技術力とは、全くもって大したものだ。
海の上に敷かれていた、飛び石のようなプレートが、一瞬にして様相を変えた。
さすがに人は住んでいないものの、俺の視界は一変し、瞬きの間に都市へと変わる。
「………」
もっとも、住民まで再現されてしまっては、それはそれで困るのだが。
これからここで起こるのは、訓練とはいえ戦闘だ。戦う意志のない者は、ここにはいない方がいい。
ミッドチルダ南駐屯地内A73区画に位置する、特務六課専用隊舎。
そのトレーニングスペースに、俺は防護服を纏って立っていた。
「行くよ、リリィ」
胸の内に宿る意志に、告げる。
『うん』
間髪を置かず脳裏に響くのは、リリィ・シュトロゼックの声。
黒騎士の名を冠する漆黒の闘衣は、俺1人の力で制御しているものではない。
湧き起こる防衛本能を抑制し、正気を保ってこの場に立てているのは、彼女が俺の中で頑張ってくれてるおかげだ。
EC兵器の制御端末・シュトロゼック4th――あの日俺が助けたいと願った少女は、
互いに互いを助け合う、かけがえのない存在になっていた。
「そっちの準備はオッケーだね」
そして、前方から響く声。
自分の胸へと落とした視線を、声のする方向へと向ける。
黒に対峙する色は、白。
青い縁取りで彩られた、眩い白のバリアジャケットが、俺の眼前に立っている。
空のように、青い髪と。
命を湛えた、緑の瞳と。
それら3色を輝かせ、スバル・ナカジマがそこにいた。
俺の模擬戦の相手として、あのスゥちゃんが立ちはだかっていた。
「うん、いつでも行けるよ」
「りょーかい。それじゃ、こっちも遠慮なくやらせてもらうからね」
ばし、と拳の音を響かせて、俺の声に、スゥちゃんが答えた。
彼女の右手を覆うのは、漆黒のアームドデバイス・リボルバーナックル。
災害に苦しむ人々の活路を、障害を砕いて切り拓く、スゥちゃんの力の象徴だ。
こうありたいと、憧れた力。
ああなりたいと、願ってきた姿。
それが今、ほとんど同じ高さの目線で、同じ戦場で向き合っている。
団体戦を含めれば、戦うのはもう2度目になるけれど、一対一になったことで、その事実が余計に強く感じられる。
それが何だか嬉しくて、自然と、口元に笑みが浮かんだ。
「――答えは出た?」
ふと。
眼前から投げかけられたのは、そんな声。
少し感傷に浸っていた意識が、慌てて我に返るのを感じた。
「答え?」
「覚えてるかな。トーマが旅に出る前に、あの山で2人で話したこと」
聞き返す俺に、スゥちゃんはそう言った。
ああ、そうかあのことか――その言葉で、俺はようやく意図を察した。
どんな風になりたいか。
手にした力で、どんなことを為したいか。
願うものは必殺の力か、はたまたあるいは不殺の力か。
早いもので、あの問いかけから、もう4ヶ月も経っていた。
-
「……旅をしてみて、色んなことがあったよ」
その足跡を回想し、ゆっくりと言葉を口にする。
「色んな所へ行って、色んなものを見て、色んな人に会った」
旅の最後の数日は、確かに劇的な経験だった。
それでも、そこに至るまでの道もまた、決して無味乾燥なものではなかった。
色んな価値観の人と出会い、色んな人の人生に触れ合った。時には、死に様に立ち会ったことも。
「その旅の中で、手に入れた力は……確かに、スゥちゃんの嫌ってた、人を殺すための力かもしれない」
言いながら、ディバイダーの刃先を左手でなぞる。
闇色と血の色に彩られた、凶悪なフォルム。人の生き血を啜り、死の淵に落とすために作られた、正真正銘の殺戮兵器だ。
これと出会うことがなければ、リリィと出会うこともなかった。
それでも、この力を振るうことには、正直あまりいい気分はしない。
「でも、俺は思うんだ。力はあくまで手段であって……どんな強大な力でも、使う人の目的次第で、どうにでもなるんじゃないかって」
だとしても。
俺は自分に宿ったこの力を、否定して切り捨てたりはしない。
この力はリリィそのものだ。この力を悪と断じることは、リリィの生まれてきたことすらも、否定することになってしまう。
きっと、戦闘機人の力を宿した、スゥちゃんが生まれてきたことさえも。
「だから俺はこの力を、みんなを助けるために使いたい。この手で使いこなしたい。
兵器として生まれたこの力を……兵器のままで、終わらせないためにも」
何よりも、リリィの生涯を、無駄に終わらせないためにも。
ぐっ、と拳に力を込めた。
右の手に漆黒の魔刃を携え、左手を胸の位置で握って、宣言した。
「……尖った刃先が触れるものは、みんな傷つくかもしれないよ?」
「知らないの、スゥちゃん? ナイフには峰もあるんだよ」
ディバイダーの切っ先は、諸刃になってしまったけれど、と。
少し得意げに笑って、返した。
たとえこの身のEC因子が、殺戮を求めるものだとしても、俺は絶対に負けはしない。
俺はエクリプスを従えてみせる。リリィと一緒に、打ち勝ってみせる。
憧れを憧れで終わらせないために。
お互いに、終わらないために。
「……よかった。答えは、ちゃんと出たんだね」
それで正解だと、言わんばかりに。
にっこりと、笑みが返された。
まるで子供の頃に戻ったようで、少しばかり照れくさい。
それでも、頬を染めるこの熱は、決して不快なものではない。
「これであたしも、本気で戦えるってわけだね」
………………………………………………………………………………なんだって?
今何だか、ものすっごく不吉な言葉が聞こえたような気がしたんだけど?
本気で戦う? それはつまり、前回は本気じゃなかったってこと?
いくら団体戦だったとはいえ、結構手痛くやられたっていうのに!?
「ちょ、ちょっと待って!? それってどういう――」
刹那。
俺の身体を襲ったのは。
「――――――ッ!!」
途方もないほどの、圧力。
スゥちゃんは何もしていない。いつもよりも少しばかり、鋭くなった笑みを浮かべているだけだ。
であればこの身を震わすのは、彼女の身から放たれる気迫。
仁王立ちになった彼女の目から、一直線に突き刺さってくる闘志。
その細い身体つきからは、全く信じられないほどの、圧倒的なプレッシャーだ。
正直、一瞬、飲まれかけた。
覚悟を決めたはずの足が、反射的に後ずさっていた。
ああ、そうか。
これがスゥちゃんの本領か。
幾多の困難をその手で打開し、人々を災厄から救ってきた力。
幾度もの死線と無念を超えた、その果てに辿りつく信念の極地。
邪魔するものは打ち砕く。一直線に突き進む。
その意志が馬力と破壊力を宿し、相手の意志を飲み込むまでに膨れ上がった、スバル・ナカジマの最大の武器だ。
この鋼のごとき「信念の強度」こそが、スバル・ナカジマの本当の姿だ。
-
「……ははっ」
それでも、不思議と、笑みがこぼれる。
何も自棄になったわけじゃない。少し引きつっているけれど、苦し紛れの笑みじゃない。
ああ、そうか――スゥちゃんはこんなに凄かったんだ。
俺がこうありたいと憧れた人は、こんなにも強い人だったんだ。
今にしてみればこの想いは、きっと初恋にも近かったかもしれない。
それが事実かどうかはともかくとして、今のこの瞬間だけは、俺はこの人に惚れ直した。
俺の理想だった人は、こんなにも高い存在だったのかと。
俺が挑んでいた山は、こんなにも登りがいのあるものだったのかと。
立ちはだかるスゥちゃんの偉大さが、俺にとっては、嬉しかった。
「ま、そういうわけだから、最初っから全力全開で行くよ!」
「よぅし……来いっ!」
まるでキャッチボールをする親子のように。
ごく自然な笑顔を浮かべて、俺達は共に死闘に臨む。
恐らくこれからの戦いは、今までのどの戦いよりも、過酷で困難なものになるだろう。
だけど、俺は逃げたりしない。そう簡単に降参してやらない。
これから起こること全てを、固くこの記憶に刻み込もう。
彼女の一挙手一投足全てを、この目とこの心に焼きつけよう。
俺が追い続けた理想を。
俺が憧れ続けた目標を。
俺が思い描く最強のイメージの――いつか超えるべきその背中を、しかとこの目に見据えるために!
「ゴーッ!」
掛け声が上がった。
瞬間、スゥちゃんの姿がそこから消えた。
『トーマ!』
「っ……!」
リリィの警告と共に、構える。
ほとんど反射的な動作だった。
理性で認識するより早く、右手がディバイダーを盾にしていた。
「――おぉりゃッ!」
雄叫びが耳を貫いた時、とっくに両手は震えていた。
刀身に伝わる衝撃が、ガードの構えを揺るがしたのだ。
瞬間時速、何キロだ!?――重力が消失する感覚と共に、そんな疑問が脳裏に浮かぶ。
15の男の体格が、一撃でボールのように吹っ飛ばされた。
急速に流れゆく景色の中、必死で両足の踏み場を探る。
飛ばされっぱなしじゃいられない。そんな悠長にしてはいられない。
ぎらぎらと闘志をたぎらせた猛獣は、尚も獲物に喰らいついてくる――!
「……ぇえいっ!」
だんっ、と強引に着地した。
思いっきり両足を踏ん張って、がむしゃらに切っ先を繰り出した。
がぁんっ――と響き渡る金属音。
振りかぶる大剣の一撃と、突き出される鉄拳の一撃が、びりびりと大気を振動させる。
弾き返される互いの得物が、スローな動作で懐へ戻る。
あまりの圧力に、前髪が揺れた。
揺れる青い髪の下で、スゥちゃんの顔は笑っていた。
「たぁっ!」
そしてそんな表情でも、スゥちゃんの攻撃は容赦がなかった。
「せい! とりゃぁっ!」
気を抜く暇もないままに、次の一打が叩き込まれる。
左手のブレードでこれを凌げば、また次の一打が打ち出される。
拳撃、拳撃、そして拳撃。
疾風怒濤とはこのことか。風の音(ね)を聞くだけで精いっぱいだった。
嵐のごとく押し寄せる拳に、開幕早々、俺は防戦一方になっていた。
-
「こん……のぉっ!」
このまま好きにはやらせない。ようやく持ち直した右腕で、ディバイダーを振り降ろす。
がんっ、と鈍い音が上がった。
手ごたえは人体のそれではない。砕かれたのはアスファルトだけだ。
地割れのごとき破砕の跡には、もはやスゥちゃんの姿はなかった。
『正面上方から魔力弾、来るよ!』
「おうっ!」
代わりに聞こえたのはリリィの声だ。
返事と共に大地を踏み締め、迫る脅威を迎え撃つ。
びゅん、と空を切り迫り来るのは、射撃魔法・リボルバーシュートだ。
バレーボール大の弾丸2発を、魔剣を振りかざし、切り裂く。
斬――と音を立てると共に、青の閃光が霧散した。
「うぉりゃああぁぁぁっ!」
光の影より、迫るのは絶叫。
ディバイダーを振り降ろしたあの瞬間、空中に飛び退っていた標的が、再び襲いかかってきた。
しなるスゥちゃんの右足が、烈風を伴って肉薄する。
スバル・ナカジマの6年来の相棒・マッハキャリバーの回し蹴りだ。
「せいやァッ!」
必殺の竜巻旋風脚を、渾身の力を込めて迎え撃つ。
昔のゲームで聞いた名前が、まさにそのまま想起されるほどの、痛烈な一撃を弾き返す。
もちろん、もうここでは止まらない。
さっきスゥちゃんがそうしたように、今度は俺が着地を狙う!
「おおおおぉぉぉぉぉっ!」
だんっ――と大地を蹴り、殺到。
飛行能力を全力で行使し、トップスピードで地表を翔ける。
全身をミサイルへと変えて、一瞬の隙を狙い撃ちにかかる。
だが、それでも一切の油断はできない。
俺の憧れたスゥちゃんは、そう易々と通すはずがない!
「はぁッ!」
ぐるん、と白い裾が翻った。
さながら風車を思わせる動作で、虚空に舞うスゥちゃんが回転した。
迎撃のオーバーヘッドキックだ。
驚くべきことにこの女傑は、突きかかった俺の切っ先を、空中で蹴り上げ阻んだのだ。
飛行の加速の勢いのまま、黒服はスゥちゃんをスルーして進む。
ほとんど同じタイミングで、俺とスゥちゃんの足が地面を掴む。
「「だぁぁぁぁぁぁっ!」」
そして叫ぶタイミングも、踏み込むタイミングも同じだった。
互いの足が大地を蹴り、獲物目掛けて飛びかかる。
猛然と駆け抜ける剣と拳が、再び真っ向から激突する。
今度は弾かれることはなかった。互いに足元で踏みとどまり、つばぜり合いのごとく肉薄した。
(強い!)
何度目ともしれない感想を、冷や汗と共に頭に浮かべる。
ばちばちと舞い上がる火花の向こうには、汗一つ浮かばぬスゥちゃんの顔。
まさに獣のごとき獰猛性だ。俺の知っているスゥちゃんの緩さは、微塵も介在していなかった。
何せ虎を思わせる剛拳が、チーターの速度で飛んでくるのだ。おまけにこちらの攻撃も、獅子のタフネスが通さない。
であればもはや獣ですらない。そんなキメラのような化け物は、自然界には存在しない。
もはやこれは超常の鬼――スバル・ナカジマの戦闘能力は、既に鬼神の域に到達している。
『トーマ……何だか、嬉しそう』
そんな窮地の中でなお、リリィは俺の思考を察したらしい。
頭の中で響く声が、俺に優しく笑いかける。
ああ、そうだとも。そんなこと分かりきってるさ。
こんな強敵を前にしてなお、俺は確かに喜んでいる。
こんなピンチに陥りながらも、俺は未だに笑っている。
あれほど憧れてきたスゥちゃんと、俺は今こうして戦っている。
見上げるだけの存在だった――求め続けた憧れと、俺は今渡り合えている!
同じ場所で、同じ目線で、全力を出し合いぶつけ合っているんだ!
こんなに嬉しいことが他にあるか!
-
「……いくよリリィ! 俺と君の全力を、正面からスゥちゃんに叩きつけるッ!」
『うんっ!』
剣を握る手に力を込めた。
両の手で掴む切っ先で、リボルバーナックルを押し返した。
なるほどそういう腹づもりかと、スゥちゃんも意図を察したのだろう。
にぃ、と力強い笑みを浮かべ、ディバイダーの刃を振り払う。
互いの武具が反発し、互いの身体が弾き出された。
俺が突き出したのは白銀。
スゥちゃんが突き出したのは蒼穹。
この身から溢れ出す銀色の力が、ディバイダー996の切っ先を眩く包む。
手のひらが生み出す空色の魔力が、ソードブレイカーの左手で煌めく。
轟然と湧き上がる力の奔流が、天地を鳴動させ渦巻いた。
エネルギーのスフィアは輝きを増し、2つの極星となって向かい合った。
「ディバイド――――――ゼロッ!!!」
「ディバイン――――――バスタァァァッ!!!」
黒の指先がトリガーを引く。
白の袖先が振りかぶられる。
銀と青の光弾は、真正面から激突し、爆音と極光を炸裂させた。
◆
「はぁ〜〜〜〜〜〜……」
どれくらい経ったかも分からない頃。
時間の感覚は消失し、ただ濃密な戦いの記憶だけが、脳内に蓄積された後。
思いっきり脱力しきった声を上げながら、俺はアスファルトの上に倒れていた。
結局あれからも戦いは続き、そして俺達はスゥちゃんに負けた。
それはもうこてんぱんに打ちのめされた。スゥちゃんはとてつもなく強かったのだ。
「お疲れ様」
左手で顔の汗を拭いながら、スゥちゃんが歩み寄ってくる。
差しのべられた右手を取って、俺もスゥちゃんの隣に立つ。
俺はこの人に全力で挑んだ。
殺すための力を全力で出し切り、殺さずに戦うことができたのだ。
「強くなったね、トーマ」
お世辞じゃない、心からの言葉だ。
その顔に浮かんだ暖かな笑顔が、その事実を雄弁に物語っていた。
今度は上に伸びた手が、俺の頭を優しく撫でる。
それも、4ヶ月前のあの日に、頭に感じた感触だった。
ああ、たなごころとはこのことだったのか――今更ながらに、そう思う。
本当の強さを持った人の手は、柔らかく、そして、愛おしい。
誰かを守らんとするためにと、強い心を持った者の手にこそ、鍛え上げられた力は宿るのだろう。
「ありがと。……でもまだ、スゥちゃんには及ばないけどね」
「そりゃそうだよ。そう簡単に追い抜かれてたら、あたしの面目が立ちません」
えっへん、と豊かな胸を張りながら、スゥちゃんが俺の言葉に応える。
少し子供っぽいこの態度も、俺の知っているスゥちゃんの顔だ。この人懐っこい笑顔のもとへ、俺は本当に帰ってきたんだ。
苦笑いを返しながら、俺は改めてそう実感した。
-
「……あ、そうだ。1つ、トーマにも教えておこっか」
と。
不意に、何かを思い出したような顔をして、一旦スゥちゃんがそこを離れる。
何を教えるというのだろうか。怪訝な顔をする俺を尻目に、彼女が拾ったのは、コンクリの破片。
先ほどの戦闘の最中に、俺かスゥちゃんのどちらかが、攻撃を空振らせて砕いたものだ。
刹那、それを手にしたスゥちゃんの足元に、青い光が浮かび上がった。
独特な形状のテンプレートは、ノーヴェ姉達がよく使っているものだ。
インヒューレントスキル――戦闘機人の固有能力を、今まさに発動させようとしているのだろう。
「よっ、と」
瞬間。
ばごん、と鈍い音を立て、コンクリの破片が砕け散る。
特に力を入れた様子も、握り締める動作もないままに、灰色が粉砕されたのだ。
「知ってた? あたしのISも、落石を壊す時とかには便利なんだよ」
まだまだこの人には敵わないみたいだ。
何でもないことのように言い放つ、スゥちゃんの笑顔を前にして、俺は改めてそう思った。
-
というわけで投下終了。
ちょっと変則的な話になりましたが、「誰かの視点から見たスバル」を描くSSも、立派なスバルSSではないかと思うのです。
……あ、タイトル表記を忘れた。
タイトルは「スゥちゃんの肖像」ということで。
-
リアルタイム投下キター
Fは1巻しか読んでないけど勢いで読んだ
スバルの戦いについての感情が出てていいなGJ!
-
スバルはやっぱりおいしいキャラだなあ、と祭り開催からのログを読み終えて思う
皆様GJっす! あとシュテルさん俺も飼ってくださいませんかッッッ
-
姉・妹・先輩・後輩・ワン娘…相手によって属性変化するからな、トーマにギンガにイクスも虜にする魔性だぜ。
-
>>352
2巻以降も読もうぜ
4巻までまとめ読みしたら面白かった
-
>>351
これもまた「受け継がれる意思」の形かね。こういう補完はssなればこそだから面白い
GJ
-
GJGJ
なんかシャドウスキル思い出す
-
スバル祭5番手いってみます
3分ほどしたら投下します
-
【注意】
・エロ
・陵辱
・オリジナル犯罪者集団×スバル
・オリキャラ有
・電気責め有
・お漏らし有
・若干の近親相姦的要素含む
・若干のレズ的要素含む
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とある管理外世界にある大森林地帯の奥深く。
悪意に満ちた笑いが辺りに響いていた。
「ぐへへへへへへへ」
「ふひ、ふひひひ」
「ふおっふおっふおっふおっ」
森の内部は昼でも薄暗い。
鬱蒼と生い茂る大樹が、照りつける陽光を遮っている。
森の奥に、ひときわ大きな一本の巨木があった。
その巨木の太い枝には全裸の少女が吊るされていた。
少女は薬でよく眠っている。
短く切られた艶やかな蒼髪。白く柔らかそうな肌。
スラリと伸びる四肢。引き締まった腹部。ほどよく張った尻。
グラマーとは言いがたい。
成熟する手前の瑞々しい若い果実といったところか。
少女の両手首は特殊な拘束具によって縛られ、万歳をするかのように真上に引き上げられている。
両脚は足首と膝下にそれぞれ拘束具がとりつけられ、正面から見てちょうどM字型になるように開かされている。
おかげで胸の豊かなふくらみも、陰毛が薄く茂った土手も、淡桃色の菊穴もすべて丸見えである。
樹のまわりには、それを見つめる男たちがいた。
ならず者といった風体で、誰もが下卑た笑みを浮かべている。
彼らこそは犯罪者集団AMWD。
彼らは目の前の生贄を味わう様を想像し、彼等の怨敵が狼狽する様を夢見て暗い愉悦に浸っていた。
「顔は好みじゃねえが、体の方はたまらねえな」
「見ろよ、このオッパイ。柔らかくて、吸い付くようだ」
「コイツ戦闘機人なんだろ? 生殖能力はあんのか?」
「さあな。試してみればどうだ?」
「尻もハリがあってぴちぴちじゃい。こっちの処女は、ワシがもらってよかろうな?」
「いいぜ、ケツの一番槍はヨセフ爺さんに譲ってやんよ」
-
男たちの輪から外れて、ヤラ・ナイカは、音響装置と撮影用の2台のカメラの調子をみていた。
ヤラ・ナイカは元カメラマンであった。
2台あるカメラのうち、メインカメラは三脚に固定。これは少女から少し距離をとって真正面に置く。
サブカメラはナイカ自身が担いで、アングルを変えたりズームを使ったりして撮る。
後で2台のカメラの映像を組み合わせて編集する予定だ。
彼は機器の調子を確認すると、手馴れた手つきでヘッドホンを装着し、カメラを担いだ。
撮影開始……。
フレームにうつる樹に吊るされた全裸の少女。それを囲む獰猛な顔をした男たち。
この後、何が起こるかは火を見るより明らかだ。
「すげえ筋肉だな……腹が割れてるぜ……」
「髪も短いし、後ろ姿だけ見てると男だぜこりゃあ」
「スボンがあると色気出ねぇから、脱がせんだがあんま変わらんかったな」
「いいじゃねえか。マッチョな女のほうが締まりがいいって話だ」
「でもよ――」
「俺はヤれりゃあ何だっていいぜ! なあ! まだなのか、ボス?」
デッキチェアで葉巻を吹かしてくつろいでいたブロディが、仕方ねぇな、と顔をあげた。
AMWDのボスはこのブロディだ。
禿げ上がった頭。頬と顎を苔のように覆う真っ黒な髭。薄汚れたタンクトップからのびる太い毛むくじゃらの腕。
このホームレスにしかみえない小汚い中年オヤジがヤラ・ナイカたちのボスだ。
信じられないことにこの男、昔は管理局員であった。それもエリートとされる航空隊の武装局員だ。
部下の幼女に性的知識がないことをいいことに、拷問に耐える訓練だと言って局部を電気棒でいじめたり、
おやつに強制的にチョコレート掛け極太バナナを食わせたり。様々なセクハラを繰り返したそうだ。
しかしある日、色々と疲労が重なった幼女が事故を起こす。
幼女について調査が行われた結果、悪事がバレ、お役御免になったという超珍経歴の持ち主である。
「まあ、そろそろ目を醒ましてやってもいい頃合いか……」
-
ブロディが、樹に吊るされている裸体の方向に歩き出す。
カメラに、あられもない姿で吊るされた少女と、ビール腹の中年男が映る。
少女のすらりとした体躯と白い肌に、ブロディのずんぐりむっくりとした体型と浅黒い肌が対照的だ。
ブロディは懐から棒を取り出す。
そして、ナイカに、否……カメラに、否……その向こうにいる誰かに、話しかけた。
「これが何だかわかるか?」
ズームインしてブロディの手元を映す。
黒くて艶のある硬そうな棒だ。警棒のように見える。
「直径約3cm、長さ約40cmの棒だ」
ニヤリとブロディが笑う。映像を見る相手が理解できるように、一拍置く。
「これは家畜を追い回すときに使う電気棒だ。もちろんお前も知っての通り、人間に対する拷問用にも使える」
ブロディはカメラを睨みつけながら、舌を出して干からびて萎びた唇を舐めた。
彼の瞳は気狂いのような濁った光を湛えている。
昔、幼女を椅子に縛りつけてその尻に電気棒を挿し込み拷問訓練を課したときの光景でも思い出しているのかもしれない。
「今からこいつをあのお嬢ちゃんのケツの穴に突っ込んでやるからな。よーく見とけよコラ?」
ブロディは、媚薬入りのローションをたっぷりと棒に塗った。
それから少女の柔らかな尻たぶを割り、電気棒の先端を無防備なすぼまりにあてがう。
棒が肛門に差し込まれていく様をつぶさに撮影しようと、ヤラ・ナイカは斜め下からのアングルで被写体に近づいた。
ローションで滑りを良くしているとはいえ、少女の尻穴には棒は少し太かったようだ。
先端部分は、半ば力づくで無理に押し込まれた。
排泄孔を貫かれる刺激に少女の身体が僅かに反応したが、意識の完全な覚醒には至らなかった。
一度先端が通ってしまえば、あとは楽なものだった。ずぶり…ずぶり…と凶器が呑み込まれていく。
ブロディは少女を起こさないように慎重に棒を差し込む。
少女は何も知らずに無垢な笑顔で眠りこけている。
周囲の男たちは期待に満ちた目で、ショータイムの瞬間を待っている。
-
棒の半分ぐらいまで入ったところで、
「オーケー、いくぜ! It's Show Time!!」
ブロディがこの上なく楽しそうな声をあげて、電撃のスイッチを入れた。
途端、少女が獣じみた悲鳴をあげた。
肢体が鎖を引きちぎらんばかりに上下左右に無茶苦茶に振れ動く。
あまりに激しく動きすぎたせいか、手首の拘束具のあたりからは血が滲み出す。
静かな森の中で、腹に響くような絶叫と、ガチャガチャと金属が擦れあう音とがシンフォニーを奏で賑やかに響く。
見物していた男たちが一斉に口を開けてゲラゲラ嗤った。足を踏み鳴らし手を叩いて喜ぶ者もいる。
カメラを構えていたナイカも声は立てなかったが歯を剥き出しにして笑った。
他人が苦しむ様を見ていると気分がいい。
とりわけ人生の成功者や立派な人物、勝ち組の人種が苦しむのは愉快きわまる。
にっくき管理局員が悶絶するさまをもっと見ていたかったが、すぐにブロディによって電撃のスイッチが切られる。
もちろん電気責めにのた打ち回る少女を哀れんだわけではない。
獲物をもっと長くいたぶるために致命傷を与えかねない責めを控えただけだ。
尻穴に差し込んだ棒は抜かずにそのままにしてある。
尻から突き出している黒い棒がプラプラ揺れている様子が淫らだった。これもカメラにしっかりと収めておく。
少女は荒く息をつき、体内に残る痛みに呻き声をあげていた。
しばらくして意識がハッキリしてくると、目をこれでもかというぐらいに見開いて驚愕の叫びをあげる。
「こっ。ここは……!?」
まあ、驚かないはずがない。
自らが見知らぬ部屋で周囲を怪しげな風体の男たちに囲まれて素っ裸で吊るされているのだ。
しかもM字型に両足を広げられて性器が晒されている。女にとっては最も恥ずかしく屈辱的な姿だろう。
AMWDの男たちはニヤニヤ笑いながら、少女が初々しく恥じらい狼狽する様子を見物している。
少女が力任せに枷を破ろうとする。手首に滲んだ血の量が増える。
しかし、堅固な拘束具にはヒビすら入らない。当然である。元局員のブロディご自慢の拘束具だ。
魔力抑制効果が付与されており、通常魔力どころか、ISも発動できない仕様にあっている。
-
「ゲッヘヘヘヘ。やっとお目覚めかよ。オジちゃんたち待ちくたびれちゃったぜ」
「こっ、ここは何処?」
「ヘッヘッヘッヘッヘ……」
笑うばかりで少女の問いに誰も答えない。
一部始終は撮影されている。撮影した映像は「奴」に送りつける手筈だ。
後でヤラ・ナイカが編集して不要部分を切り抜く手筈になっているとはいえ、自分達の居場所を易々と口に出すわけがなかった。
「いったい、何の目的があってこんな事を……!」
「俺らはな、皆、あんたの教導官――タカマチのせいでムショにぶち込まれたことがあるんだ」
ブロディが『タカマチ』という単語を出した途端、AMWDのメンバー全員が苦虫を噛み潰したような顔になった。
何を隠そうここにいる男たちの組織名「AMWD」は、「Association of the Men arrested by the White Devil(白い悪魔被害者の会)」の略である。
「あの白い悪魔のせいで、俺の人生はメチャクチャだ」
「クソ! あいつさえいなければ……!」
「あいつは人の皮をかぶった化け物だ!」
「あの売女の顔を原形がなくなるぐらい殴れたらどんなにスッキリすることか!」
次々と吐き出される口汚い罵倒に、少女の顔がしかめられる。
彼女は、周囲の男たちを真っ直ぐな瞳で見据えると訴えかけるように言った。
「でも――こんなことしたって、何にもなりませんよ」
少女は蒼白になりながらも、説得――あるいは時間稼ぎをしはじめた。
男たちを軽蔑するでもなく、真っ直ぐな瞳で翻意を促す。
だが、当然のごとく、誰も少女の説得に耳を貸しはしなかった。
「なるさ。可愛い弟子が自分のせいで嬲られてる映像を見せ付ければ、あの悪魔とて苦しむだろう」
小娘一人の懇願で犯行をやめるようなら、そもそもこの場にはいない。
この程度で情にほだされるような良心があるなら、そもそも犯罪など犯さない。
それでも少女は必死に対話を通じて説得を試みる。
しかし、むしろ少女の裸体に注がれる好色な視線は粘りを増していく。
-
「なあ、観念してお互い愉しもうぜ?」
「怖がってんのかい? 大丈夫、オジちゃんたちがやさしくしてあげるからね」
AMWDのメンバーが鼻息を荒くしてにじり寄ると、少女が一瞬怯んだ顔を見せる。
そこで赤毛のテオドールが少女の顎を掴みあげる。
そしてあまり「やさしい」とはいえない手つきで少女の口をこじ開け、ビール瓶を突っ込んだ。
少女の表情がここではじめて恐怖に引き攣った。
少女が頭を動かそうとしても、男の手でガッチリと顎を掴まれているし、身を捻って逃れようとしても四肢を拘束されている。
何も抵抗できずに正体不明の液体を呑まされる少女。
瓶の中に入っているのは、媚薬だ。
すべて注ぎ込むと瓶を投げ捨て、今度は双乳を荒々しく揉みはじめる。
元レスラーのテオドールの腕は丸太のように太い。
筋骨隆々の男の手で揉まれるたびに、少女の乳はおもちゃのゴムボールのようにぐにゅぐにゅと形を変える。
ボーイッシュな外見に似合わぬかわいらしい悲鳴があがる。
悲鳴をあげればあげるほど、男たちの嗜虐心は高まるばかりだということを知らないらしい。
ベテランの局員ならここはじっと耐えるところなのだが。
「ヘヘヘヘヘ、あのヤガミの下で働いてたんだからこのぐらいは慣れてるだろ? え?」
「こんなに乳首を大きくしやがって! けしからん!」
テオドールが少女の勃った乳首に舌を這わす。
化け物でも見るかのような目で、少女がテオドールを見つめる。
「な、なにしてるのっ?」
「いただきまうす!」
テオドールがアイスクリームでもほおばるかのように、ピンク色の乳輪に吸い付く。
乳首を舌の上で転がし、甘噛みして責めあげていく。
「ふぐぅ!」
乳首に与えられる甘い快感に少女が奇妙な声をあげる。
一方、少女の背後に老人が回りこむ。最年長のヨセフ爺さんだ。少女の尻に目をつけたようだ。
肛門に突き入れられたままの電気棒を握りこむ。
ズズッと一気に引き抜き、そしてゆっくりと挿入しはじめる。
-
少女の表情の変化は、乳を触られたときよりも劇的だった。
最初は、何をされているのか分からなかったようだった。
呆けたように目を見開き、パクパクと口を大きく開け閉めした。
「ふぇ……? あっ……、あ……?」
爺さんがゆっくりと棒を抜き差しし、掻きまわすようにして少女の尻穴を犯しはじめる。
やっと理解が追いついたらしい。少女が取り乱して叫びだす。
「あっ、う、うぁぁぁ……! お、お尻、やめっ、やめてぇ!」
「なぁに、すぐ病みつきになるぞ。ワシがたっぷりこっちの穴のよさを教えてやるからの」
少女の未開発のアナルに家畜をしつけるための棒が突き込まれ捻じ込まれる。
天を仰ぐようにおとがいをのけぞらせる少女。
「うぅぅ、ぅあぁぁ……」 食いしばった歯の間からくぐもった呻き声が漏れている。
「これ! ケツの力を抜かんか!」
爺さんが年齢を感じさせないほどの力強さで少女の尻を掌で打った。
ピシャーンと小気味よい音がする。
勢いに任せてさらに数度、爺さんの平手が少女の柔らかな尻肉を襲う。少女が小さく悲鳴をあげる。
パチィーン…ピシャーン…ピッシャーン…
「固くてうまく挿入できん! ケツの穴を緩めんか! 殺すぞ!」
荒い口調で爺さんが恫喝した。
電気棒を迎え入れるかのように括約筋が緩み、ヨセフ爺さんは鼻を鳴らした。
「ふん。最初から素直にすりゃあよかったんじゃ」
じわりと少女の目元に涙が溜まる。構わず爺さんは強弱をつけながら電気棒を捻り込む。
ゆっくりと腸壁を擦るように挿入しているかと思えば、激しくグイっと突き上げる。
棒を奥まで差し込んでから、グリグリと円を描くようにまわす。
少女の体が、尻ごと上下前後にグラグラと揺らされる。少女が情けない叫び声をあげる。
「ひっひっひっ。硬いのがケツの奥まできとるじゃろう? ほうれ、ほうれっ!」
少女の喉から裏返った声で「やめて」とか「嫌ぁぁ」といった言葉が搾り出される。
少女の反応に気をよくした爺さんがニンマリと笑みを浮かべる。
うむ。やはり陵辱はこうでなくては。
-
少女はその後二十分ほど、前からは乳房を揉みしだかれ、後からは排泄口を貫かれて責められた。
尻穴からは、抜き差しの度にジュップ、ジュップといやらしい音が漏れている。
少女は奥歯を噛みしめて耐えているようだが、時折艶かしい喘ぎがあがる。
M字型に固定されて吊り上げられているので少女には責めから逃れる術はない。
ただ男たちの責めを甘受するしかない。
少女は死地に赴くがごとき悲壮な顔つきをしていた。カメラでズームインすると、目元に涙が滲んでいる。
時々うわごとのように何かを呟いているらしく、口元が小さく動いている。何と言っているのだろう?
ヨセフ爺さんが疲れたところで、一端止めにして小休憩をとった。
少女はもちろん樹から下ろされるという事はなく、恥ずかしい格好で吊られたままだ。
飲ませた媚薬の効きが少し悪いようだったので、追加で媚薬を与えることにした。
今度は経口摂取ではなく、直接内部の粘膜に注ぎ込む。
吊っているロープを調節して、少女を逆さまに吊り上げる。
手首は一緒に縛ったまま、脚は広げたままなので、ちょうど正面から見るとYの字の形になる。
膣と肛門にそれぞれ筒を差し込み、ぬるりとした媚薬をたっぷりと流し込む。
少女は歯を食いしばって内部に侵入してくる液体の感触に耐えている。
この媚薬が本格的に効きだせば、猛烈な痒みのような疼きが性器の粘膜を襲うはずだ。
痒みを収めるには何かで掻いてやらなければいけない。棒状のものを中に突っ込んで欲しくて欲しくてたまらなくなるそうだ。
うそかまことか、何もせずに放置しておくと媚薬の効果が切れる前に発狂することもあるとも。
媚薬が馴染むまで待って、手足に繋がる鎖の長さを調節し、仰向けに吊り下げる。
乳首とクリストスにローターをつけてやる。3つのローターを動かす。
ヴヴヴヴヴヴというローターの振動音にあわせるかのように、少女の体が子鹿のように震える。
「あっ、ううっ、うぐぅぅ……あ、っああ……!」
時折、ビクビクッ、とブリッジでもするかのように腰が弾みあがる。
それでも少女は歯を軋らせながら、イカないように、快感に堕ちてしまわぬように健気に耐えている。
その必死さがまた男たちの笑いを誘うのだが。
そのまま少女を放置して、男たちは近くの小屋でビールとソーセージの軽食をとった。
その間に撮影した映像もそれほど時間をかけることなく編集できた。
設置していた音響装置はなかなか感度が良かった。
樹の上に設けていたマイクには、父親や姉に助けを求めるごくかすかな呟きまで入っていた。
ブロディは「惜しいな」と言った。「タカマチに助けを求める声が入っていれば最高だったんだが」。
それでも精神的重圧を与えるには充分だろうというようなことを何人かが言った。
編集した映像はデータファイルにしてタカマチ宛に送りつけた。
もちろん足がつかないよう、データ通信技術に長けたメンバーが細心の注意を払って、だ。
-
軽食を終えしばらくして少女のもとへ戻ってみると、媚薬の効果が現われていた。
上半身がヘビのようにくねくねと揺れては、硬直、のけぞり、脱力を繰り返している。
尻や脚の筋肉は突っ張り、足の指先は丸まって宙を掻いている。
肌は上気して全身に汗がびっしりと浮かんで湯気でも立ちそうなほどだ。
声はもはや押し殺せていない。
お願い、許して、止めて……。
ローターから与えられる快楽の波にあわせて、ひぃひぃ喘いでいる。
期待通りだった。媚薬を3瓶。それに女の弱点とも言える部分にローターをあてがって1時間放置したのだ。
既に何度も否応なくオーガズムに押しやられたはずだ。これで何ともなかったら不感症だ。
男たちが樹を取り囲むようにして少女のまわりに陣取った。
多くの男の股間はテントを張り、胸は期待に膨らんでいる。
はやく目の前のご馳走を味わいたくてウズウズしている獣の群れだ。
ヤラ・ナイカが再びカメラを担ぐ。彼は撮影担当で陵辱には加わらない。彼は女の体にはあまり興味がなかった。
男たちが鎖を調節し、再びもとの形に吊り上げる。
ローターのスイッチを切ってやると、少女は大きく肩で息をついた。
乱れた髪が数本、汗の滴る額にはりついている。
顔はだらしなく歪み、視線はあらぬ方向を向いていて、口は半開きで涎が垂れ流しだ。
苦痛には耐えられても、快楽に耐えきるることは難しい。
段は雄々しく犯罪者に立ち向かっている女性武装局員が犯罪者によって責められたあげく、本人の意思に反して官能的快楽に溺れていく姿は惨めとしか言いようがない。
誰かが少女の股間を覗き込んで、
「下のお口もよだれをたらしてスタンバイ・レディしてるみたいだぜ」
トロトロとした液体を指で掬いあげてみせた。
雌のフェロモンがたっぷりと含まれた蜜を。
「ケツ穴もヒクヒクしてやがるぜ。ヘヘヘ、気持ちよかったんだろ?」
カメラで局部をズームインする。
穢れを知らぬサーモンピンク色の割れ目は男を求めるかのようにヒクヒクと卑猥な動きで脈打ち、しかも内部から溢れ出す淫汁でいやらしく照り光っている。
この映像を全世界に向けて放映したら少女は恥ずかしさのあまり自殺するかもしれない。
-
具合を確かめようと、赤毛のテオドールが芋虫のような太い指を少女の割れ目にゆっくりと差し入れる。
指から逃れようとするかのように、少女は上半身をのけぞらせた。
しかし、そんなことをしても無駄だ。テオドールの指がズズズ…と挿し込まれる。
少女の口から出る「やめて」、「いや」といった言葉とは裏腹に、
熱く濡れた柔肉はテオドールの太い指をこともなげに飲み込んでいく。
あまつさえ奥に引きずり込んでいくかのように蠕動する。
「おうおう、締め付けてきやがる」
しかし、テオドールは指を根元まで突き入れてしまわないで、途中で挿入を止めた。
「おい、何やってんだ、テオドール? さっさとイカせちまえよ」
「いやあ。俺は紳士だからな。このお嬢さんが嫌だってんならこれ以上はしないぜ?」
媚薬を使った責めに慣れていない若い男たちは怪訝そうにしているが
中堅以上のメンバーはなるほどといった風にニタニタしている。
その意味が判明するのにそう長い時間はかからなかった。
「はぁ……はぁはぁはぁ……はぁ……」
少女の息遣いが荒くなり、汗ばんだ体がピクピクと震えだしていた。
割れ目からは大量の蜜液が溢れ出している。
蜜は、テオドールの指を濡らし、さらには地面にまでポタリポタリと落ちていく。
むんむんと撒き散らされる発情した雌の匂い。
「お嬢ちゃん、いやらしい顔してるぜ。素直になれよ?」
三つの穴に流し込まれた媚薬は効果覿面だった。
今頃は想像を絶する性感の疼きがこの少女を苛んでいるはずだ。
乞うような視線は男の指に注がれている。
寸止めされた指に。
-
「うんと突いて欲しいんだろ? ええ?」
熱に浮かされたような顔をしながらも少女は首を振った。
まだ辛うじて理性は残っているらしい。
テオドールは余裕の笑みを崩さない。指を少し深く入れ、手前に曲げる。
「このへんが確かGスポットだったな」
指の背で、女性の最も感じる性感帯のひとつを擦りあげる。
同時に親指の先で真っ赤に腫れ上がっている肉豆をコリコリと弄り回す。
1分もしないうちに、少女は面白いように身悶えし喘ぎ始めた。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あぁ!」
少女の引き締まった背中が反り返る。拘束された四肢がビクビクと震えだす。
指の動きに合わせグチュグチュと鳴り響く、卑猥な音。
「あ、あ、あ、ああ、ああぁっ、だ、駄目ぇぇぇっ!」
犯罪者によって無理やり味あわされる圧倒的な快感。
少女の官能が高みにのぼりつめ、弾けるその直前で――
「ふうん。駄目かァ。じゃあ、仕方ねえな?」
テオドールは数ミリずつゆっくりと指を少女の秘孔から抜きはじめた。
「……?!?」
絶頂に至る前に寸止めされた少女が、お預けをくらった犬のような顔を晒す。
指が第1関節まで引き抜かれたあたりで、少女の唇から切なげな深い吐息が漏れる。
テオドールは少女の膣口付近まで指を引き抜き、そのまま待つ。
ときおり、思い出したように指を動かしはするが、緩慢な動作であり、少女を満足させるほどの快楽は与えない。
じりじりと時間が過ぎる。少女の鼻息がどんどん荒くなる。
我慢できなくなったのか、ついに少女の腰が動き始めた。
最初は小さな動きだった。それが、振り子のようにだんだんと大きな動きになる。
蜜壺が収縮し、逃げていく指を咥え込もうとする。奥へ、奥へ。
股間を指に押し付けるように自ら腰を振り出した少女に野次がとぶ。
「おいおい自分から尻を振りはじめたぞ。なんて淫乱なんだ」
「ハハハ! 公僕が犯罪者の指でオナニーかよ!」
屈辱的な言葉で男たちに煽られ、少女は首筋まで紅潮させるが、その腰の動きは止まらない。
お楽しみの最中に止める男などいない。その逆もまた然りというわけだ。
-
テオドールは「頃合いだな」と呟くと、指を抜く。
少女が「あっ」と呟いた。明らかにがっかりしたような表情を見せる。確かに頃合いだった。
テオドールとブロディ、そしてヨセフ爺さん――AMWDの古参メンバー3人が前に出る。
ブロディが指を鳴らすと、残りの二人がそれぞれ変身魔法を唱えた。
一瞬のうちにその顔が別人に変わる。少女が驚きの声をあげる、周囲の男たちもどよめく。
ブロディは満足げに頷くと、少女に問いかけた。
「おい、パパと教官とならどっちに犯されたい?」
テオドールはタカマチ、ヨセフ爺さんはゲンヤ・ナカジマという中年男に変身していた。
顔だけ替えて、肉体や服装はそのままだから、爺さんはともかくテオドールは激しく違和感があった。
ムキムキのマッチョの体の上にタカマチの顔が載っているのだ。
タカマチ本人が見たらさぞかし精神的にダメージを食らうことだろう。
「ひひひひ、あんたも人が悪いなブロディ」
「サイコーだぜ」
まわりの男たちがわっと囃し立てる。
「スバル、私に犯されたい?」
「俺のほうがいいよな、スバル?」
恩師と父親に言われて、少女の目が白黒した。
周囲からどっと笑いが巻き起こる。
変身魔法を使った二人は、下半身から余計なものを取り去って、少女の目の前に反り返った肉棒を開陳する。
少女の潤んだ目が反り返った逞しい2つの肉棒に惹きつけられる。
先ほどお預けを食らったばかりの少女の秘所から再び蜜が垂れ落ちる。
「さあ、どっちがいいんだ? 選べ」
有無を言わさぬ迫力でブロディが迫る。
少女の視線が自らの父親と恩師との間を行き来する。
父親にヤられるか、教官にヤられるか、の二択。
追い詰められた少女の精神にはそれ以外の選択肢――他の男にヤられる、
あるいはヤられること自体を拒否する――は思い浮かばないのだろう。
「どっちに犯されたいんだ! さっさと言え!!」
ブロディが少女に平手打ちを食らわせる。
元武装局員の腕力は相当なものだ。少女の頬がたちまち赤く腫れ上がった。
再び手を振り上げようとするブロディ。
慌てて少女が「な……なのはさんで……」と言った。
-
ヤラ・ナイカはカメラを構えたままニヤリとした。
(計画通り……)
肉親――それも父親を選ぶことは普通の神経ではありえない。
近親相姦への忌避は人類共通といっていい。
わざと父親との二択にして、第三者であるタカマチを選ぶように仕向けたのだ。
自分の教え子が自分の姿をした何者かに犯されている映像を見たとき、タカマチはどんな顔をするだろうか……。
タカマチ(テオドール)は少女の両脚を抱え込むと、巨根の亀頭部を少女の秘所にピタリとあてがう。
それだけで少女の唇から切なげな甘いため息が漏れる。
「感謝しろ、本来なら戦闘機人みたいな卑しい作りモノにはセックスなんて行為は勿体無いぐらいなんだから」
己の存在を貶めるかのような言葉にも、少女は反応しない。
蕩けたような顔でただ喘いでいる。
1時間も焦らされ続け、すっかり快楽に飢えてしまっている少女の秘口が貫かれる快楽を予感して妖しく蠢く。
しかし、期待された瞬間はなかなかやって来ない。男根は秘口の入り口に押し付けられたままだ。
もの問いたげに少女がタカマチを見た。
視線を受けて、陵辱者は意地悪な笑みを浮かべた。
「入れて欲しいのかな?」
少女の目線は秘所にピタリとあてがわれている男根に吸い寄せられている。
熱を持った逸物には筋が浮いており今にも張り裂けんがばかりだ。
それを見つめている。イヌのようにハァハァと息を荒くし、口の端からよだれを垂らしながら。
下の口からも大量のよだれが垂れている。
「おいおい、いろいろ汁が垂れてるぜ!」
「可愛い顔してとんでもねえドスケベだな!」
少女を辱める卑猥な野次が飛ぶ。
しかし媚薬で性感が極限まで高められているのにもかかわらず絶頂の寸前で止められ、
焦らされに焦らされ、少女の体はそして理性はもはや我慢の限界を超えていた。
恥をかなぐり捨てて、少女が懇願した。
「いっ……入れてください……!」
少女の顔は真っ赤だ。茹蛸もかくやという赤さで、屈辱的な願いを口にした。
-
しかしタカマチは片眉をあげてとぼけた。
「何を?」
「そっ……それを」
「それって?」
「そ、そ、そ、そのオチンチンを……」
「どこに入れて欲しいの?」
「あ、あたしの……あそこに……は、はやく……も、もうっ……お、おかしくなっちゃう……!」
少女が顔をぐちゃぐちゃに歪めながら切羽詰った声で乞い叫んだ。
少女の声に一種の狂気を感じ、身の毛がよだつような思いにとらわれる。
おかしくなっちゃう……おかしくなっちゃう……なっちゃう……おかしく……なっちゃう……
少女の叫びが涯てしない叢林にぐわんぐわんと木霊する。
森に静寂がもどる。
ニヤニヤ薄笑いを浮かべながらタカマチが焦らす。
「じゃあ、これからすることは合意の上でのセックスってことでいいのかな?」
「ハイ……それでいいから、はやく……はやくうううぅ……!」
「じゃあ、たっぷりくれてやる!」
ズンッ!
巨根が、深々と少女の胎内に穿ちこまれた。
あっという間に最奥まで貫通する。
「ああぁ、あああああああああああああああああああああああああ!!」
絶頂。
間抜けな顔を晒し、恥も外聞もなく甘い声で女が鳴いた。
もちろん、イッた瞬間のアヘ顔は大写しでカメラに収められている。
処女喪失の痛みはないようだった。傍から見ている限り、完全に快感に支配されている。
タカマチが肉棒を少女の奥深くに嵌め込んだまま、「どうだ、イイだろう?」とソフトな口調でささやいた。
声だけ聞けば紳士的だ。しかし局所的な変身魔法のせいで、顔はタカマチのままだ。
邪悪な笑みを浮かべたタカマチはまさに悪魔だ。
一瞬、我に返ったのか、少女の顔がクシャクシャになってイヤイヤするようにかぶりを振る。
潤んだ瞳から、幾筋もの涙がぽたぽたと流れ落ちる。
-
「自分から欲しいと言ったくせに」
テオドールが、少女の髪を鷲づかみにして、
「ほら、しっかり見ろ」と下を向かせ、繋ぎ目を強制的に見させる。実に痛快だった。
「ちゃんとカメラでも撮ってるからな。永久的に残るぞ。よかったな?」
「嫌ぁ、やめてぇ……もう……許して……」
AMWDの男たちはその様子を見て、これはトラウマになるな、とほくそ笑んだ。
少女はこれから先ずっと恩師の顔を見るたびに自分が犯された日を思い出すことになるのだ。
レモンを見ると唾液があふれ出すように、条件反射で股間が濡れるようにしてやろう……。
エサを見るとよだれをたらす犬のように、タカマチを見ると下の口からよだれを垂らす雌犬にしてやろう……。
少女はタカマチを見て欲情し、その背徳感に生涯苛まされる……あるいは我慢できなくなって……。
いずれにせよ、実に素晴らしい。
秘所から巨根が引き抜かれ、直後、根元まで突き入れられる。
少女の甘い声が森に響き渡る。
ずん、ずん、ずん、、ずん、ずん…
体の芯を下から激しく突き上げられ、たわわな乳が大きく弾んで波打つ。
「ああー! んあああああ! あぁぁああぁあぁぁあぁあああぁん!」
腰の動きは、次第に緩急をつけられ、時に捻じ込むような回転を加えられて変化していった。
少女は与えられる責めに、ただ無様に喘ぎ、悶えることしかできない。
巨砲が少女の膣底に撃ち込まれるたび。
銃の一斉掃射を受けたかのように白い裸体がガクガクと揺れ、喉からきざしきった雌の鳴き声が絞り出された。
ああああーん……ああーん……ああーん……あーん……あーん……
嬌声が木霊し、森の中に繰り返し繰り返し響き渡る。
森が戸惑ったようにざわざわと木の葉を震わせて風に揺れる。
-
「ん? 今までの様子から見て処女だと思ってたんだが、血ィ出ねえな。中古品か?」
「激しい運動をする女は処女膜が破れてることがあるらしいから、そのクチだろ」
「まあどうだっていいけどな、やれりゃあこっちはそれでいい」
男たちはご機嫌だった。獲物を一匹。快楽に屈伏させた達成感が気分を昂揚させていた。
激しい攻勢に、短い時間で少女は立て続けに何度も気をやっていた。
「おいおい敬愛する教官殿に犯されて悦んでやがるぜ!」
「背徳的なシチュエーションのほうが興奮すんじゃねえのか?」
「うげえ! とんでもねえ変態だな!」
硬直と絶叫と弛緩との間を行き来しながら、少女は髪を振り乱して首を振る。
違う、と言いたげに。
「機動六課じゃ夜の戦技教導もやってたんだろウハハハハ!」
「ヘッ、メス豚ばかりの部隊にゃお似合いだな!」
「おやおや、あんなこと言われてぎゅんぎゅん締め付けてきやがる。図星らしいな」
「……そんなこと……あひっ、またあああああいやあああああああああああぁぁぁぁ! 」
悲しげな顔で少女が何かを言いかける。しかし、次の瞬間、体の芯を貫く衝撃に悶絶する。
胎を灼くような熱い男汁が、少女の胎内にぶちまけられた。
「熱い! 何か出てる! 抜いて! お願い、抜いてえええええ!」
熱い液体が注ぎこまれる感触に、半狂乱で叫ぶ少女。しきりに抜いて抜いてと懇願する。
タカマチは尻を震わせながらダメ押しにさらに突き込む。
さらに奥深く沈み込む剛直。さらに大量に吐瀉される白濁。
再びあがる悲鳴。
「ふぅ〜。まあ、そこそこよかったぜ」 長々と射精が続いた後で、やっとのことで肉棒が引かれる。
接合部分から白濁液があとからあとからとめどなく溢れだしてくる。
拘束された少女の手足ががくりと力を失う。虚ろな瞳で宙を見つめる瞳の焦点はあっていない。
-
しかし少女に安息は訪れず、
「よし、次は俺っすね?」
テオドールに変わって、マイケルという若い男が2番手になった。
もちろんマイケルにも局所的変身魔法がかけられていて、顔はタカマチになっている。
「ヘヘヘ、んじゃあ、性技教導としゃれこみますかね!」
猛る肉棒が少女の濡れそぼった秘所にズブズブと埋め込まれていく。
少女の柔らかい膣肉が男の肉棒をみっちりと咥え込む。
「おおすげえ、中が絡み付いてきて……うっ……もう出そうだ……」
「ヘイ、マイケル! この早漏野郎! 女をイカせるまえに出すんじゃねえぞ!」
「大丈夫だ。……今日こそはバッチシだぜ」
「マイケル! 口調、もっとタカマチに似せろてみろよ」
「わーったよ……いんや、ええと……了解しましたー?」
周囲から「似てねーなーー」とため息が漏れるなか、
マイケル…いや…タカマチが腰を大きく振ってリズミカルに抽送をはじめる。
「あっ、あん、あん、あんっ……」
与えられる刺激に耐えるすべもなく再びよがりはじめる少女。乳房が大波を打つかのように激しく揺れる。
その背後に、ゲンヤ・ナカジマの顔に変身したヨセフ爺さんが立つ。
「ふむ、じゃあワシは約束どおりこっちを貰おう」
電気棒でユルユルに解されたアナルに、歳に似合わぬ元気な逸物が一気に沈み込んでいく。
爺さんの肉棒が、ずんっ…と根元まで突き刺さる。
「はひぃっ! ……ひっ、ひぃぃぃ!」
思わず少女が息を飲む。身をよじって後を振り返り、そこに下卑な笑いを浮かべた父親の顔をみる。
ひどいショックを受けたようだ。少女は父親を見ないですむように視線を前に戻した。
しかし、前では尊敬する恩師が嗜虐的な喜悦を浮かべ巨根で少女の胎内を突き穿ち掻き回している。
ふたたびショックを受けたようだ。少女が目をぎゅっと閉じる。頬や顎がびくびくっと痙攣している。
泣きじゃくる一歩寸前というところだ。
-
2つの穴が極太の肉棒を同時に咥えこまされ、時に交互に、時に同時に責めこまれていく。
前後から見知った人間に犯されるというのは、どんな気分なのだろうか。
カメラを少女の上半身に向け、揺れる乳房と少女の表情がよくわかるように焦点を合わせる。
サンドイッチ状態での陵辱に、少女は屈辱と絶望、恐怖と怒り、そして隠しきれぬ快楽がないまぜになった表情をしていた。
マイケルは意外に頑張っているようだ。役になりきって、口調もタカマチに似せようと努力している。
「それじゃー、性技教導のレッスン1! 受け取って! 私のアクセルシューター!」
「シューート!」と叫ぶと、腰を猛然と振って、少女の奥を抉り込みだす。
若さに任せた激しいストロークが少女の秘所を穿つ。
少女が上半身を淫らにくねらせ短い間隔で喘ぎをもらす。
彼の竿は仲間内でも長さがある方だ。肉棒の先っぽは子宮口を遠慮なくどついていることだろう。
「あぁっ、あ! あっ! あっ! おおぉ! おほおおおぉぉっ!」
少女の裸体が踊りあがる。
腰ごと持ち上げられる深い突き込みに内臓を揺さぶられ、少女が切羽詰った声で鳴く。
後ろで笑い転げている輩がいなければもっと雰囲気がでていたかもしれない。
前につられるかたちで、後を責めているヨセフ爺さんも父親らしくみえるように少し意識しているようだ。
ヨセフ爺さんが、後ろからパンパンと小気味のいい音を立てて少女のアナルを掘り、乳房を巧みな手つきで揉みながら、少女の耳元で低い声で囁く。
「スバルゥ……こんなに立派に育って、パパは嬉しいぞ」
周囲でまたしても笑い転げる者が続出した。
快楽に呑み込まれつつあった少女はそれどころではないようだったが……。
「私の太くて硬いモノが来てて気持ちいいでしょ? たっぷり教導してあげるからね!」
「スバルはお尻でも感じちゃう悪い子なんだなァ……パパ、悲しいぞ」
それにしてもこの二人、ノリノリである。
-
ともかく、前後から串刺しにされて責められる少女が性の快楽に屈するのにはそう長くはかからなかった。
少女は「性技教導その1アクセルシューター」でさんざんイカされたあげく、特大の「ディバインバスター」で前後を攻められる。
呂律の回らぬ舌で、気が触れたように甲高い嬌声をあげる。
「どうかな、私のディバインバスターは?」
「イイしゅうううう、にゃのはさあああん、んんはぁああああぁあ、しゅごくいいいいいですうううううううう」
続けて前後あわせての同時砲撃「スターライトブレイカー」を叩き込む。
前後から少女の子宮と直腸に勢いよく子種を注ぎ込む。
「たっぷり味わえ! 俺/ワシ のスターライトブレイーカー!!」
「ああああぁぁっ、これ、しゅごすぎるうううううう、お父しゃんグリグリしにゃいでええ! 死ぬ、死んじゃうううううううぅぅ」
全身を貫く快感に、激しく全身を震わせ、恍惚とした顔で絶頂を繰り返す少女。
もう理性などの及ぶところではなかった。肉欲という名の本能が剥きだしになっていた。
少女を見ていればわかるが、人間の理性なんてものは実に脆い。
管理局員という矜持も、女性としての貞淑も、肉の快楽の前ではあっという間に吹き飛んでしまう。
知り合いの顔をした犯罪者達に代わる代わる犯されながら、少女は何度も何度も絶頂を繰り返す。
そして、幾度目かの絶頂の末……
「おいおい、失神しちまったぜ?」
少女は、アヘ顔のまま意識をとばしてしまった。しかも瞳は反転し、舌を突き出した状態で。
ぐったりと脱力した少女の穴から肉棒が引き抜かれる。
大きく口を開けたままの膣口と排泄口からドロリとした液体が大量に零れ落ち、股間と内腿を白く染める。
「ヘッヘッヘッヘ、すげえ顔だな!」
「父親も局員だからこの映像たぶん観るよな?」
「へへ、娘がズコズコされてるビデオみてどんな顔すんだかな」
「くやしいのう、くやしいのう! ギャハハハハハ!」
「案外、興奮して勃起するんじゃねーか?」
「一生懸命育てた娘が女らしくなって嬉しいぞー、パパ、勃っちゃったー」
「ハハハハハハハハハハハハハ!!」
-
意識の飛んでしまった少女の様子を、カメラで撮っていると、俄かに少女の局部から液体が流れ落ちてきた。
M字型に固定された脚の間から、愛液とも精液とも潮吹きとも違う黄金色の液体がちょろちょろと噴き出す。
「おいおいおいおいおい! 漏らしてるぞ!!」
「うは、傑作だな。おい、ナイカちゃんと撮っとけよ!」
言われるまでもなく、少女が小水を垂れ流す惨めな姿はしっかりと撮影する。
その後、小屋に備え付けてあったホースを使って水を少女の局部に噴出して生臭い液体をまとめて洗い流す。
「次は、俺にヤラせてくれよ」
「俺が先だボケ」
「順番は適当にじゃんけんで決めとけ。変身魔法も忘れるな」
「コイツそろそろ樹から下ろしてフェラもさせましょうよ」
「まだあと20人以上残ってるからな。3Pで回転良くするってのはアリだな」
「ふむ。まあ、とりあえず、まだ俺も楽しんでないしさっさとたたき起こすか」
ブロディが黒い棒を少女の秘芯にぐーっと挿し込める。
巨根で攻められまくってすっかり緩くなった秘所に電気棒がさしたる抵抗も受けずに侵入する。
「子宮口までぶちこんでやるからな……ホレ、ゴリゴリいってらァ。一番奥まで突っ込んだぞ」
ブロディがカメラの向こうを意識してか独り言のように呟く。
最奥まで突っ込んだ棒をニ、三度グリグリと更に押し込んでから、
「さあ、まだ俺たちのターンは終わってねえ! ショータイムはこれからだ!」
大きく叫んで、電気棒のスイッチを押す。
途端、少女の目が飛び出さんばかりに見開かれ、肢体が水から揚げられたばかりの海老のように跳ね上がる。
少女の顎がカクンと落ち、喉仏が見えそうなほど大きく口が開かれる。
凄絶な絶叫が大気を震わせ、鬱蒼とした密林の奥深くに呑み込まれていった。
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数日後 時空管理局本局
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AMWDと名乗る犯罪者集団から犯行声明とともにショッキングな映像が送られてから、既に数十時間が経過しようとしていた。
「まだ居場所は特定できないの?」
「原生林の植生の特徴から滞在確率75%以上の世界を60個にまで絞り込めました」
高町なのはは、血が滲むほど拳を固く握り締めた。目元には隈ができており、疲労が色濃く出ている。
AMWDの居所を特定する作業についている技官に進捗を尋ねるのはこれで何回目だろうか。
彼女は、すっかりまいっていた。自分のせいでこんなことになっているのだと思うと、いてもたってもいられなかった。
しかし犯人達の居場所の特定が遅々として進まないため、出動要請がかからない。
待機している間、一定時間ごとに送られてくる陵辱映像を延々と観るはめになった。
映像の中で教え子は薄汚い男たちに輪姦され、数えるのが馬鹿らしくなるぐらい何度も犯されている。
《なあ。デバイス突っ込んで本物の魔法を打ち込むってのはどうだ?》
《ブロディさん、そりゃあさすがに内臓逝っちゃまうんじゃないですか?》
《どうせ戦闘機人なんだから内蔵も人工器官だろ。壊れても取り替えれば大丈夫さ》
《ハハッ、それもそうか》
《子宮に魔法ぶちかましたらどんな反応すんのか楽しみだなー》
火山の地下に溜まるマグマのように、心中の奥深くに憤怒が堆積していく。
しかし同時に映像をずっと観ていると、怒りとは違う何か妙な昂揚もまた胸の奥深くから湧き上がってくる。
その後ろめたい感覚の名前を知りつつも彼女は敢えて考えないようにしていた、のだが……
《イエーイ、タカマチ、見てるぅー?》
《ヘヘ、お前好みのドSプレイで興奮するだろ?》
《あんたも濡れてんだろ? ええ?》
思わず舌打ちしかけ、すんでのところでこらえた。だが、こめかみに浮き出た青筋までは隠せない。
彼女の醸しだす空気が、ただでさえ徹夜で作業しピリピリしている事件対策室内をさらに圧迫し始める。
今すぐこの犯罪者集団にSLBを撃ち込める権利をやると言われたら全財産を投げ打ってしまいそうなぐらい、彼女の心の中は荒れ狂っていた。
ちょうど彼女の脳内妄想のなかで犯罪者集団の主犯格ブロディの尻穴に突っ込まれたレイジングハートが100回目のディバインバスターEXを射ち放ったとき、上官が念話で宥めにはいった。
<落ち着きたまえ、タカマチ君>
<隊長……>
<辛いかね?>
<はい……>
<そうか……。しかし一番辛いのはナカジマ三佐だろうな。きっと>
彼らは揃って一人の男を見やった。
ゲンヤ・ナカジマ三佐。
彼は犯人グループから送られてきた映像を不気味なほど淡々とした表情で観ていた。
-
ゲンヤは映像を観ながら、考えていた。
なぜ自分の家族ばかりこういう目に遭うのか、と。
女房は犯罪者に捕らえられて殺され、長女のギンガも一時犯罪者に捕らえられて洗脳を受けた。
そして今度は次女のスバルが犯罪者に捕らえられた。
俺という男は、そういう星のもとに生まれついてしまったのだろうか……。
《タカマチだけじゃお嬢ちゃんも飽きるだろうから、そのうち変化をつけなきゃな》
《これが変身先候補の一覧だ。ええと、どれにすっかな》
《姉貴のギンガ・ナカジマ、元同僚のティアナ・ランスター、義妹のノーヴェ……》
《こいつの母親の姿で変身魔法かけてくれよ。母親に犯される娘ってよくね?》
《ゲヘヘヘ、お前も鬼畜だなァ》
《クイント・ナカジマだっけか。おっ、映像資料あったぜ。いけるな》
男たちの一人が、局所変身魔法をかけられてクイントの顔になる。
一瞬、無表情だったゲンヤの頬がぴくりと動いた。
美しい顔を醜く歪ませたクイントが、股間の剛直でスバルの秘所をずぶりと音をたてて貫く。
スバルが泣きじゃくりながら喜悦の声を吐く。
まだまだ子供だと思っていたのに、もうすっかり大人の女の声になっていることにゲンヤは驚いた。
律動がはじまり、たわわに実った胸の膨らみがバウンドする。
連日何十人もの男の手で揉みこまれてパンパンに膨らんだ双乳に思わず目を奪われる。
クイントに似た豊満な乳が、ゆさゆさと男を誘うように妖しく揺れはじめる。
ゲンヤは意識して表情筋と呼吸をコントロールし、内心の動揺を表に出さないようにした。
彼は堪えることに慣れていた。悲しいことだった。
周囲は、肉親が乱暴されているのに冷静さを失わない彼の姿を見て賞賛するかもしれない。
どんなときでも冷静さを失わない男は指揮官としては理想的だからだ。
しかし彼は、頭では冷静を保つことが重要だと考えている一方で、
娘が辱めを受けているというのに怒らず、取り乱さず、何でもないかのように振舞える己が嫌だった。
そして、もうひとつ嫌悪――いや憎悪してさえいることがある。
己の男としての性だ。
娘が、愛する女房の顔をした犯罪者に犯されている。
胸糞の悪くなる光景を目の当たりにしているはずだというのに。
《ほうらスバル! 母さんのカリ首が中を擦ってて気持ちいいでしょ?》
《はあぁああっ、あああぁっ、またイク、イッ、あああああああああああぁ!!》
股間の彼の息子は人知れずむっくりと鎌首を持ちあげはじめていた……。
《ギャハハハ、また白目剥いてイッちまった。だらしねえな》
《さっさと起こせよ、俺はまだヤリたりねえんだ》
《ヘヘヘ、リリカル棒なしじゃ生きられないセクロスマシンにしてやんよ!》
ゲンヤは気分が悪くなったふりをして部屋を出た。
誰もが気の毒そうな目で彼を見送る。
自己嫌悪に苛まれながらも、理性では如何とも押さえがたい欲求がゲンヤの肉体の中で渦巻いていた。
ドアを閉める。まだ背中越しに娘の嬌声がかすかに聞こえてくる。
はやる股間を気にしながら、彼は急いで便所へ向かった。
余談であるが、この部屋に立ち入った関係者が便所へ向かう頻度はゲンヤに限らずわりと高かったという……。
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1週間後 とある報道番組にて
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こんばんは。午後8時になりました。MIDワールドニュースの時間です。
ニュース・キャスターのフレディです。
皆様こんばんは。番組ご意見番のサダコでございます。
それでは、最初のニュースをお伝えします。速報です。
AMWDと名乗る犯罪者集団によって拉致され、安否が気遣われていた港湾警備隊のスバル・ナカジマ防災士長ですが。、先ほど午後7時30分頃、管理局武装隊の特別臨時編成チームによって無事に保護されました。
ナカジマ防災士長が発見されたのは第305観測世界の大森林地帯だったとのことです。
あらまあ。無事保護されたとのことで、一安心ですね。
フレディさん。犯人グループはもう逮捕されたのかしら?
いいえ。残念ながら、武装隊が到着したときには犯人は既に逃走していました。
管理局は各地の次元航行部隊による大規模な包囲網を敷いて行方を追っているとのことです。
さて、現場と中継が繋がっております。そちらからの報告を聞いてみたいと思います。
現場のジェイソンさん、よろしくお願いします。
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ジェイソンさん、ジェイソンさーん。
失礼しました。音声がつながっていないようですね。
ハーイ。ハァハァ・・・こちらジェイソンデース!!
あっ、今つながりました!
ジェイソンさん、現場の様子はどうですか?
ぬあのばあああざああああああああああああん!!
ちょ、ちょっと、スバル! 冗談はやめて!
げ、現場は、た、大変な状態です!!
今、アッ、アッ、アーーッ! !
ああああああ我慢できにゃいよおおおおおおおおおおお!!
きゃあああああああ!?
ジェイソンさーん? どうしましたかー?
すびばせんすびませんわあああああああああああああああああ
ナカジマ君!何をしとるんだキミは!!!!
アアア! アーーーーッ! What's the heck!
Oh,my God!! アァ・・・オオウ・・・!
あああああああああああああああああんんいやそんなところ!!
どうしたんだナカジマ陸曹!! 気でも違ったのか!!
おい押さえろ! タカマチから引き離せ!
ジェイソンさーん!
複数の、悲鳴のようなものがあがっているようですけれど。
どうしましたー? 何かありましたかー?
なにぃ! クソやられた! バインド!?
なんだ・・・ 魔法が発動しない・・・ ぐはあああぁぁ!
ええいっ服を着ろナカジマ! なんだこの馬鹿力は!
-
あのうー。ジェイソンさん。こちらサダコですが。
ノイズがひどいですね? 現場の映像の方もよく見えないのですが?
カメラさーん、もうすこし現場に寄せてもらえますでしょうか?
くんかくんかいい匂いいい匂いだあああああああああさいこおおおおお!!
ISか?! おい、タカマチとっとと逃げろ!!!
ぶちかませ! タコみたいに引っ付いて離れないぞ!
Oh...。アー、ハイ。エー、エー、エー・・・・・
現場をそのまま映してしまいますと些か問題が・・・・・・
うおおおおおおお!じゃまするなああああああああああああああ!!
ギャアアアアアア! 俺のチン×にバインドがあああ!?
なるほど。個人情報もしくはセキュリティ上、問題があるということでしょうか。
現場のほうの状況はどうでしょうか?
にゃのばさんのおっぱいいいいい、おいひいいぃぃぃ!
ティアより柔らかくてふにふにしてるうううううううう!!
Oh,hell.....,現場は壮絶な状況で・・・・・・
未成年者には目の毒デース・・・
嫌、そんなところ吸っちゃ駄目ええええええええええええ
うほおおおおおおおお?俺のチン×がバインドで締め付けアッ――!
あらまあ。よく分かりませんけれど、現場は大変な状況のようですね。
ジェイソンさん大丈夫ですか? なんだかお顔が真っ赤だわ。
おい!大丈夫か!? ああ、なまおっぱい・・・
貴様ら呆けとらんでさっさとバインドを解いて手伝え!!
うほほ・・・ わかってます隊長・・ 眼福・・・
ワタシはNo Problemデース・・・・
でも管理局から派遣された武装隊チームは・・・
とっても、とっても、悲惨な状態デース・・・
にゃのばさんのおち×ぽ欲しいですうううううううううう!
きゃあああああああああ!どこ触ってるのスバル!やめなさい!!
-
なるほど。武装隊には怪我人も出ているということでしょうか?
しかし、犯人グループは既に逃走していて交戦はなかったと聞いているのですが。
いつもみだいにスパルのお×んこズボズボして目茶目茶に犯してください!!
スターライトブレイカーをスバルのお×んこに撃ち込んでくださいいいい!!
ジェイソンさーん! こちらフレディですが!時間も差し迫っております。
靄が凄くて、森の中の様子が見えづらいんですが。
現在の現場の状況を、具体的に、簡潔に、説明してください!!
えっ? いつもみたいに・・・? タカマチ教導官・・・アンタまさか・・・
道理で男っけがないと・・・
貴様・・・ やはりブロディ元一尉の影響を・・・
ふたなり・・・? ドSもほどほどにしとけよ・・・
Oh...Oh...カオスとしか言いようがありません・・・。
救出されたナカジマ防災士長ですが・・・隊員を押し倒し・・・を・・・剥ぎと・・・
エー・・・ナカジマ防災士長の・・・・から・・・大量の液体が・・・・
スバル!! いい加減に目を醒まし――何をするつも――
いゃああああああああああああああああああああああああ
つまり、ナカジマ防災士長は救出された感謝を示そうと隊員に抱きついたということですね!?
そして過酷な監禁生活から解放された喜びから、滂沱の涙を流しているということですね!?
あはははははっこっちにリリカル棒がいっぱいあるうううううううう!!
やめろ! ナカジマ防災士長! ちょ、バインドが!
おううふう?! やめろ! 触るんじゃあうあうああうあああ!?
俺のケツに何かああああ! うわあああ おい、このバインドしごいてくるぞ・・
アー、エー。いえ、その・・・・・・
Oh,Oh...オオ...Wow......
あっちにも美味しそうな棒があるううううううう!カメラもあるううううう!
What!? こっちに――
Oh,my God!! Damn! Help! Help me!!
AHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH!!
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ジェイソンさーん? ジェイソンさん?
ジェイソンさん、どうしましたかーーー!?
……?
中継が切れてしまったようですね。
はーい、どうやらまだ現場は混乱しているようですねェ。
この件につきましては、また情報が入り次第改めてお伝えしたいと思います。
それでは次のニュースです――
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投下終わりです。それではノシ
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投下乙です
あれ?おかしいな
陵辱もののはずなのに、なんで俺は腹を抱えてわらってるんだ?w
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GJGJ
まったくスバルさんはエゲツナイ性欲やでー
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ひどいオチがついたぞオイィィ!?www
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こいつは最高だなwww
鬼火さんのSSは毎回素晴らしい、そしてひどい、エロい、笑える!
ジェイソンとかフレディとかやらないかとかネタぶち込みすぎでカオスなのもいつもの事、かwww
まったくGJだ!
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6番手行ってみます〜
5分後ぐらいからじわりと投下します。
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6番手行ってみます〜
5分後ぐらいからじわりと投下します。
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彼女は眼前の、ただ巨大で厳めしく圧倒的な瓦礫の山を茫然と見上げていた。
どこを見渡しても、あるのは捻くれた鉄骨と砕けたガラスと蜘蛛の巣状に罅が入った壁ばかり。
360度、視界の全てが瓦礫に塞がれた中で、自分一人がようやく立てるだけの空間を残すばかり。
スクラップ置き場かと見紛うばかりのこの場所は、信じがたいことに数分前までは美しく機能的な工場施設だったのだ。
広大な施設は、奇禍によって一瞬にて瓦礫の山に成り果てたように見えた。
だがしかし、この建物は未だ箱としての体裁を辛うじて保っている。
何人の侵入をも拒み、何人も逃がさぬ巨大なラビリンスへの変貌を遂げて。
迷宮に取り残された人々を救助する為、即座に救助チームが編成された。
一刻を争う中で、最も適任とされた救助の先遣隊員はスバル・ナカジマ。歳若くも極めて優秀な救助隊の新星だ。
だが、この災害現場の惨状は、その彼女をして途方に暮れさせしむ尋常ならざる事態だった。
彼女の、悪夢のような一日が幕を開ける。
ジェンガ
さて、事の発端はどこから話せばいいものだろう。
マリアージュ事件以降、以前にも増して熱心に職務に取り組むスバルの仕事量は、周囲の人間も舌を巻く程だった。
職務熱心は結構なことだが、己を壊しかねないスバルのオーバーワークは頂けない。
スバルの身を案じた上司のヴォルツは、酷使が激しいデバイスのメンテナンスを命じると共に、普段とは一風違った職務をスバルに申しつけた。
とある辺境世界で行われるシンポジウムへの参加である。
管理局の庇護が未だ十分では無い土地に於ける、救護活動の在り方とはなんらかんたら。
現場での働きは目覚ましいが、書類の扱いを始めとする事務方の仕事がてんで苦手なスバルへの課題という意味もあったが。
ヴォルツの真意は、スバルへの慰安であった。
――静かな土地で、魔導師としての自分を手放してゆっくり過ごしてこい。
猪突猛進気味で、一途で、誰よりも仕事熱心な部下に対する、彼なりの最大限の労いだったのだ。
そして。
デバイスをシャリオに預けたスバルは辺境の地へ飛び立ち、シンポジウムの参加がてらに、長閑な地方土地の景観を楽しんで英気を養い、名物の菓子折りでも土産に買って揚々と帰路に着きました、めでたしめでたし。
――とは行かないのが物語の常である。
長らく沈黙を保っていたテログループの突然の活動再開、インフラを中心に狙った突然の同時多発襲撃事件、付け足しのような犯行声明。
管理局からの有事専門の派遣職員はごく少なく、現場で対応するのはマニュアルに従った現地職員というお土地柄である。
突然のことに右往左往するばかりの現場で、スバルは救助活動の一助となるべく、颯爽と対策本部に駆け込んだ。
「もしもの時のため」に旅行鞄に忍ばせた、リボルバーナックルと自作ローラーを携えて。
猫の手も借りたい程の状況である、本局の優秀な陸戦魔導師であるスバルは喜んで受け入れられた。
しかし、混乱を極めていた現地対策本部は、ポンと投げ込まれた優秀な駒を使いあぐねた。
結果。
スバルは、被害地の中でも、最も不可解な状況に陥っている現場に派遣されることになった。
破壊され、突入困難となった巨大な工場施設。
内部には生存者が取り残されていることが確認されているものの、使用していた薬剤が流出して有毒なガスが発生し、安易に救助に向かえない状況に陥っている極めつけに危険な現場である。
そこへ、彼女は先遣隊員として突入し、状況の把握と可能な限りの生存者の確保を行うという任を与えられた。
機動力を生かした救助活動を得意とするスバルには、明らかに不向きな現場。
混乱する指揮系統が発した痛恨の判断ミスか。
否。現地本部は、優秀な、しかし扱いにくい『ヨソ者』の彼女に、相応な危険で代替の効かない任務を与えたのだ。
一言で表すなら、鉱山のカナリアである。
……そんな、会議室の思惑などは彼女の知る処ではない。
スバルは何時も通りに背筋を伸ばし、毅然とした面持ちで、真っ直ぐな瞳で、現場へと急行した。
そこに、彼女の助けを待つ人々がいる。それだけが、彼女にとっての全てだった。
-
装備は、通信用の簡易デバイスに、各種のツールとライト。
そして、対ガス用の防護マスクで顔面を覆う。
瓦礫の山の中を土竜のように掘り進むのには、彼女の柔肌を晒す普段のバリアジャケットはあまりに不向きだったので、一般の隊員と同じ厚手の防護服を着込むことにした。
建物の周囲は歪み潰れており、突入ポイントも決めかねる状態だった。
モニタリングによって生命反応の確認できる場所は、施設の奥深くに固まっている。
なんとか、瓦礫の挟間に人一人やっと潜りこめるような隙間を確認し、そこからの突入を試みることになった。
先鋒となったスバルは、異臭の立ち込める暗き穴の中を覗き込むや、何の躊躇もなくその中に身を躍らせた。
豹を思わせるしなやかで軽快な動きで、細身の体がすいすいと穴の中に飲み込まれていく様子を見て、周囲の隊員は言葉を失った。
スバルの危なげない様子をみて、救護隊の二人目が続いて穴に身を潜らせる。
――しかし、彼は緩慢な動きで上体から腰までを穴に潜らせ、そこで動きを止めた。
冗談じゃない。
狭い穴の内部は歪で不安定で、まともな足場さえ確保できない。その上、各所の尖った瓦礫の破片や折れた鉄骨が頭を覗かせている。
いったいどんな精妙な運動神経を持っていれば、こんな中に潜っていけるのだろうか。
強引に隙間を広げて侵入することは出来なかった。
施設は既にいつ崩落してもおかしくない状態で、無理矢理力を加えれば、どんな悪影響があるか計算できない。
部隊長は、内部の状況確認と、可能な限りの生存者の確保をスバル一人に任せるという苦渋の判断を行った。
この部隊長は典型的な地方の管理職であり、彼にとって余所者の小娘一人に全てを任せるという決断は、屈辱以外の何物でもないように見えたかもしれない。
だがこの時、部隊長の胸中にあったのは、祈りだった。
現在どうしようもない閉塞した状況を、この子なら打破してくれるかもしれないという祈り。
いの一番に駆け付けた彼女の力強い眼差しと、眼前で見せつけられた実力には、プライドなど瑣末なものと切り捨てるだけの輝きがあった。
――そして、彼女は途方もなく巨大な困難の前に立った。
機動六課や港湾警備隊での数々の経験を思えば、足場を確保し、穴を潜りぬけるのはそう難しい作業では無かった。
しかし、眼前に立ちはだかるのは巨大な不可能の山。
狂った芸術家がその狂気に任せて増築を繰り返した迷宮の如き瓦礫の山。
この中から、生存者を発見して確保しなければならない。
スバルが立っているのは、運よく瓦礫の山に塞がれずに済んだ空間だ。
広さで言うならば、7畳程度か。足元からは清潔なタイルが覗き、この施設が機能的な工場だった頃を偲ばせた。
だがそれも、砂上の楼閣も同然である。
僅かでも周囲のバランスが崩れれば、周囲の瓦礫が押し寄せこの中洲を埋め尽くすだろう。
現に、周囲からの絶え間ない瓦礫の軋む不快な金切り声が耳を刺す。
スバルは、唾を飲み込んで胸に手を当て、大きく深呼吸をした。
彼女がまず最初に行ったのは、リボルバーナックルと自作ローラーを解除することだった。
態々旅行鞄に詰め込んで持ち込んだ己のデバイスの使用を、彼女は早々にきっぱりと諦めた。
狭く凹凸が激しいこの環境では、ローラーブーツに利点はない。
激しい震動を周囲に与えかねないリボルバーナックルもまた同様だった。
彼女は己の五体と、僅かな魔法のみを使って、この困難な任務に挑むことを決意したのだ。
一人目の要救護者に辿り着くのも、一苦労だった。
ウイングロードを細く展開して、建築現場の仮設の足場のように使用し、三次元的に空間を移動して、状況を把握できるのが彼女の強みである。
その彼女をしても、この惨状はあまりにも複雑怪奇で手に余る状況であった。
進入経路を作るために、一本の鉄骨を引き抜いた。
――瞬間、ずるりと足元の瓦礫が大きく滑り、連鎖的な滑落が始まった。
最大級の危機感と悪寒が背筋を駆け上がり、半ば反射的に手を伸ばす。
スバルは済んでの所を、バインドで固定することで崩壊を食い止めた。
改めて思い知らされる。
きっと、この施設のどこをとっても、こんな状況に違いない。
-
……ごく幼い頃、将棋盤を前に詰め将棋の本を睨んでいた父に、遊び方を教えて欲しいとねだったことがある。
それが、なのは達の出身世界発祥のゲームであることも、自分があまり好まない知能ゲームの類であることも、幼い自分はよく知らずにただ父にねだった。
勿論、幼い自分が将棋のルールを理解できるはずもない。
父は、将棋の駒を盤上に積み上げて、一番簡単な遊び方を教えてくれた。
――将棋崩し。山を崩れさせたら負けだ。
まさか、それを数百トンの瓦礫の中で、多くの人々と自分の命を懸けてやる羽目になろうとは、夢にも思わなかった。
失敗できない、というプレッシャーがスバルを襲う。
これを動かしたら崩れるだろうか。それとも、こちらだろうか。不安が横切った胸中に、暗い疑心暗鬼が溢れだす。
プレッシャーと緊張が全身に泥のようにへばりつき、手足の動きを鈍らせていく。
大丈夫だ。きっと大丈夫。
山を支える『要』と思わしき瓦礫の交点を、バインドで縛りながら、丁寧に、一つずつ瓦礫を退かしていく。
何度も山はぐらりと傾ぎ、耳障りな軋みを上げて連鎖的な崩落を始めそうになる。
それを、バインドで括りながら次へ、次へと進む。
少しずつ要領を掴んでいくと、どんな角度で繋がっていれば、瓦礫や鉄骨にどんな風に力が加わるのかが予想できるようになってきた。
が。それは、スバルにとって、何の安心要素にも成らなかった。
不規則に積み上げられてある瓦礫の山はバランスや重量の影響を相互に及ぼし、到底計算しきれぬ状況であることを再確認させられただけだったのである。
不意に、彼女の頭上に巨大なコンクリートの破片が滑り落ちた。
完全に意識の範囲外。スバルが与えた力の影響ではなく、元々罅割れていたものが遂に落下したのである。
それを、スバルは腰を落として肩で受け止めた。
戦闘機人モード。滅多な事では使用しない禁じられた力を用いて、静かに、彼女の小さな体に対して巨大すぎるコンクリート片を受け止めた。
絶対に、無秩序な落下を許してはならなかった。それをトリガーに、どんな崩壊が起きるか分らない。
シールドやバリアで弾くより、最も信用の置ける自らの手で受け止めることを、ダメージ覚悟で決心したのだ。
骨格フレームの耐久重量を超えるものを受け止めた反動で、全身から紫電が迸る。
スバルは砕けそうな程、奥歯を噛みしめて、静かに破片を地面に下ろし、一番頑丈と見立てたポイントにそっと立て掛けた。
急がないと。
周囲に充満しているガスは、即死するような危険なものではないが、要救護者の意識を奪っていることは間違いないとのことである。
それは、ある意味幸いなことでもあった。単身で出口を探して瓦礫の下で動き回れば、それだけで致命的な壊滅に繋がりかねない状況だからだ。
苦心の末――スバルは、やっと、一人目の救護者に辿り着いた。
良かった、生きてる――ああ、まだ生きてる。
肩の力が少しだけ抜け、口元が僅かに綻んだ。
だが、肝心なのはこれからだ。救護者の口を簡易呼吸器で覆い、瓦礫の間に挟まれた体を抜き出す。
細心の注意を払いながら。
どこかで、大きな崩落が起きた音が聞こえた。
首を振って無理矢理意識から追い出す。今はこの目の前の一つの命が優先だ。
ようやく瓦礫から抜き出し、先ほどの空き地に運ぶ。
――そういえば、先ほどの音は何だったのだろう? 大きな崩壊が起きてなければいいんだが。
案じながら振り向くと――スバルが突入した穴が潰れて、完全に塞がっていた。
簡易デバイスを使用して、外の対策本部との通信を試みる。
……だが、それも繋がらない。何かのジャミングか、それともこの工場施設で魔力炉を使用していた影響か。
スバルは、完全に孤立無援でこの任務を完遂するという、覚悟を決めた。
-
数時間が過ぎた。
スバルの足元には、数人の救護者が並んでいた。
当の彼女は、顔面を覆う防護マスクの中で、表情を歪めて息を荒げていた。
苦しい。幾度バインドを使用したか分らない。本来魔力使用量の少ない術式の一種であるが、これだけの重量を支えるものを連続で使い続ければ、その消耗は馬鹿にならない。
苦しい。顔面を覆う防護マスクが鬱陶しい。いっそ剥ぎとって大きく息を吸い込みたい。
苦しい。閉所の中を動きまわりすぎて、全身に負担がかかっている。暗く、息苦しく、気が変になりそうだ。
苦しい。そもそも、こんな作業は彼女の本領ではないのだ。こんな閉所で細かな作業をするのは彼女の最も苦手とする部類の物事だ。
走りたい。広々とした空の下を、相棒のマッハキャリバーと共に真っ直ぐに翔けたい。
思いっきり手足を伸ばしたい。リボルバーナックルの重みを感じながら、シューティングアーツの練習がしたい。
今まで、一人で戦ったことも幾度もあった。だが、厳密に一人だったことは一度もない。
いつも、相棒――マッハキャリバーが傍にいてくれたのだから。
今は本当に、ただ独りだ。
心が鑢で削られていくような感覚に歯を食いしばりながら、砕けそうな意思を使命感で束ねながら、懸命にスバルは耐えていた。
まだ、助けるべき人々は残っている。
更に数時間が過ぎた。
スバルが救護した人々は更に数を増やしていた。
当のスバルは、少しだけ力を失った瞳で、ティアなら、ティアならと小さく呟きながら、黙々と瓦礫を動かしていた。
元々、スバルは難しく物事を考えるのが得意では無かった。
障害があるのなら、考えるよりも先に思いっきり殴って退かして先に進む――それが、彼女のスタイルだった。
緻密に動きを予測しながら、瓦礫の撤去を行うなど、全く彼女の好む所ではない。
こんな頭脳労働は、彼女の友人のティアナこそ得意な分野だったのだ。
ふと、思いつく。
自分が、セインなら。物体を透過できる、あのディープダイバーを使用することが出来れば、こんな苦労もせずに救助できたのに。
何故自分は、セインではないのだろう。
ふと、思いつく。
自分がザラフィーラなら、あの協力な広域防御能力と鋼の軛があれば、こんな瓦礫なんて簡単に縛りあげることができたのに。
何故自分は、ザフィーラではないのだろう。
何故自分は、
何故自分は、
何故自分は、
何故自分は――こんなにも無力なのだろう。
一旦意識してしまうと、もう止められなかった。
心の奥底から膿のように負の感情が溢れ出て、スバルの内面を黒く染めていく。
ボロボロと心が欠け落ちていく感触に、スバルは懸命に抗った。
まだだ、まだ自分にはやるべき事がある。助けなければならない人々がいる。
眼前の使命のみを縁に、スバルは懸命に歩を進める。
――ぐにゃり、と足元が柔らかい何かを踏んだ。
足元を見下ろす。
それは、とうに潰されて息絶えた、無残な犠牲者の遺体だった。
全身が震え、瞳から涙が零れた。
「無理だ、よぉ、あたしなんかじゃ、助けられないよぉ」
ついに、口から弱音が零れ、既に力を失っていた膝から崩れ落ちた。
その遺体は、渡された生存者のマーカーには記されていなかった場所にあった。
即ち、スバルの突入時点で既に死亡していたのは間違いなく、彼の死についてスバルには何の非もない。
だが、疲れきり、弱りきったスバルの心に留めを刺すには十分だった。
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