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The Sealed Swordman "K"

1ザマコスキー(仮):2020/07/28(火) 00:48:13 ID:9seZKNo.0
とある臭芋が紡ぐ、カラケーどころか恒心関連の文章で(恐らく)一番長い創作物
ゲーム化を前提にした無駄に長い小説ですを
本編と後書き以外に適当な頭の中のガラクタ等を吐き出す事もあります

前スレ:http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/23070/1543856913/
本編まとめ(後書き等は無し):https://pastebin.com/SUxumbdY

2ザマコスキー(仮):2020/07/28(火) 02:04:55 ID:9seZKNo.0
スレ魚拓で見る各話リンク

本編
・Stage 1 (OPステージ) https://archive.vn/gfOnw#selection-191.0-201.47
・Stage 2 (座間子ステージ) https://archive.vn/gfOnw#selection-387.0-397.47
・Stage 3 (六実ステージ) https://archive.vn/gfOnw#selection-1013.0-1023.47
・Stage 4 (十七実ステージ) https://archive.vn/gfOnw#selection-1713.0-1723.47
・Stage 5 (電ステージ) https://archive.vn/gfOnw#selection-2749.0-2759.47
・Stage 6 (山岡&カラコロスステージ) https://archive.vn/gfOnw#selection-4149.0-4159.47
・Stage 7 (ラストステージ) https://archive.vn/gfOnw#selection-6435.0-6445.47
・EX Stage 1 (けんま×カナチR-18回) https://archive.vn/gfOnw#selection-8745.0-8755.47

後書き兼設定メモ等
・Stage 1 https://archive.vn/gfOnw#selection-331.0-341.47
・Stage 2 https://archive.vn/gfOnw#selection-737.0-747.47
・Stage 3 https://archive.vn/gfOnw#selection-1355.0-1365.47
・Stage 4 https://archive.vn/gfOnw#selection-2041.0-2051.47
・Stage 5 https://archive.vn/gfOnw#selection-3231.0-3241.47
・Stage 6 https://archive.vn/gfOnw#selection-5065.0-5075.47
・Stage 7 https://archive.vn/gfOnw#selection-7721.0-7731.47
・EX Stage 1 https://archive.vn/gfOnw#selection-8875.0-8885.47

3名無しっ子:2020/07/29(水) 19:22:36 ID:m57dlxNY0
ちょっとした元ネタ解説
カナチの必殺技の幻夢零のモーションはMvC3のイメージで書いてる
https://youtu.be/J6l5wvjzngs?t=358

4ザマコスキー(仮):2020/08/15(土) 00:56:08 ID:gEScKNCw0
多分今日中に座間子のアーマーの新デザインが仕上がるはず
頭の中には大まかなシルエットが浮かんでる

5ザマコスキー(仮):2020/08/24(月) 01:07:06 ID:GamCi6JA0
https://i.imgur.com/MavJ8nD.jpg
座間子のアーマーデザインを書き直してみる
https://i.imgur.com/Ow4Cvde.png
そしてそれをドット絵にしたらなんか違う感じが半端ない
一応8倍拡大もある
https://i.imgur.com/fhrPI3Z.png
ベースになったのはMMZXのパンドラ
http://sprites-inc.co.uk/files/ZX/Pandora/mmzx1_pandora.gif

槍の造形は気に入ってるんだけどなぁ…
動画は後で投稿する

6名無しっ子:2020/08/24(月) 17:56:06 ID:wjhtZMO60
アーマー越しでもわかるくらいおっぱいがでかいのはプラスよ

7ザマコスキー(仮):2020/08/25(火) 03:13:17 ID:.k.X448E0
ドット絵にミスがあったから後で再投下する

8ザマコスキー(仮):2020/08/25(火) 13:26:57 ID:.k.X448E0
3pxほど元の色が残ってたので修正
原寸 https://i.imgur.com/0aZceKN.png
8倍拡大 https://i.imgur.com/bdvXlbq.png

9名無しっ子:2020/08/26(水) 22:05:04 ID:C//Atydk0
頑張ってsurv1v3するムツ

10名無しっ子:2020/08/26(水) 23:42:24 ID:MoCFNqJI0
SURV1V3知ってる芋居るのは草

11名無しっ子:2020/08/27(木) 08:26:49 ID:OxAzoi.s0
ドット絵路線はいいぞ

12ザマコスキー(仮):2020/08/31(月) 03:00:36 ID:UIeRGQac0
ルーズリーフ4枚書いてもまだ終わらない
デウスエクスマキナ的解決法を盛り込みだしたが一気に終わらせると逆につまらんよな
アルファへのとどめは幻夢零を予定してるが致命傷を与える手段をまだ考えてない
いきあたりばったりで書いてるから無駄に肥大化してる

13ザマコスキー(仮):2020/09/01(火) 21:20:03 ID:UFpB0m/M0
メモ:次の後書きで書きたい事
電の設定 BGM周り アルファの設定 仄めかし程度のアルファの製造者についての設定 "A.C."の攻撃パターンをほぼ全部作り直すので"A.C."の設定
多分増えたり減ったりする

14ザマコスキー(仮):2020/09/10(木) 02:22:59 ID:mLeFzB760
"A.C."技構築メモ(変更の可能性あり)
コンセプト:基本5択

無:光幻刃 ゼロ2のアレ
炎:グランドヴァイパー GGのアレ
水:ウェーブシュート メタナイトの波みたいなやつ出すアレ
電気:ダイナモソード 回転斬り
木:葉断突 X8のアレ

無:大烈鎚 X8のアレ
炎:鬼殺し火炎ハンマー カービィのアレ
水:アイスプレス 大きく跳び上がってそのまま振り下ろすやつ
電気:ボルテックススイング カービィのジャイアントスイングみたいなの
木:スイングストーム クラブ・ストロングのアレ

無:リフレクトレーザー ゼロ3のアレ
炎:フレイムスロワー 中距離を薙ぎ払う火炎放射
水:ショットガンアイス X1のアレ
電気:プラズマボール 低速で追尾する電気玉
木:リーフカッター 薄い判定で高速で飛んでいく弾

15ザマコスキー(仮):2020/09/11(金) 14:48:36 ID:hJeYvMWc0
アルファを倒すとこまで書いたのでひとまず前編として投下します
ここからまた戦闘描写しないといけないんだよな
流石に"A.C."はアルファほど強くする気は無いがコイツもまた攻撃パターンが多いんだよな(5属性×3モード)

これ今年が終わるまでに書き上がるか…?

16ザマコスキー(仮):2020/10/07(水) 19:54:08 ID:dJv1WfPc0
アルファを倒すとこまで既に入力終わってるけど私生活の都合で続き書けるの年末辺りになりそう

17ザマコスキー(仮):2020/10/08(木) 21:31:31 ID:jlun.xj60
メモ:チョイ役で山本出すかも
あと尊師をカラコロスの設定変えて出すか?

18ザマコスキー(仮):2020/10/10(土) 23:21:35 ID:z4S3ewF20
https://www.youtube.com/watch?v=k4Lsqox6pYY
ずっと放置されてたけど座間子のドット絵制作たれ流しを投下

19ザマコスキー(仮):2020/10/15(木) 01:15:45 ID:BtmFhGMA0
電の背中のやつのメモ
背中のアレはバッテリー兼発電機になってる
発電方式は燃料電池で半分が発電モジュールになってる
形式は出力を求めているため液体水素と液体酸素を直接反応させるかなり危険な事をしてる
そのため誘爆しないようにケースがかなり頑丈に作られている
かなり重いがその分発電量が大きいため攻撃以外にもパワードアーマーの稼働用電源として使ってもまだ出力に余裕があるため動きに重さを感じさせない

20名無しっ子:2020/10/15(木) 01:30:18 ID:88fM0Y9o0
新設定、これはいい。

21ザマコスキー(仮):2020/10/22(木) 15:37:10 ID:8OM5RoRc0
操作性についてのメモ
このゲームは1軸5ボタンで完結するシステムになる予定
具体的にはGBAの十字キーとABLRStartがあれば全ての動作が出来る
今のところデフォルトの設定が
十字:移動
A:ジャンプ
B:セイバー(メイン武器)
L:ダッシュ
R:バスター(サブ武器)
Start:ポーズメニュー
になる予定
キーコンフィグは付ける予定だから後で変えれる
ゲームパッド対応させるつもりだからキーボード以外でもプレイ可

22ザマコスキー(仮):2020/10/22(木) 15:42:27 ID:8OM5RoRc0
追記:EX技を出すにはゲージがMaxの状態でメイン・サブ両方をフルチャージした状態で上か下入れながら両方を離すと発動する
ただしテストプレイ時に暴発が頻発するようなら6個目のボタン(GBAで言うSelect)を割り当てる

23ザマコスキー(仮):2020/10/23(金) 01:09:43 ID:hd2QyfC60
EXゲージについてのメモ
EXゲージの上限は100か200
溜まりきった時にEX技が出せる(よくある格ゲーの必殺技ゲージと同じ)
蓄積は与ダメで+2(無敵時間中に攻撃しても溜まらない)、被ダメで+5?
数値はデバッグの時に変更するかも

24名無しっ子:2020/10/28(水) 14:53:13 ID:b.tp3wvI0
ゲージが溜まると見た目が変わったりする?

25名無しっ子:2020/10/28(水) 20:09:23 ID:Zq7kKax20
楽しみにしてるで
ザマコスキー師頑張って

26ザマコスキー(仮):2020/10/31(土) 21:39:44 ID:fx6mRne.0
メモ:幻夢零の威力を250から500前後まで上げるかも

27ザマコスキー(仮):2020/11/01(日) 02:40:59 ID:0OzUBzs60
>>24
現行案だとオーラを纏ったりするとかは考えてない

28ザマコスキー(仮):2020/11/17(火) 00:27:49 ID:hGfHiMwE0
千刃剣魔の攻撃パターンのメモ
近:ヒッフッハ 近C:チャージセイバー
遠:投げナイフ(シャルナクのクナイ仕様) 遠C:斬鋭弾(射程無制限)
武器はカナチと同じくエネルギー剣

29ザマコスキー(仮):2020/11/20(金) 02:23:55 ID:n1QP9Arc0
メモ:Uniteと洗脳兵以外ザコ敵のデザインが思いつかないのでザコ敵デザインコンテストみたいな事やるかも

30名無しっ子:2020/11/21(土) 23:18:22 ID:aUwTBoaI0
チンコヘッド型ロボなんてどうでしょうか

31ザマコスキー(仮):2020/12/04(金) 11:51:03 ID:wgYFEgHY0
身長についての現行案
カナチ>十七実>六実≧座間子>けんま≒電

32ザマコスキー(仮):2020/12/04(金) 11:52:00 ID:wgYFEgHY0
山岡入れるの忘れてた
山岡の身長はカナチとほぼ同じ

33ザマコスキー(仮):2020/12/05(土) 02:26:06 ID:zgB3Dw560
そういやリンゴ飴先輩の身長について考えた事無かったな
今考えたやつだと六実>リンゴ飴先輩≧座間子くらいの身長か?って感じ
変わるかもしれないし変わらないかもしれない
カラコロスの身長はカナチ対比を前に投稿したはずだから省略
眉毛は実寸大で

34名無しっ子:2020/12/05(土) 09:14:44 ID:h1GwkAEk0
>>31
十七実が意外と大きい
赤髪の方かな?

35ザマコスキー(仮):2020/12/08(火) 16:07:51 ID:exSvNXek0
カラコロス戦演出メモ
カラコロス戦において戦闘開始時にロックマンエグゼっぽい感じでプログラムアドバンスを発動させる(演出のみ)
出てくるカスタム画面は6の物でカスタム8枚、他アビリティは無し
P.A.のレシピが
ファイターソード F
ファイターソード F
ソニックソード *
でP.A.名がゲンムゼロ
カスタム画面に出てくるチップが順にフルカスタム *(レギュラー)、ファイターソード F、クイックゲージ *、シラハドリ *、ファイターソード F、ソニックソード *、インビジブル *、ソード *
表示威力がファイターソードが100、ソニックソードが100、シラハドリが100、ソードが80

36ザマコスキー(仮):2020/12/28(月) 02:35:08 ID:ua81Dv9w0
pastebin恒心しました
アルファ戦完結記念に投下するって言ってたけどやっぱ無しで
これだけ書いてもまだ完結の兆しが見えません
EX Stage2だけでも現段階で22000字も書いてる訳だがこれでもまだやりたい事的には1/3〜半分といったところ
年末年始にどこまで書けるのか

あと今回の恒心が年内最後の恒心になると思う

37ザマコスキー(仮):2021/01/01(金) 00:34:11 ID:xpXP1sUA0
皆様、新年あけましておめでとうございます。
昨年はEx Stage 2を完結させるって意気込みでいたのはいいものの、結局時間が確保出来なくて執筆が進まないというオチになりました。
早いとこ書き上げたいって気持ちは常にありますが、今年はどうなるのか未だに見当がつきません。
ですが山場のアルファ戦が終わってるので"A.C."を倒すまでさえ書いてしまえば後は消化試合みたいなものなので目標として3月までに"A.C."戦を終わらせるという目標を掲げ執筆を続けていこうと思います。
ちなみに前回の恒心から既に少しですが執筆を続けています。

今年こそやりたい事が出来るといいが…

38名無しっ子:2021/01/01(金) 16:58:31 ID:NmwL4k2.0
今年もよろしくお願いします

39ザマコスキー(仮):2021/01/04(月) 17:10:05 ID:RC7BDUE20
【お知らせ】こんな事言うのもアレですが、今後急激に当職の精神状態が急激に悪化する可能性があります
その際メンタルブレイクの最悪の形としてセルフポアする可能性が浮上したのでこのまま未完の形になる可能性があります
一応仮にセルフポアする事になったら生前最後のpastebin恒心をするので現行書いてる分は全て載せて今までルーズリーフに書いてた分を全て公開するつもりです
生存に関してはツイッタハァ(@Garbage_FuckAd)の恒心が一週間途絶えたり原稿を投下したらそういう事だと思ってください
今のところは"K"自体が生きる意味になってて何とか生きてますが今後これのゲーム化の道が途絶えた場合はかなり高い確率でメンタルブレイクを起こす危険性があります
自分が今までこれを作品愛と狂気が無いと書けないって称してたくらいなのでどれ程本気で書いてたか分かると想います
この壁を乗り越えたらゲーム化の道が開ける可能性が出てくるので当職がこの壁を乗り越えられるかが勝負になります
今まで抱いてきたこの想い、爆発させて形に出来る事を願うばかり

40ザマコスキー(仮):2021/01/04(月) 17:10:42 ID:RC7BDUE20
【お知らせ】こんな事言うのもアレですが、今後急激に当職の精神状態が急激に悪化する可能性があります
その際メンタルブレイクの最悪の形としてセルフポアする可能性が浮上したのでこのまま未完の形になる可能性があります
一応仮にセルフポアする事になったら生前最後のpastebin恒心をするので現行書いてる分は全て載せて今までルーズリーフに書いてた分を全て公開するつもりです
生存に関してはツイッタハァ(@Garbage_FuckAd)の恒心が一週間途絶えたり原稿を投下したらそういう事だと思ってください
今のところは"K"自体が生きる意味になってて何とか生きてますが今後これのゲーム化の道が途絶えた場合はかなり高い確率でメンタルブレイクを起こす危険性があります
自分が今までこれを作品愛と狂気が無いと書けないって称してたくらいなのでどれ程本気で書いてたか分かると想います
この壁を乗り越えたらゲーム化の道が開ける可能性が出てくるので当職がこの壁を乗り越えられるかが勝負になります
今まで抱いてきたこの想い、爆発させて形に出来る事を願うばかり

41ザマコスキー(仮):2021/01/04(月) 18:35:02 ID:RC7BDUE20
なんか二重投稿されてた

42名無しっ子:2021/01/04(月) 19:16:37 ID:V7wjDHPI0
めっちゃ応援してる

43ザマコスキー(仮):2021/01/08(金) 02:03:06 ID:33u/CQQM0
メモ:"A.C."暴走形態について
全体的なイメージは超獣化+ファイナライズ
新パルの射爪みたいな爪が生える(エネルギーか実体かは未定 暴走形態書く時に確定させる)
ヘルム後部以外に翼と手首と足首辺りからノイズが出てる(イメージとしてはブライみたいな感じ)
翼はブラックエースみたいなノイズの出方になるかも?

44ザマコスキー(仮):2021/01/11(月) 02:20:18 ID:64ttxhTM0
>>43
追加メモ
攻撃パターンは1つ除いて全て近接攻撃
その例外の1つが射爪のCSみたいなの 構えがしっかりあるので見切るのは簡単だが弾速は早め(イメージ的にはブラウンタイガーくらい?)
羽のノイズは基本控えめだがブースト代わりに一気に噴射する
飛行ルートは基本直線だがMMX1のシグマみたいに壁蹴り突進もする(攻撃モーションはスラッシュマンのイメージ)
突進の軸合わせする突進とそうでない固定軌道の突進を乱数で使い分ける

他は思いついたり思い出したりしたら追記する

45ザマコスキー(仮):2021/01/17(日) 02:59:27 ID:sUwB/amY0
今年になってようやくゲーム化出来ると思ってたがコロナ騒動が収束しないとキツそうな気がしてきた

46ザマコスキー(仮):2021/01/26(火) 02:15:28 ID:UQJ0Ysgo0
カナチを負傷させたはいいがその後の展開をどうしようか悩む

47ザマコスキー(仮):2021/02/07(日) 02:44:54 ID:19CdIfpo0
"A.C."、とりあえず暴走させるとこまで書いた
パターン組んだら執筆再開する

48名無しっ子:2021/02/07(日) 17:14:45 ID:EVF6Cc420
お疲れさまですやで

49ザマコスキー(仮):2021/02/08(月) 22:40:42 ID:o0UVNkP20
https://i.imgur.com/8lcFA1i.png
【悲報】リンゴ飴先輩を暴走させたらpastebinに叱られる
一応別の保存先でGoogleドライブがあるけどアレ偽名で登録してるとはいえメインの垢だから漏れたら色々と困る
という訳でどこか別の保存先を募集します
出来れば後から編集出来るとこで

ちなみに今回の恒心分はこんな感じになります
https://cdn.discordapp.com/attachments/748207799846174769/808329133779451914/unknown.png

50ザマコスキー(仮):2021/02/09(火) 21:48:00 ID:5EwmaWRo0
設定メモ:滅双刃ディアブロ("A.C."第2形態で使う爪)
アーマーから発せられるノイズ(流星3のノイズみたいな物)が固まって形成されるエネルギー系武器の一つ。
技術としてはエネルギー剣の系統に入る。
ただしエネルギーとして使っている物がノイズだからか、モンハンで言う龍属性のような性質がある。
エネルギー系にしては異質な赤黒いエネルギーを纏い、機械杖ネツァク(第1形態の武器)と違い属性を纏うような事が無い。
龍属性のような物と言ってもカナチが攻撃を受けてもモンハンで言う龍属性やられ(ここでは3G以降の仕様の事を指す)は発症しない。
また、武器の性質としては新パルの射爪のような性質があるが、射爪と違い遠距離攻撃を苦手とする傾向がある(現状遠距離攻撃は1パターンのみ)。
そのため、基本的には斬撃をメインとして戦う事になる。
他の性質として、爪の形成に使うノイズの量を増やすと爪自身が伸びるというエネルギー系らしい性質もある。
"A.C."第2形態における基本的な戦闘スタイルとしては、本能に任せて接近し、攻撃の際にノイズの量を増やして爪を伸ばし、斬撃で攻撃する事になる。

51ザマコスキー(仮):2021/02/10(水) 01:36:43 ID:Ucia1b3A0
追記:爪の大まかなイメージとしては新パルの射爪ビームネイルが近い
爪の生え方は横ではなくて縦という相違点はある
また、非攻撃時は爪に回すノイズの量を減らして爪を小さくし、手首の動きに干渉しないようになっている(手首を上に動かしても爪が刺さらない設計)

52ザマコスキー(仮):2021/02/10(水) 12:43:46 ID:Ucia1b3A0
全く関係ないけどRPGを作ってる夢を見たので覚えてる分を書き出す
武器と属性に関しては"K"の影響があった
六実:主人公 武器:弓 得意属性:火
電:ガンマン 武器:銃 得意:電気
カナチ:剣士 武器:剣 得意属性:無
座間子:魔法使い(回復系) 武器:槍 得意属性:氷
火属性最上位魔法:ゼツメツメテオ
氷属性最上位魔法:アイスメテオ
電気属性最上位魔法:ライトニングボルト

覚えてる限りだとこれだけだけどもしかしたらここから発展して何か作れるかも…?

53名無しっ子:2021/02/10(水) 23:30:59 ID:znnakGvs0
RPG路線の妄想はプラスよ

54ザマコスキー(仮):2021/02/12(金) 01:03:30 ID:QQwiu7QM0
カナチのセイバーについての設定メモ
製作者は不明 少なくともカナチではない
制作時期はカナチが封印されるより前
"K"の時代では量産こそ難しいが安定して製造する技術が確立されてるが製造時の時代においてはオーパーツと称されるレベルの構造してる
構造自体は初期のエネルギー剣のため最新モデルと比べるとエネルギー効率・威力共に劣るがそれでも十分な性能はある(改修時に最新モデルの機構を組み込まれている)
重量は日本刀より軽い(女性でも片手で振り回せる程)

55ザマコスキー(仮):2021/02/12(金) 19:42:09 ID:QQwiu7QM0
pastebinから追い出されたので代替サイト探してきた
https://pastefs.com/pid/269333
問題があったら別のところに行く

56ザマコスキー(仮):2021/02/13(土) 01:32:36 ID:SbGVoAtY0
"A.C."第2形態攻撃パターンメモ
コンセプトは攻撃自体は素早いが予備動作がしっかりと存在するのでそれを見極めれば簡単になる
設定的には暴走してるから難しい事が考えられなくなってるから本能に従って荒々しく直線的な攻撃になる
・クロススライス:目の前をX状(判定は横に半円)の斬撃 予備動作は両手を上に広げノイズを注ぎ込んで爪を伸ばす
・スラッシュチャージ:突進して爪で突き刺す(イメージ的にはX1のシグマ第1形態の壁蹴りとスラッシュマンの突進を足して2で割ったイメージ) 予備動作は雄叫びを上げる
・トリプルスラッシュ:爪で前方を3回攻撃(右振り下ろし、左振り下ろし、両手振り上げの順) 予備動作は左手を前に出し、右手を後ろに引く構えを取る
・エナジークロー:爪をそのまま飛ばす遠距離攻撃(新パルの射爪の立ち射のイメージ) 予備動作は両手を前に出してノイズを爪に注ぎ込む
・ノイズバースト:全身からノイズを炸裂させて攻撃する 予備動作は流星のファイナライズに近いノイズの纏い方する
・滅龍乱舞(EX技):初段ヒット後画面中央の上空に吹き飛ばし、6発攻撃する(最終段はスマブラで言うメテオみたいな物) 予備動作はアーマーの節々からノイズが吹き出る
今のところこれで全部

57名無しっ子:2021/02/13(土) 18:11:32 ID:Pv4CKlbc0
移転乙
そもそもなんで怒られたんやろなあ

58ザマコスキー(仮):2021/02/16(火) 02:04:21 ID:ZXTPQb9g0
千刃剣魔攻撃パターンメモ
近:ソード(2連撃可) イメージとしてはエグゼ5のサムライソードみたいな感じで判定が縦に長い物→前方に長い物に切り替わる
近C:ドリームソード 原作同様広範囲をぶった斬る
遠:エナジーナイフ ナイフの形をしたエネルギー弾を前方に飛ばす
遠C:斬光輪 原作と違って空中でも出せる 空中で出したら斜め下に向かって落ちる
EX:サウザンドエッジ 原作と違って初段が刺さらないと不発になる 初段は当たれば相手をロックする効果あり(初段が刺されば以降は全部刺さる)

59ザマコスキー(仮):2021/02/18(木) 01:12:07 ID:GM.LiUgY0
pasteFS恒心しました

60名無しっ子:2021/02/18(木) 23:31:09 ID:8dnspN5A0
恒心乙

61ザマコスキー(仮):2021/02/26(金) 00:36:52 ID:Sr7zGg0g0
【お知らせ】
ツイッタハァでぼやいてる(見てる芋は居ないと思うが)通り、先日PCの掃除をしたところ普段入力に使っているメイン機が唐突に故障しました
つきましてはこの問題が解決するまで執筆を一時休止すると思います
復旧の目処は3月4日辺りになると思われます

62名無しっ子:2021/02/27(土) 15:24:56 ID:C0DuM.oQ0
災難やね…
お疲れ様です

63ザマコスキー(仮):2021/03/03(水) 18:04:27 ID:cwHSM5h60
どうでもいい報告
潰れた箇所のPCパーツが届くのが8日になりそうです
10年使ってるから次はどこが死ぬんだろうか…

64ザマコスキー(仮):2021/03/05(金) 01:43:37 ID:MUfDCHcY0
さっき気付いたけどEX Stage 2だけで既に3万字書いてる(全体が94000字ちょい)から全体の1/3くらいを占めてるのか…
そらルーズリーフ7枚両面書いても終わらない訳だ

65ザマコスキー(仮):2021/03/13(土) 00:37:17 ID:o4bO2fmc0
どうでもいい報告:メイン機復旧

66名無しっ子:2021/03/20(土) 01:56:29 ID:3nPG7Js20
EX Stage 2、リンゴ飴先輩倒したからようやく完結の兆しが見えてきた
1年以上書いてたけどこれ月末までに仕上がるかな?

67ザマコスキー(仮):2021/04/01(木) 02:45:18 ID:xlaktzhc0
"K"、ラグナロク脱出まで書き上がったので後はエピローグ書いたらついに完結になります
本当は3月中に仕上げたかった…

68ザマコスキー(仮):2021/04/18(日) 23:14:42 ID:XVfwjEGg0
PasteFS恒心
中々完結しないけど手元のファイルが300KB超えるのでは…?
現に10万字書いたし
ルーズリーフ10枚目も普通に有り得そう

69名無しっ子:2021/04/19(月) 11:31:00 ID:arINsafs0
お疲れ様ですやで

70ザマコスキー(仮):2021/04/20(火) 01:24:14 ID:wSQWB50.0
座間子、ムツケーだとメンヘラだとか幸薄だとか言われてるけど名前の通り好きだから何らかの形で救済したいと思っててその結果あの扱いという
ここで描写する気は無いけど彼女を幸せにするつもり
今のPasteFS読んだら薄々気づく芋も居るのかな?
ここで出してる情報はかなり絞ってるが

71ザマコスキー(仮):2021/04/21(水) 01:37:40 ID:aCVKVYIY0
(見てる芋が居るかは知らんが)お待たせしました
EX Stage 2、1年の歳月を得て遂に完結しました
今回は全て紙媒体に書くという作業で書き上げてるので入力が必要になりますが、金曜日晩に投下出来ると思います

ここまで長かった…
※3万字以上あるので読む際は時間のある時を推奨します

72名無しっ子:2021/04/21(水) 20:11:06 ID:qjLAoX0c0
完結、これはいい。

大作でマヨ

73ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:48:03 ID:aAHeJaqE0
ようやく時間が出来たので一気に投下します
途中まで旧ムツケーに投下してた物と同じですを
おまけのはずなのに1話で4万字を超えるクッソ長い文章になったので読むのに30分掛かるって思ったほうがいいです
あとギリシャ語使って案の定文字化けしてるので文字化けしてる箇所は後述するSSかpastefsで確認してください
これが1年引きずった結果だ
結構執筆間隔空いたけどそれでも現段階でやりたかった事は色々詰め込んだ
これで長かったEX Stage 2の執筆から開放される…

74ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:49:41 ID:aAHeJaqE0
EX Stage2 -砲弾- (BGM:https://youtu.be/tAF48VFiBDQ)

(Stage7山岡乱入より分岐)
「これでお互い邪魔者は居なくなった …と言いたいところやけども所詮アイツらは余興や。」「…何だと?」
「こちらとしては最後の準備を余興の間に済ませたかったところやが、予想外の妨害が入ったもんでな。」
「…山岡の事か。」「せや。だから――」"A.C."が指を鳴らすと、天井から大岩のような塊が落ちてきた。
「ぶっつけ本番でやったるわ!目覚めよ、"アルファ"!!」"A.C."の声に反応し、突如として塊は砕け散る。
砂埃が晴れると、カナチらは愕然とした。

――そこには紅い眼をしたカナチのコピーが立っていた。
「驚いたやろ、これを地道に作っとったんや。性能は他の機体とは段違いやで。アルファ、やっちまいな!」
"A.C."がそう言うと、アルファは眼を煌々と輝かせた。「我は救世主(メシア)なり!フッハッハッハッハ!」
「カナチ、来るンマ!」アルファが高笑いしたかと思えば、いきなりこっちを斬りかかってきた。
最初は何がメシアだと思っていたカナチだったが、すぐにその意味を理解した。(何だコイツ…!)
アルファの重い一撃はいなすのが精一杯だったが、アルファは次々と繰り出してくる。
いきなりアルファのペースに持っていかれるカナチ。壁際に近づかないように攻撃をいなすのがカナチにできる限界だった。
「どうや!ウチの最高傑作は!」"A.C."はカナチに言うものの、カナチには返事をする余裕が無い。アルファの強さにただ圧倒されるカナチ。
「けんま!例のウィルスは使えないのか!?」「無理ンマ!アーキテクチャが違うみたいンマ!」
「お、ウィルスを使おうとは賢いな。だが無駄やで、コイツはオンリーワンの独自設計や。そんなモン如きに屈する機体とちゃうで。」
「クソッ…!!」アルファの斬撃は着実にカナチの体力を削っていく。
カナチはアルファの斬撃の勢いを使って無理やり退くも、このままでは勝てない事を感じていた。
「けんま!どうにかならないのか!!」「…こうなった以上、"あの"手段を使うしかないンマね。」
けんまはキーボードを叩くと、カナチのアーマーから合成音声が出る。「――Physis Form Ready……」
「何だよコレ!」カナチはアルファの攻撃を避けながらけんまに問う。
「調整が済んでないから上手く行くかわからないンマが、アーマーの性能を限界まで引き出せるンマ。
ただ、カナチの身体でもフルパワーに耐えきれるか分からないンマ。だから一回しか使えないと思うンマ。
それでもよければ"アクティブ!"と言うだけで起動するンマ。」
一瞬使うのを躊躇ったカナチだが、背に腹は変えられない。カナチは意を決して発する。「アクティブ!!」
同時にアーマーも変化しだす。「Physis Form Active……」
そしてカナチが一瞬眩い光に包まれたかと思えば、そこには伝説の紅きレプリロイドを模したかのようなアーマーを纏ったカナチの姿がそこにあった。
「コレがピュシスフォームか……」カナチはアーマーの隠された機能に感心するが、アルファはそんな隙を与えまいと再び突っ込んでくる。
「滅びよ!」アルファはカナチを叩き割らんばかりにセイバーを振り下ろす。
負けじとカナチもセイバーを振り上げた時、なんとアルファのセイバーを軽々と弾いた。
カナチは目を疑ったが、そこには今までと明らかに違う能力があった。
「ほう、アンタが報告に無かった新しい力を使うとはな。」予想外の自体に直面した"A.C."だったが、顔色一つ変える事は無かった。
「まさかアンタ相手にアルファのフルパワーを見せなアカンとは思ってなかったわ。アルファ、リミッター解除や!」
"A.C."がそう言うと、アルファの動きが一層機敏になる。今までのカナチだと目で追う事しか出来なかった速さだが、カナチもその速度に合わせて動き出す。
アルファの斬撃とカナチの斬撃がぶつかり合う度に小さな衝撃波が発生していた。
お互いが反動で離れたかと思えば、アルファはバスターの弾と斬撃弾を同時に飛ばしてくる。
カナチは目にも留まらぬ速さで攻撃を避ける。弾丸の如くアルファに向かって突っ込むカナチとカナチの軌道を瞬時に計算し迎撃するアルファ。
斬撃が弾かれ、距離を取った双方は再びセイバーを構える。カナチはアルファの一瞬の隙を見逃さず、一気に距離を詰める。「雷光閃!」
対してアルファが取った行動はセイバーを大きく振り下ろし、水月斬を放った。
カナチの斬撃はアルファの張った水の壁を粉砕する。「貰った!」カナチがセイバーで突き刺そうとするが、アルファは上に跳んで避ける。
アルファは真下に居るカナチを突き刺そうとする。カナチもこれに素早く反応し、炎を纏ったセイバーを振り上げる。
昇炎斬と割木斬がかち合うも、アルファのセイバーはカナチの炎の刀身に呑まれる。
これを見たアルファはエアダッシュで後ろに退避する。カナチは直様着地してアルファを追いかけるも、不敵に笑うアルファ。
直後、アルファが視界から消えたかと思えば、身体に電撃が走る。後ろに居たアルファのセイバーは電撃を纏っていた。
一瞬体勢を崩すも、アーマーの機能で再び持ち直すカナチ。(今のは雷光閃か、アイツには構えすら不要というのか……)
アルファの戦闘スタイルに惑わされるカナチ。だが、アルファは矢継早に攻撃をしてくる。
アーマーの補助もあり、アルファの速度に追いついているカナチだったが、徐々にカナチが不利になっていた。

75ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:50:08 ID:aAHeJaqE0
ただ、その速度から拠点で見ていたけんま達は戦況を理解する事が出来なかった。戦況を理解しているのは当の二人だけだった。
(アカン、速くし過ぎたな…… 目が追いつかんわ。)
アルファはカナチがアイスジャベリンを盾にして突っ込むのと同じように、バスターの弾を盾に勢いよく突っ込んできた。
すかさずカナチも体勢を低くして避ける。お互いが交差した時、再び斬撃がぶつかり合う。
衝撃波を利用して再び距離をとるアルファとカナチ。アルファは壁を蹴り、再びカナチの元へ接近する。
カナチも同じように、壁を蹴り高速で接近する。アルファはカナチの下に潜るような軌道を取っていた。
お互い上下に並んだ時、再び斬撃が交差する。カナチは割木斬を、アルファは昇炎斬を放つ。
動きを見て確信したカナチだったが、直後、カナチのセイバーは炎に呑まれた。「なっ!?」
カナチの身体は一瞬炎に包まれる。難燃性のアーマーだから助かったものの、一歩間違えば大ダメージだった。
(何故だ!読みは完璧だったはずだぞ!)冷や汗をかくカナチに対し、表情一つ変えないアルファ。
アルファは再びバスターを構え、アイスジャベリンを放ち、それを盾にするかのように突っ込んでくる。
次の一手をじっくり考えたいカナチだったが、アルファはそれを許さず攻撃の手を緩めない。
カナチが選んだ手は再び弾丸を飛び越え、上から迎撃する事だった。
アルファの昇炎斬を喰らわないように、すくい上げるようにセイバーを振るカナチ。
だがアルファは予測済と言わんばかりにセイバーを振り下ろす。お互いの勢いは殺され、反発力へと変わる。
双方は弾き飛ばされ、着地と同時に再びバスターを構える。アルファはフレイムアローを放つ。
カナチはそれを見て急いでアイスジャベリンを放つ。炎の矢は氷の槍に呑まれ、消える。
そしてそのまま勢いよく突っ込むカナチ。アルファは微動だにしない。これを好機と見たカナチは一気に攻めようとする。
その時だった。アルファはカナチをギリギリまで引き付けてから、僅かに横に反れる形でカナチの攻撃を避ける。
そして手薄となった背後から斬りつける。それも一度だけでなく、複数も。
最初の一撃こそモロに喰らったものの、素早く反転してアルファのセイバーを弾く。カナチはアルファの斬り方に妙な既視感を覚えていた。
そしてアルファが最後に放った昇炎斬を見てカナチは確信した。(コイツ、"あの時"の動きまで真似てるのかよ!!)
アルファの動きは山岡との戦いで、カナチが山岡にした連撃そのものであった。
ピュシスフォームの鎧は硬く、大事には至らなかったものの、今のカナチでは到底アルファには敵わない。
"A.C."もそれを理解しているのか、カナチをじっと見て微笑んでいる。アルファは再びセイバーを構え、目にも留まらぬ速さで突っ込んでくる。
カナチは半ば反射的に水月斬を放ったものの、電撃を纏ったアルファのセイバーは易々と水の壁を破る。
再び攻撃を喰らうカナチだったが、ここでけんまがある事に気づく。
「カナチ、こっちの憶測なんだけど、アルファとカラコロスって何か共通点がありそうな気がしてきたンマ。もしかしたら…?」
けんまに言われてカナチはふと思い出す。カラコロスが翠玉のような光を放っていた時、昇炎斬を当てると体力が一気に減った事を。
(もしや…!!)カナチの中で記憶同士がリンクする。(割木斬が昇炎斬で破られたのもこれと関係しているのか!)
体勢を立て直し、アルファの攻撃に備えるカナチ。アルファはバスターを構え、フォレストボムを放つ。
(フォレストボムという事は…… 炎か!)カナチは勢いよく弾丸に突っ込み、炎を纏ったセイバーを振り上げた。
アルファの弾丸は炎に呑まれ、跡形も無く燃え尽きた。アルファは続け様にフレイムアローを放つ。
「消えろ!!」カナチはそれを見て水月斬を放つ。アルファの攻撃の対処の方法が分かった今、戦局はカナチの方へ動き始めた。
"A.C."も何かに気づいたのか、興味深い目つきでじっとカナチを見つめる。カナチは勢いよくアルファに向かって突進する。
「喰らえ!!」感情を露わにするカナチに対し、無表情のまま斬撃を受け止めるアルファ。
先程とは打って変わってカナチが攻勢に出る。正確に弾こうとするアルファだが、たまに攻撃パターンを変える事でアルファに攻撃を通す。
カナチには先程と違って手応えがあった。だが"A.C."はそれを見越していたのか、アルファに指示を出す。
「アルファ、パターンBをそろそろ加えてくれや。」カナチらはパターンBが何か分からなかったが、すぐにそれを知る事になる。
アルファは燃え盛るようなオーラを身に纏う。カナチはオーラを纏っただけで何も変わらないと判断し、再び猛攻を加えんばかりに接近する。
飛び込んできたカナチを見たアルファは唐突に昇炎斬を放つ。カナチは急停止したものの、完全に避け切る事は出来ず、髪を少し焦がす。
そして距離を取ったかと思えば、手には炎の弓が携えられていた。

――それも六実が使っていたのと同じ物を。
「!!」拠点で見ていた六実だが、二度驚く事になる。
「燃え尽きろ!!」アルファが炎の矢を放ったかと思えば、直後、炎の柱が形成された。それも1つだけでなく4つも。
カナチは機動力に物言わせて強引に回避するものの、柱が出来た跡は可燃物が一瞬にして灰と化していた。
「今のは…?」これにはけんまも愕然とする。「あの弓…… 私しか使えないはず…… それに"あの技"……」「六実、あの技の事知ってるのか?」
「知ってるも何も、あの技を生み出したのは私なの。だから私以外が天焦烈覇(てんしょうれっぱ)を使えるはずが無いのに…」
「天焦烈覇……」カナチはアルファの攻撃をいなしつつも攻撃の起点を探る。

76ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:51:04 ID:aAHeJaqE0
「その様子やとさっきのアレに驚いてるようやな。そらそうやろな、さっき起動するギリギリまでデータを流し込んでいたからこんな芸当も出来るんや。」
実は六実らのデータは訓練時から収集されており、そのデータがアルファのAIの学習に使われていた。
そのため、本人しか使えないはずの技もアルファのAIにインプットされており、専用基板の補助もあって、アルファがあのような技を易々と出す事が出来たのだ。
アルファは再びカナチに考える余地を与えぬ猛攻を繰り出す。カナチも強引に距離を取り、アルファがしてきたようにバスターの弾を盾にして高速で突っ込む。
アルファには跳んで避けられたが、これは読み通り。カナチは跳んだアルファを焦がさんとばかりに昇炎斬を放つ。
だがアルファも一筋縄ではいかず、カナチのセイバーを弾いて対抗する。双方が斬撃の衝撃で弾き飛ばされ、地面を滑るように着地する。
刹那、アルファはカナチに斬りかかる。カナチは一瞬判断が遅れ斬撃を喰らうも、直様攻撃をいなし被害を最小限に抑える。
アルファの猛攻は止まず、壁際に追い詰められるカナチ。だがカナチは屈さず、果敢にもアルファの懐へ潜り込む。
そしてそのままアルファをなで斬るように背後に回り込む。アルファはカナチのセイバーをいなしたものの、アーマーにダメージが入る。
(よし!この調子なら!)カナチは再び距離を詰めようとするが、アルファは距離を離すと同時に痺れるようなオーラを身に纏う。
先程の天焦烈覇を見て警戒するカナチ。纏ったオーラから天焦烈覇以外の何かを放とうとしているのは感覚的に分かっていた。
アルファはカナチを近づけまいとバスターで弾幕を展開する。カナチはその弾幕の間を縫うようにアルファに近づく。
カナチは勢いよくセイバーを振り下ろすも、アルファはいなした反動で再び距離を取る。
アルファを追うように進むカナチと壁際に追い詰められないよう逃げるアルファ。アルファは壁際に追い詰められるも、雷光閃でカナチの背後に回る。
カナチもいなした反動を使い、急いで後ろに振り向く。カナチがアルファを部屋の中央に追い込んだ時、アルファは見覚えのある大型の武器腕を装備した。
「「あれは…!!」」カナチと電が同時に反応する。アルファは両腕に電撃を張り巡らせ、大きく頭上で交差させる。
「痺れろ!!」直後、アルファが眩い光を放ったかと思えば、耳を劈かんばかりの轟音が響き、カナチの身体に電撃が走る。「ぐああっっ!!」
カナチはこの攻撃に見覚えがあった。(確か今の技はライトニングボルト…!!)痺れる身体を無理やり動かして立ち上がるカナチ。
アルファはチャンスと言わんばかりに一気に攻め込む。カナチは次々と来るアルファの攻撃をアーマーの補助でなんとか捌く。
一連の光景を見ていた座間子は固唾を呑んで見守っていた。山岡はカナチを助けたかったが、彼にはそんな余裕は無かった。
「だいぶ苦戦してるようやな。」アルファの攻撃を捌き続けるカナチに"A.C."が話しかける。カナチには返答する余裕が無かった。
「本当ならウチも混ざりたいとこやが、アルファの邪魔になりかねんからな。そういう意味では手加減してるんやで。」
"A.C."の言葉をよそにアルファの攻撃を捌き続けるカナチ。彼女には他の事を考える事が出来なかった。
アルファは時折バスターでカナチを牽制する。カナチはこれを避けるも、弾は山岡のほうへと飛んでいく。
「…またか!」山岡は咄嗟に目の前に居た機械兵を掴み、飛んできた弾に向かって投げる。
投げられた機械兵はノイズを発し、すぐに動かなくなった。山岡が通った跡には動かなくなった機械兵がたくさん転がっていた。
(コイツら、斬っても斬っても次から次へと出てきやがる…… 一体どれくらい居るんだ?)
山岡は機械兵の数に疑問を抱きながらも、表情一つ変えぬまま機械兵を斬り倒していった。
山岡が機械兵を処理しているのをカナチは見る隙も無く、ただ目の前の敵と戦うので精一杯だった。
アルファはカナチとは対照的に余裕すら感じられた。カナチ大きくセイバーを薙ぎ払うも、アルファは悠々と斬撃を避ける。
そしてアルファは左腕にエネルギーを溜める仕草をする。(何だ…?何をするつもりだ?)カナチはアルファの仕草に警戒する。
アルファはカナチめがけて全力でセイバーを振り下ろす。アルファに増幅されたセイバーのエネルギーは衝撃波となり飛び退いたカナチを襲う。
「くそっ…!!」アーマーのおかげでそれほど痛くはなかったが、アーマーに傷が入る。
カナチはアーマーに傷が入ったのは認識してるものの、どの程度の傷が入ったのか確認する余地は無かった。
アルファは飛び退いたカナチに急接近し、炎を纏ったセイバーを振り上げる。カナチは姿勢を低くし、アルファの足元を抜ける。
だがアルファのAIにはそんな事は予測済だった。カナチの後方で声が聞こえる。「滅びよ!!」
アルファがエネルギーを纏った左腕で地面を殴ると、アルファの左腕を中心に複数のエネルギー弾が扇状に展開される。
カナチはバスターでエネルギー弾を相殺しようとするが、アルファのほうが強力なエネルギーだった。
バスターの弾がかき消されるのを見たカナチは慌てて横に飛び込む。カナチは受け身を取って立ち上がるも、眼前には既に攻撃体勢に入ったアルファの姿があった。
その顔は涼しげな笑みを浮かべていた。慌ててセイバーで防御体勢を取るも、アウファのパワーの前では一発一発を弾くのが限界だった。
カナチはアルファの怒涛の6連撃をなんとか凌ぎ、最後の斬り上げを弾いた反動で再び距離を取る。
「あの距離で滅閃光を避けて、なおかつ乱舞まで防ぎきるとはな。大した反応や。」"A.C."がカナチを称賛する。
「そりゃどうも!!」カナチにようやく話す隙が出来たかと思えば、再びアルファがバスターの弾を盾にして突撃してくる。
アルファは凍えるようなオーラを纏い、更にアイスジャベリンを放ち、弾丸の如く突っ込む。
カナチは大きく跳んで避けるも、先程の経験から昇炎斬で迎撃されるとカナチは読んでいた。
徐々にアルファが近づく。考えられる時間はそう長くない。アルファのセイバーが炎を帯び始める。読みは当たりだ。
だが、ここで割木斬を出せばまたあの時のように当たり負けしてしまう。ならば――
一瞬のうちに色々考えたカナチは力強くセイバーを振り下ろす。再び双方の斬撃がぶつかりあい、反発力に変わる。
弾き飛ばされた二人は受け身を取り、衝撃を緩和し、再び立ち上がる。
僅かに立ち上がるのが早かったカナチはアルファの一瞬の隙を突いて雷光閃で距離を詰める。

77ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:51:34 ID:aAHeJaqE0
だがカナチにはセイバーを突き刺した感覚が無かった。カナチのセイバーの切先はアルファのセイバーの刀身で防がれていた。
「なっ…!!」カナチは一瞬動揺するものの、即座にアルファと距離を取る。
だがカナチが着地する前にアルファは動き出し、再び距離を詰める。カナチはアルファを近づけまいとバスターを乱射するも、ことごとく避けられる。
そしてカナチが着地すると同時にアルファはセイバーを構えていた。斬り上げ、振り下ろし、踏み込み斬り。
単純な動きだったが、カナチの斬り方とは違いかなりの力が込められていた。アルファの斬撃をいなす度に後退するカナチは次の一手を考えていた。
(このまま力比べになるとどう考えても負けるな…… 一体どうすれば?)
カナチは一旦距離を取るが、アルファは待ってましたと言わんばかりにどこからか取り出した槍を手にすると、そのまま足元に突きつけた。
これに対し、最初に反応したのは座間子だった。「あの構え…… カナチさん!上です!」そう言われて上を見たカナチだったが、カナチは驚愕した。
その目には大きな氷塊が映っており、それをカナチに向かって落とそうとしているのはすぐに分かった。
「凍れ!!」宙に浮いていた氷塊はアルファの声に合わせて落ちてくる。カナチは頭上を見ながら落ちてくる氷塊を避ける。
一発目はカナチの目の前に、二発目は頬を掠めて左側に落ちる。そして最後の一発を避けようとしたカナチだったが、後ろに動く事が出来なかった。
カナチは知らぬ間に壁際に追い詰められていた。カナチは被弾を覚悟し、防御体勢を取ったが、直後に降ってきたのは粉々になった氷の欠片だった。
「カナチ!気を抜くな!」氷塊を壊したのは山岡だった。山岡は機械兵に囲まれながらもカナチに声をかける。
「余計な真似をしおって……」思わず愚痴をこぼす"A.C."。カナチの無事を確認した山岡は再び機械兵の処理を始める。
「座間子、今の技も天焦烈覇みたいにお前が編み出した技なのか?」「えぇ、アイスメテオは私の技よ。でも……」座間子は少しの間沈黙する。
「アイスメテオは実践で使った事が無いのにあそこまで再現するなんて……」「技を編み出しただけの状態でコレか……」
カナチはアルファに向かって突撃しながら呟く。
先程アルファがしたように、カナチも斬り上げ、振り下ろし、踏み込み斬りをするも、力が足りないのか、アルファに軽い傷を負わせる事しか出来なかった。
アルファは不敵な笑みを浮かべ、目の前に居たカナチをセイバーで弾き飛ばした。
再びアルファは燃えるようなオーラを身に纏い、バスターから炎の矢を放つ。次々と向かってくる炎の矢は水月斬で対処するのが精一杯だった。
炎の矢が一段落したかと思えば、アルファはセイバーを構えながらこちらへと向かってくる。
カナチはアルファを跳んで避けようとしたものの、アルファのセイバーは水を纏い、そのまま大きく振り下ろされ、水が軌跡を残す。
カナチは跳躍距離が足りず、アルファの斬撃を左脚に受ける。斬られた衝撃でカナチは体勢を崩すも、すぐに持ち直す。
カナチはそのまま着地するが、左脚部のアーマーが損傷しており、少しふらついた。
だがカナチはアルファの方へ向かって走り出した。しかしアルファは大きく後ろに飛び退き、そのまま両手に炎の弓を形成する。
カナチはそれを見て急停止する。「燃え尽きろ!!」アルファが声を出すと同時に上に向かって炎の矢を放つと、再び炎の柱が形成される。
だがカナチはその迫力に屈さず、果敢にも炎の柱の間を縫うようにアルファに近づく。
アルファが放つ炎の柱をカナチは全て紙一重で避けていた。そして避けた時の勢いを利用して横に一回転し、その勢いのままアルファを斬りつける。
斬られた跡から火花が出る。ようやくアルファに大きな有効打を与えたカナチ。
アルファもそれに負けじと斬られた反動を使いカナチを斬りつけるも、カナチはこれを回避する。
そしてアルファは清々しいオーラを纏うと同時にフォレストボムを放ちカナチを牽制する。
カナチは飛んできた弾を昇炎斬で焼き払うも、アルファは再び左腕にエネルギーを溜め、今度はスパークバレットを放った。
(今までの経験からあの電撃弾はこうすれば…!)カナチはバスターに素早くエレメント・ウッドを装着する。
「貫け!!」銃口から放たれたフォレストボムはアルファが放った電撃弾に一直線に飛んでいき、互いの弾が当たり、炸裂し、相殺する。
弾が消え、再びアルファが見えるようになった時、アルファは左腕にエネルギーを溜めていた。
(また滅閃光を出すつもりか…!!)カナチは滅閃光を警戒して距離を取るも、アルファは二発チャージバスターを撃ち、それに続くように斬撃弾も飛ばす。
カナチは横に逸れて回避するが、アルファは弾に追従してカナチに近づく。そしてそのままの勢いで地面を殴る。
「滅びよ!!」カナチの至近距離で放たれた滅閃光は完全に回避する事が出来なかった。「くそっ…!!」右脚に被弾するカナチ。
(両脚とも被弾したが、この調子だと最後まで持つか?)カナチが体勢を立て直して数秒、双方微動だにしない時間が流れる。
お互い相手の動きを探っており、迎撃をいつでも出来る構えを取っていた。少しの間静寂に包まれた後、先に動いたのはカナチだった。
地を這うように姿勢を低くし高速で突っ込みつつ、構えたセイバーはまるで摩擦で火が点いたかのように炎を纏う。
アルファはセイバーに水を纏わせ、大きく振り下ろして迎撃する。それを見たカナチは急停止し、直様バスターを連射する。
「読み通り!」放たれた弾は水の壁を容易にすり抜け、微弱ながらもアルファにダメージを与える。
しかしアルファは受けた衝撃を強引に打ち消し、両腕を斧に変形させ、そのまま地面に向かって振り下ろす。
最初はただ誘導に失敗しただけかと思ったカナチだったが、すぐにそれが大きな間違いだったと気づく事になる。
下から何かが突き上げてくるのに気づいたカナチは急いでその場から離れようとするも、時既に遅し。
地面を穿つように生えた巨大な木の杭に突き上げられ、宙を舞うカナチ。
拠点で見ていたけんま達だけならぬ、側で見ていた山岡も宙を舞うカナチの事を見ていた。
山岡を囲んでいた機械兵は、隙を晒した山岡に一斉に襲いかかる。機械兵は質では劣っていても、数は圧倒的だった。
機械兵は山のように覆い被さり、山岡は機械兵の中に埋まる。

78ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:52:09 ID:aAHeJaqE0
身体中に激痛が走るカナチ。拠点で必死に呼びかけているけんま達だったが、カナチの耳には届かなかった。
傷だらけのアーマーと共に落ちていくカナチ。それを静かに見る"A.C."カナチは一度地面に叩きつけられるも、根性でどうにか着地姿勢を取る。
カナチが落ちた場所と滑って着地した跡にはカナチの血痕が残されていた。アルファが追撃しようとするが、"A.C."はそれを止め、カナチに話しかける。
「ウッディタワーが直撃してよう死なんかったな。流石にやり過ぎかと思ったが生きているとはえらい根性やな。」
カナチは腕から流れ落ちる血を必死に抑えている。「だが死んでしまったら面白くないし、それに――」
"A.C."はどこからか取り出した包帯をカナチに向かって投げつける。「敵を殺すのは自分としては都合が悪いんでな。」
目の前にある包帯を前に、少し困惑するカナチ。「安心しな、包帯を巻き終わるまでは攻撃せんで。ウチもそこまで鬼畜やないんでな。」
戸惑いながらも包帯に手をのばすカナチ。アルファがいつ動き出すのかを警戒せねばならなかったため、頻繁にアルファの方を見ていた。
そして極力隙を晒さぬよう、手早く包帯を巻く。(とりあえず止血はしたが、いつまで耐えられるか?)
カナチは余った包帯をセイバーで切り、外れないよう固く結んだ途端、再びアルファが動き出す。
アルファは斬撃弾と共に距離を詰める。カナチはバスターを連射して対抗するも、まるで流水のように華麗に避けるアルファ。
これ以上近づけないように水月斬で水の壁を作るカナチだったが、アルファはそんな事はお構いなしにスパークバレットを放ち、壁と強引に破る。
カナチは電撃弾を避けようと踏ん張ったが、先程の被弾もあり、右脚に痛みが走る。そして痛みでよろけ、そのまま倒れてしまう。
先程の弾は結果として避けられたものの、大きな隙を晒すカナチ。アルファは追撃しようとセイバーを振り上げたが、一瞬動きが止まる。
カナチはその隙を見逃さず、瞬時に起き上がる。このアルファの異変に気づいたのはカナチとけんまと"A.C."の3人だけだった。
(何や今の挙動…… エラーでも吐いたのか?デバッグはしっかりさせたはずだが……)
アルファが誰も居ない場所にセイバーを振り下ろした時、カナチは既にアルファの背後に回り込んでいた。
そして背後から斜めに大きく、力強くセイバーを振り下ろす。斬られた衝撃で前へ吹っ飛ぶアルファ。
背中に残された大きな傷跡からはアルファの内部機構が少し露出しており、アルファがロボットである事を再度認識させられた。
「…流石にここまでやるとはウチも想像せんかったわ。アルファ!パターンCも解放や!」
(パターンC…… まだ隠し球が残っているというのか!)"A.C."の指示を聞いてアルファの動きを警戒するカナチ。
アルファは純粋な覇気で構成されたようなオーラを身に纏い、バスターからフォレストボムを放つ。
カナチは近づくのは危険と判断し、フレイムアローで焼き払う。
アルファは左腕にエネルギーを纏わせながらも、斬撃弾を飛ばし、それを盾にするようにカナチに突進する。
そしてカナチがそれを避けたのを見計らって地面を殴る。「消え去れ!!」直後、アルファを包むように一筋の柱が出現する。
あまりの眩しさにカナチはアルファを直視出来なかった。やがてその光が収まり、アルファの姿を見るとカナチは驚愕する事になった。
なんと、先程アルファに与えたダメージが修復されていた。カナチが驚愕した顔を見て"A.C."が話しかける。
「驚いたやろ、アルファは自己修復機能が搭載されてるんや。まさかここで使うとは想定してなかったがな。」
"A.C."の言葉を聞き絶望するカナチ。「今までの努力は一体……」思わず言葉をこぼすカナチ。
それを聞いたけんまはすかさずフォローに入る。「カナチ!多分アレは一度使うとしばらく使えないはずンマ!だから――」
確かにそうだ。自己修復はそれ相応のエネルギーが必要になるだろう。
だが、そのリチャージ時間がこちらがダメージを与えるペースを上回ったら?カナチは呆然と立ち尽くす。
アルファは立ち上がり、カナチを挑発する。カナチに対する応援の声は耳に入れど頭が受け付けなかった。
アルファは再び痺れるようなオーラを身に纏い、カナチに斬りかかる。カナチは反射的に攻撃を弾くも、その腕には力があまりこもってなかった。
そしてアルファは両腕に大型の武器腕を装着する。そのまま両腕に電撃を纏わせた時、カナチは雑音の中から一つの単語を聞き取る。
「カラコロス」と。誰が言ったのかは分からなかったが、再び記憶同士が繋がり合い、アルファの行動パターンを理解しだす。
(まさか…… ここにまたカラコロスが絡んでくるって事か? なら纏っていたオーラは…!そうか、そういう事か!)
アルファの謎が解け、再びカナチは集中力を取り戻し、アルファのライトニングボルトを避ける。
何度か受けるうちに電撃の落ち方も何となく分かってきたのだ。
まず一発目は自分が居た位置に、二発目は自分のやや後方、三発目は自分の鼻先に、そして最後の一発は再び最初に居た位置に落ちる。
今までパターンが分からなかったが、遂にパターンを認知し、自力で避ける事が出来たカナチ。
カナチがライトニングボルトを避けたのを認識したアルファはバスターの弾を放ち後退する。
カナチは飛んできた弾を飛び越え、アルファに接近する。近づかれたアルファはセイバーを力強く振り下ろし牽制する。
だがカナチは屈さず、アルファの懐に潜り込み、至近距離でバスターを放つ。しかしアルファの弾を受け流すかのように姿勢を変え、極力ダメージを抑える。
流れるように着地したアルファは再び燃え盛るオーラを身に纏い、カナチに向かってアイスジャベリンを放つ。
カナチは飛んできた氷の槍と地面の間の僅かな空間を這うようにくぐり抜ける。
そして勢いを殺さぬよう、アルファの放った弾丸を踊るように躱し、水を纏ったセイバーでそのまま斬りつける。
セイバーが通った跡に出た水の壁はアルファが纏ったオーラをかき消した。しかしアルファはまるで気にしないかのように再びセイバーを振り下ろす。
カナチはこれをステップで回避する。避けたのを認識したアルファはカナチを逃さまいとそのまま昇炎斬で追撃する。
これをカナチはセイバーで弾き、反動で距離を取る。アルファは左腕にエネルギ-を溜め、カナチはバスターを構え着地する。

79ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:52:40 ID:aAHeJaqE0
カナチがバスターの弾を放つと同時にアルファもカナチの方へと向かってくる。そして次々と放たれたバスターの弾を、先程のカナチのように流水の如く避ける。
「滅びよ!!」ついにカナチの眼前まで来たアルファは至近距離で滅閃光を放つ。再び被弾するかと思われたが、なんとカナチはセイバーでこれを弾いて防御した。
(一度喰らった手だ、同じ手に引っかかるものか!)これを"A.C."はこれを興味深く見ていた。(ほう、アレを弾くのか。大した技術やな。)
弾かれた滅閃光のエネルギー弾はカナチの頬を掠めるように飛んでいく。次の一手を探るためにアルファを見張っていたカナチの眼はどこか凛々しかった。
カナチが攻撃しないと判断したアルファは距離を詰め、一気に畳み掛けるように怒涛の連撃を叩き込む。
カナチは予想していたと言わんばかりにアルファの斬撃を次々と避ける。カナチには過去に自分がやった事なのでパターンは分かっていた。
一発、また一発と矢継ぎ早に繰り出される斬撃の軌道はカナチには分かっていた。アルファはこれ以上の攻撃は無駄と判断したのか、バスターの弾をバラ撒いて距離を取る。
カナチも逃げるアルファを追うようにバスターを放つ。双方の弾はちょうど中間で相殺し、静かに消える。
弾が消えたのを確認した二人はまた勢いよく互いの距離を詰める。直後、双方のセイバーが互いを撫で斬るように交差する。
二人は斬られた衝撃をいなすために回転して勢いを殺す。二人の腕部アーマーには斬られた跡が残っていた。
(…そういやアイツの大技が飛んでこないな。あのオーラなら天焦裂覇のはずなんだが……)
先程纏ったオーラから天焦裂覇を警戒していたカナチだったが、いつまで経ってもアルファは天焦裂覇を出さなかった。(待てよ…?もしかしたらそういう事か!!)
カナチの中で何かが確信に変わる。アルファは再び痺れるようなオーラを纏い、カナチに向けてバスターを連射する。
カナチは再び弾幕をくぐり抜け、アルファの頭上に近づく。そして迎撃覚悟で割木斬を放つ。アルファもそれに反応し、昇炎斬でカナチを迎え撃つ。
カナチにはこれは想定済の行動だった。カナチのセイバーは炎に呑まれたものの、オーラには到達し、アルファが纏っていたオーラが消えた。
(オーラが消えたが……)カナチはすぐに回避行動を取り、炎のダメージを最小限に抑える。
オーラを剥がされたアルファは一瞬よろけるも、すぐに体勢を立て直し、カナチに向かって斬りかかる。
カナチもすぐに起き上がり、バスターを放ちつつ後ろへ逃げる。
アルファは計算の結果、カナチが動かないと判断したのか、誰も居ない空間に向けて力強くセイバーを振り下ろした。
その硬直に先程放ったバスターの弾が数発当たる。アルファも反撃としてフレイムアローを放つも、それを見たカナチはアイスジャベリンを盾にして突っ込んだ。
突き進む氷の槍は炎の矢を飲み込む。アルファもこれを認識するとセイバーを再び強く握り、カナチに向かって突進する。
双方の距離はどんどん縮まり、互いに斬りつけるとまた距離が離れていく。ここでカナチが勘付く。(やはりそういう事か!)
アルファの大技とオーラが連動していた事に気づいたカナチ。アルファは負けじと凍えるオーラを纏い対抗しようとするが、オーラの謎を見破ったカナチの前では無意味だった。
カナチはスパークバレットを放ち、直様アルファのオーラを消しに行く。
アルファはこれを紙一重で避けたが、カナチはそれを想定済と言わんばかりにセイバーに電撃を纏わせ、アルファに向かって突進する。
アルファがセイバーの間合いに入った時、カナチは急加速し、アルファのオーラに高速でセイバーを突き立てる。
セイバーの刀身が刺さった所から弾けるようにオーラが消える。アルファもまた突き刺そうとするも、カナチはセイバーを引き抜き、アルファのセイバーを弾く。
そのままバスターを連射しながらカナチは距離を取る。アルファが放った斬撃弾は逃げるカナチを追うように進み、同時に覇気で形成されたようなオーラを身に纏う。
(また回復するつもりか!ならば…!!)カナチは勢いよく壁を蹴り、高く跳び上がり、そのまま横になり、縦に一回転する。
「一刀両断!!」振り下ろす瞬間、セイバーの刀身は激しさを増し、そのまま分離するように巨大な斬撃波は空間を斬り裂きながらアルファの方へ向かって飛んでいく。
しかしアルファが取った行動はカナチらの想像を遥かに上回っていた。なんと、そのまま大きく跳び上がり、横になり、縦に一回転する。
この動きを見たカナチは恐怖を感じた。アルファのセイバーは大きくうねり、刀身からカナチの物と同じ衝撃波が発生する。
アルファはカナチの幻夢零を模倣したのだ。放たれた斬撃波はカナチの物と同じく空間を斬り裂きながら進む。
そして双方の斬撃波が衝突した時、一際大きな衝撃波が発生する。その衝撃は凄まじく、カナチらの足元に転がっていた瓦礫が吹き飛ぶ程だった。
しかしそれを見ていた"A.C."は不敵な笑みを浮かべる。(この状況でまだ秘策があるというのか!?)カナチは"A.C."の顔を見て警戒した。
次の瞬間、"A.C."の口から驚愕の言葉が出る。「さらにもう一発!」その言葉を聞いたアルファは再び跳び上がる。

――先程と同じように。そのまま回転し、アルファのセイバーからもう一発幻夢零が放たれる。
カナチには先程と同じく幻夢零を放って相殺する選択肢は無かった。カナチは幻夢零を連続で放つ事はアーマーの補助があっても出来ず、クールタイムが必要だった。
向かってくる斬撃波を前に、どうする事も出来ないカナチは死を覚悟する。
自分があの斬撃波に斬られると思った矢先、カナチの目の前に黒い影が横切る。カナチが目を開けると、そこには山岡が立っていた。
山岡のアーマーは真っ二つに斬り裂かれていたが、気合でなんとか立っていた。「カナチ…ボーッとしてんじゃねぇよ…!!」
山岡の肩から腰にかけては真っ直ぐ斜めに斬られており、血が流れる程の傷を負っていた。「山岡、お前……」
先程まで山岡が居た方向を見ると、大量の機械兵の残骸が山のようになっていた。「これ以上…俺を待た…せ…る…」
山岡は言いかけの状態で膝をつき、それを見たけんまが直様山岡を拠点に転送する。
涼しい顔をしてカナチを見るアルファと、どこか怒りに満ちた表情でアルファを見つめるカナチ。
「よくも山岡を…!!」怒りを顕わにしたカナチは勢いよくアルファの懐に飛び込もうとする。
しかし、アルファは限界までカナチを引きつけた後、ほんの少しの動きでカナチの攻撃を避ける。
勢いよく床に突っ込んだカナチであったが、すぐに受け身を取り、立ち上がる。
再び怒りに突き動かされるようにアルファに突っ込むカナチ。だが先程と同じように避けられる。

80ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:53:16 ID:aAHeJaqE0
カナチは怒りに身を委ね、何度も攻撃するも、全て避けられる。通信機越しにけんまが何度も呼びかけていたが、それらはカナチの耳には入らなかった。
次第に息を切らすカナチ。何度突撃しても全て避けられる事に強いストレスを感じていた。
この隙を見逃すまいとアルファはカナチに斬りかかる。カナチはこれを避ける事が出来ず、セイバーで受け止めるしか手は無かった。
衝撃で壁際まで追い詰められるカナチ。「――ナチ… カナチ!落ち着くンマ!!」けんまの声がようやく耳に入り、ふと我に返るカナチ。
眼前には追撃をするために急接近してくるアルファの姿があった。アルファの動きは怒りに身を任せたカナチの動きに最適化されていたのか、直線的な動きをしていた。
カナチはアルファの脇に飛び込むように攻撃を避ける。
カナチが正気を取り戻したのを確認したアルファは、再び清々しいオーラを纏い、チャージバスターを2発放ち、それに続くように斬撃弾を飛ばした。
カナチは壁を蹴って登ることでこれを避け、ぞのままアルファの頭上を飛び越えた。
真下に居るアルファに向けてフレイムアローを放つも、アルファはバックステップで避け、そのまま水月斬で水の壁を作って炎の矢をかき消した。
カナチはすぐに着地し、再びアルファを追いかける。まるで摩擦で火を点けるかのようにセイバーに炎を纏わせ、アルファの眼前まで行って斬り上げる。
だがアルファは炎の斬撃が当たらぬよう紙一重で避け、そのまま両腕を斧に変形させる。(しまった…!!)
カナチが攻撃を外したと認識した時には既にアルファの両腕は振り下ろされていた。
カナチは急いで壁を登るも、巨大な木の杭は先程止血した傷跡を舐めるように生える。カナチは空中で受け身を取り、ダメージを最小限に抑えるも、傷跡が痛む。
回転したまま宙を舞い、そのまま地面に向かって落ちていく。そのまま転がるように着地するカナチ。
受け身で強引に立ち上がるも、アルファは左腕にエネルギーを溜め、セイバーを構えながらカナチに接近する。
目の前まで迫ったアルファはカナチに向けてセイバーを振り下ろす。セイバーで防御の構えを取ったカナチだったが、弾いた時に妙な違和感を感じていた。
(何だ…?さっきより力が弱くなっているような… 気のせいか?)次の攻撃に移ろうとしたアルファだったが、再び一瞬動きが止まる。
カナチはその一瞬の隙を見て、後方に飛び退く。「滅びよ!!」アルファは自身が静止した事も分からず、地面を殴り、滅閃光を放つ。
カナチはアルファと距離を取っていたため、避ける事は苦でなかった。
(何や、また動きが止まったぞ… やはりバグが残っていたのか?)"A.C."はアルファ挙動を不審に思った。
また、これを見ていたけんまも今の挙動を不審に思っていた。(この挙動… 外部からの介入があったンマ…?)
カナチも一瞬止まった事が気になったが、そんな事を考えている余裕など無かった。
アルファは純粋な覇気のようなオーラを身に纏う。(まさかまた…!!)
回復か幻夢零のどちらを出そうとしているのか分からなかったが、どちらも出させる訳にはいかない厄介な技であるのは間違いない。
オーラを消さなければ自分が不利になる。だが、他のオーラと違い、このオーラはどうしたら良いのかカナチには分からなかった。
いずれにせよ、攻撃せねばアルファのオーラは剥がせない。
とにかくアルファに攻撃しないといけないので、カナチはアイスジャベリンを盾にしてアルファとの距離を詰める。
アルファには盾にしていたアイスジャベリンを避けられるが、これはカナチの想定内だった。
カナチは一瞬立ち止まり、跳んで避けたアルファめがけて雷光閃を放つ。電撃を纏ったセイバーはアルファのオーラを越え、本体に達する。
(…? 何かがおかしいような……)先程までのアルファならば、今の攻撃はセイバーで防ぐはずだった。
しかし防ぐ事をしなかったのは何か理由があるはずだ。カナチの中で一つの疑問が巡る。
この異変は"A.C."もけんまも感じ取っていた。攻撃を受けたアルファはセイバーで眼前を払い、カナチを遠ざける。
カナチはセイバーにエネルギーを溜め、アルファに突撃する。アルファも近づいてきたカナチをセイバーで斬ろうとする。
一発、二発、三発と斬るも、カナチと同じく三発目を放った後には少し隙が発生していた。
カナチはその隙を見逃さず、頭上からチャージセイバーを当てる。しかしアルファは屈さず、そのままエネルギーを溜めた左腕で地面を殴る。

その時だった。地面を殴ると同時に、アルファが纏っていたオーラが霧散する。この異変には見ていた全員が気づいた。
「なっ…!!」"A.C."はこれには慌てて管理用のログを見る。しかし"A.C."にはログの意味など分からなかった。
(何やこのエラー…!教えてもらった物と全然違うぞ!)想定外の事に慌てる"A.C."。
けんまもカナチのアーマーに内蔵されたアンテナを使い、外部からの介入があったのかを探ろうとしていた。
その時けんまは何かを発見する。(…ん?これはもしかして……)けんまは記憶を頼りにキーボードを叩く。
「多分これなら…!!」けんまが勢いよくエンターキーを押す。「当たりンマ!!」
なんと、そこにはアルファの高度計算処理用コンピュータの管理画面が映っていた。
「やっぱりアルファも今の高性能ロボットンマね!」「今のって… 昔と違うのか?」カナチがけんまの発言に疑問を抱いた。
「ここ数年の間に処理能力の向上を目的にネットワーク経由で計算資源を増やす設計が流行になってるンマ。」
そしてけんまはどうにかしてアルファの制御権を強奪出来ないかと手段を探していたところ、一つのプログラムを見つける。
(これは……)つい気になって起動するけんま。プログラム自体はすぐに終了したものの、コマンドライン上で動かした時、けんまは驚いた。
「何でバックドアが残ってるンマ…?」そのプログラムはアルファの高度計算処理用コンピュータのバックドアだった。
コマンドラインに残されたログを見ると、どうも開発時に使っていたバックドアのようであった。
本来開発時に使ったバックドアはリリースの際消すのだが、アルファには何故かそれが残っていた。

81ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:54:16 ID:aAHeJaqE0
管理用のアクセスログを見た限り、どうやら先程のアルファのオーラを霧散させた犯人はこの脆弱性を使って攻撃したであろう痕跡が残っていた。
しかも誰が介入したのか分からないようにするためか、アクセスログにはT orの物ばかりが残されていた。
ただ、けんまが管理画面に入れた以上、バックドアを使う理由など無かった。けんまは管理画面を探し回り、アルファに対する命令が無いかを探る。
カナチも通信機越しにアルファに何らかの方法で攻撃する手法が分かったと認識していた。
カナチはバスターを連射しながらアルファに接近する。(今ならいける!!)急接近するカナチに対し、跳んで回避しようとするアルファ。
だが、高度計算処理用コンピュータの計算資源の一部を攻撃により奪われていたためか、一瞬判断が遅れる。
それを見逃さなかったカナチは、アルファの左脚を掴んで強引に地面に叩きつける。「落ちろ!!」
叩きつけられた反動で倒れたまま跳ね返るアルファ。そこにカナチは怒涛の6連撃を叩き込む。
そして最後の一撃として大きく掬い上げるように昇炎斬を放つ。ノイズ音を発しながら地面に転がり落ちるアルファ。
(やったか!?)カナチがとどめを刺すためにセイバーを構え、アルファに近づくも、アルファは再び立ち上がる。
「…軍用ベースの耐久、あまりナメないでほしいわ。」「戦闘用の名は伊達じゃないってか。」
しかしアルファが受けたダメージは大きく、傷跡から冷却水が漏れる。
(渡された仕様書が正しければ、あの漏れ方だと5分くらいが活動限界な気がするな…… 早急に決着をつけてもらわんとな。)
冷却水が漏れようとお構いなしに動き続けるアルファ。本来なら追撃してとどめを刺したいところだが、徐々にカナチにも疲労の影響が出始める。
見ていた人には分からなかったが、カナチにはアルファの行動に対する反応速度が落ちている実感があった。
しかしアルファも反応速度が落ちており、互いに長時間戦闘をした影響が現れていた。
(この調子だとあと5分耐えられるか?体力的にキツいから早いとこ倒したいが……)
双方は一旦動きが止まったが、再びセイバーを握りなおして同時に動き出す。
カナチが斬りつけるとアルファが避け、アルファが斬りつけるとカナチが避ける。互いに有効打を与えられず、ただ時間のみが過ぎる。

しかしカナチが疲れで倒れそうになった時、事態は急変する。「カナチ!今ならアルファの制御権を掌握出来そうンマ!」
けんまは勢いよくキーボードを叩く。「多分これで…!!」
けんまの打鍵音が止まると、なんとアルファの動きが止まり、そのまま膝から崩れるように倒れていった。
「成功ンマ!!」「なっ…!!」アルファの制御権掌握に驚きを隠せない"A.C."。
「やっと…終わりか!!」最後の力を振り絞り、大きく飛び上がる。
そのまま大きく振り下ろされたセイバーからは、刀身が分離するように巨大な斬撃弾が放たれる。
(当たれ…!!)幻夢零を放ったカナチには、これ以上戦闘を継続させるだけの体力が無かった。
高速でアルファに迫る斬撃弾。そして遂にアルファの身体(フレーム)が真っ二つに斬り裂かれる。
「遂に…遂に倒したのか……」アルファを倒したのを見届けたかのように、カナチのアーマーは白い光を放ち、元のアーマーに戻った。

(後はアイツだけだが…… 身体中が痛い……)カナチは息を切らしながら"A.C."を睨む。その眼差しはまるでまだ戦えると訴えているようだった。
「何や、その身体でまだやろうってのか?」足元がふらつきながらもセイバーを握り、気力で立ち続けるカナチ。
「…その調子だと死ぬまで抗うつもりやな。まぁええわ、少し気が変わった。」"A.C."はどこからか取り出した小瓶をカナチに向かって投げる。
「本来はアンタをアルファに処理させるつもりだったが、まさかアルファを倒すとは思ってなかったわ。」投げられた小瓶を披露カナチ。
「それは一種の回復薬や。30分もあったら効くやろ。そこまで消耗した相手をボコボコにするほどウチは鬼畜ではないんでな。」
(渡されたこの薬はもしかして毒か?)小瓶の中身を警戒するカナチ。「安心しろ、中身は毒物じゃ…… いや、見方によっては毒になるかもな。」
そう言われて小瓶の蓋を開けるのを躊躇するカナチ。
「なに、多少の副作用が出るくらいで後遺症が出るような物でもない。中身はアンタがさっき飲んでいたのと同じや。」
カナチは恐る恐る小瓶の蓋を開けると、瓶の中からは先程飲んだ薬と同じ臭いがしていた。
「中身は教えたで。それを飲むかは自由や。今から30分は待ったるから、飲むか飲まんかはアンタが決めてくれや。」
そう言われて葛藤が生じるカナチ。これを飲んだところで動けない隙に攻撃される可能性も否定出来なくはない。
それにこの薬はけんまが言うからには劇薬――もしかしたら中毒症状で死んでしまう可能性だってあるのだ。
しかし疲労で動けないカナチにとって、この薬は魅力的であった。けんまもこの件に関しては何も言えなかった。
副作用と戦うべきか、それとも極度の疲労を抱えて戦うべきか。考えているだけであってもただ時は流れていく。
30分待つと言われたがこれを信じていいのか。5分くらい悩み続けたが、カナチも遂に決断する。
瓶の蓋を開け、中の薬を一気に飲む。見ていたけんま達も思わず息を呑む。
やはり飲んですぐには何も無かったが、時間が経つにつれ痛みが増し、先程と違い今度は強烈な吐き気もカナチを襲う。
思わず何度も吐き出しそうになったが、必死にそれを堪える。(さっきと同じなら30分くらい耐えれば…!!)
"A.C."が絶好の攻撃チャンスであったが、手にした武器を振るおうとしなかった。薬の副作用に苦しむカナチとそれを静かに見守る"A.C."。
そして薬の副作用もだんだん収まり、カナチはようやく立ち上がれるようになった。「…そろそろ回復したようやな。」

82ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:54:45 ID:aAHeJaqE0
「まだ副作用は抜けきってないがな。」「望むのならもう少し待とうか?」「…アンタもフェアな戦いが好きなんだな。」

そして互いに睨み合いならが5分くらいが経つ。「ウチの計算やとそろそろ副作用が抜けるはずや。調子はどうや?」
「…まぁ、完全には回復したとまでは言えないが、全力で戦える程度には回復したな。」
「律儀に待ったんや、面白い事を期待してるで!!」最初に動いたのは"A.C."。
手にした武器はエネルギーを纏い、ハンマーのように集約する。"A.C."は勢いをつけ、カナチの眼前で振り下ろす。
カナチは後方に飛び退きこれを回避する。そしてそのまま勢いをつけ、セイバーを振り下ろすカナチ。
"A.C."も咄嗟に武器に纏わせたエネルギーを細く伸ばし、セイバーのようにしてカナチの攻撃を受け止める。
「反応速度はまずまずってとこか。」「アイツらを束ねるのに弱いリーダーだと示しがつかないんでな!」
"A.C."は再びエネルギーを球状にし、ハンマーのように振り上げる。
跳び上がって回避したカナチだったが、"A.C."は明後日の方向に武器を構え、纏わせたエネルギーをレーザー光線に変えて発射する。
最初はどこを狙っているのか分からないカナチだったが、すぐにその考えは間違いだった事に気付く。
後方の壁に当たったレーザーは跳ね返り、カナチの方へと向かって飛んできたのである。「!!」
カナチは急いでバスターを構え、相殺しようと弾を放つ。しかしレーザーはカナチの放った弾をいとも容易くすり抜け、遂にはカナチに命中する。
「くそっ…!!」カナチは体勢を変え、受けたダメージを最小限に抑えるも、反動で少し吹き飛ばされる。
「ウチかて絶対に当たらんような攻撃をする程アホじゃないんでな。」
カナチはそのまま着地し、反転するように向きを変え、セイバーを構えて"A.C."に向かって突進する。
"A.C."も再び武器をセイバー状にし、カナチに向かって突進する。双方は地面との摩擦で火を点けるかのようにセイバーに炎を纏わせる。
そして双方が眼前まで迫った時、両者は炎を纏ったセイバーを振り上げる。互いのアーマーを舐めるように炎が軌跡を残す。
セイバー同士が放った炎の間から互いの目が現れ、双方を睨みつける。そして力強く振り下ろしたセイバー同士が弾かれた反動で再び距離を取る。
カナチはバスターを、"A.C."は纏わせたエネルギ-を吸収させ、武器を杖のように持つ。相手の動きを読むために一瞬二人の動きが止まる。
先に動き出したのは"A.C."。放たれたエネルギーはまるで鋭い木の葉のように姿を変え、高速で飛んでいく。
カナチは咄嗟の判断でフレイムアローを放つ。放たれた炎の矢は"A.C."の攻撃を貫き、"A.C."に向かって真っ直ぐ飛んでいく。
"A.C."はこれを横向きのステップで躱し、再び武器に細長いエネルギーを纏わせ、そのまま床に突き刺した。
すると、突き刺した剣先から水柱が波のようにカナチの方へ向かって迫りくる。
カナチはこれを横に移動して避けようとするも、水柱の波はまるで意思を持っているかのようにカナチを追尾する。
"A.C."も水柱を追うようにカナチに近づく。水柱がカナチを襲おうとした瞬間、カナチは急加速し、一閃の光を残して"A.C."の背後へと回り込む。
「ほう、雷光閃とはいい判断やな。だが、今の攻撃はウチでも予測出来た。」そう言われてカナチが振り返ると、"A.C."のアーマーには傷一つ無かった。
「だが、お前を相手するのに"この機能"を封印したままだとつまらん事になりそうや。」
"A.C."がそう言うと、今までマントのように畳まれていたパーツが羽のように展開された。そして"A.C."は静かに浮き上がる。
「ウチはアイツらと違って飛べるんや。これが何を意味するか分かるよな?」「…攻めるも逃げるも有利ってか。」「御名答!!」
"A.C."は急加速し、カナチに向かって飛んでくる。
そしてそのまま手にした武器のエネルギーの纏わせ方を変え、電撃を纏った鎚のようにし、そのまま大きく横に回転を始める。
迫る"A.C."を跳んで避けるも、飛び石の如く飛び上がり、カナチを追撃しようとする。
電撃を纏ったエネルギーはそのまま棒状になり、地面を蹴った勢いでA.C."は再び回転を始める。
カナチは攻撃を防いだものの、反動で地面に叩きつけられるように着地する。"A.C."は真下に居るカナチを見下ろす。
「今のはウチにとっては準備運動みたいなモンや。この程度でくたばるはずが無いよな。」
カナチはバスターを構えながら立ち上がる。「まぁな!」構えたバスターからフォレストボムが放たれる。
「そんなモノは――」"A.C."は再び武器を杖のように持ったかと思えば、そのまま火炎放射を放つ。「焼き尽くしてくれるわ!!」
フォレストボムは炎に包まれ、跡形もなく燃え尽きた。が、それで終わっておらず、"A.C."の火炎放射は水月斬によって斬り裂かれる。
「!!」"A.C."は咄嗟に防御姿勢をとるも、腕で斬撃を防ぐ事で精一杯だった。「今のはアーマーが無ければ致命傷になってたな。だが――」
"A.C."は眼前に居るカナチに武器を向ける。「コイツはどうかな!!」直後、カナチの左脚に強烈な痛みを感じた後、膝を曲げる事が出来なくなる。
「なっ…!!」慌ててカナチが視線を左脚に向けると、なんと左脚は太腿から下が凍りついていた。
そのまま地面に向かって落ちていくカナチ。(右脚だけで着地するのは無理があるが…… それでも…!)
カナチは凍ってない右脚だけでの着地を試みる。あと1m、50cm、15cmと地面が近づくにつれ不安が増すが、その不安は的中する事になる。
着地の衝撃はアーマーの補助があっても緩和しきる事が出来ずそのままバランスを崩し、倒れてしまう。
背中から叩きつけられるも、アーマーに仕込まれた緩衝機能により大事には至らなかった。
しかし立ち上がろうにも凍った左脚のせいで中々立ち上がれない。「さて、いつまでこれから逃げられるかな!」
"A.C."が構えた武器の先端から電気を帯びたエネルギー弾が放たれる。その動きは大して速くないものの、着実にカナチの方へ向かって飛んでくる。
当然カナチはこれを避けようとするものの、凍りついた左脚が足枷となり、思うように動けない。

83ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:55:43 ID:aAHeJaqE0
(どうにかしてこれを…… ちょっと待てよ、これはもしかしたら…?)カナチは凍った左脚にバスターの銃口を向ける。
(頼む…… 溶けてくれ!)起死回生の思いを込めてフレイムアローを至近距離で放つ。
5本の炎の矢は凍った脚の冷気に負ける事なく氷を溶かしていく。(溶けた…!!)
再び自由になった左脚を使い、放たれたエネルギー弾の側をすり抜けるように躱し、"A.C."に向かって突撃する。
しかし"A.C."はこれを迎撃せず、カナチの裏に向かって飛んでいく。
カナチもこれを追うために壁を蹴って反転するも、先程放たれたエネルギー弾は未だカナチの方へ向かって飛んできていた。
「驚いたやろ。プラズマボールはしつこく追尾するからな。そして――」"A.C."は再びプラズマボールを放つ。
「もう一つ追加して逃げ切れるかどうかを見させてもらうで!」弾速こそ速くないものの、じわじわとカナチを追い詰める2つのプラズマボール。
カナチはその間を抜けようとするも、追いかけてきた弾がカナチの行く手を阻む。
だがカナチもこの程度では屈さず、舞うようにプラズマボールの間を抜ける。
そして斬撃が衝突し、鍔迫り合いとなる。「やはりアルファを倒すだけの実力はあるな!」
"A.C."はカナチを弾き飛ばし木の葉状のエネルギー弾を連射し追撃する。(確かコレは追尾しないから……)
カナチは飛んできたエネルギー弾を左右のステップのみで避ける。
そしてセイバーに水を纏わせ、水月斬を放とうとしたところ、"A.C."は武器に鎚のようにエネルギーを集中させ、そのまま大きく振りかぶるとカナチの眼前に木の葉状のエネルギーを巻き上げた小さな竜巻が発生する。
急に発生した竜巻は勢いのついたカナチでは回避する事が出来ず、そのまま巻き込まれてしまう(くそっ…!!)
巻き上げられたエネルギー弾に全身を斬り裂かれるカナチ。アーマーを装備していたとはいえ小さくはないダメージを負う。
装甲の無い指先からは血が流れていた。指先に力を込めると痛みが走る。(傷は軽微とは言えど長時間戦うとなるとこの傷はキツいな……)
カナチは少々迷ったが、けんまに通信を入れる。「けんま、絆創膏を用意出来るか?」「絆創膏ンマね、すぐ持ってくるンマ!」
「何や、傷口のケアでもしようってのか?そんな事などさせへんで!」"A.C."は隙を与えようとせず、直様カナチに追撃する。
「くっ…!!」カナチは血を流しながらも"A.C."の斬撃を受け止める。「カナチ、絆創膏を持ってきたンマ!左のホルダーに転送するンマよ!」
転送されたはいいが、どのようにして絆創膏を貼るタイミングを作るかを悩むカナチ。
自分の事に集中しないといけなくなるため、どうしても無防備な隙が出来る。傷口が1つなら何とかなるが、今は傷口が複数ある。
幸いけんまは大量に絆創膏を転送してくれたため、絆創膏の数は足りる。しかし傷口は全て指先にあるため片手で貼らなければならない。
(どうにかして隙を作らねば…!)"A.C."の攻撃を避けながら逃げ惑うカナチ。「どうした?攻撃の手を緩めてほしいってか?」
"A.C."の問いに肯定で返したいが出来ないカナチ。ここで仮に攻撃の手を緩めたとしても追撃されないという保証は無い。
セイバーを握る手からは静かに血が滴る。(隙を作ろうにも相手は人間だからアルファのような妨害で止める事は出来ないな…… ならばさっきのやり方なら?)
何かを思いつくカナチ。左手にはバスターを、右手にはセイバーを構え、"A.C."の懐へ突進する。
当然"A.C."は向かってきたカナチを迎撃しようとする。武器を鎚のようにし、カナチに向かって大きく振り下ろす。
この攻撃に対し、カナチはセイバーを斜めに構え、攻撃を弾き飛ばして防御するのではなく、横に受け流して攻撃を捌く。
今までカナチは小劇を弾いていただけに、今回も弾き飛ばすと確信していた"A.C."は受け流された事により大きく体勢を崩す。
(よし、今だ!)ガラ空きになった"A.C."の脚を目掛けて水月斬とアイスジャベリンを同時に放つ。
"A.C."の脚に纏わりついた水はアイスジャベリンの冷気によってすぐに凍結する。「なっ…!」"A.C."の脚は氷で地面に縛り付けられていた。
(コイツ…さっきのウチみたいに…!)まだ攻撃手段が残っているとはいえ"A.C."の動きを封じる事が出来たカナチ。
(今のうちに!)カナチは手際よく絆創膏を取り出し、急いで血が滴る傷口を塞いでいく。
"A.C."もレーザーを放ちカナチを妨害するも、動けない損害により次々と避けられてしまう。
(やはりこの氷を先に溶かさなアカンか……)"A.C."も先程のカナチと同じように火炎放射を使って氷を溶かす。
しかしその隙にカナチはすべての傷口を絆創膏で塞いでいた。(よし、何とか間に合った!)
「まさかアンタもこんな事をしてくるとは思わんかったな。」「さっきしてきた事をそのまましただけだ。」
"A.C."は両脚に纏わりついていた氷の欠片を払いながら立ち上がる。「お互い仕切り直しってとこか。」
"A.C."は再び武器を構え、カナチの様子を伺う。互いが互いの動きに注目し、じっと構えたまま相手の次の一手を読み合っていた。
(ここで先に動いたら不利か…?)カナチは次の一手が有効打になる方法を模索していた。
"A.C."もカナチが何をしてくるのかを考えていた。(データを信じるなら雷光閃辺りをしてくると思うがあんまり信用ならへんな……)
カナチはセイバーを握っていた片方の手を離す。(ならこれなら…?)セイバーを片手で振るうように見せかけてバスターでチャージショットを放つ。
速い弾速の弾はすぐに"A.C."の眼前まで飛んでいくも、上に飛び上がってこれを回避する。
「なるほどな!」"A.C."は再び氷の弾を放つ。(アレを喰らえばまた…!)カナチは大きく跳び上がり、背後の壁を蹴って"A.C."に接近する。
"A.C."もカナチに向かって突進し、空中でそれぞれの斬撃が交差する。
アーマーの機能でそのまま宙に浮いたままの"A.C."と地面に向かって落下していくカナチ。
だがどちらの斬撃もアーマーに傷をつけただけだった。直様お互いは武器を構え、カナチは再びチャージショットを、"A.C."はレーザーを放つ。
そして二人の中間点で2つのエネルギー弾は相殺される。二人はお互いの弾が相殺される事を予め知っていたかのように次の行動に移る。
"A.C."は武器に炎を纏わせ、燃え盛る鎚のような風貌にし、それを構えたままカナチの方へ迫る。

84ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:56:08 ID:aAHeJaqE0
カナチもそれを迎撃するためにセイバーを構える。そして双方の攻撃が交差する。片方は炎の軌跡を、もう片方は水の軌跡を残して。

互いが武器を振り抜いた時、"A.C."の武器はエネルギーを纏う事が出来なくなっていた。この争いに勝ったのはカナチであった。
(機械杖ネツァクが負けただと…!?)突如武器が起動しなくなった事に戸惑いを隠せない"A.C."。
「どうやら勝負あったみたいだな。」カナチがセイバーの電源を切り、"A.C."の方へと向かう。
「大人しく負けを認めな。オレもこれ以上やる気は今は無いんでな。」
カナチの降伏勧告に対し、"A.C."が返答しようとした瞬間、何者かの声で遮られる。

「失態は許されないジムよ。」突如部屋の奥にあった扉から誰か出てくる。「俺が見ている前で失敗する雑魚には――」
姿を現した褌一丁の男は眉毛をうねうねと動かし、妖しい光を放つ。「ぐああっっ!!」"A.C."は頭を抱え、もがき苦しむ。
「こうするジムよ!!」男から一瞬殺意とも受け取れるようなオーラを発すると、"A.C."は大人しくなったが、すぐに先程とは違う敵意をカナチに向ける。
「殺ス…… 殺シテヤル!!」"A.C."の言葉に合わせ、纏っていたアーマーから赤黒いノイズが吹き出す。
「そして無惨に引き裂くジム!その爪の名は――」"A.C."の手首から出ているノイズが固まり、赤黒いエネルギーの爪を形成する。
「"滅双刃ディアブロ"ジムよ!」"A.C."は猛々しく雄叫びを上げる。「そしてお前もこうするジムよ!」
再び男が眉毛を動かすと、カナチに強烈な頭痛が襲いかかる。カナチは気合で立っている事が出来たが、足元がおぼつかない。
「流石は英雄と呼ばれてるだけあるジムね。でもいつまで耐えれるジムか?」男がそう言うと、"A.C."はカナチに向かって斬りかかろうとする。
拠点で見ていた全員がカナチの死を覚悟した時、背後から誰かの声が聞こえる。
直後、セーラー服を着、剣と盾を持った謎の女性が暴走した"A.C."の攻撃を盾で受け止める。
「…邪魔者が現れたジムねぇ。まぁいい、やっちまうジム!!」「グルァァァァッッッッ!!!」
「そうはさせない!」彼女は盾を振り払い、"A.C."を飛ばして距離を取る。
(立ち上がらなければ…… ここで立たねば誰がアイツを倒すっていうんだ……)カナチは頭痛の苦しみに耐えつつも、何とか立ち上がろうとしていた。
しかし男はこれを見逃さなかった。「よくこの状況で動けるジムねぇ…… でも最大出力には耐えられるジムか?」
男の言葉に合わせ、妖しい光は一層強くなる。(頭が…… 頭が爆発しそうだ…!!)カナチは再び倒れ込む。
「カナチ!しっかりするンマ!」拠点からカナチに向けて応援するものの、カナチの耳に入る事はなかった。
次第にカナチの意識は遠のき、いつしかカナチは気絶してしまう。
「…耐えられなくて気絶したジムか。まぁいい、好都合ジム。この間に洗脳を完遂させて我が軍団に引き入れるジムよ!」
「カナチ!」「カナチさん!」カナチが気絶した事にざわめく拠点。しかし"A.C."は執拗にカナチを狙っている。
"A.C."を食い止める謎の女はただひたすらカナチを守ろうと動く。

(…ん?何だここは……)カナチは気がつくと辺り一面が真っ白な開けた場所に居た。(オレはさっきまで"A.C."と戦ってたはずだが……)
カナチがふと下を向くと、アーマーを纏っていない事に気づく。(アーマーが無い…… それにセイバーも呼び出せなくなってるな…… これは一体…?)
先程まで戦っていたのに戦闘を継続出来ない事に戸惑う。上を見ても天井や空という物が無く、ただ白い空間が広がる。
(…もしかしてここは死後の世界か?だとしたら……)カナチは未だ自分が負けたという事を理解出来てないような立ち振舞をする。
「あら、何負けたと思い込んでるの?」ふと声がして振り返ると、先程の謎の女が立っていた。「…誰だ?」
「いきなりここに現れたら驚くのも無理はないわね。私は千刃剣魔。マスターからあなたを護るようにって指示を受けてここに来たの。」
「でもここって…… オレは負けたのか?」「いいえ、あたなはまだ負けてないわ。それにここはあなたの精神世界よ。まだ死んでなんかはいないわ。」
「精神世界って…… お前さんはどうやってここに?」「詳しい事は言えないけどアーマーの機能を使っているのよ。」
「ならさっきの眉毛野郎は……」「まだ倒せていないけど、彼の力はここまで及ばないと思うわ。」
「でもこのままだと……」「ここで、諦めるの?拠点の皆の想いを背負って戦ってくれてるんじゃないの?」
「お前……」「立ち上がるのよ、あなたの帰りを待っている仲間が居るのよ。信じるのよ、自分の力を。奇跡の1つや2つは強く願っていれば起きるものよ。」
「…へっ、そうだよな。このままここでくたばったら会わせる顔が無いな。…オレ、まだ、やれるぜ。やれるはずさ、お前さんよ…… この生命、まだ燃やし尽くしていない…!戦い抜けるだけ戦ってない…!くたばるには早すぎるんだ!!」
ふと上を見上げると、黒紫の暗雲が辺りを覆い始めていた。(早く目覚めなければ…!)そして視線を戻すとそこに千刃剣魔の姿は無かった。
(まだ諦めてはいけない…!)

カナチが目覚めると同時に、千刃剣魔が吹き飛ばされるのが見えた。「ジムッ!?アレに耐えたジムか!?」
まだ頭痛は収まらないが、根性で立ち上がるカナチ。「もう…… もうお前の言いなりにはならない!」
眉毛の男を睨みつけるカナチの眼には覚悟が現れていた。(力がどこかから溢れてくる…… 今なら…… 今なら…!)
「うおおおおおおおお!!!!」「くそっ、もう一度やってみるジム!」眉毛の男は再び洗脳を試みるも、何度やっても通用する気配が無い。
そして"A.C."のアーマーから溢れるノイズが徐々にカナチの方へと引き寄せられる。(千刃剣魔の代わりにオレが奇跡を!)
"A.C."はノイズの流れに引き寄せられるかのようにカナチに近づいていくのを必死に耐え、動かなくなった千刃剣魔に追撃する余裕は無かった。

85ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:56:46 ID:aAHeJaqE0
吸い寄せられたノイズはカナチの全身を覆っていき、次第にノイズの球を形成していく。
そしてノイズの球が完成したかと思えば、弾けるように纏っていたノイズが吹き飛ばされる。
「Προσ?ξτε,(刮目せよ、)」「ジムッ!?」「Το ?νομα τη? φιγο?ρα? ε?ναι(その姿の名は)――」「カナチさん!」

「"Μ?θο?".("ミュトス"である。)」

「ガァァァッッッッ!!!」ノイズが全て吹き飛ばされると、そこには再びピュシスフォームのアーマーを纏ったカナチが居た。
「奇跡です…… 奇跡なのです!」「…さぁ、決着をつけるぞ!」吸引力から解放された"A.C."は雄叫びを上げる。
先に動いたのは"A.C."。爪を長く伸ばし、カナチに斬りかかる。一撃が重いはずだが、カナチは全てセイバーで弾き返す。
カナチは反撃として、地面にセイバーを叩きつけるように振り下ろす。"A.C."は暴走した影響で防御するといった発想が出ないのか、アーマーで受け止めた。
しかし"A.C."はこれを気にする事なく再び腕を振り上げ、眼前をX字状に斬り裂く。(見える!)
カナチは振り下ろされる直前に後ろに飛び退き、寸前で回避する。そしてそのまま地面を蹴って急加速し、勢いを加えてセイバーを振り下ろす。
"A.C."はこれを見てカナチと同じように後ろに飛び退く。着地した"A.C."は腕を突き出したかと思えば、爪を飛ばしてきた。
急いでチャージショットを放ち、エネルギー弾を相殺しようとするカナチ。
しかし双方の弾は相殺される事なく、そのまま貫通して飛んでいく。双方は回避のために上に跳び上がる。
二人は背後の壁を蹴り、勢いよく互いに向かって突進する。"A.C."赤黒く光る爪を伸ばし、雄叫びを上げながらカナチを引き裂こうとする。
(流石にアレを弾くとなるとピュシスフォームでもキツいな…… ならこうすれば!)カナチはセイバーを斜めに構え、そのまま"A.C."の突進を受ける。
そして構えたセイバーは"A.C."の攻撃を下へと受け流し、その反動でカナチを上へと押しやる。
そのままカナチは先程とは反対の壁を蹴り、反転して"A.C."の頭上に向かう。(これでどうだ!)カナチは"A.C."目掛けて割木斬を放つ。
しかし"A.C."はこれを回避し、爪を振るい、カナチを弾き飛ばす。「クソっ…!」速度では勝っても力では劣るカナチ。
滑るように着地し、アイスジャベリンを放ち、それを盾にして"A.C."に向かって突進する。
"A.C."はアイスジャベリンをアーマーで受け止めるも、爪を大きく振り下ろしてカナチの突進の勢いを殺し、そのまま爪を連続で振るい、カナチにダメージを与える。
(何という出力だ…!)極力致命傷にならないように体勢を変えてアーマーで受けるも、あまりの出力に斬られた衝撃がアーマーで減衰されずにそのまま伝わる。
だがこの程度の攻撃で屈する訳にもいかず、"A.C."のアーマーのコアに向かってバスターを連射する。
しかし"A.C."はこれを遮るかのように大量のノイズをその身に纏い、斬りかかろうとしたカナチを吹き飛ばすかのように炸裂させる。
突然飛ばされたカナチは受け身を取る事が出来ず、背中から地面に叩きつけられる。"A.C."は地面に転がったカナチの喉元目掛けて爪を突き立てようとする。
「おっと!?」カナチは横に転がり、間一髪のところで回避する。急いで立ち上がり、"A.C."の次の攻撃を弾き返した。
「ガルル……」"A.C."は唸り声を出し、カナチを威嚇する。そしてすぐに"A.C."はカナチに向かって突進する。
(落ち着け、ここはスピードで勝負すれば!)カナチは鋭く跳び上がり、"A.C."の頭上を掠めるように裏に回る。
"A.C."も後ろに振り返るも、既に攻撃体勢に入ったカナチの姿があった。「これでどうだ!」
大きく振り下ろされたセイバーからは、水の軌跡が残されていた。"A.C."は水の軌跡を引き裂こうとするも、ただ爪を振り回すだけで何も起こらなかった。
水の軌跡は"A.C."のアーマーの一部を削る。だが"A.C."は全く気にする事なくカナチの懐に潜り込もうとする。
カナチは弾き飛ばして距離を離すも、"A.C."は屈さない。それどころか、纏ったアーマーの節々から、先程までとは違う量のノイズが溢れ出す。
カナチはこれを警戒してバスターを連射するも、お構いなしに突っ込んでくる。(駄目だ、上に逃げないと!)
カナチが上に大きく跳び上がった瞬間、"A.C."の爪は大きく伸び、振り上げられた爪にカナチは巻き込まれる。
「ぐはっ…!」打ち上げられたカナチを追うように、"A.C."も飛び上がる。「ガァァァァッッッ!!!」
カナチは"A.C."の攻撃を止める術を探すも、時既に遅し。空中で受け身の取れないカナチを"A.C."は巨大化させた爪で次々に引き裂く。
幸い"A.C."には暴走した影響で急所を狙うといった発想が出なかったからか、ただひたすらアーマーを引き裂こうとするだけだった。
一発一発の威力はアーマーの防御力もありそれほど強く感じないものの、爪は同じ場所目掛けて振られていたため、アーマーに深い傷跡が残る。
そして"A.C."はとどめと言わんばかりにカナチを真下に突き落とすように爪を振り下ろす。
カナチは咄嗟の判断でセイバーで防ぐも、真下に突き落とされる事は回避出来なかった。
だがカナチは空中で何とか受け身を取り、ダメージを軽減する。しかしカナチが立ち上がるとダメージを受けるより恐ろしい事態が待ち受けていた。
「なっ…!!」何度ウイッチを入れても刃が展開されなくなったセイバー。「ジムッwwwジムッwww俺に逆らった罰ジムよwwwその潰れたセイバー片手に逃げ惑うジムよwww」
眉毛の男がカナチを煽るも、カナチは動じない。(このままだとアイツを倒す事すらままならない…… 一体どうすれば?)
カナチはセイバーを何度も起動しようとしながら"A.C."の攻撃を避け続ける。一向に起動しないセイバーを片手に逃げていたカナチだが、ここである物が目に入る。
(そういえばアイツもセイバーを使ってたな…… もしかしたら?)カナチは反転し、"A.C."の脇をすり抜け、アルファの残骸に向かう。
「…ジムッ?」眉毛の男はカナチが何をしようとしているのか理解出来なかった。(確かこの辺に…!)
カナチがアルファの残骸に手を入れると、そこにあったのはアルファのセイバーだった。「あった!」「ジムッ!?」
カナチがセイバーのスイッチを入れるとマゼンダの刃が形成される。(使い勝手は大して変わらないはず!)
"A.C."は再びカナチを引き裂こうと近づくものの、爪の斬撃は全てセイバーで弾き返される。

86ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:57:26 ID:aAHeJaqE0
(オレのセイバーより出力が大きい感じがするな…… これなら…!)アルファが使っていたセイバーの出力に感心するカナチ。
反撃として、カナチは力強くセイバーを地面に叩きつけ、その衝撃波で"A.C."を攻撃する。
"A.C."のアーマーの傷口からは、エネルギー源として使っているからか、ノイズが漏れていた。
「ガァァァッ…!!」"A.C."は一瞬苦しんだかのような素振りを見せるも、すぐさま構えを取り、カナチを引き裂こうと爪を振り下ろす。
カナチはこれを全て紙一重で避ける。(さっきより動きが鈍くなっているような…… 気のせいか?)
カナチは"A.C."の変化に違和感を感じていたが、"A.C."が疲れただけだろうと思っていた。
しかし実際は"A.C."が若干だが自我を取り戻した事による変化だった。(ウチは…… ウチは一体……)
だが"A.C."の身体はお構いなしに暴走を続ける。迫り来るカナチに対し、再び全身にノイズを纏わせる。
(邪悪な言葉よ、頼むからウチの中から……)そして逃げようとするカナチに向かってノイズを炸裂させる。

(ウチの中から出ていってくれ!!)

ノイズを放った後の"A.C."は次の攻撃に移らず、荒い息をしながらただじっと立っていた。「ジムッ?」「ウチは…… ウチは…!」
"A.C."は眉毛の男に向けてエネルギー弾を一発飛ばす。眉毛の男はすぐさまバリアを展開するが、同時に"A.C."は膝から崩れ落ちる。
「よくも逆らったジムね!こういう輩には――」「うるせぇ!」カナチは眉毛の男を一刀両断に断ち切る。
眉毛の男は断面から大量の血を流し、無事死亡した。

"A.C."は立ち上がろうとするも、ノイズが発散されると同時に纏っていたアーマーが消失し、その場に倒れ込む。
そして倒れていた千刃剣魔は再び起き上がる。「大丈夫か?さっきは派手に吹っ飛ばされていたが……」
「えぇ、大丈夫よ。でもアレは私の想定外だったわね……」「カナチ、話してるとこ悪いンマが拠点の転送装置は――」
けんまが何か言いかけた時、突如アラームが鳴り響く。「最終防衛ライン突破、これより自壊フェーズに入ります。」「「なっ…!!」」
アラームが鳴り出すと同時にラグナロク自体が大きく揺れだす。「落下まであと15分、落下まであと15分――」
無機質な合成音声が落下までの時間をアナウンスする。「あと15分って…… けんま、転送装置は使えるのか!?」
「それが……」けんまは言い渋りそうになるも、意を決して事実を話す。「実はまだ電力のリチャージが済んでないから誰も転送出来ないンマ……」
「クソっ、一体どうすれば…!」「…一つだけ方法はあるわ。」「ンマっ?」
「ラグナロクの最下層には機械兵の転送なんかに使っていた転送装置があるの。それを使えば帰れるはずよ。」
「どうやらそれに賭けるしか無さそうだな。」「そのようね。なら私は"A.C."を背負って先に行っておくわ。」「分かった。」
千刃剣魔は"A.C."を担いだ後、最下層に向かって走っていった。「ならオレも――」

カナチも最下層へ向かおうと踏み出した時、脚に力が入る感覚が無かった。「!!」カナチは為す術なくそのまま倒れ込む。
それと同時に今までカナチを護っていたピュシスフォームのアーマーも元に戻っていた。「カナチ!大丈夫ンマ!?」
けんまが呼びかけるも、カナチは声を発する事が出来なかった。カナチの身体は限界を超えていたのだ。
千刃剣魔に助けてもらおうにも、彼女は既に去った後だった。(身体が動かない…… 全身に力が入らない…… でも立ち上がらないと……)
何とかして立ち上がろうとするも、アーマーの補助機能も働かなかった。刻一刻と時が過ぎる中、ラグナロク崩壊の時は迫ってくる。
(どうにかしてカナチを支援出来ないンマか…?)拠点で見ていたけんまも慌てふためく。
(これ以上あの薬を飲むと流石のカナチでも死んでしまうンマ… 他に何か方法はあるンマか?)けんまは色々探すも最善の手段が見つからなかった。
「どうすればいいンマ…」「せめて電力さえあればアーマーを動かせると思うのですが……」
(ンマ?電力と言えばアレがあったンマね……)何か思いついたけんまは端末の前を離れ、倉庫へと向かう。
しばらくするとけんまは発電機とロボットアームを持ってきた。(綜重量は20kg…… 距離の事を考えると今残っている電力でギリギリンマね……)
発電機とロボットアームを接続し、そのまま転送機の上に載せる。(これなら何とかなるはずンマ!)
けんまが転送装置のスイッチを押すと発電機とロボットアームはカナチの側に転送された。「カナチ、すぐ動けるようにするンマ!」
けんまはコントローラーを握り、ロボットアームを遠隔操作する。発電機に取り付けられたロボットアームは、発電機とアーマーの充電用ポートをケーブルで繋ぐ。
(いくら高出力モデルとはいえど崩壊までに間に合うンマか…?)発電機を最大出力で動かしても、すぐにカナチが動けるようにならないのは分かっていた。
「カナチ、計算が正しければ10分充電したら脱出するくらいの余裕はあるはずンマ!」
けんまが励ます声以外は発電機の音とラグナロクが振動して鳴る音と自分の心音しか聞こえなかった。少し気が狂いそうになるも、けんまの応援で正気を保っていた。
しかし次第にラグナロクの揺れは大きくなり、窓から見える風景には大気圏突入時に発生する炎が見え始めていた。
そして充電開始から10分経ち、カナチのアーマーからケーブルが抜かれる。「多分これで転送装置の所まで行けると思うンマ。だから――」
カナチはアーマーの動力だけで立ち上がる。「必ず帰ってきてほしいンマ!」足取りは覚束ないながらも最下層に向かって歩き出すカナチ。
(急がないと崩壊してしまう……)頭では分かっていても、身体が言う事を聞かない。(今ここで敵が現れたらどう対処すべきか……)
カナチがそんな事を考えながら歩いていると、カナチを止めようと機械兵がどこかから出てきた。

87ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:58:45 ID:aAHeJaqE0
(セイバーを…… セイバーを握らなければ……)機械兵はプログラムされた通りにカナチを攻撃しようとするも、すぐに動きが止まった。
(…何が起こった?)急に動きが止まった事にカナチは驚くが、通信機から聞こえてきた音が答えを物語っていた。
ただひたすら響くキーボードの打鍵音。拠点ではけんまが無言で完全に目の前の事だけに集中し、機械兵のハッキングを試みていた。
(前に貰ったウィルスを改造したこのプログラムを併用すれば制御権掌握するのはかなり楽になるンマね。これなら何とかなりそうンマ!)
何も出来ずにその場で崩れ落ちる機械兵を横目にゆっくりと進んでいくカナチ。
カナチのアーマーに取り付けられたレーダーにはいくつもの反応があったが、いずれもカナチに接近する前に反応が消失していった。
先程のコピーロボットと戦闘する事になった部屋を通り抜け、階段から下に降りていく。

ラグナロクの揺れは次第に大きくなっていき、ラグナロク内部の温度も上がっていく。
アーマーに放熱機能があるためこの程度の温度なら大した事はないが、顔や指先などの肌が露出している部分は熱さを感じはじめていた。
「落下まであと2分、落下まであと2分――」無機質な合成音声は一同を焦らせる。
そして目の間の扉に入り、階段を降りれば転送装置という所まで来たが、ここでカナチの足取りが止まる。
(どうした!?動け!動いてくれ!)しかし非情にもアーマーはエラー音を発し、その場で停止する。動こうにも動けないカナチ。
「落下まであと1分、落下まであと1分――」誰もがカナチの死を覚悟した。カナチもこの場所で灰になるのだと思った。
そこに現れたのは千刃剣魔。彼女はカナチを見つけると無言で抱え上げ、そのまま階段を降りる。
そして転送装置の上にカナチを載せると、転送装置のスイッチを触りだす。(お前…… 犠牲になるつもりかよ!?)
千刃剣魔の行動に驚くカナチ。「大丈夫よ、私は必ず戻るから。」彼女はカナチの心の内を読んだかのように答え、そのまま転送装置を起動する。
彼女の優しい微笑みを横目にカナチと"A.C."は拠点に転送される。「マスター、任務完了よ。」
千刃剣魔がそう言うと、誰も見ていない中、彼女はラグナロクの崩壊に巻き込まれた。

88ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 22:00:42 ID:aAHeJaqE0
拠点に帰ったカナチだったが、想像以上の状態だったため、入院する事になった。聞いた話だとこの状態で意識がある事自体が異常な程だったらしい。
何故か意識があったためICU行きは避けられたが、声を発する事が出来ない程のダメージを負っていたため、一週間程点滴が付けられる事になった。
幸い面会制限は特に無かったので毎日誰かがお見舞いに来てくれた。カナチはしばらく寝たきりで過ごす事になったが、不思議と嫌な思いはあまりしなかった。
カナチの入院から3日後、ようやく声を発する事が出来るようになるまで回復した。
「これでようやくあの変なヘッドギアが外せるようになったな。アレ付けてると妙な敗北感がするんだよな。」
「そんな事言わないンマ。アレ借りるだけでも結構な値段したンマよ。」
「…まぁ無かったら大変だったのは認める。頭で思うだけである程度意思疎通出来るとは凄い時代になったな。」
「アレの仕組みは完全に理解してる訳ではないンマが、結構面白い作りになってたンマよ。詳しく聞くンマ?」
「それをオレが聞いて理解出来ると思うか?」「まぁ分からないンマね。」
「その手の話題を理解出来る人はかなり限られると思うが…… それよりずっと気になっていたけど千刃剣魔はどうしたんだ?」
「それが……」けんまは持ってきた鞄からノートパソコンを取り出し、カナチに拠点で取ったログをカナチに見せつける。
「実はカナチを転送した後どこかに通信をして、それが確認出来たすぐ後に信号が消失したンマ。」
「その通信はどこと通信したのか分からないのか?」「プロトコル自体が暗号化されてたみたいで解析出来なかったンマ。」「そうか……」
カナチは何とか動くようになった右腕でテレビのリモコンを掴み、テレビの電源を入れる。
ちょうどニュース番組で今回のニュースが流れていた。
「――TBSの取材によりますと、CEOの山本氏は『社員全員が洗脳されていて、抗う事が出来なかった。』と供述しており、容疑を否認しています。」
「あの眉毛の野郎、一企業の社員まで洗脳してたのか……」「肝心の証拠はラグナロクと共に消えたから無罪を勝ち取れるかは怪しいンマね。」
「そういや"A.C."はどうしたんだ?」「彼女も今は入院してるンマ。」「まぁあれだけの事をやっておいて無傷なはずが無いか。」
「肉体のほうはそこまでダメージを追ってなかったけど精神面に悪影響が見られたンマ。」
「アイツに洗脳されてたからな。最後は自分で抗ったとはいえ自我を失う程の洗脳はダメージがかなり大きいと思うな。」
二人が話していると看護師が病室に入ってきた。「白井さん、点滴の交換の時間ですよ。」入ってきた看護師はけんまを横目に点滴を交換する。
「あとラグナロクの残骸はどうなった?」「一部の大きいやつは過剰に落下したンマが9割方は燃え尽きたンマ。」
「…燃え残りが今後どう影響するのかが気になるな。」「とりあえずはFBIが回収すると思うンマよ。今回の調査にも関わってるみたいンマ。」
カナチはけんまと今回の事を話しているうちに面会の時間が終わりを告げた。「じゃあそろそろ帰るンマ。また明日も来るンマよ!」
「あぁ、じゃあな。」けんまが病室から出ると、カナチは再び視線をテレビの方へと戻した。
(結局アイツは何者だったんだろうか…… そもそもあの超常的な能力は人間には到底出来るような事でないからそもそも人の形をした別の生物か?)
カナチはテレビに映っている証言から作られた眉毛の男の似顔絵を見ながらそんな事と考えていた。

そしてそれから一週間が経ち、カナチは退院出来るまで回復していた。
「やっと点滴が外せた……」「まぁ痛くない針とはいえど長い期間つけるとなるとしんどいンマね。」「そういや"A.C."は退院しないのか?」
「彼女はまだもうちょっと長引きそうンマ。この手のやつは症例が無いから治療が難航してるって話らしいンマ。でも来月までには退院出来ると思うンマよ。」
「そうか。で、話はもう出来るのか?」「まだ頻繁に悪夢にうなされてまともに寝れないみたいだけど話自体はもう出来るンマ。」
カナチ達二人は荷物をトランクに入れ、車に乗り込む。二人を乗せた車は拠点に向かって走り出した。
「今ふと思い出したけど前にセイバーを潰したよな。アレってどうなった?」「アレはまだ修理中ンマ。一度改造されててよく分からない設計でコンデンサーなんかも――」
「分かった分かった、そんな専門的な話題されてもオレにはよく分からんからそれ以上の話はいいよ。」カナチはけんまの話を遮る。
「あと山岡の様体はどうなんだ?ICUに入ったのは前に聞いたが……」「まだ当面の間は出られそうにないンマ。意識が回復するのにも時間は掛かりそうンマ。」
「あれだけ派手に斬られてたら普通は死んでてもおかしくないから無理もないか。」二人を乗せた車は拠点の前で止まる。
カナチとけんまを最初に歓迎したのは座間子だった。「おかえりなさい、カナチさん。」「ようやく帰ってこれたな。」
「とりあえず外は寒いから中に入りましょう。」「そうだな。」3人は車に積んだ荷物を取り出し、拠点に持ち込む。
「カナチ、荷物を置いたらリビングに来てほしいンマ。」「? まぁいいが……」カナチは荷物を持ち、自分の部屋に向かう。
部屋で荷解きをした後、カナチは言われた通りにリビングへ向かった。扉を開けると、そこではお祝いの用意がされていた。
「…どういう事だ?」「祝勝会って事で用意したンマ。」「そんな事…… オレ一人の手柄じゃないのにオレが主役になっていいのか?」
「何言ってるンマ、カナチが居なかったらアイツを倒せてないンマ。それに――」けんまが何か言いかけた時にインターホンが鳴る。
「こんな時に誰ンマ?」「私が見に行ってくるわ。」座間子は玄関へ向かう。「はい、どちら様……」「一週間ぶりね。」
「千刃剣魔さん…?」「詳しい話は後で。中に入っても大丈夫かしら?」「あなたなら大丈夫だけど……」
リビングに戻るとカナチは十七実や電と話していた。「座間子、誰だった……」「帰ってきたわ。」「「千刃剣魔!?」」
「お前…… 死んだんじゃなかったのかよ!」「信号はきっちりロストしてたのに…… どういう事ンマ?」
「…まぁ驚くのも無理はないわね。」「一体どういうトリックで……」けんまが聞こうとした瞬間、端末の通知音が鳴る。
「トリックは見たら分かるわ。」そう言われたけんまが画面を見ると、そこには千刃剣魔のシステム情報が書かれていた。
「まさか……」「そう、そのまさかよ。私はこう見えてアンドロイドなの。」「という事は……」

89ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 22:01:36 ID:aAHeJaqE0
「今のフレームは2代目よ。前のフレームはラグナロクと一緒に燃え尽きたわ。」
「なるほどな。あの時少し気になっていたが、アーマー無しで来たのも、オレを軽々と担ぎ上げたのもアンドロイドだからか。」
「そういう事。前のフレームは急造で作られたフレームだから設計より出力が弱かったけど今のフレームになってからは想定通りの出力になっているわ。試してみる?」
「流石にまた入院になりそうだから遠慮しておく。」「前のフレームは急造って言ってたけど、どういう所が違うンマ?」
けんまは千刃剣魔がアンドロイドであると分かると興味津々な眼差しで彼女を見る。
「そうね、基盤に関して言うと前のフレームは旧式の基盤だったから戦闘中は相手の動きの予測にリソースをほぼ全て使っていたけど新型は――」
あまりにも専門的な話題だったので、けんま以外は誰も理解出来なかった。「あの二人は一旦置いといてケーキでも食べませんか?」
「いいですね!」電が賛同すると、六実は台所からホールケーキを持ってきた。「ちょっと失敗したけど味は大丈夫だと思うわ。」
六実は持ってきたケーキを6等分する。「これをお前が作ったのか……」「皆で協力して作ったの。」カナチは取り分けられたケーキを食べる。
「…美味しいなこれ!」「そう言ってもらえると幸いよ。」「ところでカナチさんって今後どうするのですか?」
「入院中ずっとこの後どうするかを考えてたけど未だに決まってないな…… 本当にどうしよう……」
「何すればいいのか分からないならしばらくアルバイトでもしながら考えたらいいんじゃない?」
「まぁそれも一つだな。でもラグナロクの崩壊から逃げ延びた後にやる事がアルバイトとな……」カナチは自分の境遇を自虐的に言う。
「英雄の輝かしい一面を最初から知っている人ばかりではないからね。特に今回の件はカナチさんに関する報道は無かった訳だし。FBIもまだカナチさんが関わっている事は知らないはずよ。」
「その点は幸か不幸か分からんが、FBIがその事実を知ったら面倒な事になるもんな……」「まぁ知られない方が楽な時もあるからね。」
「で、お前らはどうするんだ?」「私はそろそろ大学受験に向けて勉強しないとね。」六実は鞄から赤本を取り出す。
「国士舘大学か。どこの学科を狙ってるんだ?」「法学部のビジネス法学科よ。」
「法学部か… スポーツ系の学科なら分かるかもしれないが法律の事は分からないな。座間子はどうするんだ?」
「私は内定が決まったから来年度からは仕事ね。」「就職か…… 封印前は就活がどうとかやってたような気がするが何をしていたのか思い出せないな。」
「記憶を思い出すのに色々やってもいいんじゃない?あなたもまだ若いから出来る事は多いはずよ。」「まぁそうだな。」
そうこうしているうちにけんまが目を輝かせながら戻ってきた。「で、どうだった?」「製作者の人と話がしたくなったンマ!」
「それはなによりで。誰が作ったのか分かったのか?」「教えてもらったンマ。来週の日曜日にどめ行ってみようと思ってるンマ。」
「千刃剣魔は何か言いたい事でもあるのか?」「座間子さんにちょっとね。」「え?私?」
「そうよ。マスターから預かった伝言としては、"本来は誕生日に渡すつもりだったけど、今回の事があったからこのタイミングでプレゼントする事にした"ってとこね。」
「プレゼントでこんなに高性能なアンドロイドを選ぶって一体どんな人ンマ……」「まぁかなり変わった人ね。でも根は良い人よ。」
「世の中にはこんな変わり者も居るんだな。」「正直変わり者ってレベルじゃないような気もするンマ……」
「あと高性能って言ったけどどのくらい高性能なんだ?」「千刃剣魔の話を聞いた感じだとアルファに匹敵する程の技術だと思うンマ。」
「アレとほぼ同等の技術か……」「で、話を少し戻すわ。」千刃剣魔が視線をカナチの方へと向ける。
「あなた、機械の事は分かる?」「えっ…? まぁパソコンの基本操作くらいなら分かるが……」
「基本操作が出来るくらいね…… 分かったわ、マスターが何とかしてくれると思うわ。私の所に来ない?もしかしたら過去の情報が見つかるかもしれないわ。」
「いいのか…?」「えぇ。来週の日曜日なら都合がいいわ。」「分かった、来週だな。」二人は口頭で会う約束をした。
「皆さん、パイが焼き上がりましたよ。」十七実は台所からオーブン皿に乗せたパイを持ってきた。
こうしてカナチ達はカナチの退院祝いを兼ねた祝勝会を楽しみ、再び訪れた平和の中でそれぞれが暮らしていく事になった。
今回の件はFBIですらカナチが関わっていたという事実をこの時はまだ知らなかったが、彼女達だけが真実を知っていた。
この事は海上に落下したラグナロクの残骸から知られる事は無いだろう。だが彼女達はこの事を忘れない。この危機に携わり、そして立ち向かった者として――

The Sealed Swordman "K" Ex Stage 2 -砲弾- 完

90ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 23:07:27 ID:aAHeJaqE0
毎度ながらクッソ長くて1年溜め込んだから色々書きたいあとがき

マジで待たせたなって感じする
執筆の開始から軽く1年経っても完結が見えず、先月になってようやく完結が見えたくらい延びてた
とりあえずアルファの設定から書こう
アルファは眉毛サイドによって作られた完全な戦闘用アンドロイドで眉毛サイドが掌握した企業のこの時代の技術を全てつぎ込んで作られた技術の結晶
実際その戦闘力はかなり高く、米軍に卸されてる軍事用アンドロイドと普通に1対10くらいでも余裕で戦えるだけの戦闘力がある
モデルになったキャラはロクゼロやってたら即分かると思う
主人公のコピーで話のベースがロクゼロだからどこからどう見ても元ネタはゼロ3のオメガ
ただしオメガと大きく違う点はカナチが人間なのに対してアルファはアンドロイドという点
あと完全な戦闘用だから服とか脱いだらロボットって分かる見た目してる
武器周りに関してはバスターとセイバーにのみ特化してるから他の武器(座間子の槍とか)はあんまり適正が無い
他の武器を出す事は出すけど各種EX技の触媒として使う程度
後は内蔵された機構でアルファ特有の技出すけど基本はオメガと同じくセイバーとバスターだけ
パターンのいくつかはオメガの物を使ってるからゼロ3やった後にこれ読んだら分かると思う

まだ言いたい事はある
次はBGMに関してだ
今回書いててこの話だけで4曲(+エピローグ用の1曲)使ってるイメージで書いてる
アルファ戦はゼロ3やったら何も言わなくても分かると思う
高度なAIを積んだアンドロイド、主人公とコピー、ワレハメシアナリ、サブタイトルが砲弾
この4つから導き出される曲は1曲
そうだね、Cannonballだね
この曲だけは特別仕様でZ3+ZXのマッシュアップ版(https://youtu.be/tAF48VFiBDQ )を使うつもり
そして続く"A.C."戦は当初考えてたやつとBGMは差し替えする事にした
当初は某アレンジャーのアレンジ使うつもりだったけど色々考えてZXAのSoul Ablaze(ラスボス第1形態の曲)を使う事にした
ラスボス戦はやはり盛り上がる曲でなければ
そして更に暴走するとBGMも変わるというラスボス故の優遇もある
第2形態はSupreme Rulerを採用する事にした
イントロ部分が洗脳→暴走の流れに合致してる感じがした
実際エルピスも(第2形態だが)ダークエルフの力で暴走してるし境遇はどことなく似てると思う
あとこれの他に裏曲も考えてるけどリスト化は後で
現段階で考えてるネタとしてタイムアタックモードってのを実装しようと思ってる
その時に全BGMを裏曲にしようと思ってる
普通にやる時に裏曲を選曲出来るようにするのには一周クリアしてコマンド入力しながらステーゾ選択で変えれるようにするつもり
もう既に全ステージ分の選曲はしてある

まだ書く
次は眉毛の設定について
この作品で眉毛自体は洗脳以外の何の能力も無い(戦闘力も弱い小学生レベル)が、洗脳だけはかなり優れている
普通に敵対意識を無くしてある程度従わせるだけなら100人くらい一気に出来る
裏で眉毛サイドの企業を重役から洗脳していって末端社員まで全員洗脳して全権限を掌握してる
これに抗おうと思ったら常人じゃ考えられないくらいの精神力が無いと洗脳された事に気づかないくらい難しい
ある程度精神力あったら洗脳されたって事は後で気づくけどその程度の精神力じゃ抗う事は出来ない
あと死に方に関してはトンファーまっぷたつのノリで殺してる

91ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 23:09:07 ID:aAHeJaqE0
───────────────────────────-──────―─―────
────────‐───────────-─────トンファーまっぷたつ!──────
─‐───────────────────∩‐∧_∧ ───‐──―──‐─―─────
─────‐∧ ∧,〜 ───────────| |‐(  ´Д`) ───ドゴォォォ _  / ────
──-──‐( (⌒ ̄ `ヽ.───_ ──────| |‐ /    /─―/ヽ─   ∧ ∧―= ̄ `ヽ,──
──―───‐\  \ `ー'"´, -'⌒ヽ─────| |‐| |  /     | | ─∵. ・(   〈__ >  ゛ 、_
―‐――──‐ /∠_,ノ    _/_───‐―──―| |‐| |  /─―/ | |―────   (/ , ´ ──
─────‐ /( ノ ヽ、_/´  \―────‐─| |ニ∪ ./──,イ ∪ ─────/ / / \──
────‐ 、( 'ノ(     く     `ヽ. ―───‐∪―| /-─/|| | ─────/ / ,'-───―
───‐‐/` ―\____>\___ノ ──────|/──/ || | ────/  /|  | ──‐─―‐
───/───―‐/__〉.───`、__>.‐――───‐─―| || | ────!、_/ /   〉───―─
──/──‐──────────────―-───(_)_)────    |_/───―─
─/────────-────────────‐──────────―─―─────‐
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https://i.imgur.com/MxB2Pxd.png

92ザマコスキー(仮):2021/04/26(月) 00:04:30 ID:aY/Z4lao0
殺し方のノリはジッムレを参考にしてる
アイツにはこの程度の死に方がお似合いや
しれっと眉毛殺してるけどそもそも人かどうか怪しいって設定あるからカナチに殺人罪適用するのかって話はある
ジムスレでヒトモドキって言われてるからそこから着想を得た
一応開示対策として眉毛の男呼ばわりで統一してる
これで開示してきたら笑う

まだまだ続く
次は"A.C>"の設定
度々出てる"A.C."って名前、Apple Candyから来てたりする(語彙力0感)
ただ"A.C."本人も眉毛の被害者の一人で本人が直接カナチに勝負を挑んだ訳ではない
眉毛自身がどこでカナチの情報を得たかは不明
第2形態で纏ったエネルギーはMMSF3のノイズのような物
英語分かるなら英語版Wiki読んだら早い 分からないなら是非この機会に流星のロックマン3をやろう
https://megaman.fandom.com/wiki/Noise
手にした武器の名前は実は暴走形態に入る前になってようやく決めたという裏事情が
杖の名前の没案として機械杖マキナとか機械杖エルガレイオンとか機械杖シグルズとかいうのが候補に上がってた
ネツァクって名前は渋百科のセフィロトの記事(https://dic.pixiv.net/a/%E3%82%BB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AD%E3%83%88 )見てたら思いついた
意味は勝利って意味らしい
で、爪の滅双刃ディアブロ自体は割とすぐに決まった
爪の名前自体は悪魔の名前から取るってのが比較的初期(第2形態書き始めるちょっと前くらい)に決まってたからスペイン語で悪魔って意味のdiabloに決まった
滅双刃って名前はモンハンの龍属性武器でありそうな名前で考えてたら決まった
決まった後にジョー双剣の滅双刃ダークブリングと被ってる事に気づいた
武器のイメージとしては杖のほうは前に書いたコンセプトアートもどきの杖の先端にエネルギーを纏わせて使うタイプ(エネルギー弾も撃てる)
滅双刃ディアブロは武器としてのイメージで一番近いのが新パルの射爪ビームネイル辺り
https://cdn.wikimg.net/en/kidicaruswiki/images/3/3f/Beam_Claws.png
他に参考になりそうな資料が有賀版スラッシュマン辺り
https://pbs.twimg.com/media/EwPmQ8UVIAAE5hg.jpg
ただビームネイルと色々違うところがある
一番大きな違いとして爪の生え方がビームネイルは横なのに対してディアブロは縦に生えてる
あと爪の色もモンハンの龍属性っぽく赤黒い物になってる
また爪自体はセイバーなんかと同じエネルギー剣の技術で出来てるから爪に回すエネルギー(この場合はノイズ)の量に応じて長さも変わる
ディアブロの場合は爪の根本が手首より上にあるから手を曲げると刺さりそうになるがこの機能により爪を縮めて刺さらないようにしてる
あと射爪みたいに一応爪自体を飛ばす事が出来るが、そこまで強い訳ではないので基本的には近接攻撃がメインとなる


カナチの強化形態に関して
名前のピュシスはロクゼロのサントラより
ミュトスの1つ前がピュシスだったのでピュシスになった
前スレで書いてたから細かい仕様は前スレ見て

ここから先はあんまり描写してない世界観についてのメモのような物
眉毛サイドについてた企業に関してはイメージとしてはアメリカのロボット-メーカーっていう設定は決まってる
企業名とかの設定は考えてる事は考えてるけどここでは書かない事にする
この辺は読み手が各自考えてもいいと思う
一応アルファの左肩にロゴが入ってるって設定はあるけど普段見えないからその辺は無視しても問題は無い
カナチサイドにも企業は存在するけどここではあえてその辺の設定を一切描写してない(そもそも味方サイドに企業があるって設定はこれが初出のはず)
眉毛サイドの企業のCEOはクロストリオとして尊師(カラコロス)と山岡を出してるからちょい役として山本を起用
他にも量子CPUの設定とか第三者の企業の設定とかあるけどここで書くような内容ではないので今回はスルーで
あと書きたい事が何かあったような気がするけど思い出せない
思い出したらまた書く

93ザマコスキー(仮):2021/04/26(月) 00:14:22 ID:aY/Z4lao0
今回終わらせ方が強引だったけどこれ以上長引かせたら本来触れないはずの設定に触れる事になるからあそこで終わらせた
この世界観を使って二次創作するならここで描写してない設定は各自で考えてもいい
別に設定を全て守れって強要するつもりは無いから既存の設定を変えてもそこまで気にするつもりは無い(もしかしたら何か言うかもしれないが)

話を変えよう
本作品のWiki掲載について
Wiki芋がここ見てるのか分からんけど一応メインストーリーとしてはEX Stage 2の完結を以て完成としている
EX Stage 1はおまけの話だったけどEX Stage 2はStage 7から分岐させてあの後書きたかった事を詰め込んだから実質メインストーリーに入る
やりたい事は粗方やったからこれ以上メインストーリーを書く事は無いと思う
あと2本おまけを書く予定はあるけど完全にスピンオフのような物だから載せても載せなくてもいい
ここと前スレ以外に色々考えてる事を書いてるサイトはあるけどあくまでもあそこはカラケーとは隔離した空間という認識だからURLは載せないほうがいいと思う
あくまでもここではカラケーとしての制約を含めて色々伏せてる部分があるからあそこを載せるとなると禁忌に触れると当職は認識してる
Wiki芋がこれを載せる載せないを決めるのは自由だから載せないほうがいいって思うならそれでいい

あとさっき書き忘れた事
例の文字化けしてる部分、PasteFSの2025〜2027行目に書いてある
本来はこう書いてる
https://i.imgur.com/a6g4B15.png
ミュトスじゃなくてピュシスだろってツッコミは無しで
アルファ戦書いてる最中からやりたかったネタだから許して

94ザマコスキー(仮):2021/04/26(月) 00:16:18 ID:aY/Z4lao0
裏曲に関しては後で書く
ちょっと時間的制約があるから今は書けない

95名無しっ子:2021/04/26(月) 12:53:03 ID:LXoiueys0
完結、これはいい。
お疲れ様です

96ザマコスキー(仮):2021/04/27(火) 15:19:35 ID:9SU1XoVo0
どうでもいいけどたまにツイッタハァで設定についてぼやいてたりする
あと隔離施設的な感覚だからURL貼らないけどDiscordで色々考えてる

97ザマコスキー(仮):2021/04/28(水) 00:39:08 ID:AptELakU0
色々思い出したので追記

対"A.C."戦闘BGMについて
小説版は第1形態/第2形態(カナチ通常形態)/第2形態(ピュシスフォーム)の3段階で考えて書いてた
それぞれSoul Ablaze/Supreme Ruler/Last Battle(MMSF3)を想定してる
3曲目にLast Battleを指定した理由としては流星3のラスボス戦で一度ラスボスを倒すも暴走し、スバルがやられた後、ファイナライズして最後の戦いに挑むって流れがほぼそのまま"K"でも使えたから
流星3やったら何言ってるか分かると思う

今回の書き方に関して
今回はあえて本人に技名を言わせずに地の文や周りの解説の形で技名を出すというスタイルに挑戦してみた
過去に技名出してるしこの書き方をやってみたくなった
流石にこれをアニメ化するとなると無理があるけど小説なら出来るやり方 漫画の場合はどうするかは考えてないが

小説版限定要素について
本来ピュシスフォームは1ステージにつき1回だけど今回は2回使ってる
設定的には一度で限界に達する(戦闘終了後に声が出せないほど消耗してるのはその辺の設定)けど今回は流星のファイナライズを思わせる演出で再度ピュシスフォームになってる
これは直前の件も合わせてほぼそのままの形で流星3から持ってきた流れ
あと山岡が再起不能になってるけどゲーム版では多分その辺は変わってくる
Stage 7の時に考えてたのをそのまま持ってくるならアルファ戦以降はカナチか山岡を選択出来るようにするってのは考えた
ただ4ボスで来た場合どうするかは考えてない

アルファの仕様について
今のとこ難易度でAIを切り替えようかって考えてる
ハードかその上の難易度だと倒させる気あるのかこのAIモード(通称マジキチAIモード)を実装しようかって思ってる
このAI、距離別でそれぞれ6択とか普通にあるZXオメガを鼻で笑えるくらい吹っ飛んだAIになるつもり
最高難易度だとカラコロス除く全ボスがこのタイプのAIになるかも
カラコロスは横スクロックマンでやるエグゼ6の再現ってコンセプトがあるから変更はしないつもり(変更点は体力だけになると思う)
各種EX周りは前スレに書いた設定メモをそのまま使うつもり
あとアルファのデザインはアーマーレスのカナチでやると思う アンドロイドであるって事を意識して考えるとアーマー無しのほうがそれっぽくなるかな?

あといくつか書きたい事はあるけど次に書けるようになるのが土曜夜辺りになりそう

98名無しっ子:2021/04/28(水) 23:41:58 ID:RL1UDQb.0
完結してたのか、これはいい。
お疲れさまでした

99ザマコスキー(仮):2021/04/29(木) 00:53:01 ID:s8eW2mGI0
完結とは言ってもその後をちょっとだけ描いた話書くつもり(内容は似通ってるが既に2本分のネタのストックはある)だからまだもう少し続く
内容は普段のムツケー寄りかな?

100ザマコスキー(仮):2021/04/30(金) 17:17:42 ID:Ehg3Rp9o0
更に思い出したのでまだ少し書く
1年溜め込んでたら書く事が多すぎるんじゃ

"A.C."の(邪悪な言葉よ、頼むからウチの中から……) (ウチの中から出ていってくれ!!)ってセリフ
書いてた当時シャドゲのI am...all of meにハマってたのでその影響
I see no, hear no evil(僕は聞く、邪悪な言葉を話すな)って歌詞に着想を得た
あと暴走形態のアーマーのノイズの出方についてはヘルム後方(イメージとしてはジャック・コーヴァスが一番近い)と手首と足首から(イメージとしてはブライが一番近い)吹き出してる感じ
出てるノイズのイメージはブラックエースの羽のやつとXXまでの怒り喰らうイビルジョーの龍属性オーラを足して2で割った感じ

カナチが気絶した時に精神空間に千刃剣魔が現れた理由
アレは某所でやっている研究の一つで脳内に直接機械が双方向でアクセスするといった技術
カナチの端末にもその機能が付いていた(けんまが買ってきたやつを改造して付けた)ので、その機能経由で精神世界に侵入した
その機能の本来の用途は一部機械の高速起動(主にセイバーとバスターを転送装置で呼び出したりする時に使ってる)がメイン
ただしセキュリティの関係でカナチの精神世界に直接侵入するのは出来なかったので千刃剣魔のオペレーターが強引にハッキングして千刃剣魔を侵入させた

眉毛周りのBGMについて
一応眉毛のテーマはゼロ2のDark Elfを想定して書いてた
ゼロ3版でもいいんだけど個人的な感覚でゼロ2版にした
ただ所詮噛ませ犬程度の立ち位置の眉毛にこんな曲使っていいのかって度々思ってた
戦闘能力も皆無だから一発で即死してるし
一応洗脳が出来るのと他人を狂わせるって共通点はあるしいいのか…?


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