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The Sealed Swordman "K"

75ザマコスキー(仮):2021/04/25(日) 21:50:08 ID:aAHeJaqE0
ただ、その速度から拠点で見ていたけんま達は戦況を理解する事が出来なかった。戦況を理解しているのは当の二人だけだった。
(アカン、速くし過ぎたな…… 目が追いつかんわ。)
アルファはカナチがアイスジャベリンを盾にして突っ込むのと同じように、バスターの弾を盾に勢いよく突っ込んできた。
すかさずカナチも体勢を低くして避ける。お互いが交差した時、再び斬撃がぶつかり合う。
衝撃波を利用して再び距離をとるアルファとカナチ。アルファは壁を蹴り、再びカナチの元へ接近する。
カナチも同じように、壁を蹴り高速で接近する。アルファはカナチの下に潜るような軌道を取っていた。
お互い上下に並んだ時、再び斬撃が交差する。カナチは割木斬を、アルファは昇炎斬を放つ。
動きを見て確信したカナチだったが、直後、カナチのセイバーは炎に呑まれた。「なっ!?」
カナチの身体は一瞬炎に包まれる。難燃性のアーマーだから助かったものの、一歩間違えば大ダメージだった。
(何故だ!読みは完璧だったはずだぞ!)冷や汗をかくカナチに対し、表情一つ変えないアルファ。
アルファは再びバスターを構え、アイスジャベリンを放ち、それを盾にするかのように突っ込んでくる。
次の一手をじっくり考えたいカナチだったが、アルファはそれを許さず攻撃の手を緩めない。
カナチが選んだ手は再び弾丸を飛び越え、上から迎撃する事だった。
アルファの昇炎斬を喰らわないように、すくい上げるようにセイバーを振るカナチ。
だがアルファは予測済と言わんばかりにセイバーを振り下ろす。お互いの勢いは殺され、反発力へと変わる。
双方は弾き飛ばされ、着地と同時に再びバスターを構える。アルファはフレイムアローを放つ。
カナチはそれを見て急いでアイスジャベリンを放つ。炎の矢は氷の槍に呑まれ、消える。
そしてそのまま勢いよく突っ込むカナチ。アルファは微動だにしない。これを好機と見たカナチは一気に攻めようとする。
その時だった。アルファはカナチをギリギリまで引き付けてから、僅かに横に反れる形でカナチの攻撃を避ける。
そして手薄となった背後から斬りつける。それも一度だけでなく、複数も。
最初の一撃こそモロに喰らったものの、素早く反転してアルファのセイバーを弾く。カナチはアルファの斬り方に妙な既視感を覚えていた。
そしてアルファが最後に放った昇炎斬を見てカナチは確信した。(コイツ、"あの時"の動きまで真似てるのかよ!!)
アルファの動きは山岡との戦いで、カナチが山岡にした連撃そのものであった。
ピュシスフォームの鎧は硬く、大事には至らなかったものの、今のカナチでは到底アルファには敵わない。
"A.C."もそれを理解しているのか、カナチをじっと見て微笑んでいる。アルファは再びセイバーを構え、目にも留まらぬ速さで突っ込んでくる。
カナチは半ば反射的に水月斬を放ったものの、電撃を纏ったアルファのセイバーは易々と水の壁を破る。
再び攻撃を喰らうカナチだったが、ここでけんまがある事に気づく。
「カナチ、こっちの憶測なんだけど、アルファとカラコロスって何か共通点がありそうな気がしてきたンマ。もしかしたら…?」
けんまに言われてカナチはふと思い出す。カラコロスが翠玉のような光を放っていた時、昇炎斬を当てると体力が一気に減った事を。
(もしや…!!)カナチの中で記憶同士がリンクする。(割木斬が昇炎斬で破られたのもこれと関係しているのか!)
体勢を立て直し、アルファの攻撃に備えるカナチ。アルファはバスターを構え、フォレストボムを放つ。
(フォレストボムという事は…… 炎か!)カナチは勢いよく弾丸に突っ込み、炎を纏ったセイバーを振り上げた。
アルファの弾丸は炎に呑まれ、跡形も無く燃え尽きた。アルファは続け様にフレイムアローを放つ。
「消えろ!!」カナチはそれを見て水月斬を放つ。アルファの攻撃の対処の方法が分かった今、戦局はカナチの方へ動き始めた。
"A.C."も何かに気づいたのか、興味深い目つきでじっとカナチを見つめる。カナチは勢いよくアルファに向かって突進する。
「喰らえ!!」感情を露わにするカナチに対し、無表情のまま斬撃を受け止めるアルファ。
先程とは打って変わってカナチが攻勢に出る。正確に弾こうとするアルファだが、たまに攻撃パターンを変える事でアルファに攻撃を通す。
カナチには先程と違って手応えがあった。だが"A.C."はそれを見越していたのか、アルファに指示を出す。
「アルファ、パターンBをそろそろ加えてくれや。」カナチらはパターンBが何か分からなかったが、すぐにそれを知る事になる。
アルファは燃え盛るようなオーラを身に纏う。カナチはオーラを纏っただけで何も変わらないと判断し、再び猛攻を加えんばかりに接近する。
飛び込んできたカナチを見たアルファは唐突に昇炎斬を放つ。カナチは急停止したものの、完全に避け切る事は出来ず、髪を少し焦がす。
そして距離を取ったかと思えば、手には炎の弓が携えられていた。

――それも六実が使っていたのと同じ物を。
「!!」拠点で見ていた六実だが、二度驚く事になる。
「燃え尽きろ!!」アルファが炎の矢を放ったかと思えば、直後、炎の柱が形成された。それも1つだけでなく4つも。
カナチは機動力に物言わせて強引に回避するものの、柱が出来た跡は可燃物が一瞬にして灰と化していた。
「今のは…?」これにはけんまも愕然とする。「あの弓…… 私しか使えないはず…… それに"あの技"……」「六実、あの技の事知ってるのか?」
「知ってるも何も、あの技を生み出したのは私なの。だから私以外が天焦烈覇(てんしょうれっぱ)を使えるはずが無いのに…」
「天焦烈覇……」カナチはアルファの攻撃をいなしつつも攻撃の起点を探る。


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