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The Sealed Swordman "K"
86
:
ザマコスキー(仮)
:2021/04/25(日) 21:57:26 ID:aAHeJaqE0
(オレのセイバーより出力が大きい感じがするな…… これなら…!)アルファが使っていたセイバーの出力に感心するカナチ。
反撃として、カナチは力強くセイバーを地面に叩きつけ、その衝撃波で"A.C."を攻撃する。
"A.C."のアーマーの傷口からは、エネルギー源として使っているからか、ノイズが漏れていた。
「ガァァァッ…!!」"A.C."は一瞬苦しんだかのような素振りを見せるも、すぐさま構えを取り、カナチを引き裂こうと爪を振り下ろす。
カナチはこれを全て紙一重で避ける。(さっきより動きが鈍くなっているような…… 気のせいか?)
カナチは"A.C."の変化に違和感を感じていたが、"A.C."が疲れただけだろうと思っていた。
しかし実際は"A.C."が若干だが自我を取り戻した事による変化だった。(ウチは…… ウチは一体……)
だが"A.C."の身体はお構いなしに暴走を続ける。迫り来るカナチに対し、再び全身にノイズを纏わせる。
(邪悪な言葉よ、頼むからウチの中から……)そして逃げようとするカナチに向かってノイズを炸裂させる。
(ウチの中から出ていってくれ!!)
ノイズを放った後の"A.C."は次の攻撃に移らず、荒い息をしながらただじっと立っていた。「ジムッ?」「ウチは…… ウチは…!」
"A.C."は眉毛の男に向けてエネルギー弾を一発飛ばす。眉毛の男はすぐさまバリアを展開するが、同時に"A.C."は膝から崩れ落ちる。
「よくも逆らったジムね!こういう輩には――」「うるせぇ!」カナチは眉毛の男を一刀両断に断ち切る。
眉毛の男は断面から大量の血を流し、無事死亡した。
"A.C."は立ち上がろうとするも、ノイズが発散されると同時に纏っていたアーマーが消失し、その場に倒れ込む。
そして倒れていた千刃剣魔は再び起き上がる。「大丈夫か?さっきは派手に吹っ飛ばされていたが……」
「えぇ、大丈夫よ。でもアレは私の想定外だったわね……」「カナチ、話してるとこ悪いンマが拠点の転送装置は――」
けんまが何か言いかけた時、突如アラームが鳴り響く。「最終防衛ライン突破、これより自壊フェーズに入ります。」「「なっ…!!」」
アラームが鳴り出すと同時にラグナロク自体が大きく揺れだす。「落下まであと15分、落下まであと15分――」
無機質な合成音声が落下までの時間をアナウンスする。「あと15分って…… けんま、転送装置は使えるのか!?」
「それが……」けんまは言い渋りそうになるも、意を決して事実を話す。「実はまだ電力のリチャージが済んでないから誰も転送出来ないンマ……」
「クソっ、一体どうすれば…!」「…一つだけ方法はあるわ。」「ンマっ?」
「ラグナロクの最下層には機械兵の転送なんかに使っていた転送装置があるの。それを使えば帰れるはずよ。」
「どうやらそれに賭けるしか無さそうだな。」「そのようね。なら私は"A.C."を背負って先に行っておくわ。」「分かった。」
千刃剣魔は"A.C."を担いだ後、最下層に向かって走っていった。「ならオレも――」
カナチも最下層へ向かおうと踏み出した時、脚に力が入る感覚が無かった。「!!」カナチは為す術なくそのまま倒れ込む。
それと同時に今までカナチを護っていたピュシスフォームのアーマーも元に戻っていた。「カナチ!大丈夫ンマ!?」
けんまが呼びかけるも、カナチは声を発する事が出来なかった。カナチの身体は限界を超えていたのだ。
千刃剣魔に助けてもらおうにも、彼女は既に去った後だった。(身体が動かない…… 全身に力が入らない…… でも立ち上がらないと……)
何とかして立ち上がろうとするも、アーマーの補助機能も働かなかった。刻一刻と時が過ぎる中、ラグナロク崩壊の時は迫ってくる。
(どうにかしてカナチを支援出来ないンマか…?)拠点で見ていたけんまも慌てふためく。
(これ以上あの薬を飲むと流石のカナチでも死んでしまうンマ… 他に何か方法はあるンマか?)けんまは色々探すも最善の手段が見つからなかった。
「どうすればいいンマ…」「せめて電力さえあればアーマーを動かせると思うのですが……」
(ンマ?電力と言えばアレがあったンマね……)何か思いついたけんまは端末の前を離れ、倉庫へと向かう。
しばらくするとけんまは発電機とロボットアームを持ってきた。(綜重量は20kg…… 距離の事を考えると今残っている電力でギリギリンマね……)
発電機とロボットアームを接続し、そのまま転送機の上に載せる。(これなら何とかなるはずンマ!)
けんまが転送装置のスイッチを押すと発電機とロボットアームはカナチの側に転送された。「カナチ、すぐ動けるようにするンマ!」
けんまはコントローラーを握り、ロボットアームを遠隔操作する。発電機に取り付けられたロボットアームは、発電機とアーマーの充電用ポートをケーブルで繋ぐ。
(いくら高出力モデルとはいえど崩壊までに間に合うンマか…?)発電機を最大出力で動かしても、すぐにカナチが動けるようにならないのは分かっていた。
「カナチ、計算が正しければ10分充電したら脱出するくらいの余裕はあるはずンマ!」
けんまが励ます声以外は発電機の音とラグナロクが振動して鳴る音と自分の心音しか聞こえなかった。少し気が狂いそうになるも、けんまの応援で正気を保っていた。
しかし次第にラグナロクの揺れは大きくなり、窓から見える風景には大気圏突入時に発生する炎が見え始めていた。
そして充電開始から10分経ち、カナチのアーマーからケーブルが抜かれる。「多分これで転送装置の所まで行けると思うンマ。だから――」
カナチはアーマーの動力だけで立ち上がる。「必ず帰ってきてほしいンマ!」足取りは覚束ないながらも最下層に向かって歩き出すカナチ。
(急がないと崩壊してしまう……)頭では分かっていても、身体が言う事を聞かない。(今ここで敵が現れたらどう対処すべきか……)
カナチがそんな事を考えながら歩いていると、カナチを止めようと機械兵がどこかから出てきた。
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