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ξ゚⊿゚)ξ ブーン系小説&イラスト練習総合案内
95
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 02:17:19 ID:zviFkUNU0
( ^ω^)「それじゃ、津出さんのシフト組んどいたから、確認しといてお」
ξ゚⊿゚)ξ(タメ口キモ)
(;^ω^)「あ、長岡さん。ちょっといいですかお?」
( ゚∀゚)「ああん?」
( ^ω^)「言いづらいんですけど、最近お客様からのクレームが多いんだお」
( ゚∀゚)「・・・チッ。あごひげを伸ばしまくって何が悪い!!」
( ^ω^)「それはもちろん人間の自由ですお。でも、接客業には合ってないというか・・・」
ξ゚⊿゚)ξ(オッサン相手には敬語キモ)
( ゚∀゚)「そうかい。じゃ、こんなしけたコンビニ、辞めてやらあ!」
(;^ω^)「ええ? いや、ちょっと待って・・・」
( ゚∀゚)「あばよ!! 世話になったな!」
( ^ω^)「・・・・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「行っちゃいましたね」
( ^ω^)「あ〜・・・」
ξ゚⊿゚)ξ「・・・私はシフト、これ以上増やせませんよ」
( ^ω^)「大丈夫だお。なんとかするお〜」
96
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 02:18:04 ID:zviFkUNU0
僕が学び舎を出てから、10余年。
いろいろ悩んだ青春は遠い彼方で、今となっては人生全部が腹の肉。
ゆるやかに死んでいる中で、日常を回すので精いっぱいの日々。
( ^ω^)「はぁ。長岡さん、あれでも週4で入ってくれてたからな〜」
( ^ω^)「バイトの子には何とかするって言ったけど、正直何とかしてほしい」
( ^ω^)「・・・・・・」
( ^ω^)「風呂入るか〜」
起こる問題は、自分で解決しなきゃ、いつまでも解決しない。
全部ほっぽり出したいけど、そうもいかない。
( ^ω^)「生きていくには仕方ないおね〜・・・」
その言葉は、本当に腹の底から出たものだろうか。
分かるのは、最初は誤魔化しだったということ。こんな言葉、若い自分には嘘だった。
それが、思い続けている内に、本当になっていって、諦めていって・・・。
97
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 02:18:58 ID:zviFkUNU0
( ^ω^)「はーあ」
どうも、今日はダメな日らしい。
風呂にまで入って、気持ちが沈むようではな。
( ^ω^)「うーきゃきゃきゃ、うきゃきゃきゃ♪」
( ^ω^)「うーうー、きゃきゃきゃ♪」
僕は適当なリズムを口にしながら、パジャマを素通りしてクローゼットへ。
そこから適当な外行きの服を選んで、何も持たず、鍵も掛けず、深夜の風を吸い込んだ。ノーパンで。
( ^ω^)「うーん。デリシャス!」
外はひんやりとしていて、どこにも人の気配がない。
修学旅行の夜、みんな寝静まったあと、トイレに立った時、ガラガラになっていた旅館の廊下。
闇を照らす自動販売機の鈍い光と、自分の人生が重なって、突然心細くなったっけ。
98
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 02:19:40 ID:zviFkUNU0
( ^ω^)「ああ、全ては過ぎ去ったお」
( ^ω^)「全ては、過ぎ去ったんだおね」
いつの日から、無常。僕の心に入り込んで離れない。知らなきゃよかったこと。
知らなかったから青春なんだぜ。できることならもう一度。忘れてやり直してみたい。
どうにか今では飼いならしつつ、自分自身は飼い殺しだけど。
( ^ω^)「当たれ・・・!」
777、4番目の数字は当然のように8。
当たりが出てのもう一本、かれこれ5年は出ていない気がする。
甘ったるい炭酸飲料。飲みたいと思いつつ、買ったのは水。ああ、当たりが出てたらな。
( ^ω^)「ぷはー」
( ^ω^)「おっおっお。結局、水がうまいんだおね」
( ^ω^)「ふいー」
誰もいない公園のベンチ。どっかりと腰を預ける。
10何年か前には、似たような悩みを持った友達がいて、授業をサボって空を見た。
そんなベンチ。虫の声。見上げればお月さま。
99
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 02:21:00 ID:zviFkUNU0
( ^ω^)「・・・・・・」
(^ω^ )『もう、生きていけないお』
( ^ω^)「本当。当時の自分からしたら、死んでるようなもんだお」
(^ω^ )『座して死を待つのみ・・・』
( ^ω^)「お前が動かなかったから今の僕がいるんだお。このクソ若造。死ねお」
(^ω^ )『カラオケ行くか〜!』
( ^ω^)「そういえば、ドクオとのデュエットも、もうしばらくしてないお・・・」
いつかは隣にいた親友は、今はいない。
その代わり、過去の自分が顔を出す。何やら青いことを言う。
僕はのらりくらりと躱してみて、自分が大して成長してない事を知る。
( ^ω^)「よっこいしょーぐん」
少しだけ気分が晴れて、ようやく眠気。
僕はのんびりと来た道を戻って、部屋着に着替えて、6時起きのプレッシャーと共に眠りについた。
100
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 02:21:25 ID:zviFkUNU0
( ^ω^)「いらっしゃいませ〜」
('A`)「・・・お?」
翌日、バイト不在のワンオペ出勤。
久々に見る顔に、少しだけ人生が動く音がする。
この後ドクオがバイトに入って、結局二人でもう一度武道館を目指すのは、また別のお話。
101
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 02:23:20 ID:zviFkUNU0
おわりです〜
お目汚し失礼しましたm(__)m
102
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 17:13:46 ID:oCL6bIIs0
>>93
世界丸ごと感謝だお
103
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 01:18:58 ID:5Fjw9pAM0
恐らく今後もオムライスの事を聞く人が出てくることを見越してテンプレ作ってみた
--------------------------------------------------------------------------
Q.オムライスが見れないんだけど?
A.本家サイトは閉鎖しました。閲覧するには以下の方法があります
①ウェイバックマシンから閲覧する
https://web.archive.org/web/20151219221414/http://vipmain.sakura.ne.jp/index.html
②ブーン系小説ミラー保管庫からオムライスのzipデータをダウンロードする
https://bunkei.sakura.ne.jp/index.html
--------------------------------------------------------------------------
次スレが立つ頃には忘れられてるかもしれないが、これを次スレのテンプレに追加してほしい(不備あれば修正お願いします)
104
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 00:44:51 ID:eXVdnmOU0
>>101
乙。
>>99
ここ好き
>>103
ありがとー
105
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:12:34 ID:Uv.kLXC60
新規を引き込むために現行作品の一話のみを漫画化してSNSに上げるとか考えてるんだけど
現行で漫画化に向いてるのってどれ?
106
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:15:29 ID:xqu1UAoo0
かんたんようですかモラ逆かなぁ
単純に俺が読みたい
可愛いヒロインが出てるやつなら古いけどアガペーとか
107
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:24:57 ID:Ha6xCnhE0
冒険者たちのようですとかもいいんじゃない?
108
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:28:03 ID:O5vz2vOo0
すくいきれないものやMAD Landsの1ページ漫画は俺が読みたいから誰か頼む
109
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:43:38 ID:YI405mCA0
安価で過ごす魔術学院はどうよ?
おすすめはミニシナリオで海に行く話。
110
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 23:16:28 ID:XaTtBk2c0
ブラコンはどう?古参の人もまた引っ張ってこれるかもしれないって期待込みで。
111
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 23:29:16 ID:Xb90eOUU0
流石探偵が良いな
112
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 23:39:51 ID:Uv.kLXC60
色々案出してもらってありがとう
何か書いてみるわ
113
:
名無しさん
:2024/10/06(日) 20:49:38 ID:WQ6/O93Q0
ちょっと絵の練習したいからお題を2つぐらい恵んではもらえないか?
114
:
名無しさん
:2024/10/06(日) 21:07:13 ID:FCT71UoE0
>>113
魚
受け取り方はお任せで
115
:
名無しさん
:2024/10/06(日) 22:12:41 ID:ce3WfU2k0
>>113
夜
頑張ってね
116
:
名無しさん
:2024/10/06(日) 22:14:05 ID:WQ6/O93Q0
>>114-115
さんきう!
117
:
名無しさん
:2024/10/06(日) 23:45:55 ID:ce3WfU2k0
みんなどれくらいの頻度で覗いてんのかな
118
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 01:06:44 ID:pl/tlhYg0
そりゃあ毎日よ
119
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 07:43:06 ID:pL0gslk.0
毎時間よ
120
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 08:12:59 ID:Qx.h1P7Q0
1日2回くらい
121
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 14:50:15 ID:xGcpBfI60
界隈がJ臭くなってから頻繁に見なくなっちゃった
122
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 20:44:47 ID:mwVY.OeU0
>>114-115
https://i.imgur.com/axhrbar.jpeg
できたよー
ありがとうございました
123
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 20:55:40 ID:pL0gslk.0
>>122
可愛い!
124
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 21:05:53 ID:jhO3LBEo0
>>122
いいね。
月を反射してるみたいで綺麗。
125
:
名無しさん
:2024/10/20(日) 05:09:30 ID:9S5PdYsU0
https://postimg.cc/LYft42Sm
ブーン系の応援もかねて
初めてイラストあげるんだが見れるだろうか
126
:
名無しさん
:2024/10/20(日) 05:10:21 ID:9S5PdYsU0
大丈夫そうね
127
:
名無しさん
:2024/10/20(日) 05:50:24 ID:GloGusCw0
>>125
可愛いいい!!!!
128
:
名無しさん
:2024/10/20(日) 13:56:33 ID:p.LsEycM0
>>125
可愛いこれは通いたくなっちゃう
最近読み終えたからタイムリーで嬉しい
129
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:16:20 ID:DXxxkj/Q0
(゚、゚トソン 人に言えない趣味のようです
.
130
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:16:54 ID:DXxxkj/Q0
ガラスの瓶が、好きだった。
インスタントのコーヒーや、お菓子が詰まった瓶。
透明で、薄く色がついているものがあったり、模様が彫ってあったり、大きさも様々。
形や蓋の種類も多様で、なんだかかわいくて、綺麗だと思った。
でも、そんなことは誰かに話すようなことじゃない。
ただ私が、ほんの少しだけ、変わったこだわりがあるというだけ。
ただ、それだけの話。
131
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:17:39 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆
放課後。
学校近くの、雑貨店。
友人の買い物の待ち時間。
(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯」
薄い、紫色の瓶を見ていた。
藤色というのか、すみれ色というのか、やはりもちろん、ぶどう色というべきか。
素敵な色だなぁ、と、まじまじと眺める。
(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯」
地方の果物のフェアらしい。
ぶどう、りんご、みかん、もも。
4種の飴が、それぞれの色の瓶に詰められて売られている。
他の瓶も綺麗だが、ぶどうが一番良い色だと思う。物の良し悪しなんて、分からないけれど。
132
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:18:20 ID:DXxxkj/Q0
ミセ*゚ー゚)リ「買うの?」
後ろから、待ち人に話しかけられる。
(゚、゚トソン「買いません」
少し後ろ髪を引かれる思いで、答える。
ミセ*゚ー゚)リ「なんで?」
(゚、゚トソン「ぶどう味、苦手なんですよ」
ミセ*゚ー゚)リ「ふうん」
さして気にした風もなく「行こうか」と言われ、私は頷き、その場を去った。
期間限定のフェアは、まだ続くらしい。
瓶は綺麗に整頓され、沢山残っていた。
133
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:18:53 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆
就寝前に、あの瓶を思い出す。
(゚、゚トソン「買えば、よかったかなぁ⋯⋯」
後悔のような、羨望のような。
買わなくて良かったとほっとしているような、売り切れていなければいいと焦っているような。
自分でも、自分の気持ちが分からない。
(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯」
机の引き出しを開け、今までに集めた瓶を眺める。
丸、六角、八角、四角。
水色、透明、薄緑。
活用できているもの、持て余しているもの。
綺麗だな。
134
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:19:28 ID:DXxxkj/Q0
(゚、゚トソン「でも、それって何か意味があるの?」
無いよ。
嵩張るし、壊れると危ないし、容れ物が中身より多いなんて、本末転倒だし。
なんの意味も無いって、知ってる。
(゚、゚トソン「やっぱり買わなくて、よかった」
本当に、そう思ってるのかな。
なんだか無性に寂しくなって、何も考えたくなくて、眠った。
135
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:20:11 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆
数日後。
一人で、あの雑貨店に来ていた。
沢山あった瓶詰めは少し減っていた。
ももは人気みたいで、もうすぐ無くなりそう。
薄桃色って、可愛いですよね。
みかんは沢山残っている。
限定感が薄いから、あんまり人気が無いのかな。
りんごとぶどうは、その間くらい。
多くもなく、少なくもなく。
毎日順当に売れて、フェアが終わる頃には一つ二つ残るかな、くらいの量。
136
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:20:49 ID:DXxxkj/Q0
(゚、゚トソン「ちょっとお高めなんですよね」
ぶどう飴の値段を見る。
出せない額では無いけれど、苦手な食べ物にこの金額を出したいか、と言われると躊躇してしまう。
りんごだったら好きな味なのに。
手に取り、その色を見る。
赤色、紅色、思色というのもあったかな。
色には詳しく無いけれど、いい色だと思う。
でも。
(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯」
あの紫が、一番。
一番、なんなのだろうか。
ミセ*゚ー゚)リ「あれ、トソン。買い物?」
考えていると、後ろから声をかけられる。
(゚、゚トソン「⋯⋯ええ。替え芯が無くなりそうだったので」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、こないだの飴じゃん。買うの?」
(゚、゚トソン「⋯⋯買わない。ぶどうは、苦手なので」
ミセ*゚ー゚)リ「今持ってるの、りんごじゃん」
137
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:21:14 ID:DXxxkj/Q0
そうでした。
手に取った瓶を戻す。
(゚、゚トソン「まあ、何味でもいいんですよ。買わないので」
ぶどうの瓶を横目に見る。
金色の蓋に、ぶどうの形に刻印がされている。
味はともかく、モチーフとしてのぶどうは好きだ。
ミセ*゚ー゚)リ「⋯⋯そっかぁ」
(゚、゚トソン「そうなんです」
曖昧な返事に、はっきりと答えて、二人で帰った。
期間限定のフェアは、まだ続くらしい。
瓶は不揃いに整頓され、沢山残っていた。
138
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:22:04 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆
買いもしないのに、数日おきに雑貨店に顔を出した。
毎日、少しずつ瓶の数は減っていく。
早く無くなればいいのに。
無くならなければ、いいのに。
139
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:22:55 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆
期間限定のフェアは、もうすぐ終わり。
瓶は種類が入り混じり、少しだけ残っている。
.
140
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:23:32 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆
期間限定のフェアは、終了しました。
.
141
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:23:55 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆
放課後。
フェアが終わった翌日に、走って雑貨店に行った。
(゚、゚トソン「無い⋯⋯」
当たり前なのだけれど。
山のように積まれていた瓶は無くなり、キャラクターのコラボ文具が山と並んでいた。
(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯別に、ね」
欲しかったわけじゃないし。
無くなっていれば、買わないで済むから、それを確認したかっただけだし。
でも、何故か、なんとなく、無力感を感じて、ぼぅっと並んだキャラクターを眺めてしまう。
(゚、゚トソン「かわいいね」
こういうのを好きになったら、きっと楽しいんでしょうね。
142
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:24:38 ID:DXxxkj/Q0
例えば、『あなたの好きな物はなんですか?』と聞かれとき、私はきっと答えられない。
話が弾むわけがないし。何に役立つわけじゃない。
从'ー'从「あら、お客さん最近よく来てた人じゃない? 前のフェアの飴、まだ残ってるわよ」
後ろから、店員さんに話しかけられる。
(゚、゚*トソン
彼の指差すワゴンには幾つか瓶が並んでいる。赤色が三つ、オレンジが二つ。
(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯」
桃色と、紫は、無い。
从'ー'从「大分安くなってるから、気になってたなら、良かったらどうぞ」
人懐っこい笑顔。
きっと優しい人なんだろうな。
お礼を言って、りんごの飴を買って帰った。
七割引きだった。
143
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:25:01 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆
りんごの瓶。
薔薇色、真紅、猩々緋。
どう表現するのが適切かはわからない。
とにかく濃い赤色で、丸型で、金の蓋にはりんごの刻印。
触り心地は滑らかで、美味しいりんごの飴も付いている。
これはなかなか、いい買い物だったかもしれない。
帰り道。
そんなことを、瓶を片手に考える。
(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯でも」
捨ててしまおうか。
見ていると、手に入らなかった物を嫌でも思い出す。
なんなんだろう。
安ければ買っていたのかな。
こんな気持ちになるなら買えば良かったのかな。
でもこんなことになんの意味があるのかな。
意味がないことで、なんでこんな気持ちになっているんだろう。
一つ、飴を口に含む。
144
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:25:26 ID:DXxxkj/Q0
ミセ*゚ー゚)リ「いいもの持ってんじゃ〜ん」
いつもの友人が声をかけてくる。
(゚、゚トソン「お一個どうぞ」
ミセ*゚ー゚)リ「おっ、サンキュー。お返しにコレ、ど〜ぞ」
一つ飴を受け取った友人は、ハンカチに包まれた何かを差し出した。
(゚、゚トソン「なんです、これ?」
ミセ*゚ー゚)リ「荷物持っててあげるから、開けてみ?」
145
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:25:51 ID:DXxxkj/Q0
瓶を預け、包みを開く。
薄い、紫。ぶどうの瓶が姿を現わす。
ミセ*゚ー゚)リ「あ、中身は大変美味しゅうございました」
(゚、゚トソン「なんで?」
売り切れてたのに。
諦めたのに。
ミセ*゚ー゚)リ「えー、なんかガワだけ欲しいのかなって。違った?」
(゚、゚トソン「違っ⋯⋯」
違うの?
(゚、゚トソン「わ、ない、けど⋯⋯。なんで?」
146
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:26:16 ID:DXxxkj/Q0
困惑する私に、彼女は少し困ったように答える。
ミセ*゚ー゚)リ「え、ぶどう好きだし。容れ物はいらんし。欲しがってたっぽいし」
(゚、゚トソン「そう、なんだ」
ミセ*゚ー゚)リ「そうなの」
おっかなびっくり、少し瓶を見つめて、ミセリに視線を移して、また瓶を見て。
そんな私に呆れたように、ミセリは溜め息を吐く。
ミセ*゚ー゚)リ「そもそも人にモノあげるのにいちいち理由とかいらんでしょ。あげたいからあげるの」
ミセ*゚ー゚)リ「あ、いらない?」
(゚、゚トソン「い、いる。欲しいです」コクコク
ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ、Present」
147
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:26:45 ID:DXxxkj/Q0
急に発音がいい。
彼女は瓶を紹介するように、片手を差し出して言う。
ミセ*゚ー゚)リ「ふぉー、ゆー」
急に片言。
(゚、゚トソン「サンキュー、ギブミープレゼント」
釣られて、片言。
「イエー」ミセ*゚ー゚)リ 八 (゚、゚トソン「い、イエー」
ぱちん、と、手を合わせる。
なんだこれ。
なんだ、これ。
148
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:27:09 ID:DXxxkj/Q0
しばらく並んで、無言で歩いた。
ミセ*゚ー゚)リ「そういうの、好きなの?」
突然くるなあ。
(゚、゚トソン「うん」
あっさりと認める自分に、内心驚いていた。
ミセ*゚ー゚)リ「ほーん。よく分かんないけど。いいんじゃん?」
(゚、゚トソン「いいんですかね。こんなの、なんの役にも立たないですし」
ミセ*゚ー゚)リ「いっちいち考えるねー、疲れない?」
(゚、゚トソン「疲れた。もうやだ」
やだ、と口にするのに、抱えた瓶は大切に持っているのだからおかしな話で。
ミセ*゚ー゚)リ「あはは、なんだそれ」
ミセリも意味がわからんとばかりに笑う。
149
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:27:30 ID:DXxxkj/Q0
ミセ*゚ー゚)リ「いちいち理由が必要ならさ。友達に貰ったから大事なんです、これでゴリ押ししなよ」
(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯ありがとうございます」
ミセ*゚ー゚)リ「さっきも聞いたー」
(゚、゚トソン「お礼にこれをあげましょう。こちらもなかなかいいものですよ」
差し出したのは、七割引きのりんご瓶。
美味しい飴もそのままだ。
ミセ*゚ー゚)リ「わー、赤いねぇ。趣味じゃない。興味ない。嵩張る。だから嬉しい」
最後だけ、取ってつけたように。
(゚、゚トソン「⋯⋯いらないならかえして」
ミセ*゚ー゚)リ「いやいや、嬉しいって。ちょっと考えてみ?」
150
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:27:51 ID:DXxxkj/Q0
ミセ*゚ー゚)リ「私の部屋に、私の趣味じゃないものがある。なんの役にも立たなくても、なんの意味がなくても、ただ、友達に貰ったというそれだけの理由で、これはずっと私の部屋にあるの」
.
151
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:28:11 ID:DXxxkj/Q0
ミセ*゚ー゚)リ「エモいでしょ」
(゚、゚トソン「⋯⋯⋯⋯エモいって言葉、バカみたいだから好きじゃない」
ミセ*゚ー゚)リ「でも私の影響で、トソンも使いはじめてる。こういうのが、いいのよ」
(゚、゚トソン「どういうのか、わかんない」
ミセ*゚ー゚)リ「わかんなくても、いいってことだけ分かれば、いいでしょ!」
いいってことが、どういうことかも分からないけれど。
無理に理由を見つけなくてもいいということが、ただ、心地よかった。
152
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:30:19 ID:DXxxkj/Q0
◆◆◆
ガラスの瓶が、好きです。
理由は色々挙げられるけど、きっとどれもが後付けで。
ただ、好きなんだと思う。
その素晴らしさをわざわざ他人に伝えられるほど、きっと私は器用じゃなくて。
友達とだけ、秘密の楽しみを分け合うようになった。
一番好きなのは紫色のあの瓶だということは、友達にも言えないけれど。
わざわざ隠すほどの話でもなかった。
ただ、それだけの話。
お話にもならない、それだけの話。
(゚、゚トソン人に言えない趣味のようです 完.
153
:
◆xSBhltJ66c
:2024/11/05(火) 18:31:45 ID:DXxxkj/Q0
場所をお借りしました。
自分の面白いと思ったものが、他の人にも面白いと伝わっているか不安なので。
読んだよーとか、乙とか書いてあると嬉しいです。
154
:
名無しさん
:2024/11/05(火) 19:03:20 ID:VFKgwiqg0
おつ
似たような割り切れない気持ちが自分にもあるなーと思ったし、ミセリの言葉に嬉しくなった
155
:
名無しさん
:2024/11/05(火) 20:03:50 ID:dFRAEmoc0
150のセリフのためだけにある物語
156
:
名無しさん
:2024/11/05(火) 20:44:02 ID:5TOZoXrk0
>>155
別にええやん
157
:
名無しさん
:2024/11/05(火) 22:36:41 ID:WdMeUVzw0
乙乙
素敵なお話
ミセリの考え方も可愛いし、トソンの直感でその時出会った物に惹かれる感じも好き
158
:
名無しさん
:2024/11/06(水) 19:50:10 ID:oFkpp8oY0
瓶の色や形をどうにか形容しているところ好き
衝動買いの後で後悔する事が多かったんだけど、こういう物との出会いは大事にしたいなって思った
159
:
名無しさん
:2024/11/07(木) 23:32:40 ID:SQgS.Kv.0
ニコ動の料理動画きっかけでもどってきた、ブーン系まだ賑わってたんだな
最近のでメシ系のオススメある?
160
:
名無しさん
:2024/11/08(金) 00:04:19 ID:qlHZ3RhA0
>>159
まかせろ
( ^ω^)小料理屋『武運』のようです
( ^ν^)ショソン・オ・ポムにアンコールを、のようです
孤ドクのグルメ
ξ゚⊿゚)ξ内藤さんチのウチごはんのようです その2
o川*゚ー゚)oが自炊をするようです
エキサイティングおべんとうプレイス「おべんティア2053」のようです
惹かれるタイトルから読んでくれ
161
:
名無しさん
:2024/11/08(金) 00:08:45 ID:ut564Ld20
手作りおつまみとテキーラ!
( ´ー`)テキーラショットで晩酌するようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1687187226/77-90
パーコー麺!パーコー麺!
孤ドクのグルメ
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1696507539/
串焼きとかキャンプ飯とかあったかチャイティーとか蟹とかとにかく全部おすすめ
https://boonfallfest2023.wixsite.com/foodandtravel/contents
162
:
名無しさん
:2024/11/08(金) 00:44:39 ID:0noHVCKc0
レスはっや、やっぱ人いんだな感動したわ
>>160
そうそうショソンオポム!それの作ってみた動画広告で見つけて読んだんだよ、恋愛系苦手なんだが読みやすくてすげー面白かった
秋祭り?の作品は読んだけど内藤さんチとかは知らんわ読んでくるありがと
>>161
テキーラ…酒系もいいなサンキュ!
祭りのリンクもたすかるブクマした、あな本とかスーパーノヴァの人とかまだいたのも嬉しかった
163
:
名無しさん
:2024/11/08(金) 23:36:57 ID:NQsLqp220
かわいいねこちゃんが出てくるオススメあったらください
ねこちゃんが好きですがわんこや他のいきものも歓迎です
164
:
名無しさん
:2024/11/09(土) 07:12:16 ID:dhSHsZjg0
秋旅祭の犬のやつ好きだった
165
:
名無しさん
:2024/11/09(土) 19:43:34 ID:PMpr/29Y0
>>164
わんこありがとう▼・ェ・▼
166
:
名無しさん
:2024/11/09(土) 20:13:45 ID:ZovLdj4o0
>>163
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1634391184/-100
ネコちゃん
167
:
名無しさん
:2024/11/09(土) 20:34:27 ID:PMpr/29Y0
>>166
ねこちゃんありがとう
,∧_∧
X ノ ハヘ X
|゚ノ ^∀^)ฅ
168
:
名無しさん
:2024/11/10(日) 12:51:49 ID:oaueeAyw0
たった今見終わったルックバックでブーン系を思い出したよ
作者複数人が集まって行われてたラジオの中で現行や好きな過去作の感想を言う流れになった際に
参加してた自分の好きな作者が俺の作品を挙げてくれて、他の参加者も良いよねと好意的だったあの気持ちを
通学中や授業をそっちのけで考え続けた文章や展開、反応のなかった投下時の虚しさ、完と書き込んだレスの後に月日が経過しても極少数しかつかなかった感想や労いを見てもうこんな趣味辞めようかと思ったこと
それらの悩みに好きな作者に認められた嬉しさが加わって本当に踊りだしたくなる高揚を
それから十年以上も経った現在まとめサイトは放置し現行は完結させられずいつしか本を読むことすら辞めてしまって日々に疲弊した挙句に総合で自分語りをする始末
みたいな作品ありますか?
169
:
名無しさん
:2024/11/10(日) 14:26:44 ID:xp3JYO8Q0
>>168
ちょっとよくわからない
つまりルックアップみたいな作品ってこと?
170
:
名無しさん
:2024/11/10(日) 16:04:09 ID:8fO7YFNQ0
>>168
それはもうお前が書いたらいいよ
お前の感情はお前のものなんだから
171
:
名無しさん
:2024/11/11(月) 04:59:21 ID:UsVyrViY0
読みたい物と書きたい物は違う説
172
:
名無しさん
:2024/11/14(木) 12:35:05 ID:iyr6VwY20
100選見たかったけど今年はもう無理そうだよなあ
173
:
名無しさん
:2024/11/14(木) 22:14:39 ID:6wmDyTAs0
ブーン系でモラしぃの話ある?
探し方が下手なのか全く見つからない
174
:
名無しさん
:2024/11/23(土) 14:03:53 ID:yIRATrpk0
絵描くからお題2、3個ほどおくれ
175
:
名無しさん
:2024/11/23(土) 14:45:31 ID:dOArjuQ20
>>174
焚き火
176
:
名無しさん
:2024/11/23(土) 17:30:09 ID:JIqeFdfA0
モララー
177
:
名無しさん
:2024/11/23(土) 19:04:10 ID:yIRATrpk0
https://youtu.be/Q4CtjzPYu2E
お題どうもありがとう
178
:
名無しさん
:2024/11/23(土) 19:20:48 ID:yIRATrpk0
https://postimg.cc/cKwJpFfq
大ミスしちゃった
すみません
179
:
名無しさん
:2024/11/23(土) 20:00:32 ID:c8KB0Z3o0
>>178
めっちゃ良い!
秋の素敵な雰囲気が好き
180
:
名無しさん
:2024/11/23(土) 20:33:53 ID:RyB.WuJE0
いいね
181
:
名無しさん
:2024/11/24(日) 06:10:32 ID:9u2O7bE20
うわめっちゃ好き
182
:
名無しさん
:2024/11/24(日) 09:35:40 ID:RI/X3Mog0
あったかい絵で好きだ。
183
:
名無しさん
:2024/11/24(日) 10:07:51 ID:cazrK8qs0
>>178
ツンちゃんのチェックスカートとモララーのマフラーの結び方が四季を感じさせてくれる
184
:
名無しさん
:2024/11/24(日) 22:29:19 ID:7l9VlzsQ0
>>178
ええやんけ
ほんわかするわ
185
:
名無しさん
:2024/12/03(火) 23:55:48 ID:TphBHNFg0
投下します
186
:
名無しさん
:2024/12/03(火) 23:56:35 ID:TphBHNFg0
〜職場〜
お局 「がみがみがみ!」
(゚、゚トソン 「はい…はい…」
お局 「はあ〜」
(゚、゚トソン 「…」
(゚、゚トソン o O (怒られた…)
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン
Пc ’
.
187
:
名無しさん
:2024/12/03(火) 23:57:07 ID:TphBHNFg0
________
--、〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
「ヽ Yl:::::::::::::::::===:::::::::::::::::| |
Lノ iil::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |-- 、
. / ii ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | く_i
/ jl| < みせり ≡ | | リ
. / /ll|. [ 音声通話 ] | |フ⌒ヽ
/ 厶ll| [ 57:24 ] |/ /ヽ /
/ {- ||| i、_{_//
. / 人リ | [ 音声通話 ] .| iブ´ ヽ
{ }ll| [ 24:18 ] |/ <ヽ /
i|| i{ V/
i i|| [ 明日浅草ね ] |丁´ヽ
| i|| o二二二二二二二| | r 〉
. /i i||:::::::::::::γ⌒ヽ::::::::::::::| ト、り'
. / 八 .i||:::::::::::::弋.ロ.ノ::::::::::::::|リ
/ / ヽ ゞ=========ァ===== '
\ / /
/
/
-‐
.
188
:
名無しさん
:2024/12/03(火) 23:57:28 ID:TphBHNFg0
(゚、゚トソン
Пc
(゚、゚トソン o O (でも今日は飲みだしいいもん〜)
.
189
:
名無しさん
:2024/12/03(火) 23:57:50 ID:TphBHNFg0
〜駅構内〜
ガタンゴトン…
ぷしゅー…
(゚、゚トソン 「おわっぷ」
(゚、゚トソン 「……」
おばちゃん 「 」 スッ
(゚、゚トソン 「あっ」
.
190
:
名無しさん
:2024/12/03(火) 23:58:20 ID:TphBHNFg0
ガタンゴトン…
ガタンゴトン…
(゚、゚トソン 「…」
(゚、゚トソン o O (割り込まれた…座席もとられた…)
(゚、゚トソン 「…」
ガタンゴトン…
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン
Пc ’
.
191
:
名無しさん
:2024/12/03(火) 23:58:44 ID:TphBHNFg0
________
--、〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
「ヽ Yl:::::::::::::::::===:::::::::::::::::| |
Lノ iil::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |-- 、
. / ii ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | く_i
/ jl| < みせり ≡ | | リ
. / /ll|. [ 音声通話 ] | |フ⌒ヽ
/ 厶ll| [ 57:24 ] |/ /ヽ /
/ {- ||| i、_{_//
. / 人リ | [ 音声通話 ] .| iブ´ ヽ
{ }ll| [ 24:18 ] |/ <ヽ /
i|| i{ V/
i i|| [ 明日浅草ね ] |丁´ヽ
| i|| o二二二二二二二| | r 〉
. /i i||:::::::::::::γ⌒ヽ::::::::::::::| ト、り'
. / 八 .i||:::::::::::::弋.ロ.ノ::::::::::::::|リ
/ / ヽ ゞ=========ァ===== '
\ / /
/
/
-‐
.
192
:
名無しさん
:2024/12/03(火) 23:59:15 ID:TphBHNFg0
(゚、゚トソン
Пc
(゚、゚トソン o O (でもこのあと飲みだしいいもん〜)
.
193
:
名無しさん
:2024/12/03(火) 23:59:35 ID:TphBHNFg0
〜ホッピー通り〜
ガヤガヤ!
ぎゃーぎゃー!
キャッチ 「お姉さん!飲みお探しですか?」
(゚、゚トソン 「…」
キャッチ 「今だったらすぐ入れますよ!」
(゚、゚トソン o O (むっちゃついてくる…)
(゚、゚トソン
Пc ’
.
194
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:00:10 ID:PcJbfq.s0
________
--、〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
「ヽ Yl:::::::::::::::::===:::::::::::::::::| |
Lノ iil::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |-- 、
. / ii ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | く_i
/ jl| < みせり ≡ | | リ
. / /ll| | |フ⌒ヽ
/ 厶ll| [ 音声通話 ] .|/ /ヽ /
/ {- ||| [ 24:18 ] i、_{_//
. / 人リ | | iブ´ ヽ
{ }ll| [ 明日浅草ね ] |/ <ヽ /
i|| i{ V/
i i|| [ 先行っとく ] |丁´ヽ
| i|| o二二二二二二二| | r 〉
. /i i||:::::::::::::γ⌒ヽ::::::::::::::| ト、り'
. / 八 .i||:::::::::::::弋.ロ.ノ::::::::::::::|リ
/ / ヽ ゞ=========ァ===== '
\ / /
/
/
-‐
.
195
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:00:45 ID:PcJbfq.s0
(゚、゚トソン
Пc
(゚、゚トソン o O (でもこれから飲みだしいいもん〜)
.
196
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:01:08 ID:PcJbfq.s0
〜ホッピー通り〜
(゚、゚トソン
Пc
(゚、゚トソン
Пc
.
197
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:01:43 ID:PcJbfq.s0
________
--、〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
「ヽ Yl:::::::::::::::::===:::::::::::::::::| |
Lノ iil::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |-- 、
. / ii ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | く_i
/ jl| < みせり ≡ | | リ
. / /ll| [ 明日浅草ね ] | |フ⌒ヽ
/ 厶ll| |/ /ヽ /
/ {- ||| [ 先行っとく ] i、_{_//
. / 人リ | | iブ´ ヽ
{ }ll| [ ほんとごめん] .|/ <ヽ /
i|| [ すきぴに飲み ] i{ V/
i i|| [ 誘われてしもた.]|丁´ヽ
| i|| o二二二二二二二| | r 〉
. /i i||:::::::::::::γ⌒ヽ::::::::::::::| ト、り'
. / 八 .i||:::::::::::::弋.ロ.ノ::::::::::::::|リ
/ / ヽ ゞ=========ァ===== '
\ / /
/
/
-‐
.
198
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:02:13 ID:PcJbfq.s0
ガヤガヤ…
ガヤガヤ…
(゚、゚トソン
Пc
(゚、゚トソン
Пc
.
199
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:02:38 ID:PcJbfq.s0
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン 「はあ?」
(゚、゚トソン 「…」
ガヤガヤ…
ガヤガヤ…
(゚、゚トソン
(- -トソン
(゚、゚トソン
(゚、゚トソン 「…ばーか」
.
200
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:03:01 ID:PcJbfq.s0
トボトボ…
(゚、゚トソン 「既読無視しちゃる」
トボトボ…
(゚、゚トソン 「いいけどさ」
(゚、゚トソン 「お昼たべちゃって〜おなか空いてないし〜」
Пc ’
(゚、゚トソン 「は? のろけたスタンプ送んじゃないよ」
Пc ・,
.
201
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:03:21 ID:PcJbfq.s0
________
--、〃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
「ヽ Yl:::::::::::::::::===:::::::::::::::::| |
Lノ iil::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |-- 、
. / ii ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | く_i
/ jl| < みせり ≡ | | リ
. / /ll| [ すきぴに飲み ] | |フ⌒ヽ
/ 厶ll| [ 誘われてしもた.]|/ /ヽ /
/ {- ||| m i、_{_//
. / 人リ | .m Y .| iブ´ ヽ
{ }ll| Y |/ <ヽ /
i|| i{ V/
i i|| [ ばーか ] |丁´ヽ
| i|| o二二二二二二二| | r 〉
. /i i||:::::::::::::γ⌒ヽ::::::::::::::| ト、り'
. / 八 .i||:::::::::::::弋.ロ.ノ::::::::::::::|リ
/ / ヽ ゞ=========ァ===== '
\ / /
/
/
-‐
.
202
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:03:52 ID:PcJbfq.s0
(゚、゚トソン 「…」
Пc
(゚、゚トソン 「…」
Пc
(゚、゚トソン 「結婚とか…するのかなァ」
スタスタ…
スタスタ…
.
203
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:04:32 ID:PcJbfq.s0
〜帰り道〜
ブロロロ…
ざわざわ…
(゚、゚トソン 「…」
(゚、゚トソン 「あっ…」
(゚、゚トソン 「もうクリスマスのイルミネーションがある…」
.
204
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:04:57 ID:PcJbfq.s0
ざわざわ…
ブロロロロ…
(゚、゚トソン 「だから、あいつも生き急いでたのね」
(゚、゚トソン 「もう30だしね」
(゚、゚トソン 「…」
(゚、゚トソン 「あいつが生き急いでいるのか、わたしが売れ残りつつあるのか」
ヒュウウウウ!
(、::;トソン ぶるっ!
.
205
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:06:35 ID:PcJbfq.s0
(゚、゚トソン 「…」 さむ
(゚、゚トソン 「…あたたかい飲みもの買お」
Пc
ティロン…
ガコン!
(゚、゚トソン 「…」
っ[]c
(゚、゚トソン 「あったかい…ホッとするね。 シャレじゃなくって。」
っ[]c
ぱきっ
スタ…スタ…
.
206
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:06:56 ID:PcJbfq.s0
(゚、゚トソン 「にしても」
(゚、゚トソン 「適当に選んだとはいえ」
(゚、゚トソン 「わたし、別に好きでもないのに…なんで、ミルクセーキ買ってるんだろ」
(゚、゚トソン ごく…
(゚、゚トソン 「…」
(゚、゚トソン 「ミルク…セーキ…」
、 、
(゚、゚トソン 「ミルク…セーキ…?」
.
207
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:07:18 ID:PcJbfq.s0
(゚、゚トソン
ヒュウウウウウウ!
::(゚、゚トソン::
(゚、゚トソン
っ[]c
(゚、゚トソン 「あいつは、この子みたいに、あったかくないもん」
っ[]c
(゚、゚トソン 「この子みたいに、あったかくて、甘くないもーん」
っ[]c
(゚、゚トソン 「なに言ってんだ、わたし」
(゚、゚トソン 「ばーか」
.
208
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:07:54 ID:PcJbfq.s0
スタスタ…
スタスタ…
(゚、゚トソン 「…」
っ[]c
(゚、゚トソン 「いい加減、わたしも、もっかいすべきなのかな、恋とか」
っ[]c
(゚、゚トソン
っ[]c
(゚、゚トソン o O (…そういえば、このへん、缶のゴミ箱、ないかも)
っ[]c
.
209
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:09:03 ID:PcJbfq.s0
[]c(゚、゚トソン o O (いっしょに帰ろ)
スタスタ…
スタスタ…
.
210
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 00:11:34 ID:PcJbfq.s0
>>186-209
30歳独身トソンとかいう概念みたいな人すき
211
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 02:50:44 ID:X05O6J3w0
正直に言うと
きゃーーーーーーー!!!!!!!!!!!
切ない……かわいい!
>>197
嫌だけどいつでも会える友達って認識なのかもだって長電話あーでもその後のトソンの行動がさ!! もうめちゃくちゃいい!!
失礼、お騒がせしました
みんなも読んで
212
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 11:48:26 ID:uM4k8dI20
待ってたぞ
213
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 12:57:13 ID:hFVa9igg0
乙ですぞ
214
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 18:39:07 ID:EfHKrSRs0
乙乙
あまりにも辛いけど好き
せめて帰り道で美味しいもの買って帰れますように
215
:
名無しさん
:2024/12/04(水) 19:33:22 ID:9uHSOTng0
乙乙
ミルクセーキって温かいのもあるんだね
いっしょに帰ろがとっても可愛い
216
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 05:55:18 ID:4TgWCyMY0
投下します
217
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 05:56:17 ID:4TgWCyMY0
(´・ω・`)「ねぇ、君は明日出荷されるグループなんだよね?」
(´・ω・`)「うん。僕はこれ以上大きくならない個体みたい。」
(*´・ω・`)「良いなぁ。子供とお友達になれるんでしょ?」
(´・ω・`)「そうみたい。君は身体が大きいから、カウンセラーのグループだよね。」
(´・ω・`)「うん。まだしばらくここに居なきゃだし、沢山勉強しなくちゃ。」
(´・ω・`)「頑張ってね。」
「おーい。出荷グループの子はこっちに集まってー。」
(((´・ω・`)「はーい。」テチテチ
(´・ω・`)黄金のショボンのようです
.
218
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 05:57:31 ID:4TgWCyMY0
僕たちは、養ショボン農家に飼育されている。
半世紀近く前に発見されたショボン族は、温厚で友好的な気質から、成体まで育てられると人にカウンセラーとしての役割を与えられる。
なんでも深刻な人口減少により、人でないと難しいお仕事に人員を割り振るためなのだそうだけど、従来のカウンセリングでの人同士の性格の相性から起こるトラブルも避けられるメリットがあるんだって。
僕たちは成体になっても、人間の赤ちゃんよりも身体が小さい。
生まれた時から二足歩行ではあるけれど、残念ながら僕たちの手には指も無いし、あまりお手伝い出来る事はないんだ。
219
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 05:58:14 ID:4TgWCyMY0
(´>ω<`)「わっ!」プシュッ
いつもとは違う部屋に連れていかれ並んだ僕たちは、一斉に頭の上から何かをかけられた。
(´・ω・`)!
僕たち、金ぴかになっちゃった!
(*´・ω・`)「すごい!なんで!?」
みんなが口々に驚きの声を上げる。
そのまま箱の中に入れられた僕たちは、車で遠くの町まで連れて行かれた。
220
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 05:59:39 ID:4TgWCyMY0
「良いお友達が出来ると良いね。」
農家さんにそう言われながら、水の張られていないビニールプールに並べられた僕たちは、キョロキョロとそれぞれの姿を眺めた。
(*´・ω・`))
金色だけじゃなく、宝石みたいにキラキラと輝く子や、優しいパステルカラーの子もいる。
どのショボンも綺麗で、とても素敵な色をしていた。
「カラーショボン、いらんかねー?」
その声に反応して、子供達が次々とやって来た!
みんな真剣にショボンを選んで、嬉しそうに買っていく。
金色は特に男の子に人気で、僕を選んで手のひらに乗せてくれたのも、男の子だった。
____________________________
221
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:01:25 ID:4TgWCyMY0
「ショボンは金ピカでカッコイイなー!」
僕をお家まで連れて帰った「たかし君」という名前の男の子は、学習机の上に乗せた僕を眺めながらそう言った。
「明日も休みだから、一緒にゲームをしよう!」
(´・ω・`)「うん。」
(´・ω・`)(ゲームって何だろう…?)
_____
___
__
「ショボン!これだよ!」
翌日そう言って、たかし君はいくつかの箱状の物を見せてくれた。
小さな箱に入っていた円盤を大きな箱に入れると、テレビにどこかの街の風景が映った。
「RPG。冒険をするゲームなんだ。」
「始めたばかりだから、最初からにして一緒に遊ぼう。」
(´・ω・`)「うん。」
そうは言っても、身長が15cmほどの僕には、テレビを眺めている事くらいしか出来ない。
それでも、主人公という人が走り回る事で移り変わる街並みを見るのは、とてもワクワクした。
(*´・ω・`)
222
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:02:17 ID:4TgWCyMY0
「おやつ半分こしよう。」
たかし君が口からサクサクという音をさせながら、黄色い食べ物が入ったお皿を僕に近付けた。
(´・ω・`)「ありがとう。でも僕は、何も食べないんだ。」
「ご飯も?」
(´・ω・`)「うん。」
「ええーっ!?」
「…このお菓子、美味しいのに。」
たかし君は、残念そうな顔をした。
僕たちショボン族は、水すら一滴も飲まない。
身体に栄養が沢山蓄えられているからなんだって。
飼い犬と同じくらいの寿命のうちの、生まれてから死ぬまでだから、カイコガよりもずっとストイックだ。
トイレも行かないよ。
____________________________
223
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:03:31 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__
「今日からは、このゲームをしよう!」
RPGをクリアした翌日にたかし君が見せてくれたパッケージは、シューティングゲームというものだった。
p(´・ω・`)q「がんばれっ!」
「うん!」
たかし君が移動ボタンとビームのボタンを押して、次々とやって来る敵をやっつけていくのを、僕は夢中で応援した。
たかし君の部屋にあるテレビとゲーム機とゲームは、みんなたかし君のお父さんが昔集めていた物なんだって。
たかし君は古いゲームを気に入っていて、新しいゲームにはあまり興味が無いみたい。
放課後はすぐ家に帰って、僕とゲームをした。
224
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:05:17 ID:4TgWCyMY0
(´・ω・`)「たかし君、道の右側がピカピカ光っているよ。アイテムじゃないかな?」
「本当だ。…やっと鍵の欠片がそろったよ!」
「こっちの道に戻って…」
カチャ!
(*´・ω・`)「ずっと行けなかった門が開いた!」
(*´・ω・`)「もうすぐクリアだね!」
「うん!ボスには負けないぞ〜!」
僕たちは、もう何本もゲームをクリアした。
僕には難しいお話があっても、たかし君が簡単な言葉に変えて教えてくれるから、どんなゲームでも面白いと感じる事が出来た。
しばらく遊んでいると、日が傾いて窓から黄金の夕日が差し込んでくる。
いつもそれを気にせずダンジョンを進むけれど、5分もすればその光がテレビにかかってしまう。
(;´・ω・`)「たかし君、テレビが見えないからカーテンを閉めて。」
「ごめん!今引くよ。」
そう言ってたかし君は、急いでカーテンを閉めてパチっと部屋の電気を付けてくれた。
僕の目は小さくて、人ほど目は良くないから、こんな時は困ってしまうんだ。
(*´・ω・`)「ありがとう。」
「いいよ。さぁ、続きをしなきゃ!」
225
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:06:25 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__
午後9時。
パジャマに着替えて僕を手のひらに乗せたたかし君と一緒に、ベッドに入る。
たかし君は枕の近くで寝転ぶ僕に、ハンドタオルをかけてくれた。
(´・ω・`)「僕は暑さも寒さも感じない。だからご飯だけじゃなく、お布団も必要無いんだよ。」
「僕はいつも布団に入って寝るから、ショボンが布団をかけないで寝ると、寒そうに見えるんだ。」
(´・ω・`)「ふーん…?」
ご飯も食べず服も必要無い僕たちショボンでも、毎日5時間くらいは眠るんだ。
たかし君のその言葉はよく分からなかったけれど、かけてくれたハンドタオルが当たる面から、ほわほわとした何かが、僕の心に入ってくるようだった。
226
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:07:28 ID:4TgWCyMY0
「ショボンは、フワフワだなぁ。」
たかし君にそう言われながら、指で頭をなでられる。
(*´-ω-`)「うーん…眠くなっちゃうよ…。」
たかし君の髪も僕達にそっくりで、ふわっとしていた。
僕をなで満足したたかし君が、ボフッと枕に後頭部を埋めると、その風が僕の布団を少しだけ揺らした。
「おやすみ。」
(*´-ω-`)「おやすみ。」
(*´-ω-`)(あぁ、なんて僕は幸せなんだろう…。)
(*´-ω-`)(カウンセラーコースの兄弟達は沢山の人を幸せに出来るけど、誰か一人だけと過ごす事は出来ないように管理されているから。一人ぼっちで眠るんだってって…)
僕は出荷前に会話した兄弟を想って、たかし君から見えない方を向いて、少しだけ涙を流した。
227
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:08:55 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__
「あれ?ショボンの背中、丸く毛が抜けてる。」
(´・ω・`)「えっ?」
そろそろ一緒に遊んだゲームが10本目になりそうな頃に、僕を膝の上に乗せて遊んでいたたかし君に、後ろからそう言われた。
「ほら、ここ」
⊃(;´・ω・`)∩「うーん、手が届かないや。」
真ん中にあるのか、少し大きめの手鏡で見せてもらっても首が回らず、僕自身が確認する事は出来なかった。
「動物病院に連れていった方が、良いのかな?」
たかし君は焦った様子で、家に居るお母さんに声をかけようとした。
(´・ω・`)「必要無いよ。ショボン族は哺乳類とか、地球にいる生き物とは違う構造をしているらしいから。」
(´・ω・`)「一説では、宇宙人の親戚かもしれないとも言われているんだよ。」
「宇宙人!?」
(´・ω・`)「うん。僕も座学で聞いただけだけどね。」
「えー!本当だったらすごい!!」
たかし君は、目を輝かせながらそう言った。
「…?じゃあ、何で毛が抜けちゃったんだろう?うーん、あっ!ごめん、ガムテープ出しっぱなしだった!」
床を見ると、昨日たかし君が工作で使っていたガムテープと、それをカットした屑が落ちていた。
(´・ω・`)「大丈夫だよ。全然痛くないし。」
(´・ω・`)(だけど昨日僕は、そっちの方には行ってないはず…?まあ、良いや。)
____________________________
228
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:10:44 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__
(´・ω・`)「つまんないな…。」
たかし君が学校に行っている間、僕は部屋の中を探検するくらいしか暇つぶしが無かった。
∩(;´・ω・`)∩「よいしょ…よいしょ…。」
僕の足が吸盤のような働きもする事に気付いてからは、壁を登ったりと行動範囲も広がった。
今日は押し入れの天袋までよじ登る事に成功したよ。
(*´・ω・`)「わっ…!」
(*´・ω・`)「ここ良いな…。今度かくれんぼの時に使おうっと。」
天袋からは、部屋中が見渡せた。
カラフルで色んな形の物があって、とってもワクワクする!
(*´・ω・`)「明日はあっちの本棚の上まで登ってみようかな?」
(´・ω・`)「…さて、まずはこっちの探検が先だよね。奥には何が、仕舞ってあるんだろう?」
僕は天袋の奥へと、進んでみる事にした。
((( ´・ω・`)(そういえばたかし君が、ビー玉をどこかに無くしちゃったって言ってた。探検してたら見付かるかな?)
そう思っていると、何か硬い物を踏んでしまった。
ミつ(´>ω<`)つ「わっ!」ポテッ
コロコロ…
(´・ω・`)「転んじゃった…。ん?」
(;´・ω・`)「……!!!」
お腹の毛が、全部抜け落ちてる!!
(;´・ω・`)(もっと明るい所で、見てみなくちゃ…!)
僕は急いで壁を伝い降りる。
だけど、あと少しというところで、足を滑らせてしまった。
ポテッ!
まだ毛が残っている、背中から落ちた。
229
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:12:13 ID:4TgWCyMY0
(´ ω `)「………なんで?どうして……っ?」
(´;ω;`)「たかし君がカッコイイって言ってくれた、金ピカじゃなくなっちゃった…!!」
僕は死ぬほど恥ずかしくて、たかし君に見付からないように何日も隠れ続けた。
____________________________
僕がいなくなって、たかし君は毎日すごく泣いていた。
天袋からずっと見ていたから、知っているんだ。
何日かすると、見かねたたかし君のお母さんが、部屋でたかし君を諭していた。
「お母さんも、子供の頃にカラーショボンとお友達になった事があるんだよ。」
「私の時もね…。縁日で買ってから少しすると、いつの間にか居なくなっちゃってた。猫と同じで、死期が迫ると見えない場所に行く習性なのかもね…。」
(´・ω・`)「……」
お母さんの話は、僕には難しくてよく分からなかった。
だけど…こんな恥ずかしい姿を、たかし君に絶対見せる訳にはいかないよ。
____________________________
230
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:13:10 ID:4TgWCyMY0
それから少しして、たかし君にお友達が出来た。
その子も、同じようなゲームがお家にあるんだって。
たかし君が泣かなくなって、僕はホッとした。
(´・ω・`)「…。」
僕は二人が笑い合って、ゲームをする様子を天袋から眺める。
たかし君に教えてもらえないから、内容の分からないゲームが増えた。
窓から黄金の夕日が差し込んでも、カーテンが引かれる事もなくなった。
____________________________
231
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:14:17 ID:4TgWCyMY0
日中はたかし君のお母さんが掃除機をかけに来る事もあるから、天袋にばかり隠れるのも飽きてきた。
p(´・ω・`)q「…よしっ」
だから僕は意を決して、外に出てみる事にした!
たかし君のもとから離れるつもりはないけれど、せめてお散歩くらいの気分転換をしないと、寂しい気持ちが紛れなかったから。
(((´・ω・`) テチテチ
隠れやすいから、いつもなるべく生垣の近くを歩くんだ。
(´・ω・`)(今日はどんぐりでも探そうかな…ん?)
(´・ω・`) テチテチ…
Σ(;´・ω・`)「あっ!!?」
目の前には、僕と同じ毛の抜けたショボンがいた!!
232
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:15:07 ID:4TgWCyMY0
(;´・ω・`)「君も…もしかして、お祭りの屋台で売られてたショボン…?」
そのショボンも僕と同じく、辛うじて数本の毛だけが残っている。
(´・ω・`)「そうだよ。珍しいなぁ。最近は見かけてなかったから。」
(;´・ω・`)「最近…?」
(´・ω・`)「うん。今まで知り合ったショボンは、みんな居なくなっちゃった。」
(´・ω・`)「歩く場所が悪くて、猫や鳥に連れていかれてしまったのかもしれないね。」
(;´・ω・`)「そうなんだ…。」
(;´・ω・`)「ねえ、またお散歩の時に会えたら、色々お話しようよ。」
(´・ω・`)「うん、いいよ。晴れか曇りの日にまた会おう。」
(*´・ω・`)!「やったぁ!きっとだよ!」
(*´・ω・`)ノシ「またね〜」
____________________________
233
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:16:04 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__
それから僕たちは、お互いの真ん中の距離の生垣で待ち合わせるようになった。
(´・ω・`)「僕は、ブルーのショボンだったんだ。」
(´・ω・`)「僕の友達は、戦隊ヒーローのブルーが好きだから選んでくれたんだって。」
ブルー君は、友達がお勉強を頑張っていて、ブルー君がいつも応援していたのだと教えてくれた。
(´・ω・`)「そうなんだ。僕は金色だったよ。」
(´・ω・`)?「…ねえ、どうして僕たち、今ある毛は黒になっちゃったのかな?」
僕はたまに、たかし君の部屋に置きっぱなしの手鏡を、おそるおそる見るんだ。
ブルー君はグレーっぽい黒で、僕は真っ黒。
(´・ω・`)「毛にかけられた塗料が人の皮脂と反応するみたい。」
(´・ω・`)「毎日沢山なでられていたと教えてくれたショボンほど、毛が真っ黒だったよ。」
(´・ω・`)「……。」
____________________________
234
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:17:02 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__
(´・ω・`) テチテチ
Σ(´・ω・`)「あっ!」
(´・ω・`)「どうしたの?」
二人で新しいお散歩コースを歩いていたら、ブルー君が驚きの声を上げた。
(;´・ω・`)つ「見て!成体のショボンだ!」
Σ(´・ω・`)「あっ…!本当だ!」
僕たちの倍以上ある大きさのショボンが、相談所の扉を開けて大人の人間を迎え入れている。
(;´・ω・`)「ねえ、もしかしてあのショボンならなんとかしてくれるんじゃないかな?」
(;´・ω・`)「えっ?」
(;´・ω・`)「ショボン農家さんに連絡してもらって、またブルー色にしてもらうんだ!」
235
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:17:45 ID:4TgWCyMY0
そう言って、ブルー君が道路へと飛び出した。
三ヽ( ´;ω;`)ノ「お願いだよっ!!僕がおやすみと言って側にいてあげないと、あの子はよく眠れないんだ!!」
(;´・ω・`)つ「あっ…」
次の瞬間、ブルー君は消えた。
強い風が吹いたその先を見ると、カラスがブルー君を咥えて空高く飛んでいってしまった。
____________________________
236
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:18:48 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__
(;´・ω・`)(どうしたんだろう…?)
僕がこの家に来て2年が経つ頃、たかし君が泣いていた。
僕が天袋からその様子を眺めているとお母さんがやって来て、手紙を書こうと促していた。
どうやらいつも遊んでいる友達が、次の季節には転校してしまうらしい。
たかし君は夜眠る前にもう少しだけ泣いて、泣き疲れて眠ってしまった。
(´・ω・`)(…)
僕はヨジヨジと壁を降り、たかし君の枕元までやって来た。
(´・ω・`)「お友達と離れ離れになるのは、辛いよね。同じゲームが好きな子だったもんね。」
僕は、目が覚めないように小さな声で語りかける。
(´・ω・`)「だけど君は、僕の何十倍もの歩幅を一歩で歩けて、バスや電車に乗れる。」
(´-ω-`)「いつかまた、きっと会えるよ。」
____________________________
237
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:20:40 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__
月日が経って、たかし君は受験生になった。
長いこと学習机で参考書を眺めてはノートに何かを書いていたけれど、うめき声を上げた後、突っ伏してしまった。
(;´・ω・`) テチテチ…
僕はそれから中々動かないたかし君が、心配になった。
学習机までやって来て、たかし君の様子を眺めた。
(´・ω・`)…
(*´・ω・`)=3 ホッ
良かった、寝ちゃってるだけだ。
もう夜遅いもんね。お疲れ様。
(´・ω・`)「ん?」
たかし君の横に、数学の参考書と『C』と書かれた紙が置かれていた。
(´・ω・`)(たかし君は、ゲームの時もCだと悔しがっていたっけ…。)
…僕は、たかし君の耳の近くでささやいた。
(´・ω・`)「たかし君は、すごいね。こんなお勉強をしているなんて。僕にはさっぱりだよ。」
(´・ω・`)「だけど、こういう数式を沢山使って、ゲームが作られているのでしょう?不思議だよね。」
部屋のテレビでバラエティ番組をたかし君と一緒に見ていた時に、知ったんだ。
たかし君はすごいって、目を輝かせていたよね。
(´-ω-`)「どうやって使うのか分かったら、僕にも教えてほしいな…。」
(´-ω-`)「…」
(´;ω;`)「ごめんね…。何の力にもなってあげられなくて…。支えて…あげられなくて…。」
(⊃ω;`)「だけど君が大人になったら…。僕の同郷のショボンが、君を支えてくれるから。それまで頑張るんだよ。」
カラーショボンに選ばれるショボンは大きくならず、小学校高学年くらいの知能までしか成長しないけれど、成体のショボンは含蓄のある老人のように穏やかに人と接する事が出来る。
この先困る事があれば、きっと君の力になってくれる。
だけどショボンの相談所は、大人の人しか利用出来ないんだ。
____________________________
238
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:21:52 ID:4TgWCyMY0
_____
___
__
春。
なんとか希望の大学に合格したたかし君は、ベッドに寝転がり天井を眺めていた。
良かった。丁度僕は外に出ようと、窓のサッシに足をかけたところだったんだ。
「時間のある学生のうちにしか出来ない事しとけって、先生が言ってたなー。」
「先生、悔しそうに『自転車で日本一周したかった!』って言ってたけど…。山道とか怖いし…。」
「うーん、語学が無難だよな…。それとも…」
たかし君は考えをまとめたいのか、口に出して指で数え、あれこれ案を出していく。
「そうだ、髪を染めてみよう!」
「ショボンみたいな、カッコイイ金髪とか!」
(´・ω・`)
239
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:22:42 ID:4TgWCyMY0
それからたかし君はヘアカタログサイトで、僕の毛に似た髪色のモデルを探し始めた。
「うーん…なんか違う…中々無いなぁ…。」
そりゃそうだよ。
染めるのと塗るのは、違うもの。
たかし君は次の日も、また次の日も探していた。
(´・ω・`)(やめてよ…)
僕はなんだかだんだん、イライラしてきた。
「あーあ、何で見付からないのかな。」
たかし君は残念そうに、ベッドに寝転がり天井を仰いだ。
もう、我慢出来ない。
240
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:25:36 ID:4TgWCyMY0
https://imgur.com/a/9xgU6Yh
(´・ω・`)「君の髪は柔らかいのだから、ダメージを与えたらいつか僕みたいになっちゃうよ。」
(`・ω・´)「絶、対、に、止めてよね。」
言った。
言いたい事を、言ってやったぞ。
するとたかし君が、ガバっと身体を起こした!
慌てて僕は、窓の外へと逃げ出した!!
「えっ!!?小さいおじさん!!!!???」
「ねぇ、母さん!!今ここに、小さいおじさんいたんだけど!!???」
たかし君は下の階に聞こえるように、大声を出した。
(´・ω・`;)三(良かった…。)
たかし君は、僕とは気付いていないみたい。
241
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:27:20 ID:4TgWCyMY0
(´・ω・`) テチテチ…
(´・ω・`)(あ…相談所だ。)
ずっと前に、ブルー君と見付けた場所。
(´・ω・`)(思わずこんなに遠くまで、来ちゃった…。)
(´・ω・`)(…)
相談所から、成体のショボンが現れた。
どうやらお客さんを出迎えるために、待っているみたいだ。
(´・ω・`)(あのショボンに頼んだら…農家さんの所に、連絡してもらって…)
(´・ω・`)(毛生え薬とか、塗ってもらえるかも…。)
(´-ω-`)(だけど僕は、ブルー君よりも鈍臭いから…。この道路を渡りきる事は、出来ない気がするんだ…。)
(´・ω・`)(…帰ろう…。たかし君のところへ。)
(´・ω・`))) テチテチ…
242
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:28:17 ID:4TgWCyMY0
飼い犬と同じくらいの寿命の僕は、もうじきお迎えが来る年だ。
だけどその時まで、ずっとずっと、君のそばにいるよ。
変わらず、天袋からずっと君を見ている。
君を失望させたくなくて、もう目を合わせて会話をする事は、出来ないけれど。
(*´・ω・`)
君と楽しく過ごした黄金の日々を、僕は一生忘れない。
おわり
243
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 06:28:44 ID:4TgWCyMY0
以上です。ありがとうございました。
244
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 07:51:05 ID:x4Xdp/OE0
乙!朝から感動した
絵本みたいなあたたかくてちょっと物悲しい感じ好きだ
245
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 10:00:35 ID:onZladlM0
絵が哀愁漂っててとっても良かった
乙
246
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 20:32:25 ID:W3ue3HP60
乙
ひよこみたいに売られてるショボンかわいいね
体毛なくなったら別人に見えるよね…
247
:
名無しさん
:2024/12/06(金) 23:25:37 ID:FgOvgC060
乙
素敵な話だった
少し寂しい優しい話だった
248
:
名無しさん
:2024/12/07(土) 16:08:08 ID:msDldkO.0
乙
胸がキューっとなった…
249
:
名無しさん
:2024/12/09(月) 21:31:53 ID:7SL8m73g0
( ^ω^)超生命体玩具★ホライゾンのようです
( ^ω^)ホライゾン 生きたおもちゃとよばれるナゾの多い玩具。ふしぎだぞ!
( ゚∀゚)o彡゜ジョルジュ長岡 主人公。火のホライゾンを使う。あつい男だぞ!
('A`)ドクオ ジョルジュの友だち。水のホライゾンを使う。陰キャだぞ!
ξ゚⊿゚)ξ ツンデレ ジョルジュの友だち。風のホライゾンを使う。女の子だってホライゾンで遊んでいいんだぞ!
¥・∀・¥ マニー お金持ち。金のホライゾンを使う。いけすかないヤツだぞ!
/ ,' 3 荒巻スカルチノフ博士 ホライゾンの研究開発をしている。過去に事業で失敗して、多額の借金を抱えているぞ!
今、子供たちに大流行の生きたオモチャ ホライゾン!
ξ゚⊿゚)ξ「いけ!トルネードアタックよ!」
((( ^ω^)))ブーン!
「すごい!風の力で敵を吹っ飛ばしたぁー!」
ξ゚⊿゚)ξ「ふふふ・・・、私の風のホライゾンなら容易いことだわ」
('A`)「ならば俺は・・・そこだウォーターウォール!」
ブーン! ( ^ω^)= ;。o∥ バシャァ
「ああっ!水の力で敵を押し出したぞっ!」
('A`)「くくくっ俺の水のホライゾンの力を見たか!」
( ゚∀゚)「よ、よし!俺もやってやるぜ!いけバーニングラッシュだ!」
ブボボボッ 从((λ (;^ω^) λ))从
('A`)「うわっ・・・あちっ!」
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと!あぶないわねっ!」
('A`)「ジョルジュ、ちゃんとホライゾンの力を制御しないと・・・」
250
:
名無しさん
:2024/12/09(月) 21:34:07 ID:7SL8m73g0
( ゚∀゚)「くそっなんでだよ!なんで俺だけ上手くいかないんだ・・・」
/ ,' 3「ジョルジュよ・・・お前はまだホライゾンとの信頼関係が築けていないのじゃ」
( ゚∀゚)「あ、ホライゾン研究の第一人者、荒巻博士!・・・それはどういうことなんだ?」
/ ,' 3「うむ、実は研究の結果カクカクシカジカでな・・・ホライゾンにも心らしきものがあり、パートナーとの心の絆がパワーの源だとわかったのじゃ」
( ゚∀゚)「そんなことが・・・!」
/ ,' 3「うむ、全てはわしの助手だった君の父が発見したことじゃ。・・・実に惜しい男をなくしたものじゃ」
( ゚∀゚)「・・・博士、博士の研究所が火事で半焼した原因ってこの火のホライゾンなんだろ?」
/ ,' 3「・・・いや、原因はまだ究明中じゃ やはりそいつを疑っておったか」
( ゚∀゚)「火事さえなければ親父はあんなことにはならなかった・・・」
/ ,' 3「よいかジョルジュよ、こいつはお前の父が託してくれた形見じゃ 疑うよりも信じてみるんじゃ」
( ゚∀゚)「で、でも・・・!」
/ ,' 3「感傷に浸っている暇はないのじゃ! いずれバルケンの手先もやってくる、その前にそのホライゾンを使いこなす必要がある・・・!」
( ゚∀゚)「バルケンって誰なんだよ博士?」
/ ,' 3「うむ、わしの終生のライバルで悪のホライゾン研究者なんじゃ。あやつはホライゾンの力を使って世界征服を企てておる」
( ゚∀゚)「えぇっ玩具で世界征服を!?そんな危険人物は警察に何とかしてもらおうぜ!」
/ ,' 3「それでは話が盛り上がらんのじゃ!!!」
( ゚∀゚)「えぇ〜・・・」
¥・∀・¥「なんだよジョルジュ、びびってんのか〜!」
( ゚∀゚)「お前は・・・!金持ちのボンボン、マニーじゃねぇか、お前もホライゾンを?」
¥・∀・¥「そうさ、見ろよこの金のホライゾン!お前らのホライゾンとは格が違う超貴重なホライゾンだぜ〜!」
( ゚∀゚)「金のホライゾン・・・!博士あれはいったいどんな力を持ってるんだ?」
/ ,' 3「うむ、金のホライゾンはな、とにかく金ピカでカッコよくてお値段もちょっとだけお高いんじゃ!」
/ ,' 3「しかし読者の諸君、金のホライゾンを手に入れるチャンスじゃ!月刊ブンブン今月号の応募事項をよく読んで応募するんじゃぞ!」
¥・∀・¥「応募者全員購入できるからな!」
( ゚∀゚)「超貴重なんじゃねーのかよ!?」
※金のホライゾンを手に入れるにはお金がかかるので、ほごしゃの方にそうだんしておうぼしてね!
251
:
名無しさん
:2024/12/09(月) 21:36:18 ID:7SL8m73g0
( ^ω^)超生命体玩具★ホライゾンのようです
〜あっという間に最終回!新たなる玩具!の巻〜
これまでのあらすじ
ついに襲来したバルケン博士の手先、悪のホライゾン使い四人衆!
起動するとなんか世界が大変なことになりそうなふいんきのある「真理のホライゾン」をめぐってのバトル!
勝ったり負けたりしたジョルジュたちだが、敵の「刃のホライゾン」によってジョルジュたちのホライゾンはボロボロになってしまう!
( ゚∀゚)「くそ!なんてひきょうな奴らなんだ!」
勝敗は2勝2敗だがバトル続行は不可能。勝負を決める最後の一戦ができない絶体絶命の状況に!
しかし、荒巻博士とバルケン博士の「大人の話し合い」にて勝負は持ち越されることになった。
だが悪のホライゾン使い四人衆は街の子供たちに問答無用のバトルを仕掛け、ホライゾンを破壊していったのだ!
悪魔のような所業に街は大パニック!
とにもかくにも新しいホライゾンを求めて子供たちとその親はおもちゃ屋に走ることになった!
急な需要にホライゾンは売り切れ!次回入荷は未定!!便乗する転売ヤー!!!
( ゚∀゚)「荒巻博士!なんだか大変なことになってるぜ!?」
/ ,' 3「うむ!ついに朝の情報番組でも取り上げられてホライゾンの知名度爆上げじゃ!こいつはもはや社会現象じゃよ!」
('A`)「いや、そういう話じゃなくて・・・」
/ ,' 3「くくく・・・ワシに抜かりはない!転売ヤーがたんまり買い占めて値段釣りあげたとこで公式サイトでネット注文を受け付け開始じゃ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「悪の四人衆との再戦はどうするのよ!?今のままじゃ勝ち目がないじゃない!」
/ ,' 3「・・・はっ!もちろんわかっておる!マニー君!」
¥・∀・¥「ああ!パパに頼んで新型ホライゾンの開発費用はくれるってさ!」
/ ,' 3「さすがはマニー君!やはり君にはホライゾン使いとしての才能があるぞい!」
荒巻博士は悪の四人衆との再戦に向けて新型ホライゾンの開発を決意した!
/ ,' 3「そう、何としても間に合わせてみせるぞい!クリスマス商戦の前にのう・・・!」
('A`)「えっクリスマス?」
/ ,' 3「いや、こっちの話じゃよ」
そしてクリスマスにむけて「超生命体玩具★ホライゾン」のゲームが発売されることとなった
大して内容が変わらない3バージョンを発売し、それぞれに異なる新型ホライゾンを付属品として付けるというやり方に
純粋な少年たちも流石に眉をひそめるのだった・・・!
252
:
名無しさん
:2024/12/09(月) 21:39:13 ID:7SL8m73g0
( ゚∀゚)「博士、新型ホライゾン完成したって・・・!」
/ ,' 3「あぁ、こいつじゃ」
('A`)「よーし、これさえあれば・・・!」
ξ゚⊿゚)ξ「四人衆に対抗できるわね!」
( ゚∀゚)「いやまだだ・・・!」
¥・∀・¥「なんだよジョルジュ、おじけづいたのか?」
( ゚∀゚)「ちげーよ、ホライゾンは変わった・・・でも俺たちはまだ変わってねぇだろ?」
¥・∀・¥「どういうことだ?」
( ゚∀゚)「山ごもりだ!」
¥・∀・¥「なんでだよ!?」
( ゚∀゚)「新型ホライゾンと共に心身を鍛えることで心の絆を強くするんだ!じゃなきゃ本当の意味で強くなったとは言えない!」
ξ゚⊿゚)ξ「えぇ〜そんなの意味あるのかしら、どうなの博士?」
/ ,' 3「・・・・・・うむ、それもありじゃな!」
( ゚∀゚)「だろ!」
('A`)「本当なのか博士!?」
/ ,' 3「うむ、十分なブンシーボ効果が得られるはずじゃ」
※ブンシーボ効果
要は思い込みの力である。こうするとホライゾンが強くなる気がするという子供たちの思いがホライゾンのパワーの源だ!
・・・というのが「超生命体玩具★ホライゾン」の売り文句なのだ。
アプリゲームのガチャとかで「こうすると欲しい奴が出る気がする」みたいなのと同レベルの発想でいい
そういう思い付きを子供たちから「これって効果あるよね?」と聞かれた荒巻博士は決して否定などしない
真面目な顔をして溜めた後に
/ ,' 3「・・・・・・ワシもちょうどその事について、研究しようと思っていたところじゃ」 と返すのだ。
/ ,' 3「・・・君にはホライゾンの才能があるのかもしれんな」
と去り際に言い残していく事も忘れない。
そしてその思い込みを助長するような拡張パーツをおもむろに発売するのが荒巻博士の常套手段だった。
/ ,' 3「よしわかった!納得いくまで修業してくるんじゃ・・・!」
( ゚∀゚)('A`)ξ゚⊿゚)ξ¥・∀・¥「「おう!!!」」
内藤山にて厳しい山ごもりに臨んだジョルジュたち・・・! はたして悪の四人衆との決着は・・・・・・?
253
:
名無しさん
:2024/12/09(月) 21:40:49 ID:7SL8m73g0
山ごもりから戻ったジョルジュたちだったが、街の状況は一変していた
( ゚∀゚)「博士、なんか街の様子がおかしかったぜ?」
('A`)「いつもホライゾンで遊んでるやつがいなかったんだよなぁ」
/ ,' 3「君たち・・・遅すぎじゃ!一年も山ごもりしちゃいかん!」
/ ,' 3「1年でブームが・・・ホライゾンブームが終わってしまったんじゃ!」
( ゚∀゚)「ブームが終わったって・・・?」
/ ,' 3「やつが・・・バルケンが仕掛けてきたんじゃ!」
ξ゚⊿゚)ξ「悪の四人衆が私たちのいない間に来たっての!?」
/ ,' 3「いや違う、バルケンのやつが新たな生命体玩具を発見したんじゃ」
古代遺跡から発掘された謎の飛翔生命体玩具。人の意思に呼応して自由自在に飛び回る!
その名も「念力飛翔◆ロマネスク」!
三 ⊂二( ФωФ)二⊃ 三 シュパピプーン
第一弾「ライトニングアップル」「ダークオレンジ」同時発売!
さあ君の力をロマネスクとロマネコネクト!!
( ゚∀゚)「ロマネスク・・・!?」
/ ,' 3「古代文明オラムイスのビューン系民が操っていたという古代兵器じゃよ。ホライゾンの祖先にあたる存在ともいわれておる」
そう、ホライゾンの祖先という設定なのでホライゾン拡張パーツとの互換性有り!
ホライゾンを買ったみんな!ロマネスクも買おう!!
/ ,' 3「そしてロマネスクを操れるのはある力を持つ選ばれた子供だけなのじゃ!」
('A`)「ある力って何なんだよ!」
/ ,' 3「ずばり・・・念力(サイキックパワー)じゃ!」
¥・∀・¥「なんだってー!僕たち超能力者じゃあないんだぜ!」
/ ,' 3「うむ、しかしそれは大丈夫じゃ。君たちは霊験あらたかな内藤山での修行で超能力を身に着けているはずじゃ!」
254
:
名無しさん
:2024/12/09(月) 21:42:34 ID:7SL8m73g0
( ゚∀゚)「あの山そんな場所だったのか」
/ ,' 3「うむ、特にジョルジュ君。君は母親も超能力者じゃった。強い力を秘めていておかしくないはずじゃ」
( ゚∀゚)「俺のかーちゃんが?そんな話聞いたこともないぞ!」
/ ,' 3「子供の頃だけの能力じゃからな。しかし当時はポケポケならバトルポケ〇ンとベンチポケ〇ンを入れ替えるぐらいエスパー少女じゃよ」
( ゚∀゚)「何だか知らんけどデッキに1枚は入れときたいぐらい強そうだぜ!」
('A`)「くっそー、よくわからんけど俺たちジョルジュに遅れをとるってのか・・・!」
/ ,' 3「ふっふっふ、君たちも心配はいらんぞ。ワシもバルケンだけに甘い汁を吸わせるつもりはないんでな・・・!」
ξ゚⊿゚)ξ「なになに博士、それは・・・腕輪?」
/ ,' 3「そう念力ブレスレット(ロマネスク本体とは別売り)じゃ!君たちの念力もこれで強化できるのじゃ!」
ξ゚⊿゚)ξ「へぇー結構かわいいデザインのもあるのね」
/ ,' 3「そうなんじゃよ。ホライゾンの時はどうしても男の子向けって感じじゃったからの」
/ ,' 3「バルケンはドローンだけでいけんだろってぬるいこと企画会議でぬかしとったが、甘い甘い」
/ ,' 3「アクセサリー要素で女の子も取り込めってさんざん押してなんとか形にしたんじゃ」
( ゚∀゚)「企画会議・・・?」
/ ,' 3「ごほん、例によってバルケンはロマネスクで世界征服を企てておる。君たちの力で阻止してくれい!」
※今までおうえんありがとう! 次号からは「念力飛翔◆ロマネスク」がはじまるよ!!
255
:
名無しさん
:2024/12/10(火) 00:12:48 ID:.ZXrrvpE0
流石に眉をひそめるのワロタ
256
:
名無しさん
:2024/12/10(火) 01:38:22 ID:0y1CNvWw0
乙
企画会議で笑った
スピード感好き
257
:
名無しさん
:2024/12/10(火) 23:07:38 ID:tx4L7Xm20
わろた
付属品を複数用意するのはほんとやめてー
258
:
名無しさん
:2024/12/15(日) 02:00:19 ID:Y95xBUpc0
最近投下多め?
見返しがてらまとめてみたよ、みんなが好きなのはどれかな。
>> 14 ( ^ν^)無題
>> 94 ( ^ω^)そう簡単には行かないようです
>> 129 (゚、゚トソン 人に言えない趣味のようです
>> 186 (゚、゚トソン 無題
>> 217 (´・ω・`)黄金のショボンのようです
>> 249 ( ^ω^)超生命体玩具★ホライゾンのようです
素敵な絵
>> 122、>> 125、>> 166、>> 178
259
:
名無しさん
:2024/12/15(日) 18:33:12 ID:iEA3JWkY0
>>258
サンキュー&age
260
:
名無しさん
:2024/12/16(月) 21:57:51 ID:sn7l0gsw0
>> 14で出てきたアイテム自分も欲しいわ
音の表現も好き
261
:
名無しさん
:2024/12/16(月) 23:02:19 ID:ip3aeFTk0
短編って名前が無いこともあるのね
>>217
黄金のショボンが好き
262
:
名無しさん
:2024/12/28(土) 00:48:35 ID:TkD77HoY0
投下します
263
:
名無しさん
:2024/12/28(土) 00:49:24 ID:TkD77HoY0
( ´∀`)旦 ホコホコ
( ^ω^)「コーヒー飲んでるのかお?」
( ´∀`)つ旦「ブーンにも淹れてあげるモナ。」
( ^ω^)つ旦「ありがとうお。」
( ^ω^)旦 ホコホコ
( ^ω^)旦「…この家、縦長の湯呑みしかないおね。洗うの大変だお。」
( ´∀`)旦「柄の付いたスポンジで洗うから大丈夫モナ。」
( ^ω^)「そっかぁ…」
( ´∀`)旦 ホコホコ
( ^ω^)旦 ホコホコ
( ^ω^)つ∇「あ、ミルク貰ってもいいかお?」
( ´∀`)旦「どうぞモナ。」
264
:
名無しさん
:2024/12/28(土) 00:50:23 ID:TkD77HoY0
( ´∀`)旦 ホコホコ
( ^ω^)旦 ホコホコ
( ^ω^)) 旦 コクリ
( ´∀`)つ◉「お茶請けモナ。」
( ^ω^)つ◉「ありがとうだお。」
( ^ω^)「このトリュフ、カルディで見かけるやつだお。」
( ^ω^)) モグ…
( ^ω^)「…うま…下手すると2月の催事で並ぶ店より、うま…」
( ^ω^)旦 ホコホコ
( ^ω^)「…コーヒー屋でロータスビスケット添えてくれる店あるけど、違うんだお。」
( ^ω^)「デフォルトで添えてくれなくて良いから、マスターお手製の生チョコをメニューに用意しておいて欲しいんだお。」
( ´∀`)旦 ホコホコ
( ^ω^)旦 ホコホコ
265
:
名無しさん
:2024/12/28(土) 00:51:17 ID:TkD77HoY0
( ^ω^)) 旦 コクリ
( ^ω^)旦「このコーヒー、美味しいお。豆っぽい味というか…。何て品種だお?」
( ´∀`)旦 マターリ
( ^ω^)旦「え?」
( ´∀`)旦 マターリ
(;^ω^)旦 「…。」
(;^ω^)旦「チルアウトし過ぎだお…。湯呑み洗って帰るお。ご馳走様だお。」
旦(ω^ ))
( ´∀`)旦
( ´∀`)) 旦 コクリ
(* ´∀`)旦 マターリ
(* ´∀`)旦 モカ マターリ
完
266
:
名無しさん
:2024/12/28(土) 09:25:47 ID:IUkz8pfY0
乙!
モナーとブーンかわいい
267
:
名無しさん
:2024/12/28(土) 09:41:36 ID:aWnj8wfg0
乙乙
この組み合わせ良いなー和む
モカマタリってあるんだ!飲んでみたいなぁ
268
:
名無しさん
:2024/12/28(土) 11:45:32 ID:advilB.w0
ぽかぽかする話だった乙!
カルディ入ったことないのよね、年変わる前に行くか
269
:
名無しさん
:2024/12/28(土) 11:58:09 ID:TkD77HoY0
>>268
ガヴァルニーのプレミアムトリュフ、おすすめです。
270
:
名無しさん
:2024/12/28(土) 13:17:51 ID:GeMezeBM0
かわいいなぁ
271
:
名無しさん
:2024/12/28(土) 23:52:22 ID:Itg3Q/y60
あったかい気分で年越せそうだ
ありがとう、乙
272
:
名無しさん
:2024/12/29(日) 05:03:47 ID:z5uBGxMA0
乙乙
かわいい
273
:
名無しさん
:2025/01/01(水) 00:41:09 ID:jrLiy1kA0
あけおめ
今年はブーン系20周年だっけ?
274
:
名無しさん
:2025/01/01(水) 02:31:13 ID:SWlTVEp60
あけおめ
20周年ってマジか
もしそうなら今年は何かデカイ祭りをしたいところだね
275
:
名無しさん
:2025/01/01(水) 07:54:01 ID:pdJGDpyQ0
あけおめ!
20周年すげー
276
:
名無しさん
:2025/01/01(水) 08:48:10 ID:YAMGvTdQ0
あけおめ〜
20年めでたい!
長寿だなぁ
277
:
名無しさん
:2025/01/01(水) 10:50:59 ID:SXotd8N60
人がガッツリ減ってるし最後にでかい花火打ち上げるのも良いかもね
278
:
名無しさん
:2025/01/01(水) 19:21:14 ID:VK9YLqnA0
最後とか寂しいこと言うなよ、あと80年続けていこう
279
:
名無しさん
:2025/01/01(水) 20:21:53 ID:SXotd8N60
祭のたびに人が消えて行ってるし今現在も祭の主催をやろうという人間すら現れない状態だからこれで終わりって気概くらい出さないと人も集まらないんじゃないかね
280
:
名無しさん
:2025/01/01(水) 20:22:25 ID:MrrGSdb60
あけおめ
https://imgur.com/a/bTaB16h
281
:
名無しさん
:2025/01/01(水) 20:24:29 ID:XtX7VK.Q0
>>280
しまむらに行けばAA小物グッズ買えますか?可愛いツンちゃんあけおめ乙!
282
:
名無しさん
:2025/01/01(水) 23:02:02 ID:aGngO28c0
あけおめ
なんだかんだ毎年祭りあるし今年も盛り上がるといいな
283
:
名無しさん
:2025/01/02(木) 00:15:42 ID:V.lmSwyo0
>>280
いいね
あけおめ。20周年おめ
284
:
名無しさん
:2025/01/02(木) 00:28:08 ID:9m3P47HM0
>>280
かわいい!
あけおめ!
285
:
名無しさん
:2025/01/03(金) 23:31:05 ID:oiDybwBA0
あけおめ
みんなで色々描いたり読んだりしような
286
:
名無しさん
:2025/01/04(土) 06:43:19 ID:t5YcTb0E0
あけおめξ゚⊿゚)ξと川 ゚ -゚)
https://postimg.cc/bdsjSNRf
ン年ぶりに来たら20周年なのね、めでたい
もし祭りとかするなら応援したいな
287
:
名無しさん
:2025/01/04(土) 08:24:42 ID:VPsWX/SM0
>>286
あけおめ〜
あったかくて華やかなイラスト素敵!
288
:
名無しさん
:2025/01/04(土) 11:14:08 ID:GazJHhPE0
>>280
>>286
すごいかわいい!
あけおめ!
289
:
名無しさん
:2025/01/04(土) 23:34:13 ID:M.t.PNVQ0
>>286
綺麗な色合いだ
あけおめ!
290
:
名無しさん
:2025/01/06(月) 12:29:57 ID:.0RX.Kt60
https://postimg.cc/zyLRBsWN
291
:
名無しさん
:2025/01/06(月) 21:37:04 ID:xIzFuwNY0
>>290
可愛いー!良いお正月をー!
292
:
名無しさん
:2025/01/06(月) 22:16:19 ID:d1Z/ktos0
>>290
あけおめ!
ブーンは画面まで追い詰められてるのか
楽しそうなお正月だぁ!
293
:
名無しさん
:2025/01/06(月) 23:33:18 ID:d1Z/ktos0
投下します
294
:
名無しさん
:2025/01/06(月) 23:35:00 ID:d1Z/ktos0
Complex Ageのようです
川 ゚ -゚)「なあ、ツン。」テクテク
ξ゚⊿゚)ξ「何?」テクテク
川 ゚ -゚)「サザ◯さんやクレし◯んと私達の違いは、何だと思う?」テクテク
ξ゚⊿゚)ξ「知名度?」テクテク
川 ゚ -゚)「まぁそうだが。彼らは映画やらを除いて基本、年を取らない。」テクテク
川 ゚ -゚)「それに対して、私達は作者の年齢と共にある程度、加齢していく傾向にある。」テクテク
川 ゚ -゚)「社会人の主人公も増えたし、例えば学生作品でも、高校生から大学生ベースになっている…気がしないか?集計は取ってないけど。」テクテク
ξ゚⊿゚)ξ「メタいわね。」テクテク
川 ゚ -゚)「作品内からほんのり嗅ぎ取れる作者の私生活は、愛読者のご褒美さ。」テクテク
ξ゚⊿゚)ξ「あんた、そのうち捕まるわよ。」テクテク
川 ゚ -゚)「それにあとがきの、お名前コーナーが嬉しい。よく私の名前を読み上げてくれるんだ。」テクテク
川 ゚ -゚)「感想は匿名でしてるのに、不思議だなぁ。」テクテク
ξ゚⊿゚)ξ「…『くぅ〜疲w』のくぅ〜は、あんたの名前の事じゃないわよ?」テクテク
Σ川;゚ -゚)「えっ!?…嘘だろ…!??」テクテク
川; - )「そんな…。知らなかった…。」トボトボ…
ξ゚⊿゚)ξ(めっちゃ落ち込んどる…)テクテク
295
:
名無しさん
:2025/01/06(月) 23:36:30 ID:d1Z/ktos0
川 ゚ -゚)「…それで私達の役年齢も上がりつつあり、様々な世代の人々と関わるようになる訳だけど、気付いてしまったんだ。」テクテク
川 ゚ -゚)「見知らぬ人に『お姉さん』と呼ぶ時の、制服を着ていた頃の私と、今の私の違い…そしてリスクを。」テクテク
川 ゚ -゚)「ミステリアス少女から、『お姉さんお冷やちょーだい!』。もしくは迷惑キャッチ寄りになってないかという恐怖。」テクテク
ξ゚⊿゚)ξ「…」テクテク
ξ゚⊿゚)ξ「分かる。」テクテク
川 ゚ -゚)「更に近年は未婚率の上昇で、明らかな子持ちでない限り、『お母さん』『奥さん』『奥様』という言い回しがタブー化されつつある。」テクテク
川 ゚ -゚)「仮に私が威勢のいい魚屋だったとしよう。人妻風爆乳从'ー'从が通りかかったら、『奥さん!今日は活きの良い鰤があるよぉ!これを塩焼きにしたら旦那もイチコロさぁ!』って言いたくなるだろ?」テクテク
川 ゚ -゚)「そんな古き良きテンプレも、『見ただけで既婚かなんて分からないだろうが』というコメントで封じられていくんだ。」テクテク
ξ゚⊿゚)ξ「分かる分かる。」テクテク
296
:
名無しさん
:2025/01/06(月) 23:37:36 ID:d1Z/ktos0
川 ゚ -゚)「とにかく私は、どうすれば己の美人枠というプライドを保ちつつ、年上の相手にも嫌な思いをさせないかを考えた。そうしてやっと答えを出せたんだ。」テクテク
ξ゚⊿゚)ξ「教えて。早急に。」テクテク
川 ゚ -゚)「…」テクテク
川 ゚ -゚)「お姉さま」テクテク
ξ゚⊿゚)ξ! テクテク
川 ゚ -゚)「『お姉さま』」テクテク
((ξ゚⊿゚)ξ))「…っ!!!」テクテクブルブルッ
297
:
名無しさん
:2025/01/06(月) 23:39:58 ID:d1Z/ktos0
川 ゚ -゚)「いくつの女が言っても言われても甘美な言葉。それが『お姉さま』。」テクテク
ξ;゚⊿゚)ξ「待って…深呼吸させて…。『様』じゃなくて『さま』で年下の甘えを表現するなんて、高度過ぎる…。」テクテクスーハー
川 ゚ -゚)「するとどうだ?世界中の見知らぬ年上の女性は、みんな我々のお姉さまという事になる。」テクテク
ξ゚⊿゚)ξ「今年が始まってまだ6日目なのに、ノーベル平和賞の最有力候補が現れるなんて…。」テクテク
川 ゚ -゚)「そうなると、自動的に全世界の年下女性は『可愛い私の妹』になるわけだ。」テクテク
ξ゚ー゚)ξ「MENSAがあなたを放っておかない。」テクテク
川 ゚ -゚)「時に相手の見た目年齢で、見誤ってしまう事もあるだろう。そんな時は『可愛い私の妹みたいなお姉さま』、『お姉さまみたいな可愛い私の妹』として愛せる。」テクテク
ξ∩ー゚)ξ「私、貴方と友達になれた事を誇りに思う。今日の事、絶対に忘れないわ…っ!」テクテクナガレルウツクシイナミダヲフキフキッ!
298
:
名無しさん
:2025/01/06(月) 23:40:49 ID:d1Z/ktos0
('A`)(なんだあの人達…)テクテク
( ><)(なんだあの人達なんです…)テクテク
('A`)←二人の後ろを歩いてた人
( ><)←その後ろを歩いてた人
ミ□ ポトッ
三( ><)(あっ…!前の人がハンカチ落としたんです!)タタッ
(;><)(あれ?さっきの人達が言うには…『お兄さん』じゃキャッチっぽいんです…?)
(;><)?? エート…ウーント…
(;><)つ□「あのっ、…アニキ!ハンカチを落としたんです…っ!!」
('A`)…!トゥンク
('A`*)(この胸の高鳴りはいったい…!?)
おわり
299
:
名無しさん
:2025/01/07(火) 01:26:26 ID:KzEYD0r20
作者の私生活の推測はありで既婚かの推測は無しってこと?
300
:
名無しさん
:2025/01/07(火) 10:26:35 ID:hl.6Syx20
乙
確かにAAたちも大人率上がってきたよなぁ
お兄さまかと思ったらアニキだった
これは高鳴っちゃうね
301
:
名無しさん
:2025/01/07(火) 11:12:54 ID:r4MoW5Gk0
乙!
クー疲で笑ってたらオチに持ってかれたww
302
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:21:28 ID:E5AOtbNo0
投下イキます
303
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:22:15 ID:E5AOtbNo0
【2024年】
( ´ω` )、「はぁ⋯⋯」
('A`)「おいおいどうしたよブーン、辛気臭え顔しちまって、もうすぐ新年だぜ?」
( ´ω`)「ツンとケンカしちゃったんだお⋯⋯それからなんだか調子が悪くて」
('A`)「そりゃメシウ⋯⋯じゃなかった、ドンマイな話だな」
( ´ω` )「そりゃクリスマスイブの約束に遅刻しちゃった僕が悪いお」
( ´ω` )「バイトが伸びちゃって⋯⋯
でもちゃんと謝ったのに⋯⋯」
( ´ω` )、「どうせ僕はへちゃむくれの白豚だお⋯⋯」
('A`)「あー、そりゃマズイな」
( ´ω` )「僕も売り言葉に買い言葉で思ってもないこと言っちゃったお⋯⋯」
('A`)「お前ら素直じゃねえからなぁ」
('A`)「ま、くよくよしててもしようがねえよ、次会った時に謝ればいいじゃねえか」
( ´ω` )「次⋯⋯」
( ´ω` )「来年こそは、素直に話がしたいお」
( ´ω` )「なんだか鼻がムズムズするお⋯⋯」
⋯⋯⋯⋯⋯⋯
⋯⋯⋯
304
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:23:17 ID:E5AOtbNo0
【2025】
(^𓂸^ )ノシ「おいすー」
('A`)
(゚A゚)そ「チンポだ!!!!」
305
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:23:55 ID:E5AOtbNo0
( ^ω^)ブーンの鼻が伸びちゃったようです
306
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:24:31 ID:E5AOtbNo0
((゚A゚))「チンポじゃねーか!!!!」
∑(^𓂸^;)「ドクオ!?どうしたんだお!いきなりはしたないお!!」
(゚A゚)「はしたねーのはテメーの顔面だよ!!
何で伸びとんだ!!ピノキオか!!!」
(^𓂸^;)「え、キノピオ?何言ってんだお、僕はキノコじゃないお」
(゚A゚)「ピノキオだよ!
でもむしろキノコだよ!
立派な松茸が生えてんだよ!!」
(^𓂸^ *)「どこだお!?採って帰ってお鍋にするお!!」
(;'A`)「えぇ⋯⋯」
307
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:25:03 ID:E5AOtbNo0
(;'A`)「本当になにも感じないのか?
その⋯⋯鼻とか」
(^𓂸^ )「?」
(^𓂸^ )「あぁ、そういえば」
(^𓂺^ )「ちょっと風邪っぽいお」ドロリッチ
(゚A゚)「そうじゃねぇ!!」
(;'A`)「てか何で先から出るんだよ⋯⋯」
(^𓂸^ )「鼻水我慢してたら⋯⋯」
('A`)「これがホントの我慢汁⋯⋯ってやかましいわ」
308
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:25:41 ID:E5AOtbNo0
川 ゚ -゚)「やあ2人共、新年早々元気だな」
('A`)ノシ「ようクー、あけましておめでとう」
川 ー_ー))ペコ「あけましておめでとう」
(^𓂸^ )ノシ「あけましておめでとうだお!」
_,
川 ゚ -゚)「ブーン
その鼻⋯⋯」
(;'A`)(!!ああっと!!)
(;'A`)「まてクー!!それ以上は⋯⋯!」
川;゚ -゚)「スカンディナヴィア半島⋯⋯?」
((#゚A゚))「北欧人に謝れ!!!!」
309
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:26:14 ID:E5AOtbNo0
(^𓂸^;)「なんかドクオ今日変だお⋯⋯?」
(;'A`)「変なのはお前らだ!
具体的に言えばお前の鼻だ!!」
川 ゚ -゚)「少し見ないうちにテンションが高くなったか?
男子三日会わざればと言うが⋯⋯」
(^𓂸^ )「あぁ、男子三日会わざれば、割礼してみよ⋯⋯」
(゚A゚)「刮目しろ!!チンポから離れろ!!!!」
310
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:26:43 ID:E5AOtbNo0
川 ゚ -゚)「そういえば」
川 ゚ -゚)「ツンとケンカしたらしいな?ブーン」
(^𓂸^;)「お⋯⋯」
川 ゚ -゚)「ツンに聞いたぞ
お互いに酷い口喧嘩だったそうじゃないか」
川 ゚ -゚)、「ツンの言い方も悪いが、ブーンが怒るのは良くなかったんじゃないか?」
(´𓂸`;)「そう⋯⋯そうだお」
('A`)(あれ⋯⋯?)
311
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:27:12 ID:E5AOtbNo0
(´𓂸` )「僕が意地を張って、心にもないことを言わなければ
楽しい年越しを迎えられた筈なんだお」
('A`)(小さくなってる⋯⋯ブーンの鼻(竿)が⋯⋯!!)
('A`)(素直に、話す度に⋯⋯!!)
('A`)(けど⋯⋯)
(´╰⋃╯` )シオシオ
('A`)(萎びたチンポだ⋯⋯)
(´╰⋃╯` )シオシオ
('A`)(もはや誰だよ)
312
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:27:43 ID:E5AOtbNo0
川 ゚ -゚)「ブーン」
(´╰⋃╯` )「お?」
川 ゚ -゚)「お前は⋯⋯ツンが好きか?」
('A`)(なんで誰もツッコまねえんだよ⋯⋯)
('A`)(ツッコめよ⋯⋯チンポだけに⋯⋯)
(´╰⋃╯` )「僕は⋯⋯ツンが⋯⋯」
(´ω` )「大好きだお」
('A`)(戻った!短小金玉口に戻った!!)
(´ω` )「いつもツンツンしてるし
結構意地悪だし
この前も喧嘩しちゃったけど」
(´ω` )「僕はツンが大好きだお」
川 ゚ -゚)「それを聞きたかった」
('A`)(BJ乙)
313
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:28:05 ID:E5AOtbNo0
川 ゚ -゚)「聞こえていただろう」
∑(^ω^;)「まさか!!」
('A`)「え、なにこれ」
川 ゚ -゚)「出てこい、ツン」
壁 |⊿;)ξ「⋯⋯ブーン」
(;ω; )三「ツン!!!!」
三ξっ;⊿;)ξっ「ブゥゥゥゥン!!!!」
('A`)「は?」
三ξ;⊿;)ξ ダッ (;ω; 三
∑ξっ;⊿;)ξ;ω; )そガシィ!!
川 っ -;)「良かったな2人共⋯⋯!!」
('A`)「ついていけない俺がおかしいの?」
ξっ;⊿;)ξ;ω; )
('A`)(⋯⋯まぁ、仲直りできたならそれでいいか)
314
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:28:50 ID:E5AOtbNo0
ξっ;⊿;)ξ;𓂸; )ピーン
(#゚A゚)「硬くしてんじゃねぇよ!!!!」
〜おしり〜
315
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 22:33:03 ID:E5AOtbNo0
あとがき
恥の多い生涯を送ってきました。
(環境依存文字だったらすまんこ)
316
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 23:16:02 ID:BZ47YP4A0
乙乙
>(^𓂺^ )「ちょっと風邪っぽいお」ドロリッチ
↑細やかすぎる。元は何の記号なんだろう?
最悪のネタなのにテンポのゴリ押しで始終面白かった
クーのとこの緊張感とオチが特に笑った。
317
:
名無しさん
:2025/01/08(水) 23:33:48 ID:E5AOtbNo0
>>316
㌧クス
元はエジプト聖刻文字だそうです。
ググッたら豚の目なんだそうな、私の心は汚れている。
318
:
名無しさん
:2025/01/09(木) 00:51:12 ID:a/xz3k.A0
わろた オチ好き
>>316
のテンポという単語を別のものに見間違えたけど違和感なくてしばらく気付かなかった
319
:
名無しさん
:2025/01/09(木) 13:27:58 ID:JcIrqUp20
おつおつ
すごい文字もあったもんだなぁ
発想が素晴らしい
320
:
名無しさん
:2025/01/11(土) 00:17:28 ID:kwY9dIeM0
ちょっと出遅れたけどflashのナイトメアシティも20周年だったらしくリメイク動画が上がってた
https://www.nicovideo.jp/watch/sm44461822
ブーン系も負けじと盛り上げていきたいね
321
:
名無しさん
:2025/01/11(土) 00:23:39 ID:g59Scw.20
阿部さんも何故かアニメ化したしドナルドもしっかり年次ダンスしてるしな
俺らも同じシーラカンスとして負けてられん
322
:
名無しさん
:2025/01/11(土) 01:14:42 ID:H1aRv3UE0
20周年だし何かやりたいね
タイミングとしてはGW、夏、SWくらいだろうか
323
:
名無しさん
:2025/01/12(日) 12:16:16 ID:T02y.z2E0
20周年なの?ブーン系ってどこのなにが最初?
324
:
名無しさん
:2025/01/12(日) 12:55:29 ID:q3hCIDMA0
>>323
ttps://w.atwiki.jp/booninfo/pages/20.html
一応ブーン系wikiによると2005年のVIPが発祥
325
:
名無しさん
:2025/01/13(月) 12:38:52 ID:CXyCxhKw0
成人の日なので成人AA描きました
https://i.postimg.cc/pV07sgby/401.png
出典
https://boon2014.web.fc2.com/birthday/
326
:
名無しさん
:2025/01/14(火) 01:46:27 ID:md.m9Fcs0
>>325
乙!
( ^ω^)新ざめ!成ご祝とうまい人ですお
327
:
名無しさん
:2025/01/14(火) 23:53:37 ID:D7ks5Me20
かわいい
328
:
名無しさん
:2025/01/16(木) 22:50:59 ID:zJV5Fujw0
>>325
乙乙
wほどではないけど2000年代半ばはプギャーかなり流行ったなぁ
329
:
名無しさん
:2025/01/21(火) 20:07:06 ID:nR.iinX60
投下します
330
:
名無しさん
:2025/01/21(火) 20:07:51 ID:nR.iinX60
ξ゚⊿゚)ξつ
Σξ>⊿<)ξつ バチッ!
((ξ;゚⊿゚)ξ))
ξ゚⊿゚)ξつ
ξ゚⊿゚)ξσ ソ…
ξ゚⊿゚)ξσ E.T.
ξ゚⊿゚)ξσ チ…
ξ*゚⊿゚)ξσ !
ξ゚⊿゚)ξσ ソ…
Σξ;>⊿<)ξσ バチッ!!
((ξ;⊿;)ξ))
ξ゚⊿゚)ξつ
∩
ξ#゚⊿゚)ξ彡 バンッ!!!
⊂彡
( ^ω^)「ツン、何してるんだお?」
ξ゚⊿゚)ξ「対策。」
車とツンと静電気のようです
完
331
:
名無しさん
:2025/01/21(火) 20:48:53 ID:hXTwPkk.0
和んだ GJ
332
:
名無しさん
:2025/01/22(水) 20:11:20 ID:j8B8SGYo0
可愛い!乙!
こういう1レス作品好きだ。
333
:
名無しさん
:2025/02/05(水) 17:44:15 ID:v6dRj13s0
そういえばなんだが普通の小説読んでる時に登場人物をブーン達に当てはめて読んでる人いる?
「この人フォックスって感じだな」とか頭でブーン系に組み立ててしまう自分がいる…。
334
:
名無しさん
:2025/02/05(水) 18:40:35 ID:IoM1nY/g0
>>333
少し違うかもだけど、テレビで俳優さん見て、あのブーン系小説がドラマになったら( ・∀・)役はこの人だな…みたいな思考になることはある。
335
:
名無しさん
:2025/02/05(水) 18:43:56 ID:98twHPBo0
マンガ読んでてデミタスっぽいなとかペニサスっぽいキャラだなとか思ったことはあった。
336
:
名無しさん
:2025/02/05(水) 21:18:34 ID:obHcnTn60
わかるわかる
337
:
名無しさん
:2025/02/05(水) 23:06:47 ID:XmseXSeA0
こいつジョルジュっぽいなあ…って頭の中でその漫画のセリフ喋らせてみたりしたわ
338
:
名無しさん
:2025/02/06(木) 00:15:37 ID:iOYYVEv.0
曲聞いててこれはブーンのイメソンだな…みたいに勝手に当てはめてブーン系のイメソンプレイリストを脳内で作ったりはしてる
339
:
名無しさん
:2025/02/06(木) 19:34:51 ID:0gJmfNEY0
顔が良いやつはモララーで想像する
340
:
名無しさん
:2025/02/07(金) 10:43:28 ID:TDFPXEik0
皆サンクス
やっぱ色んなものについブーン達を当てはめてしまうよな
同じ仲間がいてよかった!
341
:
名無しさん
:2025/02/07(金) 15:10:47 ID:VwEgluv20
>>333
342
:
名無しさん
:2025/02/07(金) 15:13:15 ID:VwEgluv20
>>333
伊坂のマリアビートルに出てくるとあるコンビがそれっぽいどころでなく流石兄弟そのまんまだったわ
343
:
名無しさん
:2025/02/10(月) 19:53:05 ID:zYILZ4220
笑うより泣いた方がストレスが減るときいたんでワンワン泣けるオススメくれないか
最近寒くてメンタルやべえんだ頼む
344
:
名無しさん
:2025/02/10(月) 20:18:33 ID:yYp1b6GM0
>>343
('A`)ディアマミーのようです
求められてる涙とは違う気もするけど目の奥に残ったメイク汚れが全部取れる
345
:
名無しさん
:2025/02/10(月) 21:00:48 ID:zYILZ4220
>>344
最初っから最後までキツすぎたのに読む手がとまらんかった、文体が綺麗で読みやすいことにキレたのは初めてだよチクショウ
求めてたのとはぜんっぜん違うけど泣けた、ありがとう
346
:
名無しさん
:2025/02/10(月) 21:21:46 ID:JK68gvpY0
あれ好き
あれだよあれほら
347
:
名無しさん
:2025/02/11(火) 09:00:09 ID:GhsGlzxA0
古くても良ければ俺のオススメを貼っておく
まるでちいちゃなおちびさんのようです
http://boonbunmaru.web.fc2.com/collaboration/kouhaku2017/11.htm
348
:
名無しさん
:2025/02/11(火) 19:43:14 ID:HrCVL8s.0
古くてもいいなら…
( ^ω^)ブーンが二者択一するようです
https://web.archive.org/web/20160521215955/http://vipmain.sakura.ne.jp/532-top.html
349
:
名無しさん
:2025/02/12(水) 22:05:22 ID:HXVC2zlU0
>>347
こういうのを求めてた!ほんわかしたやりとりも可愛かったしマジで泣けた てかブーン系にくそ貼り付いてた時期の作品なのに知らんかったわ、ありがとう
>>348
懐かしすぎて草、全部展開知ってんのに涙我慢できんかったわ
ありがとうブーン系ソムリエたち
350
:
名無しさん
:2025/02/17(月) 00:25:24 ID:.pfRWBq60
ここ1、2年は処女作でいきなり怪物レベルの作品出してくる新参が多い気がする
新時代が恐い
351
:
名無しさん
:2025/02/17(月) 08:35:48 ID:0EzTueHE0
そうか?
352
:
名無しさん
:2025/02/17(月) 12:04:06 ID:PfsvjVw.0
ご新規さんと言ってもブーン系で初めて小説書いたって人は少ないんじゃ?
知らんけど。
353
:
名無しさん
:2025/02/17(月) 12:41:47 ID:jd.LhizU0
2年未満は幅狭すぎね?
354
:
名無しさん
:2025/02/18(火) 08:13:56 ID:Z9j.2n.g0
確かにラインナップは2年単位で見るのが一番栄養価が高くなる気がするな
355
:
名無しさん
:2025/02/18(火) 14:33:34 ID:dW6lxSjI0
何年であってもみんなクオリティが高くて読み手として大満足よ
356
:
名無しさん
:2025/02/19(水) 21:23:02 ID:L6ueAtl60
>>350
ふふふ⋯褒めるなよ
調子に乗るぜ?
357
:
名無しさん
:2025/02/19(水) 21:47:03 ID:QEK6b4OI0
>>356
自惚れ過ぎんか?
358
:
名無しさん
:2025/02/19(水) 22:15:40 ID:w26bEAnI0
何言ってんだどんどん自惚れないと損だぜ
359
:
名無しさん
:2025/02/19(水) 23:11:08 ID:4hTAOShA0
自分を褒めて自作品を愛してる人の作品はやはり読んでいても面白いからな
360
:
名無しさん
:2025/02/20(木) 20:32:30 ID:T7Zm/Zu.0
書く人はすごい
面白いのを書く人はさらにすごい
読む人もすごい
楽しめばさらによい
感想を言えたらなおよい
もちろんすごければ良い、という話ではないけれど、私に刺さらなかった話が、誰かが何気なく書いた話が、誰かにとってはかけがえのない話になったりするしね
褒め言葉は届きづらく、読者の数も不明だから、モチベが保ちにくい
調子に乗りすぎはアレだが、少し自惚れるくらいの方がメンタルにいいのではないか
361
:
名無しさん
:2025/02/20(木) 20:40:50 ID:jYZFC3us0
ていうか自分や他読者が面白い!好き!って褒めてる作品を、書いた作者が「つまらない」「面白くない」ってsageるのってどうなんだろうって思ってしまう
明るい気持ちでいて欲しい、創作が難しいのもわかるが
362
:
名無しさん
:2025/02/20(木) 21:39:15 ID:l.Ig1Ac.0
変身をあと2回残したフリーザもブーン系を書く時代だよ
363
:
名無しさん
:2025/02/20(木) 22:26:50 ID:jxD8uuXY0
>>361
それやられると圧倒的に萎えるわ。自信がないのは素人なら仕方ないにしても、読むに堪えないレベルでつまらないと思ってるならお出しするなと言いたい。
364
:
名無しさん
:2025/02/20(木) 22:38:50 ID:mWK68yCQ0
>>361
禿同
365
:
名無しさん
:2025/02/20(木) 22:41:22 ID:D/mgzH3M0
何だそりゃ
習作を出したり謙遜したりならわかるが
366
:
名無しさん
:2025/02/21(金) 02:07:27 ID:fGVRMOC.0
具体例は出さないよ
誰も幸せにならないから
367
:
名無しさん
:2025/02/21(金) 02:32:53 ID:1HwvTMHc0
なんか楽しい話題にしよう
黄金のショボン良かったぜ!
368
:
名無しさん
:2025/02/21(金) 06:19:58 ID:5t55zcKs0
話題作りの目的で作品を挙げるのは嫌だな
別の案は思いつかないけれど
369
:
名無しさん
:2025/02/21(金) 07:53:36 ID:Twshz1iA0
そこのやべー時間に起きてる
>>367
、何かお題くれ
370
:
名無しさん
:2025/02/21(金) 10:05:41 ID:1HwvTMHc0
>>368
ごめんよ、でも本当に面白かったんだよ
>>369
2月だし、お題は『逃げる』で。頑張ってね
371
:
名無しさん
:2025/02/21(金) 12:43:18 ID:Twshz1iA0
>>370
把握
そのうち投下させてもらうよ
372
:
名無しさん
:2025/02/21(金) 21:06:22 ID:G.bXE5m20
系民の力を貸してほしい。
脅してスニフィに服脱がせた挙句、ブーンが「鱗も全部取れよ」ってブチギレて最終的に泣くまで追い込んだ話探してるんだけど、誰か知らない?
多分五年くらい前のギャグ作品で、短かった記憶あるから総合短編かなとも思ったんだけど一向に見つからなくて困ってる…。
373
:
名無しさん
:2025/02/21(金) 22:10:03 ID:0MJSory20
絶対に読んだことあるがまったく思い出せない
374
:
名無しさん
:2025/02/23(日) 12:20:12 ID:D0qkkEzY0
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1503677949/l30
これか
375
:
名無しさん
:2025/02/24(月) 22:24:42 ID:41E9byMk0
投下します
376
:
名無しさん
:2025/02/24(月) 22:26:04 ID:41E9byMk0
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱ escape moonのようです
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱ パタパタ
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱「あら…?何か音が聞こえるわ。」
川 ; -;)「う〜っ」
川 ∩ -;)「う〜っ」
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱「ねえあなた、どうして泣いているの?」
川 ; -;)「…だれ…?」
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱「スペースエンジェル・ツンちゃんよ。ねぇ、何かあったの?」パタパタ
川 ; -;)「隕石や宇宙デブリが身体に当たって痛い。ずっと地球を守っているのに、もう50年以上誰も会いに来てくれないんだ。」
川 ; -;)「う〜っ」
川 ∩ -;)「う〜っ」
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱「まぁ!なんて可哀想なのかしら。」
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱=3「私も丁度、地球に嫌気が差して宇宙にやって来たところなの。過ごしやすい星だったんだけどね。」
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱「私が最後に滞在した、日本も酷かったわ。何かにつけてブームだ推し活だなんて言って、資源を大量消費してるんだから。」
川 ゚ -゚)「そんな…。アイドルよりも私の方がみんなの役に立ってるのに、秋しかライブさせてもらえてない…。」
川 ; -;)「う〜っ」
川 ∩ -;)「う〜っ」
꒰ঌξ゚-゚)ξ໒꒱「本当に可哀想ね…。」パタパタ
377
:
名無しさん
:2025/02/24(月) 22:27:11 ID:41E9byMk0
꒰ঌξ゚ー゚)ξ໒꒱「なら、その引力から逃がしてあげましょうか?」
川 ; -;)「逃がす…?」
꒰ঌ∩ξ>⊿<)ξ∩໒꒱「えーいっ!」
● <ウォォォォォォオオオオオ
※人間の耳では聴き取れないため、N◯SAが57オクターブ高く調整した音声でお送りしています
꒰ঌξ゚ー゚)ξ໒꒱「スパゲッティ化現象が起きない私特製のブラックホールよ!ホワイトホールで地球に似た生命が居る星の近くまで送ってあげるわ。」
川 ; -;)「生き物、いるの…?」
꒰ঌ\ξ゚ワ゚)ξ/໒꒱「居るわよ。たっっっくさん!遠すぎてここからは見えないだけ!もっと優しい生き物を探しましょう!」
(( 川 ; -;)「淋しいの嫌だから、行く…。」
꒰ঌξ*^ー^)ξノシ໒꒱「おっけー!元気でね♪」
(( 川 ; -;)ノシ「ありがとう…。」
378
:
名無しさん
:2025/02/24(月) 22:28:05 ID:41E9byMk0
꒰ঌξ*^ー^)ξノシ
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱)) クルッ
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱「だってあの子、本当に可哀想なのよ?守ってる上に資源を狙われていたんだもの。」
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱「さて、これから地球の自転軸は狂いに狂い、気候は荒れに荒れて隕石が降り注ぎ、生き物は終末に向かう訳だけど。」
꒰ঌξ゚⊿゚)ξ໒꒱「せいぜい、残りの人生を大事に生きる事ね。」
꒰ঌξ^⊿)ξ໒꒱「ばぁ〜い♪」パタパタ
終
379
:
名無しさん
:2025/02/24(月) 22:28:43 ID:41E9byMk0
ディスカバリーチャンネルの月の裏側というエピソードが主な元ネタです。
「逃げる」のお題くれた
>>370
センキュー
ショボンも面白いと言ってくれてセンキュー
380
:
名無しさん
:2025/02/25(火) 01:26:52 ID:yDdda.es0
乙乙
羽生えてるツンも寂しがりなクーも可愛いなあ(逃避)
381
:
名無しさん
:2025/02/25(火) 23:54:48 ID:McNFM.Rc0
乙
秋のライブは十五夜かな?
面白かった。
短編書けるの凄い、俺は長くなっちゃうから少し憧れる。
382
:
名無しさん
:2025/02/26(水) 17:22:25 ID:91ekSWp60
乙
なんか作風変わったね
383
:
名無しさん
:2025/03/10(月) 02:53:37 ID:ee1iDrPE0
エンジェルツンちゃん可愛い!乙!
384
:
名無しさん
:2025/03/10(月) 02:56:59 ID:ee1iDrPE0
>>374
これ!これこれ!!あんなに一生懸命探してたこの一年は何だったんだ…。
ありがとう今すぐ読んでくる!本当にありがとう!!
385
:
名無しさん
:2025/03/13(木) 21:00:16 ID:SgQFz66U0
現行の転職のパロネタ元知ってる人おらんか?
モララー 美容師 ブーン系 とかで調べたけど出てこんのや、こうゆうのマナー違反なのかもしらんが助けてくれ
386
:
名無しさん
:2025/03/13(木) 22:44:31 ID:u3.49i3Q0
>>385
多分だけど元のスレで聞いた方がいいよ
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1599476860/-100
387
:
名無しさん
:2025/03/14(金) 09:38:12 ID:r9q3a.oI0
>>386
どっちで聞くべきか迷ったんだが総合に頼っちまったすまん
でもマジありがとう、早いしすげえな
388
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:19:26 ID:WZSKkULg0
投下させていただきます
389
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:19:54 ID:WZSKkULg0
学校で一番可愛い子を好きになったことがある。
彼女を好きになるのが恒例行事みたいなものだったし、そんな輩が彼女の一番になることなんてなかった。
現に彼女は、そんな輩とは違う男を一番に決めたのだ。
o川*゚ -゚)o「絶対に成功する告白方法教えて」
(;-_-)「えぇ…?」
390
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:20:37 ID:WZSKkULg0
o川*゚-゚)o一番のようです
o川*゚ -゚)o「だってさっ、絶対に成功するわけじゃないでしょ、告白って」
(;-_-)「いやあ…するんじゃない?キュートちゃんがするんでしょ?」
o川*゚-゚)o「そりゃね、私からするんだから成功するも同然だけどね」
(;-_-)「分かってるならすればいいじゃん」
o川;゚-゚)o「これでも緊張してんの!っていうか絶対に成功するとは限らないでしょ!!」
391
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:21:29 ID:WZSKkULg0
(-_-)「すると思うけどね…キュートちゃんに告白されてオッケーしない男の子なんていないよ」
o川; ゚ -゚)o「ほ、ほんと?絶対オッケーする?ヒッキーもする?」
(;-_-)「す、えっ、僕?僕は…」
o川;゚-゚)o「ほらっ悩んだ!!ヒッキーはどうせ断るでしょ!!」
(;-_-)「いやいやいやいや本当だったら嬉しいしオッケーするようん!!」
o川*゚ -゚)o「じゃあなんで今悩んだの」
(;-_-)「戸惑ったんだよ」
o川*゚-゚)o「戸惑う?なんで?」
(;-_-)「いや戸惑うでしょ…僕が突然キュートちゃんに告白したらどう思」
o川*゚-゚)o「ごめんなさいあなたとは付き合えません」ズバッ
(;-_-)「うわあ告白されるのに慣れすぎて食い気味で振られたーしかも想定の話なのにーー」
392
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:22:26 ID:WZSKkULg0
o川*゚-゚)o「今のキューちゃんには好きな人がいるからね!」
(;-_-)「いなくても断ってたでしょ」
o川*゚-゚)o「うん」ズバッ
(;-_-)(耐えろ…耐えろ僕…)
o川*゚ -゚)o「まあでも普通は告白されたら戸惑うのね…戸惑って断られたりとか…」
o川;゚-゚)o「あああああ怖い!!どうしようヒッキー!!告白断られたらどうしよう!!!」
(;-_-)「ちょっ、落ち着いて!今まで落ち着いてたのに!!」
〜しばらくお待ちください〜
o川;゚-゚)o「告白とか初めてで…」
(;-_-)「だろうね…」
o川;゚-゚)o「みんなこんな気持ちなのかな…結構軽い感じのが多いのに…」
(-_-)「きっと傷ついたのを知られないように装ってるんだよ」
o川;゚-゚)o「そうだったんだ…なんだか申し訳ないなあ」
(;-_-)「僕、今までキュートちゃんに好きな人がいるなんて聞いたこと無かったけど」
393
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:23:24 ID:WZSKkULg0
o川*゚-゚)o「だろうね!初めてできたもん!!」
(-_-)「ふーん…僕の知ってる人?」
o川*゚-゚)o「他クラスだよ」
(-_-)「あー他クラスなら知らないなあ…」
(-_-)「かっこいい?」
o川*゚-゚)o「んー、普通」
(;-_-)「普通なんだ」
o川*゚-゚)o「体育の授業で走ってる時盛大にコケて笑われてた」
(;-_-)「見てたの?」
o川*゚-゚)o「見えたの!教室から!」
(-_-)「どういうところが好きになったの?」
o川*゚-゚)o「えー?んー、私のこと可愛いって言わないところ?」
(-_-)「言ってくれないの?言わない人がいいの?」
o川*゚-゚)o「言わない人がいいっていうか…うーん、でもまあ、なんとなくだよ」
(;-_-)「なんとなく?」
o川*゚-゚)o「なんとなくいいなあって」
(;-_-)「なんとなく、かあ…」
o川*゚-゚)o「ヒッキーは好きな人いないの?」
(-_-)「……前はいたんだけど」
o川*゚-゚)o「前?振られたの?」
(;-_-)「僕は告白とか、するの苦手だから」
o川*゚-゚)o「あは、そうだねえ〜」
(;-_-)「笑わないでよ」
394
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:24:25 ID:WZSKkULg0
o川*^-^)o「告白くらいしてみたら良かったのに」
(;-_-)「無理だよ…」
o川*゚-゚)o「無理じゃないよ、ヒッキーは自分に自信が無さすぎなの!ヒッキーだってかっこいいところあるんだから」
o川*゚-゚)o「同じクラスのなおるよ君いるでしょ?前にノート貸してくれた時、すごい助かったって言ってたし…ヒッキーって本当に優しいよね」
(;-_-)「ああうん…今にも泣きそうな顔だった」
o川*゚-゚)o「ヒッキーは優しいよ、すごくいい人!わかってくれる人が絶対にいるよ」
(-_-)「……そっかな」
o川*゚-゚)o「ヒッキーと話してたら、不安もなくなってきちゃった。よし!!」
(-_-)「告白しに行くの?」
o川*゚-゚)o「今からはしないよ!放課後とかに」
(-_-)「……がんばって」
o川*゚-゚)o「言われなくても!じゃあ授業がんばってね!」
(-_-)「……」
(;-_-)「キュートちゃん!あの、僕も君のことが……」
(;-_-)「……いない!早いなキュートちゃん!!」
(;-_-)「……まあいっか」
(-_-)(キュートちゃんの告白、成功するといいなあ)
395
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:25:15 ID:WZSKkULg0
o川*;-;)o
(;-_-)
o川*;-;)o「振られた……」
(;-_-)「な、泣かないで……」
o川*;-;)o「中学から付き合ってる人がいて…幼なじみで…若干惚気られた……」
(;-_-)「うわあ…」
o川*;-;)o「その場で泣かなかったキューちゃんえらい……」スンスン
(;-_-)「そうだね…何事かと思うからとりあえず泣き止んで……ほら、ハンカチ」
o川*;-;)o「ハンカチ持ってる系男子なんだ…ありがとね」
(;-_-)「親が持たせてくるから」
o川*;-;)o「いいパパとママだね……」
(;-_-)「ありがとう…?」
o川*- -)o「あー……」
o川*゚ -゚)o「振られちゃった」
(;-_-)「……」
o川*゚-゚)o「ヒッキー?キュートちゃん振られちゃったんだけど?」
(-_-)「え、何? さっき聞いたけど」
o川*゚^゚)o「慰めの言葉わい」
(;-_-)「あ、あーー……、えーと……残念だったね。ドンマイ!」
o川*゚-゚)o「ドンマイ、ね……」
(;-_-)「……ごめん、なんて言ったらいいかわかんなくて…」
396
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:26:19 ID:WZSKkULg0
o川*゚-゚)o「ん、平気。そんなに期待してなかったし」
(;-_-)(ひどい)
o川*゚-゚)o「は〜……泣いたら腹立ってきたな。私を振るとはね」
(-_-)「うーん、そうだね。もったいないことしてるな……と思う」
o川*゚-゚)o「だよねえ? キューちゃんはこんなに可愛いと言うのに……」
o川*゚ -゚)o「でも幼なじみには勝てないな…」
(-_-)「幼なじみってそんなにアドか……?」
o川*゚-゚)o「キューちゃんの幼なじみは男女問わず私に夢中だったよ」
(;-_-)「本当に……?」
o川*゚-゚)o「私は愛されるために生まれてきてるので」
(-_-)「人類みんなそうだよ」
o川*゚-゚)o「その中でも抜きん出てそうなの!」
(;-_-)「そう…」
o川*゚-゚)o「まあ冗談はこれくらいで…」
o川*゚ -゚)o「くそ〜ヒッキーが勇気づけてくれたから成功するビジョンしか見えてなかった…成功したら一番にヒッキーに知らせようと思ってたのに」
(-_-)「それは……なんだろう、ごめんね?」
o川*゚ -゚)o「一番に悲報をお届けすることになるとはね」
397
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:27:24 ID:WZSKkULg0
(-_-)「……そういえば」
(-_-)「なんで僕だったの? キュートちゃん、友達たくさんいるのに」
o川*゚-゚)o「んー?」
o川*゚-゚)o「なんだろうな〜……一番は、恋愛相談されてなさそうな人に相談したらどうなるかな〜という好奇心…」
(;-_-)「ああ……」
o川*゚-゚)o「ヒッキーは優しいから絶対後押ししてくれると思ったし。ね」
(-_-)「後押し…したかな、僕」
o川*゚ -゚)o「ん? もしかして本当は失敗しろ!って思ってた?」
(;-_-)「成功するといいなと思ってたよ」
o川*゚-゚)o「ほらね! やっぱりヒッキーは優しい」
(-_-)「みんな後押ししてくれると思うけどなあ」
o川*゚-゚)o「うーーん……」
o川*゚-゚)o「でも、恋愛相談するならヒッキーが一番いいと思ったの!」
(;-_-)「一番か〜……」
o川*゚-゚)o「よーし、なんか元気でてきた。ヒッキーは私をこうやって元気づけてくれるし、なんというか……」
o川*^-^)o「キュートのベストフレンドかも!」
398
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:27:59 ID:WZSKkULg0
(;-_-)「君が勝手に元気になるだけで、僕は話を聞いてるだけだけどね」
o川*゚-゚)o「でも元気になるのに変わりはないじゃん?」
(-_-)「いやほんと……僕じゃなくてもさ」
o川;゚-゚)o「も〜ネガティブだなあ!キューちゃんが言ってるからそうなの!」
(-_-)「そう……」
(-_-)「じゃあまあ…そういうことにしとく」
o川*^-^)o「よしよし!」
o川*゚-゚)o「またお話しようね、ヒッキー!」
(-_-)「うん、もちろん」
彼女の恋人になる人は、きっといい人だといい、と思う。
告白の話を聞いた時は僕の気持ちも聞いて欲しいと思ったけど、今はもうそんなことどうでもいい。
きっと彼女はまた、僕に一番に知らせてくれるだろう。
君の何かの一番になれる、それだけでも充分かもしれない。
おわり
399
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 14:29:43 ID:WZSKkULg0
ありがとうございました!
初めての投下でした。
春が近いので青春の1ページをお届け出来てれば幸いです
400
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 16:01:20 ID:Z6gSsgiI0
乙乙
ほろ苦くて良いねぇ
今後どうなるのかなぁと想像するのが楽しい
401
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 16:08:25 ID:q9fYwJco0
ビニールプールで待ち合わせを思い出した
同じ人じゃないのか
402
:
名無しさん
:2025/03/17(月) 21:38:14 ID:ldzf5uw20
絶妙な関係性がとても好きだ
二人とも可愛い。乙
403
:
名無しさん
:2025/03/18(火) 22:59:13 ID:1RJOyq9Q0
乙乙
キューちゃん見る目あって超良い子かつ罪な女子だ…
404
:
名無しさん
:2025/03/27(木) 11:33:16 ID:uMK8pGrA0
めっっちゃ可愛い二人だった!乙!
405
:
名無しさん
:2025/03/30(日) 02:15:49 ID:1mhTgc5w0
めちゃくちゃ久しぶりにブーンが戦いクーが護るようです読みたいと思ったらまとめサイトが消滅しててとても悲しい気持ちになった
406
:
名無しさん
:2025/03/30(日) 05:23:14 ID:dK4tG7Pw0
>>405
https://web.archive.org/web/20160420020024/http://vipmain.sakura.ne.jp/end/65-top.html
407
:
名無しさん
:2025/04/01(火) 13:03:19 ID:iYCka58k0
>>406
うおおおおおおおおおおおおありがてえありがてえ
やっぱブーン系って本当にいいもんですね
408
:
名無しさん
:2025/04/02(水) 14:13:32 ID:MDcQpsQE0
早いよなぁ
409
:
名無しさん
:2025/04/08(火) 13:39:21 ID:McWn/3FI0
ふと思ったんだけど、もし合作とかの小規模企画やるときって直接スレ立てていいのかな?
410
:
名無しさん
:2025/04/08(火) 16:39:41 ID:SN2YvHU.0
>>409
いいよ
411
:
名無しさん
:2025/04/09(水) 12:49:52 ID:njjaBYZw0
>>410
サンクス!具体的に考えている訳ではないけど。
412
:
名無しさん
:2025/04/10(木) 16:21:01 ID:QJghTvk20
やり方は人にもよるが、企画について話し合いたい時は会議室を使うといい
内容や日程が決まってから祭スレを建てると1レス目に内容が見えるから分かりやすい
413
:
名無しさん
:2025/04/11(金) 20:08:57 ID:q1VgH54k0
今日がブーン系20周年記念日か
何もできることはないがおめでとうとだけ言っておこう
414
:
名無しさん
:2025/04/11(金) 20:55:48 ID:93SxClls0
祭りを企画してもええんやで
415
:
名無しさん
:2025/04/11(金) 21:21:15 ID:V5bGg8ag0
今日なんだ!
人ひとり育ち切るくらい長いんだなぁ
皆歳取るわけだ
おめでとう
416
:
名無しさん
:2025/04/11(金) 21:28:50 ID:iMvyF74o0
祭りも良いけど100選見たいお
417
:
名無しさん
:2025/04/11(金) 21:51:56 ID:wlhI6go20
100選出来るほど最近投下ある?
418
:
名無しさん
:2025/04/11(金) 22:06:28 ID:iMvyF74o0
じゃあ50選
419
:
名無しさん
:2025/04/11(金) 22:43:28 ID:xkbf6c0U0
前もその話出てたな
前回の100選から年数は経ってるから作品数はあるはず
100選に相応しい作品が100作品あるかは不明
420
:
名無しさん
:2025/04/11(金) 22:51:05 ID:LvAdfdqM0
なんだかんだ祭りは年一であったし、意外と選出されるのに相応しい作品100個ありそうだけどね。
しかし20周年か、めでたいよね。おめでとう!
421
:
名無しさん
:2025/04/11(金) 22:51:15 ID:iZ9lpU0U0
20thに因んで20選なら、と思ったが少ないか
422
:
名無しさん
:2025/04/11(金) 23:04:23 ID:waK0.A/o0
じゃあ20レス祭りにしよう
423
:
名無しさん
:2025/04/12(土) 00:03:17 ID:MaAZcepk0
言っても例年通りだったら2024年には100選開催されてたはずだから1年期間長くなってるんだよね
424
:
名無しさん
:2025/04/12(土) 21:42:46 ID:ffFc2XdM0
100選したら何推薦する?
425
:
名無しさん
:2025/04/12(土) 22:17:26 ID:MaAZcepk0
>>424
無貌の太陽とビニールプールすこすこ
426
:
名無しさん
:2025/04/12(土) 22:49:06 ID:0.5gwckQ0
ホラーからはお嬢様シリーズ、ガキノモリ、すみの家、青天白日吉日を推すぞ
427
:
名無しさん
:2025/04/12(土) 22:55:15 ID:/snzsVhU0
ついに完結したAmmo→Re!!だな
428
:
名無しさん
:2025/04/13(日) 21:56:19 ID:QLcs/BpA0
『きっとずっともっとレッドのようです』
誰よりも早く一番最初に推して、あわよくばメインの推薦文も勝ち取りたい。もちろん100選入ってくれるだけで嬉しいんだけどね。
429
:
名無しさん
:2025/04/14(月) 06:20:25 ID:wKJ98j9E0
いいね、読者にそう思ってもらえる作品を書けたら最高だよな
430
:
名無しさん
:2025/04/14(月) 07:53:54 ID:mrJaH5lE0
秋の食旅まつり推したいのいっぱいある
あとファイナルは絶対外せない
431
:
名無しさん
:2025/04/14(月) 08:11:25 ID:QFd3X3ZA0
オレンジデーもあったし恋愛は激戦区になるかもな
ファイナル、ヴィオラ、激重感情は推したい
おもしれー女は恋愛かギャグで迷う
432
:
名無しさん
:2025/04/14(月) 10:22:15 ID:VfS7RfcU0
ホラーなら首、腕、ほまいに、ハレルヒェン、よばい
433
:
名無しさん
:2025/04/21(月) 10:17:15 ID:QJRo/ETQ0
すっごい久しぶりに来たらもう20年か……
俺もなんかやりたいけれど小説は文才無くて漫画しか描けないんだ……
434
:
名無しさん
:2025/04/21(月) 12:37:42 ID:ILq9hrJ20
やる気があるのなら自発的に何か描くのが一番いいと思うけどな
435
:
名無しさん
:2025/04/21(月) 14:42:40 ID:JriRrO6U0
漫画は漫画ですごい
436
:
名無しさん
:2025/04/21(月) 15:57:54 ID:fx0pdHXQ0
どんな媒体でも表現出来るものがあるのはスゲェんだ。さらに言うなら読み専でもお前らが読んでくれなきゃ成り立たないんだからスゲェんだよ。
437
:
名無しさん
:2025/04/21(月) 16:45:12 ID:WD.v99Z20
漫画描けるの凄い
いつか読ませてほしいな
438
:
名無しさん
:2025/04/21(月) 19:50:54 ID:C9aTEqCo0
思いの向こう側みたいな形態でいかがでしょうか
439
:
名無しさん
:2025/04/22(火) 21:33:22 ID:zfg3ZOWQ0
投下します
440
:
名無しさん
:2025/04/22(火) 21:34:28 ID:zfg3ZOWQ0
『青空とアイス』
澄み切るような青空、快晴、晴好とはこういうことを言うのだろう。
視界の端に映る窓の外はどこまでも眩しい青天井。
(´<_` )(授業中じゃなければなあ)
過度な良い天気はどこかに行きたくなる弱点を持ち合わせていると思う。
頬杖をついてシャープペンシルを手のひらで泳がせる。自分がこんな日に集中して授業を受けられるような人間でもないことを、実は知っていた。
教員が話す言葉は呪文のように聞こえ、窓際の席の何と残酷なこと、風は心地よく髪を撫ぜるし陽の光は微睡を誘う。他にもちらほら船を漕いでいるクラスメイトはいる。
自分も誘惑に乗ってしまおうかと思った矢先、グラウンドから一際大きな歓声が上がった。
どこかのクラスが体育で短距離走をしているようで、良い記録でも出たのだろうか。
441
:
名無しさん
:2025/04/22(火) 21:35:02 ID:zfg3ZOWQ0
(´<_` )(良かったうちのクラスは今日体育無くて)
よっぽど酷いことを考える。こんなに天気の良い日に体育なんてサボりたくなるに決まってる。コンビニでアイスでも買って溶ける前に非常階段を陣取って、大人しく授業を受けているクラスメイトを尻目に食べるのが最高だ。
真面目なんて肩書きは何処かの誰かにくれてやっていい。
アイス奢るって言えばあの人は来るかな、どうだろう。
442
:
名無しさん
:2025/04/22(火) 21:36:29 ID:zfg3ZOWQ0
…ミセ*゚ー゚)リ
(´<_` )(本人いるし)
連想ゲームのように甘いものと言えば甘いもの大好き人間、と想像していた人間が体育着でグラウンドにいたのでほんの少しギクリとした。
どうしてあんな広いグラウンドで、わりと少なくない人間がいる中で、結構な距離があるというのに、自分はただ一人を判別出来たのだろう。
そんな些細な理由もわからないまま、目がちょこまか動いている彼女を追う。いつだったか自分は足が速いんだと自慢していたっけ。確かに速い。気がする。
流石に表情までは見えないが何となくの範囲内、楽しそうなオーラすら見える。
443
:
名無しさん
:2025/04/22(火) 21:37:48 ID:zfg3ZOWQ0
ミセ*゚ー゚)リ
ふと、彼女か立ち止まった。
そして気のせいかもしれないがこちらを見ている。気がする。
(´<_` )「?」
(´<_` )(何見てんだろ)
授業中という事を踏まえて最小限顔を窓に近づけてみる。陽射しが暖かいというよりは暑い。
彼女が、ミセリが何を見てぼうっと突っ立っているのか、答えは無くてもヒントくらいは得られるかと期待した。
しばしこちらの方を見ていたミセリは右腕を高く上げ振りだした。
444
:
名無しさん
:2025/04/22(火) 21:38:23 ID:zfg3ZOWQ0
ミセ*゚ー゚)リ
ミセ*^ヮ^)ノシ
(´<_`*;)(いや、いやいや)
いやそんなはずはない。
どうしてあんな広いグラウンドから、たくさんの教室がある中で、結構な距離があるというのに、自分ただ一人を判別出来るというのだろう。
ミセリ、マサイ族並に視力が良いの?
きっと違うだろうから、手は振り返さなかった。
445
:
名無しさん
:2025/04/22(火) 21:39:49 ID:zfg3ZOWQ0
(´<_`*)「……」
ただ心地の良い風が頬を擽って変に口角が上がりかける。誰も見ていないのに袖で隠した。
早く、チャイム鳴らないかな。
もはやノートすらも取ることを諦めた授業にサヨナラしてあの人のクラスに駆け込みたい。
見えてたの?俺に手ぇ振ったの?アイス食べにサボらない?
早く早く聞きに行きたいから、窓から時計に視線を切り替えてチャイムを待つのだった。
446
:
名無しさん
:2025/04/22(火) 21:40:10 ID:zfg3ZOWQ0
おしまいです
ありがとうございました。
447
:
名無しさん
:2025/04/22(火) 21:57:15 ID:3XX.UAQA0
乙おつ
地の文の描写めちゃくちゃ丁寧&綺麗で短編なのにすごくドキドキした
間違ってたらすまんだが、ヴィオラ書いた人?
448
:
名無しさん
:2025/04/22(火) 22:49:17 ID:zfg3ZOWQ0
>>447
ありがとうございます
とても嬉しいです
別の作者様ですが、そう言ってもらえて光栄です
449
:
名無しさん
:2025/04/23(水) 03:41:58 ID:7HqJNHts0
小さい特別を感じる描写が爽やかで好き!
450
:
名無しさん
:2025/04/24(木) 19:28:10 ID:ga3n7ylw0
乙乙
別のクラスというのがまたキュンとするね…
451
:
名無しさん
:2025/05/07(水) 23:53:41 ID:FWUPtVUo0
乙!
夏らしくて爽やかなお話!めちゃ好きだ!
452
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:18:40 ID:/ddlmxW.0
投下します
453
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:19:17 ID:/ddlmxW.0
( ^ω^)ドッヂしようぜー!!!! お前ボールなー!!!!!!!!
ヾ(´・ω・`)ノシ「おおーい磯野ー!!!!」
('A`)「何だよ中島。ってか磯野じゃねーよ」
(´・ω・`)「僕も中島ではないが?」
('A`)「うるせーハゲ」
(´・ω・`)9m「あっ、いーっけないんだー! 人をハゲ呼ばわりして! このハゲ!!」
('A`)「初手で語るに落ちるのやめろ」
(´・ω・`)「人の持ちネタにケチつけないでくれる?」
('A`)「お前突っ込むまでドラクエループするじゃん」
(´・ω・`)「するよ?」
('A`)「めんどくせー」
454
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:19:53 ID:/ddlmxW.0
(´・ω・`)「そんなことはどうでもいい、それより」
('A`)「それより?」
(*´・ω・`)っo「――ドッヂボール、しようぜ!!!!!!!!」
('A`)
('A`)「あのな」
(´・ω・`)「はい?」
('A`)「今は何の時間かな?」
(´・ω・`)「絶っ賛、仕事中ですね」
('A`)「俺はお前の?」
(´・ω・`)「親の仇?」
('A`)「おじいちゃん、あなたのご両親は今朝も顔出してたでしょ」
(´・ω・`)「おじいちゃん? ムキムキ姫カット29才、サバも恥じらうピッチピチの好青年ですけど?」
455
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:20:27 ID:/ddlmxW.0
('A`)「ムキムキ以外何もあってないが」
(*´・ω・`)「わかった、今から姫カットにしてくりゅぅ!! 待っててサチウス!!!!」
(#'A`)「仕事中だって言ってんだろ!!」
(;´・ω・`)「身だしなみは社会人の基本でしょ、基本もできていないのに仕事をするわけには!」
('A`)「上司の俺が許す、黙って働け」
(´・ω・`)っo「ドッヂボール……」
('A`)「そもそも何なのそのボール?」
(´・ω・`)「何って、野球ボールですけど」
('A`)「デッドボールじゃねーか」
(#´・ω・`)っo「親の仇っ!」
(#'A`)「だから生きてるだろ両親!」
456
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:21:02 ID:/ddlmxW.0
( ^ω^)「なるほど、話は聞かせて貰ったお」
(´・ω・`)「あっ、社内ニートの内藤さん」
('A`)「社長だよ! 社内ニートじゃねーよ!」
( ^ω^)「そうだお、社内ニートを志して幾年月。未だ社長だお」
(;'A`)「志してんの!?」
(´・ω・`)「そっかー。なれるといいですね、社内ニート。途轍もない夢だ」
( ^ω^)「いずれ必ず」
('A`)「会話中も手を動かしてるワーカーホリックが何言ってんすか」
( ^ω^)「社内ニートになるためには売上が必要だお」
(´・ω・`)「本末転倒極まってるなあ。やめたら君?」
('A`)「だから社長なんだが」
457
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:21:35 ID:/ddlmxW.0
( ^ω^)「それで何だっけ、ドッヂボール?」
(´・ω・`)「デッドボールです」
('A`)「ちげーだろ」
(´・ω・`)
(´・ω・`)「素で間違えました、デッドボールです」
('A`)「ドッヂボールだろ」
(´・ω・`)
(*´・ω・`)「そうだ、ドッヂの時間だッッ!!!!!」
('A`)「仕事の時間です」
( ^ω^)「あ、ちなみにとっくに定時過ぎてるお」
('A`)「仕事が終わるまでが遠足です」
458
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:22:09 ID:/ddlmxW.0
(´・ω・`)「上司ちゃんだぃじょぶ? そんな仕事ばっかで頭おかしなんない?」
('A`)「仕事よりお前の相手の方が頭おかしくなりそうだよ中島」
(´・ω・`)「なんやて磯野」
( ^ω^)「それは大変だお。ここはいつも頑張ってくれている磯野君のためにレクリエーションを」
('A`)「鬱田です、カツオではないです」
(*´・ω・`)「レクリィェーッション!? 大人のレクリエーションといえば――ドンジャラッ!!!!」
('A`)「おいドッヂボールどこいった?」
(´・ω・`)「間違えました。デッドボール!! 退場ッ!!」
('A`)「退場はレッドカード」
( ^ω^)「息の合ったツッコミ、流石は磯野中島の仲だお」
('A`)「鬱田です」
459
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:22:44 ID:/ddlmxW.0
( ^ω^)「まあまあ、細かいことはいいじゃないかお。ドッヂボールやるお」
(´・ω・`)「シャッチョー! やるんだな!? 今! ここで!」
('A`)「おいやめろ」
( ^ω^)「あぁ!! 勝負は今!! ここで決める!!」
('A`)「社長まで乗らんでくだ――」
(*´・ω・`)っo「プレイボォールッ!!」
(#'A`)「やめろやめろ! 室内でデッドボールしようとすんな!!」
(´・ω・`)っo「いやドッヂボ――」
(#'A`)「せめて外で!! あと野球ボールでやんなって言ってんだよ!!」
(´・ω・`)
(´・ω・`)「えぇー……あんまりワガママ言わないで欲しいんだけど」
(#'A`)
460
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:23:19 ID:/ddlmxW.0
( ^ω^)「まあまあ、おちついて欲しいお」
('A`)「社長、何とか言ってやってくださいよ!」
( ^ω^)「ふむ……」
( ^ω^)
((^ω^))グググ...
(;'A`)「えっ、と。何を……?」
(^ω^)「俺自身がボールになることだ」
(*´・ω・`)「ソッ、その手があったかァ〜〜〜ッッ!!!!!!」
(#'A`)「ねぇよそんな手!!」
(^ω^)「手も足も出ねぇ」(#'A`)「うるせぇよ!!!!」
461
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:23:53 ID:/ddlmxW.0
( ^ω^)「おっ? 社長に向かってその態度は何だお磯野君」
('A`)「うわ、我に返った。鬱田です」
(´・ω・`)「降ー格! 減ー給! 解ー雇!」
('A`)「黙れ下っ端」
(´・ω・`)9m「社長! パワハラ、パワハラです!!」
('A`)「パワハラされてんの俺の方だと思うんだけど」
( ^ω^)「パワハラなんてないお。アットホームな職場だお」
(´・ω・`)「ここがホームベースだったのか! やはりデッドボール!」
('A`)「……もういいや、ドッヂボールでもやろうぜ」
(´・ω・`)「おっ、やっとその気になったか」
( ^ω^)「全く世話の焼ける社畜だおね」
('A`)「こいつら……」
462
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:24:27 ID:/ddlmxW.0
('A`)
(´・ω・`)「?」
( ^ω^)「?」
('A`)スゥー...
(´・ω・`)「?」
( ^ω^)「?」
('A`)っ スッ...
.
463
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:25:00 ID:/ddlmxW.0
(#'A`)っ(^ω^)!?
(#'A`)っ「ならばお望み通りドッヂボールじゃいッ!! お前ボールなァーーッッ!!!!」
(#'A`)っ(^ω^)「えちょ」
(#'A`)っ「うおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉりゃあああああああぁぉぉぉぉぉぉッッ!!!!」
(#'A`)彡――――=三(^ω^)
―――――――===三三(^ω^)
―――――――===三三⊂二二二( ^ω^)二⊃
(;´・ω・`)「とッ、翔んだ――ッッ!?」
464
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:25:34 ID:/ddlmxW.0
( ω )「見える、視えるお……! これが、これこそが――社内ニートへの道(ロード)――ッッ!!」
―――――――===三三⊂二二二( ^ω^)二⊃))ω・`)「いたい」
⊂二二二( ^ω^)二⊃))ω・`)
(;'A`)「あっ、カッとなってつい……おい、大丈夫か?」
(´・ω・`)「危ねェ危ねェ、ゴスロリを着ていなければ即死でした」
('A`)「うん、ゴスロリ着てないけど大丈夫そうだね」
( ^ω^)「キンニクのちからってすげー」
('A`)「元プロレスラーは伊達じゃないですね」
465
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:26:08 ID:/ddlmxW.0
( ^ω^)「今でも全然やれそうだお。何で辞めたんだお?」
(´・ω・`)「面白そうだなと思ってリング上でうんこしたらクビに」
('A`)「何で雇ったんだお?」
( ^ω^)「面白そうだなと思って応募が来る前に採用通知を送るイタズラを」
(´・ω・`)「この会社だいじょぶそぉ?」
('A`)「これもう駄目かもわからんね」
( ^ω^)「頼むからうんこはトイレでしてくれお?」
(´・ω・`)「これからはそうします」
('A`)「これからは……?」
(´・ω・`)「あっ」
(;'A`)「おい嘘だろ」
466
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:26:43 ID:/ddlmxW.0
(´・ω・`)
y(´・ω・`)y「うっそぴょーん!」
(#'A`)「死ね!」
( ^ω^)「磯野君それパワハラ――」
(#'A`)「うっせー!! 鬱田だっつってんだろ!!」
(´・ω・`)「やだ、カルシウム不足?」
(#'A`)「カルシウムがいくらあっても足りねぇ!」
( ^ω^)「カルシウムに餓えた獣、そうか君が――」
(´・ω・`)「かつて世界のカルシウムの七割を食い尽くしたと言われる――」
('A`)「何なのその設定」
( ^ω^)「みつひろ君」(;'A`)「いや誰!?」
467
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:27:16 ID:/ddlmxW.0
( ^ω^)「冗談は置いといて」
(´・ω・`)「えっ、冗談だったの!?」
('A`)「もう突っ込む気も起きない」
( ^ω^)b「……やるかお、ドッヂボール」
(´・ω・`)b「やりましょう、社長! 俺達ならきっとできる!!」
( ^ω^)チラッ
(´・ω・`)チラッ
('A`)
('A`)「……あーもう、わかりましたよ。やればいいんでしょう、やれば」
( ^ω^)「やっとわかってくれたかお……!」
┓(´・ω・`)┏「苦しゅうない」
468
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:27:51 ID:/ddlmxW.0
('A`)「で、ボールは?」
(´・ω・`)「友達」
('A`)「そういうのはいいから」
(´・ω・`)「ところで社長」
( ^ω^)「おっ?」
(´・ω・`)「この会社は本当にアットホームですね!」
( ^ω^)「だおだお。社員もみんな仲がいいお」
('A`)「またなんか始まった」
(´・ω・`)「ですよね! 社長のことも本当の友達だと思ってます!!」
( ^ω^)「だおだ――待て、友達……?」
(´・ω・`)っ「それじゃ失礼して!!」
469
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:28:24 ID:/ddlmxW.0
(^ω^) ム`ヽ
/ ノ) ∧∧ ) ヽ
゙/ | (´・ω・`)ノ⌒(ゝ._,ノ 「ボールは友達ッッ!!」
/ ノ⌒7⌒ヽーく \ /
丶_ ノ 。 ノ、 。|/
`ヽ `ー-'_人`ーノ
丶  ̄ _人'彡ノ
ノ r'十ヽ/
/`ヽ _/ 十∨
_
/ `j
/ /`ー'
〈 `ヽ
`、 ヽ∧_∧
〉 ´・ω) ,-、、
/ ノ  ̄⌒ヽ 「 〉――――=三(^ω^)
ノ ' L `ヽ./ /
/ , ' ノ\ ´ /
( ∠_ ヽ、_, '
i 、 ヽ
_,, ┘ 「`ー-ァ j
f" ノ { /
| i⌒" ̄ / /_
、ヾ,,_」 i___,,」
470
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:28:58 ID:/ddlmxW.0
―――――――===三三(^ω^)
―――――――===三三⊂二二二( ^ω^)二⊃
(;´・ω・`)「とッ、翔んだ――ッッ!?」
(;'A`)「あちょっ、やば――」
∧_∧ <./| /| /\___
(^ω^ )/⌒ヽ / .| / / / //
⊂二二二 二二二二二⊃\_/ /____//
\ \ />  ̄ ̄ ̄ ̄
\ \ ̄>__ .|| |::
\ .|/ / /\ ...|| |::
ヽ ∠__/  ̄ .|| |::
、∠ _ > <> .|| |::
\  ̄ ./V ..|| |::
____ .∠ ∧ / ..._________.||___
/ /.ヽ / .∨ /\________|__|
// / /\  ̄:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
471
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:29:32 ID:/ddlmxW.0
( ω )「見える、視えるお……! これが、これこそが――社内ニートへの道(ロード)――ッッ!!」
.::..:.+.:..::::..:..::.:..:...::..:..::..:..:..::::..:..::.:..:...::..:..::..:..:..::::..:+..::.:..:...::..:..::..:..:..::::..:..::☆.:..:...::..:..::..:..:..::::..+:..::.:..:...::..:
.::..:..:..::☆::..:..::.:..:...::..:.・.::..:..:..::::..―――――――===三三⊂二二二( ^ω^)二⊃:..:..::.:..:...+
.::..:..:..::::..:..::.:..:...+::..:..::..:..:..::::..:..::.:..:...::..:.☆.::..:..:..::::..:..::.:..:...::..+:..::..:..:..::::..:..::.:゚..:..;::..:..::..:..:..::::..:..::.:..:...::..:.
+.::..:. .:..::::.. :..::.:..: ...::..:.. ::..:..・:..:: ::..:..::.:.. :...::..:. .::..:.+.:..:: ::..:..: :.:..:...:: ..:..::. .:..:..:.:.☆.: ...::..:....::.:゚..:...::..:..:.::
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☆: .: .: .: ・.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: +.: .: .: .: .: ゚.: .: .: .: .: .: .: .: .: .:・ .: .: .: .: .: .: .: .+: .: .: .:☆ .: .: .: .: .: .:
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: .: .: .: .: .: .: .: .: .:r―――――――― 、 .r――――――――― 、.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:
: .: .: .: .: .: .: .: .: |シャッチョさんスゲー!! ||絶対人間じゃねーな... | .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:
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472
:
名無しさん
:2025/05/13(火) 22:30:06 ID:/ddlmxW.0
おわり
ギャグ習作でした
473
:
名無しさん
:2025/05/14(水) 22:57:12 ID:rmY5CmV20
習作でこれなら才能はばたいてるよ!おもしろかった!
474
:
名無しさん
:2025/05/15(木) 01:05:24 ID:a49nBoKE0
乙!
テンポ良いし、キャラの掛け合い読みやすいし、大型AAの使い方好きだしでめちゃくちゃ面白かった!
475
:
名無しさん
:2025/05/17(土) 12:35:02 ID:NS/q4QPI0
乙乙!
会社の話なのに全裸のショボン出てきて笑った
ゴスロリ着といてくれた方がうんと常識人だった
476
:
名無しさん
:2025/06/09(月) 04:41:14 ID:vppHTghE0
乙
良かった
477
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 12:33:56 ID:/r.QqnPc0
過疎だから動きが無いよりは良いのかもしれないが、数少ない動きのある現行が埋もれるから謎の意図のあるスレageやめてほしいな
同じやつがやってるのかわからんが、更新来たかとワクワクで開くたびにいつの何に対するものか不明の乙だけだとガッカリする
478
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 14:37:19 ID:a8utnie60
読んだから感想伝えたいだけじゃないの?別によくない?
479
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 15:02:49 ID:U9pEakcg0
>>478
乙だけのレスの話でしょ
480
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 15:08:40 ID:YDI.bFc.0
一個や二個だったら良いけどこうも怒涛のageだとまあ気持ち分かるよ レスに中身が無さすぎるから引っ掻き回すのが目的に見えちゃうし
481
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 16:41:11 ID:KIyarmZ.0
誤解ならすまんが、そんなに我慢できないならX垢作れば?としか
482
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 17:03:29 ID:4Uh2CkY.0
>>481
こーいうなんでも誰かさんのせいにしたがるカスがいるから困る
完全に別人だろ
483
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 17:33:58 ID:qS4cdWfs0
>>481
自演を疑うのはわかるが総合に書き込むのはいただけない
484
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 19:47:22 ID:N7dYdosw0
人形か何かに追いかけられるギコの話のタイトルが思い出せない
知ってる人いたら教えて
485
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 19:51:20 ID:Mu1RO01o0
>>484
土蔵 階下の蠢き のようです
http://buntsundo.web.fc2.com/100monogatari_2015/novel/dozou_kaika_ugomeki.html
これかな?
486
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 20:00:42 ID:N4hsuHik0
>>485
有能だ
487
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 20:03:21 ID:N7dYdosw0
>>485
うわあこれだ!!!大事に読むよありがとう!!!!
こんなに前の作品だとは知らなかった。
4分で特定はすごすぎる
488
:
名無しさん
:2025/06/12(木) 20:42:23 ID:emDX4otU0
すげえ
489
:
名無しさん
:2025/06/13(金) 07:51:40 ID:npIW2mJ60
>>477
昔読んでた人がまた来たんだろうなって和んでたわ
490
:
名無しさん
:2025/06/13(金) 08:02:18 ID:Gk7hGsfw0
>>489
そのパターンなら良いけど、大体そういう時って「ひさびさに読んだ」とか一言ありそうな気がするが、そういうのもなかったから微妙な気持ちになるんだろう
491
:
名無しさん
:2025/06/13(金) 08:12:05 ID:7KQSyvRE0
責める気はないが、確かにちょっとぬか喜びはしたかな…
それはそれとして4分有能マンは何者だったんだ
492
:
名無しさん
:2025/06/14(土) 10:32:46 ID:mrA7Vkjs0
誰か聞いてあげたら?
493
:
名無しさん
:2025/06/14(土) 12:05:12 ID:Xx8VyEEc0
>>492
何を?
494
:
名無しさん
:2025/06/14(土) 13:52:40 ID:ib9w4NHk0
>>492
露骨すぎて炎上でもいいから目立ちたいだけだろ
スルーしとけ
495
:
名無しさん
:2025/06/14(土) 18:10:59 ID:xUkILCoM0
物理本デビュー者がふえたのはめでたいってだけの話
ちょっと前まで本にすんのって活発だったのになんで廃れたんだろ、
496
:
名無しさん
:2025/06/15(日) 19:58:28 ID:vFa9ecI.0
わかったわかった
見てほしいよな
わかるよ
497
:
名無しさん
:2025/06/15(日) 21:31:15 ID:MXuzSPAI0
短編書くの好きだったけど長編書こうとするとエタらせてばっかで書けなかったなぁ。
498
:
名無しさん
:2025/06/15(日) 21:48:15 ID:dBzEJjQ20
>>497
投下後にエタらせたなら再開一択よ
499
:
名無しさん
:2025/06/15(日) 23:51:11 ID:YnCQA8To0
>>440
このカップリングいいね
青春系は定期的に摂取したくなる
500
:
名無しさん
:2025/06/16(月) 00:00:19 ID:TFvQFaWY0
いや何の話してるの?
501
:
名無しさん
:2025/06/16(月) 00:33:01 ID:UAyPPuq.0
はいはい
502
:
名無しさん
:2025/06/16(月) 21:43:10 ID:8MirWROc0
ageなくていいだろうよ
乙だけじゃ無くてコメント入れるようになったけど、ここで嫌がられてる理由ちゃんと伝わってはないんだよな
503
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 08:20:31 ID:B78FSJyU0
>>502
めちゃ同意
ageて感想書くなんてブーン系を衰退させる
普段の総合スレ民を見習って欲しい
どれだけブーン系を発展させ盛り上げているか
ageて感想書いてる奴はブーン系のしきたりを分かってない。俺らを見て学んで欲しい
504
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 08:23:05 ID:pn03k0LQ0
>>503
どこ縦読み?
505
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 08:44:53 ID:FeLkF5IE0
>>503
これはこれで傲慢すぎ
506
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 08:49:09 ID:aWuLHZ2E0
ま、要は総合スレの住人が普段どれだけ役に立ってるかを考えりゃ良いわけでしょ
ここ一週間ぐらいだと…
なんか議論してたかな
507
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 09:28:34 ID:219n9F720
ただの娯楽に役に立つも立たないもあるかいな
楽しけりゃ良いのよ
508
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 09:31:58 ID:B78FSJyU0
確かに!楽しくワイワイが一番
509
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:39:39 ID:HAkmzALw0
投下します。
510
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:40:06 ID:HAkmzALw0
『スイッチが欲しいようです』
511
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:41:57 ID:HAkmzALw0
<キーンコーンカーンコーン
('A`)「ふー、授業終わった……さて、さっさと自分ち帰って、それから部屋の片付けを……」
<ホワワワワワワ
('A`)「ん? なんだ、このスーファミから出てるみたいな機械音は」
三三三┌川 ゚ -゚)┘「ドクオーーーーー!!!!!」テレポーテーションッ
<バフン
\川 ■ -■)/←黒焦げになったクー
川 > -<)))フルフル
('A`)「スマブラのネスと同じ登場の仕方だ……」
川 ゚ -゚)「黒焦げになってもテレポートには成功するぞ。スマブラ仕様だからな」
('A`)「あんまそのネタ通じる人いねーぞ多分」
川 ゚ -゚)「にしても、やぁドクオ。奇遇だな」
('A`)「同じ学校通ってる友達に奇遇って言葉あんま使わんと思うけど」
川 ゚ -゚)「唐突なんだが、実はな…」
川 ゚ -゚)「私はエスパーなんだ」
('A`)「無理して総合短編にもパロネタ仕込まなくていいんだぞ」
512
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:43:17 ID:HAkmzALw0
川 ゚ -゚)っ「言わなくても分かる。今からドクオは……帰宅しようとしているだろう!」ビシッ
('A`)「ホントに言わなくても分かることだったけど、テレポート出来てたからマジでエスパーではあるんだろうな」
川 ゚ -゚)「いつも通り一人寂しく帰ろうとしている陰キャぼっちのドクオにちょっとした頼みがあるんだが、聞いてくれるか?」
('A`)「ディスりながら頼み事するのって結構な悪手だろ」
川 ゚ -゚)「実はうち、今日は両親も妹たちもいなくてな……夕飯がかなり余ってしまいそうなんだ」
('A`)「へぇ、てことはシューもヒートもキューちゃんもいないのか。それはちょっと寂しいな」
川 ゚ -゚)「このままでは私一人で牛丼メガ盛りを6杯も食べなくてはいけなくなってしまう……」
('A`)「エンゲル係数牛丼に偏りすぎだろ。実家吉野家?」
川 ゚ -゚)「という訳でドクオ、今夜はうちに来ないか? 今なら学生証の提示で牛丼1つにつき70円引きになるぞ」
('A`)「すき家の方か……そんで学生証を勝手にすきパスの代わりにするなよ」
川 ゚ -゚)「今月はPayPayでクーポン取れば更に5%引きだ」
('A`)「というか金払わないといけないのかよ、いよいよマジですき家じゃねぇかよ」
513
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:44:01 ID:HAkmzALw0
('A`)「……まぁ、誘ってくれたのは嬉しいんだが、すまんな。今日は俺ん家でブーンとゲームする約束してんだ」
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚)「……そうか。なら仕方がないな。また別の機会に誘うとしよう」
('A`)ノシ「悪いな。んじゃ、また」
川 ゚ -゚)「ああ」
<テクテク…
川 ゚ -゚)「……」
川 ゚ -゚)「………」
三三三┌川 ゚ -゚)┘ホワワワワワワ
シュン
514
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:45:06 ID:HAkmzALw0
隣のクラス
( ^ω^)「おっおー、今日も無事に学校終わったお。ドクオとの約束もあるし、早く帰るおー」
ξ;゚⊿゚)ξ「ブ、ブーン! ちょっと!」
( ^ω^)「おっ? どうしたお、ツン」
ξ;゚⊿゚)ξ「あ、あのね、その……」
ξ;゚⊿゚)ξ(ななな、なに緊張してるのよ私!『うち、今夜は親いないんだけど、よかったら夕飯どう?』って誘うだけでしょ!?)
ξ;>⊿<)ξ(一緒にうちでご飯食べるのなんて子どもの頃はよくしてたじゃない! 今更恥ずかしがる必要なんてないんだから、思い切って……!)
( ^ω^)「ツン? なにか頼み事でもあるのかお? 僕に出来ることならなんでも聞くおー!」
ξ;*゚⊿゚)ξ「た、頼み事っていうか、その……大したことじゃないんだけど……」
ξ;*>⊿<)ξ「よ、よよ、よかったら今日、う、うちに、その、ご飯……!」
<ホワワワワワワ
ξ;゚⊿゚)ξ「ん? なに、このスーファミみたいな機械音……」
三三三┌川 ゚ -゚)┘「ツンーーーーー!!!!!」テレポーテーションッ
<バフン
\川 ■ -■)/←黒焦げになったクー
515
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:45:57 ID:HAkmzALw0
ξ;゚⊿゚)ξ「クー!? あ、あんたさっき隣のクラスに行ったんじゃ!?」
川 > -<)))フルフル
川 ゚ -゚)「そうだぞ。テレポートで行って、テレポートで帰ってきたんだ」
ξ;゚⊿゚)ξ「隣なんだから普通に歩けば……てかテレポート描写2回も要らないでしょうが!」
川 ゚ -゚)「レス数を盛りたくて」
( ^ω^)「流石クーさん、素直だおね」
ξ゚⊿゚)ξ「こんなとこで素直クールの設定ちゃんと守られても……」
( ^ω^)「それで、どうしたんだおクーさん、忘れ物かお?」
川 ゚ -゚)「まぁ、そんなとこだな」
川 ゚ -゚)っξ゚⊿゚)ξガシッ
ξ゚⊿゚)ξ「へ?」
516
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:46:44 ID:HAkmzALw0
川 ゚ -゚)「ブーン。すまないが、今日はツンを借りていくぞ」
ξ;゚⊿゚)ξ「ちょ、ちょっと!? 私まだブーンに話が……!」
( ^ω^)b「おkだお!」
ξ#゚⊿゚)ξ「ざけんなデブ!! やめてよクー、このまま走って瞬間移動なんて……!」
川 ゚ -゚)「大丈夫だ、別の方法で移動するから」
川 ゚ -゚)ノ「クエッ!!」
シュン
( ^ω^)「あ、いっちゃったお。SPECのドラマにあった瞬間移動だおね。懐かしいおー」
( ^ω^)「……」
(*^ω^)「さて、僕も帰るお。今日はドクオとゲームだお〜!」
517
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:47:29 ID:HAkmzALw0
素直家、クーの部屋
ξ゚⊿゚)ξ「……なるほど。ドクオを家に呼びたいけど今回も失敗したから、何か良いアイデアはないか相談したいってことね」
川 ゚ -゚)「いやまだ何も話してないんだが。えっなに、怖……ちゃんと会話して……?」
ξ#゚⊿゚)ξ∩「ぶん殴りてぇ〜〜」ワナワナ
川 ゚ -゚)「だがまぁその通りだ。勇気を出して誘ってみたんだが断られてな……今夜はとっておきを用意したというのに」
ξ゚⊿゚)ξ「そのとっておきってのは今私たちの前にある牛丼メガ盛り6杯じゃないでしょうね」
川 ゚ -゚)「ツンが来てくれて助かったよ。最近客足が減ってるから廃棄はあまり出したくないんだ」
ξ゚⊿゚)ξ「すき家の家族経営でもしてんのか?」
川 ゚ -゚)「あっ、合計5150円な」
ξ#゚⊿゚)ξ「払わないし食べない……てか5杯も食わす気なんかい! 要らないわよ!」
川 ゚ -゚)「それで、ツンならどうやって人を家に呼ぶんだ? 実際さっき、あのにこやかデブだるまを家に誘おうとしてたよな?」
ξ゚⊿゚)ξ「友達の想い人をよくそんな無表情でディスれるな」
川 ゚ -゚)「君もさっきデブって言ってたような気がするが」
518
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:48:43 ID:HAkmzALw0
川 ゚ -゚)「それでどうなんだ? どういうプランを練ってたのか聞かせてもらおう」
ξ*゚⊿゚)ξ「プランって言うほどじゃ……わ、私も似たようなもんよ。『うちでご飯どう?』って誘おうとしたけど……」
川 ゚ -゚)m9「無様に失敗したって訳か。ははっ」プギャー
ξ#゚⊿゚)ξ「あんたには笑われたくない……ってか、私の場合は話の途中であんたに拉致られたからよ! 私悪くないもん!」
川 ゚ -゚)「だがどちらにせよ、ブーンはドクオと約束をしていたから断られていたと思うぞ」
ξ#゚⊿゚)ξ「え、そうなの? 昔っからホント邪魔ねあの貧弱ごぼう野郎……」
川# ゚ -゚)「私の想い人になんて悪口を! 最低だぞ!」
ξ゚⊿゚)ξ「前レスの自分のセリフ見てこい」
519
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:49:31 ID:HAkmzALw0
ξ゚⊿゚)ξ「でもやっぱり、物で釣るってのがシンプルだけど良いんじゃない?」
ドクオが好きな物とか用意してさ。それなら来るかもよ」
川 ゚ -゚)「ドクオの好きな物か……格別に好きって物が思いつかないな」
ξ゚⊿゚)ξ「なんか思いつかないの? 好きな食べ物とか、欲しがってるものとかさ」
川 ゚ -゚)「たまに古いマックで見かける、ハッピーセットを紹介してるドナルドとかどうだろう?」
ξ゚⊿゚)ξ「考え直せ」
川 ゚ -゚)「うーん、仕方ない。こうなったら……へいTUN、ドクオの好きな物を教えて」
ξ゚⊿゚)ξ「人をアレクサ扱いすんな……ってか、その表記だと『トン』とか『タン』って読まれそうだからやめてよ」
川 ゚ -゚)「大丈夫だろう。今もまだブーン系にいる人だったらこれも何のパロネタか分かるだろうし」
ξ゚⊿゚)ξ「なんで私がキャスティングされたのか今やっと分かった気がする……」
川 ゚ -゚)「ほら(笑) 恋愛(ラブ)バイスよろw」
ξ#゚⊿゚)ξ「ぶちころすぞ」
520
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:50:19 ID:HAkmzALw0
川 ゚ -゚)「さて、場を和ませる冗談はここまでにしよう。今回は30レスしか使えないからな」
ξ゚⊿゚)ξ「冗談で済ませるかどうかは私が決めるからね」
川 ゚ -゚)「しかし、本当に何も良いアイデアが浮かばないな。ドクオが何かを欲しがってる姿なんてあんまり見たことないし。
ツンは何か知らないか?」
ξ゚⊿゚)ξ「いや私に聞かれても……もういっそのこと、ドクオ本人に聞いちゃえば?」
川 ゚ -゚)
川 ゚ -゚)「それだ」
ξ゚⊿゚)ξ「え?」
521
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:52:23 ID:HAkmzALw0
<ガサゴソ
川 ゚ -゚)っ○「WF-1000XM5〜!」
ξ;゚⊿゚)ξ「そ、それは最高のノイズキャンセリング機能が搭載された、ちょー高いSONYの最新型完全ワイヤレスイヤホンじゃない!」
川 ゚ -゚)「いやそっちじゃなくて大山のぶ代の声マネにビックリしてほしかったんだが……」
ξ゚⊿゚)ξ「この文字だけの世界でそんなツッコミ欲しがるな」
川 ゚ -゚)っ○「ほら、ツンも片方つけてみろ」
ξ;-⊿゚)ξっ○「こんなのつけて、一体何を聞こうって……」
『おいテメェ俺の加速取んなよ!』
『先に僕のスリックスター取ったのドクオだおー』
ξ゚⊿゚)ξ「……なんか、めちゃくちゃ聞き馴染みのある二人の声が聞こえるんだけど」
川 ゚ -゚)「おや、ブーンの声も聞こえるな。もうドクオの家に来ていたのか」
ξ;゚⊿゚)ξ「ちょ、ちょっと! なんでドクオの部屋にいる二人の声がイヤホンから聞こえるのよ!
まさかアンタ、ドクオの部屋に盗聴器を……!?」
川 ゚ -゚)「ははは、何を言ってるんだ。そんなことする訳ないだろう」
ξ;゚⊿゚)ξ「そ、そうよね? いくらクーでも人の家に盗聴器しかけるなんて犯罪行為をやるわけが……」
川 ゚ -゚)「しかけてるのは部屋じゃなくてドクオのスマホにだよ」
ξ;゚⊿゚)ξ「やらかしてたーー!!!」
522
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:53:09 ID:HAkmzALw0
ξ#゚⊿゚)ξ「アンタには常識ってモンがないの!? こんなの立派な犯罪よ!?」
川 ゚ -゚)「立派なんて……よしてくれ、照れる」
ξ#゚⊿゚)ξ「褒め言葉ちゃうわ!! とにかく、こんなこと今すぐやめないと……!」
『そういえばドクオ、ちょっとツンのことで相談があるんだけどいいかお?』
ξ゚⊿゚)ξ「ねぇクー、コレもう少し音量上げられる?」
川 ゚ -゚)「君のそういうトコ好きだよ」
523
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:54:34 ID:HAkmzALw0
『相談? いやそれよりさ、ブーン。お前アレどうだった?』
ξ#゚⊿゚)ξ「なに話題すぐ変えようとしてんだ空気読めガリカスぶっ殺すぞ!!!」
川 ゚ -゚)「スプラとか絶対やらない方がいいタイプの人種だ……怖……」
『いやぁ、僕もダメだったお。やっぱり厳しいおね……ほら見て、メール』
『やっぱりか。一応、近くのゲオでも抽選やるらしいんだけどな。ほらコレ、チラシ』
『本当だ。けどコレも転売ヤーが殺到しそうだし、当たる気しないおね。でも、やっぱり欲しいおねー』
『欲しいよなー』
ξ;゚⊿゚)ξ「な、何の話をしてるのよ? せっかく二人の欲しい物が分かりそうなのに……音声だけじゃ限界があるわね」
川 ゚ -゚)「安心しろツン。こんなこともあろうかと、昔ドクオにあげた荒巻くんぬいぐるみに仕込んだ監視カメラがある」
ξ゚⊿゚)ξ「その発言の何処に安心しろってんだ」
川 ゚ -゚)「リモコンをちょいと操作すれば……ほら、テレビにドクオの部屋が映ったぞ。遅延ほぼなしでリアルタイムの音声だって拾える」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ盗聴器意味ないだろ。完全上位互換じゃねぇか」
川 ゚ -゚)「更には自動録画機能もついてる優れものだ。たまにドクオじゃなくて、遊びに来たブーンが映ったりもするが……」
ξ゚⊿゚)ξっロ「あとでデータちょうだいね」
川 ゚ -゚)「110番通報寸前のスマホ見せられながらだと了承せざるを得ない」
524
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:55:16 ID:HAkmzALw0
('A`)『マジで超面白そうだよな、マリオカートワールド』
( ^ω^)『シャインポストってアイドルのゲームも楽しそうだおね』
('A`)『まさかここまで手に入らんとはなぁ。ちょ〜欲しいわ、switch2』
( ^ω^)『欲しいおね〜switch2』
ξ;*゚⊿゚)ξ「き、聞いたクー!? 二人が欲しいものはswitch2よ!
switch2を用意できれば、間違いなく家に呼べるわ!」
川 ゚ -゚)「よし、じゃあ今すぐ本屋にGOだな」
ξ゚⊿゚)ξ「それで手に入るのは雑誌のswitchでしょ……いやこのネタ誰に通じるんだ……」
ξ;゚⊿゚)ξっロ「早速調べて……うわ、どの店も抽選販売ばっかじゃない!
こうなったらメルカリとかで……って、転売品はプレイできなくなる可能性がある!? 嘘でしょ!?」
川 ゚ -゚)「ふむ、つまり金に物を言わせて転売品を買う訳にはいかず、抽選販売に挑むしかないということか」
ξ゚⊿゚)ξ「ど、どうするの? 一応申し込んでみるけど……任天堂の抽選には今からじゃ申し込めないし、確率めっちゃ低いわよ?」
川 ゚ -゚)「無問題さ。既に103通りのクレバーな解決策を思いついている」
ξ゚⊿゚)ξ「言っとくけど違法なことはNGだからね」
川 ゚ -゚)「既に3通りのクレバーな解決策を思いついている」
ξ゚⊿゚)ξ「100通りは何するつもりだったんだ」
525
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:58:50 ID:HAkmzALw0
そして、switch2を求めるクーの懸命で苛烈な日々が続いた……
せっせと抽選に申し込んだり、色んなお店に足を運んだり……
川 ゚ -゚)「抽選申込み用のメアドを20000個作ったぞ。ツン、手作業で応募を頼む」
ξ゚⊿゚)ξ「出来るか」
川 ゚ -゚)っ「おっ、北海道のイオンで明日抽選販売やるのか……よしツン、飛行機!」
ξ゚⊿゚)ξ「出せるか」
友人や家族の協力を得たり……
川 ゚ -゚)「妹のキュートが応募条件を満たしていた。アカウントも貰えたし、これで私にもチャンスがあるな」
ξ゚⊿゚)ξ「キューちゃんの許可は?」
川 ゚ -゚)っ「大丈夫だ、ほらこの通り」
o川*;ー;)o「返して……かえしてよぉ、お姉ちゃん……」ヒックエグッ
ξ゚⊿゚)ξ「どの通りだ」
川 ゚ -゚)「あと、急遽友達になってもらった隣のクラスの鈴木さんのアカウントもあるぞ」
/ ゚、。;/「こ、これで家族には手を出さないでいただけるんですよね……!?」
ξ#゚⊿゚)ξ「オイ違法なことはNGだっつったろうが!!」
川 ゚ -゚)「え〜ギリギリグレーでしょ」
ξ#゚⊿゚)ξ「バチバチブラックだよ!!」
526
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 20:59:11 ID:HAkmzALw0
穏便な話し合いに赴いたり……
川 ゚ -゚)っy=ー「おい、なんで私が落選なんだ? ええ度胸しとんなぁゲオの兄ちゃん」チャキ
<ヽ;∀;>「そそそ、そんなことウリに言われても……た、た、助けてニダー!!」ガクブル
ξ゚⊿゚)ξ「別にその人が決めてる訳じゃないでしょ」
川 ゚ -゚)「明日までに私の分のswitch2を用意するんだ。君の立場なら……出来るよな?」
<ヽ;∀;>「あ、あの……ウリ、正社員ですらないただのバイトなんですけど……」
川 ゚ -゚)っ○「位相・波羅蜜・光の柱……」キュイイン
<ヽ;∀;>「ひぃぃいいい!?!?!?」
ξ゚⊿゚)ξ「いきなり最強になるな」
527
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:00:32 ID:HAkmzALw0
とにかく、ひたむきに頑張っていたクー
そして!!!
数日後!!!!!学校!!!!!
ついに!!!!!!!!!!!!!!
川 ゚ -゚)「全部外れた」
ξ゚⊿゚)ξ「でしょうね」
528
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:01:00 ID:HAkmzALw0
川# ゚ -゚)「結局手に入らなかった……クソっ、昨日いきなり渋谷に湧いた呪霊共の一掃なんて任務がなければエディオンの抽選会に行けたのに!」
ξ゚⊿゚)ξ「友達が特級術師なの心強いな」
ξ-⊿-)ξ「まぁでも、こればっかりは運だし仕方ないわよ。別にドクオを家に呼ばなくたって、普通にデートとか誘えばいいじゃない」
川# ゚ -゚)「嫌だいいやだい!! 私は絶対にドクオを自宅に呼んで、二人っきりでお家ゲームデートするんだい!!!」
ξ゚⊿゚)ξ「思ったより可愛らしい発言だ」
川# ゚ -゚)「アイテム取ってすぐサンダー降らしたり赤甲羅連続でぶつけたりしてドクオのぐちゃぐちゃ泣き顔を網膜に焼き付けるんだい!!!」
ξ゚⊿゚)ξ「思った通り可愛くない発言だ」
529
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:01:31 ID:HAkmzALw0
川 ゚ -゚)「まぁ、結果こそ残念だったが……どうしても諦められなくて、もう自分で作ることにしたんだ」
ξ゚⊿゚)ξ「は? 作ったって……なにを?」
川 ゚ -゚)「もちろんコレだよ」
<ガサゴソ
川 ゚ -゚)っ□「スイッチ2〜!」
ξ;゚⊿゚)ξ「えっ嘘でしょ!? 自分で作ったの!?」
川 ゚ -゚)「いやだから驚いて欲しいのは声マネだって……何回言わせるんだ……」
ξ;-⊿-)ξ「あ〜もうハイハイ、のぶ代はもういいから……」
川 ゚ -゚)「いや今のは水田わさびだったろ。耳大丈夫?」
ξ#゚⊿゚)ξ「だから分かんねぇんだよこの世界じゃあよぉ!!」
530
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:02:51 ID:HAkmzALw0
ξ゚⊿゚)ξ「……てゆーか、それ本当にswitch2?
ローマ字じゃなくてカタカナ表記だし、ただのボタンにしか見えないんだけど……マリカとか出来んの?」
川 ゚ -゚)「出来ないぞ。略した名前が偶然同じになってしまっただけの代物だからな」
ξ;゚⊿゚)ξ「えっ……じゃあそれ、何?」
川 ゚ -゚)っ□「『世界中に存在するswitch2を全部爆発させるスイッチMk2』。略して『スイッチ2』だ」
Σξ;゚⊿゚)ξ「テロ兵器じゃねぇか!! ヤバすぎるでしょ早く捨てろ!!」
川 ゚ -゚)「やっぱりヤバいよなぁ名前……キラークイーンって名前の方が良かったかな?」
ξ;゚⊿゚)ξ「名前にしか問題がないと思ってる所もヤバい……」
531
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:03:40 ID:HAkmzALw0
ξ;゚⊿゚)ξ「そもそもなんでこんなモン作ったのよ、誰も幸せにならないじゃない!」
川 ゚ -゚)「なんでって……抽選外れた腹いせですけど」
ξ#゚⊿゚)ξ「すんごい澄んだ瞳ですんごい自己中な犯行動機語るな!」
川# ゚ -゚)っ□「ええいうるさいっ! これを押せば全員平等になるんだっ! switch2なんて物がこの世にあるのがいけないんだっ!!」
ξ;゚⊿゚)ξ「ちょっ……マジで押す気!? やめなさいクー!!」
川# ゚ -゚)っ□「いいや! 『限界』だッ! 押すねッ!」
川# ゚ -゚)っ□「『今だッ』!」
('A`)「あ、いたいた。クー」
川 ゚ -゚)彡サッ
532
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:05:51 ID:HAkmzALw0
川 ゚ -゚)「やぁドクオ。奇遇だな」
('A`)「いやだから校内で奇遇ってあんまり言わない……今なんか隠さなかった?」
川 ゚ -゚)「幻覚だよ。それより何か用か?」
('A`)「見間違いか……? まぁ、大したことじゃないんだけどさ。今日の放課後、時間あるか?」
川 ゚ -゚)「えっ……べ、別に暇だが」
('A`)「良かった。実は昨日、switch2の抽選に当選して買えたんだけど、うちでやらないか?」
川 ゚ -゚)
ξ゚⊿゚)ξ
('A`)「……おい、どうしたんだ。ツンまで黙って」
ξ゚⊿゚)ξ「いや……まぁ、そりゃそういうパターンもあり得るよなって」
('A`)「はぁ……? まぁいいや。それで、どうだクー。この前はお前の誘い断っちまったし、そのお詫びって感じで……」
川 ゚ -゚)「行く!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」クワッス
('A`)「うるさっ」
ξ゚⊿゚)ξ「文字しか存在しないこの世界でよくこれだけの声量を……」
533
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:06:42 ID:HAkmzALw0
('A`)ノシ「じゃ、放課後に俺ん家来てくれ。後でなー」
<テクテク…
川 ゚ -゚)「ま、まさかドクオが当たるなんて……そういう可能性もあったのか」
ξ゚⊿゚)ξ「結果オーライじゃない。ちゃんと手土産持っていきなさいよ?」
川 ゚ -゚)「R4でいいかな?」
ξ゚⊿゚)ξ「マジコンじゃねぇか捨てろ」
534
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:07:58 ID:HAkmzALw0
( ^ω^)「お? ツンとクーさんだお。何してるんだお?」テクテク
ξ;*゚⊿゚)ξ「ブ、ブーン! べべべ、別に何も……」
川 ゚ -゚)「おいツン、これはチャンスだぞ」ヒソヒソ
ξ;゚⊿゚)ξ「チャ、チャンスって?」ヒソヒソ
川 ゚ -゚)「ドクオは私と遊ぶからブーンはフリーだ。今日なら誘っても断られないんじゃないか?」ヒソヒソ
ξ;゚⊿゚)ξ「た、確かに……!」ヒソヒソ
川 ゚ -゚)「決めてこいツン! イナイレ2で鬼道たちがジェミニストームに打ったイナズマブレイクのように!」
ξ゚⊿゚)ξ「いやそれ失敗するじゃねぇか」
535
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:09:19 ID:HAkmzALw0
ξ*゚⊿゚)ξ(で、でも確かにあのガリ野郎がいない今日は絶好のチャンス! ありがとうクー、決めてみせるわ!)
ξ;*゚⊿゚)ξ「ね、ねぇブーン! 今日ってその、暇だったり……する?」
( ^ω^)「おっ?」
ξ*゚⊿゚)ξ「そ、その、良かったら……うちに、ご飯食べに来ない?」
( ^ω^)「えっ、いいのかお?」
ξ*>⊿<)ξ「か、勘違いしないでよね! 今日はうちに両親いないから……ご飯が余るのが嫌なだけなんだからっ!」
( ^ω^)「おー……ツンのご飯、そういえば最近は食べてなかったおね」
ξ*゚ワ゚)ξ「じゃ、じゃあ、今日はそのまま一緒に私の家まで……!」
( ^ω^)「でも悪いんだけど、今日はいけないお。ごめんだおー」
ξ゚⊿゚)ξ「………へ?」
川 ゚ -゚)「あれっ」
536
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:10:05 ID:HAkmzALw0
(*^ω^)「実は昨日、switch2が当たったんだお! 近所のビックカメラで申し込んでたんだけど……ラッキーだったお〜!」
ξ゚⊿゚)ξ
川 ゚ -゚)
( ^ω^)「今日はさっそくマリカやって、全キャラ解放するんだお! ドクオも当選したらしいし、遅れをとる訳にはいかないお!」
( ^ω^)ノシ「ご飯はまた今度いただくお。じゃ、二人とも、また明日だおー!」
⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン
ξ゚⊿゚)ξ
川 ゚ -゚)
537
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:12:00 ID:HAkmzALw0
ξ゚⊿゚)ξ「………」
川 ゚ -゚)「………」
ξ゚⊿゚)ξ「ねぇクー」
川 ゚ -゚)「どうした」
ξ゚⊿゚)ξ「私、スイッチが欲しいのよね」
川; ゚ -゚)「いや……あの、ローマ字表記の方にしていただけると……」
ξ゚⊿゚)ξっ□「さーて、タイトル回収すっかー」
川; ゚ -゚)「ああっ、いつの間にか私が作ったスイッチ2が! や、やめ……!」
ξ゚⊿゚)ξっ□ポチッ
538
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:14:02 ID:HAkmzALw0
-------switch2-----------------------------------今度こそ----------------------------------
:::::::::::::::::::::::::::ゞ (. (::.! l,;::) .ノ ノ ./::::::::::::::.......:::::
._ゝ,,. .-ー;''""~ ';;; - .._´,
._-" ,.-:''ー''l"~:|'''ーヾ ヾ
::( ( . |: ! ) )
ヾ、 ⌒〜'"| |'⌒〜'"´ ノ
""'''ー-┤. :|--〜''""
:| |
j i
ノ ,. , 、:, i,-、 ,..、
_,, ,. -/:ヽ::::::::ノ::::Λ::::ヽ::::-- 、ト、
,,/^ヽ,-''"::::\::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ:::::::::ヽ,_Λ
------------------------------------当たりますように----------------------------------------
539
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:14:43 ID:HAkmzALw0
『スイッチが欲しいようです』 おわり
540
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:54:46 ID:4VVFtttQ0
乙!面白かった!!
ネスと同じ登場の仕方でもう心掴まれた
541
:
名無しさん
:2025/06/17(火) 21:58:07 ID:B78FSJyU0
まさかのオチに笑った
乙!
542
:
名無しさん
:2025/06/18(水) 11:36:55 ID:tjYoiHKw0
ネスクーかわいすぎ乙
543
:
名無しさん
:2025/06/18(水) 12:12:23 ID:Ej4EYgXE0
笑わせてもらった乙
544
:
名無しさん
:2025/06/18(水) 21:38:28 ID:WVacV5yU0
おつおつ、ツンもなんだかんだクレイジーで草
545
:
名無しさん
:2025/06/19(木) 03:39:13 ID:DCtf6Bng0
乙
546
:
名無しさん
:2025/06/21(土) 13:42:44 ID:Wo3VhKVw0
おつ、パロネタ元読もうとしてオレンジデーすら一年前だということに気付いたわ、、
転職の人?
547
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:50:24 ID:/muwbSmo0
投下します
548
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:51:00 ID:/muwbSmo0
( ^ω^)「お」
( ^ω^)「……」
『第三十一回 永栄河川敷花火大会』
.
549
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:51:38 ID:/muwbSmo0
今日はそういうお日柄なのか、どこの河川敷でも花火大会が行われるらしい。有名どころから小さな場所でもやるらしく、街のあちらこちらにビラが貼られているのを遠巻きに見ながら講義室へ入った。
(-@∀@)「やぁブーン」
( ^ω^)「おはよだお」
(-@∀@)「なぁブーン聞いて?」
( ^ω^)「お?」
(-@∀@)「花火大会なんて人でごった返してろくに移動もできないし物は買えないし人に押し潰されてせっかくの浴衣も見えやしない。すれ違う人肌の熱さが伝わってきて何とも言えない気分になって、頼みの綱の缶ビールさえぬるくて全く救いが無いんだから行くもんじゃないよな?大人は涼しい部屋で冷たい酒飲みながらテレビ中継を楽しむもんだよ、なぁ?」
( ^ω^)「お、おお…」
何の恨みがあるのかつらつら並べるアサピーになるべく感情を乗せないよう努めて頷きを送る。
550
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:52:08 ID:/muwbSmo0
(^ω^;)「……」
川 ゚ -゚)「……」
それから講義室の端の席に静かに座るクーに視線をやったけど、こちらを向くことはなくて何を考えているのかはわからない。いや目が合ったとしてもわかりはしないんだけど。
何気なく左腕の時計に視線を落とす。約束の時間はまだ先。
僕はどうやら今日、クーと花火大会に行くらしいのだ。
551
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:53:02 ID:/muwbSmo0
講義が終わって各自解散をして、その時もクーとは目が合わなかった。意図的に合わせてもらえなかったのか偶然なのかはわからない。
今日で合ってるよね、大丈夫だよね。メールかLINEでダメ押しの確認でもすれば良かった。何故だかしてはいけない気がして出来なかったんだ。
前回の講義が終わったあとに「来週花火見に行こう」と軽く誘われた。行かない?ではなく行こう、と誘われる事は相手がクーなら特に珍しい事で、頭の中であれこれ考える前に「うん」とこれまた軽い返事が口をついて出てしまったのである。
「場所はまた後で連絡する」と言われ送られてきた文面を確認する。ネットで調べた該当の花火大会はやはり今日なので、何もかもが間違いでなければ今から花火を見るのだ僕は、クーと。
( ^ω^)「……」
( ^ω^)(夢じゃないはずだお)
552
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:54:14 ID:/muwbSmo0
薄暗くなってきた空を見上げる。彼方此方から人の声や何かの笛の音などが聞こえてくる。
祭りに行く事自体、この歳になってからはあまり無い。嫌いなわけでは無いが一人で味わうのはそこまで得意なわけでもなかった。
ああどっかで唐揚げ売ってないかな腹が減ってきた。出店のたこ焼き、クーは食うかな。
学校から少し歩いた辺りで止まって再度スマートフォンを見ていると影が落ちてきた。
川 ゚ -゚)「よっ」
僕の好きな声が降ってきて、そちらに目をやるとこれまた好きな顔があったものだから思わず顔が綻んでしまった。
川 ゚ -゚)「待ったか?」
( ^ω^)「お、今来たとこ、というか着いたとこっていうか」
川 ゚ -゚)「だよな。後ろから見てた」
( ^ω^)「声かければ良いのに……」
川 ゚ -゚)「待ち合わせみたいなのが良いんじゃないか」
553
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:55:30 ID:/muwbSmo0
小芝居のような文言を悪戯っぽく吹っかけてくるクーは小さく笑っている。約束が僕の妄想とか勘違いじゃなかった事に安堵し、それから密かに緊張し始めた。
2人で花火を見に行くなんて、初めてだ。そもそも2人でどこかに行く事自体あまりないから、暑さ由来だけでない汗がぶわりと吹き出してきた。帽子が暑くて、デコを伝う汗を雑に拭う。
川 ゚ -゚)「じゃあ行くか。会場はあっちだ」
僕の心臓がうるさくなり始めている事に気付いていないクーのTシャツの袖を軽くつまむ。ちょっと止まって落ち着かせて欲しかった。
( ^ω^)「うん、良いんだけど、嬉しいんだけど、何で今日お誘いしてくれたのかお?こういう人混みそんなに好きじゃないでしょ貴方」
川 ゚ -゚)「うん。夏っぽいデートってしたことなかったなって思って」
554
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:56:40 ID:/muwbSmo0
夏っぽいも何も季節ごとにデートなんてした事無いじゃないか。そもそもがデートをする事自体僕ら初めてじゃないか。
彼女のことを僕は好いていて、彼女も満更では無いんじゃないかって距離感が暫く続いていて、どっちかがたったの二文字口にすればどうにかなりそうだなってことは、思っていて。
その矢先にこの約束だ。言いたい事は幾つかあったけど、向こうの服を掴んでた手をするりと解かれて、柔らかい手と繋がれて「いや、流石に」としか声が出せなかった。
川 ゚ -゚)「みんな上を向いてるから気付かないだろ」
そんな事言うがまだ花火は打ち上げられていない。いくら紺色に包まれていても男女二人が手を繋いでいるぐらいは見える明るさの空なのだ。
555
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:57:24 ID:/muwbSmo0
( ^ω^)「誰かに気付かれたらどうするんだお」
川 ゚ -゚)「はぐれないように繋いでましたって言う。なんか歌詞になかったかそんなの」
( ^ω^)「ポケットに入れなきゃいけないやつ」
川 ゚ -゚)「暑そうだ。というかブーン手汗すごいな」
どう考えても今日一の笑顔で言うべき事では無いのに、クーが嬉しそうにするもんだから全てを諦めてしまった。学校に近いから知り合いに見られたとしても知った事か。先程のクーの言葉をまんま投げつけてやろう。
歩き出そうとして、大きな音が打ち上がる。
556
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:58:24 ID:/muwbSmo0
川 ゚ -゚)「始まった」
クーが呟いた言葉をかき消すみたいに次々と空にでかい花火が打ち上がった。きっとここ、会場の近くってだけできちんとした場所じゃ無いのに結構見えるもんだ。色とりどりの光が空に打ち込まれている。
( ^ω^)「音すっごいお!クーは平気かお?」
先程までの緊張すら消す花火の威力は凄かった。隣とはいえ声が聞こえないかと思って顔を近づけて話しかけてみる。近いよと避けられるかと思えば、極彩色に照らされたクーは目を柔らかく細めて笑った。
557
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:59:22 ID:/muwbSmo0
川 ゚ -゚)「本当はな、花火を見るブーンの顔が見たかっただけなんだ」
( ^ω^)「はぁ……」
川 ゚ -゚)「はは、赤いな」
( ^ω^)「花火の光だお」
唐揚げか何か買って少し見たら帰って食べようよと続けるクーの顔に見惚れてしまって、残念な事に花火を見るどころじゃなくなってしまったのが大変悔しかった。
.
558
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 20:59:53 ID:/muwbSmo0
打ち上げ花火を君の隣でのようです
終わり
559
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 21:00:57 ID:/muwbSmo0
以上です。
夏祭りにはまだ早いですがあっっつい夏温度なので。
ありがとうございました。
560
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 21:46:32 ID:QJUxYmZM0
このもどかしい感じがいいね、乙
祭りに行きたくなったよ
561
:
名無しさん
:2025/06/23(月) 22:04:46 ID:El8Lgs1A0
乙
562
:
名無しさん
:2025/06/24(火) 06:54:54 ID:I4pMg.sI0
乙乙
スッと差し込まれたクワッスに笑った
欲しい人みんなに当たりますように…
563
:
名無しさん
:2025/06/24(火) 06:59:29 ID:I4pMg.sI0
しまった
1日更新してなかった
乙
ブンクー良いな
夏先取りでいいもの読めた
564
:
名無しさん
:2025/07/02(水) 23:43:44 ID:Fw7rHtEY0
投下します
565
:
名無しさん
:2025/07/02(水) 23:44:09 ID:Fw7rHtEY0
とある、ドラゴンの腹の中。
仲良く暮らす小人がいました。
彼らの職業は、一人残らず、ドラゴン・スレイヤーです。
この世界のどこかにいる・・・と噂される、幻のドラゴンを倒すため、帯刀率は100パーセント。
そこらのパン屋のおばちゃんも、石工のおじちゃんも、金色の鍔したソードを腰につけています。
本職こそ違えど、ドラゴン・スレイヤーを兼業していない奴は、この世界にはいられない。
また、討伐用の大剣は、とある田舎で作られたもので、市場を独占しています。
しかし、大きな工場の見た目とは裏腹に、どれも職人が一本一本、手作業で鍛え上げたものなのです。
566
:
名無しさん
:2025/07/02(水) 23:45:06 ID:Fw7rHtEY0
(-_-)「どうか、これでドラゴンを倒してくれ」
(・∀ ・)「娘の仇を討ってくれ」
( ゚д゚ )「国に平和をもたらしてくれ」
そんな思いが、これでもかというほど込められて、出荷されます。
受け取る側も、そんなことは百も承知。手にした剣は一生ものです。毎日手入れは欠かさず、一撃で首を撥ねる準備は万端です。
さて、そんな奇妙な世界の、これまた端っこに、少し視点を移します。
かぼちゃ農家をしている、一人のお爺さんです。
/ ,' 3「もう、夢を見るのはやめにしたんだ」
/ ,' 3「いままで、ありがとよ」
そのお爺さんは、物心ついてから60年もの間、自分の前でひれ伏す竜を夢見ていました。
後ろからは、拍手喝さい。王様に頼まれて、おしとやかなお姫様とお見合いをする。
相手は頬を染めて、僕はニッコリほほえむ・・・。
567
:
名無しさん
:2025/07/02(水) 23:45:48 ID:Fw7rHtEY0
/ ,- 3「もう、いいんだ」
お爺さんは剣をぐい、と曲げ、クワのような形にしました。
60年間の想像と、同じくらいの熱量で重ねた鍛錬は、あらゆる金属すら歪ませる。
そしてお爺さんは、不器用な自作の農具で、新しい畑を耕していきます。
ザクッ、ザクッ、ザクッ、ザク。
やはり、予想以上の堀り味だ。
お爺さんは自分の決断に満足すると、さらに耕す手を早めていきます。
ザクザクザクザクザクザクザク・・・・・・。
最初に書いたっきりで、みなさまお忘れかもしれませんが、ここは、ドラゴンの腹の中。
お爺さんは、突然湧いて出た赤い温泉に、腰を抜かしてしまいました。
568
:
名無しさん
:2025/07/02(水) 23:46:23 ID:Fw7rHtEY0
その温泉に浸かれば、竜を倒せる。
あの、鋭い爪で割かれた傷も、たちまち癒える。
そんな噂は日に日に広がり、お爺さんの掘った温泉の周りには、どんどん人が増えていきました。
/ ,' 3「やれやれ、こんなことになるとはな」
赤茶色した温泉は、今も噴き出し続けています。
時折止まりそうになりますが、その都度、栓を抜くように、クワを突き立てました。
/ ,' 3「悪いな。お前はドラゴン殺しの剣なのに」
/ ,' 3「だがきっと、この活躍が、いつか、みんなの悲願に繋がる」
/ ,- 3「そう思えば、あながち本分を見失ってもいないだろう・・・」
おとといは、国一番と言われる勇者がやってきました。
その前は、失望した顔の青年が、帰る頃にはすっかり良くなった。
569
:
名無しさん
:2025/07/02(水) 23:47:06 ID:Fw7rHtEY0
お爺さんは賑やかなのは苦手でしたが、まあ、こういうのも悪くはない。
しかし、もしも、命の次に大切な剣で、温泉を掘ったということが、バレてはまずい。
/ ,' 3「温泉の管理は、わしに任せてくれないか」
繁盛を聞いて、手伝いに駆けつけた家族に、お爺さんはそう言いました。
息子夫婦は、反対しました。次男家族も、三男も。
しかし、お爺さんは反対を押し切り、頑なに、一人で、源泉の管理をしました。
/ ,' 3「ふう、ふう・・・ここでは、すぐに汗だくになるな」
/ ,+ 3「むむ。なんだかくらくらする」
ある日あるとき、お爺さんは、熱中症で倒れ込んでしまいました。
運悪く、次の日、源泉に栓ができました。
さらに真の悪いことに、評判を聞きつけた王様が、近々やってきます。
570
:
名無しさん
:2025/07/02(水) 23:47:41 ID:Fw7rHtEY0
息子夫婦の経営する宿屋は、豪華な部屋を作っていたし、次男家族の経営するソバ屋は、特別な仕入れを行っていました。
ここまで来て、温泉が止まった、では済まされない。
( ・∀・)「今まで、任せていたツケがきたんだ。ここは僕らでなんとかしよう」
(´・ω・`)「ケッ。老いぼれジジイは最初から、俺らに頼っておけよ」
お爺さんが倒れた夜、家族会議が開かれました。
毎日のように温泉に浸かっていた三男は、いつの間にか、どこかへ消えています。
しっかり者の長男と、荒くれものの次男は、真逆の性格ではありましたが、この日の結論は同じもの。
( ・∀・)「とにかく、このままではまずい」
(´・ω・`)「当たり前だろ。なに、あのジジイにできたことが、俺らにできない訳がない」
( ・∀・)「だが、実は、源泉の場所がよく分からないんだ」
(´・ω・`)「場所だって?」
( ・∀・)「そうだ。こんなことになるなら、一言聞いておけばよかったな」
(´・ω・`)「アイツの性格のことだ。どうせ教えちゃくれねえよ・・・」
571
:
名無しさん
:2025/07/02(水) 23:48:20 ID:Fw7rHtEY0
二人は真夜中にもかかわらず、ひとまず、お湯が張ってあった浴場へと行きました。
これも、ほとんどはお爺さんが作ったものです。
最初は人一人が入れるほどの大きさだったのを、どんどん広げていき、今では10人ほど入れます。
( ・∀・)「きっとどこかに、パイプが埋まっているはずだ」
(´・ω・`)「なるほどな。そいつを辿れば、大元へたどり着くわけか」
しかし、パイプは二人の想像より、はるか深くに埋められていました。
掘っても掘っても、何も出ません。
( ・∀・)「ダメだ。一体この温泉は、どこから来ていたんだ」
(´・ω・`)「チッ。とんだ無駄足かよ・・・」
それから、明日になっても、明後日になっても、源泉は見つかりませんでした。
そして、いよいよ、王様がやってきます。
次男は逃げ出し、残された長男が対応しました。
572
:
名無しさん
:2025/07/02(水) 23:49:03 ID:Fw7rHtEY0
( ・∀・)「申し訳ありません。実は、この通りで」
( ФωФ)「ふむ」
( ・∀・)「遠路はるばる、来ていただいたのにもかかわらず・・・」
枯れた温泉を見た王様は、一つ息を吐き、残念なことだ、と呟きました。
そして、病状のお爺さんを訪ね、ねぎらいの声。
( ФωФ)「どうか、気落ちしないようにな」
/ ,' 3「大丈夫です。身体が治れば、すぐ元の暮らしに戻ります」
( ФωФ)「だが、残念である。あなたの掘った温泉は、本当に素晴らしいものときいていた・・・」
/ ,^ 3「・・・また、機会があれば、ぜひ」
( ФωФ)「ああ。どうかそれまで、お元気で」
/ ,' 3「ありがとうございます」
573
:
名無しさん
:2025/07/02(水) 23:49:44 ID:Fw7rHtEY0
お爺さんは微笑むと、もう一度眠りにつきました。
それから一晩あけると、身体はすっかり元気になりました。
/ ,' 3「わたしは、元の暮らしに戻るとするよ」
( ・∀・)「そうか。僕に止める権利はないさ」
/ ,' 3「わざわざ来てもらったのに、悪かったな」
息子夫婦は、田舎を出ていき、お爺さんは、また一人ぼっちになりました。
そして、クワになった剣を、もう一度ぐい、と曲げ、元のソードに戻します。
それから、少し埃を被った農具小屋から道具を取り出し、裏庭の畑を耕すのでした。
574
:
名無しさん
:2025/07/02(水) 23:50:45 ID:Fw7rHtEY0
おしまいです
ありがとうございました!
575
:
名無しさん
:2025/07/03(木) 23:37:24 ID:qvjsH5KQ0
最初よくわからなかったけど、2回目は無知ゆえの顛末の話だと思って面白く読めた
住民が自然体な感じで好き
576
:
名無しさん
:2025/07/04(金) 19:13:32 ID:7o2kDS6k0
なんかいいな
乙
577
:
名無しさん
:2025/07/05(土) 22:02:00 ID:q36M5EnA0
おじいさんは自分も気付かず、誰にも知られず、ドラゴンを倒したんだね
絵本みたいなSFみたいな、すごく好き
578
:
名無しさん
:2025/07/22(火) 00:10:17 ID:jJTUkSdo0
投下します
579
:
名無しさん
:2025/07/22(火) 00:11:40 ID:jJTUkSdo0
「貴方色のようです」
ミセ* ー )リ <これイイっしょ?>
そう言われて従姉妹のミセリから送られた画像は、自身の手に塗られたネイルの画像だった。
ミセ* ー )リ <バースデーカラーを選べるお店で買ったんだ。リリも塗ろうよ!>
⌒*リ´・-・リ「えー。ネイルって臭いし、ヤダ。」
ミセ* ー )リ <水性ネイルは臭くないし、お風呂でふやかせば剥がれるよ。>
⌒*リ´・-・リ「真面目ぶった学生にぴったりって事かぁ。」
ミセ* ー )リv <そうで〜す♪>
⌒*リ´・-・リ(ふーん…。)
私は寝る前にスマホで、自分のバースデーカラーを調べてみる事にした。
⌒*リ;´・-・リ「げ。墨色じゃん…。」
黒っぽい色も嫌いじゃないけど、手持ちの服とは合わない。
⌒*リ´・-・リ(モードでも地雷でも、パンクでもないしなぁ…。)
⌒*リ´・-・リ「……」
580
:
名無しさん
:2025/07/22(火) 00:14:09 ID:jJTUkSdo0
⌒*リ´・-・リ「ごめんね。参考書選び手伝ってもらって。」
(#゚;;-゚)「ううん、私も本屋さん来たかったし。」
⌒*リ*´・-・リb「じゃっ!スイーツ食べに行こっか!」
(*#^;;-^)「うん。動物型のクレープだなんて、ワクワクしちゃうよね。」
でぃちゃんは優しくて、お姉さんみたいに大人びていて綺麗だ。
でぃちゃんと同じクラスになってから、見栄を張って私の成績が少し良くなった事。
先生に勝手に実行委員に入れられて泣き言を言っていたでぃちゃんが、最近は似た境遇の男子と力を合わせて頑張っていると、楽しそうに話してくれた事。
その男子が、でぃちゃんの好きなアイドルにちょっと似ている事。
考えたくなくて、私はでぃちゃんの腕に引っ付いた。
581
:
名無しさん
:2025/07/22(火) 00:15:27 ID:jJTUkSdo0
(#゚;;-゚)「今日会ったときから思ってたけど、ネイル綺麗だよね。」
⌒*リ´・-・リ∩「これ?従姉妹にもらったんだ。」
"教えて"もらった。
ミセリのバースデーカラーの飴色と、ちょっと似てる色。
だからもしでぃちゃんに、『同じ色が欲しくなった』と言われても、似た色を間違えてプレゼントされたのだと言い訳すれば良い。
⌒*リ´・-・リ「夕方まで遊んじゃう?」
(#^;;-^)「そうだね。」
582
:
名無しさん
:2025/07/22(火) 00:16:56 ID:jJTUkSdo0
うん、綺麗だね。
独り占めしたいくらい、とっても綺麗。
でぃちゃん。この色、ナスタチウムオレンジっていうの。
指先だけで、恋を唱えた。
.
583
:
名無しさん
:2025/07/22(火) 00:19:20 ID:jJTUkSdo0
終わりです
584
:
名無しさん
:2025/07/22(火) 00:27:51 ID:NdQ3x56M0
乙
585
:
名無しさん
:2025/07/24(木) 23:28:17 ID:nI9KhgUU0
投下します
586
:
名無しさん
:2025/07/24(木) 23:29:26 ID:nI9KhgUU0
( ゚д゚ )「おうい。ビールをくれ。まずは一杯」
lw´‐ _‐ノv「なんだい。昼間っから大丈夫かい?」
( ゚д゚ )「心配ない。今日の仕事は終わった。なんなら、明日の分まで済ませた」
lw´‐ _‐ノv「そりゃ結構で。じゃ、今持ってくるからね」
( ゚д゚ )「ああ。どうも・・・」
ここは、城下町の小さな飯屋。うんざりするほど暑い午後。
何か嫌なことでもあったのか、それとも、嬉しいことでもあったのか。
とにかく、男はジョッキ一杯のビールを、ひと息に飲み干した。
( -д- )「ふぅーー・・・う」
lw´‐ _‐ノv「ちょっと。すきっ腹にビールだけ入れて、内臓に悪いよ。何か注文したらどうだい?」
( ゚д゚ )「それもそうだな。じゃ、簡単につまめるものを」
lw´‐ _‐ノv「そんなメニュー、ウチにはないよ。残りもんの炒めもんでいいのかい?」
( ゚д゚ )「ああ・・・では、残りもんの炒めもんをひとつ」
lw´‐ _‐ノv「ふん。変わった客だね。ちょっと待ってな」
587
:
名無しさん
:2025/07/24(木) 23:30:23 ID:nI9KhgUU0
おせっかいなおかみは、厨房へ。
少しすると、男の席までいい匂いが漂ってくる。
( ゚д゚ )「おうい。ビールをもう一杯」
lw´‐ _‐ノv「今、アンタの食事を作ってんだよ!」
( ゚д゚ )「じゃ、飯ができたら一緒に持ってきてくれ」
男はそう答えながら、厨房の方を確認する。
おかみは、まだフライパンと格闘中だ。
男は自分のバッグから、こっそりとブランデーの瓶を取り出し、口を付けた。
( ゚д゚ )「ふぅ・・・」
( ゚д゚ )「肉の匂いが立ち込める中、呑めないなんて、生殺しもいいとこだ・・・」
そして続けて、もう一口。
男は少し良い心地になり、瓶を元のバッグに戻す。
ちょうどその時、隣の客から、声がかかった。
588
:
名無しさん
:2025/07/24(木) 23:30:55 ID:nI9KhgUU0
( ・∀・)「あの、お客さん。持ち込みはいけませんよ」
( ゚д゚ )「・・・失敬。なんのことだ」
( ・∀・)「とぼけても無駄です。今あなた、おかみさんの目を盗んで、飲んでたでしょう」
( ゚д゚ )「中身は水だ。アルコールはこれから注文する」
( ・∀・)「調べれば分かることです。それに、私は常連客だ。信頼もある」
( ゚д゚ )「俺の楽しみを奪って、なんのつもりだ?」
( ・∀・)「本来は店が得ていたはずの利益が損なわれるのが、私には嫌なんですよ」
( ゚д゚ )「・・・偽善者め」
( ・∀・)「どうとでも言ってください」
二人が険悪な雰囲気になりつつあるところ、「おまちどうさん」の元気な声。
そして、男のテーブルに、何かの炒め物と豆、ベーコン、そしてビール。
隣の客には、リゾット風の軽食が置かれた。
589
:
名無しさん
:2025/07/24(木) 23:32:00 ID:nI9KhgUU0
lw´‐ _‐ノv「モラさんは、いつものこれで良かったね?」
( ・∀・)「ありがとう。ところで、隣の客なんだが・・・」
( ゚д゚ )「待て。俺に、ビールをもう一杯。すぐ飲んじまうからな」
lw´‐ _‐ノv「はいはい。ほどほどにね」
( ゚д゚ )「あと、隣の彼・・・モラさんと言ったか。彼にとびきりの酒を用意してくれ」
lw´‐ _‐ノv「おや。お客さん随分景気がいい。ちゃんと勘定持ってるんだろうね?」
( ゚д゚ )「心配ない。料理が冷める前に持ってきてくれ」
lw´‐ _‐ノv「怪しいね。なんで初対面の相手に、そんな事をするんだい。生き別れの弟だったりするのかい?」
( ゚д゚ )「ああ。実は彼は・・・生き別れの兄なんだ」
lw´‐ _‐ノv「ふん。うそだね。モラさん、こいつは嘘つきだね?」
( ゚д゚ )「待て。あとは仔牛のステーキとラム串を四本だ。金はこれで足りるだろ」
lw´‐ _‐ノv「・・・なんだ。金を持ってるんならいいんだよ」
590
:
名無しさん
:2025/07/24(木) 23:32:37 ID:nI9KhgUU0
おかみは支払い能力を確認すると、そそくさと厨房に戻り、棚に並んだ酒のラベルとにらめっこ。
男は「モラさん」と呼ばれた客をじっと見て、恨めしそうにつぶやいた。
( ゚д゚ )「酒を飲ませるのは、別にいい。問題は、その相手が退屈なやつって場合だ」
( ・∀・)「心外ですね」
( ゚д゚ )「あと、店とお前のために高い飯も注文してやったぞ。食えるだろ?」
( ・∀・)「奢られる筋合いはないんですがね。そう言うのであれば遠慮なく」
( ゚д゚ )「ケッ。退屈な返事だ」
( ・∀・)「すみませんね。職業柄で」
( ゚д゚ )「そのクソみたいな7:3分けも仕事のせいかい?」
( ・∀・)「・・・そうですね」
( ゚д゚ )「ハッハッハ。俺なら、そんな髪型するくらいなら、サムライみたいに自害を選ぶね」
(#・∀・)「・・・こんなの、僕だって、やりたくてやってる訳じゃないですよ!」
591
:
名無しさん
:2025/07/24(木) 23:33:21 ID:nI9KhgUU0
そう言うとモラさんは、ため息を一つつくと、唐突に頭をかきむしった。
まるで、発作のような動き。がしゃがしゃがしゃがしゃと、壊れた機械のように動きまくる。
そして、キッチリ分けられていた髪が、ぐしゃぐしゃのくせ毛になったころ、その動きが止まった。
(#・∀・)「ああ、もう、今の仕事にはうんざりだ!!」
( ゚д゚ )「今のダンスは良かったぞ。最後のシャウトも。まずは飲め」
(#・∀・)「あんたみたいなオヤジには分からないでしょうね。上にペコペコ、下にもペコペコで溜め込む日々は!」
( ゚д゚ )「聞かせてくれ。面白そうな話じゃないか」
(#・∀・)「何も面白くないですよ!」
( ゚д゚ )「俺にとっては、興味深い。だが、飲まなきゃ話にならん。飲め」
(#・∀・)「飲めってそれ、あなたが口をつけたビールですよね!?」
( ゚д゚ )「些細なことだ。いいから飲め」
( ・∀・)「・・・退屈なやつとは、飲まないんじゃないですか?」
( ゚д゚ )「今のお前は、7:3じゃない」
(*・∀・)「・・・・・・」
592
:
名無しさん
:2025/07/24(木) 23:33:51 ID:nI9KhgUU0
モラさんは、差し出されたジョッキをじっと見る。
半分ほど減った、飲みかけのビール。
勢いに押されて飲みたくなる衝動をぐっとこらえ、深呼吸。
( ・∀・)「急に取り乱して、すみません。あなたが煽ったせいですが」
( ゚д゚ )「別にいい。まあ、飲め」
そして男は再度、自分の飲みかけビールを勧める。
モラさんは、今度はそれに口をつけ、少しずつ、今日あったことを語っていった。
593
:
名無しさん
:2025/07/24(木) 23:34:20 ID:nI9KhgUU0
―――――――――――――――――――――――――――
lw´‐ _‐ノv「アンタは知らないだろうけどね。この酔いどれオヤジも、昔はキチンとしてたんだよ」
(;^ω^)「ええ!? 本当ですかお?」
lw´‐ _‐ノv「信じられないって顔してるね。モラさん、何か言ってやってよ」
ここは、城下町の小さな飯屋。
おかみさんは、相変わらずやかましく、おせっかいだ。
モラさんと呼ばれたその男は、昼間にも関わらず、ジョッキを持ち上げる。
594
:
名無しさん
:2025/07/24(木) 23:35:01 ID:nI9KhgUU0
( ・∀・)「いいのか? 俺に昔話をさせて」
( ^ω^)「うわ。長くなるならいいですお」
( ・∀・)「そう言うな。まあ、お前も飲むといい・・・」
( ^ω^)「それ、モラさんの飲みかけですよね?」
( ・∀・)「ふん。俺が若い頃なら、気にせず飲んだものだ」
( ^ω^)「うへえ。マジですかおww」
( ・∀・)「まあいい。おうい、ビールだ。ビールをひとつ」
lw´‐ _‐ノv「はいよ! 少々お待ちを」
注文を受けたおかみは、甲高い声で返事をする。
飯屋の隅では、髭を蓄えた老人が、窓の方をぼんやり眺める。
よく見るとその目は、どこか笑っているようだった。
595
:
名無しさん
:2025/07/24(木) 23:37:49 ID:nI9KhgUU0
おしまいです!
ありがとうございました
596
:
名無しさん
:2025/07/25(金) 04:14:28 ID:T1UmL1VM0
素敵な雰囲気
597
:
名無しさん
:2025/07/25(金) 12:27:49 ID:4GwtO.DI0
いいね乙
598
:
名無しさん
:2025/07/25(金) 20:54:05 ID:q6xyuGKc0
こんな店通いたい
599
:
名無しさん
:2025/08/04(月) 22:32:09 ID:4m3XaB6w0
一年ぐらい前に総合で同じこと聞いたんだけど、一年探して見つからなかったからもう一回質問させて欲しい。
とあるブーン系作品を探しています。
・胸糞、カニバリズム系の作品。
・確か山崎とぼるじょあが主人公だった気がする。二人はレストラン(小料理屋?)をやっていて、人間を調理して食べるのが好き。
・常連のギコしぃ夫婦が来店。しぃが妊娠したことを幸せそうに報告され、「そういえば胎児って食べたことないな。どんな味なんだろう」と興味を持った主人公たちがしぃを誘拐。お腹の中の赤ちゃん諸共ビーフシチューにして食べる。
・しぃが行方不明になり、憔悴しきったギコが来店。慰めながらビーフシチューを差し出す。何も知らずに食べるギコ。それを見て内心ほくそ笑む描写で終わりだった気がする。超後味悪い。
インターネットアーカイブも使って、今じゃ見れなくなったまとめサイトも含めて色々巡回したけど
オムライス、ブーン芸VIP、mesimarja、ブンツンドー、7x、mitinko、青空ホライゾン、グレーゾーン、玉兎の夢、Gather、REST、ヴァニラアイス、クールライター、短編とかの保管庫、BBH、オムライス、文丸新聞
の所にはなかった。
もちろん百選にもない。凄く面白かったから選ばれててもおかしくないと思ったし、いつの百選にもないってことは2019年以降の話かなと思ってファイナル板も総合短編含めて探したけど見つからない。
あまりにも見つからないから、自分が夢の中で読んだだけで、実際には存在しない作品だったのかと最近思えてきた。
タイトルが分からなくてもいいから、「昔自分も似たような作品読んだことある!」レベルの情報でいいから、どなたか心当たりがある方は教えて欲しい…お願いします……。
600
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 06:37:25 ID:kLIjQbP20
それ読んだ記憶あるわ
胸糞だったのは覚えてるけど、タイトルは分からない…
力になれずごめんよ
601
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 07:55:16 ID:vS2IrfqQ0
何かのまとめで読んだ気がするけど近年の記憶ではないな
見付かると良いね
602
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 10:20:25 ID:kLIjQbP20
確かに、読んだのは結構前だったかも
短編だった?よね?
603
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 17:33:53 ID:lFA7IBtQ0
>>599
これブックマークしてたけどスマホ変えてから忘れちゃった
604
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 20:23:21 ID:PKrYeL8k0
>>599
見つけたよ〜
食べる、ようです
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/internet/21864/1506161926/l50
605
:
名無しさん
:2025/08/05(火) 23:40:28 ID:QjeOjgU.0
ソムリエすげー
606
:
名無しさん
:2025/08/06(水) 01:31:43 ID:cS4/Ybnk0
>>604
うわわわわ!!!これ!!!これです!!!まさにこの作品!!!!!質問してすぐに見つけて貰えるなんて!!
ファイナルの過去ログにあったのか、数年間ずっと探してて、この一年は特に力入れて捜索してたんだけど盲点だった!
何とお礼を申し上げたらいいか……!!ありがとう、本っ当の本当にありがとう!!さっそく大事に読むね!!!
読んだことある報告してくれた方々も、ありがとうございました!
諦めないで今年もまた聞いてよかった!明日はビーフシチュー作る!
607
:
名無しさん
:2025/08/06(水) 02:09:27 ID:wlVnkyvg0
ちゃんとビーフで頼むぜ
608
:
名無しさん
:2025/08/06(水) 02:56:42 ID:Jpz90ZxU0
>>605
こまけぇことはいいんだよと言われるかもしれないが
特定の作品を探し出してくれるのがアーカイブ
条件に合う作品をおススメしてくれるのがソムリエだよ
609
:
名無しさん
:2025/08/06(水) 23:27:33 ID:v4RCEDHc0
>>608
親切たすかるぜ
610
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 22:54:33 ID:JEBcT/Dg0
投下します。
611
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 22:55:01 ID:JEBcT/Dg0
あなたにとって、今日は一体何の日でしょうか。
只の平日でしょうか。
小さい頃、初めて逆上がりが出来た日でしょうか。
学生の頃、一生懸命描いた絵が認められなくて、悔しい思いをした日でしょうか。
大人になった今では、いつも通り仕事に行かなきゃいけない日でしょうか。
どんな日でも、誰かにとっては記念日だろうし、最悪な日だろうし、何でもない日に違いないでしょう。
あなたにとってはどうでしょうか。
良い日でしょうか。嫌な日でしょうか。思い出のある日でしょうか。
少なくとも、私にとっての今日は。
リハ*゚-゚リ「――良い天気だなぁ」
いつも通りの、とっても平凡な普通の日です。
612
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 22:55:43 ID:JEBcT/Dg0
『デンファレを望むようです』
613
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 22:56:15 ID:JEBcT/Dg0
顔を上げると、雲一つない晴天の青空を独り占めしている太陽の姿があった。
つい最近までのお日様はよく鈍色の雲に閉じ込められていたからか、あまり目立てなかった梅雨頃の分を取り返そうと、躍起になっているようにも感じる。
「八月の太陽は、冬頃と比べると大きく見える」。そう言ったのは確か、夏の日射しに煩わしさを感じた昔の私だ。
夏が暑いのは地球と太陽の距離が近くなるからだと考えた、幼き頃の無知な私のことを思い出す。
まだ小学生だったということを勘定に入れれば中々可愛らしい間違いだったかもしれないが、そんな私の微笑ましい勘違いを正したのもまた、私と同い年の幼馴染だった。
地球は太陽のまわりとグルグルと回っているが、その軌道に対する地球の自転軸は垂直ではなく、23.4度傾いている。よく大きな本屋さんなどで売られている地球儀が斜めになっているのは、その自転軸を表しているのだと知ったのもあの時だ。
太陽に対して傾いた姿勢のまま公転しているから、場所によって太陽から受ける熱に違いが出る。
確かに季節ごとに地球と太陽の間の距離は変わるが、太陽高度が地球に与える影響と比べれば些末もいいところで、大した問題ではないとのこと。そして、なんなら夏は地球と太陽の距離が遠くなるらしい。
「八月の太陽が大きく見えているのなら、今すぐ眼科か脳外科に行った方がいい」だなんて、眉を吊り上げたまま得意げに意地悪な物言いをした彼の顔を、今でもよく覚えている。
もう少し大きくなった後の私なら「私がどう感じたかが大事なの」とでも言い返したのだろうなと、今更な空想が浮かんだ。
614
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 22:56:35 ID:JEBcT/Dg0
当時の今頃はどんな生活をしていたのだっけと、風に揺れる緑陰を遠目に眺めながら、他人事のように自分事を想起する。
大したことはしてなかった。
早朝の涼やかな夏風を浴びながらピアノを弾いたり、母に買ってもらったちょっと良いクレパスで絵を描いたり、図書館で友達と待ち合わせをして夏休みの宿題を片付けたり。
町の小さな神社で毎年開催される夏祭りに、幼馴染と出かけたり。
思い出を一つひとつゆっくりと、糸を手繰るみたいに引き寄せる。
どれもこれも、取り立てて騒ぐような出来事じゃない。ドラマにも映画にも小説にもならないような、何の面白味もない話ばかり。
それでも、私にとってはその全てが、宝石のような価値を持って輝いているように思えた。
615
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 22:57:14 ID:JEBcT/Dg0
( ^ω^)「あれ、アイシスさん。お久しぶりだおね」
右隣から声をかけられて、意識が昔から今の時間へと戻る。
顔を横に向けるといつの間にか、顔見知りの青年がいた。
リハ*゚-゚リ「お久しぶりです、ブーンさん。こんな所まで朝のお散歩ですか?」
( ^ω^)「そんな感じだお。久々に蝉の声を聞いて、やっと夏になったことに気が付いて……色んな所を巡っていたら、またここに来ちゃったんだお」
リハ*゚-゚リ「今は昔よりずっと暑くなっちゃったらしいですからね。蝉たちもきっと耐えられなくて、数を減らしちゃったのかもしれません」
( ^ω^)「昔はあんまりにも五月蠅いもんだから、『蝉なんていなければいいのに』なんて意地悪なことを願ったりしたけれど……聞けないとなるとちょっと寂しく感じてしまうおね。我ながら勝手だとも思うけれど」
リハ*゚-゚リ「同感です。ホントに勝手ですね、私たち」
石に腰掛けながら、約半年ぶりに会った友人との会話を続ける。
私はずっとここに居るしかないし、ブーンさんは秋以外ずっと色んな所を飛び回っているから、顔を合わせる機会は少ない。今まで話した回数も、両手の指で十分足りる程度だ。
それでも、お互いに貴重な話し相手であることと、彼の温和な性格のおかげもあって、もう五年以上の友人関係が続いていた。
616
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 22:57:42 ID:JEBcT/Dg0
リハ*゚-゚リ「今回はどんな所に行ってきたんですか?」
( ^ω^)「この辺りをずっとウロウロしてたお。なんだか随分と大きなイベントがやってるみたいで……色んな国の人たちが楽しそうにしてたお」
リハ*゚-゚リ「へぇ、オリンピックか何かですかね?」
( ^ω^)「それ以上な感じがしたお。多分物凄く大々的な、世界規模のイベントなのかもしれないおね」
リハ*゚-゚リ「世界規模……素敵ですね、私も行ってみたかったなぁ」
(;^ω^)「あっ……ごめんだお。軽率だったお」
リハ*^-^リ「いえ、いいんです。お話沢山聞かせて貰えれば」
口を押さえながら申し訳なさそうに俯くブーンさんの様子が面白くて、自然と笑みが零れてしまう。
別に失言だとは思ってないし、咎めるつもりもない。羨ましく思っているのは本当だけれど。
617
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 22:58:43 ID:JEBcT/Dg0
灼くる太陽の下、私はただじっと、ブーンさんの話を聞いていた。
数年前の春頃に閉店した故郷の駄菓子屋が、ついに解体までされてしまったこと。
南の端まで飛んで行った先の海は、本当に透明で綺麗だったこと。
色んな所に行ってみたものの、今年もまた、私以外に話せる誰かは見つからなかったこと。
どれも楽しくて新鮮なお話であったけれど、一際私の興味を惹いたのは、さっき話してくれたイベントのことだ。
見たことのない技術、この国から遠く離れた場所の文化、それらをたくさんの国の人々が目を輝かせながら楽しんでいたという。
どんな感じなのだろうと、私はここから離れた地に思いを馳せる。
今の私はこの場所しか分からないから、現在の世界の姿というものが分からない。
私の知っている世界は、十年前で止まっている。
私が待ち呆けをしている間にも、世界はとてつもないスピードで前に進んでいる。
月に向かう宇宙船の速度が時速4万キロメートル。地球が太陽を周囲を回る速度は、その倍以上の時速10万キロメートル。
だけど、世界が変わっていく速度は間違いなくそれ以上なのだということは、今になって気が付いたことだ。
( ^ω^)「そういえばもう一つ、ここに来る途中で興味深いものを見たお」
リハ*゚-゚リ「興味深いもの?」
( ^ω^)「あぁいや、正確にはものじゃなくて、人なんだけど……」
( ^ω^)「花束を持ってる人がね、こっちに歩いて来てたんだお。朝早くから」
リハ;゚-゚リ「………え」
ブーンさんの言葉に、私の表情は凍り付いた。
618
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 22:59:27 ID:JEBcT/Dg0
( ^ω^)「この山の上まで結構距離あるし、お盆にもまだちょっと早いのに。ちょうどここが開く時間ぐらいに着く予定なのかなとも思ったけど」
目を見開いて、ブーンさんの体の更に向こう側を見る。
朝の日差しを受けた木々が風に吹かれ、片影が揺れているのが分かる。
その間、回廊のように開かれた光の道の奧から、ゆっくりと石の階段を踏みしめるような音が聞こえてきた。
リハ*゚-゚リ「………あ」
うだるような暑さも分からない。夏めいた風の匂いも感じない。
日焼けを気にしたり、納涼を楽しむ必要もない。
そんな存在になった今でも、どうしてか不思議と、感覚が鋭くなる時がある。
一年間、今日を指折り数えて待っていたからか。
それとも、今年もまたここに来てくれた彼への慕情故か。
とっくの昔になくなった筈の心臓が、ひどく痛んだような気がした。
619
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 22:59:48 ID:JEBcT/Dg0
( ^ω^)「……なるほど。彼だったんだおね」
リハ* - リ コクリ
言葉にはせず、ただ小さく頷く。
するとブーンさんは仏みたいに優しい微笑を浮かべて、ふわりと宙に浮いてみせた。
( ^ω^)「そろそろ僕はおいとまするお。また冬頃になったら顔を見せにくるから」
リハ*゚-゚リ「はい、お元気で……って言うのも変ですけど」
( ^ω^)ノシ「アイシスさんもね。それじゃあ……たくさん、お話楽しんで」
ブーンさんと地面との距離がどんどん離れていく。
彼は私に手を振った後、青空に溶けるみたいにまた、どこか遠くへと去ってしまった。
620
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:00:27 ID:JEBcT/Dg0
視線を正面に戻す。
日の光で作られた道の真ん中、こちらに向かって一直線に進んでくる影が一つ。
肩には少し大きめの鞄を下げ、両手はそれぞれの荷物で塞がっている。
とっくに無くなった胸が高鳴る。
彼が一体誰なのか、どこに向かっているのか、何のためにこんな山の上にまで来たのか。その全てを私は知っている。
彼が荷物を地面に置くと同時に、私も座っていた石から立ち上がる。
手を伸ばせば届く距離にまで近づいてくれた彼の顔を正面から見つめる。
また少し、大人びたように感じた。
(´・ω・`)「久しぶり。アイシス」
リハ*゚-゚リ「久しぶり。ショボン」
一年振りに耳にした幼馴染の声は、朝凪の波音みたいに心地が良くて。
一年振りに口にした幼馴染の名前は、とても口馴染みが良いように感じた。
621
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:01:02 ID:JEBcT/Dg0
(´・ω・`)「ありゃ、結構汚れてんな。去年はそうでもなかったのに」
リハ*゚-゚リ「今年の梅雨は長かったからね。八月の今でもよく雨が降るし、仕方ないよ」
(´・ω・`)「ちょっと待ってな、サッと綺麗にするから」
リハ*゚-゚リ「いいよ、お盆になったら両親が来てくれるし」
(´・ω・`)「もうすっかり上手くなったんだぞ。見てろ、ピカピカにしてみせるから」
彼は鞄からペットボトルと布巾を取り出し、私がずっと背にしていた石を磨き始める。
雨風などで付着してしまった汚れが、水洗いでみるみるうちに綺麗になっていく。
昔はただ汚れを落とすだけで一時間以上かかっていたのに、今では本当にプロ並みの手際の良さだ。
なんとなく、子どもの頃を思い出す。
小学校の図工の時間、手先が不器用だった彼の手伝いをして、よく放課後まで残ったっけ。
622
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:01:50 ID:JEBcT/Dg0
(´・ω・`)「それと…はいコレ、いつもの花。今回は白にしてみたんだ」
リハ*゚-゚リ「ありがとう。今年も綺麗だね」
差し出された花束を大事に眺める。
紫だった去年とは違う。純白と評せるほど凛とした花弁に日光が反射して、一種の神々しさすら見て取れた。
デンドロビウム・ファレノプシス。私が一番好きだった花。
暖かい気候を好む花だから夏から秋にかけてが見頃ではあるのだけれど、近年の日本の夏の暑さだと、花束として綺麗に見繕うのは意外と難しい。
それでも彼は毎年、瞬きを忘れるほど綺麗に作られたデンファレを持って来てくれる。
それがいつも申し訳なくて、心苦しくて、そして、それらの悪感情を上回るほどに嬉しい。
623
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:02:27 ID:JEBcT/Dg0
リハ*゚-゚リ「最近はどう? お仕事大変そうだけど、ちゃんと休めてる?」
(´・ω・`)「最近はそうだな……仕事は寧ろ去年より忙しくなったかな。いよいよ、ある程度は責任を持たないといけなくなっちまった」
リハ*゚-゚リ「でもそれは、君が今日までずっと頑張れたんだって証でもあると思うよ」
(´・ω・`)「今ですら自分のことで手一杯だからなぁ。後輩とか新人の子にどう接するのが最善なのか分からんよ」
リハ*゚-゚リ「君がされて嬉しかったことをしてあげて、逆にされて嫌だったことはしないようにすればいいんじゃないかな。他にも、自分が新人の時にして欲しかったことを思い出すとか。今の君の立場から想起してこそ、見えるものもあるかもしれないよ」
(´・ω・`)「他には……そうだ、俺たちがよく行ったあのスーパー、今年の秋に閉店するらしい。中のテナントもほぼなくなったし、建物自体も古くなってきてたからそろそろだとは思ってたんだけどな」
リハ;゚-゚リ「えっ!? そ、そっかぁ……よくフードコートで勉強したり、屋上のゲームセンターで遊んだりしたのにね。寂しいなぁ」
(´・ω・`)「でも、地元自体は割と便利になってるぞ。近くには映画館付きのショッピングモールが出来たりした」
リハ;゚-゚リ「あんな田舎に? 世の中って本当に信じられないスピードで変わっていくんだね」
例年通りの、下らないことを話してくれていた。
彼自身の近況。地元の様子。私は知らない都会の様相。この一年で見た綺麗な景色や、印象に残った出来事など。
気心知れた仲だったからこそ悠然と聞ける内容であって、何一つドラマチックな要素はない。こんな話、きっと単語一つですら、ドラマや小説には成り得ない。
それでも、昔と変わらない口調で、変わってしまった世の中のことを教えてくれる彼の話が、私にとっては何より貴重に思えた。
624
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:03:13 ID:JEBcT/Dg0
リハ*゚-゚リ「ところでさ、それ、何?」
(´・ω・`)「……あ、そうだ。忘れてた」
デンファレの花束を抱えていた左手ではなく、未だに塞がったままの右手を指差す。
彼は少し慌てて、ずっと持っていた細長い箱の中身を露にした。
中から現れたのは、さっき渡されたデンファレに負けないほどに白い、純白の傘であった。
(´・ω・`)「今年の誕プレ、日傘にしたんだ。めちゃくちゃ涼しくて人気らしい」
笑みを浮かべた彼は「手に入れるの結構苦労したんだぞ」と言いながら、私の眼の前で日傘を広げてみせる。
花火が散るみたいにパッと開いたその日傘は、梅雨前に咲く白のアザレアを彷彿とさせた。
裏地は深い黒に染まっていて、見た目のファッション性に気を遣いながらも日光を遮る機能性は全く損なわれていない。
浅学な私でも一目で分かる、良い日傘。
日焼け対策になんて全く関心のないであろう彼がこの一本を選ぶのに、どれだけの時間をかけたんだろう。
沢山ネットで調べたんだろうか。沢山お店を周ったんだろうか。それとも、よく話に出てくる同僚さんにまたアドバイスを貰ったんだろうか。
日傘を広げて笑う彼に「ありがとう」と呟く。
罪悪感と申し訳なさの影に、隠しきれない嬉しさが籠ってしまっているのが自分でも分かった。
625
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:04:13 ID:JEBcT/Dg0
(´・ω・`)「まぁ、ここに置いていく訳にもいかないし、今日の夜にまたお前の部屋に置きに行くよ」
リハ* - リ「………うん」
日傘を丁寧に片付ける彼の姿を見ながら、私は今の自分の部屋がどうなっているのかと考える。
私の勉強机はあのままなのだろうか。授業や部活、趣味で描いた絵は手つかずなのだろうか。
両親は私の物をまだ捨てていないのだろうか。
彼が毎年くれる誕生日プレゼントは、埃を被ってしまっているのだろうか。
626
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:05:18 ID:JEBcT/Dg0
リハ* - リ「ショボン」
幼馴染の名前を呼ぶ。
リハ* - リ「もういいよ」
(´・ω・`)「贅沢を言うなら、ここにケーキとか持って来たいんだけどな。山の下にパティスリーとか出来ねぇかな」
リハ* Д リ「もういいんだよ」
彼は私の呼びかけには応えず、さっきまでとは全く違う内容の話を始めた。
627
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:05:59 ID:JEBcT/Dg0
(´・ω・`)「来年は何を持ってこようか。ネットで調べてみても中々良いのがヒットしないんだよな」
リハ* - リ「何も要らないよ。変に高いの買ったりしないでさ、君自身のためにお金を使いなよ。ほら、旅行とかさ」
(´・ω・`)「それと、山の下の駅、いつICカード使えるようになるんだろうな? 切符買うの結構めんどいんだよな」
リハ* - リ「便利になんてならなくていいよ。そもそも、君がまだここに来る必要なんてないんだよ」
(´・ω・`)「また年が離れたな。お前から見たら、もう俺はオッサンだったりすんのかな」
リハ* - リ「変わらないよ。私が知ってる君のままだよ。でも、変わらないのがダメなんだよ」
必死に声をかける。それでも会話はかみ合わない。
真っ直ぐに彼を見る。なのに視線は交わらない。
触れようと手を伸ばす。けれど君の体温は分からない。
(´・ω・`)「いつ来ても、ここは静かでいいな。他に誰もいないから、気兼ねなくお前とゆっくり話せる」
(´・ω・`)「……まぁ、それもそうか。ほとんどの人は来週なんだろうし」
何も聞こえない。何も伝わらない。
この十年、私が口にした言葉は何一つ、一言だって彼に渡せたことはない。
だって、だって私は。
628
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:06:32 ID:JEBcT/Dg0
(´・ω・`)「墓参りって普通、盆とか命日に来るもんだしなぁ」
リハ* - リ
――だって、私は幽霊だから。
629
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:07:00 ID:JEBcT/Dg0
あなたにとって、今日は一体何の日でしょうか。
只の平日でしょうか。
小さい頃、初めて逆上がりが出来た日でしょうか。
学生の頃、一生懸命描いた絵が認められなくて、悔しい思いをした日でしょうか。
大人になった今では、いつも通り仕事に行かなきゃいけない日でしょうか。
どんな日でも、誰かにとっては記念日だろうし、最悪な日だろうし、何でもない日に違いないでしょう。
あなたにとってはどうでしょうか。
良い日でしょうか。嫌な日でしょうか。思い出のある日でしょうか。
少なくとも、私にとっての今日は。
いつも通り、とっても平凡な普通の日で。
そして。
そして、私の誕生日でした。
.
630
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:07:49 ID:JEBcT/Dg0
そうです。誕生日です。
私の誕生日です。
私の誕生日、だったのです。
(´・ω・`)「あ、そうそう。また言うのが遅れたな」
「言わないで」
喉が張り裂けそうになるほどに力を入れて叫ぶ。
裂帛なんて例えでは足りないぐらいに吠える。
それでも。何を言っても。君はまた、今年も。
(´・ω・`)「……誕生日おめでとう、アイシス」
泣きそうな顔でまた、私を祝ってしまうのだ。
631
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:08:14 ID:JEBcT/Dg0
リハ* - リ「……違うよ、ショボン」
リハ* - リ「もう、違うんだよ」
震える声をなんとか言葉にする。
なくなった心臓が生きていた頃より痛む。眼球が割れそうなほどに潤む。
それでも涙は出ない。声も届かない。私の影は、足元の白いデンファレを遮らない。
私の誕生日『だった』んだよ。
過去形だよ。昔の話だよ。今はもう違うんだよ。
十年前のあの日から、今日はもう、私の誕生日ではないんだよ。
もう君以外誰も覚えてないかもしれないけど、それでいいんだよ。
他の全人類にとってだけじゃなくて、君自身にとっても、今日は何でもない日なんだよ。
今日なんて、祝う意味も、価値も、とっくの昔にないんだよ。
だから、そんな泣きそうな顔で、「おめでとう」なんて言わないでよ。
632
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:08:55 ID:JEBcT/Dg0
君に触れることも出来ない両手で顔を覆う。涙なんて一滴も出やしないのに。
日傘が納められた箱を見る。
私が亡くなってから、君がここに見せに来てくれた誕生日プレゼントの思い出が、泡みたいに瞼の裏に溢れてくる。
十九の時は、私の手じゃ抱えきれないくらい大きな花束だった。
ここまで持って来て、後処理はどうしようって困った君の顔に呆れたけど、それ以上に嬉しかった。
二十歳の時は振袖だった。
こんな山の上のお墓まで大きなスーツケースを持って来て、自慢げに広げられた綺麗な振袖を、今でも鮮明に覚えている。
その次の年は、お酒だった。
君の方が誕生日が数ヶ月遅いから、その前じゃ飲めなかったんだよね。
誰も見ていないのに律儀に法律を守る君の姿が、いつの間にか随分と真面目になっていた君が面白くて、笑っちゃったことを覚えている。
それだけじゃない。全部だ。
一昨年くれたお洒落な万年筆も、去年くれた綺麗な水色の鞄も、全部、全部覚えてるんだ。
633
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:09:30 ID:JEBcT/Dg0
前に君は「今まで何もしてやれなかった」なんて言ってたけど、それは君の勘違いだ。
きっと君は知らないだろう。
小学生の頃、帰り道にぼそっと「おめでとう」と言われただけで、私がどれだけ舞い上がっていたのか。
中学生の頃、君から貰った花の栞をどれだけ大事に使っていたのか。
高校生の頃、君に誘われていった遊園地で渡されたぬいぐるみを、どれだけ丁寧に扱っていたのか。
リハ* Д リ「もう、要らないよ。本当になにも……なんにも、要らないんだよ!」
どんなに叫んでも伝わらない。
私が本当に知らせたかったことは何も届かない。
君に教えたかったのは、花束の値段なんかじゃなかったのに。
君の隣を歩ければそれだけで。本当に、それだけでよかったのに。
634
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:10:10 ID:JEBcT/Dg0
リハ* - リ「ごめんね……ごめん、ね」
リハ* - リ「何も出来なくて、言えなくて」
リハ*;-;リ「死んじゃって、ごめん」
彼の話を遮りながら、届きもしない無意味な謝辞を並べる。
涙の代わりの無価値な謝罪が、夏風に吹かれて消える。
重力なんかよりずっと重い罪悪感が、ズシリと胸の奧を圧迫する。
あぁ、ブーンさんが羨ましい。
あの人のように、足のない幽霊になれたなら、私もどこかへ飛んで行けるのに。
こんな所で未練がましく待つような、そんな悪霊にならずに済んだかもしれないのに。
ないものねだりをする自分にまた嫌気が差す。
そんな高尚な思い、私の中にある訳がない。
もし私が自由に飛んで行けるなら、ずっと彼に四六時中纏わりつく悪霊になっていたに違いないのに。
635
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:11:07 ID:JEBcT/Dg0
私のお墓の前に供えられた花束を見る。
花になんてまるで興味のなかった彼が、今では毎年持って来てくれる花。
私が一番好きだった花。君に一番似合うと思っていた、デンファレ。
色を変えてきたのは、花が綺麗だって分かってくれたからかな。
それとも、もしかして、花言葉までちゃんと調べてきてくれたのかな。
自分に都合が良すぎる妄想が溢れてくる。
罪悪感が、喜びに上塗りされていく。
全部本心だ。
申し訳なく思っている。もうここに来ないでくれと願っている。君が私を忘れて、幸せになってくれることを心から祈っている。
だけど、それでも、それ以上に、こんなに年月が経ってもまだ。
まだ、君が私のことを覚えてくれていることが。毎年会いに来てくれることが。
デンファレの花束を持ってきてくれることが、何よりも嬉しくって仕方がないのだ。
636
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:11:44 ID:JEBcT/Dg0
じっと彼の話を聞き続ける。
日は茜色に代わり、黄昏時に夜のとばりが落ち、霊園が閉まる時間がやってくる。
例年通り、時が来たことを察した彼は、ゆっくりと名残惜しそうに立ち上がる。
彼の手が墓石をゆっくりと撫でる。
私もまた、その上にそっと自分の掌を重ねる。
彼の手の温度も、自分の墓石の冷たさも、何一つ分からない。
去っていく彼の背中を見る。
小学五年生で抜かされて、そのまま差をつけられてしまった大きな背中が、だんだんと小さくなっていく。
明日からまた、365日を数える日が始まる。
今年は確か閏年ではなかったはずだから、一日分マシだけれど。
供えられたままの花束を抱え込む。
デンファレの白い花弁が、夜空に浮かぶ満月の光に照らされて、宝石のように輝いて見える。
来年はどんな色のデンファレを見せてくれるのだろうかと、もう心を躍らせている自分がいる。
637
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:12:24 ID:JEBcT/Dg0
今日は、私の誕生日だった日。
今では何でもない、普通の日。
分かっている。理解している。
そうでなければならないと思っている。
……それでも。
638
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:12:48 ID:JEBcT/Dg0
このお墓に供えられるデンファレが100本になっても。
君から貰うプレゼントが100個目になっても。
君と話せなくなってから100年経っても。
いつまでもずっと。
きっと、私は。
639
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:13:14 ID:JEBcT/Dg0
――君のことが大好きです。
.
640
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:14:08 ID:JEBcT/Dg0
『デンファレを望むようです』
〜おしまい〜
641
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:14:22 ID:cDud4xbw0
流石に怖い
642
:
名無しさん
:2025/08/08(金) 23:16:23 ID:JEBcT/Dg0
本編
>>611-640
投下終わりました。
読んでいただき、ありがとうございました。
643
:
名無しさん
:2025/08/09(土) 21:26:02 ID:/dVJ0mf.0
乙!
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