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( ^ω^)百物語のようです2012 in創作板( ω )
1
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 14:18:50 ID:HrtL28j.0
('A`) 何もない会場
いるのはオレ一人……。
('A`) 百物語が中々の盛り上がりを見せたのはいいが、
会場が埋まってしまいそうになったからな。
('A`)+ 夜しか登場できない幽霊ブーンに代わって、
このスーパーイケメンドクオが新しい場を開くしかないな!
('A`) と、新しい会場を借りてきたぞ。
幽霊ブーンには……まあ、向こうの会場に案内でも貼っておけばいいだろう
('A`) おっと。こっちにもちゃんと貼らないとな
http://nullpo.vip2ch.com/ga0912.png
('A`) うん。オレの貼り付けテクも中々だ
2
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 14:19:32 ID:HrtL28j.0
('A`) 新しい会場になったから、改めて百物語の約束事でも確認しておくか
・レス制限は一作品30レスまで。それ以上は個別スレ建てをお願いします。
・ながらはNG。個別スレを建ててそこでやるのは可。
※個別スレ参加の場合
レス制限無し。
スレ立て
↓
百物語スレにて投下開始報告、URLを貼る
↓
投下終了後、百物語スレにて投下終了報告(その際、前の人の数字を引き継いで話数宣言)
・1人何話でも投下可!
※連続投下→次に投下する人がいないか確認を取り、無ければOK
・イラストでの参加も可!一話としてカウントします。
('A`) 開催期間は、今から八月十九日までの金・土・日。
開催時間は、夜23時から翌朝7時まで。
つまり……
(゚A゚) 泣いても笑っても今日が最後だぞ!
3
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 14:20:28 ID:HrtL28j.0
('A`) と、まあ、簡単なオレからは以上だ
ちゃんとした本日開始、百物語閉会の挨拶は幽霊ブーンに任せる
('A`) 正直、そろそろマンドクセ
('A`) 蝋燭も夜になったら配られるから、お前らは
前スレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1344607128/
に感想でも書いとけ
4
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 14:56:00 ID:5tqTqS/wO
おつー!
5
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 15:07:39 ID:amtZrtY60
おつ!
6
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 21:42:52 ID:2MpaaWgU0
11時からだと投下する時間取れないんで、早めに投下させてもらいます。
84本目、
鬼の棲む山のようです
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1345380098/
7
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 22:43:18 ID:2MpaaWgU0
84本目、鬼の棲む山のようです
投下終わりました
蝋燭の火つけわすれたので、とりあえず蝋垂らされてきます
(
)
i フッ
|_|
8
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 22:57:12 ID:Ee1hqNOsO
最後の夜が始まるんだな…
9
:
語り部
:2012/08/19(日) 23:00:40 ID:WcsMxKzg0
△
フ^ω^)フ 新天地にて今晩は!迷える亡霊ブーンですお
△
( ^ω^)ノ 早いものでいよいよ今日が百物語最終日!
前スレは大盛況のうち1000埋まり、蝋燭の残数も残り僅か
△
( ^ω^) 皆様の意気込みがこうして一つの祭を成功に導こうとしているこの瞬間、
一人一人の熱きブーン系魂がこの霊体全身にビリビリと伝わってきて
ブーンは今まさに歓喜に打ち震えておりますお!
△
( ^ω^) ブーンのいない間に新天地を立ち上げてくれたイケメソにも感謝を!
キャードックンかっこいい!抱いて!
△
( ^ω^) それから前スレにて蝋燭のレス番号をまとめて下さった方もありがとうですお!
語り部・画師の皆様然り、この百物語がこの夏傑出の賑わいを見せることが出来たのも
此処に集い、協力してくださった沢山の人々のおかげですお
△
( ^ω^) 名残惜しい気持ちもありますが、終わりがあるからこそ美しいという言葉がありますお
終わりあるものを尊び慈しむ精神こそ、昔ながら日本に伝わる美の心意気ですお
△
( ^ω^)ノ ですからせめて悔いだけは残らないよう、祭最後の夜を存分に楽しんでくださいお!
10
:
語り部
:2012/08/19(日) 23:01:41 ID:WcsMxKzg0
△
( ^ω^) さて!それでは今日の分のロウソクを御配りしますお!
.,、
(i,)
|_|
(
)
i フッ
|_|
△
( ^ω^) ご自分でお持ちになられたロウソクのAAでも結構でございますお!
最初に灯して話数を宣言し、終わったら吹き消して終了させて下さいお
△
( ^ω^) 今日のトップバッターの方は八十四本目のロウソクになりますお。
一人何作披露して下さっても結構!暁白む明朝まで、語って語って語り尽くしましょうお!
△
( ^ω^)ノ それでは皆様お待たせしました!
泣いても笑ってもこれが最後、ここに百物語最終日の開催を宣言しますお!
11
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:03:18 ID:1gtSSgHQ0
ついに最終日か……。
さぁ、
奇蹟のカーニバル
開 幕 だ
n: ___ n:
|| / __ \ .||
|| | |(゚) (゚)| | ||
f「| |^ト ヽ  ̄ ̄ ̄ / 「| |^|`|
|: :: ! ]  ̄□ ̄ | ! : ::]
ヽ ,イ / ̄ ̄ハ ̄ ̄\ ヽ イ
12
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:05:12 ID:amtZrtY60
じゃあ85本目もらっていいかな
.,、
(i,)
|_|
13
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:06:29 ID:amtZrtY60
いやんずれてるw
紺色の服
14
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:07:20 ID:amtZrtY60
今から三年程前の話
高校三年生の私は当時生まれて初めて出来た彼氏に
見送られ、
自宅近くの電柱までたどり着いた。
共に美術部に在籍しており、
作品を作っている間は作業に没頭している
ことが多く、その日も学校を出たのが
八時。
(それも警備員に追い出されバタバタと出て行った)
彼と他愛もない話をたっぷり時間をかけながら歩いて
そこに着く頃には時計の針は九時手前を指していた。
15
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:08:12 ID:amtZrtY60
( ・∀・)「やっと帰りついたね」
川д川「そうだね」
( ・∀・)「じゃあそろそろ……」
川д川「ぁ、」
( ・∀・)「?」
川д川「もう少しだけ、一緒に話しちゃダメかな……?」
( ・∀・)
川д川
(*・∀・)
川*д川
そうしてしばらく会話をした
けれど会話に飽きたカップルのし始めることなんて大体
(*(川川 チューゥ
こんな感じだろう。
ご近所には見られていただろうな。
今思うと恥ずかしい。
若気の至り、というやつだろう。
16
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:09:33 ID:amtZrtY60
そこで私は見てしまった。
川*д川(……あれ?)
J( )し
川;д川(やば……)
今いる電柱の場所からは自宅が見える。
松の木が自宅入口にトンネルのようにかかっているので見えずらいが
玄関先には紺色の服を着た母の姿が見えた。
私はこんな時間まで二人で居ること、更にはキスをしているとこをを見られてしまった、と
とても焦った。
ヒソ川;д川「やばい」
ギュー(*・∀・)「なぁーに?」
川;д川「玄関先に母がいるっぽい……見れらたかも」
( ;・∀・)「あー…」
それはヤバいね、と彼が言ってお互い苦笑した。
( ・∀・)「まぁ、もうこんな時間だし」
最後に、ともう一度だけ口づけをし、また明日、と言って微笑むと
彼は自転車にまたがって帰って行った。
坂を下りていく彼の後姿を見送り、私は意を決して玄関先へと目をやった。
そこには既に誰もいない。
川;д川(もう家の中に入ったのかな?)
不安を胸一杯に抱え、玄関を開けた。
17
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:11:04 ID:amtZrtY60
川;д川「…た、ただいまー」
<お帰りー遅すぎー
川;д川「ご、ごめん。描いてたら遅くなったから」
そう言ってキッチンへ向かうと、母は揚げ物をしていた。
川;д川(…あれ?)
揚げ物をしている途中に、母がキッチンを離れたりするだろうか。
母の傍には既においしそうに揚がっているお肉がたくさんある。
川;д川「ねー、おかん」
J('ー`)し「なに?」
川;д川「さっき庭か、玄関に居なかった?」
J('ー`)し「カーチャンはずっと、帰りの遅いあんたのためにご飯を作っていましたよ」
川;д川「……ごめん」
J('ー`)し「お父さんもまだ帰ってないんだけどね、分かったら早く制服脱いで来なさい」
川;д川「わかった」
そう言って笑う母が着ていたのは、紺色のTシャツだった。
川д川「ごちそうさまー」
晩御飯を食べ終えた私は、玄関のはき掃除をしている母にそう言うと二階の自室にこもった。
そして、先ほどのアレは、私が見間違えたものである、と結論を出した。
きっと絵の描きすぎで目が疲れていたのだ。
そう考えるのが、一番自然だった。
<ただいまー
下で父の声がした。
お帰りなさい
母がそう返事しようとしたのは遮られた。
18
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:11:32 ID:OIGuexd6O
支援私怨
19
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:12:45 ID:amtZrtY60
「貞子!ミルナ!塩取ってこい!!!」
どっちでもいいから早く!
父の叫び声に、私と弟はダッシュで階段を駆け降りた。
(;゚д゚)「で、何なんだよ、父さん」
弟が熱心に母の近くや玄関に塩を撒く父に質問した。
(,,゚Д゚)「……ママの背中に、幽霊がいた」
J('ー`)し「……」
(,,゚Д゚)「たく、こんな時間にはき掃除なんかするから」
J('ー`)し「すみません……」
川;д川「ねぇ、おとん」
(,,゚Д゚)「ん?」
川;д川「それって、女の人?」
(,,゚Д゚)「あぁ」
川;д川「……紺色の服、着てた?」
(,,゚Д゚)「…お前、見たんか」
(,,゚Д゚)「そうだよ、紺色のワンピースを着た、髪の長い女だった」
川;д川「……」
(,,゚Д゚)「きっと前の住人が帰ってきたのさ」
(,,゚Д゚)「…もう居なくなったから、早く寝なさい」
霊感のある父にそう言われて、安心した弟と母はさっさとキッチンの方へと戻って行った。
私も寝るにはまだ早かったが自室に戻ることにした。
ふと見た玄関先に置かれた電波時計に「8月14日」とかかれていて、あぁ、お盆だったのか、と少しだけ納得した。
20
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:13:59 ID:amtZrtY60
( ;・∀・)「え、何それ」
川;д川「いや、まぁそんな感じでさ」
次の日の放課後、いつも通り美術室に集まった彼に昨日の話をした。
川д川「……まぁお盆だし、帰ってきてたのかもねってことで、おとんとは話したんだけどさ」
( ・∀・)「貞子ん家、前に住んでた人居たんだもんね」
川д川「そうそう、だから、前住んでた人かなって」
( ・∀・)「ふーん オレも少しだけ霊感あるけど最近そういうのないからなぁ… いいなー」
川;д川「え?け、けど、居たよね?モララーも見たでしょ?一緒にいたもんね」
( ;・∀・)「えっ!?いや見てないよ!貞子がおばさんがいるって言うから見たけど、何も居なかったし!」
川;д川
( ;・∀・)「オレ、目悪いしさ、人がいるようには見えなかったけど、貞子が言うならそうなんだって…」
そこで私はふと考えた。
なぜ、私と父にだけ見えたのか。
怖がりの母が、あんな時間に突然はき掃除をするだろうか。
この家を建てたのは以前住んでいた夫婦の旦那さんで、既に亡くなっていたが、奥さんの方とは最近連絡を取った際に元気だった。
そして夫婦に子どもは居ないという。
21
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:16:05 ID:amtZrtY60
じゃあ、あの女の人は誰なんだろう
(
)
i フッ
|_|
22
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:19:32 ID:HrtL28j.0
本当に誰なんだよ……
八十六本目貰います
.,、
(i,)
|_|
23
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:19:33 ID:amtZrtY60
人いないのかな?
続けますよー
86本目
.,、
(i,)
|_|
24
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:19:52 ID:kziqVlxE0
>>21
乙です
八十六本目頂きます
.,、
(i,)
|_|
前スレ
>>163
擬人化注意
( ・∀・) 注意不足のようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_490.jpg
(
)
i フッ
|_|
これ描いてる途中に頭痛と吐き気に襲われましたがただの熱中症でした
25
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:20:25 ID:amtZrtY60
ごめんなさい
>>22
さんどうぞです
26
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:21:13 ID:HrtL28j.0
最終日だから皆気合入ってるなww
んじゃ改めまして八十七本目
.,、
(i,)
|_|
27
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:21:18 ID:kziqVlxE0
>>21-22
かぶって済みません!
続きどうぞ
28
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:22:05 ID:amtZrtY60
支援
29
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:22:06 ID:HrtL28j.0
弟者は生まれつき不思議な力を持っていた。
だが、本能的にその力を他人に知られることはよくないことだとわかっていた。
そのため、彼の力のことを知っているのは、弟者本人と、双子の兄である兄者だけだ。
兄者は普通の人間だった。
少しばかり記憶力がよかったようだが、弟者のような力は持っていない。
両親や、溺愛している妹者にさえ、弟者は己が持つ力のことを話さなかった。
知られてしまえば、今の幸せな関係が失われると思っていた。
兄者にだけ力について話したのは、双子ならではの信頼からだった。
弟者の持つ力は非常に便利だ。
しかし、弟者はそれを多用しない。
力がなくとも、幸せを得ることができると知っていた。
また、力を必要としない程度には幸せだった。
30
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:23:27 ID:HrtL28j.0
(;´_ゝ`)「遠足の日、雨だってよ」
(´<_` )「晴れるさ」
遠足の日、空は真っ青。快晴だった。
l从・∀・ノ!リ「ちっちゃい兄者、明日、劇の役を決めるのじゃ!」
(´<_` )「きっと妹者のなりたい役になれるよ」
妹者は念願の継母役をゲットした。
(;^ω^)「すまんお。借りてた漫画に珈琲零しちゃったお……」
(´<_`# )「難しい数学の問題で当てられればいいのに」
応用問題で指されたブーンは、黒板の前で十数分立たされた。
31
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:23:31 ID:1gtSSgHQ0
お前ら気合入れすぎワロタ
32
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:24:21 ID:HrtL28j.0
わかっていただけたと思うが、弟者の力とは、願ったことを口に出すと、本当になる力だ。
いつからあったのかわからない。
おそらくは生まれたときから持っていたのだろう。
力を自覚した時、弟者は兄者にだけ話した。
そして、自身の口を重くすることにした。
元々、明るく活発な兄者と、冷静で兄者を宥める役割を持っていた弟者だ。
口数が多少減ったところで、誰も不思議には思わない。
( ´_ゝ`)「心から思っていなけりゃ本当にならないんだろ?」
(´<_` )「でも、言わないに越したことはないだろ」
兄者は肩をすくめる。
口数が少ないため、友人を作ることを苦手としている弟者を心配していたのだ。
弟者の力は願わないと意味がない。
学校爆発しろ。と、口にしたところで、それがネタの一つだと認識していれば、学校は爆発しない。
リア充も爆発しない。
(´<_` )「心なんて、オレ自身にもよくわからないんだからさ」
( ´_ゝ`)「まあ、そうだけどさ」
33
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:25:27 ID:HrtL28j.0
弟者は言葉を紡ぐことに対して臆病だった。
その代わり、言葉を書くことが好きだった。
パソコンで、携帯で、鉛筆とノートで。
弟者は文字を書いた。
日記であったり、物語であったり、その形は様々であったが、弟者が普段口にできない思いが詰まっている。
( ´_ゝ`)「……」
家族が多い流石家で、兄者と弟者は同じ部屋に入れられている。
兄者は、学校の用事で弟者の帰りが遅い時を狙って、弟者が書いた物語を読んでいた。
ホラー。ファンタジー。日常。猟奇。ミステリー。冒険。アクション。
様々なジャンルの物語が、毎日作り出されている。
( *´_ゝ`)
それらはとても面白い。
双子だから感性が似ているのかもしれないが、誰に見せても、間違いなく面白いと言うだろうと、兄者は思っていた。
これを見れば、きっと誰でも弟者と仲良くなりたくなるに違いない。
何せ、ここには普段口を開けない弟者の言葉がたくさん詰まっている。
34
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:25:56 ID:OIGuexd6O
ふえぇ…みんな気合い入りすぎで怖いよー…
35
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:26:23 ID:HrtL28j.0
( *´_ゝ`)「弟者、弟者!」
(´<_` )「ん?」
二人は一緒に登校する。
同じ学校なのだから当然といえば当然だ。
友人達が交差点の向こう側に見えた頃、兄者がやけに楽しげな顔をして声をかけた。
( *´_ゝ`)「バーン!」
(´<_`;)「あ……」
兄者が鞄から取り出したのは、シンプルな表紙がついた冊子だ。
それなりの厚みが見て取れる。
( *´_ゝ`)「どうだ? けっこう綺麗にできただろ?」
(´<_`;)「兄者、それって……」
表紙には『弟者短編集』と、銘打たれている。
( *´_ゝ`)「お前の書いた話を見れば、きっとみんなお前のことをもっとよく知ってくれると思うんだ」
(´<_`;)「待て」
( *´_ゝ`)「大丈夫だって! お前の作品の質はオレが保障する!」
36
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:27:22 ID:HrtL28j.0
信号が青に変わる。
弟者が引き止める声も聞かず、兄者が走る。
( *´_ゝ`)「おーい! ちょっとコレ読んでみてくれー」
( ^ω^)「お?」
( ・∀・)「何々?」
冊子が兄者の手から、ブーンとモララーの手に渡る。
( <_ )
寸前、弟者が冊子を奪い取る。
手に冊子を掴みそこねたブーンとモララーは呆然としていた。
(´<_`# )「何で、勝手にそんなことするんだよ!」
(;´_ゝ`)「あ、す……すまん。
オレは、ただ……」
(´<_`# )「うるさい! 兄者なんて――」
(´<_`# )「死んじまえ!」
37
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:28:29 ID:HrtL28j.0
静まり返る空間。
通学通勤途中の人々の雑踏など二人の耳には届かない。
(;´_ゝ`)「おと――」
声は届かない。
声は紡がれない。
(´<_` )
弟者の目の前にトラックが割り込んだ。
凄まじいスピードは、一瞬で兄者を隠してしまう。
一瞬遅れて、弟者は衝突音と、周りの悲鳴を認識した。
(´<_` )「……兄者?」
38
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:29:21 ID:HrtL28j.0
兄者の葬式がおこなわれた。
棺の中に兄者はいない。
ぐちゃぐちゃになってしまった。
( <_ )
弟者はあの日から放心したままだった。
あの時、弟者は確かに思ってしまっていた。
願いは言葉になり、願いになる。
::( <_ )::「違うんだ……」
::(;<_; )::「本気で、言ったんじゃないんだ……」
いつか、こんな日がくるのではないかと恐れていた。
ふとした弾みで言った言葉が現実になる日が。
::(;<_; )::「兄者、生き返ってくれよ……」
39
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:30:22 ID:HrtL28j.0
(´<_` )「……あれ」
( ´_ゝ`)「どうしたんだ?」
(´<_` )「兄者?」
( ´_ゝ`)「おう」
(´<_` )「あれ? 何で?」
( ´_ゝ`)「何が」
(´<_` )「だって、死んだんじゃ」
(;´_ゝ`)「縁起の悪いこと言うなよ!」
(´<_` )「……そっか」
40
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:31:05 ID:HrtL28j.0
本気で願った。
願いが叶った。
ただそれだけのことだった。
世界は葬式などなかったかのように動く。
兄者が死ぬ前まで時間が戻る。
そして、また同じような日がやってくる。
(; _ゝ ) ガッ
(´<_` )「兄者。兄者。オレ、新しい話が書きたいんだ」
(; _ゝ )
(´<_` )「主人公が人を絞め殺すんだ」
(; _ゝ )「お、と……」
(´<_` )「大丈夫。ちゃんと、生き返らせてやるから」
41
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:31:47 ID:HrtL28j.0
弟者は知った。
この力があれば、どんな風に壊れてしまっても、全て治すことができる。
人も、絆も、全て戻る。
金も地位も名誉もいらない。
(´<_` )「はは……」
( _ゝ )
(´<_` )「兄者、生き返ってくれよ」
ぐるぐると繰りかえされる生と死。
弟者はその魅力にとり憑かれていた。
( ´_ゝ`)「実はさ、オレはどんなに時間が戻っても記憶を保持したままなんだ」
その言葉が吐き出されるその時までは。
42
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:32:31 ID:HrtL28j.0
( ´_ゝ`)それぞれ力を持っているようです(´<_` )
八十七本目
(
)
i フッ
|_|
43
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:33:23 ID:X6QlBi56O
今日で最終日と思うと名残惜しいなー
44
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:33:32 ID:USnqYIBQ0
>>24
うおお……
ありがとうございます
じゃあ八十八本目
.,、
(i,)
|_|
45
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:33:46 ID:amtZrtY60
どっちも怖い
八十八本目いきます
.,、
(i,)
|_|
46
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:34:26 ID:USnqYIBQ0
目薬
昼前のオフィス。
パソコンと向き合っていた同僚のギコは背伸びをし、目を擦りながら呟いた。
(,,゚Д゚)「あー、目が疲れるなー……」
( ・∀・)「目薬でも使ってみたら?」
(,,゚Д゚)「ああ丁度、友人からもらった目薬があるんだよ」
ギコは鞄からおもむろに目薬を取り出し、キャップを開ける。
そして上を向き、目薬を一滴。
47
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:34:40 ID:amtZrtY60
またやった…
>>44
ごめんそして支援
48
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:35:28 ID:USnqYIBQ0
(,, Д )「!!?? うああああああっ!!」
( ;・∀・)「!?」
ギコが目を押さえ、床でのたうちまわり始めた。
目薬は放り出され、部屋に転がる。
( ;・∀・)「おい、どうし……」
ちらりと見た目薬の容器。
中に、白い煙が見えた気がした。
.
49
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:35:55 ID:X6QlBi56O
目薬気になる支援
50
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:36:24 ID:USnqYIBQ0
(
)
i フッ
|_|
八十八本目終わり
>>45
どーぞー
51
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:37:14 ID:1gtSSgHQ0
煙ってことはH2SO4とかか?
ヤバすぎる
52
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:37:21 ID:amtZrtY60
先ほどからすみません…
八十九本目いきます
.,、
(i,)
|_|
53
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:38:27 ID:amtZrtY60
好まれる者
これは私川д川の彼氏( ・∀・)の昔の話。
私が実際に体験した訳じゃないので辻褄が合わないところもあるかも知れませんがそれは御愛嬌…
それでは
54
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:38:42 ID:OIGuexd6O
こええええ…
投下乙乙!
55
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:39:29 ID:amtZrtY60
case1.祖母の家
その日、彼は家族で母方の祖母の家に遊びにきていた。
o川*゚ー゚)o「ねぇモララー、暇だから上でテレビでも見てようよー」
幼い彼は姉の誘いにのり、大人たちが談笑する一階のリビングから離れ
二人仲良く二階寝室でテレビを見ることにした。
( ・∀・)「夏だし、やっぱりこういう番組だよねー」
o川*゚ー゚)o「おっ、いいじゃん」
二人が見始めたのは某番組の心霊特集。
勘弁してくれと叫びたくなるほどに胡散臭さが滲み出ているが、子どもの暇つぶしには丁度良い。
( ・∀・)「おー……」
o川*゚ー゚)o「……」
二人はテレビに夢中になっていた。
すると突然、
フッ
( ∀ )
o川* ー )o
56
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:40:22 ID:amtZrtY60
( ; ∀ )「えっ!?」
明かりが消えた。
そして
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
( ; ∀ )「ぅ、ぅわあ!!!」
o川; ー )o「……」
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
窓ガラスが叩かれ、激しく振動している。
( ; ∀ )「ゎ…割れちゃうよ……」
( ;∀;)「たす、」
ヒョコ( ^ω^)「大丈夫かおー?」
明かりが戻り、父が廊下から顔を出した。
( ;∀;)「あ…、あ…」
( ^ω^)「急にブレーカーが落ちたからびっくりしたおね、もう大丈夫だおー」
幼い彼が、泣いておうちに帰りたいとぐずったのは言うまでもないだろう。
57
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:41:05 ID:amtZrtY60
case2.焼肉屋にて
58
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:41:57 ID:amtZrtY60
彼が家族と焼肉屋に行った時の話
(*^ω^)「やっきにく!やっきにく!」
ξ゚⊿゚)ξ「久しぶりに焼肉もいいわね」
o川*>ー<)o「そうだねー、おいしそー!」
o川*゚ー゚)o「モララーもメニュー見なよ!」
( ; ∀ )
( ; ∀ )「……ぅ、」
( ;∀;)「ぅああああ」
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ
o川*゚ー゚)o
彼は家族が食事をしている間、個室の隅で一人ブツブツと何かを呟いていたそうです。
川д川「なんでそうなったの?」
( ;・∀・)「何か、急にすっごく悲しくなって…牛とか、肉を食べるなんて酷いっていうか、とにかく気持ち悪くなって…」
川д川(……リアル「御憑かれ様」だ)
59
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:42:42 ID:amtZrtY60
case3.夜のランニング
60
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:43:28 ID:amtZrtY60
( ・∀・)「〜♪〜〜♪」
クルッ(・∀・ )ミ「かあさーん行ってくるよー!」
<気をつけてねー車に轢かれないようにー!
( ・∀・)「分かってるー!」
( ・∀・)中学二年生。
夜のランニングが日課となった
( ・∀・)ピッピッ
ウットリ( *-∀-)(やっぱバンプだよなぁ……俺の心に沁み渡るわぁ…)
厨二真っ盛りの少年だったころの話。
いつものように買ったばかりのウォークマンを相棒にその日も夜の街を走っていた。
( ・∀・)(やっぱ夜に走るのはきもちーなー)
( *・∀・)(帰ったらアイ○ールドで見た腹筋のやつもやらなきゃな)
そんなことを考えながら折り返し地点に到着、心に沁み渡る(笑)音楽のおかげかあっという間に自宅周辺までたどり着いた。
61
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:44:14 ID:amtZrtY60
( ・∀・)「……ん?」
目の前に、電灯がたっていた。
道路なので、近くに数本 同様の電灯があり、田舎にしては比較的明るい方だろう。
問題は自分に最も近い電灯の、すぐ下にいる「何か」である。
電灯の下に立つということは、光を浴びているということ。
光を浴びたものは、その姿形、色、まして人なら顔までしっかり認識出来るはず。
それなのに、
( ;・∀・)「……まっくろ」
それは真っ黒な人型でくねくねと動いていた。
( ;・∀・)(ヤバいヤバいヤバい!!!)
彼は家まで全速力で走った。
走って走って走って、途中何度か後ろを振り返る。
(:;:;;:)
しかしどれだけ走っても、すぐ後ろにはそれが居た。
( ;∀;)(神様!神様!)
もう限界だと感じた彼が意を決して振り返る。
62
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:44:58 ID:amtZrtY60
( ;∀;)「あ、れ…?」
そこには誰も居なかった。
63
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:46:18 ID:amtZrtY60
( ・∀・)「っていうことがあってね!」
川д川「バ○プ厨二(笑)」
( ;・∀・)「そこはどーでもいい!!!」
川д川「はいはい」
( ・∀・)「あれはくねくねだったと思う」
川д川「真黒で人型っていったら、確かになぁ…」
( ・∀・)「で、ここがその電灯」
川д川「…当たり前だけど、ふっつーの電灯だね」
テクテクテクテク( ・∀・)「で、」
テクテクテクテク川д川
( ・∀・)「ここが確か、気づいたら居なくなってたとこ!」
川д川「……モララー見て、そっちじゃなくて、反対側。小さい鳥居があるよ」
( ・∀・)「…うそ」
川д川「ホント」
( ・∀・)
川д川
川д川「狐に化かされたんじゃ」
( ・∀・)「ソレイジョウ、イケナイ」
ちなみに彼の腹筋は今も綺麗に割れている。
64
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:47:12 ID:amtZrtY60
八十九本目おわり
(
)
i フッ
|_|
65
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:47:38 ID:X6QlBi56O
バンプ乙!
66
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:48:07 ID:USnqYIBQ0
これで寝られる
九十本目
.,、
(i,)
|_|
「 夢のようです」
67
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:48:28 ID:OIGuexd6O
投下乙!
面白かったよ
次行ってもいいかなー…
大丈夫ならやる
68
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:49:07 ID:amtZrtY60
>>65
伏せた意味ねぇええええwww
支援
69
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:49:08 ID:USnqYIBQ0
最近、妙な夢を見る。
まず俺は真っ暗な部屋のベッドに、仰向けに寝かされている。
両手両足を広げて。
目は見えるし、口も開けられる。
でも周りの様子を窺おうにも、何も動かせない。
顔も手も足も、何かで縛られてて。
ξ )ξ
しばらくすると人が入ってきて、俺に近付き、目を合わせてくる。
驚いた事に、彼女なんだよこれが。
で、彼女は懐から何かを取り出す。
70
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:49:21 ID:OIGuexd6O
あ、失礼した
支援
71
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:50:19 ID:USnqYIBQ0
包丁。
カーテンから漏れる月の光が反射して、妖しげな雰囲気を醸し出してる。
彼女は顔に満面の笑みを浮かべ。
ξ* ー )ξ
俺の右手首に包丁あてがって、力を込める。
何故だか痛みは感じない。
まあ、夢だからだろうが。
ごりごり、ざりざり。
冷たい何かが体に入り込むような、
吐き気を催すような感覚がゆっくりと伝わってくるだけだ。
右手が切り落とされると、今度は左手を切ってくる。
これも痛みを感じない。
不気味さだけがあるだけでな。
72
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:51:05 ID:X6QlBi56O
みんな凄い勢いで投下してるなー
wktkがとまらん
73
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:51:16 ID:USnqYIBQ0
それで、両手を切り落とした後なんだが。
どうするのかと思ったら、また体のどこかにあててきたんだよ、血塗れの包丁を。
どこかってのは、ちょっと良く見えなかったから。
顔はまだ笑ってる。
満足げというか何というか。物凄い穏やかな表情なんだ。
そして、また彼女が力を込めると――。
* * *
_
( ゚∀゚)「――これで終わりだ」
('A`)「え? 終わり?」
_
( ゚∀゚)「中途半端ですまんけどな、いつもここで終わるんだよ」
('A`)「いつもって……何日見続けてんだ」
74
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:52:18 ID:USnqYIBQ0
_
( ゚∀゚)「あー、三日だな。今晩もあるとしたら……今日は四日目になるか」
('A`)「へー……彼女の様子はどうなんだよ」
_
( ゚∀゚)「あんまり変わんねーな。ただ」
('A`)「?」
_
( ゚∀゚)「しきりとくっついてくるんだよな。俺の手を握ってきたり、
首に巻いた汗拭き用のなタオルを、自分の首にも巻こうとしたり」
('A`)「このリア充め」
_
( ゚∀゚)「はははwwwお前も頑張れよ!」
* * *
_
( -∀-)「zzz……」
_
( -∀-)「……」
_
( -∀-)「!」
75
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:53:19 ID:USnqYIBQ0
真夜中。
いつもの感覚だ。
ベッドに仰向けになって、手足を縛られてて――。
_
( -∀-)「!」
ドアが開く音と、こちらに歩み寄る足音。
いい加減、この夢にも慣れてきた所だった。
見知らぬ人なら悪夢としてみていただろうが、彼女ならば幾分か恐怖は少なくなる。
_
( -∀゚)
片目を開いて確認。
ξ ⊿ )ξ
やっぱり彼女だ。暗くて良く見えないが、輪郭と雰囲気で十分わかる。
手に持っている包丁も、いつもの夢と変わりない。
76
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:54:16 ID:USnqYIBQ0
_
( -∀-)「……」
さあ、あとは時間が経つのを待つだけ。
夢が覚めるのを待つだけだ。
もう一度片目を開ける。
彼女が包丁を、俺の右手に当てる所だった。
また、目を瞑る。
が。
ξ* ー )ξ
突然襲いかかってきた強烈な痛みによって、俺の両目は大きく見開かれる事となった。
.
77
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:54:26 ID:OIGuexd6O
支援
78
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:55:32 ID:X6QlBi56O
どうなるんだ…支援
79
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:55:36 ID:USnqYIBQ0
(
)
i フッ
|_|
九十本目
「正夢のようです」 終わり
おやすみなさい、あと十本か
みんな百まで頼ん
80
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:56:09 ID:HrtL28j.0
タイトルに納得
あと10本か……
81
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:56:32 ID:OIGuexd6O
う、うわぁぁぁ…(((;゜д゜))
82
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:56:45 ID:X6QlBi56O
そうゆうことか!!
してやられたとゆう感じw
おもしかった!
乙
83
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:57:30 ID:amtZrtY60
こえぇww
84
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:58:08 ID:OIGuexd6O
怖かったわ…
九十一本目いただきます!
('A`)不思議なアクアリウム?のようです
.,
(i,)
|_|
85
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:58:20 ID:1gtSSgHQ0
さ ぁ 盛 り 上 が っ て ま い り まs
86
:
名も無きAAのようです
:2012/08/19(日) 23:58:51 ID:amtZrtY60
支援しえん
87
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:00:33 ID:Q7ucvMh6O
小さい頃から俺は不思議なものを見てきた
それはとても綺麗で、俺は一度も怖いと思ったことはなかった
('A`) (あ、まただ)
今日も、家に帰る途中に「それ」を見た
たまたま俺を追い越していった車の中が、キラキラ輝く水と色とりどりの魚で満たされているのを
(*'A`) (綺麗だなぁ)
(*'A`) (こんなに綺麗なのに、みんな見れないなんて損してるよなぁ)
車があっという間に去ってしまったのが惜しい
本当はじっくり見たかったのだが
…とはいえ、この不思議なアクアリウムは夏になるとわりとよく見ることができるから、また近いうちに見れるはずであった
88
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:01:32 ID:.vz/DdAUO
ふむ…支援
89
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:01:53 ID:Q7ucvMh6O
そんなある日のことだった
(;'A`)「ふぃー…疲れた…」
バイトを終えて、ついでに寄ったコンビニで俺は久々に高校の同級生と再会した
( ^ω^)「おっおっ、ドクオ!久しぶりだお!」
(*'∀`)「おお、ブーンじゃん!」
本当に久々だった
しばらく立ち話していたが、あまりにも外が暑いので久々に飯でも食いに行こう、という話になった
('A`)「どこ行こうか?」
(*^ω^)「ふっふっふっ…実は高校卒業してから免許を取得したんだお!」
( ^ω^)「運転は任せるんだお!」
そう言ったブーンが指差した先には、軽自動車があった
90
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:03:25 ID:Q7ucvMh6O
その車内は、透き通った水と鮮やかな色をした、たくさんの魚がいた
(*'A`) (いいなぁ、ブーンの車)
( ^ω^)「ドクオ、どうかしたかお?」
('A`)「あ、いやなんでもない」
('∀`)「それより早く乗ろうぜ、飯はどこでもいいからさ」
( ^ω^)「わかったおー」
中から見たアクアリウムは、素晴らしかった
視界いっぱいに広がる透明みたいな碧
その中を悠然と泳ぐ魚
魚の大きさや色、見た目は様々だ
夕焼け色の尾ひれを持つもの
ピンク色の目を複数持つもの
朝靄のような白いもの(これはしばらくするとすぅ、と溶け消えてしまった)
陶器のようにつるつるした輝きを持つ手足の生えたもの
どれも現実にはない
不思議で、素敵なアクアリウム
俺はすっかりそれに見とれてしまっていた
( ^ω^)「ドクオ、どうかしたんかお?」
('A`)「あ、ああ…なんでもない」
( ^ω^)「ならよかったお!車酔いしてないか心配だったんだお」
('A`)「あー考え事してただけなんだ、悪かったな」
( ^ω^)「大丈夫だおー」
( ^ω^)「そういえばドクオはお盆に田舎帰ったりしないのかお?」
91
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:05:19 ID:Q7ucvMh6O
(;'A`)「……今年はバイト入ってるからなぁ」
嘘だ
本当は同い年の親戚が大学生ばかりで、フリーターの俺は絶対浮くから行きたくないだけだ
ありがたいことにブーンはそれを信じてくれたらしい
( ^ω^)「それは残念だお」
('A`)「ブーンは帰るのか?」
(*^ω^)「久々に帰るおー」
(*^ω^)「免許取り立てだけどがんばって行ってくるお!」
('A`)「おう、事故しないようにな」
( ^ω^)「もちろんだお!」
笑いながらブーンはそう言った
……まさか、死ぬなんて俺は思っていなかったのだ
スピードの出し過ぎで、カーブを曲がり切れなかったそうだ
それで、崖を落ちていって
海の中に
( A )「…………」
あのアクアリウムは……
92
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:06:19 ID:Q7ucvMh6O
(
)
i フッ
|_|
九十一話はこれにてお終い
93
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:07:32 ID:qLLQhYOA0
乙!
九十二本目いっていいかな?
.,、
(i,)
|_|
94
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:08:33 ID:qLLQhYOA0
さっきのミスが痛い…<バ○プ
気をつけます
最初地の文多いですごめんね!
「パパ、おにいちゃん まって」
95
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:08:51 ID:FbC6w4w60
乙。
91話“は”?w
まだあるのかw楽しみだ
96
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:09:08 ID:DFXEkxXoO
乙、そして支援
スレ立てて投下してきます
.,、
(i,)
|_|
('A`)実体験のようです
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1345388849/
97
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:09:24 ID:.vz/DdAUO
乙!
つまり知らず知らず予知していたってことか…?
98
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:09:59 ID:qLLQhYOA0
これは去年の夏、夏休みを利用して実家に帰省した。
その際バイトとして一ヶ月だけお世話になった、地元ホテル内にある遊泳施設での話。
川;д川「ふぃー」
このホテルのプールは、お盆になると本当に人が多い。
この施設担当のお偉いお兄さん方からは
爪;'ー`)「まじでお盆は忙しいから!みんな気抜かんで頑張ってな!」
と言われていたので覚悟はしていたが、まさかここまでとは予想していなかった。
川д川(お盆くらい田舎に帰れよ…そしてじじばばに顔見せに行け…)
と心の中で毒づきながらも、比較的楽なポジションに居たため、忙しい人たちの手助け(主にお客の誘導、整列)をしながら
キラキラ光る水面を見たり、巨大扇風機の風に当たってみたりしていた。
私の今のポジションはボートスライダーA。
この施設にはプール、流れるプール、子ども用プール、外にジャグジー、そしてスライダーが四本ある。
スライダーは基本的にボートと呼ばれる浮輪に乗って流れる、という形式のもので、一人用と二人用がある。
四本の内、A、B、Cはこれに該当する。
Aは初心者向けの短いコース、BはAより長い、CはBと長さは然程変わらないが、チューブが真黒なので臨場感があってBよりも楽しめる。
といった具合だ。
そしてスライダーD。これはボディースライダーで、まぁ慣れ親しんだ単身乗り込みその身一つで滑っていくという、例のあれである。
Aは最初こそ混雑するが、お客さんは慣れると皆B、Cの方へ行ってしまうので、あとは楽になる。
99
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:10:39 ID:qLLQhYOA0
川д川(Aにはくるな〜Aにはくるな〜)
私は念を送る。
なるべく、今は平穏を送りたい。
お昼ご飯を食べたばかりの身体に休息を!御慈悲を!
表情には出さないが、そうしてB、C、Dへと向かうお客さんににこやかに手を振った。
無邪気な子どもが何度も手を振り返してくるのが可愛い。
もう一つ、説明しておかねばならないことがある。
まずスライダーはある程度の高さから滑りおりるものだ。
そのためには、一旦高いところに上らねばならない、というのは皆さんもお分かり頂けるだろう。
スライダーの構造を説明させていただきたい。
階段あがってまず二階、ここがスライダーA、私の現在地である。
次に三階、ここにスライダーB。
そして三階から枝分かれして更に上にあるのが、スライダーC。そしてボディースライダーである。
そして各窓口から流されたお客様方々は一階着水プールへ……
つまりBCDのお客様を、私はにこやかに見送る義務があるのだ。
なのでサボっている訳ではない。
断じてない。
100
:
名も無きAAのようです
:2012/08/20(月) 00:11:11 ID:Q7ucvMh6O
>>97
水難事故が起きる車の予知ですかね
ちょっとオチが弱かったので次は気をつけよう…
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