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企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議
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雑談、キャラクターの情報交換、
今後の展開などについての総合検討を主目的とします。
今後、物語の筋に関係のない質問等はこちらでお願いします。
規約はこちら
>>2
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えー……すいません。
再UPが今週末くらいにまで遅れそうです。
加えて『Why?』を確認してみたところ恭也が登場するのは変なので、再UP時に修正版を加えます。
それと同時に本スレにて修正報告をします。
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時間がないこともあって、今ようやくSS分を纏めたところです。
すみません。
近日中に新コンテンツ分をUPできそうですが、その前に『Why?』修正版をここに投下します。
その後、本スレで修正報告を行い、それからSSまとめ最新版をここにUPします。
追加分の文章を向こうに投下すると1レス超えるので、ここでのレスのリンクを貼り付けます。
それから新コンテンツ分のUPの有無に関わらず、明日の晩に作品の予約をする予定です。
話の内容は現状不定ですが、アナザー化は覚悟の上です。
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#6 662-665
(二日目 PM1:55 病院内)
――見つけたそれはその場に似つかわしくないものだった。
使える衣服がないかとロッカーを物色してた時、それを見つけた。
ここどこだっけ?と疑念がまひるの脳裏をよぎった。
まさかと思いたち、それを手にとって恐る恐る臭いを嗅いで見た。
服の臭いしかしなかった事に安堵する。
あたしって下品だなあと、心の中で呟きながら、鼻歌を歌いながら選んだ服をデイバックに詰めた。
部屋から出ようとした時、もう一度『それ』を見つめた。
不自然さにまた眉をひそめた。
まひるは十秒近く凝視した後、それを手に取って折りたたみ、ビニールに入れてデイパックに入れ、
すぐさま部屋を出たのだった。
□ ■ □ ■
(二日目 PM6:12 西の小屋)
「駄目です」
地図に載っている小屋に行きたいというまひるの提案は、紗霧によってあっさり却下された。
何でと、言いたげな一行を目の前にして、紗霧は両目をつむりながら疑問に答える。
「此処に行った所で良くて誰もいないか、悪ければあのロボットが待機してる可能性があります。
もし主催が私達の居場所を把握していない場合は、向こうに好機を与えることになってしまうんですよ?」
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「うーん……」
予想してた通りの返答ではあったが、叱られてるようで何か居心地が悪かった。
少々ではあるがまひるの表情には落胆の混ざった困惑が浮かんでいる。
「何か在るとしても参加者の死体でしょうね。彼らの支給品も使い物にならないものになっているか、
持ち去られてるかの何れかでしょうし」
と紗霧は言う、心の中で迂闊な参加者のと付け加えて。
狭い建物かつ森の中にある最初から所在の知れた小屋など、殺人鬼にとって格好の狩場になりかねない。
「死体があるなら、弔ってやりたいんだけど」
「……首輪の事を忘れてませんか?」
言うや紗霧は自らの首を親指で指す。
「あの首輪は解除されても、向こう側に色々と解るものなのですか?」
「其処までは解りません。ですが用心に越した事はありません」
ユリーシャの質問に受け応えをしながら紗霧は考える。
対人レーダーと首輪を魔窟堂に調べて貰えば、その辺の事が解る可能性は充分にあるだろう。
だが、これくらいのことで機能停止のリスクを背負ってまで、レーダーと時間を無駄使いしたくは無かった。
実際は解除後の首輪の探知機能等は機能してないのだが、彼女らがそれを知る由はない。
その事を知っていたら、紗霧は解除後の首輪を罠の材料等に活用していたことだろう。
「う〜ん……」
死体を見つけたら見つけたらで、身元を見極めれば生き残りの参加者の情報も、
解りそうなのにな思ったが、数も多い上に堂島薫のようにバラバラになって、
身元の割り出しが困難な死体があった事も思い出し引き下がることにした。
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「……じゃ諦める」
渋々まひるが返答したのを受けて紗霧は視線を外そうとした。
が、がさごそと物音がまひるの方から聞こえたので再びそちらの方に目を向ける。
「………………何ですかそれは?」
「あたしもこれ見つけた時はそう思った」
「それって……」
まひるはそれの両端を掴んで全体像をみんなに見せていた。
ユリーシャとランスはそれを――それと同じものをよく目にしていた。
「まひる殿……何を……」
魔窟堂も職業柄?それは結構目にしていた。
その為か心なしか声色は弾んでいた。
紗霧は半眼でしばし考え込み、彼女なりにややドスを利かせたつもりで言う。
「本題はこれですか? で、貴女はこれを何処から手に入れたんですか?」
「病院」
表情だけはにこやかに、内心では機嫌悪い時にやばかったかなと後悔しながらまひるは明るく答えた。
「……何で病院にこれがあるんですか? 変な趣味をお持ちの方が使ってたとでも言うつもりですか?」
「まったくの新品みたい」
言って、調達した本人はまたもや臭いを嗅ぐジェスチャーをする。
「支給品?」
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ユリーシャが言った。これまでに一行は死んだ参加者のデイパック――支給品一式を2つ回収している。
その一つだと彼女は考えたのだ。
「ロッカーに入ってたよ。なぜか」
「そんな得体の知れないものは捨てて下さい」
「紗霧殿、捨てなくても良いのではないか?」
魔窟堂が優しく諭すように紗霧に言った。
まるでおイタをした子供をやんわりと叱り付ける親の様に。
紗霧は魔窟堂のこれまで以上の不審な反応にしばし返答に詰まった。
(意図は一体なんですか?
まひるさんは既に違う服に着替えている。
あの子には小さすぎる。となれば目的は……)
紗霧がその発言の意味に気づくのにさほど時間は掛からなかった。
困惑が怒りに変わったのもさほど時間は掛からなかった。
まひるは紗霧から怒気が膨れたのをを感じ、音も無く思わず後ずさった。
魔窟堂は熱いまなざしで紗霧の目を見つめ続けている。
そして、さっきまで悶絶していたランスは力ない声で、だがはっきりと言った。
「まひるちゃん……その服のサイズはいくらだ……」
「え、え、えと、あたしでもちょっと大きいくらいかな、かな?」
動転しながらまひるは何とか答える。
「そうか……」
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ランスはゆっくり息を吐き出すと、ユリーシャの一瞥してから『アレ』を視線を移して言った。
「残念だ」
「お、そんな趣味?」
「特にこだわってねーが、中々いいデザインしてるし、いい素材使ってそうだし着てくれると嬉しいけどなー」
ユリーシャはランスの妙に自信溢れる台詞を聞いて苦笑いした。
いつか私はこういう服を着せられてしまうんでしょうか?と思いながら。
ランスに請われたら多分承諾してしまうだろうが、だからといって彼女の出自が出自だけに着るのは抵抗があった。
実家にいる芋好きの褐色肌の侍女の事を思い出しつつも、あの紗霧と魔窟堂を見続けた。
「着ませんよ」
紗霧は不機嫌そうに言った。
それを訊いた魔窟堂の表情が落胆に沈むが、熱いまなざしはそのままだ。
紗霧の眉間にしわが刻まれた。
「……まさかと思いますが……ジジイ……その服、アインさんにも薦めるのではないでしょうね」
「……………………」
魔窟堂は返答に詰まり、押し黙る。
目が見開かれ、口は半開きになり、彼の心中に閃光のような独白が轟いた。
(その手もあったか!)
紗霧は沈黙を肯定と受け取り、笑顔で魔窟堂に言った。
「見限られたいんですか、魔窟堂さん」
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「さ、紗霧殿!何故わかった!?」
「雰囲気で解りますよ……ふふ」
「おぬし、何でそこまで殺気立っておるんじゃ!」
自らの右手を背中に回した紗霧に対し、身の危険をますます感じた魔窟堂が叫んだ。
メイド服とデイパックをユリーシャに預けたまひるは、すかさず2人の間に入って紗霧を制止した。
事態は何とか収拾しそうだった。
↓
【広場まひる(元№38)】の所持品、服3着の内一つは最高品質(防具にあらず)のメイド服でした。
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最新274話までのまとめをUPしました。
『Why?』修正済みです。
各話追跡表の仕様も少々変更しています。
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org30602.zip.html
パスは rowa です。
また今夜。
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予約します。
登場キャラはメール欄の予定です。
黒幕サイドの異世界との関わりに少し触れた内容になります。
仮投下は早ければ明日、遅くても火曜日の予定です。
それを過ぎたら破棄します。
ごく短い話になると思います。
仮投下から1、2日経って、問題が無ければ本投下します。
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祭典進行に筆をとられ年始で時間が取れず……駄目人間。
三が日開けたので近いうちに前編を上げれるよう努力します。
ごめんなさい。
>>783
了解です。
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すいませんが、本日投下できそうにないので一旦予約を破棄します。
今週の木曜日に何か通知します。
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今週の土曜日に>>783とは違うキャラで予約します。
その際、素材もUPします。
今度こそ更新できるといいな……。
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前のとほとんど変わりませんが……素材をUPしました。
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1764.zip.html
パスは negiです。
時間軸は交渉後か交渉中になりますが
紗霧、魔窟堂、恭也(場合によってはレプリカ智機)を予約します。
内容自体は交渉とは関係なく、紗霧がある事に気づいた程度です。
回想話みたいなものです。
投下前後に交渉話が仮投下されれば、本投下時に内容をそれにあわせて修正します。
期限は来週の月曜日までにします。
それを過ぎれば破棄します。
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読み返してかなり展開に無理が出てきたのでNGにします。
アナザーになると思いますが今週中にここに作品を投下します。
すいませんでした。
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どうも、こんばんは。遅れて申し訳ございません。
「バトルロワイアルパロディ企画スレ交流雑談所(以下交流所)」の方でラジオをしているR-0109と申します。
現在、交流所のほうで「第二回パロロワ企画巡回ラジオツアー」というのをやっていまして。
そこで来る5/4(月)の21:00から、ここを題材にラジオをさせて頂きたいのですが宜しいでしょうか?
ラジオのアドレスと実況スレッドのアドレスは当日にこのスレに貼らせて頂きます。
交流所を知らない人のために交流所のアドレスも張っておきます。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/8882/1229832704/ (したらば)
ttp://www11.atwiki.jp/row/pages/49.html (日程表等)
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お、日程決まったんですね。お疲れ様です。
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ttp://r-0109.ddo.jp:8000/ (ラジオアドレス)
ttp://cgi33.plala.or.jp/~kroko_ff/mailf/radio.htm (聞き方)
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5008/1241438450/ (実況スレ)
です
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乙です。
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ご無沙汰しております。
次回予定は水曜の晩、「タッチ・ユア・ハート/キャッチ・マイ・ビート」。
小屋組とレプリカ智機P−3が登場予定です。
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楽しみにしてます
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以下9レス、「タッチ・ユア・ハート/キャッチ・マイ・ビート」です。
指摘等なければ土曜晩に本スレに投下します。
次回予定は「悪夢」。
知佳と亡霊紳一、回想でタカさんファミリー等が登場予定、
来週水曜までを目処に、書きあがり次第このスレに投下します。
遅まきながら「はたらくくるま」は破棄とさせていただきます。
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>>33
(二日目 PM6:30 C−6 西の森・小屋3)
「やあ生存者諸君、失礼するよ」
雪兎のように白い肌と赤い瞳の少女が、挨拶しながら小屋へと入ってきた。
その姿を見たユリーシャがランスの腕にしがみついた。
まひるはぎょっとした表情のまま固まっている。
少女を挟むようにして歩く恭也と魔窟堂は警戒心を漲らせ、
数歩遅れて入ってきた紗霧は怪訝な表情で少女を見つめている。
それも仕方の無いことだろう。
この少女は主催者・椎名智機のレプリカント・P−3。
病院にて彼らを亡き者にせんと襲い掛かった機械歩兵の姉妹機故に。
「おお、君が噂のロボ子ちゃんか。
想像してたよりずっと可愛いぞ、グッドだ!」
唯一、智機の恐ろしさを味わっていない男・ランスが能天気に声を掛ける。
いや、この男のことだ。
仮に病院で襲撃されていたとしても同じように声を掛けるやも知れぬ。
「お褒めに預かり光栄だね。私はレプリカ智機汎用型哨戒機P−3。
宜しく頼むよ、№02・ランス」
「で、なんだ。智機ちゃんは投降したのか?」
「No、交渉に来たのさ。
武器も害意も持ち合わせていないから、安心したまえ」
P−3は自分の肩に馴れ馴れしく置かれたランスの手を軽く払うと、
彼を一顧だにせずにダイニングテーブルへと向かう。
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「さあ、№36・月夜御名紗霧。交渉のテーブルに着こうではないか」
P−3は舞台演者の如く両手を広げ、己が主役であるかの如く着席を促す。
主客の入れ替わった無礼かつ不遜な態度だ。
しかし紗霧は、嫌味も皮肉も口にすることなく沈黙を保っている。
かといって、様子見や策略で大人しく振舞っているとき特有の、
井戸の底の如き仄暗い眼差しも宿っていない。
彼女の心は、乱れていた。
沈黙はその乱れをP−3に悟られぬ為の手段だ。
(いけません紗霧。早く乱れたペースを整えなければ……)
乱れは、予想外の敵が予想外の行動に出たが為。
そして、敵よりもたらされた情報の衝撃が大きすぎたが為。
さらに、提案の旨みに一瞬目が眩んでしまったが為。
紗霧は一言半句違えず、レプリカ智機が切り出した提案を反芻する。
『東の森が燃えていることには気づいているね?
その渦中にある我らが首魁・ザドゥ様が脱出を図っているのだが、
火災にやられて手ひどいダメージを負っているようでね。
そこで提案だ。
彼が拠点に戻るまでの間に、殺してみてはどうだろう?』
P−3は小屋の外で紗霧たちに、この背信の交渉を持ちかけた。
弱っている仲間を殺せと唆した。
表情一つ変えることなく、淡々と。
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「招かれざる……と思われているだろうが、一応私は客人だからね。
上座に着かせて貰うとしよう。
月夜御名紗霧はそちらの席でよろしいかな?」
P−3は仕切っている。急かしている。嘲っている。
紗霧は焦りで鈍りだした頭脳を必死に押し留める。
(良くない流れですね……)
交渉、舌戦、化かし合い。
それは紗霧の処世術であるし、特技であるとも言える。
十重二十重の策を巡らせて絡め取り、言葉巧みに思考を誘導し、
相手に踊らされていることを自覚させぬまま躍らせる。
その紗霧が、己の分野である交渉に対し何を躊躇うことがあるのか?
『想像して想定して検討した上で、想像して想定して検討してください』
以前、恭也に示したこの言葉こそ紗霧の本質。
不安の理由。
整理と準備、そこから導かれる予測。
紗霧はそれらを無しに能力を十全に発揮することは出来ない。
閃きの宿らぬ性質。臨機不応変。
紗霧は己のそうした特性を理解しているが故、分の悪さを感ずるのだ。
(今、テーブルにつくのは宜しくありません。
認めたくはありませんが完全にイニシアチブを握られています。
乱れたペースを早急に回復させなければ、
精神的に押し切られる形で決着してしまうでしょう……)
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一方のレプリカ智機P−3も、己の有利な状況を理解していた。
否、事は彼女の背後にいるオリジナル智機の思惑通り運んでいる。
(ボクシングで言えば、ゴング直後の一発が相手の顎に綺麗に入った状態か。
紗霧の脳は今、揺れに揺れているだろう)
智機は有利な交渉になるよう、戦術に2本の柱を立てていた。
1つ、常に先手を打ち、イニシアチブを握り続けること。
2つ、時間制限があることを意識させ、焦りを誘うこと。
月夜御名紗霧にはそうした速攻戦術が有効である。
データと確率から成るこの機械の読みはズバリ的中している。
「№08・高町恭也、椅子を引いてくれ給え。
敵とはいえ、レディに対する心遣いくらい持ち合わせているだろう?」
P−3が、また一つ状況を推し進めた。
役割を振られた恭也が、紗霧の意志を確認すべく目線を彼女に送る。
その真っ直ぐな瞳が更なる重圧となり、紗霧の心の乱れに拍車を掛ける。
(マズい――― 明らかにマズい流れです。
しかし、拒否や遅滞行動をする理由もすぐには思いつきません。
ああ、益々相手のペースに嵌っていくばかりではないですか!
ならば先ずはテーブルについてから……)
紗霧がしかたなしにテーブルへと足を向ける。
敵の思惑通りに流されていることを自覚しつつ。
そこに、絶妙なタイミングで第三者が割り込んだ。
「うーん…… ど〜も怪しいなぁ?」
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発言の主はランス。
紗霧の軽快とは言えぬ歩みが止まり、智機の鋭角な眉根が不快げに歪む。
「怪しい、とは?」
「武器が無い?敵意が無い?口では何とでも言えるよなぁ、智機ちゃん?」
「ふむ、ならば一体どうしたら信頼してもらえるのかな?」
「ボディチェックだな!」
自身満面に返答するランスの両手は前方に向けてワキワキしていた。
しん…………………………………………………… と。
室内に冷凍庫の霜が如き沈黙が降りる。
「俺様の素晴らしすぎるアイデアに反対意見は無いということだな?
まずはこの小ぶりなおっぱいからモミモミ…… げふんげふん。
チェック開始といくか!」
言うが早いか鷲づかみ。
恥も外聞も躊躇いも逡巡もなく、真正面から真っ直ぐに。
「バカな!」
「あんたってお人は、ほんとにもぅ、ほんとにもぅ」
「そんな……」
「異議あり! じゃ!」
我に返った小屋組の面々が同時に己のスタイルでツッコミを入れる。
一拍置いた紗霧もまたバットを振りかぶる。
「ランス、貴方少しは場の空気というものを……」
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―――読むべきです。
そこまで発音することはなく、紗霧の叱責は尻つぼんだ。
(今、私は言いましたね。場の空気、と)
めったに宿ることの無い閃きの匂いを、己の言葉に感じたが為。
紗霧は思考を尖らせる。
(場の空気……
それに支配されたから私のペースが乱れたと言えます。
ならばこの悪いムードを払拭する為には、
むしろ読めない行動こそが―――)
紗霧の思案を他所に、ランスの手は智機の薄い胸に到達していた。
イタズラの矛先を向けられたP−3が吐き出すのは演技掛った大仰なため息。
「それで納得するならさっさとまさぐりたまえ。
早く交渉の続きに戻りたいのでね、時間をかけず…… んっ!」
ビクン、と。
P−3の表情や態度に反して、その体が震えた。
ニヤリ。
ランスは鼻の下を大いに伸ばして、高らかに宣言する。
「乳首みーっけ!」
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「ランスさん、悪ふざけが過ぎます!」
「俺様の楽しいお触りタイムを邪魔しやがって、むかむか。
だがな、今回は俺様に理があるのだ」
「理も何も!」
「童貞のお前は知らんだろうが、女の子には隠す場所がいっぱいあるのだ。
おっぱいの谷間とか、お尻の割れ目とか、もちろんアソコとかな。
俺様はみんなの安全のために、危険を省みずこうして調べてやっているのだ。
感謝されこそすれ、責められる謂れなどどこにも無いぞ!」
見かねて止めに入った恭也がバサリと返り討ちに遭った。
彼が真っ赤になって黙り込んだのは童貞だからではない。
仁村知佳の肉の感触が生々しく蘇ってしまったからだ。
無論、ランスを始めとする面々にそれを知る由も無いが。
「そこで黙り込むとはお前やっぱり童貞だったか!
女の子の柔らかさも知らんとはかわいそうな奴だな、がはははは!」
恭也を振り切ったランスはますます絶好調。
その指がP−3の胸元で蜘蛛が如く複雑に蠢いている。
「神様仏様紗霧様っ!もうあのオトコを止められるのはあなたしかっ!」
「このままでは交渉が始まらぬうちに決裂してしまうやも……」
「バットは…… やめて頂きたいのですが……」
残る三者が口々に紗霧を頼る。
暴走するあの男をどうにかできるのは紗霧を措いて他に無し。
既にそれは小屋組の共通認識となっていた。
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「確かに、足の速い情報のようですしね……
ランスさんの程度の低いイタズラに時を割くのは愚の骨頂。
でしたらこんな妥協案はどうでしょう?」
P−3に向き直った紗霧の目許には冷笑。口許には歪み。
頼れる神鬼軍師の常の表情が、そこに蘇っていた。
「妥協案?どのような?」
P−3が見下した態度で問う。
紗霧が底意地の悪い表情で答える。
「私と椎名さんが交渉している間、ランスが好きなだけお触りする。
―――合理的ですよね?」
「「「「「えええええ???」」」」」
↓
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【現在位置:D−6 西の森・小屋3】
【グループ:紗霧・ランス・まひる・恭也・ユリーシャ・野武彦】
【スタンス:主催者打倒、アイテム・仲間集め、包囲作戦】
【備考:全員、首輪解除済み】
【レプリカ智機(P−3)】
【スタンス:ザドゥにぶつけるための交渉】
【所持品:?】
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ご無沙汰してます。
トリの方は出先で既存の物のパスが解らなかった為に緊急でつけたものです。
帰宅時に再度このトリと既存の物で証明しようかと思います。
ラジオの方を聴いていた方は知っているかもしれませんが、
ただいま懇意にしている従兄弟の結婚式のことで式が二日前のために田舎の方にいます。
それ以前に関しても再度この場を借りて遅れていること申しわけありませんでした。
(ラジオを聴いてた方は知っていると思いますが、あれ(メル欄)のせいで実生活自身が大変だったこととか……)
来週、ないし再来週くらいから例の交渉話から投下を再開するとラジオ等で宣言していましたが
>>793さん、此方、構いませんので投下してください。
そこから続けても問題のない範囲に修正の効く話ですのでお気にせず。
最後に、重ね重ね申しわけありませんでした。
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構いませんので投下してくださいとお気遣いは頂きましたが、
「タッチ・ユア・ハート/キャッチ・マイ・ビート」の
本スレ投下は取り下げさせて頂きます。
知らぬこととはいえ場を掻き乱してしまったようです。
済みませんでした。
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以下12レス、「悪夢」です。
指摘等なければ土曜晩に本スレに投下します。
あと2〜3レス分ほど、紳一パートを増やすかもしれません。
次回予定は「生きてこそ」。ザドゥと芹沢が登場予定。
来週水曜までを目処に、書きあがり次第このスレに投下します。
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>>41
(二日目 PM6:34 F−6 東の森・小屋2付近)
炎が宵闇を侵食している。
太陽光など比較にならぬ明るさと温度が周囲に満ちている。
東の森南部、浅いところに位置する小屋付近。
そこから南に程よく距離を置いた潅木の陰に身を潜める少女が一人。
濁ったフィンの乙女、№40・仁村知佳。
知佳が偵察するは数十機の智機たち。
忙しなく、されど整然と、消火活動に勤しんでいる。
音声は皆無。
諧謔や言葉遊び好む智機達ではあるが、音声による情報伝達より
数十倍効率的なデータ通信にての指揮命令を採択していた。
(前、勝てなかったのが二機、か……
でも、今なら…… 今しか……)
知佳が着目していたのは、赤い智機ことDシリーズ。
この小屋周辺に2機、存在している。
うち1機は井戸のポンプと融合し水の汲み上げに余念なく、
もう1機はショベルカーと融合し木々と土砂の運搬に専念している。
故に。
不意を衝けば―――
先手を取れば―――
あの2機さえ壊してしまえれば、眼前の智機を鏖殺することは難しくない。
一心不乱の作業は、隙なのだ。
しかしその隙こそが、知佳の攻撃の手を躊躇わせていた。
-
(今この場で機械たちを放置することと、火災を放置することの
どっちが恭也さんたちにとってのマイナスなんだろう……)
指標がない。無き故に迷う。
火災に気付いて10数分、ここに身を潜めて5分。
知佳は結論を出せずにいた。
身動きがとれずにいた。
その知佳の止まった時間を動かしたのは、背後から近づく何かだった。
《この少女は流石にまだだろう。そのはずだ。そう信じたい!》
知佳の鋭敏な聴覚が、後方の不穏な呟きを捕らえたのだ。
「誰!?」
反射的に振り返る知佳の目に人影は無い。
凝らしても探っても特別なものは見当たらない。
炎に照らされた木々と茂みと揺らめく煙のほかには、何も、誰も。
《羽が生えているのか。この娘もまた『人でないもの』なのか?》
しかし、誰もいないはずの空間から聞こえる声は、知佳の心を鋭く抉った。
人でなし。
それは知佳の禁句。癒えぬ傷。幼き日々の孤独の要因。
そこを突かれては知佳も黙ってはいられなかった。
「私は人間だよっ!!」
-
数刻の沈黙。
知佳の大声に気付かなかったのか、気付いた上で無視を決め込んだのか
分からぬが、智機たちは動揺を走らせることなく作業を継続している。
《お前も俺の声が聞こえるのか?》
煙に紛れてゆらゆらと。煙の如く茫々と。
知佳のすぐ近くに声の主はいた。
最初から姿を現していた。気付かなかっただけで。
その体の輪郭が背景に対して曖昧で、透けていただけで。
故に知佳はその存在をはっきりと言い当てた。
「幽霊……なのね」
幽霊―――
監察官・御陵透子は驚愕したその存在のあり方ではあるが、
知佳は怯えた様子を見せなかった。
その差は、慣れだ。
彼女の世界においての幽霊はさほどレアリティの高いものではないのだ。
知佳の住まうさざなみ荘には、十六夜なる霊が住人として名を連ねているほどだ。
しかし、その存在自体には驚きを感じなかった知佳も、
次いでこの亡霊から発せられた質問には度肝を抜かれてしまう。
《では俺の質問に答えろ。処女か?》
「えっ……」
炎に負けぬ勢いで赤く染まり、照れと怒りと後悔がない交ぜとなった
表情を見せた知佳を見て、この不躾な亡霊・勝沼紳一は敏感に悟った。
《おまえも中古か!!!!!》
-
知佳には中古の意味するところはわからなかったし、
あえて知りたいとも思わなかった。
この下劣で無礼な亡霊に声を掛けてしまったことを後悔していた。
これ以上関わらないようにしよう。
そう、心に誓うことにした。
関わりを持ちたくないという点では、紳一も同じだった。
紳一の女を見る基準は2つしかない。
処女か非処女か。
美女が醜女か。
処女かつ美女でなければ、彼の興味の対象外となる。
《破瓜の血の匂いまでするぞ!?くそくそくそ!!
又しても俺は間に合わなかったのか……》
紳一はショックに項垂れ、とぼとぼと歩き出す。
知佳との邂逅がなかったかのように、彼女の存在をまるで無視して。
知佳と重なり、通り抜けて。
「……あ」
その瞬間、知佳の心に瀑布の勢いで紳一の心が流れ込んできた―――
-
=-=-=-=-= ・ =-=-=-=-= ・ =-=-=-=-= ・ =-=-=-=-=
(1日目 17:26 F−8 漁協詰所)
透明人間にあこがれる諸兄は多いことだろう。
では、僥倖にも透明になれたとしたら真っ先にすることは何か?
俺ならこう回答する。
女湯に潜入。
この回答、数多の同意を得られるものと確信している。
覗き―――
そこにはレイプとは趣の違った背徳の興奮が存在するからだ。
漁協詰所に到着したとき、風呂場からまひるの声が聞こえた。
それに気付いたときの胸のトキメキは筆舌に尽くし難い。
まひるは犯す。
いずれ必ず犯す。
それはそれとして、覗けと言わんばかりのこのシチュエーション。
前菜としてうってつけではないか!
亡霊になってしまったのなら、その特性を上手く欲望に生かさなくてな。
だというのに……
俺が見たものときたら……
ち○こだ。
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もう一度言う。ち○こだ。
「い〜い湯だな、ハハハン、とくらぁ」
俺が受けたとてつもない衝撃などどこ吹く風で、
イノシシ女の能天気な歌声が風呂に反響している。
その隣で身を縮めているのがまひる。
全身ピンクにそまったまひるの柔い肌。
なんと肌理細やかな、なんとすべらかなことか!
それなのに。
目を擦る。もう一度見る。ち○こだ。
頭を振る。もう一度見る。ち○こだ。
頬を抓る。もう一度見る。ち○こだ。
何度見ても何度見ても、そこにあるのは処女穴ではなく、ち○こ。
俺は…… 俺たちは、あろうことか男に目をつけ男に欲情し、
男を浚って男を脅した挙句、犯されまくったというのか!!?
なんという…… なんという悪夢!!
-
《ははは……》
何度目になるかわからない自嘲の笑みを携え、俺は漁協詰所を後にした。
裏目だ。
この島に来てからの俺ときたら何をやっても裏目に出る。
処女を犯すという目的にブレはない。
しかし、ターゲットを失った。
次のターゲットの心当たりはない。
歩き回って、探さなくてはいけない。
そう、歩き回って、だ。
幽霊になったからといって都合よく瞬間移動できるものでもない。
徒歩だ。
疲労感は無くても徒労感は重い。
都合よく近場で見つかるといいのだが―――
―――いたよ。
進路を東に取った俺の前方数メートル。
猫のように身を丸めて岩陰に身を潜める少女と、目が合った。
いや、俺の姿は見えないのだ。目が合う道理が無い。
あの少女は単に漁協詰所を見張っているだけだろう。
《こんどこそ処女であってくれよ―――》
期待は持てそうだ。
ネコミミフードのついたパーカーという幼児性を残したいでたちが、
いやがおうにも俺の期待感を高めてゆく。
俺は小走りで少女との距離を詰める。
-
《たすけ て》
声が聞こえた。微かな声が。
視界に収まっている少女の口は動いていないのに。
《ケモノ を》
又しても。少女の口は動いていない。
それなのに明らかに少女からこの声が……
《おい はらっ て》
違和感と、予兆。
俺は足を止めて少女をじっくり観察する。
そして気付く。
陽炎のようにゆらゆらと。
少女の肉体に重なる様に、縛り付けられているかの様に。
輪郭があやふやで、亡霊よりも存在感の薄い何かが、そこに在った。
「……ついてないょ。気付かないフリでやり過ごそうと思ったのに」
ため息と共に、少女が遂に口を開いた。
少女は明らかに俺を見つめて、明らかに俺に対して。
《俺の姿が見えるのか?》
「残念だけど見えるし聞こえるょ」
-
少女は続ける。
「でも、これ以上関わりを持つ気は無いょ。
わたしとここで逢った事は忘れて、どっか行ってょ」
それは会話ではなかった。
一方的かつ上から目線の命令だった。
《俺様に向かって大きな態度を―――》
怒りと威圧感を込めて反撃開始。その宣言を言い終える前に―――
俺の首筋の産毛がぞわりと逆立つ。刹那。
少女の気配が爆発的に膨れ上がりその長い腕を俺に向けて伸ばしてきた。
「邪魔するならここで消すょ?」
亡霊で無ければ腰を抜かし、失禁していただろう。
密度の濃い圧倒的な闇が、少女の形のままに、そこに顕現していた。
これか!
これがあの忌々しい神楽が言っていた『人でないもの』か!
なんという…… なんという悪夢!!
《了解した……》
「ならいいょ。それじゃあバイバイだょ」
俺はくるりと背を向けて、元来た道を逆戻りする。
その背中に、少女の形をした何者かのさらなる要求が述べられた。
《ああ、それと。あの建物の入り口で見張りをしてる堂島って男は
わたしの標的だから、ちょっかいだしちゃだめだょ?》
-
俺は無言で頷く。
そこでようやく、俺に伸びていた闇の気配が引いていった。
《お にい さん いかない で》
少女の声でない悲痛な声が俺を引きとめようとしている。
「呼んでも無駄だょ。あの亡霊にはわたしに逆らうガッツはないし、
そもそも憑依をどうにかする力は無いょ。藍はいいかげん諦めなょ」
《この からだ は あい の なの に……
おまえ が かって に はいって きた の に……》
背後では声と声にならない声が言い争い続けている。
だが、それはもうどうでもいい。
それよりも、なによりも、俺にとって重要な事がこの会話に内包されていたから。
憑依―――
人に取り付き、その体を意のままに操る術。
この少女の怖いほうの何かは、それをして本来の少女の体を支配しているらしい。
根拠はない。
しかし、確信がある。既視感がある。
俺も、憑依できるはずだ。
=-=-=-=-= ・ =-=-=-=-= ・ =-=-=-=-= ・ =-=-=-=-=
-
紳一が知佳をすり抜ける一瞬に、それらが知佳の頭脳にダイレクトに伝わった。
処女を犯す。
それだけの為に、この亡霊―――いや悪霊は、島内を彷徨っている。
憑依、という具体的な手段を持って。
《どこかに処女の人間はいないものか…… いれば男に憑依して犯すのに。
どこかに処女の亡霊はいないものか…… いればそのまま犯すのに》
紳一はうわごとのように呟きながら知佳から遠ざかってゆく。
知佳は距離を置いてかの悪霊を尾行する。
(あれを野放しには出来ないよ。でも……どうやって止めるの?)
知佳が放つ念動力も衝撃波も、広い視点では物理攻撃に位置づけられる。
物体ではない霊にそれら一切は通用しない。
(十六夜さん……)
知佳は友人の退魔師・神咲薫の得物である霊刀を思い浮かべる。
この世ならざるものを滅するを可能とするインテリジェンスソード。
あれに匹敵する何かがあれば、あるいは……
-
【仁村知佳(№40)】
【現在位置:F−6 小屋2付近 → 紳一追跡】
【スタンス:①亡霊紳一を止める
②読心による情報収集
③手帳の内容をいくつか写しながら、独自に推理を進める
④恭也たちと合流】
【所持品:???、まりなの手帳、筆記用具とメモ数枚】
【能力:超能力、飛行、光合成、読心】
【状態:疲労(小)、精神的疲労(小)】
【備考:定時放送のズレにはまだ気づいていません。
手帳の内容はまだ半分程度しか確認していません】
※ まひるの性別を知りました。
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遅れてしまいましたが新作お疲れ様です
矛盾もなく本投下しても問題ないと思います
色々と意味有りげな箇所がちらほらありますね^^
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一段落つきました。
報告遅くなりました。
今週末に此方に仮投下予定です。
>>806
ラジオの件での報告がてらだったのですが、気遣いをさせてしまったようですみませんでした。
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今日を目処に投下を予定していた『生きてこそ』ですが、
現在苦戦中で、今晩中には書きあがりそうにありません。
申し訳ありませんです。
後日完成次第、投下させていただきます。
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今しがた書き終わりました。
見直しが入るのと眠気で死にそうなので明日ないし明後日の夜に此方に仮投下します。
>>822
いえいえ、自分も時間の関係で遅筆ですのでお気になさらず。
のんびりと頑張っていきましょう。
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楽しみにしてます
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うあー、ごめんなさい。
やっぱり平日は二時間のまとまった時間が取りにくくて中々……。
推敲(修正)の時間取れ次第、遅くなったら土日になってしまうかもしれません。
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俺は今でも期待してる……だけど無理せずに頑張れ
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すんません。
ルーター壊れて買いなおしてました。
本日復帰しましたが、設定に追われてるので数日お待ちくださいorz
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新しいルーター不調→メーカーに送る→新しく送られてきたのがまた不調→やり取り後送る→機種変えてもらう→不具合なし。
もう牛は買わない。
というわけでお待たせしました。
近日中に一気に投下予定。
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8ヶ月に渡る予約放置、誠に申し訳ございませんでした。
以下11レス、「生きてこそ」です。
ですが、>>204 にてa154siyedさんの
> 一気に投下予定。
のコメントがありますので、これに障りがあるようでしたらアナザー行きと致します。
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>>101
(2日目 PM6:49 G−3地点 東の森北東部)
彼らは未だ、生きていた。
首魁、ザドゥ。
魔剣カオスを杖代わりに両膝を支え、牛歩の歩みを見せている。
刺客、カモミール芹沢。
ザドゥの肩を借り、引きずられるように歩いている。
先刻、感情の昂ぶるに任せて芹沢へ拳を見舞ったザドゥではあったが、
そこで芹沢を切り捨てたわけではなかったのだ。
ただし、同胞意識や思いやりなどは露と消えていた。
ザドゥの腹の底には芹沢に対する憎しみがとぐろを巻く蛇の如く鎮座している。
だのに何故、ザドゥは芹沢を捨てぬのか?
それは、意地だ。
意地のみが彼の両の足を支え、芹沢を放棄するを許さぬのだ。
『大将も自己満でカモミールを殺さないよーに、気をつけるがとしか言えんきね』
今、ザドゥの脳裏の大部分を占めるのは、黄色く変色した包帯を全身に巻きつけ、
腐敗臭とケミカル臭を撒き散らす、仲間と呼ぶのも憚られる男の言葉だった。
ザドゥは嫌悪感に眉を顰めつつ、己の思いを反芻する。
(あの狂人医師の【呪い】にまで負けるわけにはゆかぬ)
-
ザドゥは死そのものをさほど恐れてはいない。
拳に賭けるを選び、悪事を為すを自覚し、欲望の赴くまま生きてきた自分が、
まっとうな最期を飾れるとは思っていない。
それでも、笑って死ねるという確信があった。
好き勝手に生きてきた己の生涯に、一片の悔いもないのだから。
ザドゥの自負心は不動のものだった。
完成し完結しているものだった。
この島に来るまでの彼はそう信じていた。
それが、今、粉微塵に砕けようとしている。
軋みを与えたのは、タイガージョーの熱き拳となお熱き言霊だった。
亀裂を走らせたのは、アインの冷徹な覚悟と研ぎ澄まされた執念だった。
しかしザドゥは、彼らを好敵手であると認めている。
ある種の敬意を抱いていると言ってよいだろう。
故に、どちらも深刻な敗北感をザドゥの胸に刻みはしたが、背骨を折るには至っていない。
ぽろぽろと零れ落ちる破片を必死で拾い集めては、接ぐことくらいは出来ている。
しかし。
『大将も自己満でカモミールを殺さないよーに、気をつけるがとしか言えんきね』
口に出すも憚られるほどの外道にして、仲間であったことを恥じたくなるほどの下種。
ここで芹沢を捨ててしまっては、あの素敵医師にすら敗北したことになる。
そしてこの一敗地に塗れてしまえば―――
ザドゥの矜持は、二度と陽光の下を歩けぬほどに打ち砕かれてしまうだろう。
-
ザドゥは沈黙を保っている。芹沢も口を開かない。
あの口の減らないカオスですら、今は器物としての役割に徹している。
黙々と、ただ黙々と。
二人と一刀は森を抜けるべく歩みを進めている。
煙に巻かれ、炎を迂回し、ルートの断念に迷走を重ね、方向感覚など既に失って
久しくはあるが、それでも彼らは炎の渦中からは脱していた。
しかしそれは、生命の危機から脱したを意味しない。
煙は容赦なく視界を塞ぎ、不足する酸素は彼らの肉体から回復機能を奪い、
炎もその手を緩めることなく背後から迫ってきている。
絶命の機会は、そこかしこで廉売されている。
故に、一行のうち最も冷静な同行者・カオスは、状況をこう分析していた。
《これは、もうダメかもわからんね》
カオスは心中で嘆息し、ザドゥが初めて自分を振るったときのことを思い出す。
『俺の心はとうに漆黒だ』
それは己の為す悪を自覚し肯定しての発言であったのだろう。しかし。
《闇と黒は違うんじゃよ……
理性を感情が、意志を欲望が駆逐することを闇と言うんじゃ》
ザドゥが芹沢を捨てぬ理由が己のプライドに起因することまでは、
読心能力を持たぬカオスには見通せぬ。
だが、ザドゥの生へ欲望が、より強い欲望に駆逐されている。
故にこの惨状。
そのことは理解できたいた。
-
《生きてこそなのじゃがのう……》
カオスはそれを口に出さない。
訴えたとて聞き入れられる状態にないことを誰よりも知るが故に。
《じゃがもし―――
一縷の望みとして、ザッちゃんだけでも救える機会があるとするならば。
カモちゃんが自ら、置いていかれることを懇願した場合かのう……》
カオス自身に、ザドゥや芹沢に対する思い入れはさほど無い。
芹沢のダイナマイツぶりにうほほーいではあるが、それだけの事だ。
出会って一時間程度の間に、精神的な絆が結ばれることのほうが異常であろう。
それでもなお、カオスがこの2人に入れ込んでいるかの如く感ずるのは、
彼の過去とこの2人の現状が、多分に重なるところがあるが為だ。
かつて彼がまだ人間―――救世の大英雄(エターナルヒーロー)であった頃。
足手まといとなったリーダーでもあり親友でもあった男を置き去りにして、
神の座にたどり着いた経歴を持つ。
その際に剣となったカオスの力が、当代の魔王封印を果たしたのだから、
彼らの判断は歴史的に見て正しかったと言えるだろう。
《あの時あいつは、必死で助けようとするわしらに、
自分を置いてゆけと主張して譲らなかったのぅ……》
意志の篭ったそれでいて穏やかな眼差しと、自己犠牲を偽善と感じたらしい含羞の声色。
カオスの脳裏に置き去りにした友の顔がフラッシュバックされる。と、同時に。
それはいかなる共時性か。
この元盗賊の記憶をなぞるかの如く、芹沢もまた嗄れた声でこう囁いたのだ。
「ザッちゃんさぁ、もうあたしのこと置いていきなよ……?」
-
言葉とともに、芹沢の四肢から力が抜けた。
ザドゥの肩に思わぬ重量がかかり、彼は芹沢もろとも無様に尻餅をつく。
「何をいう、芹沢。薬中のお前にはわからんのだろうが、
ここに置き去りになぞしたら、お前は―――」
「すぐに焼け死んじゃうよねぇ……」
その返答にザドゥは息を呑む。
芹沢がいつの間にか現状を把握しうるだけの思考力を回復していたことに気付いて。
そして、自らが辿る運命を理解しつつ、置いてゆけと提案したことに気付いて。
言葉を失うザドゥに向けて、芹沢は力なく言葉を重ねる。
「あははー。足手まといは捨て置くのが戦場の倣いってやつだし。
何人、何百人死んだって、最後まで旗が立ってた方が勝ちなんだから、ね」
破天荒で磊落な逸話ばかりが面白おかしく、或いは悪役然として後世に伝わっているが、
彼女もまた、幕末動乱の時代を一介の武士の覚悟を持って駆け抜けた女丈夫の一人だ。
奉仕の対象は違えど、その精神性は高町恭也の御神流に相通ずるものがある。
即ち、自らは仕えるものの為の捨石に他ならぬ、と。
故に、ザドゥの決して見捨てぬという意地が本気ならば、
芹沢の自分を置いてゆけという覚悟もまた本気だ。
主催という【お家】のザドゥという【頭領】を生かすことこそ、彼女の本分なのだから。
「やー、ごめんねーザッちゃん。
あたしが正気ならこんなに苦労しなくて済んだし、ともきんも壊れなかったしぃ。
戻ったらさ、ともきんにもごめんねーって言っといて」
「戻ってから自分で言え」
芹沢はザドゥの命令に困ったような笑みとウィンクを発し―――
そこまでで精一杯だったのだろう。意識を闇に落とした。
-
《……覚悟、汲んでやらんか?》
カオスもまた、ザドゥの背を押した。
自らも同じ選択を踏み越えてきたこの剣の言葉は、重い。
「お前まで……」
《正直に言うぞ。このままでは共倒れじゃ。苦渋を飲め、辛酸を舐めろ。
そうして生きてここから出ることで、カモちゃんの尊厳を守ってやれい》
「っっ……」
それは奇麗事だ。おためごかしだ。
そんなことはザドゥにも分かっている。
わかっているが、しかし。
ザドゥの芯に触れる奇麗事であり、おためごかしでもあった。
尊厳。
芹沢の心の中の、自分が最も大切にしているそれを、守る。
ぐらり、と。
ザドゥの芯が揺れる。
ここぞとばかりに彼の生存本能が、甘く囁いた。
―――生きてこそ。
部下を踏み台にし、組織を、トップを守ること。
それは闇の格闘暗殺者集団を束ねていた自分にとっては至極当然な判断であり、
実際に何度も部下を使い捨てても来た。
(今、芹沢を置き去りにすることもそれと同じことなのではないか?
それは決して恥じることではなく、寧ろ首魁としての責任の取り方ではないか?)
-
ザドゥの胸中で、芹沢を捨て置く事が、現実感を伴ってどんどん膨らんでゆく。
その気を好機と目敏く捉えてか、生存本能の囁きに、彼の一億万の細胞が唱和した。
―――生きてこそ。
(チャームを…… 蘇らせねば)
彼が何故このような悪趣味なゲームを管理しているか。
それは愛妾を再びこの手に抱く為だ。
(その初志を貫徹することと、局所の一勝一敗に拘泥すること。
どちらが大事で、どちらが小事だ?)
ザドゥの煤に塗れた顔に表れているのは苦悶。
カオスは彼の隠し切れぬ葛藤を見つめ、結論づけた。
《これで決まりか、の》
芹沢を捨て置くを推し、それが採択されようとしているにも関わらず、
カオスの胸中も複雑だ。
安堵もしている。
落胆もしている。
結局、彼自身もかつての選択に釈然としない思いを抱いていたのだ。
理性でこの選択を支持しつつも、感情で違う選択を期待していたのだ。
考えても、悩んでも、決して答えの出ない問いに対して。
-
ザドゥが芹沢の顔を見つめる。脳裏にその存在を焼き付けるために。
思い返す。カモミール芹沢という女が、いかなる女であったかを。
短い付き合いではあったが、濃い付き合いでもあった。
弱さも強さも垣間見た。
情も交わした。
このまま何事も無くゲームが終わり、この女が望むのであれば愛人として
傍に置いてやってもいい。そうも思っていた。
薬物に侵されてからの奇矯な振る舞いには辟易もしたし、
今、この様な生死の狭間に身を置いているのは彼女のせいに他ならない。
だが、こうして顔を見ていても憎しみは湧いてこない。
言葉にして表すなら……
(戦友)
まさに、その一言に尽きる。
同じ主催者として、唯一同胞意識を抱ける存在だった。
鼻持ちならぬ椎名智機。
何を考えているのか分からぬ御陵透子。
野卑で愚鈍なケイブリス。
そして―――長谷川均。
その名を脳裏に浮かべた途端、ザドゥの脳内に忌々しき嘲笑が響き渡った。
『へき、へけけけ』
憎々しき呪詛を伴って。
『大将も自己満でカモミールを殺さないよーに、気をつけるがとしか言えんきね』
(長谷川、均…… 長谷川っ、均っっ!!!)
-
点った。
ザドゥの心の最奥にある、未だ点したことの無い蝋燭が。
映った。
ザドゥの両の瞳に、揺らめくことなく直ぐに立ち上る炎が。
(―――逃げるな、ザドゥ!)
ザドゥは心中で生存本能の胸倉を掴み上げ、本気の拳を鼻っ面にぶち込んだ。
一億万の細胞たちの足を払い、マウントポジションからタコ殴りにした。
(その初志を貫徹することと、局所の一勝一敗に拘泥すること。
どちらが大事で、どちらが小事だ?
そんなもの……どちらも大事に決まっているだろう!
俺の望む全ては、手に入れるべき全てだ。
取りこぼしなどあってたまるか!)
声に出して、叫ぶ。
彼は、全ての思いをワンセンテンスで過不足無く表現しきった。
「俺はザドゥだ!」
それで、生存本能も細胞たちも沈黙した。
ザドゥは起き上がりざまに芹沢を担ぎあげる。
《無茶をするでない!》
-
カオスの焦りは正しく、ザドゥは芹沢の重量に2、3歩よろめいた。
だが、ザドゥは転倒することなく耐え切った。
膝は震えている。
息は乱れている。
であるにも関わらず、頬には不敵な笑みすら浮かんでいた。
カオスはザドゥの横顔を見て大きく頷く。
《……ならば見せてくれよ、ザッちゃん。
わしが見ることの出来なんだもう一つの可能性のその先を、の》
「お前の思いなど知るか。黙って見ていろ」
ザドゥは、まだ意地を張る。
ただ、意地の為に意地を張る。
↓
-
【グループ:ザドゥ・芹沢】
【現在位置:G−3地点 東の森北東部】
【スタンス:森林火災からの自力脱出】
【主催者:ザドゥ】
【所持品:魔剣カオス、通信機】
【能力:我流の格闘術と気を操る】
【備考:右手火傷(中)、疲労(大)、ダメージ(小)、カオスの影響(大)】
【主催者:カモミール・芹沢】
【所持品:虎徹刀身(魔力発動で威力↑、ただし発動中は重量↑体力↓)
鉄扇、トカレフ】
【能力:左腕異形化(武器にもなる)、徐々に異形化進行中(能力上昇はない)、死光掌4HIT】
【備考:脱水症(中)、疲労(大)、腹部損傷、気絶中】
-
以上です。本スレ投下は暫く待ちます。
また、図々しいお願いなのですが、以前「タッチ・ユア〜」について
申し出ました破棄を取り下げさせていただけないでしょうか。
次回予定は「夜に目覚める」。
まひる・恭也・魔窟堂を中心に、小屋組とレプリカ智機が登場予定。
「タッチ・ユア〜」の続きとなります。
とりあえずこちらに仮投下致しまして……
上記取り下げの承認、もしくは長期に渡りレスが付かない場合
↓
本編として扱う
却下、または「タッチ・ユア〜」と同時系列の作品が予約された場合
↓
アナザーとして扱う
と考えております。
-
新作乙です。
私の方こそ長らく連絡を途絶えさせてしまってすみません。
破棄取下げについては私は構いません。
それらの件を含めて了解しました。
今土曜日曜と何とか暇ができましたので、こちらも活動を再開したいと思います。
改めてメール欄関連の予約を3月1日AM6:00を期限に延長なしで予約します。
完成の目処が立ちましたら、ここに報告。
完成後ここに仮投下します。
コンテンツ作成も作品と同時進行で進めます。
なおトリップは連絡用です。
-
新作できました。
今日の夕方にここに仮投下します。
-
島に召喚されて初日の事だった。
智機の面前には見覚えのある機材が無数に並べられていた。
前報酬ではなかった。
ゲーム運営に必要な人員を作り出すのに必要な材料。
プランナーは言った、お前をモデルにしたロボットを量産しろと。
智機にとってそう困難な事ではなかった。
数カ月の猶予とこれだけの機材と場所があればこそ。
智機の能力なら量産・運営はそう困難ではない。
以前の智機なら任務に躊躇しただろう。
だがこの時の智機には関係ない事だった。
彼女は迷わず製造・運営を受託した。
次に量産機の運営規則について説明を受けた。
智機はここに来て初めて迷った。
彼女自身の能力が制限からだ。
だが任務内容を考慮すれば量産機は不可欠。
そう判断し彼女はそれも受託した。
殺人ゲームの遂行依頼の時点で少々は躊躇したかも知れない。
しかし今の『彼女』はそれに迷いや苦痛を感じる事はない。
自らのAIで心を操作するまでもない。
仮にゲーム運営を引き受けた結果、周囲に害が及ぼされようとも。
創造主に害が及ばないのであれば何も感じる事はもうない。
知人達は互いの存在を知っているのみに過ぎない。
前の『彼女』が持ってた誇りさえも。
今の智機には関係ないと自ら断定できるのなのだから。
□ ■ □ ■
-
>>103-118
(飢えているか……)
ケイブリスの賞賛を受け、智機は表情を変えずに心中で呟いた。
参加者には注意を向けていた積りではあった。
だが運営者に対してはさほど注意してなかったと彼女は認める。
参加者と運営者を同等に見、対応するべく智機は次の計画を立てる。
カタパルトのデータに思考を移した。
(燃料と強度の関係上、使用回数は少なくともあと一回が限度だな。
投入可能な最大戦力は分機2体と装備多数か、ケイブリスのみ。
更にもし仮に……あのフェリスが島内にいた場合、奴の能力次第では手詰まり
になる)
智機はカタパルトの分析を終え、ケイブリスに言った。
「ケイブリス。君はランスに従っているフェリスという名の悪魔の事を知ってい
るか?」
「あん? …………あいつ、従えてやがったけか?
知らねぇな……それがどうかしたか?」
「昨日、この島にランスが呼び出したんだが所在が掴めないのだよ。
スポンサーからも通達がないしな」
「レベル神じゃあねぇのか? それで?」
「(レベル神……)
参加者や運営者以外の者が島にいる場合な……フェリスに限った事ではないが
邪魔者が確認された場合、可能であれば私が始末するように言われている」
「………………俺様に手伝えって言いたいのか?」
「それには及ばんさ。君に限らず、私にもその命令は絶対ではない。
戦力に余裕があればしろと言う程度だ、今は余裕がない」
-
「……面倒だな」
苛立たしげに、少々の緊張さえ孕んだ声でケイブリスは言った。
「?」
『俺様もあまり見かけたこたぁねえが、奴等強いぜ。
無敵結界も効かねえしな」
「どれ程の……しおりと比べてどうだ?」
ケイブリスは一瞬しおりを誰だと考えたが、思い出し断言する。
「あのガキより強えのがいてもおかしくねえな」
「……情報提供感謝する」
智機はやや強張った声色でケイブリスに礼を言った。
マザーコンピューターにアクセスしながら智機は対策を練り始めた。
ルドラサウムがフェリスの介入を容認してしまう可能性も考えたからだ。
フェリスが六人組と合流、共闘されてはたまったものではない。
プランナーとの接見をしてなければ直ぐに問いただしただろう。
関与しない、好きにしろと言われた以上は問い正す気にはなれなかったが。
智機は知っている。
島外の侵入者排除及び、情報収集は二神らが行っているのを。
知ってはいるが、既に二神のいずれかが独自にフェリスを排除していたとしても
彼らの意地の悪さから、あえてその事を通達していない可能性を疑っていた。
智機には確認をできるだけ早急に確認を取る必要があった。
ただし問いただす相手は二神ではない。
(ゲーム開始から42時間経過……管制室も健在。
連絡は既に来てもおかしくない。まだか)
プランナーとの接見を別にすれば、智機からの外部への連絡手段はない。
ザドゥと智機が知っている事のひとつ。
ゲーム開始から42時間が経過し、管制室が機能していた場合。
50分以内にプランナーから連絡員が派遣されることになっている。
ゲーム進行に関わる外部の状況通達。
智機が収集した殺人ゲームのデータのバックアップの提供。
量産機の指揮権の放棄が可能になるスイッチの提供などだ。
-
神の戯れなのか、それとも別の理由からなのか。
何故、CPUのみで情報交換をしないのかは智機には見当がつかないでいる。
理由は尋ねてたが、趣向と一言返って来ただけだった。
智機はそれ以上、その事について何も言わなかった。
ゲーム遂行にほとんど支障はないと判断してたからだ。
ただ指定された時間内で連絡員が来なかった時の説明は聞かされていた。
その場合、最低でも外部の者への対処は運営者以外の手で行われる事が確定する
と。
それでも尚、智機は警戒を緩めない。
フェリスの対処も運営陣がするはめになった場合に備えて。
彼女はその手段を考えつく。
(臨時放送を実行し、全参加者に警告を発信する)
そう決めた。
双葉の式神と違い、フェリスはランス自身の力で生み出したものではない。
プランナーにとってフェリスのような存在は不快ではあるはず。
外部からの人員は認められるものではない筈だ。
願いの権利の消失の可能性を参加者全員に提示するのを選択肢に入れた。
もっとも今のランスにフェリスを召喚する気は毛頭ないのだが。
その事を智機らは知るはずもなかった。
「フェリスに頼れば、願いを叶える権利を失う。
そう参加者に告げる。もっとも島内で奴の所在が確認できた場合だがな」
-
「ほー」
「それと先に言っておこう。
いきなりか、もしくは本拠地内から参加者とも我々運営者とも違う
誰かが……もうすぐ来ると思う。
向こうが仕掛けてこない限り、そいつには何もしないで欲しい」
「誰だ、プランナーの奴か?」
「恐らくは部下だ。私が収集した情報を確認する為にここに来る予定だ。
我々の事情が事情だけに、伝言のみのやり取りになるかも知れないがな」
智機は苦笑した。
コンピューターのみで処理できたなら楽だったのにと思いながら。
「直に来て欲しいものだがな」
「そいつにも手伝わせるのか?」
「侵入者の対処以外は手伝わないだろうがな」
直に来て欲しい大きな理由はある。
もし分機が全滅した場合には、指揮権は無用となる
単独で全力を出すには、端末機能を解除する必要がある。
今は解除する必要は全くない。
だが極限まで追い込まれる可能性が零ではなくなった。
念の為に連絡員からスイッチを受け取る必要が今の智機にはある。
-
「ケイブリス……さっき君はレベル神と言っていたな。
ランスの事も含めて君がいた世界について色々と聞かせてくれないか?
必要なら私の方からも情報を話そうじゃないか」
「あー……俺様には馴染みが無くなっちまったが……いいぜ」
返事を聞くと、智機は管制室にいるN−27に指令を出した。
ランスの会話記録を収録したテープと全参加者・主催者の顔写真の準備を。
ケイブリスは口を開く。
それとほぼ同時に智機に情報が伝えられる。
西の森で散策を行っていたP−3がランス達と遭遇した事を。
↓
-
【主催者:椎名智機】
【現在位置:本拠地・ケイブリスの部屋(茶室)】
【所持品:素敵医師から回収した薬物。その他?】
【スタンス:願いの成就優先。
①ザドゥ達と他参加者への対処(P-3に注目)
②しおりの確保
③ケイブリスと情報交換
④来訪者と交渉し、端末解除スイッチ+αを入手する】
【主催者:ケイブリス(刺客4)】
【スタンス:ザドゥ戦まで待機、反逆者の始末・ランス優先
智機と情報交換、智機と同盟】
【所持品:なし】
【能力:魔法(威力弱)、触手など】
【備考:左右真中の腕骨折(補強具装着済み) 鎧(修復)】
【現在位置:本拠地・ケイブリスの部屋(茶室)】
【カタパルトの使用回数は後m、一、二回です
智機2体分(人でも2人分)と道具多数か、ケイブリスの打ち上げが可能です】
【オペレーターN-27が録音テープと顔写真を持って茶室に向かってます。
すぐ終わります】
【智機とザドゥは定期連絡者がPM6:00から6:50分の間に
来る事を知っています。
両者とも戦力としては数えていません。
ザドゥは智機の異能力と素性についてはほとんど知りません】
【二日目 PM6:30頃 茶室】
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仮投下終了です。
問題がない、もしくは長期にレスが付かなかった時に本投下をします。
連絡員は一応>>850と851のメール欄で考えてます。
今話は242話『Management persons』と274話『ねがい』の伏線回収を兼ねた話でした。
それではHP素材の作成を再開します(`・ω・´)
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報告です。
意見などのレスが付かない、もしくは問題がなければ『Regular report』を
3月4日の夜に本投下する予定です。(本スレが復旧していればの話ですが)
ただし>>844の部分は今回省きます。
加筆がありましたら、本投下の一日前にここに報告します。
現在、素材を製作中ですが時間がかかりそうなのと
長らく上げてなかった事もあるので、275話『悪夢』までを収録した素材をアップします。
パスワードはnegiです。
ttp://upload.jpn.ph/10/bin/bin1523.zip.html
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>> 284 ◆ZXoe83g/Kw 氏
ご無沙汰しております。
『Regular report』、当方としては問題ありませんので、>>852了解です。
また、当該作品の締めにて
> それとほぼ同時に智機に情報が伝えられる。
> 西の森で散策を行っていたP−3がランス達と遭遇した事を。
とありますので、当方の『タッチ・ユア〜』は、『Regular report』の投下を待って3/5に、
『生きてこそ』は3/6に、それぞれ投下したく思います。
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了解しました。
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修正完了しました。
明日午後8時に本投下をする予定です。
全部で7レス。
>>844の部分は今回は使いません。
その際、>>852のまとめも本スレでUPします。
大きな変更箇所は>>846-847の文章の
智機が収集した殺人ゲームのデータのバックアップの提供。
量産機の指揮権の放棄が可能になるスイッチの提供などだ。
神の戯れなのか、それとも別の理由からなのか。
何故、CPUのみで情報交換をしないのかは智機には見当がつかないでいる。
↓
智機が収集した殺人ゲームのデータ提供。
智機量産機の指揮権放棄が可能になるスイッチの提供などが連絡員の任務だ。
コンピューターなら半分以上は容易に、極めて短時間でできる作業。
なのに何故、こう遠回しな事をするのか智機には見当がつかなかった。
です。
また明日に。
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30分後に本スレに投下します。
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投下終了しました。
次作完成の目処が立てばまた予約します。
こちらにご意見等がありましたらなるべく早くレスします。
来週月曜日に投下された分のまとめをアップする予定です
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連日の支援、ありがとうございました。
最後でさるさんにひっかかってしまいましたので
このレスに気付かれた方がいらっしゃいましたら、
お手数ですが>>840の状態表の本スレ投下をお願いいたします。
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代理投下しました
連日の投下乙でした
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以下14レス「夜に目覚める」を仮投下いたします。
問題なければ来週土曜晩に本スレに投下します。
次回予約は「彼女の望み」「おやすみぃ…」。
ザドゥ、芹沢、透子、レプリカ智機数機が登場予定。
二タイトルありますが前半三人称、後半一人称(芹沢)なだけで、
実質は一話です。
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>>xxx
(2日目 PM6:46 D−6 西の森外れ)
その姿に、走っている、といった必死さは無かった。
スキップにも似た軽やかさで以って、中距離走ほどの速度。
多少の不自然は感じなくも無いが、ありえぬ話ではない。
それが平地であるならば。
昼日中であるならば。
だが、ここは入り組んだ西の森の中。
光差さぬ闇の中。
此れを加味して再考すれば、人の範疇にはありえぬ体捌きといえよう。
広場まひる。
それが、この絶技を見せるシルエットの名。
東へ。まひるは、ただ一人で駆けていた。
踏みしめる枯葉の鳴らす音は、限りなく軽い。
(気持ちいいな……)
風を切る感覚と木漏れる月明かりの青さに、まひるは身を浸す。
それで意識が散漫になったのだろう。
根腐れた倒木がすぐ足元に迫っていたことに気付くのが遅れてしまった。
「あ、危な……」
後一歩で衝突する。認識と同時に、まひるは跳んだ。
まひるとしての彼女が体験したことの無い反射速度で。
-
「……あてっ!」
まひるは、結局転倒した。
倒木は軽く跳び越えたのだ。
だが、跳び過ぎた。
頭上の生い茂る枝葉に突っ込んでしまったのだ。
まひるは腫れた頭頂部を撫でさすりながら愚痴を零す。
「いやいやいやいや。跳び過ぎだってばさ、このカラダ!」
だが、彼は知っている。
この程度の運動能力、ケモノとしてのポテンシャルには達していない。
だから、彼は探っている。
どの程度の運動能力までなら、人としての自分のまま引き出せるのか。
細胞が、ざわめく。
私たちをもっともっと使ってと。
その声に流されそうになる。
誘惑の蜜は強く甘い芳香を放っている。
それは、罠。
肉体が導くままに能力を解放すれば、まひるの精神はケモノに堕すだろう。
それをまひるは本能で知っていた。
人であると強く意識し続けること。衝動に支配されぬこと。
まひるは己に任じた制約を強く胸に刻み、また駆けだした。
-
=-=-=-=-= ・ =-=-=-=-= ・ =-=-=-=-= ・ =-=-=-=-=
>>235
(2日目 PM6:40 D−6 西の森外れ)
東の森の火災による熱波が、ここ西の森にも届いていた。
それを加味しても肌寒さを感じるらしい。
小屋の壁面に背を預けて、湯気の立つマグカップを啜る大小4つの影があった。
高町恭也。魔窟堂野武彦。
広場まひる。ユリーシャ。
今、小屋の中は交渉と猥褻行為を同時進行させるという混沌の坩堝と化している。
その邪魔をされたくないのだと、月夜御名紗霧は彼らを小屋から追い出していた。
「聞こえる?」
「だめじゃのぅ……」
額を寄せ、小声で溜息を重ねたのは魔窟堂とまひる。
盗聴器代わりに小屋内部に置いてきた集音マイクの一つ。
その音声が拾えないことが判明し2人は落胆したのだ。
彼らは与り知らぬことだが、理由はレプリカ智機P−3のジャミング機能による。
その目的は盗聴阻止。
但し、魔窟堂たちのマイクを阻害する意図は無かった。
オリジナル智機が管制室の代行機たちにP−3を補足されぬよう施した細工が、
意図せぬ副作用を与える結果になったに過ぎぬ。
-
しかし、彼らにとってこのとばっちりは大きかった。
紗霧と智機の会談を拾いながら自分たちなりに考察を為す。
魔窟堂たちのプランが木っ端微塵に砕け散ったのだから。
魔窟堂とまひるは落胆を引きずりつつも、額を寄せて意見交換を始める。
「でも、仲間を殺せなんて提案おかしくないかな?」
「奴らも一枚岩ではないということかの」
「裏だよ。絶対裏があるよ」
「まあ、何かしらの事情はあるじゃろて。
問題はその事情があの椎名智機の個体によるものか、
他にもいるじゃろう多くの智機たち全体の意志によるものか……」
「そうかなあ?あたしは仲間割れなんてしてないと思うけどなぁ。
何かあいつらが困っちゃうことが起きたから、
それを誤魔化すために適当言ってるとか、どうでしょ?」
「例えば?」
「実はあいつらの基地が東の森にあって、それが今燃えちゃってるとか」
「あるいはアイン殿や双葉殿に攻め込まれたやもしれぬな」
予測、推論は幾らでも重ねることが出来るが、結論が出る気配は皆無。
会議は踊る、されど進まず。
情報量少なき、整理も論理も曖昧な2人の考察は井戸端会議に等しい。
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対する、沈黙を保つ2人の胸中はどうか。
(ランス様……)
ユリーシャの胸は張り裂けそうだった。
ランスが自分ひとりの愛情と肉体では満足しない男であることは宣言されているし、
実際にアリスメンディと関係を持ったらしきことも理解している。
しかし、実際に他者との性行為を見せられるとは思ってもみなかった。
ましてやランスが行為に没頭する余り、ユリーシャが小屋から出る際に一言も、
一瞥すら与えなかったことも、また。
相当に、堪えた。
「……んぁっ……」
唐突に、耳に届いた。
ユリーシャに追い討ちをかける、智機の抑え切れぬ快楽の喘ぎが。
壁一枚隔てた向こう側から。
(ランス様の指はまだあの機械の胸で踊っているの……?
それとももう、ほかのもっと敏感なところまで旅している……?)
一度は胸の奥に沈めたヘドロの如き薄ら汚れた感情。
ユリーシャの沈む心が再びそのヘドロを攪拌しつつあった。
嫉妬。焦燥。そして、その果てにある……
-
もう一人、高町恭也は、味方について考察していた。
(なぜ、月夜御名さんは俺たちを外に出したのか?)
智機は、得物を持っていないようではあった。
しかし、たとえ素手であろうとも鋼鉄の肉体や高圧の蓄電などの危険はある。
性的な悪戯に夢中になっているランスのみでは、護衛として心許ないはずだ。
それでもあえて、自分たちを屋外に出した。
外を見張れという意図もあろう。
だが、それならば自分一人を見張りに立たせればよいはずだ。
ユリーシャやまひるに気を遣ったということも考えられるが、こと紗霧に関しては、
人の心の機微を理解した上で踏みにじる傾向が見受けられる。
故に、それも理由としては不十分だ。
(なぜ、月夜御名さんは通信機を作らせているのか?)
重ねる問いに、恭也は解等の手ごたえを感ずる。
夕刻の魔窟堂の単独行時、紗霧を始めとする数人は落ち着かない心持ちだった。
包囲作戦の布石は打てたのか。
アインや双葉と接触したのか。
イレギュラーは発生していないか。
通信機とはその折の魔窟堂に同じく、遠くの誰かが収集した情報を、
素早く入手することを欲した故の発想ではなかったか。
であれば―――
「俺たちは俺たちで、出来ることから始めましょう」
-
恭也が、ようやく沈黙を破った。
魔窟堂とまひるは言葉を切り、恭也を見つめる。
恭也の瞳は不動だった。
力強く頼りがいのある、年齢不相応の大人の目をしていた。
「できること、とは?」
魔窟堂の問いに、恭也は答える。
「会談の後に月夜御名さんが必要とする情報が素早く提供できるよう、
下準備をしておくことです」
「つまりは偵察かの」
「然り。大河は両岸から見よといいます。
あの機械がもたらす情報を、真偽を確かめずに飛びつくわけにはいかない。
月夜御名さんであればそう考えるはずです」
もたらされた情報の信憑性を確かめる。
もたらされぬ情報の隠匿を発見する。
紗霧がこの交渉から何を引き出し、何を思いついたとしても、
その折に最速で要求に対応できる体制を作っておく。
それが自分たちに打てる最善手であろうとの答えに、恭也は達したのだ。
「魔窟堂さん。通信機は?」
「メカ娘の残骸から摘出したインカムは、ほぼ手を加えんでも使える状態じゃ。
あとは集音マイクが拾った音を、如何にインカムに伝えるか……
その帯域調整くらいじゃな」
「では魔窟堂さんを出するわけにはいきませんね。俺が、行きます」
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通信機を作成する。
それはハム通信や鉱石ラジオに精通する筋金入りのオタク・魔窟堂にしか出来ぬこと。
「俺がインカムを持って、東の森周辺を調べてきます。
魔窟堂さんはその間、そちらの調整をお願いします」
恭也が腰を上げ、尻を払う。
その恭也の逞しい腕に飛びつくように、まひるが立ち上がった。
「あ、あのさっ!
あのさ、あたしが行くっていうのは、どうかな?」
まひるの言葉尻は上がり調子の疑問形だったが、その意志は強いらしい。
愛らしい頬が赤く染まっているのは興奮と決意の表れだった。
「まあ、たしかにまひる殿が最も適してはおるか……」
魔窟堂の言葉はまひるの異形に由来する。
ケモノに戻るを拒絶し、その進行を己の意思で止めているまひるではあるが、
既に変容した一部機能については、無かったことにはならなかったのだ。
蠢く左手の爪がある。
片翼がある。
そして今ひとつの異形―――アメジストの如き白紫光を放つ瞳がある。
夜に生き、夜に目覚める五芒星の、妖精の瞳が。
光を必要としない瞳が。
客観的に見ても、夜間の偵察に最も適した人材といえる。
だがしかし。
-
「―――良いのですか?」
恭也が声を一段落とし、まひるの意志を問うた。
今まで恭也がまひるに対して見せたことのない、厳しい眼差しで。
魔窟堂も無言で頷き、恭也に同調する。
まひるは主催者に立ち向かうことに対して消極的だ。
自分たちに比して一歩引いた位置に立っている。
恭也も魔窟堂も、そのことを察している。
故に、問い質した。
その覚悟を。
まひるは、まっすぐに答えた。
その覚悟を。
「だいじょぶ!」
まひるにとって己の消極性は、恭也たちに対する負い目だった。
(戦いたくない―――)
主催を打倒する。
之を旨とする集団の中にあって、この思いは我儘なことだとまひるは思っていた。
覚悟を持たぬ自分が、果たしてこの前向きに戦おうとしている集団に所属していても
良いものかどうか、煩悶していた。
(恭也さんも魔窟堂さんも一生懸命がんばってるんだもん、
あたしだって、できること、しないと)
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慣れぬ家事の真似事をし、紗霧のひみつ道具の作成を手伝った。
時折緊迫する空気を和らげる為に明るく振舞ったりもした。
彼は彼なりに貢献を果たしている。
それでも―――己の足りぬ思いを払拭するには至らなかった。
その燻る思いを、重い借りを返上する機が、訪れたのだ。
そして何より。
(戦わなくてもいい)
走り回り、情報を集め、それを伝える。
この任務はまひるが最も忌避する行為なしに皆の役に立てる任務でもあった。
万一、何者かの攻撃を受けることがあろうとも、今の自分であれば
逃げることに専念して逃げ切れぬ相手などいない。
無意識下に、そのように分析もしていた。
恭也はまひるの瞳を射抜いている。
まひるは恭也の瞳を受け止めている。
否、受け入れている。
恐れも迷いも無い、母性的な包容力すら感じさせる瞳で。
それに、恭也は膝を折った。
「ではまひるさん、頼みます」
恭也の折り目正しき辞儀に、まひるは含羞のはにかみで以って応えた。
「でへへぇ…… 来ちゃいましたか?あたしの時代?」
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=-=-=-=-= ・ =-=-=-=-= ・ =-=-=-=-= ・ =-=-=-=-=
それで、今―――まひるは走っている。
『あーあー、どうじゃなまひる殿。わしの声は届いておるかな?』
「だいじょぶです」
『そちらの音声も、ま、ノイズは酷いが聞こえてはおる』
通信機が完成したのだろう。
インカムから、ノイズ交じりの魔窟堂の声が聞こえてきた。
『広場さん、今、どのあたりです?』
「森を出たとこです」
『もうですか!?』
恭也の驚愕がイヤホン越しに伝わった。
まひるはいつも顰め面の彼の素の表情を垣間見たようで、少し嬉しく感じた。
『辺りの様子は?』
「東の森はやっぱり燃えてる。すんごい燃えっぷりで。
それと……なんだろ、地震でもないんだけど、地面が小刻みに振動してるような……
……なんですとー!?」
通信をしながらも東進していたまひるは、ついに東の森の端に達した。
そして感じた。
圧倒的な、恐ろしいほどの、熱量。静寂の夜を侵し、奔放に踊る不躾な炎。
さらに―――
-
『どうしました広場さん!』
「地面の振動はショベルカーで……
そんでもって椎名ロボがてんこ盛りで、火消し作業してます。
繰り返します。
椎名ロボ、てんこ盛り」
↓
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【グループ:紗霧・ランス・まひる・恭也・ユリーシャ・野武彦】
【スタンス:主催者打倒、アイテム・仲間集め、包囲作戦】
【備考:全員、首輪解除済み】
【現在位置:東の森 南西部 重点鎮火ポイント付近】
【広場まひる(元№38)】
【スタンス:偵察、ついでに身体能力の調整】
【所持品:せんべい袋、救急セット、竹篭、スコップ(大)、簡易通信機(New)】
※ 服3着の内一つは最高品質(防具にあらず)の体操着でした。
※ 現在まひるは体操着に着替えています。
※ 軽量化を考慮し、アイテムの一部を仲間に渡しています。
【現在位置:西の小屋外】
【ユリ―シャ(元№01)】
【所持品:生活用品、香辛料、使い捨てカメラ、メイド服(←まひる)、
?服(←まひる)、干し肉(←まひる)、斧(←まひる)】
【高町恭也(元№08)】
【所持品:小太刀、鋼糸、アイスピック、銃(50口径・残4)、保存食、
釘セット】
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