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企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議
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ザドゥは沈黙を保っている。芹沢も口を開かない。
あの口の減らないカオスですら、今は器物としての役割に徹している。
黙々と、ただ黙々と。
二人と一刀は森を抜けるべく歩みを進めている。
煙に巻かれ、炎を迂回し、ルートの断念に迷走を重ね、方向感覚など既に失って
久しくはあるが、それでも彼らは炎の渦中からは脱していた。
しかしそれは、生命の危機から脱したを意味しない。
煙は容赦なく視界を塞ぎ、不足する酸素は彼らの肉体から回復機能を奪い、
炎もその手を緩めることなく背後から迫ってきている。
絶命の機会は、そこかしこで廉売されている。
故に、一行のうち最も冷静な同行者・カオスは、状況をこう分析していた。
《これは、もうダメかもわからんね》
カオスは心中で嘆息し、ザドゥが初めて自分を振るったときのことを思い出す。
『俺の心はとうに漆黒だ』
それは己の為す悪を自覚し肯定しての発言であったのだろう。しかし。
《闇と黒は違うんじゃよ……
理性を感情が、意志を欲望が駆逐することを闇と言うんじゃ》
ザドゥが芹沢を捨てぬ理由が己のプライドに起因することまでは、
読心能力を持たぬカオスには見通せぬ。
だが、ザドゥの生へ欲望が、より強い欲望に駆逐されている。
故にこの惨状。
そのことは理解できたいた。
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