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企画もの【バトル・ロワイアル】新・総合検討会議
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言葉とともに、芹沢の四肢から力が抜けた。
ザドゥの肩に思わぬ重量がかかり、彼は芹沢もろとも無様に尻餅をつく。
「何をいう、芹沢。薬中のお前にはわからんのだろうが、
ここに置き去りになぞしたら、お前は―――」
「すぐに焼け死んじゃうよねぇ……」
その返答にザドゥは息を呑む。
芹沢がいつの間にか現状を把握しうるだけの思考力を回復していたことに気付いて。
そして、自らが辿る運命を理解しつつ、置いてゆけと提案したことに気付いて。
言葉を失うザドゥに向けて、芹沢は力なく言葉を重ねる。
「あははー。足手まといは捨て置くのが戦場の倣いってやつだし。
何人、何百人死んだって、最後まで旗が立ってた方が勝ちなんだから、ね」
破天荒で磊落な逸話ばかりが面白おかしく、或いは悪役然として後世に伝わっているが、
彼女もまた、幕末動乱の時代を一介の武士の覚悟を持って駆け抜けた女丈夫の一人だ。
奉仕の対象は違えど、その精神性は高町恭也の御神流に相通ずるものがある。
即ち、自らは仕えるものの為の捨石に他ならぬ、と。
故に、ザドゥの決して見捨てぬという意地が本気ならば、
芹沢の自分を置いてゆけという覚悟もまた本気だ。
主催という【お家】のザドゥという【頭領】を生かすことこそ、彼女の本分なのだから。
「やー、ごめんねーザッちゃん。
あたしが正気ならこんなに苦労しなくて済んだし、ともきんも壊れなかったしぃ。
戻ったらさ、ともきんにもごめんねーって言っといて」
「戻ってから自分で言え」
芹沢はザドゥの命令に困ったような笑みとウィンクを発し―――
そこまでで精一杯だったのだろう。意識を闇に落とした。
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