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【場】『 湖畔 ―自然公園― 』 その3

1『星見町案内板』:2021/08/28(土) 08:40:03
『星見駅』からバスで一時間、『H湖』の周囲に広がるレジャーゾーン。
海浜公園やサイクリングロード、ゴルフ場からバーベキューまで様々。
豊富な湿地帯や森林区域など、人の手の届かぬ自然を満喫出来る。

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                 ミ三ミz、
        ┌──┐         ミ三ミz、                   【鵺鳴川】
        │    │          ┌─┐ ミ三ミz、                 ││
        │    │    ┌──┘┌┘    ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
        └┐┌┘┌─┘    ┌┘                《          ││
  ┌───┘└┐│      ┌┘                   》     ☆  ││
  └──┐    └┘  ┌─┘┌┐    十         《           ││
        │        ┌┘┌─┘│                 》       ┌┘│
      ┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘     【H城】  .///《////    │┌┘
      └─┐      │┌┘│         △       【商店街】      |│
━━━━┓└┐    └┘┌┘               ////《///.┏━━┿┿━━┓
        ┗┓└┐┌──┘    ┏━━━━━━━【星見駅】┛    ││    ┗
          ┗━┿┿━━━━━┛           .: : : :.》.: : :.   ┌┘│
             [_  _]                   【歓楽街】    │┌┘
───────┘└─────┐            .: : : :.》.: :.:   ││
                      └───┐◇      .《.      ││
                【遠州灘】            └───┐  .》       ││      ┌
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★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
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599勇者『リィン・カーネイト』:2023/01/10(火) 19:26:17
>>598
「いただきまーす」

ガブ

よく焼けて熱くなった鹿肉を口に入れる
歯で肉を噛み潰すと溢れる肉汁
牛肉とは違い野生の肉だったからか、少々筋肉質で若干硬めではある
だが決して硬すぎる事はなく、程よい硬さだ

「ちょっと硬いけど美味しいねぇ」

牛肉よりもあっさりとしていて、且つ野生の力強さを感じさせる
少し独特の獣臭があるので、ハーブ等で匂いを消すのも良いかもしれない

「うん、ご飯にも合うよこれ」

ここで、ピリ辛スープを一口飲む勇者

「これ、スープに合いそうかな」

そして、さっき取った脳味噌の一部をスープに入れて溶かしてみる

「真白ちゃんもどう?」

600真白『ユキカゼ』:2023/01/10(火) 20:53:04
>>599
「いやぁ・・・私はお肉だけで良いよ。
 ゆーちゃんはワイルドだね」

哺乳類の脳みそはゲテモノ感覚が強い。
ただ、確かに濃厚な味の脳みそは辛めのスープにあう・・・『かも』。

「うん、うまい。噛みごたえがあるって、ご飯がすすむ感じ。
 ・・・よし、次はこっち焼いていおくよ」

真白は詰め合わせセットから『熊肉』を取り出し、火にかける。
串に刺さった大きめの肉を、ワイルドにかじりつくタイプのモノだ。

601勇者『リィン・カーネイト』:2023/01/11(水) 18:26:02
>>600
「うーん、そう?」

イワシなんかは頭ごと齧り付いてバリバリ食べたりするのに
哺乳類の脳なんかはゲテモノと認識して忌避するのだから
人間の食肉の基準はよく分からないものだ

脳味噌がスープに全体的に溶けて広がる
ピリ辛ミソスープを飲んでみる勇者

「あっ、やっぱりこれ合うよ」

脳味噌は白子のようにクリーミーで、まったりまろやかだ
スープの辛さを程よく抑え、飲みやすくしてくれる

「ご飯を入れてもいいかも」

脳ミソスープにちょっとご飯を入れて食べてみる
ご飯がスープの辛さと脳味噌の旨味を吸い取って美味い

「今度は熊だね
 熊の手って高級なんだよねー」

熊肉は鹿よりも歯応えがあり食べ応えがありそうだ
部位はどこら辺だったりするのだろうか?

602真白『ユキカゼ』:2023/01/11(水) 20:17:48
>>601
より人間に親しいほど忌避感が生まれるのではないだろうか。
哺乳類の部位は、魚よりも人間に似ている・・・と、思う。

「『ロース肉』らしいよ。霜降りの入った高級品・・・って書いてあるね」

じゅうじゅうと音を立てて炙られる肉の表面では、油が飛び跳ねている。
なんとも食欲をそそる匂いが漂ってきた。

「肉や豚よりも噛みごたえが有り、味も濃厚――だって」

603勇者『リィン・カーネイト』:2023/01/12(木) 18:21:24
>>602
ロースはやはり、大抵の肉で安定して美味い部位なのだろう

「硬い肉は煮込みにしたりするのも良いよね」

猪の肉なんかは鍋にして煮込むと柔らかくなって美味い
熊肉も熊鍋が有名な食べ方で高級料理だ

「あー、良い匂いだね
 熊って焼けるとこういう匂いになるんだ」

熊が焼ける匂いなんてそうそう嗅げるもんではない
ヒグマは火を恐れないと言うが
肉塊にされてしまえば結局焼かれてしまうのだ
もっとも、この熊はヒグマかどうかは分からないが
日本で一般的に流通している熊肉はヒグマかツキノワグマだが
2種類とも肉質や旨味が違うという
この熊はどちらだろうか?

焼き熊の匂いを嗅ぎながら、合間のパイナップルを食べる勇者
焼けて熱々になったパイナップルの甘味と酸味が
肉の脂を洗い流しリセットして、次の肉を食べる準備をしてくれる

「あっ、この間に次の準備しとこ」

兎肉と鍋を取り出す

604真白『ユキカゼ』:2023/01/13(金) 19:08:26
>>603
「ん、そろそろ良い感じ・・・いただきまーす」

良い感じに焼けてきた熊串を手に取り、
フーフーと冷ました後、ガブリと食いつく。

「あふ・・・あふい・・・。
 いや、ウマ・・・ヤバイよこれ。ヤバ・・・」

噛んで、噛んで、噛んで。
歯ごたえは抜群! 噛むたびにお肉から旨味が溢れ出てくる。
ガバッとご飯を書き込み、合わせて飲み込んだあと、スープで流し込む。

「は〜こういう肉もあるんだね・・・ハマりそう。
 ・・・・・・って、ウサギ肉の鍋? 良いね、そろそろシメ?」

605勇者『リィン・カーネイト』:2023/01/14(土) 16:40:09
>>604
「うん
 うさぎ料理は得意だから任せて」

勇者の出身国であるフランスでは、
うさぎは一般的に食べられている肉だが
今現在作っている兎鍋は日本の東北地方でよく食べられる郷土料理だ
もっとも、普通の兎鍋とは少し作り方が違うようだが

しかし、それにしてもだ

「今更だけど、私星見出身じゃないのに
 星見にふるさと納税して良いのかな」

勇者の出身は星見どころか、日本ですらない異国なのに
ふるさと納税で返礼品を貰って良かったのだろうか

いつの間にか刺さっていた肉やパイナップルを食べ終えていた聖剣で
うさぎの肉を綺麗に解体していく
取り外した骨を鍋にぶち込んで、出汁に使い
聖剣で斬った人参等の野菜とローズマリー等のハーブと兎肉を一緒に煮込む

しばらく煮込み、肉とハーブの香りが混じった兎鍋の匂いが立ち込めて来た
もう食える

606真白『ユキカゼ』:2023/01/14(土) 19:39:35
>>605
「まあ・・・・・・良いんじゃない? そもそも・・・」

(収入がないならふるさと納税するより普通に買った方が安いんだけど――って事は言わないでおこう)

もしかしたら何かで稼いでいるのかもしれないし。
おこぼれに預かっているのだから、黙っておく。

なお、勇者がお肉を用意した(事になった)ので、
自分はバーベキュー用品やご飯等を担当した(事になった)。

「うわ、いい匂い・・・。
 ウサギって確か鶏肉に近いんだっけ?」

器に肉と野菜、スープをとりわけ、食べ始める。

「ん、うまい!」

肉の旨味が染み出したスープ、柔らかいながらも、噛みごたえのある兎肉。
食べる手を止めることなく、(おかわりもして)一気に食べきる。

「・・・・・・ごちそうさまでした!」

607勇者『リィン・カーネイト』:2023/01/15(日) 18:37:10
>>606
「うん、やっぱりうさぎは美味しい!」

ラパン…食用に育てられたうさぎはともかく、このうさぎはジビエ
野生だったうさぎだ
野生のうさぎはややパサついている
それを、汁物にする事でパサつきを解消して
ハーブと一緒に煮込む事で臭みを取ってある

じっくり煮込まれたうさぎ肉からは、ハーブの良い香りが映っており
食べると柔らかく口の中でほぐれ、甘めの肉の味がする
確かに、うさぎの肉は鶏肉に近く、獣と鳥の中間と言った感じがする

「ご馳走様」

卯年の新年からうさぎ肉を食べる
こんなおめでたい事があるだろうか?

今年の干支動物のパワーを体に取り込み、今年こそは勇者になるぞと意気込むユウリであった

608小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/15(日) 21:00:08

湖の近くに座り、自然の風景を眺めていた。
手元には魔法瓶の入ったバスケットがある。
中身は自家製の『ラベンダーティー』だ。

          ヒュォォォ……

  「――あ……」

不意に風が吹き、帽子が飛ばされる。
幸い湖に落ちる事はなかったが、高い木の枝に引っ掛かってしまう。
頭上を見上げ、どうすべきか思案していた。

609朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/15(日) 22:17:24
>>608
「おや?」
ふと近くから声が聞こえてきた。

「どうもこんにちは。
 こんなところで出会うなんて、偶然ですねー。」
そう言って笑美は手を振り、小石川に微笑みかける。

「帽子、取りましょうか?」
そう言って枝の方に手を伸ばす…

610自称臨床心理士:2023/01/15(日) 22:55:09
こんにちわ、私は臨床心理士と申します。しかし、其は、嘘です。臨床心理士と言えばカッコ良いと思いそう言い続けてきました。ほんとは只な小学生です。私には虚言癖があります。中々治りません。有りとあらゆる嘘を付いてきましたが、流石に罪悪感は消せません。その為此処で懺悔して罪の意識から逃れたいと思っています。此から沢山懺悔して心を清めたいと思いますのでどうかよろしくお願いします。皆さんに読んで頂ける事で少しでも私の罪が軽減される事を願っています。

611小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/15(日) 22:56:19
>>609

  「笑美さん……」

声の主に振り向き、そちらを見つめる。
特に意識せずとも表情は柔らかくなっていた。
ここに来るのは初めてではなく、何度も通っている場所だ。
一人で訪れた事も多い。
しかし、今は『誰かに会いたかった』――のかもしれない。

  「ええ……『嬉しい偶然』ですね」

交流を重ねた信頼できる友人の一人。
『朱鷺宮笑美』の事は、そう思っている。
だから、きっと彼女を頼っていいのだろう。

  「……『お願い』出来ますか?」

軽く頭を下げ、笑美の様子を見守る。

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614朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/15(日) 23:32:58
>>611
「ちょっとお散歩をしに来た所だったんですよ。
 今日はいい天気みたいですし」
どうやら彼女、笑美は普段どおりのようだ。
散歩用なのか少し動きやすそうなワンピースである。

「こういうのも他生の縁ですからね。
 了解しました。」
そう言って彼女は手を伸ばす…

「…このままだと届かないですね…
 せっかくですから」
どうやら、笑美も届いてないようだ。
すると

ドギュン!!
「お願いしますね、『トループス・アンダー・ファイア』」
笑美は自身のスタンドを出現させた。
そのまま帽子をキャッチすると本体の元へと手渡した。

「ふう、どうぞー。」
そう言って彼女は小石川に近寄り、帽子を差し出した。

615小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/15(日) 23:55:56
>>614

現れた『工兵』のようなヴィジョンに目を細める。
既に知っていたとはいえ、やはり力強い。
それは自分にはないものだ。

  「――ありがとうございます……」

         ソッ

両手で帽子を受け取り、元通り被り直した。
つばの大きな黒いキャペリンハット。
それによって生じた影が、顔の上に薄く掛かる。

  「笑美さんにお話したい事があるのですが……」

  「……聞いていただけますか?」

そう言って、地面に敷かれたレジャーシートに腰を下ろす。

     コポポ……

  「――……どうぞ」

バスケットから魔法瓶を取り出して、カップにお茶を注ぐ。
以前、自宅に招いた際に出したものと同じ。
ラベンダーティーの入ったカップを笑美に差し出した。

616朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/16(月) 00:05:14
>>615
「いえ、どういたしまして
 …大事にしているものみたいですね。
 その帽子は。」
そう言って彼女はうなずいた。

「お話したいことですか?」
小石川からの話と聞いて、少し驚いた様子を見せる。
色々と小石川とは話すことはあったが…どんな話をするのだろうか。

「…分かりました。
 お話聞きましょう。」
そう言ってレジャーシートに入り、座り込む。

「懐かしい香りですね。
 このラベンダーティー、美味しいですよね。」
そう言って持っていたカバンからなにか取り出した。

「せっかくだから一緒にどうですか?
 手作りじゃないですけど…」
出てきたのはハムと卵のサンドイッチの袋。コンビニで売っているもののようだ。

617小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/16(月) 00:50:26
>>616

湯気の立つカップから、優しく上品な香りが漂う。
もう一つのカップを用意し、そちらにも同じようにお茶を注いだ。
ラベンダーの鎮静作用は、気持ちを落ち着けてリラックスさせてくれる。

  「……『お茶の時間』には丁度いいですね」

出てきたサンドイッチを見て、穏やかな微笑を返した。

  「――私は『一人でも多くの人を助けたい』と思っています……」

  「でも……『それは間違っている』とおっしゃる方がいたのです」

温かいカップを両手で持ちながら、ぽつりぽつりと語り始める。

  「『全てを選ぼう』とするのは『何も選ばない事』と同じだと……」

  「『大切な相手』と『そうでない相手』を『分ける』べきだと……」

一旦、そこで言葉を止める。

  「ただ……私はこう思うのです」

  「どんな人であっても『その人を大切に思う人』がいるはずです」

  「私にとっては『他人』だとしても『誰かにとっての大切な人』なのです」

  「『愛する人が傷付いた時の痛み』を思うと……私には『分ける事』は出来ません」

  「笑美さん――私の考えは間違っているのでしょうか……?」

打ち明けたのは、相手が『笑美だから』だった。
信頼できる友人だからこそ、正直な胸の内を明かせた。
だからこそ、こうして頼る事が出来た。

618朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/16(月) 19:19:30
>>617
「どうも、こちらもひとついただかせてもらいますね。」
そう言ってお茶が注がれたティーカップを手に取った。

「あなたが何を思うか…聞かせていただきますね。
 まぁ…私にいいことが言えるかわかりませんけど…」
と言いつつも、小石川の言葉には真摯に耳を傾けた。

「一人でも多くの人を助けたい…ですか…」
そしてその言葉はどこか、弱気になったようにも思えた。
彼女は何を経験したのだろうかと、そして、自分の意志を折ってしまいそうになっているのではないかとも思えた。

「……」
彼女の言葉を一通り聞いて、そして少しお茶を傾ける。

「なるほど…」
そして、ティーカップを一旦置いて、言葉を紡ぐ。

「私にも難しい話ですが…
 一つわかることはあります。」
あくまで持論だ。笑美は感じたままのことを言うことにする。

「一人でも多くの命を助けたいと思うこと、それは間違っては居ません。」
じっと小石川の顔を見る。

「かと言って、命を選ぶこともまた間違っているとは居ないでしょう。
 …どちらも…人を救いたいという思いに偽りはありません。」

「多くの命を守ろうとしても、伸ばせる腕にも、掬える手のひらにも限りがあります。
 全てを拾おうとしても、指の隙間からこぼれ落ちてしまうでしょう。
 私も、正直家族を守るだけで手一杯な気がしますよ。」
どこか自虐的に笑いかける。

「…でも、一人だけでなければ…
 より多くの手のひらがあれば、零れた命も救えると思うんです。」
笑美は、一人だけで護れないものも
多くの協力があれば出来るかもしれない。と考えていたようだ。

619小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/16(月) 20:37:27
>>618

押し黙ったまま、笑美の言葉に耳を傾ける。
相槌も打たず、一つ一つを噛み締めるように。
彼女が話し終えた後も、しばしの沈黙が続いた。

  「――……ずっと考えていました」

  「私は『何も出来なかった』のではないか……」

  「これから先も――『何も出来ない』のではないかと……」

  「理想を語っても、結局は口だけで、何も……」

カップに視線を落とし、そこに映る『自分自身』を見つめる。
内心の迷いが表れているかのように、深い憂いを帯びた表情だった。
きっと笑美からも、そんな風に見えているのだろう。

  「だけど、どうしても捨てられなくて……」

実現できない理想など、いっそ忘れてしまうべきなのだろうか。
そう思った事もある。
だが、やはり手放す事は出来なかった。

  「――笑美さん……」

おもむろに顔を上げて、笑美の方へ向き直る。

  「私も『同じ気持ち』です……」

『一人でなければ』――それは当たり前の事かもしれない。
しかし、改めて聞かされると、その『重さ』が身に染みる。
自分よりも大人である笑美の言葉だからこそ、より強く心に響いた。

  「私は……『その言葉』を忘れません」

        クイ……

静かにカップを傾け、お茶を飲む。
水面に映った『自分の弱さ』を、自らのものにしようとするように。
カップを下ろした時、その表情は、以前の穏やかさを取り戻していた。

  「……一人でなければ『お茶会』も出来ますね」

             ソッ

微笑みながら、サンドイッチの一切れを手に取る。

620朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/16(月) 20:56:42
>>619
「…少しは役に立てたでしょうか?
 ちょっと恥ずかしくなりました…。」
そう言って彼女はまたお茶を口に運んだ。

「あなたがどんな思いをしてきたのか、
 私にはわからないですが…それでも思います。」
じっと笑美を見ながら言う。

「自分が決めた道は、思いっきり先まで進んじゃえば良いんですよ!」
力強く、元気に彼女は目を輝かせた。

「…ちょっと大げさすぎましたかね?」
そう言って軽く笑った。

「他にも人が居たら出来ることはいっぱいありますからね。
 大体の遊びも、出来るようになりますよ。フヒヒ。」
彼女もサンドイッチを手にとって答えた。

621小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/16(月) 21:41:02
>>620

崩折れてしまいそうだった自分にとって、彼女の言葉が、
どれだけ支えになってくれたか。
その大きさは、とても言い表せない。
いくら感謝しても足りないだろう。

  「ええ――とても……」

      ニコ……

  「とても……『励み』になりました」

だからこそ、今の素直な気持ちを込めて、心からの微笑みを返した。

  「……笑美さんは、どうして『スタンド使い』になられたのですか?」

サンドイッチを口にしながら、ふと思った事を尋ねる。
振り返ってみれば、そういった話題が出た記憶はない。
深い理由はなかったものの、この時は不思議と気に掛かった。

  「私は……『音仙』という方に引き出していただきました」

初めて対面した時の事は、まるで昨日のように覚えている。
当時と比べると、随分と変化があったように思う。
『あらゆる意味』で。

622朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/16(月) 22:14:18
>>621
「どういたしまして、ですね。
 お悩み相談とまでは行きませんけど
 何かあった時はお話だけでも聞きますよ?」
そう言ってサンドイッチをもぐもぐと食べる。

「小石川さんの笑顔も、なかなか素敵じゃないですか。」
彼女の言葉もおそらく心からのものなんだろう。

「私がスタンド使いになった理由ですか?」
ふと、彼女から続いた言葉を聞いて、ふと視線を再び小石川に向ける。

「あなたもなんですね。私も『音仙』さんから能力を引き出していただいたんですよ。」
能力を引き出す人間が何人いるかは笑美は知らない。
だが、なかなかの偶然かもしれないと思った。

「私は、娘が不幸になってる原因は私にあるんじゃないかなって思ったのがきっかけで
 風のうわさで立ち寄ったんです。
 私は幸運で、娘が不幸…もしかして私が運を吸い取ってるんじゃないかって不安になりまして、ね。」
少しさみしげな表情で笑美は語る。
娘といえば、夏の魔物との決着の際に行動をともにした彼女だろう。

「でもビックリでした。
 まさか娘が私より先にスタンドを持っていたなんてね。」
すぐに表情は嬉しそうなものに戻っていた。
どうやら彼女の家族にも色々あるようだ。

623小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/16(月) 22:56:51
>>622

  「――笑美さんも……?」

意外かどうかは分からない。
しかし、『スタンドを目覚めさせる刀』の存在は知っていた。
以前、『旅行中に遭遇した事件』で、そういう話を聞いた事がある。
だから、『音仙』のような人物が複数いたとしても、何ら不思議はない。
そう考えていた。

  「……涙音さんの『フォートレス・アンダー・シージ』も、
   笑美さんのスタンドと似た雰囲気がありましたね」

二人のスタンドを、頭の中で思い起こした。
どちらも『屈強な兵士』を思わせるヴィジョンを持っている。
やはり『親子』だから、精神の象徴であるスタンドにも、
『共通点』が生まれるのだろうか。

  「私が最初に自覚したのは――『こちら』でした」

軽く持ち上げた左手に『ナイフ』を発現する。
『第一の刃』である『スーサイド・ライフ』。
その能力は、笑美も知っている通り。

  「旅行で『ある町』に立ち寄り、その時から『これ』が……」

続いて、今度は右手に『ナイフ』が現れる。
『ビー・ハート』と名付けられた『第二の刃』。
これに秘められた力も、笑美には周知の事実だ。

  「『音仙』さんは『新しい音』だと……そうおっしゃいました」

鋭利な切れ味を宿す二本の刃は、綺麗に磨かれた鏡のように、
曇り一つなく美しい輝きを放っている。

624朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/16(月) 23:49:50
>>623
「はい、私も同じ人に目覚めさせてもらいました。」
意外な共通点のようで、どこか笑美は嬉しそうであった。

「そうなんですよねー。
 あの子のスタンドもかなりパワーが有りましたよ。
 私のと同じくらいかしら。
 能力はちょっと違いますけど。」

「あの子も目覚めさせてもらったみたいなこと言ってたかしらね…」
そう言って少し考える表情をした。

「それがあなたのスタンドでしたね。
 …最初は刃が一つだけ…そして新しい刃が生まれた。」
そう言って少しうなずいた。

「新しい音とは、きっとあなたの力の成長なのでしょうね。
 カラダを鍛えることで成長するように
 スタンドもまた、成長するのかもしれません。」
果たして自分も成長するのだろか。と内心で笑美は考えた。

625小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/17(火) 01:09:48
>>624

  「初めて『柄』を握ってから……長い時間が経ったように感じます」

『二振りの刃』を見下ろしながら、改めて考える。
『自分に出来る事は何か』を。
そして、自分自身の中から、『これら』が生まれた理由について。
スタンド使いになる前から、自傷用の『果物ナイフ』は持ち歩いていた。
スタンドを得た今、ナイフは文字通り体の一部のようなものだ。

  「普段の生活で使う場面は多くありませんが――」

  「……お料理をする時などには便利ですよ」

『魔物事件』の際にも『達人の技量』は発揮されていた。
笑美や涙音のような人型スタンドとは違い、
日常でナイフが必要になる機会は少ない。
しかし、場合によっては重宝する事もある。

  「――もし宜しければ、いつか一緒に『お弁当』を作りませんか?」

           ニコ……

  「その時には『手作りのサンドイッチ』を詰めましょう……」

もし次があるなら、今度は手作りを用意したいと思った。
そうすれば、より有意義な時間を過ごせるだろう。
作る過程も楽しめれば、言う事はない。

626朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/17(火) 18:55:29
>>625
「そのスタンドもとても頼りになる相棒なのでしょうね。
 日常生活でも使えるっていうのは便利ですよねー。」
そう言ってその刃を見つめる。
戦うだけがスタンドの使い道ではないのだと思う。

「私のスタンドも力持ちだから、家事仕事の手伝いをするときに便利なんですよー。
 まぁあまり器用じゃないので細かいことは出来ませんけど。」
人型のスタンドはそれだけで人間二人分の作業ができる。
彼女もそれでとても助かっているようだ。

「一緒にお弁当を、ですか。」
その言葉を聞いて、笑美も嬉しそうにうなずく。

「いいですね。ぜひともお願いします。
 手作りのサンドイッチはとても美味しいですし、ね。」
そう言って笑った。

「お弁当を作ったら、ピクニックに行くというのも悪くなさそうですね。
 私の娘たちも一緒に行ったら楽しいと思いますよ。」
彼女も楽しそうにプランを考えているようだ。

627小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/17(火) 19:48:25
>>626

両手を開くと同時に、二振りの刃が霧散する。
精神の象徴である刃を解除し、肉体という鞘に収めたのだ。
薬指にはまった銀の指輪だけが、空っぽの両手に残された。

  「……涙音さんの他にも、お子さんがいらっしゃったのですね」

『娘達』という言葉を、そのように解釈した。

  「ええ――大勢の方が楽しいですから……。
   その時は、私からもご挨拶をさせて下さい」

小石川文子は、今の自然公園のように静かな場所を好む。
しかし、それとは対照的な賑やかさも好きだった。
誰かと出合い、語り合う事は、心の中に根付いた寂しさを慰めてくれる。

  「――今、おいくつですか?」

『涙音の姉妹』という事は予想できるが、それ以外は分からない。
スタンド使いなのかどうかも。
もっとも、家族だからといって、
必ずしもスタンドが目覚める訳ではないだろう。

628朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/17(火) 20:43:13
>>627
「ええ、もう一つ下に妹がいます。
 だいぶ歳は離れてますが…」
そう言って笑う。
涙音は見る限り高校生くらいだろう。となると幼稚園に行くようなくらいだろう。

「ありがとうございます。
 その時にはぜひご連絡いただければと思います。」
そう言ってもう一つサンドイッチを食べた。

「そうですねー。小さくて可愛い子なんですよ。」
そう言って微笑みかけた。

「今の年齢は確か…5歳くらいだったかしら。
 涙音よりも9つ下なんです。」
どうやら妹の年齢は涙音よりも離れているらしい。

「あの夏の魔物の事件解決のときに、
 サンタさんが来たって嬉しそうに私に言ってくれたんですよ」
氷山のスタンドがサンタとして動いていた頃の話だろうか
どこか楽しそうにその時のことを語った。

「多分、妹はスタンドを持ってないと思います。
 もし持ってたら、嬉しそうに見せてくれると思いますし。」
笑美の言葉を聞く限り、スタンド使いでなく
親と姉との関係も良好であるらしい。

629小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/17(火) 22:41:42
>>628

  「……お会いするのが楽しみです」

まだ会った事のない『妹』の姿を想像すると、微笑ましく感じられ、
自然と口元が綻ぶ。

  「彼女達も……いつかは『大人』になるのですね」

  「私達に『子供』の頃があったように……」

自分や笑美にも子供の時代があった。
しかし、今は二人とも大人になっている。
笑美の子供達も、同じように年月を重ね、成長していくのだろう。

  「何だか――懐かしい気持ちになりました」

幼かった日々の記憶が、無意識に思い起こされる。
その中に印象的な光景があった。
かなり薄れてしまっているが、微かに覚えているのは、
『誰か』と遊んだ思い出だ。
少なくとも、女の子だったのは間違いない。
当時の自分にとっては大人に思えたが、客観的に見ると、
まだ少女と言える年齢だった。
おそらく一回りくらいは離れていただろう。
しかし、『それが誰だったのか』は思い出せない。

  「――あれは確か……」

笑美と向き合った姿勢のまま、考えを巡らせる。
だが、やはり分からなかった。
あれから数十年が経過しているのだから、無理もない。
色々な事が大きく変わってしまった。
もし今ここで再会していたとしても、お互いに分からないだろう。

630朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/17(火) 23:03:51
>>629
「可愛い子たちだから、楽しみにしててくださいね。」
彼女の微笑みに合わせて、笑美もまた嬉しそうな顔をした。

「そうねー、いずれあの子達も立派なおとなになるんだと思います。
 まぁ、こういうふうになってほしいとかまでは言わないけど…」

「少なくとも、幸せになってくれればそれでいいなと、思います。」
笑美の告げた言葉は、愛情がこもっていた。
そんな気がする。

「子供の頃ですか…
 私も少し、子供の話をすると…
 私も昔は色々あったなーと思えてきます。」
そう言って少し空を見上げる。
そしてまた小石川に視線を向けた。

「若い頃は、ほんとにやんちゃでしたから。
 …ちょっと小石川さんの子供の頃、気になりますね。」
今は深窓の令嬢のようにも見える彼女の子供の頃
一体どんなものだったのだろうと耳を傾ける。

「なにか印象に残ってることとかを考えてみたら
 子供の頃のこと、思い出せるかもしれませんよ?」

631小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/18(水) 00:15:11
>>630

       コクリ……

笑美の申し出を受けて、小さく頷いた。

  「……以前お伝えしたかと思いますが、あの別荘は『母方の実家』なのです」

  「私の母は結婚を反対されて、父と共に家を出ました。
   つまり……『駆け落ち』したのです」

  「その先で生まれたのが『私』――という事になります……」

おそらく自分は『母親似』なのだろう。
自分が母の立場でも、きっと同じような行動を取っていた。
今になって、そう強く感じられる。

  「両親は『トマト農園』を営んでいました。
   糖度の高い『フルーツトマト』を作っていたのです」

水分量を意図的に減らす事で、果実に栄養が蓄積されていく。
そうして育てられたトマトは、
通常よりも遥かに甘いフルーツトマトに仕上がる。
辛さや苦しさを乗り越えるからこそ、美味しい実が出来上がるのだ。

  「私も収穫を手伝う時がありましたが……
   『トマトは野菜なのか果物なのか』と質問して、
   両親を困らせてしまった事もありました」

  「両親が作ったトマトは、とても甘かったもので……」

  「ただ、はぐらかされてしまったので、
   結局どちらなのかは分かりませんでした」

          クス……

昔の出来事を思い出し、ふわりと笑う。

  「一度だけ遊んでくれた人がいたのですが、
   その時にも『同じ質問』をしたような覚えがあります」

  「私は、お気に入りだった白いワンピースを着て……
   白い帽子を被っていました」

そこまで話した時、相手の事を少しだけ思い出せた。
髪の色は金色で、表情も威圧的だったような気がする。
しかし、どこか寂しそうに見えた。
だから怖いと思わなかったのかもしれない。
実際、彼女は一緒に遊んでくれたのだから、
本当は優しい心の持ち主だったのだろう。

632朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/18(水) 19:16:54
>>631
「そうだったんですね…お二人はそこまでお互いを愛し合っていたのですか。
 駆け落ちの結婚…なかなか素敵かもしれません。」
そう言って微笑んだ。
笑美はきっと昼ドラも好きなのかもしれない。

「小石川さんはどっちに似てるんでしょうねー。
 なんか気になります。」

「ふーむ、フルーツトマトはどちらに分類されるか…
 それはとても難しい命題ですね。
 …きっと愛情込めた美味しいトマトだったんでしょうねー。」
ラベンダーだけでなくトマトの農園もあったと知り、
少し興味が湧いてきているようだ。

「へぇ、同じ質問を…
 一体誰なんでしょうね。」
少し不思議な感覚を覚えながらも話を聞いた。

「さぞやかわいい女の子だったんでしょうねー…
 小さい頃の小石川さん…?」
少し小石川の幼い頃の姿を連想する…と、
なにか記憶の底に見覚えのある光景が見えたような気がした。

「その時のこと、もっと聞いてみたいですねー」
なんとなく気になって、もっと詳しく聞いてみることにした。

633小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/18(水) 20:37:20
>>632

  「その時に遊んでくれた人は、『年上のお姉さん』でした。
   ずっと不機嫌そうな表情をしていましたが、
   私には悲しんでいるように見えて……それが印象に残っています」

そういえば、彼女が着ていたのは『制服』だったのではないだろうか。
しかし、きちんと着用しておらず、着崩していた。
世間的な見方をするなら、いわゆる『非行少女』だったのかもしれない。

  「私に『両親の話』をしてくれました。
   『二人とも来てくれなかった』と……」

記憶が正しければ、彼女は次のように話していたはずだ。
学校の窓ガラスを割って、先生から厳しい注意を受けた。
だけど、お父さんもお母さんも来てくれなかった。
娘の自分より、世間体の方が大事なんだと。
まだ幼かった小石川には、あまり理解できていなかったが、
両親からの愛情を感じられない悲しさは、子供ながらに共感する部分があった。

  「私は――『私が一緒にいるから』と言ったような気がします」

彼女の寂しさを少しでも埋めたいと思って、自然と口にした言葉だった。

  「別れ際に、彼女は笑顔を見せてくれました」

一緒に遊んだ小石川が帰る時に、明るい顔で見送ってくれた。
それが彼女の本当の顔だった――という考え方も出来る。
実際の所は分からないが、鋭い眼光の下にも、
穏やかで優しい一面があった事は確かだろう。

  「私には、彼女の名前も分かりません。
   今どこで何をしているのかも……」

  「ただ、私が一緒に遊んだ事で、
   少しでも元気を取り戻してもらえたのなら良かったのですが……」

カップのお茶を一口飲んでから、改めて笑美に目線を合わせる。

  「――笑美さんは、どう思われますか?」

  「その人は……ほんの少しでも救われていたのでしょうか?」

634朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/18(水) 20:54:01
>>633
「年上のお姉さん…ですか。
 それで…?」
ふと、彼女の言葉を聞き続けて、
なにかおぼろげだった記憶が思い出されてきた。

「ふたりとも来てくれなかった…と…?
 それであなたは、その人に…」
その言葉を聞いたときに、なにか稲妻が走るような感覚を覚えた気がした。

(そういえば…あの時…)
モヤがかった記憶になにかはっきりとしたものが見えた気がする。
それは自分が一番荒れていた時期のことだった。
自分の両親はどちらも実業家のお金持ちだった。
だが自分に教育を施すのみで遊んでほしいと言っても
仕事仕事と言って聞いてくれなかった。
段々と愛情を得られないことで心がひどくささくれ始めていた。
…自分が問題を起こせば両親は怒ってくれるかもしれない。会いに来てくれるかもしれない。
そう思って、学校の窓ガラスを壊した。
…だが両親は来なくて…

(まさか…?)
その時に自分は、一人の少女に出会って…
一緒に遊んだ。その子と遊ぶと、なんだか心が軽くなるように思えた…

「……なるほど」
まだはっきりとはいえない。だがそれはきっと…

「多分、いや、絶対…」
眼の前に居るのかもしれない。

「救われたと思います。
 …今、幸せですよ。」
笑美の顔はきっと、とても素敵な笑顔なのだろう

635小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/18(水) 21:57:22
>>634

あの時、偶然『二人の少女』が出会った。
それから二十年以上の月日が経っている。
お互いに大人になって、それぞれの人生を歩んできた。
その間には、多くの出来事があったはずだ。
変わった部分もあり、変わらない部分もある。

  「私も……そんな気がします」

もし――もしも、『あの時に出会った二人』が、
今この場で語り合っているとしたら。

  「あの人は『幸せでいてくれる』と……」

それは、きっと『今日の自分達』に似ているのだろう。

  「……そうだとしたら、私も『幸せ』です」

           ニコ……

朱鷺宮笑美に向けて、小石川文子は安らかに微笑んだ。
この様子を誰かが見ていたなら、笑い合う二人に重なるようにして、
一瞬『二人の少女の姿』を幻視したかもしれない。
それは『遠い過去の幻』に過ぎなかった。
しかし、『過去』は『現在』の礎。
そして、その先にある『未来』に繋がっている。

  「――よろしければ、『乾杯』しませんか?」

          コポポ……

空になった二つのカップに、お茶を淹れ直す。

  「これからも、互いに『良い友人』である事を願って……」

        スゥッ

再びカップを持ち上げ、笑美に申し出た。

636朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/18(水) 22:51:42
>>635
「そうですね。
 ほんのちょっとした人と人とのつながりが
 その人の運命を変えてしまうのかもしれません。」
そう言ってにっこり笑った。
彼女の笑顔が、その時見た少女に似ていたものだから。

「家族もいたり、でしょうね。」
もしかしたら、笑美が踏み出せたのも
あの出会いがあったからかもしれない。
そう思うと、なんとも不思議な縁だと思えた。

「どうもありがとうございます。
 お茶をもう一杯ですね。」
そう言って、注がれたカップを手に取った。

「はい、今までもこれからも良き縁であることを願いまして。」
そう言ってカップを持ち上げた。

「乾杯。」

637小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』:2023/01/18(水) 23:25:26
>>636

数十年前、荒んでいた少女の心を癒やしたのは、白いワンピースを着た少女だ。
そして今、黒い喪服を着た女は、一人の大切な友人に救われた。
それらが同一人物であるなら、互いに助け合った間柄と言える。

  「この『縁』に心から感謝しています……」

          ソッ……

  「――これからも宜しくお願いします」

ささやかな祈りを込めて、静かに乾杯を交わした。
この町で生きている限り、今後も『二人の縁』は続いていくだろう。
かつての『少女』が『大人』になった今も、『あの時』と同じように――。

638朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』:2023/01/18(水) 23:42:25
>>637
「私も、この『友人』との出会いを
 心より嬉しく思います。」
そう言って確かにカップを打ち合わせた。

「ええ、こちらこそ。
 この結ばれた縁がこれからも続きますように。」
静かにつぶやきながら笑った。
きっとかけがえのない絆となったに違いない。

今日という日は笑美にとって
あの日からほつれていた縁が、たしかに結ばれた記念日になるだろう。

639りん『フューネラル・リース』:2023/01/28(土) 12:41:00
10年に1度の寒波で雪が降り積もった公園
雪をかき集めて作られた小さな家、かまくらが建てられている

「とーれとれぴーちぴち蟹料理♪」

中からは湯気が立ち込め、真ん中には鍋が置かれている
頭部から鈴蘭が咲いている少女、りんが用意した物だ
りんと一緒に鍋を囲んでいるのは>>640

640夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2023/01/29(日) 16:19:34
>>639

   「『ユキ』だ」

 ダダダダダダダダダダダ

      「『ユキ』だ!!」

    ダダダダダダダダダダダダダ

            「『ユキ』だ〜〜〜〜!!」

                 バフッ

無邪気にはしゃぎ、そこら中を駆け回り、勢い良く雪の中に倒れ込む。
ここまで降り積もった銀世界を目の当たりにするのは、生まれて始めてだ。
ひとしきり新鮮な景色を堪能してから、りんの待つかまくらに入る。

「いや〜〜〜〜スッゴイたのしい!!
 こんなのハジメテだから、アリスもコーフンしちゃったぜ!!
 お??そろそろイイんじゃない??」

      ズ ギ ュ ン ッ

「『あじみ』のコトならまかせとけ!!」

傍らに『人型スタンド』を発現する。
以前りんが目撃した『ドクター・ブラインド』ではない。
輝く金髪とカラフルな光のリボンが特徴的な『ドクター・アリス』。

       「どれどれ??」

          スウッ

手元の箸に『超人的味覚』を移植し、鍋の中に差し入れる。
常人を遥かに超えた精密な味覚によって、
『鍋奉行』の如く煮込み具合をチェックするのだ。
『ユウザイ』か??それとも『ムザイ』か??
『カニナベ』にかくされたカズカズのショウコと、
それらがものがたるシンジツとは??
このナンジケン、『ナベブギョウ』として、わたしがさばく!!

  「ふんふん、ほうほう、なるほどなるほど」

        「――――――『よさそう』っぽいよ」

はんけつは『たべごろ』だ!!

641りん『フューネラル・リース』:2023/01/29(日) 18:35:06
>>640
初めて見た雪にはしゃいで駆け回る
犬かな?

真っ白が広がる冷たい銀世界から、かまくらの中に入ると
雪の中とは思えない温かさを感じる
ど真ん中に鎮座する鍋から発する熱がかまくらの中を温めている

>『あじみ』のコトならまかせとけ!!

「あっ、アリスちゃん
 スタンドちょっとイメチェンした?」

『ドクター・ブラインド』から『ドクター・アリス』になったスタンドを見て言う
スタンドはイメチェンしようと思って出来るものじゃないが
そういう事はよく知らないりんはちょっとお気軽に髪型変えた?程度に聞く

>手元の箸に『超人的味覚』を移植し、鍋の中に差し入れる。

「えっ、それで分かるの?」

ぐつぐつ煮える鍋に箸を突っ込んで味を確かめる
一口に蟹鍋と言ってもいくつか種類があるわけだが
これはカニすきだ

昆布の出汁が効いていて、鍋の底には蟹の甲羅が敷かれている
甲羅からも出汁を取っているようだ
そこに豆腐や葱等のすき焼きの具材と、メインとなる蟹の足はたっぷりと浮かべられている
この蟹はどうやらズワイガニのようだ

ズワイガニの旨味が染み出したカニすきの味を箸が味わう
まさに今が食べ頃って感じだ

「あっ、アリスちゃん蟹酢要る?」

蟹酢で蟹を食べるか、それともすき焼きらしく溶き卵で食べるか

642夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2023/01/29(日) 19:34:59
>>641

おいしいだけじゃなく、『ダンボウ』もかねそなえているとはかしこいな!!

「イエェ〜〜〜〜ス!!
 そろそろチョットかえてみようかな〜〜って!!」

かつての『ドクター・ブラインド』は、
本体のイメージとは全く似ていなかった。
どこか事務的で無機質な雰囲気が漂っていたのだ。
おそらくは『医者』の要素が強かったのだろう。
それとは対照的に、現在の『ドクター・アリス』は、
客観的に見て本体と重なる部分が多い。
『スタンドが本体に追い付いた結果』と言える。

「アリスの『アリス』はデキるコだから、
 マジでイロイロできちゃうんだなコレが。
 フハハハハッ!!」

「しかも『グルメ』!!
 いいトコのズワイガニをつかってるな〜〜〜〜。
 せがたかくてハンサムで、ネンシュウがよくて、
 タワーマンションぐらしってカンジのエリートっぷりだ」

         ヒョイッ

鍋に突っ込んでいた箸を引き上げる。
味覚だけ移植しているので、熱さは感じない。
たとえグツグツ煮えたぎっていたとしても、
純粋に味だけを調べられるのだ。

「ドッチもすてがたいけど、まずはナニもナシで、
 『そざいのよさ』をタンノウしよう」

         ソッ

カニの脚を一つ掬って身を取り出し、少し冷ましてから口の中に入れる。
ついでに、自分自身に『超味覚』を移植。
これにより、まるで『グルメ評論家』のように、繊細な分析を行う事が可能だ。
食材本来の旨味を、細部に至るまで味わう事にしよう。
りんちゃんレストランの『ホシ』はいくつになるかな??

643りん『フューネラル・リース』:2023/01/30(月) 16:22:29
>>642
「アリスちゃんは通だねぇ〜」

カニ脚を口の中に入れる
ズワイガニは柔らかいのが特徴だが
よく煮込まれているからか、更に柔らかくなっており
一口で簡単に身がほぐれてしまう
繊細な蟹の味に昆布が効いた出汁を吸った身は
何もつけなくてもしっかりとした味があって美味い

りんも夢見ヶ崎に倣って、そのままの蟹を味わってみる

「あち…」

夢見ヶ崎と違って冷まさずに食べたためにちょっと熱かったが
熱いが故に美味さも増す

「美味しいねズワイガニ」
「かにかまも美味しいけど、やっぱりたまには本物も良いよね」

最近のかにかまは非常に完成度が高く
高価な蟹を買うよりもかにかまの方が良いという意見が多い
実際、品質のハズレの蟹よりかにかまの方が美味かったりするのだが
カニすきにするのならやはり本物の蟹でなければ出来ないだろう

「よし、次は特製蟹酢で…」

そのままの蟹を味わったりんは
蟹酢に刻んだ鈴蘭を加えた物を特製の蟹酢を出す

644夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2023/01/30(月) 18:54:05
>>643

「――――――『ウマい』!!」

昆布ダシの旨味とズワイガニの甘味は至高の組み合わせ。
それを『超人的味覚』で味わう。
お口の中はパラダイスだ。
全国各地のありとあらゆるお祭りが、
いっぺんに開催されたかのような大盛り上がり。
まさしく『食のエンターテイメント』!!

「ホシ『いつつ』といいたいトコだけど、
 さらにオマケして『むっつ』あげよう!!」

          ビシィッ

『ドクター・アリス』が、両手の指を3本ずつ立てる。
グルメでユウメイな『アリスのアリス』も、
これにはナットクせざるをえない。
りんちゃんレストラン…………あなどれないな…………!!

「さいきんのカニカマはリアルだもんな〜〜〜〜。
 ホンモノとイッショにしても、ゼンゼンわかんないもん」

    「でも、わたしだったらわかっちゃうね!!
     なんたって『アリス』だから!!」

カニカマと同じく、近年のコピー食品は非常に精巧に出来ている。
大豆を使った代替肉など、本物と見分けがつかない物も少なくない。
しかし、『超人的四感』を用いれば、ほとんどの品を見破る事が出来るのだ。

「『ミネラルウォーターのシュルイあて』とか、けっこうトクイだしさぁ」

        ヒョイ ヒョイ ヒョイ

喋っている間も箸を動かす手は止まらない。
カニだけでなく、ちゃんとネギや豆腐も小皿に取っていく。
よく味が染みているだろう。

  「あ、わたしも『ソレ』で――――」

          チラッ

     「いや、やっぱ『フツーのヤツ』でイイや」

一瞬、『特製カニ酢』をもらおうとしたが、
超人的な嗅覚が『不穏な匂い』を嗅ぎ取った。

        トポポポポ

よって、『普通のカニ酢』でいただく。
カニと他の具材を交互に味わっていこう。
ナベのダイゴミだ。

645りん『フューネラル・リース』:2023/01/31(火) 18:42:21
>>644
特製カニ酢に混じる鈴蘭の匂いを嗅ぎ取り回避する
何でも試してみるチャレンジ精神は大事だが
それで命を落としてはどうしょうもない
今の所、鈴蘭を食べられるのはりんだけの特権だ

>ホシ『いつつ』といいたいトコだけど、
>さらにオマケして『むっつ』あげよう!!

「えへへ、6つももらっちゃった〜」

限界突破した数値の星をもらいご満悦のりん
まぁ鍋なんて、余程変な作り方しなきゃ不味くする方が難しいのだが

>さいきんのカニカマはリアルだもんな〜〜〜〜。
>ホンモノとイッショにしても、ゼンゼンわかんないもん

「人間って面白いよね〜、本物の蟹が高価だからって
 蟹もどきを作って本物より美味しいの作っちゃうんだから」
「偽物が本物を超えるって…何かかっこいい!」

中々食べる事が出来ない食材に似せたもどき料理が、時に本物を超える事がある
人間の食に対する拘りに感動するりん
まぁ尤も、雁とがんもどきとかお前味覚障害か?ってくらい似てない物もあるが

>『ミネラルウォーターのシュルイあて』とか、けっこうトクイだしさぁ

「あっ、それならうちも得意だよ!
 水の事なら自信あるからね!」

花なので水に拘りのあるりん
りんも全国の水を飲み比べをした事があるくらいだ
この鍋の水も、カニすきに合う水を態々厳選して用意したのだ


シャクシャク


そんな会話をしている間にも、蟹や野菜は二人の胃袋に飲み込まれていく

「ぷはぁ〜、やっぱり鍋にはこれだね〜」

いつの間にか御猪口に入った熱い透明な飲み物を飲んでいるりん
鈴蘭が散らされたそれを飲むりんの頬は仄かに赤く染まっている

646夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2023/01/31(火) 20:07:44
>>645

カニすきは素材の長所を活かすシンプルなメニューだ。
誤魔化しが効きにくい。
鍋料理は単純ではあるものの、それゆえの難しさもある。
このカニすきが美味なのは、りんの手際が良かったからなのだろう。
『超人的味覚』というフィルターを通しているからこそ、
普通は気付かない些細な違いも明確に分かる。

「おっ、ココにも『みずソムリエ』がいたかぁ〜〜〜〜。
 りんちゃんの『オススメのミズ』とかあったら、こんどおしえてよ」

      「アリスには『チガイがわかる』!!」

かまくらの外に広がる雪景色を背景に、もりもり食べていく。
もちろんカニは美味いが、豆腐やネギも美味い。
途中から溶き卵を絡めて『味変』し、さらに楽しむ。

   「ナニそれ??」

            ――――チョンッ

未使用の爪楊枝を取った『ドクター・アリス』が、そこに『超味覚』を移植。
先端部分を御猪口の水面に触れさせて『味見』する。
これが体内に入ったら大変な事になるが、実際に飲む訳ではないので安全だ。
そんな事をせずとも『超嗅覚』を使えば、大体の見当はついたかもしれない。
わざわざ味を見る事を選んだのは、『好奇心』からの行動だった。

「あ!!りんちゃんってスマホもってる??
 『レンラクサキこうかん』しようぜ!!
 トモダチはイッパ〜〜〜〜イほしいから!!」

         ゴソッ

ポケットからスマホを取り出す。
『不思議の国』に導いてくれる『白ウサギ』は、多ければ多いほど嬉しい。
そもそも、目の前にいるりん自体が、大いに興味をそそられる存在なのだ。

647りん『フューネラル・リース』:2023/02/01(水) 18:31:41
>>646
如何にりんが水マニアで水に自信があっても
『超味覚』を持つ『ドクター・アリス』には敵わないかもしれない
その『ドクター・アリス』の『超味覚』を移植された爪楊枝が
御猪口に注がれた鈴蘭酒を味見する

好奇心は猫をも殺すというが、
危険を冒さずに好奇心だけを満たす事が出来る
『ドクター・アリス』はなんと便利な事か

爪楊枝を通して味わう液体の味は、
すっきりとして雑味が無い清酒に、じっくりと漬け込まれた鈴蘭の味が溶け込んでいて
人間にはやや刺激がある味わいかもしれない
これは毒の味なのか?植物の青臭さなのか?

>『レンラクサキこうかん』しようぜ!!

「いいよぉ〜、しようしよう!」

ほろ酔い気分で少しテンションがおかしくなっているりん
かまくらで一緒に鍋を突く仲なのに、未だに連絡先も交換していなかったというのも変な話だが
鈴蘭柄のカバーに入ったスマホを取り出して連絡先を交換する

鍋の減り具合を見て、そろそろ頃合いかなって感じの顔で

「そろそろシメ入れようかな
 雑炊とうどん、どっちにする?」

648夢見ヶ崎明日美『ドクター・アリス』:2023/02/01(水) 20:05:35
>>647

もしかすると、りん以外が『鈴蘭料理』を味見できたのは、
今回が初めてかもしれない。
他の感覚と比べて汎用性に乏しい為に、
『超味覚』が活かされる機会は少なかった。
その代わり、特定のシチュエーションにおいては、
絶大な威力を発揮する。

  「ん〜〜〜〜〜〜」

    「なんとなく『ピリッ』とするような…………。
     コレがウワサの『スズランあじ』か??
    『スリリング』なフウミがするな!!」

普通なら死んでいる所だが、
『未知の味』を感じられて満足した。
試してみようと思えば、
あらゆる毒物を安全に味見する事が出来る。
別の意味で、これも『食のエンタメ』と言えるだろうか。
ただ、明らかにマズいものを好んで口にしたいとは、
さすがに思わない。
それでは娯楽ではなく苦行になってしまう。

「――――よし!!また『ウサギ』がふえたぞ!!」

連絡先の交換を済ませ、満足げに画面を眺める。
ちょくちょく一緒に遊んでいる『ナイ』の連絡先も、
知ったのは最近になってからだった。
目の前に対する興味が先行しがちな為、
その辺りを忘れる事が多い。
ちなみに『ハナがはえたウサギ』はめずらしいぞ。
『ウサギがはえたハナ』にもまけないくらいレアだ。

「せっかくだしさぁ、
 かるくうどんをたべてから、
 ぞうすいでシメるっていうのは??」

どちらも定番なだけあって、難しい選択だ。
幸い、まだ胃袋には余裕がある。
いいカニを使っているし、いっそ両方味わってみたい。


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