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【ノベール】REDSTONE 小説upスレッド【SS】

1管理人★:2009/02/24(火) 15:24:37 ID:???
【重要】以下の項目を読み、しっかり頭に入れておきましょう。
※このスレッドはsage進行です。
※下げ方:E-mail欄に半角英数で「sage」と入れて本文を書き込む。
※上げる際には時間帯等を考慮のこと。むやみに上げるのは荒れの原因となります。
※激しくSな鞭叩きは厳禁!
※煽り・荒らしはもの凄い勢いで放置!
※煽り・荒らしを放置できない人は同類!
※職人さんたちを直接的に急かすような書き込みはなるべく控えること。
※どうしてもageなければならないようなときには、時間帯などを考えてageること。
※sageの方法が分からない初心者の方は↓へ。
http://jbbs.livedoor.jp/game/19634/storage/1117795323.html#562


【職人の皆さんへ】
※当スレはあくまで赤石好きの作者・読者が楽しむ場です。
 「自分の下手な文章なんか……」と躊躇している方もどしどし投稿してください。
 ここでは技術よりも「書きたい!」という気持ちを尊重します。
※短編/長編/ジャンルは問いません。改編やRS内で本当に起こったネタ話なども可。
※マジなエロ・グロは自重のこと。そっち系は別スレをご利用ください。(過去ログ参照)


【読者の皆さんへ】
※激しくSな鞭叩きは厳禁です。
※煽りや荒らしは徹底放置のこと。反応した時点で同類と見なされます。
※職人さんたちを直接的に急かすような書き込みはなるべく控えること。


【過去のスレッド】
一冊目 【ノベール】REDSTONE小説うpスレッド【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/game/19634/storage/1117795323.html

二冊目 【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 二冊目【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/game/19634/storage/1127802779.html

三冊目 【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 三冊目【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/game/19634/storage/1139745351.html

四冊目 【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 四冊目【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/19634/1170256068/

五冊目【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 五冊目【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/19634/1182873433/

六冊目【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 六冊目【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/19634/1200393277/

七冊目【ノベール】RED STONE 小説upスレッド 七冊目【SS】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/19634/1209744527/

【小説まとめサイト】
RED STONE 小説upスレッド まとめ
ttp://www27.atwiki.jp/rsnovel/

2管理人★:2009/02/24(火) 15:24:59 ID:???
【付録】
●BBSの基本仕様
 ※投稿すると以下の書式が反映されます。投稿前の推敲・書式整形にご利用ください。
 フォント:MS Pゴシック/スタイル:標準/サイズ:12
 投稿制限:1レス50行以内(空行含む) ※これを越える文は投稿できません。



●フランデル大陸史 ※三冊目139氏の投稿より(一部表現は改編)
 ※ほぼゲーム内設定に忠実なはずです。そのまま使うなり参考にするなりお好みでどうぞ。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
4423年…「赤き空の日」※RED STONE降臨。
4556年…追放天使がRED STONEの噂を広める。
      噂の真相を調査していたエリプト帝国が悪魔の襲撃により滅亡。
4658年…エリプト滅亡後、同帝国の生き残り(傭兵等)をブルン王室が雇い入れ、王室の直轄機関
      となる『レッドアイ』を設立。
4805年…『レッドアイ』会長失踪。ロムストグバイルの書記にて詳細判明。※資料1
      同年――ブルン国王アラドン失踪。
4807年…『レッドアイ』がRED STONEを発見。
      同年――バルヘリ・シュトラディヴァディの暴挙によりブルン王国が崩壊。
      ※『シュトラディヴァディ家の反乱』
4828年…共和国主義を唱えるバルヘリに対し、自らの地位を危惧した貴族らがバルヘリの母方で
      あるストラウムを持ち上げクーデターを企てるも失敗。貴族たちはビガプールに亡命し、
      トラウザーを王に立てナクリエマ王国を建国。混乱のまま戦争は終結。
      古都ブルンネンシュティグに残ったバルヘリはゴドム共和国を起こす。議会政治開始。
4850年…ナクリエマ王権を息子バルンロプトへ移しバルヘリ隠居、後年死亡。
4854年…バルンロプトは貴族の政治介入を疎んじ、貴族に対し『絶対的弾圧』を行う。
4856年…王の圧政に耐えかねた貴族たちはバルンロプトの息子を新王に即位させる企てを密か
      に推し進めるが、現王を恐れる一部の貴族による寝返りで計画は破綻。首謀者たちは
      反乱罪で処刑され、王の息子は王権を剥奪されたうえ幽閉される。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
4931年…現代――レッドアイ狂信者によるスマグ襲撃事件発生。狂信者はスマグ地下道を占拠。
      現ナクリエマ国王タートクラフト・カイザー・ストラウスがビックアイに傭兵を展開。謎の警
      戒態勢に入る。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
※資料1)レッドアイ会長の失踪直前に記された『補佐官スロムトグバイルの手記』より抜粋。



     「汝らの求めるREDSTONEは汝らが思うような至高の宝ではない。
     天空から複数略奪された盗品のひとつに過ぎないのだ。
     汝らが目的を果たしたとき、宝はなにがしかの富と名誉をもたらすやも知れぬ。
     だが忘るな……それは至高の宝にあらず。必ずや汝らを破滅へと導くだろう。
     ――あのブルン終末期の王と■■■■■■■」



     ブルン暦4805年12月8日 王室直轄機関『レッドアイ』会長 アイノ・ガスピル
     頭筆記 会長補佐官スロムトグバイル



〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
※註釈――同資料は2006/03/18投稿時点で139氏がゲーム内から抽出したデータです。
 その後のアップデートによる新NPC、クエストによる設定追加分は含まれていません。

3掃除屋さん★:○ございません
○ございません

4匿名希望:2009/03/11(水) 22:43:04 ID:BYgZYAn20
-1-

まだブルンネンシュティグ が古都でなかった頃北の寒村に一人の男が現れた

村の隅に小屋を建て一人その地面を掘り出した 何かを探すように・・・
村人は余所者である男を嫌い
その行動を気味悪がり近づきもしなかったが
ある日 一人の無鉄砲な子供が男にこう尋ねた
「なにを探しているの?」
男は表情の無い顔でこう答えた
「歴史」


男の何かが子供の興味を引いたのだろう
子供は時折訪れわずかに話をするようになっていった
他愛も無い会話
近所に生まれた仔犬の話
好きな食べ物
友達との笑い話
そして将来の夢

「大きくなったら緑の目になりたいんだ」
緑の目・・・魔法使いを指す別称
魔法使いの多くはその瞳が深い緑色をしていることからそう呼ばれるようになった
この大陸でもごく僅かながら存在し強大な力を操るとされる魔法使い
尊敬と畏怖の対象であり多くの子供たちの憧れでもあった
「ふっ・・・」
男は初めて微かに笑った
「何だよオッサンも笑うのかよ!いいじゃん夢なんだから!!」
「そうだな・・・」
子供はプリプリと怒りながら帰っていった
男は自らの掘る穴を見下ろしポツリとつぶやいた
「魔法か・・・」
男は穴掘りを再開する 先ほどよし幾分速度を上げて

数日子供の怒りは収まらなかったがやがて思い直す
頭ごなしに叱られなかっただけマシなのだと
ここは北の寒村
自分は都会に出ることも無く一生ここで農作業をして暮らすのだろう
いつしか夢も忘れ生きる為だけに生きていくのだろう
子供は無鉄砲であったが愚かではなかった
ぼんやりと考えていたら無性に男に会いたくなった
異文化を知るであろう余所者に

5匿名希望:2009/03/11(水) 22:43:55 ID:BYgZYAn20
-2-


男の部屋の前に立った時流石に少し緊張した
気まずい・・・
しかしこのまま帰る訳にもいかず意を決して扉を開ける
「オッサン!この間は・・・」

男の姿はそこには無かった
さして広くも無い小屋の中 身を隠すものも視界を遮る物も何も無い
いや 穴だけがそこにあった
「なんだよオッサン・・・穴ん中か?」
いつの間に作ったのだろう 穴には簡素な梯子が立ててあった
子供は持ち前の無鉄砲さで梯子を下った 少しだけワクワクしながら
(オッサンの探してる物って何だっけな・・・歴史?古文書か何かかな?
やがて底にたどり着く
縦穴から更に横穴が続く
(オッサン一人でこんなに掘ったのか・・・
子供は男の執念に少し怯みながら歩き出す
先に見える光の方へ

「オッサ〜ン」
光はやがて大きくなり夏の日差し程の明るさになる
しかし暑くはない
それが寒村で生まれ育った子供には不思議だった
(炎じゃない・・・?

光の中男はいた
手の中の何かをジッとに見つめている
「オッサン!」
男は顔を上げる
「オマエか・・・」
子供はその時始めて気づく
男の瞳が鮮やかな緑色である事に
「みどりのめ・・・」
緑眼 魔法使いの代名詞
男は両手を誇らしげに広げ叫ぶように言う
「見ろ!これが歴史だ!」
黄色と緑の鮮やかな内装光源のわからない明るい光
歴史と言いつつも男の近くにある机や椅子は新品同様に美しい
「れきし・・・?」
「そうだ 優れた古き魔法使い達の力は今もまったく色あせていない」
「これが魔法だって言うのかよ!?」
「ここにある物はすべて滅びし魔法使い達の残滓 俺の求めし歴史だ・・・」

6匿名希望:2009/03/11(水) 22:44:18 ID:BYgZYAn20
-3-


サマナ「それで?どうなったのですか!?」
シフ「・・・」
WIZ「いや だからですねゲンマ様歴史ではなくレッドストーンのお話をですね・・・」
ゲンマ「むにゃむにゃ・・・」
サマナ「あー!寝ちゃダメです長老さま!」
シフ「チッ・・・わざわざスマグくんだりまで来て収穫なしかよ」
WIZ「くんだりっていうなΣ」
サマナ「そうですよ スマグ良い所ですよ!過疎ってて!」
WIZ「かそ・・・orz」
シフ「もういい 行こうぜ」
サマナ「えー長老さまのれきし〜」
ゲンマ「むにゃむにゃ・・・」
WIZ「また来ますからねゲンマ様!」
サマナ「またれきしのお話してくださいねw」
シフ「早く来ねぇとあのジジイ殺るぞ?」
WIZ・サマナ「ダメー!!」


ゲンマ「むにゃむにゃ・・・

男の名前はスマグといった
スマグの地下都市発見により瞬く間に地方の寒村に過ぎなかったこの地は魔法使いの為の都市となった
そしてあの赤い石・・・
歴史と共にスマグの見つけ出した石は寒村に暖かさをもたらし人々を豊かにしていった
いつの間にか村は『スマグ』と呼ばれるようになっており魔法の研究と赤い石の恩恵で栄えていった

やがて魔法使い達はより強力な魔力を求めるようになっていく
地下の一部を研究の為の施設とし無謀な実験を繰り返すようになっていった
そしてその研究所の大爆発事故・・・男スマグの死・・・

スマグの死と共に赤い石は粉々に砕け方々へ飛んでいった
赤い石 レッドストーンは小さな破片となり
一部は大地に吸い込まれ 一部はモンスターへと姿を変え 一部は人の手に渡った
レッドストーンの破片を手に入れた人間は次々と不幸になっていった

そう・・・不幸に


生き急ぐ若者よあの赤い石は危険なのだ
スマグは人も都市もあの赤い石の使い方を誤った
古に栄えた魔法都市と同じ過ち

あの赤い石は人の手に負える物ではない

『歴史を知れ歴史から学べ 同じ過ちを繰り返してはいけない』」

7匿名希望:2009/03/11(水) 22:45:18 ID:BYgZYAn20
-後書き-


この話は>>2の公式(?)設定を無視しています
完全に私個人の脳内設定により書かせていただきました

旧板の方でもあまり目立たないこのスレを最初から準備してくださっていた
管理人様に感謝 呼んでくださった方にも感謝

ありがとうございました<(_ _)>

ってsageが失敗してるΣ
すいませんです><

8匿名希望:2009/03/11(水) 22:52:34 ID:BYgZYAn20
しかも誤字ってるΣ

× 呼んでくださった
○ 読んでくださった

 とセルフ変換おねがいします><

9名無しの冒険家:2009/03/11(水) 22:58:57 ID:1TEWAeyQ0
面白い話だった
これからもがんばってください

10名無しの冒険家:2009/03/13(金) 09:43:15 ID:lP2n.WgEO
裏見て飛んできますた
面白かった、次も期待

11匿名希望:2009/03/16(月) 21:24:06 ID:KmPWZGzY0
ネクロ薬局



ヘイ ラッシャイ!!
ネクロ薬局にようこそ!

俺は剣士このネクロ薬局の店員さ!
ただの店員などこの俺様には役者不足だが(←誤用)
あ の ネクロが「お願いですから」と頼み込むから仕方なくな!w

ネクロ「・・・バイト」
今日も頼りないネクロの為 そして困ってる奴等の為に働くぜ!!
ネクロ「バイト」
剣士「ハッ!?なんでしょうネクロ様?」
ネクロ「・・・ラジヒの搬入は終わったノ?」
剣士「もっ 申し訳ございませんネクロ様ただちに!!今すぐ!!」
ネクロ「・・・(ウルサイなァ」

ラジヒの搬入のような力仕事は非力なネクロにはムリってもんだぜ!
この俺様のようなマッスルな男でないとな!w

12匿名希望:2009/03/16(月) 21:25:05 ID:KmPWZGzY0
天使「もう開いてますか?」
ネクロ「開いてるヨ テンシ」

今日の最初の客は天使だな
ちぎれた片方の羽がうずくらしいたまに薬を貰いにくるんだぜ!

天使「ネクロさん処方箋をお願いします」
ネクロ「ウン」

ネクロは奥の方に薬を取りに行ったようだな
ちなみに奥には行った事はないんだぜ
俺の勘が全力で『アッチハキケン』と告げているからな!

剣士「なー天使」
天使「けっ・・剣士さん!?まだここに!?」
声が裏返ってるぜ天使
わかる わかるぞ その驚き!
俺のような優秀な男はこんな小さな薬屋勿体無いってことだろ?w
だがこれも浮世の義理ってやつなんだぜ!

剣士「ふっ・・まぁなw」
奥からネクロが赤いドロドロした液体を持ってきたようだ
剣士「天使はタバスコが好きなんだなw」
天使「タバ・・・いえこれは薬で ハッまさかこの間の薬は!?」
ネクロ「・・・?」
剣士「おー!ネクロが留守のときな!ちゃんとタバスコ出しといてやったぜ!!」
さすが俺気配りまで優秀だなww
天使「なっ・・・なんですってぇ!?道理で痛いと・・・」
天使「そんな あれは父なる神の新たな試練では無かったのですね!あんなに痛かったのにorz」
ネクロ「・・・(キヅケヨ」
剣士「何いってんだ?胃が痛い時は小麦粉を飲むんだろ?w」
天使「それは偽薬効果といって・・・(シクシク」
ネクロ「気が済んだら帰レ テンシ」
テンシ「うう・・神よ・・・」

天使は面白いやつだぜ!
でも帰るときはいつも泣いてるのはなんでだろうな?w
なんだかネクロが入り口の横で正座してろって言ってるぜ
早いなもう休憩かw

13匿名希望:2009/03/16(月) 21:25:31 ID:KmPWZGzY0
テイマ「ネクロ〜いつもの買い取ってw」
次の客はテイマか お得意様なんだぜ!
ネクロ「何セッと?」
いつも何かを売りにくるんだきっと行商だな
ネクロはテイマとの交渉は自分でやるといって聞かないから
俺は見守ってやるんだぜ!
足りない店長を見守るのも優秀な店員の務めってやつだww
テイマ「7セットね この子達も使うしさw」
ネクロ「ペットだね ワカッタ このくらいでイイ?」
テイマ「オッケーw」
よく考えるとネクロが電卓を使っているのも奇妙だな
どうやって押して・・・まぁいいこれ以上踏み込んだら危険な予感がするぜ
ところでさっきからテイマの連れの緑のが俺の方を見ながら何か言ってるんだが・・・
聞き取れないぜw まぁ賞賛の言葉だろうがなwww
剣士「そんな褒めるなよwサインか?www」
テイマ「はっ!? ちょっとあんた達ソレに近づいちゃダメって言ったでしょ!うつるわよ!?」
しかたないなぁテイマ自分以外が褒められるのが気に入らないんだな
ふっ哀れなやつだぜw
テイマ「なんでまだアレが居るのネクロ!?さっさとクビにしておきなさいよ!」
ネクロ「・・・」
クレイマーか仕方ないなテイマ
ん?なんだネクロ裏の掃除か?そうだな足もしびれてきたし休憩も終わりだな
任せろ!俺はきれい好きなんだぜ!!

テイマ「ネクロ・・・あんた貧乏くじって知ってる?」
ネクロ「・・・知ってル」

14匿名希望:2009/03/16(月) 21:25:56 ID:KmPWZGzY0
さて裏の掃除だな!
人に例えると背中か!うんうん 哀愁あふれる感じだな
よしここは哀愁あふれる感じで掃除しておくか!
哀愁ってなんだっけな・・・フッ優秀な店員である俺にはすぐ思い出せたぜ!!
えーっと・・・

シフ「何踊ってるんだ剣士」
シフか何でこいつはいつも裏から来るんだ・・・
剣士「はっ!?哀愁か?」
シフ「あ?なんだって?」
剣士「いや何でもない」
なるほど・・・これが哀愁か 流石俺!察しがいいぜw
シフ「まぁいい ネクロいるか?」
剣士「おう!中にいるぜ 案内するか?」
シフ「いやいい むしろついてくんな」
さすがシフ俺の仕事の邪魔をしないよう気を使っているんだな
哀愁は格が違うぜ!
(※哀愁=何とはなしに悲しい気持ち。もの悲しい感じ。〔goo辞書調べ〕)

シフ「よーネクロ 万病くれ」
ネクロ「いらっしゃいシフ 何個?」
シフ「1セットでいい ・・・バカも直ればいいのになぁ」
ネクロ「会ったノ?」
シフ「踊ってたぞ」
ネクロ「・・・付ける薬が見つかったらよろしク」

15匿名希望:2009/03/16(月) 21:26:17 ID:KmPWZGzY0
剣士「ネクロ様!裏の掃除が終了しました!」
ネクロ「そウ・・・」
ネクロが何か運んでるぜテイマの持ってきた荷物だな
剣士「ネクロ様そのような重労働はこの私めにお任せを!!」
ネクロ「寄るナ 触るナ 近づくナ 剣士には無理ダ」
ふっ珍しく謙虚だなネクロ
しかし逆効果だマッスルっぷりで俺にかなう奴などおるまい!!
剣士「そうおっしゃらずにネクロ様!」
俺はネクロに近づくと無理やり荷物を奪い取ったんだ
この俺にムリなど無いという証明の為だ決して中身が知りたかったからじゃないんだぜ!!
しかしこれがメチャメチャ重い
いくらマッスルな俺でもついフラフラとな^^;

ネクロ「あ゛ーーー!!」

  ガッシャーンという大きな音と共にボクがテイマから買い取ったフルヒ(7セット)がすべて床ニ・・・
  その後しばらくはプッツリと意識が途切れていテ・・・
  はい 何があったのかは覚えていませン(ネクロ後日談)

ふっ ネクロのあんな大声久しぶりに聞いたぜ(いつもは無口を通り越して不気味だからなw
前回はいつだったかな 前にもたしか大声を・・・

悪魔「オーホッホッホッホホ!」
剣士「ネクロ!?」
悪魔「仕方の無い子ねぇ剣士ちゃんお口でいってもわからない子には・・・」
悪魔「お仕置きよ!!ピシャーン(鞭」

思い出したーー!!



おっとこの辺で閉店だぜ!
俺は剣士 このネクロ薬局の優秀な店員
決してフルヒを18セットぶち倒し無給で働いているバイトじゃないんだぜ!
今回のも合わせたら25セットになったりしないからな!
向こう10年タダ働きとかじゃないからな!!

ムチいてぇぇぇ><




おしまい

16匿名希望:2009/03/16(月) 21:26:43 ID:KmPWZGzY0
あとがき
この話は過去スレ(五冊目?)の中にある話とリンクしています
(違う名前で書き込んであります確か・・・ウル?だったような)
微妙に続いている気がしなくも無いですが前作を読まなくても大丈夫です

書いているうちに剣士がだんだん可哀想な子になっていく不思議
まじめな話(スマグの話)より長くなる不思議

そして また書き込んでしまう不思議

笑っていただければ光栄です

17名無しの冒険家:2009/03/18(水) 07:58:36 ID:fHOhGjTsO
>>16
剣士に和みました、面白かったですw

18私も匿名希望です。:2009/05/16(土) 12:07:35 ID:MGkNQ3YwO
サマナーのバトルで進行する駄文投下します。
生暖かく白眼視して頂ければ幸い(ビクビク!)

19私も匿名希望です。:2009/05/16(土) 12:08:45 ID:MGkNQ3YwO
緑一色の草原に少女が一人走っている。
それだけを見るなら絵になる風景
しかし少女の背後には、非常識な大きさの蜘蛛が、なんと1ダース!
「はいはい集まったかなー?」
キリキリと巨大な蜘蛛が牙を鳴らしながら迫るなか、怯えることもなく少女は蜘蛛を巧みに、
一塊となる様に移動させる。
唐突に、少女は足を止め振り返る。
「もういいかな?ウィンディー!ケルビー!」
蜘蛛達が立ち止まった少女に襲いかかる刹那、
高らかに少女は喚んだ。

風の精が逆巻き現れ、炎の番犬は燃え上がり来た。

「そのまま、畳み掛けて!」
少女に喚ばれた風と炎は襲いかかった蜘蛛達を、次々に
切り裂き焼き噛み砕いた。
炎が蜘蛛だった残骸を灰に、風が灰を空に撒き、辺りに蜘蛛が生きた証はどんどん無くなる。
そして野原と風と炎、そして少女だけが残った。
「…ふふ、完璧ぃ!」
少女が喜びと共に叫ぶと、同時に白い魔力が少女を一際明るく輝かせた。
「場数踏むならやっぱり野原スパイダーね、簡単簡単。」
風が爽やかになびくなか、少女は満面の笑みで呟くと、
またどこからともなく野原から巨大蜘蛛がどんどん出てくる。
「飽きるまで何度でも相手になるからね。」
後にレッドストーンの真実に辿り着くサマナーの、
初めての狩り場での出来事である。

20名無しの冒険家:2009/08/18(火) 18:05:19 ID:cJ4jkOqkO
匿名希望氏は>>4ー6の続き書かないのかな〜

21匿名希望:2009/12/20(日) 16:13:25 ID:uh8NtSZ20
新しい話投下
ちゃんとsageできてますように(祈

-1-

生まれたときから“少し溶けかかった人”が見えた。
それはボクにとって当然の事で、不思議に思った事は無かった。
普通の“人”には彼らが見えない事を知ったのは3歳の時、
そして気づいてしまった、
『ボクは異質なのだ』
と・・・

青白い肌、白い髪、そして赤い瞳
実の両親にすら気味悪がられ、ボクはよく、“少し溶けかかった人”の近くにいた。
彼らは優しかった。
両親に避けられ落ち込むボクに笑いかけ、
近所の子供に石を投げられ怪我をしたボクを見てオロオロとし、
歩くボクの後ろを守るようにヨロヨロと付いてきたりしてくれた。
彼らの多くは無力で、普通の“人”に何かできる訳ではなかったけれど、
時に笑いかけ、時に慰めてくれる彼らはボクの支えだった。



ある日、彼らが騒ぎ出した。
“悪魔”が来るのだと。
緋色の悪魔が来てしまう、終わってしまうと怯えていた。

何が終わるというのだろう・・・
それがボクの生なら良いと思った。
「生が終われば彼らの仲間になれる」
そう思っていた。


緋色の瞳、緋色の髪、緋色の唇そして蠱惑的な眼差し。
「あの人が悪魔・・・」
美しい人だった、見た瞬間心がざわざわした。
多くの“人”に囲まれていたが、彼女もまた異質だった。
あんな風に生まれたかった・・・
微かな羨望

いつものように彼らの元へ向かいつつ、
彼女に殺されるのなら、きっとそれは甘美な死であろうと思った。

22匿名希望:2009/12/20(日) 16:14:35 ID:uh8NtSZ20
-2-

彼らはひどく怯えていた。
「オワル」「ケサレル」「コロサレル」
意味が分からなかった。
彼らは普通の”人”には見えない、見えない彼らが狙われるわけがなかった。


「あら・・・こんなにアライブコープスが・・・」

・・・悪魔!!
“人”に見える筈がない、そもそもこんな所に美しい彼女が来る筈がない。
「あなたが呼んだの?ネクロマンサー?w」
声までもがひどく蠱惑的だ。
「ねくろ・・まんさー?」
当たり前のように語り掛けてきたその言葉に聞き覚えは無かった。
「ボクは・・・」
「なんでもいいわ、今日は機嫌が良いの、久々の仕事・・・狩りね」
そういうと彼女は、どこからともなく長い炎を纏った鞭を取り出し、軽く振るった。
・・・瞬間、数人の“少し溶けかかった人”が消えた

「ヒッ・・いやぁぁぁぁ!!」
優しい彼ら、ボクの心の支え、そして仲間。
「やめてぇぇぇ!」
仲間になるのだ、死んで彼らの仲間に。
「うるさいわねネクロ、あなたはちゃんと後で殺してあげるからおとなしくしていなさい。」
ボクが死ぬのは良かった、彼らの仲間になれるのだから。
でもボクが死ぬ前に彼らがいなくなってしまうのが嫌だった。
例えそれが数瞬でも1人は嫌だった。

「悪いわねネクロ、ここを片付けないとあのひとの事教えてくれないって言うんだもの」
「あのひと・・?」
悪魔は攻撃を止め、うっとりとつぶやく。
「この世界で1番良い男よ・・・」
遠くを見つめ夢見るように、まるでそこにそのひとが居る様に。

23匿名希望:2009/12/20(日) 16:15:47 ID:uh8NtSZ20
-3-

この隙に彼らに逃げてもらおう。
もっと奥へ、ボクも行ったことの無いほど奥へ。
上手く隠れることができれば、彼女はボクを先に殺してくれるだろう。

しかし、彼らはボクの方へヨタヨタと歩いてくる。
「っ・・にげ・・・」
ナゼ・・・
「あら・・・」
気づかれた!
「だめ!逃げて!!」
彼らはボクと彼女の間に立ち塞がり並ぶとそろって両手を広げた。
まるでボクを守るように・・・
「なんで・・・」
涙が出た。
なんて優しい彼ら、こんな時でもボクを守ろうとしてくれる。
「・・・イヤねぇ」
歪む視界に眉間に皺を寄せてなお美しい彼女が見えた。
「これじゃまるでイジメてるみたいじゃない・・・」
殺戮をイジメと言い切る彼女をしばし呆然と見上げる。
「ダメよ・・イジメはいけないのよ確か・・・」
「・・・?」
確か・・・?
彼女は、困ったように思い出すように1人ぶつぶつとつぶやく
「そうよ、確か『弱者は労わるものです』とあのひとが・・・」
「あぁ・・でも情報が・・・」
その時、天啓のように閃いた。

「あ・・あの・・・」
「後にしてちょうだいネクロ!アタシは考えるのが苦手だから時間がかかるのよ!」
「だからあの・・・あのひとってどんなひと?」
彼女の求めているものが、彼らの命でなく情報なのだとしたら・・・

「そんなに良い男のひとが来たのならボクだって知っている筈だよ」
そうだ、ボクが教えればいい。

「あまり他所のひとが来る所じゃないし、それに世界で1番良い男なんでしょう?ならこの辺り一帯で評判になっているから!」
ボクは必死だった。

「この辺りの事なら何でも知っているよ!」
お願いだから殺さないで・・・

24匿名希望:2009/12/20(日) 16:16:57 ID:uh8NtSZ20
-4-

「知っているの・・・?あのひとの事を知っているの?」
ぼんやりと、急に一切の感情が消えたような彼女
「う・・うん、どんなひとだか分かれば・・・」
炎の鞭を取り落とし、彼らの間をすり抜け、彼女はボクに駆け寄りそして、跪いた。
「お願いよ、何でもするわ!教えて、あのひとはここに来たの?あのひとに会ったの?あのひとは・・・あのひとは生きているの?」
崩れ落ちるうつくしいひと

「死なないで・・・」
顔を覆い、誰かの名前を繰り返しながら彼女は泣いていた。
聞き取れない。
彼女の涙を止めたくて、そっと彼女にふれた。
「あのひとってどんなひと・・・?」

旅人はめったに来ないが、それでもまったく来ない訳ではない。
この美しいひとが崩れ落ちるほど良い男がいただろうか、と思いながら、あまり刺激せぬように尋ねる。

「特徴とか・・・そうだ!名前は?」
彼女はゆっくりと顔を上げる。
「あ・・・」
ボクを見つめ数瞬固まるそして微かに戸惑ったように言う。
「あなたと同じ・・銀色の髪で・・・」
ボクと同じ・・・?
ボクの髪は白いけど・・・
「どうしよう・・・あ・・あなたあのひとの子なんじゃ?」
へ?
「そんな・・・あのひとの子供に手をあげようとするなんて、アタシ・・・」
「大丈夫だよ、父様の髪は黒いもの」
そして母は栗色の髪をしている。
両親のどちらからも色を貰えなかったボク。
「本当?」
「それに良く見て、ボクの髪は銀じゃなくて白いから。」
いまだその瞳に残る涙で視界が歪むのだろう、
幼子のようにゴシゴシと目元をこすり真剣にボクの髪を見つめる。
「白い・・・良かった・・・」
ボクは微かに複雑な感情を持ったけれど、わきまえて先をうながした。

25匿名希望:2009/12/20(日) 16:18:25 ID:uh8NtSZ20
-5-

「銀色の髪の他には?」
うれしそうに微笑む彼女
「浅黒い肌に優しげな目元、とっても礼儀正しくて・・・」
これは・・・
「いつも穏やかで、大きな手がとっても素敵でv」
困ったな・・・
「『悪魔さんはいつもお美しいですね』とか言ってくれてvv」
止まりそうにないぞ。
「それにね!一緒にお買い物とかに行くと『貴方にこのような重い物を持たせる事などできませんよ』とか言ってくれて〜vvv」
えっと・・銀髪で?
「手をつないで映画に行ったり〜vアタシが怪我をすると飛んできて直してくれたりvv」
色黒だったかな・・・
「あとわぁv『貴方の行きたい所へいつでもお連れしますよ』ってお姫様だっこ〜〜〜vvvv」
キャーとかヒューとかうるさくて考えが纏まらない。
色黒ってたまにいらっしゃるビショップ様かな・・・
でも銀髪だったかなぁ・・・?

「それでね!それで翼がとっても綺麗なの!!」
「Σつばさ!?」
「そうよ、美しい純白の翼・・・まるであのひとの心のよう」
うっとりと遠くを見つめる彼女、ボクの動揺には気づいていないようだ。
どうしよう・・・翼のあるひとなんて見た事無い。

「さぁ教えてちょうだいネクロ!」
瞳をキラキラさせて期待の眼差しで見つめる彼女。
頭の中が真っ白になるボク。

「・・・ァ・・・テンシ・・・」
「え?天使?」
「そうよ!知っているのねアライブコープス!!」
「ムカ・・・シ・・・」
「もぉぉぉ!!何を言ってるの!キリキリ喋りなさいアライ!!」
さりげなく名前を略された彼ら・・・
彼女には彼らの声が上手く聞き取れないらしい。
ボクは彼女を落ち着かせ、彼らの言葉を伝える。

26匿名希望:2009/12/20(日) 16:19:28 ID:uh8NtSZ20
-6-

今から300年ほど前、この辺りに赤い石の欠片が降り注いだ。
赤い石の為に蘇った我等・・・
復活の意味は分からなかったが、生者と関わる事の無いよう、ただ生まれた巣で隠れ暮らす事を選んだ。
平和な時間、巣には地獄の責め苦も天界の安寧もなかった。
ゆっくりと、ただゆっくりと時間だけが過ぎてゆく。

そう思っていた。

平和は赤い石が降り注いでから、ほんの50年ほどしか続かなかった。
あろう事か、仲間が生者に見つかってしまった。
我等は生者が怖かった。生きているという強いエネルギーに心底恐怖した。
だから逃げた。
巣の奥へ、さらに奥へ、闇の中へ。
最奥まで行けば生者は来られまい。
我等にとって闇こそが平和だった。

しかし、何という事か巣の最奥には光がいた。
その光はとても弱っていたが、我等には眩し過ぎて近づく事ができなかった。
仕方なく、光が消えるのを待つ事にした。
何人かの仲間でたまに見に来る事に決め、光が届かぬギリギリまで戻り、生者が来ぬ事を願った。
生者は来なかった。
我等の歩みはとても遅かったけれど、生者にはさすがに闇が濃すぎたのだろう。
仲間同士で胸を撫で下ろし、光がきえるまでゆるゆると待つ事にした。

ある日、光の確認に行った仲間がすぐに戻ってきた。
「光は生きている」と・・・
我等は光を避けたが、それは恐怖からではなく、単に眩し過ぎて近寄れなかっただけに過ぎない。
しかし、光が生きているとなれば話は別だ、また逃げなければならない。
それほどに生者のエネルギーが怖かった。

仲間全てで光を見に行く事にした。
「光は生きている」と言った仲間を疑った訳ではない。
それは好奇心に近かったのかもしれない。
漆黒の闇の中、生き続けている強い光を放つものを見てみたかった。

そして我等は見た。
黄金色の殻に包まれ純白の翼を持つ眠る男。

我等の見守る中、男はかすかに身じろぎした。
動いたのだ、確かに男は生きていた。

27匿名希望:2009/12/20(日) 16:20:42 ID:uh8NtSZ20
-7-

「それって・・・」
「『それが天使だろう』って・・・彼らはそう言ってる」
「黄金色の殻・・・あぁサンクチュアリ・・・」
彼女は再び崩れ落ちた。
「赤い石の降り注いだ日って・・・スマグの事故の日ね?」
ぼんやりと尋ねられる。
「スマグの事故?」
「ソ・・ォダ・・・」
「そうだって」
「えぇ・・聞こえたわありがとうネクロ、アライ・・・」
彼女はゆっくり微笑んだ
「生きているのね・・・天使」
微笑みながら涙を流す、その姿が聖母に見えた。

「今から300年前スマグで大きな事故があったの」
「うん」
「アタシと天使は偶然近くにいて巻き込まれちゃってね」
「うん」
「天使がアタシを庇ってくれたのさ」
「そっか」
「『大丈夫ですから泣かないで』って天使は言ってくれたんだけどね」
「うん」
「どうしても心配でさ、近くにビショップか生き残りのウィザードでも居れば癒しの術をと思って、」
「うん」
「探して・・・でもどこにも居なくて・・・戻ってみたら、血溜まりだけで・・・だれも・・・」
彼女は相当自分を責めたのだろう、力の入らない言葉。
苦しくて仕方が無いのに、言わなければ破裂してしまいそうな。
「なんで離れたんだろう、あのひとを1人にしたんだろう・・・ずっとそばに・・・」
ボクは耐え切れなくなって彼女を抱きしめた。

「帰ってしまったのだと思ったのよ、神があのひとを連れ去ってしまったのだと・・・」
「うん」
彼女を抱きしめたボクはうなずく事しかできない。
「でも・・・生きてた・・・」
「うん」
「生きててくれた」
「うん」
彼女はボクを1度ぎゅっと抱きしめると、
「ありがとう」
そう言って離れた。
ボクは嬉しかった、こんなボクでも少しは彼女の支えになれたのだと。

28匿名希望:2009/12/20(日) 16:22:16 ID:uh8NtSZ20
-8-

「悪いんだけど奥まで案内してくれないかしら、アライブコープス」
緋色の瞳、緋色の髪、緋色の唇そして蠱惑的な眼差し。
にっこり微笑み彼らを見る美しい悪魔
なんだかボクも嬉しくなって、ニコニコしながら彼らを見る。

「ォ・・・ク・・・?」
「コ・・・コジ・・ャ・・・ナイ」
「え?」
彼らがいっせいに喋りだす。
「何を言っているのネクロ?」
彼女は相変わらず上手く聞き取れないようだ。

彼らの語りには続きがあったのだ。

身動きをした天使、それは我等の恐怖の対象である生者に違いない。
生者から逃げても最奥にやはり生者、
そして今度の生者は目もくらむほどの強い光を持っている。
我等は途方にくれ、困惑したが巣を旅立つ事にした。
巣立ちは今から100年ほど前、闇の夜に生者の目を盗んで行われた。

ここを見つけられたのは僥倖だった。
『ネクロに会えたから・・・』

彼らは嬉しそうにボクの事をネクロと呼んだ。
名前を忘れていたのだと、悪魔が思い出させてくれたのだと。
ボクは軽い混乱を覚えたが悪魔に彼らの話を伝えた。

「ここじゃない・・・ですって?」
「うん、ここから南東の方だった筈だって」
「南東・・・」
「彼らの足でふた月かかったって言ってるけど、普通ならひと月くらいじゃないかな」

なぜだか彼女の眦がキリキリと持ち上がっていく。
「ひと月ですってぇ!?騙したわねあの人間共!!(ピシャーン」
彼女はいつの間にか鞭を取り戻していた。

29匿名希望:2009/12/20(日) 16:23:47 ID:uh8NtSZ20
-9-

「そうだわ・・・」
即座に飛び出して行くかに思われた、爆発しそうな悪魔はボクをギロリと睨む。
「はぅ・・・」
かなり怖い。
「あなたには礼をしなければ・・・言いなさいネクロ。」
「え・・・?」
「お礼をしてあげるわよ!早く言いなさい、なんでもいいわ。」
間違っても鞭で床をピシャーンと叩きながらいう事ではないと思うのだけれど・・・
「こ・・殺さないでくれればもう・・・」
「なんですってぇ!?(ピシャーン」
「ヒッ・・・」
「う〜・・・わかったわ殺さない・・・ネクロがそう言うのなら仕方ないわ。」
ほっと胸を撫で下ろすボク。

「じゃぁアタシは行くわ、ネクロ、あなたはもう少しここに居なさい。」
「え?」
「そうね今夜はここに居た方がいいわ、安全だもの。」
急に、なんだか楽しげに笑い出す悪魔。
「恩には礼を、偽りには制裁を・・・」
クスクスと笑い、心底楽しそうに言う。
「お仕置きよw」
鼻歌でも歌いそうなほど上機嫌な悪魔、とても怖い。

「あ〜そうだわネクロ」
上機嫌なまま振り返る悪魔。
「女の子だから肌を出したいのは分かるけど、ネクロマンサーにとってこの世界の空気は毒よ。」
そう言うと、どこからともなく青い物を取り出す。
「アタシのお古だけどあげるわ、着ていなさい、まだ幼いあなたにとって、この世界は辛い所でしょう。」
受け取った青い物はその見た目の大きさに反してとても軽い。
「ちゃんと着るのよネクロ?あなたの命に関わるのだから」
「命・・・?」
「あなたはネクロマンサー、そこにいるアライブコープスや他のアンテッド達を従える唯一の存在。」
「従える・・・?」
「ネクロ、あなたは生まれた時からアンテッドの仲間なのよ。」
少しだけ、ほんの少しだけ気の毒そうにボクを見つめる。
「仲間なの・・・?生まれた時から・・・?」
「そうよ・・・可哀想に、もっと楽に生まれる事もできたのに。」
悪魔はボクをぎゅっと抱きしめてくれた。

30匿名希望:2009/12/20(日) 16:24:57 ID:uh8NtSZ20
-10-

「ボクはもう彼らの仲間だったんだね?何故悲しそうなの悪魔?ボクはとっても嬉しいんだけど。」
本当に嬉しい、死ぬ必要すらなかった、ボクはとっくに彼らの仲間だったのだ。
「人間ね・・・」
悪魔はボクからゆっくりと離れつつボソリとつぶやいた。
「やつらがネクロをこんなに追い込んだのね」
「ヒッ・・・」
緋色の怒り、先ほどの怒りより更に怒っている。
「やつらは優しいネクロに感謝するべきね・・・」
「あ・・あの・・・」
「大丈夫よ殺さないわ、約束だもの、でも・・・」
不意に言葉を切り、悪魔は笑顔さえ浮かべボクに別れを告げた。
「アタシはもう行くわ、元気でねネクロ、そのデビルメイルはちゃんと着るのよ?」
「あ・・・うん。」
悪魔は軽く手を振り、立ち去っていった。
炎のような人だった。


「君たちはアライブコープスって言うんだね。」
ボクは彼らを振り返る。
うんうんと嬉しそうにうなずく彼ら。
あまり激しくうなずくと頭が取れてしまうのに。
そう思うと急に楽しくなってきた、どうせ今夜はここにいるのだ、彼らとゆっくり話をしよう。
「そうだ!これ着なきゃ。」
デビルメイルという恐ろしげな名前を持ったこれ、どうやら青いのは上着だけのようだ。
彼らが身振り手振りで着方を教えてくれる。
中には頭を取って上着を被る動作をする者もいて、思わず笑う。
「あはははw」

彼らは死んでいる、自分は生きているが彼らの仲間だ、それは死んでも仲間だという事になる。
ずっと仲間なのだ、優しい彼らとずっと同じなのだ、これほど嬉しい事があるだろうか。

31匿名希望:2009/12/20(日) 16:27:50 ID:uh8NtSZ20
-11-

デビルメイルを着れた。
両手や頭さえすっぽり覆う服なのに窮屈な気はしない、むしろ呼吸さえ楽になったようだ。
両手を広げくるくると回って彼らに見せる。
「どうかな?w」
幾人かはやんやと拍手をし、幾人かは嬉しそうにうなずき、幾人かはボクと同じようにくるくると回った。
彼らは我が事のように喜んでくれている。
そして、色んな話をした。
ボクが最初にここを訪れた時の驚き、彼らにはすぐにボクが仲間だと分かったという。
2ヶ月にも及ぶ冒険譚、元居た巣での話。

「片翼の天使」
「え?」
光に包まれた天使の背には片翼しかなかったと彼らはいう。
まるで罪がその背の翼をもぎ取ったようだったと。
「悪魔は知っているのかな・・・?」
『美しい純白の翼・・・まるであのひとの心のよう』
そう言ってうっとりとしていた緋色の悪魔の姿が頭をよぎる。
彼女が去ってから随分時間も経っている、もう夜明けだろう。
今から追いかけても伝える事はできまい。

ボクはそれが彼女の周知の事実である事を祈り、彼らに別れを告げた。
“人”の元に行かねばならない・・・


巧妙に隠された通路を抜け青空の広がる表に出た。
とっくに陽は登っていたようだ。
たいして心配もしていないだろうが、一応両親の元に戻らなくては・・・

32匿名希望:2009/12/20(日) 16:29:38 ID:uh8NtSZ20
-12-

ボクの家が無い
それどころか、小さな集落であったそこには何も無かった。
一面に広がる荒地。
「え・・・?」
どこかで道を間違えたのか、いやそんな筈は無い。
通い慣れた道とも呼べない草むらを通ってきたのだ。
所々に小さな穴があいている。
「なにこの穴・・・?」
穴の1つに小さな紙切れが落ちていた。
よほど急いで書いたのだろう、崩れて読みづらかったがそこにはこう書かれていた。

悪魔にバレた
死か放浪の2択だと?冗談じゃない
あんな薄気味悪いガキくらい殺してくれれば良いものを

その先はかすれていて読めない。
悪魔の激高の理由がこれか・・・
愚かな“人”はあの悪魔を謀ろうとして失敗したのだろう。
その結果、跡すら残さずここを立ち去る事を要求された。

約束をした悪魔が“人”を殺す筈が無い。
誠実な悪魔、愚かな“人”。

ボクも旅立とう、彼らアンテッドと共に。陽の光など無くても生きてゆける。
闇の中、彼らと共に、赤い石によって復活させられた仲間を探しにゆこう。


ボクはネクロマンサー、生を捨て死と共にあろうとするもの。

33匿名希望:2009/12/20(日) 16:32:55 ID:uh8NtSZ20
-後書き-

( ゚∀゚)o彡° ネクロ!ネクロ!

ネクロ可愛いよネクロ!
という訳で再び書き下ろし
途中で段々アライが可愛くなってきましたw

この話は同じスレの>>4-6と同じ世界の話です

この話は>>2の公式(?)設定を無視しています
完全に私個人の脳内設定により書かせていただきました



一応漢字の読み方とその意味を解説(YAHOO!辞書調べ)

蠱惑的(コワクテキ):人の心をひきつけ、まどわすさま。

羨望(センボウ):うらやむこと。

天啓(テンケイ):天の啓示。天の導き。神の教え。

跪く(ヒザマズク):地面や床などに膝をついて身をかがめる。多く、敬意を表す動作。

安寧(アンネイ):無事でやすらかなこと。特に、世の中が穏やかで安定していること。

僥倖(ギョウコウ):思いがけない幸い。偶然に得る幸運。

眦(マナジリ):めじり・目つき。

謀る(タバカル):計略をめぐらしてだます。たぶらかす。


こんな下まで読んでくださった方に感謝

ありがとうございました<(_ _)>

34壮士:2009/12/30(水) 04:42:27 ID:EfrBXDmk0
新参者ですが、皆さんどうぞ宜しくお願いします。
拙い文章や、表現等の文は少し大目に見て下さい……早速投稿いたします。

――古都ブルネンシュティグ
 この街は数多の冒険者達が、活動拠点に選出する中心街の一つ。
その訳は「REDSTONE」と呼ばれる至高の宝石を探索することにある。

 REDSTONEは巨万の富、名誉ある地位、名声を齎す宝石と冒険者達の噂は持切りになった。
それを信じた冒険者達は危険を顧みず、各地を赴きダンジョンに挑戦する日々はいつしか、日課になる。

――数多の人間が行き交う中、一人の冒険者が古都ブルネンシュティグに足を踏み入れた。

「ふぅ……ようやく着いた……やっぱり広いなぁ」

――広い。そう古都ブルネンシュティグの広大さは各地に点在する街や都市と比べ
一回り、二回り、群を抜いて大きく、経済活動の集中する中心街だ。

「これだけ広いと迷うかも……やっぱり宿屋、探す方が先かな……」

徒歩で訪れたのもあるが、やはり緊張が解けたのか、安堵感を先に身体が求めた。
 冒険者は右往左往と目線を目まぐるしく泳がせ、周囲に宿屋はあるか探し始めた。

――ドンッ!
何かにぶつかる音と共に視点は一変し、冒険者は尻餅をつく。

「うぅ、痛ったぁあ……」
「……おい! どこ突っ立ってんだ!? あぁ、痛てぇ……」
「兄貴、大丈夫か? 冒険者さんよぉ……兄貴が怪我したじゃねぇか?」

尻餅をついた矢先、眼前には柄の悪そうな二人に捲くし立てるように絡まれる。

「え、あ……う、ごめんなさ……」
「謝って済む問題じゃないんだよ! なぁ? 兄貴……」
「あぁ、その通りだ。慰謝料払って貰わねぇと……分るだろ?」

理不尽な理由で、軽い怪我を大事に祭り上げる二人は冒険者に迫る。

「そ、そんな……こ、この街に着いたばっかりで、お金ないです……」
「そうかよ? それなりにどうなるか、覚悟は出来てんだろうな?」
「兄貴! 何発か入れときましょうや! この街で活きてくんなら……」
「「俺達に逆らうな!」」

35壮士:2009/12/30(水) 04:49:44 ID:EfrBXDmk0
>>34の続きです。 

 一方的な展開で場を支配する二人の内、兄貴と呼ばれた一人が
痺れを切らしたのか、冒険者目掛けて拳を振り上げた、その瞬間――

――パシッ!

拳を放った先には冒険者より背丈が、二回りほど大きく、肉付きの良い体格。
それでいて、細身で長身の冒険者が、その拳をタイミング良く衝撃ごと掌に収めた。

「……」
「あぁ!? 誰だてめぇ! 俺らはちょっと制裁を加えてやろうと……っ!?」

 長身の冒険者は無口を好むのか、何故か言葉を口にしなかった。
掴まれた拳が、この冒険者から離そうとすると、なぜか離れない……いや、離れる気がしない。

「お、おい……! ま、まさか、てめぇ!」
「……!」

メキッッ……! ミシッミシミシッッ……!

「ぐっぎゃぁああ!! や、やめろ、やめてくれ! 離せ、離してくぇえええ!!」
「あ、兄貴! ひ、ひぃぃいいいっ!! ほ、骨がイカれて……!」

 力を込めた掌に兄貴と呼ばれた一人の拳は圧力を掛けられ、原型を留めていない。
ようやく離れた拳を確認した途端に、すぐさま逃げるように二人はこの場を去った。

「お、覚えてろぉ! こ、この借り絶対返してやるからな! い、今に見とけ!!」
「あ、兄貴……! くそぉ! か、覚悟しろよてめぇら! い、いつか見とけ!!」
「……、……」

捨てゼリフを吐き捨てた二人は、溶け込むように人々の行き交う中、姿を消していく。
 その一部始終を唖然とした表情で、尻餅をついたまま傍観した様子で眺めていた。

「す、すごい……! ……ハッ!」

 何かに気付いたのか、ふと辺りを見回すと背後から手を差し伸べられる。
その手を丁寧に壊れ物を扱うかのような手付きで、そっと手を重ねた。

「あ、ありが……とっ……え?」

――突然吸い寄せるように、長身の冒険者は手の内に冒険者の身体を抱きしめた。

36壮士:2009/12/30(水) 04:58:06 ID:EfrBXDmk0
>>34 >>35 続編→未定(続きはいつ書き込めるかは、分りません……)
を書き込み、投稿いたしました。皆さんに読んでいただければ幸いです。
この新REDSTONEBBSを検索中に見掛け、小説スレッドを拝見し
是非、投稿したい……と咄嗟に思いがけ、脳内で思案した小説を書き込みました。

37名無しの冒険家:2010/01/31(日) 01:01:37 ID:/Nq2FjTY0
a

38名無しの冒険家:2011/01/07(金) 10:21:28 ID:3Vlf.EbE0
あげ名人

39むむこ★:削除されました
削除されました

40むむこ★:削除されました
削除されました

41むむこ★:削除されました
削除されました

42名無しの冒険家:2011/05/10(火) 21:57:57 ID:gDtMIZF20
42

43名無しの冒険家:2011/05/11(水) 15:38:58 ID:EA/9tDaA0
課金したら負けなんだ

44名無しの冒険家:2011/07/11(月) 15:19:11 ID:3nKPiv4.0
他人のおち○ちんが大好きな、変態便器妻です…。
ttp://chocolat.zxq.net

45名無しの冒険家:2011/11/17(木) 10:11:43 ID:cnCO7H.s0
埋まってないスレ上げ。
とっとと埋めて他移ろうぜ。

旧掲示板  h ttp://jbbs.livedoor.jp/game/19634/
避難所板  h ttp://jbbs.livedoor.jp/netgame/9662/
続々掲示板 h ttp://jbbs.livedoor.jp/netgame/9788/
RSリンク  h ttp://arena.nomaki.jp/

46名無しの冒険家:2011/11/18(金) 11:13:52 ID:xFJTHz6kO
ギルドを追われた。街中をおぼつかない足並みで歩く、1人の男がいた。

「ちくしょう、なんて奴らだ……!」
俺は、憎しみを込めながら地面に向かって、更につぶやいた。

「チッ……俺がいなけいと、なにも出来なかった奴らのくせに……!」
比較的、大所帯のギルドから追放処分にあって、脱退した訳ではなく
この男は、俗に言う少数精鋭のギルドに身を置いていた。
限られた中で、選ばれた1人。それが今では、だった。言う訳だが……

「クソ、クソ! ……古参で、ギルドの幹部を務めていた、その俺を追放処分?」
「あり得ない、あり得ない……!」

しかし、古参と名乗るこの男に同情する人間は、元少数精鋭のギルドにはおらず
追われた後を追う仲間も、またこの男にはいなかった。

「俺は……俺は、あのギルド以外で、勝つことは考えられなかった。」
「……理不尽だ。俺は被害者で、アイツを含めたギルドが加害者。」
「そうに違いない。ははっ……あははっ……」

崩れ気味に笑う、その笑いは人混みに紛れて、静かに消えていく……
暫くして、目的もなく街中を歩き回り、すっかり日が落ちて辺りが暗くなったことに、男は気付けないでいた。

「……随分、町外れまで来たな。まぁいい、どうせ俺には正しい道などない……」
ガサッ……

「!」
一瞬だった、が……微かに聞こえた音が男の耳に入った。
同時に歩みを止め、辺りを見渡して聞こえるように叫ぶ。

「……誰だ! 俺になにか用があるのか!」
男の叫びが響き渡り、静寂に包まれる直前、音を立てた張本人が姿を現した。

ガサ、ガサガサッ……!
1人ではなかった。音を立てて、黒い外套を身に纏った何人もの張本人が、男を囲み始めた。

「(……4、5……6人か)」
集団の中で、男の目の前に身を乗り出した1人が、口を開いた。
「ひひっ! あんたあの○○ギルドにいたウィザードだな?」
「(コイツが頭角とは、考えにくいな……)そうだが、それがどうした?」

「んだぁ? 追放になったのは、もう知ってんだ。後ろ楯がないあんたは、驚異じゃなくなった。」
「なにが言いたい?」
男が元所属の少数精鋭のギルドは、人数が少ない構成であるのに、その影響力は並のギルドでは、手が出せないレベルだった。

「……だからよ、憂さ晴らしさせて貰うぜぇ!」
そう言って、黒の外套を纏った男が、腰から短剣を抜いた。


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