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【ノベール】REDSTONE 小説upスレッド【SS】

21匿名希望:2009/12/20(日) 16:13:25 ID:uh8NtSZ20
新しい話投下
ちゃんとsageできてますように(祈

-1-

生まれたときから“少し溶けかかった人”が見えた。
それはボクにとって当然の事で、不思議に思った事は無かった。
普通の“人”には彼らが見えない事を知ったのは3歳の時、
そして気づいてしまった、
『ボクは異質なのだ』
と・・・

青白い肌、白い髪、そして赤い瞳
実の両親にすら気味悪がられ、ボクはよく、“少し溶けかかった人”の近くにいた。
彼らは優しかった。
両親に避けられ落ち込むボクに笑いかけ、
近所の子供に石を投げられ怪我をしたボクを見てオロオロとし、
歩くボクの後ろを守るようにヨロヨロと付いてきたりしてくれた。
彼らの多くは無力で、普通の“人”に何かできる訳ではなかったけれど、
時に笑いかけ、時に慰めてくれる彼らはボクの支えだった。



ある日、彼らが騒ぎ出した。
“悪魔”が来るのだと。
緋色の悪魔が来てしまう、終わってしまうと怯えていた。

何が終わるというのだろう・・・
それがボクの生なら良いと思った。
「生が終われば彼らの仲間になれる」
そう思っていた。


緋色の瞳、緋色の髪、緋色の唇そして蠱惑的な眼差し。
「あの人が悪魔・・・」
美しい人だった、見た瞬間心がざわざわした。
多くの“人”に囲まれていたが、彼女もまた異質だった。
あんな風に生まれたかった・・・
微かな羨望

いつものように彼らの元へ向かいつつ、
彼女に殺されるのなら、きっとそれは甘美な死であろうと思った。


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