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機動戦士ガンダム0.5
1
:
きんけ
:2008/10/27(月) 01:05:17
武力平和の続く世界
地球連邦政府は軍部に掌握されつつあった
大衆の意見が届かず、あらぬ方向に動こうとする未来
そんな世界に警鐘を鳴らす者がいた
反連邦軍組織プレイオス
「弾圧と圧政からの解放」を目標に彼らは勝利なき戦いに身を捧げる…
機動戦士ガンダム0.5
人間らしく
2
:
きんけ
:2008/11/01(土) 07:11:41
「勘弁してください!今日だけでも三回目ですよ!?」
耳にインカムを装着した官制員がマイクに向かって叫んでいる。
《こちらにも都合というものがあるんだ、そちらの言い分を聞いている暇はない》
「それは協定違反です!ここ『ククルス』は中立都市なんですよ!」
《緊急事態なんだよ!いいからさっさとハッチを開けろ!こんなちっぽけな月面都市なんてな連邦軍にかかれば、制圧なんて容易いんだぞ!》
脅しとも取れる言葉に官制員は頭を抱えた。
他の官制員も、みな諦めや悩んだ顔をしている。
月面都市ククルスの官制室の空気はどんよりと重くなっていた。
人々は生活圏を宇宙にまで広げると、さらなる人類の躍進を目指すために地球連邦を組織した。
加盟国190ヶ国以上から成る、この連邦組織は政治・軍隊の統一化により各国の危機に対して一丸となって取り組めるようになった。
しかし、蓋を開けてみると、そこには異なる現実が待っていた。
治安維持、平和維持の大義名分の下に弾圧や虐殺を繰り返し、非加盟国に対してはMS(モビルスーツ)の侵攻や大規模な爆撃を行っていた。
そして、ここ−−−月面都市ククルスでも、地球連邦の傲慢な態度に頭を悩ませていた。
中立を宣言しているククルスであるが、地理的に連邦の月面基地間の中間に位置しており、休憩や整備のために停泊を強行している連邦艦が後を断たない。
一応、連邦との間に「停泊は1日1回のみ」と協定を結んではいるのだが、彼らが守ろうとしているとは思えない。
ククルスの官制室とは一方的に、どこか締まらない空気の連邦艦トーマスの艦橋。
「これ以上、頑固な態度をとったらMSでハッチを開けると向こうの官制員に伝えろ」
艦長がオペレーターに指示を送る。
「まったく、サイド4の反連邦気運が高まっているというのに、こんなところで時間をとるわけにはいかんのだ」
苛立ちながら、艦長が愚痴をこぼした。
もともと、この航行は予定に入っていなかった。サイド4で始まった反連邦のデモの処理のために出発を指示されたのだ。
それゆえ連邦艦の態度はいつにも増して大きい。
官制員と通信を行っていない別のオペレーターが不意にレーダーに映る、何かに反応した。
「艦長、我が艦に接近してくるモノがあります」
「何ぃ?宇宙船か?」
「いえ…この速度は…」
言葉が途絶えたことに苛立つ艦長が叫んだ。
「何だ!はっきりと報告しろ!」
「この速度は…モビルスーツです!」
月面の地表を滑るように飛行していく、一つの機影。
「連邦艦を確認した。これより目標を叩く」
バイザーの先に覗かせた、力強い瞳が連邦艦を見据える。
「行くぞ、エヴンス」
機動戦士ガンダム0.5
1話 世界が動く日
3
:
きんけ
:2008/11/02(日) 16:22:13
≪接近してくる所属不明のMSは1機のみですが、データーに該当しない機体です≫
オペレーターの状況説明もほどほどに聞きながら、アンドレは慣れた手つきで機体に火を入れる。
≪何を仕掛けてくるか分かりません。お気をつけて≫
説明を終えるとオペレーターが映っていたサブモニターは暗転し、頭部カメラによって映し出された映像がコクピットの正面に広がった。
メインモニターにはMSの視点からの格納庫が映っており、まさに自分がMSそのものになったような錯覚に陥る。
一歩。また一歩と何かを確かめるようにゆっくりと前進していく。
―俺はモビルスーツだ……―
格納庫の先。カタパルトハッチに到着すると、射出機を足に装着し出撃に備えて身構える。
―俺が……―
カタパルトハッチに備えられたランプが赤から緑に変わると、射出機がぐうんと音をたてながら撃ちだされた。
「俺がマキスだっ!」
宇宙空間に躍り出たMSが華麗にポーズを決めた。
宇宙方面軍の主力MSであるマキスとなりきったアンドレの後に2機のマキスが続いた。
4
:
きんけ
:2008/11/05(水) 08:01:33
ビームライフルを構える三機のマキス。
その銃口の先にはアンノウンが、スピードを緩めることなく連邦艦トーマスに迫る。
「射撃勧告など…必要ない!」
三条の光が宙を灼いた
5
:
きんけ
:2008/11/12(水) 07:50:02
射撃と同時に敵機は跳躍。
光条がアンノウンを碧く照らし出すも、その装甲に直撃することはなく、やはり連邦艦トーマスを目指す。
再度、アンドレらがビールを放つも、アンノウンはテールノズルの尾を引きながらその場を後にする。
「俺達には興味が無いということか…!」
トリガーを引く手に思わず力がこもっていく。
しかし、どんなに撃とうが敵機を捉えることができない。
業を煮やしたひとりのパイロットが
《少尉!接近戦を仕掛けてみます!》
言うや否や、ビームサーベルを握りしめると先駆。
「待て!!敵の武装すら分かってないんだぞ!」
遅れてアンドレが彼の後を追う。
マキスはアンドレの静止も聞かず、さらにテールブースターの出力を上げた。
《やります!やってやります!》
敵MS(モビルスーツ)が単独で飛び出した。
距離をとってのビーム射撃は、有効ではないと判断したのか、それとも…
ロイスは自機であるエヴンスの速度を緩めると、迫ってくるマキスとの距離を詰めていく。
まさに目と鼻の先。マキスがサーベルを振り上げたのか碧い粒子が迸るのが確認できた。
マキスの斬撃を喰らう直前、エヴンスの各所ブースターが忙しく噴出し、機体が反転。左腕に装備した攻防兼用防盾の刃がスライドすると、光刃を受け止めた。
「エヴンスならさ!」
余った右腕にも同様の攻防兼用防盾が装備されており、これまた同様の刃が顔を覗かせるとマキスに向けて、すぐさま一振り。
切り結んでいたマキスの右腕は易々と切断され、自由になったエヴンスの左腕の刃がマキスを襲った。
刃はマキスの頭部を仕留めたが、それでは足りずに腹部を一刺し。
「マキスの装甲ぐらい!」
さらにロイスは、刃を突き刺した部分へと胸部バルカンを撃ち込んだ。弾丸を起爆剤に腹部は小規模な誘爆が発生。
その爆発はコクピットをも襲い、マキスは黒煙に包まれながら、月面へと落下していった。
「ただ我慢弱いだけのパイロットだったか」
がっかりしたように呟くロイス。
連邦艦の相手は後回し。今はMSの対処が優先だ。
残りの敵機はニ機。
「行くぞ」
6
:
きんけ
:2008/11/14(金) 08:02:22
「あの機動性は脅威だ固まるのは得策ではない、散開して対処するぞ。敵は接近戦に特化している!レンジを詰めるのは最終手段だと思え!」
《了解》の声のもと、部隊員のマキスが散開する。
自機と距離を空けていくマキスがサブモニターに映る。それを見ながら不意にアンドレが顔をしかめた。
侮ってはいなかった。警戒して距離をとっていた。マキスの能力を過大評価してはいなかった。部隊員の無謀にも静止をかけた。
だが、予想を越えていた。
アンノウンは、奴は強い!
少尉殿の機体が敵機と接触する。
俺の目から見てもアンノウンの戦闘能力は大したものだ。
その戦闘能力は機体性能から来るものなのか、それとも搭乗している者によって引き出されるのか…しかし、それを判断できる眼はない。
だが、アンドレ少尉殿の操縦センスは確かだ。それは俺にだって分かる。
だからさあ、負けるわけがないんだよ。
断定した直後、彼の目に映ったのは、アンノウンに一蹴されるアンドレのマキスだった。
正面モニターから敵機が消えた瞬後。
激しい振動が機体を襲い、僅かな間だけ意識が飛んだ。
「…!!」
気が付いたときにはモニターに敵機の姿はなく、もう一機のマキスへと肉迫していた。
7
:
きんけ
:2008/11/16(日) 13:49:58
東芝からの大事なお知らせ。
>>5
における「ビールを放つ」という表現は不適切だったことを訂正してお詫びします。
ここは戦場で、ビールかけをしている場合ではありません。
OLT
8
:
きんけ
:2008/11/16(日) 20:53:34
アンドレ少尉のマキスを踏み台に、こちらにアンノウン。
臆するかよ、確実に当ててやるッ!
「狙いは定まった!」
放たれる光。しかしアンノウンはひらりと避けると、加速。
あっという間に眼前へと移動する敵機。
振り下ろされた刃がマキスのビームライフルを真っ二つに切断する。
「っ!」
回避行動をとる暇さえなかった。
こいつの速さは本物だ。ならば、このまま接近戦で!
≪マキスのサーベル収納部は背部のバックパック・・・≫
ノイズ混じりに聞こえた声。
MSとMSが触れているのか接触回線からアンノウンのパイロットの声が聞こえる。
≪核融合エンジンからのバックパックを介しての強力なエネルギー供給ができるが≫
こいつは何を言っているんだ!?
サーベルの柄へと伸びる右腕。不意に脇を閉めて構えたアンノウン。
≪抜刀までの時間が長いっ!!≫
電光石火。
力を一挙に解放すると両腕の刃が、これまで以上に鋭く激しくマキスを切り刻む。
サーベルを求めていた右腕は吹き飛び、胸部のダクトは叩きつけられ機能を失った。
接触回線から聞こえてくるであろう悲痛な叫び声に動じず、コクピット部へと突き刺した刃を静かに抜き取るとエヴンスは、その場から離脱する。
直後、切り刻まれたマキスの内部から核融合エンジンが爆発し装甲が周囲に飛んだ。
核融合の爆発は強力だ。コロニー内の低高度で爆発させようものなら内壁は穿ち、最悪の場合は百数メートルもの厚さを誇る壁をぶち破って穴を空けることもある。
「最後の一機だ、すぐにやる!」
ロイスは機体を転針。
こちらを見つめている最後のマキスへと刃を向け、接近。
敵機はビームサーベルを両手で持ち、身構えていた。
しかし、関係ない。マキスのビームサーベルの出力などに負けはしない!
激突する光刃と刃だが、切り結ぶこともせず強引に刃を首元へと突き立てた。
マキスの頭部そのものには影響ないが、回路を損傷し映像が一瞬でもカットされれば、こちらの勝ちだ。
ロイスの思惑通り、マキスの動きが僅かの間だけだが停止。すかさず、刃がマキスの右腕、左腕、右脚、左脚と切断していく。
「一方的な暴力とは、まさにこの事だ」
剣舞を止めるエヴンス。
胸部などに内蔵武器を持たないマキスにとって、四肢を失うことは戦闘能力を失うことと等しい。
それでなくとも、MSにとって四肢は無くてはならない存在であるが。
刃をスライドさせ攻防兼用防盾に収納すると、おもむろにマキスを蹴った。
四肢のない今のマキスでは、宙間での姿勢制御に難があり、くるくると回転しながら月面へと落下していった。
俺はマキスだ。
マキスは大破して月面へと落下している。
つまり、俺は負けたのだ。
どこの誰とも知らない機体とパイロットに、俺は完膚なきまでに負けた。
この屈辱は忘れない・・・絶対に!
「畜生ぉ!」
叫びと共にアンドレはモニターに映るアンノウンを殴った。
「MS隊が全滅した!?いったい何なんだ、あの機体は・・・」
驚愕のあまり、口をぽかりと開けてその場に佇む連邦艦トーマスの艦長。
艦橋にいる他のクルーに似たように驚きの表情を浮かべていた。
所属不明の一機のMSに正規軍である三機のマキスが易とも容易く全滅するなど、誰も予想できなかった。
静まり返った艦橋。不意にオペレーターが遠慮そうに声を発した。
「アンノウンより通信来ました・・・」
バッと振り向いた艦長。
オペレーターがすぐさま内容を読み上げた。
「『中立都市であるククルスへの横暴をこれ以上繰り返すのであれば、戦艦への攻撃を開始する。』」
最終勧告といったところか、それを聞いた艦長の表情が焦りに変わった。
これまでの戦闘を見れば、その戦闘能力の高さは一目瞭然である。たとえ、数多くの対空砲や迎撃ミサイルを構える本艦であろうと撃沈される可能性は否めない。
考える時間は不要だった。
「艦の進路をガガーリ月面基地へと変更し。アンドレ少尉の回収後、本宙域から離脱する・・・」
新たに一機のMSが連邦艦より発進した。
しかし武装はしていない。パイロットの回収斑だろう。
戦艦からの砲門も静かで、あちらに戦闘の意思はないようだ。
ならば、俺の任務は終わりだ。
「戦闘は終了。エヴンスはこれより帰還する」
推進力を爆発させ、一気に加速。
鬼神の如く、その力を見せつけた機体は流星となって姿を消した。
9
:
きんけ
:2008/11/17(月) 20:31:26
ククルス宙域の所属不明機による連邦艦襲撃事件は連邦のみならず、全世界に衝撃を与えた。
連邦政府は「所属不明機はククルスが秘密裏に開発したモビルスーツだ」として、情報開示を求めた。
ククルス側は所属不明機との関与を当然ながら否定。この対応に不満をもった連邦政府は宇宙軍艦隊によるククルス侵攻を決定する。
「いいか?全ては連邦政府の計画通りだったんだよ!」
ある昼休みの学校の屋上。少年Aが突如、力強く言い放った。
昼食をともにしていた少年Bと少年Cは何のことだが分からずに疑問を抱いた。
どうやら、ここ―――月面都市ククルスの宙域で先日発生した騒ぎのことらしい。
彼の見解はこうだ。
ククルスは連邦の月面基地と基地の間に位置し、中継ポイントとして地理的にちょうどよい。
連邦の管理下、自治区としたいのだが中立のククルスにそんなことすれば、いろんなコロニーからの反感を買ってしまう。
だから、連邦が演技してククルスのせいにすれば侵攻の理由もあるし反感だって、それほど買わなくてすむ。
「だからって、あそこまでマキスをボロボロにする必要はないと思うけど・・・」
「あの所属不明機は連邦の新型MSなんだよ、『俺たちは、こんなスゴイ機体を造ってますよー』って反連邦組織への牽制の意味も含まれているんだ」
「うーん・・・」
納得がいかない少年Bに代わって少年Cが口を開く。
「マキスは新型MSの性能を披露するための踏み台?」
「そういうことだよ!」
「でもさ、ニュース映像とかでは三機目のマキスが落とされた後に非武装のMSが三機目のマキスを回収したよね」
「うん」
静かに風がそよいでいる。
「爆発した二機目のマキスはともかくさ、一機目のマキスも回収する必要があるんじゃない?一機目と三機目の違いって何だと思う?」
「そ、それは・・・」
「コクピットをやられたか、そうでないか。一機目はコクピット部が爆発したよね、でも三機目は手足を斬られたとはいえコクピット部への損傷はなかった」
思わずたじろぐ少年A。
正直な話、彼は回収する場面の映像を見ておらず、反論などできるわけがなかった。
「三機目だけを回収したのはパイロットが乗っていたからだよ。それ以外に理由なんてないよ」
少年Cは連邦やらせ説をきっぱりと否定した。
「あれは連邦軍の新型なんかじゃない。あれは所属不明機なんだ!」
機動戦士ガンダム0.5
2話 反旗
コロニー郡サイド4に程近い暗礁宙域「エイデン」
かつての戦争で生まれた数多くの残骸が集まって出来たデブリ宙域。
MSの墓場とも呼ばれており、誰も寄り付かない場所となっていた。
そんな暗闇と破片が支配する世界に奔る一条の光。
10
:
きんけ
:2008/11/23(日) 09:29:06
光は二つ、三つと増えていき、最終的に十数もの数に及ぶと、月へと向かっていった。
「本艦隊はトーマス級二隻とクラーク級三隻で編成され、のべ22機のモビルスーツを搭載している」
ミーティングが進んでいる。
全艦ほぼ同時に開始された、それは月面都市ククルス侵攻作戦のものだった。
艦長および各部署の隊長が作戦説明を行っている。説明もほどほどにミーティングルームの隅の座席でオノディーラが人知れず闘志を燃やしていた。
実戦は今日で二度目だ。初実戦ではトリガーを引くことも出来なかったが、今回は違う!
今日の俺には覚悟がある。
誰かを殺して、その誰かの分まで強く生きるという覚悟を!
「モビルスーツの出撃は1400時。それが作戦開始の合図だ」
ミーティングの最後。艦長はそう言って締めくくった。
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