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John Bohannonは、偽の研究機関「Wassee Institute of Medicine 」をでっち上げた上で、
その架空の研究機関に所属するOcorrafoo Cobangeという実際には存在しない生物学の専門家の名前を使って、
科学的には根拠がない薬物に関わる嘘の論文を作成して、304のオープンアクセスの学術専門誌に論文を投稿した。
その結果、304のオープンアクセスの学術専門誌の内、157誌が論文を受理し、98誌がリジェクトした。
残りの49誌の内、29誌についてはウエブサイトだけが公開されており編集者にメールを出しても音信不通の「開店休業」状態で、そして残りの20誌は査読中であることだけを伝えてきた。
ただし、嘘の論文を受理したのは、怪しいオープンアクセスの学術専門誌に限ったことではなく、
Sageの「Journal of International Medical Research」やElsevierの「Drug Invention Today」といった学術出版業界の最大手の学術専門誌、
日本の神戸大学の学術専門誌「Kobe Journal of Medical Sciences」、
また、論文のテーマとは関連のない専門誌の「Journal of Experimental & Clinical Assisted Reproduction」も嘘の論文を受理をするなど、
オープンアクセスの学術専門誌の場合、ピアレビューを謳っている場合においても、むしろリジェクトされる方が珍しいとも述べている。