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お気に入りのローマ皇帝

1カイザー:2002/06/13(木) 23:16
人気投票にも、『ごく稀に』参加して頂いてる方もいらっしゃるようで
すので、ここでもカキコしてくれたら嬉しいです。

好き嫌いはともかく、オクタヴィアヌスはやっぱり偉大です。
アントニウスじゃ、どう考えてもライバルとしては役不足。いっそのこ
と、カエサルが暗殺されずに2人が天下を巡って争うという歴史IFの
方が面白そうです。

766カイザー:2003/09/12(金) 21:21
久しぶりにヤングアニマルを立ち読みしたら、セスタスの連載が再開されててご機嫌
です♪
・・・が、人物紹介で最重要人物なオクタヴィア様についてのコメントが「ネロの妻」
の一言だけだったというのには、全く納得いってないです(笑)。

今、ロシア史の本を読み進めているのですが、ギリシア正教会の影響下にあった頃の
ロシア正教会は、もはや滅亡寸前だったにもかかわらずローマのコンスタンティノポ
リス総主教の意向を無視できない惰弱な立場だったようでびっくり。
当時は強国だったリトアニアの支配下にあったキエフとモスクワのどちらに、ロシア
(ルーシ)の正教会の主導的立場を与えるか、天秤にかけられていたそうです。

767マッティアス:2003/09/13(土) 00:17
しかし、オクタヴィアさまについて、それ以上何と書けと(笑)?確かにあの漫画では
今までのネロもの(←「セスタス」は微妙にそうじゃないだろう!)の中では破格の扱い
ではありますけれども。
あの漫画のヒロインはアグリッピーナさまですよ?彼女のことを「ネロの母」としか
書いてなかったら、それはそれで問題ですけど。ていうか、ネロって一応主人公格、
なんでしょうかね?それともただの脇役?すっごい微妙(笑)。

ロシア正教会のほうが、ある場所っていうか国?が強くても、やっぱり伝統あるコンス
タンティノポリスのほうが、権威はあったっていうことなんでしょうかね。
西側で、兵力やら財力は皇帝や国王のほうがあったとしても、教皇の切札・破門の前
には、妥協せざるをえなかった、ていうのと同じで。

768カイザー:2003/09/13(土) 13:20
>しかし、オクタヴィアさまについて、それ以上何と書けと(笑)?

何てことを!!セスタスとかルスカなんてどうでもいいザコキャラにコメントするよ
り、大事なことを見落としてはダメダメですよ(笑)。

ロシア史もモンゴル時代は、えらく大変そうでしたよ。キプチャク・ハン国のウズベ
ク・ハンの勢力均衡政策によって、台頭する諸侯は血祭りにされたりしてますし。
結局は、間接統治の限界とイヴァン1世の巧みな外交政策によって、モスクワの台頭
を許してしまうのですが。

769マッティアス:2003/09/13(土) 21:43
そういえば、ロシアにはモンゴル系って結構根強く残ってますよね。19世紀初頭には、
クリミア・ハン国も健在のはずだし。だから、ロシアってヨーロッパというより東方の
イメージが強いんだなあ。地理的にもそうですけど。

>セスタスとかルスカなんてどうでもいいザコキャラ
爆笑。私の脳内だけの勝手な妄想ではなかったんですね。
あれはネロ宮廷の華麗なるドラマということで。陰謀渦巻く宮廷に咲く一輪の花、清らか
なるオクタヴィアさまの過酷な前半生を見守ることに致します(笑)。

770カイザー:2003/09/15(月) 00:31
ようやく、マッティアスさんにも「拳闘暗黒伝セスタス」というマンガにおける真の
テーマが何かお分かり頂けたようで何よりです(笑)。どこまで連載が続くか分から
ないので、オクタヴィアさまの悲劇的な死が描かれるかどうかは微妙な所ですけど。
そういえば、ブリタニクスってネロの即位後すぐに死んでる筈ですが、あのマンガの
中ではまだ生きてるんですよね?

でも、あのコメントは本当に酷かったです。アグリッピナとか他の登場人物は、それ
なりの分量だったのに、オクタヴィアさまだけ「ネロの妻」の一言という冷遇ぶり。
編集部は何も分かってないなあ。

771マッティアス:2003/09/15(月) 10:13
立ち読みできる書店に行ったら確認しておきますね。近所にないですけど。
ブリタニクスは確か、ネロの即位の翌年、AD55に毒殺されたはずです。ていうか、
セスタスやルスカがなにげに1歳年をとったのだから、そろそろ、なはずですよね。
でも、ブリタニクス殺害の引き金になった、「何だよ、お母様は皇帝でもないくせに」
「誰が皇帝にしてやったと思ってるの?…そういえば、ブリタニクスもそろそろ成人
ね。あっちのほうが正統だったわね」ていう喧嘩ができるほど、ネロがアグリッピーナ
様に逆らえるとは、到底思えないんですけど。

ていうか、オクタヴィア様は最初の方の巻を読む限り、ネロのことは嫌いではないと
思ってたんですが。まだ清純派なので、性的なコトはノーってだけで。ネロの好みに
あわせてギリシア風に髪を結ってみたり、柱の影からネロがセスタスにフラれる所を
見守ってたり。なのに…!
何でルスカなんだ?だったらアグリッピーナさまじゃないのか〜っ!?(笑)

772カイザー:2003/09/16(火) 00:11
ブリタニクスはネロとアグリッピナの事を疑ってそうなセリフがありましたね。オク
タヴィアはクラウディウス帝の死因とか何も知らされてないから、単純に夫のネロを
思慕してるんでしょうね。いじらしいですね。

僕も皇帝に生まれたかった!!(笑)

アグリッピナさまの立場で、オクタヴィアさまを教え導く(何を?)のも良さそうで
すが(笑)。

773マッティアス:2003/09/16(火) 16:07
アグリッピーナさまにはなりたい気がしますね。
いや、実際には苦労も多いし、血まみれ人生ですけど。なにげにやりたい放題?
オクタヴィアさまは、ネロのことを恋人とか夫というより、年の近い兄のように思って
心配している感じですよね。(あくまで「セスタス」ではですが)

ああ、見ましたよヤングアニマル。ひどいすね。ドリスコとかルスカの死んだ恋人さえ
きちんと紹介文があるというのに(爆)。あそこまでだとは思わなかった。

つうか、史実でもオクタヴィアは殺されるとき、アグリッピーナの名前を呼びながら、
助けを求めるようにして惨殺されたと聞いていますが。
アグリッピーナもオクタヴィアに対しては、後ろめたさもあるから、保護していたよう
ですね。…萌えですね(死)。

774カイザー:2003/09/18(木) 22:30
オクタヴィアさまの魅力を描ききったセスタスは本当に偉大な作品なのに、ヤングア
ニマルの編集者はその偉大さの根元を何も理解していないというのは、本当に悲しい
ことですね(笑)。
でも真面目な話、ルスカとのほのかな恋愛感情とかのドラマがあったんだから、少し
ぐらいコメントすればいいのに。オクタヴィアさま、担当編集者には嫌われてるんで
しょうか?

当たり前になってしまってますが、そもそもアグリッピナがクラウディウス帝を暗殺
したのかは、結構微妙だと私は思います。スエトニウスとかタキトゥス辺りの2次
(3次)史料しか、根拠ないんじゃ。

775マッティアス:2003/09/18(木) 23:09
食べ物を喉に詰まらせて、ていうのは老人にはありがちな死因ですからね。もともと
体もそんなに丈夫だったわけではないでしょうし。微妙っていえば微妙ですね。
クラウディウスの死をすぐさま発表しないで、ネロの即位を演出したあたりは、なかなか
やるなあ、ってカンジですけれども。この辺が、暗殺説を信憑性あるものにしている
原因ではないかと思います。
確かに、クラウディウスがもう何年かいきていて、ネロもブリタンニクスも成人したら、
どっちを元首にするかは、ものすごく微妙な問題になっていたと思います。
とはいえ、ゲルマニクス人気とそれに伴うアグリッピナの人気とか、反対にブリタンニ
クスの母メッサリナの不人気とかを考えると、ネロを選んだ方が市民の支持は得られそう
ですけれどもね。

776カイザー:2003/09/19(金) 23:12
日本でも、徳川家康と今川家の血縁にあたる築山御前の子供の信康は廃嫡されたりし
てますし、メッサリナが失脚したころにより、ブリタニクスが皇帝となる可能性は激
減した、というのは間違いないでしょうね。
それに、クラウディウスの生前からネロはクラウディウスの後継者としてオクタヴィ
アと結婚してましたし、アグリッピナがクラウディウスを暗殺するなどという無用な
リスクを選択する意味は薄いんじゃないかなと、最近考えつつあります。

まあ、女性にだらしないクラウディウス陛下が新しい奥さんを物色し始めてるとかの、
アグリッピナにとってやばすぎる情報をキャッチしたとかいうなら、暗殺説もそれほ
ど不自然ではないですけどね。

777マッティアス:2003/09/20(土) 01:13
とりあえず、スエトニウスだと、クラウディウス伝の43-44節が、クラウディウスが毒殺
される契機と経緯の説明ですね。
彼がアグリッピナとの結婚を後悔した様子を、公然と見せ始めたとか何とか。
アグリッピナ自身も生き抜くためにいろいろ陰謀やら男関係やら、後ろ暗いところがあった
わけですが、クラウディウスとの関係が微妙に冷めかかり、彼が実子のブリタンニクスへの
偏愛を公然と示すようになると、彼女の事を様々な罪で密告する人々が現れた、とか。
一応、スエトニウスは当時の伝承やらゴシップ、公式文書にはかなり目を通しているカンジ
ですが、現代の研究書と違って出典が記されているわけではないので、どこまで信じて良い
ものやら、非常に判断しづらいです。

778カイザー:2003/09/22(月) 22:34
暗殺の類は、カリグラみたいに公衆の面前でブスッと殺されれば公文書の記録にも残
るんでしょうが、毒殺とか密室殺人みたいなパターンだと、推論しか出来ませんから
ね。

ディオクレティアヌスの先代ヌメリアヌスも暗殺されていますが、犯人は当時の親衛
隊長アペルだとして処刑されてますが、ディオクレティアヌスがトカゲの尻尾キリを
した可能性もある訳ですし、真実は永遠にわかんないんでしょうね。
事実かどうかは不明ですが、アペルはもう一代前のカルスも暗殺したことにされた筈
です。

全然、ローマじゃないですが、三国時代の蜀では、諸葛亮の死後に実権を握っていた
費韋が暗殺されるという事件が起こるのですが、その首謀者(実行犯は魏の降伏した
部将)は、守勢派の費韋を除いて北伐を実行に移したい姜維だとする説もあるそうで
す。
こういう想像も面白いんですけどね。

779マッティアス:2003/09/22(月) 23:28
ええっ(@o@;)!!姜維が暗殺の首謀者〜?かなりびっくり。小説や人形劇ではあんなに
純粋で可愛かった彼が…。相当、ショック受けてます、私。
でもまあ、そうですね。自分の進めたい政策に邪魔な有力者は排除したいですよね。

ドミティアヌス暗殺とか、コンモドゥス暗殺も、公衆の面前ではないものの、わりと
わかりやすい例ですよね。まあ、陰謀に加担した人全員は把握できないけれども。
アグリッピナによるクラウディウス毒殺については、やり方が諸説分かれるけれども、
皆が一致して認めるところである、という書き方をスエトニウスはしていました。

全然暗殺ではない、エラガバルスだとかアレクサンデル・セヴェルスだとか、カラカラ
なんて(全員セヴェルス朝ですが)目撃者もいっぱいいるし、わかりやすいですね。

780カイザー:2003/09/23(火) 02:36
小説はともかく、史実の姜維を好意的に評価するのは難しいです。
無謀な北伐を繰り返して国力を消耗させた、蜀滅亡のA級戦犯ですからね。蜀を滅ぼ
したのは宦官黄晧ではなく、姜維の北伐だというのは三国志ファンの定説になりつつ
あるのでは。 
そもそも、魏から蜀に下る→蜀攻略戦の司令官鐘会に降伏→最期には鐘会と結んで魏
から独立しようとした、という姜維の経歴を普通に見れば、諸葛亮みたいな無私の忠
臣とは180度違うタイプと感じないですか?

暗殺も、その事実を隠す気があるかないかで、微妙に違いますよね。コンモドゥスと
かペルディナクスを暗殺したとされるラエトゥス何かも、決定的な証拠はないでしょ
うね。まあ、この人物の場合なら冤罪の可能性は微塵も感じませんが(笑)。
ユリアヌスの後継者ヨヴィアヌスなんかは、ガス中毒死とかいう意味不明な死因でし
たね。ヴァレンティニアヌス1世か、そのとりまきがやっちゃった可能性は大ですね。

781マッティアス:2003/09/23(火) 10:28
ヨウィアヌス、可哀想。そもそも、あんな状況下でほんとに皇帝になんかなりたかった
のでしょうかね?ユリアヌスの無謀(?)なペルシア戦争で、大苦境のなかユリアヌスは
死んでしまうし。不穏っていうか、士気下がりまくりのヤナカンジ、の軍団を引き連れ
てコンスタンティノポリスに引き返すだけでも、ツライよ。
ガス中毒死って、暗殺っぽいよなあ。でも事故のセンもありえるよなあ、と、ものすごく
2時間サスペンスっぽい状況です。

姜維の経歴、実はマトモに知りませんでした(爆)。ていうか、記憶になかった。
基本的に、諸葛亮が死んだ後って、オマケ風のダイジェストじゃないですか。あれだけ
見ると、暗君抱えて、偉大すぎるお師匠の遺志を果たそうと悪戦苦闘している美青年の
イメージしかないんですよ〜。

782カイザー:2003/09/24(水) 21:34
ヨヴィアヌスは悲惨ですね。男として生まれたんだから、皇帝になれただけでもよし
としとくべきなのかもしれませんが。私には彼の人物について、何のイメージもない
です。

・・・やべえ、「背教者ユリアヌス」未だに読んでないです(笑)。

末期帝国時代のセヴェルス(3世)は、いつ死んだのかも分からない人物でしたね。
おそらくはリキメールが暗殺したのではとされています。
ロムルス退位後に、グリュケリウスが暗殺したことになっている、ユリウス・ネポス
なんかも、いまいちはっきりしたこと知らないですね。どんな史料に基づいてるんで
しょうかね?

783マッティアス:2003/09/24(水) 22:46
積読は文化人の贅沢な娯楽ですから(笑)。私も、ローマに限りませんが、勢いで買った
洋書が10冊くらい放置プレイです(爆)。

ヨヴィアヌスは、「背教者ユリアヌス」中だか下から、ちょこちょこ側近の武将として
名前が出てきますよ。ヨウィア、って名前で。
別にセリフがあるとか活躍するとかではないのですが。そのせいで、何となく思いいれ
があったりするのですが。歴史関係の本読んだらまともに記述がないからびっくり。

前にも言っていましたが、ギボンの参考にした資料を、日本語とまでは言わないから、
せめて英訳で拾い読みしたいものですね。
少なくとも日本ではマットーに読めない、ユリウス・クラウディウス以後の史書を、
ちったあ目を通してみたいかな、と。

784カイザー:2003/09/27(土) 12:11
日本のローマ関連本は、そこしか売れないという事情があるのだとは思いますが、共
和制末期〜ユリウス・クラウディウス朝ばっかりですもんね。
ビザンツの年代記とか、名前はちょくちょく耳にしても、邦訳本なんて見たことない
ですね。

そういえ、ば昨日本屋さんで「ジハード」の文庫版が売られてました。イラストが歴
史小説っぽい感じのに変更されてて、ちょっとショック。
とくに思い入れはない作品なんですけどね。

785マッティアス:2003/09/27(土) 22:06
「ジハード」の挿絵が歴史小説っぽいんですか〜?それはそれで何か間違ってますよ。
あれは歴史小説の名に値しません(←相当ムキ)。

それはともあれ、日本でユリ・クラあたりしか売れないのは、その辺しか知らないから
ですね。たいていの人が。そうして、そこしか本がないから、ますますそこしか知らな
い人が増えるという悪循環なんですよ。
私だって、ローマにハマる前は、ネロが死んだ後、すぐ五賢帝時代か、間は内戦だった
と信じてましたし。第一次・第二次三頭政治とその前のポエニ戦争(っていっても第二次
限定)が、共和政期だと辛うじて聞いたことがあるよレベルじゃないですか、一般的に。

786カイザー:2003/09/28(日) 12:40
私も大学に入るまでは、ヴァレンティニアヌス朝の皇帝なんて、名前すら知らなかっ
たですからね。辛うじて高校時代に「ローマ皇帝伝」を読んだから前期帝政について
は、多少は知ってましたけど。でも、ホノリウスとかアルカディウスなんかは、何故
か名前だけは知ってました。

ローマ史でメジャーなのは本当に限られた時代だけなんですよね。

久しぶりに、イギリスの大英博物館に行った時の写真を発見したので、眺めていたら
ローマ皇帝の生首の彫刻がいくつかありました。
とりあえず、アウグストゥス、ウェスパシアヌス、ティトゥスは説明文も一緒に写っ
ていたので分かったのですが、あと3人ぐらいが誰なんだかさっぱり分からない。
確か、ネロあたりは写真に撮った記憶もあるのですが。

787マッティアス:2003/09/28(日) 21:56
私はトルコで(確かエフェソスあたり)博物館にあったハドリアヌスと写真撮りました。
当時は名前しか知らなかった(爆)。一緒に行った友人とは何故かネロ話とか、各自が
上巻、下巻のどちらかしか持っていなかったスエトニウスの見所について、バスで語り
合っていました。そうして何故か二人とも、サテュリコンは持っていたという(笑)。
そう、あの頃は、下巻ってネロとカリギュラしか知らず、知らない人の名前がいっぱい
だったので、怖くて購入に踏み切れず、ティベリウス以外は名前を知っていた上巻のみ
持っていたんですよね。

高校世界史は今はさらに、コテコテ文系コースでもない限り、近現代史中心で、古代
ローマなんて、ほっとんど触れないのではないですかね。
我々の頃は辛うじて、皇帝だと、アウグストゥス、ネロ、五賢帝、ディオクレティアヌス、
コンスタンティヌス、テオドシウスあたりの名前は習いましたが。あ、あとカラカラ。

788カイザー:2003/09/29(月) 20:34
他にはササン朝のシャープール1世の捕虜になった皇帝として、ヴァレリアヌスなん
かも習いましたね。それと、教科書には載ってなかったですけど、世界史用語集にセ
プティミウス・セヴェルスが出てたのもチェックしてました。ユリアヌスなんかも、
授業で教わってますね。
他はコンモドゥスとかアレクサンデル・セヴェルスぐらいは、当時も多少はローマの
本を読んだりしてたので、一応は知ってました。

ところで、本日セスタスの新刊ゲットしました。
大好きなオクタヴィアさまが、いっぱい登場しててハッピー気分です☆

でも・・・・ルスカ・・・邪魔・・・・コロス。

789マッティアス:2003/09/29(月) 22:59
あはは〜。ルスカ大活躍でしたね☆新刊。個人的には若い頃のデミトリアスが好みです。
ていうか、若い頃のアグリッピーナ様、なにげに可愛くなかったですか?ちょっと萌え。
そうして、なにげに太りだした?ってカンジの、暴君テイスト入り始めたネロ様、うまい
ですよね。技来センセイは偉大です。

高校の頃はローマ関係全然読んでませんでしたね。何故かスエトニウスの上巻くらいしか。
で、当時は全然知らなかったティベリウスで挫折したのです。始めの家系の説明が、何度
読んでも挫折する新約聖書を髣髴とさせて、OH!NO!!ってカンジで。
ローマ関連をネロへの興味以外で読み始めたのは、3年くらい前からです(爆)。

790カイザー:2003/09/29(月) 23:58
何、笑ってるんですか!?笑い事じゃないですよ!!(マジギレ)

私は、オクタヴィアさまのことが心配で心配で・・・。
今夜は眠れそうにありません(笑)。

でも、セスタスは本当に面白いですね。アグリッピナって、これませ特に好きでも嫌
いでもない人物だったのですが、セスタスを読んで初めてアグリッピナさまの偉大さ
に気付きました(笑)。

そういえば、例のおざなりな人物紹介、この単行本の帯に使用されてましたね。

791マッティアス:2003/10/01(水) 15:36
そうだったんですか。カバーかけてくれちゃったので、帯どころか表紙すらまともに
チェックしてません(爆)。
ルスカはなにげに女ったらしですね。実は彼とイイ仲になるのは実妹ルクレティアと
かいうイヤなオチがあったらどうしよう、というのがヴァレリア存命中の話を読んで
いた頃からの心配事です(笑)。
ていうか、日記にもありましたけど、なんであそこでアグリッピーナ様なんでしょう。
ルスカって彼女のことはむしろ嫌ってる、ていうか憎んでるのかと思ってたんですが。
キスされた頬をぬぐっていたのは、実はオクタヴィア様の気配に気づいていた彼の、
巧妙な誤魔化しだったのでしょうか?

でも、私は「セスタス」のヒロインはアグリッピーナ様だと思ってますよ。これだけは
いかにカイザーさんが相手でも譲れません(笑)。

792カイザー:2003/10/01(水) 23:12
ルスカとオクタヴィア様がラブラブルートを走ってるのは許せないのですが、アグリ
ッピーナとのHシーンとかはウキウキ気分で読んでました。

ちょっと、自分で自分が間違ってるような気が・・・(笑)。

それにしても、セスタスにおけるアグリッピーナの活躍ぶりは、素晴らしいですね(笑)。
お約束のネロはもちろん、オクタヴィア様、ルスカ、デミトリアスと、主な登場人物
を次々に毒牙(?)にかけていく様は圧倒されっぱなしです(笑)。
でも、セスタスとかザファル先生はアグリッピーナのお気に召さないからか、ノーマ
ークなんですね。何でだろう?

793マッティアス:2003/10/01(水) 23:34
う〜ん。セスタスはオトコとしてはあまりにお子様っぽいからかなあ(笑)。ザファルは…
ヒゲ?ヒゲが嫌なのかなあ?それかガングロはお気に召さないとか。
デミトリアスはでも、マジで見た目だけならカッコイイと思うんですけど。おかしい?

個人的には、ロクサーネもオクタヴィア様狙いではないかと、勝手な推測をしているの
ですが。ダメですか?
ロクサーネと副隊長は昔恋仲だったっぽいけど結婚しない、っていうのは、どっちも
ちょっとアレだからかと思ってました(爆)。
ロクサーネさんはなにげにショタコンだし、「お姉さまv」と慕う妹分がたくさんで、
結構アヤしいです。ある意味、アグリッピーナさまより得体がしれないです。

794カイザー:2003/10/02(木) 00:07
ロクサーネも密かに大物でしたね。
セスタス、ルスカにとっては大人のお姉さんで、オクタヴィア様とも仲良しさんだし、
ドライゼンとの過去とか、作中で明示されている情報だけでも、伏線がいっぱいです。

アグリッピーナとかオクタヴィア様といった実在の人物の末路は、はっきりしてます
が、ロクサーネとかルクレチアは最後まで生き残る可能性もあるでしょうし、確かに
要注意ですね。
ルスカとロクサーネが結婚とか、マジであるかも。
セスタスはアシュレイなんでしょうけど。

795マッティアス:2003/10/02(木) 14:24
アシュレイ、一応ヒロインなんだろうけれども、出番少ないし、影薄いですよね(涙)。
いや、別にぜんぜん好みではないのですが。
なんか、セスタスというと、どうしても最初っからロッコのことを引きずりまくって
ますよね。ていうか、のっけっから、なんだこのゲイカップルは?と思ったら、いきなり
死んでしまうし。予想外の展開がいろいろありそうで、怖いです。あの漫画(笑)。

でもでもぉ、史実に忠実なキャラ造形から言えば、ルスカやセスタスのような美少年が、
ネロ様に手を出されないってのは、何か間違ってますよ(笑)。
ついでに、オトとか出てきてくれないかなあ、とか。ペトロニウスなんかも。
あ!そういえば、大切な人物がまだ出てきてませんよ!アグリッピーナ様ともデキてた、
パッラスが!!

796カイザー:2003/10/02(木) 23:47
私は全く見たいとは思ってませんが、ルスカとかセスタスがネロに狙われるというの
は自然な展開なんでしょうね(笑)。青年誌の読者のニーズには合わないでしょうか
ら、そういうシーンが描かれる可能性は低いと思いますけど。
マリみて以外目を通してないですが、コバルトの世界でネロをテーマにした作品があ
ればマッティアスさんのご希望(?)にそえるかと思います(笑)。

男性向けのマンガだと雰囲気を匂わして、想像力を磨いて貰うという手法が表現の限
界なんでしょうね。

そういえば拳奴の反乱の時に登場した百人隊長ウィンデクスっていうのは、ネロ失脚
の引き金となる反乱を起こしたウィンデクスなんだと思ってるのですが、考えすぎで
しょうか?

797マッティアス:2003/10/03(金) 23:45
あ、そんな名前でしたっけ?あらあら、うっかり。ていうか、いま最新巻以外、知人に
貸しているので確認できません。でも、そうかも知れませんね。13,4年で属州総督
にまで出世しちゃうなんて、有能だったんでしょうね。百人隊長ってことは、高い身分
の出身ではないでしょうから。

いや、私も別に本気でネロがルスカやセスタスとどうこうして欲しいわけではないです。
それに、コバルトとかラピス文庫(フランス書院のBL系文庫シリーズ!)だと、それは
それで、そっち系統ばっかりで私好みではないんですよ。アグリッピーナ様は必須。

798カイザー:2003/10/04(土) 23:46
拳奴の反乱の時に、お馬さんに乗って拳奴の持ち主だったユラニウス・ヴァレンスに
管理不行き届きを説教してたおっちゃんの名前が100人隊長ウィンデクスでした。
ネロのことをそれなりに知ってれば、ウィンデクスというのは忘れられない名前でしょ
うから、いつか連載が長期化した時の伏線なんだろうと、勝手に納得しています。
4巻に登場するので、暇なときにでもご確認下さい。

フランス書院の文庫=全てエロ小説とばかり思っていたもので、女性向けの文庫なん
かを発行してるとは寡聞にして今まで知りませんでした・・・って、やっぱり女性向
けでもエロはエロなんですか?(←何ちゅー質問や)

799マッティアス:2003/10/05(日) 10:35
>ラピス文庫
う〜ん。私も書店で友人と冷やかしながら眺めた程度なので、詳しくは言えないのですが、
エロでしょうね。っていうか、最近のボーイズラブは昔よりPOPな感覚でヤっちゃうカンジ
がします。まともに読んだことがあるわけではないんですけどね。
何よりも、カバーがキラキラした紙なのがインパクト大です。フランス書院も、BLに進出
したんだな、ってことのほうが重大な気がしますけれども。いい市場なんですね。

ウィンデクスって自身もガリア人なんでしたっけ?ものすごくいい加減な記憶ですが。
ユリウス・クラウディウス朝には、ガリア人議員興隆期ってイメージがあるんですよね。
確かウェルギニウス・ルフスやコルブロもガリア系でしょう。

800カイザー:2003/10/05(日) 22:38
私もよく知らないですが、ウィンデクスはガリアで反乱を起こしたんだから、ガリア
に基盤があったんでしょうね。単に総督としての権限だけが拠り所だったかもしれま
せんが。

ウィンデクスの反乱って、考えたら謎ですよね。まともな軍団の支持もなしに挙兵し
てあっさり鎮圧されてますもんね。
本当はガルバとか他の総督なり軍団が協力するという作戦だったのに、ガルバ登位の
時間を稼ぐための生け贄にしたとかいう裏話でもありそうです。
ガルバ、メチャクチャ腹黒そー。

801マッティアス:2003/10/05(日) 23:10
う〜ん。スエトニウスの記述を信じるならば、ガルバがウインデクスをアテにしていたのに、
死なれてしまって、一瞬自害も考えるほどのショックを受けたそうですけど。
まあ、ガルバも血筋はなかなか良いですから、乱世となれば野心のひとつやふたつは、
持ってもおかしくはないんですけどね。ウインデクスは皇帝を狙えるほどの家柄でも身分
でもなかったっぽいですから、時間稼ぎ以外の理由では見捨てたりするのはむしろマイナス
かなあ、とか。

ウィンデクスの反乱を鎮圧したのって、記憶違いでなければ、ウェルギニウス・ルフスじゃ
なかったですか?この人、マジでネロ末期〜ネルウァ時代まで、キーになってきますね。

ところで、今回の番号801(ヤオイ)です。なんかヤナカンジ〜(笑)。

802カイザー:2003/10/06(月) 21:41
縁起のいいキリ番ゲット、おめでとうございます(笑)。

今日は播但線(姫路から兵庫の山奥へ向かうJRの支線)で出張してたのですが、半
年ぶりぐらいに「背教者ユリアヌス」の続きを読み始めました。やっと、ユリアヌス
が副帝になりそうです。

それにしても、ユリアヌスのモテモテぶりは見ててむかつくんですが(笑)。ネギく
んの劇的なモテ方は心和むんですけどね〜。
辻邦生より赤松健の方が上ですよ、上。(何が?)

803マッティアス:2003/10/07(火) 11:40
しょうがないですよ。辻さんは萌えのなんたるかをご存知ないのですから(笑)。
でも、確かにユリアヌスのモテ方は解せないですよね。学者仲間の友人たちはともかく
として。ゾナスとかそういうの。あ、あと揮下の将校たちにモテるのも可です。
でも、ガルスはマジで哀れなんですけど。お兄様、涙が止まりません(by池田理代子)。
コンスタンティアさま、マジ怖え〜。最凶です。

804カイザー:2003/10/09(木) 21:15
個人的にはユリアヌスと不倫してるエウセビアの方が、ずっと怖いです。
というか、ユリアヌスが女たらしだとは、この小説を読むまで考えたこともなかった
です(笑)。まだ、陛下の評価は確定していないのですが、私の中ではポイントだい
ぶ下がってきてます。
「背教者ユリアヌス」の中のコンスタンティウス2世って、かなり可哀想な境遇なの
ではと思えてきます。

そういえば、何でユリアヌスはコンスタンティウス2世に反乱したんでしたっけ?
ペルシア戦線への、無茶な援軍要請にブチ切れたとかギボンで書かれてたと思うので
すが。
・・・よく覚えてないです。

805マッティアス:2003/10/09(木) 23:29
たしか、そうです。無理な援軍要請で、ガリア出身だったりユリアヌス・シンパだったり
する兵士達がキレて推戴されたカンジ。
でも、そうですか、あの小説でユリアヌスのポイント下がりましたか。女性のユリアヌス
FANは大抵、あの小説がきっかけになっているようですが。その辺りは男性と女性の感覚
の違いでしょうね。
ちなみに私は、ひそかにガルス兄が可哀想というか何と言うか(幼少時は頼りにしていた
のに)で、ちょっと好きになってました(爆)。

エウセビアについては、ギボンが信憑性のない噂、としていた説を採用してましたね。
エウセビアのユリアヌスの妻に対する嫉妬だとか狂気は、ものすごく感情移入というか、
理解しやすくて、個人的には結構好きだったんですが、男性読者はあれがイヤという方が
多いようですね。まあ、自分が思われてる側だとすれば、怖いやね。

806カイザー:2003/10/10(金) 00:05
エウセビアとユリアヌスのドロドロな恋愛関係を見てるより、ネギくんのハーレムテ
ィーチャーぶりをほのぼのと眺めてる方が心温まる私です。
もしかして、「背教者ユリアヌス」と「魔法先生ネギま!」を比較して感想を述べた
りしてるのは、日本で私が初めてなんじゃないでしょうか?(笑)

エウセビアがユリアヌスにホの字なのは、まあ見逃すとしても、ユリアヌスがエウセ
ビアにラブラブなのは、全く理解不能。そもそも、皇后のエウセビアに手を出してお
きながら、もしかしたら死刑になるかもという覚悟を持ってるとは到底思えないユリ
アヌスの図太さは、ストア派の哲人皇帝のイメージと違いすぎじゃないですかね?

807マッティアス:2003/10/10(金) 16:12
「ネギま!」と「ユリアヌス」を比較したのは、ほぼ間違いなく、国原吉之助的表現を
すれば、“前代未聞のことであった”んじゃないかと(笑)。

しかし、言われてみれば確かに、存命中の皇帝の皇后に手を出しておいて、死刑になる
かもしれないという感覚がまったく無いあたりは、かなり本格的に図太いですね。
いや、もしかしたら哲学の効用でアパテイアを身に付けてしまったのかもしれません。
まあ、辻さんロマンチストだから仕方ないですよ(笑)。ロシア文学のほうの、清く生き
ようとする妻を強姦未遂(ていうか威嚇目的でセクハラ?)する副帝陛下よりも、多分、
甘ちゃんでイイカンジですって。あっちはマジ怖かったです。

808カイザー:2003/10/10(金) 22:52
カエサルとかクラウディウスみたいに、ユリアヌスも女性にだらしないというイメー
ジを初めから持ってれば、別に「背教者ユリアヌス」を読んでもユリアヌスを悪く思
うこともなかったんでしょうが、ストア派の皇帝=無欲な善人という、根拠のない思
いこみをしていましたもので。

>国原吉之助的表現をすれば、“前代未聞のことであった”んじゃないかと(笑)。

是非、“空前絶後”とならず、ネギくんもローマも大好きという若者(いるのか!?)
は、後ろから追い抜いていって欲しいですね(笑)。

809マッティアス:2003/10/13(月) 11:02
いや、無理ですね。きっと。後続の人々が出るかはともかく、偉大なる先達である、
カイザーさんを追い越す事はかなりムツカシイかと(笑)。ネギくん好きでも、なかなか
ユリアヌスとは結びつきませんって。

ストア派の哲学者に、無欲な善人イメージを持っていないので、ストア派の皇帝たちが、
何を真に受けて、くそ真面目にやってるんだろう、はた迷惑なんだよ!とか思った事は
なきにしもあらずですけどね。
セネカとか、めっちゃ儲けてますやん!ストア哲学やってる議員なんて、上流階級なんて、
金持ちの道楽だと思います。←ひがみ

810カイザー:2003/10/14(火) 22:05
哲学は貧乏人の学問じゃないんでしょうね。
語弊のある表現ですが、こ○きがボロを着ても誰も気にしませんが、金持ちがボロを
着てれば哲学者を自称出来ますもんね。
そもそも、古代や中世だと知識階級=金持ちになるのは、やむを得ないことですが。
『衣食足りて礼節を知る』ということでしょうか?

もう一人の哲人皇帝マルクス・アウレリウス陛下も、兵士達が戦場で血と汗を流して
る間にファウスティナと10人以上も子作りしてたんだから、いい根性してますよね。
まだ、ローマにずっと滞在しててというなら分からないでもないのですが、ゲルマニ
アとかの現地でですからね。

811マッティアス:2003/10/14(火) 22:54
>マルクス帝とファウスティナ
いやあ、でも現地の女性を無理やりとか、差し出させるとかするよか、自分の妻を相手に
のほうが害はないと思いますよ。うっかり国許に置いておくよりも安心だし。

哲学するには、ある程度のヒマと財力がないと、ムツカシイでしょうね。集英社版の漫画
世界の歴史(旧版)で、ギリシアの若者が悩んでいるのを、奴隷が冷たい目で「俺達が働い
てるから、お前らは哲学してる暇があるんでい」みたいなことを思っているシーンは、
なかなか考えさせられましたもの。
奴隷出身のエピクテトスなんかは珍しい例でしょうね。犬儒派のディオゲネスがどういう
出自なのか、とかまったくわかってないのですが、ローマ帝国におけるストアにしろ犬儒
にしろ、哲学者達はある程度の財力を持ってる人たちではないかと思います。

812カイザー:2003/10/14(火) 23:37
確かにゲルマニアで、サルマタエ人とかヴァンダル人の村落を襲って、兵士達と一緒
にお持ち帰りとかするよりは、マルクス陛下がファウスティナとらぶらぶしてたなん
てことの方が全然マシですね。

つーことは、カラカラとかのヤバイ系な皇帝陛下は、現地で女の人を無理矢理にとか
やってたかもしれませんね。
カラカラ最大の汚点とされるアレクサンドリアの虐殺事件とかテオドシウス1世のテ
ッサロニカ虐殺事件なんかは、あくまで可能性だけですが、それ系の匂いを感じると
言えば感じます。

813マッティアス:2003/10/16(木) 14:13
カラカラに限らず、大抵の武将はやっていた気がしますよ。>お持ち帰り
挙句、友邦でも部族の娘で気に入ったコ(ガリア人なんかだと、娘か少年だったらしい)
を差し出させたり、物陰に連れ込んだり、なんてのは普通にあったようですからね。
そういうことを考えると、妻を同伴していたマルクス帝とかゲルマニクスとか、パクス
時代のアグリッパとかって、だいぶマシなんじゃないかなあ、なんて。

まあ、ゲルマニクスの場合、実際に妻とラブラブでもあったけれども、連れて行かないで、
他の娘と懇ろになったりしたら、怖そうですよ、奥さん。
そういえば、この人、愛人がいたカンジがないですね。アグリッパですら、庶子がいた
っぽいカンジ(ポストゥムスの偽者なんか、その可能性大ですね)なのに。

814カイザー:2003/10/16(木) 22:04
理屈では分かっているつもりでも、ついつい現在の(というか自分の)価値観で歴史
を評価してしまうんですよね。こういう所は、本当に気を付けないとダメですね。

カエサルとクレオパトラの関係からして、そういうことなんでしょうね。きっとガリ
ア遠征の最中でも似たような事例はあるんでしょうね。塩野先生とかの目の前で言っ
たら、ぶん殴られそうですが。
戦地に妻を同伴するのは、指揮官の特権であると同時に、戦地で浮気なんてしないと
いう妻へのアピールという意味合いもあるかもしれませんね。

815マッティアス:2003/10/16(木) 23:35
まあ、そういうことでしょうね。妻を伴っていくような身分の人は、妻の身分も高い
のでしょう。うっかりすると、せっかくの政治的配慮の結果の結婚をぶちこわしたり、
妻が間男して子供を生んでも自分の子として認知しなければならない、なんて羽目にも
なりかねませんからね。

カエサルとクレオパトラの場合、確かに据え膳ではあったと思うのですが、もし、他の
最高司令官だったとしても、そいつが彼女に言い寄って、それを袖にしたら、政治的な
問題に発展しかねない。怖いですね。強国ってヤですね。

816カイザー:2003/10/17(金) 22:09
仮にポンペイウスがエジプトで一発逆転してれば、クレオパトラがポンペイウスに接
近したという可能性もあるんですよね。別にクレオパトラはカエサルに惚れたから、
性的関係を持ったのではないでしょうし。

でも、さすがにカエサルの部下がプトレマイオス家の王族に手を出すという、自らの
身を危うくするようなことはしないでしょうね。
まあ、ウィテリウスとかアレクサンデル・セヴェルスなんかは暴走した軍隊に処刑さ
れたりした、とかいう事例もあるから、断言までは出来ないですけどね。

817マッティアス:2003/10/18(土) 00:07
ウィテリウスは別に軍隊に処刑されたわけでは…。退位したかったけど、暴走した兵士が
フラウィウス・サビヌス(ウェスパシアヌスの兄)の立てこもるカピトリーノを焼いちゃった
とかあったけれども。市中引き回しの上獄門だっただけですよ。(それもヤダ)

クレオパトラとしては、プトレマイオス14世(13世だったかな?)とアルシノエの軍から
守ってくれて、自分の正統性を保証してくれる強力なローマの将軍が欲しかったわけで。
確かに、カエサルでなければならなかったわけではないですよね。
一兵卒だとか、あとは帝政に入ればたかが総督の身分で、同盟国の王族の女性に手を
出したら、問題にされそうですよね。そうでもないのかな?婚姻するのはOKみたいですが。
ブリタニア総督とその将校が女王ボウディッカの娘達を強姦した挙句、それを庇おうとした
女王を裸に剥いた上、鞭で打つというのは、人道的にも政治的にも、相当ヤバイと思うのですが、
これはローマとしては部族の王位を廃して一属州にしたがっていたときだから、許された行為
なのではないかな、と思います。

818カイザー:2003/10/18(土) 08:01
ウィテリウスって、アントニウス・プリムスとかムキアヌスの意向とは関係なく、ド
ナウ軍の暴走でなぶり殺しになったかと思ってたのですが、ちゃんと上意下達は機能
した上での処刑だったんですか?

ブリタニアのそのエピソードは酷いですね。いくら敵対国で、蛮族だったにしても、
そこまでするかという感じです。
ユスティニアヌス1世時代の名将ベリサリウスがヴァンダルとか東ゴートの王を捕虜
にしてコンスタンティノポリスに送還し、凱旋式の時に市中引き回しの見せ物にした
というエピソードでも、もの悲しく思ってましたが、こんなのはまだマシですね。

でも、ローマ人って蛮族の捕虜を見せ物にするの好きですね。ヴェルチンジェトリッ
クスとかゼノビアも凱旋式の見せ物になってましたよね。ローマ人の僭帝とかを捕虜
にした時は、そういうことしたというエピソードはないんでしょうかね?

819マッティアス:2003/10/18(土) 15:46
ローマ市民に対しては、そういう人権無視なことをしたら、いろいろ問題になるので
しょうね。あくまで“蛮族”だから、何してもいいんですよ。そういう発想かな。
ネロによるキリスト教徒の処刑だって、結局見世物にされたのは、下層階級か外国人
だけであって、ローマ市民(パウロ含む)は人目につかないところで、斬首でしょう?

西側帝国末期とか、もうちょっとさかのぼって、軍人皇帝時代以降だとどうかわからない
ですけれども、基本的には、僭称帝でもあくまで議員だったり騎士階級である市民を
見世物にするってことはないと思います。そんなことしたら、暴君のレッテルを貼られて、
人々の支持を失うだけですから。
アウグストゥスだって、だから“パクス”を成立させても、アントニウスが相手だった
というのはまずいから、クレオパトラと東方の王国に対する勝利ということでしか、
凱旋式をあげられなかったわけですよね。

ウィテリウスに関しては、退位できればともかく、元老院が支持した元首のウェスパシ
アヌスの親族に危害を加えた時点で、処刑決定じゃないですか?ムキアヌスはそんな
指示を受けてなかったにしても、多分元老院は処刑にGOサインを出したと思うし。
状況から言って、軍隊の暴走というだけで片付けられないと思います。

820カイザー:2003/10/21(火) 00:09
ウィテリウスが助かる可能性は極めて低かったというのは、マッティアスさんの仰る
通りなのですが、軍が指揮官の指示もなしに、勝手に殺しちゃったのではということ
を私は言ってるだけです。ローマ市街戦は、そういうデタラメな状況だったのかなと
いう。
戦死したとかならともかく、基本的には捕虜にするのが望ましいと思いますよ。
逆に元老院が処刑にOKを出さない可能性を考慮して、ムキアヌス辺りが処刑の指示
をこっそり出したというのも考えれそうです。

多分、ディディウス・ユリアヌスが、こそこそと暗殺とかじゃなく、堂々と元老院が
引導を渡した最初の皇帝になるかと思います。セヴェルスの脅しに屈して堂々もない
ですが(笑)。

821マッティアス:2003/10/21(火) 23:04
う〜ん。でも、どうなんだろう。ウィテリウス弑殺は確かに、ウェスパシアヌスが命令
したことってわけでもなく、クレモナでの戦いの勝利の報と一緒にエジプトで知った、
ってスエトニウスにも書いてありますけど。兵士達の行き過ぎを怒った形跡もないし。
ていうか、そもそもウェスパシアヌス軍にとっては、元首と認めていない存在で、謂わば
僭称帝みたいなもので。
でも、捕まえてなぶり殺しにしたのは、アントニウス・プリムスの軍で、多分プリムス
黙認のもとに行われたっぽいかんじです。
ウィテリウスも牢獄につなぐくらいで許してくれ〜、っていってたのを、ならぬ!って。

スエトニウスを読み返したら、元老院はウィテリウスの懇願だか脅しに屈して、和平の
使者をウェスタの聖女と一緒にウェスパシアヌスのもとに送ったんだか、送る事に決めた
ようです。

822カイザー:2003/10/24(金) 22:24
皇帝として認めてなかったにしろ、基本的には元老院議員であり属州総督だった人物を
独断で処刑してしまうのは、NGだろうと思います。プリムスは元老院議員ですらな
かったと思うのですが、一介の軍人が独断で決定できる範囲を越えてるんじゃないかと
思います。
乱戦の中で戦死したとかいうのは、OKでしょうけど。

ウェスパシアヌスやムキアヌスがアントニウス・プリムスを咎めたという話は聞いた
ことないですから、何らかの形でウィテリウスの死に2人は関わっていたのでしょうね。

823マッティアス:2003/10/26(日) 16:01
そうそう。それで、危険な敵対者を殺し尽くした上で、自分の地位を確立した後に、
議員を殺さぬ誓いをすればOKなんですよ。(ていうか、多分これはウェスパシアヌス
が始めたんだと思いますが)
自分の手はとりあえず汚さず、皇太子ティトゥスが近衛長官として暗躍する、という
すばらしく狡猾な手段も活用してますね。素敵です、ウェスパシアヌス。
個人的に、ムキアヌスはあんまり好きになれない人物なので、彼の独断をウェスパシ
アヌスが飲まされたのだとしたら、ちょっと苦々しいです。

824カイザー:2003/10/27(月) 20:53
セプティミウス・セヴェルスも自分で手を汚さずにユリアヌスを葬ってますね。ニゲ
ルとかアルビヌスも殺してますが、僭帝を殺すのと元老院が承認した正統な皇帝を殺
すのとでは、かなり意味することが違うのかもしれませんね。
オトがガルバを暗殺したりしてますが、基本的に軍人皇帝時代以前は、皇帝殺しって
タブーなのかもしてませんね。いや、当たり前か。

カラカラが弟帝ゲタを殺したのがトラウマっぽいのも、肉親を殺すのと皇帝を殺すの
とタブーをダブルで犯したということなのかもしれませんね。

825マッティアス:2003/10/27(月) 23:14
カラカラについては、皇帝殺しのタブーはあまり関係なさそうですけどね。父は自分を
ひいきして、自分だけを皇帝にしようとしたら、母の横槍で共同統治になったわけです
けれども、むしろあれは母との葛藤と、弟への嫉妬心競争心、さらには肉親への情愛が
いろいろ混ざって、精神的にキちゃったのかな、という気がしますが。

元老院が認めた皇帝っていうなら、一応(やむなくではあるけれども)ウィテリウスも
そうなんですよね。最大の武力を持ってイタリアの近くにいたわけだから、オトが
死んでしまっては、元老院としてもそうせざるをえなかったでしょうけれども。
ただし、あくまでオトやガルバを正統とするならば、どちらにも楯突いたウィテリウス
は、皇帝殺しで逆賊、ということにして、戦うこともできたのかなあ、なんて。
議員達もオトが死んでわりとすぐにウェスパシアヌス派となって市内で協力した人が
多かったようですので(ネルウァもその代表格らしい)、対ウィテリウスについては、
禁忌を犯すという感覚は、ウェスパシアヌス軍にもローマの議員達にもあんまりなさそう。

826カイザー:2003/10/29(水) 23:41
実はウィテリウスはオトを実際には殺してないというのは注目すべきポイントかもしれ
ませんね。
オトの死因は自殺な訳ですから、誰もタブーを破ったりはしてない状況であるが故に、
一時的とはいえすんなりとウィテリウスが帝位に就けたんでしょうね。
まあ、ウィテリウスはオトと正面から戦争をしたんだから、オトを正統とする派閥に
とってはマッティアスさんの仰るように一緒でしょうが。

827マッティアス:2003/10/30(木) 14:48
まあねえ、そうなんですけど。オトが自殺なんかしないで、もし戦争でケリがついて
ウィテリウスが皇帝になったなら、ウェスパシアヌスとか東方属州はどうしたでしょう
ねえ?そこも気になるポイントだし、オトの処遇をどうしたろうな、とか。
オトがウィテリウスに敗北してローマに帰還した場合、元老院はさっさとウィテリウス
に乗り換えそうですよね。怖いなあ。
思うんですけど、前任者を殺すのと、生きたまま退位するのと、当時ではどっちがより
ありえないコトだったかといえば、皇帝だった人が生きたまま帝位を手放すことだと
思うんですよ。
カリグラ暗殺とか、結局、実のところ、皇帝を殺すことについては、そんなにタブーで
もなかったんではないでしょうか?

828カイザー:2003/11/02(日) 13:32
タブーと言っても神聖不可侵的なものではないですね。ただ、カリグラやドミティア
ヌスを殺した人物は、それを咎められて殺されてますし、普通の元老院議員を殺すの
とはやはり違うのではと思います。
そんなの、日本の天皇でもイギリスの国王でも当てはまる程度のタブーでしょうが。
むしろ、この辺の方が宗教絡みでタブーの敷居は高いかもしれませんね。

マウリキウスから帝位を簒奪して息子共々処刑したフォカスは、ヘラクレイオスの反
乱で捕らえられ残酷に処刑されるんですが、東方教会では因果論的にフォカスの死は
“神の罰”だと解釈されてるそうです。

829マッティアス:2003/11/02(日) 20:12
う〜ん。じゃあじゃあ、ウェスタの巫女を古式に則って処刑したドミティアヌスって、
神罰とか言われなくてすむのかなあ?いいのか、その前に処女を守れなかったってのが
罪状で、決まりどおりに処刑しただけだから。

あと、ドミティアヌスやカリグラを殺したときに、罰せられたのは結局、実行犯だけ、
っていうか要は議員身分より低い地位の騎士階級とか解放奴隷とか兵士だけ、なんです
よね。その辺、やっぱり特権階級って違うのですかねえ。議員を殺さぬ誓いとかある
くらいだし。
あとついでに思ったのですが、カリグラやドミティアヌスを殺した人々が罰せられたのは、
仮にも主君に絶対服従であるべき解放奴隷だとか、何があっても主君の命を守るべき、
近衛隊士であったこと、っていうことが大きいと思うんですよね。殺した相手が皇帝だから
というよりも、職務不履行とか、そういう意味合いが強いのではないかなあ、と。
だから、政敵が戦いの果てに、自ら手を下すなり、部下に実行させるなりで前の皇帝を殺す
というのは、さほど悪い事ではなかったり。前が暴君で、自分がそれなりによく治めさえ
すれば。
キリスト教が主流を占めるようになると、価値観も変わってくるんじゃないかとは思いますが。

830カイザー:2003/11/04(火) 22:08
そうですね、確かに皇帝のというより、元老院議員の不可侵性を、下級身分が破るこ
とは許されないという意味しかないのかもしれませんね。形式的なものとはいえ、元
老院議員の総意の下に即位する皇帝は、単なる元老院議員より、不可侵性も上なのか
なと思ってました。

もしかしたら、キリスト教が普及する前と後では、皇帝(王)殺しの意味はかなり違
うのかもしれませんね。
別段、簒奪劇がなくなる訳でも、皇帝や王が殺されなくなる訳でもないのですが。
ヘラクレイオス朝ぐらいから、皇帝や皇族が政争に敗れても、目とか鼻を潰されて生
き延びることが出来るようになったのは、キリスト教の功績なんでしょうね。
全然、羨ましくないけど(笑)。

831マッティアス:2003/11/04(火) 22:18
鼻もがれはイヤだよう(涙)。目潰しとかもイヤだよう。拷問されて傷だらけで後遺症残りまくりで
生きるより、一思いに殺されたほうがマシな気がするんですけど。
ある意味、野蛮になりますね。キリスト教の普及によって。五体満足でない人間への差別も
強まる気がするんですけど、気のせいですか?

皇帝は議員より不可侵性は上、だったとしても、ネロみたいに元老院に拒否されて国家の
敵とされちゃう場合もありますからねえ。ユリウス・クラウディウスとかフラウィウス
あたりは甚だ微妙な気がします。皇帝とはいえ、元老院の格式というか権威もまだ残って
いた時代ですから。
この元老院の名ばかりとはいえ、ものすごい威光が崩れるのが、セウェルス朝末期というか、
セウェルス・アレクサンデルの惨殺とその後続く3世紀の危機なんでしょうね。

832カイザー:2003/11/05(水) 00:35
中世ローマ帝国の価値観だと、殺すのと目潰しして幽閉するのと、どっちが慈悲深い
んでしょうね?やっぱり、殺しちゃわない分だけ、目潰しだとか鼻削ぎの方が、地球
に優しい(?)方法なんでしょうかね?
カトリック世界だと、目潰しして、強制退位なんて事例は知りませんが、これってロ
ーマだけの価値観になるんでしょうか?色々、不思議なところです。

何にしても、前期帝政の頃に政敵を目潰しして幽閉なんてしたら、元老院からブーイ
ングの嵐だったんでしょうね。

833マッティアス:2003/11/05(水) 22:34
微妙ですね。殺すべからず、を守らなければならないから、政敵とはいえ殺しはしない。
ユダヤ教の影響からか、五体不満足な者は司祭などになる資格や統治者たる資格はない
ので、どこかしら不具にしてしまえばいい、という発想なんでしょうね。
ヘロデより前のユダヤの大祭司の家で、最高位たる大祭司の座をめぐる政争で、ライバル
の鼻を噛み切って大祭司の座から引きづり下ろした、という事件がありましたが。それと
同じレベルの話なんですよね。

ただ、前期帝政ではそういうシオニズムの思想は無いので、クラウディウスのような体で
あっても元首になれたわけですよね。あとはガルバとかウィテリウスも、少なくとも元首
になった時点では何かしら、障害らしきものを抱えていた訳です。
だからこそ、返り咲かせたり不平分子に再び旗印にさせたりしないためには、前任者は
殺されなければならないわけですが。
そう言った意味で、生きたまま退位する道を開いたディオクレティアヌスは偉大といえば
偉大ですね。

834カイザー:2003/11/08(土) 11:42
退位したローマ皇帝が無事に余命を真っ当した初めがディオクレティアヌスですか
らね。
自発的に退位したのは、このディオクレティアヌスの次は精神障害を患ったユステ
ィヌス2世になるんでしょうね。帝位継承がスムーズに行えれば退位後も生き残る
というのは、不可能ではないでしょう。
でも、後継者が前任者を生かしておいても安心だと思わない限りは、危険な選択で
あることに変わりはないですね。

そういえば、鼻削がれ帝(リノトメトス)ユスティニアヌス2世が、帝位奪回に成
功して以降は、帝位継承者を幽閉する時にセットで行う処置としては鼻削ぎよりも
目潰しが主流になってるような気がします。
ヘラクレイオスの後妻マルティナと息子ヘラクロナス帝は、失脚した時に舌を切断
とかされたようですよ。

835マッティアス:2003/11/08(土) 16:22
>ユスティニアヌス2世が、帝位奪回に成功して以降は、帝位継承者を幽閉する時に
>セットで行う処置としては鼻削ぎよりも目潰しが主流になってるような気がします。
う〜ん。確かに鼻がないくらいでは、皇帝としての任務を遂行する上で別に支障はない
ですからね。目が見えないと戦争にもいけないし、いろいろ困るでしょう。舌がなきゃ
演説一つできないし、いちいち何か書いてコメントするってわけにもいかないですから
ねえ。有効な処置ではあると思います。

後継者は前任者を生かしておいても安心だと思えるのは、確実なセンでは前任者による
指名で皇帝になった場合くらいだと思うんですけど。あとは病で動けないとか障害で
政務をとることが不可能だとか、それくらい。
ちなみに、ファーティヒ・スルタン(征服王)、メフメト2世の場合、確か父親があまり
権力の座が好きではなかったらしく、13歳かそこらで一旦スルタンにされながらも、
そのあと他の国との戦争が起こって、退位させられて父親が返り咲き、というのを2回
ばかり経験させられてます。結構、これが気に入らなかったらしいですが。
ただ、ローマの場合、大抵は後継者を指名して共同統治をさせても、前任者が退位する
ってことは滅多に無いですからね。喜んでやったのはディオクレティアヌスくらいです
が、結局自分と一緒に正帝になったほうは次の時代の混乱に乗じて復位しましたものね。

836カイザー:2003/11/09(日) 12:12
ユスティニアヌス2世は、削がれた鼻の代わりに黄金で作った義鼻(?)を愛用し
ていたそうです。

メフメト2世とムラート2世の関係は、塩野七生の「コンスタンティノープルの陥
落」でも、紹介されてましたね。確かにムラート2世は、イヤな父親。
好意的に解釈すれば、若い時のメフメト2世では安心して後を任せることが出来な
かったのかもしれませんね。

マクシミアヌス帝は、ディオクレティアヌス帝と一緒に退位した後、息子マクセンテ
ィウスが四分統治を無視して帝位を僭称すると共治帝として復帰。その後、マクセン
ティウスと帝位を巡って仲違いしてイタリアから逃亡。
同じくガリアで帝位を僭称していたコンスタンティヌス1世の旗下に加わったけど、
最後に再度帝位奪回を目指して挙兵し、敗死したという経歴ですね。
マクシミアヌスの皇女ファウスタは、コンスタンティヌスの後妻として、コンスタン
ティウス2世とコンスタンス1世の母親になっていたはず。コンスタンティヌス1世
の長子クリスプスと一緒に粛正されちゃった人ですね。

837マッティアス:2003/11/09(日) 21:09
わかりやすくまとめていただき、ありがとうございます(笑)。

ムラート2世の復位は、彼の意思というよりはむしろ、家臣団がいやがる彼を無理やり
復位させたというほうが正確ですね。だから、その代表であった大宰相はメフメト2世
と微妙に仲が悪く、オスマン研究の第一人者鈴木タダシ先生の言葉を借りれば、「大変
気の置ける」後見人だったんですよ。
安心して任せられないとか何とかではなく、戦争中に旗頭に立つのが、十代前半の小僧
では、士気が上らないからまだ壮年のアンタが戻ってくれよ、ってのは当然の要求では
あると思います。その頃のメフメト少年は戦争の経験ゼロだったわけだし。

ディオクレティアヌスの共治帝の名前が、マクシミアヌスだかマクシムスだか混乱し
ちゃったから、前回のカキコで書かなかったというのは内緒です(笑←じゃねえだろ!)

コンスタンティウス2世とコンスタンス1世もファウスタの子でしたか、その辺、もの
すごくわかってません。だめだ〜。がっくし。

838カイザー:2003/11/11(火) 01:33
ムラート2世も楽隠居するのは、難しかったのですね。君主の座というのは、
基本的には本人が望もうが望むまいが終身地位なんですよね。
ディオクレティアヌスだって、コンスタンティヌスやマクセンティウスの暴走
を制御出来なくなった、東方正帝のガレリウスに泣きつかれてカリヌントゥム
皇帝会議に出席させられてますもんね。

ファウスタのことは、クリスプスと不倫をしたとの嫌疑で、処刑されちゃった
というぐらいしか知らないんですけどね。
コンスタンティヌス1世は、ファウスタの父親のマクシミアヌスも兄弟のマク
センティウスも、統一戦争の過程で殺してるんだから、ファウスタが帝位国統
一後もコンスタンティヌスの皇后の座にあったのは、考えたら不思議なことで
すよね。
クリスプスとの不義密通が発覚するまでは、二人はかなりラブラブな関係だっ
たんでしょうね。

839マッティアス:2003/11/11(火) 15:08
もしかすると、コンスタンティヌスあるいはその母ヘレナがキリスト教徒だったのと、
彼がファウスタを離縁しなかったのとは関係があるのかも知れません。
クリスプスの母親っていつ頃亡くなったのでしょうね。あるいは離縁されたのか?
ああ、ギボンを読んだはずなのに憶えてません(爆)。
そうか、ファウスタが後妻のほうか。それなら納得。いや、クリスプスの母親と混同
していたので、あれ、なんでコンスタンティウス2世他の母親なんだろう、と疑問に
思ってしまいました。
だめです。血縁関係を覚えるには、文章ではなく、系図をじっくり見ないとムリ。

ちなみに、ファウスタが処刑されたのはむしろ、クリスプスとの不倫の申し立てが虚偽
であったからだと言われてませんか?別の情夫がいて、そっちが発覚したからとも。
クリスプスとの関係は、彼を廃嫡して息子たちに権力を継がせるためのファウスタの
策略だったような気がするのですが。思い込みかもしれません。

840カイザー:2003/11/12(水) 00:47
クリスプスの母親の名前はミネルヴィナという名前みたいです。コンスタンテ
ィヌス1世がマクシミアヌスと共闘関係にあった頃から、ファウスタと結婚し
てた筈ですから、それまでに死んだのか離縁されちゃってるんでしょうね。私
も詳しくは知らないです。

ファウスタは、コンスタンティヌス2世の母親でもあるんですね。何となく、
コンスタンティヌス2世とコンスタンティウス2世は異母兄弟かと思ってまし
たが、両者ともファウスタの子供なんですね。

ギボンの記述は、マッティアスさんの仰る通りですね。まあ、クリスプスとフ
ァウスタが不倫関係にあったかの真偽も、ファウスタがクリスプスの失脚後に
処刑された理由も、明確な根拠がある資料はなさそうだと思いますけどね。

841マッティアス:2003/11/12(水) 12:02
実際にクリスプスとファウスタがデキてた場合、ほんとにデキててうまく行ってれば、
ファウスタが夫に訴えることはなかったでしょうね。義理の息子を陥れたいか、彼を
誘惑したにも関わらず、相手にされなかった、とかいう場合のほうが、夫に訴える理由
になりそうです。あとは、途中までラブラブだったのに、ひどい捨て方されたとか。

ファウスタの息子たちって年子とか多くないですか?
いや、べつにいいんですけど。ずいぶんぶっつづけに生みまくったなあ、と思って。

842カイザー:2003/11/13(木) 23:07
年子ではないですが、マリ見ての主人公の裕巳ちゃんと弟の祐麒4月1日生ま
れで、ギリギリお姉さんの裕巳ちゃんと同学年という設定でしたね。
ぜんぜん、ローマに関係ありませんが(笑)。

コンスタンティヌス1世と大帝の死後起こったクーデターで殺された異母兄弟
のユリウス・コンスタンティウスとダルマティウスの母親テオドラもファウス
タと同じく、マクシミアヌス帝の娘なんですね。ややこしいー。

ところで、ユリウス・コンスタンティウスやダルマティウスは、コンスタンテ
ィヌス1世の異母兄になるんでしたっけ???
コンスタンティヌスの方がお兄さんのイメージだったのですが、ヘレナはコン
スタンティヌス1世時代にも政治に関わってたような記憶もあるし、いまいち
流れが把握できてないです(汗)。

843マッティアス:2003/11/14(金) 11:28
とりあえず、ギボンの3巻(多分)を発掘して確認しないとですね(汗)。
ダルマティウスのがコンスタンティヌスより若いイメージありますし、確かヘレナは
コンスタンティウスが皇帝になる前の妻で、政権についてから離縁されていたような
気がするんですけど。ヘレナはそんなに身分高くなくて、政略結婚の都合で離縁された
ように記憶してます。
だから、ユリウス・コンスタンティウスとダルマティウスは弟だと思いますよ。でも、
私の言うことだから、信じちゃいけません。

まあ、ぶっつづけに生みまくったなあ、て意味ではファウスタよりもマルクス帝の后
ファウスティーナですけどね。14人くらい生んだんですっけ?すごすぎ。
ファウスティーナの多産ネタで思い出しましたが、塩野さんの新刊、無事今年中に出る
みたいですね。どんなんなってるか、かなり興味あります。期待はしてませんが。

844カイザー:2003/11/15(土) 10:08
やっぱり、ユリウス・コンスタンティウスもダルマティウスもコンスタンティ
ヌス1世の弟くんなんでしょうね。コンスタンティウス1世は政略結婚の為に
ヘレナと離縁したということですね。
確かに、ディオクレティアヌスとガレリウス、マクシミアヌスとコンスタン
ティウス(1世)が、政略結婚で血縁関係を構築したという記憶はあります
ね。

一時期、コンスタンティヌス1世と同盟関係にあった、リキニウスは東方世
界を制圧した時に、ディオクレティアヌスとガレリウスの一族を皆殺しにし
たんですよね。
コンスタンティヌス1世って、特に残酷な人間という印象ですが、ああいう
動乱の時代だとしょうがないんでしょうね。本人も含めて、裏切りが多すぎ
です。

845カイザー:2003/11/15(土) 10:10
ああ、「ローマ人の物語」続きが出るんですね。
やばいです。まだ、前巻は5ページぐらいしか読んでない(笑)。

846マッティアス:2003/11/17(月) 00:10
今度の巻は、飛ばしまくるのかなあ、というのが気になるところですね。結構頁が
割かれるだろうと予測していたセウェルスとその前の内紛が思いのほか、あっさり
済んでしまい、去年の巻でセウェルスが死ぬ所まで行ってしまったので。
カラカラとかエラガバルスとか、カリグラのように復権させるのは難しいでしょうし。

コンスタンティヌスの時代っていうか、ディオクレティアヌス退位〜コンスタンティ
ヌス朝(第Ⅱフラウィウス朝)時代って、怖いですよ。裏切り、残虐行為、血族殺し、
と、ユリ・クラ朝や69年の内乱が可愛く思えてきます。
何だかんだで、元老院という皇帝を抑制する権威が存在したのって、やっぱり大きい
と思うんですよ。教会ってなってしまうと、これはこれで別問題で、宗教が政治に介入
するのはロクなことにならないですしね。

847カイザー:2003/11/18(火) 00:14
軍人皇帝時代だって、血生臭さでは、負けてないですよ。
ディオクレティアヌスだって、ヌメリアヌス暗殺の罪をアペルになすりつけて
皇帝に即位したと思われますからね。

塩野先生は、セヴェルス朝はしょるでしょうね〜(笑)。
少なくとも、ゴルディアヌス1〜3世あたりまでは、いっちゃうんじゃないで
しょうか。
まだ、10年以上かけてローマ史を叙述したいとか考えてるならいいのですが、
後期帝政とかをじっくり書きたいとは思ってなさそうですね。残りは軍人皇帝
時代+ディオクレティアヌスで1冊、コンスタンティヌス朝で1冊、ヴァレン
ティニアヌス朝〜西帝国滅亡で1冊というペースで刊行されそうだと勝手に決
め付けています(笑)。

848マッティアス:2003/11/18(火) 10:35
予定では全20巻でしたっけ?今度が12巻で。もう、つぎにやりたいテーマもあるらしいし。
なんていうか、ローマ千年の歴史、とかいってる時点でコンスタンティノポリス政権には
興味がないのが丸分かりですよね。それか、あれはローマだと思ってないのか。

にしても、カイザーさんの予測は結構オニですね(笑)。アウレリアヌスとかヴァレンテニア
ヌスとか、ユリアヌスとかはなにげに3分の1冊くらいかけてもらえそうだというのは、
あまりに甘い見通しですか?
ディオクレティアヌス〜コンスタンティヌス1世の統一で1冊というのは、思いっきりありそう
ですが、なぜかコンスタンティヌス朝のときに、今度はまたディオクレティアヌス退位後を総括
(大体4分の1くらい)から始まりそうですね。そうしてユリアヌスのときはメレシコーフスキイ
とか辻邦生の引用もあるカンジではないかと思うんですが。

849カイザー:2003/11/19(水) 23:01
「ローマ人の物語」全20巻なら、もうちょっと長めの刊行ペースになりそう
ですね。もし、東ローマも書くつもりなら、私の予想よりもさらに倍ぐらいの
ペースじゃないと間に合わないですもんね。

いくら塩野先生でも、小説を歴史資料みたいな紹介の仕方はしないと思います
よ。有名だから、言及ぐらいはするでしょうけど。そうでもないのかなあ?

ヴァレンティニアヌス1世とか、いまいちイメージをつかみきれてない人物な
んで、キチっと書いてくれてたら嬉しいですね。カエサルみたいにメジャーじゃ
ないから、読者の反応は薄いでしょうけど。
逆ギレで憤死とか、いい味してる皇帝なんですけどね。エラガバルスほどでは
ありませんが(笑)。

850マッティアス:2003/11/20(木) 11:42
いや、資料としてではなく、小説を引用して、「私ならばこう書く」とか「美しい場面
だが、いささか解釈がおかしい」みたいな書き方をすることは、前例もありますから。
ユルスナールの『ハドリアヌス帝の回想』という、前例が。しかし、時折、塩野さんの
解釈より、小説のほうがまだ説得力があるよ、というものもありましたね。アンティノ
オスの自殺の理由とか。
あとは、コンモドゥスの章で「グラディエーター」を槍玉というか、突っ込みまくって
いたのも、印象深いです。
となると、やるんじゃないかなあ、この先もって気がします。ひどい解釈ですかね?

とはいえ、セヴェルス朝については、ヒストリア・アウグスタやデォイン・カッシウス
の記述もわりかし信憑性が高いとか言われてますし、その辺りを使って書くのかも。
もし、アントナン・アルトー「ヘリオガバルス あるいは戴冠せるアナーキスト」を
引用したら、あるイミ勇気あると思います。
新刊タノシミだなあ(笑)。

851カイザー:2003/11/21(金) 23:54
「グラディエーター」に突っ込みたくなる気持ちは、よく分かります。自分も、
しましたし(笑)。あれに突っ込むのは、タイムボカンシリーズの歴史考証に
ケチをつけるようなもんで、大人げないことなんですけどね。

セヴェルス朝も、カラカラだとかエラガバルスだとか、個性的な皇帝がいてて
ちゃんと勉強したら面白そうですね。
いや、次の更新予定なので勉強しようと思いながら、相変わらずやる気が沸き
上がらないので放置プレイです(笑)。「ローマ人の物語」の新刊が発売した
ら、参考にしてみようかと企んでおります。セヴェルス朝って、手頃な参考文
献あんまりないですし。
ギボンで、別にいいんですけど。

852マッティアス:2003/11/23(日) 17:23
一番イメージわかないのが、セヴェルス・アレクサンドルなんですけど。おかんのイン
パクトばっかりが強い、ってカンジなんだけど、そのおかんもアグリッピーナさまほど
のアクというか存在感はないような。単にギボンくらいしかわからず、刷り込みが足り
ないだけなのかも知れませんが。
セヴェルス朝のアンチョコ資料には、新保良明先生の「ローマ帝国愚帝列伝」なんかも
いいですよね。カラカラとエラガバルスは入ってますから。
そうそう、1月末頃には南川先生訳の「ヒストリア・アウグスタ」1巻が出るらしいで
すね。そうすると、ハドリアヌス以降の邦訳文献が増えて、ローマを専攻している学生
は大助かりですね\(^-^)/。

そういえば、やっぱり次の巻きはディオクレティアヌス登場くらいまで行っちゃうみた
いですね。軍人皇帝時代、って括りだとすると。うっわ〜、はしょってる。
となると来年がディオクレティアヌスとその後の後継者争い、コンスタンティヌス1世
の登場、ってとこですね。

853カイザー:2003/11/24(月) 21:11
塩野先生、そんなにはしょっちゃうんですか!?私の予想以上です。
てことは、無理矢理20巻で「コンスタンティノープルの陥落」まで、叙述し
ようとか考えてるということでしょうか。
そうだとすれば、その次の巻で西帝国滅亡までをやって、残りで東ローマとい
う感じになるんじゃ。5巻ぐらいあったら、メフメト2世まで、やれないこと
ないでしょうね。

もし、20巻のペースを守って、西帝国滅亡までを書ききるなら、ちょっと見
直しますけどね。もう、店仕舞いに入ってるんでしょうねー。

「ヒストリア・アウグスタ」の和訳本、出版されるんですね。チェックしとか
ないといけないですね。買う前から、積ん読になりそうな気がしますが(笑)。

854マッティアス:2003/11/25(火) 00:19
えーと、とりあえず、75人の皇帝が出た「3世紀の危機」というのがテーマらしいです。
>塩野さん、今年の新刊
つうと、どこまでですか?3世紀の危機って?(←オイオイ)ヴァレリアヌスくらい?
アウレリアヌスかな?すみません、私本気でアホなんです。

さすがに20巻でコンスタンティノープル陥落まではないと思いますが、何とも言えない
ですねえ。すごいなあ、塩野さん。

855カイザー:2003/11/25(火) 19:27
軍人皇帝時代って、75人も皇帝いましたっけ?
多分、セプティミウス・セヴェルスから数えるんでしょうけど。
試しに、ざっと3世紀のローマ皇帝と僭帝を羅列してみます。

※正統とされる皇帝(29人)
セプティミウス・セヴェルス(193〜211)
カラカラ(211〜217)
ゲタ(211)
マクリヌス(217〜218)
エラガバルス(218〜222)
アレクサンデル・セヴェルス(222〜235)
マクシミヌス(235〜238)
ゴルディアヌス1世(238)
ゴルディアヌス2世(238)
プピエヌス(238)
バルピヌス(238)
ゴルディアヌス3世(238〜244)
フィリップス・アラブス(244〜249)
デキウス(249〜251)
トリボニアヌス・ガルス(251〜253)
アエミリアヌス(253)
ヴァレリアヌス(253〜260)
ガリエヌス(253〜268)
クラウディウス2世(268〜270)
クインテルス(270)
アウレリアヌス(270〜275)
タキトゥす(275〜276)
フロリアヌス(276)
プロブス(276〜282)
カルス(282〜283)
ヌメリアヌス(283〜284)
カリヌス(283〜285)
ディオクレティアヌス(284〜305)
マクシミアヌス(286〜305、307〜308)

※ガリア帝国の僭帝(5人)
ポストゥムス(260〜269)
ラエリアヌス(269)
マリウス(269)
ヴィクトリアヌス(268〜271)
テトリクス(271〜274)

※パルミュラの僭帝(3人)
オダイナトゥス(261〜267)
ゼノビア(267〜272)
ウァバラトゥス(272)

※その他の僭帝(13人)
サビニアヌス(240)
イオタピアヌス(248〜249)
リキニアヌス(251)
インゲヌウス(260)
レガリアヌs(260〜261)
マクリヌス(260〜261)
クイエトゥス(260〜261)
ムキウス・アエミリアヌス(261〜262)
アウレオルス(268)
ボノスス(280)
プロクルス(280)
カラウシウス(286〜293)
ドミティアヌス(297)

クリス・スカーの「ローマ皇帝歴代誌」を流し読みして、皇帝と僭帝を並べてみ
ました。塩野先生と数え方に見解の相違はあるでしょうけど、どう見ても50
人しかいないんですが!?
デキウスの子供とかガルスの子供とか数えるべきか迷うのとか、コンスタンテ
ィウス1世とガレリウスという、ディオクレティアヌス時代の副帝を含めても
75人にはかなり遠いような・・・。
塩野先生の新刊、楽しみですね♪



・・・・ちょっと、自分がイヤな奴の様な気がしてきました(笑)

856カイザー:2003/11/25(火) 19:29
注目すべきは、ヴァレリアヌスがペルシアのシャープール2世の捕虜となった
260年ですね。
この一覧を見るだけでも、皇帝僭称者がウジャウジャいてますもんね。

857マッティアス:2003/11/30(日) 11:12
すみません、勘違いでした。75年で23人の皇帝が、とかそんなカンジです。
75って数だけ記憶していました(爆)。てことは、アウレリアヌス登場までですか。
好きそうですよね。アウレリアヌス。ちょっとこの人とゼノビアとかにも頁数かけるの
かなあ?
ヴァレリアヌスは、興味深いですよね。ギボンはシャープール2世大好きでしたが。
僭称帝はどう扱うのかも、めちゃめちゃ興味あります。

858カイザー:2003/11/30(日) 17:34
やっぱり、違ったんですか。75人はいくら何でも多すぎですもんね。ザコな
僭帝を目一杯入れても、知れてましたからね。

軍人皇帝時代の僭帝で、塩野先生がキチッと取り上げそうなのは、ガリア帝国
のポストゥムスとパルミュラのオダイナトゥス、ゼノビア辺りでしょうね。
特にゼノビアは誉めるにしろけなすにしろ、塩野先生が女性という点に拘って
あれこれ書くんじゃないかと思います。いつもそうですもんね。

ヴァレリアヌスはどうなんでしょうね。彼がペルシアの捕虜になって、おそら
くはイジメ殺されたという事件は、軍人皇帝時代の混乱を象徴する出来事です
が、実はイメージあんまりない人物だったり。
帝位に残されちゃっtたガリエヌスとか、絶対に入れ替わりたくない人物の一
人ですね。もちろ、ヴァレリアヌスと入れ替わるのもイヤイヤだけど(笑)。

859マッティアス:2003/11/30(日) 21:47
皇帝とは誰であれ、入れ替わりたくなんかないですけどね。あんな心労と身の危険の
多い立場になんかなりたくない。なるならやはり、暇と金をもてあました上級騎士が
いちばんだと思いますよ。
でも、皇帝で一番納得行くカンジの人生送ったのは、セヴェルスかなあ?あれなら、
ちょっとなってみたい。カッコイイです。でなければ、トラヤヌスとか。
とりあえず、自然死したいです。←望みがもはやこれかい!

860カイザー:2003/12/02(火) 00:13
確かにローマ皇帝で自然死したのは、半数以下でしょうね。だいたい、暗殺と
か処刑とかろくでもない死に方してますもんね。

著名な皇帝で自然児したのは、アウグストゥス、五賢帝、ディオクレティアヌ
ス、コンスタンティヌス1世、テオドシウス1世、ユスティニアヌス1世、ヘ
ラクレイオス、アレクシウス1世といった辺りでしょうか。
ありゃ、教科書に載ってるような皇帝は、ほとんどベッドの上で死んでるのか。
教科書に載ってて真っ当じゃない死に方な皇帝は、カラカラとユリアヌスぐら
いなのか。

私としては、とりあえず政治や軍事は部下に任せて、マイペースに人生を過ご
したというイメージの、ホノリウスとテオドシウス2世ぐらいが、憧れのロー
マ皇帝です。
志低いです、はい(笑)。

861名無しさん:2003/12/02(火) 06:52
ティベリウスは著名にいれてもらえませんか? 思えば、神格化も断罪も
されなかったというのも珍しいかも。

862真奈美:2003/12/02(火) 06:56
あ、すみません、名前いれてなかった。
確かに教科書に載ってる人ではないですが。強いて言えば、「イエスの処刑の
あった時代」の人ということでしょうか。「ベン・ハー」にちょこっと出たのは
このひとのはずだし。どんなヤツかときかれたら、「有能で暗い人」と
私なら答えるでしょう。ーー替わりたくは決してナイ!

863マッティアス:2003/12/02(火) 12:13
教科書にならネロも載ってましたよ。多分。少なくとも用語集に載ってたし、半数くらい
の教科書では名前が出たみたいです。キリスト教迫害者として。
ティベリウスの名前は、宗教の時間があるようなキリスト教系の高校出身の人は意外と
知っていたりするんですよね。

関係ないですけど、いまサトゥラエを読んでます。オトやドミティアヌスは悪口言われ
てます。

864カイザー:2003/12/02(火) 21:30
ネロは間違いなく教科書に載ってましたし、授業でも習いましたね。

ベン・ハーに登場したローマ皇帝は、時代的にはティベリウスなんでしょうが、
果たして映画の制作陣がティベリウスをイメージしてたのかはかなり疑問です。
私は、単に『皇帝』を登場させただけのように思います。
教科書に載ってないけど有名な皇帝の筆頭はコンモドゥスでしょうね。
映画の影響って、本当凄いです。

865マッティアス:2003/12/02(火) 22:35
ビバ!メディアミックスですね!!(←なんか間違ってるぞ)
単に“皇帝”とか“将軍”というイメージは、フィクションにはありがちなんですが、
それと同様に多いのが、(ローマではないけれども)近い時代のメジャーな人に置き換え
られるパターンですね。「一休さん」の上様が義満であるように(時代から行くと、義満
は出家してるし、将軍は息子のはず)。
そういう意味で、ネロとかアウグストゥスというのは、ローマ皇帝の典型として使われ
やすいかな、って気がしますが。

教科書に載ってないけれども、名前は知られている皇帝はほかに、カリグラがいますね。
酒見さんのSF短編集『聖母の部隊』所収の「地下街」(だったと思う)で、悪役が言った
セリフに「風俗はかのカリギュラ帝の時代よりもさらに乱れ」云々というのがありました。




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