したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

国際政治における「囲碁的アプローチ」と「将棋的アプローチ」

1キラーカーン:2008/09/20(土) 01:27:24
「天元の一石」の続きですが、世界地図を見るのに「囲碁的アプローチ」と「将棋(チェスなど)的アプローチ」と2つあると思います。(多国間関係における列強首脳の「ゲーム」としての「麻雀的アプローチ」もあるとは思いますが。冷戦なら「ポーカー的アプローチ」か?)

簡単に言えば
地政学的に見るには「囲碁的アプローチ」
実際に紛争が起きている場合には「将棋的アプローチ」
となると思います。

なぜなら、囲碁は「地」というのが勝敗の基準であるのに対し、将棋は王将を「討ち取る」のが勝敗の基準だからです。もちろん、囲碁にも「戦い」はありますし、将棋にも「位」という勢力圏的な考え方はありますが、副次的なものです。
 ブレジンスキーは(CHESS BOARD)と評しましたが、欧米には「囲碁」がないので、チェスでたとえるしかなかったのでしょう。

で、囲碁的アプローチで言えば
ランドパワーは「地に辛い」人
シーパワーは「(大)模様を張る」人
になるかと思います。

その両者の勢力圏の必争点が「リムランド」と捉えればわかりやすいかと思います。

アフガンのように、実際に戦闘になれば「将棋的アプローチ」が聞いてくるかと思います。囲碁では、各碁石は基本的に同一の能力です(おかれる場所によってのみ働きが異なる)が、将棋では、各種類の駒で機能が異なります。現代戦で言えば

歩:歩兵
香:(戦略)ミサイル
桂:砲兵、戦術ミサイル
銀:機械化部隊
金:機甲化部隊
角:(ステルス)航空機
飛:空母機動艦隊
玉:司令部
といったところでしょうか。

で、先のグルジアへの米6艦隊(旗艦)派遣問題を見てみれば

囲碁的アプローチでは
>米国はロシアの「地」にカカリを打ったところ、
>ロシアはおとなしい「ヒラキ」ではなく、
>「ツケ」あるいは「ハサミ」で反発してきた
というところでしょう。

「将棋的アプローチ」では
>敵の動きを「縛る」ため「金」を敵陣に(控え気味に)打った
>(相手の部隊に直接たたきつけたわけではない)
>(最終局面でなければ、敵陣に「金」を打つのは
> 「銀」よりも「重い(機動性に欠ける)」といわれています。
といったところでしょうか

2キラーカーン:2009/05/22(金) 23:27:49
囲碁盤レベルでは
隅  =ハートランド:地(=生存圏)の確保がしやすい
辺  =リムランド
中央=シーパワー:(中央の厚みで隅の勢力を封じ込める)
と言う感じになると思います。

少しミクロ化して、隅に局限すると
三々=ハートランド:1手で生存権の確保ができる
星、小目、高目、目ハズシ=リムランド:隅(ハートランド)から辺や中央への発展を図る
それより外=シーパワー:外から隅の封じ込めを図る

将棋との絡みで言えば、
囲碁は世界観から大戦略までに重心があり
将棋は大戦略から戦術までに重心がある
と言う感じでしょうか

もちろん、
囲碁にも「戦い」と言う戦術に類するものはありますし、
将棋にも「棋風」、「大局観」という世界観に類するもの
がありますので、双方とも世界観から技術までカバーしていていますが、
分かりやすいイメージとして

3キラーカーン:2009/06/01(月) 22:21:01
奥山さんには、こういえば分かりやすいでしょうか。
この問題は、軍事戦略(あるいは技術)と強引に関連付ければ、日本語で「慣性誘導」といわれるミサイルの誘導方式に直結します。
短くいえば

加速度を時間で積分したものが速度
速度を時間で積分したものが進んだ距離

となります。つまり、発射時の座標、初速度、加速度が判明すれば、飛翔体の現在位置が判明するということです。この関係を言い換えれば

進んだ距離を時間で微分したものが速度
速度を時間で微分したものが加速度

ということにもなります。
後者で例を挙げると、進んだ距離と時間との関係が
y=x・・・「式1」
で表される物体があった場合(y:進んだ距離(km単位) x:時間(秒単位))
この物体の速度は、この式を微分して
y´=1・・・「式2」つまり、1km/sとなります
さらに、この物体の加速度は、「式2」をさらに微分して
y´´=0・・・「式3」 つまり、速度の変化はなし(=等速運動)

逆に、
加速度を積分したものが速度
速度を積分したものが進んだ距離
という関係から次のようになります。
ただし、この場合は後述のように注意が必要です。
y´´=0 を積分して
y´=C「式4」

y´=C を積分して
y=Cx+D・・・「式5」
となります。
したがって、「式4」(2回微分した「y´´=0」を満たす式)は無限にあるということです。このため、ある物体に適用するために「式4」を1つに特定するには、この物質の最初の地点及び初速度を決定する必要があります。

この物理法則から、発射時点の正確な位置と発射後の正確な加速度が測定できれば、飛翔体(ICBMなど)の正確な位置が分かり、ひいては、目的地まで、正確に運ぶ(誘導する)ことができます。これが、「慣性誘導」の大まかな原理です

ICBMでいえば、ミサイルサイロ、SLBMでいえば発射時の潜水艦の正確な緯度経度(位置座標)と初速度(いわゆる発射時の諸元)が必要となります。実際には、地球の自転の影響(いわゆる「コリオリの力」)や重力の影響等々がありますので、現在位置だけではなく、目標まで誘導するには複雑な計算がいるかと思いますが、これ以上は私の能力を超えます。
ちなみに、これが、初期のICBMで破壊力の大きな核弾頭を積んでいた実際上の理由のひとつです。つまり、少々外れても核爆弾の爆発力で目標は吹き飛ばせます。

つまり、ICBM、SLBMの精度を挙げるには、
1 緯度経度を正確に測定できる能力
2 (3次元空間上での)正確な加速度を測定できる能力
の2つが必要となります。

ここで本題に戻れば、外から力が加えられない物体は等速直線運動(全く動かないこと(=速度0の等速直線運動)も含む)となることが分かっていますから、

外から力を加えること=速度及び/又は運動の向きを変化させる

ということを意味します。そして、その力のことを「加速度」といいます

ちなみに、位置と時間との関係が
y=x∧3(xの三乗)
で表されるのであれば、速度は
速度=3x∧2(xの二乗)・・・「式6」
加速度=6x・・・「式7」
となります。この場合、例えば、6秒後の加速度はいくらかといえば
「式7」より、6×6=36(km/s)
となりますが、これは、「式6」のグラフのx=6における接線の傾きとなります。これが、 k-kun さんの

>加速度とは、速度の単位時間当たりの変化量で、
>ΔV/ΔtでΔt→0の極限をとったものです。

の方眼紙(座標平面)上の意味です。
また、

以上の内容は、一般論としては間違いないと思いますが、学問的に厳密ではないと思いますので、補足があれば、どなたかお願いします。

余談(恒例のボケ)
>「惑星の引力を利用した方向転換」技術は、swing-by
といえば、銀河英雄伝説のシュタインメッツ上級大将を思い出してしまいます。。

4キラーカーン:2009/09/01(火) 01:18:25
>>銀の将棋
 古きよき時代の大棋士の加藤一二三九段は「銀は営業部長」と評していまので「フットワークの軽い」将棋なのかもしれません。
(残念ながら、阿久津七段の将棋は見たことはありませんので何ともいえませんが)

>>敵駒の交換用
 この辺りは「角換わり」将棋の感覚の応用かも知れません。守備駒に固定するより、相手の駒と交換して、攻撃にも守備にも随時投入できる「予備戦力」として活用した方が効率的という感覚かもしれません。
 将棋は「持ち駒」という、戦力を好きなときに好きな場所に投入できるという航空部隊や予備部隊の特性に類似した制度があります。
 将棋では、盤上にあるよりも持ち駒の方が高いという場合が、ままあり、それを戦法まで発展させたのが「角換わり」です。
 将棋は囲碁と違って、王将を討ち取るゲームですから、絶対的に「守る」もの(代替が効かないもの)は明確です。サバイバルが成功すれば負けることはないです(いわゆる「持将棋」による引き分け)。

5キラーカーン:2009/09/01(火) 01:18:54
アフガンというところは、手を出せば囲碁で言う「コウ」それも、勝敗を左右するコウ争いになって、最後には「コウ立て」をめぐる消耗戦に引きずり込まれるという地帯ということなのでしょう。
 ちなみに「MAD」戦略は囲碁で言う「セキ」の感覚に近いです。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板