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国際政治における「囲碁的アプローチ」と「将棋的アプローチ」

3キラーカーン:2009/06/01(月) 22:21:01
奥山さんには、こういえば分かりやすいでしょうか。
この問題は、軍事戦略(あるいは技術)と強引に関連付ければ、日本語で「慣性誘導」といわれるミサイルの誘導方式に直結します。
短くいえば

加速度を時間で積分したものが速度
速度を時間で積分したものが進んだ距離

となります。つまり、発射時の座標、初速度、加速度が判明すれば、飛翔体の現在位置が判明するということです。この関係を言い換えれば

進んだ距離を時間で微分したものが速度
速度を時間で微分したものが加速度

ということにもなります。
後者で例を挙げると、進んだ距離と時間との関係が
y=x・・・「式1」
で表される物体があった場合(y:進んだ距離(km単位) x:時間(秒単位))
この物体の速度は、この式を微分して
y´=1・・・「式2」つまり、1km/sとなります
さらに、この物体の加速度は、「式2」をさらに微分して
y´´=0・・・「式3」 つまり、速度の変化はなし(=等速運動)

逆に、
加速度を積分したものが速度
速度を積分したものが進んだ距離
という関係から次のようになります。
ただし、この場合は後述のように注意が必要です。
y´´=0 を積分して
y´=C「式4」

y´=C を積分して
y=Cx+D・・・「式5」
となります。
したがって、「式4」(2回微分した「y´´=0」を満たす式)は無限にあるということです。このため、ある物体に適用するために「式4」を1つに特定するには、この物質の最初の地点及び初速度を決定する必要があります。

この物理法則から、発射時点の正確な位置と発射後の正確な加速度が測定できれば、飛翔体(ICBMなど)の正確な位置が分かり、ひいては、目的地まで、正確に運ぶ(誘導する)ことができます。これが、「慣性誘導」の大まかな原理です

ICBMでいえば、ミサイルサイロ、SLBMでいえば発射時の潜水艦の正確な緯度経度(位置座標)と初速度(いわゆる発射時の諸元)が必要となります。実際には、地球の自転の影響(いわゆる「コリオリの力」)や重力の影響等々がありますので、現在位置だけではなく、目標まで誘導するには複雑な計算がいるかと思いますが、これ以上は私の能力を超えます。
ちなみに、これが、初期のICBMで破壊力の大きな核弾頭を積んでいた実際上の理由のひとつです。つまり、少々外れても核爆弾の爆発力で目標は吹き飛ばせます。

つまり、ICBM、SLBMの精度を挙げるには、
1 緯度経度を正確に測定できる能力
2 (3次元空間上での)正確な加速度を測定できる能力
の2つが必要となります。

ここで本題に戻れば、外から力が加えられない物体は等速直線運動(全く動かないこと(=速度0の等速直線運動)も含む)となることが分かっていますから、

外から力を加えること=速度及び/又は運動の向きを変化させる

ということを意味します。そして、その力のことを「加速度」といいます

ちなみに、位置と時間との関係が
y=x∧3(xの三乗)
で表されるのであれば、速度は
速度=3x∧2(xの二乗)・・・「式6」
加速度=6x・・・「式7」
となります。この場合、例えば、6秒後の加速度はいくらかといえば
「式7」より、6×6=36(km/s)
となりますが、これは、「式6」のグラフのx=6における接線の傾きとなります。これが、 k-kun さんの

>加速度とは、速度の単位時間当たりの変化量で、
>ΔV/ΔtでΔt→0の極限をとったものです。

の方眼紙(座標平面)上の意味です。
また、

以上の内容は、一般論としては間違いないと思いますが、学問的に厳密ではないと思いますので、補足があれば、どなたかお願いします。

余談(恒例のボケ)
>「惑星の引力を利用した方向転換」技術は、swing-by
といえば、銀河英雄伝説のシュタインメッツ上級大将を思い出してしまいます。。


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