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Tohazugatali Medical Review

1とはずがたり:2004/10/17(日) 14:58
医学・病院・地域医療など今までTER http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1046080617/l10で扱ってた話題を独立させます。

医薬品・製薬関連はこちら http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1070807006/l10

自民党と結託し日本の成長に対する桎梏となってる医師会・歯科医師会の不祥事はこちら http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1067007932/l10

TERの過去レスは>>2-5あたり

4846とはずがたり:2017/03/22(水) 19:30:44
「がん検診」受けるべきはこんな人【全文公開】
http://bunshun.jp/articles/-/372?page=1
source : 週刊文春 2016年4月7日号
●胃がん ピロリ菌感染者
●大腸がん 家族が患った人
●乳がん 初潮が早かった人ほか

本誌も3月3日号で報じた、権威ある医学誌に発表された「がん検診は意味がない」という論文は大反響を呼んだ。ただ、その一方で“がんになるリスクが高い人”が存在することも事実だ。そのような“高リスク”の判別法と、その後の対処法をがん種別に解説する。
    ◇    ◇
「がん検診を受ければ、長生きできる」

 一般の人だけでなく医師にも、そう思い込んでいる人が多い。しかし、そのような考えは、時代遅れになりつつある。

 今年一月六日に、権威ある医学誌の一つ「BMJ(英国医師会雑誌)」に、「がん検診を受けても、総死亡率(あらゆる原因を含めたすべての死亡率)が下がる証拠はない」とする論文が掲載された。

 たとえば乳がん検診を受ければ、乳がん死亡は防げるかもしれない。だが、「命に関わらないがん」を多く見つけて、過剰な検査や治療を受ける人も増える。そのため、がん検診の効果が打ち消されてしまうというのが論文の要旨だ。

 その詳細は本誌三月三日号の記事「『がん検診は意味がない』の衝撃 米国で論文発表」で報じたが、がん検診のメリットは我々が思うほど大きくなく、治療が不必要な病気を多く見つける「過剰診断」の害を受ける可能性すらある。だとしたら、論文の著者らも書くように、「検診を受けないことは、多くの人にとって合理的で賢明な選択」だと言えるだろう。

 とはいえ、「検診を受けないのは不安」という人もいるはずだ。そこで近年、医学界では新たな方法が模索されている。それが「がんリスク検診」だ。すなわち、がんリスクの高い人に絞って検診すれば、より効果が高くなり、過剰診断も減らせるとする考え方だ。

 どんな人が、リスクが高いのか。その場合、どう対処すればいいのか、がん種別に専門家に取材した。

■胃がんと食道がん

 よく知られているように、胃がんの発生の多くに、バクテリアである「ヘリコバクター・ピロリ(いわゆるピロリ菌)」が関係している。

 ピロリ菌の感染は井戸水などを介して広がったと考えられている。そのため、感染率は高齢になるほど高く、七十歳以上だと八〇%以上にもなる。ピロリ菌の感染によって、胃粘膜の萎縮が進むと、さらに胃がんのリスクが高くなる。

 そこで、胃がんを見つける前にまず、ピロリ菌感染と胃粘膜の萎縮の有無によって、胃がんのリスクを評価する検診が研究されてきた。それが「胃がんリスク検診(ABC検診)」だ。

 ピロリ菌感染がなく、胃粘膜の萎縮もない人はA、感染のみの人はB、感染と萎縮のある人はC、ピロリ菌が住めないほど萎縮が進んだ人はDと評価される。これまでの研究から、胃がん発生リスクはAに比べBで約五倍、Cで約十倍、Dで約十五倍高いことがわかっている。

 ABC検診を推進する医師が高リスクの人に勧めているのが、いわゆる胃カメラによる「内視鏡検査」だ。国は長らく胃がん検診として、「バリウム検査」だけを推奨してきた。だが、二〇一五年から、バリウム検査に加え内視鏡検査も推奨するようになった。

「バリウム検査も、胃がんを見つける技術が高められてきました。しかし、これが始まったのは、胃の内部を直接見る技術がなかった六十年以上前の話で、胃粘膜を直接観察できる内視鏡検査のほうが優れているのは当然です。X線被曝もあるバリウム検査にこだわる理由はありません。

飲むと顔が赤くなる人は要注意

 ただ、内視鏡医の数がまだ少なく偏在しているので、対象者全員に一律に実施することは困難です。ですから、集団検診で行う場合はリスクが高い人を優先して検査するのは当然だと思います。その意味でも、胃がんリスクを評価できるABC検診は意味があると考えています」(笹島医師)

 内視鏡検査を受ければ、食道がんの有無も同時にチェックできる。

 食道がんは飲酒、喫煙と関連が強く、飲むと顔が赤くなる人はとくに要注意だ。該当する人は食道がんのことも念頭に置いて、内視鏡検査を受けるといいだろう。

4847とはずがたり:2017/03/22(水) 19:31:17
■大腸がん

 日本人のがんで増えているのが大腸がんだ。国立がん研究センターが公表した二〇一五年のがん罹患者数の予測値でも、大腸がんは肺がん、胃がんを抜いてトップだった。

 それだけに、誰もが注意する必要はあるが、その中でもとくに大腸がんリスクの高い人がいる。「大腸ポリープ診療ガイドライン2014」(日本消化器病学会編)の作成委員会委員長を務めた広島大学病院内視鏡診療科教授の田中信治医師が解説する。

「大腸がんを患った家族、親せきの多い人や、内視鏡検査でポリープがたくさん見つかった人は、遺伝的になりやすい可能性があります。また、潰瘍性大腸炎やクローン病など大腸が炎症を起こす病気の人も、罹患年数が長いほどリスクが高まります」

 現在、国は大腸がん検診として、採取した便の中に血が混じっているかどうかを調べる「便潜血検査」を推奨している。欧米で実施された臨床試験を統合して解析した研究で、便潜血検査には大腸がん死亡率を一六%減らす効果が認められた。ただし、冒頭のBMJの論文では、大腸がんでの死亡を防ぐ効果はあるが、総死亡率を減らす効果はあってもかなり小さいと指摘されている。

 だが、田中医師は、「それでも便潜血検査は受けてほしい」と話す。

「この検査を千人が受ければ百人が『要精密検査』となり、その中で数人に大腸がんが見つかります。つまり、これによって大腸がんリスクが高い人を絞り込むことができるのです。それに、この検査で陰性なら、無駄な内視鏡検査をしないで済みます。つまり便潜血検査は、リスク評価をしているとも言えるのです」

■乳がん

 生涯、十二人に一人が罹患するとされる乳がんだが、この病気も高リスクの人がいるとわかっている。

 まず、遺伝的にリスクの高い人がいる。その可能性があるのが、若いうちに乳がんや卵巣がんになった家族、親せきのいる人だ。また、すでに乳がんになった人では、両乳房にできた人、片方に二回以上できた人、男性なのになった人が、遺伝性の可能性がある。日本人の乳がんの約一〇%が遺伝性と推測されている。

 遺伝的なもの以外では、初潮が早かった人、閉経が遅い人、出産経験のない人や初産年齢の高い人、授乳経験の少ない人、肥満の人、ホルモン補充療法を五年以上受けた人も、疫学調査で乳がんのリスクが高いことがわかっている。

過剰診断が多いとされる乳がん

 現在、乳がんは乳房専用のX線装置「マンモグラフィ」による検診が推奨されている。かつては、乳がん死亡率を減らす切り札のように言われてきたが、ここ数年、欧米の臨床試験で総死亡率どころか、乳がん死亡率すら減らないとする報告が相次ぎ、効果に疑問符が付き始めている。

 とくに乳がんは過剰診断が多いとされている。なぜなら検診を実施すると「非浸潤性乳管がん(DCIS)」と呼ばれる早期がんが多数発見されるのだが、その中に相当数の「命に関わらないがん」が含まれる可能性があるからだ。

 昭和大学病院乳腺外科教授の中村清吾医師によると、過剰診断を避けるために、非浸潤性乳管がんをすぐに治療せず、経過観察する臨床試験が国内外で行われているという。

 また、欧米では非浸潤性乳管がんを「がん」と呼ばず、「上皮内新生物」と呼んで区別すべきだとする声もあるそうだ。

 ただし、非浸潤性乳管がんの一部には、放置すると周囲に広がり(浸潤し)、命取りになるものもある。それだけに、浸潤するかどうかを見分ける技術の開発が不可欠だろう。中村医師によると、実は米国では、そうした検査がすでに実用化されているという。

「十三種類の遺伝子を調べることで、将来、浸潤がんになるリスクが高いかどうかを調べる検査があり、米国では自費で検査できるようになっています。

 日本でも組織を米国に送って検査を受ける人がいるが、自己負担で数十万円の費用がかかる。

 乳がんが不安で、やはり検診を受けたい人はどうすればいいだろう。まず知っておくべきことは、マンモグラフィ検診は絶対ではないということだ。とくに二十代、三十代は「受けるべきではない」と中村医師は断言する。

「よく『雪の中の白うさぎを見つけるようなもの』とたとえられるのですが、マンモグラフィを撮ると、若い人ほど乳腺が発達しているため白色が濃く映り、腫瘍を見つけにくいのです。四十代でも乳腺が発達している人は、見逃される可能性があります。ですから、若い人や乳腺が発達している人は、エコー(超音波)で調べてもらったほうがいいのです」

 それに、若いほど放射線の影響を受けやすく、遺伝的に高リスクの人は、マンモグラフィを頻回に受けると、がんを誘発しやすいとする研究もある。

4848とはずがたり:2017/03/22(水) 19:31:58
>>4846-4848
 なので、若い人は、自分で乳房を触って、気になるしこりがあったときだけ、専門医を受診し、エコーを受けるといいだろう。たまたま見つけた人より、毎月一回意識的に触っていた人のほうが、小さいうちに見つかるという研究データもあるそうだ。まずは自分の乳房の健康に関心を持つことが大切だ。

■子宮頸がん

 この病気はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因だ。HPVには百種類以上のタイプがあり、その中に発がんリスクの高いタイプが十三種類ある。したがって、まずは自分が高リスクのHPVに感染しているかどうかを知ることが重要だろう。

 現在、国は子宮頸がん検診として、子宮の出口(子宮頸部)から組織をこすり取って、細胞の状態を顕微鏡で調べる「細胞診」を推奨しているが、実は高リスクHPVに感染しているかを調べるHPV検査も、すでに実用化されている。

 現在、このHPV検査は、がん検診などで「ASC-US=意義不明な異型扁平上皮細胞」と診断された一部の人だけに保険適用とされているが、産婦人科などに行けば、誰でも自費で四〜五千円で受けることができる。

 この検査を検診に全面採用すべきと主張する医師が少なくない。HPVに詳しい金沢医科大学産婦人科主任教授の笹川寿之医師もその一人だ。

「HPV検査を検診で実施すると偽陽性(がんではないのに、異常ありと診断されること)が増えて、女性に不安を与えるという理由で反対する医師がいます。しかし、感染が事前にわかれば、細胞診も丁寧にしますから、逆に見逃しが少なくなるはずです。実際にそのような論文も一流雑誌から出ています。また、HPV検査で感染していないことがわかれば、五年間は細胞診を受ける必要がないとされています。そうしたことから、米国ではすでに、細胞診との併用で、HPV検査を先にしようという流れになっています」

 二十五歳以上の女性は一度受けて、陽性の場合は産婦人科医に相談するといいだろう。また、子宮頸がんは喫煙によってHPV感染後の発がんリスクが上がるという研究もある。

「命に関わらないがん」も多い

■肺がん

 タバコと言えば、喫煙で肺がんリスクが高まることは言うまでもない。国立がん研究センターの疫学研究によると、喫煙者は非喫煙者に比べ、男性で四・四倍、女性で二・八倍高くなる。

 三月三日号の記事でも書いたとおり、国は胸部X線検診(喫煙者など高危険群は喀痰細胞診併用)を推奨しているが、欧米の研究では有効性が証明できなかった。そこで、より小さな肺がんを見つけることができるCT検診が国内外で試みられてきた。

 米国では、喫煙者を対象にCT検診の効果を調べる臨床試験が実施され、胸部X線検診に比べ、肺がん死亡率が約二〇%減るという結果も出ている。肺がんCT検診認定機構代表理事・(公財)東京都予防医学協会 保健会館クリニック所長の金子昌弘医師はそのメリットを強調する。

「国内でも、CT検診で肺がん死亡率が減ったとする研究があります。それに、CTを撮れば肺がんだけでなく、肺の健康状態がわかり、それをきっかけに禁煙する人が少なくありません。タバコをやめれば、心筋梗塞や肺気腫で苦しむ人が減ります。したがってCT検診にはがん検診だけでなく、総合的な健康診断的価値があると考えています」

 ただし、CT検診には注意点もある。それは、「すりガラス状陰影」という淡い影のように映る病変がたくさん見つかることだ。以前は「早期がん」とみなされ、積極的に手術される傾向があった。ところが、あまり大きくならず、転移もしない「命に関わらないがん」が多いこともわかった。そのため最近では、小さくて影の淡いものは、経過観察する場合も増えている。

 とくに手術の合併症が起こりやすい高齢者は、あわてて治療しないほうがいい。肺のCT検診にもメリットばかりでなく、治療の不必要ながんを多く見つける過剰診断があることを知っておくべきだろう。

 従来のがん検診では、十分な科学的評価を怠ってきた結果、無益などころか害さえある検査法が漫然と採用されてきた。リスク検診についても、関係者は利益ばかりを強調するのではなく、有効性を科学的に検証して、その結果を率直に国民に伝えるべきだろう。


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