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国際関係・安全保障論
4772
:
とはずがたり
:2017/09/24(日) 22:53:28
>>4771
その上で「緩衝国家」が核兵器を保有し、それを米国・日本に向けることは、北東アジアの外交・安全保障における中国・ロシアの立場を圧倒的に強化することにつながる。換言すれば、緩衝国家・北朝鮮の体制維持と核武装は、中国・ロシアにとって「国益」だと言っても過言ではないのだ。
落としどころは米が受け入れ可能な
「米本土に届くICBMの開発中止」
中国・ロシアにとって「対話」の入り口が「北朝鮮の体制維持と核武装」を認めることだとすれば、対話の内容についてはどう考えているのだろうか。要は、北朝鮮と関係各国が対話の「落としどころ」にできることは何だろうか。
それは、北朝鮮を「核保有国と認めるが、米国に核兵器を向けないこと」ではないかと思う。これは、ドナルド・トランプ大統領にとって、受け入れ可能な落としどころだと、ロシア・中国は考えているように思う。なぜなら、トランプ大統領が就任前から標榜する、「アメリカファースト」と矛盾しないからである(2017.1.24付)。
…
従来の地政学では、ヨーロッパからもアジアからも離れて孤立した米国は、どこからも直接軍事攻撃を受けない、圧倒的な地理的優位性があると説明してきた。北朝鮮のミサイル実験は、それを崩すことに成功した。トランプ政権が北朝鮮に対する軍事行動を決断したのは、北朝鮮が米本土に届くICBMを完成させることが現実的な危機と認識されるようになったからだ。
地図という「平面」の上で「固定」された位置関係から国際関係を考えれば、米国はその気になれば世界の紛争から距離を置く「孤立主義」を悠然と取ることができた。しかし、ミサイル攻撃やサイバー攻撃の技術が飛躍的に向上した21世紀では、国家間の位置関係は「空間」という新たな分析枠組みを加えて考えないといけない。これが「4D地政学」である。
「4D地政学」では、「空間」における国家間の位置関係は固定的なものではなくなる。国家の持つ軍事技術力の進歩によってグニャリと曲がって変化する「動的」なものとなる。そして、北朝鮮のミサイル開発は、米国と北朝鮮との間の距離を劇的に縮め、米国に「孤立主義」を許さなくなった。
だが、見方を変えれば、米国と北朝鮮の距離感が、地図上での「固定」されたものに戻るならば、米国はいつでも「孤立主義」に戻ってしまうということではないだろうか。換言すれば、「北朝鮮が、米国を直接攻撃できるICBMを開発しない」と宣言すれば、トランプ政権は北朝鮮への介入を、即座にやめるということだ。
そして、米国を標的にしない限り、トランプ政権は北朝鮮のミサイル開発を黙認、体制維持も保障する可能性がある。元々トランプ大統領は、「日本や韓国は、自分で自分の国を守れ」「日本は核武装すべきだ」とまで言っていた(2016.11.12付)。北朝鮮の核兵器がズラッと日本に向けて並べられる時、トランプ大統領が「核武装して、自分で守れ」と日本を突き放す懸念は、否定しきれない。それが、「アメリカファースト」というものだからだ。
「日本ならず者国家論」再び
旧敵国日本には核兵器を向けてもいい!?
ロシア・中国は、日本に対してはなにをやっても許されると考えている節がある。例えば、両国と日本が「領土問題」で揉める時、両国は頻繁に「日本は第二次大戦後の世界秩序に挑戦しようとしている」という批判をすることがある。日本の尖閣諸島や北方領土の領有権の主張は、「第二次大戦前に不法に占拠した領土を返せ」ということだという批判だ。…
北朝鮮が、日本に向けてズラッと核兵器を並べる時、「日本はかつて悪事を働き、今も反省していない」という理屈を、ロシア・中国は肯定しないまでも、黙認するかもしれない。そして、北朝鮮が今後もミサイル実験を行い、一発間違って日本に落ちても、「北朝鮮の立場も理解できる。日本も過去を反省すべきところはある」という「中立」の立場を取るかもしれない。
要するに、「北朝鮮との対話重視」という中国・ロシアの主張の裏にある思惑を慎重に見極める必要があるし、トランプ政権の「アメリカファースト」に対する警戒も解いてはならない。筆者も「北朝鮮との対話」は重要だと思う。しかし、日本だけが「不利な立場」「損な役割」を押し付けられる結果となってはならない。米国が北朝鮮を攻撃するかに焦点が集まるが、その前の外交戦で日本が「敗者」とならないよう、安倍政権にはしたたかな行動が求められる。
(立命館大学政策科学部教授 上久保誠人)
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