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国際関係・安全保障論

3685とはずがたり:2016/03/07(月) 09:42:51
>>3683-3684
 ■一挙に防空識別圏を設定か?

 米国がこうした南シナ海における中国の行動を受けて、最も警戒しているのが防空識別圏設定の強行だ。ハリス米太平洋軍司令官は2月25日の記者会見で、ケリー米国務長官が中国に対し、南シナ海上空に防空識別圏を設定しないように求めたことを明らかにする一方、中国が防空識別圏を設定しても「無視する」と語った。

 中国外務省の洪磊報道官は2月26日の記者会見で、南シナ海上空に防空識別圏を設けるかどうかについて「状況次第だ。南シナ海の現状は全体として安定している」と述べたが、遅かれ早かれ中国が防空識別圏を設定しようとするのは間違いないというのが軍事関係者の常識的な見方だ。

 レーダーと対空ミサイルの配備、そして戦闘機の派遣というのは実は東シナ海での行動が一つの教訓となっている。中国は2013年11月に尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定した。しかし、米軍は戦略爆撃機B52を中国に事前通告することなく派遣し、堂々と防空識別圏内を飛行させた。

 ■東シナ海での教訓に学ぶ

 中国はB52の飛行をレーダーでとらえたと主張したが、元航空自衛隊幹部は「中国はスクランブルをかけていない。B52を捕捉することができなかったのではないか」と見ている。

 つまり、東シナ海ではレーダーや対空ミサイルなど防空用兵器の配備が追いつかなかったために米軍の進入を易々と許す結果となったというわけだ。南シナ海でその二の舞とならないようにするには進入してくる米軍を捕捉・迎撃できる兵器を揃えた上で、防空識別圏の設定に踏み切る必要がある。

 レーダーで捕捉し、対空ミサイルで迎撃、さらに進入を試みようとする敵については航空機を緊急発進(スクランブル)させるということになる。先の元空自幹部はこうした中国の動向について「南シナ海の制海権と制空権を掌握するために着々と布石を打っている」と分析している。

 こうした中、米軍内では「中国が南シナ海の軍事拠点を前方展開基地に変容させようとしている」との強い警戒感が出ており、攻撃型原子力潜水艦の追加配備やステルス駆逐艦「ズムワルト」を展開することも検討している。米国が実施している「航行の自由」作戦との関連は不明だが、昨年11月上旬には海上自衛隊護衛艦が米原子力空母「セオドア・ルーズベルト」と一緒に南シナ海を航行した。年内には日本、米国、インドの3カ国がフィリピン北方の南シナ海近くで海上共同演習を実施する。南シナ海をめぐる角逐は続くことになる。


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