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国際関係・安全保障論

3152名無しさん:2015/04/05(日) 13:56:31
>>3151

■〈覚えていません〉!?
 ここには「被害者としての思い」が前面に押し出されているものの、他方で「何か」が決定的に欠けているとの違和感が拭い去れない。それは手記が徹頭徹尾「私」に終始しており、陸自3佐という「公の立場での思い」が、見事なまでにすっぽり抜けている点に起因する。

 挙句、朝日新聞の記者が、病棟の結城氏に取材しようとしたことを指して、

〈部屋の前で「取材をさせてください。あなた(大使館員)に断る権利はない」と日本語で怒鳴っている(朝日記者の)声が聞こえ、ショックでした〉

 私人の感情としては分からなくもないが、公人、とりわけ日本の安全保障を担う幹部自衛官の言葉としてはいかがなものか。記者の声如きにショックを受ける陸自の3佐が、「戦地」で銃声や砲声を耳にしたら、一体どうなってしまうのだろうか。

 しかも、手法の是非はともかく、メディアが被害者の生の声を聞こうとするのはごく自然な行為であり、彼女が矛先を向けるべきは朝日ではなく、テロリストであるはずだ。しかしながら、手記にはテロの犯人を非難する記述は1行たりとも見当たらない……。

「〈一日中泣いていた〉だとか、海外の軍の関係者が彼女の手記を読んだら、『これが日本の将校なのか』と呆れ、『自衛隊はかなり緩い組織だな』と認識することでしょう。それ以前に、『彼女はまともな大人なのか、まともな社会人なのか』との疑問を持つかもしれず、子どもがそのまま防衛組織で働いていると思われてしまうのではないでしょうか」

 と、手厳しいのは元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏である。彼がとりわけ問題視するのは、結城氏の手記の次の件(くだり)だ。

〈(病室に)NHKやニューヨーク・タイムズを名乗る人々も来て質問に答えるように言われました。そうしなくてはならないのだ、と思い答えましたが、何を話したのか正直なところ覚えていません〉

 佐藤氏が続ける。

「機密に携わる可能性がある幹部自衛官が、何を言ったか記憶がないということは、自分の発言に責任を持てていないことになります。国の安全保障を預かる自衛官が、極めて常識的な危機管理すら出来ていないと指弾されても仕方ない」

 確かに、メディアの取材に対してさえ〈何を話したのか覚えていない〉のであれば、万が一、国防に携わる彼女がテロリストに拘束されたら何を喋らされていたのかを想像すると、ゾッとするのは防衛省関係者だけではあるまい。


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